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1971 大阪府生まれ1997 School of Visual Arts 卒業、ニューヨーク2003 第4回セゾンアートプログラム 美術家助成受賞2007 財団法人野村国際文化財団 芸術文化助成受賞2012 ポロック・クラズナー財団 助成受賞
主な個展2018 1冊の本から見えるオランダの世界~色・デザイン・建築~(八戸ブックセンターギャラリー、青森)2017 Thaw(トーキョーワンダーサイト アートカフェ 24/7 coffee & roaster、東京)2016 gone before flower(アートコートギャラリー、大阪)2014 parade(Mizuho Oshiro ギャラリー、鹿児島)2013 color palette(Deshima Air、アムステルダム) 誰も知らない図書館(MA2 Gallery、東京)[’10]2012 片方もの、もしくは盗人のコレクション(アートコートギャラリー、大阪)2011 馬鹿レチェと恐れミエドの会話(アートコートギャラリー、大阪)2008 into the forest(hpgrp GALLERY TOKYO、東京)2006 雲居の余所(大阪府現代美術センター、大阪)[’98] むこう側への話(TAPサテライトギャラリー、茨城)2005 Bloomfield(トーキョーワンダーサイト渋谷、東京)2004 見立て、たくらみ、壷中の術中(INAXギャラリー2、東京)[’01]2003 ヒトとモノ(トーキョーワンダーサイト渋谷、東京) 第4回美術家助成プログラム受賞記念展(セゾンアートプログラム・ギャラリー、東京)2002 トーキョーワンダーウォール 2002(東京都庁舎) *トーキョーワンダーウォール賞受賞者として
主なグループ展2019 Small Infinity(MA2 gallery、東京)2018 15年(アートコートギャラリー、大阪)2017 heART~春和景明~(インターコンチネンタルホテル大阪 20Fロビー) コレクション1 イメージの庭(伊丹市立美術館、兵庫)2016 WEWANTOSEE 日本・ベルギー国際交流美術展 in 金沢(金沢21世紀美術館)2015 INCIDENTS 2015(八戸酒造旧酒蔵、青森)2013 The 24th Biennial of illustrations Bratislava〈第24回ブラティスラヴァ世界絵本原画展〉 (ブラティスラヴァ(’14-’15日本国内5ヶ所を巡回)2011 Art in an Office̶印象派・近代日本画から現代絵画まで(豊田市美術館、愛知)2010 Tokyo Wonder Wall 2000-2009(東京都現代美術館) 小池一馬・牡丹靖佳「A silent moment at Veronica island」(hpgrp GALLERY TOKYO、東京)2009 林勇気・牡丹靖佳・山野千里「migratory̶世界に迷い込む̶」(アートコートギャラリー、大阪)2006 モンブラン国際文化賞授賞式(東京)2005 iimawashi: Contemporary Art from Japan(Edinburgh International Festival Fringe, Merz Gallery、エジンバラ、スコットランド)2003 スキマ・ザ・バスハウス(SCAI ザ・バスハウス、東京/コマンドN、東京)2002 第5回岡本太郎記念現代美術大賞展(川崎市岡本太郎美術館、神奈川)
牡丹靖佳は、日常の風景や事物を、色や形、筆触といった絵画言語に置き換え、それらの間に結ばれる関係と対話しながらイメージを連鎖させることで、「何か」の予兆と余韻に満ちた絵画世界を織り上げます。近年は、色そのものの自律的な働きに着目し、闇の中で鋭敏になる触覚や視線の動きに呼応して浮かび上がる流動的な色彩の世界を反復や対称というルールのもとに再構成する〈carpet〉シリーズ(《Seesaw》《Tree owl》など)、あるいは、絵具の滲みや垂れなどの現象と描かれるイメージとを等価に扱うことで、モチーフを「絵画」に翻訳する前の淡い状態のまま画面に定着させる〈a piece of story〉シリーズ(《Annunciation》など)を展開し、瞼の裏に映る仄かな光を追うように、描く行為を重ねています。
◆ 牡丹靖佳
レジデンス2015 RUD air(スウェーデン)2013 Deshima AIR(オランダ)2008 Scottish Sculpture Workshop(スコットランド)2007 Foundation B.a.d(オランダ)
主なコレクション・設置場所トヨタアートコレクション/大阪総合保育大学
闇をまなざし、光にふれる。 児玉靖枝・西條茜・牡丹靖佳・吉岡千尋Gazing into the Dark, Touching the Light Yasue Kodama, Akane Saijo, Yasuyoshi Botan, Chihiro Yoshioka
1980年代の精緻な静物画から90年代の抽象期、そして、90年代終盤以降の抽象と具象の境界を往還する絵画表現に至るまで、児玉靖枝は一貫して、ものが存在することの本質を探り、またその反照として「いま、ここにいる自分」、そして自らと対象を包む世界への眼差しをとらえようとしてきました。本展では、児玉が抽象的な絵画空間に外界のモチーフを再び取り入れ始めた2000年前後の《ambient light》シリーズ、そして、およそ20年の時を経て再び転換期を迎えた作家の現在進行形のシリーズ《asile - white splash》を取り上げます。前者は、絵具という物質による多層構造において、イメージ=光が闇に溶けてはまた浮き出る、その明滅運動の最中に、不可知な存在の気配がもう一つの光となり、見る者の視線を奥へと誘う、児玉の代表的な絵画世界の萌芽ともいえる作品群です。そして、嵐のために根こそぎ倒れた梅の大木が満開の花を咲かせる光景を描く後者《asile - white splash》は、それまで絵具層の重なりの中に息づいていた光が前景へと溢れ出てくるかのような印象を抱かせます。それは、内に秘めた生の本質を惜しげもなく表出させる植物の有様に対峙し、その剥き出しの存在の姿、すなわち「もう一つの光」に絵画行為を通して触れようとする、作家の揺るぎない態度表明とも捉えることができるでしょう。