Jul 11, 2020
MSASの運用について
神戸航空衛星センター中井谷 幸治
日本航海学会2008年10月18日
1
目次
1.MSASの目的
2.MSASの構成・機能
3.MSASの運用について
2
MSASの目的
地上無線航法 さまざまな制約 衛星(GPS)航法 効率的な飛行ルートの設定 (最適な航空交通の流れ)
GPS : 航法の要件をすべて満たしていない。
航法の要件を満足
航空機でGPS利用可能
2007年9月27日 供用開始
MSAS補強(アシスト)
不足GPS
3
Master Control Station
神戸MCS
常陸太田MCS
MSASの構成
MCS
MCS
中央処理装置
中央処理装置
4
MCS
モニター局
国内6局:札幌・東京・福岡・那覇・神戸・常陸太田海外2局:キャンベラ(豪州)・ハワイ(米国)
キャンベラ局(豪州)
MSASの構成
セシウム受信機
プロセッサ
×3ハワイ局(米国)
5
MCSNES
・RF系(変調、周波数変換、増幅) ・タイミング制御系
Ku(13GHz)
Navigation Earth StationMSASの構成
6
A١
A٢
A٦
A٥
A٤
A٣
A١
A٢
A٦
A٥
A٤
A٣
٧٠°60°
50°
40°
30°
20°
10°
70°
60°
50°
40°
30°
20°
10°
0°
Ν
Σ
150°160°170°180°170°160°150°130°120°110110°90°80°70° 100° 140°Ε Ω
150°160°170°180°170°160°150°130°120°110°90°80°70° 100° 140°Ε Ω
MTSAT(リレー衛星)
Ku
MSASの構成
7
A1
A2
A6
A5
A4
A3
A1
A2
A6
A5
A4
A3
70°60°
50°
40°
30°
20°
10°
70°
60°
50°
40°
30°
20°
10°
0°
Ν
Σ
150°160°170°180°170°160°150°130°120°110110°90°80°70° 100° 140°Ε Ω
150°160°170°180°170°160°150°130°120°110°90°80°70° 100° 140°Ε Ω
L1C/A
Lバンド グローバルビームMSASの構成
8
A1
A2
A6
A5
A4
A3
A1
A2
A6
A5
A4
A3
70°60°
50°
40°
30°
20°
10°
70°
60°
50°
40°
30°
20°
10°
0°
Ν
Σ
150°160°170°180°170°160°150°130°120°110110°90°80°70° 100° 140°Ε Ω
150°160°170°180°170°160°150°130°120°110°90°80°70° 100° 140°Ε Ω
Kuバンド スポットビーム
Ku
Ku
MSASの構成
9
MCSNES
補正機能
真の位置
補正値 ・軌道/クロック ・電離層区別して放送
MSASの機能
補正値
広域補正
リアルタイム推定10
保護レベル
MCSNES
真の位置は「?」
インテグリティ機能
ばらつき(不確実性)・軌道/クロック・電離層
MSASの機能
99.99999%
精度
95%精度では危険
95%
ばらつき
軌道/クロック
電離層
保護レベル
11
MCSNES
NES受信機 SG
セシウム プロセッサ
GPS-like signal
ベントパイプ方式レンジング機能
MSASの機能
Signal Generator PRNの生成
12
NES
受信機 SG
セシウム
プロセッサ
電離層、レンジ推定
タイミングコントロール
クローズド ループ
・Uplink レンジ・電離層遅延・衛星内遅延・局内遅延
MSASの機能
レンジング機能 (タイミング制御)L1C/A
Ku
←微調整
GPSと同期
13
MSASの運用
14
システム挙動監視(リアルタイム)
MSASの運用
・MSASメッセージ(補正値等) (NANU、GPS軌道位置 NESの性能、MTSAT軌道制御)・測位誤差・保護レベル
MSAS補正なし(U-D) MSAS補正あり(U-D)
保護レベル
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システムコンフィグレーション変更・判断
MSASの運用
・衛星切り替え(Dual PRN化) ・MSC(中央処理装置)切り替え
16
MCSNES MCS
NESPRN 129神戸
PRN 137常陸太田
MSASの運用システムコンフィグレーション変更
MT-1R140°E
MT-2145°E
通常形態
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MCSNES MCS
NESPRN 129神戸
PRN 137常陸太田
特殊形態(判断)
MSASの運用システムコンフィグレーション変更
MT-1R140°E
MT-2145°E
衛星異常時アンテナ・RF系障害
Dual PRN
衛星切り替え
(3時間以上かかりそう)
18
MCSNES MCS
NESPRN 129神戸
PRN 137常陸太田
MSASの運用MT-1R140°E
MT-2145°E
特殊形態(作業内容)
パラメータ変更 ・軌道位置 ・衛星/局内遅延
システムコンフィグレーション変更
ケーブル接続変更ループチェック
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MCSNES MCS
NESPRN 129神戸
PRN 137常陸太田
MSASの運用
MCS(中央処理装置)切り替え ・ハードウェア障害 ・アプリケーションリスタート ・ネットワーク状況
MT-1R140°E
MT-2145°E
システムコンフィグレーション変更
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性能解析(オフライン)
MSASの運用
・安全性解析 (インテグリティブレイク)
・メッセージ解析 (ミッシング・割合・遅れ)
・バウンディング解析 CNMP:マルチパス環境の変化? 電離層:適切なメッセージ? →誤差を正規化してチェック
・モニタ局アンテナ位相中心解析 アンテナ位置の変動 : 基線解析
2
3
425
インテグリティブレイク状態
メッセージタイプ割合21
ハードウェア交換・ロジステックサポート
MSASの運用
ハードウェア劣化の判断解析結果
ハードウェア交換解析結果(性能確認)
ロジスティックサポート(補給管理 輸出入)
故障
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航空管制機関とのインターフェース
MSASの運用
ATMセンター(航空交通流管理センター @福岡) モニター局の停止 →サービスレベルの低下 →航法の喪失 →流れに影響 AISセンター @成田 MSASの停止 →サービスの中断
https://aisjapan.mlit.go.jp/23
MSASの目的 GPSを補強して、効率的な飛行ルートへ
MSASの機能 補正機能 インテグリティ機能 レンジング機能
MSASの運用 ・システム挙動監視(リアルタイム) ・システムコンフィグレーション変更・判断 ・性能解析(オフライン) ・ハードウェア交換・ロジスティックサポート(補給管理) ・航空管制機関とのインターフェース
まとめ
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Any Questions?
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軌道制御(マヌーバ)
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軌道制御(マヌーバ)
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