JSR SBLTX（1）JSR SBLTX グレード一覧表 （2）ローデックス グレード一覧表：アスファルト改質用途 グレード 代表的性質 フィルム特性...

JSR SBLTXスチレン・ブタジエンラテックス

CH2 CH2 CH2CH CHCH

JSRについてJSR株式会社は1960年に国産合成ゴムの第一号製品を誕生させて以来、「合成ゴムの総合メーカー」として主要合成ゴムを世界市場をターゲットに提供し続けており、SBラテックス（SBLTX）の生産も同年スタートしました。JSRでは合成ゴムの主要原料であるブタジエンを自社で生産しており、SBLTXの生産能力は国内最大規模の年間12万トンに及びます。また、アクリルエマルジョンや水系エマルジョンコンパウンド製品はグループ企業である株式会社イーテックが製造販売しています。

スチレンとブタジエンを主成分とした合成ゴムラテックスです。水系エマルジョンであり取扱が簡単で安全なため、広範囲な用途に使用されています。外観は乳白色の液体で、均一で完全な球体粒子が水中に安定分散しています。組成比によってガラス転移温度（硬さ）や極性を調整することが可能です。粒子表面は酸モノマー等の官能基で修飾されたタイプと非修飾タイプがあります。

①重合度（分子量）を大きくしても低粘度②濃度を高くしても低粘度③乾燥してフィルム化する速度が速い④取り扱いが簡単で安全

■ポリマーの分子構造の設計　ポリマー構造・組成　分子量＆分岐制御　粘弾性制御

■粒子のモルフォロジーの設計　傾斜組成

高BD・ハイソリッド0561

高固形分・大粒径のグレードで、ゴム弾性の求められる用途に好適です。（用途例）フォームラバー・樹脂改質・カーペットバッキングなど。

高BD（Tg：−30℃以下）2108・0548・0545

高い接着強度が要求される用途に好適です。（用途例）タイヤコード、カーペットバッキング・接着剤など

中BD（Tg：−30℃～1℃）0568・0533・0573・0569V

接着強度が要求される用途に一般的かつ広範囲に好適です。（用途例）�カーペットバッキング・粘着剤・接着剤・ゴムアスファルト防水剤・� 水性塗料

低BD（Tg：0℃以上）0589・0597C・0602

硬さ調整用途で主にバインダーとして好適です。（用途例）フォームラバー・セメント混和剤・パームロック・防水剤

耐油グレード2527A

スチレン・ブタジエン骨格にアクリロニトリルを共重合したタイプのため、耐油性が求められる用途に好適です。（用途例）製紙・塗料・接着

道路改質用グレードローデックスシリーズ アスファルト改質用途に好適に用いられます。

スチレンブタジエンラテックス/SBLTXの化学構造

JSR�SBLTXの特性

JSRの技術プラットフォーム

代表的なJSR�SBLTXグレードと用途

SBLTX

四日市工場

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（1）JSR�SBLTX　グレード一覧表

（2）ローデックス　グレード一覧表：アスファルト改質用途

グレード

代表的性質 フィルム特性

エマルジョンのタイプ 特長

用途例

全固形分 pH BF粘度＊

ポリマーガラス転移温度（Tg）

粒子径 表面張力 トルエン不溶分

TGA*10%減少温度

吸水率 破断応力 破断伸び紙加工 フォーム

ラバータイヤコード カーペット 繊維／

不織布 接着剤 土木／建材

（％） （mPa・s） （℃） （nm） （mN/m） （%） （℃） （%） （Mpa） （%）

0533 50 8.3 390 −20 105 34 81 383 134 47 998 カルボキシ変性タイプ バランスタイプ／高発泡性・高接着性 ◎ ◎ ◎

0545 54 8.0 250 −31 120 54 85 386 129 57 748 カルボキシ変性タイプ バランスタイプ／高接着性 ◎ ◎ ◎

0548 50.5 7.9 160 −49 95 49 85 387 113 23 789 カルボキシ変性タイプ 低スチレン／高柔軟・風合い調整 ◎ ◎ ◎

0561 69 10.3 440 −63 700 32 − 397 108 1 2,206 − 大粒径／ハイソリッドラテックス ◎ ○ ◎ ○

0568 50 8.0 220 −23 115 58 80 374 113 25 1,039 カルボキシ変性タイプ バランスタイプ／高耐候性 ◎ ◎ ◎

0569V 48 8.7 240 −4 100 55 87 388 101 160 456 カルボキシ変性タイプ 低吸水・フィルム高強度／耐ブリスタ−性良好 ◎ ◎ ◎

0573 48 7.5 60 −9 225 60 86 383 138 82 539 カルボキシ変性タイプ 大粒径／合板用途 ◎ ◎ ◎0589 50 9.3 60 0 220 38 77 388 117 154 498 − 大粒径／セメント改質用途 ○ ◎0597C 48 8.2 175 28 125 40 70 380 109 − − カルボキシ変性タイプ 高スチレン／風合い調整 ◎ ◎ ○0602 52 11.5 40 40 180 35 − 387 101 − − 高スチレン含量タイプ 高スチレン／高Tg・低吸水 ◎ ◎ ○

0695 50 8.0 120 −4 160 51 34 376 107 75 456 カルボキシ変性タイプ バランスタイプ／耐ブリスター性良好 ◎

0696 48 7.7 90 −12 170 55 84 377 137 65 623 カルボキシ変性タイプ バランスタイプ／高接着性 ◎

2108 40 11.0 45 −66 80 58 − 397 119 4 2,500 − 小粒径・ゲルフリ−／高接着性 ◎ ◎

2527A 50 7.2 190 −28 85 41 95 393 128 145 539 カルボキシ変性耐油性向上タイプ 耐油性・小粒径／高接着性 ◎ ○ ◎

� ＊：粘度測定条件：60rpm� ＊：窒素下� ※このデータは代表的物性値です。製品規格ではありません。

グレード

代表的性質 フィルム特性

エマルジョンのタイプ 種類 グレードの特徴全固形分 pH BF粘度＊

ポリマーガラス転移温度（Tg）

粒子径 表面張力 トルエン不溶分

TGA*10%減少温度

吸水率 破断応力 破断伸び

（％） （mPa・s） （℃） （nm） （mN/m） （%） （℃） （%） （Mpa） （%）

ローデックス 50 10.5 120 −50 60 35 55 404 135 2 456 − ポリマー改質Ⅰ型 ・主用途：改質Ⅰ型。耐磨耗性・滑り止め等の性能が向上します。

ローデックスU−Ⅱ 50 10 50 −50 93 39 − 399 114 3 414 カルボキシ変性タイプ ポリマー改質

Ⅰ・Ⅱ型兼用・主用途：改質Ⅱ型。耐流動性等の性能が向上します。・改質Ⅰ型にも適用が可能です。

ローデックスHS 50 9.9 1,000 −55 2,000 45 − 404 103 14 39 − ポリマー改質

H型・�主用途：排水性舗装用途（改質Ｈ型）。ポーラスアスファルト混合物に適します。

ローデックスKⅢ 48 10.5 35 −45 − − − − − − − − 改質アスファルト

乳剤・�主用途：タックコ−ト。アスファルト乳剤に添加することでバインダ−能力が向上します。・カチオン系ラテックス

� ＊：粘度測定条件：60rpm� ＊：窒素下� ※このデータは代表的物性値です。製品規格ではありません。

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■Tg　ガラス転移温度（Glass�transition�temperature）のことです。　低温でのガラス様態からゴム様態へと移り変わる温度を示します。　（SBラテックスはいわゆる融点を持たず、様態の変化は徐々に起こります）　グレードごとの異なるTgは、主にブタジエンとスチレンの比率でコントロールされています。　Tgが低い方が柔らかく、Tgが高い方が硬い性質と言えます。

モノマー 略号 使用量（部） 備考 Tg（℃）ブタジエン BD 30-60 接着性 -100スチレン ST 10-50 硬さ 100

※ポリマー

■粒子径　乳化重合で得られる合成ゴムラテックス粒子の大きさは、だいたい0.1～0.3μが主です。　ただしJSR�0561のように後工程の工夫により1.0μm前後まで肥大させた製品もあります。　一般に、粒子径が大きくなるとBF粘度は低くなり、機械的安定性や化学的安定性は向上する傾向を示します。

■トルエン不溶分（Gel含量）　ポリマー中に含まれる超高分子（＝ゲル）の割合を表す指標です。　�乾燥したポリマーフィルムをトルエンなどの良溶媒に所定時間／温度で浸して、溶出しなかったポリマーの分率を測定することにより求めます。　Gel含有量が大きいほど、ゴム弾性が強くなり、少ないほど粘性寄りとなる傾向があります。

■カルボキシ変性ラテックス　カルボキシル基（-COOH）をもったモノマーを共重合した合成ゴムラテックスのことです。　�一般にカルボキシ変性をすることにより合成ゴムラテックスの安定性や接着力が向上するため、特にコーティング用途で好適に用いられます。　カルボキシ変性をしていない合成ゴムラテックスを未変性ラテックスと呼ぶことがあります。

全固形分 − 乾燥性

pH − 安定性

BF粘度＊ 塗工性 −

ポリマーガラス転移温度（Tg） 接着強度 操業性

粒子径接着強度流動性増粘性

粒子安定性被覆性

表面張力 安定性濡れ性 泡立ちが少ない

トルエン不溶分 追従性 接着強度

TGA − 耐熱性

吸水率 耐水性 親水性

破断応力 − フィルム弾性

破断伸び − フィルム粘性

主要な物性について 各種パラメータと発現性能の一般的な関係低・少・小　　　　　　　　　　　　　高・多・大

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弊社ラテックス製品の各種主要物性バランスについて

0533

0545

0548

0568

0569V0569V0573

0589

0597C

0602

06950696

2108

2527A

0561

05330545

0548 0568

0569V

0573

0589

06950696

2527A0533

0545

0548

0561 0568

0569V

057305890589

0597C

0602

0695

06960696

2108

2527A

100

102

104

106

108

110

112

114

116

118

120

0 20 40 600 20－20 40－40 60－60－80 80 100

0533

0545

0548

0561

0568

0569V

057305890589

0597C

0602

0695

06960696

2108

2527A

100

102

104

106

108

110

112

114

116

118

120

0561（2,200）

2108（2,500）

－80

－60

－40

－20

0

20

40

60 180

160

140

120

100

80

60

40

20

050 150 250

トルエン不溶分－吸水率粒子径－ガラス転移温度 破断伸び－破断応力 ガラス転移温度－吸水率

ガラス転移温度（℃）

粒子径（nm）

破断応力（MPa）

破断伸び（%）；基準=100%として

吸水率（%）；基準=100%として

吸水率（%）；基準=100%として

ガラス転移温度（℃） トルエン不溶分（%）

300 500 700 900 1100

各グレード位置づけの参考となるよう、粒子径、ガラス転移温度、破断伸び、破断応力、吸水率、トルエン不溶分について、グラフにプロットしました。サンプル選定の参考としてください。

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包装形状■一斗缶

■1t�コンテナ

■IBC�コンテナ

■10t�ローリー

■14.5t�トレーラー

■ISO�コンテナ

■ドラム

入れ目（wetkg） 運用 輸出一斗缶 17 ワンウェイ ○ドラム 200 ワンウェイ ○1tコンテナ 1,00010tローリー 10,00014.5tトレーラー 14,500IBC 1,000 ワンウェイ ○ISO 20,000 ○

取り扱い及び保管上の注意

◦弊社ラテックス製品を食品添加物として使用しないでください。◦�新規に医療用、食品に直接接触する用途、皮膚に直接接触する用途及びその他特殊な用途に使用をご検討の場合は事前にご相談ください。※ラテックスの取り扱いの詳細については弊社発行の安全データシート（SDS）をご参照ください。

■取り扱い◦取り扱い時は容器から漏出させないようにし、保護具（手袋・マスク・眼鏡等）を着用してください。◦取り扱い場所は換気を良くし、近くに洗眼・水洗設備を設けてください。◦作業後は手をよく洗い、うがいをしてください。

■保管変質及び異物の混入を防ぐため、下記の点を避けてください。　　①直射日光　　②高温（35℃以上）・低温（5℃以下）　　③屋外保管　　④容器を開放しての保管

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石化事業部　エマルジョン部東京都港区東新橋1-9-2 〒105-8640汐留住友ビルTel:（03）6218-3632Fax:（03）6218-3698

http://www.jsr.co.jp/

本資料の記載内容は、現時点で入手できた資料・情報、データ等に基づいていますが物理的性質、化学的性質、危険・有害性等に関して保証するものではありません。また、本製品の使用にあたっては、用途に対する法規制、および用途への適合性・ 安全性等を試験・ご確認ください。

'18.03 NE 200この印刷物は、適切に管理された森林からの原料を含むFSC®認証紙を使用しています。また印刷には、植物油インキを使用しています。

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