What's New in What's New in MySQL 5.7 Security MySQL 5.7 Security 奥野 幹也 Twitter: @nippondanji mikiya (dot) okuno (at) gmail (dot) com @MySQL 5.7 新機能徹底攻略講座
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奥野 幹也Twitter: @nippondanjimikiya (dot) okuno (at) gmail (dot) com
@MySQL 5.7 新機能徹底攻略講座
免責事項本プレゼンテーションにおいて示されている見解は、私自身の見解であって、オラクル・コーポレーションの見解を必ずしも反映したものではありません。ご了承ください。
セキュリティ関係の新機能
● パスワード期限の設定● ユーザーのロック、アンロック● SET PASSWORD コマンドの仕様変更● CREATE USER … IF NOT EXISTS● ログイン不可能なユーザーアカウント● SSL のセットアップが容易に
– キーファイルの自動生成– mysql_ssl_rsa_setup
● 透過的テーブルスペース暗号化● デフォルトの状態がセキュアに
– test データベースの廃止– 匿名ユーザーの廃止– localhost 以外の root の廃止
ALTER USERの改良
ALTER USER コマンドの改良● MySQL 5.6 で追加されたコマンド
– MySQL 5.6 でできたのは、パスワードを期限切れ( EXPIRED )にすることだけ
● MySQL 5.7 では以下の機能が加わった– パスワード期限の設定– パスワードの変更– 認証プラグインの変更– SSL 関係の設定– アカウントのロック・アンロック– リソース制限の設定や変更– プロキシーユーザーのマッピング
パスワード期限の設定
自動的にパスワードを期限切れにする
● ユーザーにパスワードを定期的に変更させたい● 期限を設定して自動的に EXPIRE● ALTER USER myuser@localhost PASSWORD EXPIRE INTERVAL 200 DAY;
– 200 日で期限切れになる● 期限切れになったら
– mysql コマンドでログインはできる– 実行可能なコマンドは SET PASSWORD のみ– パスワードを変更するまで何をしてもエラー 1820 になる
SET PASSWORDの仕様変更
SET PASSWORDの書式が変更に
● 〜 MySQL 5.6– SET PASSWORD = PASSWORD('new-password');
● MySQL 5.7– SET PASSWORD = 'new-password';
新しい書式に慣れると古いバージョンのサーバーを使うとき
混乱してしまうかも。5.7 では ALTER USER を
使う手も有り。
ユーザーアカウントのロック・アンロック
ユーザーアカウントのロック
● 一時的にユーザーアカウントを使用不能にしたい。● しかしユーザーアカウントを削除したくない。● そんな場合にロックしてしまいましょう。
– ALTER USER myuser@localhost ACCOUNT LOCK;– ALTER USER myuser@localhost ACCOUNT UNLOCK;
CREATE USERIF NOT EXISTS
CREATE USERIF NOT EXISTS
● ユーザーアカウントがない場合だけ作成する– 既にある場合には何もしない– CREATE USER IF NOT EXISTS myuser@localhost IDENTIFIED BY 'my-password';
● バッチ処理などでエラーを出したくない場合に便利● 削除バージョンも有り
– DROP USER IF EXISTS myuser@localhost;
ログイン不可なユーザーアカウント
ログインができないユーザーアカウントの使い道
● ストアドプロシージャの実行ユーザー● ビューの実行ユーザー● イベントスケジューラーの実行ユーザー● プロキシー対象ユーザー
作成方法
● プラグインのインストール– INSTALL PLUGIN mysql_no_login SONAME 'mysql_no_login.so';
● ユーザーアカウントの作成– CREATE USER nologinuser@localhost IDENTIFIED WITH 'mysql_no_login';
プロキシーユーザーの利用範囲拡大
プロキシーユーザーとは
● 他のユーザーの権限を代理で拝借するユーザーのこと● ログイン後に別のユーザー(プロキシー対象ユーザー)の権
限が付与される● MySQL 5.6 では外部認証と組み合わせて利用される
ユーザー作成例
mysql> install plugin authentication_pam soname 'authentication_pam.so';Query OK, 0 rows affected (0.02 sec)
mysql> CREATE USER developer@localhost IDENTIFIED BY 'somepassword';Query OK, 0 rows affected (0.00 sec)
mysql> GRANT ALL ON appdev.* to developer@localhost;Query OK, 0 rows affected (0.00 sec)
mysql> CREATE USER ''@'' IDENTIFIED WITH authentication_pam -> AS 'mysql, appdev=developer';Query OK, 0 rows affected (0.00 sec)
mysql> GRANT PROXY ON 'developer'@'localhost' TO ''@'';Query OK, 0 rows affected (0.00 sec)
認証実行例
shell> cat /etc/pam.d/mysql#%PAM-1.0auth include system-loginaccount include system-login
shell> mysql -u myuser -p --enable-cleartext-pluginEnter password:
mysql> SELECT USER(), @@proxy_user, CURRENT_USER();+------------------+--------------+---------------------+| USER() | @@proxy_user | CURRENT_USER() |+------------------+--------------+---------------------+| myuser@localhost | ''@'' | developer@localhost |+------------------+--------------+---------------------+1 row in set (0.00 sec)
プロキシーユーザーを外部認証無しでも利用可能に
● 外部認証でないユーザーでもプロキシーユーザーによる認証が可能に
– ネイティブ認証– SHA256 認証
● ロールのような使用方法が可能
mysql> CREATE USER proxytest@localhost IDENTIFIED BY 'somepassword';Query OK, 0 rows affected (0.00 sec)
mysql> GRANT PROXY ON developer@localhost TO proxytest@localhost;Query OK, 0 rows affected (0.00 sec)
ネイティブ認証
プロキシー権限付与
SSLの設定が簡易化
MySQL サーバー起動時に自動的に鍵を読み込み
● データディレクトリに鍵ファイルが存在する場合、 mysqld は自動的にオプションを設定
– ssl_ca = ca.pem– ssl_cert = server-cert.pem– ssl_key = server-key.pem
MySQL サーバー起動時に鍵を自動生成
● データディレクトリに鍵ファイルが無ければ起動時に以下のファイルを自動生成
– ca-key.pem– ca.pem– client-cert.pem– client-key.pem– private_key.pem– public_key.pem– server-cert.pem– server-key.pem
● OpenSSL とリンクしたもののみ– コミュニティ版のバイナリは YaSSL
mysql_ssl_rsa_setup● 鍵ファイルを生成するコマンド
– サーバー起動時に自動生成されるものと同じ– コマンド一発で作成– 鍵ファイルは MySQL 5.6 以前でも使用可能
TLSv1.2 のサポート
TLSv1.2のサポート● MySQL 5.0 〜 MySQL 5.6
– TLSv1● MySQL 5.7
– w/OpenSSL … TLSv1, TLSv1.1, TLSv1.2– w/YaSSL … TLSv1, TLSv1.1
クライアントの挙動がセキュアに
--sslオプションの変更● --ssl オプションの意味が変更された
– MySQL 5.6 まで● SSL を利用可能であれば使うという意味● 利用可能でない場合エラーにならず非 SSL通信
– えっ!?– MySQL 5.7
● SSL の利用を強制● SSL が利用できない場合はエラー終了
SSLがデフォルトで有効化● SSL が利用可能な場合は SSL を利用するように● MYSQL_OPT_SSL_VERIFY_SERVER_CERT を無効化
– クライアント証明書を検証するフラグ– MySQL 5.6 までは SSL 利用時に自動的に ON
● 付属のクライアントプログラムのみ● libmysqlclient では自動的に ON にはならない
– MySQL 5.7 では自動的に ON にならないようになった● クライアント証明書がなくても SSL 利用可能
デフォルトの状態がセキュアに
不要なユーザーアカウント等の廃止
● MySQL 5.7 で廃止された初期設定– 匿名ユーザー– test データベース– root@localhost 以外の管理者アカウント
セキュリティ上のリスクになりそうなものは最初から作らない。
mysql_secure_installation● MySQL 5.6 では Perl のスクリプトだった
– ドライバによる接続ではなく、 mysql コマンドを呼び出す実装(よくないね!!)
– 役割は設定を安全にする● root@localhost のパスワード設定● test データベースの削除● 匿名ユーザーの削除● localhost 以外の root ユーザーの削除
– MySQL 5.7 では下の 3つは不要に・・・● MySQL 5.7 では C/C++に書き換えられた
– libmysqlclient を使用– パスワードバリデーションプラグインの設定が追加された
まとめ
MySQL 5.7のセキュリティは超絶進化!!
● 安全性向上– TLSv1.1/1.2 のサポート– サーバーはデフォルトの状態で安全に– クライアントの挙動も安全に
● 管理性向上– ネイティブパスワード認証におけるプロキシーユーザー– ログイン不可なアカウントによるアクセス制限– SSL セットアップの手順簡略化– アカウントのロック・アンロック– パスワード期限の設定– SET PASSWORD の
仕様変更– ALTER USER コマンドの改良
もうこれは使うしかない!!
Q&Aご静聴ありがとうございました。