NECTJ Annual Conference 2014: Brooklyn Gakuen
Post on 21-Aug-2015
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ブルックリン日本語学園マルティレベル児童
開園時の入園児童 マルティレベルの現状
言語環境 生活言語(家庭・学校)英語
授業の中でのマルティレベル対応の工夫
家庭言語にどのように日本語を加えていくか―学園での取り組み
水の三態*固体水を冷やす実験氷結点色のついた氷実験遊び:氷鬼*気体水を温める実験水蒸気沸点*液体溶解力実験
水の循環水のたびジャンプ
水の性質*水の変身(雪、水玉レンズ、表面張力)雪の結晶作り雪と氷の観察水玉レンズ実験表面張力実験墨流し(表面張力)*水の音雨の音実験クラシック音楽:ドビュッシー「雨の庭」ショパン「雨だれ」
実験手耳
体感 体で表現唱える
目体
みず
多くの読み教材に触れる/レベル別認識(文字、語彙、文認識)
「みず」に関する読教材*水の変身「ゆきのかたち」 ひさかたチャイルド「ゆきのひ」 偕成社「ゆきがいっぱいふりました」 福音館「おおさむこさむ」 福音館
*液体「みずたまレンズ」 福音館
*固体「こおり」 福音館
*みずの音「あまがさ」 福音館
*水のたび「みずのたび」 福音館「ピチャン、ボチャン、ザブーン!水ってふしぎ」 評論社「しずくのぼうけん」 福音館
「のりものくらべ」のテーマカリキュラムの概要(9回/3時間クラス)
*仕事とつくり 乗用車とバス、トラック、クレーン車、はしご車運転免許申請仮免許試験(筆記と実技)
*交通標識最終免許試験
*町づくり
*仕事やくふういろいろなふねひこうき:ライト兄弟
*のりもの自慢大会(陸、空、海)
読む―理解する―活動する
じどうしゃくらべ光村図書1下
乗用車とバス、トラック、クレーン車、はしご車
バス遊びクレーン車作り自動車くらべジャンプ
♪ はたらく車
教材:くるまはいくつ 福音館ちいさいしょうぼうじどうしゃ 福音館のろまなローラー 福音館しょうぼうじどうしゃじぶた 福音館
いろいろなふね東京書籍1下
船作り船を浮かばせる実験
♪ ふねがゆく
教材: チムとゆうかんなせんちょうさん 福音館せいそうせんのくるりんまる 福音館
ぼくひこうきにのったんだ「あかね書房」
紙飛行機ライト兄弟
♪そらとぶなかま
空
海
陸 のりものくらべ
K君の場合
【授業への参加の様子/指導上の問題点】
・活動への参加意欲があるが日本語理解困難。→全体活動できない 日本語の語彙が少なく、指示が理解できない。
日本語がわからないと、教室内にある現地校の掲示物(特に数字)に興味が移ってしまい、名前を呼んでも耳に入らない。
・宿題発表、積極的に思った事を言う。 (しかし、発言は英語)復唱は上手にできるが、意味を理解した発話になっていない。
・外遊び等、体を動かす活動を好む。
・筆圧・握る力が弱い。
K君の日本語を育てるための対策
【保護者との連携】
*授業で興味を持った活動を報告 K君に授業でやったことを尋ねるなど日本語での交流と、家庭での取り組みを段階的に指導
第 1段階
①・日本語の聞き取り
毎晩、日本語の本を読み聞かせする
・手指の力をつける
粘土遊びや、料理(ハンバーグの種をこねる等)を通して
・書く事を容易にする→色が出やすいカラーペンにしてみる ⇩
粘土でお料理
K君の場合第二段階
②・読み聞かせ継続
・遊びを通して手指の力がつく
柔らかいクレヨンで描く事が容易に
ハサミを使ってお料理ごっこ
第三段階
③・理解を深める絵本の読み聞かせ 読後に質問(質問事項のメモ書きを添付)
・文字認識に繋げる絵本の中の平仮名の文字を認識させる
自分の名前のひらがなを見つけさせる→自分でわかると言う自信
サンドイッチ作り
C君の場合
【授業への参加の様子/指導上の問題点】
・「です。」「ます。」を付けて宿題発表ができる。
・読み聞かせ後、内容を再話できる。
・殆どの平仮名が読め、名前(カタカナ表記)が書ける。
・日本語理解には問題ないが行動面に問題。
・集中力が短い、立ち歩く、落ち着きがない。耳では聞いているが、じっと座っていられない。
・宿題発表での態度・話を聞く態勢 照れから面白い事を言おうとしたり、声が小さくなり発表できなくなってしまったりする。
K君、 C君に対する実践例
・参加型
・手指の力を養う
・あひるのあくび
1学期
→ 活動に参加したい
→ 文字を書く事につながる
→ k :語彙を知る c :読む/音が同じ言葉探し
絵筆
粘土遊びトング
毛筆
カラーペン
アイシングペン チョーク 鉛筆
K君、 C君に対する実践例
→ 一人ひとりの目標を立て、どのレベルの子でも達成感を味わい、次も頑張る
・学び合う
・発表
・『みてみてきいて』
・個人目標
2 学期
→ k :教えてもらう、自分から学ぶ姿勢 c :教える、集中して聞く
→ k :短くても日本語 c :名前、内容、終わりの順、聞いて質問
→ 自分の好きな事 友達からの質問
K君、 C君に対する実践例
・名前を書く
・掲示物
・マイ絵本
3学期
→ k :自分の名前を読める、書ける c :自分の名前を読める、書ける 友達の名前を読める
→ k :写真や絵を見て日本語で話す 自分の名前も平仮名、「お」を読む c :自ら文字を読み、内容理解 友達を助けて読む
→ k :文章を覚えて読んだ気持ちになる 「読めた」「また読みたい」 c :自分で絵本を読む 「(文字が)読める」「もっと読みたい」
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