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Keysight B1505A パワーデバイス・アナライザ/ カーブトレーサ クイック・ スタート・ガイド デュアル HCSMU/ HVSMU による 最大 40 A/3000 V の測定例
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Feb 26, 2020

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Keysight B1505A パワーデバイス・アナライザ/カーブトレーサ

クイック・スタート・ガイド

デュアル HCSMU/HVSMU による最大 40 A/3000 V の測定例

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目次 B1505A を使う前に ·································································································· 3

このデモで使われる測定器とアクセサリ ····························································· 4

40 A/3000 V 用デモ・デバイス ················································································ 5

デモ用接続 ·············································································································· 6

B1505A の開始 ········································································································ 9

Lab 1. トレーサ・テスト・モードでの 40 A 測定 ··················································· 10

Lab 2. モジュールセレクタを使ったトレーサ・テスト・モード ····························· 16

Lab 3. アプリケーションテスト・モード

–既存セットアップを使った Id-Vds, Id(off)-Vds, Id-Vgs 測定 ··················· 23

Lab 4. クラッシックテスト・モード

– Ib-Vce 測定結果からの自動エミッタ抵抗 Re 計算 ····························· 26

Lab 5. Desktop EasyEXPERT 上でのデータ解析

– PC での簡単なデータ解析 ···································································· 30

付録. 2 つの HCSMU を使ったゲートとドレインの両パルス測定 ··················· 33

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B1505A を使う前に 警告 Agilent B1500A のフォース、ガード、センス端子には、危険電圧が出力されることがあります

(HVSMU の場合は最大±3000 Vdc、HPSMU の場合は最大±200 Vdc)。感電事故防止のため、

必ず以下の事柄を守ってください。

3 極電源ケーブルを使用して Agilent B1500A を設置すること。

B1505A とテストフィクスチャ間のインターロック・ケーブルを接続すること。

インターロック回路が正しく動いていることを定期的に確認すること。

インターロック回路を改造しないこと。

ケーブルを改造し、テストフィクスチャ外に接続したデバイスを測定しないこと。

フォース、ガード、センス端子につながる接続部に触れる前には、測定器の電源を切ること。

電源を切らない場合は、以下の事項を全て実施すること。

Stop キーを押して Measurement インジケータが消灯したことを確認すること。

高電圧警告(High Voltage)インジケータが消灯していることを確認すること。

シールド・ボックスの蓋を開ける(Interlock 端子を開放する)こと。

キャパシタが SMU に接続されているならば、キャパシタを放電すること。

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このデモで使われる測定器とアクセサリ Agilent B1505A パワーデバイス・アナライザ/カーブトレーサ

1 x HVSMU (B1513A) High Voltage SMU

2 x HCSMU (B1512A) High Current SMU

2 x HPSMU (B1510A) High Power SMU

Agilent N1259A ハイパワーテストフィクスチャ

N1259A-020 高電圧バイアス・ティ

N1259A-300 モジュール・セレクタ

N1259A-010 インラインパッケージソケットモジュール (3 pin)

N1259A-022 100 k R-Box

N1259A-033 1 k R-Box

11 x Test leads

Agilent 16493S-021 Dual HCSMU コンビネーション・アダプタ

ケーブル

2 x 16493S-001 HCSMU ケーブル, 1.5m

1 x 16493T-001 HVSMU Triax ケーブル, 1.5m

4 x 16494A-001 Triax ケーブル, 1.5m

1 x 16493L-001 GNDU ケーブル, 1.5m

1 x 16493J-001 インターロック・ケーブル, 1.5m

1 x 16493G-001 デジタル I/O ケーブル, 1.5m

B1505A モジュール

HVSMU

HCSMU

HCSMU

HPSMU

HPSMU

N1259A テストフィク

スチャ

16493S-021

Dual HCSMU コンビネーション・アダプタ

16493S-001 HCSMU ケーブル

16493T-001 HVSMU ケーブル 16494A-001 Triax ケーブル

16493J-001 インターロック・

ケーブル

16493G-001 デジタル I/O ケ

ーブル

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40 A/3000 V 用デモ・デバイス パワーMOSFET: インターナショナル・レクティファイヤ(International Rectifier) IRFP2907

Max Id: 209 A (25 C), 148 A (100 C) Max Pd: 470 W (25 C) BVdss: >75 V (Id = 250 µA, Vgs = 0 V) Idss: <20 µA (Vds = 75 V, Vgs = 0 V) Igss: <200 nA (Vgs = ±20 V, Vds = 0 V) Vgs(off): 2.0 V 3.5 V (Vds = 10 V, Id = 250 µA) gfs: >130 S (Vds = 25 V, Id = 125 A) Rds(on): <4.5 m, typ. 3.6 m (Id = 125 A, Vgs = 10 V) Ciss: typ. 13000 pF (Vds = 25 V, f = 1 MHz) Coss: typ. 2100 pF (Vds = 25 V, f = 1 MHz) Crss: typ. 500 pF (Vds = 25 V, f = 1 MHz)

パワーMOSFET: サンヨー2SK3745LS

Max Id: 4 A (25 C, pulsed) Max Pd: 35 W (25 C) BVdss: >1500 V (Id = 1 mA, Vgs = 0 V) Idss: <100 µA (Vds = 1200 V, Vgs = 0 V) Igss: <10 µA (Vgs = ±16 V, Vds = 0 V) Vgs(off): 2.5 V 3.5 V (Vds = 10 V, Id = 1 mA) |yfs|: >0.7 S, typ. 1.4 S (Vds = 20 V, Id = 1 A) Rds(on): <13 , typ. 10 (Id = 1 A, Vgs = 10 V) Ciss: typ. 380 pF (Vds = 30 V, f = 1 MHz) Coss: typ. 70 pF (Vds = 30 V, f = 1 MHz) Crss: typ. 40 pF (Vds = 30 V, f = 1 MHz)

パワーバイポーラトランジスタ: オンセミコンダクタ(On-semiconductor) MJL4281AG

Max Ic: 15 A (25 C, DC) Max Pd: 230 W (25 C) Vce(sus): >350 V (Ic = 50 mA, Ib = 0 A) Iceo: <100 µA (Vce = 200 V, Ib = 0 A) Icbo: <50 µA (Vcb = 350 V, Ie = 0 A) Iebo): <5.0 µA (Veb = 5.0 V, Ic = 0 A) hFE: 80 - 250 (Ic = 0.1 - 5 A, Vce = 5 V) Vce(sat): <1 V (Ic = 8 A, Ib = 0.8 A) Vbe(sat): <1.4 V (Ic = 8 A, Ib = 0.8 A) Vbe(on): <1.5 V (Ic = 8 A, Vce = 5 V) Cob: <600 pF (Vcb = 10 V, Ie = 0 A, f = 1 MHz)

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デモ用接続

デモの前に B1505A パワーデバイス・アナライザと、N1259A パワーデバイス・テストフィクスチャ間

のケーブルを接続します。

手順:

1. 16493G デジタル I/O ケーブルを B1505A のデジタル I/O コネクタと、N1259A の デジタル I/O

コネクタ間に接続します。

16493G-001

B1505A の背面 N1259A の背面

1

2 3

4

5

6

8

16493S-021

7

Master

Slave

Slave

Master

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2. 16493J インターロック・ケーブルを、B1505A の インターロック・コネクタと N1259A のインターロ

ック・コネクタ間に接続します。

3. 16493L GNDU ケーブルを、B1505A の GNDU コネクタと N1259A GNDU2 コネクタ(Module

selector Input)間に接続します。

4. 二本の 16494A Triax ケーブルを、B1505A の下側の HPSMU(SMU1)Force と Sense コネクタと

N1259A の HPSMU3 Force と Sense コネクタ(Module selector input) 間に接続します。

5. 二本の 16494A Triax ケーブルを、B1505A の上側の HPSMU(SMU2)Force と Sense コネクタと

N1259A の HPSMU2 Force と Sense コネクタ 間に接続します。

16493J-001

16493L-001

2 x 16494A-001

HPSMU1

2 x 16494A-001

HPSMU2

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6. 16493S HCSMU ケーブルを、B1505A の下側の B1512A HCSMU Force と Sense コネクタと

16493S-021 Dual HCSMU コンビネーション・アダプタの Master 側コネクタ間に接続します。

7. 16493S HCSMU ケーブルを、B1505A の上側の B1512A HCSMU Force と Sense コネクタと

16493S-021 Dual HCSMU コンビネーション・アダプタの Slave 側コネクタ間に接続します。

8. 16493S-021 からの BNC と Triax コネクタを、N1259A の HCSMU1 のコネクタにそれぞれ接続し

ます。

9. 16493T HV Triax ケーブルを、B1505A の B1513A HVSMU Force コネクタと N1259A の HVSMU1

Force コネクタ間に接続します。

16493T-001

16493S-021

16493S-001

HCSMU1

16493S-001

HCSMU2

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B1505A の開始 接続が完了したら、B1505A の電源を投入してください。次に以下の画面が B1505A の画面上に

出ますので、EasyEXPERT ソフトウエアを起動します。

EasyEXPERT の詳細な情報については Agilent Web 上に公開されているマニュアルをご覧くださ

い。(B1505A User's Guide, EasyEXPERT Software User’s Guide, EasyEXPERT Application Library

Reference, etc.)

そして、次のような画面表示されます。

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B1505A には従来のカーブトレーサに比べて、簡単で分かりやすいトレーサ・テスト・モードがあり

ます。このモードでは、カーブトレーサとの操作の共通化を図ると共に、今までにない新しい機能

が搭載されています。この章では、Dual HCSMU モードを用いて 40 A までの測定を行う使い方を

紹介します。

パルス、および DC モードでそれぞれ 40A と 2A の範囲をカバーする Dual HCSMU モード

熱ドリフトを観察する、スナップショット

自己発熱を抑制するパワーコンプライアンスの使い方

両極(Dual polarity)スイープ

MOSFET (IRFP2907)

まず、16493S-020

Dual HCSMU コンビ

ネーション・アダプタ

が N1259A の背面の

HCSMU1 端子に接

続されていることを確

認してください。

次に、N1259A テスト

フィクスチャの蓋を開

け、右図のようにテス

トリード(バナナ・ワイ

ヤ)の配線を行いま

す。図に書かれた番

号は手順の番号に

対応しています。

Lab 1 トレーサ・テスト・モードでの 40 A 測定

Objective

Key points

Connection diagram

Setup

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1. デバイス (IRFP2907) を N1259A のソケットに取り付けます。

2. HPSMU2 Force と、1 k R-Box のターミナル 1 を接続します。

3. 1 k R-Box のターミナル 2 と、Inline Package Socket (デバイスを取り付けるソケット)のターミナ

ル 1 Force (Gate)を接続します。

4. HCSMU1 の High Force と、Inline Package Socket のターミナル 2 Force (Drain)を接続します。

5. HCSMU1 の High Sense と、Inline Package Socket のターミナル 2 Sense (Drain)を接続します。

6. HCSMU1 の Low Force と、Inline Package Socket のターミナル 3 Force (Source)を接続します。

7. HCSMU1 の Low Sense と、Inline Package Socket のターミナル 3 Sense (Source)を接続します。

8. GNDU1 の Force と、Inline Package Socket のターミナル 3 Force (Source)を接続します。

9. GNDU1 の Sense と、Inline Package Socket のターミナル 3 Sense (Source)を接続します。

Dual HCSMU モード設定

1. コンフィグレーション・ボタン を

クリックして Configuration ウインドウ

を開きます。

2. Dual HCSMU Combination タブをクリ

ックします。

3. Enable チェックボックスをチェックし、

Master と Slave HCSMU のアサインを

実際の配線の通りにします。

4. Apply ボタンをクリックして Dual

HCSMU コンフィグレーションを有効

にします。

5. SMU Output Setting Limits タブをクリックします。

6. Current Setting Limit を 40 A に変更

します。

7. Apply ボタンをクリックして SMU

Output Setting Limits コンフィグレー

ションを有効にします。

8. Close ボタンをクリックして

Configuration ウインドウを閉じます。

Preparation

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1-1. DC モードでの Id-Vds 測定

1. 画面右下にあるレンチとドライバの白黒アイコン をクリックします。

2. MOSFET — ID-VDS のサンプルセットアップを選択します。

3. SMU3:DHC (VAR1)の Mode を VPULSE から V へ変更します。

4. VAR1 の Compliance を 2 A にします。

5. VAR2 の次の項目を変更します。

VAR2 Start を 3.4 V に

VAR2 Stop を 3.7 V に

6. Meas. Time を 100 us に変更します。

7. VAR1 と VAR2 領域の設定が右のようになっていることを確認します。

8. Repeat ボタン をクリックします。

9. VAR1 (VD)の Stop をクリックし

て選択状態にします。

10. B1505A の前面パネルにあるノ

ブを時計方向に回します。

11. ストップ電圧が 1 V ぐらいにな

るまで増加すると、グラフは右

図のようになります。

12. ストップ電圧が 10 V ぐらいまで

増加すると、特性カーブはより

電流の多く流れる方向にドリフ

トします。

このとき、SMU から高音のノイ

ズが聞こえますが、これは問題

ではありません。

13. Stop ボタン をクリッ

クして測定を停止します。

14. ストップ電圧に「20」をキーボー

ドから入力し、Single ボタン

をクリックします。測定

が1回だけ実行され、特性カーブが描かれます。

Procedures

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スナップショットを使った温度ドリフトの観察

15. Capture ボタン をクリックします。リファレンストレースがキャプチャされ、青色の線で表示さ

れます。

16. Repeat ボタン をクリックします。すると、特性カーブのトレースが自己発熱効果によってド

リフトします。これは、MOSFET での電力損失がより大きくなるためで、その様子を、青色で示

されるリファレンストレースと簡単に比較することができます。

17. さらに、Capture ボタン をクリックすることにより、複数のトレースのキ

ャプチャも可能です。

18. Reference trace ボタン をクリックすると、右のような Reference

Traces ウインドウがポップアップ表示されます。このウインドウから、各

トレースの表示 On/Off、消去、ファイル保存が出来ます。

19. Stop ボタン をクリックし、測定を停止します。

パワーコンプライアンス

20. VAR1 タイトルバー をクリックすると Full mode になり、詳細な設定が見れます。

21. Pwr Comp. (power compliance)を 3 W に設定します。

22. DUT の温度が下がるのを待ちます。

23. 再び測定します(Repeat ボ

タン をクリック)。

24. 右図のように、3 W でコンプ

ライアンスがかかりドリフトの

少ないトレースが観測され

ます。

25. Stop ボタン をク

リックして測定を停止します。

26. Pwr Comp.を OFF にします。

27. DUT の温度が下がるのを待

ちます。

両極スイープ(Dual polarity sweep)

Power compliance of 3 W

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28. 水平方向の正負アイコン を 2 回クリックして両極 にします。

29. 垂直方向の正負アイコン を 2 回クリックして両極 にします。

30. VAR1 の Dual Polarity を ON にします。

31. VAR1 タイトルバー をクリックして詳細な設定を隠します。

32. VAR1 の Stop をクリックし、「0」を入力します。

33. Repeat ボタン をクリックし測定を開始します。

34. VAR1 の Stop をクリックして B1505A の前面パネルにあるノブを時計方向に回します。すると、

4つのすべての象限に広がるトレースが現れます。

35. ノブをさらに回して電圧を上げます。

36. Stop ボタン をクリックして測定を停止します。

1-2. パルスモードでの Id-Vds 測定

1. SMU3:DHC (VAR1)の Mode を V から VPULSE に変更します。

2. VAR1 (VD)タイトルバー をクリックして詳細な設定(Full mode)を表示させ、次のよう

に変更します。

Stop を 1 V に

Interlacing を 1 に

Compliance を 40 A に

Pulse Width を 500 us に

2. VAR2 (VG)の設定を次のように

変更します。

Start を 3.7 V に

Stop を 4.4 V に

3. 再び測定を開始します

(Repeat ボタン をクリック)。

Procedures

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4. すると、グラフ(前ページ)が表示されます。DC モードのときに比べて自己発熱効果によるドリ

フトが小さいことがわかります。

5. ノブを使ってストップ値などの

値を変更することができます

(ただし、変更したい値の領域

をクリックして選択状態にする

必要があります)。たとえば、

右図のトレースは、VAR1 の

Stop を 20 V に、VAR2 の Stop

を 4.3 V に変更し、Pulse

Width を 1 ms に変更したとき

の結果です。

6. ステップ数(NOS)を 51 に変

更したときの結果は右図の

ようになります。高電圧か

つ大電流領域では飽和して

いるのがわかります。これ

は、1%のデューティサイク

ルでは自己発熱効果の影響

が現れるためです。

7. Pulse Period を 1 s (duty =

0.1%)に増加し、NOS を 101

に変更します。すると、右

図のように、飽和している

領域が消えた結果になりま

す。ただし、周期が長いの

ですべての測定を終了する

のにかなりの時間(この例

では 505 秒)がかかります。

8. Stop ボタン をク

リックして 測定を停止しま

す。

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B1505A には従来のカーブトレーサに比べて、簡単で分かりやすいトレーサ・テスト・モードがあり

ます。このモードでは、カーブトレーサとの操作の共通化を図ると共に、今までにない新しい機能

が搭載されています。この章では、モジュールセレクタを使ったトレーサ・テスト・モードの使い方と

機能を紹介します。

トレーサ・テスト・モードの使い勝手

サンプルセットアップ

DC とパルスモード

リファレンストレースを撮るスナップショット

ブレークダウン測定の時に役立つ自動データ記録機能

高電圧測定

自動でスイッチングするモジュールセレクタ

MOSFET (2SK3745LS)

次の手順は、N1259A テストフィクスチャと B1505A のモジュール間の接続について、Lab からの変

更点のみを述べています。

1. N1259A の HCSMU1 入力端子に接続されている 16493S-021 Dual HCSMU コンビネーション・

アダプタからの Force (BNC)と Sense (Triax)コネクタを外し、N1259A の HCSMU3 (内臓モジュ

ールセレクタの HCSMU 入力)のそれぞれの入力端子に接続します。

2. GNDU1 入力端子に接続されている 16493L GNDU ケーブルの Triax コネクタを外し、N1259A

の GNDU2 (内臓モジュールセレクタの GNDU 入力)入力端子に接続します。

3. N1259A の HVSMU1 入力端子に接続されている 16493T HVSMU Triax ケーブルの HV Triax コ

ネクタを外し、N1259A の HVSMU2 (内臓モジュールセレクタの HVSMU 入力)入力端子に接

続します。

Lab 2 モジュールセレクタを使ったトレーサ・テスト・モード

Objective

Key points

Device

Connection diagram

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次に、N1259A テストフィクスチャの蓋を開け、下図のようにテストリード(バナナ・ワイヤ)の配線を行

います。図に書かれた番号は手順の番号に対応しています。

4. デバイス(2SK3745LS)を N1259A のソケットに取り付けます。

5. HPSMU2 Force と、1 k R-Box

のターミナル 1

を接続します。

6. 1 k R-Box のタ

ーミナル 2 と、

Inline Package

Socket (デバイス

を取り付けるソ

ケット)のターミ

ナル 1 Force

(Gate)を接続し

ます。

7. Module Selector

Output の High

Force と、Inline

Package Socket

のターミナル 2

Force (Drain)を接続します。

8. Module Selector Output の High Sense と、Inline Package Socket のターミナル 2 Sense (Drain)を

接続します。

9. Module Selector Output の Low Force と、Inline Package Socket のターミナル 3 Force (Source)を

接続します。

10. Module Selector Output

の Low Sense と、Inline

Package Socket のターミ

ナル 3 Sense (Source)を

接続します。

N1259A テストフィクスチャの

蓋を閉じます。

Setting two HCSMUs to dual HCSMU mode with using the module selector

1. コンフィグレーション・

ボタン をクリックして Configuration ウインドウを開きます。

Preparation

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2. Dual HCSMU Combination タブをクリックします。

3. Enable チェックボックスをチェックし、Master と Slave HCSMU のアサインを実際の配線の通り

にします。

4. Apply ボタンをクリックし

て Dual HCSMU コンフィ

グレーションを有効にし

ます。

5. Module Selector タブを

クリックします。

6. 右図のようにモジュー

ルセレクタの設定を変

更します。

7. Apply ボタンをクリックし

てモジュールセレクタの

設定を有効にします。

8. SMU Output Setting Limits タブをクリックします。

9. Current Setting Limit を

30 A に変更します。

10. Apply ボタンをクリックし

て SMU Output Setting

Limits コンフィグレーシ

ョンを有効にします。

11. Close ボタンをクリックし

て Configuration ウインド

ウを閉じます。

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2-1. Id-Vds 測定

1. 画面右下にあるレンチとドライバの白黒アイコン をクリックします。

2. MOSFET — ID-VDS のサンプルセットアップを選択します。

3. SMU3:DHC (VAR1)の Mode を VPULSE から V へ変更します。

4. VAR1 (ID)の Compliance を 2 A に変更します。

5. VAR2 (VG) の Start を 3.5 V に変更します。

6. VAR2 (VG) の Stop を 5 V に変更します。

7. VAR1 と VAR2 設定が左の図のようになっていることを確認します。

8. Meas. Time を 10 us に変更します。

9. Repeat ボタン をクリック

します。

10. VAR1 (VD)の Stop をクリックし

て選択状態にします。

11. B1505A の前面パネルにある

ノブを時計方向に回します。

12. ストップ電圧が上昇し、右図

のようになります。

13. Stop ボタン をクリ

ックして測定を止めます。

14. VAR1 の Stop を 40 V に変更し、Single ボタン を

クリックします。

15. Capture ボタン をクリックします。リファレンストレースがキ

ャプチャされ、青色の線で表示されます。

16. 再び Repeat ボタン をクリックします。すると、特性カー

ブのトレースが自己発熱効果によってドリフトします。

17. さらに、Capture ボタン をクリックすることにより、複数のトレースのキャプチャも可能です。

Procedures

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18. Reference trace ボタン をクリックすると、右のような Reference

Traces ウインドウがポップアップ表示されます。このウインドウから、各

トレースの表示 On/Off、消去、ファイル保存が出来ます。

19. Stop ボタン をクリックし、測定を停止します。

20. VAR1 タイトルバー をクリックして詳細な設定(Full mode)を

表示させます。

21. Pwr Comp. (power

compliance)を 5 W に設定

します。

22. DUT の温度が下がるのを

待ちます。

23. 再び測定します(Single ボ

タン をクリック)。

24. 右図のように、5 W でコン

プライアンスがかかってい

るグラフが現れます。

25. Pwr. Comp.を OFF に設定します。

26. SMU3:DHC (VAR1)の Mode を V から VPULSE に変更します。

27. VAR1 タイトルバー をクリックしして詳細な設定(Full mode)を表示させ、次のように変

更します。

NOS を 21 に

Interlacing を 1 に

Pulse Width を 500 us に

Pulse Period を 50 ms に

(1%パルスデューティ)

28. Single ボタン を

クリックして測定を開始しま

す。すると、右図のようなトレ

ースが測定されます。

2-2. ブレークダウン BVdss 測定

次にブレークダウン(BVdss)測定を行う設定を作成し、実際に測定を行います。

1. 画面右下にあるレンチとドライバの白黒アイコン をクリックします。

2. MOSFET — ID(off)-VDS のサンプルセットアップを選択します。

3. VAR2 の Compliance を 1 mA に変更します。

Power compliance of 5 W

Procedures

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4. Repeat ボタン をクリックします。

5. VAR1 (VD)の Stop をクリックして選択状態にします。

6. B1505A の前面パネルにあるノブを時計方向に回します。するとストップ電圧が上昇し、下図

に示すようなトレースが現れます。

7. この DUT のブレークダウン電圧は約 1600 V なので、1400 V ぐらいまではノブを高速に回し、

ブレークダウン箇所をよく見るために 1400 V からはゆっくり回します。

8. Stop ボタン をクリックし測定を停止します。

自動記録機能

次に、自動記録の設定をします。この自動記録機能は、Agilent infiniium オシロスコープに内蔵さ

れたセグメントメモリのようなトレース保存機能で、デバイス破壊直前の状態を再現するような目的

に利用します。

9. Meas. Time を 100 us に変更します。

10. X 軸の最大値をクリックし、小さな数値入力ウインドウをポップアップさせ、

「2000」を入力します。

11. ストップ領域(stop region)を設定します。この機能を使うと、測定値がストップ領域入った時に

測定を自動的に停止するこ

とが出来ます。グラフウインド

ウの下にある、信号機のボタ

ン をクリックします。信号

機の色が黄色 に変化しま

す。(もし、設定前の信号機

の色が緑で無い場合は、黄

色になるまで、複数回ボタン

をクリックしてください。) この

状態でストップ領域の設定が

可能となります。

12. グラフ上でマウスをクリックし、

ドラッグするとグリッド線が赤くなり、この赤い線で囲まれた領域がストップ領域となります。

13. VAR1 の Stop を 0 V に変更します。

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14. Repeat ボタン をクリックします。

15. VAR1 (Vd)の Stop をクリックし、選択状態にします。

16. B1505A 前面パネルのノブを時計方向に回します。するとストップ電圧が上昇し、下図左のよ

うになります。

17. 測定値が赤いストップ領域に入った時、測定は自動的に停止します。

18. 測定データを確認するために、フィルム・アイコン (record & replay ボ

タン)をクリックします。すると右のようなウインドウがポップアップします。

19. ポジション指示子をスライドさせたり、逆戻し(play back)や早送り(play

forward)ボタンを使って記録されたトレースを見ることができます。

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EasyEXPERT には、一般的なデバイスの測定項目に応じた各種設定を、アプリケーションとして内

蔵しており、詳しい測定についての知識が無くても、それらを呼び出すだけで簡単に測定を行うこ

とが出来ます。この章では EasyEXPERT のアプリケーションを使って、複数の測定項目を、簡単、

迅速に行います。

アプリケーションテストの使い勝手

HVSMU の微小電流測定性能

自動解析機能

MOSFET (2SK3745LS)

ここでの接続は Lab 2 と同じです。

3-1. Id-Vds 測定

1. 画面左側の Application Test タブをクリックします。

2. PowerMOSFET のカテゴリーにチェックを入れます。

3. Id-Vds を選択します(Id-Vds アイコンをクリックし、表示された

をクリックします)。

4. SMU3:DHC を Drain に、

SMU2:HP を Gate に選択し

ます。

5. テスト・パラメータが右の図

のようになっているか確認

します。

Lab 3 アプリケーションテスト・モード

– 既存セットアップを使った Id-Vds, Id(off)-Vds, Id-Vgs 測定

Objective

Key points

Device

Connection diagram

Setup

Procedures

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6. 測定を開始します(Single ボタン

をクリック)。

7. グラフウインドウがポップアップし、測

定が始まります。

8. 右図のような Id-Vd グラフが描かれま

す。

9. ゲート電圧設定が適切ではないの

で、ゲート電圧設定を、VgStart = 3.5

V, VgStop = 5.5 V, VgStep = 250 mV, IdLimit = 2 A に変更します。

10. 再び測定を開始します(Single ボタン

をクリック)。

11. 右図のような詳細なグラフが描かれ

ます。

EasyEXPERT では、標準で沢山の基本的

な測定のアプリケーションを内蔵していま

す。それらをただ選択するだけで、数々

の測定を行うことが出来ます。また、直感

的なユーザーインターフェースにより、DUT に合わせた測定条件の変更も容易です。

次に、他の測定項目をこの測定同様、ただアプリケーションの選択だけで行います。

3-2. Id(off) - Vds 測定

1. Id(off)-Vds アプリケーションを選択します。

2. Drain の SMU を SMU5:HV に変更します。

3. 設定が下図のようになっている確認します。

4. 測定を開始します(Single ボタン をクリック )。

Procedures

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5. グラフウインドウがポップアップし、測定が開始されます(左下図)。

6. グラフの縦軸が大きすぎるので、オートスケール・アイコン をクリックして適切にします。

3-3. Id – Vgs 測定

1. Id-Vgs アプリケーションを選択します。

2. Drain の SMU を SMU3:DHC に変更します。

3. 設定が下図のようになっていることを確認します。

4. 測定を開始します(Single ボタン をクリック)。

5. グラフウインドウがポップアップし、測定が開始されます。

6. 測定が完了すると、自動解析機能(automatic analysis)が Vth および gfsMax を自動計算しま

す。

Procedures

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この章ではクラッシク・テスト・モードで、HCSMU を使った Ib-Vce 測定のセットアップを作成し、測

定します。また、クラッシク・テスト・モードの自動計算機能を使って、測定結果からエミッタ抵抗 Re

を自動で計算を行います。

HCSMU による低電圧測定性能

測定機能

解析機能

パワーバイポーラトランジスタ(MJL4281AG)

測定の設定は、次の項目のぞいて Lab 3 と同じです。

1. デバイス(MJL4281AG)を N1259A のソケットに取り付けます。

2. HPSMU2 の Force と、Inline Package Socket のターミナル 1 Force (Base)を接続します。

3. HPSMU2 の Sense と、Inline Package Socket のターミナル 1 Sense (Base)を接続します。

エミッタ抵抗(Re)測定

1. 画面左側の Classic Test タブをクリックします。

2. I/V Sweep を選択します。

3. 測定名(measurement name)を入力します。たとえば、Setup Name フィールドに“Remitter”

を入力します。

4. Channel Setup タブ内

を右図のように、

SMU2:HP がベースに、

SMU3:DHC がコレクタ

になるようにします。

Lab 4 クラッシックテスト・モード

–Ib-Vce 測定結果からの自動エミッタ抵抗 Re 計算

Objective

Key points

Device

Connection diagram

Setup

Procedures

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5. Measurement Setup タブ内を次のように設定します。

VAR1 (Ib スイープ) Start 1 mA, Stop 100 mA, Step 1 mA

Constants SMU3:HC Source:1 mA, Compliance: 2 V

6. Measurement Setup 内の

ADC/Integ ボタンをクリックして、

次のように設定します。

SMU3:HC HSADC

Hi Speed ADC Mode = PLC, Factor =1

7. 次に、Display Setup タブ内の設

定を次のようにします。

8. 測定を開始します(Single ボタン button )

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9. グラフウインドウがポップアップされ、低い Vce 領域での Ib-Vce 特性が表示されます。

次にエミッタ抵抗 Re (ohm)を求めるために、Auto analysis を使用します。Re は Ib–Vce 特性の、傾

きから求めることが出来ます。 この場合 Ib が 40 mA から 100 mA の間でほぼ直線となっているた

め、この範囲のデータを使用して、回帰直線(regression line)を引き、Re の計算を行います。

10. Auto Analysis Setup タブをクリックします。

11. Line 1 の Enable にチェックを入れます。

12. Type で Regression を選択します。

13. First Point と Second Point の指定方法で、Data Condition を選択します。

14. Conditions を以下のように設定します。

15. Function Setup タブを選択します。

16. Analysis Function (User Function ではない)に以下の設定をします。

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17. Display Setup タブを選択し、Parameter に Re を追加します。

18. 測定を開始します(Single ボタン をクリック)。

19. グラフウインドウがポップアップし、測定か開始されます。測定が終了すると、二つのカーソル

と回帰直線が自動的に引かれ、Re が計算されます。

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Desktop EasyEXPERT は PC 用のソフトウエアで、B1505A での EasyEXPERT とほぼ同様のインター

フェースを持っています。Desktop EasyEXPERT を使用することにより、B1505A を他の PC からコント

ロールすることが可能となります。また、B1505A で取得したデータを PC 上で閲覧、解析することも

可能となります。

B1505A は Windows OS 上で動作するため、Microsoft Excel 等の他の windows ソフトとの高い親

和性を持ちます。

Desktop EasyEXPERT の使い勝手

コンパチビリティ

他のソフトウェア・ツールへのデータの移動

B1505A から Desktop EasyEXPERT や Excel への移動

1. USB メモリを B1505A の USB ポートに挿入します。

2. PC へ移動したいデータを選択します(クリックしてハ

イライト状態に)。

3. 右クリックして、Transport Data - Export As Test Result

を選びます。(これは Desktop EasyEXPERT 用の出力

形式)。

4. USB メモリにファイルをセーブします(ディレクトリ及び

ファイル名を指定)。

5. 2 から 4 のステップを繰り返し、今度は CSV フォーマット

で保存します(Export As CSV… を選択)。

6. USB メモリを B1505A から取り外します。(重要:このとき必

ず Windows の安全な取り外しの手順に従って USB メモ

Lab 5 Desktop EasyEXPERT 上でのデータ解析

– PC での簡単なデータ解析

Objective

Key points

Procedures

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リを取り外してください。)

7. 別の PC 上でデスクトップ EasyEXPERT を起動します。

8. データを移動した USB メモリを PC の USB ポートに挿入します。

9. Desktop EasyEXPERT の Results フィールドで右クリックします。

10. Transport Data – Import を選択します。

11. インポートされたデータ上で右クリックし、Display Data を選択します。

12. グラフウインドウがポップアップ表示されます。

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13. PC で Excel を起動します。

14. セーブした CSV ファイルを読み込みます。

15. グラフ化したいエリアを選択します。

16. Graph ボタン をクリックして、グラフを表示します(必要に応じてグラフの調整を行うこと)。

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B1505A には 2 つの HCSMU をインストールすることができ、ゲートとドラインの

両方にパルスを印加し測定することができます 。さらに、HCSMU ではパルス出

力のタイミングを 2 us 分解能で設定することができるので、ゲートとドレインに

印加するパルスのタイミングの最適化を行って自己発熱効果の影響を最小限にす

ることができます。この章では、パルス・タイミングの最適化を行った測定を行

います。

ゲート-ドレイン・パルスに対するドレイン-ゲート・パルスの有効性

トレース比較のスナップショット

MOSFET (IRFP2907)

N1259A テストフィクスチャと B1505A の 2 つの HCSMU を次の手順で接続します。

1. 16493S HCSMU ケーブルを使って下側の B1512A HCSMU を N1259A テストフィクスチャの

HCSMU1 入力端子に接続します。

付録 2 つの HCSMU を使ったゲートとドレインの両パルス測定

Objective

Key points

Device

Connection diagram

Setup

16493S-001

HCSMU1

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2. 16493S HCSMU ケーブルを使って上側の B1512A HCSMU を N1259A テストフィクスチャの

HCSMU2 入力端子に接続します。

次に、N1259A テストフィクスチャの蓋を開け、以下の手順でテストリードの接続を行い

ます。次のページの図に書かれた番号は手順の番号に対応しています。

1. デバイス

(IRFP2907)を

N1259A のソケ

ットに取り付け

ます。

2. HCSMU2 の

High Force と

High Sense を、

1 k R-Box の

ターミナル 1 に

接続します。

3. 1 k R-Box の

ターミナル 2 を

Inline Package

Socket のターミ

ナル 1 Force

(Gate)に接続し

ます。

4. HCSMU2 の Low Force と、Inline Package Socket のターミナル 3 Force (Source)を接続します。

5. HCSMU2 の Low Sense と、Inline Package Socket のターミナル 3 Sense (Source)を接続します。

6. HCSMU1 の Low Force と、Inline Package Socket のターミナル 3 Force (Source)を接続します。

7. HCSMU1 の Low Sense と、Inline Package Socket のターミナル 3 Sense (Source)を接続します。

8. GNDU1 の Low Force と、Inline Package Socket のターミナル 3 Force (Source)を接続します。

9. GNDU1 の Low Sense と、Inline Package Socket のターミナル 3 Sense (Source)を接続します。

10. HCSMU1 の High Force と、Inline Package Socket のターミナル 2 Force (Drain)を接続します。

11. HCSMU1 の High Sense と、Inline Package Socket のターミナル 2 Sense (Drain)を接続します。

16493S-001

HCSMU2

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A-1. トレーサ・テスト・モードでの Id-Vds 測定(ドレイン先行ゲートパルス)

ゲートとドレインの両方でのパルス測定は次のように設定します。

1. 画面右下にあるレンチとドライバの白黒アイコン をクリックします。

2. MOSFET — ID-VDS のサンプルセットアップを選択します。

3. ゲート用のユニットを SMU3:HC から SMU4:HC に変更します。

4. SMU4:HC (VAR1)の Mode を V から VPULSE に変更します。

5. VAR2 の二重矢印をクリックして設定フィールドを拡張し、次のように設定を変

更します。

Pulse Delay を 200 us に

Pulse Width を 200 us に

再び二重矢印をクリックして設定フィールドを縮小します。

6. VAR1 の二重矢印をクリックして設定フィールドを拡張し、次のように設定を変更します。

Interlacing を 1 に

Pulse Width を 400 us に

再び二重矢印をクリックして設定フィールドを縮小します。

7. Repeat ボタン をクリックします。

8. 次のように設定を

変更します。

VAR1 Stop を

1 V に

VAR2 Start を

3.6 V に

VAR2 Stop を

4.1 V に

すると右のような

Id-Vds 特性が表示

されます。

Procedures

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8. VAR1 の Stop をクリックして選択状態にし、ノブを回してドレイン電圧 VDS を上昇させます。

たとえば、VDsが約 12 V のときは下の左図のような特性になります。

9. VAR1 の Stop を 20 V にまで上昇させ、NOS (ステップ数)を 101 に設定すると、上の右図のよ

うになります。

ドレイン・パルスが立ち上がった後 200 us 後にゲートパルスが立ち上がります。そして、ドレイン電

流は 200 us のパルス幅の間の 10 us で測定されます。

A-2. トレーサ・テスト・モードでの Id-Vds 測定 (ゲート先行ドレインパルス)

10. Stop ボタン をクリックして測定を停止します。

11. パルス・ディレイとパルス幅の設定を次のようにします。

VAR1 (drain) Pulse Delay

を 200 us に

VAR1 (drain) Pulse Width

を 200 us に

VAR2 (gate) Pulse Delayを 0 に

VAR2 (gate) Pulse Widthを 400 us に

12. Single ボタン をクリック

Drain first gate pulse Gate first drain pulse

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します。すると、測定が 1 回だけ実行され特性カーブが表示されます。

これらの特性は、パルスがピーク電圧に到達する前に測定されたもので、一般的な Id-Vds 特性と

は異なっています。

A-3. トレーサ・テスト・モードでの Id-Vds 測定

(ゲート先行ドレインパルス–長パルスと自己発熱効果)

13. パルス・ディレイとパルス幅の設定を次のように変更します。

VAR1 (drain) Pulse Delay を 0 に

VAR1 (drain) Pulse Width を 1 ms に

VAR2 (gate) Pulse Delay を 0 に

VAR2 (gate) Pulse Width を 900 us に

14. Single ボタン をクリック

します。すると、1 回だけ測定

が実行され特性カーブが表示

されます。

15. Capture ボタン をクリックしま

す。このボタンを使ってリファ

レンス・トレースをキャプチャす

ることができ、キャプチャされ

たトレースは青線で表示され

ます。

16. パルス・ディレイとパルス幅の

設定を次のように変更します。

VAR1 (drain) Pulse Delay

を 0 に

VAR1 (drain) Pulse Widthを 400 us に

VAR2 (gate) Pulse Delay を

150 us に

VAR2 (gate) Pulse Width

を 250 us に

18. Single ボタン をクリック

します。すると、1 回だけ測定

が実行され特性カーブが表示されます。

パルス幅が短いほど自己発熱効果の影響を減らせることがわかります。

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