目的に応じた LMS プラットフォームの選択と利用 — 何ができるかではなく何をすべきかを考える — 浦野 研(北海学園大学) email: [email protected] / twitter: @uranoken LMS シンポジウム @ 広島修道大学 e ラーニングは教育を変えるか? —LMS とその効果の測定 — 2014.02.15. 本日の資料 http://bit.ly/lms2014
目的に応じたLMSプラットフォームの選択と利用
—何ができるかではなく何をすべきかを考える—
浦野 研(北海学園大学) email: [email protected] / twitter: @uranoken
LMSシンポジウム@広島修道大学
eラーニングは教育を変えるか?—LMSとその効果の測定— 2014.02.15.
本日の資料 http://bit.ly/lms2014
• 札幌市にある私立大学の英語教員
• 経営学部生のための英語授業を担当
• 第二言語習得研究者
• 研究に基づく授業を志向
自己紹介
北海学園大学経営学部
• 一般企業への就職を目指す学生が多い
• 学部内に独自の英語プログラム
• ビジネスに特化したESP教育の導入
LearningManagement System
LM S
L M S
• よくあるパターン
• 目の前にあるプラットフォームを使う
• 職場にある、同僚が使っている、etc.
L M Sの選択
• 実装された機能から授業を「逆算」
• 授業内の活動が制限されるおそれ
• 「存在する機能のみしか使わない」
L M Sに踊らされる?
本来は指導法に関する理論や実践の蓄積
⇓
取り入れるべき活動の決定
⇓
それを実現可能なLMSの選択
LMSを選択
⇓
利用可能な機能(のみ)で授業を計画
⇓
授業のやり方を正当化できない
LMSを先に決めると
“Why did you want to climb Mount Everest?”
“Because it’s there.”
“Why did you want to do that activity?”
“Because it’s there (in my LMS).”
これでいいの?
(よくない!)
• 第二言語習得研究の観点から
• インプットを増やしたい
• アウトプットも増やしたい
わたしの場合
• 授業運営の観点から
• 授業はグループワークが中心
• ひとりでできることは教室外で
わたしの場合
• インプット
• アウトプット
• ひとりでやる課題
わたしの場合
LMSに委ねたい
• 目的に応じた複数のLMSsの使い分け
• 授業ごとに異なるLMSs
• 同じ授業内でも複数のLMSs
わたしの場合
• Moodleを利用
• 教科書準拠の音声・ビデオの視聴
• 理解度チェックの小テスト
• サマリーを書いて投稿
インプットを増やす
• メールを利用
• ビジネスメールを書いて送信
アウトプットを増やす
浦野 (2013) http://bit.ly/let_kansai2013b
実際の提出課題
公開資料には掲載していません
興味のある方はご連絡ください
• WordPress(ブログ)を利用
• 毎週与えられるテーマについて300語以上の英語で書く
アウトプットを増やす
浦野 (2010) http://bit.ly/urano_2010_wordpress
公開資料には掲載していません
興味のある方はご連絡ください
• Glexaを利用
• 教室外での学生同士の自由な意見・情報交換
• 英語で録音
アウトプットを増やす
浦野 (2013) http://bit.ly/urano_2013_glexa
http://www.chieru.co.jp/products/glexa/
Glexa
Forum 相互評価掲示板
Forum 相互評価掲示板
Glexa
http://www.chieru.co.jp/products/glexa/
• メールを書く(だけ)の授業にMoodle
等のLMSを使うのは大げさ
• Gmailのようなメールサービスで十分
活動とLMSのマッチング
• オンラインでたくさん書く(だけの)活動にMoodle等を使うのは大げさ
• WordPressブログで十分
活動とLMSのマッチング
• ファイルの提出といったシンプルな課題なら全学で導入しているLMSを選択
• 他の授業などで使い慣れている
活動とLMSのマッチング
要するに
適材適所の使い分け
ただし
問題もある
• 管理の煩雑さ
• 異なるUIによる使いにくさ、不便さ
• その都度ログインし直す不便さ
• シングルサインオンで解決できるか
使い分けの問題点
• 機能の多さ
+豊富なプラグイン
• 外国語授業を1つのLMSで賄うならベストの選択
Moodleの良さ
まとめ• 指導法に関する理論や実践の蓄積に基づいた授業設計が大切
• それに合わせてLMSを選択する
• 場合によっては1つの授業内で複数のLMSsを組み合わせることもあり得る
• ただしそれには問題もあるFin
紹介した実践に関する報告• 浦野研. (2010). Fluency 獲得を 目指した教室ライティング活動におけるブログの利用. 『北海学園大学学園論集』 第145号, 15–30. http://bit.ly/urano_2010_wordpress
• 浦野研. (2012/02/23). NanoGong を利用した教室外英語スピーキング活動.
MoodleMoot Japan 2012(三重大学). http://www.urano-ken.com/research/works.html#urano_2012b
• 浦野研. (2012/08/09). Moodle を利用した教室外スピーキング活動. 外国語教育メディア学会第52回全国研究大会(甲南大学). http://www.urano-ken.com/research/works.html#urano_2012e
• 浦野研. (2013/05/11). 大学でのオーラル系授業における Glexa の導入. 外国語教育メディア学会関西支部2013年度春季研究大会(同志社女子大学). http://bit.ly/urano_2013_glexa
• 浦野研. (2013). NanoGongを利用して教室外でスピーキング活動を行う. 中西大輔・大澤真也 (編著), 『Moodle事始めマニュアル: Ver.1.9および2.4対応』 (pp. 178–180). https://sites.google.com/site/ozawashinya/elearning/moodlemanual