2014 年度の ROE はどうなった?
2 0 1 4年度の R O Eはどうなった?
R O Eは悪化した
ただし、ROE悪化は円安の影響が大きく、傾向はポジティブ
加重平均
中 央 値
平 均 値
手 法 2013年度 2014年度
8.0%
7.5%
8.0%
7.7%
7.5%
7.4%
調査方法
東証一部上場企業1882社中、1547社
対 象
ROE=当期純利益
期首期末平均株主資本等合計
1547社
197社
調査対象
エラー
135社金融
*エラーは、決算未発表や新規上場などで、2013年度・2014年度、両年の計算ができなかった企業
対象となる1547社について
を計算
対象企業全社の純利益と株主資本等合計を合算し計算
中央値 平均値加重平均
全 体の規模 感
売上、営業利益、純利益、それぞれ拡大傾向
600
400
200
0売上高合計 営業利益 当期純利益
2013年度2014年度+1.4%
+4.1% +7.7%
兆円
R O E の状 況
対象となる1547社について、加重平均、中央値、平均値、
いずれも悪化傾向にある
加重平均中 央 値平 均 値
手 法
2013年度及び2014年度ROE*
*X年度は、X年に会計期がはじまるものをX年度と呼んでいる 2015年3月期決算は2014年4月に始まるので2014年度
2013年度 2014年度
8.0%7.5%8.0%
7.7%7.5%7.4%
要因を見るためにデュポン・システムで要因を分解すると
純利益率は改善
資産回転率及び財務レバレッジが悪化
加重平均
中 央 値
平 均 値
手 法
デュポン・システムによる要因分解
3.5
3.3
4.1
単位 : %
3.7
3.6
4.4
85.8
101.1
115.2
80.4
97.5
111.4
272.5
200.2
249.7
265.5
194.9
239.9
8.0
7.5
8.0
7.7
7.5
7.4
2013 2014 2013 2014 2013 2014 2013 2014純利益率 資産回転率 財務レバレッジ ROE
なぜ財務レバレッジが縮小?
株主資本は約32兆円増加うち、評価換算差額が
16.6兆円増加
300
200
100
02014年度
評価換算差額
その他その他
2013年度
兆円株主資本等合計
15円強円安 円安の影響評価換算額の拡大は円安によって、海外資産の円貨換算が拡大した影響が大きいと考えられる
2013/11 2015/5
125
120
115
110
105
100
95
90
円/ドル
もし評価換算額が変わっていなかったら…株主資本等合計は5.3%
縮小し、ROEは7.7%⇒
8.3%に増加(ただし円安
による利益増も減少)
300
200
100
02014年度
評価換算差額
控除分
その他その他
2013年度
兆円株主資本等合計
兆円8
6
4
2
0自社株買い 配 当
2013年度2014年度
自社株買いは増加傾向、配当も増加傾向にあるとみられる(株主総会で決議されるまで、2 0 14年度の権利確定日に株主に支払われる金額は確定とならない)
ま と め
ROEは悪化した
加重平均中 央 値平 均 値
手 法 2013年度 2014年度
8.0%7.5%8.0%
7.7%7.5%7.4%
ただし、ROE悪化は、円安で株主資本等合計の要素である為替換算額が拡大したことが主因
純利益率は改善傾向にあり、株主還元も拡大傾向