1P046 有機・無機複合ペロブスカイトの電特性と プリンティングエレクトロニクス (院 1 ,JST-CREST 2 ,院総化 3 ) 川 裕之 1,2 ,崎 剛 3 ,藤 勇 3 ,ロレーナ ジーヤンカルロ 3 , 橋 幸裕 1,2 ,原 潤 1,2 ,稲辺 保 1,2 Printing electronics and electronic properties of organic-inorganic hybrid perovskites (Hokkaido Univ. 1 , JST-CREST 2 ) Hiroyuki HASEGAWA 1,2 , Tsuyoshi, OSAKI 1 , Giancarlo S. LORENA 1 , Yukihiro TAKAHASHI 1,2 , Jun HARADA 1,2 , Tamotsu INABE 1,2 ペロブスカイト化合物は機能の宝庫とも呼ばれ,超伝導体や誘電体 など,構成元素の組み換えによって容に電構造の制御が可能な特 徴を持つ。なかでも属ハロゲン化物ペロブスカイトはその有機溶媒 への可溶性から,デバイス作製等の応でも有である。これまで に我々は外的に伝導性をすヨウ化スズ系有機・無機ハイブリッ ドペロブスカイト化合物について発的ドーピングが伝導性の起源 であることを明らかにし,ホール効果測定によって電構造がドープ された半導体であることをした 1),2),3) 。このような物性の起源とな る材の設計指針を解明することは,学術だけでなく,近研究開 発が盛んな太陽電池や電界効果トランジスタ(FET)等にられるよう に,応上でも重要である。 今回,我々はこれらの属ハロゲン化物ペロブスカイトにおいて,構成成分の置換による電 構造や特性への効果を調べるとともに,溶液プロセスによって実際にデバイスを作製し,FETを 中としたデバイス特性の評価を試みた。 1.ハロゲン置換晶ペロブスカイト CH 3 NH 3 SnI 3 x Br 3(1 x ) 本材系では,ヨウ化スズ系ペロブスカイト中のヨウ素の臭素への置換による電構造,電 特性への効果を調べた。また,キャリアドーピングの可能性を検討するため,価数のなるスズ (IV)原の導も試みた。 なるハロゲン原の導はSnBr2, SnI2, CH3NH3·Br, CH3NH3·Iを化学で混合することでっ た。,スズ(IV)原の導はSnBr2, SnBr4, CH3NH3·Brを化学で混合した。いずれも原 のったフラスコにエタノールを添加し加熱溶解後,徐するこ とでブロック状単結晶を得た。 これまでの研究で臭化物,ヨウ化物ともに明確にバンドギャッ プを有する半導体であることをバンド構造計算並びに拡散反射ス ペクトルから確認した 2),3),4) 。図2に室温抵抗値のヨウ素含有 依存性をす。臭素100%の結晶では10 9 Ωcm以上のい抵抗 値をし,電構造と盾しない電物性をす。ところがヨウ 素の割合の増加に伴い抵抗値は減少し,伝導化した。先に述 べた通り,ヨウ素100%の結晶では発的ドーピングにより属 図1:晶ペロブスカイト構造 0 25 50 75 100 iodine ratio / % 10 9 10 7 10 5 10 3 10 1 10 -1 resistivity / Ω·cm 図2:室温抵抗のヨウ素含有依存性