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© Hitachi, Ltd. 2013. All rights reserved. 0 itSMF Japan 出版プロジェクト 日立製作所 横浜研究所 近野章二 2013年11月27日(水) 第10回 itSMF Japan コンファレンス/Expo @ ガーデンシティ品川 ITSM導入を成功に導くための フレームワークとの付き合い方 ITサービスマネジメント 事例に学ぶ実践の秘訣」に基づく発表
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ITSM導入を成功に導くための フレームワークとの …conf.itsmf-japan.org/conf10/dlpage/expo/1127ex_ane5.pdfCoBIT Frameworx ISO 17799 ISO 27001 ISO 27002 ISO/IEC 20000

May 08, 2018

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0

itSMF Japan 出版プロジェクト日立製作所 横浜研究所

近野章二

2013年11月27日(水)

第10回 itSMF Japan コンファレンス/Expo@ ガーデンシティ品川

ITSM導入を成功に導くためのフレームワークとの付き合い方

「ITサービスマネジメント事例に学ぶ実践の秘訣」に基づく発表

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本日の内容は...

ITIL2011 コア書籍に限定した解説、発表ではありません。

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本日の内容は...こちらです ↓ ↓ ↓

ITサービスマネジメント事例に学ぶ実践の秘訣

翔泳社より絶賛発売中

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本日の内容

1.問題意識2.フレームワークって?3.フレームワーク・フォレスト4.ITSM関連のフレームワーク5.フレームワークの裏にある考え方6.ITILというフレームワーク7.ITSM導入時の留意点8.フレームワークとの付き合い方9.トランスフォーメーションの完遂へ向けて10.最新動向をいくつか

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問題意識 – (1)個人的な想い

素朴な疑問からのスタート:

国内外にいろいろとフレームワーク、標準規格などがいっぱいあるけど、結局、どう使いこなせば良いんだぁあ??似たようなこと言ってるし、どこから手を付ければ良いんだぁあ??

1.

ISO

フレームワークと言われるもの初めて触れて18年。未だ悩み続けていること。

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問題意識 – (2)国内全般を概観して

導入の阻害要因は何か?:

・欧米流の業務スタイルが日本人には合わない?・目的を見失い、手段に振り回されている?・どこから手をつけるべきかが分からない?・知識(資格)は得ているが実際の業務に活かすことができていない?(どう活かすべきか?)

・戦略や計画の策定と実行で力尽きている?

1.

ISO

ITILやCOBITなどの導入検討が始まってから10年以上経つが、爆発的な普及、浸透、効果が出ていないようである。関連雑誌でよく目にする言葉は、、、

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問題意識 – (3)背後にある根本的な問題

導入の阻害要因は何か?:

・合わないのではない。合わせていないのでは?

・振り回されているのではなく、振り回しているだけでは?

・「どこから」が分からないのではなく、「どこも」成長・変革まで到達していないだけでは?

・活かせないのではなく、活かして効果が出るまでに至っていないだけでは?

・力尽きているのではなく、力を吸い取られているのでは?

1.

ピーター・センゲ氏「学習する組織」が言及していることもあるが、今までの苦労から醸成されてしまった固定観念が強いようにも思われる。

成長、変革に向けたフレームワークの導入に至っていない!!

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フレームワークって?

枠組み。汎用的な機能や業務を定めたもの。業務を効率的に、効果的に進められるように汎用化したもの。

2.

Wikipediaより

開発・運用・意思決定を行う際に、その基礎となる規則・構造・アイデア・思想などの集合のこと。日本語では「枠組み」などと訳されることが多い。

業務、問題・課題解決、意思決定といった活動全体をムラな・ムダなく(MECE)、効率的に遂行するために必要な規則、構造、アイデア、思想、考え方などの集合

デメリット:・四苦八苦しながら仕事をしなくなる。=考えなくなる。・紋切り型のアウトプットしか出せなくなる。・そのスコープしか見なくなる。

メリット:・活動を円滑にできるようになる。・安心できる。 ・共通化できる。 ・基準ができる。・同一フレームワーク内では比較がしやすくなる。

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フレームワーク・フォレスト

各種フレームワークが誕生し、今や、全てを把握するのが困難な状況にあります。フレームワークを木とするなら、巨大なフレームワーク・フォレストが形成されていると言えます。

3.

スケールも違う

構成要素も違う

雰囲気も違う

自分たちのフレームワークと混じりあえるの?フィットするの?

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フレームワーク・フォレスト

単一のフレームワークだけでも理解し導入するのが難しいのに、フレームワーク・フォレストを相手に戦いを挑むのは、かなりハードな活動になってしまう。

3.

起源が異なるものが一つのフレームワークに集められている場合もある。

複数のフレームワークで同じことを言っているが用語が異なるだけで本質的には同じということもある。

フレームワーク全体を一気に導入しないといけないのではないかと思い悩んで迷路に迷い込んでしまうことがある。

自分たちのフレームワークでは栄養がいきわたるように、常に良い状態を維持することが重要になる。

枝:個々の技法や考え方をつなぐ目的

無駄な栄養(労力)が無駄なところに行かないようにメンテが必要である。

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フレームワーク・フォレスト

フレームワーク・フォレストから、自分たちのフレームワークを作り上げるための目利きが必要となる。

3.

ITSMの世界ではどうすれば良いのでしょうか?

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ITSM関連のフレームワーク

ITSM関連のフレームワークだけでもこれだけあります。どう活用しますか?活用していますか?

4.

IT and IT management

ABC for ICTASLCATS CMCMMICoBITFrameworxISO 17799ISO 27001ISO 27002ISO/IEC 20000ISPLIT Service CMMITILMOFMSFSABSA

Architecture

ArchimateBIP/NoviusGEATOGAF

Business Management

BiSLContract ManagementEFQMeSCMISA-95ISO 9000ISO 9000:2000OPBOKSAPSixSigmaSOXSqEME

Project Management

A4-ProjectmanagementICB/NCBMINCEM_o_RMSPP3OPMBOK GuidePRINCE2

COSO COBIT Val IT Risk IT BMIS

ちなみに、IT Governance関係のフレームワークは:

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Maturity Model関係のフレームワークは

Maturity Model関係のフレームワークもいろいろと乱立している。1979年にNolanが提唱したのが始まり。これもまた厄介なフレームワークの一つではある。

(ご参考)

開発系People-CMMSET-MMSPE-MMSSE-CMMSA-CMM

運用系ITI-MM

プロジェクト系Col-MMPRINCE2® Maturity ModelP3M3(Portfolio, Programme and Project)

セキュリティ系ISMM

ビジネス系BPMM(Business Process)Enterprise Maturity ModelCEMM(Congnizant Enterprise)PEMM(Process Enterprise)eGov-MM(eGovernance)CC-MM(Cloud Computing)CEMM(Customer Experience)

品質系IQM-MM

サービス系SMM(Service)SOA-MM(Service Oriented Architecture)SI-MM(Service Integration)OSIMM(Open Group Service Integration)ITSCMM(IT Service Capability)SDMM(Service Delivery)

組織系AEMM(Adaptive Enterprise)

現在、以下の二つの流れが生まれている。・ISO15504のPRMとPAMによる標準化の流れ。・IT-CMF(IT Capability Maturity Framework)に集約されているという流れ。

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ITSM関連のフレームワーク – 分類

一つの分類学として、以下の5つの分類がある。ITILはこれら5つの分野のフレームワークと密接に関係しており、ITILだけを導入しても部分的な組織変革にとどまってしまう可能性があると言える。皆さんは、どれだけ把握し、導入を進めているでしょうか?

4.

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フレームワークの裏にある考え方

フレームワークの起源はさまざま。そのフレームワークが誕生した際の時代背景、問題・課題、解決策、ノウハウ、ツールなどを正しく理解する必要がある。

5.

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ITILというフレームワーク - 歴史

ライブラリ集⇒プロセスアプローチ⇒ライフサイクルアプローチと変遷してきた。

1980年代 1990年代 2000年代 2010年代

6.

▲GITIMM(1988年)

▲ITIL V1(1989年)

▲ITIL V2(2000年)

▲ITIL V3(2007年)

▲ITIL2011(2011年)

(Government information Technology Infrastructure Management Methodology)

コスト削減

品質向上

持続可能性維持

ライブラリ集 プロセスアプローチ(個別プロセスPDCA)

ライフサイクルアプローチ(全体最適/サービス視点)

バリューネットワーク(サービス志向)

価値協創

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ITILというフレームワーク - 2011edition改訂の狙い

■ グローバル化、クラウド化の備えにはITIL2011対応がおすすめ

問題点 変更内容サービス・ライフサイクルを構成するステージ間のつながりが捉えにくい

再整理、ステージ間のつながりを「インタフェース」として明記サービスデリバリにおけるバリューチェーンをどのように作り上げる

べきか俯瞰しやすくなった

「サービスストラテジ」だけ、概念の羅列が目立ち、プロセス記述がなく、他のステージと似た導入がしにくい

他のステージと同様に、プロセス記述に書き換えた。「ITサービス戦略管理」、「サービスポートフォリオ管理」、「ITサービス財務管理」、「需要管理」、「事業関係管理」の5つのプロセスを定義。実践しやすさを向上

事業戦略とITサービス戦略の連携の関係がつかみにくい

「サービスストラテジ」ステージに「ITサービス戦略管理」を新たに定義変化が激しい事業環境に即応するITサービス提供体をイメージしやすく

なった

顧客との関係、リソースの需要を加味したサービス戦略や設計を実施しにくい

「サービスストラテジ」ステージに「事業関係管理」と「需要管理」を新たに定義サービス利用中の顧客、内部リソースや外部リソースの確保状況に基づ

くサービスの提供がしやすくなる変更管理に対する経営層の関与が不明確

「サービストランジション」に「変更評価」が追加。サービスデザイン時に、経営層による変更評価が実施され、経営層の関

与が確実に実施されるようになった。経営層にサービス価値を指南できるようになった。

種々雑多なデザイン要求のハンドリングについて記載が不足

「サービスデザイン」に「デザイン調整」が追加された。種々雑多なマネジメント対象が増えたことで発生する各種調整事項への

対応が明確になった

主な改訂ポイントは以下の通り。これ以外にも、細かな改訂が実施されている

6.

ITIL® is a Registered Trade Mark of the Cabinet Office.

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ITSM導入時の留意点

(1) ドミナントロジックへの理解度が海外より低い対策:「モノ」から「コト」への意識変革、腰を据えて進める

(2) 日本型と欧米型でマネジメントスタイルが違う対策:欧米型と日本型を融合したハイブリッド型を目指す

(3) サプライヤやソーシング先の見直しが必要になる対策:多様なクラウドサービスを調査し、戦略的にソーシング

先を選ぶ

(4) ITサービスの各ステージを単独導入しても機能しない対策:長期間にわたる投資を行い、変革を段階的に進める

(5) パフォーマンスの良い組織運営が整っていない対策:サービス提供に必要な役割と責務を定義し、意思決定

速度を高める

これから、持続可能性維持や価値協創を目指すのであれば、ITSMを導入する際、以下の5つのポイントに留意する必要がある。

7.

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リスク

価値

時間迅速にサービスが立ち上がることを望んでいる。(サービス利用まで数か月かかるのは問題外。利用者は今すぐに使いたいと思っている)

コスト面だけでなく、費用対効果などサービス利用者へのアウトカムがベースとなる価値提供を望んでいる。(地域や国によって価値観が違うのは当然。 その違いにうまくFITするサービスを提供してほしいと思っている)

自組織コントロール下にないデータや情報に対するセキュリティ対策は最低限、現状維持を望んでいる。(不安を払しょくできる強化策がないと踏み込めない)

品質様々な要求レベルにあった品質の提供を望んでいる。(日本ではジャパンクオリティが根強い。海外は別。)国や地域で異なる様式でサービスがデリバリされることは望んでいない。(業務の標準化、品質の均一化を望んでいる)

場所フラットな組織構造に合ったサービスデリバリ拠点が同時に立ち上がる(手配できる)ことを望んでいる。(ビジネス戦略、ビジネス展開パターンは様々で、 その違いに難なく対応してほしいと思っている)

組織運営

パフォーマンスの良いサービスプロバイダを望んでいる。(サービスの品質、価値、効果は、基盤となる組織運営が良くなければ、 達成しにくい。また、継続的に維持しにくい。複雑な環境変化に即応しにくい。)

たとえば、以下の観点で顧客ニーズをつかみ、価値協創するのもあり得る

ITSM導入時の留意点 - 顧客ニーズは多様である -7.

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ITSM導入時の留意点 - マネジメントスタイル -

マネジメントスタイル

日本型 欧米型 ハイブリッド型

雇用 終身雇用,年功序列 短期雇用,実力主義,

リストラ,転職

スリムな終身雇用,

成果(実力)主義

マインド 従業員中心 株主中心,企業価値

(株価)向上必至

従業員,株主,顧客

共に重視

意思決定の

傾向

合議,ボトムアップ、

慎重を重視

スピード重視 部分的な権限委譲

事業創生 雇用と合わせて,長

期に創生

事業や会社の買収,売

却により効率性を重視

提携,同盟等による

協力体制により展開

意思決定

スタイル

合議に基づく集団的

意思決定

組織の個々人による意

思決定

自律分散協調型意思

決定

バリューチェーン 自前主義 コア/ノンコア区別無

く効率性重視でソーシング

ノンコア業務の外出

ビジネス

構造

垂直統合型、すりあ

わせ型

完全分業型、組合せ/契約型

マトリックス型、コ

ア業務フォーカス型

■ マネジメントスタイルが異なるマネジメントスタイルの違いを意識したうえで変革を進めることが重要

7.

(出典)「日本型イノベーションのすすめ」(小笠原㤗氏、重久朋子氏、日本経済新聞社発行)

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ITSM導入時の留意点 - コラボレーションの進め方 -

カテゴリ 日本型コラボレーション 欧米型コラボレーション

目標の統合 抽象的 具体的、厳密

企業間の信頼 トップ経営陣の関係性を重視 契約重視

チーム設計 すり合わせ重視 自己責任を重視

情報共有 以心伝心、暗黙知 文書・文言主義、形式知

職務分担 職務分掌を超えてカバーしようとする 職務分掌外のことはしない

プロセス定義 基本業務プロセス定義で動く 詳細業務プロセス定義で動く

場の共有 同一空間共有志向 同一時間共有志向

マインド 改善型アプローチ イノベーション型アプローチ

■ コラボレーションにおける考え方が異なるコラボレーションの進め方の違いを意識したうえで変革を進めることが重要

7.

(出典)「日本企業と欧米企業の比較、コラボレーティブエンジニアリングに関する調査研究」(JIPDEC発行)

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フレームワークとの付き合い方 - パターン -

フレームワークと付き合う目的は様々あると思います。また、フレームワークを活用することで得られる効果も様々です。個々人や組織が置かれた状況を見極めてフレームワークと付き合っていきましょう。

8.

あくまで参考書として

• Whatは書いているが、Howが書かれていないことがある。自分で作りましょう。

• 言語的な翻訳でとどまらず、フレームワークが機能する条件を見極めましょう。

現状を捉える物差しとして

• あくまで認証をうけるための基準と割り切って付き合いましょう。

• 他者との比較により競争優位を得るための武器として付き合いましょう。

コスト削減の手段として

• 短時間でノウハウや考え方を導入する教科書として参照しましょう。

• コスト増にならないように、複数のフレームワークとの繋がりを意識して付き合いましょう。

グローバル流儀での仕事に変えるために

• 話し言葉以外に、異なる国や地域、思想、考え方を持つ人や組織間で、共通の言語を導入する為に付き合いましょう。

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フレームワークとの付き合い方-ストラテジック・フレームワーキング -

フレームワークの導入を目的にしてはいけません。現在の業務体系を把握し、必要とされている変革を理解し、確実なトランスフォーメーションを達成することが必要なのです。

8.

アダプタブル(柔軟性のある)フレームワーク導入が求められる。

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トランスフォーメーションの完遂に向けて

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パフォーマンスの低い組織の特徴 パフォーマンスの高い組織の特徴

IT部門

個別最適,複雑,硬直

IT部門

情報システム

全体最適,シンプル,柔軟

経営者 経営者

Java,XML最新技術が

効果は?

コスト削減率20%!

効果は?

噛合わない会話 共通言語

コミュニケーションの場

クリアな評価

説明責任の完遂説明責任の未達

モヤモヤ

グレーな評価

モヤモヤ

コミュニケーションの壁

責任に見合った権限・資金あり

責任に見合った権限・資金なし

ビジネス部門 ビジネス部門グッドパートナ

しっくりこない関係

情報システム

パフォーマンスが低くては本末転倒。ITSM導入には高いパフォーマンスへの変革が必須

9.

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トランスフォーメーションの完遂に向けて- 10の変革ポイント -

パフォーマンスの低い組織から高い組織に変革するには以下の10のポイントに留意

9.

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最新動向をいくつか - BMP -10.

ベスト・マネジメント・プラクティス(BMP)

Glossary

モデル

ガイダンス

Portfolio, Programme and Project Management Maturity Model(P3M3)PRINCE2 Maturity Model(P2MM)

Management of Risk (M_o_R)

Management of Value (MoV)

Portfolio, Programme and Project Offices(P3O)

ITIL

Port

folio

Man

agem

ent (

MoP

)

Prog

ram

me

Man

agem

ent (

MSP

)

Proj

ect M

anag

emen

t (PR

INCE

2)

Axelosによる本格的なBMP(Best Management Practice)の普及:

ITILを取り巻く数々のフレームワークで構成されるBMPをどう取り入れるか。

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26

ご清聴まことにありがとうございました!!