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GRADE Systemとは?
2014/6/21 愛媛大学EBMワークショップ
~治療介入 Therapeutic Intervention~
藤原 崇志 愛媛大学耳鼻咽喉科
Guideline, Consensus の作り方
偉い人で決める
Researchに基づいて決める
EBMを推進する道具、Guideline • EBMの2つの大きな原則
– Biasを排除すればするほど、それに基づく 臨床判断の確信性は高くなる
– 臨床判断を下すにはEvidenceの外に、 利益/負担、患者の価値観、コスト等を考慮
研究デザインとエビデンスレベル
RCTのメタアナリシス
ランダム化比較試験(RCT)
比較臨床試験(Clinical control trial)
コホート研究(Cohort study)
症例対照研究(Case control study)
症例集積研究(Case series, case report)
エキスパート・オピニオン(Expert opinion) 低
高 Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳa
Ⅳb
Ⅴ
Ⅵ
研究デザインとエビデンスレベル RCTのメタアナリシス
ランダム化比較試験(RCT)
比較臨床試験(Clinical control trial)
コホート研究(Cohort study)
症例対照研究(Case control study)
症例集積研究(Case series, case report)
エキスパート・オピニオン(Expert opinion) 低
高 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳa Ⅳb Ⅴ Ⅵ
研究デザインとエビデンスレベルの限界
ゴミMeta解析 > 良質なRCT
ゴミRCT > 良質なCohort
に基づいたGuideline
EBMを推進する道具、Guideline • EBMの2つの大きな原則
– Biasを排除すればするほど、それに基づく 臨床判断の確信性は高くなる
– 臨床判断を下すにはEvidenceの外に、 利益/負担、患者の価値観、コスト等を考慮
GRADE System とは?
• つまりは、質の高いメタアナリシス
1. エビデンスの質の評価、提示の標準化
2. 推奨のグレーディングの標準化
Systematic Review 患者の重要なアウトカムを設定
エビデンスの質を4段階で評価
Guideline development “全体的なエビデンスの質”に加え、 “利益と害のバランス”、 “価値観や好み”、“コスト”を考慮 方向、推奨度はシンプルに2段階 ・推奨する or しない ・強い or 弱い
GRADE System とは?
• つまりは、質の高いメタアナリシス
– Outcome base, アウトカムごとに評価
Not Intervention base
Meta-analysis とは? Review / レビュー
Systema?c Review Meta-‐analysis
Narra?ve
の手順
・アウトカムの設定 ・グレーディングのための質の評価 ( Meta-analysisの吟味 ) ・推奨のグレーディング
の手順
・アウトカムの設定 ・グレーディングのための質の評価 ( Meta-analysisの吟味 ) ・推奨のグレーディング
アウトカムの設定 アウトカムの重要性の階層構造の例 ー腎不全による高リン酸血症に対する薬物治療ー
意思決定として重大 (7〜9点)
死亡率
心筋梗塞
骨折
軟部組織の切開化による疼痛
腹部膨満
9
8
7
6
5
4
3
2
1
意思決定には重要だが、重大でない (4〜6点)
患者には重要でない (1〜3点)
の手順
・アウトカムの設定 ・グレーディングのための質の評価 ( Meta-analysisの吟味 ) ・推奨のグレーディング
エビデンスの質の評価 研究デザイン Study design
エビデンスの質 Ini8al quality of a body of evidence
グレードを下げる5要因 Lower if
RCT 観察研究
High Low
エビデンスの質の評価 研究デザイン Study design
エビデンスの質 Ini8al quality of a body of evidence
グレードを下げる5要因 Lower if
RCT 観察研究
High Low
研究デザイン Study design
エビデンスの質 Ini8al quality of a body of evidence
グレードを下げる5要因 Lower if
RCT 観察研究
High Low
・研究の限界 (Limita?ons)
・結果の非一貫性 (Inconsistency)
・エビデンスの非直線性 (Indirectness)
・データの不精確さ (Imprecision)
・出版バイアス (Publica?on Bias) それぞれについて −1 serious (likely) −2 Very serious (likely)
エビデンスの質の評価
研究デザイン Study design
エビデンスの質 Ini8al quality of a body of evidence
グレードを下げる5要因 Lower if
RCT 観察研究
High Low
・研究の限界 (Limita?ons)
・結果の非一貫性 (Inconsistency)
・エビデンスの非直線性 (Indirectness)
・データの不精確さ (Imprecision)
・出版バイアス (Publica?on Bias) それぞれについて −1 serious (likely) −2 Very serious (likely)
エビデンスの質の評価
エビデンスの質の評価 研究デザイン Study design
エビデンスの質 Ini8al quality of a body of evidence
グレードを下げる5要因 Lower if
RCT 観察研究
High Low
研究デザイン Study design
エビデンスの質 Ini8al quality of a body of evidence
グレードを下げる5要因 Lower if
RCT 観察研究
High Low
・研究の限界 (Limita?ons)
・結果の非一貫性 (Inconsistency)
・エビデンスの非直線性 (Indirectness)
・データの不精確さ (Imprecision)
・出版バイアス (Publica?on Bias) それぞれについて −1 serious (likely) −2 Very serious (likely)
エビデンスの質の評価
研究デザイン Study design
エビデンスの質 Ini8al quality of a body of evidence
グレードを下げる5要因 Lower if
グレードを上げる3要因 Higher if
RCT 観察研究
High Low
・研究の限界 (Limita?ons)
・結果の非一貫性 (Inconsistency)
・エビデンスの非直線性 (Indirectness)
・データの不精確さ (Imprecision)
・出版バイアス (Publica?on Bias) それぞれについて −1 serious (likely) −2 Very serious (likely)
エビデンスの質の評価
研究デザイン Study design
エビデンスの質 Ini8al quality of a body of evidence
グレードを下げる5要因 Lower if
グレードを上げる3要因 Higher if
RCT 観察研究
High Low
・研究の限界 (Limita?ons)
・結果の非一貫性 (Inconsistency)
・エビデンスの非直線性 (Indirectness)
・データの不精確さ (Imprecision)
・出版バイアス (Publica?on Bias) それぞれについて −1 serious (likely) −2 Very serious (likely)
・効果が大きい (Large effect) +1 : RR >2 or <0.5 +2 : RR >5 or <0.2
・用量・反応勾配 (Dose dependent gradient) +1 : あり ・全ての交絡因子 (Plausible confounder) +1 : 提示された効果を 減弱させている *グレードが上がるのは 観察研究のみ!
エビデンスの質の評価
研究デザイン Study design
エビデンスの質 Ini8al quality of a body of evidence
グレードを下げる5要因 Lower if
グレードを上げる3要因 Higher if
RCT 観察研究
High Low
・研究の限界 (Limita?ons)
・結果の非一貫性 (Inconsistency)
・エビデンスの非直線性 (Indirectness)
・データの不精確さ (Imprecision)
・出版バイアス (Publica?on Bias) それぞれについて −1 serious (likely) −2 Very serious (likely)
・効果が大きい (Large effect) +1 : RR >2 or <0.5 +2 : RR >5 or <0.2
・用量・反応勾配 (Dose dependent gradient) +1 : あり ・全ての交絡因子 (Plausible confounder) +1 : 提示された効果を 減弱させている
エビデンスの質の評価
総体エビデンスの質 Quality of a body of evidence
表記
記号 文字
高 High A
中 Moderate B
低 Low C
非常に低 Very low D
の手順
・アウトカムの設定 ・グレーディングのための質の評価 ( Meta-analysisの吟味 ) ・推奨のグレーディング
推奨の決定
・エビデンスの質
・利益と不利益のバランス
・価値観や好み
・コストや資源の利用
推奨のグレーディング
・ 方向(推奨する、推奨しない)
・ 強さ(強い、弱い)
推奨のグレーディング 専門家以外に患者代表、行政とか �いろんな人の投票で �推奨の方向、程度を決める。
推奨の決定
・エビデンスの質
・利益と不利益のバランス
・価値観や好み
・コストや資源の利用
推奨のグレーディング
・ 方向(推奨する、推奨しない)
・ 強さ(強い、弱い)
参考
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