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本書は製品とともに大切に保管してください N8103-129/130 RAIDコントローラ ユーザーズガイド まえがき このたびは、本製品をお買い上げいただきまことにありがとうございます。 本書は、N8103-129/130 RAID コントローラ(以降「RAID コントローラ」と呼ぶ)を正しく、安全に設置、 使用するための手引きです。本 RAID コントローラを取り扱う前に必ずお読みください。また、本 RAID ントローラを使用する上でわからないこと、不具合が起きたときにもぜひご利用ください。本書は、必要な 時にすぐに参照できるように必ずお手元に保管してください。 RAID コントローラを取り付ける本体装置の取り扱いについての説明は、本体装置のユーザーズガイドを ご覧ください。また、本 RAID コントローラを取り扱う前に「使用上のご注意」を必ずお読みください。 製品をご使用になる前に必ず本書をお読みください。 本書は熟読の上、大切に保管してください。
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N8103-129/130 RAIDコントローラ ユーザーズガイド...本書は製品とともに大切に保管してください N8103-129/130 RAIDコントローラ ユーザーズガイド

May 18, 2020

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本書は製品とともに大切に保管してください

N8103-129/130 RAIDコントローラ ユーザーズガイド

まえがき

このたびは、本製品をお買い上げいただきまことにありがとうございます。

本書は、N8103-129/130 RAID コントローラ(以降「RAID コントローラ」と呼ぶ)を正しく、安全に設置、

使用するための手引きです。本 RAID コントローラを取り扱う前に必ずお読みください。また、本 RAID コ

ントローラを使用する上でわからないこと、不具合が起きたときにもぜひご利用ください。本書は、必要な

時にすぐに参照できるように必ずお手元に保管してください。

本 RAID コントローラを取り付ける本体装置の取り扱いについての説明は、本体装置のユーザーズガイドを

ご覧ください。また、本 RAID コントローラを取り扱う前に「使用上のご注意」を必ずお読みください。

製品をご使用になる前に必ず本書をお読みください。 本書は熟読の上、大切に保管してください。

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ii

商標について

Microsoft とそのロゴおよび、Windows、MS、MS-DOS は米国 Microsoft 社の米国およびその他の国における登録商標で

す。 LSI および LSI ロゴ・デザインは LSI 社の商標または登録商標です。 ESMPRO®、EXPRESSBUILDER、Universal RAID Utility は、日本電気株式会社の商標です。

ご注意

(1) 本書の内容の一部または全部を無断転載することは禁止されています。 (2) 本書の内容に関しては将来予告なしに変更することがあります。 (3) NECの許可なく複製・改変などを行うことはできません。 (4) 本書は内容について万全を期して作成いたしましたが、万一ご不審な点や誤り、記載もれなどお気づきのことがあ

りましたら、お買い求めの販売店にご連絡ください。 (5) 運用した結果の影響については(4)項にかかわらず責任を負いかねますのでご了承ください。 (6) 落丁、乱丁本はお取り替えいたします。

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iii

このユーザーズガイドは、必要なときすぐに参照できるよう、お手元に置いておくようにしてください。 「使用上のご注意」を必ずお読みください。

使用上のご注意 ~必ずお読みください~

本製品を安全に正しくご使用になるために必要な情報が記載されています。

安全に関わる表示について

本書では、安全にお使いいただくためにいろいろな絵表示をしています。表示を無視し、誤った取り扱いを

することによって生じる内容を次のように区分しています。内容をよく理解してから本文をお読みください。

人が死亡する、または重傷を負うおそれがあることを示します。

火傷やけがなどを負うおそれや物的損害を負うおそれがあることを示しま

す。

危険に対する注意・表示は次の3種類の記号を使って表しています。それぞれの記号は次のような意味を持

つものとして定義されています。

注意の喚起

この記号は危険が発生するおそれがあることを表し

ます。記号の中の絵表示は危険の内容を図案化したも

のです。

(例)

(感電注意)

行為の禁止

この記号は行為の禁止を表します。記号の中や近くの

絵表示は、してはならない行為の内容を図案化したも

のです。

(例)

(分解禁止)

行為の強制

この記号は行為の強制を表します。記号の中の絵表示

は、しなければならない行為の内容を図案化したもの

です。危険を避けるためにはこの行為が必要です。

(例)

(プラグを抜け)

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本書で使用する記号とその内容

注意の喚起

特定しない一般的な注意・警告を示します。

感電のおそれがあることを示します。

高温による障害を負うおそれがあることを示します。

発煙または発火のおそれがあることを示します。

行為の禁止

特定しない一般的な禁止を示します。

分解・修理しないでください。感電や火災のおそれがあります。

ぬれた手で触らないでください。感電するおそれがあります。

行為の強制

電源コードをコンセントから抜いてください。火災や感電のおそれがあります。

特定しない一般的な使用者の行為を指示します。説明に従った操作をしてください。

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安全上のご注意

本製品を安全にお使いいただくために、ここで説明する注意事項をよく読んでご理解していただき、安全に

ご活用ください。記号の説明については巻頭の『安全にかかわる表示について』の説明をご覧ください。

<全般的な注意事項>

人命に関わる業務や高度な信頼性を必要とする業務には使用しない

本製品は、医療機器、原子力設備や機器、航空宇宙機器、輸送設備や機器など人命

に関わる設備や機器、および高度な信頼性を必要とする設備や機器などへの組み込

みや制御等の使用は意図されておりません。これら設備や機器、制御システムなど

に本製品を使用され、人身事故、財産損害などが生じても、当社はいかなる責任も

負いかねます。

煙や異臭・異音がしたまま使用しない

万一、煙、異臭、異音などが生じた場合は、ただちに本体装置の電源をOFFにして

電源コードをACコンセントから抜いてください。その後、お買い求めの販売店また

は保守サービス会社にご連絡ください。そのまま使用すると火災の原因となります。

針金や金属片を差し込まない

通気孔やカートリッジ挿入口から金属片や針金などの異物を差し込まないでくださ

い。感電するおそれがあります。

装置内に水や異物を入れない

装置内に水などの液体、ピンやクリップなどの異物を入れないでください。火災や

感電、故障の原因となります。もし入ってしまったときは、すぐに本体装置の電源

をOFFにして電源コードをACコンセントから抜いてください。分解しないで販売店

または保守サービス会社に連絡してください。

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<電源・電源コードに関する注意事項>

電源がONのまま取り付け・取り外しをしない

本体装置への取り付け・取り外しの際や、周辺機器との接続の際は必ず主電源に接

続している電源コードをACコンセントから抜いてください。電源コードがACコンセ

ントに接続されたまま取り付け・取り外しや接続をすると感電するおそれがありま

す。

破損したケーブルを使用しない

ケーブルを接続する前にコネクタが破損していたり、コネクタピンが曲がっていた

り、汚れたりしていないことを確認してください。破損や曲がっているコネクタお

よび汚れたコネクタを使用するとショートにより火災を引き起こすおそれがありま

す。

ぬれた手で電源コードをもたない

本製品の取り付け・取り外しの場合は、ぬれた手で本体装置の電源コードの抜き差

しをしないでください。感電するおそれがあります。

電源コードのケーブル部を持って引き抜かない

本体装置の電源コードの抜き差しは、ケーブル部を持って引っ張らないでください。

ケーブルが傷み、感電や火災の原因となります。

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<設置・移動・保管・接続に関する注意事項>

プラグを差し込んだままインタフェースケーブルの取り付けや取り外しをしない

インタフェースケーブルの取り付け/取り外しは本体装置の電源コードをコンセン

トから抜いて行ってください。たとえ電源をOFFにしても電源コードを接続したま

まケーブルやコネクタに触ると感電したり、ショートによる火災を起こしたりする

ことがあります。

指定以外のインタフェースケーブルを使用しない

インタフェースケーブルは、NECが指定するものを使用し、接続する装置やコネク

タを確認した上で接続してください。指定以外のケーブルを使用したり、接続先を

誤ったりすると、ショートにより火災を起こすことがあります。 また、インタフェースケーブルの取り扱いや接続について次の注意をお守りくださ

い。 ケーブルを踏まない。 ケーブルの上にものを載せない。 ケーブルの接続がゆるんだまま使用しない。 破損したケーブルを使用しない。 破損したケーブルコネクタを使用しない。 ネジ止めなどのロックを確実に行ってください。

腐食性ガスの存在する環境で使用または保管しない

腐食性ガス(二酸化硫黄、硫化水素、二酸化窒素、塩素、アンモニア、オゾンなど)

の存在する環境に設置し、使用しないでください。 また、ほこりや空気中に腐食を促進する成分(塩化ナトリウムや硫黄など)や導電

性の金属などが含まれている環境へも設置しないでください。装置内部のプリント

板が腐食し、故障および発煙・発火の原因となるおそれがあります。もしご使用の

環境で上記の疑いがある場合は、販売店または保守サービス会社にご相談ください。

高温注意

本体装置の電源をOFFにした直後は、内蔵型の物理デバイスなどをはじめ装置内の

部品が高温になっています。十分に冷めたことを確認してから取り付け/取り外しを

行ってください。

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<お手入れに関する注意事項>

自分で分解・修理・改造はしない

本製品の分解や、修理・改造は絶対にしないでください。装置が正常に動作しなく

なるばかりでなく、感電や火災の危険があります。

プラグを差し込んだまま取り扱わない.

お手入れは、本体装置の電源をOFFにして、電源コードをACコンセントから抜いて

ください。たとえ電源をOFFにしても、電源コードを接続したまま装置内の部品に

触ると感電するおそれがあります。

中途半端に取り付けない

DCケーブルやインタフェースケーブルは確実に取り付けてください。中途半端に取

り付けると接触不良を起こし、発煙や発火の原因となるおそれがあります。

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<運用中の注意事項>

雷がなったら触らない

雷が鳴りだしたら、本製品内蔵の本体装置には、触れないでください。感電するお

それがあります。

ペットを近づけない

本製品が内蔵された本体装置にペットなどの生き物を近づけないでください。排泄

物や体毛が装置内部に入って火災や感電の原因となります。

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取り扱い上のご注意 ~装置を正しく動作させるために~

本製品を使用するときに注意していただきたいことを次に示します。これらの注意を無視して、本製品を使

用した場合、資産(データやその他の装置)が破壊されるおそれがありますので必ずお守りください。

本製品は Express5800 シリーズに Serial-Attached SCSI(SAS)機器、および Serial ATA (SATA)機器を接続するための RAID コントローラです。他の目的では使用しないでください。

本製品は大変デリケートな電子装置です。本製品を取り扱う前に、本体装置の金属フレーム部分な

どに触れて身体の静電気を逃がしてください。本製品の取り扱いは端の部分を持ち、表面の部品や

コネクタと接続する部分には触れないようにしてください。また、本製品を落としたり、ぶつけた

りしないでください。

本製品に接続可能な本体装置、増設用 HDD ケージ、物理デバイスについては、お買い求めの販売店

にお問い合わせください。

本製品は、他の PCI ボード(RAID コントローラ、ミラーリングボード、SCSI コントローラ等)の

混在使用を制限している場合があります。本製品を他の PCI ボードと混在してご使用になる場合は、

混在が可能かどうかお買い求めの販売店にご確認ください。

本製品が内蔵された本体装置のそばでは、携帯電話や PHS、ポケットベルの電源を OFF にしてく

ださい。電波による誤動作の原因となります。

この装置は、クラスB情報技術装置です。この装置は、家庭環境で使用することを

目的としていますが、この装置がラジオやテレビジョン受信機に近接して使用される

と、受信障害を引き起こすことがあります。

取扱説明書に従って正しい取り扱いをして下さい。 VCCI-B

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本書について

本書は、Windows などのオペレーティングシステムやキーボード、マウスといった一般的な入出力装置など

の基本的な取り扱いについて十分な知識を持ったユーザを対象として記載されています。

<本書の記号について>

本書の中には安全に関わる注意記号の他に次の3種類の記号を使用しています。それぞれの記号は次のよう

な意味をもつものとして定義されています。

装置を取り扱う上で、守らなければいけないことや、特に注意すべき点を示します。

装置を取り扱う上で、確認をしておく必要がある点を示します。

知っておくと役に立つ情報や便利なことを示します。

梱包箱の中身について

梱包箱の中には本製品以外に色々な添付品が同梱されています。本製品に添付の構成品表を参照し、全ての

添付品が揃っていることを確認してください。万一、足りないものや損傷しているものがあった場合には、

本製品をご購入された販売店にご連絡ください。

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第三者への譲渡について

本製品を第三者に譲渡(または売却)する時には、必ず本書を含む全ての添付品をあわせて譲渡(または売

却)してください。

物理デバイス内のデータについて 譲渡する装置内に搭載されている物理デバイスに保存されている大切なデータ(例えば顧客情報や企業の経理情報など)が第三者へ漏洩することの無いようにお客様

の責任において確実に処分してください。 WindowsやLinuxなどのオペレーティングシステムの「ゴミ箱を空にする」操作やオ

ペレーティングシステムの「フォーマット」コマンドでは見た目は消去されたよう

に見えますが、実際のデータは物理デバイスに書き込まれたままの状態にあります。

完全に消去されていないデータは、特殊なソフトウェアにより復元され、予期せぬ

用途に転用されるおそれがあります。 このようなトラブルを回避するために市販の消去用ソフトウェア(有償)またはサー

ビス(有償)を利用し、確実にデータを処分することを強くお勧めします。データの消

去についての詳細は、お買い求めの販売店または保守サービス会社にお問い合わせ

ください。 なお、データの処分をしないまま、譲渡(または売却)し、大切なデータが漏洩さ

れた場合、その責任は負いかねます。

ソフトウェアに関しては、譲渡した側は一切の複製物を所有しないでください。また、インストールした装

置から削除した後、譲渡してください。

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廃棄について

本製品の廃棄については、各自治体の廃棄ルールに従って分別廃棄して下さい。詳しくは、各自治体にお問

い合わせ下さい。

物理デバイスやバックアップデータカートリッジ、フロッピーディスク、その他書

き込み可能なメディア(CD-R/CD-RWなど)に保存されているデータは、第三

者によって復元や再生、再利用されないようお客様の責任において確実に処分して

から廃棄してください。個人のプライバシーや企業の機密情報を保護するために十

分な配慮が必要です。

データの保管について

オペレータの操作ミス、衝撃や温度変化等による装置の故障によってデータが失われる可能性があります。

万一に備えて、物理デバイスに保存されている大切なデータは、定期的にバックアップを行ってください。

輸送について

本製品を輸送する際は、『第1章 概要』を参考に本体装置から本製品を取り出し、本製品とすべての添付品

を購入時の梱包箱に入れてください。

保守用部品について

本製品の保守用部品の保有期間は、製造打ち切り後5年です。

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本書で使用する略称

正 式 名 称 略 称 N8103-129/130 RAID コントローラ ユーザーズガイド 本書 N8103-129/130 RAID コントローラ RAID コントローラ オペレーティングシステム OS Universal RAID Utility URU ドライブグループ(Drive Group) DG 論理ドライブ バーチャルドライブ(Virtual Drive)

VD

ハードディスクドライブ ソリッドステートドライブ(SSD)

物理デバイス

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目 次

まえがき ....................................................................................................................................... i 使用上のご注意 ~必ずお読みください~.................................................................................iii 本書で使用する記号とその内容.................................................................................................. iv 安全上のご注意............................................................................................................................ v 取り扱い上のご注意 ~装置を正しく動作させるために~........................................................ x 本書について .............................................................................................................................. xi 梱包箱の中身について ................................................................................................................ xi 第三者への譲渡について ............................................................................................................xii 廃棄について .............................................................................................................................xiii データの保管について ...............................................................................................................xiii 輸送について .............................................................................................................................xiii 保守用部品について ..................................................................................................................xiii 本書で使用する略称 ..................................................................................................................xiv

第 1 章 概要............................................................................................................................1 1.運用上のご注意~必ずお守りください~...................................................................................... 1

1-1. Universal RAID Utility のインストールについて .................................................................. 1 1-2. パトロールリードによる予防保守 ....................................................................................... 2 1-3. ディスクの予防交換............................................................................................................. 3 1-4. バッテリの定期リフレッシュ .............................................................................................. 4 1-5. 休止/スタンバイ状態について........................................................................................... 4 1-6. N8103-115 RAID コントローラと混在実装する場合 ............................................................ 4

2.仕様 ............................................................................................................................................... 5 3.本 RAID コントローラの特徴 ........................................................................................................ 5 4.各部の名称と機能 ......................................................................................................................... 6 5.ハードウェアのセットアップ........................................................................................................ 8

5-1. ブラケットの選択・取り付けについて ................................................................................ 8 5-2. 本 RAID コントローラ取り付け時の注意事項...................................................................... 9 5-3. LED ケーブルの接続について ........................................................................................... 10

第 2 章 RAID について ........................................................................................................11 1. RAID の概要 ............................................................................................................................... 11

1-1. RAID(Redundant Array of Inexpensive Disks)とは ............................................................. 11 1-2. RAID レベルについて ......................................................................................................... 11 1-3.ドライブグループ(Drive Group) .......................................................................................... 12 1-4.バーチャルドライブ(Virtual Drive)....................................................................................... 12 1-5.パリティ(Parity)................................................................................................................... 13 1-6.ホットスワップ(Hot Swap).................................................................................................. 13 1-7.ホットスペアディスク(Hot Spare)....................................................................................... 13 1-8.ライトキャッシュ設定 (Write Cache Policy) ...................................................................... 14

2. RAID レベル .............................................................................................................................. 16 2-1. RAID レベルの特徴............................................................................................................. 16 2-2.「RAID0」について............................................................................................................. 17 2-3.「RAID1」について............................................................................................................. 17 2-4.「RAID5」について............................................................................................................. 18 2-5.「RAID6」について............................................................................................................. 18 2-6.「RAID10」について........................................................................................................... 19 2-7.「RAID50」について........................................................................................................... 19

第 3 章 本 RAID コントローラの機能について....................................................................20 1.リビルド...................................................................................................................................... 20

1-1.マニュアルリビルド(手動リビルド)..................................................................................... 20 1-2.オートリビルド(自動リビルド)............................................................................................ 20

2.パトロールリード ....................................................................................................................... 21 3.整合性チェック ........................................................................................................................... 21 4.バックグラウンドイニシャライズ .............................................................................................. 22 5.リコンストラクション ................................................................................................................ 23

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5-1. Removed physical drive...................................................................................................... 23 5-2. Migration only ..................................................................................................................... 23 5-3. Migration with addition ........................................................................................................ 23

第 4 章 バーチャルドライブの作成 .....................................................................................25 1.WebBIOS を使用する前に .......................................................................................................... 25

1-1. WebBIOS と Universal RAID Utility の表示......................................................................... 25 1-2.サポート機能 ....................................................................................................................... 26 1-3.バーチャルドライブ作成時の注意事項................................................................................ 26

2. WebBIOS の起動とメニュー ..................................................................................................... 28 2-1. WebBIOS の起動 ............................................................................................................... 28 2-2. Main Menu.......................................................................................................................... 29 2-3. Controller Properties........................................................................................................... 32 2-4. Scan Devices...................................................................................................................... 37 2-5. Virtual Drives ...................................................................................................................... 38 2-6. Drives ................................................................................................................................. 39 2-7. Configuration Wizard .......................................................................................................... 42 2-8. Controller Selection ............................................................................................................ 42 2-9. Physical View / Logical View............................................................................................... 42 2-10. Events...............................................................................................................................42 2-11. Exit.................................................................................................................................... 43

3. バーチャルドライブの構築 ....................................................................................................... 44 3-1.Configuration Wizard ........................................................................................................... 44 3-2. Configure SPAN.................................................................................................................. 53 3-3. VD Definition 設定項目....................................................................................................... 60

4. 各種機能操作方法...................................................................................................................... 64 4-1. 整合性チェック(Check Consistency)機能 ..................................................................... 64 4-2. マニュアルリビルド機能 ................................................................................................... 66 4-3. ホットスペアの設定........................................................................................................... 70 4-4. リコンストラクション機能 ................................................................................................ 73 4-5. Locate 機能......................................................................................................................... 75 4-6. Slow Initialize 機能 .............................................................................................................. 76 4-7. WebBIOS と Universal RAID Utility .................................................................................... 77

第 5 章 運用・保守...............................................................................................................80 1.保守サービス...............................................................................................................................80 2.予防保守...................................................................................................................................... 80

2-1.データのバックアップ......................................................................................................... 80 3.保守機能について ....................................................................................................................... 81

3-1. Configuration on Disk(COD)機能 ........................................................................................ 81 3-2.リビルド機能 ....................................................................................................................... 81 3-3.リフレッシュ機能 ................................................................................................................ 82

4. 本 RAID コントローラの交換 .................................................................................................... 83 5. 障害時の対処............................................................................................................................. 84

5-1. エラーメッセージ .............................................................................................................. 84 5-2. トラブルシューティング ................................................................................................... 88

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第 1 章 概要

本 RAID コントローラを初めてお使いになる場合は、この章からお読みください。

ここでは、本 RAID コントローラの運用上必ずお守りしていただきたい事項、ならびに、本 RAID コントロー

ラの特徴とハードウェアのセットアップについて説明します。

1.運用上のご注意~必ずお守りください~

本 RAID コントローラを安全に運用していただくため、以下の注意事項をお守りください。

1-1. Universal RAID Utility のインストールについて

本RAIDコントローラをオペレーティングシステム(以降「OS」と呼ぶ)上から管理することができる管理ユー

ティリティ Universal RAID Utility を必ずインストールしてください。本ユーティリティをインストールする

と、以下のような RAID システムの管理を行えるようになります。

RAID システム上発生したイベントや異常がログに登録され、システムの障害解決や診断に有効活用

できます。

ESMPRO を使用して Universal RAID Utility のイベント情報を監視できます。

マニュアルリビルド / 整合性チェックを実行できます。

Universal RAID Utility のインストール方法は、本体装置添付の EXPRESSBUILDER に収められている「本

体装置のユーザーズガイド」、「Universal RAID Utility ユーザーズガイド」を参照してください。

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1-2. パトロールリードによる予防保守

物理デバイスの後発不良に対する予防保守として、本 RAID コントローラではパトロールリードが定期的に

動作します。この機能により、物理デバイス の後発不良を早期に発見し修復することができます。

パトロールリードの詳しい機能については、『第 3 章本 RAID コントローラの機能について』を参照してく

ださい。

パトロールリード実行中は、物理デバイスのアクセスLEDが頻繁に点滅

します。

パトロールリードがメディアエラーを発見、修復した場合以下のイベントが URU のログビューアや

OS のシステムログに登録される場合がありますが異常ではありません。

・ログビューア

種類 情報

イベント ID 319

説明 [CTRL:X PD:Y(ID=z) (物理デバイスの製造元/製品名 物理デバイ

スのファームウェアバージョン)] 物理デバイスで修復済メディア

エラーが発生しました。

・システムログ

ソース raidsrv

種類 情報

イベント ID 319

説明 [CTRL:X PD:Y(ID=z)( 物理デバイスの製造元/製品名 物理デバイ

スのファームウェアバージョン)] 物理デバイスで修復済メディア

エラーが発生しました。

OSがLinuxの場合、システムログ(syslog)には、ソース、種類、イベントIDの情報は表示しません。説明欄の内容のみ記録されます。

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1-3. ディスクの予防交換

運用中に物理デバイスで S.M.A.R.T.エラーが発生したときは、イベントを登録します。S.M.A.R.T.エラーが発生した物理デバイスは故障する可能性があるため、なるべく早く交換してください。

イベントに記載されている ID ナンバーが交換対象ディスクのスロット番号になります。

・ログビューア 種類 警告

イベント ID 305

説明 [CTRL:X PD:X(ID=X) (製造元/製品名 物理デバイスのファーム

ウェアバージョン)] S.M。A.R.T.エラーを検出しました。

・システムログ

ソース raidsrv

種類 警告

イベント ID 305

説明 [CTRL:X PD:X(ID=X) (製造元/製品名 物理デバイスのファーム

ウェアバージョン)] S.M。A.R.T.エラーを検出しました。

交換する物理デバイスを実装しているスロットを確認するために事前に

Locateコマンドを実行することをお奨めします。詳細については第4章

バーチャルドライブの作成の4-5. Locate機能をご参照ください。 上記エラーが発生した場合、[物理デバイスのプロパティ]に表示する

「S.M.A.R.T.」の項目の値が「検出」に変化します。

OSがLinuxの場合、システムログ(syslog)には、ソース、種類、イベントIDの情報は表示しません。説明欄の内容のみ記録されます。

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1-4. バッテリの定期リフレッシュ

RAID コントローラ用バッテリの安定稼動のために、定期的に手動でリフレッシュすることを推奨します。

実行間隔の目安は3ヶ月に1回です。実行ツールならびに手順書は、下記のサポートページにてドキュメン

ト No.015197 で公開しています。本ツールはバッテリのリフレッシュのみに使用してください。

NEC コーポレートサイト: http://support.express.nec.co.jp/pcserver/ →"ドキュメント No.から探す"を選択

→"015197"で検索

ダウンロードした手順書には、本 RAID コントローラが対象 RAID コントローラとして記載されていません

が、問題なく使用することができます。バッテリのリフレッシュの詳細については、『第 5 章運用・保守 3.保守機能について』を参照してください。

【リフレッシュに関する注意事項】

ライトキャッシュ設定を「通常ライトバック(※)」に設定している環境では、リフレッシュが完了するま

でライトスルーで動作します。「常時ライトバック(※)」に設定している環境では、リフレッシュ中でも

ライトバックで動作します。

(※)Universal RAID Utility 上では「通常ライトバック」は「自動切替」、「常時ライトバック」は「Write Back」と表示されます。初期値は「自動切替」です。

リフレッシュ中はできるだけシステムを再起動しないでください。再起動するとリフレッシュが中断され

る場合があります。リフレッシュは約 9 時間掛かります。

1-5. 休止/スタンバイ状態について

本製品をご使用の環境では、休止状態、スタンバイへの移行は行わないで下さい。OS 上、Universal RAID Utility 上に不正なログが登録される場合があります。

1-6. N8103-115 RAID コントローラと混在実装する場合

WebBIOSからN8103-115 RAID コントローラを設定する場合は、本体装置のシステムBIOSからN8103-115 RAID コントローラの Option ROM を Enable にしてご使用ください。設定完了後は Option ROM を Disableに戻してください。

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5

2.仕様

仕 様 項 目

N8103-129 N8103-130 備 考

SAS コネクタ数 内部 2 チャネル 1 チャネルに 4 ポート

キャッシュ容量 256MB PCI バス PCI Express 2.0 準拠 PCI コネクタ PCI Express (x8)

大 PCI バス転送レート 5Gigabits/lane デバイスインターフェース SAS/SATA 対応

大データ転送レート SAS: 6.0 Gb/s SATA: 3.0 Gb/s

RAID レベル 0, 1, 10 0, 1, 5, 6, 10, 50 本体装置への 大搭載数 2 枚 本体装置によって 1 枚の場合があります

大物理デバイス接続台数 8 台 1 チャネルに物理デバイス 4 台接続 大論理ドライブ数 64 ドライブグループ当りの 大数は 64

外形寸法 121(幅)x181(長さ)x22(高)mm 質量 約 0.1 kg 動作電圧 3.3V/12V 消費電力(MAX) 12.4W

動作環境 温度 10°C~35°C 湿度 20%~80%

結露しないこと

3.本 RAID コントローラの特徴

本 RAID コントローラは、SAS/SATA 対応のインターフェースコネクタが 2 チャネル(1 チャネルに 4 ポー

ト)搭載されています。データ転送レートは、各ポートあたり 大 6.0 Gb/s であり、高パフォーマンスを実

現しています。

本 RAID コントローラの特徴

SAS のインターフェースで 大 6.0 Gb/s の転送レート

256MB DDR2 メモリを搭載

1 ボードあたり 大 8 台の SAS/SATA 物理デバイス を接続可能(1 チャネル当たり 4 台)

RAID レベル 0, 1, 5, 6, 10, 50 をサポート

ESMPRO を使った通報監視が可能

障害発生ドライブの自動検出

システムを停止せずに故障物理デバイス の交換(ホットスワップ)が可能

本RAIDコントローラは、PCI ホットプラグ機能をサポートしておりません。 N8103-129ではRAID5、RAID6、および、RAID50は使えません。

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4.各部の名称と機能

本 RAID コントローラの各部の名称を以下に説明いたします。

(本 RAID コントローラ表面)

(本 RAID コントローラ裏面)

5

1 2

4

7

6

3

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7

1 チャネル 1(Port 0~3) SAS ケーブルを接続するためのコネクタです。

2 チャネル 2(Port 4~7) SAS ケーブルを接続するためのコネクタです。

3 HW ラベル 本 RAID コントローラの管理レビジョンを表示しているラベルです。

4 アップグレードキー N8103-130 のみ実装されています。

5 増設バッテリ用コネクタ 増設バッテリ、またはコネクタボードを接続するためのコネクタです。

6 N コードラベル 本 RAID コントローラのNコードを表示しています。

7 PCI Express コネクタ 本体装置の PCI スロット(PCI Express)に接続するコネクタです。

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8

5.ハードウェアのセットアップ

本 RAID コントローラを本体装置に取り付ける際には、本体装置付属のユーザーズガイドを参照してくださ

い。

5-1. ブラケットの選択・取り付けについて

本 RAID コントローラはフルハイト PCI ブラケットが取り付けられています。ロープロファイルに対応した

PCI スロットに本 RAID コントローラを取り付ける場合は、添付のロープロファイル PCI ブラケットに交換

する必要があります。

1. フルハイト PCI ブラケットと本 RAID コントローラを固定しているネジ(2 本)を取り外します

2. フルハイト PCI ブラケットを取り外します。

3. ロープロファイル PCI ブラケットを取り付けます。

4. ロープロファイル PCI ブラケットを手順 1 で取り外したネジ(2 本)で固定します。

ロープロファイルPCIブラケットからフルハイトPCIブラケットに取り替える時も

同じ手順です。

フルハイト PCI ブラケット

ロープロファイル PCI ブラケット

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5-2. 本 RAID コントローラ取り付け時の注意事項

本 RAID コントローラを取り付ける際には、本体装置付属のユーザーズガイドを参照してください。

セットアップを行う前に、以下の注意事項をご覧ください。 PCIスロット(PCI Express)には、本体装置により実装制限がある場合がありま

す。取り付ける前に本体装置のユーザーズガイドを確認してください。 本RAIDコントローラに接続する物理デバイスは、定められた規格の物理デバイス

を使用してください。本RAIDコントローラに接続可能な物理デバイスについて

は、お買い求めの販売店にご確認ください。 本RAIDコントローラは、他のPCIボード(RAIDコントローラ、ミラーリングボー

ド、SCSIコントローラ等)の混在使用を制限している場合があります。本RAIDコ

ントローラを他のPCIボードと混在してご使用になる場合は、混在が可能かどう

かお買い求めの販売店にご確認ください。 取り外した増設スロットカバーは大切に保管してください。外したネジは、本

RAIDコントローラの取り付けに使用しますので、なくさないでください。 本RAIDコントローラは、PCI ホットプラグ機能には対応していません。本RAID

コントローラを抜き差しする場合は、必ず本体装置の電源をOFF にして、電源

コードをコンセントから抜いてください。 本RAIDコントローラがうまく取り付けられない場合は、一旦本RAIDコントロー

ラを取り外して、再度取り付けなおしてください。過度の力を加えると破損する

おそれがありますので注意してください。 増設バッテリ装着時に本RAIDコントローラの取り付け、取り外しをするときは増

設バッテリを触らないようにして下さい。 ポート番号は、本体装置における物理デバイスの物理的な位置により、一通りに

定められています。本RAIDコントローラと本体装置にSASケーブルをつなぐ際

は、必ずポート番号に対応したコネクタを確認し、ケーブルを差し込んでくださ

い。間違えて差し込むと故障の原因になります。本体装置のポート番号について

は、本体装置のユーザーズガイドを参照してください。

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5-3. LED ケーブルの接続について

LED ケーブルの接続は、以下の図及び接続表を参照願います。本体装置添付の LED ケーブル使用時、マザー

ボードへの接続含めて対象の本体装置のユーザーズガイドをご覧ください。

LED ケーブル接続表

LED ケーブル(本体装置添付)

1 ピン 使用しません 物理デバイス LED コネクタ (ACT JT2) 2 ピン ケーブル接続

ケーブルを接続

1 2GFL JT4

1 2 ACT JT2

1 2 DIRTY

JT1

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第 2 章 RAID について

ここでは、本 RAID コントローラがサポートしている RAID 機能について説明します。

1. RAID の概要

1-1. RAID(Redundant Array of Inexpensive Disks)とは

直訳すると低価格ディスクの冗長配列となり、物理デバイスを複数まとめて扱う技術のことを意味します。

つまり RAID とは複数の物理デバイスを 1 つのドライブグループ(DG)として構成し、これらを効率よく運用

することです。これにより単体の大容量物理デバイスより高いパフォーマンスを得ることができます。

本 RAID コントローラでは、1つの DG を複数の論理ドライブ(バーチャルドライブ)に分けて設定すること

ができます( 大 64 個、DG 当りの 大数は 64 個)。これらのバーチャルドライブは、ホストコンピュータ

からそれぞれ 1 つの物理デバイスとして認識されます。ホストコンピュータからのアクセスは、DG を構成

している複数の物理デバイスに対して並行して行われます。

また、使用する RAID レベルによっては、ある物理デバイスに障害が発生した場合でも残っているデータや

パリティからリビルド機能によりデータを復旧させることができ、高い信頼性を提供することができます。

1-2. RAID レベルについて

RAID 機能を実現する記録方式には、複数の種類(レベル)が存在します。その中で本 RAID コントローラがサ

ポートする RAID レベルは、「RAID 0」「RAID 1」「RAID 5」「RAID 6」「RAID10」「RAID50」です。DG を作

成する上で必要となる物理デバイスの数量は RAID レベルごとに異なりますので、下の表で確認してくださ

い。

必要な物理デバイス 数 RAID レベル 小 大

RAID 0 1 8 RAID 1 2 2 RAID 5 3 8 RAID 6 3 8 RAID 10 4 8 RAID 50 6 8

物理デバイス3台でRAID6する場合 作成はWebBIOSから行ってください。 Strip Sizeを8KBに設定することはできません。

各RAID レベルの詳細は、本章「2.RAID レベル」を参照してください。

N8103-129ではRAID5、RAID6、および、RAID50は使えません。

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1-3.ドライブグループ(Drive Group)

ドライブグループ(DG)は複数の物理デバイスをグループ化したものを表します。本 RAID コントローラの設

定可能な DG の数は、物理デバイスを 8 台実装した場合で 大 8 個になります。

次の図は本 RAID コントローラに物理デバイス を 3 台接続し、3 台で1つの DG を作成した構成例です。

HDD 1 (36GB)

HDD 2 (36GB)

HDD 3 (36GB)

RAID コントローラ

DG0 容量 108GB

1-4.バーチャルドライブ(Virtual Drive)

バーチャルドライブ(VD)は作成した DG 内に、論理ドライブとして設定したものを表し、OS からは物理ド

ライブとして認識されます。本 RAID コントローラの設定可能な VD の数は、 大 64 個(DG 当りの 大数

は 64 個)になります。

次の図は本 RAID コントローラに物理デバイス を 3 台接続し、3 台で1つの DG を作成し、その DG に RAID5の VD を2つ設定した構成例です。

HDD 1 (36GB)

HDD 2 (36GB)

HDD 3 (36GB)

RAID コントローラ

DG0 容量 108GB

VD1-3 16GB

VD1-2 16GB

VD1-1 16GB

VD0-1 20GB

VD0-2 20GB

VD0-3 20GB

VD0 (RAID5) 容量 40GB

VD1 (RAID5) 容量 32GB

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1-5.パリティ(Parity)

冗長データのことです。複数台の物理デバイスのデータから 1 セットの冗長データを生成します。生成され

た冗長データは、物理デバイスが故障したときにデータの復旧のために使用されます。

1-6.ホットスワップ(Hot Swap)

システムの稼働中に物理デバイス の脱着(交換)を手動で行うことができる機能をホットスワップといいま

す。

1-7.ホットスペアディスク(Hot Spare)

ホットスペアディスクとは、冗長性のある RAID レベルで構成された論理ドライブ配下の物理デバイス に

障害が発生した場合に、代わりに使用できるように用意された予備の物理デバイス です。物理デバイス の

障害を検出すると、障害を検出した物理デバイス を切り離し(オフライン)、ホットスペアディスクを使用し

てリビルドを実行します。

ホットスペアディスクを使用したリビルド「スタンバイリビルド」について

は『第3章本RAIDコントローラの機能について』を参照してください。

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1-8.ライトキャッシュ設定 (Write Cache Policy)

本 RAID コントローラでは、バーチャルドライブのライトキャッシュ設定を以下の3種類から選択すること

ができます。

(1) 通常ライトバック

増設バッテリを搭載することで使用可能です。ライト時に RAID コントローラのキャッシュメモリを使用

し、ライト性能を大幅に向上させることができます。また、停電が発生した場合に増設バッテリがキャッ

シュメモリ内のデータをバックアップすることができます。バッテリの充電が完了していない場合はライ

トスルー動作になります。

(2) ライトスルー

増設バッテリを使用しない場合はライトスルー設定を推奨します。ライト性能はライトバック設定に比べ

劣ります。リードに比べ、ライト時のディスクアクセスに時間がかかる、システムへの負荷が高いと思わ

れる場合は増設バッテリを実装し、通常ライトバック設定にすることをお奨めします。

(3) 常時ライトバック

常にライトバックで動作し、増設バッテリを搭載していない場合も使用できます。しかし、バッテリ未搭

載時に停電が発生した場合は RAID コントローラのキャッシュメモリ内のデータは消えてしまうのでご注

意ください。停電に備えて、必ず無停止電源装置(UPS)を使用してください。

ライトキャッシュの設定方法については『第3章本RAIDコントローラの

機能について』を参照してください。 ご購入時の増設バッテリは充電されていません。通常ライトバックを選

択した場合、キャッシュモード(現在値)がライトバックになるまで約

9時間通電し、充電する必要があります。 増設バッテリ搭載時に常時ライトバックを選択した場合は、バッテリの

充電が完了していないとき、またはバッテリが故障したときに停電が発

生した場合、キャッシュメモリのデータは消えてしまうためご注意くだ

さい。 Universal RAID Utilityでライトキャッシュ設定を変更するには、動作モー

ドが”アドバンスモード”になっている必要があります。詳しくは本体装

置に添付のEXPRESS BUILDERに収録されている「Universal RAID Utilityユーザーズガイド」を参照してください。

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OS 上でライトキャッシュ設定を確認する場合

Universal RAID Utility のツリービューで参照したい論理ド

ライブをクリックし、[ファイル]メニューで[プロパティ]をクリックします。表示される”論理ドライブのプロパティ”の”全般”タブで参照することができます。以下の 2 種類のス

テータスが表示されます。

(1) Write Back

ライト時に RAID コントローラのキャッシュ メモリを使用するモードで動作しています。

(2) Write Through

ライト時に RAID コントローラのキャッシュ メモリを使用しないモードで動作しています。

ライトキャッシュ設定の変更は、Universal RAID Utility の”論理ドライブのプロパティ”の”オプション”タブを

クリックします。キャッシュモード(設定値)という項目に以下の 3 つの設定があります。

(1) 自動切替

バッテリの有無、状態により自動的に Write Back と Write Through を切り替えるモードです。

(2) Write Back

バッテリの有無、状態によらず常に

Write Back で動作するモードです。

(3) Write Through

バッテリの有無、状態によらず常に

Write Through で動作するモードです。

上記の説明は、OSがWindowsの場合を想定しています。OSがLinuxの場合、

raidcmdコマンドで論理ドライブのプロパティを参照してください。キャッ

シュモードについて同様の内容を表示します。

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2. RAID レベル

本 RAID コントローラがサポートしている RAID レベルについて詳細な説明をします。

2-1. RAID レベルの特徴

各 RAID レベルの特徴は下表の通りです。

レベル 機 能 冗長性 特 徴

RAID0 ストライピング なし

データ読み書きが も高速 容量が 大 容量=物理デバイス 1 台の容量×物理デ

バイス台数

RAID1 ミラーリング あり 物理デバイスが 2 台必要 容量=物理デバイス 1 台の容量

RAID5 データおよび冗長データ

のストライピング あり 物理デバイスが 3 台以上必要 容量=物理デバイス 1 台の容量×(物理デ

バイス台数-1)

RAID6 データおよび冗長データ

のストライピング あり 物理デバイスが 3 台以上必要 容量=物理デバイス 1 台の容量×(物理デ

バイス台数-2)

RAID10 RAID1 のスパン あり

物理デバイスが 4 台、6 台、または 8 台

必要 容量=物理デバイス 1 台の容量×(物理デ

バイス台数÷2)

RAID50 RAID5 のスパン あり 物理デバイスが 6 台以上必要 容量=物理デバイス 1 台の容量×(物理デ

バイス台数-2)

物理デバイス3台でRAID6する場合 作成はWebBIOSから行ってください。 Strip Sizeを8KBに設定することはできません。

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2-2.「RAID0」について

データを各物理デバイスへ分散して記録します。この方式を「ストライピング」と呼びます。

図ではストライプ 1(物理デバイス 1)、ストライプ 2(物理デバイス 2)、ストライプ 3(物理デバイス 3)・・・

というようにデータが記録されます。すべての物理デバイスに対して一括してアクセスできるため、 も優

れたアクセス性能を提供することができます。

RAID0はデータの冗長性がありません。物理デバイスが故障するとデータの

復旧ができません。

RAID コントローラ

HDD 1

HDD 2

ストライプ 1

HDD 3

ストライプ 4

ストライプ 2

ストライプ 5

ストライプ 3

ストライプ 6

2-3.「RAID1」について

1 つの物理デバイス に対してもう 1 つの物理デバイス へ同じデータを記録する方式です。この方式を「ミ

ラーリング」と呼びます。

1 台の物理デバイス にデータを記録するとき同時に別の物理デバイス に同じデータが記録されます。一方

の物理デバイス が故障したときに同じ内容が記録されているもう一方の物理デバイス を代わりとして使

用することができるため、システムをダウンすることなく運用できます。

RAID コントローラ

HDD 1

HDD 2

ストライプ 1

ストライプ 2

ストライプ 1

ストライプ 2

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2-4.「RAID5」について

RAID0 と同様に、データを各物理デバイス へ「ストライピング」方式で分散して記録しますが、そのとき

パリティ(冗長データ)も各物理デバイス へ分散して記録します。この方式を「分散パリティ付きストライピ

ング」と呼びます。

データをストライプ(x)、ストライプ(x+1)、そしてストライプ(x)とストライプ(x+1)から生成されたパリティ

(x, x+1)というように記録します。そのためパリティとして割り当てられる容量の合計は、ちょうど物理デ

バイス 1 台分の容量になります。論理ドライブを構成する物理デバイス のうち、いずれかの 1 台が故障し

ても問題なくデータが使用できます。

RAID コントローラ

HDD 1

HDD 2

HDD 3

ストライプ 2

パリティ(3, 4)

ストライプ 5

パリティ(1, 2)

ストライプ 3

ストライプ 6

ストライプ 1

ストライプ 4

パリティ(5, 6)

2-5.「RAID6」について

RAID5 と同様ですが、パリティ(冗長データ)は 2 種類を各物理デバイス へ分散して記録します。この方式

を「二重化分散パリティ付きストライピング」と呼びます。

通常のパリティに加え、系数による重み付けなど異なる計算手法を用いた別のパリティの 2 種類を記録しま

す。そのためパリティとして割り当てられる容量の合計は、ちょうど物理デバイス 2 台分の容量になります。

ロジカルドライブを構成する物理デバイス のうち、いずれかの 2 台が故障しても問題なくデータが使用で

きます。

RAID コントローラ

HDD 1

HDD 2

HDD 3

ストライプ 2

パリティP(3, 4)

パリティQ(5, 6)

パリティP(1, 2)

パリティQ(3, 4)

ストライプ 5

ストライプ 1

ストライプ 4

パリティP(5, 6)

HDD 4

パリティQ(1, 2)

ストライプ 3

ストライプ 6

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2-6.「RAID10」について

データを 2 つの物理デバイス へ「ミラーリング」方式で分散し、さらにそれらのミラーを「ストライピン

グ」方式で記録しますので、RAID0 の高いディスクアクセス性能と、RAID1 の高信頼性を同時に実現する

ことができます。

RAID コントローラ

HDD 1

HDD 2

ストライプ 1

HDD 3

ストライプ 3

ストライプ 1

ストライプ 3

ストライプ 2

ストライプ 4

ストライプ 5 ストライプ 5 ストライプ 6

HDD 4

ストライプ 2

ストライプ 4

ストライプ 6

RAID1 RAID1

RAID0

2-7.「RAID50」について

データを各物理デバイス へ「分散パリティ付きストライピング」で分散し、さらにそれらを「ストライピ

ング」方式で記録しますので、RAID0 の高いディスクアクセス性能と、RAID5 の高信頼性を同時に実現す

ることができます。

RAID コントローラ

HDD 2

HDD 3

ストライプ 2

HDD 4

パリティ(5, 6)

パリティ(1, 2)

ストライプ 5

ストライプ 3

ストライプ 8

ストライプ 9 ストライプ 10 パリティ(11, 12)

ストライプ 4

パリティ(7, 8)

ストライプ 11

RAID5 RAID5

RAID0

HDD 1

ストライプ 1

ストライプ 6

パリティ(9, 10)

HDD 5

HDD 6

パリティ(3, 4)

ストライプ 7

ストライプ 12

N8103-129ではRAID5、RAID6、および、RAID50は使えません。

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第 3 章 本 RAID コントローラの機能について

本章では、本 RAID コントローラが持つ機能を説明します。

1.リビルド

リビルド(Rebuild)は、物理デバイスに故障が発生した場合に、故障した物理デバイス のデータを復旧させ

る機能です。RAID1 や RAID5、RAID6、RAID10、RAID50 といった、冗長性のあるバーチャルドライブ(VD)に対して実行することができます。

1-1.マニュアルリビルド(手動リビルド)

本 RAID コントローラの RAID システム管理ユーティリティ WebBIOS や、Universal RAID Utility を使用し、

手動で実施するリビルドです。物理デバイスを選択してリビルドを実行できます。

Universal RAID Utility を使用した手順は、本体装置添付の EXPRESSBUILDER に収められている「Universal RAID Utility ユーザーズガイド」を、WebBIOS を使用した手順は本書 4 章「4.2-マニュアルリビルド機能」

を参照してください。

1-2.オートリビルド(自動リビルド)

RAID システム管理ユーティリティを使用せず、自動的にリビルドを実行する機能です。

オートリビルドには、以下の 2 種類の方法があります。

スタンバイリビルド

ホットスペアを用いて自動的にリビルドを行う機能です。ホットスペアが設定されている構成では、

VD に割り当てられている物理デバイス に故障が生じたときに、自動的にリビルドが実行されます。

ホットスワップリビルド

故障した物理デバイスをホットスワップで交換することにより、自動的にリビルドが実行される機能

です。

リビルドを実行する場合は、以下の点に注意してください。 リビルドに使用する物理デバイス は、故障した物理デバイス と同一容量、同一回転数、同一

規格のものを使用してください。 リビルド中は負荷がかかるため、処理速度が低下します。 リビルド中は、本体装置のシャットダウンやリブートを実施しないでください。 故障した物理デバイス を抜いてから新しい物理デバイス を実装するまでに、90秒以上の間隔

をあけてください。 ホットスワップリビルドが動作しない場合は、マニュアルリビルドを実行してください。 1度故障した物理デバイスを用いてホットスワップリビルドを実行することはできません。

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2.パトロールリード

パトロールリード(Patrol Read)は、物理デバイスの全領域にリード&ベリファイ試験を実施する機能です。

パトロールリードは、バーチャルドライブ(VD)やホットスペアに割り当てられているすべての物理デバイス に対して実行することができます。

パトロールリードにより、物理デバイスの後発不良を検出・修復することができます。

冗長性のある VD を構成する物理デバイスやホットスペアディスクに割り当てられた物理デバイス の場合

は、実行中に検出したエラーセクタを修復することができます。

パトロールリードを実行する場合は、以下の点に注意してください。 本RAIDコントローラは、工場出荷時にパトロールリードが有効[Enable]

に設定されています。 パトロールリードは定期的に自動でを実行されます。 パトロールリード実行中にシステムを再起動しても、再開して継続しま

す。

3.整合性チェック

整合性チェック(Check Consistency)は、バーチャルドライブ(VD)の整合性をチェックするための機能です。

RAID0 以外の冗長性のある VD に対して実行することができます。

整合性チェックは、WebBIOS や Universal RAID Utility で実行できます。

整合性チェックは整合性をチェックするだけでなく、実行中に検出したエラーセクタを修復することができ

るため、予防保守として使用できます。

整合性チェックを実行する場合は、以下の点に注意してください。 整合性チェック中は負荷がかかるため、処理速度は低下します。 整合性チェック実行中にシステムの再起動を行うと途中から再開しま

す。 整合性チェックのスケジュール運転は、WebBIOS、もしくはUniversal

RAID UtilityのraidcmdコマンドとOSのスケジューリング機能などを組

み合わせて行えます。

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4.バックグラウンドイニシャライズ

5 台以上の物理デバイスで構成されたドライブグループ(DG)に RAID5 のバーチャルドライブ(VD)を作成し

た場合、および 7 台以上の物理デバイスで構成された DG に RAID6 の VD を作成した場合、自動的にバッ

クグラウンドイニシャライズ(Background Initialize)が実施されます。バックグラウンドイニシャライズ機能

は、初期化されていない領域に対してバックグラウンドでパリティ生成処理を行う機能であり、整合性

チェックと同等の処理を行います。

ただし、以下の場合はバックグラウンドイニシャライズが実施されません。

バックグラウンドイニシャライズが実施される前にフルイニシャライズ(Full Initialize)*を実施し、

正常に完了している場合

* フルイニシャライズは、VD の領域全体を「0」でクリアする機能です。スローイニシャライズ(Slow Initialize)と表示されることもあります。

バックグラウンドイニシャライズが実施される前に整合性チェックを実施し、正常に完了している

場合

バックグラウンドイニシャライズを実施される前にリビルドを実施し、正常に完了している場合*

* RAID6 の VD では、リビルド後にバックグラウンドイニシャライズが実行される場合があります。

VD 作成時に、「Disable BGI」の設定を「Yes」に設定した場合

VD が縮退状態(Degraded)やオフライン状態(Offline)の場合*

* RAID6 で部分的な縮退状態(Partially Degraded)の場合はバックグラウンドイニシャライズが実行されます。

また、一旦バックグラウンドイニシャライズが完了している VD に対して以下の操作を行った場合は、再度

バックグラウンドイニシャライズが実施されます。

VD が縮退状態(Degraded)やオフライン状態(Offline)の場合に、オフラインの物理デバイスに Make Online を実施し、VD が Optimal になった場合

RAID コントローラを保守部品などに交換した場合

既存の VD にリコンストラクションを実施し、物理デバイス 5 台以上の RAID5 構成に変更した場

既存の VD にリコンストラクションを実施し、物理デバイス 7 台以上の RAID6 構成に変更した場

バックグラウンドイニシャライズを実行する場合は、以下の点に注意してく

ださい。 バックグラウンドイニシャライズ中は負荷がかかるため、処理速度は低

下します。 バックグラウンドイニシャライズを中断させても、数分後に再度実施さ

れます。

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5.リコンストラクション

リコンストラクション(Reconstruction)機能は、既存のバーチャルドライブ(VD)の RAID レベルや構成を変更

する機能です。リコンストラクション機能には以下の 3 通りの機能がありますが、本 RAID コントローラで

は Migration with addition のみをサポートしています。

リコンストラクションは、WebBIOSで行います。Universal RAID Utilityは

リコンストラクションをサポートしていません。

5-1. Removed physical drive

本 RAID コントローラでは未サポートです。

5-2. Migration only

本 RAID コントローラでは未サポートです。

5-3. Migration with addition

既存の VD に物理デバイスを追加する機能です。本機能の実行パターンは以下の通りです。(α:追加する

物理デバイスの数)

実行前 実行後

RAID レベル 物理デバイス

ドライブ数 RAID レベル

物理デバイス

ドライブ数

特 徴

RAID0 x 台 RAID0 x+α台 物理デバイスα台分

の容量が拡大される

RAID0 1 台 RAID1 2 台 容量は変更されない

RAID0 x 台 RAID5 x+α台 物理デバイス

α-1 台分の容量が拡大される

RAID0 x 台 RAID6 x+α台

(α=2 以上)

物理デバイス

α-2 台分の容量が拡大される

RAID1 2 台 RAID0 2+α台 物理デバイス

α+1 台分の容量が拡大される

RAID1 2 台 RAID5 2+α台 物理デバイス

α台分の容量が拡大される

RAID1 2 台 RAID6 2+α台 物理デバイス

α-1 台分の容量が拡大される

RAID5 x 台 RAID0 x+α台 物理デバイス

α+1 台分の容量が拡大される

RAID5 x 台 RAID5 x+α台 物理デバイス

α台分の容量が拡大される

RAID5 x 台 RAID6 x+α台 物理デバイス

α-1 台分の容量が拡大される

RAID6 x 台 RAID0 x+α台 物理デバイス

α+2 台分の容量が拡大される

RAID6 x 台 RAID5 x+α台 物理デバイス

α+1 台分の容量が拡大される

RAID6 x 台 RAID6 x+α台 物理デバイス

α台分の容量が拡大される

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リコンストラクションを実行する場合は、以下の点に注意してください。 リコンストラクション実行前に、必ずデータのバックアップと整合性

チェックを実施してください。 1つのドライブグループに複数のVDを作成している構成には、リコンス

トラクションは実施できません。 リコンストラクション中は負荷がかかるため、処理速度は低下します。 縮退状態(Degraded)や、部分的な縮退状態(Partially Degraded)のVDにも

実行することはできますが、リビルドを実行し、VDを復旧した後で実行

することを推奨します。 リコンストラクション中は、本体装置のシャットダウンやリブートを実

施しないでください。 構成によっては、リコンストラクションが完了後に、自動的にバックグ

ラウンドイニシャライズが実行される場合があります。

例) RAID5 の VD の Migration with addition

以下は、36GB 物理デバイス×3 台で構成された RAID5 の VD に、36GB 物理デバイス を 1 台追加する場

合の例です。

36GB 36GB 36GB

【実行前】 容量 = 72GB

バーチャルドライブ(RAID5)

36GB

36GB 36GB 36GB 36GB

Migration with addition 実行

バーチャルドライブ(RAID5)

【実行後】 容量 = 108GB

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第 4 章 バーチャルドライブの作成

ここでは本 RAID コントローラのコンフィグレーションユーティリティ「WebBIOS」について説明します。

1.WebBIOS を使用する前に

「WebBIOS」を使用する前に、下記を参照してください。

1-1. WebBIOS と Universal RAID Utility の表示

本書および WebBIOS 上の表示

Universal RAID Utility 上の表示

Drive Group (DG)

ディスクアレイ

Virtual Drive (VD)

論理ドライブ

Online

Optimal

オンライン

Degraded

Partially Degraded

縮退

Unconfigured Good

レディ

Back Ground Initialize

バックグラウンドイニシャライズ

Write Back with BBU

通常ライトバック

自動切換

Always Write Back

常時ライトバック

Write Back

LED スロットランプ

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1-2.サポート機能

物理デバイスのモデル名/容量の情報表示

物理デバイスの割り当て状態表示

VD の作成

RAID レベルの設定

Strip Size の設定

Read Policy/Write Policy/IO Policy の設定

VD の設定情報・ステータスの表示

VD の削除

コンフィグレーションのクリア

イニシャライズの実行

整合性チェックの実行

マニュアルリビルドの実行

リコンストラクションの実行

1-3.バーチャルドライブ作成時の注意事項

1) DG を構成する物理デバイスは同一容量および同一回転のものを使用してください。

2) VD を構築した後、必ず Consistency Check を実施してください。

3) 本 RAID コントローラ配下の VD に OS をインストールする際は、OS インストール用の VD のみを作成

してください。

4) WebBIOS は DianaScope のリモートコンソール機能では動作しません。

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5) WebBIOS の Physical Drive と Universal RAID Utility の物理デバイスの対応は、以下の情報で判断します。

・WebBIOS

Physical View で表示するスロット番号*1

*1:Drives 欄で表示される情報はスロット番号、物理デバイスの種類、容量、状態を表示します。

スロット番号は「0~7」で表示され、物理デバイスベイのスロット番号を表します。

・Universal RAID Utility

物理デバイスの「プロパティ」で表示される[ID]

WebBIOS で表示するスロット番号と Universal RAID Utility の物理デバイスの ID が対応しています。

詳細は Universal RAID Utility のユーザーズガイドを参照してください。

WebBIOS の Physical View の表示画面

Universal RAID Utility の物理デバイスのプロパティ画面

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2. WebBIOS の起動とメニュー

2-1. WebBIOS の起動

以下の画面が表示された後、<Ctrl>+<H>キーを押します。

【POST 画面イメージ(バーチャルドライブ未設定時)】

LSI MegaRAID SAS - MFI BIOS Version XXXX (Build MMM DD, YYYY) Copyright (c) 20XX LSI Corporation HA - X (Bus X Dev X) MegaRAID SAS 9264-8i FW package: X.X.X - XXXX 0 Virtual Drive(s) found on the host adapter. 0 Virtual Drive(s) handled by BIOS. Press <Ctrl> <H> for WebBIOS._

POST 後に以下の”Adapter Selection”画面が表示されます。WebBIOS を用いて操作を実施する[Adapter No.]を選択してチェックし、[Start]をクリックしてください。

POST中は<Pause>キーなどの操作に関係ないキーを押さないでくださ

い。 <Ctrl>+<H>キーを押し忘れてしまった場合、またはPOST後にAdapter

Selectionの画面が表示されなかった場合は、再起動を行い、再度

<Ctrl>+<H>キーを押してください。

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2-2. Main Menu

Adapter Selection を実行すると、選択した Adapter の WebBIOS トップ画面が表示されます。

各 Menu の機能については、[WebBIOS Menu]の表を参照してください。また、バーチャルドライブ(VD)や物理デバイスの各ステータスについては、[VD のステータス] 、[物理デバイスのステータス]の表を参照

してください。

WebBIOS Menu 構成されている VD 及び本 RAID コン

トローラに接続されている物理デバ

イスの情報

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WebBIOS Menu Controller Selection Adapter Selection 画面に戻ります。

Controller Properties 本 RAID コントローラの設定情報を表示します。

Scan Devices 本 RAID コントローラに接続されている物理デバイスを再認識し

ます。

Virtual Drives すでに構成されている VD の操作画面を表示しま す。

Drives 本 RAID コントローラに接続されている物理デバイスの操作画面

を表示します。

Configuration Wizard VD を構築するウィザードを表示します。

Physical View / Logical View

物理デバイスの表示 と VD の表示を切り替えま す。

Events: イベント情報を表示します。

Exit WebBIOS の終了画面へ移動します。

Virtual Drives のステータス(Physical View では表示されません。)

Optimal VD が正常であることを示しています。 緑色で表示されます。

Partially Degraded 該当する VD が RAID6 を構成している状態において、物理デバイ

スが 1 台縮退していることを示しています。 青色で表示されます。

Degraded 該当する VD の物理デバイスが 1 台、あるいは 2 台(RAID6 構成

時)縮退している状態を示しています。 青色で表示されます。

Offline 該当する VD がオフラインの状態です。 赤色で表示されます。

Initialization 該当する VD を初期化しています。

ConsistencyCheck 該当する VD の整合性をチェックしています。

Rebuild 該当する VD がリビルド中です。

BackGroundInitialize 該当する VD がバックグラウンドイニシャライズ中です。

Reconstruction 該当する VD がリコンストラクション中です。

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物理デバイスのステータス

Unconfigured Good 本 RAID コントローラに接続されている物理デバイスで使用され

ていない状態です。 青色で表示されます。

Online

DG に組み込まれている物理デバイスです。 正常であることを示しています。 緑色で表示されます。

Offline DG に組み込まれている物理デバイスです。 オフライン状態であることを示しています。 赤色で表示されます。

Unconfigured Bad 該当する物理デバイスが故障しています。 (本ステータスの物理デバイスは Physical Viewでのみ確認できま

す。) 黒色で表示されます。

Failed 該当する物理デバイスが故障しています。 赤色で表示されます。

Rebuild 該当する物理デバイスがリビルド中です。 黄土色で表示されます。

Hotspare ホットスペアに指定した物理デバイスに表示されます。 桃色で表示されます。

Physical Viewの画面右側で表示される情報はスロット番号、物理デバイスの種

類、容量、状態を表示します。 スロット番号は「0~7」で表され、物理デバイスベイのスロット番号を表示しま

す。 本RAIDコントローラではEvents機能をサポートしていません。

Pred Fail Count が「1」の物理デバイスはS.M.A.R.T.エラーを意味します。

S.M.A.R.T.エラーとなった物理デバイスの情報は黄色で表示されます。 S.M.A.R.T.エラーとなった物理デバイスは、物理デバイスの自己診断機能により、

故障が予期されたことを意味しています。すぐに故障するとは限りませんが、早

めに該当ディスクを交換することをお勧めいたします。

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2-3. Controller Properties

WebBIOS トップ画面にて[Controller Properties]をクリックすると、本 RAID コントローラの設定情報が表示

されます。

設定情報画面にて[Next]をクリックすると、本 RAID コントローラの詳細設定が表示されます。

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設定情報画面には次のページにもあります。[Next]をクリックすると、詳細設定が表示されます。

“Schedule CC”の欄の[Supported]をクリックすると、整合性チェックのスケジュール運転の設定画面が表示

されます。

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初期設定および、設定値説明 項目 設定値 説明 変更可否 備考

Battery Backup Present None

増設バッテリのプロパティ画面 を表示します。 ・バッテリ搭載時 : Present ・バッテリ未搭載時: None

Set Factory Defaults No - 不可*1

Cluster Mode Disabled - 不可

Rebuild Rate 30 - 可

BGI Rate 30 - 可

CC Rate 30 - 可

Reconstruction Rate 30 - 可

Controller BIOS Enabled - 不可

NCQ Enabled - 不可

Coercion Mode None - 不可

S.M.A.R.T Polling 300 - 不可

Alarm Control Disabled Disabled:アラームなし Enabled:アラームあり Silence:アラームが鳴っている 場合、停止します

可*2

Patrol Read Rate 30 - 可

Cache Flush Interval 4 - 不可

Spinup Drive Count 2 - 不可

Spinup Delay 12 - 不可

StopOnError Disabled - 不可

Drive Powersave Disabled - 不可

Stop CC On Error No

整合性チェックで不整合を検出 した際の動作を設定します。 No:修復して継続します。 Yes:中断します。

Maintain PD Fail History

Enabled - 不可

Schedule CC Supported 整合性チェックのスケジュール 運転を設定します。

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Schedule CC の設定項目 項目 設定値 説明 変更可否 備考

CC Frequency Disable 整合性チェックのスケジュール間

隔を設定します。*3 Disable : スケジュール運転無効 Continuous : 常時 Hourly : 1 時間周期 Daily : 1 日周期 推奨設定値:Weekly : 1 週間周期 推奨設定値:Monthly : 1 ヶ月周期

CC Start Time 12 : 00 AM 初回の整合性チェックを開始する

時刻を設定します。 可

Select VDs to Exclude CC

チェック なし

整合性チェックのスケジュール運

転で、整合性チェックを実行しない

VD を設定します。 チェックあり : 選択している VDに対して整合性チェックを実行し

ません。 チェックなし : 全ての VD に対し

て整合性チェックを実行します。

CC Start (mm/dd/yyyy) 01/01/2000 初回の整合性チェックを開始する

日付を設定します。 可

CC Mode Sequential Sequential : 複数の VD に対して、

順次整合性チェックを行います Concurrent : 複数の VD に対して、

同時に整合性チェックを行います。

*1 Set Factory Defaults を実施すると出荷時設定に戻せなくなりますので、実施しないでください。 *2 Alarm を Enable にすると、物理デバイスが故障して VD が Partially Degraded 状態または Degraded 状態

になった場合に、本 RAID コントローラからアラームが鳴ります。 *3 CC Frequency で設定するスケジュール運転の間隔は整合性チェック開始時の時刻を基準に設定される

ため、余裕を持って間隔を設定してください。 設定値変更方法 “Controller Properties”画面にて設定変更可能なパラメータを変更した後、画面中央にある[Submit]ボタンを

クリックして設定値を確定してください。

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増設バッテリを搭載している際には、”Battery Backup”のステータスが”Present”と表示されます。[Present]をクリックすると、以下のバッテリステータス画面が表示されます。

上記プロパティ画面において”Auto Learn Period”、“Next Learn Time”および”Learn Delay Interval”は本RAIDコントローラでは設定変更不可です。

本RAIDコントローラではEvents機能をサポートしていません。バッテリの状態を

確認するには電流値を表すCurrentの値を参照してください。 -バッテリが充電状態のときCurrentはプラスの値を示します。 -バッテリが放電状態のときCurrentはマイナスの値を示します。

WebBIOSでは画面の表示が自動で更新されません。しばらく時間が経ってから画

面表示を確認する場合は一度トップ画面に戻るなど表示を切り替えてから再度

確認してください。

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2-4. Scan Devices

WebBIOS トップ画面にて[Scan Devices]をクリックすると、本 RAID コントローラに接続されている物理デ

バイスを再スキャンします。この機能は WebBIOS 起動後に新たな物理デバイスを接続した際に有効です。

新たに接続した物理デバイスに他のコンフィグレーション情報が保存さ

れている場合、以下の”Foreign Configuration”画面が表示されます。その

まま新たな物理デバイスとして使用する場合は、[Clear]をクリックして

ください。新たに接続した物理デバイス内のコンフィグレーション情報

がクリアされます。 新たに接続した物理デバイスを使用してUniversal RAID Utilityでバー

チャルドライブを作成する場合、他のコンフィグレーションが残ってい

るとVDを作成できません。その場合は、本機能を使用して残っているコ

ンフィグレーションを削除してください。(*)

(*)Universal RAID Utilityには本機能はありません。

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2-5. Virtual Drives

WebBIOS トップ画面にて[Virtual Drives]をクリックすると、すでに構成されているバーチャルドライブ(VD)に対する操作画面が表示されます。VD 一覧の欄には、既存の VD が表示されます。

Fast Initialize VD 一覧で選択した VD の先頭領域をクリアします。

Slow Initialize VD 一覧で選択した VD の全領域をクリアします。

Check Consistency VD 一覧で選択した VD の全領域の整合性チェックを行います。

Properties VD 一覧で選択した VD のプロパティを表示します。

Set Boot Drive(Current =XX) 初期値: NONE

OS を起動する VD を指定します。 複数 VD 環境で、VD0 以外の VD から起動する場合は、手動で設

定を変更する必要があります。それ以外の場合は、初期値のまま

ご使用ください。 [設定方法]

1. VD 一覧より OS を起動させる VD を選択します。 2. Set Boot Drive (Current =XX)にチェックを入れます。 3. [Go]をクリックします。

VDが存在しない場合は、VD一覧にVDが表示されません。本操作画面は

VDが存在するときに使用してください。 Set Boot Driveを正しく設定していても、本体装置のBIOSのBootプライ

オリティの順位によっては、OSが起動できない場合があります。 VD構成後、初回の整合性チェックでは不整合が検出される場合がありま

す。

VD 一覧

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2-6. Drives

WebBIOS トップ画面にて[Drives]をクリックすると、本 RAID コントローラに接続されている物理デバイス

に対する操作画面が表示されます。

接続されている物理デバイスが存在しない場合は、画面右上の欄に物理デバ

イスが表示されません。本操作画面は物理デバイスが接続されているときに

使用してください。

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物理デバイスのプロパティの確認は以下の手順で行います。ここでは、物理デバイスのプロパティを確認す

る例を説明します。

① 確認する物理デバイスをクリックして選択する。

② Properties のチェック欄をクリックする。

③ [Go]をクリックする。

以下のようなプロパティ画面が表示されます。

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Drives での操作

Locate ディスクステータスランプを点灯、または点滅させます。

Make Global HSP 選択した物理デバイスをすべての DG を対象としたホットスペア

に指定します。

Make Dedicated HSP 選択した物理デバイスを特定の DG を対象としたホットスペア に指定します。

Remove HOTSPARE 選択した物理デバイスをホットスペアから Unconfigured Good の

状態にします。

Make Unconf Bad 選択した物理デバイスのステータスを故障にします。 ステータスが Unconfigured Good の物理デバイスに表示されま

す。 Make Unconf Good 選択した物理デバイスのステータスを Unconfigured Good に

します。 ステータスが Unconfigured Bad の物理デバイスに表示されます。

Prepare Removal 選択した物理デバイスの Power status を Powersave にします。 Power status が On、かつステータスが Unconfigured Good の 物理デバイスに表示されます。

Undo Removal 選択した物理デバイスの Power status をオンにします。 Power status が Powersave の物理デバイスに表示されます。

Make Dive Offline 選択した物理デバイスをオフライン状態にします。 ステータスが Online の物理デバイスに表示されます。

Make Drive Online 選択した物理デバイスを Online 状態にします。 ステータスが Offline の物理デバイスに表示されます。

Rebuild Drive 選択した物理デバイスが組み込まれている VD のリビルドを開始

します。 ステータスが Offline の物理デバイスに表示されます。

Mark as Missing 選択した物理デバイスを VD を構成している DG から除外します。

ステータスが Offline の物理デバイスに表示されます。

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2-7. Configuration Wizard

本 RAID コントローラに接続した物理デバイスを用いて VD を構築する機能です。本機能については、”3.バーチャルドライブの構築”にて説明します。

2-8. Controller Selection

本体装置に本 RAID コントローラを複数枚実装した際に、各アダプタの設定を行うために、WebBIOS にて

コントロールするアダプタを変更する必要があります。WebBIOS トップ画面より[Controller Selection]をク

リックすると、WebBIOS 起動時に表示される”Adapter Selection”画面が表示されます。

2-9. Physical View / Logical View

VD を構築している場合、WebBIOS トップ画面に DG が表示されます。[Physical View]をクリックすると、

DG を構築している物理デバイスの情報が表示されます。[Logical View]をクリックすると、DG 内で構築さ

れている VD が表示されます。

2-10. Events

イベント情報を確認する画面です。

本RAIDコントローラではEvents機能をサポートしていません。

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2-11. Exit

WebBIOS トップ画面より[Exit]をクリックすると、WebBIOS を終了するための確認画面が表示されます。

WebBIOS を終了する際は、以下の画面にて[Yes]をクリックしてください。

WebBIOS が終了すると、以下の画面が表示されます。本体装置を再起動してください。

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3. バーチャルドライブの構築

ここでは WebBIOS を用いてバーチャルドライブ(VD)を構築する手順を説明します。

3-1.Configuration Wizard

WebBIOS を起動し、トップ画面より[Configuration Wizard]をクリックすると、以下の画面が表示されます。

該当する操作を選択し、画面右下の[Next]をクリックしてください。

Clear Configuration コンフィグレーション(RAID 情報)をクリアします。

New Configuration コンフィグレーションをクリアし、新しい VD を作成します。

Add Configuration 既存 VD に加え、新たに VD を追加します。

New Configurationで新たにVDを作成する場合、既存のVD情報は失われま

す。

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[Add Configuration]を選択した場合、以下の画面が表示されます。

必ず[Manual Configuration]を選択して、[Next]をクリックしてください。

本RAIDコントローラでは”Automatic Configuration”機能はサポートしてい

ません。使用しないでください。

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複数台の物理デバイスをひとまとめの DG として定義します。

① DG を構成する物理デバイスを<Ctrl>キーを押しながらクリックすることで、複数台選択します。

② 選択完了後、画面左下の[Add To Array]をクリックします。

③ 画面右側 Disk Groups の欄に、新しい DG が設定されます。DG の確定するために、画面右下の

[Accept DG]をクリックします。

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④ DG 設定後、画面右下の[Next]をクリックします。

⑤ DG の設定後、スパン定義画面が表示されます。

⑥ 画面左側 Array With Free Space 欄から、VD を設定する DG を選択し[Add to SPAN]をクリックす

ると、画面右側 Span 欄に DG が設定されます。

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⑦ スパン設定完了後、画面右下の[Next]をクリックします。

RAID0,1,5,6を構築する場合は、スパン設定は1つのDGだけを設定してください。複

数のDGに対して一度にVD設定する場合、1つ目のDGに対してVD設定してから、

次のDGを選択してVDを設定してください。 RAID10,50のスパン構成を構築する場合は、同じ数量の物理デバイスで構成された複

数のDGをスパン設定してください。 異なる数量の物理デバイスで構成されたDGをスパン設定することはできません。

Span に DG が追加されます

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49

前画面の操作で作成した DG 内に VD を構築します。DG 確定後、VD 定義画面が表示されます。画面右側の

中段の”NextLD,Possible RAID Levels”には、DG 内に構築可能な VD の RAID レベルおよび 大容量が表示

されています。

例として、RAID 5 で 大容量 67.750GB の VD を構築します。

① 画面左側 の設定項目欄へ必要なパラメータを入力します。

② “Select Size”欄へ容量”67.750”を入力し、”GB”の単位を選択します。

③ VD の設定完了後、画面中央下[Accept]をクリックします。

④ 続けて VD の設定を行う場合は、[Back]をクリックしスパン定義画面から同様の手順で設定を行い

ます。

あらかじめ”Select Size”欄に入力されている容量は、2台の場合はRAID1、3台以上の構成の場

合はRAID6の 大容量です。初期で選択されているRAIDレベルを変更して設定した場合の

大容量は、”Next LD, Possible RAID Levels”を参照し手動で入力する必要があります。

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50

⑤ VD の設定完了後、[Next]をクリックします。

物理デバイスが2台の組み合わせ以外でもRAID1が作成できる場合がありますが、本RAIDコン

トローラは物理デバイスが2台構成のRAID1以外はサポートしていません。構成しないでくだ

さい。 WebBIOSを用いても、3台の物理デバイスを使用した、「ストライプサイズが8KB」でかつ

「RAID 6」のVDはサポートしていません。

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51

⑥ DG 内に VD が設定され、以下の画面が表示されます。設定した VD に誤りがなければ、画面右下

の[Accept]をクリックします。

⑦ “Save this Configuration?” というメッセージが表示されますので、[Yes]をクリックします。

⑧ “Want to Initialize the New Virtual Drives?” と新規 VD に対しファストイニシャライズを実施するか

否かを確認するメッセージが表示されます。ファストイニシャライズを実施する場合は[Yes]をク

リックしてください。

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52

⑨ ファストイニシャライズを実施した場合、“Drives”操作画面が表示されます。他の操作を行う必要

が無い場合は、画面左下の[Home]をクリックしてください。

⑩ Home をクリックした場合、または⑧でファストイニシャライズを実施しなかった場合は WebBIOSトップ画面が表示され、画面右側に構築した VD が表示されます。

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3-2. Configure SPAN

例として、4 台の物理デバイスを使用して RAID10(RAID1 のスパン構成)を構築する手順を以下に説明しま

す。

RAID00 や RAID60 の構成はサポートしておりません。構築しないでください。

① WebBIOS トップ画面より[Configuration Wizard]をクリックして、ウィザードを起動します。

② DG を構成する物理デバイスを<Ctrl>キーを押しながらクリックして選択します。(例として 2 つの

DG を構築しスパンします。)

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③ 選択完了後、画面左下の[Add To Array]をクリックし、画面右側 Disk Groups 欄に DG が設定された

ことを確認して、[Accept DG]をクリックして確定します。

④ 画面右側 Disk Groups の欄に、新しい DG が構築されます。同様の手順で 2 つ目の DG を構築し、

画面右下の[Next]をクリックします。

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⑤ DG 確定後、以下のスパン定義画面が表示されます。

⑥ 画面左側 Array With Free Space 欄から、DG 0 を選択し[Add to SPAN]をクリックして、画面右側

Span 欄に DG を設定します。

⑦ 続けて DG1 を選択し[Add to SPAN]をクリックします。2 つの DG が画面右側 Span 欄に設定後、

画面右下の[Next]をクリックします。

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⑧ VD 定義画面が表示されます。画面左側へ必要なパラメータを入力し、画面中央下の[Accept]をク

リックします。

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⑨ 画面右側の欄に、DG0 と DG1 がどちらも VD 0 に定義されていること確認し、画面右下の[Next]をクリックします。

各スパンの物理デバイスが 2 台の組み合わせ以外でも RAID10 が作成できる場合がありますが、

本 RAID コントローラは各 DG の物理デバイスが 2 台ずつの組み合わせの RAID10 以外はサポー

トしていません。構成しないでください。

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⑩ ”Preview”画面が表示されますので、設定した VD に誤りがなければ、画面右下の[Accept]をクリッ

クします。

⑪ “Save this Configuration?” と確認のメッセージが表示されますので、[Yes]をクリックします。

⑫ “All data on the new Virtual Drives will be lost. Want to Initialize?” と構築した VD に対してファスト

イニシャライズを実施するか否かを確認するメッセージが表示されます。ファストイニシャライズ

を実施する場合は[Yes]をクリックしてください。

⑬ ファストイニシャライズを実施した場合、“Drives”操作画面が表示されます。他の操作を行う必要

が無い場合は、画面左下の[Home]をクリックしてください。

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⑭ Homeをクリックした場合、または⑧でファストイニシャライズを実施しなかった場合はWebBIOSトップ画面が表示され、画面右側に構築した VD が表示されます。

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3-3. VD Definition 設定項目

「Configuration Wizard」の設定項目一覧です。

設定項目 パラメータ 備考

RAID Level RAID 0 / RAID 1 / RAID 5 / RAID 6 / RAID 00 / RAID 10 / RAID 50 / RAID60

RAID 00 と RAID 60 は未サポート

Strip Size 8 KB / 16 KB / 32 KB / 64 KB / 128 KB / 256 KB / 512 KB / 1024 KB 推奨設定値: 64KB

Access Policy RW / Read Only / Blocked 推奨設定値: RW

Read Policy Normal / Ahead / Adaptive 推奨設定値: Ahead

Write Policy Write Back with BBU / Always Write Back / Write Through

Write Back with BBU:通常ライトバック

Always Write Back:常時ライトバック

WriteThrough:ライトスルー

推奨設定値:Write Back with BBU

IO Policy Direct / Cached 推奨設定値: Direct

Disk Cache Policy NoChange / Enable / Disable 推奨設定値: Disable

Disable BGI No / Yes

VD 作成後に Back Ground Initialize を実

施するか否かを設定します。

推奨設定値: No

BGI(Back Ground Initialize)は以下のVDでのみ動作します。 -物理デバイス5台以上で構成されたRAID5のVD -物理デバイス7台以上で構成されたRAID6のVD

3台の物理デバイスを使用した、「ストライプサイズが8KB」でかつ

「RAID 6」のVDはサポートしていません。

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ライトキャッシュの設定(Write Policy)については、以下のモードがあります。ご使用の環境に合わせて設定

してください。

Write Back with BBU

通常ライトバック

書き込み時にキャッシュメモリを使用しますが、バッテリの異

常時や充電が完了していない場合には、自動的にライトスルー

に切り替わるモードです。データ保持の観点からも安全性が高

いため、本モードに設定することを推奨しています。

Always Write Back

常時ライトバック

バッテリの状態およびバッテリの有無にかかわらず、書き込み

時に常にキャッシュメモリを使用します。本モードに設定する

場合は、必ず無停電電源装置(UPS)を使用してください。

Write Policy

Write Through

ライトスルー

書き込み時にキャッシュメモリを使用しないモードです。デー

タ保持の観点から も安全性が高いモードですが、書き込み性

能はライトバック設定に比べ劣ります。

常時ライトバックに設定した場合は、バッテリ異常時、または充電が不

十分である場合もライトバックで機能します。このため、停電時に

キャッシュメモリ内のデータが消えてしまう場合があります。 常時ライトバックを使用する場合は、必ず無停電電源装置(UPS)を使用し

てください ディスクキャッシュ設定(Disk Cache Policy)には、以下のモードがあります。ご使用の環境に合わせて設

定してください。

NoChange

物理デバイスが持つデフォルトのライトキャッシュの設定を使

用するモードです。 デフォルトの設定値は、弊社出荷時の設定と異なる場合がある

ため、本モードに設定しないでください。

Enable 物理デバイスのライトキャッシュを常に使用するモードです。

本モードに設定する場合は、必ず無停電電源を使用してくださ

い。

Disable

物理デバイスのライトキャッシュを使用しないモードです。 性能は上記のEnable設定と比べると劣りますが、データ保持の

観点から も安全性が高いモードです。 データ保持の安全性の観点から、本モードに設定することを推

奨しています。

ディスクキャッシュの設定をNoChangeとした場合、物理デバイスのデ

フォルトの設定値は、弊社出荷時の設定と異なる場合があるため、本モー

ドには設定しないでください。 ディスクキャッシュ設定をEnableにすると、物理デバイスのライト

キャッシュを使用します。このため、停電時に物理デバイスのキャッシュ

メモリ内のデータが消えてしまう場合があります。 物理デバイスのライトキャッシュを使用する場合は、必ず無停電電源を

使用してください。

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RAID Level と Stripe Size 以外は VD 作成後変更することができます。WebBIOS トップ画面で[Virtual Drives]をクリックし、Policies 枠内の設定を変更した後、[Change]ボタンをクリックしてください。

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ライトキャッシュの設定(Write Policy)が「Write Back with BBU」となっている状態で、ライトキャッシュが

ライトスルーとなった場合には、「Reason for Diff in Write」の項目にライトスルー設定になった理由が表示

されます。

Reason for Diff in Write 表示 ライトスルー設定になった理由

BBU not installed バッテリがRAIDコントローラに接続されていない (バッテリが認識できない)

BBU is failed バッテリが故障した

BBU is discharged バッテリが放電された

BBU in re-learn cycle バッテリがリフレッシュ動作中である

Reconstruction リコンストラクション中である

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4. 各種機能操作方法

4-1. 整合性チェック(Check Consistency)機能

整合性チェック(Check consistency)はバーチャルドライブ(VD)の整合性をチェックするための機能です。

WebBIOS では以下の手順で実施してください。

① WebBIOS を起動します。

② WebBIOS トップ画面より、[Virtual Drives]をクリックします。

③ Virtual Drives 画面右上より、整合性チェックを実行する VD を選択します。

④ Virtual Drives 画面右下より、Check Consistency チェック欄をクリックします。

⑤ チェックマークを確認した後、[Go]をクリックします。

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⑥ VD 構築後 1 回目の Consistency Check に対しては、以下の警告文が表示される場合があります。

Consistency Check を行う場合は、[Yes]をクリックしてください。このときに不整合が多数検出さ

れる場合がありますが、故障ではありません。

⑦ Virtual Drives 画面左に、Check Consistency の進捗が表示されます。

⑧ Virtual Drives 画面左下の[Home]をクリックして、トップ画面に戻ってください。

VDを作成した後、1回目に実施する整合性チェックでは未使用領域の整合

性が取れていない可能性があるため、不整合箇所を多数検出し、警告ログが

登録される可能性があります。

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4-2. マニュアルリビルド機能

故障した物理デバイスをホットスワップ(活線挿抜)で交換することで、リビルドを行うことができます。

本体装置の電源をオフにしてから物理デバイスを交換した場合、自動的にリビルドを開始しません。その場

合には、以下に説明するマニュアルリビルド機能を用いて VD を復旧してください。

ホットスワップで物理デバイスを交換してリビルドする場合は、OSまたは

WebBIOSを立ち上げた状態でディスクを交換してください。 リビルドの進捗はUniversal RAID Utilityの画面で確認するか、あるいは

WebBIOSのトップ画面でリビルド中のVDをクリックすることで確認できま

す。 WebBIOSでリビルドの進捗画面を表示したままにすると本体装置によっては

処理が遅くなる場合があるため、確認後トップ画面に戻ってください。

物理デバイス 3 台を用いて RAID5 の VD を構築している環境において、物理デバイスが 1 台故障したケー

スを例に説明します。今回は活栓交換を行わず装置の電源をオフにしてから故障した物理デバイスを交換し

ているため、オートリビルド機能は動作しません。そこで、以下で説明するマニュアルリビルド機能を用い

て VD を復旧します。

① WebBIOS を起動します。トップ画面右側の交換した物理デバイスのステータスが”Unconfigured Good”となっていることを確認してください。例ではスロット番号 2 の物理デバイスを交換してい

ます。

PD Missing:BackPlane 252:Slot2 という表示は、「スロット番号 2 に取り付けられていた VD を構

成する物理デバイスが存在していない、あるいは構成から外されている」ことを示しています。

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② トップ画面右側より、新しく接続した物理デバイス(ここではスロット番号 2 の物理デバイス)をク

リックします。

③ 物理デバイスのプロパティ画面が表示されます。

④ 画面下の”Make Global HSP”を選択して画面中央下の[Go]をクリックしてください。または、リビ

ルドしたい DG を選択して”Make Dedicated HSP”をチェックし、画面中央下の[Go]をクリックして

ください。

・ Make Global HSP のチェックボックスに

チェック。 ・ または、故障した物理デバイスがある DG

を選択し、Make Dedicated HSP のチェッ

クボックスにチェック。

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⑤ リビルドの進捗が画面下に表示されます。[Home]キーを押してトップ画面に戻ってください。

整合性チェック、リビルドおよびリコンストラクション等のバックグランド

タスクを実行中はWebBIOSトップ画面に戻るようにしてください。進捗画

面を表示したままの状態では、本体装置によってはバックグランド処理が遅

くなる場合があります。

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⑥ リビルド中、トップ画面は以下のように表示されます。リビルド中の物理デバイスをクリックする

とリビルドの進捗画面が表示されます。

⑦ リビルドが完了するとリビルドしていた物理デバイスのステータスは Online になり、VD のステー

タスは Optimal になります。

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4-3. ホットスペアの設定

物理デバイス 3 台を用いて、RAID5 の VD を構築している環境において新たに物理デバイスを追加し、そ

の物理デバイスをホットスペアに設定するケースを例に説明します。

① WebBIOS を起動します。トップ画面右側において、追加した物理デバイスのステータス

が”Unconfigured Good”であることを確認します。

② トップ画面右側より、新しく接続した物理デバイス(この例ではスロット番号 3 の物理デバイス)をクリックします。

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③ 物理デバイスのプロパティ画面が表示されます。

④ 画面左下の”Make Global HSP”を選択して画面中央下の[Go]をクリックしてください。または、ホッ

トスペアを設定したい DG を選択して”Make Dedicated HSP”をチェックし、画面中央下の[Go]をク

リックしてください。

Global HSP 全ての DG に対し使用可能なホットスペアです。

Dedicated HSP 特定の DG に対し使用可能なホットスペアです。設定する際に

は、使用する先の DG を指定する必要があります。

・Make Global HSP のチェックボックスに チェック。

・または、ホットスペアを設定したい DG を 選択し、Make Dedicated HSP のチェック ボックスにチェック。

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⑤ 新しく接続した物理デバイスのステータスが”GL HOTSPARE”、あるいは”DED HOTSPARE”になり

ます。

⑥ 画面左下の[Home]をクリックして WebBIOS のトップ画面に戻ってください。

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4-4. リコンストラクション機能

物理デバイス 3 台を用いて、RAID5 の VD を構築している環境において新たに物理デバイスを追加し、物理

デバイス 4 台 RAID5 の VD へ変更するケースを例に説明します。

① WebBIOS を起動します。トップ画面右側において、追加した物理デバイスのステータス

が”Unconfigured Good”であることを確認します。

② トップ画面右側より、リコンストラクションを行いたい VD (この例では、Virtual Drive: 0)をクリッ

クします。

③ VD の設定画面が表示されます。

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④ 画面右側に、リコンストラクション機能に必要な項目が表示されています。

⑤ “Migration with addition”を選択します。

⑥ リコンストラクション後の RAID レベルを決定します。

⑦ 追加する物理デバイスを選択します。

⑧ ⑤~⑦の操作完了後、画面右下[Go]をクリックしてください。

⑨ 画面左下に進捗が表示されます。画面左下の[Home]をクリックして、WebBIOS トップ画面に戻っ

てください。

リコンストラクション実行後に、VDの容量が正常に表示されない場合があります。その

場合はトップ画面からScan Devicesを実施してください。 整合性チェック、リビルドおよびリコンストラクション等のバックグランドタスクを実行

中はWebBIOSトップ画面に戻るようにしてください。進捗画面を表示したままの状態で

は、本体装置によってはバックグランド処理が遅くなる場合があります。 リコンストラクション実行中は、設定が一時的に下記に変更されます。リコンストラク

ション完了後、自動的に元の設定に戻ります。 -Read Policy:Normal -Write Policy:Write Through -Access Policy:Cached I/O

VD が定義されている DG を構成

する物理デバイス情報

Migration Only: RAID レベルの変更のみ Migration with addition: 物理デバイスの追加および RAIDレベルの変更

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4-5. Locate 機能

Locate は物理デバイスの LED を点灯、または点滅させ、スロット位置を確認する機能です。VD またはホッ

トスペアディスクの追加、リコンストラクション、物理デバイスの予防交換などを行う場合は事前に物理デ

バイスのスロット位置を確認することをお奨めします。

Locate の実行手順 ① WebBIOS のトップ画面右側で確認する物理デバイスをクリックしてください。

② 物理デバイスのプロパティが表示されます。Locate のチェック欄をクリックしてください。

③ [Go]をクリックしてください。物理デバイスの LED が点灯、または点滅します。

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4-6. Slow Initialize 機能

Slow Initialize は VD のデータ領域の全セクタに0ライトし、初期化する機能です。WebBIOS で実施する場

合は以下の手順で実施してください。

① WebBIOS を起動します。

② WebBIOS トップ画面より、[Virtual Drives]をクリックします。

③ Virtual Drives 画面右上より、Slow Initialize を実行する VD を選択します。

④ Virtual Drives 画面右下より、Slow Initialize のチェック欄をクリックします。

⑤ チェックマークを確認した後、[Go]をクリックします。

WebBIOSのConfiguration WizardでVDを作成するときは、Fast Initializeを実行しパーティション情報が書かれている先頭セクタのみをクリア

します。 Slow Initializeは完了するまで時間がかかります。

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4-7. WebBIOS と Universal RAID Utility

OS 起動後、RAID システムのコンフィグレーション、および、管理、監視を行うユーティリティとして

Universal RAID Utility があります。WebBIOS と Universal RAID Utility を併用する上で留意すべき点につい

て説明します。

用語の差について WebBIOS と Universal RAID Utility は、使用する用語が異なります。以下の表をもとに読み替えてく

ださい。

Universal RAID Utility の用語 WebBIOS の用語

RAID ビューア raidcmd コマンド

Adapter RAID コントローラ RAID Controller

Virtual Drive 論理ドライブ Logical Drive

Drive Group ディスクアレイ Disk Array

Drive 物理デバイス Physical Drive

raidcmd は Universal RAID Utility が提供するコマンドです。詳細に

ついては「Universal RAID Utility ユーザーズガイド」を参照してく

ださい。

管理番号の差分について

RAID コントローラの各情報の番号は、WebBIOS と Universal RAID Utility では表示が異なります。

以下の表を参照してください。詳細については「Universal RAID Utility ユーザーズガイド」を参照し

てください。

管理番号 項目

WebBIOS Universal RAID Utility

Adapter(RAID コントローラ) 0 から始まる数字 1 から始まる数字

Virtual Drive(論理ドライブ) 0 から始まる数字 1 から始まる数字

Drive Group(ディスクアレイ) 0 から始まる数字 1 から始まる数字

Drive(物理デバイス) 0 から始まる数字 1 から始まる数字

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バックグラウンドタスクの優先度(Rate)の設定値の差分について WebBIOS では、バックグランドタスク(リビルド、パトロールリード、整合性チェック)の優先度を数値で

設定、表示しますが、Universal RAID Utility は、高、中、低の 3 つのレベルで設定、表示します。以下の対

応表を参照してください。優先度とは RAID コントローラが処理中のプロセスに対してバックグランドタス

クの処理が占める割合を示したものです。

WebBIOS の設定値と Universal RAID Utility で表示される値の対応

項目 WebBIOS の設定値(%) Universal RAID Utility で

表示される値

80~100 高(High)

31~79 中(Middle)

リビルド優先度

0-30 低(Low)

80~100 高(High)

31~79 中(Middle)

パトロールリード優先

0-30 低(Low)

80~100 高(High)

31~79 中(Middle)

整合性チェック優先度

0-30 低(Low)

Universal RAID Utility の設定値と WebBIOS で表示される値の対応表

項目 Universal RAID Utility の設

定値 WebBIOS で表示される値(%)

高(High) 90

中(Middle) 50

リビルド優先度

低(Low) 10

高(High) 90

中(Middle) 50

パトロールリード優先

低(Low) 10

高(High) 90

中(Middle) 50

整合性チェック優先度

低(Low) 10

・WebBIOS では、バックグラウンドイニシャライズの優先度が設定

できますが、Universal RAID Utility では設定できません。

・Universal RAID Utility は、初期化処理(Slow Initialize)の優先度が設

定できますが、本 RAID コントローラでは未サポートのため設定で

きません。

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RAID6 の VD の作成 Universal RAID Utility では、RAID 6 の VD を作成するには、4 台以上の物理デバイスが必要です。3 台の物

理デバイスで RAID 6 の VD を作成するには、WebBIOS を使用してください。

WebBIOSを用いても、3台の物理デバイスを使用した、「ストライプ容量が

8KB」でかつ「RAID 6」のVDはサポートしていません。

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第 5 章 運用・保守

1.保守サービス

保守サービスは NEC の保守サービス会社、および NEC が指定した保守サービス会社によってのみ実施さ

れますので、純正部品の使用はもちろんのこと、技術力においてもご安心の上、ご都合にあわせてご利用い

ただけます。

なお、お客さまが保守サービスをお受けになる際のご相談は、弊社営業担当または代理店で承っております

のでご利用ください。

2.予防保守

2-1.データのバックアップ

万が一の場合に備え、定期的に物理デバイス内のデータをバックアップすることをお勧めします。

データのバックアップについては、本体装置のユーザーズガイドを参照してください。

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3.保守機能について

本 RAID コントローラで以下の保守機能をサポートしています。

Configuration on Disk(COD)機能

リビルド機能

リフレッシュ機能

3-1. Configuration on Disk(COD)機能

Configuration on Disk (COD)機能は、コンフィグレーション情報を物理デバイス 内部に記録する機能です。

この機能により、RAID コントローラが万一故障したときに RAID コントローラを交換しても、コンフィグ

レーション情報が失われることはありません。RAID コントローラ交換後、コンフィグレーション情報を物

理デバイス から読み込み、正常に動作させることができます。

本RAIDコントローラはコンフィグレーション情報をRAIDコントローラ内

に保存しません。コンフィグレーション情報は、すべて物理デバイス 内に

記録/保存されます。

3-2.リビルド機能

リビルド機能は、物理デバイス に故障が発生した場合に、故障した物理デバイス のデータを復旧させる機

能です。『RAID1』や『RAID5』、『RAID6』、『RAID10』、『RAID50』といった、冗長性のある論理ドライブ

に対して実行することができます。

詳しくは『第 3 章.本 RAID コントローラの機能について』を参照してください。

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3-3.リフレッシュ機能

ここでは、バッテリのリフレッシュ(Learn Cycle) について説明します。 3-3-1.リフレッシュとは

未使用のバッテリの場合、RAID コントローラがバッテリの充電量を正しく認識するために、充電量を測定

する必要があります。そのため一度満充電の状態まで充電し、その後放電と再充電を行います。この処理を

リフレッシュと言います。充電量の測定後は、充電量がバッテリ内に記憶されるため、以降自動的に実行さ

れることはありません。

なお、リフレッシュ中かどうかは、ユーティリティ等から判断することはできません。ライトキャッシュモー

ドがライトバックに切り替わるまではリフレッシュ中と判断してください。

3-3-2.リフレッシュ中のキャッシュモード

RAID コントローラのライトキャッシュ設定を「通常ライトバック(※)」に設定している環境では、リフレッ

シュが完了するまではライトスルーで動作します。「常時ライトバック(※)」に設定している環境では、リフ

レッシュ中でもライトバックで動作します。

※ Universal RAID Utility 上では、「通常ライトバック」は「自動切替」、「常時ライトバック」は「Write Back」

と表示されます。初期値は「自動切替」です。

3-3-3.手動リフレッシュについて

リフレッシュは、初回以降自動的に実行されることはありませんが、使用環境などの影響により、保証期間

内であってもリフレッシュが必要になる場合があります。リフレッシュツールならびに手順書は以下のURLよりダウンロードできます。なお、本ツールはあくまでもバッテリのリフレッシュ動作のみにご使用くださ

い。 http://support.express.nec.co.jp/pcserver/index.php

→"ドキュメント No.から探す"を選択 →"015197"で検索

ダウンロードした手順書には、本 RAID コントローラが対象 RAID コントローラとして記載されていません

が、問題なく使用することができます。

時 間

リフレッシュ中の充電量の推移

充 電 放 電 再充電

リフレッシュ

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4. 本 RAID コントローラの交換

本装置を交換する際は以下の手順に従ってください。

本RAIDコントローラ交換時の本体装置の取り扱いについては、本体装置付

属のユーザーズガイドを参照してください。

高温注意

本体装置の電源をOFFにした直後は、内蔵型の物理デバイスなどをはじめ装置内の

部品が高温になっています。十分に冷めたことを確認してから取り付け/取り外しを

行ってください。

本体装置の電源を OFF にして、電源コードをコンセントから抜きます。電源が ON になっている場合

は、OS のシャットダウン処理を行った後、本体装置の電源を OFF にして電源コードをコンセントから

抜いてください。

1. 本体装置のサイドカバーや部品等を取り外します。

2. 本 RAID コントローラに接続されているケーブル(SAS ケーブル)を取り外します。

SAS ケーブルを取り外す前に、本RAIDコントローラのSAS コネクタと

SAS ケーブルのポート番号を確認し、接続構成を必ず控えてください。

3. 本 RAID コントローラを固定しているネジを外し、本体装置から取り外します。

取り外した増設バッテリは、増設バッテリ付属のユーザーズガイドを参

照し、交換後のボードに接続してください。 取り外したPCI スロット(PCI Express)の位置を必ず控えてください。 本RAIDコントローラの取り付け、取り外しをするときは増設バッテリを

触らないようにして下さい。 4. 交換用のボードを同じ PCI スロット(PCI Express)に実装し、ネジで固定します。

5. 手順 3 にて取り外したケーブルをすべて接続します。あらかじめ控えた接続構成に従い、ケーブル

の接続作業を行ってください。

6. 手順 2 で取り外した本体装置のサイドカバーや部品等を取り付けます。

7. 電源コードをコンセントに接続し、本体装置の電源を ON します。本体装置が正常に起動する事を

確認してください。

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5. 障害時の対処

5-1. エラーメッセージ

POST 中に RAID コントローラが何らかの異常を検出した場合、ディスプレイ装置の画面にエラーメッセージを表示し

ます。以下のエラーメッセージ一覧でメッセージの意味、対処方法を確認してください。

ディスプレイ上のエラーメッセージ 意味 対処方法

Memory/battery problems were detected.The adapter has recovered, but cached data was lost. Press any key to continue, or 'C' to load the configuration utility.

RAIDコントローラ上のメモリまたはバッテリのエラーによって、キャッシュ内のデータがロストした。

保守サービス会社に連絡してください。

Firmware version inconsistency was detected. The adapter has recovered, but cached data was lost. Press any key to continue, or 'C' to load the configuration utility.

ファームウェアバージョンの不整合により、キャッシュ内のデータをロストした。

保守サービス会社に連絡してください。

Foreign configuration(s) found on adapterPress any key to continue, or 'C' to load the configuration utility.

RAID コントローラ上にないコンフィグレーションを検出した。

C キーを押してユーティリティを起動し、インポートするか、クリアしてください。

Previous configuration cleared or missing Importing configuration created on MM/DD hh:mm Press any key to continue, or 'C' to load the configuration utility.

コンフィグレーションがクリアされたか見つからないため、MM/DD hh:mmのコンフィグレーションをインポートした。

保守サービス会社に連絡してください。

An enclosure was found that contains both SAS and SATA drives, but this controller does not allow mixed drive types in a single enclosure. Please correct the problem then restart your system. Press any key to continue, or 'C' to load the configuration utility.

同一エンクロージャにSASドライブとSATAドライブが混在されている。

RAIDコントローラの故障の可能性があります。保守サービス会社に連絡しRAIDコントローラを交換してください。

SAS drives were detected, but this controller does not support SAS drives. Please remove the SAS drives then restart your system. Press any key to continue, or 'C' to load the configuration utility.

SASドライブをサポートしていない。

RAIDコントローラの故障の可能性があります。保守サービス会社に連絡しRAIDコントローラを交換してください。

SATA drives were detected, but this controller does not support SATA drives. Please remove the SATA drives then restart your system. Press any key to continue, or 'C' to load the configuration utility.

SATAドライブをサポートしていない。

RAIDコントローラの故障の可能性があります。保守サービス会社に連絡しRAIDコントローラを交換してください。

Invalid SAS topology detected. Please check your cable configurations, repair the problem, and restart your system.

SASインタフェース上で不正な通信処理が検出された。

ケーブルの接続状態を確認してください。それでも改善しない場合は、保守サービス会社に連絡してください。

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ディスプレイ上のエラーメッセージ 意味 対処方法

The battery hardware is missing or malfunctioning, or the battery is unplugged. If you continue to boot the system, the battery-backed cache will not function. Please contact technical support for assistance. Press 'D' to disable this warning (if your controller does not have a battery).

バッテリが未接続、またはバッテリが認識できない。

【バッテリ未使用時】 D キーを押して本メッセージを非表示にしてください。 【バッテリ使用時】 バッテリの接続状態を確認してください。それでも改善しない場合は保守サービス会社に連絡してください。

Your VDs that are configured for write-back are temporarily running in write-through mode. This is caused by the battery being charged, missing, or bad. Please allow battery to charge for 24 hours before evaluating battery for replacement. The following VDs are affected :XX Press any key to continue.

バッテリが充電不十分、未接続、あるいは故障により VDxxをライトスルーモードに変更した。 xx:該当するVDの番号

【バッテリ未使用時】 本メッセージを無視してください。 【バッテリ使用時】 WebBIOSあるいはUniversal RAID Utility を起動し、バッテリを認識しているかどうか確認してください。 ●バッテリを認識しない場合 →バッテリの接続状態を確認してください。 →接続状態に問題が無い場合は、充電量が低すぎる可能性があります。24 時間以上システムを再起動せずに通電し、バッテリを充電してください。 ●バッテリを認識している場合 →9 時間以上システムを再起動せずに通電しバッテリを充電してください。 上記でも改善されない場合は、保守サービス会社に連絡してください。

Invalid SAS Address present in MFC data. Please program valid SAS Address, and restart your system.

不正なSASアドレスを検出した。

保守サービス会社に連絡してください。

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ディスプレイ上のエラーメッセージ 意味 対処方法

Some configured disks have been removed from your system, or are no longer accessible. Please check your cables and also ensure all disks are present. Press any key to continue, or 'C' to load the configuration utility.

The following VDs have missing disks: xx If you proceed (or load the configuration utility), these VDs will be marked OFFLINE and will be inaccessible. Please check your cables and ensure all disks are present. Press any key to continue, or 'C' to load the configuration utility.

The following VDs are missing: xx If you proceed (or load the configuration utility), these VDs will be removed from your configuration. If you wish to use them at a later time, they will have to be imported. If you believe these VDs should be present, please power off your system and check your cables to ensure all disks are present. Press any key to continue, or 'C' to load the configuration utility.

All of the disks from your previous configuration are gone. If this is an unexpected message, then please power off your system and check your cables to ensure all disks are present. Press any key to continue, or 'C' to load the configuration utility.

接続されていたいくつかの物理デバイス、あるいは全ての物理デバイスが認識できない。

ケーブル、物理デバイスの接続状態を確認してください。それでも改善しない場合は保守サービス会社に連絡してください。

The cache contains dirty data, but some VDs are missing or will go offline, so the cached data can not be written to disk. If this is an unexpected error, then please power off your system and check your cables to ensure all disks are present. If you continue, the data in cache will be permanently discarded. Press 'X' to acknowledge and permanently destroy the cached data.

VDが認識できないか、またはオフラインであるため、キャッシュ内のデータを物理デバイスに書き込めない。

ケーブル、物理デバイス、アップグレードキーの接続状態を確認してください。それでも改善しない場合は保守サービス会社に連絡してください。 ※Xキーを押すとキャッシュ内のデータはロストします。

Invalid memory configuration detected. Please contact your system support. System has halted.

RAIDコントローラ上のメモリの構成が不正です。

保守サービス会社に連絡しRAIDコントローラを交換してください。

RAID Adapter FW Failed Validation!!! Adapter needs to be reflashed. Press any key to continue.

RAIDコントローラ上のファームウェアが異常です。

保守サービス会社に連絡しRAIDコントローラを交換してください。

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ディスプレイ上のエラーメッセージ 意味 対処方法

Cache data was lost due to an unexpected power-off or reboot during a write operation, but the adapter has recovered. This could be due to memory problems, bad battery, or you may not have a battery installed. Press any key to continue or 'C' to load the configuration utility.

書き込み中の予期せぬ電源OFFかリブートにより、キャッシュ内のデータがロストした。

【バッテリ未使用時】 WebBIOS あるいは Universal RAID Utility からキャッシュモードを確認し、強制ライトバックとなっている場合は通常ライトバック、またはライトスルーに設定してください。 【バッテリ使用時】 バッテリの接続状態を確認してください。 それでも改善しない場合は保守サービス会社に連絡しRAIDコントローラおよびバッテリを交換してください。

Entering the configuration utility in this state will result in drive configuration changes. Press 'Y' to continue loading the configuration utility or please power off your system and check your cables to ensure all disks are present and reboot.

コンフィグレーションユーティリティ(WebBIOS)を起動すると、RAIDコントローラ上の構成が変更される。

物理デバイスの接続状態を確認してください。それでも改善しない場合は、保守サービス会社に連絡し、RAIDコントローラを交換してください。

Multibit ECC errors were detected on the controller. DIMM on the controller needs replacement. If you continue, data corruption can occur. Press 'X' to continue or else power off the system and replace the DIMM module and reboot. If you have replaced the DIMM please press 'X' to continue.

RAID コントローラ上のメモリでマルチビット ECC エラーを検出した。

保守サービス会社に連絡しRAIDコントローラを交換してください。

Multiple Single-bit ECC errors were detected during the previous boot of the controller. DIMM on the controller needs replacement. If you continue, data corruption can occur. Press 'X' to continue or else power off the system and replace the DIMM module and reboot. If you have replaced the DIMM please press 'X' to continue.

RAIDコントローラ上のメモリでシングルビットECCエラーを検出した。

保守サービス会社に連絡しRAIDコントローラを交換してください。

Single-bit overflow ECC errors were detected during the previous boot of the controller. DIMM on the controller needs replacement. If you continue, data corruption can occur. Press 'X' to continue or else power off the system and replace the DIMM module and reboot. If you have replaced the DIMM please press 'X' to continue.

RAIDコントローラ上のメモリでシングルビットECCエラーを多数検出した。

保守サービス会社に連絡しRAIDコントローラを交換してください。

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5-2. トラブルシューティング

本 RAID コントローラを使用した本体装置がうまく動作しないときや、ユーティリティが正しく機能しない

ときは次の点について確認してください。また、該当する項目があったときは、処理方法に従った操作をし

てください。

(1) OS をインストールできない VDを作成しましたか? → WebBIOS を使って VD を作成してください。

(2) OS を起動できない

本RAIDコントローラがまっすぐ奥までPCI スロットに実装されていますか? → 正しく実装してください。

本RAIDコントローラを実装制限があるPCI スロットに実装していませんか? → 本体装置の実装制限を確認後、正しいスロットに実装してください。

上記の処置を実施しても認識されない場合は、RAID コントローラの故障が考えられます。契約され

ている保守サービス会社、または購入された販売店へ連絡してください。

物理デバイスが奥まで、しっかり実装されていますか? → 正しく実装してください。

SAS ケーブルが正しく接続されていますか?(本RAIDコントローラとの接続, バックプレーンと

の接続) → 正しく接続してください。

上記の処置を実施しても認識されない場合は、物理デバイスの故障が考えられます。契約されている

保守サービス会社、または購入された販売店へ連絡してください。

(3) 物理デバイスが故障した → 契約されている保守サービス会社、または購入された販売店へ連絡してください。

(4) リビルドが実行できない リビルドする物理デバイスの容量が少なくありませんか? → 故障した物理デバイスと同じか、もしくは大きい容量の物理デバイスを使用してください。

VDのRAID レベルが、RAID0 ではありませんか? → RAID0 には冗長性がないためリビルドができません。故障した物理デバイスを交換して、再

度 VD を作成してください。

(5) 整合性チェックが実行できない VDが「Degraded」または「Partially Degraded」になっていませんか? → 故障している物理デバイスを交換し、リビルドを実施してください。

VDのRAID レベルが、RAID0 ではありませんか? → RAID0 は冗長性がないため整合性チェックができません。

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(6) キャッシュモード(現在値)がライトバックにならない WebBIOS の Virtual Drives-Properties 画面の Policies 欄の「Default Write」は、RAID コントローラの

キャッシュモードの設定値を表示しており、「Current Write」が現在値を示しています。そのため、バッ

テリが接続されていない構成や、バッテリが異常な場合、充電が十分ではない場合は、「Default Write」

を「Write Back with BBU」に設定しても、「Current Write」の表示が「Write Through」に切り替わりま

す。 キャッシュモードについての説明は、「第 3 章 3-3. VD Definition 設定項目」の項を参照してください。

Reason for Diff in Write 表

示 対処

BBU not installed

バッテリが接続されていない場合に表示されます。 (1) バッテリパックとバッテリボードを接続するケーブルが正しく接続され

ていますか? → 正しく接続してください。

(2) バッテリ制御ケーブル(本RAIDコントローラとバッテリを接続するケー

ブル)が正しく接続されていますか? → 正しく接続してください。

(3) バッテリを接続した直後ではありませんか? → バッテリの充電状態が低い場合に、バッテリが認識できない場合が

あります。24時間経過しても認識しない場合は一度本体装置を再起動

してください。

BBU is failed バッテリが故障している場合に表示されます。 契約されている保守サービス会社、または購入された販売店へ連絡してくだ

さい。

BBU is discharged バッテリの電圧が低い場合に表示されます。

9時間後を目安に再度キャッシュモード(現在値)を確認してください。

BBU in re-learn cycle バッテリがリフレッシュ動作中の場合に表示されます。

9時間後を目安に再度キャッシュモード(現在値)を確認してください。

Reconstruction リコンストラクション中に表示されます。

リコンストラクション完了後、再度キャッシュモード(現在値)を確認してく

ださい。

上記の処置を実施しても認識されない場合は、バッテリの故障が考えられます。契約されている保守

サービス会社、または購入された販売店へ連絡してください。 (7) バッテリが認識されない、または POST にて下記のメッセージが表示される

バッテリパックとバッテリボードを接続するケーブルが正しく接続されていますか? → 正しく接続してください。

バッテリ制御ケーブル(本RAIDコントローラとバッテリを接続するケーブル)が正しく接続されて

いますか? → 正しく接続してください。

バッテリを接続した直後ではありませんか? → バッテリの充電状態が低い場合に、バッテリが認識できない場合があります。24 時間経過し

ても認識しない場合は一度本体装置を再起動してください。

The battery hardware is missing or malfunctioning, or the battery is unplugged, or the battery could be fully discharged. If you continue to boot the system, the battery-backed cache will not function. If battery is connected and has been allowed to charge for 30 minutes and this message continues to appear, then contact technical support for assistance. Press ‘D’ to disable this warning (if your controller does not have a battery).

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上記の処置を実施しても認識されない場合は、バッテリの故障が考えられます。契約されている保守

サービス会社、または購入された販売店へ連絡してください。

(8) イベント ID129 について 以下のメッセージがWindowsのイベントログに登録される場合があります。

イベントソース msas2k3

イベント ID 129

種類 警告

説明 イベントID(129)(ソース:msas2k3内)に関する説明が見つかりませんでした。 (以降省略)

→ 本メッセージがログに登録されても、OS でリトライに成功しているため問題はありません。その

ままご使用ください。

(9) イベント ID317 について Universal RAID Utility の RAID ログ、および OS ログ(Windows のイベントログ、Linux の syslog)に以

下のメッセージが登録される場合があります。

イベントソース Raidsrv

イベント ID 317 (8000013D)

種類 警告

説明 <RU0317>[CTRL: %1 PD:%2(%3) %4 %5] 物理デバイスで警告エラーが発生しま

した。 エラーコード : %6

運用中に上記メッセージが登録される場合がありますが、単発※1 で発生している場合はリトライが

成功しているため問題ありません。本メッセージが繰り返し登録される場合には物理デバイスの故

障などが考えられます。契約されている保守サービス会社、または購入された販売店へ連絡してく

ださい。 ※1「単発」とはここでは単位時間を示します。本メッセージは単位時間あたり20個ほど登録

される場合があります。複数登録されている場合はメッセージが登録された時間を確認して

ください。

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(10) イベント ID505 について Universal RAID Utility の RAID ログ、および OS ログ(Windows のイベントログ、Linux の syslog)に以

下のメッセージが登録される場合があります。

イベントソース Raidsrv

イベント ID 505

種類 警告

説明 <RU0505> [CTRL: RAIDコントローラ番号] 増設バッテリの温度が高くなりまし

た。

上記のイベントが登録された場合は、Universal RAID Utility より RAID コントローラのキャッシュモー

ド(現在値)を確認してください。 キャッシュモード(現在値)が「Write Back」の場合は、問題はありませんのでそのままご使用くだ

さい。 キャッシュモード(現在値)が「Write Through」の場合は、バッテリのリフレッシュ動作により一時

的にバッテリの温度が上昇しています。本イベントにより、リフレッシュ動作は一時停止しますの

で温度が下がり、リフレッシュ動作を再開しますが、温度が下がるまでに時間が掛かる場合があり

ます。リフレッシュ動作の完了後、キャッシュモード(現在値)が「Write Back」に変わります。も

し、24 時間経過しても「Write Back」に変わらない場合は、バッテリの不良が考えられます。バッ

テリを交換してください。 (11) イベント ID508 について

バッテリ搭載時に、Universal RAID UtilityのRAIDログ、およびOSログ(Windowsのイベントログ、Linuxのsyslog)に以下のメッセージが登録される場合があります。

イベントソース raidsrv

イベント ID 508 (800001FC)

種類 警告

説明 <RU0508> [CTRL: RAIDコントローラ番号] 増設バッテリの状態が不安

定です。

本メッセージが登録された場合は、15分ほど経過してからRAIDコントローラのキャッシュモード

(現在値)を確認してください。もしキャッシュモード(現在値)が「Write Back」であれば問題あ

りませんのでそのままご使用ください。 キャッシュモード(現在値)が「Write Through」の場合は、バッテリのリフレッシュが必要となり

ます。 バッテリのリフレッシュの詳細については、『第 5 章運用・保守 3.保守機能について』を参照して

ください。

バッテリを接続した直後ではありませんか? → バッテリ接続直後はバッテリのリフレッシュが完了するまで、本イベントが登録される場合が

あります。

(12) アクセス LED が点滅する 使用していないのに、頻繁にアクセスLEDが点滅する。

→パトロールリードが動作した場合、特に使用していない状態でもアクセス LED が点滅します。なお、

SATA の物理デバイスを使用している場合、LED が点灯状態となる場合があります。

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(13) システム起動時、アクセス LED が一瞬アンバー点灯する

→システムを起動時、アクセス LED が一瞬アンバー点灯する場合があります。本事象は運用上、問題

はありませんのでそのままご使用ください。

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N8103-129/130 RAID コントローラ ユーザーズガイド

2010 年 5 月 2 版

日本電気株式会社 東京都港区芝五丁目 7 番 1 号 TEL(03)3454-1111(大代表)

© NEC Corporation 2010 日本電気株式会社の許可なく複製・改変などを行うこと

はできません。

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