Therapeutic Area Data Standards User Guide for QT Studiesの概要と考察 高浪 洋平 CDISC Japan User Group (CJUG) ADaMチーム (武田薬品工業株式会社)
Therapeutic Area Data Standards User Guide for QT Studiesの概要と考察
高浪 洋平 CDISC Japan User Group (CJUG) ADaMチーム (武田薬品工業株式会社)
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2 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
謝辞
•CJUG ADaMチーム テーマ2(疾患領域別標準) • 堀田 真一(ファイザー株式会社) • 叶 健(日本化薬株式会社) • 保田 郁子(アッヴィ合同会社)
3 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
Outline
• Background • Therapeutic Area Standards • 日米の規制要件 • QT/QTc評価試験等の位置付けと対応
• Therapeutic Area Data Standards User Guide for QT Studies の概要と考察
• Introduction等 • TQT試験の概要 • SDTM・ADaMの作成事例
• まとめ
4 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
Outline
• Background • Therapeutic Area Standards • 日米の規制要件 • QT/QTc評価試験等の位置付けと対応
• Therapeutic Area Data Standards User Guide for QT Studies の概要と考察
• Introduction等 • TQT試験の概要 • SDTM・ADaMの作成事例
• まとめ
5 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
Therapeutic Area Standards • CDISC標準における疾患領域別標準として定義されている.
• 2017年9月現在,30以上の疾患領域でUser Guideがリリースされている.
© 2017 Clinical Data Interchange Standards Consortium
Background
6 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
申請電子データ提出におけるTherapeutic Area Standards (TAS)に関する 日米の規制要件
• FDA TCG V3.3: 5.2 Supported Therapeutic Areas (as of March 2017) • The TA extensions that are currently incorporated into FDA supported CDISC
foundational standards include: • 5.2.1 Chronic Hepatitis C • 5.2.2 Dyslipidemia • 5.2.3 Diabetes • 5.2.4 Diabetic Kidney Disease • 5.2.5 Ebola • 5.2.6 Kidney Transplant • 5.2.7 Malaria • 5.2.8 QT Studies • 5.2.9 Rheumatoid Arthritis • 5.2.10 Tuberculosis
• PMDA 技術的ガイド: 4.1.4 各疾患領域の標準について(2016年8月24日発出) • 現在,各疾患領域特有のデータを格納するため,多くの疾患についてそれぞれ疾患領域標準(Therapeutic Area Standards)が,CDISC により公開されている.既に標準が公開されている疾患についてはその標準を利用することができるが,利用した標準についてはデータセットの定義書及びデータガイドに記載すること.
Background
今後,電子データ提出において,QT/QTc試験を含めて, TASを使用する場面が増えてくる.
7 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
電子データ提出におけるQT/QTc評価試験等の位置づけと対応 • 日本の申請パッケージにおけるQT/QTc評価試験等の位置づけ
• 基本的通知: 2. 電子データの提出対象となる品目と資料の範囲(2015年6月20日発出) • (2)対象となる資料の範囲 • 原則として,・・・(中略) イ 第Ⅰ相試験及び臨床薬理試験のうち,次に掲げる試験の成績に関する資料 ・抗悪性腫瘍剤での第Ⅰ相試験 ・日本人と外国人の双方に対して実施された第Ⅰ相試験(国際共同試験 やブリッジング試験の場合など) ・ICH E14ガイドラインに基づくQT/QTc 試験
• ICH-E14及びICH-E14 Q&A • 「概ね全身に影響を及ぼす新医薬品に対して適用される.」との記載がある.また,Q&Aに「薬物濃度
-反応データは,QT/QTc評価試験からのものである必要はなく,単一の臨床試験からのものである必要もない.」とあるが,「QTc延長リスク評価以外の目的で実施した臨床試験で得られたデータを用いて,薬物濃度-反応解析を効率的に行うには,QT/QTc評価試験で必要とされるのと同程度の質を確保する必要がある.」との記載がある.
• 疾患領域を問わず,QT/QTc評価試験またはそれに準ずる結果が臨床パッケージ及び提出対象となる電子データに含まれる可能性が高い.
• 電子データについては,レガシーデータ変換への対応も必要となる.
• CJUG ADaMチームでの活動(2016-2017年のテーマ2「疾患領域別標準の要約」の活動) • 「Therapeutic Area Data Standards User Guide for QT Studies」(以下,TAUG QT Studies)の要約を試みた(※以降のスライドは当該資料の内容に準ずるが,原文からの直訳を試みている部分もあるため,多少読みにくい日本語となっている箇所もある).
Background
8 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
Outline
• Background • Therapeutic Area Standards • 日米の規制要件 • QT/QTc評価試験等の位置付けと対応
• Therapeutic Area Data Standards User Guide for QT Studies の概要と考察
• Introduction等 • TQT試験の概要 • SDTM・ADaMの作成事例
• まとめ
9 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
TAUG QT Studies V1.0の構成
• 1. Introduction • 2. ECG Overview • 3. A Summary of Approaches to Studying QT/QTc in Clinical Studies • 4. The Thorough QT (TQT) Study • 5. Trial Design • 6. Subject Characteristics and Eligibility • 7. Study Assessments • 8. Statistical Analysis
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10 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
1 Introduction • TAUG QT Studiesとは
• QTの評価に関連したデータやICH-E14で解説されているThorough QT/QTc (TQT) StudyのためのTAS
• Known Issues • QT補正のための係数の格納先について
• QT補正のための係数の計算には複雑な統計手法が使われる. • その計算に使われる係数は中央測定施設やその他のベンダーから生データとして入手するのでSDTMに入れるべきという考え方がある.
• 一方,統計モデルを使って係数を計算したのだから,ADaMに入れるべきという考え方もある.
• このTAUGでは,ベンダーから入手した係数のデータはSDTM,スポンサーが導出した場合はADaMという原理で記載しているが,将来このアプローチは変わるかもしれない.
• SDTM baseline flag • SDTMのBaseline Flagを使うと誤解を招く場合があるので,あえて生成しない例が記載されている.現在検討中の内容なので,将来的には記載が変わるかもしれない.
• ADaM baseline type • 8.1に記載されているBASETYPEの使い方だと,APERIOD/ATPTと情報が重複しているので不要という議論があり,将来的には記載が変わるかもしれない.
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11 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
2 ECG Overview • 2.2 The Fundamentals of ECGs
• 2.2.1 What is an ECG and What Information Does it Provide?
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12 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
4 The Thorough QT(TQT) Study
• TQT試験について(2005年5月発出のICH-E14に基づく) • TQT試験の目的は,試験薬が心臓の心室再分極を遅らせる可能性を評
価すること • 薬剤治療下で,心拍数で補正されたQT間隔(QTc)の変化量を評価する. • 変化が検出されないことが分析感度の欠如によるものでなく,実際に変
化がないことだと確認するために,規制上の懸念である約5msecの差を試験において検出できることを検証する.
• 通常,健康成人が対象となる.
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13 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
4 The Thorough QT(TQT) Study
• TQT試験について(続き) • TQT試験は,単回投与または少ない用量で試験薬の曝露が十分であ
る場合,クロスオーバーデザインとなる • 試験薬や代謝物の十分な暴露を得るために,より長い治療期間(数週
間以上)が必要な場合(すなわち試験薬または活性代謝物が長い半減期を持つ場合),並行群間比較試験となる.
• クロスオーバー試験の場合,Williamsデザインのように治療の順番は被験者間でバランスをとるべき
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4 The Thorough QT(TQT) Study
• TQT試験について(続き) • 一般的に治療群は以下の4つとなる.
1. 治療上考えられる最高用量(supratherapeutic dose) 臨床現場で意図した以上の薬剤への曝露につながる薬物相
互作用や遺伝的な代謝酵素の欠損があった場合を説明するため
2. プラセボ 3. 陽性対照(分析感度の証明が目的となり,moxifloxacinが良
く用いられる) 通常経口だが,静脈注射のこともある
4. 臨床用量 通常診療下で用いられる最高用量
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15 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
4 The Thorough QT(TQT) Study • TQT試験について(続き)
• 試験薬は以下の2つを満たす場合にQTcに影響を及ぼさないことが示される. • 1. 試験薬の治療上の最高用量(supratherapeutic dose)とプラセボとの比
較において非劣性が証明される場合(プラセボに対する試験薬のベースラインからの変化量の最大差の片側95%信頼区間の上限が10msec未満の場合非劣性が証明される)
• 2. 陽性対照(例.moxifloxacin)とプラセボとの比較でベースラインからの変化量の片側95%信頼区間の下限が5msec以上となるのが少なくとも1時点以上ある場合(複数時点の比較のため多重性の調整が必要)
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16 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
4 The Thorough QT(TQT) Study • TQT試験について(続き)
• ICH-E14では,QTc間隔の絶対値と変化量について,いくつかの副次評価項目及び慣習的な解析として,以下のカテゴリカル解析が明記されている. • QTc間隔の絶対値の延長(試験薬vsプラセボの比較)
• QTc間隔 > 450msec, 480msec, 500msecの被験者の割合 • QTc間隔のベースラインからの変化(試験薬vsプラセボの比較)
• ベースラインからのQTc間隔の変化量 > 30msec, 60msecの被験者の割合
• ICH-E14に詳細は述べられていないが,以下の評価項目に関する連続量
における中心傾向の解析及びカテゴリカル解析が規制当局に要求される場合が多い. • 心拍数 / RR間隔 • PR間隔 • QRS • 形態学的所見異常の被験者の割合(T波の異常,U波の異常等)
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17 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
TQT試験に特化したデータの作成 • データ作成フロー(イメージ)
• 実データを格納したEGとQT間隔の補正の情報を格納したQTドメイン • 解析データとなるADEGと、QT間隔の補正をADaM側で実施した場合に作成するADQT
• ADEGに濃度データを格納する場合も想定される.
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ECG Raw Data
EG
QT
ADEG
ADQT
PC ADPC
QT補正をどこで行うかによってQTまたはADQTのどちらかが作成される.
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7 Study Assessments • 7.1.1 Examples for ECG Assessments
• ECGの数値データの格納方法の3つの例が記載されている. • Example 1(次ページに続く)
• 10秒間記録した心電図のデータの例.予定測定時間が1時間の時点と,2時間の時点で,10秒間記録したデータの平均値を格納している.
この例ではQT補正をスポンサーで行うので,SDTMには含めず,ADaMに含めると想定している.
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7 Study Assessments • 7.1.1 Examples for ECG Assessments
• Example 1(続き) 時刻は最初の波形を記録した時間
以下の変数を省略 EGREFID, VISITDY,
EGTPTNUM, EGTPTREF, EGRFTDTC
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© 2014 Clinical Data Interchange Standards Consortium, Inc. All rights reserved 20 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
7 Study Assessments • 7.2 QT Correction
• QTの補正方法には様々なものがある. • Historical Population QTc
• 過去のデータに基づく変換.例としてはQTcFやQTcB. • Study Population QTc
• 試験の集団のデータに当てはめたモデルによる変換.変換式は試験前に決まっているが,係数が試験の結果によって変わる.
• Multi-Model Study Population QTc • いくつかのモデルの候補の中から,試験の結果に最もよく当てはまる一つ,または複数のモデルを選んで変換する.候補となるモデル,最もよく当てはまるモデルを選ぶ方法,モデルを組み合わせる方法は試験前に決まっているが,変換式と係数が試験の結果によって変わる.
• Individual QTc • 試験の一人一人の症例のデータに個別に当てはめたモデルによる変換.変換式は試験前に決まっているが,係数が各症例のデータによって変わる.
• Multi-Model Individual QTc • いくつかのモデルの候補の中から,一人一人の症例のデータに最もよく当てはまる一つ,または複数のモデルを選んで変換する.候補となるモデル,最もよく当てはまるモデルを選ぶ方法,モデルを組み合わせる方法は試験前に決まっているが,変換式と係数が各症例のデータによって変わる.
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21 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
7 Study Assessments
• 7.2 QT Correction • EGTESTCD/EGTESTの値は,Control TerminologyにはQTCB,QTCFのための定義しかない.その他の補正は,試験毎に,症例ごとに定義が変わることもあり,その方法も増えている.従って,その取り扱いを格納するドメインが必要になる.
• QT 補正を行う場合はEGドメインに加え,TA独自のQTドメインを使う. • EGドメインには補正した結果の値を格納する. • QTドメインには補正する手法の説明をデータ化して格納する.
• 例えば,「PARABOLIC LOG/LOG」という手法が「QTC=QT/(RR^A)」という計算(係数Aは症例ごとに異なる値)である場合,QTORRESの値として,手法の名前,計算式,係数の値を格納する.
• 症例ごとに係数の値が異なる場合,Define.xmlに計算式を記載するのは症例数が多いと不可能である.このため,トレーサビリティを担保するには,厳密にはメタデータと考えられるものでも,あえてデータと見なす必要があったと思われる.
• relrec.xptの作成も必須とされている.
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7 Study Assessments
• 7.2.1 Examples for ECG QT Corrections • Example 1(次ページに続く)
• 測定値をEG,モデルの情報をQTドメインに入れ,二つを結びつけるためにRELRECを使った例.
EGTESTCD,EGTESTでQTCIAG1,QTCIAG2,QTCNAGという3つの補正方法を識別している.
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7 Study Assessments • 7.2.1 Examples for ECG QT Corrections
• Example 1(続き)
EGTESTCDに登場したQTCIAG1,QTCIAG2,QTCNAGという3つの補正方法の詳細を格納している.
本文中でQTCIAG3というテストコードが表中ではQTCNAGとなっている.
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上から,補正方法名,変換式,変換式に使われる係数.
7 Study Assessments • 7.2.1 Examples for ECG QT Corrections
• Example 1(続き)
EGとQTを結びつけるRELRECの例.
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25 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
8 Statistical Analysis • 8.1 ADEG Example
• 8.1.1 Analysis Data Metadata • 本例示では,4期COデザインで,各時点に1分単位で3回データが収集され,平均値が各時点の代表値として使用される.
• 時間を一致させたベースラインが使用される. • QTcFはVendorで,QTcIはスポンサーで計算される. • スポンサーで計算したQTcIのモデル情報はADQTに格納される. • 【参考】
• BDSの構造だが,1.7にIssueが紹介されている.QTの補正に関しては,Vendorが計算した場合はSDTMに格納されるが,それ以外の場合はADaMに格納される等,状況によって異なる.
• BASETYPEの使い方についても,APERIODとATPTを結合しているが,情報が重複しているため,使い方はADaMチームのレビュー中であり,将来的に変更される可能性がある.
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26 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
8 Statistical Analysis • 8.1 ADEG Example
• 8.1.2 Analysis Dataset
各Time Matchの情報
QTCIAGはスポンサーで計算したQT補正に該当する
同時点に対応する濃度情報あり
LEAD IIが使用できない場合は他のLEADが格納される
QTAGやRRAGが,QTCIAGのQTCCOEFxの計算に使
用されたかどうか
上記3時点の Average
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27 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
8 Statistical Analysis • 8.3.1 Time-Matched Baseline; Double-Delta Treatment Difference
• Time-matched baseline(時間を一致させたベースラン値)については,投与後の各評価時点に対応して,Day -1にベースライン値が各評価時点において平均値として算出される(下記複数個のデータの平均値).
• 各bj,Xij(各評価時点)について,通常約1分に3個の連続したデータが収集される.(i: days post-dose, j: time point)
Crossoverの場合,各被験者でΔ ΔQTcが算出される.
Parallelの場合,各投与群のΔQTcの平均値の差としてΔΔQTcが算出される.
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28 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
8 Statistical Analysis • 8.3.1 Time-Matched Baseline; Double-Delta Treatment Difference
• 元データの3データは省略(次スライドで例示).
AVAL,BASE,CHGについては,実際は計算された値が格納される
AVAL,BASE,CHGのペアはBASETYPEで規定される
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29 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
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8 Statistical Analysis • 8.3.1.1 Analysis Dataset Example for Time-Matched Baseline
QTcIを表すPARAMCD
3時点の平均値を表す
AVAL,BASE,CHGのペアはBASETYPEで規定される
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30 申請時電子データ提出にかかる実務担当者のためのワークショップ
考察及び留意事項 • データの収集方法や受け取り方,ベースラインの定義等々によって
SDTMやADaMへのデータの格納方法は様々 • EG・ADEGのみならず,QT及びADQTの作成方法にも影響する(どこまで
SDTMでどこからADaMなのか,双方で作成しなければならないのか等々). • デバイス情報のドメインも定義されているが,本発表では割愛した.
• E14で規定されているQT延長の基準合致の有無の頻度集計等,カテゴリカル解析に関するADaMの例示はないが,対応するデータを別途格納する必要がある.
• BDS形式での格納が想定される.
• 薬物濃度との関連性を検討する解析に関するデータセットの例示はないが,必要に応じてADEGに濃度データを格納して解析を実施する等の対応が必要となる.
• QT/QTc及び薬物濃度に関するの解析対象データが必要となるため,通常のBDSの枠組みではデータを作成することが難しく,Analysis-Readyを担保できない可能性がある.
• データの構造に関してはデータガイド等で都度規制当局への説明が必要になる可能性がある.
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• Background • Therapeutic Area Standards • 日米の規制要件 • QT/QTc評価試験等の位置付けと対応
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• Introduction等 • TQT試験の概要 • SDTM・ADaMの作成事例
• まとめ
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まとめ
• PMDA,FDAともにTASの受け入れ体制を整えている. • ガイダンス・通知類にも盛り込まれ,今後TASに従ったデータを作成する機会は増えることが想定される.使用する場合はPMDAに説明が必要となる.
• 各疾患領域で特徴的なデータ収集・格納方法が定義されているため,実務担当者は使用する疾患領域のデータ構造を理解しておく必要がある.
• 疾患領域を問わず,QTの評価に関する電子データを提出する必要がある. • 各化合物の臨床パッケージの中で,ICH-E14に従ったTQT試験を実施して
TAUG QT Studiesに従った電子データを作成することが想定される. • 基本的通知・実務的通知では,QT/QTc試験の電子データをCDISC形式で提出することが求められている.
• TAUG QT Studiesについて • QTの補正方法に関する情報を格納したQTドメイン,またはADQTを作成する必要がある.
• TQT試験の場合,EGドメイン・ADEGの作成方法は通常とは異なる. • 薬物濃度とQTcの関連性の検討等,本TAUGで例示として記載されていない解析に対応したデータの格納も必要となる.
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References • CJUG ADaM Theme 2: Therapeutic Area Standard. 2017. "Summary of TAUG
QT Studies." • CFAST QT Studies Team. 2014. "Therapeutic Area Data Standards User
Guide for QT Studies Version 1.0 (Provisional)." • 「非抗不整脈薬におけるQT/QTc間隔の延長と催不整脈作用の潜在的可能性に関する臨床的評価」(平成21年10月23日付け薬食審査発1023第1号医薬食品局審査管理課長通知)
• 「「非抗不整脈薬におけるQT/QTc間隔の延長と催不整脈作用の潜在的可能性に関する臨床的評価」に関するQ&Aについて」(平成29年5月23日付け厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課事務連絡)
• 高浪 洋平(2011)「SGプロシジャとGTLによるグラフの作成とODS PDFによる統合解析帳票の作成~TQT試験における活用事例~」SASユーザー総会2011
• FDA Study Data Standards Resources http://www.fda.gov/forindustry/datastandards/studydatastandards/default.htm
• PMDA Advanced Review with Electronic Data Promotion Group http://www.pmda.go.jp/english/review-services/reviews/advanced-efforts/0002.html
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