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設計編 .冷暖房使用可能温度範囲 ······················································ D- .冷媒配管設計 (1)冷媒配管の選定····························································· D- (2)分岐配管サイズ選定························································· D- (3)分岐管およびヘッダー配管の選定 ············································· D- (4)冷媒配管相当長····························································· D- (5)冷媒の追加充填量の算出····················································· D- (6)限界濃度の確認····························································· D- .冷媒配管長による能力変化率·················································· D-10 .重心位置および耐震設計 (1)据付固定位置と重心位置····················································· D-12 (2)アンカーボルトの計算例····················································· D-13 .防雪ダクト取付穴寸法 ························································ D-15 .耐塩害仕様 (1)耐塩害仕様室外ユニットは、日本冷凍空調工業会標準規格 JRA9002-1991(空調機器の耐塩害試験基準)に基づいています········· D-16 (2)「JRA耐塩害仕様」・「JRA耐重塩害仕様」の選定の目安 ··················· D-16 (3)空調機器の耐塩害試験基準(JRA9002)について ························· D-17 (4)耐塩害仕様機種は次のラベルを貼布しています ································· D-17 (5)室外ユニット耐塩害仕様表面処理一覧 ········································· D-18 1
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設計編 - Panasonic3 α m以下 (*3) (*4) 最初のTチーズから L 3 2m 以下 最後のTチーズまでの最大長 *1...

Sep 23, 2020

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Page 1: 設計編 - Panasonic3 α m以下 (*3) (*4) 最初のTチーズから L 3 2m 以下 最後のTチーズまでの最大長 *1 室外ユニット―室内ユニット間の最短配管長は7mです。*2

設計編

目 次

1.冷暖房使用可能温度範囲 ······················································ D- 2

2.冷媒配管設計 (1)冷媒配管の選定 ····························································· D- 3

(2)分岐配管サイズ選定 ························································· D- 5

(3)分岐管およびヘッダー配管の選定 ············································· D- 6

(4)冷媒配管相当長 ····························································· D- 7

(5)冷媒の追加充填量の算出 ····················································· D- 8

(6)限界濃度の確認 ····························································· D- 9

3.冷媒配管長による能力変化率 ·················································· D-10

4.重心位置および耐震設計 (1)据付固定位置と重心位置 ····················································· D-12

(2)アンカーボルトの計算例 ····················································· D-13

5.防雪ダクト取付穴寸法 ························································ D-15

6.耐塩害仕様 (1)耐塩害仕様室外ユニットは、日本冷凍空調工業会標準規格

JRA9002-1991(空調機器の耐塩害試験基準)に基づいています ········· D-16

(2)「JRA耐塩害仕様」・「JRA耐重塩害仕様」の選定の目安 ··················· D-16

(3)空調機器の耐塩害試験基準(JRA9002)について ························· D-17

(4)耐塩害仕様機種は次のラベルを貼布しています ································· D-17

(5)室外ユニット耐塩害仕様表面処理一覧 ········································· D-18

D-1

Page 2: 設計編 - Panasonic3 α m以下 (*3) (*4) 最初のTチーズから L 3 2m 以下 最後のTチーズまでの最大長 *1 室外ユニット―室内ユニット間の最短配管長は7mです。*2

設 計 1.冷暖房使用可能温度範囲

●冷房時

●暖房時

(注1) リモコンの温度設定範囲は下表の通りです。システムの運転可能範囲とは多少異なります。

上 限 下 限

冷 房 30 18

暖 房 30 16

冷暖自動 27 17 (注2)暖房の運転開始時(ウォーミングアップ時)は室内温度が10℃以下でも運転できます。 (注3)冷暖自動は、以下のシステムで有効な運転モードです。

・3WAYマルチシステム ・マルチシステム(非3WAY)で、室内ユニットは指定機種を1台のみ接続 指定機種:E、BD、BE、XW、XE形 (XW、XE形は、複数台接続でも1グループ(1リモコン)なら設定変更により有効)

湿

(WB℃)

(DB℃)

室外吸込空気乾球温度(DB℃)

40

30

20

10

3020100-10 -20-30 40

31

18

暖房使用可能範囲

室外吸込空気湿球温度(WB℃)

-21

10

30

20

10

403020100-10-20 50

24

13.5

43

冷房使用可能範囲

室内相対湿度

45~85%

-10

40

D-2

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設 計 2.冷媒配管設計 (1)冷媒配管の選定

①冷媒配管長の制限

※配管分岐には必ず、R410A用分岐管(別売品)をご使用ください。

水平使用の場合 垂直使用の場合

室外ユニット

D-3

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設 計 2.冷媒配管設計

表 1 自立運転時に空調と照明・コンセントを利用する場合

接続可能室内ユニット(*7)

4 方向天井カセット形

天井吊形

天井ビルトインカセット形

ビルトインオールダクト形

(G56 ~160UT1)

(G112~160TS1)

(G56 ~160FS2)

(G56 ~160FES2)

室外ユニットに対する室内ユニットの容量比率 50~130%

自立運転時の接続可能室内ユニットの容量比率 50~100%(80~100%)(*6)

室内ユニット接続可能最大台数(系統ごと) 最大 10台

最大許容配管長(L) L1 170m以下(相当長 200m以下) (*1)(*5)

第一分岐後 L2-L8 70m以下

(最初の分岐からの最大長と最小長の差)

各分岐配管の最大長 l1、l2…

l8 30m以下

室内・室外ユニット間

高低差

室外ユニット上 H1 50m以下

室外ユニット下 H2 35m以下(*2)

室内ユニット間高低差 H3 αm以下(*3)(*4)

最初のTチーズから L3 2m 以下

最後のTチーズまでの最大長

表 2 自立運転時に照明・コンセントのみを利用する場合

接続室外ユニット 制限なし(ハイパワーエクセルに準ずる)

室外ユニットに対する室内ユニットの容量比率 50~130%

最小接続可能室内ユニット容量 22 形(0.8相当馬力)(*8)

室内ユニット接続可能最大台数(系統ごと) 24 台

最大許容配管長(L) L1 170m以下(相当長 200m以下) (*1)(*5)

第一分岐後 L2-L8 70m以下

(最初の分岐からの最大長と最小長の差)

各分岐配管の最大長 l1、l2…

l8 30m以下

室内・室外ユニット間

高低差

室外ユニット上 H1 50m以下

室外ユニット下 H2 35m以下(*2)

室内ユニット間高低差 H3 αm以下 (*3) (*4)

最初のTチーズから L3 2m 以下

最後のTチーズまでの最大長

*1 室外ユニット―室内ユニット間の最短配管長は 7m です。*2 外気温度が10℃以下で冷房運転する場合は 30m以下になるように設置してください。*3 最終分岐後の室内ユニット間高低差は図5の制限以内になるように設置してください。*4 室内ユニット間許容高低差(α)は、第一分岐から最大長と最小長の差(△L)により求めます。

α=35- (ただし、0≦α≦15)

*5 最大配管長(L1)が 90m(相当長)を超える場合は、主配管(LA)の配管サイズを液管、ガス管ともに1ランクアップしてください。

*6 自立運転時の接続可能室内ユニット容量:80~100%は、接続室内ユニットに“56~90 形”が含まれる場合の室内ユニット容量です。

*7室内ユニットの昇降グリル付天井パネルは接続しないでください。自然気化式加湿器の接続は可能です。ただし、ポンプ等付帯設備側の電源が停電になった場合はご利用できない場合があります。

*8 EH/DH355 以上の室内ユニットは接続できません。

△L 2

D-4

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設 計 2.冷媒配管設計 (2)分岐配管サイズ選定

室外配管

サイズ

分岐後の主配管 室内ユニット接続配管 接続される室内ユニットのトータル容量 (kW)

56.1~

72.8

45.1~

56.0

35.6~

45.0

28.1~

35.5

16.1~

28.0 16.0以下 28.0 22.4

7.1~

16.0

2.2~

5.6

ガス φ28.58 φ28.58

(φ31.75)

φ28.58

(φ31.75)

φ25.4

(φ28.58)

φ22.22

(φ25.4) φ15.88 φ22.22 φ19.05 φ15.88 φ12.7

液 φ15.88 φ15.88

(φ19.05)

φ12.7

(φ15.88)

φ12.7

(φ15.88)

φ9.52

(φ12.7) φ 9.52 φ9.52 φ9.52 φ 9.52 φ 9.52

※最大配管長が90m(相当長)を超える場合は主配管の配管サイズを液管、ガス管ともに( )内数値に

してください。サイズ選定を誤ると、所定の性能が確保できなくなりますのでご注意ください。

D-5

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設 計 2.冷媒配管設計

(3)分岐管・ヘッダー配管の選定

①分岐管セットを使用する場合

下表より、分岐配管セットを選定してください。

※詳細については、別売部品の項をご覧ください。

接続容量合計

最大配管長 16kW以下 16.1~35.5kW 35.6kW以上

90m相当長 以下 APR-P160B APR-P680B

90m相当長 超 APR-P160B APR-P680B SGP-PCH1400K

②ヘッダー配管セット

下表より、ヘッダー配管セットを選定してください。

※詳細については、別売部品の項をご覧ください。

接続容量合計

最大配管長 560形

90m相当長 以下 SGP-HCH560K

90m相当長 超 SGP-HCH560K

※最大配管長(L1)が90m(相当長)を超える場合は主配管(LA)の配管サイズを液管、ガス管ともに1ランクアップしてください。サイズ選定を誤ると、所定の性能が確保できなくなりますのでご注意 ください。

D-6

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設 計 2.冷媒配管設計 (4)冷媒配管相当長

配管系統に使用する継手部品の直管相当長さは、下表を参照して配管システムの設計を行います。

●継手部品の直管相当長さ(表3) 単位[m]

吸込管または 太管(ガス管)

φ9.52 φ12.7 φ15.88 φ19.05 φ22.22 φ25.4 φ28.58 φ31.75 φ38.1

90°エルボ 0.15 0.3 0.35 0.42 0.48 0.52 0.57 0.7 0.79

45°エルボ 0.1 0.23 0.26 0.32 0.36 0.39 0.43 0.53 0.59

ティーズ 0.2 0.5 0.5 0.6 ― 0.8 0.9 0.9 ―

ソケット 0.05 0.1 0.11 0.12 ― 0.14 0.16 0.18 ―

U字管曲げ(R60~100mm) 0.7 0.9 1.05 1.26 1.44 1.56 1.71 2.1 2.37

トラップ ベンド 1.8 2.3 2.8 3.2 3.8 4.3 4.7 5.0 5.8

分岐管 0.5

ヘッダー配管 1

サービス用ボールバルブ 相当長換算不要

●曲げパイプの直管相当長(表4)

相 当 長

45°曲げ 90°曲げ 180°曲げ

0.5 25.0×d 40.0×d 53.5×d

1.0 12.0×d 18.5×d 25.8×d

1.5 7.8×d 12.2×d 16.4×d

2.0 6.4×d 10.0×d 13.4×d

2.5 5.9×d 9.2×d 12.3×d

3.0 5.7×d 9.0×d 12.0×d

3.5 5.9×d 9.2×d 12.2×d

4.0 6.4×d 10.0×d 13.4×d

4.5 7.1×d 11.0×d 14.8×d

計算例

d:外径 R:曲げ半径 -=-=1.57

(例)

19mmのパイプを半径30mm で90°曲げた場合

(d=19・R=30)

表より

相当長=12.2×19=231mm

0.23mになる

R 30 d 19

D-7

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設 計 2.冷媒配管設計 (5)冷媒の追加充填量の算出

①出荷時の冷媒充填量は表2のとおりです。接続する各配管サイズと長さに応じて、冷媒を追加充填してください。(表1内の値より液管側サイズと長さで算出)

表1 冷媒追加充填量 表2

液管サイズ 1m当りの追加充填量(g/m)

φ 6.35 26

φ 9.52 56

φ12.7 128

φ15.88 185

φ19.05 259

φ22.22 366

φ25.4 456

必要冷媒追加充填量(g)

=456×(イ)+366×(ロ)+259×(ハ)+185×(ニ)+128×(ホ)+56×(ヘ)+26×(ト)+機器追加充填量(チ)

(イ):液管 φ25.4 の総長(m) (ロ):液管 φ22.22の総長(m) (ハ):液管 φ19.05の総長(m) (ニ):液管 φ15.88の総長(m) (ホ):液管 φ12.7 の総長(m) (ヘ):液管 φ 9.52の総長(m) (ト):液管 φ 6.35の総長(m) (チ):機器追加充填量(表3)

②必ず重量秤を利用して正確に充填してください。 ③充填方法

真空引き後にゲージマニホールドのガス管側を「閉」にし、ガス管側に冷媒を充填できないようにした後、液管側のバルブより液状で充填してください。このとき各バルブは「全閉」のままです。 ガス管に液冷媒を充填すると圧縮機の故障の原因になります。

④所定量を充填できなかった場合は、各バルブを“全開”にして運転(冷暖モードは自由)しながら、低圧側より充填してください。その場合、ボンベのバルブ操作で冷媒を絞り気味にし、システム内に吸引される時にはガス化しているように調整しながら充填してください。(試運転時に行ってください。) 室外ユニットの各バルブは「全開」です。

⑤充填完了後は各バルブとも「全開」にしてください。 ⑥R410A冷媒は、液バック防止のため、量を調整しながら少しずつ充填してください。

注 意

・冷媒の追加充填は液充填を厳守してください。 ・R410A用の冷媒ボンベの色は灰色の素地に、ボンベ上部はピンク色となっています。 ・サイホン管の有無を確認してください。(ボンベ上部にラベルで表示してあります。) ・据付に使用する器材には冷媒・圧力の違いにより、従来の冷媒(R22,R407C)の工具とは併用できるものと併用できないものがありますので注意してください。 特にゲージマニホールドは、専用工具としてR410A用ゲージマニホールドを用意し、使用してください。

・限界濃度の確認を必ず行ってください。 ・各バルブを全開にする際に「閉鎖弁の開け方」の項を必ず参照してください。

品番 出荷時の冷媒充填量(kg)

560形 11.5

表3

品番 機器追加充填量(kg)

560形 3.5

D-8

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設 計 2.冷媒配管設計 (6)限界濃度の確認

マルチ形パッケージエアコンに使用している冷媒(R410A)は、それ自体は無毒不燃性の安全な冷媒ですが、万が一、室内に漏れた場合その濃度が許容値を超えるような小部屋では、窒息等の危険があり許容値を超えない対策が必要です。日本冷凍空調工業会では、「マルチ形パッケージエアコンの冷媒漏えい時の安全確保のための施設ガイドライン」(JRA GL-13:2010)の中で冷媒の限界濃度を定めています。

地下の最下層以外の場合、限界濃度は、

システムに充てんされた全冷媒量/居室容積≦0.42kg/m3(R410A機種)

と、決められています。

この条件を満足しない場合は、対策(警報、換気、安全遮断弁)の内、二つを設置するか、システムの見直しが必要となります。

但し、地下の最下層の場合や冷媒の種類によっては、限界濃度や対策処置の必要数が異なります。

詳細は技術資料、JRA GL-13 をご覧下さい。

限界濃度

居室容積(m

3)

マルチ形パッケージエアコンシステムの全冷媒充てん量  (kg)

冷媒濃度がこの範囲に入る場合は、対策(警報、換気、安全遮断弁)の内、二つを設置するか、システムの見直しが必要になります。

図6-特定システムの許容冷媒充てん量と必要な対策 [R410A冷媒]

<地下の最下層階以外の場合>

D-9

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設 計 3.冷媒配管長による能力変化率 <冷媒配管長:90m(相当長)以下の場合>

室外ユニット

室外ユニット

室外ユニット

室外ユニット

《冷房》

《暖房》

室内ユニット

使用限界

室内ユニット

室内ユニット

室内ユニット

D-10

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設 計 3.冷媒配管長による能力変化率 <冷媒配管長:90m(相当長)超の場合>

室内ユニット

室外ユニット

室外ユニット

室外ユニット

室外ユニット

《冷房》

《暖房》

室内ユニット

室内ユニット

室内ユニット

D-11

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設 計 4.重心位置および耐震設計 (1)据付固定位置と重心位置

■室外ユニット

①重心位置

室外ユニット形式 据付固定金具位置 重 心 位 置 製品質量(kg)

L1 L2 LG1 LG1´ LG2 LG2´ hG 標準

560形 1,000 1,024 573 427 510 514 923 920

※耐震計算にはLG1とLG1´、LG2とLG2´を比べ、小さい値を使用します。

②基礎寸法

寸 法 A B C

560形

地上設置 1,850 以上

1,150 以上 120以上

屋上設置 防振架台(無)

2,600 以上 140以上

防振架台(有) 2,000 以上 140以上

注)基礎はベタ基礎で、床スラブ上に単に置いたタイプの場合です。 ③アンカーボルトのサイズ・タイプ 1)アンカーボルトのサイズは、M12に統一します。 2)タイプは、埋込形L形・LA形・ヘッド付・J形・JA形

箱抜式L形・LA形・ヘッド付・J形・JA形(ただし、基礎C寸法は 180mm以上) 後打式樹脂アンカー・後打式オネジ形メカニカル

です。後打式メネジ形メカニカルアンカーは引抜強度不足のため使用不可とします。

LG1

hG

L1 LG1´ LG2

hG

L2 LG2´

(正面) (側面)

A

B

C

D-12

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設 計 4.重心位置および耐震設計 (2)アンカーボルトの計算例

≪U-GB560S3SD(20馬力室外ユニット)の据付耐震評価≫

●耐震機器ランクが汎用形なので、設計用水平震度KHは、1.0Gになる。 (※KH=1.0は屋上設置の場合。地上設置の場合はKH=0.4 となる)

●機器本体の重心位置は(1)項参照のこと ●基礎ボルト ・ボルト本数:4本 ・ボルト径 :M12ボルト

※なお検討した結果、不可となればこれらの条件を変更した上、再度計算する。

[計算による評価方法例]

1.基礎ボルト条件

①ボルト総本数(N) N= 4 本 ················ 現行機種:4本

②ボルト径(D) D= 12 mmとする。 ······· M12ボルトの場合

③ボルト断面積(A) A=πD2/4= 113 mm2

④片側本数:短手方向(n1) n1= 2 本 ··············· 現行機種:2本

長手方向(n2) n2= 2 本 ··············· 現行機種:2本

⑤設置工法を「埋込式J形、JA形」でスラブ厚さ15cmとした場合

基礎ボルト短期許容引張荷重(Ta) Ta= 11,760 N

(なお、計算後に設置工法を決めても良い。)

2.検討計算

①設計用水平震度(KH) KH= 1.0 ················ 据付場所:KH 屋上:1.0

地上:0.4

②運転重量(W) W= 9,016 N

(=運転質量×9.8)

③水平地震力(FH) FH= KH・W = 9,016 N

④重心高さ(hG) hG= 923 mm

⑤鉛直地震力(FV) FV=FH/2= 4,508 N

⑥重心位置からボルトまでの距離

<短手方向>(LG1) LG1= 427 mm

<長手方向>(LG2) LG2= 510 mm

D-13

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設 計 4.重心位置および耐震設計 ⑦ボルトスパン

<短手方向>(L1) L1= 1,000 mm

<長手方向>(L2) L2= 1,024 mm

⑧基礎ボルト自身の強さ

<短期許容引張応力>(ft) ft= 176 N/mm2 ········ SS400 の場合ft:176

<短期許容せん断応力>(fs) fs= 99 N/mm2 ········· SS400 の場合fs:132×0.75

⑨基礎ボルト1本辺りの引抜荷重

<短手方向>(Rb1) Rb1= = 3,198 N

<長手方向>(Rb2) Rb2= = 2,940 N

⑩基礎ボルトせん断応力(τ) τ= = 19.9 N/mm2

⑪基礎ボルトの引張応力

<短手方向>(δ1) δ1= = 28.3 N/mm2

<長手方向>(δ2) δ2= = 26.0 N/mm2

⑫引張とせん断を同時に受けるボルトの許容引張応力(fts)

fts=1.4・ft-1.6τ= 214.6 N/mm2

3.判定

①引張荷重

<短手方向>:Rb1<Taであれば OK Rb1= 3,198 < Ta= 11,760

<長手方向>:Rb2<Taであれば OK Rb2= 2,941 < Ta= 11,760

②せん断応力

・τ<fsであれば OK τ= 19.9 < fs= 99

③引張応力

<短手方向>

δ1<ft < ft= 176

δ1<fts < fts= 214.6

<長手方向>

δ2<ft < ft= 176

δ2<fts < fts= 214.6

であれば OK δ2= 26.0

であれば OK δ1= 28.3

FH・hG-(W-FV)LG1 L1・n1

FH・hG-(W-FV)LG2 L2・n2

FH N・A

Rb1 A

Rb2 A

D-14

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設 計 5.防雪ダクト取付穴寸法

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設 計 6.耐塩害仕様 (1)耐塩害仕様室外ユニットは、日本冷凍空調工業会標準規格JRA9002-1991(空調機器の

耐塩害試験基準)に基づいています。

(2)「JRA耐塩害仕様」・「JRA耐重塩害仕様」の選定の目安

標準仕様は亜鉛被膜による防食性を有し、塗料との密着性を改善した溶融亜鉛メッキ鋼板(亜鉛鉄板)の使

用等により、すぐれた耐食性を発揮します。

しかし、設置場所の多様化に伴い標準仕様のままでの対応の難しいケースも増えています。

このため、次のような設置場所で使用する場合には、さらに耐食性を向上させた「JRA耐塩害仕様」又

は「JRA耐重塩害仕様」をご使用ください。

<設置場所>

①海岸線に隣接し、塩害を受けやすい場所

②海岸線の工業地帯で塩害や煙害を受けやすい場所

③工業地帯ではないがゴミ焼却炉等の煙害を受けやすい場所

④交通渋滞地域で排気ガスの影響を受けやすい場所

⑤温泉地帯の硫化ガスの多い場所

⑥燃焼器の排気を吸込む場所

●JRA 9002では適用の方法として下記の様に記載されています。

「JRA耐塩害仕様」適用:潮風にはかからないがその雰囲気にあるような場所に設置する。

「JRA耐重塩害仕様」適用:潮風の影響を受ける場所に設置する。

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設 計 6.耐塩害仕様 (3)空調機器の耐塩害試験基準(JRA9002)について

<適用範囲>

JRA9002(空調機器の耐塩害試験基準)は、室外に設置される空調機器の外郭を構成する部品の

金属素地上、主として防食及び装飾の目的で塗装する部品の塗膜の試験方法について規定しています。

<試験項目と試験時間> (単位:時間)

*評価基準詳細についてはJRA9002-1991を参照してください。

<据付上のご注意>

本仕様品を使用した場合でも、発錆に対して万全ではありません。

機器の設置やメンテナンスに際しては、下記の点に留意してください。

JRA9002にも記載されておりますが、本仕様品を使用された場合でも下記のような配慮が必要です。

①海水飛沫及び塩風に直接さらされることを極力回避するような場所へ設置すること。

(波しぶき等が直接かかる場所への設置は避ける。)

②外装パネルに付着した海塩粒子が雨水によって十分洗浄されるように配慮(例えば室外ユニットには

日除け等を取り付けない)すること。

③室外ユニット底板内への水の滞留は、著しく腐食作用を促進させるため、底板内の水抜け性を損なわ

ないように傾き等に注意すること。

④海岸地帯の据付品については、付着した塩分等を除去するために定期的に水洗いを行うこと。

⑤据え付け、メンテナンス等に付いた傷は、補修すること。

⑥機器の状態を定期的に点検すること。(必要に応じて再防錆処置や部品交換等を実施する。)

⑦基礎部分の排水性を確保すること。

(4)耐塩害仕様機種は次のラベルを貼付しています

JRA耐塩害仕様機種ラベル JRA耐重塩害仕様機種ラベル

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設 計 6.耐塩害仕様 (5)室外ユニット耐塩害仕様表面処理一覧

部 品 名 称 素 材

標 準 仕 様

塩 害 仕 様

重 塩 害 仕 様

外装パネル 溶融亜鉛メッキ鋼板 ポリエステル粉体焼付塗装 膜厚 40μm以上

ポリエステル粉体焼付塗装 膜厚 80μm以上

ポリエステル粉体焼付塗装 膜厚120μm以上

ドレンパン 溶融亜鉛メッキ鋼板 ポリエステル粉体焼付塗装 膜厚 80μm以上

ポリエステル粉体焼付塗装 膜厚 80μm以上

ポリエステル粉体焼付塗装 膜厚120μm以上

底フレーム 熱間圧延鋼板 ポリエステル粉体焼付塗装 膜厚 80μm以上

ポリエステル粉体焼付塗装 膜厚 80μm以上

ポリエステル粉体焼付塗装 膜厚120μm以上

コーナーパネル アルミニウム アルマイト処理

アルマイト処理

アルマイト処理

センター支柱・中枠 溶融亜鉛メッキ鋼板 処理なし

ポリエステル粉体焼付塗装 膜厚 80μm以上

ポリエステル粉体焼付塗装 膜厚120μm以上

固定金具 溶融亜鉛メッキ鋼板 処理なし

ポリエステル粉体焼付塗装 膜厚 80μm以上

ポリエステル粉体焼付塗装 膜厚 80μm以上

センター支柱 溶融亜鉛メッキ鋼板 処理なし

ポリエステル粉体焼付塗装 膜厚 80μm以上

ポリエステル粉体焼付塗装 膜厚120μm以上

ファンガード 鉄線 ポリエチレンコーティング

ポリエチレンコーティング

ポリエチレンコーティング

プロペラファン 樹脂

(本体、ボス部キャップ

アルミ(ボス部))

処理なし

処理なし

シリコンコーキング(ボス部キャップ周り)

モーター

処理なし

メーカー耐重塩害仕様(塗装+SUS軸)

メーカー耐重塩害仕様(塗装+SUS軸)

モーター取付脚 溶融亜鉛メッキ鋼板 ジンクリッチ塗装(溶接部) 膜厚 20μm以上

ポリエステル粉体焼付塗装 膜厚 80μm以上

ポリエステル粉体焼付塗装 膜厚120μm以上

フィン アルミニウム 処理なし

プレコート処理

プレコート処理+ジンクリッチ処理 膜厚 20μm以上

管 銅 処理なし

ジンクリッチ塗装(ろう付部側) 膜厚 20μm以上

ジンクリッチ塗装(全体) 膜厚 20μm以上

管板 高耐食溶融メッキ鋼板 処理なし

ジンクリッチ塗装(ろう付部側) 膜厚 20μm以上

ジンクリッチ塗装(全体) 膜厚 20μm以上

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設 計 6.耐塩害仕様 部 品 名 称 素 材

標 準 仕 様

塩 害 仕 様

重 塩 害 仕 様

電装箱 溶融亜鉛メッキ鋼板 処理なし

ポリエステル粉体焼付塗装 膜厚80μm以上

ポリエステル粉体焼付塗装 膜厚80μm以上

プリント基板

防湿剤塗布

防湿剤塗布

防湿剤塗布

アキュームレーター 鋼板 カチオン電着塗装 膜厚80μm以上

カチオン電着塗装 膜厚80μm以上

カチオン電着塗装 膜厚80μm以上

ろう付け部 銅管・鉄管 処理なし(銅管)、ウレタン塗装(鉄管) 膜厚20μm以上

標準+ジンクリッチ塗装(2F側) 膜厚20μm以上

標準+ジンクリッチ塗装(2F側) 膜厚20μm以上

表面部 銅管 処理なし

処理なし

ウレタン塗装(2F側) 膜厚20μm以上

内装(1F側) 鉄・ステンレス 処理なし(SUS30*)、ジオメットまたはクロメート処理(SUS410・鉄)

処理なし(SUS30*)、ジオメットまたはクロメート処理(SUS410・鉄)

処理なし(SUS30*)、ジオメットまたはクロメート処理(SUS410・鉄)

内装(2F側) 鉄・ステンレス 処理なし(SUS30*)、ジオメット処理(SUS410・鉄)

処理なし(SUS30*)、ジオメット処理(SUS410・鉄)

塩害+ウレタン塗装 膜厚20μm以上

外装 ステンレス 処理なし(SUS30*)、ジオメット処理(SUS410)

標準+ウレタン塗装 膜厚20μm以上

標準+ウレタン塗装 膜厚20μm以上

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