国別障害関連情報 エジプトアラブ共和国 - JICA...(Dakahlia) 10648 6389 106475 21295 シャルキーヤ (Sharkiya) 10648 6389 106475 21295 カリュピーヤ (Kalyobia)

国別障害関連情報

エジプトアラブ共和国

平成 14 年 3 月

国際協力事業団

企画・評価部

国別障害関連情報については、現地で入手可能な情報をもとに取りまとめたものであ

り、データ類の信憑性について JICA は責任を負わないものとする。

ii

国別障害関連情報

エジプトアラブ共和国

目次

図目次 .................................................................................................................................. iii

表目次 .................................................................................................................................. iii

略語表 .................................................................................................................................. iv

1. 基礎指標............................................................................................................................ 1

1-1. 一般指標 .................................................................................................................... 1

1-2. 障害関連指標 ............................................................................................................ 3

2. 障害に関する概要 ............................................................................................................ 9

2-1. エジプトにおける障害の定義 ................................................................................ 9

2-2. 障害に関する現状 .................................................................................................... 9

2-3. 障害に関する調査・統計の整備状況 .................................................................... 9

3. 障害関連政策 .................................................................................................................. 11

3-1. 障害関連行政 .......................................................................................................... 11

3-2. 障害関連法律 .......................................................................................................... 13

3-3. 障害関連施策 .......................................................................................................... 13

3-4. 施策の概要 .............................................................................................................. 13

3-5. 障害分野専門家・ワーカー .................................................................................. 15

4. 障害分野における活動の概況 ...................................................................................... 16

4-1. 障害関連団体による活動 ...................................................................................... 16

4-2. 国際機関・その他の機関の障害分野に関する援助実績................................... 16

5. 参考資料.......................................................................................................................... 18

iii

図目次

図 1：障害種別割合（1996 年） ................................................................................... 3

図 2：障害・年齢別 10 万人あたりの障害児数（1997 年） ..................................... 4

図 3：地域別障害数........................................................................................................ 6

図 4：障害種・地域別 10 万人あたり障害児数（5 歳未満） ................................... 6

図 5：障害種・地域別 1０万人あたり障害数（5-14 歳） ......................................... 7

図 6：地域別 10 万人あたりの障害児総数（0-14 歳） .............................................. 7

表目次

表 1：障害種別障害者数（1996 年） ........................................................................... 3

表 2：地域別障害数........................................................................................................ 5

iv

略語表

NGO Non-governmental Organization UNDP United Nations Development Programme UNICEF United Nations Children’s Fund UNESCO United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization

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1

1. 基礎指標

1-1. 一般指標

セクター別政府支出1 保健医療 (対 GDP 比) 1.8% 1990-98 年 教育 (対 GNP 比) 4.8% 1997 年 社会福祉 （対公共支出） 23.6% 1998 年 軍事・防衛（対 GNP 比） 2.8% 1997 年

人口2 総人口 62.7 百万人 1999 年 女性人口比率 49.1％ 1999 年 都市人口比率 45.0％ 1999 年 平均寿命（全体） 66.8 才 1999 年 男性 65.3 才 1999 年 女性 68.4 才 1999 年

医療 医療従事者数 医師 1 人あたりの人口3 495 人 1990-99 年

看護師・助産師 1 人あたり

の人口4 450 人 1992-95 年

1 World Bank. World Development Report 2000-2001 2 World Bank. World Development Indicators 2001 3 UNDP. Human Development Report 2001 4 UNDP. Human Development Report 2000

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2

教育5 教育制度 初等教育年数 5 年 義務教育年数 8 年 成人識字率 男 66.1% 1999 年

女 42.8% 1999 年 就学率

初等教育（純就学率） 全体 93% 1996 年 男 98% 1996 年 女 88% 1996 年 初等教育（総就学率） 全体 101% 1996 年 男 108% 1996 年 女 94％ 1996 年 中等教育（純就学率） 全体 67% 1996 年 男 71% 1996 年 女 64% 1996 年 高等教育 (総就学率） 全体 20.2% 1996 年 男 24.2% 1996 年 女 15.9% 1996 年

5 UNESCO. Statistical Yearbook 1999

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3

1-2. 障害関連指標

障害種別統計

表 1：障害種別障害者数（1996 年）

総障害者数（人） 視覚障害 聴覚障害 精神障害 運動障害

2,060,536 151,510 90,906 1,515,100 303,020

出典：Central Authority for Public Mobilization and Statistics

図 1：障害種別割合（1996 年）

聴覚障害4%

視覚障害7%

運動障害15%

精神障害74%

出典：Central Authority for Public Mobilization and Statistics

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4

年齢別統計

図 2：障害・年齢別 10 万人あたりの障害児数（1997 年）

0

200

400

600

800

1000

1200

1400

1600

1800

聴覚障害 視覚障害 言語障害 上肢障害 下肢障害 精神障害 慢性症状

10万人あたりの障害者数

5-14歳

5歳以下

出典：Social Research Center, American University in Cairo, Child Well-being in Egypt,

Results of EMICS. 1997.

注：慢性症状は、心臓、腎臓、肝臓、白血病、てんかん、その他の疾病を含む。

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5

地域別統計

表 2：地域別障害数

地域

視覚障害

聴覚障害

精神障害

運動障害

カイロ (Cairo) 17648 10589 176475 35295 アレキサンドリア (Alexandria) 8895 5337 88950 17790 ポートサイド (Port Said) 1408 845 14075 2815 スエズ (Suez) 1253 752 12525 2505 ドミアット (Domiat) 2270 1362 22700 4540 ダッカーリア (Dakahlia) 10648 6389 106475 21295 シャルキーヤ

(Sharkiya) 10648 6389 106475 21295 カリュピーヤ

(Kalyobia) 8730 5238 87300 17460 カフル・エルシェイク (Kafr El Sheikh) 5575 3345 55750 11150 ガービヤ (Gharbia) 8735 5241 87350 17480 メノフィア (Monofia) 6888 4133 68875 13775 ベヘラ (Behera) 10198 6119 101975 20395 イスマイリア (Ismailia) 1933 1160 19325 3865 ギザ (Giza) 13243 7946 132425 26485 ベニサーフ (Beni Suirf) 4510 2706 4510 9020 ファイユーム (Fayoum) 5003 3002 50025 10005 メニア (Menia) 8150 4890 81500 16300 アシュート (Assiut) 6908 4145 69075 13815 スハッグ (Suhag) 7470 4482 74700 14940 キエナ (Qena) 7103 4262 71025 14205 アスワン (Aswan) 2533 1520 25325 5065 国境地区 1768 1061 17645 3535

出典：Central Authority for Public Mobilization and Statistics.

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6

図 3：地域別障害数

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

カ

イ

ロ

ア

レ

ク

サ

ン

ド

リ

ア

ポ

ー

ト

サ

イ

ド

ス

エ

ズ

ド

ミ

ア

ッ

ト

ダ

ッ

カ

ー

リ

ア

シ

ャ

ル

キ

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ヤ

カ

リ

ュ

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ー

ヤ

カ

フ

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ビ

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ア

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ベ

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ー

フ

フ

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イ

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ー

ム

メ

ニ

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ア

シ

ュ

ー

ト

ス

ハ

ッ

グ

キ

エ

ナ

ア

ス

ワ

ン

国

境

地

区

運動

精神

聴覚

視覚

出典：Central Authority for Public Mobilization and Statistics

図 4：障害種・地域別 10 万人あたり障害児数（5 歳未満）

0

200

400

600

800

1000

1200

1400

1600

1800

2000

聴覚障害 視覚障害 言語障害 上肢障害 下肢障害 精神障害 慢性症状

10万人あたりの障害数

農村

都市

出典：Social Research Center, American University in Cairo, Child Well-being in Egypt,

Results of EMICS. 1997.

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7

図 5：障害種・地域別 10 万人あたり障害数（5-14 歳）

0

500

1000

1500

2000

2500

3000

聴覚障害 視覚障害 言語障害 上肢障害 下肢障害 精神障害 慢性症状

10万人あたりの障害数

農村

都市

出典：Social Research Center, American University in Cairo, Child Well-being in Egypt,

Results of EMICS. 1997.

図 6：地域別 10 万人あたりの障害児総数（0-14 歳）

0

1000

2000

3000

4000

5000

6000

7000

都市 農村

10万人あたり障害児数

5-14 歳5歳未満

出典：Social Research Center, American University in Cairo, Child Well-being in Egypt, Results of EMICS. 1997.

障害程度別統計

該当情報なし

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8

障害原因別統計

該当情報なし

ジェンダー別統計

該当情報なし

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9

2. 障害に関する概要

2-1. エジプトにおける障害の定義

エジプトにおいて障害者とは、運動器、感覚器、精神の機能障害により、身体的、社

会的、教育的、経済的、心理的な能力障害がもたらされ、社会生活に係る基本的ニー

ズ達成のために必要なリハビリテーションを必要とする者6、とされている。

2-2. 障害に関する現状

障害関連の統計

中央国家動員・統計庁（Central Authority for Public Mobilization and Statistics）によれば、

エジプトには約 200 万人の障害者がおり、全人口の約 3.5％を占めている。障害者に

関する包括的なデータや調査は存在しない。

政府によるサービスの不足

エジプト政府は、障害関連問題を重視しており、政府組織、非政府組織（NGO）は、

障害問題の解決に向けて活動している。しかし、これらの活動は、障害者の全人口の

わずか 10%にしか行き届いていない。

教育省は、障害児向けの特殊教育サービスを行っている。これらは 165 の特殊学校と、

1 クラス以上の障害児学級を持つ 204 の普通学校を通じて、視覚、聴覚、知的教育サ

ービスを提供している。

2-3. 障害に関する調査・統計の整備状況

国勢調査

【タイトル】 エジプト人口・住居・施設国勢調査 （Egypt Population, Housing and Establishments Census）

【最新版発行年】 1996 年 【障害関連項目】 障害関連項目なし

6 Rehabilitation and Care of the Handicapped in A.R.E., Department of Social Rehabilitation, Ministry

of Social Affirs

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その他の統計

【タイトル】 エジプト障害調査（Study of Disability in Egypt） 【最新版発行年】 1993 年 【障害関連項目】

国連児童基金（UNICEF）によって行われた調査。障害児数が障害別に調査された。

【タイトル】 エジプト重複指標クラスター調査 （Egypt's Multiple Indicator Cluster Survey）

【最新版発行年】 1997 年 【障害関連項目】

UNICEF の支援のもと、カイロのアメリカン大学社会調査センター（Social Research Center of American University）が障害児に関する調査を行った。調査された質問事項の

例は以下のとおりである。7 1. あなたの子どもには聴覚障害がありますか？ 2. 同年齢の子どもと比べて、その障害はあなたの子どもの日常生活や教育に影響して

いますか？ 同様の質問が、視覚障害、言語障害、上肢・下肢障害、精神障害についてもなされた。

7 Social Research Center, American University in Cairo. Child Well-Being in Egypt

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11

3. 障害関連政策

3-1. 障害関連行政

中央政府行政

【中央政府行政組織図】

中央政府組織図

首相

教育省 保健人口省 社会問題省

障害者社会リハビリテーション局

1.リハビリテーション局2.リハビリテーションセンター3.保護ワークショップ4.理学療法センター5.代替組織 (susbstitute apparatus)6.工場7.養成所 (Incubators)

特殊教育局

視覚教育(Visual Education)

初期保健ケア

聴覚教育(Audio Education)

精神教育(Mental Education)

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保健人口省の組織図

保健人口省

母子ケアセンター 保健事務所

中央公立病院 専門病院

都市保健センター

教育病院 ポリオ研究所

地方保健部

グループ：保健部　

(Group: Health Unit)

地方病院

中央病院

地方

都市

義肢工場 (Artificial Limbs Factory)

眼炎研究所(Ophthalmia Researches

Institute)

聴覚・言語研究所

【障害関連担当機関】

【機関名】 【概要】 保健人口省 障害に関するサービスの計画・運営を監督する部署は存在しないが、

以下の内容やサービスを担当している。 1. 障害を引き起こす原因の削減 2. 必要な健康診断、手術、医療リハビリテーションによる早期発見

と治療 3. 医療リハビリテーションのプログラムの計画立案・準備への参加

4. 予防接種と定期健康診断 5. 治療とリハビリテーションサービス

教育省 6. 省庁決議案第 154 案では、視覚障害、弱視、聴覚障害、低聴覚、

精神障害、病院でのケアが必要な健康状態にある子どもを含む障

害児は、特殊教育学校・学級に受け入れられることを規定した。

教育省は、特殊学校と特殊学級を監督し、特殊教育促進のために

活動している。 社会問題省

障害者ケアの政策準備と、リハビリテーションサービス、理学療法、

知的教育、社会サービスの提供を行っている NGO への許可証発行を

行っている。

SETI センター 特殊教育訓練のパイロットプロジェクトとして、社会問題省とカリタ

ス（CARITAS）エジプトによって設立された。初心者、現職の特殊教

育教員、心理学者、ソーシャルワーカー、医師、政府機関・NGO 職員

に向けてモジュール方式の短期集中訓練コースを提供している。

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地方政府行政

【地方政府行政組織】

保健人口省の地方組織については、上記の「保健人口省の組織図」を参照。

【障害関連担当機関】

【機関名】 【概要】 該当情報なし

3-2. 障害関連法律

【法律名】 法律第 39 号（Law No.39） 【施行年】 1975 年（1982 年に改正） 【概要】

障害者と障害のリハビリテーションについて定義し、1%の障害者の雇用割当を設定し

ている。またリハビリテーションセンターは、社会問題省から許可証を取得しなけれ

ばならない。1982 年の修正案では、障害者の雇用割当が 5%に改正された。

3-3. 障害関連施策

国家開発計画の概要

【計画名】 該当情報なし 【施行年】 【障害関連施策の内容】

3-4. 施策の概要

障害の予防・発見・早期療育

【現状】

保健人口省は、定期的な予防接種を通じて障害の早期発見と療育を重視したサービス

を行っている。早期療養とリハビリテーションサービスは、母子ケアセンター

（motherhood and childhood care centers）、病院、その他の障害者の治療専門機関で提供

される。

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医療サービス・リハビリテーション

【現状】

該当情報なし

教育

【現状】

政府は特殊教育に取り組んでいるが、全需要の 4%を担っているに過ぎない。教育省

は国連教育文化科学機関（UNESCO）の主導で、インクルーシブ教育を導入する取り

組みを行っている。

社会サービス

【現状】

該当情報なし

職業・雇用

【現状】

該当情報なし

地域に根ざしたリハビリテーション（CBR）

【現状】

該当情報なし

情報とコミュニケーション

【現状】

該当情報なし

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3-5. 障害分野専門家・ワーカー

【職種名】 【役割と活動】 【養成・資格制度】 実習/臨床訓練 カイロ大学、理

学療法学部 1. 生体力学部での患者刺激トレーニング（週 8 時

間/2 年間） 2. 内科、胸郭・集中治療部の臨床訓練（週 22 時間

/3 ヶ月） 3. 産婦人科の臨床訓練（週 9 時間/3 ヶ月） 4. 一般外科の臨床訓練（週 11 時間/3 ヶ月） 5. 整形外科の臨床訓練（週 22 時間/3 ヶ月） 6. 小児科・小児外科の臨床訓練（週 20 時間/3 ヶ月）

7. 神経科・神経外科の臨床訓練（週 22 時間/3 ヶ月）

8. 理学療法士として治療できるようになった後の

インターンとしての臨床訓練（フルタイム/12 ヶ

月）

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4. 障害分野における活動の概況

4-1. 障害関連団体による活動

該当情報なし

4-2. 国際機関・その他の機関の障害分野に関する援助実績

国際機関・その他機関の援助実績

世界銀行

世界銀行は、エジプト政府と社会問題省の協力による「社会保護主導プロジェクト

（Social Protection Initiative Project）」に対し 500 万米ドルを拠出した。このプロジェク

トの期間は 1999 年から 2004 年までで、障害児と危機にさらされている青少年のため

の総合プログラムを開発し、サービス実施体制を向上することを目的としている。こ

のプロジェクトの活動は以下のとおり8：

1. スタッフの訓練

2. 家族の社会適応、理学療法、栄養、障害児の幼児期の発達を含むサービスの提供

3. 養護施設内のデイケア、リハビリテーションサービスの提供

UNESCO9

1994 年に開催された「特殊教育に関する世界会議（World Conference on Special Needs

Education）10」を受けて、UNESCO は、国家、州、地方レベルでの小規模の教育改革

を通して情報を普及するプロジェクトを始めた。これは、一般学校における障害児や

学習障害を持つ子どもの受け入れを促進するものである。政策発展、教師訓練、教育

支援サービス、保護者教育、幼児教育、認識向上、聴覚障害者の教育、成人教育、活

動的な生活への転換（transition to active life）などの分野に的を絞っている。

8 The World Bank. Including Persons with Disabilities A Directory of World Bank Projects, Retrieved March 20, 2002, from http://wbln0018.worldbank.org/hdnet/hddocs.nsf/2d5135ecbf351de6852566a90069b8b6/dcd86d9fc62cb60a8525685f006a41bf?OpenDocument 9 UNESCO, Inclusive Schools and Community Support Programmes. Retrieved March 22, 2002, from http://www.unesco.org/education/educprog/sne/iscsp.html 10 参照：国際連合と障害問題、障害保健福祉研究情報システム、 http://www.dinf.org/doc/intl/un/unpwd/mokuji.html

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17

このプロジェクトは、2 つの段階からなり、第 2 段階（1998 年～1999 年）はエジプト

を含む 11 カ国を対象としている。エジプトでは、SETI センターによる精神障害に関

するアドバイス、研究、訓練を通じて、カリタス・エジプトによって実施された。こ

のプロジェクト以前には、インクルーシブ教育の試みは教育省の協力を得ていなかっ

た。よって UNESCO のプロジェクトへのエジプト政府の参加は、インクルーシブ教育

導入への試みにおいて教育省の協力を得るための重要な橋渡しとなった。

このプロジェクトの目的は、以下のとおり：

1. 障害児が障害のない子どもと一緒に教育を受ける権利を保障する。

2. 全国で活用できる可能性のある新しいサービス提供モデルの開発する。

3. 障害のある学習者とない学習者の間で、前向きな態度と有意義な親交を深める。

4. 地域社会への障害児の参加を促す。

日本の援助実績

1977 年から 1982 年までの間にプロジェクト方式技術協力において機械整備の職業訓

練センターが設立された。1999 年には障害分野における草の根無償協力のプロジェク

トが２つ行われた。その 1 つは聴覚障害のための施設、もう 1 つは障害者リハビリ訓

練センターの訓練教材の支援であった。

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5. 参考資料

この報告書は、主にローカルコンサルタントによる調査報告書に基づいている。

ローカルコンサルタント調査報告書:

Prof. D. Kamal Al Said Shukry and Dr. Maher El Keblawi. Country Profile Study on Persons

with Disabilities in Egypt.

その他の資料:

Social Research Center, American University in Cairo. Child Well-Being in Egypt,［Retrieved

March 19, 2002, from http://www.childinfo.org/mics/Cntry_files/Egyresul.pdf］

World Bank. Including Persons with Disabilities A Directory of World Bank Projects,

[Retrieved March 20, 2002, from

http://wbln0018.worldbank.org/hdnet/hddocs.nsf/2d5135ecbf351de6852566a90069b8b6/

dcd86d9fc62cb60a8525685f006a41bf?OpenDocument]

World Bank. World Development Report 2000-2001

UNDP. Human Development Report 2001

UNESCO, Inclusive Schools and Community Support Programmes.

[Retrieved March 22, 2002, from http://www.unesco.org/education/educprog/sne/iscsp.html]

UNICEF. The State of the World’s Children 2001