. . 複素数と四元数 木村 真琴 茨城大学理学部 平成 29 年 12 月 19 日 木村 真琴 複素数と四元数
.
. 複素数と四元数
木村 真琴
茨城大学理学部
平成 29年 12月 19日
木村 真琴 複素数と四元数
内容
平面の平行移動と回転
複素数と複素数平面三元数の非存在四元数純虚四元数と空間 八元数と Hurwitzの定理
木村 真琴 複素数と四元数
内容
平面の平行移動と回転複素数と複素数平面
三元数の非存在四元数純虚四元数と空間 八元数と Hurwitzの定理
木村 真琴 複素数と四元数
内容
平面の平行移動と回転複素数と複素数平面三元数の非存在
四元数純虚四元数と空間 八元数と Hurwitzの定理
木村 真琴 複素数と四元数
内容
平面の平行移動と回転複素数と複素数平面三元数の非存在四元数
純虚四元数と空間 八元数と Hurwitzの定理
木村 真琴 複素数と四元数
内容
平面の平行移動と回転複素数と複素数平面三元数の非存在四元数純虚四元数と空間
八元数と Hurwitzの定理
木村 真琴 複素数と四元数
内容
平面の平行移動と回転複素数と複素数平面三元数の非存在四元数純虚四元数と空間 八元数と Hurwitzの定理
木村 真琴 複素数と四元数
平面の平行移動と回転
平面の2つの図形が合同とは、それらの形と大きさが同じであることであって、
一方が他方に平行移動と回転で移るときをいう。 三角形なら、(1)3組の辺がそれぞれ等しい、(2)2組の辺とその間の角が等しい、(3)1組の辺とその両端の角が等しい、のどれかが成り立てば、合同である。
木村 真琴 複素数と四元数
平面の平行移動と回転
平面の2つの図形が合同とは、それらの形と大きさが同じであることであって、 一方が他方に平行移動と回転で移るときをいう。
三角形なら、(1)3組の辺がそれぞれ等しい、(2)2組の辺とその間の角が等しい、(3)1組の辺とその両端の角が等しい、のどれかが成り立てば、合同である。
木村 真琴 複素数と四元数
平面の平行移動と回転
平面の2つの図形が合同とは、それらの形と大きさが同じであることであって、 一方が他方に平行移動と回転で移るときをいう。 三角形なら、(1)3組の辺がそれぞれ等しい、(2)2組の辺とその間の角が等しい、(3)1組の辺とその両端の角が等しい、のどれかが成り立てば、合同である。
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平面の平行移動と回転
-3 -2 -1 1 2 3 4
-3
-2
-1
1
2
3
4
木村 真琴 複素数と四元数
平面の平行移動と回転
木村 真琴 複素数と四元数
複素数と複素数平面
複素数と平面の点は1対1に対応する。
平面の平行移動と回転を、複素数で考えるとどうなるか? 三角形なら、(1)3組の辺がそれぞれ等しい、(2)2組の辺とその間の角が等しい、(3)1組の辺とその両端の角が等しい、のどれかが成り立てば、合同である。
木村 真琴 複素数と四元数
複素数と複素数平面
複素数と平面の点は1対1に対応する。 平面の平行移動と回転を、複素数で考えるとどうなるか?
三角形なら、(1)3組の辺がそれぞれ等しい、(2)2組の辺とその間の角が等しい、(3)1組の辺とその両端の角が等しい、のどれかが成り立てば、合同である。
木村 真琴 複素数と四元数
複素数と複素数平面
複素数と平面の点は1対1に対応する。 平面の平行移動と回転を、複素数で考えるとどうなるか? 三角形なら、(1)3組の辺がそれぞれ等しい、(2)2組の辺とその間の角が等しい、(3)1組の辺とその両端の角が等しい、のどれかが成り立てば、合同である。
木村 真琴 複素数と四元数
複素数と複素数平面
方程式 x2 = −1の解 i (i2 = −1)を虚数単位という。
a と b を実数として、a + bi と表される数を複素数という。 実数 a を a + 0i と同一視すると、実数は複素数の特別なものと思える。 実数全体の集合を R, 複素数全体の集合を Cと書くことにすると、R ⊂ C (Rは Cの部分集合)とみなせる。
木村 真琴 複素数と四元数
複素数と複素数平面
方程式 x2 = −1の解 i (i2 = −1)を虚数単位という。 a と b を実数として、a + bi と表される数を複素数という。
実数 a を a + 0i と同一視すると、実数は複素数の特別なものと思える。 実数全体の集合を R, 複素数全体の集合を Cと書くことにすると、R ⊂ C (Rは Cの部分集合)とみなせる。
木村 真琴 複素数と四元数
複素数と複素数平面
方程式 x2 = −1の解 i (i2 = −1)を虚数単位という。 a と b を実数として、a + bi と表される数を複素数という。 実数 a を a + 0i と同一視すると、実数は複素数の特別なものと思える。
実数全体の集合を R, 複素数全体の集合を Cと書くことにすると、R ⊂ C (Rは Cの部分集合)とみなせる。
木村 真琴 複素数と四元数
複素数と複素数平面
方程式 x2 = −1の解 i (i2 = −1)を虚数単位という。 a と b を実数として、a + bi と表される数を複素数という。 実数 a を a + 0i と同一視すると、実数は複素数の特別なものと思える。 実数全体の集合を R, 複素数全体の集合を Cと書くことにすると、
R ⊂ C (Rは Cの部分集合)とみなせる。
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複素数と複素数平面
方程式 x2 = −1の解 i (i2 = −1)を虚数単位という。 a と b を実数として、a + bi と表される数を複素数という。 実数 a を a + 0i と同一視すると、実数は複素数の特別なものと思える。 実数全体の集合を R, 複素数全体の集合を Cと書くことにすると、R ⊂ C (Rは Cの部分集合)とみなせる。
木村 真琴 複素数と四元数
複素数と複素数平面
複素数 z = a + bi について、a を z の実部、bを z の虚部といい、それぞれ Re z と Im z で表す。
すなわち z = Re z + (Im z)i. 特に、実部が 0である複素数 bi (b は実数)を純虚数という。
木村 真琴 複素数と四元数
複素数と複素数平面
複素数 z = a + bi について、a を z の実部、bを z の虚部といい、それぞれ Re z と Im z で表す。 すなわち z = Re z + (Im z)i.
特に、実部が 0である複素数 bi (b は実数)を純虚数という。
木村 真琴 複素数と四元数
複素数と複素数平面
複素数 z = a + bi について、a を z の実部、bを z の虚部といい、それぞれ Re z と Im z で表す。 すなわち z = Re z + (Im z)i. 特に、実部が 0である複素数 bi (b は実数)を純虚数という。
木村 真琴 複素数と四元数
平面の平行移動と複素数の和
平面の点 (x, y)を (a, b)だけ平行移動した点の座標は (x + a, y + b)で与えられる。
(x, y)を複素数 z = x + yi に対応させて、(a, b)を複素数 w = a + bi に対応させると、 平行移動した点の座標 (x + a, y + b)は複素数の和 z + w = (x + a) + (y + b)i に対応する。
木村 真琴 複素数と四元数
平面の平行移動と複素数の和
平面の点 (x, y)を (a, b)だけ平行移動した点の座標は (x + a, y + b)で与えられる。 (x, y)を複素数 z = x + yi に対応させて、(a, b)を複素数 w = a + bi に対応させると、
平行移動した点の座標 (x + a, y + b)は複素数の和 z + w = (x + a) + (y + b)i に対応する。
木村 真琴 複素数と四元数
平面の平行移動と複素数の和
平面の点 (x, y)を (a, b)だけ平行移動した点の座標は (x + a, y + b)で与えられる。 (x, y)を複素数 z = x + yi に対応させて、(a, b)を複素数 w = a + bi に対応させると、 平行移動した点の座標 (x + a, y + b)は複素数の和 z + w = (x + a) + (y + b)i に対応する。
木村 真琴 複素数と四元数
複素数の絶対値、偏角と極形式
複素数 z = x + yi について、√
x2 + y2 を zの絶対値と言って、|z|あるいは r と書く。
複素数平面において、原点 O と z = x + yi を結んだ線分が、実軸の正の方向となす角を、zの偏角と言い、arg z あるいは θ とかく。 このとき、x = r cos θ, y = r sin θ と表せるので、z = r(cos θ + i sin θ)となる。これを複素数 z の極形式という。
木村 真琴 複素数と四元数
複素数の絶対値、偏角と極形式
複素数 z = x + yi について、√
x2 + y2 を zの絶対値と言って、|z|あるいは r と書く。 複素数平面において、原点 O と z = x + yi を結んだ線分が、実軸の正の方向となす角を、zの偏角と言い、arg z あるいは θ とかく。
このとき、x = r cos θ, y = r sin θ と表せるので、z = r(cos θ + i sin θ)となる。これを複素数 z の極形式という。
木村 真琴 複素数と四元数
複素数の絶対値、偏角と極形式
複素数 z = x + yi について、√
x2 + y2 を zの絶対値と言って、|z|あるいは r と書く。 複素数平面において、原点 O と z = x + yi を結んだ線分が、実軸の正の方向となす角を、zの偏角と言い、arg z あるいは θ とかく。 このとき、x = r cos θ, y = r sin θ と表せるので、z = r(cos θ + i sin θ)となる。これを複素数 z の極形式という。
木村 真琴 複素数と四元数
平面の回転と絶対値 1の複素数の積
極形式で表された複素数平面の点z = r(cos θ + i sin θ)を (反時計回りに) φだけ回転すると、z′ = r(cos(θ + φ) + i sin(θ + φ))に移る。
ここで、三角関数の加法定理cos(θ + φ) = cos θ cosφ − sin θ sinφとsin(θ + φ) = sin θ cosφ+ cos θ sinφを使うと、 z′ = r((cos θ cosφ − sin θ sinφ) +i(sin θ cosφ+ cos θ sinφ))となる。
木村 真琴 複素数と四元数
平面の回転と絶対値 1の複素数の積
極形式で表された複素数平面の点z = r(cos θ + i sin θ)を (反時計回りに) φだけ回転すると、z′ = r(cos(θ + φ) + i sin(θ + φ))に移る。 ここで、三角関数の加法定理cos(θ + φ) = cos θ cosφ − sin θ sinφとsin(θ + φ) = sin θ cosφ+ cos θ sinφを使うと、
z′ = r((cos θ cosφ − sin θ sinφ) +i(sin θ cosφ+ cos θ sinφ))となる。
木村 真琴 複素数と四元数
平面の回転と絶対値 1の複素数の積
極形式で表された複素数平面の点z = r(cos θ + i sin θ)を (反時計回りに) φだけ回転すると、z′ = r(cos(θ + φ) + i sin(θ + φ))に移る。 ここで、三角関数の加法定理cos(θ + φ) = cos θ cosφ − sin θ sinφとsin(θ + φ) = sin θ cosφ+ cos θ sinφを使うと、 z′ = r((cos θ cosφ − sin θ sinφ) +i(sin θ cosφ+ cos θ sinφ))となる。
木村 真琴 複素数と四元数
平面の回転と絶対値 1の複素数の積
一方で、絶対値が 1の複素数は角度 φを使って w = cosφ+ i sinφと書けるので、
これを z = r(cos θ + i sin θ)にかけると zw = r(cos θ + i sin θ)(cosφ+ i sinφ) =r((cos θ cosφ − sin θ sinφ) + i(sin θ cosφ+cos θ sinφ))となる。ゆえに、平面の点を回転することは、絶対値が1の複素数をかけることで表せる。
木村 真琴 複素数と四元数
平面の回転と絶対値 1の複素数の積
一方で、絶対値が 1の複素数は角度 φを使って w = cosφ+ i sinφと書けるので、 これを z = r(cos θ + i sin θ)にかけると
zw = r(cos θ + i sin θ)(cosφ+ i sinφ) =r((cos θ cosφ − sin θ sinφ) + i(sin θ cosφ+cos θ sinφ))となる。ゆえに、平面の点を回転することは、絶対値が1の複素数をかけることで表せる。
木村 真琴 複素数と四元数
平面の回転と絶対値 1の複素数の積
一方で、絶対値が 1の複素数は角度 φを使って w = cosφ+ i sinφと書けるので、 これを z = r(cos θ + i sin θ)にかけると zw = r(cos θ + i sin θ)(cosφ+ i sinφ) =r((cos θ cosφ − sin θ sinφ) + i(sin θ cosφ+cos θ sinφ))となる。
ゆえに、平面の点を回転することは、絶対値が1の複素数をかけることで表せる。
木村 真琴 複素数と四元数
平面の回転と絶対値 1の複素数の積
一方で、絶対値が 1の複素数は角度 φを使って w = cosφ+ i sinφと書けるので、 これを z = r(cos θ + i sin θ)にかけると zw = r(cos θ + i sin θ)(cosφ+ i sinφ) =r((cos θ cosφ − sin θ sinφ) + i(sin θ cosφ+cos θ sinφ))となる。ゆえに、平面の点を回転することは、絶対値が1の複素数をかけることで表せる。
木村 真琴 複素数と四元数
相似、拡大・縮小と複素数の積
平面の2つの図形は、平行移動・回転と拡大・縮小で移り合う時に相似であるという。
平面の点 (x, y)の各座標に実数 r ′ (r ′ > 0)をかけると、原点 O からの距離が r ′ 倍されるので、 複素数平面の点 z = r(cos θ + i sin θ)に複素数w = r ′(cosφ+ i sinφ)をかけると、zw = rr ′(cos(θ+ φ) + i sin(θ+ φ))となり、平面の回転と拡大・縮小を合成したことになる。
木村 真琴 複素数と四元数
相似、拡大・縮小と複素数の積
平面の2つの図形は、平行移動・回転と拡大・縮小で移り合う時に相似であるという。 平面の点 (x, y)の各座標に実数 r ′ (r ′ > 0)をかけると、原点 O からの距離が r ′ 倍されるので、
複素数平面の点 z = r(cos θ + i sin θ)に複素数w = r ′(cosφ+ i sinφ)をかけると、zw = rr ′(cos(θ+ φ) + i sin(θ+ φ))となり、平面の回転と拡大・縮小を合成したことになる。
木村 真琴 複素数と四元数
相似、拡大・縮小と複素数の積
平面の2つの図形は、平行移動・回転と拡大・縮小で移り合う時に相似であるという。 平面の点 (x, y)の各座標に実数 r ′ (r ′ > 0)をかけると、原点 O からの距離が r ′ 倍されるので、 複素数平面の点 z = r(cos θ + i sin θ)に複素数w = r ′(cosφ+ i sinφ)をかけると、
zw = rr ′(cos(θ+ φ) + i sin(θ+ φ))となり、平面の回転と拡大・縮小を合成したことになる。
木村 真琴 複素数と四元数
相似、拡大・縮小と複素数の積
平面の2つの図形は、平行移動・回転と拡大・縮小で移り合う時に相似であるという。 平面の点 (x, y)の各座標に実数 r ′ (r ′ > 0)をかけると、原点 O からの距離が r ′ 倍されるので、 複素数平面の点 z = r(cos θ + i sin θ)に複素数w = r ′(cosφ+ i sinφ)をかけると、zw = rr ′(cos(θ+ φ) + i sin(θ+ φ))となり、平面の回転と拡大・縮小を合成したことになる。
木村 真琴 複素数と四元数
共役複素数と線対称
複素数 z = x + yi に対して、x − yi を z の共役複素数と言い、
z̄ = x − yi と書く。 複素数 z = x + yi とその共役複素数 z = x − yiは、実軸 (x 軸)について線対称になっている。複素数 z が実数⇔ z = z̄,複素数 z が純虚数⇔ z = −z̄.
木村 真琴 複素数と四元数
共役複素数と線対称
複素数 z = x + yi に対して、x − yi を z の共役複素数と言い、 z̄ = x − yi と書く。
複素数 z = x + yi とその共役複素数 z = x − yiは、実軸 (x 軸)について線対称になっている。複素数 z が実数⇔ z = z̄,複素数 z が純虚数⇔ z = −z̄.
木村 真琴 複素数と四元数
共役複素数と線対称
複素数 z = x + yi に対して、x − yi を z の共役複素数と言い、 z̄ = x − yi と書く。 複素数 z = x + yi とその共役複素数 z = x − yiは、実軸 (x 軸)について線対称になっている。
複素数 z が実数⇔ z = z̄,複素数 z が純虚数⇔ z = −z̄.
木村 真琴 複素数と四元数
共役複素数と線対称
複素数 z = x + yi に対して、x − yi を z の共役複素数と言い、 z̄ = x − yi と書く。 複素数 z = x + yi とその共役複素数 z = x − yiは、実軸 (x 軸)について線対称になっている。複素数 z が実数⇔ z = z̄,
複素数 z が純虚数⇔ z = −z̄.
木村 真琴 複素数と四元数
共役複素数と線対称
複素数 z = x + yi に対して、x − yi を z の共役複素数と言い、 z̄ = x − yi と書く。 複素数 z = x + yi とその共役複素数 z = x − yiは、実軸 (x 軸)について線対称になっている。複素数 z が実数⇔ z = z̄,複素数 z が純虚数⇔ z = −z̄.
木村 真琴 複素数と四元数
共役複素数と絶対値、商と逆数
複素数 z = x + yi と z̄ = x − yi に対して、
zz̄ = (x + yi)(x − yi) = x2 − xyi + xyi − y2i2 =x2 + y2,すなわち zz̄ = |z|2 が成り立つ。 ゆえに、0でない複素数 z , 0について、
z−1 =1z=
z̄zz̄
=z̄|z|2 =
xx2 + y2 + i
−yx2 + y2 が
成り立つ。
木村 真琴 複素数と四元数
共役複素数と絶対値、商と逆数
複素数 z = x + yi と z̄ = x − yi に対して、 zz̄ = (x + yi)(x − yi) = x2 − xyi + xyi − y2i2 =x2 + y2,すなわち zz̄ = |z|2 が成り立つ。
ゆえに、0でない複素数 z , 0について、
z−1 =1z=
z̄zz̄
=z̄|z|2 =
xx2 + y2 + i
−yx2 + y2 が
成り立つ。
木村 真琴 複素数と四元数
共役複素数と絶対値、商と逆数
複素数 z = x + yi と z̄ = x − yi に対して、 zz̄ = (x + yi)(x − yi) = x2 − xyi + xyi − y2i2 =x2 + y2,すなわち zz̄ = |z|2 が成り立つ。 ゆえに、0でない複素数 z , 0について、
z−1 =1z=
z̄zz̄
=z̄|z|2 =
xx2 + y2 + i
−yx2 + y2 が
成り立つ。
木村 真琴 複素数と四元数
共役複素数と絶対値、商と逆数
複素数 z = x + yi と z̄ = x − yi に対して、 zz̄ = (x + yi)(x − yi) = x2 − xyi + xyi − y2i2 =x2 + y2,すなわち zz̄ = |z|2 が成り立つ。 ゆえに、0でない複素数 z , 0について、
z−1 =1z=
z̄zz̄
=z̄|z|2 =
xx2 + y2 + i
−yx2 + y2 が
成り立つ。
木村 真琴 複素数と四元数
複素数の積と絶対値
さらに、複素数 z,w について |zw | = |z||w |も成り立つ。
実際、|zw |2 = (zw)(zw) = (zw)(z̄w̄) =(zz̄)(ww̄) = |z|2|w |2. 複素数の絶対値は 0以上の実数なので、正の平方根を|zw | = |z||w |が成り立つ。
木村 真琴 複素数と四元数
複素数の積と絶対値
さらに、複素数 z,w について |zw | = |z||w |も成り立つ。 実際、|zw |2 = (zw)(zw) = (zw)(z̄w̄) =(zz̄)(ww̄) = |z|2|w |2.
複素数の絶対値は 0以上の実数なので、正の平方根を|zw | = |z||w |が成り立つ。
木村 真琴 複素数と四元数
複素数の積と絶対値
さらに、複素数 z,w について |zw | = |z||w |も成り立つ。 実際、|zw |2 = (zw)(zw) = (zw)(z̄w̄) =(zz̄)(ww̄) = |z|2|w |2. 複素数の絶対値は 0以上の実数なので、正の平方根を
|zw | = |z||w |が成り立つ。
木村 真琴 複素数と四元数
複素数の積と絶対値
さらに、複素数 z,w について |zw | = |z||w |も成り立つ。 実際、|zw |2 = (zw)(zw) = (zw)(z̄w̄) =(zz̄)(ww̄) = |z|2|w |2. 複素数の絶対値は 0以上の実数なので、正の平方根を|zw | = |z||w |が成り立つ。
木村 真琴 複素数と四元数
2次方程式、代数学の基本定理
a(, 0), b, c を実数とするとき、
2次方程式 ax2 + bx + c = 0は実数の解を持つとは限らない!が、 複素数の範囲では必ず解を持つ。n を 3以上の自然数としても、n 次方程式anxn + an−1xn−1 + · · ·+ a1x + a0 = 0は複素数の範囲で解を持つ!(代数学の基本定理)
木村 真琴 複素数と四元数
2次方程式、代数学の基本定理
a(, 0), b, c を実数とするとき、 2次方程式 ax2 + bx + c = 0は実数の解を持つとは限らない!が、
複素数の範囲では必ず解を持つ。n を 3以上の自然数としても、n 次方程式anxn + an−1xn−1 + · · ·+ a1x + a0 = 0は複素数の範囲で解を持つ!(代数学の基本定理)
木村 真琴 複素数と四元数
2次方程式、代数学の基本定理
a(, 0), b, c を実数とするとき、 2次方程式 ax2 + bx + c = 0は実数の解を持つとは限らない!が、 複素数の範囲では必ず解を持つ。
n を 3以上の自然数としても、n 次方程式anxn + an−1xn−1 + · · ·+ a1x + a0 = 0は複素数の範囲で解を持つ!(代数学の基本定理)
木村 真琴 複素数と四元数
2次方程式、代数学の基本定理
a(, 0), b, c を実数とするとき、 2次方程式 ax2 + bx + c = 0は実数の解を持つとは限らない!が、 複素数の範囲では必ず解を持つ。n を 3以上の自然数としても、
n 次方程式anxn + an−1xn−1 + · · ·+ a1x + a0 = 0は複素数の範囲で解を持つ!(代数学の基本定理)
木村 真琴 複素数と四元数
2次方程式、代数学の基本定理
a(, 0), b, c を実数とするとき、 2次方程式 ax2 + bx + c = 0は実数の解を持つとは限らない!が、 複素数の範囲では必ず解を持つ。n を 3以上の自然数としても、n 次方程式anxn + an−1xn−1 + · · ·+ a1x + a0 = 0は
複素数の範囲で解を持つ!(代数学の基本定理)
木村 真琴 複素数と四元数
2次方程式、代数学の基本定理
a(, 0), b, c を実数とするとき、 2次方程式 ax2 + bx + c = 0は実数の解を持つとは限らない!が、 複素数の範囲では必ず解を持つ。n を 3以上の自然数としても、n 次方程式anxn + an−1xn−1 + · · ·+ a1x + a0 = 0は複素数の範囲で解を持つ!(代数学の基本定理)
木村 真琴 複素数と四元数
空間と三元数!?
平面の点 (x, y)と複素数 x + yi は1対1に対応した。
では、空間の点 (x, y, z)と1対1に対応する三元数 x + yi + zj があるのではないか? ただし、i と j はそれぞれ i2 = j2 = −1をみたして、実数とは (積について)交換可能とする。
木村 真琴 複素数と四元数
空間と三元数!?
平面の点 (x, y)と複素数 x + yi は1対1に対応した。 では、空間の点 (x, y, z)と1対1に対応する三元数 x + yi + zj があるのではないか?
ただし、i と j はそれぞれ i2 = j2 = −1をみたして、実数とは (積について)交換可能とする。
木村 真琴 複素数と四元数
空間と三元数!?
平面の点 (x, y)と複素数 x + yi は1対1に対応した。 では、空間の点 (x, y, z)と1対1に対応する三元数 x + yi + zj があるのではないか? ただし、i と j はそれぞれ i2 = j2 = −1をみたして、実数とは (積について)交換可能とする。
木村 真琴 複素数と四元数
三元数の非存在
このとき、i と j の積 ij も「三元数」なので、
実数 x, y, z を用いて ij = x + yi + zj と書けるはずである。 この式に左から i をかけると、左辺はi(ij) = (i2)j = −j,右辺はi(x + yi + zj) = −y + ix + z(x + yi + zj) =(−y + zx) + (x + zy)i + z2j となり、j の係数を比較すると z2 = −1となって、不可能!!
木村 真琴 複素数と四元数
三元数の非存在
このとき、i と j の積 ij も「三元数」なので、 実数 x, y, z を用いて ij = x + yi + zj と書けるはずである。
この式に左から i をかけると、左辺はi(ij) = (i2)j = −j,右辺はi(x + yi + zj) = −y + ix + z(x + yi + zj) =(−y + zx) + (x + zy)i + z2j となり、j の係数を比較すると z2 = −1となって、不可能!!
木村 真琴 複素数と四元数
三元数の非存在
このとき、i と j の積 ij も「三元数」なので、 実数 x, y, z を用いて ij = x + yi + zj と書けるはずである。 この式に左から i をかけると、左辺はi(ij) = (i2)j = −j,
右辺はi(x + yi + zj) = −y + ix + z(x + yi + zj) =(−y + zx) + (x + zy)i + z2j となり、j の係数を比較すると z2 = −1となって、不可能!!
木村 真琴 複素数と四元数
三元数の非存在
このとき、i と j の積 ij も「三元数」なので、 実数 x, y, z を用いて ij = x + yi + zj と書けるはずである。 この式に左から i をかけると、左辺はi(ij) = (i2)j = −j,右辺はi(x + yi + zj) = −y + ix + z(x + yi + zj) =(−y + zx) + (x + zy)i + z2j となり、j の係数を比較すると z2 = −1となって、不可能!!
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の発見
1843年 10月 16日の月曜日、アイルランドの数学者ハミルトンは、
妻と運河沿いの道を歩いているとき、四元数の概念が頭の中で明確になり、 衝動を抑えられずに、四元数の基本公式i2 = j2 = k 2 = ijk = −1を、渡っていた橋の石に刻みつけた!
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の発見
1843年 10月 16日の月曜日、アイルランドの数学者ハミルトンは、 妻と運河沿いの道を歩いているとき、四元数の概念が頭の中で明確になり、
衝動を抑えられずに、四元数の基本公式i2 = j2 = k 2 = ijk = −1を、渡っていた橋の石に刻みつけた!
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の発見
1843年 10月 16日の月曜日、アイルランドの数学者ハミルトンは、 妻と運河沿いの道を歩いているとき、四元数の概念が頭の中で明確になり、 衝動を抑えられずに、四元数の基本公式
i2 = j2 = k 2 = ijk = −1を、渡っていた橋の石に刻みつけた!
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の発見
1843年 10月 16日の月曜日、アイルランドの数学者ハミルトンは、 妻と運河沿いの道を歩いているとき、四元数の概念が頭の中で明確になり、 衝動を抑えられずに、四元数の基本公式i2 = j2 = k 2 = ijk = −1
を、渡っていた橋の石に刻みつけた!
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の発見
1843年 10月 16日の月曜日、アイルランドの数学者ハミルトンは、 妻と運河沿いの道を歩いているとき、四元数の概念が頭の中で明確になり、 衝動を抑えられずに、四元数の基本公式i2 = j2 = k 2 = ijk = −1を、渡っていた橋の石に刻みつけた!
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の定義
実数 a, b , c, d と文字 i, j, k を用いて、
q = a + bi + cj + dk と表される「数」を四元数という。ただし、 i, j と k は i2 = j2 = k 2 = −1と、ij = −ji = k , jk = −kj = i, ki = −ik = j をみたすとする。四元数全体の集合を Hと書く。
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の定義
実数 a, b , c, d と文字 i, j, k を用いて、 q = a + bi + cj + dk と表される「数」を四元数という。ただし、
i, j と k は i2 = j2 = k 2 = −1と、ij = −ji = k , jk = −kj = i, ki = −ik = j をみたすとする。四元数全体の集合を Hと書く。
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の定義
実数 a, b , c, d と文字 i, j, k を用いて、 q = a + bi + cj + dk と表される「数」を四元数という。ただし、 i, j と k は i2 = j2 = k 2 = −1と、
ij = −ji = k , jk = −kj = i, ki = −ik = j をみたすとする。四元数全体の集合を Hと書く。
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の定義
実数 a, b , c, d と文字 i, j, k を用いて、 q = a + bi + cj + dk と表される「数」を四元数という。ただし、 i, j と k は i2 = j2 = k 2 = −1と、ij = −ji = k , jk = −kj = i, ki = −ik = j をみたすとする。
四元数全体の集合を Hと書く。
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の定義
実数 a, b , c, d と文字 i, j, k を用いて、 q = a + bi + cj + dk と表される「数」を四元数という。ただし、 i, j と k は i2 = j2 = k 2 = −1と、ij = −ji = k , jk = −kj = i, ki = −ik = j をみたすとする。四元数全体の集合を Hと書く。
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の実部と虚部、純虚四元数
四元数 q = a + bi + cj + dk について、
a を四元数 q の実部 (またはスカラー成分)、bi + cj + dk を q の虚部 (またはベクトル成分)という。 とくに、bi + cj + dk の形の四元数で b , c, d のうち少なくともひとつは 0でないものを純虚四元数という。純虚四元数 bi + cj + dk は、空間内の (原点以外の)点 (b , c, d)と同一視できる!
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の実部と虚部、純虚四元数
四元数 q = a + bi + cj + dk について、 a を四元数 q の実部 (またはスカラー成分)、bi + cj + dk を q の虚部 (またはベクトル成分)という。
とくに、bi + cj + dk の形の四元数で b , c, d のうち少なくともひとつは 0でないものを純虚四元数という。純虚四元数 bi + cj + dk は、空間内の (原点以外の)点 (b , c, d)と同一視できる!
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の実部と虚部、純虚四元数
四元数 q = a + bi + cj + dk について、 a を四元数 q の実部 (またはスカラー成分)、bi + cj + dk を q の虚部 (またはベクトル成分)という。 とくに、bi + cj + dk の形の四元数で b , c, d のうち少なくともひとつは 0でないものを純虚四元数という。
純虚四元数 bi + cj + dk は、空間内の (原点以外の)点 (b , c, d)と同一視できる!
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の実部と虚部、純虚四元数
四元数 q = a + bi + cj + dk について、 a を四元数 q の実部 (またはスカラー成分)、bi + cj + dk を q の虚部 (またはベクトル成分)という。 とくに、bi + cj + dk の形の四元数で b , c, d のうち少なくともひとつは 0でないものを純虚四元数という。純虚四元数 bi + cj + dk は、空間内の (原点以外の)点 (b , c, d)と同一視できる!
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の共役、絶対値
四元数 q = a + bi + cj + dk について、
虚部の符号を変えた四元数 a − bi − cj − dk を四元数 q の共役といい、q̄ = a − bi − cj − dkと書く。 また、q = a + bi + cj + dk について、0以上の実数 |q| =
√a2 + b2 + c2 + d2 を q
の絶対値 (あるいはノルム)という。
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の共役、絶対値
四元数 q = a + bi + cj + dk について、 虚部の符号を変えた四元数 a − bi − cj − dk を四元数 q の共役といい、q̄ = a − bi − cj − dkと書く。
また、q = a + bi + cj + dk について、0以上の実数 |q| =
√a2 + b2 + c2 + d2 を q
の絶対値 (あるいはノルム)という。
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の共役、絶対値
四元数 q = a + bi + cj + dk について、 虚部の符号を変えた四元数 a − bi − cj − dk を四元数 q の共役といい、q̄ = a − bi − cj − dkと書く。 また、q = a + bi + cj + dk について、
0以上の実数 |q| =√
a2 + b2 + c2 + d2 を qの絶対値 (あるいはノルム)という。
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の共役、絶対値
四元数 q = a + bi + cj + dk について、 虚部の符号を変えた四元数 a − bi − cj − dk を四元数 q の共役といい、q̄ = a − bi − cj − dkと書く。 また、q = a + bi + cj + dk について、0以上の実数 |q| =
√a2 + b2 + c2 + d2 を q
の絶対値 (あるいはノルム)という。
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の共役、絶対値
このとき、四元数 q = a + bi + cj + dk について
|q|2 = qq̄(= q̄q)が成り立つ! 実際、qq̄ = (a + bi + cj + dk )(a − bi − cj − dk )= (a2 + bai + caj + dak )−(abi + b2i2 + cbji +dbki)−(acj + bcij + c2j2 + dckj)−(adk +bdik + cdjk + d2k 2)
= a2 + b2 + c2 + d2 = |q|2.ゆえに、四元数 q , 0について、複素数と同じ
ように1q=
q̄|q|2 が成り立つ。
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の共役、絶対値
このとき、四元数 q = a + bi + cj + dk について |q|2 = qq̄(= q̄q)が成り立つ!
実際、qq̄ = (a + bi + cj + dk )(a − bi − cj − dk )= (a2 + bai + caj + dak )−(abi + b2i2 + cbji +dbki)−(acj + bcij + c2j2 + dckj)−(adk +bdik + cdjk + d2k 2)
= a2 + b2 + c2 + d2 = |q|2.ゆえに、四元数 q , 0について、複素数と同じ
ように1q=
q̄|q|2 が成り立つ。
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の共役、絶対値
このとき、四元数 q = a + bi + cj + dk について |q|2 = qq̄(= q̄q)が成り立つ! 実際、qq̄ = (a + bi + cj + dk )(a − bi − cj − dk )
= (a2 + bai + caj + dak )−(abi + b2i2 + cbji +dbki)−(acj + bcij + c2j2 + dckj)−(adk +bdik + cdjk + d2k 2)
= a2 + b2 + c2 + d2 = |q|2.ゆえに、四元数 q , 0について、複素数と同じ
ように1q=
q̄|q|2 が成り立つ。
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の共役、絶対値
このとき、四元数 q = a + bi + cj + dk について |q|2 = qq̄(= q̄q)が成り立つ! 実際、qq̄ = (a + bi + cj + dk )(a − bi − cj − dk )= (a2 + bai + caj + dak )−(abi + b2i2 + cbji +dbki)−(acj + bcij + c2j2 + dckj)−(adk +bdik + cdjk + d2k 2)
= a2 + b2 + c2 + d2 = |q|2.ゆえに、四元数 q , 0について、複素数と同じ
ように1q=
q̄|q|2 が成り立つ。
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の共役、絶対値
このとき、四元数 q = a + bi + cj + dk について |q|2 = qq̄(= q̄q)が成り立つ! 実際、qq̄ = (a + bi + cj + dk )(a − bi − cj − dk )= (a2 + bai + caj + dak )−(abi + b2i2 + cbji +dbki)−(acj + bcij + c2j2 + dckj)−(adk +bdik + cdjk + d2k 2)
= a2 + b2 + c2 + d2 = |q|2.
ゆえに、四元数 q , 0について、複素数と同じ
ように1q=
q̄|q|2 が成り立つ。
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の共役、絶対値
このとき、四元数 q = a + bi + cj + dk について |q|2 = qq̄(= q̄q)が成り立つ! 実際、qq̄ = (a + bi + cj + dk )(a − bi − cj − dk )= (a2 + bai + caj + dak )−(abi + b2i2 + cbji +dbki)−(acj + bcij + c2j2 + dckj)−(adk +bdik + cdjk + d2k 2)
= a2 + b2 + c2 + d2 = |q|2.ゆえに、四元数 q , 0について、複素数と同じ
ように1q=
q̄|q|2 が成り立つ。
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の和と積
2つの四元数 q1 = a1 + b1i + c1j + d1k とq2 = a2 + b2i + c2j + d2k について、
和は q1 + q2 =(a1 + a2) + (b1 + b2)i + (c1 + c2)j + (d1 + d2)kで定義される。 q1 と q2 の積 q1q2 は、関係式 ij = −ji = k , jk = −kj = i, ki = −ik = jを用いて、
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の和と積
2つの四元数 q1 = a1 + b1i + c1j + d1k とq2 = a2 + b2i + c2j + d2k について、 和は q1 + q2 =(a1 + a2) + (b1 + b2)i + (c1 + c2)j + (d1 + d2)kで定義される。
q1 と q2 の積 q1q2 は、関係式 ij = −ji = k , jk = −kj = i, ki = −ik = jを用いて、
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の和と積
2つの四元数 q1 = a1 + b1i + c1j + d1k とq2 = a2 + b2i + c2j + d2k について、 和は q1 + q2 =(a1 + a2) + (b1 + b2)i + (c1 + c2)j + (d1 + d2)kで定義される。 q1 と q2 の積 q1q2 は、
関係式 ij = −ji = k , jk = −kj = i, ki = −ik = jを用いて、
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の和と積
2つの四元数 q1 = a1 + b1i + c1j + d1k とq2 = a2 + b2i + c2j + d2k について、 和は q1 + q2 =(a1 + a2) + (b1 + b2)i + (c1 + c2)j + (d1 + d2)kで定義される。 q1 と q2 の積 q1q2 は、関係式 ij = −ji = k , jk = −kj = i, ki = −ik = jを用いて、
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の積
q1q2 = (a1+b1i+c1j+d1k )(a2+b2i+c2j+d2k )
=(a1a2+b1a2i+c1a2j+d1a2k )+(a1b2i+b1b2i2+c1b2ji + d1b2ki) + (a1c2j + b1c2ij + c1c2j2 +d1c2kj) + (a1d2k + b1d2ik + c1d2jk + d1d2k 2) = (a1a2 − b1b2 − c1c2 − d1d2) + (b1a2 + a1b2 −d1c2 + c1d2)i + (c1a2 + d1b2 + a1c2 − b1d2)j +(d1a2 − c1b2 + b1c2 + a1d2)kで定義される。
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の積
q1q2 = (a1+b1i+c1j+d1k )(a2+b2i+c2j+d2k ) =(a1a2+b1a2i+c1a2j+d1a2k )+(a1b2i+b1b2i2+c1b2ji + d1b2ki) + (a1c2j + b1c2ij + c1c2j2 +d1c2kj) + (a1d2k + b1d2ik + c1d2jk + d1d2k 2)
= (a1a2 − b1b2 − c1c2 − d1d2) + (b1a2 + a1b2 −d1c2 + c1d2)i + (c1a2 + d1b2 + a1c2 − b1d2)j +(d1a2 − c1b2 + b1c2 + a1d2)kで定義される。
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の積
q1q2 = (a1+b1i+c1j+d1k )(a2+b2i+c2j+d2k ) =(a1a2+b1a2i+c1a2j+d1a2k )+(a1b2i+b1b2i2+c1b2ji + d1b2ki) + (a1c2j + b1c2ij + c1c2j2 +d1c2kj) + (a1d2k + b1d2ik + c1d2jk + d1d2k 2) = (a1a2 − b1b2 − c1c2 − d1d2) + (b1a2 + a1b2 −d1c2 + c1d2)i + (c1a2 + d1b2 + a1c2 − b1d2)j +(d1a2 − c1b2 + b1c2 + a1d2)k
で定義される。
木村 真琴 複素数と四元数
四元数の積
q1q2 = (a1+b1i+c1j+d1k )(a2+b2i+c2j+d2k ) =(a1a2+b1a2i+c1a2j+d1a2k )+(a1b2i+b1b2i2+c1b2ji + d1b2ki) + (a1c2j + b1c2ij + c1c2j2 +d1c2kj) + (a1d2k + b1d2ik + c1d2jk + d1d2k 2) = (a1a2 − b1b2 − c1c2 − d1d2) + (b1a2 + a1b2 −d1c2 + c1d2)i + (c1a2 + d1b2 + a1c2 − b1d2)j +(d1a2 − c1b2 + b1c2 + a1d2)kで定義される。
木村 真琴 複素数と四元数
練習問題 1
2つの四元数 q1 = a1 + b1i + c1j + d1k とq2 = a2 + b2i + c2j + d2k について、
q1q2 = q̄2q̄1 が成り立つ! (自分で計算してみよう!?) これより、q1 と q2 について |q1q2| = |q1||q2|が成り立つこともわかる。実際、|q1q2|2 = (q1q2)q1q2 = (q1q2)(q̄2q̄1) =q1(q2q̄2)q̄1 = q1|q2|2q̄1 = |q1|2|q2|2.
木村 真琴 複素数と四元数
練習問題 1
2つの四元数 q1 = a1 + b1i + c1j + d1k とq2 = a2 + b2i + c2j + d2k について、 q1q2 = q̄2q̄1 が成り立つ! (自分で計算してみよう!?)
これより、q1 と q2 について |q1q2| = |q1||q2|が成り立つこともわかる。実際、|q1q2|2 = (q1q2)q1q2 = (q1q2)(q̄2q̄1) =q1(q2q̄2)q̄1 = q1|q2|2q̄1 = |q1|2|q2|2.
木村 真琴 複素数と四元数
練習問題 1
2つの四元数 q1 = a1 + b1i + c1j + d1k とq2 = a2 + b2i + c2j + d2k について、 q1q2 = q̄2q̄1 が成り立つ! (自分で計算してみよう!?) これより、q1 と q2 について |q1q2| = |q1||q2|が成り立つこともわかる。
実際、|q1q2|2 = (q1q2)q1q2 = (q1q2)(q̄2q̄1) =q1(q2q̄2)q̄1 = q1|q2|2q̄1 = |q1|2|q2|2.
木村 真琴 複素数と四元数
練習問題 1
2つの四元数 q1 = a1 + b1i + c1j + d1k とq2 = a2 + b2i + c2j + d2k について、 q1q2 = q̄2q̄1 が成り立つ! (自分で計算してみよう!?) これより、q1 と q2 について |q1q2| = |q1||q2|が成り立つこともわかる。実際、|q1q2|2 = (q1q2)q1q2 = (q1q2)(q̄2q̄1) =q1(q2q̄2)q̄1 = q1|q2|2q̄1 = |q1|2|q2|2.
木村 真琴 複素数と四元数
空間の平行移動と純虚四元数の和
空間内の点 p = (x, y, z), v = (a, b , c)と純虚四元数 q1 = xi + yj + zk , q2 = ai + bj + ck をそれぞれ対応させると、
点 p の v 方向への平行移動(x, y, z) 7→ (x + a, y + b , z + c)は、 純虚四元数の和 q1 7→ q1 + q2,すなわちxi + yj + zk 7→ (x + a)i + (y + b)j + (z + c)kで表される。では、空間内の回転はどうか?
木村 真琴 複素数と四元数
空間の平行移動と純虚四元数の和
空間内の点 p = (x, y, z), v = (a, b , c)と純虚四元数 q1 = xi + yj + zk , q2 = ai + bj + ck をそれぞれ対応させると、 点 p の v 方向への平行移動(x, y, z) 7→ (x + a, y + b , z + c)は、
純虚四元数の和 q1 7→ q1 + q2,すなわちxi + yj + zk 7→ (x + a)i + (y + b)j + (z + c)kで表される。では、空間内の回転はどうか?
木村 真琴 複素数と四元数
空間の平行移動と純虚四元数の和
空間内の点 p = (x, y, z), v = (a, b , c)と純虚四元数 q1 = xi + yj + zk , q2 = ai + bj + ck をそれぞれ対応させると、 点 p の v 方向への平行移動(x, y, z) 7→ (x + a, y + b , z + c)は、 純虚四元数の和 q1 7→ q1 + q2,すなわちxi + yj + zk 7→ (x + a)i + (y + b)j + (z + c)kで表される。
では、空間内の回転はどうか?
木村 真琴 複素数と四元数
空間の平行移動と純虚四元数の和
空間内の点 p = (x, y, z), v = (a, b , c)と純虚四元数 q1 = xi + yj + zk , q2 = ai + bj + ck をそれぞれ対応させると、 点 p の v 方向への平行移動(x, y, z) 7→ (x + a, y + b , z + c)は、 純虚四元数の和 q1 7→ q1 + q2,すなわちxi + yj + zk 7→ (x + a)i + (y + b)j + (z + c)kで表される。では、空間内の回転はどうか?
木村 真琴 複素数と四元数
空間の回転と絶対値 1の四元数の積
空間内の長さ 1のベクトル v = (a, b , c)(a2 + b2 + c2 = 1)を回転軸とする、空間内の角度 θ の回転を考える。
四元数 q を q = cosθ
2+ sin
θ
2(ai + bj + ck )
と定義すると、
|q|2 = cos2 θ
2+ sin2 θ
2(a2 + b2 + c2) = 1であ
ることがわかる。このとき、空間内の点 p = (x, y, z)の回転軸v = (a, b , c)に関する角度 θ の回転は、
木村 真琴 複素数と四元数
空間の回転と絶対値 1の四元数の積
空間内の長さ 1のベクトル v = (a, b , c)(a2 + b2 + c2 = 1)を回転軸とする、空間内の角度 θ の回転を考える。
四元数 q を q = cosθ
2+ sin
θ
2(ai + bj + ck )
と定義すると、
|q|2 = cos2 θ
2+ sin2 θ
2(a2 + b2 + c2) = 1であ
ることがわかる。このとき、空間内の点 p = (x, y, z)の回転軸v = (a, b , c)に関する角度 θ の回転は、
木村 真琴 複素数と四元数
空間の回転と絶対値 1の四元数の積
空間内の長さ 1のベクトル v = (a, b , c)(a2 + b2 + c2 = 1)を回転軸とする、空間内の角度 θ の回転を考える。
四元数 q を q = cosθ
2+ sin
θ
2(ai + bj + ck )
と定義すると、
|q|2 = cos2 θ
2+ sin2 θ
2(a2 + b2 + c2) = 1であ
ることがわかる。
このとき、空間内の点 p = (x, y, z)の回転軸v = (a, b , c)に関する角度 θ の回転は、
木村 真琴 複素数と四元数
空間の回転と絶対値 1の四元数の積
空間内の長さ 1のベクトル v = (a, b , c)(a2 + b2 + c2 = 1)を回転軸とする、空間内の角度 θ の回転を考える。
四元数 q を q = cosθ
2+ sin
θ
2(ai + bj + ck )
と定義すると、
|q|2 = cos2 θ
2+ sin2 θ
2(a2 + b2 + c2) = 1であ
ることがわかる。このとき、空間内の点 p = (x, y, z)の回転軸v = (a, b , c)に関する角度 θ の回転は、
木村 真琴 複素数と四元数
空間の回転と絶対値 1の四元数の積
p に対応する純虚四元数 p = xi + yj + zk にqpq−1 (q−1 は四元数 q , 0の逆数)を対応させることで表される!
ここで、|q|2 = qq̄ = 1より q−1 = q̄ であることに注意すると、 純虚四元数 p に対して、qpq−1 = q−1p̄q̄ = q(−p)q−1 = −qpq−1 となり、qpq−1 も純虚四元数であることがわかる。
木村 真琴 複素数と四元数
空間の回転と絶対値 1の四元数の積
p に対応する純虚四元数 p = xi + yj + zk にqpq−1 (q−1 は四元数 q , 0の逆数)を対応させることで表される! ここで、|q|2 = qq̄ = 1より q−1 = q̄ であることに注意すると、
純虚四元数 p に対して、qpq−1 = q−1p̄q̄ = q(−p)q−1 = −qpq−1 となり、qpq−1 も純虚四元数であることがわかる。
木村 真琴 複素数と四元数
空間の回転と絶対値 1の四元数の積
p に対応する純虚四元数 p = xi + yj + zk にqpq−1 (q−1 は四元数 q , 0の逆数)を対応させることで表される! ここで、|q|2 = qq̄ = 1より q−1 = q̄ であることに注意すると、 純虚四元数 p に対して、qpq−1 = q−1p̄q̄ = q(−p)q−1 = −qpq−1 となり、
qpq−1 も純虚四元数であることがわかる。
木村 真琴 複素数と四元数
空間の回転と絶対値 1の四元数の積
p に対応する純虚四元数 p = xi + yj + zk にqpq−1 (q−1 は四元数 q , 0の逆数)を対応させることで表される! ここで、|q|2 = qq̄ = 1より q−1 = q̄ であることに注意すると、 純虚四元数 p に対して、qpq−1 = q−1p̄q̄ = q(−p)q−1 = −qpq−1 となり、qpq−1 も純虚四元数であることがわかる。
木村 真琴 複素数と四元数
例
回転軸のベクトルを v = (1, 0, 0)で、回転する角度を θ = 90◦ (弧度法で書くと θ = π/2)とすると、
対応する絶対値が 1の四元数は
q = cos 45◦ + sin 45◦i =1√
2(1 + i)となる。
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例
回転軸のベクトルを v = (1, 0, 0)で、回転する角度を θ = 90◦ (弧度法で書くと θ = π/2)とすると、 対応する絶対値が 1の四元数は
q = cos 45◦ + sin 45◦i =1√
2(1 + i)となる。
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例
回転軸のベクトルを v = (1, 0, 0)で、回転する角度を θ = 90◦ (弧度法で書くと θ = π/2)とすると、 対応する絶対値が 1の四元数は
q = cos 45◦ + sin 45◦i =1√
2(1 + i)となる。
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例
この回転で、点 p = (1, 0, 0)を動かしてみると、
対応する純虚四元数は p = i なので、
qiq−1 =1√
2(1 + i)i
1√
2(1 − i) =
12(−1 + i)(1 − i) =
12(−1 + i + i + 1) = i.
このことは、空間の点 (1, 0, 0)を x 軸のまわりに 90◦ 回転しても変わらないことを意味している!
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例
この回転で、点 p = (1, 0, 0)を動かしてみると、 対応する純虚四元数は p = i なので、
qiq−1 =1√
2(1 + i)i
1√
2(1 − i) =
12(−1 + i)(1 − i) =
12(−1 + i + i + 1) = i.
このことは、空間の点 (1, 0, 0)を x 軸のまわりに 90◦ 回転しても変わらないことを意味している!
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例
この回転で、点 p = (1, 0, 0)を動かしてみると、 対応する純虚四元数は p = i なので、
qiq−1 =1√
2(1 + i)i
1√
2(1 − i) =
12(−1 + i)(1 − i) =
12(−1 + i + i + 1) = i.
このことは、空間の点 (1, 0, 0)を x 軸のまわりに 90◦ 回転しても変わらないことを意味している!
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例
この回転で、点 p = (1, 0, 0)を動かしてみると、 対応する純虚四元数は p = i なので、
qiq−1 =1√
2(1 + i)i
1√
2(1 − i) =
12(−1 + i)(1 − i) =
12(−1 + i + i + 1) = i.
このことは、空間の点 (1, 0, 0)を x 軸のまわりに 90◦ 回転しても変わらないことを意味している!
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例
この回転で、点 p = (0, 1, 0)を動かしてみると、
対応する純虚四元数は p = j なので、
qjq−1 =1√
2(1 + i)j
1√
2(1 − i) =
12(j + k )(1 − i) =
12(j + k + k − j) = k .
このことは、空間の点 (0, 1, 0)を x 軸のまわりに 90◦ 回転すると (0, 0, 1)にうつることを意味している!
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例
この回転で、点 p = (0, 1, 0)を動かしてみると、 対応する純虚四元数は p = j なので、
qjq−1 =1√
2(1 + i)j
1√
2(1 − i) =
12(j + k )(1 − i) =
12(j + k + k − j) = k .
このことは、空間の点 (0, 1, 0)を x 軸のまわりに 90◦ 回転すると (0, 0, 1)にうつることを意味している!
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例
この回転で、点 p = (0, 1, 0)を動かしてみると、 対応する純虚四元数は p = j なので、
qjq−1 =1√
2(1 + i)j
1√
2(1 − i) =
12(j + k )(1 − i) =
12(j + k + k − j) = k .
このことは、空間の点 (0, 1, 0)を x 軸のまわりに 90◦ 回転すると (0, 0, 1)にうつることを意味している!
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例
この回転で、点 p = (0, 1, 0)を動かしてみると、 対応する純虚四元数は p = j なので、
qjq−1 =1√
2(1 + i)j
1√
2(1 − i) =
12(j + k )(1 − i) =
12(j + k + k − j) = k .
このことは、空間の点 (0, 1, 0)を x 軸のまわりに 90◦ 回転すると (0, 0, 1)にうつることを意味している!
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練習問題 2
では、この回転で点 p = (0, 0, 1)を動かしてみると、どうなるか?
対応する純虚四元数は p = k なので、
qkq−1 =1√
2(1 + i)k
1√
2(1 − i)を計算すれば
よい!
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練習問題 2
では、この回転で点 p = (0, 0, 1)を動かしてみると、どうなるか? 対応する純虚四元数は p = k なので、
qkq−1 =1√
2(1 + i)k
1√
2(1 − i)を計算すれば
よい!
木村 真琴 複素数と四元数
練習問題 2
では、この回転で点 p = (0, 0, 1)を動かしてみると、どうなるか? 対応する純虚四元数は p = k なので、
qkq−1 =1√
2(1 + i)k
1√
2(1 − i)を計算すれば
よい!
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空間の回転
空間内の長さ 1のベクトル v = (a, b , c)(a2 + b2 + c2 = 1)を回転軸とする、空間内の角度 θ の回転を四元数を使わずに表すと、
空間内の点 p = (x, y, z)は ((cos θ + a2(1 − cos θ))x + (ab(1 − cos θ) −c sin θ)y + (ac(1 − cos θ) + b sin θ)z,(ab(1 − cos θ) + c sin θ)x + (cos θ + b2(1 −cos θ))y + (bc(1 − cos θ) − a sin θ)z,(ac(1 − cos θ) − b sin θ)x + (bc(1 − cos θ) +a sin θ)y + (cos θ + c2(1 − cos θ))z)にうつる!
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空間の回転
空間内の長さ 1のベクトル v = (a, b , c)(a2 + b2 + c2 = 1)を回転軸とする、空間内の角度 θ の回転を四元数を使わずに表すと、 空間内の点 p = (x, y, z)は
((cos θ + a2(1 − cos θ))x + (ab(1 − cos θ) −c sin θ)y + (ac(1 − cos θ) + b sin θ)z,(ab(1 − cos θ) + c sin θ)x + (cos θ + b2(1 −cos θ))y + (bc(1 − cos θ) − a sin θ)z,(ac(1 − cos θ) − b sin θ)x + (bc(1 − cos θ) +a sin θ)y + (cos θ + c2(1 − cos θ))z)にうつる!
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空間の回転
空間内の長さ 1のベクトル v = (a, b , c)(a2 + b2 + c2 = 1)を回転軸とする、空間内の角度 θ の回転を四元数を使わずに表すと、 空間内の点 p = (x, y, z)は ((cos θ + a2(1 − cos θ))x + (ab(1 − cos θ) −c sin θ)y + (ac(1 − cos θ) + b sin θ)z,(ab(1 − cos θ) + c sin θ)x + (cos θ + b2(1 −cos θ))y + (bc(1 − cos θ) − a sin θ)z,(ac(1 − cos θ) − b sin θ)x + (bc(1 − cos θ) +a sin θ)y + (cos θ + c2(1 − cos θ))z)にうつる!
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平面と空間の回転、群
平面では、角度 θ の回転と角度 φの回転の順番を入れ替えても結果は (角度 (θ + φ)の回転なので)変わらない。
ところが、空間では一般に2つの回転の順番を入れ替えると、結果は等しくない! 実際、空間の2つの回転を表す絶対値 1の四元数を q1 と q2 とすると、一般にはq1q2,q2q1 なので、(q1q2)p(q1q2)
−1 , (q2q1)p(q2q1)−1 である。
平面や空間、さらには n 次元空間の回転全体は群を作る!(直交群、リー群)
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平面と空間の回転、群
平面では、角度 θ の回転と角度 φの回転の順番を入れ替えても結果は (角度 (θ + φ)の回転なので)変わらない。 ところが、空間では一般に2つの回転の順番を入れ替えると、結果は等しくない!
実際、空間の2つの回転を表す絶対値 1の四元数を q1 と q2 とすると、一般にはq1q2,q2q1 なので、(q1q2)p(q1q2)
−1 , (q2q1)p(q2q1)−1 である。
平面や空間、さらには n 次元空間の回転全体は群を作る!(直交群、リー群)
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平面と空間の回転、群
平面では、角度 θ の回転と角度 φの回転の順番を入れ替えても結果は (角度 (θ + φ)の回転なので)変わらない。 ところが、空間では一般に2つの回転の順番を入れ替えると、結果は等しくない! 実際、空間の2つの回転を表す絶対値 1の四元数を q1 と q2 とすると、一般にはq1q2,q2q1 なので、(q1q2)p(q1q2)
−1 , (q2q1)p(q2q1)−1 である。
平面や空間、さらには n 次元空間の回転全体は群を作る!(直交群、リー群)
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八元数
さらに八元数が存在する!x = x0 + x1e1 + x2e2 + · · ·+ x7e7 で、
x0, x1, ·, x7 は実数であり、e1, e2, · · · , e7 はある規則をみたすとする (省略)。 このとき、八元数全体 Oで加減乗除が定義できて、複素数全体や四元数全体とおなじように体になる!ただし、四元数と同じく積の交換法則は成り立たないし、積の結合法則も一般に成り立たない!
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八元数
さらに八元数が存在する!x = x0 + x1e1 + x2e2 + · · ·+ x7e7 で、 x0, x1, ·, x7 は実数であり、e1, e2, · · · , e7 はある規則をみたすとする (省略)。
このとき、八元数全体 Oで加減乗除が定義できて、複素数全体や四元数全体とおなじように体になる!ただし、四元数と同じく積の交換法則は成り立たないし、積の結合法則も一般に成り立たない!
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八元数
さらに八元数が存在する!x = x0 + x1e1 + x2e2 + · · ·+ x7e7 で、 x0, x1, ·, x7 は実数であり、e1, e2, · · · , e7 はある規則をみたすとする (省略)。 このとき、八元数全体 Oで加減乗除が定義できて、複素数全体や四元数全体とおなじように体になる!
ただし、四元数と同じく積の交換法則は成り立たないし、積の結合法則も一般に成り立たない!
木村 真琴 複素数と四元数
八元数
さらに八元数が存在する!x = x0 + x1e1 + x2e2 + · · ·+ x7e7 で、 x0, x1, ·, x7 は実数であり、e1, e2, · · · , e7 はある規則をみたすとする (省略)。 このとき、八元数全体 Oで加減乗除が定義できて、複素数全体や四元数全体とおなじように体になる!ただし、四元数と同じく積の交換法則は成り立たないし、積の結合法則も一般に成り立たない!
木村 真琴 複素数と四元数
Hurwitzの定理
Hurwitzの定理「実数 R上のノルム多元体はR, C, Hと Oに限る」
性質: |xy | = |x ||y |.四元数は、近年「コンピュータ・グラフィックス」でも使われている!四元数や八元数は、物理にも関係している!?
木村 真琴 複素数と四元数
Hurwitzの定理
Hurwitzの定理「実数 R上のノルム多元体はR, C, Hと Oに限る」性質: |xy | = |x ||y |.
四元数は、近年「コンピュータ・グラフィックス」でも使われている!四元数や八元数は、物理にも関係している!?
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Hurwitzの定理
Hurwitzの定理「実数 R上のノルム多元体はR, C, Hと Oに限る」性質: |xy | = |x ||y |.四元数は、近年「コンピュータ・グラフィックス」でも使われている!
四元数や八元数は、物理にも関係している!?
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Hurwitzの定理
Hurwitzの定理「実数 R上のノルム多元体はR, C, Hと Oに限る」性質: |xy | = |x ||y |.四元数は、近年「コンピュータ・グラフィックス」でも使われている!四元数や八元数は、物理にも関係している!?
木村 真琴 複素数と四元数
参考文献
「数学をいかに使うか」志村五郎著、ちくま学芸文庫
「四元数・八元数とディラック理論」森田克貞著、日本評論社 「四元数と八元数、幾何、算術、そして対称性」J.H.コンウェイ/D.A.スミス著山田修司訳、培風館 「Spinors and Calibrations」 F.R.Harvey著、Academic Press
木村 真琴 複素数と四元数
参考文献
「数学をいかに使うか」志村五郎著、ちくま学芸文庫 「四元数・八元数とディラック理論」森田克貞著、日本評論社
「四元数と八元数、幾何、算術、そして対称性」J.H.コンウェイ/D.A.スミス著山田修司訳、培風館 「Spinors and Calibrations」 F.R.Harvey著、Academic Press
木村 真琴 複素数と四元数
参考文献
「数学をいかに使うか」志村五郎著、ちくま学芸文庫 「四元数・八元数とディラック理論」森田克貞著、日本評論社 「四元数と八元数、幾何、算術、そして対称性」J.H.コンウェイ/D.A.スミス著山田修司訳、培風館
「Spinors and Calibrations」 F.R.Harvey著、Academic Press
木村 真琴 複素数と四元数
参考文献
「数学をいかに使うか」志村五郎著、ちくま学芸文庫 「四元数・八元数とディラック理論」森田克貞著、日本評論社 「四元数と八元数、幾何、算術、そして対称性」J.H.コンウェイ/D.A.スミス著山田修司訳、培風館 「Spinors and Calibrations」 F.R.Harvey著、Academic Press
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