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(建築環境システム学専攻)
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(建築環境システム学専攻) - test1.feba.jptest1.feba.jp/test_kendai/student/pdf/2015/system2015023.pdf · J. E. Bowles“Foundation Analysis & Design”(McGraw-Hill)

Apr 03, 2020

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専 門 科 目

(建築環境システム学専攻)

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授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

地盤工学

Geotechnical Engineering 選択 1 2 クアドラ カルロス

授業の目標

建築構造物は地盤に支持されるため、土の性質と応力・変形特性を十分理解することは、基礎構

造の合理的な設計のために極めて重要である。そこで、本授業の学習目標を以下の通りとする。

1.建築構造設計にあたって、構造物を支える地盤に関する知識の重要性を正しく理解すること。

2.地盤材の複雑さやその物理的性質を理解し、土の分類を適切に行うこと。

3.水や間隙水圧を含む土の力学的特性を把握し、地盤の支持力算定・沈下量予測を行うこと。

4.原位置地盤調査や室内試験による物性値を把握し、それらの適用限界を正しく判断した上建物

基礎の変形と破壊のメカニズムを理解すること。

到達目標

1.地盤工学における土の基本物理量と土中水の流れとその力学について理解する。

2.地盤工学の実際問題への適用について説明できる。

3.地盤工学に関する計算ができる。

地盤の特性および地盤と構造物との相互作用を理解するため、以下の授業内容を通じて建築構造

物の安全性に関する知識を身につける。

1.土の構造とその基本的な性質

2.粒度、粒度分布

3.コンシステンシー、土の工学的分類

4.土の締固め、地盤調査とサンプリング

5.地盤の間隙および水の地中流動、土の透水性および排水・非排水挙動

6.地盤内応力と有効応力の原理

7.圧密、圧密試験

8.圧密沈下量、圧縮指数

9.圧密の時間的変化、一次元圧密理論

10.地盤のせん断応力、せん断強さの実測、拘束圧の影響、室内試験

11.地盤破壊論、三軸圧縮試験

12.土圧理論、土圧の定義と特徴

13.地盤の支持力、荷重と地盤の変形

14.地盤支持力公式

15.深い基礎の支持力

成績評価の方法 地盤工学に関連する講義毎に課する演習問題への回答及びレポートの内容により評価する。

テキスト・参考書等 参 考 書:石原研而、『土質力学』、丸善、¥3,200+税 地盤工学会、『地盤工学数式入門』、丸善、¥3,500+税 松岡 元、『土質力学』、森北出版、¥3,200+税 大崎順彦、『建築基礎構造』、技報堂出版、¥14,000+税 Terzaghi, Peck and Mesri“Soil Mechanics in Engineering Practice”(John Willey &

Sons)、$147.86 Renato Lancellotta“Geotechnical Engineering”(A. A. Balkema)、 ¥8,639

履修上の留意点 物理学、連続体力学、構造力学等に関する基本的な知識が必要である。

備考

― 74 ―

1

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授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

基礎設計論

Principles of Foundation

Design

選択 2 2 クアドラ カルロス

授業の目標

建築構造物の基礎は安全性、使用性などの各種の要求性能を満足するため、構造物の供用期間中

に限界状態に至らないように設計しなければならない。そこで、本授業の学習目標を以下の通りと

する。

1.建築基礎構造の要求性能及び基礎構造設計について基本知識を持つことができる。

2.基礎設計の基本を理解し、性能評価法とその評価の重要性を把握することができる。

3.基礎構造の施工、要求性能を確保する品質管理について正しく理解することができる。

4.基礎耐震設計や建物・地盤システムの動的相互作用問題について基本知識をもつことができる。

5.基礎や地盤の被害調査事例により地震時挙動を理解することができる。

到達目標

1.建築基礎構造の分類及び設計の基準について理解する。

2.基礎構造と上部構造の違い、基礎の種類について説明できる。

3.直接基礎及び杭基礎に関する計算ができる。

1. 基礎の役割、基礎の名称と種類、基礎構造の選択

2. 基礎の要求性能

3. 基礎設計の考え方と基本

4.軟弱地盤における構造設計・基礎構造

5. 直接基礎の沈下量及び不同沈下量の予測

6. 基礎構造設計の方針

7.地盤の支持力算定法

8.沈下量算定法、不同沈下量

9.杭基礎のいろいろ(支持杭と摩擦杭、杭工法の重要性、材料と施工法による分類)

10.杭の鉛直支持力、負の摩擦力と引抜き抵抗

11.杭の施工法と品質管理、健全性診断

12.打撃・急速試験による杭の支持力評価

13.先端載荷試験を含む静的載荷試験法による杭の支持力評価

14.群杭効果、群杭の沈下量、構造特性による影響、パイルド・ラフトの考え方

15.基礎の水平抵抗と地震、杭の水平載荷試験

成績評価の方法

基礎構造設計に関連する講義毎に課する演習問題への回答及びレポートの内容により評価する。

テキスト・参考書等

参 考 書:大崎順彦、『建築基礎構造』、技報堂出版、¥14,000+税

D. P. Coduto“ Foundation Design, Principles & Practices” (Prentice-Hall)

R. W. Dey“ Geotechnical & Foundation Engineering, Design & Construction”

(McGraw-Hill)

J. E. Bowles“ Foundation Analysis & Design” (McGraw-Hill)

D. M. Das“ Principles of Foundation Engineering” (PWS Publishing)

J. A. Hemsley“ Elastic Analysis of Raft Foundations” (Thomas Telford)

履修上の留意点

地盤工学を履修していることを原則とする。

備考

― 75 ―

1

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授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

基礎設計論

Principles of Foundation

Design

選択 2 2 クアドラ カルロス

授業の目標

建築構造物の基礎は安全性、使用性などの各種の要求性能を満足するため、構造物の供用期間中

に限界状態に至らないように設計しなければならない。そこで、本授業の学習目標を以下の通りと

する。

1.建築基礎構造の要求性能及び基礎構造設計について基本知識を持つことができる。

2.基礎設計の基本を理解し、性能評価法とその評価の重要性を把握することができる。

3.基礎構造の施工、要求性能を確保する品質管理について正しく理解することができる。

4.基礎耐震設計や建物・地盤システムの動的相互作用問題について基本知識をもつことができる。

5.基礎や地盤の被害調査事例により地震時挙動を理解することができる。

到達目標

1.建築基礎構造の分類及び設計の基準について理解する。

2.基礎構造と上部構造の違い、基礎の種類について説明できる。

3.直接基礎及び杭基礎に関する計算ができる。

1. 基礎の役割、基礎の名称と種類、基礎構造の選択

2. 基礎の要求性能

3. 基礎設計の考え方と基本

4.軟弱地盤における構造設計・基礎構造

5. 直接基礎の沈下量及び不同沈下量の予測

6. 基礎構造設計の方針

7.地盤の支持力算定法

8.沈下量算定法、不同沈下量

9.杭基礎のいろいろ(支持杭と摩擦杭、杭工法の重要性、材料と施工法による分類)

10.杭の鉛直支持力、負の摩擦力と引抜き抵抗

11.杭の施工法と品質管理、健全性診断

12.打撃・急速試験による杭の支持力評価

13.先端載荷試験を含む静的載荷試験法による杭の支持力評価

14.群杭効果、群杭の沈下量、構造特性による影響、パイルド・ラフトの考え方

15.基礎の水平抵抗と地震、杭の水平載荷試験

成績評価の方法

基礎構造設計に関連する講義毎に課する演習問題への回答及びレポートの内容により評価する。

テキスト・参考書等

参 考 書:大崎順彦、『建築基礎構造』、技報堂出版、¥14,000+税

D. P. Coduto“ Foundation Design, Principles & Practices” (Prentice-Hall)

R. W. Dey“ Geotechnical & Foundation Engineering, Design & Construction”

(McGraw-Hill)

J. E. Bowles“ Foundation Analysis & Design” (McGraw-Hill)

D. M. Das“ Principles of Foundation Engineering” (PWS Publishing)

J. A. Hemsley“ Elastic Analysis of Raft Foundations” (Thomas Telford)

履修上の留意点

地盤工学を履修していることを原則とする。

備考

― 75 ―

1

授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

塑性設計学

Plastic Design for Building

Structures

選択 1 2 西田哲也

授業の目標

建築構造物の耐震設計において、架構の一部について塑性化を許容することで経済的かつ合理的

な設計が可能になることを学び、架構の塑性化を制御して崩壊を防止するために必要な事項を理解

する。

到達目標

(1) 材料から架構に至る塑性挙動を関連づけて説明できる。

(2) 材料、断面、部材、架構の塑性挙動に関するモデル化の違いと特徴を説明できる。

(3) 基本的な架構について崩壊メカニズム形成過程と崩壊荷重を求めることができる。

許容応力度設計法に基づく現行設計法に関する基礎知識を有することを前提に、より高度な設計

法である終局強度設計法について、設計荷重、各部材の塑性挙動と終局耐力、架構のメカニズム形

成順序と応力の再配分の過程を解説する。

〈授業計画〉

1 許容応力度設計法の問題点と塑性設計法の概要(担当教員:西田哲也)

2 塑性理論の概念、材料の塑性挙動(担当教員:西田哲也)

3 断面の塑性挙動(担当教員:西田哲也)

4 部材の塑性挙動(担当教員:西田哲也)

5 架構の塑性挙動(担当教員:西田哲也)

6 架構の応力再配分、崩壊過程(担当教員:西田哲也)

7 塑性設計法の考え方(担当教員:西田哲也)

8 塑性設計法における設計規範、荷重の考え方、解析手法(担当教員:西田哲也)

9 終局強度設計法の概要(担当教員:菅野秀人)

10 部材の終局強度理論(担当教員:菅野秀人)

11 保有水平耐力算定法(担当教員:菅野秀人)

12 架構の特性と形成される崩壊機構の関係、望ましい崩壊機構(担当教員:菅野秀人)

13 崩壊機構制御を行うために必要となる架構構成部材の性能(担当教員:菅野秀人)

14 信頼性理論を用いた構造安全性の定量的評価(担当教員:菅野秀人)

15 現状における信頼性設計法の問題点と今後の可能性(担当教員:菅野秀人)

成績評価の方法

提出レポートによって評価する。

テキスト・参考書等

テキスト:プリントを使用。

参 考 書:日本建築学会、『鉄筋コンクリート造建物の靭性保証型耐震設計指針・同解説』、¥6,500+税

桑村仁著、『建築の力学 塑性論とその応用』、井上書院、¥2,500+税

柴田明徳著、『最新耐震構造解析(第3版)』、森北出版、¥4,000+税

履修上の留意点

鉄筋コンクリート構造、鋼構造、および構造力学に関する科目を履修していることが望ましい。

弾性理論は塑性理論の基礎となるので、よく復習しておくこと。

塑性理論は新しい概念なので配付資料や参考書で予習・復習をしてよく理解すること。

備考

授業中に適宜参考書・資料や最新の情報を紹介する。

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1

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授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

大架構設計論

Design of Mega-frame Structures 選択 2 2 西田哲也

授業の目標

超高層建築物・大スパン建築物などの大規模建築物の構造設計では、一般建築物とは異なった配

慮が必要になることと、それらの大規模建築物を実現するための構造法の基本を理解する。

到達目標

(1) 大規模建築物の設計方法とその特徴が説明できる。

(2) 架構の振動特性・構造性能と地震応答性状の関係が説明できる。

(3) 塑性化領域までを考慮した耐震設計法によって、大規模建築物の基本設計ができる。

超高層建築物、大空間建築物を具体例として大規模建築物設計法の基本的概念を解説する。演習

として、大規模建築物を具体例とし、構造諸元を決定するまでの基本設計を行う。

〈授業計画〉

1 大架構建築物の特徴、設計法の概要:許容応力度設計法の適用限界(担当教員:西田哲也)

2 大架構建築物の特徴、設計法の概要:架構の一部塑性化許容と経済性(担当教員:西田哲也)

3 超高層建築物の構造特性:架構の振動特性(担当教員:菅野秀人)

4 超高層建築物の構造特性:地震応答性状(担当教員:菅野秀人)

5 超高層建築物の構造特性:地震荷重・風荷重などに対する設計的配慮(担当教員:菅野秀人)

6 大スパン建築物の構造特性:特殊な架構形式の種類(担当教員:西田哲也)

7 大スパン建築物の構造特性:構造的な特徴(担当教員:西田哲也)

8 特殊構法:メガストラクチャー、フィーレンディール架構(担当教員:菅野秀人)

9 特殊構法:振動現象に対する振動減衰機構(担当教員:菅野秀人)

10 大規模架構の基本設計(演習):建築的与条件と構造計画(担当教員:菅野秀人)

11 大規模架構の基本設計(演習):仮定断面の設定法(担当教員:菅野秀人)

12 大規模架構の基本設計(演習):主要部材の形状寸法の決定(担当教員:菅野秀人)

13 大規模架構の基本設計(演習):許容応力度設計(担当教員:西田哲也)

14 大規模架構の基本設計(演習):保有水平耐力の算定(担当教員:西田哲也)

15 大規模架構の基本設計(演習):主要部材の確認、評価(担当教員:西田哲也)

成績評価の方法

提出レポートによって評価する。

テキスト・参考書等

テキスト:プリントを使用。

参 考 書:日本建築学会、『建築物荷重指針・同解説(2004)』、¥6,200+税

柴田明徳著、『最新耐震構造解析(第3版)』、森北出版、¥4,000+税

履修上の留意点

鉄筋コンクリート構造、鋼構造、および、構造力学に関する科目を履修しているとともに、振動学

に関連する基本事項を理解していることが望ましい。

配付資料は必ず読んで復習すること。参考書を予習・復習時に活用すること。

備考

授業中に適宜参考書・資料や最新の情報を紹介する。

― 77 ―

1

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授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

大架構設計論

Design of Mega-frame Structures 選択 2 2 西田哲也

授業の目標

超高層建築物・大スパン建築物などの大規模建築物の構造設計では、一般建築物とは異なった配

慮が必要になることと、それらの大規模建築物を実現するための構造法の基本を理解する。

到達目標

(1) 大規模建築物の設計方法とその特徴が説明できる。

(2) 架構の振動特性・構造性能と地震応答性状の関係が説明できる。

(3) 塑性化領域までを考慮した耐震設計法によって、大規模建築物の基本設計ができる。

超高層建築物、大空間建築物を具体例として大規模建築物設計法の基本的概念を解説する。演習

として、大規模建築物を具体例とし、構造諸元を決定するまでの基本設計を行う。

〈授業計画〉

1 大架構建築物の特徴、設計法の概要:許容応力度設計法の適用限界(担当教員:西田哲也)

2 大架構建築物の特徴、設計法の概要:架構の一部塑性化許容と経済性(担当教員:西田哲也)

3 超高層建築物の構造特性:架構の振動特性(担当教員:菅野秀人)

4 超高層建築物の構造特性:地震応答性状(担当教員:菅野秀人)

5 超高層建築物の構造特性:地震荷重・風荷重などに対する設計的配慮(担当教員:菅野秀人)

6 大スパン建築物の構造特性:特殊な架構形式の種類(担当教員:西田哲也)

7 大スパン建築物の構造特性:構造的な特徴(担当教員:西田哲也)

8 特殊構法:メガストラクチャー、フィーレンディール架構(担当教員:菅野秀人)

9 特殊構法:振動現象に対する振動減衰機構(担当教員:菅野秀人)

10 大規模架構の基本設計(演習):建築的与条件と構造計画(担当教員:菅野秀人)

11 大規模架構の基本設計(演習):仮定断面の設定法(担当教員:菅野秀人)

12 大規模架構の基本設計(演習):主要部材の形状寸法の決定(担当教員:菅野秀人)

13 大規模架構の基本設計(演習):許容応力度設計(担当教員:西田哲也)

14 大規模架構の基本設計(演習):保有水平耐力の算定(担当教員:西田哲也)

15 大規模架構の基本設計(演習):主要部材の確認、評価(担当教員:西田哲也)

成績評価の方法

提出レポートによって評価する。

テキスト・参考書等

テキスト:プリントを使用。

参 考 書:日本建築学会、『建築物荷重指針・同解説(2004)』、¥6,200+税

柴田明徳著、『最新耐震構造解析(第3版)』、森北出版、¥4,000+税

履修上の留意点

鉄筋コンクリート構造、鋼構造、および、構造力学に関する科目を履修しているとともに、振動学

に関連する基本事項を理解していることが望ましい。

配付資料は必ず読んで復習すること。参考書を予習・復習時に活用すること。

備考

授業中に適宜参考書・資料や最新の情報を紹介する。

― 77 ―

1

授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

先端材料学

Science and Technologies of

Advanced Building Materials

選択 1 2 板垣直行

授業の目標

建築材料における先端的課題としてどのような課題があるかを認識し、それに関わる理論や研

究、さらには材料や技術の開発事例に触れ、建築材料の高性能化の理論的背景と実例を学ぶ。また、

持続可能な社会に向けたこれらかの建築材料の方向として、環境に配慮した建築材料の概念と手法

を理解することを目標とする。

到達目標

建築材料の高性能化において取り組まれている先端的課題を挙げ、それについて活用されている

理論や技術を説明できる。また、環境に配慮した建築材料の開発の方向性について考察できる。

近年、新素材の開発、加工技術の高度化が進み、建築材料においても高性能・高機能な新材料が

盛んに用いられるようになってきている。一方、近年の資源・環境問題を踏まえた環境調和型の材

料も開発されている。

本講義では、建築材料におけるこれらの先端的課題を取り上げ、それに関わる理論や研究を解説

すると共に、材料や技術の開発事例を紹介する。講義で扱う課題と主な事項を以下に示す。

1.建築材料の高性能化(第1回~第9回)

①高強度化: 高強度化の改良、新素材の活用

②複合材料: 材料の構成、積層理論

③繊維補強: 繊維の種類と特性、補強方法

④高機能化: 機能性材料、複合化

⑤インテリジェント材料: メカニズム、自己修復機能

⑥高耐久化・長寿命化: 耐久設計、劣化、補修、保全

⑦変形と破壊: 靭性化、ひずみ硬化、破壊力学

⑧応力・ひずみ解析: 有限要素法、ひずみ計測

⑨非破壊検査: 品質管理、劣化診断、超音波・電磁波等の活用

2.環境に配慮した建築材料(第10回~第13回)

⑩環境調和型材料: エコマテリアル

⑪環境評価・LCA: エネルギー消費量、二酸化炭素排出量

⑫環境負荷削減: 炭素クレジット、カーボンオフセット、カーボンフットプリント

⑬再資源化・リサイクル: 廃棄物処理、ゼロエミッション、資源循環

3.課題発表・ディスカッション〔第14回~第15回〕

⑭建築の先端材料における課題のとりまとめ

⑮建築の先端材料における課題発表とディスカッション

成績評価の方法

講義におけるディスカッションにおける理解状況(30%)、および課題発表と討議(70%)によって

総合的に評価する。

テキスト・参考書等

テキスト:プリントを使用。

参 考 書:講義の際に紹介する。

履修上の留意点

講義中に配布した資料や、指示した著書、文献を読み、理解していることを前提に次の講義を進める。

備考

第13週までに、講義を受ける中で興味を持った先端材料の課題について深く調査しておくこと。

― 78 ―

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授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

材料破壊の力学

Mechanics on Fracture of

Materials

選択 1 2 新任教員

授業の目標

巨大構造物の破壊を論じたり、一般構造物の局部的な破壊を扱ったり、ひび割れを容認した保守

を行う際には、ひび割れを含んだ部材の破壊の進展を扱う必要があり、骨組みの構造力学だけでは

不十分である。

本講義では、建築構造材料の破壊にまつわる力学を理解し、上記のような分野に関する構造設計

に必要な知識を得ることを目的とする。

到達目標

FEM応力解析をする場合の各種解析条件やモデルの選択、アウトプットの解釈に関する基礎的事

項を理解できるほか、応力拡大係数やエネルギ解放率に関する破壊力学の基礎的事項を理解するこ

とができる。

本講義では、材料力学、固体力学、破壊力学に関連する下記の3分野を学ぶ。

1.材料力学・固体力学

(1)主応力、主ひずみと座標変換

(2)モールの応力円詳説、ロゼット解析

(3)応力解析と釣り合い条件、適合条件、境界条件

(4)応力関数とその応用

(5)古典的破壊説(ランキン、サンブナン、トレスカ、ミーゼス)

(6)モールの破壊説

(7)脆性材料の破壊説

(8)エネルギ原理による解法

2.破壊力学

(9)ポテンシャルエネルギの解放とクラック進展

(10)応力拡大係数とその応用

(11)エネルギ解放率、J積分とその応用

3.破壊に関する実験および解析

(12)ひずみゲージと応力測定、ロゼット解析

(13)破壊靭性試験の方法とJ積分値の計算

(14)FEM応力解析に関する知識(形状関数、アイソパラメトリック要素、ガウス積分点)

(15)汎用構造解析プログラムによるFEM解析例とその結果の解釈

成績評価の方法

講義時の口頭試問における理解度評価を20%、課題テーマのレポートの評価を80%として、総合的に

判断する。

テキスト・参考書等

テキスト:材料力学(応用編)、尾田、鶴崎ほか著、森北出版、¥2,500+税

参 考 書:線形破壊力学入門、岡村著、培風館、¥2,800+税

履修上の留意点

最初の講義に大まかな進捗予定表を渡すので、それに沿ってテキストの関連箇所を予習すること。

講義中に随時、前回の講義の理解度を口頭試問するので、復習を欠かさないこと。

備考

平成27年度は開講しない。

― 79 ―

1

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授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

材料破壊の力学

Mechanics on Fracture of

Materials

選択 1 2 新任教員

授業の目標

巨大構造物の破壊を論じたり、一般構造物の局部的な破壊を扱ったり、ひび割れを容認した保守

を行う際には、ひび割れを含んだ部材の破壊の進展を扱う必要があり、骨組みの構造力学だけでは

不十分である。

本講義では、建築構造材料の破壊にまつわる力学を理解し、上記のような分野に関する構造設計

に必要な知識を得ることを目的とする。

到達目標

FEM応力解析をする場合の各種解析条件やモデルの選択、アウトプットの解釈に関する基礎的事

項を理解できるほか、応力拡大係数やエネルギ解放率に関する破壊力学の基礎的事項を理解するこ

とができる。

本講義では、材料力学、固体力学、破壊力学に関連する下記の3分野を学ぶ。

1.材料力学・固体力学

(1)主応力、主ひずみと座標変換

(2)モールの応力円詳説、ロゼット解析

(3)応力解析と釣り合い条件、適合条件、境界条件

(4)応力関数とその応用

(5)古典的破壊説(ランキン、サンブナン、トレスカ、ミーゼス)

(6)モールの破壊説

(7)脆性材料の破壊説

(8)エネルギ原理による解法

2.破壊力学

(9)ポテンシャルエネルギの解放とクラック進展

(10)応力拡大係数とその応用

(11)エネルギ解放率、J積分とその応用

3.破壊に関する実験および解析

(12)ひずみゲージと応力測定、ロゼット解析

(13)破壊靭性試験の方法とJ積分値の計算

(14)FEM応力解析に関する知識(形状関数、アイソパラメトリック要素、ガウス積分点)

(15)汎用構造解析プログラムによるFEM解析例とその結果の解釈

成績評価の方法

講義時の口頭試問における理解度評価を20%、課題テーマのレポートの評価を80%として、総合的に

判断する。

テキスト・参考書等

テキスト:材料力学(応用編)、尾田、鶴崎ほか著、森北出版、¥2,500+税

参 考 書:線形破壊力学入門、岡村著、培風館、¥2,800+税

履修上の留意点

最初の講義に大まかな進捗予定表を渡すので、それに沿ってテキストの関連箇所を予習すること。

講義中に随時、前回の講義の理解度を口頭試問するので、復習を欠かさないこと。

備考

平成27年度は開講しない。

― 79 ―

1

授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

木質構造設計論

Design Theory for Wooden

Structure

選択 2 2 板垣直行

授業の目標

建築設計において考慮すべき、木材・木質材料の力学的特性および構造特性、防耐火性能、環境

特性を理解し、木質構造の設計に必要な基礎知識を修得する。また、木質構造が環境に果たす役割

を理解し、これからの木質構造のあり方について考える。

到達目標

木質構造建築を設計するための、木材・木質材料の基本特性を理解し、それらを部材として構成

する主な建築構法を説明できる。また、木質構造の構造特性を理解し、住宅において要求される構

造性能を満たすための構造設計方法を説明できる。さらに、木造建築に要求される防耐火性能を理

解し、それを実現するための技術を説明できる。

(概要)

我国の伝統的建築構造である木造建築は明治以降大きく変化し、さらに近年では高強度・高信頼

性の木質材料の出現やハイブリット技術の発達により新たな時代を迎えている。また一方で、木造

建築は環境負荷軽減の観点から、現在大きく注目されている。

本講義はこのような木質構造建築を有効に設計する手法について、材料、構法、構造、それぞれ

の立場から解説し、環境と共生する木質構造建築のあり方について論じる。

1.ガイダンス -木造建築の歴史と構法・構造の変化(板垣直行教授):第1回

2.木材及び木質材料(林知行教授):第2回~第4回

(1)木材・木質材料の種類と特性

(2)材料の強度とその影響因子

(3)木質材料の性能評価と信頼性

(4)木質材料の劣化と耐久性

3.木質構造の構法と生産(川鍋亜衣子准教授):第5回~第7回

(1)木造住宅の各部構法と施工方法

(2)木材の流通・調達に配慮した設計

(3)木質構造の仕様規定

4.木質構造の構造特性(板垣直行教授):第8回~第11回

(1)木質構造の構造設計体系

(2)木質構造の接合部

(3)木質構造の耐震性能

(4)木造住宅の構造計算

5.木造建築の防耐火性能(板垣直行教授):第12回

(1)木造建築に要求される防耐火性能と防耐火技術

6.木質構造と環境(板垣直行教授):第13回~第14回

(1)木材が環境に果たす役割

(2)LCAによる材料および建築の評価と木材利用の効果

7.総括 -木造建築の今後のあり方(板垣直行教授):第15回

成績評価の方法 提出レポート、筆記試験および口頭試験によって総合的に評価する。

テキスト・参考書等 講義に応じたプリントを資料として配布する。 参 考 書:木材高度加工研究所 編『コンサイス木材百科』 ¥2,500+税 林知行『プロでも意外に知らない木の知識』¥2,500+税

今村祐嗣 他『建築に役立つ 木材・木質材料学』¥3,300+税

履修上の留意点 集中講義で行われる。日程は受講学生の講義スケジュールと担当教員のスケジュールを調整して決め

るため、履修登録以降になる。

備考

― 80 ―

1

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授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

都市防災学

Urban Disaster Prevention 選択 1 2 浅野耕一

授業の目標

前半では、人間社会・都市に災害をもたらす自然災害・人為災害、及びこれらの複合災害等、災

害全般と防災計画について学習し、後半では、それらの中から地震災害を取り上げ、防災・減災の

立場でそれらの方策、対策としての耐震構造・耐震診断・耐震補強・免震構造・制振構造等につい

て考える。

到達目標

自然災害・人為災害、複合災害の概要と特徴について説明でき、それらを踏まえて各種災害に対

応するための防災・減災計画のあり方を提示できること。地震災害については、耐震構造・耐震診

断・耐震補強・免震構造・制振構造等について、それぞれの特徴について説明でき、建造物に適用

するにあたって、諸条件から適切な対策を選択し、計画を立てることができること。以上を到達目

標とする。

人口の集中する都市は肥大化すると共に耐災害性が脆弱化する。最初に、都市に対する災害の全

般について、即ち自然災害・人為災害、及びこれらの複合災害と、防災計画について学習する。次

に地震災害を取り上げ、防災・減災の立場からの方策・対策について学び、考える。

(オムニバス形式)

(担当:浅野耕一)1~8回目

(1) 災害時の意思決定

(2) 地震災害・津波・土砂災害

(3) 台風・豪雨・火山災害

(4) 原子力災害

(5) 武力攻撃災害

(6) 防災情報システム

(7) 防災まちづくり

(8) 学生の課題発表(近年に起きた都市災害対応事例)

(担当:クアドラ・カルロス)9~15回目

(1) 被害地震の再現予測

(2) 震害予測

(3) 被害想定

(4) 静的加力手法とその計測方法

(5) 動的加力手法とその計測方法

(6) 擬似動的加力手法

(7)耐震・免震・制振構造の特性

成績評価の方法 レポート、プレゼンテーション、及び、討論内容等により総合的に評価

テキスト・参考書等 参 考 書(浅野准教授担当部分):京都大学防災研究所編 防災学講座4 防災計画論、山海堂

履修上の留意点 講義内容の復習にあたっては、関連書籍はもちろんのこと、近年に発生した災害等についても情報収集を行い、学習した内容の補足に努めること。

備考

― 81 ―

1

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授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

都市防災学

Urban Disaster Prevention 選択 1 2 浅野耕一

授業の目標

前半では、人間社会・都市に災害をもたらす自然災害・人為災害、及びこれらの複合災害等、災

害全般と防災計画について学習し、後半では、それらの中から地震災害を取り上げ、防災・減災の

立場でそれらの方策、対策としての耐震構造・耐震診断・耐震補強・免震構造・制振構造等につい

て考える。

到達目標

自然災害・人為災害、複合災害の概要と特徴について説明でき、それらを踏まえて各種災害に対

応するための防災・減災計画のあり方を提示できること。地震災害については、耐震構造・耐震診

断・耐震補強・免震構造・制振構造等について、それぞれの特徴について説明でき、建造物に適用

するにあたって、諸条件から適切な対策を選択し、計画を立てることができること。以上を到達目

標とする。

人口の集中する都市は肥大化すると共に耐災害性が脆弱化する。最初に、都市に対する災害の全

般について、即ち自然災害・人為災害、及びこれらの複合災害と、防災計画について学習する。次

に地震災害を取り上げ、防災・減災の立場からの方策・対策について学び、考える。

(オムニバス形式)

(担当:浅野耕一)1~8回目

(1) 災害時の意思決定

(2) 地震災害・津波・土砂災害

(3) 台風・豪雨・火山災害

(4) 原子力災害

(5) 武力攻撃災害

(6) 防災情報システム

(7) 防災まちづくり

(8) 学生の課題発表(近年に起きた都市災害対応事例)

(担当:クアドラ・カルロス)9~15回目

(1) 被害地震の再現予測

(2) 震害予測

(3) 被害想定

(4) 静的加力手法とその計測方法

(5) 動的加力手法とその計測方法

(6) 擬似動的加力手法

(7)耐震・免震・制振構造の特性

成績評価の方法 レポート、プレゼンテーション、及び、討論内容等により総合的に評価

テキスト・参考書等 参 考 書(浅野准教授担当部分):京都大学防災研究所編 防災学講座4 防災計画論、山海堂

履修上の留意点 講義内容の復習にあたっては、関連書籍はもちろんのこと、近年に発生した災害等についても情報収集を行い、学習した内容の補足に努めること。

備考

― 81 ―

1

授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

都市計画学

City Planning and Design 選択 1 2 苅谷哲朗

授業の目標

我が国の都市計画の理論・技術・制度と成果について、国内事例や諸外国との比較を交えて理解

することを目標とする。さらに、成熟型社会の到来により都市計画の枠組みが大きく揺らいでいる

状況の中、先進的な取り組みのケーススタディを行う事により、今後の都市計画の展開方向につい

て自ら考えることができるようになることを目標とする。

到達目標

建築を学ぶ者として、建築を語る事は当然ではあるが、建築が建ち並び、人々の生活の拠点群と

なる都市の存在について、明確に自覚することにより、都市の要素群としての建築のありかたを考

えることができるようになることで、都市的な視点から建築を設計計画することができるようにな

ること。従って、建築設計計画だけが将来の目標である者であっても、建築が根ざす都市計画につ

いての基本的知識や感性を身に付けることが当然要求される。

都市に対する「計画」と「デザイン」の観点に基づき講義内容を2つに分け、各分野をオムニバ

ス形式で講義する。

(オムニバス形式)

(山口准教授)

(1)欧米と我が国におけるコンパクトシティ論

(2)東日本大震災復興計画とコンパクトシティ

(3)復興都市像とコンパクトシティ

(4)アドボケイトプランニング理論と実践

(5)歴史的市街地の保全・再生に関する都市計画的制度・手法

(6)デザインガイドラインによる街並みの再生・形成

(7)由利本荘市石脇通りの街並み再生

(苅谷教授)

(8)丹下健三の都市計画と都市デザインの視点と手法

(9)カタール・ナショナル・マスター・プランに見るプロセスのヒエラルキー

(10)エントロピーから見た建築すると言う行為の課題と人間環境系倫理

(11)阪神大震災復興地調査

(12)由利本荘市石脇通りの伝統的街並再生

(13)由利本荘市石脇通りの伝統的家屋田屋再生

(14)由利本荘の将来像を語る 医療福祉計画

(苅谷教授・山口准教授)

(15)地方都市における今後の都市計画の展開方向

成績評価の方法 ディスカッションへの参加、演習・レポート等の内容に基づき評価する。

テキスト・参考書等 テキスト:日笠端・日端康雄著、『都市計画』第3版増補、共立出版、¥4,000+税 講義に応じた追加資料を、適宜プリントにて配布する。

履修上の留意点 前半は、由利本荘市の都市計画の実践にともなうキーワードを学習し、学生が都市計画を語ることができるようにする。そして、東日本大震災などの復興都市計画像を語る。後半は、都市計画家丹下健三の海外を中心とした都市計画• 都市デザインの流れを知り、また、JICAにおける日本最大の土木コンサルタント、オリエンタルコンサルタントの仕事等を認識する。そして、日本に戻り、最終的には、秋田県立大学がある由利本荘市の将来像ふまえて医療福祉計画、過疎化回避計画等のテーマで語り合う。最大の予習復習はここにおいては、由利本荘市内を歩き回り、現実の問題点に接することである。

備考 将来、都市や建築の設計計画に係る仕事を選ぶ学生は必ず履修すること。

― 82 ―

1

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授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

都市・建築設計論

Design Theory for City and

Architecture

選択 2 2 苅谷哲朗

授業の目標

近代以降、都市計画家、建築家は、都市および建築をどのような視点から捉えて来たかを解説し、

そうした歴史的な視点とは異なった新たな視点を院生自ら見つけ出し、その視点にのっとったと

き、今後、都市及び建築の設計はどのように展開して行く可能性が生まれるのかを議論、学習し、

自らまとめさせる事を目的とする。苅谷教授、山口准教授、込山准教授によるオムニバス形式にて

行う。

到達目標

都市や建築を設計してゆくにあたり必要で便利な手法やツールを自らの物として肉体化し、将

来、都市や建築を設計するときに、我流一遍等ではなく、先人たちが培ってきた手法を自らのもの

として活用していく手がかりとなるようにできることを目標とする。

オムニバス形式による。

第1回~第5回(担当教員:苅谷教授)

1.丹下健三の建築デザインの系譜

2.車の通らないベネチアの都市空間と建築様式

3.徒歩空間としてのベネチアとインテリア

4.丹下健三とグロピウスの手紙にみる建築家像

5.黄金比の使い方

第6回~第10回(担当教員:山口准教授)

6.新たな集住形態と計画(コレクティブハウジング等)

7.地域内資産の活用による住まい方(空き家等の活用と実現システム)

8.地方都市における新たな再開発の潮流

9.秋田県内の中心市街地再生プロジェクト

10.中心市街地再生に資する都市計画・建築像

第11回~第15回(担当教員:込山准教授)

11. 光と陰影がもたらすアフォーダンスの、都市・建築設計における応用解説、及び課題説明

12. 映像作品制作のための素材収集作業(既存素材等のネット収集、整理)

13. 映像作品制作のための素材収集作業(実空間等での収集・撮影)

14. 編集作業

15. 光と陰影をテーマとした映像作品の上映及び議論

成績評価の方法 担当教員による成果物の採点結果、口頭発表時の教員による成果の採点結果を総合評価する。

テキスト・参考書等 指導担当教員の指示や配布資料、学生自らの判断による。

履修上の留意点 前半は、丹下健三の建築のデザインにはじまり、ベネチア建築のビザンチン、ゴシック、ルネサンス、バロックの様式当てゲーム、などを通じ建築・都市デザインの様式の見方を学ぶとともに、建築家の手紙のやり取りを通じて建築家としてのこころえ、そして黄金比の使い方等ハイレベルの設計者への道を示す。中盤は、都市及び住宅計画の新たな潮流を学び、それらの実践事例を研究することを通して,今後の都市及び建築の設計の素養を醸成する。終盤は、都市・建築のデザインワークの基礎的エレメントの学習と合成を通じ、映像作品化により、実際の建築の見え方見せ方の応用を学ぶ。都市と建築の演習論的学習効果を狙う。

備考 将来、都市や建築の設計計画に係る仕事を選ぶ学生は必ず履修すること。

― 83 ―

1

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授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

都市・建築設計論

Design Theory for City and

Architecture

選択 2 2 苅谷哲朗

授業の目標

近代以降、都市計画家、建築家は、都市および建築をどのような視点から捉えて来たかを解説し、

そうした歴史的な視点とは異なった新たな視点を院生自ら見つけ出し、その視点にのっとったと

き、今後、都市及び建築の設計はどのように展開して行く可能性が生まれるのかを議論、学習し、

自らまとめさせる事を目的とする。苅谷教授、山口准教授、込山准教授によるオムニバス形式にて

行う。

到達目標

都市や建築を設計してゆくにあたり必要で便利な手法やツールを自らの物として肉体化し、将

来、都市や建築を設計するときに、我流一遍等ではなく、先人たちが培ってきた手法を自らのもの

として活用していく手がかりとなるようにできることを目標とする。

オムニバス形式による。

第1回~第5回(担当教員:苅谷教授)

1.丹下健三の建築デザインの系譜

2.車の通らないベネチアの都市空間と建築様式

3.徒歩空間としてのベネチアとインテリア

4.丹下健三とグロピウスの手紙にみる建築家像

5.黄金比の使い方

第6回~第10回(担当教員:山口准教授)

6.新たな集住形態と計画(コレクティブハウジング等)

7.地域内資産の活用による住まい方(空き家等の活用と実現システム)

8.地方都市における新たな再開発の潮流

9.秋田県内の中心市街地再生プロジェクト

10.中心市街地再生に資する都市計画・建築像

第11回~第15回(担当教員:込山准教授)

11. 光と陰影がもたらすアフォーダンスの、都市・建築設計における応用解説、及び課題説明

12. 映像作品制作のための素材収集作業(既存素材等のネット収集、整理)

13. 映像作品制作のための素材収集作業(実空間等での収集・撮影)

14. 編集作業

15. 光と陰影をテーマとした映像作品の上映及び議論

成績評価の方法 担当教員による成果物の採点結果、口頭発表時の教員による成果の採点結果を総合評価する。

テキスト・参考書等 指導担当教員の指示や配布資料、学生自らの判断による。

履修上の留意点 前半は、丹下健三の建築のデザインにはじまり、ベネチア建築のビザンチン、ゴシック、ルネサンス、バロックの様式当てゲーム、などを通じ建築・都市デザインの様式の見方を学ぶとともに、建築家の手紙のやり取りを通じて建築家としてのこころえ、そして黄金比の使い方等ハイレベルの設計者への道を示す。中盤は、都市及び住宅計画の新たな潮流を学び、それらの実践事例を研究することを通して,今後の都市及び建築の設計の素養を醸成する。終盤は、都市・建築のデザインワークの基礎的エレメントの学習と合成を通じ、映像作品化により、実際の建築の見え方見せ方の応用を学ぶ。都市と建築の演習論的学習効果を狙う。

備考 将来、都市や建築の設計計画に係る仕事を選ぶ学生は必ず履修すること。

― 83 ―

1

授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

視環境・色彩計画学

Visual Environment Design and

Color Planning

選択 1 2 松本真一

授業の目標

建築における視環境の計画に関し、生理学的・心理学的見地に基づく基礎理論を踏まえた窓や照

明器具のデザイン、室内配色デザインの合理的な展開方法について理解を深め、建築設計における

実践的な知識を身に付ける。

到達目標

① 人間の生理と環境物理の関係を理解し、視環境計画や色彩計画の定量的な目標を理解できること。

② 照度の予測手法や採光の諸手法を修得し、設計計画に反映できること。

③ 建築におけるカラーコーディネートの手順を修得すること。

④ 修景の観点から色彩計画の重要性を理解できること。

第1回:ガイダンス~授業の目標、概要・計画について(担当教員名:松本教授)

第2回~第8回:視環境計画

明視の条件、必要照度と照度予測法、昼光・人工照明による照度の確保、照明

器具の種類と色彩、色彩生理学について解説し、合理的な採光・照明計画の進め

方を論じる。当該分野の英文テキストの輪読会を含む。(担当教員名:松本教授)

第2回:視覚と明視、測光量

第3回:照明計算の基礎(1/2)- 直接照度、間接照度

第4回:照明計算の基礎(2/2)- 昼光照明

第5回:採光の方法、採光の実例

第6回:英文テキスト輪読会準備、読み合わせ

第7回:英文テキスト輪読会(1/2)

第8回:英文テキスト輪読会(2/2)

第9回~第15回:色彩計画

色彩知覚、混色とカラーマッチング、色の表示と測定、色彩心理学について解

説し、建築におけるカラーコーディネートの進め方を論じる。色彩に関連する

フィールド調査などの実習課題を含む。(担当教員名:込山准教授)

第9回:色彩知覚、色彩心理

第10回:色の表示と測定

第11回:混色とカラーマッチング、カラーコーディネート

第12回:フィールド調査I

第13回:フィールド調査I

第14回:フィールド調査結果のまとめ

第15回:フィールド調査結果のプレゼンテーション

成績評価の方法 適宜指示する課題(レポート、プレゼンテーション)の成果を総合的に評価する。

テキスト・参考書等 オリジナルプリントを使用する。参考図書は、講義の進捗状況に応じて、その都度紹介する。

履修上の留意点 建築環境工学、建築計画学、環境心理学に関する基礎的事項を修得していることが望ましい。実習的内容(英文テキスト輪読、フィールド調査)を含むため、十分な予習、復習などの時間を確保すること。

備考 視環境の計画に関わる事項、色彩計画に関わる事項の2つに分け、各分野をオムニバス形式で講義する。

― 84 ―

1

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授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

環境設計論

Advanced Course on

Environmental Built Design

選択 2 2 長谷川兼一

授業の目標

今日、建築と自然環境との関わりが問い直されている。本講義では、環境配慮型建築の建築設計

における考え方について、その背景にあるデザイン理念を含めて理解することを目標とする。また、

今日、環境の諸条件に対する人間の心理的反応について目覚しい知見が得られているため、そうし

た環境心理に関する知見を踏まえた設計のあり方についても取り上げる。

到達目標

本講義は、環境配慮型建築を対象とした建築設計における考え方のうち、生気候学的視点、省エ

ネルギー的視点、環境心理学的視点という異なる3つの視点について説明できるとともに、これら

の比較を通じて、建築の環境設計の意義を踏まえた基本計画を立案することができることが到達目

標である。

本講義では、建築設計における生気候学的視点、省エネルギー的視点、環境心理学的視点の3つ

の視点を取り上げる。それぞれのテーマに対して教員が講義するオムニバス形式で進める。

第1回 環境配慮型建築のデザインコンセプトの系譜とバイオクライマティックデザインの位置づけ

第2回 建築環境の「見える化」と「見つけ方」

第3回 設計者が「つくる」建築環境

第4回 国内外での環境配慮型建築に動向と低炭素社会の実現に向けた政策メニュー

第5回 学生の課題発表

(以上、担当:長谷川兼一)

第6回 環境配慮型建築の意義と設計手法

第7回 照明計画、冷暖房計画、換気・通風計画等における要求条件

第8回 自然エネルギーを活用したパッシブ手法

第9回 意匠設計と環境設計を両立させるための設計プロセス

第10回 学生の課題発表

(以上、担当:浅野耕一)

第11回 環境心理学の知見と環境心理学に基づく設計の方法論

第12回 アフォーダンス理論

第13回 安全面に配慮した空間デザイン

第14回 建築の光環境と人の心理行動の関係

第15回 学生の課題発表

(以上、担当:込山敦司)

成績評価の方法

各テーマにて出題される課題の発表内容を重視して成績を評価するが、授業でのディスカッションへ

の参加状況、小課題のレポートも含めて総合的に判断して評価する。

テキスト・参考書等

担当教員が適宜、講義用資料を作成し配布する。

履修上の留意点

配布資料に基づいて予習・復習を十分に行った上で授業に臨むこと。

備考

― 85 ―

1

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授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

環境設計論

Advanced Course on

Environmental Built Design

選択 2 2 長谷川兼一

授業の目標

今日、建築と自然環境との関わりが問い直されている。本講義では、環境配慮型建築の建築設計

における考え方について、その背景にあるデザイン理念を含めて理解することを目標とする。また、

今日、環境の諸条件に対する人間の心理的反応について目覚しい知見が得られているため、そうし

た環境心理に関する知見を踏まえた設計のあり方についても取り上げる。

到達目標

本講義は、環境配慮型建築を対象とした建築設計における考え方のうち、生気候学的視点、省エ

ネルギー的視点、環境心理学的視点という異なる3つの視点について説明できるとともに、これら

の比較を通じて、建築の環境設計の意義を踏まえた基本計画を立案することができることが到達目

標である。

本講義では、建築設計における生気候学的視点、省エネルギー的視点、環境心理学的視点の3つ

の視点を取り上げる。それぞれのテーマに対して教員が講義するオムニバス形式で進める。

第1回 環境配慮型建築のデザインコンセプトの系譜とバイオクライマティックデザインの位置づけ

第2回 建築環境の「見える化」と「見つけ方」

第3回 設計者が「つくる」建築環境

第4回 国内外での環境配慮型建築に動向と低炭素社会の実現に向けた政策メニュー

第5回 学生の課題発表

(以上、担当:長谷川兼一)

第6回 環境配慮型建築の意義と設計手法

第7回 照明計画、冷暖房計画、換気・通風計画等における要求条件

第8回 自然エネルギーを活用したパッシブ手法

第9回 意匠設計と環境設計を両立させるための設計プロセス

第10回 学生の課題発表

(以上、担当:浅野耕一)

第11回 環境心理学の知見と環境心理学に基づく設計の方法論

第12回 アフォーダンス理論

第13回 安全面に配慮した空間デザイン

第14回 建築の光環境と人の心理行動の関係

第15回 学生の課題発表

(以上、担当:込山敦司)

成績評価の方法

各テーマにて出題される課題の発表内容を重視して成績を評価するが、授業でのディスカッションへ

の参加状況、小課題のレポートも含めて総合的に判断して評価する。

テキスト・参考書等

担当教員が適宜、講義用資料を作成し配布する。

履修上の留意点

配布資料に基づいて予習・復習を十分に行った上で授業に臨むこと。

備考

― 85 ―

1

授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

都市環境論

Advanced Course on Urban

Environment

選択 2 2 長谷川兼一

授業の目標

都市や建築を環境システムとして捉える考え方の必要性は、地球環境問題の深刻化とともに高ま

りつつある。本講義では、環境システムの発想に基づく、環境調和型都市とその諸要素(屋上庭園、

アトリウム、空間、景観など)のグランドデザインと、背景のエネルギー経済システムのあり方に

ついての視点を理解することを目標とする。

到達目標

都市化がもたらす環境影響を理解するとともに、積雪寒冷地における都市デザインの要点が説明

できるようになること、また、持続可能なエネルギー経済のあり方等も視野に入れ、環境調和型の

都市を形成する上でポイントとなる構成要素を説明できることが到達目標である。

本講義は、2人の教員が担当するオムニバス形式で進める。

Ⅰ 都市環境の形成とデザインプロセス:第1回~第7回(担当教員:長谷川兼一)

都市化がもたらす環境影響について講義し、環境調和型都市の理念と計画例について解説する。ま

た、積雪寒冷地における都市デザインの事例を取り上げ、環境システムのデザインプロセスを解説

する。

Ⅱ 都市デザインのための構成要素:第8回~第15回(担当教員:浅野耕一)

持続可能なエネルギー経済のあり方等も視野に入れ、環境調和型の都市を形成する上でポイントと

なる構成要素について、その視点と意義を論じ、計画手法を解説する。

第1回 都市型社会、ヒートアイランド

第2回 都市の大気環境、都市災害

第3回 都市環境の計測手法とシミュレーション

第4回 気候を活かした都市環境の改善

第5回 都市のインフラ整備

第6回 都市環境計画とまちづくり、環境評価

第7回 学生の課題発表

(以上、担当:長谷川兼一)

第8回 自動車社会と都市環境問題

第9回 貨幣経済と都市環境問題

第10回 次世代のエネルギー資源

第11回 分散電源(スマート・グリッド)

第12回 中間技術(Intermediate Technology)

第13回 地域循環型自立経済社会

第14回 建築LCAと都市環境

第15回 学生の課題発表

(以上、担当:浅野耕一)

成績評価の方法 授業でのディスカッションへの参加状況、課題発表、レポートなどにより総合的に判断して評価する。

テキスト・参考書等 特になし。

履修上の留意点 講義内容の復習にあたっては、学習した内容に関する書籍や研究論文の通読に加えて、時事トピック

スの収集にも努め、レポート作成や課題発表に活用すること。

備考

― 86 ―

1

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授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

都市・建築史論

History and Theory of

Architecture and Urban Form

選択 1 2 崎山俊雄

授業の目標

現在の都市および建築がどのような背景の上に成立しているかを、思想、社会、制度、技術を含

む多面的観点から解説する。都市や建築をめぐる過去の営みを、歴史学的観点から理解することが

目標である。歴史に対する理解を実践へとつなげる基本的な視点と方法についても取り上げる。

到達目標

歴史学の方法について理解した上で、都市および建築に関わる過去の諸事象について歴史的意義

の観点から説明できるようになること、および現代的な諸課題の分析に歴史学的アプローチを応用

できるようになることが目標である。

本講義では、都市および建築の歴史に関わる事項を、①建築史(第1週~第7週)、②環境建築史

(第8週~第10週)、③都市計画史(第11週~第15週)、の3つの観点から解説する。各分野をオムニ

バス形式で講義する。

第1週 建築史学の目的と方法(担当教員:崎山俊雄)

第2週 建築史学の歴史と現代的課題(担当教員:崎山俊雄)

第3週 建築史学と建築批評(担当教員:崎山俊雄)

第4週 歴史的環境の概念と文化財保存制度の歴史(担当教員:崎山俊雄)

第5週 歴史的建築物の調査手法(担当教員:崎山俊雄)

第6週 歴史的建築物の保存技術と現代的課題(担当教員:崎山俊雄)

第7週 学生による課題発表(担当教員:崎山俊雄)

第8週 建築空間デザインと環境コントロール手法の史的展開(担当教員:浅野耕一)

第9週 環境・設備技術の進化と発展(担当教員:浅野耕一)

第10週 学生による課題発表(担当教員:浅野耕一)

第11週 近代以前の都市空間の形成と空間像(担当教員:山口邦雄)

第12週 近代都市計画の発生と展開(担当教員:山口邦雄)

第13週 我が国の近代都市計画の起点としての市区改正(担当教員:山口邦雄)

第14週 我が国における復興都市計画と成果(関東大震災、戦災、阪神淡路大震災)

(担当教員:山口邦雄)

第15週 秋田の都市計画の発展史(担当教員:山口邦雄)

成績評価の方法 適宜指示する課題(レポート、口頭発表)、講義中の討論の内容等により総合的に判断して評価する。

テキスト・参考書等 参 考 書:太田博太郎『日本建築史序説』彰国社 ¥2,800+税 参 考 書:Reyner Banham(著)・堀江悟郎(訳)『環境としての建築-建築デザインと環境技術』鹿島出

版会 ¥2,400+税 参 考 書:Ken Butti & John Perlin(著)・片岡佑介(訳)『ゴールデンスレッド-ソーラーエネルギー

2500年の歴史と実証』技報堂出版 ¥3,400+税 参 考 書:石田頼房『日本近現代都市計画の展開』自治体研究社 ¥4,000+税

履修上の留意点 日本建築史、西洋建築史、および近代建築史に関する基本的な内容を良く復習しておくこと。

備考 上記以外の参考書については、適宜、講義内で紹介する。

― 87 ―

1

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授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

都市・建築史論

History and Theory of

Architecture and Urban Form

選択 1 2 崎山俊雄

授業の目標

現在の都市および建築がどのような背景の上に成立しているかを、思想、社会、制度、技術を含

む多面的観点から解説する。都市や建築をめぐる過去の営みを、歴史学的観点から理解することが

目標である。歴史に対する理解を実践へとつなげる基本的な視点と方法についても取り上げる。

到達目標

歴史学の方法について理解した上で、都市および建築に関わる過去の諸事象について歴史的意義

の観点から説明できるようになること、および現代的な諸課題の分析に歴史学的アプローチを応用

できるようになることが目標である。

本講義では、都市および建築の歴史に関わる事項を、①建築史(第1週~第7週)、②環境建築史

(第8週~第10週)、③都市計画史(第11週~第15週)、の3つの観点から解説する。各分野をオムニ

バス形式で講義する。

第1週 建築史学の目的と方法(担当教員:崎山俊雄)

第2週 建築史学の歴史と現代的課題(担当教員:崎山俊雄)

第3週 建築史学と建築批評(担当教員:崎山俊雄)

第4週 歴史的環境の概念と文化財保存制度の歴史(担当教員:崎山俊雄)

第5週 歴史的建築物の調査手法(担当教員:崎山俊雄)

第6週 歴史的建築物の保存技術と現代的課題(担当教員:崎山俊雄)

第7週 学生による課題発表(担当教員:崎山俊雄)

第8週 建築空間デザインと環境コントロール手法の史的展開(担当教員:浅野耕一)

第9週 環境・設備技術の進化と発展(担当教員:浅野耕一)

第10週 学生による課題発表(担当教員:浅野耕一)

第11週 近代以前の都市空間の形成と空間像(担当教員:山口邦雄)

第12週 近代都市計画の発生と展開(担当教員:山口邦雄)

第13週 我が国の近代都市計画の起点としての市区改正(担当教員:山口邦雄)

第14週 我が国における復興都市計画と成果(関東大震災、戦災、阪神淡路大震災)

(担当教員:山口邦雄)

第15週 秋田の都市計画の発展史(担当教員:山口邦雄)

成績評価の方法 適宜指示する課題(レポート、口頭発表)、講義中の討論の内容等により総合的に判断して評価する。

テキスト・参考書等 参 考 書:太田博太郎『日本建築史序説』彰国社 ¥2,800+税 参 考 書:Reyner Banham(著)・堀江悟郎(訳)『環境としての建築-建築デザインと環境技術』鹿島出

版会 ¥2,400+税 参 考 書:Ken Butti & John Perlin(著)・片岡佑介(訳)『ゴールデンスレッド-ソーラーエネルギー

2500年の歴史と実証』技報堂出版 ¥3,400+税 参 考 書:石田頼房『日本近現代都市計画の展開』自治体研究社 ¥4,000+税

履修上の留意点 日本建築史、西洋建築史、および近代建築史に関する基本的な内容を良く復習しておくこと。

備考 上記以外の参考書については、適宜、講義内で紹介する。

― 87 ―

1

授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

都市・建築設計(演習)

Exercises of Urban and

Architectural Design

選択 1~4 2 建築環境システム学専攻

専攻長

授業の目標

建築設計実務に即して設定されたテーマに対する設計(演習)を通して、建築設計実務に必要な

基礎的な知識・技能を習得し、かつコンセプト設定、図面表現などを含めて設計図書の作成能力を

高める。

到達目標

設定されたテーマに対して、必要な設計知識・技能を習得し、実務上必要とされる設計図書など

を適切に作成できる。

指導教員による課題出題、学生自らの発案、あるいは国内外の公開設計競技への参加などの形式

で建築設計実務に即した創作活動に対して、設計図書の作成能力を高める指導を行う。指導は、一

級建築士資格を有する教員(構造設計課題については、構造設計一級建築士資格を有する教員)が

申請テーマに応じて分担する。

履修登録時に担当教員へ申請書(申請テーマ、活動内容、活動スケジュールを記載)を提出する

こと。テーマへの取り組み状況、成果物の内容に応じて単位を認定する。

第1回:ガイダンス

・授業の目標、活動内容・スケジュール、指導教員、単位認定について

(担当教員:建築環境システム学専攻 専攻長)

第2回~第14回:演習の実施

【意匠設計課題】建築確認申請図面の理解と意匠設計図の作成

設計与条件の整理[第2回]、計画コンセプトの立案[第3回~第4回]、基本計画(法適合性

確認を含む)[第5回~第6回]、詳細設計(寸法計画、各部の納まり)[第7回~第10回]、

確認申請関連図面の作成[第11回~第14回]

(担当教員:一級建築士資格を有する教員)

【構造設計課題】構造設計演習による構造計算および構造設計業務全般の理解

構造計画(構造種別、構造形式、仮定断面)[第2回]、モデル化[第3回]、仮定荷重[第4

回]、応力計算[第5回~第6回]、柱・梁の断面算定[第7回~第9回]、保有水平耐力計算[第

10回~第12回]、構造計算書・構造図の作成[第13回~第14回]

(担当教員:構造設計一級建築士資格を有する教員)

第15回:成果物の報告

・演習への取り組み状況、成果物の内容を評価

(担当教員:一級建築士資格もしくは構造設計一級建築士資格を有する教員、ならびに建築環境

システム学専攻教員)

成績評価の方法 成果物の内容に加えて、成果物作成プロセスにおける取り組み状況も加味して総合的に評価する。

テキスト・参考書等 担当教員が適宜、講義用資料を作成し配布する。

履修上の留意点 建築士試験の大学院における実務経験(経験年数1年)に該当するためには、本演習を2セメスター以上履修し、専門領域が「意匠」の場合は6単位、「構造」の場合は4単位取得する必要がある。

備考 公開設計競技への参加などの場合、演習内容を変更する場合がある。

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授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

建築インターンシップ研修

Internship for Architecture

and Environment Systems

選択 1~4 2 建築環境システム学専攻

専攻長

授業の目標

建築設計事務所等でのインターンシップにより、建築意匠設計や建築構造設計、工事監理の実務

等に携わり実習を行い、これまでに講義、演習で学んだ内容を活かしながら、より深く実務的な知

識や技術を身に付けるとともに、職業倫理を養う。

到達目標

建築士事務所などで一級建築士の指導のもとでの就業体験をとおして、建築士の職務内容と責任

範囲が説明できる。

(概要)

県内外の建築士事務所などに出向き、設計図書の作成や建築設計の補助作業、工事監理の補助作

業に携わることにより、上記の目標を達成する。

(計画)

本講義では、1セメスターにつき、60時間以上のインターンシップを実施するものとする。

インターンシップの実習内容を以下に示す。

◆インターンシップ実施前

・事前ガイダンス

◆インターンシップ実施期間(6時間/日×10日を基本とし、実施時間を60時間以上とする。)

・設計補助

・実習作業、工事監理補助

・実習作業

◆インターンシップ終了後

・実習報告書の作成・提出

・実習内容の報告会

実習先の事務所は一級建築士事務所またはゼネコン設計部とし、指導者は意匠系の場合は一級建

築士資格、構造系の場合は構造設計一級建築士資格を有する者とする。

実習内容は実習先の研修プログラムに基づくが、おおよそ以下の内容を含むものとする。

・建築意匠設計部門の場合:実施設計物件等の図面作成や模型製作、工事監理の現場立ち会い

・建築構造設計部門の場合:構造計算プログラムによる構造計算、2次部材の断面設計、工事

監理の現場立ち会い

実習に当たっては、研修内容を確認し本専攻の定める「実習計画概要/実施承認書」(様式3-

1)を作成し、実施期間中は毎日の実習内容等を実習日報(様式3-2)に記載すること。

インターンシップ実施後には実習報告書(様式3-3)を作成し、全ての様式を建築環境システ

ム学専攻教務委員に提出する。

教務委員が報告書内容を確認した後、実習報告会を開催し、実習内容を報告する。

成績評価の方法 活動状況やレポートなどの成果物を総合的に評価する。

テキスト・参考書等 特になし。

履修上の留意点 建築士試験の大学院における実務経験(経験年数1年)に該当するためには、関連科目の単位取得に加え、本科目での活動として一級建築士事務所等において建築設計の実務に携わり、かつ、本講義を2セメスター以上履修し、4単位取得する必要がある。

備考 特になし。

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1

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授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

建築インターンシップ研修

Internship for Architecture

and Environment Systems

選択 1~4 2 建築環境システム学専攻

専攻長

授業の目標

建築設計事務所等でのインターンシップにより、建築意匠設計や建築構造設計、工事監理の実務

等に携わり実習を行い、これまでに講義、演習で学んだ内容を活かしながら、より深く実務的な知

識や技術を身に付けるとともに、職業倫理を養う。

到達目標

建築士事務所などで一級建築士の指導のもとでの就業体験をとおして、建築士の職務内容と責任

範囲が説明できる。

(概要)

県内外の建築士事務所などに出向き、設計図書の作成や建築設計の補助作業、工事監理の補助作

業に携わることにより、上記の目標を達成する。

(計画)

本講義では、1セメスターにつき、60時間以上のインターンシップを実施するものとする。

インターンシップの実習内容を以下に示す。

◆インターンシップ実施前

・事前ガイダンス

◆インターンシップ実施期間(6時間/日×10日を基本とし、実施時間を60時間以上とする。)

・設計補助

・実習作業、工事監理補助

・実習作業

◆インターンシップ終了後

・実習報告書の作成・提出

・実習内容の報告会

実習先の事務所は一級建築士事務所またはゼネコン設計部とし、指導者は意匠系の場合は一級建

築士資格、構造系の場合は構造設計一級建築士資格を有する者とする。

実習内容は実習先の研修プログラムに基づくが、おおよそ以下の内容を含むものとする。

・建築意匠設計部門の場合:実施設計物件等の図面作成や模型製作、工事監理の現場立ち会い

・建築構造設計部門の場合:構造計算プログラムによる構造計算、2次部材の断面設計、工事

監理の現場立ち会い

実習に当たっては、研修内容を確認し本専攻の定める「実習計画概要/実施承認書」(様式3-

1)を作成し、実施期間中は毎日の実習内容等を実習日報(様式3-2)に記載すること。

インターンシップ実施後には実習報告書(様式3-3)を作成し、全ての様式を建築環境システ

ム学専攻教務委員に提出する。

教務委員が報告書内容を確認した後、実習報告会を開催し、実習内容を報告する。

成績評価の方法 活動状況やレポートなどの成果物を総合的に評価する。

テキスト・参考書等 特になし。

履修上の留意点 建築士試験の大学院における実務経験(経験年数1年)に該当するためには、関連科目の単位取得に加え、本科目での活動として一級建築士事務所等において建築設計の実務に携わり、かつ、本講義を2セメスター以上履修し、4単位取得する必要がある。

備考 特になし。

― 89 ―

1

授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

建築環境システム学専門セミナー

Advanced Seminar of Architecture

and Environment Systems

必修 1~2 4 建築環境システム学専攻

専攻長

授業の目標

学部教育の基礎に立ち、建築学についてのより高度な専門性を身につけるための研究指導を受け

ながら、「建築環境システム学課題研究(修士論文)」にて設定する研究テーマの建築学での位置づ

けを明確にして、修士論文に取り組むための適切な研究方針と研究計画を立てる。

到達目標

指導教員によるセミナー(相互発表・討論形式)をとおして、修士論文で取り組む研究テーマの

建築学での位置づけが明確に説明でき、適切な研究方針と研究計画が立てられる。

(概要)

建築環境システム学課題研究(修士論文)の研究テーマを確定するために、関連文献や資料の調

査、実測・実態調査、実験などに取り組む。これらの指導は、指導教員によるセミナー(相互発表・

討論形式)にて実施する。

(計画)

学生は目標達成のため、指導教員の指導を受けながら以下のプロセスに従って課題に取り組む。

1.指導は、所属教育・研究グループごとに当該グループの教員が担当するが、主指導教員1名、

必要に応じて副指導教員1~2名を決める。

2.研究テーマに関連した文献や資料を調査し、これらを十分に学習・整理したうえで、研究の

背景と目的を明確にする。また、実測・実態調査や実験などに取り組み、研究テーマの建築学

における位置づけや意義を吟味にする。

3.指導教員によるセミナーを通じて、課題に取り組むために適切な研究方針と研究計画を立て

る。

担当教員:建築環境システム学専攻教員

成績評価の方法

セミナーでの討議などの受講態度、レポートなどの成果物を総合的に判断して評価する。

テキスト・参考書等

指導教員の指導に従うこと。

履修上の留意点

指導教員の指導に従うこと。

備考

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授業科目名 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名

建築環境システム学課題研究(修士論文)

Master Thesis of Architecture

and Environment Systems

必修 1~4 6 建築環境システム学専攻

専攻長

授業の目標

学部教育の基礎に立ち、建築学についての問題発見と問題解決に必要とされる、より高度な専門

性を身につける。修士論文を取りまとめる一連の研究活動を通じ、専門技術者としての問題発見、

解決能力を高めるとともに、その成果により、建築学や建築文化の進展に一定の貢献をする。

到達目標

① 自身が取り組む研究テーマについて、研究プロセスに基づき問題解決ができる。

② 中間審査等の機会をとおして、自身の研究課題を多角的視点で考察できる。

③ 研究成果をまとめ、学会等での口頭発表や学術論文として公表できる。

④ 以上の成果を修士論文としてまとめられる。

(概要)

建築学に関連する研究テーマを指導教員との相談のうえ設定し、教員の指導のもとにこれを探

求・解明する研究活動を行い、また、研究目的を達成するための試行錯誤の中で、適切なアプロー

チを見出すプロセスを実践的に体得する。

(計画)

学生は目標達成のため、指導教員の指導を受けながら以下のプロセスに従って課題に取り組む。

1.建築環境システム学専攻の教員と相談して、主指導教員を1名決める。また、必要に応じて

副指導教員1~2名を決める。これらの主および副指導教員を指導教員とする。

2.指導教員と相談のうえ、研究テーマと修了までの到達目標を設定する。

3.研究テーマに関連した文献や資料を検索・収集し、十分に学習・整理し、研究の背景と目的

を理解して、研究課題の建築学での位置づけを明確にする。

4.課題に取り組むための適切な研究方針と研究計画を立て遂行する。問題を克服するために、

文献や資料のさらなる調査、指導教員やその他の教員との討論、などを適宜行う。

5.得られた研究成果をまとめ、学外での学会等において口頭やポスターで発表したり、学術論

文として発表したりすると同時に、討論する能力を養う。これらの成果を、最終的に修士論文

としてまとめ、学内の審査会で発表する。

担当教員:建築環境システム学専攻教員

成績評価の方法

修士論文および関連成果の内容について、審査委員会を設けて総合的に判断して評価する。

テキスト・参考書等

指導教員の指導に従うこと。

履修上の留意点

指導教員の指導に従うこと。

備考

特になし。

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