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Python環境の構築手順書 (Anacondaを利用して)2017. 05. 30. 物理計算工学研究グループ
目 次
1 はじめに 1
2 Anacondaを用いた一括インストール 2
3 Pythonの動作確認 3
3.1 コマンドライン環境上の Python起動 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3
3.2 グラフィカル環境 IDLE上の Python起動 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5
4 NumPyの動作確認 6
5 matplotlibの動作確認 7
5.1 グラフ描画の動作確認 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7
5.2 少し複雑なグラフ描画 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7
5.3 ファイル読み込みしたデータをグラフ化する . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 9
6 Scipyの動作確認 11
7 scikit-learnの動作確認 12
8 参考URL 13
1 はじめに本チュートリアルでは、プログラム言語「Python」1 でのプログラミング環境作成手順を記す。グ
ラフ描画・シミュレーション・人工知能 (機械学習)型データ解析などを行うには、対応するモジュー
ル (numpy, matplotlib, scipy, scikit-learnなど)も必要である。これらを一括でインストールするソ
フトウェア「Anaconda」を利用する。
計算機環境を構築するに当たり大切なことのひとつに、”利用するバージョンを指定する”という
ことがある。本チュートリアルでは、
「python2.7系むけ」「64bit版」
を指定する。ただし、各自 PCの状況によっては不都合がおこる可能性がある。その場合は「64bit
版」をアンインストールして「32bit版」を試すことをすすめる。分からなければ、質問すること。
1 Python(公式): http://www.python.jp/
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2 Anacondaを用いた一括インストールAnacondaを用いた一括インストールについて説明する。2
1. Anadondaのダウンロードサイトに移動する。
https://www.continuum.io/downloads
その中から、Windowsむけ、Python 2.7系、64bit版を選ぶ。メールアドレス登録欄がでる
が、メールアドレスを入力せずに「NO THANKS」を選ぶ。
2. インストーラーのダウンロードが始まる。ファイルを開くか聞かれた場合は、「ダウンロード」
フォルダに保存するように保存先を指定して保存を行う。
注:ファイルサイズが大きい (400MB以上)あるので、注意。
3. ダウンロードが完了すると、指定した保存場所 (「ダウンロード」フォルダ)に
Anaconda2-x.x.x-Windows_x86_64.exe
というインストーラがある (ただし「x」は数字になっている)ので、それをクリックする。
4. Setupが始まるので、Next, I Agree(ライセンス同意), Next(Just Meを選択)をクリックして
進む。
5. (!!!重要!!!)インストール先を選択する。Destination Folder(インストール先)の入力欄に
C:\Anaconda2
と入力する。
注:他フォルダでも良いが、日本語 (全角 or 2バイト文字)を含むパスを指定すると、トラブ
ルが起こる可能性がある。本チュートリアルでは、上記のように Cドライブ直下にインストー
ルすることにする。
6. Advanced Options のチェック欄 2つの両方にチェックを入れ、 Install を選択すると、インス
トールが開始される。
7. Completedと最後に表示されるので、Next, Finishを選択。以上でインストール作業が完了
する。
8. スタートメニューから、全てのプログラム→Anaconda2 (64-bit)と、その下の中にAnaconda
関連及び IPython、Jupyter、Spyderなどがインストールされているのを確認する。
2 実作業を始める前に、雰囲気をつかむために、ウェブページを参考にすると良いだろう。「Anaconda」「python」「インストール」「windows」などで検索すると、多数のウェブページが見つかる。ただし、本チュートリアルでの作業と若干違うことがあるので、注意すること。
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3 Pythonの動作確認Pythonが正しくインストールされていることを確認する。OSのバージョンなどにより、多少、操
作法が画面出力が違う場合があるので注意。
3.1 コマンドライン環境上のPython起動
まず、コマンドライン環境上の動作確認を行う。
PC画面左下のWindowsアイコンのボタンを押して、プログラム検索の場所に「python」と打ち込
むと、プログラム「python」が見つかる。
注:見つからなかった場合は、探す。おそらく、Pythonをインストールしたフォルダ
C:\Anaconda2
に入っている。どうしても見つからない場合は、ファイル検索で「python」を検索する。
見つかったプログラム「python」を実行すると、下の「黒い画面」が表示される。これは、コマ
ンドライン環境上で pythonが実行された状態である。
図 1: Python コマンドライン起動画面
その中に以下の内容を打ち込み、「Enter」キーを押す。
>>> print "Hello"
次の行に Helloと出力されたら Pythonが正常にインストールされ動かせることの確認ができた。
図 2: 内容を打ち込み、「Enter」キーを押した後の画面
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上記のように表示されれば、動作確認は完了である。終了するために
>>> exit()
を入力した後「Enter」を押す。
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3.2 グラフィカル環境 IDLE上のPython起動
次に、IDLE(アイドル)というグラフィカル環境での動作確認をする。前節と同様に、PC画面
左下のWindowsアイコンのボタンを押して、プログラム検索の場所に「idle」と打ち込むと、「idle」
というプログラムが見つかる。
注:見つからなかった場合は、探す。おそらく、Pythonをインストールしたフォルダの下の
C:\Anaconda2\Script
に入っている。どうしても見つからない場合は、ファイル検索で「python」を検索する。
見つかったプログラム「idle」を実行すると、下の「白い画面」が表示される。これは、グラフィ
カル環境 IDLE上で pythonが実行された状態である。
図 3: IDLE起動画面
左上にある「File」から「New File」を選択すると、新しいウインドウが表示される。
このウインドウ内に以下の内容を打ち込み、Pythonが保存されているフォルダにファイル名を「sam-
ple 1.py」とし、保存する。
print "Hello"
保存するには「File」から「Save」もしくは「Save as …」を選択する。
図 4: 新しいウインドウに、内容を打ち込んだ後の画面
次に「Run」から「Run Module」を選択すると、IDLE画面に「Hello」と表示されれば、動作確
認は完了である。
図 5: 実行後の画面
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4 NumPyの動作確認数値計算モジュール NumPy 3 が正しくインストールされていることを確認する。
まず、グラフィカル環境 IDLE上で Pythonを起動する (Sec. 3.2を参照)。次に、以下のサンプル
コードを一行ずつ上から順に打ち込む。これは、円周率 πを出力するプログラムである。
>>> import numpy
>>> numpy.pi
下のように円周率が出力されれば動作確認は完了である。
図 6: 動作確認画面
3 NumPy(公式):http://www.numpy.org/
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5 matplotlibの動作確認5.1 グラフ描画の動作確認
グラフ描画モジュール matplotlib 4 が正しくインストールされていることを確認する。
まず、グラフィカル環境 IDLE上でPythonを起動する (Sec. 3.2を参照)。次に、左上にある「File」
から「New File」を選択して新しいウインドウを表示する。このウインドウ内に以下のサンプルコー
ドを打ち込み、Pythonが保存されているフォルダにファイル名を「sample test.py」とし、保存する。
import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt
x=np.arange(-3,3,0.1)
y= np.sin(x)
plt.plot(x,y)
plt.show()
保存後、「Run」から「Run Module」を選択すると、プログラムが実行される。下のように、三角関
数が表示されれば、動作確認は完了である。
図 7: サンプルコード (三角関数のプロット)実行画面
5.2 少し複雑なグラフ描画
次に、以下のもう少し長いプログラムを同様に実行する。以下のサンプルコードを打ち込み、Python
が保存されているフォルダにファイル名を「sample 2.py」とし、保存する。
from pylab import *
subplot(111, axisbg=’darkslategray’)
#subplot(111, axisbg’#ababab’)
t = arange(0.0, 2.0, 0.01)
s = sin(2*pi*t)
plot(t, s, ’y’)
xlabel(’time (s)’, color=’r’)
ylabel(’voltage (mV)’, color=’0.5’) # grayscale color
title(’About as silly as it gets, folks’, color=’#afeeee’)
show()
4 matplotlib(公式) http://matplotlib.org/
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注:サポートページ [1]には sample_2.pyの実物があるので、それをダウンロードしても良い。保
存後、sample 2.py ファイルの「Run」から「Run Module」を選択すると、プログラムが実行され
る。下のような画面が表示されれば、動作確認は完了である。
図 8: サンプルコード実行画面
注:ギャラリーページ 5 には、多彩なグラフ描画例がある。
5 http://matplotlib.org/gallery.html
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5.3 ファイル読み込みしたデータをグラフ化する
卒業論文などでは、自分で作ったデータ (実験・シミュレーション)をグラフにすることが多い。そ
のような場合の使い方を紹介する。
入力するデータファイルとして、
1 1.1
2 1.2
3 1.6
を考える。1列めを x軸に、2列めを y軸にしてグラフ化することにする。このデータファイルは、
サポートページ [1]には plot_graph_data.txtというファイル名で用意されている。
下記のプログラムを実行すれば良い。ただし、同じフォルダに、上記データファイルが存在してい
る必要がある。
import matplotlib.pyplot as plt
x=[]
y=[]
fp = open(’plot_graph_data.txt’,’r’)
for i, line in enumerate(fp):
data=line.split()
x.append(data[0])
y.append(data[1])
plt.plot(x,y, ’ro’) # red circle
plt.title(’My graph’)
plt.xlabel(’time (s)’)
plt.ylabel(’hight (m)’)
plt.text(1.2, 1.2, ’Hello Hello’, rotation=45)
plt.xlim(0.0, 4.0)
plt.ylim(0.0, 2.0)
plt.show()
このプログラムファイルは、サポートページ [1]には plot_graph.pyというファイル名で用意され
ている。実行すると、以下の画像がでる;
図 9: ファイル読み込みしたデータをグラフ化する
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注:プログラムには、「plt.title(’My graph’)」など、装飾用のコマンドも入っている。意味つ
いては、各自で調べてみること。
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6 Scipyの動作確認科学計算モジュール Scipy 6 が正しくインストールされていることを確認する。
まず、グラフィカル環境 IDLE上で Pythonを起動する (Sec. 3.2を参照)。以下のサンプルコード
を一行ずつ上から順に打ち込む。これは、円周率 πを出力するプログラムである。
>>> import scipy
>>> scipy.pi
下のように、円周率が出力されれば動作確認は完了である。
図 10: 動作確認画面
6 Scipy.org(公式): http://www.scipy.org/
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7 scikit-learnの動作確認人工知能 (機械学習)型データ解析モジュール scikit-learn 7 が正しくインストールされている
ことを確認する。
まず、グラフィカル環境 IDLE上で Pythonを起動する (Sec. 3.2を参照)。
>>> import sklearn
を実行して、エラーがでなければ、scikit-learnがインストールされていることを意味する。
サポートページ [1] にあるプログラム「sample 4.py」(下記)を実行する。
import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt
from sklearn.linear_model import LinearRegression
# create samples
sample_size = 30
err_sigma = 0.1
x = np.random.rand(sample_size, 1)
err = err_sigma * np.random.randn(sample_size, 1)
y = 3 * x + 1 + err
# train a linear regression model
regr = LinearRegression ()
regr.fit(x, y)
# make predictions
xt = np.linspace (0.0, 1.0, num = 1000).reshape((1000, 1))
yt = regr.predict (xt)
# plot samples and regression result
plt.plot(x, y, ’o’)
plt.plot(xt, yt)
plt.show()
下のように出力されれば、scikit-learnの動作確認は完了である。
図 11: サンプルコード実行画面
7 scikit learn(公式): http://scikit-learn.org
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8 参考URLpythonコードを書くのに役立ちそうな URL。
1. PythonWeb IT技術全般の学習サイト
http://www.pythonweb.jp/tutorial/
2. Python チュートリアル
http://docs.python.jp/2/tutorial/index.html
math ― 数学関数
http://docs.python.jp/2/library/math.html#module-math
3. Python入門
http://www.tohoho-web.com/python/index.html
4. お気楽 Python プログラミング入門
http://www.geocities.jp/m_hiroi/light/python01.html
5. Python入門 : 4日間コース社内トレーニング (シスコシステム)
http://www.slideshare.net/yuichi110/python-introduction-42659983
6. Python Scientific Lecture Notes
http://turbare.net/transl/scipy-lecture-notes/index.html
参考文献[1] サポートページ
http://www.damp.tottori-u.ac.jp/~hoshi/ex.html
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