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May 31, 2020

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03 会長メッセージ

cont en t s

一般社団法人 全国清涼飲料連合会会長 堀口 英樹

会 長 メッセージ

04 数字で振り返る2018年 清涼飲料業界(清涼飲料水関係統計資料より)

06 数字で振り返る環境への取り組み

08 対談

清涼飲料業界の明日、未来を考える

12 2018年度 主な出来事とイベント

14

18

24 2019年度 事業計画

26 一般社団法人 全国清涼飲料連合会(全清飲) 概要

新井ゆたか農林水産省/消費・安全局長

堀口 英樹 全国清涼飲料連合会/会長

07 活動理念

2018年度 活動トピックス

清涼飲料業界のプラスチック資源循環宣言

2030年度までにPETボトルの100%有効利用を目指す

全清飲2019活動レポート

 一般社団法人全国清涼飲料連合会(略称:全清飲)は、清涼飲料水製造企業の会員ならびに関連

する業界の賛助会員で構成されており、前身母体の全国清涼飲料水同業組合の時代から数えると

100年以上の歴史をもつ清涼飲料水の業界団体です。日本国内の清涼飲料水の消費量は子どもか

ら大人まで、すべての国民が1人あたり500㎖ PETボトルを毎日1本飲んでいる計算になり、さ

らに生産者販売金額では昨年、初めて4兆円を突破しました。加工食品産業の中でもトップクラ

スの市場規模を誇っており、日本の食品業界における責務を果たしていきたいと考えております。

 日本の清涼飲料水は、コーヒーや緑茶、麦茶などの嗜好飲料の商品化に加え、健康志向に対

応した無糖茶や低糖飲料、また特定保健用食品など、世界でも類を見ない多様化したカテゴリ

ーを有しています。さらに自動販売機の展開などアべイラビリティーも進化させ、さまざまな

商品をいつでも、どこでもご購入いただけるように取り組んできた結果、多くのお客さまにと

って生活に欠かすことができない存在としてご支持をいただいています。

 環境面での対応としては、日本ならではの容器包装リサイクル法の中で、事業者責任として

3R(リデュース、リユース、リサイクル)に積極的に取り組んでいます。中でも全生産量の7

割を超えるPETボトルについては、リサイクル率が84.8%、回収率では92.2%と高い水準にあ

りますが、海洋プラスチック問題へ世界規模での取り組みが進む中、私たちは2018年11月に「清

涼飲料業界のプラスチック資源循環宣言」を発表しました。

 この宣言では、2030年度までに「PETボトルの100%有効利用」を目指しており、「混ぜればごみ、

分ければ資源」の考え方のもとで、資源循環型社会の形成に向けて、お客さま、政府、自治体、

関連団体等の皆さまと連携しながら業界が一丸となり取り組んでおりま

す。この中で培った技術やシステム、マーケティングなど、さまざまな

ノウハウを日本国内のみならず、世界にも発信、普及していきたいと

考えております。

 5月より「令和」という新元号になり、新しい風を感じていますが、

清涼飲料業界が次なるステージに飛躍していくためには、社会との共

生を通じた業界の発展を今まで以上に進めていかなければなら

ないと思います。社会課題の解決を通じて業界の共益を生み

出すメカニズムや、テクノロジーの進化を業界の発展に取り

込むこと、さらにグローバル化への対応や、清涼飲料水の商

品的価値である「安全・安心」「おいしい」をベースとした

付加価値の創造も課題です。

 皆さまとともに、業界の成長を目指し率先して諸課題に

取り組んでまいりますので、引き続きのご指導、ご鞭撻を

賜りますようよろしくお願い申し上げます。

02

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製品数の推移(2014 年~ 2018 年) 新製品数の推移(2014 年~ 2018 年)

2018 年実績(1 ~ 12 月累計)

全清飲は会員社、協力会社からのデータを集計して「清涼飲料水関係統計資料」として公表しています。清涼飲料業界を生産量と生産者販売金額ベースで集計しており、その数字は業界動向分析など、各方面で活用されています。

7,000 1,200

6,000 1,000

5,000 800

4,000 600

(点) (点)

2014 20142015 20152016 201620182017 20182017

5,964897 907

967

1,1121,184

5,9356,276 6,4246,191

(年) (年)

注)新製品には、リニューアルを含む。

数字で振り返る2018 年清涼飲料業界

容器別生産量のシェア推移(2014 年~ 2018 年)容器別生産量シェア(2018 年)

2018年PETボトルのシェアは74.6%に達しました。

びん詰飲料

1.2%

その他飲料

3.2%

紙容器飲料

8.5%

PETボトル飲料

74.6%

品目別生産量割合(2018 年)

品目別生産量割合では、多くのカテゴリーを有する茶系飲料がトップとなりました。

22,746 千㎘

総生産量

その他

8.8%

コーヒー飲料等

14.4%

スポーツ飲料 等

6.6%果実飲料等

7.5%ミネラルウォーター類

16.1%

炭酸飲料

17.6%

茶系飲料は以下の分類の合計乳性飲料(ストレート) 2.9%野菜飲料 2.8%豆乳類 1.6%その他飲料 0.9%乳性飲料(き釈用) 0.7%

茶系飲料

29.0%緑茶飲料 13.0%紅茶飲料 4.6%むぎ茶飲料 4.5%ブレンド茶飲料 3.4%ウーロン茶飲料 2.5%その他茶系飲料 0.9%

私たちの毎日の暮らしの中で、身近な存

在として親しまれている清涼飲料水。毎

年、驚くほどの新製品が発売され、多く

の皆さまに愛飲されている、その市場の

パワーは、なんと1日あたり生産金額で、

約110億円に上ります。

注)同じ製品で容器・容量の異なるものは1点とする。

缶詰飲料

12.4%

■ 総生産量の推移(2014 年~ 2018 年)

41,000(億円)

39,000

37,000

35,000

33,0002014 2015 2016 20182017 (年)

36,476 37,004

38,787

40,50339,478

■生産者販売金額の推移(2014 年~ 2018 年)

初めて4兆円を突破しました。加工食品産

業の中でもトップクラスの市場規模を誇る

清涼飲料業界は堅調な発展を続けています。

23,000(千㎘)

22,000

21,000

20,000

19,0002014 2015 2016 20182017 (年)

20,04220,466

21,256

22,746

21,627

4年連続で過去最高を更新しました。これは、

すべての国民が毎日493㎖、500㎖ PET ボ

トル1本を飲んでいる計算となります。

総生産量

22,746千㎘(前年比105.2%)

生産者販売金額

4兆503億円(前年比102.6%)

こんなにすごい清涼飲料業界!1日あたりの1 人消費量

493㎖ 1,112点

2018 年の新製品数

1日あたりの生産金額

110億円

(%)

容器区分 2015年 2016 年 2017年 2018 年

PETボトル飲料 70.9 72.0 72.6 74.6

缶詰飲料 16.0 15.2 14.1 12.4

紙容器飲料 8.5 8.4 8.7 8.5

その他飲料 3.1 3.2 3.3 3.2

びん詰飲料 1.4 1.3 1.3 1.2

04 05

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数字で振り返る環境への取り組み

3R推進自主行動計画

環境自主行動計画

■ 2017 年度 主要素材別リデュース・リサイクル実績

2.5 105

100

95

90

85

80

75

2.0

1.5

1

0.5

0

(万トン) (%)

2.146 99.8 99.1

0.299

99.3

0.253

99.3

0.279

99.3 99.3

0.253

99.3

0.316

99.2

0.364 0.459

■産業廃棄物最終処理処分量の推移

 飲料業界としての独自目標である再資

源化率は99% 以上を維持しています。最

終処分量は増加傾向にあり、目標未達と

なりました。

循環型社会形成に向け産業廃棄物削減へ

■PETボトル内製化を除くCO2 排出原単位指数(実排出係数に基づく)地球温暖化防止に向けCO2 排出削減を

 2020 年 度には 1990 年 度 比 で CO2 排

出原単位10%削減(容器内製化除く)の

目標で取り組んでいますが、2017年度は

CO2 排出原単位指数実績(1990 年度を1

とする)は0.91となり、前年度0.88から3

ポイントの増加となりました。

 LNGや都市ガスへの燃料転換など積極

的に取り組んだものの、生産量増加・製

品カテゴリーの複雑化・製品の小ロット多

様化を背景に原単位としては増加し、課

題を残しました。

 資源循環型社会のための対策、Reduce(リ

デュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)

の頭文字をとって「3R」と呼んでおり、清涼飲料

業界は3R 推進団体連絡会が策定した「3R 推進

自主行動計画」に沿って、 3R 推進・主体間連携

強化に継続して取り組んでいます。

 2006年度から第一次自主行動計画がスタート、

2016年度より第三次自主行動計画で推進中です。

1.00

0.95

0.90

01990

1990

1.00

2010

2010

0.98

2011

2011

1.00

2012

2012

1.03

2013

2013

0.98

2014

2014

0.94

2015

2015

0.90

2016

2016

2017

2017

0.880.91

(年度)

(年度)

1.05

基準年実績実績値

産業廃棄物最終処分量再資源化率

清涼飲料水の消費の健全な促進啓発を支援

一般社団法人 全国清涼飲料連合会(略称:全清飲)は、

共益と公益を優先した業界団体として、清涼飲料水製造・販売・関連事業者の

法令遵守の徹底、会員と行政との間の円滑な連携の推進、

会員のCSR 活動の推進支援、清涼飲料水の健全な消費の促進、

お客さまの清涼飲料水に関する知識の啓発・普及等の活動を行っています。

活動理念

私たちは、加工食品業界において、最大規模の売上高を誇る業界団体として、規模に相応しい社会への貢献を会員各社に推進・支援する事業を実施いたします。

社会貢献

私たちは、業界の代表として、会員社間の調整や行政や関係団体との交渉・調整機能を発揮する活動を通じ、会員企業の事業活動を法令遵守・CSR 活動を通じ、推進・支援いたします。

推進・支援

私たちは、国際化への対応を強化し、情報受発信力を高めます。同時に、国内外・業界内外に向けて、業界や商品知識への理解度を高め、消費者啓発により、愛される清涼飲料水となる活動を実施いたします。

国際化の対応

私たちは、会員企業の利益、業界共通の共益、社会共通の公益の3益の中で、共益と公益を優先し、清涼飲料水事業の発展に貢献する活動をいたします。

事業の発展への貢献

0.08383.6

2017年度最終処分量は未達、

再資源化率は99.3%

2017年度CO2 排出原単位

1990年度比9%削減

スチール缶

リサイクル93.4%

リデュース7.8%

リサイクル93.4%

リデュース7.8%

PETボトル

リサイクル84.8%

リデュース23.9%

リサイクル84.8%

リデュース23.9%

アルミ缶

リサイクル92.5%

リデュース5.3%

06 07

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堀口 令和という新元号となりましたが、昭和最後の

1988年は国民1人あたり1日の消費量が190㎖のショー

ト缶1 本だった清涼飲料水が、平成最後の2018 年は

500㎖のPETボトル1本分にまで増え、30年の間に総

生産量は2.6倍になりました。

新井 業界各社がきめ細かなサービスを提供しながら、

「新しい価値」を生み出してきた成果ですね。平成の時

代は、「水を清涼飲料水として飲む」という意識へ大き

くシフトした時代だと思います。お茶も急須で入れる

家庭の飲みものから、どこでも飲める飲みものになり

ました。

 日本の食品業界の中でも、清涼飲料業界は非常に優

秀な業界。装置産業でありながらも、いろいろとバラ

エティーのある商品を作り、高い生産性を実現してい

る点は実に素晴らしいと思います。

堀口 ありがとうございます。また清涼飲料水は、命

を支えるライフラインであり、昨年も自然災害が相次

ぎましたが、会員社は積極的に支援に取り組みました。

新井 私自身も2011 年の東日本大震災の時に、どう

やって現地に支援物資の水を届けるかに取り組んでき

ました。1本の水が避難所にいる方の潤いとなり、生

活の糧へとなっていきます。海外からでは、どれだけ

物流に手を加えても最低1週間はかかるところが、陸

続きの国内に生産拠点があれば数日で提供できます。

水分というライフラインを担う業界が国内産業として

発展していることのありがたさを実感しましたね。

堀口 日本の清涼飲料業界は、マーケティング力、商

品開発力、技術力を駆使して、お客さまのニーズに応

えるだけでなく、「新たな価値の創造」を目指してきた

結果、これだけの市場を形成することができたのだと

思っています。

 さらに「安全・安心」、「おいしさ」があります。特

に「安全」は、「安心」と「おいしさ」を支える基盤。

安全を守るための「フードセーフティ」は製造者のバ

リューチェーンの間でいかに身体に害になるものが入

らないようにするか、また、安全な商品であることの

情報を消費者にお伝えするか。もう一方で「フードディ

フェンス」は、製造後、消費者の口に入るまでにいか

に商品を安全にお届けするか、これは啓発活動も大事

です。

対 談CROSS TALK

清涼飲料業界の明日、未来を考える

日本の加工食品の中で、ナンバーワンの市場規模を誇る清涼飲料業界。

人口減少という逆風の中、この先も成長を続けていくためには、

今後、どのような課題への取り組みが求められていくのだろうか。

農林水産省新井ゆたか消費・安全局長と堀口英樹会長が

清涼飲料業界の現在、そして未来について語り合いました。

全国清涼飲料連合会/会長

堀口英樹農林水産省/消費・安全局長

新井ゆたか

平成の時代、「水を清涼飲料水として飲む」という意識へシフト 

新たな価値の創造と、安全・安心、おいしさを

08 09

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パワーをもつ業界になってほしいですね。日本の清涼

飲料水が世界で受け入れられ、日本の大きな魅力のひ

とつになることを期待しています。

 ただ、価値や生活のステージが変わっても、水は人

が生きていく上で欠かせないもの。清涼飲料水が、生

活の中心にあるというのは変わりません。冒頭でもお

話ししましたが、国内に清涼飲料メーカーの工場があ

るのは重要なことです。海外に目を向けつつも、日本

国内ではこれまで同様に、いつどこでも、安全・安心

でおいしい清涼飲料水を提供できる業界であってほし

いと思います。

堀口 はい、この先の業界発展のため、グローバルな

視点をもって、世界に通用する業界になっていかなけ

ればいけないと思っています。関税や国家間の政策変

化などを注視し、表示や使用可能成分などの国際基準

を見据えながら、バリューチェーンのグローバル化に

対応していきたいと考えています。さらに、インバウ

ンドの増加や国際イベントの開催などで、国内の国際

化も進んでいます。言語や習慣の違う海外の方々のニー

ズも考慮していく必要があると思っています。

 また、災害が起こったときの対応(BCP※1)につい

ても、清涼飲料業界が大変重要な役割をもっているこ

とを改めて感じています。そうした役割をしっかり果

たしていくためにも、健康、環境など、SDGs※2 に掲

げられた社会課題の解決を通じて業界の共益にしてい

くメカニズムを構築して、業界の成長へとつなげてい

きたいと思います。

意義のあることです。

新井 現在、国内のPETボトルリサイクル率は84.8%と

世界的に見ても高い水準ですが、波打ち際に集まるご

みにPETボトルが多いというデータはどうしても出て

きます。それは、非常に残念なことです。その中で、

全清飲が中心となって「プラスチック資源循環宣言」を

打ち出したことは、とてもインパクトがありました。

私たちも、海洋プラスチック問題を通して、改めて消費

者の意識を調査したところ、3R自体への意識がだいぶ

低下しており、若い人になるほど3Rという言葉を知ら

ない人が多いということがわかりました。今後、世界

でも3Rの問題は顕著になっていきます。そこで、こう

した日本の清涼飲料業界の取り組みや経験を世界へ発

信していく枠組みができると、さらに活動が飛躍する

と思います。われわれ行政も一緒になって、消費者へ

の啓発と世界へのアピールをしていければと思います。

新井 今後、日本の清涼飲料業界は、グローバルなプ

レーヤーになっていく必要があると思います。現在、

インバウンドもあり、人口減の影響ほど食品産業の規

模は小さくなっていませんが、今後、より成長してい

くためには、海外での生産や輸出などのグローバル化

は必須です。今後は、全世界の方に清涼飲料水の価値

を提供し、海外の方のライフスタイルをも変えていく

 全清飲では、HACCPや原料原産地表示の義務化など、

さまざまな制度を実行に移すサポートをすることで、

「フードセーフティ」の業界全体のレベル向上へ貢献し

たいと思っています。

新井 全清飲の会員社は、大手企業だけでなく、中小

企業も多く、全清飲が率先してHACCPの手引書など

を作成してくださったことなどは、業界全体の製造基

準の底上げにつながると期待しています。全清飲は、

委員会や部会を作って共通の課題に取り組むなど、こ

れまでも活動が活発で感心しておりました。今後もぜ

ひ、さまざまな課題に業界を挙げて尽力していただき

たいと思います。

堀口 社会課題については、これまでも積極的に取り

組んできましたが、新たな課題として、近年注目が集

まっている海洋プラスチック問題があります。現在、

容器の大部分を占めるPETボトルについては、その循

環に社会的課題があり、全清飲では2018年11月に「清

涼飲料業界のプラスチック資源循環宣言」を発表し、

2030年度までに「PETボトルの100%有効利用」を実

現するという目標を掲げました。PETボトルは混ぜれ

ばごみになってしまいますが、分別すれば新たな資源

になります。資源循環型社会を作っていくために、業

界全体が同じ方向を向いて努力していくことは、大変

新井ゆたか(あらい・ゆたか)農林水産省 消費・安全局長/ 1987年農林水産省に入省。食料産

業局産業連携課長、水産庁漁政部企画課長、漁政課長などを経て

2015年に山梨県初の女性副知事に就任。農水省に復帰後、大臣

官房輸出促進審議官を経て、2018年、農林水産省で初の女性局

長として食料産業局長に、2019年4月、消費・安全局長に就任。

堀口英樹(ほりぐち・ひでき)全清飲会長/ キリンビバレッジ社長。1985年キリンビールに入

社。グループ戦略部グループブランド室長、キリンホールディン

グス経営企画部グループブランド室長、豪ナショナルフーズ・マー

ケティング企画部長、米フォアローゼズディスティラリー社長、

小岩井乳業社長を経て、2016年キリンビバレッジ社長に就任。

※1 Business Continuity Planning。災害などの緊急事態が発生した時に、企業が損害を最小限に抑え、事業の継続や復旧を図るための計画。※ 2 SDGs(エス・ディー・ジーズ)。持続可能な開発目標。2015 年9月の国連サミットで採択された2016 年から2030 年までの国際目標で、計17目標を定めている。 ※3 販路の拡大と売り場の多様化などお客さまにとっての購入のしやすさのこと。

海洋プラスチック問題への対応清涼飲料業界として宣言

業界発展に向けたグローバルな視点をインバウンドなど国内の国際化へも対応

対 談CROSS TALK

国外にも視野を広げ業界全体で課題に取り組み成長・発展を目指します

堀口英樹

日本の清涼飲料水の魅力が海外の価値観をも変えるものになることを期待しています

新井ゆたか

新井 清涼飲料業界への期待として、最後にもうひと

つ。人間は楽しみと共に生きていますから、楽しみを

作っていただくというのも重要かと思います。今後も、

私たちの健康に配慮しながらも、バラエティーにあふ

れた商品を作っていっていただきたいですね。日本初

のさまざまな清涼飲料水が、世界へ羽ばたいていくこ

とを願っています。

堀口 ありがとうございます。私も、飲料水は最終的

に楽しめるものであるべきだと思っています。そのカ

ギとなるのがイノベーションです。清涼飲料業界は、

これまで多くのイノベーションを続けて、ここまで成

長してきました。これからも、おいしさはもちろん、

機能やアべイラビリティー※3、パッケージなど、それ

ぞれでイノベーションが重要です。近年目覚ましい進

化を遂げているAIやIoTといったテクノロジーを活用

して、現在のオペレーションの効率化のみならず、新

たな価値をクリエートしていきたいと思います。

 清涼飲料業界が取り組むべき課題や進むべき方向は

多岐にわたりますが、これからの業界発展に向けて、

全清飲としては、会員各社をサポートしながら、業界

の進むべき方向を示しベクトルを合わせていきたいと

思います。そして、国内外の多くの皆さまに、おいし

い清涼飲料水をお届けし、日本から世界に誇ることの

できる業界を目指していきたいと思います。

楽しさや健康、バラエティー新たな価値をクリエートする

10

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2018.4-2019.3

2018年

4月

2019年

1月

2018年度 主な出来事とイベント全清飲の2018年度の主な活動について1年間の時系列に沿ってまとめました。海洋プラスチック問題への課題共有、業界団体としてのイベント共催など多くの取り組みを行いました。

6月5月

8月

2月3月

7月

9月

12月11月

10月

9月、業界を取り巻く諸課題へ対応するため環境部を企画部に改組

企画部の発足西日本豪雨や北海道胆振東部地震では、政 府から被災地へのプッシュ型支援への協力要請を受け、会員社よりミネラルウォーターやスポーツドリンクなどを供給(7月から9月に実施)

災害支援

「清涼飲料水の製造における衛生管理計画手引書」を作成。11月13日厚生労働省ホームページに掲載

HACCP制度化

清涼飲料業界「賞味期限年月等表示化 自主ガイドライン」を9月27日に公表

賞味期限年月等表示

日本で唯一の飲料・液状食品の開発・製造展として、新規出展98 社を含む過去最多の178 社が出展し、6月27日~ 29日までの3日間、東京ビッグサイトで開催

第3回ドリンクジャパン

5月30日に開催、堀口英樹新会長が就任

2018年度定時総会

11月12日、第2回海洋プラスチックごみ問題勉強会を開催、150 名が参加

第2回海洋プラごみ勉強会

若者へ自販機オペレーターの魅力を伝えるため、8月に座談会企画をホームページで公開

自販機業界の魅力発信

5月10日に食品容器環境美化協会と共催。会員社 100 名が参加し、海洋プラスチックごみ問題への課題を共有しました

第1回海洋プラごみ問題勉強会

7月26日に過去最高の690名を超える行政、業界関係者が参加して開催

第35回清涼飲料業界サマーパーティー

2月13 ~15日、幕張メッセで開催のこだわり食品フェアに出展。流通企業のバイヤーをはじめブースを訪れた約 4,000 名の方々にアピール

第11回地サイダー・地ラムネ祭り

「清涼飲料業界 プラスチック資源循環宣言」を11月29日に発表

海洋プラスチックごみ問題へ対応

気象情報のビジネスへの活用に関する共同プロジェクトの成 果を、10月15日にホームページで公開

気象庁との共同プロジェクトを公開

12月から2019 年2月にかけて、プラスチック資源循環宣言に沿って「自販機専用空容器リサイクルボックス」の実証実験を開始

リサイクルボックス実証実験を開始

2018 年、年間生産者販売金額が3年連続で伸び、初めて4兆円を突破。また生産量は4年連続で記録更新

4兆円を突破

1月10日に開催、過去最高の787名が参加

第36回清涼飲料業界新年賀詞交歓会

HACCP の基 礎ガイドブックとなる『新訂 清涼 飲料水 工場の一 般的衛生管理ガイドブック』が完成

HACCPの基礎と制度化に対応

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2017年度国内用途別利用調査量

2018年11月29日、全清飲はPETボトルなどの容器包装を使用する事業者団体として「清涼飲料業界のプラスチック資源循環宣言」を発表しました。

記者会見では堀口英樹会長自らが、「清涼飲料業界が一丸となり、お客さま・政府・自治体・関連団体等と連携しながら、

2030年度までにPETボトルの100%有効利用を目指す」ことを宣言しました。

プラスチック製品の持続可能な使用

や代替素材の開発・導入を推進し、

官民連携でイノベーションを加速化

させるために設立。全清飲の中田専

務が設立に向けた会合の席上で、清

涼飲料業界の取り組みを発表すると

ともに、技術部会、普及促進部会に

参画しています。

クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス

経済産業省

清涼飲料業界は、 「清涼飲料業界のプラスチック資源循環に対する

基本的な考え方」 を基に、 陸域・海域の散乱問題も踏まえ、お客様、

政府、自治体、関連団体等と連携しながら、2030年度までにPET

ボトルの100%有効利用を目指し、 短・中・長期に方向性を定め、 プ

ラスチック資源循環に真摯に取組むことを宣言します。

清涼飲料業界のプラスチック資源循環宣言

清涼飲料業界のプラスチック資源循環宣言を踏まえた短期・中期・長期の取り組みの方向性

※リサイクルに熱回収を加えたものです。

清涼飲料業界のプラスチック資源循環戦略に対する基本的考え方

第四次循環型社会形成推進基本計画(2018年6月

19日閣議決定)に基づき、 資源・廃棄物制約、 海

洋ごみ対策等の課題に対応しながら、 持続可能

な社会の実現のため、 清涼飲料業界として、 食

の安全と技術的可能性及び経済性を考慮しつつ、

使用資源の3Rに努め、 回収のさらなる向上を推

し進めるなど、プラスチックの資源循環を総合

的に推進してまいります。具体的には、

・ 持続成長可能な資源循環サイクルに寄与すべく、 業界内での再生材利用拡大(ボトルtoボトル等)を推奨します。

・ 関係団体との連携協議により、 まち美化・環境活動のさらなる取組みと、 ポイ捨て防止、 再生素材利用製品の積極利用等、 消費者等への啓発活動に取組みます。

・ 容器の機能性を保持しながら、 環境負荷を踏まえた環境配慮設計を推進します。

・ 関係団体との連携協働により、 コスト最小化と資源有効利用の最大化を目指すと共に、 持続的なリサイクルシステムに取組み、 回収と再生利用の最適化・増進を図ります。

・国民運動と連動した業界としての啓発活動と広報強化・ 3R推進団体連絡会と協力し、 第3次自主行動計画の達成目

標2020年度 リサイクル85%以上 リデュース25% (2004年度比)

・ 自販機専用空容器リサイクルボックスにおけるリサイクル啓発、 及び効率的な回収への取組み強化

・環境NGO等ステークホルダーとの連携強化・再生材利用拡大(ボトルtoボトル等)への課題整理及び推進・代替素材活用への取組み推奨(バイオマスプラスチック等)

(2020年度)

短期として

・PETボトル100%有効利用を目指した業界の姿勢・取組み・ 世界に誇る日本の回収・リサイクルシステムの価値と根拠を

定量的かつサイエンスベースで示し、 諸外国への波及を目指した関係団体との協働

(2030年度)

長期として

・国や地域との協働による、 より効率的な回収システム構築・ポイ捨て防止条例強化要請・再生材・代替素材の積極的な活用推進

(2025年度)

中期として

清涼飲料業界のプラスチック資源循環宣言

着実かつ迅速に進めるため新委員会が発足

全清飲は、志を同じくする、さまざまな組織に参画、活動を強化しています

農林水産・食品産業においても、食

品の容器包装等などでプラスチック

製品を利活用していることから、プ

ラスチック問題への対応や、企業・

業界団体における自主的な取り組み

を把握し、課題解決に向けた検討を

行っています。委員として全清飲の

中田専務が参加しています。

地球にやさしいプラスチック資源循環会議

農林水産省

プラスチックとの賢い付き合い方を

全国的に推進する「プラスチック・

スマート」キャンペーンをさらに強

化することを目的に、さまざまな団

体の対話・交流を促進するのが「プ

ラスチック・スマート」フォーラム

です。全清飲は主旨に賛同して参加

しています。

「プラスチック・スマート」フォーラム

海洋プラスチック問題へ迅速に対応するため、環境部

を 企 画 部 へ と 改 組。 さ ら に 運 営 委 員 会 の 直 下 に

PET100%有効利用委員会、海洋プラスチック対策委員

会を発足。共に宣言で掲げた目標をベースに必要な取

り組みを実行していきます。※PET100%有効利用委員会は、自販機ワーキンググループを下部組織にもち、自販機関連課題も担い、PETボトルの回収最大化に取り組みます。※技術的事項についてはPETボトルリサイクル推進協議会と協働します。

環境省

PETボトル61.3千t

(24.6%)

成形品他6.8千t(2.7%)

シート117.5千t

(47.2%)

繊維63.3千t

(25.4%)

2030年度までにPETボトルの100%有効利用※を目指す

PETボトルQ&A

1995年に制定された(全面施行は2000年)容器包装リサイクル法により、消費者には排出抑

制と分別排出、市町村には分別収集、事業者には再商品化と役割分担を明確にして取り組んだ結果です。事業者は3R(リデュース、リユース、リサイクル)に取り組み、自主行動計画を策定。毎年報告を続けています。

A

Q 日本のリサイクル率が高い理由は?

PETボトルのリサイクルを促進するため「自主設計ガイドライン」を1992年設定。翌年には再商品化施設が誕生し、リサイクルが

スタート。さらに同年、PET識別表示マークが誕生。1998年にアルミキャップ、2001年に着色PETボトルを廃止。今ではPETボトル、キャップ、ラベルについて100%再生可能なものになっています。2017年度のリサイクル率は84.8%、回収率は92.2%。世界的にも高い実績です。

A

Q リサイクルはどのように進んだの?

リサイクルを進めてい

く上で重要な再商品化。PETボトルや食品トレーや繊維など、さまざまなものに生まれ変わっています。

A

Q 回収したPETボトルは何になるの?

お客さま

リサイクルボックスへ

PETボトル再生循環

再生PET素材生成

リサイクルPETボトル使用清涼飲料

使用済みPETボトル回収

PETボトルからPETボトル

へと再生循環していることで、再生PET樹脂の用途別利用量は年々増加傾向にあります。

A

Q ボトルtoボトルって?

14 15

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PETボトル100%有効利用への一歩として、自販機横の専用ボックスを「自販機専用空容器リサイクルボックス」へ名称を統一し、業界の内外へ

向けてリサイクルのためのボックスであることを啓発する活動をスタートしました。

街に捨てられたプラスチックごみが風に運ばれ、河川へ

流れ、海へとたどり着く。これが海洋プラスチック問題

を作る原因のひとつと考えられています。清涼飲料業界

では以前から、街なかでの散乱防止と容器の分別回収

を目的とした専用ボックスを自販機横に設置してきまし

たが、専用ボックス内にさまざまな異物が入り混んでい

ました。入り切らない容器が辺りに散乱するほか、異物

による回収容器の品質悪化はリサイクルを阻害すること

もあります。現状を打破すべく、専用ボックスを「自販

機専用空容器リサイクルボックス」に名称を統一。異物

混入「ゼロ」を目指して実証実験を行っています。

都立武蔵高等学校・中学校の生徒も協力!異物混入の実態を徹底調査

プラスチックごみ散乱防止に向けて分別回収への実証実験をスタート

実証実験には、都立武蔵高等学校・中学校から環境問

題に関心の深い有志の皆さんが参加。12月から2月に

かけて、各リサイクルボックスの中にどのようなごみが

捨てられているのかの組成分析を行いました。実験の

結果わかったのは想像以上の異物混入の実態でした。

実験にご協力いただいた生徒の皆さんも、

その実情に驚いていました。今一度、リ

サイクルボックスであることを強く啓発

すべく、メッセージプランを変更した

新ステッカーを東名阪に55万枚貼付、

意識改革を図っていきます。

清涼飲料業界のプラスチック資源循環宣言

ー現在、武蔵高等学校・中学校

ではSDGsを窓とした企業との協

働プロジェクトがあるそうですね。

はい。いつも授業の初めに今だけ

の時事ネタを話しているんですが、

ここからヒントを得て生徒たちが

それぞれ調べたり、急に思いつい

たアイディアなどを私にもち寄っ

てくるんです。「この問題は、こう

すれば解決できるんじゃない」と

いう生徒たち一人ひとりの声をも

とに、それなら、この企業に取材

に行ってみない?、これやってみ

たら?とアドバイスしているうち

に、現在、40を超えるプロジェク

トに発展しています。

ー全清飲との協働プロジェクト

もそうしたひとつでしょうか。

もともとは、それぞれ違う課題か

らアプローチしていたんですが、

共通の話題としてPETボトルがあ

るということになったタイミング

と、 全清飲さんのプラスチック資源

循環宣言の理念と一致、今回の協

働プロジェクトとなりました。海

洋プラスチック問題は、生徒たち

の関心がとても高くて、呼びかけ

に応じたのも数十人と多かったん

ですが、その活動に部活などの理

由で参加できないという人もアイ

ディアを出したいということだっ

たので、授業でも取り上げました。

中には、実際に海まで行って砂を

採取しマイクロプラスチックの混

入量を調べた生徒たちもいました。

ーとても積極的ですね。

社会に向けて何かできることがあ

るなら今すぐやりたい、という思

いが今の子どもたちは強いですね。

私自身も、SDGsを授業に取り入

れたきっかけは、学びが受験とい

う世界で終わるのではなく、社会

とつなげていくものにしたかった

からなのですが、SDGsを取り入

れたことで、社会課題も見やすく

なりましたし、教科の学びから紐

づけて社会で何が起きているかを

広げていく窓にもなりました。実

際、生徒たちは考えるのが楽しく

て仕方がないと言っていましたね。

ーでは、組成分析はどうでしたか。

異物混入が想像以上にひどくフタ

を開けてまで大きなごみを入れて

いる人たちがいることがわかりまし

た。今は何でもすぐに買える便利

な世の中で「捨てる」という行為

も消費社会の中の必然。ただダメ

と伝えるだけではなく、新しい物

差しを示していくべきでしょう。海

洋プラスチック問題も、企業側だ

けが努力するのではなくて、消費

者側の行動変容も必要です。お互

いに今と少しずつ立ち位置を変え

て、PR(パブリック・リレーション

ズ)することで協働が生まれていき

ます。そして、こうして協働して変

容していく過程を見ることが一番

の学びになります。そんな事例を

少しでも増やしていきたいですね。

社 会 課 題に向き合 い、解決のために考え、行動してほしい「海洋プラスチック問題について考えてみたい人!」。

山藤先生からの問いかけに、中学生から高校生まで

環境問題に興味のある数十人の有志が集まりました。

全清飲との協働プロジェクトへの参加について

山藤先生にその意義を伺いました。

山藤旅聞(さんとう・りょぶん)

学校法人新渡戸文化学園 新渡戸文化高等学校・教諭

(2019 年 4 月より)。一般社団法人 Think the Earth コ

ミュニケーター、未来教育デザインConfeito共同設立者。

東京都立武蔵高等学校・附属中学校では、SDGsを窓と

して企業と生徒をつなぐ協働プロジェクトを多く立ち上

げた。全清飲との組成分析もそのプロジェクトのひとつ。

自分で中を見ないと、どれだけ不要物が入っているかがわからないから、中が見えるようになってた方がいいかなとも思いました。

住宅街と繁華街だったので、繁華街の方がマナーが悪く感じました。でも、家庭ごみでも、店で買ったものでも、どっちもダメということが伝わる工夫が必要と思いました。

私たちがリサイクルボックスの中を調べました! その感想を報告!

リサイクルボックスのことをごみ箱だと思っていて、この中に入れればポイ捨てだと思わない人が多そうでした。

ビニール袋に入ったトマト5個とか、普通に捨てたらいけないと思うものが入ってて衝撃でした。

リサイクルボックス実証実験を開始分別回収への意識改革へ前進

中・高校生が協力

組成分析に参加した東京都立武蔵高等学校・中学校の有志の皆

さん。実際にリサイクルボックスの中を見たからこそ考え出せ

るアイディアを手にして。

その他異物の内訳

清涼飲料空容器

69%

その他異物 31%

リサイクルボックスは自販機で販売した商品の空容器であるPETボトル・缶・びんを回収するものですが、31%が清涼飲料容器以外の異物でした。異物の中にはタバコ、酒、生活関連が多く、家庭ごみらしきものもありました。

その他 14% タバコ関連 28%

酒類容器 22%

(カフェカップ・弁当容器)食品容器 14%

(おにぎり・果物等)食品 3%

(ビニール・洗剤等)生活関連 19%

自販機専用空容器リサイクルボックス組成分析結果 ※2018年12月 東京都内調査

16 17

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2018 年度、全清飲の取り組みについて

事例ごとに活動内容をまとめました。 発生抑止・削減に向けた賞味期限の年月等表示に関する清涼飲料水ガイドラインを策定、公開へ

018年は7月には岡山、広島、愛媛など西日本

を中心に豪雨が、また9月には北海道胆振東部

地震が発生するなど、各地が大規模な自然災害に見舞

われました。

 西日本豪雨及び北海道胆振東部地震では、全清飲は

政府からプッシュ型支援への協力要請を受け、会員各

社に対し飲料供給の要請を行いました。猛暑の中で避

難生活を余儀なくされた方々にとって、清涼飲料水は

「命をつなぐライフライン」。全国的に記録的な猛暑が

続き清涼飲料水の需要が伸長する中、各社は物流企業

をはじめ関係各位の協力を得ながら、通常の供給対応

と並行して被災地への供給対応を行いました。

 さらに会員社独自でも、被災地に対し飲料供給や義

援金提供、社員有志によるボランティア参加など積極

的な支援を実施しています。

自然災害の被災者へ ライフラインの水を届ける 涼飲料水の賞味期限を「年月日」表示から「年

月」等表示に変更することで、食品ロス発生

の抑止・削減や物流の効率化を目指す取り組みが、

2013年から始まっています。先行会員の検証結果を

受けて、①食品ロス発生抑止・削減、②物流の効率

化による低炭素社会実現、③製・配・販の現場にお

ける鮮度管理の労働生産性の効率化による長時間労

働削減や働き方改革への貢献などが実証されたこと

から、全清飲において自主ガイドラインを策定し、9

月27日に公開しました。会員社だけではなく広く一

般に向けても公開したことで、清涼飲料業界として

の年月等表示化を積極的に推進・展開していきます。

加えて、全清飲から流通業の7団体へ申入れ書を持参。

現在、主流となっている納品期限を3分の1から2分

の1へ緩和していただくことなど協働への提案を行

い、会員社へ伝達していただく応えを得ています。

 全清飲は、より業界全体へ年月等表示を広めるた

め、成果や現場の声を共有し、世界規模の課題であ

る食品ロス削減へ役立てるよう、引き続き取り組んで

いきます。

製・配・販で賞味期限をもとに配送・保管・店陳

を日別管理していたものを、月別管理が可能に。

サプライチェーン上の環境負荷を低減し(物流拠

点間の転送および転送に由来するCO2 排出等)

労働生産性の効率化を高め(物流倉庫の保管ス

ペース確保、店頭の先入れ・先出し作業軽減等)、

働き方改革の推進(労働力人口減少対策・長時間

労働是正)にも効果を示すことが期待されます。

また製品の適正在庫化も促進され、食品ロス発生

抑止・削減を可能とします。

期待される効果

2

災害支援

Topics

食品ロス

Topics

共通課題

Topics

HACCP

Topics

品衛生法の改正に伴いHACCPに沿った衛生管

理が制度化されています。全清飲ではHACCP

制度化を受け「清涼飲料水の製造における衛生管理

計画手引書」を作成。厚生労働省に了承され、11月

13日に厚生労働省ホームページに掲載されました。

 加えて、中小企業への周知徹底のため集合研修を

11月28日、東京を皮切りにスタート。以後、大阪、

兵庫、東北、九州、広島、北陸、東海、北海道で開

催し、計127名が参加しました。また、HACCPへの

対応を含む衛生管理の一助となることを念頭に『清

涼飲料水工場の一般的衛生管理ガイドブック』新訂

版を3月20日に発行。安全・安心な商品の提供に寄

与していくことを目指しています。

HACCPに沿った衛生管理の制度化全国 9カ所で説明会

よりわかりやすく深く理解いただけるよう、新訂版を3月20日に発行。

山梨県のミネラルウォーター税へ意見提案

梨県が法定外普通税として「ミネラルウォー

ター」など地下水に課税しようとする山梨県

県議会「ミネラルウォーター税導入に関する提言案

作成委員会」に対して、山梨県ミネラルウォーター

協議会、(一社)日本ミネラルウォーター協会、全清

飲の連名で「意見書」および「申入書」を3回提出し

ましたが、回答がないまま3月15日に議会にて提案、

可決されました。

 今後、山梨県行政にて、税導入に向けた課題の議

論などが開始される予定ですが、課税の目的や課税

対象などが明確にされないまま、関係する業界の意

見聴取の機会もなく導入されるのは、税の理念、原

則に反するものとして、前回議論に上がった2002年

と同様に意見提案していく意向です。

中小企業向けHACCAP集合研修。熱心に聴き入っている北陸会場の模様。

※年月等表示は、YYYY年MM 月、YYYYMM 、YYYY.MM.を推奨しています。Ex).2018年10月 201810 2018.10.

日表示を基準に廃棄。

日別管理のため、商品

ごとの管理が煩雑。

月表示を基準に廃棄。

月別管理のため、管理

が簡便に。

2018年12月10日 2018年12月

年月等表示の場合年月日表示の場合

賞味期限は年月日表示から年月等表示へ

「年月表示」と「日まとめ表示」の2種類があります。「年月表示」は賞味

期限を月単位で表示。「日まとめ表示」は、一定期間に製造された製品の

賞味期限を同一の年月日にまとめて表示する方法です。

年月等表示には 2種類

18 19

2018年度 TOPICS

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 適切な表示を行うことで、消費者の皆さまのカフェ

インを多く含む清涼飲料水の適切な消費へとつなげ

ていきます。

清飲は「カフェインを多く添加した清涼飲料

水(いわゆるエナジードリンクを含む)の表

示に関するガイドライン」を策定し、会員社への徹

底周知と対応を進めてきましたが、より広い認知と活

用を目指し、2019年4月1日、ホームページにガイ

ドライン全文を公開しました。

 ガイドラインは、カフェインの過剰摂取による健康

被害を防止するため、会員企業に対してカフェイン

を含む清涼飲料水の表示の指針を示したもので、

2019年4月1日以降の製造日の対象製品については

本ガイドラインの実施に努めるよう制定しました。

 表示の指針では、[1本あたりのカフェイン量の表

示、適量の飲用を促す旨の表示][小児、妊婦、授乳

期などカフェインに敏感な方の飲用を控えていただ

く旨の表示][酒類と一緒に飲用することを誘引・促進・

想起させる表示を行わない]などの指針を示しまし

た。

カフェインの過剰摂取を防止ガイドラインを制定、公開へ

および2015年度の合格者を対象に更新試験を行い、

こちらも約300名が参加しました。

エネ活動では、省エネ型最新機種への導入が

進んだ結果、2017年度総消費電力量が2005

年比62%まで削減を実現しています。

販機の安全・安心を確保し、自販機据付安全

に対する知識と意識の高揚を図るために「自

販機据付規準」に関する講習会および検定試験を実

施。2018年度は東京・大阪・名古屋・福岡で約300

名が参加しました。また自販機据付検定の2010年度

安全・安心のための検定試験

自省

連のNCDs(非感染性疾患)ハイレベル会合の政

治宣言に、清涼飲料水への砂糖税及び砂糖税

に関連する文言を盛り込む提案がある場合へ向けて、

日本政府として反対の意思表示をしていただく旨の要

望書を提出するため、ワーキンググループを立ち上げ

て対応しました。日本の肥満率は世界各国の中でも低

位であり、加糖飲料を含む砂糖へ課税する根拠がなく、

甘味資源作物農家や砂糖産業にも影響を及ぼすことな

どを要望書に組み込み、農林水産省へ提出しました。

9月に開催された国連会合では砂糖税関連の文言が政

治宣言に盛り込まれることなく、無事終了しました。

砂糖税への対応日本ならでは、無糖茶やカロリーオフ

自販機の魅力を発信

販機の魅力や活動を消費者に啓発するため、

経済産業省こどもデー(8月1 ~ 2日)や東京

都防災訓練(9月2日)、台東区消費生活展(10月12

~ 13日)、エコプロ(12月6 ~ 8日)などに出展。

自販機の省エネ活動や社会貢献活動などアピールし

ています。

 小・中学生から 「こんな自販機があったら、もっと

便利で楽しい!」 「こんな自販機が身近にほしい」 な

ど、新しい自販機の活用方法について斬新なアイデ

アを募集する「自販機アイデアコンテスト」は7月~

9月まで実施。今年度も多くの応募をいただきました。

気象庁×全清飲 共同プロジェクト 全清飲ホームページで公開

機の商品入れ替えなど、作業に1週間以上を要する

対策を事前にとることで商品販売機会ロスの削減に

活用できること、さらに2週間先までの気温予測

データの活用可能性を

検討し、物流拠点にお

ける在庫の事前調整に

よる配送の最適化・コ

スト削減なども期待で

きることなどがわかり

ました。

象予測データ等を活用し、販売ロス削減と業

務効率化など進化を目指すため、2016年度か

ら賛同を得た会員企業とともに気象庁と協力し、清

涼飲料業界における「気候リスク管理」の有効性を

示すための「気候情報を活用した気候リスク管理技

術に関する調査」の取り組みを行っています。その

調査結果をホームページで公開しました。

 調査では、主要商品の販売数等のデータを供出、

販売数と気象の関係性や、2週間先までの気温予測

データを販売数の予測に利用した実験を実施。自販

経済産業省こどもデーに初出展。自販機の構造や省エネ活動などを紹介しました。

表示の指針

Topics

気象予測

Topics

共通課題

Topics

消費者啓発

Topics

自販機講習

Topics

「自販機アイデアコンテスト」に学校単位で応募していただいた群馬県桐生市立中央中学校へ感謝状を贈呈しました。

20 21

2018年度 TOPICS

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第 3 回 ドリンクジャパン [ 飲料][ 液状食品 ] 開発・製造展を共催

016年にスタートした日本で唯一の飲料・液状

食品の開発・製造展のドリンクジャパンは開催

3回目を迎え、新規出展98社を含む過去最多の178

社が出展。世界20カ国から原料・素材、研究機器、

製造・醸造設備、包装機械・資材、容器・パッケー

ジなどが一堂に出展し6月27 ~ 29日までの3日間、

東京ビッグサイトで開催されました。

 清涼飲料業界に関わる1万名強の来場者があり、特

に最新動向を伝えるセミナーには前年度を1,000名以

上も上回る3,620名が聴講しました。基調講演ではア

サヒ飲料(株)の岸上克彦社長が「持続的成長に向け

た新価値創造」を講演。他にも日本コカ・コーラ(株)

副社長ゼネラルマネジャーのティトイ・フランシスコ

氏など50名の講師が清涼飲料業界に関連する講演を

行いました。

 また、全清飲ブースでは、清涼飲料水の生産量の

推移など拡大を続ける清涼飲料業界について解説。

さらに全清飲の活動をトピックスごとに紹介。刊行物

や賛助会員加入のご案内や、清涼飲料業界の技術者・

研究者のための団体である日本清涼飲料研究会につ

いても紹介しました。

2 界団体だからできる啓発活動を念頭に、全清

飲では、消費者向けの活動を行っています。

 2018 年度は小・中学生向けキャリア教育教材、朝

日新聞の『おしごと年鑑』で清涼飲料自販機の構造

などについて紹介。自販機について興味をもってい

ただくととともに、さらに将来の有望な人材になって

もらうことを目指し、清涼飲料水の正しい知識、リサ

イクルについて啓発しています。

 また経済産業省が夏休みの期間に開催するこども

デーや東京ビックサイトで開催の「エコプロ」などに

も出展して、自販機の構造や省エネ活動について紹

介するとともに、手作りできるペーパークラフトの自

販機貯金箱をプレゼント。子どもたちからたくさんの

笑顔をもらいました。

小・中学生へのキャリア教育支援を開始

国の中小企業が開発・製造・販売する地サイ

ダーや地ラムネなどについて、全清飲発信で

のピーアールを続けています。地サイダーは2006年

より調査を実施し、同年59アイテムから2019年春現

在、686アイテムと11倍に拡大しました。市場での

存在感が出ており、ホームページも消費者向けにア

ピールするため、スマートフォン対応にデザインを一

新しました。

 また日本ガラスびん協会が主催する「夏休み!地サ

イダー&地ラムネin銭湯2018」も協賛5年目を迎え

ました。7月14日~ 9月2日までの51日間、東京、神

奈川、大阪、京都など8都府県の88カ所の銭湯が参

加して盛り上げ、約2000ケースの売上となりました。

 このほか、幕張メッセで2月13 ~ 15日に開催した

地サイダー・地ラムネの認知拡大へ消費者向けにサイトも一新!

「こだわり食品フェア」にも出展。57社124アイテム

の展示は圧巻のスケールで、約4000名の来場者にカ

タログを配布してアピールするとともに、8,500杯の

試飲も実施。「おいしい」「こんなにあるんだ!」「売

り場で取り扱いたい」など、多くの手応えを得ました。

全清飲では全国各地の商業施設やイベントスペース

への出展を受け付けていますので、お問い合わせく

ださい。

清涼飲料業界について知っていただくため、全清飲ブースでは、全員参加で積極的にアピールしました。

ねん

かん

ねん

かん

授業で使えるキャリア教育教材、朝日新聞『おしごと年鑑』は全国の小・中学校に配布されています。

A

照しょう

明めい

を消しょう

費ひ

電でん

力りょく

量りょう

の少すく

ない Lエル

Eイー

Dディー

にしたり、夏なつ

の午ご

後ご

には冷れい

却きゃく

運うん

転てん

をストップしたり、

自じ

動どう

販はん

売ばい

機き

はエコにも気き

を配くば

っているよ。

欲ほ

しい飲の

み物も の

が正た だ

しく選え ら

べて、さらにおいしく飲

めるためのさまざまな仕し

掛か

けがあるよ。

街ま ち

のあちこちで見み

かける飲の

み物も の

の自じ

動ど う

販は ん

売ば い

機き

。中な か

がどうなっているか、気

になったことはありませんか? 自じ

動ど う

販は ん

売ば い

機き

のしくみについて、全

ぜ ん

国こ く

清せ い

涼りょう

飲い ん

料りょう

連れ ん

合ご う

会か い

に教お し

えてもらいました。

自じ

動どう

販はん

売ばい

機き

内ない

では、同おな

じ飲の

み物もの

が一いち

列れつ

になって入はい

っています。お金かね

を入い

れてボタンを押お

すと、一いち

番ばん

下した

を支ささ

えるつめ(ペダル)が電でん

磁じ

石しゃく

で動うご

いて、1本

ぽん

だけ落お

ちるようになっています。

 自じ

動ど う

販は ん

売ば い

機き

に貼は

られた「住じゅう

所し ょ

表ひょう

示じ

ステッカー」を見み

れば、その場ば

所し ょ

がわかるよ。道み ち

に迷ま よ

った時と き

や、救きゅう

急きゅう

車し ゃ

を呼よ

んだりする時と き

は、自じ

動ど う

販は ん

売ば い

機き

を探さ が

して、正た だ

しい住じゅう

所し ょ

を確た し

かめよう!

これが自じ

動ど う

販は ん

売ば い

機き

のしくみだ!

自じ

動ど う

販は ん

売ば い

機き

で住じゅ う

所し ょ

がわかる!

http://www.j-sda.or.jp

一い っ

般ぱ ん

社し ゃ

団だ ん

法ほ う

人じ ん

全ぜ ん

国こ く

清せ い

涼りょう

飲い ん

料りょう

連れ ん

合ご う

会か い

飲の

み物もの

が出で

てくるしくみ

自じ

動どう

販はん

売ばい

機き

のドアや中なか

の仕し

切き

りには、熱ねつ

を逃のが

さない真しん

空くう

断だん

熱ねつ

材ざい

が使つか

われています。温あたた

かいお茶ちゃ

と冷つめ

たいジュースを同おな

じ自じ

動どう

販はん

売ばい

機き

で売う

っていても、お茶ちゃ

が冷さ

めたりジュースがぬるくなったりしないよ。

飲の

み物もの

を温あたた

めたり冷ひ

やしたりする装

そう

置ち

。内ない

蔵ぞう

のコンピューターで売

れ行ゆ

きを予よ

測そく

し、部ぶ

分ぶん

的てき

に温あたた

めたり冷ひ

やしたりもします。ジュースを冷

やす時とき

に発はっ

生せい

する熱ねつ

を使つか

ってお茶ちゃ

を温あたた

めたりするなど、熱

ねつ

の流なが

れを効こう

率りつ

化か

して、電でん

気き

を節せつ

約やく

しています。

熱ねつ

をさえぎる仕し

切き

加か

温おん

・冷れい

却きゃく

装そう

置ち

※他ほか

の方ほう

式しき

で動うご

く自じ

動どう

販はん

売ばい

機き

もあります。

飲の

み物も の

の自じ

動ど う

販は ん

売ば い

機き

の中な か

は、どうなっているの?

身み

近ぢ か

な生せ い か つ

活につながるお仕し

事ご と

成せい

人じん

幼よう

児じ

飲の

み物も の

について、守ま も

ってほしいこと

60 年ねん

以い

上じょう

も、活かつ

動どう

している団だん

体たい

です。答こ た

えてくれた人ひ と

 よく飲の

むコーラやサイダー、ペットボトルのお茶ち ゃ

などの、お酒さ け

ではない飲の

み物も の

を、何な ん

と呼よ

びますか? ジュース? 実じ つ

は、こうした飲の

み物も の

は、「清せ い

涼りょう

飲い ん

料りょう

水す い

」とは」スーュジ「。すまいい 果

汁じゅう

100% のもののみを指さ

すので、コーラやサイダー、お茶

ち ゃ

などは、「ジュース」とは呼よ

びません。私わたし

たちは、清せ い

涼りょう

飲い ん

料りょう

水す い

を作つ く

ったり売う

ったりするいろんな会

か い

社し ゃ

が協きょう

力りょく

して作つ く

った、みなさんが安あ ん

心し ん

して楽た の

しく清せ い

涼りょう

飲い ん

料りょう

水す い

を飲の

むことができるよう、活か つ

動ど う

する団だ ん

体た い

です。みなさんの健け ん

康こ う

や安あ ん

全ぜ ん

を守ま も

るため、清

せ い

涼りょう

飲い ん

料りょう

水す い

の飲の

み方か た

をアドバイスするパンフレットを作つ く

ったり、イベントを開ひ ら

いたりしています。 市

販は ん

の飲の

み物も の

を飲の

むときは、ぜひ、私わたし

たちを思お も

い出だ

してくださいね!

清せ い

涼りょ う

飲い ん

料りょ う

水す い

って言こ と

葉ば

、知し

ってますか?一い っ

般ぱ ん

社し ゃ

団だ ん

法ほ う

人じ ん

 全ぜ ん

国こ く

清せ い

涼りょう

飲い ん

料りょう

連れ ん

合ご う

会か い

広こ う

報ほ う

部ぶ

兼け ん

自じ

販は ん

機き

部ぶ

 前ま え

田だ

剛つよし

さん

自じ

販は ん

機き

部ぶ

 大お お

島し ま

淳じゅん

子こ

さん(左ひだり

) 広こ う

報ほ う

部ぶ

 甲か

斐い

喜き

代よ

美み

さん(右み ぎ

▶寝ね

る時じ

間かん

を削けず

って仕し

事ごと

や勉べん

強きょう

をするために、強つよ

いカフェインの入

はい

った飲の

み物もの

をたくさん飲の

む人ひと

もいますが、子こ

どもは絶ぜっ

対たい

にマネしちゃダメ!

 飲の

み終お

わった後あと

のペットボトルは、回かい

収しゅう

されてリサイクルされています。リサイクル率

りつ

は年ねん

々ねん

上あ

がっていて、2016 年ねん

度ど

には 83.9% ものペットボトルが、さまざまなものにリサイクルされました。みんなも使

つか

い終お

わったペットボトルはラベルをはがしてきれいに洗

あら

い、分ぶん

別べつ

して資し

源げん

ゴミに出だ

すなど、リサイクルに協きょう

力りょく

してね!

ペットボトルは、リサイクル後

、何な に

になるの?

 人ひ と

の体からだ

の約や く

60%は、水す い

分ぶ ん

でできています。この割

わ り

合あ い

は年と し

が若わ か

いほど高

た か

いので、特と く

に子こ

どもは、こまめな水

す い

分ぶ ん

補ほ

給きゅう

が必ひ つ

要よ う

です。人ひ と

が生い

きていくために必

ひ つ

要よ う

な水す い

分ぶ ん

量りょう

は、1日に ち

2.5 リットルほど(成せ い

人じ ん

男だ ん

性せ い

が普ふ

通つ う

の生せ い

活か つ

をしている場ば

合あ い

)。暑あ つ

い夏な つ

やスポーツをした後

あ と

などは、しっかり水す い

分ぶ ん

補ほ

給きゅう

をしましょう。

 飲の

み残の こ

しを何な ん

日に ち

も放ほ う

置ち

すると、中な か

でバイ菌き ん

が増ふ

えてしまいます。おいしくなくなるのはもちろん、おかしな匂

に お

いがしたり、浮ふ

遊ゆ う

物ぶ つ

が発は っ

生せ い

したり、にごったりする場ば

合あ い

があります。開

か い

栓せ ん

した清せ い

涼りょう

飲い ん

料りょう

水す い

は、早は や

めに飲の

みましょう。

 のどの渇か わ

きをうるおし、おいしい清せ い

涼りょう

飲い ん

料りょう

水す い

ですが、飲の

みすぎるとお腹な か

を壊こ わ

したり、ごはんが食

べられなくなったりすることもあります。種

し ゅ

類る い

によっては、砂さ

糖と う

などがたくさん入

は い

っていることもあります。適て き

量りょう

を考かんが

えて飲の

むようにしましょう。

こまめな水す い

分ぶ ん

補ほ

給きゅう

を!

開かい

栓せ ん

したら、早は や

めに飲の

んで!

適て き

量りょう

を楽た の

しんで

人ひと

の年ねん

齢れい

と水すい

分ぶん

の量りょう

60歳さい

以い

上じょう

約やく 50%約

やく60%約やく65%

Tティー

シャツやスクールバッグ、ぬいぐるみの中

なか

身み

など、化か

学がく

繊せん

維い

の材ざい

料りょう

になるものもあるよ。

卵たまご

のパックや食しょく

品ひん

用よう

トレイ、下した

敷じ

きなど、身み

近ぢか

な製せい

品ひん

にリサイクル。

もう一いち

度ど

同おな

じペットボトルに変へん

身しん

できるのは、リサイクルの優ゆう

等とう

生せい

の証しょう

拠こ

繊せ ん

維い

シート

ペットボトル

27.5%

46.2%

24.4%

リサイクル後ご

のペットボトル

全清飲では、多くの皆さまに清涼飲料水について知っていただくため、

出前授業や消費生活展などにも出展しています。

「清涼飲料水の正しい取り扱い」「自販機の社会貢献や省エネ活動」

「清涼飲料水の空容器の正しい排出方法」など、ニーズに対応して取り組んでおりますので、

ぜひ、担当部・広報までご相談をお願いいたします。

清涼飲料水について出前授業や消費生活展を行っています。自治体の皆さまへ

部を配布しました。

 また東京都の防災訓練にも出展して、災害時に役

に立つ自販機の機能などについて紹介。さらに新潟

県消費生活センターでのセミナーや、台東区の消費

生活展に出展しています。

栓後の品質劣化について啓発する『開栓後は、

お早めに』では、8月の新聞報道をきっかけに

してテレビ番組でも取り上げられ、口飲みした場合は

早めに飲み切ってもらうよう、報道されました。料理

教室などイベントで配布を続け、2018 年度は約4 万

安全・安心な清涼飲料水の普及へ

展示会

Topics

中小支援

Topics

啓発活動

Topics

正しい知識

Topics

エコプロには「清涼飲料自販機協議会」として出展しました。

スマートフォンにも対応。全国の地サイダー・地ラムネを検索するサイトとして大人気です。

暑い夏!銭湯でさっぱり、ひんやりびんの地サイダー&地ラムネが大人気の銭湯企画。

台東区消費生活展に初出展して、清涼飲料水について啓発しました。

東京都防災訓練では災害対応自販機を展示しています。

22 23

2018年度 TOPICS

Page 13: 会長メッセージ contentsj-sda.or.jp › about-jsda › activitiesreport › pdf › 2019.pdf99.3 0.253 99.3 0.279 99.3 99.3 0.253 99.3 0.316 99.2 0.364 0.459 産業廃棄物最終処理処分量の推移

工場や事業所など全国の清涼飲料会社による清掃美化活動も継続的に実施します。2019年 5 〜 6月だけでも全国400カ所、約7,500名が参加予定。主旨に賛同しての参加がこれからも増えそうです。

会員社の清掃美化活動

PETボトルは正しい方法で分別回収に出していただくことで、貴重な資源になり、さまざまなものに生まれ変わることを伝えていくポスターを制作しました。全国の小・中・高校や教育委員会の教育現場や、消費生活センターなどにも配布していきます。

教育現場へポスターを掲出

自販機横に設置しているボックスは、空容器を回収しリサイクルするためのリサイクルボックスです。その目的を理解していただき、PETボトル、缶、びん以外は入れないよう啓発するステッカーを、東名阪で55万枚貼付します。

リサイクルボックスに啓発ステッカー

全清飲の社会的ポジショニングと同時に社会的責任が高まる中、

顕著化する社会課題や消費者へのきめ細かい対応が求められています。

2019年度は「食の安全・安心、消費者視点」「持続型社会形成への貢献」

「課題を見極め、率先垂範(ステークホルダーへの積極的連携)」をアクションポイントに、

具体的には情報受発信力、業務推進力、会員連携を強化していくことで、

業界団体としてのミッションを遂行していきます。

2019年度、全清飲は清涼飲料業界の維持・発展のため、公益・共益活動を展開します。

・�原料及び表示案件に加え、

資材系、設備系業務の充

実を図る

・�プラスチック資源循環宣言

への技術的な課題の遂行

技術部・�リサイクルボックスの周知

徹底と異物混入「0」への

取り組み

・�安全・安心、環境対応な

どの業界全体としての対応

自販機部

・�全部門の広報活動の実行

及び広報対象の拡大

・�特にプラスチック資源循

環宣言に関連する広報に

注力

広報部 中小企業部 総務部

・�容器包装3R推進やプラ

スチック資源循環宣言の

実行

・�業界成長のための諸課題

への対応

企画部

全清飲では、プラスチック資源循環宣言を実行していくために、さまざまな活動を開始します。

清涼飲料業界のプラスチック資源循環宣言活動内容(2019 年 4月末時点)

回収ボックス啓発シール

■ 回収ボックス 品番 : NPX-95X

全国清涼飲料連合会 自販機用提案

デザイン案 020

■ シールサイズ:115×152 4-R5.0

混ぜればごみ 分ければ資源

リサイクル目的に空容器だけを集めてます

Plastics BottlesBottles・Cans Other garbage

飲料空容器 その他のごみ

私たちは環境省が推進しているプラスチックスマートキャンペーンに参加しています

自販機専用

混ぜればごみ 分ければ資源

リサイクル目的に空容器だけを集めてます

Plastics BottlesBottles・Cans Other garbage

飲料空容器 その他のごみ

私たちは環境省が推進しているプラスチックスマートキャンペーンに参加しています

自販機専用

混ぜればごみ 分ければ資源

リサイクル目的に空容器だけを集めてます

Plastics BottlesBottles・Cans Other garbage

飲料空容器 その他のごみ

私たちは環境省が推進しているプラスチックスマートキャンペーンに参加しています

自販機専用

サイズ:W422×D526×H732㎜    本体…W408×D512×H557㎜

容量:約90㍑ 材質:PP 重量:3.0㎏ 規格色:●薄鼠●青

NPX-95X

90ℓ

混ぜればごみ 分ければ資源

リサイクル目的に

空容器だけを集めてます

Plastics Bottles

Glass Bottles・CansOther garbage

飲料空容器 その他の

ごみ

私たちは環境省が

推進しているプラ

スチックスマートキャ

ンペーンに参加し

ています

自販機専用

回収ボックス啓発シール全国清涼飲料連合会 自販機用提案

デザイン案 022

■ シールサイズ:115×152 4-R5.0

■ 3色案

全清飲理事、委員会メンバーなどの有志による神奈川県・江の島海岸の清掃活動を行います(6月1日実施予定)。全清飲として、海洋プラスチックごみを拾う活動に今後も取り組んでいきます。

全清飲の清掃美化活動

55万枚で異物混入

「0」を目指す!・�法令遵守のためにHACCP

対応へのフォロー

・�地サイダー、地ラムネなど�

支援活動

・�組織成果を上げるための

連携強化、職場環境の

整備

・�会員との連携充実・賛助

会員参画拡大

めざせ! PETボトル

100%有効活用!

環境省は5月30日(ごみゼロの日)

から6月8日(世界海洋デー)を

「海ごみゼロウィーク」として取り

組んでおり、全清飲も会員社と

共に清掃美化活動を展開します。

散乱しているごみを一つ一つ

拾っていくことで私たちの未来

を変えていけると信じています。

清掃美化活動を展開します

飲み終えた清涼飲料水の空容器

は、正しい方法で分別回収に出

していただくことで、資源循環

が行われ、製品として生まれ変

わります。消費者の皆さまへ、

飲み終わった容器を正しく分別・

排出してもらえるよう、啓発活

動を展開していきます。

消費者啓発活動を展開します

2030年度までにPETボトルの100%有効利用※を実現していきます。※リサイクル、熱回収を含む。

2 0 1 9 年 度

事業計画

24 25

Page 14: 会長メッセージ contentsj-sda.or.jp › about-jsda › activitiesreport › pdf › 2019.pdf99.3 0.253 99.3 0.279 99.3 99.3 0.253 99.3 0.316 99.2 0.364 0.459 産業廃棄物最終処理処分量の推移

一般社団法人 全国清涼飲料連合会(全清飲) 概要

沿革1918 年(大正7年 11 月)前身母体である全国清涼飲料水同業組合設立

1955 年(昭和 30 年4月)公益法人として認可を受け、社団法人 全国清涼飲料工業会となる

2012 年(平成 24 年 4 月)公益法人制度改革に対応して、一般社団法人 全国清涼飲料工業会に移行

2017 年(平成 29 年 9 月)一般社団法人 全国清涼飲料連合会に名称変更

組織図

総務部

広報部

企画部

自販機部

技術部

中小企業部

会長

理事会

専務理事

運営委員会

会員数(2019年 5月29日現在)

賛助会員

清涼飲料関係業者等

147社

67会員(247社)

全清飲 刊行物のご案内全清飲では、清涼飲料水に関する知識や技術の普及などを目的として、さまざまな刊行物を制作しています。

各刊行物に関する詳細並びにご購入は、全清飲ホームページhttp://www.j-sda.or.jp/about-jsda/publication.phpから

お申し込みをお願いします。

新訂 清涼飲料水工場の一般的衛生管理ガイドブック

このガイドブックは、HACCPの基礎となる一般的衛生

管理について詳しく解説しているだけでなく、HACCP

の制度化にも対応した内容になっています。「HACCP

の考え方を取り入れた衛生管理」に取り組む工場や

工場の衛生管理の参考書としてご活用ください。

ソフト・ドリンク技術資料

ソフト・ドリンク技術に関する新し

い研究成果等に関する論文を豊富に

掲載。(年3回発刊)

清涼飲料水の事故防止とその対策に

ついてまとめたガイドブック。

清涼飲料水事故の防止とその対策 [改訂版 ]

清涼飲料水関係統計資料

清涼飲料水の年間生産量を品目、容

器別などでまとめた統計資料です。

業界関連のデータも掲載し、清涼飲

料水業界の今をさまざまな角度から

捉える資料となっています。(毎年5月発刊)

清涼飲料水ガイドブック

清涼飲料水の生産から販売、環境

への取り組みや関連法規などに加

え、お客さま目線での Q&Aも掲載し

ており、業界の入門書としてわかり

やすい内容となっています。

2019年3月

発行!

読者の皆さまへ

『全清飲2019活動レポート』発刊:2019年5月(次回は2020年5月予定)

『全清飲2019活動レポート』は、清涼飲料業界のさまざまな情報や、

全清飲が業界の発展に向けて、取り組んでいる活動について

皆さまに知っていただくために発刊しました。

年次レポートとして、業界の数字や全清飲の活動や課題がわかりやすいよう、編集しています。

業界関係者・行政の方々に読んでいただくとともに、

ご家族、ご友人の皆さまにもぜひ、ご紹介いただければと思います。

『全清飲2019活動レポート』への感想やご要望など、お待ちしております。

一般社団法人全国清涼飲料連合会

主な内容

・清涼飲料水製造における微生物制御・清涼飲料水工場における一般的衛生管理新専務就任のお知らせ

新専務理事

河野敦夫

成長を続ける清涼飲料業界は、今日その活動

や存在への注目度が高まっています。短・中・

長期的課題への対応を図り、生活者の方々の

日常に密着している清涼飲料水が、より豊かで

健やかな毎日に貢献し、活力ある業界としてさ

らに発展していくべく取り組んでまいります。

組合会員中小清涼飲料製造・

販売業者

19会員・165社

企業会員清涼飲料製造・

販売業者

48会員・82社

26 27

Page 15: 会長メッセージ contentsj-sda.or.jp › about-jsda › activitiesreport › pdf › 2019.pdf99.3 0.253 99.3 0.279 99.3 99.3 0.253 99.3 0.316 99.2 0.364 0.459 産業廃棄物最終処理処分量の推移