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Copyright © Mediva Inc. All Rights Reserved. 1 NPO法人在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク 19回全国の集いin新潟 2013 地域医療連携支援システムの 課題と将来展望 医療法人社団プラタナス 桜新町アーバンクリニッ 北山摂・大須賀悠子・片山智栄・村上典由・遠矢純 一郎
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「地域医療連携支援システムの課題と将来展望」 北山摂

Jul 03, 2015

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Page 1: 「地域医療連携支援システムの課題と将来展望」 北山摂

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1

NPO法人在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク 第19回全国の集いin新潟2013

地域医療連携支援システムの課題と将来展望

医療法人社団プラタナス 桜新町アーバンクリニッ

北山摂・大須賀悠子・片山智栄・村上典由・遠矢純

一郎

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<在宅医療活動実績> 所在地 東京都世田谷区 医師 常勤4名、非常勤5名 看護師 常勤7名 機能強化型在支診(有床) 患者数 個人宅170名

(うち癌ターミナル患者が20~30名) 看取り数 約80名/年 現患者(170名)を介して連携している事業所

居宅介護支援事業所 55ヵ所訪問看護ステーション 16ヵ所調剤薬局 11ヵ所

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医療法人社団プラタナス 桜新町アーバンクリニック

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患者宅にある連絡ノート

FAX・郵便

紙情報

情報共有の現状

• 患者宅でしか見ることが出来ない• 記録の二度手間、情報の統一性が無い• 情報の二次活用が出来ない

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- 画像やファイルを添付可能

- スケジュール機能

- 安価な利用料

- スマートフォンでも利用可能

- クラウド型なのでデータ管理

は簡易

家族

薬剤師

医師

看護師

ヘルパー

事業者のスケジュール管理

©エイル社

クラウド型地域連携システム「EIR」

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当院の現状

• 4年前からEIRの利用を実践してきた

• セミナー等でも普及活動をおこなってきた

しかし、EIRの利用患者数は30名に満たない

世の中でもICTによる情報連携は進んでいないように、当院でも進まなかった

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そもそもICT連携支援システムは必要なのか?

利用して

いる16%

利用して

いない84%

情報システムを利用しています

か?

利用していない理由は?

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訪問看護師

ケアマネジャー

事業管理者 厚生労働省 平成24年度老人保健健康増進等事業在宅医療と介護の連携のための情報システムの共通基盤のあり方に関する調査研究事業情報システムの利用状況、情報システムに対する利用の意向、参照

実際の利用は進んでいない

システムの機能や操作性が良いか不安がある

ITリテラシーが低いので心配

セキュリティ面や使用料が心配

ヒアリング結果 アンケート結果

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利用して

いる16%

今すぐ利

用したい1%

条件が揃

えば利用

したい54%

利用した

くない3%

分からな

い26%

情報システムを利用する意向はあ

りますか?

7

厚生労働省 平成24年度老人保健健康増進等事業在宅医療と介護の連携のための情報システムの共通基盤のあり方に関する調査研究事業情報システムの利用状況、情報システムに対する利用の意向、参照

70%が利用したいと思っている

訪問看護師

ケアマネジャー

事業管理者

リアルタイムに情報が知りたい

ケアの質の向上でアセスメントの精度が高くなる

効率的情報連携で業務コストを抑えたい

必要と感じる理由は?

ヒアリング結果 アンケート結果

そもそもICT連携支援システムは必要なのか?

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問題点と解決方法

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様々な不安の対応

①EIRのセキュ

リティ、機能、料

②ITリテラシーの

低さや端末不足

検討契約・設定がどれ

だけ簡単か?

契約と設定

上手く使えている

か?

利用初期・情報の中身への期

・EIRの機能の充

実度

・他システムとの共

本格利用

導入までの各ステップのテーマ

連携先に訪問して、連携支援システムEIRの導入活動

をおこなった。

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10

様々な不安の対応

①EIRのセキュ

リティ、機能、料

②ITリテラシーの

低さや端末不足

検討 契約・設定がどれ

だけ簡単か?

契約と設定

上手く使えている

か?

利用初期・情報の中身への期

・EIRの機能の充

実度

・他システムとの共

本格利用

「検討」段階での問題

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「検討」段階の問題点の解決方法

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課題 解決策 結果

スタッフITリテラシー不足・デモンストレーションを実施し触れて

もらう ◎

セキュリティ面での不安・総務省・厚労省のガイドラインに遵守

したシステムであることの説明

万が一の場合の責任問題 ・利用者から同意書をもらうことを説明 ○

費用がかからないか? ・基本的には無料契約であることの説明 ○

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様々な不安の対応

①EIRのセキュ

リティ、機能、料

②ITリテラシーの

低さや端末不足

検討 契約・設定がどれ

だけ簡単か?

契約と設定

上手く使えている

か?

利用初期・情報の中身への期

・EIRの機能の充

実度

・他システムとの共

本格利用

「契約と設定」段階での問題

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「契約と設定」段階の問題点の解決方法

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課題 解決策 結果

契約が大変そう・A4用紙1枚の登録申込用紙だけであ

ることの説明

設定が大変そう・クラウドサービスなので、事業所側の

設定は殆どないことを説明

「検討」段階・「契約と設定」段階、合計2回の訪

問でEIR未利用患者141名中40名分が利用開始へ

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様々な不安の対応

①EIRのセキュ

リティ、機能、料

②ITリテラシーの

低さや端末不足

検討 ・契約・設定がど

れだけ簡単か?

契約と設定

・上手く使えてい

るか?

利用初期・情報の中身への期

・EIRの機能の充

実度

・他システムとの共

本格利用

「利用初期」段階での問題

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「利用初期」段階の問題点の解決方法

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EIRへの書き込みがあった

訪看 ケアマネ

ケアマネ

「見ましたボタン」の利用があった

「見ましたボタン」の利用があった

利用している連携先すべてが

何らかの利用をしている

訪看

訪看

「見ましたボタン」の利用があった

EIRへの書き込みがあった

Page 16: 「地域医療連携支援システムの課題と将来展望」 北山摂

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まとめ

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Page 17: 「地域医療連携支援システムの課題と将来展望」 北山摂

薬剤師に普及した一方で、ケアマネには普及しにくい

0% 20% 40% 60% 80% 100%

居宅介護支援事業所

訪問看護ステーション

調剤薬局

EIR利用患者率

EIR未利用患者率

45%

11%

82%

導入活動後の事業所別EIR利用率

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まとめ

1. 導入が進んだ理由

• デモンストレーションのなかで具体的なやりとりの例を見てもらい、さらに実際に触れてもらった

2. 利用実態

• ターミナル患者など困難事例でよく使われた

• 薬剤師が積極的に利用してくれた

3. 導入活動の結果

• たった2回の訪問で導入につながった

• しかし、事業所あたり2回の訪問は現状では難しい

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EIR利用者の声

職種 利用して実感したこと

医師 介護事業者のケアの実態がより理解しやすくなった

訪問看護師特にターミナルの患者には、適時適切なケアの提供に

より 患者満足度を上げた

ケアマネジャーケアの実態を把握することで患者に最適な提案ができ

調剤薬局 医師の記録閲覧により処方内容が明確となった

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• 連携支援システムを使って効率的に情報共有を!

ご清聴ありがとうございました