Top Banner
Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved. マルチレイヤSDNNWリソースの 有効活用を目指して 2017127NTTネットワーク基盤技術研究所 ネットワーク技術革新SEP 202XネットワークアーキテクチャSEG
22

マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ...

Mar 16, 2018

Download

Documents

vohanh
Welcome message from author
This document is posted to help you gain knowledge. Please leave a comment to let me know what you think about it! Share it to your friends and learn new things together.
Transcript
Page 1: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

マルチレイヤSDNでNWリソースの

有効活用を目指して

2017年12月7日

NTTネットワーク基盤技術研究所

ネットワーク技術革新SEP

202XネットワークアーキテクチャSEG

Page 2: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

2 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

Agenda

• 自己紹介

• 素晴らしきSDN/NFVの世界

• ルータ・スイッチのSDN「だけ」じゃ足りない

• マルチレイヤSDN

• NWパスの実現にむけて

• まとめ

Page 3: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

3 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

自己紹介

• 名前

– 岡田 真悟 (Shingo Okada)

• 所属とお仕事 – NTTネットワーク基盤技術研究所 – ネットワークアーキテクチャ技術革新SEプロジェクト

• 将来NWのアーキテクチャや要素技術の研究開発がミッション • 実験網の構築・運用・保守(AS4697)

• 略歴 – NTT情報流通プラットフォーム研究所に入社。IPv6関連の技術検討 – その後数年間某ISPでバックボーンの設計・運用・保守 – ここ2,3年は現在の部署でSDN/NFV関連の取組みに従事

• 基本的にはL2/L3ネットワークの人間

Page 4: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

4 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

SDN/NFVの素晴らしい世界!

SW SW SW

SW SW

SW SW SW

SW SW

OXC

OXC OXC

OXC

OXC OXC

OXC OXC

NFVI NFVI

VNF

SW

パブリック クラウド

SW

サービスA

サービスB

SW SW SW

SW SW

NFVI

VNF

SW SW SW

SW SW

NFVI

Internet

NWスライス(サービス利用)

NWスライス(ユーザ利用)

仮想化されたNWはボタン一つですぐにデプロイ! SDN制御で工事稼働は大幅に削減・オペミスも激減! 5G時代のNWスライスにだって対応できる! OPEX/CAPEXを大幅に削減して低価格・高品質なサービスをバシバシだせる! etc. ・・いいこといっぱい・夢いっぱい!

Page 5: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

5 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

SDN/NFVの素晴らしい世界!

SW SW SW

SW SW

SW SW SW

SW SW

OXC

OXC OXC

OXC

OXC OXC

OXC OXC

NFVI NFVI

VNF

SW

パブリック クラウド

SW

サービスA

サービスB

SW SW SW

SW SW

NFVI

VNF

SW SW SW

SW SW

NFVI

Internet

NWスライス(サービス利用)

NWスライス(ユーザ利用)

仮想化されたNWはボタン一つですぐにデプロイ! SDN制御で工事稼働は大幅に削減・オペミスも激減! 5時代のNWスライスにだって対応できる! OPEX/CAPEXを大幅に削減して低価格・高品質なサービスをバシバシだせる! etc・・いいこといっぱい・夢いっぱい!

• ただし課題・問題は山積み • NWアーキテクチャはどうする? • どうやって運用していくのか? • 障害時に切り分けや対応は? • マイグレーションはどうやる? • ★リソースを極限まで活用するには?★

Page 6: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

6 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

千里の道も一歩から

• 目指すべき世界は素晴らしい!

• でも課題はいっぱい

• 一歩一歩、一つ一つ、積み重ねていくしかない

ということで(?)

今日はNWリソースを極限まで活用することを目指した

マルチレイヤSDN のお話

Page 7: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

7 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

昨今(再び)流行りのSDN

• SDN : Software Defined Networking

– ネットワークをソフトウェアで動的に制御すること

• そのためのソフトウェア親和性が高いプログラマブルなAPIやプロトコルが実装されてきた

– ルータ・スイッチの転送レイヤ(L2/L3)が対象

– 基本はパケットをどこの経路を通して宛先まで届けるかを制御

SDNコントローラ

Page 8: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

8 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

転送SDNを利用したNWリソース活用

• ルータ・スイッチへのSDN制御はうまく使えばNWリソースを有効活用できる

– 例えば

• サービス(VPN等)毎のトラフィック量に合わせた最適な回線利用

• テレメトリを利用した動的な経路制御

• etc.

– リソースだけじゃなくもちろん品質や運用観点でもメリットはある

Page 9: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

9 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

NWリソースはL2/L3だけじゃない

• NWリソースってそれだけですか?

• 伝送レイヤ(L0/L1)だってあるんです

– 複数のDC間を繋ぐ大きなNWは実はここも重要

– ここのリソースをうまく使いたい!

– 現状の伝送パスは基本的に開通時のまま固定して使う

伝送レイヤ

転送レイヤ

伝送装置 伝送装置

DC間接続 では必須!

ルータ ルータ

Page 10: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

10 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

伝送装置のパラダイムシフト

• ここ数年伝送装置が変わってきている

– Open IF(Netconf/Yang, REST)に対応

– 機能毎に分割(Disaggregation)された製品の登場

– 極めつけはWhite BOX ○○が登場 (White BOX Switchとはちょっと毛色が違う)

• 伝送装置のSDN制御ができる下地が整いつつある

– 固定的だった伝送パスをSDNで動的に変更できる!

TIP White Box Transponder Voyager*1 Lumentum White Box ROADM*2

*1 : https://code.facebook.com/posts/1977308282496021 *2 : https://www.lumentum.com/en/products/dci-transport-roadm-whitebox-graybox

Page 11: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

11 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

伝送のSDNできること

• 基本的な考え方はルータ・スイッチのSDNと一緒

– どこからどこまでパス(波長)を通すか

– パスをどこの装置を経由させるか

ルータ

OXC 1

ルータ

沖縄DC 北海道DC

OXC 4

OXC 3

SDNコントローラ

このパケットは 波長1にのせる OXC 2

OXC 5

波長1は1,2,3,5の OXC(伝送装置)を通す

Page 12: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

12 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

伝送SDNを利用したNWリソース活用

• 伝送装置へのSDN制御もNWリソースを有効活用できる

– 例えば

• 転送レイヤのトラフィック量に合わせた最適な伝送パスの割り当て

• N+1冗長構成で過剰な冗長パス削減

• 必要なときに必要な伝送パスを払い出す

• etc.

– こちらもリソースだけじゃなく品質や運用観点でもメリットはある

OXC OXC

100G

100G

100G→50G

100G→50G

OXC OXC

100G

50G

50G

SDNコントローラ

SDN化

Page 13: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

13 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

ここで一度話を整理

• 転送(L2/L3)レイヤのSDN 一時下火になったけど最近の仮想化の流れにより再燃し、様々な技術が登場中

転送レイヤのNWリソースを有効活用できる ★

↓ • 伝送(L0/L1)レイヤのSDN

NW仮想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 ☜いまここ

伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる ★

↓ • マルチレイヤ(転送と伝送)のSDN

伝送レイヤのSDNに取り組んでる各社がその次のステップとして狙っている

転送・伝送の両レイヤの状況をみて制御すればNWリソースを極限まで活用できる!(かも)

★ターゲット★

Page 14: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

14 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

マルチレイヤSDN

• ルータ・スイッチの転送レイヤ(L2/L3)と、伝送装置の伝送レイヤ(L0/L1)を同時にSDNで動的に制御する

– より高度な制御が可能だが、情報量が増えるためロジックも複雑になる

• パスの一気通貫開通

• 両レイヤの情報を使った最短経路設定

• etc.

伝送レイヤ

転送レイヤ

OXC OXC

SDN コントーラ

パスの 一気通貫開通等

ルータ ルータ

Page 15: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

15 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

目標

• 基盤NWにマルチレイヤSDNの技術を取り入れることで、より迅速に・より効率的なサービス提供とNW運用を実現!

– NWリソースを極限まで有効活用

• 転送・伝送のNWリソースを厳密に管理し動的に制御することで無駄を無くす

– 転送・伝送の垣根を無くしたオンデマンドサービス提供

– etc.

マルチレイヤ SDNコントローラ

による高度な制御 を導入!

Page 16: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

16 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

まずは基本機能から

• 基盤NWでNWリソースを使ってやることは?

⇒要求された「NWパス(VPN等)」を作る

• NWリソースを上手く使いわけられるNWパスのバリエーションを検討

– 5G時代の基盤NWで作成されるNWパス(スライス)にも色々なメニューが必要

• IoTや金融等色々な要件はありそう

– 現在の回線メニューには価格に合わせて色々な品質(帯域や信頼性)がある

Page 17: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

17 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

NWパスのバリエーション

転送プロテクション 非冗長 伝送リストレーション 障害時に転送レイヤの仕組みで自動復旧するNWパス ・サービス復旧は瞬間 利用NWリソース:大 値段:高い

障害時に伝送レイヤの仕組みで自動復旧するNWパス ・サービス復旧まで少しかかる 利用NWリソース:中 値段:そこそこ

冗長化されておらず障害時に自動回復しないNWパス ・根本復旧されるまでサービス断 利用NWリソース:小 値段:安い

波長 L2/L3 NWパス 物理

障害時

OXC OXC

OXC

OXC

ルータ

ルータ

OXC OXC

OXC

OXC

ルータ

ルータ 障害時

OXC OXC

OXC

OXC

ルータ

ルータ

OXC OXC

OXC

OXC

ルータ

ルータ

転送プロテクションに比べ 転送リソースが半分に!

障害時

OXC

OXC

OXC

ルータ

ルータ

OXC

OXC

OXC

ルータ

ルータ

伝送リストレーションに比べ 伝送リソースが半分に!

Page 18: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

18 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

流行りの技術でNWパスの実現検討

• 基盤NWのNWパス=L2/L3VPN(+α)

• 基盤NWを構成する技術を流行りの技術で検討してみた

– DC内はVXLAN/EVPN

• DC内からコア網に出ていくときはMPLS-VPNへStitching

– コア網(WAN区間)は Segment Routing based MPLS

• コア網内のどのルータを通るかはSRで制御

DC VXLAN/EVPN

コア網 SR based MPLS

L2/L3 VPN

DC VXLAN/EVPN

Page 19: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

19 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

• マルチレイヤSDN PoC鋭意構築中

– 現在コントローラを開発中

• PoCのルータ・スイッチでまずはVXLAN/EVPN, SR based MPLSの動作を確認してみた

– 伝送SDNは想定通りの制御ができるという前提

– SR based MPLSは意外と簡単に動くし設定も楽

– VXLANからの載せ替えも問題ない

• 意外といけそう、と思いきや・・・ コア網

実機で確認

コア網

DC3 DC4

DC2

DC1

OXC OXC

OXC OXC

SDN コントーラ

PoC構成

Page 20: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

20 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

SR based MPLPの問題(仕様)

• Local Repair(瞬間的な切替)時の迂回経路が指定できない

– Local Repairで使うLFA(Loop-free Alternate)は自動で代替経路を計算する

• 設定は楽だけどリソース管理と相性が悪い

• 迂回しないVPNを作れない

– 代替経路がある場合どうやっても迂回してしまう

• 標準には規定がない

• 非冗長の(安い)VPNが作れない

• どちらもRSVP based MPLSなら可能

LFAだと障害時にどこ の経路に迂回するか指定 できない

Page 21: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

21 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

悩みどころ

• SR-MPLSは従来のMPLSに比べて色々と楽になっている

– 一方で従来できていた帯域確保やFRR時のパス指定ができない

– 今回検討したNWパスのバリエーションも中々難しい

• NWリソースを極限まで活用=厳密なリソース管理が必要

– SRとはちょっと相性が悪そう

• がちがちの運用かある程度幅を持って楽な運用か

– SDNで人の手から離れるとすればトコトン突き詰めるのもあり?

Page 22: マルチレイヤSDNでNWリソースの 有効活用を目指 想化の流れで伝送レイヤもSDN制御したい勢が現れ、実装や議論が活発に。 いまここ 伝送レイヤのNWリソースを有効活用できる

22 Copyright©2017 NTT corp. All Rights Reserved.

まとめ

• マルチレイヤSDNはNWリソースを今までより有効に利用できる – SDN/NFVの一番土台となるNW部分だからこそ効果的 – ただし制御の仕方でそれぞれのレイヤで利用する技術をよく検討しなけ

ればいけない • 最近の技術の設計思想と合わない場合もある

• まだまだマルチレイヤSDNで取り組んでる事はあります!

– 異レイヤ冗長 – 伝送レイヤを含めたDC間スケールアウト – テレメトリを利用した伝送・転送最適化 – etc.

• 興味を持たれた方はぜひ声をかけてください