- 3 - あくたれラルフ ジャック・ガントス作 ニコール・ルーベル絵 石井桃子訳 童話館出版 1994年(アメリカ 1976) 〈福音館書店 1982年〉 セイラのねこのラルフは、からだが真赤でぎ ょろ目のあくたれです。セイラの乗っている ブランコの木の枝を切ったり、自転車で食堂 にとびこんだり…。ある晩サーカスでも大暴 れ。とうとう、そこに置きざりにされてしま います。そして辛い目にあいます。こんなあ くたれでもセイラはラルフが大好きです。思 いっきりカラフルで自由な絵が、ストーリー に合っていて、心をのびのびと開放してくれ る絵本です。 あまがさ 八島太郎文・絵 福音館書店 1963年(アメリカ 1958) モモはニューヨーク生まれの日本人の女の子。 雨の朝、3歳の誕生日にもらった雨傘をさし て通りに出ていきます。「わたし、おとなの ひとみたいに、まっすぐあるかなきゃ!」と 一生懸命歩くモモ。初めて一人で雨の中を歩 く子どもの緊張感と新鮮な喜び。大きくなっ たモモが忘れてしまったこの日のことを、娘 の成長の証として心にとどめた作者の温かな まなざしが感じられます。重厚な中にも明る く透明感のある絵も不思議な魅力があります。 (22×24) (21×23)