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総務省 情報流通行政局 放送コンテンツ海外流通推進室長 村田 健太郎 放送コンテンツによる 地域の魅力の海外発信
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放送コンテンツによる 地域の魅力の海外発信...放送コンテンツの海外展開支援...

Mar 28, 2021

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Page 1: 放送コンテンツによる 地域の魅力の海外発信...放送コンテンツの海外展開支援 総務省では、地域の魅力を紹介する放送コンテンツの海外展開について、以下の支援施策を実施。

総務省 情報流通行政局放送コンテンツ海外流通推進室長

村田 健太郎

放送コンテンツによる地域の魅力の海外発信

Page 2: 放送コンテンツによる 地域の魅力の海外発信...放送コンテンツの海外展開支援 総務省では、地域の魅力を紹介する放送コンテンツの海外展開について、以下の支援施策を実施。

日本の放送コンテンツについて 1

ドラマ、アニメ、バラエティ番組などの「放送コンテンツ」は、日本のコンテンツ市場の約3割を占めており、日本の有力なコンテンツの一つ。

日本の放送コンテンツは、諸外国においても人気が高く、海外輸出額は2010年度以降、毎年増加を続けており、2018年度末において約519.4億円に達している。

66.3 71.6104.3

137.8182.5

288.5

393.5444.5

519.4

0

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日本のコンテンツ市場規模 日本の放送コンテンツ輸出額の推移

(億円)

総務省情報通信政策研究所「メディア・ソフトの制作及び流通の実態に関する調査研究」(令和2年7月)

総務省「放送コンテンツの海外展開に関する現状分析(2018年度)」(令和2年6月)

Page 3: 放送コンテンツによる 地域の魅力の海外発信...放送コンテンツの海外展開支援 総務省では、地域の魅力を紹介する放送コンテンツの海外展開について、以下の支援施策を実施。

放送コンテンツの海外展開支援

総務省では、地域の魅力を紹介する放送コンテンツの海外展開について、以下の支援施策を実施。

コンテンツによる地域活性化・地場産品、農産品の販路拡大・外国人観光客の回復 等

ソフトパワーの強化・日本文化・日本語の普及・国際的なイメージの向上 等

地域コンテンツの制作力強化 地域コンテンツの情報発信力の維持・強化 地域コンテンツの海外流通支援 海外との交渉・契約ノウハウの共有、人材育成

海外市場・ニーズの調査、深掘り

ローカル放送局と自治体や地場産業等が協力して、海外の放送局等と地域の魅力を発信するコンテンツを制作し、海外発信する取組への補助

国際番組見本市を通じた、放送コンテンツの海外販売支援

地域の魅力を伝える

コンテンツを制作海外に発信

地域の魅力を発信する多様なコンテンツを世界に発信日本のソフトパワー・情報発信力を維持・強化

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地域の魅力を発信するコンテンツを制作・海外発信する取組に対し、令和2年度は以下の枠組で補助を実施。

事業者の要件

複数の民間事業者等が事業に参画し、相互に連携して事業を実施すること 地方公共団体と連携して事業を実施すること

補助額 補助対象経費の2分の1以下(上限:4,000万円)

補助対象経費の2分の1以下(上限:2,000万円)

法人(放送事業者、番組制作者等)※ 個人での申請は不可

補助対象となる事業者

事業実施の要件

海外の放送局等と共同して放送コンテンツを制作し、海外で放送すること。(対象国・地域の制限なし) 放送と連動して、SNS等によるPRやイベントの開催等、情報発信の効果を高める事業(連動事業)を実施すること。

情報発信の効果検証(視聴率の測定、アンケート調査等)を実施すること。

複数事業者連携型 地域連携型

※ 補助対象経費:コンテンツ制作経費(企画費、広告費等)、海外放送枠確保費用、連動事業実施費 等

放送コンテンツ海外展開支援(補助事業)の概要 3

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海外展開の取組事例<地域経済の活性化>

放送コンテンツの高い発信力を活用し、日本の各地域の魅力を海外で発信するこ と に よ り 、地場産品・農産品の販路拡大や地域への観光客の増加など、地域経済の活性化に貢献。

● 「TASTY FOOD JAPAN」(RKB毎日放送(タイ)/R元年度)

• タイからの留学生やタレントが日本の食材の品質・鮮度・味を体感し、その秘密を探るバラエティを放送。

• 連動事業として、タイの日本市場にて、福岡県フェア・鹿児島県垂水市フェアを開催。

• 番組で取り上げた福岡県産の鮮魚、博多万能ねぎ、紅たで、 鹿児島県産のカンパチ、さつまいものタイへの輸出を実現。

• タイに初めて輸出したカンパチについても継続的な輸出が決定。

● 「Diario giapponese/日本日記」(CBCテレビ(イタリア)/R元年度)

• 信州・北陸地方及び東京都の密着取材を行い、日本の食文化の魅力を伝えるドキュメンタリーを放送。

• 連動事業として、番組で取り上げた日本酒の試飲イベントや信州・北陸地方などを巡る個人向けツアーの販売を実施。

• 各所の伝統的な観光名所への訪問や禅の体験をツアーに組み込んだところ、好評を博し、継続的な販売が決定。

地場産品・農産品の販路拡大 地域への観光客の増加

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海外展開の取組事例<国際的なイメージ向上・地域間交流> 日本語・日本文化の普及や日本への関心の醸成など、国際的なイメージの向上や地域間交流の活性化にもつながっている。

● 「長野で学んで!暮らして!働いて!」(長野朝日放送(ベトナム)/R元年度)

• ベトナムからの留学生の学校生活・日常生活や、長野県で働くベトナム人の働く姿を紹介する情報番組を放送。

• 連動事業として、ベトナム・ホーチミン市の日本語学校「ドンズー日本語学校」にて、ベトナム人学生に対する留学ガイダンスを実施。

• 長野県の学校情報や観光情報を映像にて紹介することで、長野県の魅力をPR。

● 「台日藝術交流之旅」(Goolight(台湾)/H30年度)

• 女子美術大学と国立台湾芸術大学が日台双方の温泉地の活性化に取り組むドキュメンタリー番組を放送。

• 番組では、国を越えた学生の視点から、温泉や滝など類似する観光資源が多い、長野県高山村と台湾新北市烏來区の町づくりを支援。

• 長野県高山村と台湾新北市烏來区において地域間観光交流がスタート

日本の国際的なイメージの向上 地域間交流の活性化

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Page 7: 放送コンテンツによる 地域の魅力の海外発信...放送コンテンツの海外展開支援 総務省では、地域の魅力を紹介する放送コンテンツの海外展開について、以下の支援施策を実施。

● 「Make Awake “Travel Story”」• タイの地上波Workpointの人気番組の長崎編として、タイ人タレントが長崎の各地を巡る番組を放送。

<SNS等の活用>• 約1745万人の現地放送局のLINEフォロワー、約1484万人の番組公式facebookフォロワー向けに番組PRを投稿。

• 番組関連ソーシャルPRでは、リーチ総数が3,200万人を超えた。

番組の放送と連動して、SNS等を活用して、地域の情報を発信する取組も実施。

長崎国際テレビ → タイ(平成30年度)

海外展開の取組事例<SNS等の活用>

● 「Wa!Journey!-Discover JAPAN PRIDE-」• マレーシアの地上波にて、福岡県、岡山県、鳥取県や島根県などを巡り、日本製品の魅力や各地の観光地を紹介する番組を放送。

<SNS等の活用>• 番組専用のfacebookとインスタグラムで、番組で取り上げた地域の特産品等を「JAPANPRIDEカタログ」として紹介。

• カタログで紹介した商品について、リーチ総数が590,000を超えた。

山陰中央テレビジョン → マレーシア(R元年度)

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海外展開の取組事例<自主事業としての継続>

総務省の支援を通じて獲得したノウハウ・ネットワークを活かし、地方公共団体や国内外の企業からの協賛等により、補助によらない自主事業として共同製作・発信を継続。

大分朝日放送 (台湾・香港) / H28・H29 「GENKIful!KYUSHU」→ 熊本地震からの復興と東九州自動車道開通をテーマとした旅番組を、台湾・香港で放送。

「TRY! ONSEN TRY! JAPAN」→ 台湾・香港にて、九州の温泉地への誘客や農泊促進を目的とした番組を放送。

国内の民間企業や地方公共団体からの協賛を得て、H30に香港、H30・R元に台湾で自主事業として実施。

国内企業からの協賛による自主事業CBCテレビ (香港・タイ) / H28・H29 「昇竜道之旅」→ 香港にて「昇竜道」エリア(中部・北陸地方)の伝統文化等を紹介する番組を放送。

「9 Ninja Girls」→ 忍者に扮したタイ人女性達が、「昇竜道」エリアの特産品などを取り上げる番組をタイで放送。

海外の民間企業や地方公共団体からの協賛を得て、H30に香港・タイで自主事業として実施。

海外企業からの協賛による自主事業

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Page 9: 放送コンテンツによる 地域の魅力の海外発信...放送コンテンツの海外展開支援 総務省では、地域の魅力を紹介する放送コンテンツの海外展開について、以下の支援施策を実施。

放送コンテンツを活用した情報発信の取組は、コロナ禍においても創意工夫により実施することができ、ウィズコロナ・ポストコロナにおける地域活性化の有効な手段。

各放送局等において、以下のようなコロナ禍における創意工夫の取組を実施。

海外展開の取組事例<コロナ禍における創意工夫>

「FUKKO-復興」(福島放送(フランス))東日本大震災後10年の福島の復興の姿等を伝えるドキュメンタリーを、フランス人の監督を監督に立て、フランスの衛星局で放送予定。

撮影は日本の放送局等が国内で行い、そのVTRを海外現地スタッフが現地で編集し、完成させる取組

ビデオチャットシステムを活用し、日本と海外現地とをインターネットでつなぎ、ライブ放送を行う取組

「Mohei's Tea World/Ochakai TV」(静岡放送(フランス・ドイツ))

日本の「お茶(茶の湯)」の文化、静岡茶を紹介するドキュメンタリーを放送し、フランスと静岡をZOOMでつなぎ、国内と現地でそれぞれ用意したお茶で「リモートお茶会」を行う予定。

「Traveling to Japan !」(静岡朝日テレビ(インドネシア))現地人日本留学生で、現地で人気の高いYouTuberである、ジェローム・ポリンさんを起用し、静岡県の景勝地や地場産品を紹介する旅バラエティ番組を放送予定。

日本在住の海外現地で有名なインフルエンサーを出演者に起用する取組

「DD Life‘s so goodーJapan special weekー」(信越放送、テレビ静岡、テレビユー山形、北海道文化放送、テレビ岩手(タイ))

タイの情報番組で5週に渡り5局が、味噌・日本茶・山形産フルーツ・米・リンゴをVTRで紹介するとともに、スタジオで出演者が試食

日本で制作したVTRで取り上げた農産品を現地スタジオで出演者が試食して紹介する取組

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ご質問やお問合せは、下記連絡先まで、お気軽にお寄せください。

総務省 情報流通行政局 情報通信作品振興課放送コンテンツ海外流通推進室 03-5253-5739

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