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SCATLINE Vol.93
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NTTアクセスサービスシステム研究所は、伝送系だけではな
く、アクセス系にかかわるところ全般、土木、ファイバなど、
有線だけではなくて無線も手がけています。それら全てをプレ
ゼンするのは時間的に足りないので、ここでは最初に基盤設備
の重要性を簡単に説明して、その後伝送系について詳しく紹介
していきたいと思います。
土木設備というか設備関係は、3.11 地震の津波でファイバ、
メタルも含めて全て持っていかれました。被害状況が一番はっ
きりしているのはケーブルです。ファイバ、通信系のケーブル
を守っている管路が地震、津波によってズタズタになりました。
何故この様な話をするのかというと、あれこれ言っても、こ
れらの設備が守られていないと通信は成り立たないということ
で、設備をしっかり守った上で、ファイバや装置系も考えてい
かなければいけないということです。また、有線が途切れてし
まった状況下でも、モバイルが通信路を確保して守ってくれる。
そういう意味では、有線と無線の連携も取り上げていく必要が
あると思っています。
マンホールやとう道は、新設すると設備投資に莫大な費用が
かかるので、これを如何にして維持・メンテナンスしていくか
は、現在かなり大きな問題となってきています。阪神大震災の
被害状況を受けて、引っ張り方向だけでなくあらゆる方向に引
っ張られる、ねじ曲げられることに対して、管路、ファイバを
守るためにあれこれと色々なアプローチを取ってきました。こ
れが3.11地震では活かされて、地上設備に比べて地下設備の被
害率は桁違いに低い、それほど壊れていないという報告がなさ
れています。この当たりの技術をNTT研究所がしっかり探求し
てきたことの成果が今回功を奏したというところです。
また、点検作業というのは大変な事なのです。敷設してから
30年、50年経っている設備が多々あって、電柱、マンホール、
あるいはとう道が、今どういった状況にあるのか調査するのは
とてつもなく大変なことです。さらに悪いことに社員数が大幅
に減っています。見た瞬間に不具合が判る高スキルな人という
のは確かにいるのですが、その人がいなくなったらどうするの
かという問題があって、これに備えてハイテク化、機械の力で
解決しようというのが進められています。コンクリートの非破
壊検査という手法で、マイクロ波を使ったり、デジテルカメラ
映像を画像処理したり、あるいは超音波を使ったり、これら 3
つの検査を組み合わせて調べている状況です。
地下設備を新しく敷設するとなると多額の投資が必要です。
そこで、今ある管路、ケーブルをそのまま活用して、管路の中
を洗浄して内部に新しい管路を敷設して、その管路にファイバ
を通すという技術も開発して、今では事業に導入しています。
設備の老朽化は、1950年代からの設備が未だに残っているとい
うのが現状です。これらの点検も含めて如何にして効率よくリ
ニューアルしていくかが、今日の大きな課題なのです。
(1) 社会背景
装置系の研究開発を今後どの様に推し進めていくべきかとい
うところから紹介したいと思います。まず、考えなければいけ
ないのが社会像です。
モバイルも含めて通信の大容量化が急速な勢いで進んでいま
す。映像はスタンダードからハイビジョン、さらにはスーパー
ハイビジョン「4K・8K」へと進むにつれて大容量化が進んでい
くことになります。 併せて装置の広帯域化も進んでおり、
CODEC、符号化技術も異常なくらいの速さで進化しているの
で、そのあたりを考えた上でアクセス系の伝送容量はどうある
べきか、遅延はどうあるべきかを考えていく必要があると思っ
ています。FMC(Fixed Mobile Convergence)とモバイルの連
携では、オンラインゲームにおいては、やはり低遅延化をどう
やって実現するかというのが大きな課題の一つです。最近よく
言われているのは、ユビキタス化ということで、NTM(Network
Traversal with Mobility)もそうですが、1人が100個のノード
を持つとして、全人口で100億個ぐらいのノード間通信にて何
もかも管理して差し上げましょうというのもあります。あとは、
少々のことでは通信が途絶えないような高信頼性を如何にして
担保するかということです。ただし、大量のエネルギーを使っ
て信頼性を上げるとか、多額のコストをかけて信頼性を上げる
のではなくて、コスト効率を上げながら、かつ地球に優しい省
エネ化をしつつ、どうやって装置系を構成していくかというと
ころが大きな課題なのです。
光アクセスシステム技術はどこに向かうのか
SEMINAR REPORT
日本電信電話株式会社
アクセスサービスシステム研究所
第一推進プロジェクトマネージャ
木村 秀明 氏
基盤設備の重要性
伝送系の方向性
SCATLINE Vol.93 September, 2013
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基本的にはこの4つを大きな流れとして、取り組んでいかな
ければいけないと感じています。この大きな流れを図1に示し
ます。
図1 社会像(1) -大きな流れ-
あと、少々気をつけないといけないのは、広ダイナミックレ
ンジ化の問題です。従来、電話は誰も使う、メールも誰も使う、
映像系は見る人は見るし、スマートフォンは若い人は使うけれ
どもお年寄りは使わない。このような状況が益々拡大していく
のではないかというのが当方の読みです。つまり、電話しか使
えない人は電話しか使わない。ヘビートラヒックは使う人は使
う。要するに、使い方が 2極化、3極化、マルチ化していくの
ではないかというのが当方の読みです。
従来、ネットワークはどちらかというと最大値設計です。使
うか使わないか判らないものに対して、基準を決めてそれに対
して装置を開発していくということでした。この流れを汲むと、
確かに平均レートは上がっていくのですが、その中でも使わな
い人は使わない。だから、使い方が違う人達の分布が変わって
くるのではないかと思っております。
また、大きな流れとしては、10年~20年前、OEIC(Optical
Electrical Integrated Circuit)で光と電気を融合すればコストが
安くなるのではという話が多々あって、当時は雑音の問題でう
まくいかなかったところがあったのですが、最近シリコンフォ
トニクスなどのキーワードをよく聞くと思いますが、シリコン
を使って電気と光をインテグレートしていくというのが、たい
そう盛んに行われています。東南アジア、国外の話なのですが、
この地域が世界をリードしているというところもあって、そこ
で今日本では、東大を初めとして、追いつき追い越せというよ
うな感じで研究開発が進められていると思っています。これら
がバックグランドして存在する問題なのです。
社会像として次に考えるべきことは、社会基盤として ICTの
重要性です。電気、ガス、水道と同じように、通信というのは
これがなければどうにもならないという状況になっています。
通信をライフラインとして考えた場合、電気、ガス等とは何が
違うのかという観点で図2にまとめてみました。
電気、ガス等はコンセントをひねれば出てきます。通信は契
約して、それぞれの契約に応じて色々設定しなければいけない
し、大変なのは、ONU(Optical Network Unit)、フレッツなん
とかがあって、家で使おうとしてもなかなか難しいというのが、
やはりここが電気、水道等とは違うところです。
課金には定額制や他に色々ありますが、従量制のような使っ
た分だけ払えば良いでしょうといった課金制度もある。最近で
は従量課金も重要視されてきていますが、今はこのような固定
課金の状況にあるということです。それで、通信系はどうある
べきかとなると、誰でも簡単に使いたいときに使った分だけ料
金を支払うというのを実現していかないと、本当の意味でのラ
イフラインとしては何か足りないのではないかという気がして
おります。
図2 社会像(2) -社会基盤としての ICTの重要性-
さらにアクセス系に要求される課題について考える必要性が
あります。図3に示すように、色々な課題があると思っていま
す。
リッチコンテンツ、帯域を必要とするようなものが普及して
きます。昨今話題なっているのはM2M(Machine to Machine)
で、これの ICTをどうやって高度化していくか。無線は重要な
インフラになっているので、無線をどうやって有線に取り込ん
でいくかを考えていかなければいけません。
それでは、アクセス系で収容しようとしたときにどんな課題
があるのかというと、トラヒックの増加、あるいはダイナミッ
クレンジしだいでその分布が変わることに対して、設備をどの
ように設置していくかを考える必要があります。これに伴って、
待機率が上がると電力が上がるという法則があるので、この当
たりをどのように抑えていくか。デバイステクノロジーで抑え
るという方法がありますが、これ以外にアーキテクチャーや伝
送方式、これら3つの組み合わせで如何にして電力を抑えてい
くかを問われています。
図3 社会像(3) -アクセス系に要求される様々な課題-
アルカテル・ルーセントベル研では、今の電力は理論的には
1000 分の1に抑えるのは可能だといった研究開発も進められ
ていますので、この当たりの考え方が本当に正しいかどうかも
含めて、電力については色々探究していく必要があるのではな
いかと思っています。
あと、よく言われるのは、色々なサービスがリリースされて、
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それで色々な機能が欲しくなってきます。この実現のためにハ
ードウエアを替えるというのはやはりコスト的に割が合わない
ので、機能追加や変更に対してどの様にして簡単にインテグレ
ートしていくのかが大きな課題です。
(2) アクセス系の研究開発動向
アクセス系の研究開発の方向性を示したのが図4です。シナ
リオは色々あったと思いますが、メタルで提供していたものが
光になって、サービスの速度に対してネットワークが遅かった
ということもあって、速度を速くすればそれに見合ったサービ
スが出てきました。10年前はこういう時代だったわけです。
図4 アクセスシステム系研究開発動向
STM-PON(Synchronous Transfer Mode-Passive Optical
Network)からATM-PON(Asynchronous Transfer Mode-PON)、
B-PON(Broadband-PON)とあって、今はGE-PON(Gigabit
Ethernet-PON)を使っていますが、今後これが10Gb/sになり、
その後100Gb/sになると思います。
恐らくスーパーハイビジョン「4K・8K」問題もあって10Gb/s
ぐらいまでは行くとは思いますが、その先がこのままの流れで
行くかどうかは疑問を感じています。確かにモバイル系のトラ
ヒックは増えていますが、アクセス系なのでコア系に集めたと
ころのトラヒックは上がっていきますが、アクセス系のところ
が本当に100Gb/s必要かというのは、いささか疑問に思います。
そういう意味では、トラヒックの伸びを示す図4の矢印が水平
方向に折れ曲がっていますが、こういう流れをたどるであろう
と、ある意味で希望的観測を示しております。
もう一つ抑さえておかなければいけないのが、10Gb/sぐらい
まではアクセス系は太くなると思いますが、それ以降は太くな
るプラス何か違う軸でもって進んでいくところです。フレキシ
ブル化というのは、ユーザーのニーズに合わせてネットワーク
がダイナミックに変わっていく SDN(Software Defined
Networking)のようなソフトウエア型のネットワークの一つで
あるかもしれませんが、どちらかというと、この柔軟性のある
方向に舵を切っていく必要があるのではないかなと思っていま
す。
これまではTDM(Time Division Multiplexing)での高速化を
ずっと続けてきています。TDMではどこに力を入れるかという
と、電気デバイスのところです。そういうわけで、GE-PONで
は 1Gb/s のバースト用レシーバーが必要です。10Gb/s ではそ
のまた 10 倍のバースト用受信機が必要になる。送信系も同様
で、TDMはどちらかというと電気デバイスに依存するところが
ありました。
本当にそれで良いのかというのが最近思うところで、10Gb/s
以降は、コア系で使われている技術をアクセス系でも使えるよ
うな仕組み、光技術をもう少し活性化する次なる技術を弾込め
する領域を造っていく必要があるという思いがあって、波長を
利用したり光デバイスをうまく利用したりするような技術でも
って、フレキシブルなネットワークが作れるのではないかと最
近は考えています。結果として、それが産業界を盛り上げて、
負のスパイラルではなく正のスパイラルに入って、色々な技術
が弾込めされて、その当たりも考えながらアクセス系の研究開
発を進めていかなければいけないと思っております。
アクセス系の進展はSTM-PONからB-PON、GE-PONと来
ていますが、これを振り返っているのが図5に示すFTTx(Fiber
To The x)の実用化の歴史です。STM-PON、B-PON、GE-PON
と速度を上げながら来ていますが、今のGE-PONが10年ぐら
いは使われるような状況です。
図5 FTTxシステム実用化の歴史
このGE-PONの後の10GE-PONの標準化も終わっているの
で、次は次世代PONが来るだろうというところを図 6は示し
ています。
図6 次世代PONシステム標準化動向
次世代 PON の標準化は、IEEE ではベンダー中心で、
ITU-T/FSAN ( International Telecommunication
Union-Telecommunication sector/ Full Service Access Network)
では旧キャリアが主体、オペレーターが中心の会合です。
ITU-T/FSANではNG-PON(Next Generation-PON)というこ
とで会合が持たれており、この先 NG-PON2、さらに Post
NG-PON2といった標準化活動が進められると思います。
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ITU-T の下にオペレーターが集まって、そこに寄書を出すと
か連携を取るような場がFSANです。その中での検討のシナリ
オを簡単に図7にまとめています。
10GE-PON は NG-PON2 の会合でほぼ決まりました。次な
るターゲットはTWDM-PON(Time and Wavelength Division
Multiplexed-PON)と呼ばれていますが、TDM-PON(Time
Division Multiplexed-PON)をさらに波長で束ねていくものです。
例えば、赤色(1 波)の TDM-PON で足りなかったら青色(2
波目)を追加して、それをまたTDMに乗せて10Gb/s+10Gb/s
で計20Gb/sに、8色(8波)利用したら計80Gb/sになる、と
いうような追加型の波長多重を TWDM-PON と呼んでいます
が、このような方向で検討することが決まっております。ただ
し、図7のTWDM-PONのところに Option WDM Overlay と
ありますが、別の考えを持っている人達がいて、コヒーレント
を使って距離を延ばすことを考えているようです。TDMではや
はりDBA(Dynamic Bandwidth Allocation)とかで遅延が生じ
るので、そういう意味では、モバイル系というのは、今の基準
では装置に対する遅延の増加は許されていないところもあるよ
うです。遅延に関する条件が厳しいので、電気制御をしない生
のWDMを使って装置間を結んで情報伝達するために、オプシ
ョンとしてのWDM Overlayということで、コヒーレントも含
めて検討に加わっているということです。
この先はあまり見えていないのですが、Post NG-PON2とい
うことで今は議論がなされようとしています。アメリカのOFC
(Optical Fiber Communication Conference and Exposition)会
合でも、この当たりの検討に向けたワークショップが開かれる
という状況になっております。
図7 FSAN NG-PON Task Groupでの検討シナリオ
(3) アクセス系への要求条件
アクセス系への要求条件としては、まずはネットワークの信
頼性をどうやって担保するかであり、その次は将来のマイグレ
ーションを考えておかないといけないということです。ネット
ワークは継続して稼働しているものであって、新しいネットワ
ークに移るときのつなぎがスムーズに行われるように、初めか
ら考えておかなければいけないということです。アクセス系へ
の要求条件を図8に示します。
あとは、最近はサービス系からの要求が結構強いというのが
挙げられます。「こういうサービスを考えたのだが、ネットワー
クは今こういうのをサポートできていないので、できるように
してもらえるのか?」というのが最近の状況です。このような
いつ来るか判らない要求に対して、如何にして効率よく動ける
か、効率的に動き易いネットワークを考えておかないといけな
いです。“全取替する”⇒“そのような投資は無理”⇒“それではサ
ービスが打てない”⇒“それでは儲からない”これでは負のスパイ
ラルに陥ってしまいます。
図8 アクセス系への要求条件
(4) 色々な多重伝送技術
ネットワークで多大な費用がかかるのは、最初は設備投資も
そうですが、やはり運用コストです。管理していくのに異常と
思えるほどのコストがかかっています。これを如何にして2分
の 1 に、3 分の 1 にしていくのか、更にどうやって 10 分の 1
にしていくのか、というところが今の課題です。
また、トラヒックが増える、即ち電力が増えるという理論は、
今ではもはや通用しません。トラヒックが 10 倍になっても電
力は今と同じ、効率が 10 分の1にならないと、もはやネット
ワークは保たないという状況に今やなってしまっているのが実
状です。
最初に TDM伝送技術について簡単に説明します。図 9に示
します。
図9 伝送技術 -Time Division Multiplexing-
TDMというのはSTM-PON、B-PONも含めてその後採用さ
れてきた時間軸にデータが流れる方式です。下りは OLT
(Optical Line Terminal)側から連続的にユーザーそれぞれに対
応したパケットを流して、ユーザーがそれぞれ自分のところを
取り出すという方式です。上りが結構難しくて、距離が違うと
下手をするとスプリッターのところでぶつかってしまいます。
そのため、OLTとONUはぶつからないように伝送時間を測っ
て、スプリッターのところで信号が並ぶように、OLT、ONUの
間でタイミングを調整しています。実は欠点があって、距離が
異なったり、レーザーの光の質が変わったりしてレベル差が生
じると、強い信号の後の弱い信号の抽出が難しくなります。バ
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ースト対応という技術が必要で、今のところ 10Gb/s まで対応
できている状況です。これを100Gb/sまで持っていくとなると、
LSIのバースト対応は無理だろうということで、TDMの限界が
見えてきたような状況です。
次に控えている技術というのが WDM です。これは単純で、
時間軸上に並べた場合を図 10 に示していますが、これは別に
時間軸で重なっていても構いません。ユーザー当たり1波でも
2 波でもよく、それぞれをデータとして取り出す方法です。信
号間の干渉は基本的になく、同じ強さの光が連続して来るので
バースト対応能力はそれほど高くなくても良いということです。
図 10 はWDMと言いながら、もう少し複雑にしたもので、
OLT から例えば 40Gb/s の信号を送りたいのに 1 波当たり
10Gb/sしか能力がない場合、4波に分けて送ることで4つを集
めて 40Gb/s にしてしまうということで、数年前に LSI を試作
しました。実はこのLSIは色々な本数の波が出せるということ
で、色々なレートに対応したフレキシブルMUXということで、
WDMが当たり前になったときのために、NTT研究所としては
こういった開発を行っていたということの一例です。
図10 伝送技術 -Wavelength Division Multiplexing-
さらにFDM(Frequency Division Multiplexing)、周波数多重
です。図11に示します。
図11 伝送技術 -Frequency Division Multiplexing-
周波数といっても無線でいうところの周波数とは違い、先ほ
どのWDMでいうところの波長と同じWavelengthのことです。
なにゆえ波長と呼ばないでFrequencyと呼んでいるかというと、
WDM より波長間隔をもの凄く細かく縮めて、色々なサービス
を束ねて送れるものだからです。この方式は、多くのサービス
が提供されていて、色々なタイプのユーザーがいて、波長をま
とめて利用するのではなく、個々に細かく割り当てて利用する
場合のサービス提供方式としての利用が考えられます。10年ぐ
らい前から検討しているといった状況です。光テクノロジーを
十二分に活用している技術です。
さらにその次の技術というのが、CDM(Code Division
Multiplexing)、符号分割多重です。図12に示します。光のCDM
ということでOCDM(Optical Code Division Multiplexing)、さ
らに先の技術を NTT としても検討しているということです。
CDMの適用領域は、FDMよりももっと波が重ねられて詰めて
使えるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)的