Folding noise、光ファイバー、伝送損失
Folding noise、光ファイバー、伝送損失
ハンドルネーム: Mine
本名: 丹羽直也
65回生 浪人生
CDをはじめとする、デジタル音声データには変位(マイクロフォンの振動板のズレ)を一定間隔ごとに記録することで、音声をデジタル化したデータを使用する。
1秒あたりに変位を記録する回数をサンプリング周波数とよび、CDでは44.1kHz、つまり1秒間に44100回記録している。
他の技術でも、大抵は44.1kHzや48kHzと言った、45kHz前後のサンプリング周波数を使われているが、なぜこのサンプリング周波数が採用されているのか、理由を説明せよ。
人間の可聴域の上限は20kHz前後と言われており、その周波数までの情報を失わずに記録するためには、標本化定理よりその2倍よりも高いサンプリング周波数が必要とされるため。
採点基準◦ 人間の可聴域の上限に関する具体的な数字が
20kHz~24kHzの範囲で書かれていれば2/3◦ 標本化定理に触れていれば1/3
◦ 可聴域に対するマージンがローパスフィルターを考慮してとのものと言及があればなお良いが、高度な内容なため点数には含まない。(詳しくは後述)
配点: 15点
15点: 0人
10点: 0人
5点: 1人
0点: 14人
正答率: 2.22%
ちなみに、私が度々おすすめしている「徹底図解 パソコンのしくみ」の中身に10点分の答えが書いてある。
タイトルの”Folding noise”の日本
語訳である「折り返し雑音」でググると、テーマである「標本化定理」に行き当たるが、折り返し雑音(エイリアシングも可)に触れているだけでも5点(これで1人だけ得点している)
http://www.amazon.co.jp/dp/4405107033
画像は http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refISBN=9784405107038 より引用
この問題のテーマは「標本化定理」
アナログ信号をデジタル信号を変換する際に、どの程度の間隔で標本化をすればよいかを定量的に表す定理
情報理論に置いて非常に重要な定理
連続信号を一定の間隔をおいて測定すること
1秒間に測定する回数が「標本化周波数」
最も身近なのがデジタル音声データ
大抵「44.1kHz」
この数字はCDから引
き継いだものだが、当然根拠がある。
これがまさに今回の問題
CDなどのデジタル音声データは人間が聴くことを想定している。
つまり、人間の耳が聞き取れる範囲の情報が記録、再現可能であれば十分である。
一般的に、20Hzから20kHz程度の音を人は「感じる」ことができると言われている。
直感的にも周波数が高ければ高いほど、より高い標本化周波数が求められることはわかる。
ここまでの説明を聞いて、この4.1kHz分のマージンが気になってくるはずだ。
これから解説はするが、System Scanではこのレ
ベルは回答不可能と判断し、点数には入れていない。
目標の遮断周波数よりも低い周波数成分のみを通すフィルタ。
理想
目標の遮断周波数よりも低い周波数成分のみを通すフィルタ。
現実
ガ━━(;゚Д゚)━━ン!!
というわけで、現実には20kHzできっちりフィル
タリングできないので、ある程度のマージンをとる必要がある。
どれぐらいマージンを取るか、という点で48kHz
を採用することもあるが、標本化周波数を変換すると若干の劣化が起こる上に、計算コストもかかるので、CDにならって44.1kHzが使われることが多い。
では、もし標本化周波数の半分の周波数(ナイキスト周波数)以上の周波数成分がまじるとどうなるか。
元とは違う信号が出てくる!
ここでは、特定の周波数成分のみを考えるため、正弦波に限定しています。
自動車のタイヤが写った映像で、タイヤがゆっくり回ったり、逆回転しているように見える
モアレ
ジャギー
信号一般において言えることなので、該当する例は非常に多い。是非調べてみよう。
あくまで水色の丸を通ればいいのだから、元の信号も再現可能でしょう!
あれ?そうすると、いくらでも信号のパターンが考えられるぞ!
一定間隔ごとに値をとっているだけなので、実際には元に戻せるパターンはいくらでもある。
しかし、「ナイキスト周波数を下回る周波数の信号」に関しては1通りしかできない。(そして、元に戻すときはそれを採用する。)
つまり、あくまでもナイキスト周波数を下回る周波数成分に関してのみに、連続信号(元の信号)と離散信号(標本化された信号)の相互変換が可能なのである。
ローパスフィルターを通さず、可聴域の上限よりも高い周波数の音も含めて標本化してしまうと、本来聞こえないはずの高周波の音がナイキスト周波数以下の周波数(可聴域)に変換されてしまい、「雑音」として聞こえる。
この時、高周波の成分がナイキスト周波数で折り返した分布となるため、「折り返し雑音」という名が付いている。
この後、デモの音声データがあります。
イヤホン等を使い静かな環境で聴き比べないとこの程度だとわからないかもしれません。
◦ 高周波成分も混じっているので、長時間聞いているとめまいがする可能性もあるのでご注意ください。
なお、音楽のデータを手元でサンプリング周波数を落としたほうがわかりやすいとは思います。
1000Hz のこぎり波 フィルタ無し
波形 周波数スペクトル
1000Hz のこぎり波 フィルタ有り
波形 周波数スペクトル
WaveGene◦ http://www.ne.jp/asahi/fa/efu/soft/wg/wg.html
◦ 音のデータの生成に使用
FreeMat◦ http://freemat.sourceforge.net/
◦ 波形と周波数スペクトルの図の作成に使用
複素フーリエ級数を使ってやりますが、説明してるときりがないので、各自調べましょう。
通信工学の本を図書館で借りれば大抵載ってます。
現在の大陸間高速通信やISPのバックボーンはもっぱら光ファイバー通信を使用している。 光ファイ
バー、及び光ファイバー通信の特徴として間違っているものをすべて選べ(完答)。
選択肢◦ 高速伝送が可能になる
◦ 電磁波を使用する
◦ 折り曲げに強い
◦ kmレベルの長距離伝送が可能
◦ コアよりクラッドのほうが屈折率が大きい
赤字が正解です
配点: 10点
10点: 1人
0点: 14人
正答率: 6.67%
どちらかと言うと、まんまと罠にみんな引っかかったという感じ。
有効回答12人中9人が「電磁波を使用する」にチェック
何人かは引っかかるかと思っていたが、75%も引っかかるとは…
ちなみに、「電波」の場合は電波法で3THz以下
の周波数の電磁波と定められているので嘘になります。
厳密に言えば、1本あたりなのか、それともケー
ブル単位なのかという話になるが、どちらをとってもメタルケーブルや電波通信と比べてより高速な伝送が現状で可能である。
そもそも、300THzを超える電磁波を使用してい
るため、ケーブル自体のポテンシャルとして100Tbpsを超える能力を秘めているが、末端の送受信機が追いつかない、というのが現状である。
誤答人数: 2人
言わずもがな。もはや定義である。
誤答人数: 9人
なぜか最も誤答人数が多い選択肢
光ファイバー自体の構造を説明してからなので後回し。
誤答人数: 8人
標準化されてはいないらしいが1000BASE-LHBでは150km伝送可能
また、海底ケーブルでは実際に100km間隔で中
継器を設置して運用しており、かなり長距離の伝送が可能なのは実績でもわかる。
なお、メタルケーブルもADSLで1kmを超えた伝送は可能だが、3kmも進めばもう虫の息である。
誤答人数: 3人
光ファイバー自体の構造を説明してからなので後回し。
誤答人数: 5人
問題文とともに載せた下の図のような構造
コアとクラッドの境界面で光を全反射させて反対側まで光を伝える。
小学校でも屈折自体はやるが全反射の話はしない。
とりあえず中学生向けに「スネルの法則」の説明をする。
プールに潜ってると、水面にプールの床が映るという感じに体験できます。
が、底に沈んで仰向けになってるような人じゃないと体験しづらいかもしれません…(注:踏まれます)
コアの方が屈折率が高く、かつある程度コア、クラッド境界面に対する入射角が大きい時に光ファイバー内部で光が全反射をし、反対側まで届けられます。
漏れる。
臨界角を下回ってしまい、光ファイバーから外に光が出てしまう。
臨界角を下回ると、1回反射するごとに光が漏れるので、あっという間に光が弱くなってしまう。
今回は激安かつ単純なステップ・インデックス型の光ファイバーの構造をベースに説明したが、他の光ファイバーでも基本的な光を伝送するアプローチは同じである。詳しくはググろう。
タイトル間違えました。
伝送損失 送電損失
問題文ではあってるので許してください・・・・m(_ _)m
500KVの時 5760000000000J(=5760GJ)
1000KVの時 1440000000000J(=1440GJ)
それぞれ5点ずつの配点
配点: 10点
10点: 1人
0点: 14人
正答率: 6.67%
そもそも回答者が4人しかいないので、問題にたどり着かなかったと思われる。
問題文では2000万kWと書いてますが、最近、関電での使用電力、2800万kWとか超えてるんですね…凄まじい電力です…
ちなみに、東京電力はここのところずっと4000万kW超、日によって5000万kW超えてるらしいです。
YABAI
物理の問題だと諦める
どこにどれだけの電圧がかかっているのかをきちんと把握する。
答えを出すのに必要な物理量を考える。
(ホント物理の問題ですね)
ここに500kV、もしくは1000kVの
電圧がかかっている
本来は電源の電圧を調整して、消費地にかかる電圧を一定にするが、問題の条件に電圧降下は無いとしているので無視してよい。
消費地の抵抗値は不明である。(算出できるが必要ない)
送電線の抵抗値と時間がわかっているので、ジュール熱を求めるのに必要なのは「電流量」
最重要
消費電力が同じなら、電圧を2倍にすると、電流は半分で済むため、ジュール熱による損失は4分の1になる。
やたらめったら高圧な送電を行うのにはこういう理由がある。(500kVはピ○チュウの5倍の電圧)
ただし、鉄塔と送電線の絶縁が大変だったりと高度な技術が要求される。(この電圧だとコロナ放電が起きる)
全然関係ないけど、志賀高原の景色で終わります。
System Scan お疲れ様でした