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© 2008 Hewlett-Packard Development Company, L.P. ここに記載されている情報は予告なしに変更されることがあります。 HA=HP HP Serviceguard 11.19 製品情報 日本ヒューレット・パッカード株式会社 ESSプリセールス統括本部 BCSソリューション本部 2009 7 22 ver1.06
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HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

Feb 11, 2017

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Page 1: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

© 2008 Hewlett-Packard Development Company, L.P.ここに記載されている情報は予告なしに変更されることがあります。

HA=HP 、HP Serviceguard 11.19 製品情報

日本ヒューレット・パッカード株式会社ESSプリセールス統括本部 BCSソリューション本部

2009 年7 月22 日 ver1.06

Page 2: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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コンテンツ

1. 3 つの大きな特長

(1) 【速い】高速フェイルオーバー

(2) 【簡単】容易な構築・管理

(3) 【安心】日本のビジネスからの要求を大きく反映

2. 機能のご紹介

3. その他の変更点

4. 注意事項

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1. 3 つの大きな特長

(1) 【速い】高速フェイルオーバー

HP Serviceguard とSGeFF* を製品として統合し、標準で高速なフェイルオーバーを提供(SGeFF 製品は廃止)* SGeFF(Serviceguard Extension for Faster Failover): 高速なクラスター再構成を行うオプション製品

□ HP Serviceguard のライセンスだけで実現可能HP Serviceguard 11.18 からアップグレード時に追加ライセンス費用なし

□ 2 ノード必須制限(SGeFF の制限)の撤廃□ QS* 必須制限(SGeFF の制限)の撤廃* QS(Quorum Server):SG が高速にクォーラムの判定を行うための第三者ノード

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1. 3 つの大きな特長

(1) 【速い】高速フェイルオーバー

2 ノード必須制限(SGeFF の制限)の撤廃 と QS* 必須制限(SGeFF の制限)の撤廃

Quorum Server(HP-UX or Linux)

Serviceguard 11.18with SGeFF

最大 2 ノードまで

HP Serviceguard 11.19(SGeFF を統合)

ノード増設可能

N+1構成構築可能

ロックディスク対応

コスト削減と

構成のシンプル化

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1. 3 つの大きな特長

(1) 【速い】高速フェイルオーバー

MEMBER_TIMEOUT パラメーター(NODE_TIMEOUT に相当)デフォルト設定(14 秒)

ハートビート(TCPパケット)によるノード間通信でノードの状態をチェックMEMBER_TIMEOUT * 0.25 (最大1 秒)間隔で全ノード間でメッシュ状にポーリングMEMBER_TIMEOUT 時間になっても応答がない場合はノード障害と判定されクラスターは再構成

HP Integrity サーバー

ストレージシステム

ハートビート通信

HP Serviceguard 11.18 までは、HEARTBEAT_INTERVAL 間隔(秒)毎に

コーディネーターと他ノード間でポーリングされ、NODE_TIMEOUT (秒)応答

がない場合はクラスター再構成を実施

再構成中に、回復した場合ノード数が変わらないこともある

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1. 3 つの大きな特長

(1) 【速い】高速フェイルオーバー

クラスター再構成時間(フェイルオーバー時間の一部)

MEMBER_TIMEOUT パラメーター(NODE_TIMEOUT に相当)デフォルト設定(14 秒):約18 秒高速設定*(2 ノード:3 秒、3 ノード以上:6 秒):約4 秒~約10 秒* MEMBER_TIMEOUT の値を14 秒未満にする場合は、デュアル・ハートビート以上の構成が条件

VG 操作、FSCK ・マウント操作仮想IP 追加、アプリ起動・回復

VG 操作、FSCK ・マウント操作仮想IP 追加、アプリ起動・回復

HP Serviceguard11.18

HP Serviceguard11.19

約30 秒

クラスター再構成NODE_TIMEOUT=2

約4 秒

MEMBER_TIMEOUT=3

Serviceguard だけで、これだけの短縮

アプリケーション側でこの時間の短縮をするには相当の努力が必要

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1. 3 つの大きな特長

(1) 【速い】高速フェイルオーバー

ハートビートのタイムアウトの値とクラスター再構成時間の関係

3 ノード以上2 ノード

18

13

11

8

4 秒

-

HP Serviceguard 11.19

-30秒2 (Serviceguard 11.18 デフォルト)

タイムアウト値(秒) HP Serviceguard 11.18

2 or 3 ノード

3 (Serviceguard 11.19 、 2 ノード

の最小サポート値)

39 -

6 (Serviceguard 11.19 、 3 ノード

以上の最小サポート値)

72 10 秒

8 94 13

10 116 16

14 (Serviceguard 11.19 デフォ

ルト、シングルハートビート構成の最小サポート値)

160 22

Lock VG を使用した場合の数値で、付属するServiceguard Manager (Web ベースの管理ツール)で表示されるクラスター再構成

の最大値を記載

Page 8: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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1. 3 つの大きな特長

(1) 【速い】高速フェイルオーバー

ローリング・アップグレード可能HP Serviceguard 11.18 から、ローリングアップグレードまたはオフラインでのアップグレードが可能です。

但し、いくつかのクラスターのパラメーターが変更されるため、既存のクラスター設定ファイルは対応できません。アップグレード後、クラスター設定ファイルを再作成する必要があります。

パッケージで使用しているファイル(ECMT 4.01 含む)はそのまま使用可能ですが、HP Serviveguard 11.19 の新機能を使う場合は、パッケージの編集が必要になります。モジュールパッケージへの変更は再作成になります。

HP Serviceguard 11.19 での再作成、ECMT 5.01の使用を推奨します。

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1. 3 つの大きな特長

(2) 【簡単】SGMgr* で容易な構築・管理* SGMgr(Serviceguard Manager):SG を管理するWeb ベースのServiceguard 管理ツール

HP Serviceguard にバンドルされたWeb ベースの管理ツール(日本語対応)で、簡単にクラスターを構築

物理的に接続されているスタンバイインターフェースを自動的に検出

あとは選択するだけ

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1. 3 つの大きな特長

(2) 【簡単】SGMgr* で容易な構築・管理* SGMgr(Serviceguard Manager):SG を管理するWeb ベースのServiceguard 管理ツール

簡単にクラスターを管理

実行ボタンを押す前に、どんなコマンドが実行されるかを表示

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1. 3 つの大きな特長

(2) 【簡単】SGMgr* で容易な構築・管理* SGMgr(Serviceguard Manager):SG を管理するWeb ベースのServiceguard 管理ツール

記録された操作ログが管理を支援/var/opt/sgmgr/hpsmh/log ディレクトリにログを作成

操作ログ画面が表示され、実行時の標準出力を表示

過去の操作も記録するので管理を支援

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1. 3 つの大きな特長

(2) 【簡単】SGMgr* で容易な構築・管理* SGMgr(Serviceguard Manager):SG を管理するWeb ベースのServiceguard 管理ツール

簡単にパッケージも構築

Enterprise ClusterMaster Toolkit B.05.00を使用すると、OracleDB だけでなく、MySQLやDB2 やSybase も簡単

にパッケージ化可能

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1. 3 つの大きな特長

(2) 【簡単】SGMgr* で容易な構築・管理* SGMgr(Serviceguard Manager):SG を管理するWeb ベースのServiceguard 管理ツール

簡単にパッケージを管理パッケージを他のノードへ移動する「パッケージの移動」も用意

操作ログはクラスター操作と同様に表示、記録

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1. 3 つの大きな特長

(2) 【簡単】SGMgr* で容易な構築・管理

System Management Homepage (SMH )(HP-UX 11i v3 バンドル)で簡単に共有VG を作成

HP-UX 11i v3 では一貫性のあるDSF (柔軟な

ビュー)を採用

複数経路をもつディスクも1 つのデバイスで表示

され、識別が簡単に

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1. 3 つの大きな特長

(2) 【簡単】SGMgr* で容易な構築・管理

System Management Homepage (SMH )で簡単に共有VG を他ノードへインポート

「配布」をクリックし、他のノードへVG を配布(イン

ポート)

実行前に実行されるコマンドを表示

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1. 3 つの大きな特長

(3) 【安心】日本のビジネスからの要求を大きく反映

昔から日本のビジネスは厳しいHA 要求にさらされている

HP は日本からの要求をHP Serviceguard に多く反映

通信事業用HA 製品群

日本の通信系ビジネスで活躍

SwitchOver/UX

日本のDB (Oracle )系ビジネスで活躍

MC/ServiceGuard

1980 代後半~

HP Serviceguard11.19

1995 年 2009 年

日本のHA ビジネス

製品改良要求

「もっと速く」「2 ノード制約は撤廃」

「管理をもっと簡単に」「QS 制約の撤廃」 etc

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1. 3 つの大きな特長

(3) 【安心】日本のビジネスからの要求を大きく反映

日本HP と開発との強固な連携

HP Serviceguard 開発

エンジニア

HP Serviceguard 製品

マーケティングUS.HP

HP Serviceguard 担当

エンジニア

HP Serviceguard 製品

マーケティング

日本HP

オラクルDB 担当

エンジニア

オラクル担当マーケティング

HP 担当 日本オラクル

HP Serviceguard 11.19Beta テスト

開発へフィードバック

HP Serviceguard 11.19Beta テスト

結果のレビューとフィードバック

HP Serviceguard11.19 Beta テスト支援

東京のテストサーバーへログインして、課題を共有または修正

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1. 3 つの大きな特長

(3) 【安心】日本のビジネスからの要求を大きく反映

HP Serviceguard 開発部門エンジニアJonathan Paul Patrizio

The High Availability Advanced Technology Center (HA ATC) have a healthy dialogue with HPJapan engineers and we have been able to include enhancements that HP Field have sent us,some of which came from important Japanese customers.

We highly value the feedback many engineers in Japan Pre-sales and the Japan Unix Professionteam sent to us during development and evaluation of Serviceguard A.11.19. Such feedbackhas helped us to deliver higher quality and provides a very interesting regional perspective tothe whole Serviceguard Team. I wish to maintain the strong relationship with HP Japan and wewant to continue to provide valuable products for HP Japan businesses.

私たち開発には日本HP のエンジニアとのパスがあり、日本の

お客様からのフィードバックを知ることができます。

日本から送られたフィードバックを私たちは高く評価しています。その活動がServiceguard 製品のより高い品質の維持に役立っ

ています。私は日本との強い関係を維持したいと思います。そして、日本のお客様のために、より良い製品を供給し続けたいと思います。

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1. 3 つの大きな特長

(3) 【安心】日本のビジネスからの要求を大きく反映

HP Serviceguard 開発との連携で製品を早期改善

日本において、HP Integrity サーバー搭載Itanium2 の約50% はServiceguard システムで稼動しています。それほどHP-UX は、日本においてHA システムで使用されています。HA=HP です。

その得られた経験は、構築やサポートサービスに生かされるだけでなく、開発へのフィードバックにも生かされています。今回は、日本のお客様の多くの声に後押しされて、『もっとダウンタイムを短く』と『もっと操作を簡単に』という2 点を大幅に強

化しました。ジョナサンとは毎日のようにメールで話をします。

また、オラクル部隊と緊密に連携して製品の改善を推進しています。Serviceguard はDB システムを非常に得意としている要因の1 つです。

これからも、HA=HP と感じて頂ける製品を目指していきます。

BCSソリューション本部Serviceguard 担当エンジニア

大西 智成(市ヶ谷オフィス勤務)

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1. 3 つの大きな特長

まとめ

(1) 【速い】高速フェイルオーバーSGeFF を統合し、HP Serviceguard のみで高速化

(2) 【簡単】容易な構築・管理SGMgr による日本語対応のWebブラウザー操作

(3) 【安心】日本のビジネスからの要求を大きく反映昔から日本のビジネスからの要求が多く組み込まれている日本HP と開発とが連携して、製品改良を加速している

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2. 機能のご紹介

システム設計・開発に関する機能

(1) モジュラーパッケージ

(2) パッケージ依存関係の強化

(3) ノードキャパシティ

(4) IP モニター

(5) クロスサブネット構成のサポート 11.19以前の機能

(6) マルチノードパッケージのサポート 11.19以前の機能

(7) ユーザー毎の権限設定 11.19以前の機能

(8) SG_HALT_REASON 変数の使用 11.19以前の機能

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2. 機能のご紹介

(1) モジュラーパッケージ

HP Serviceguard 11.18 から実装されている方式で、各項目毎の実行関数を共用して、

必要な項目とその引数だけを記述することにより簡素化した方式

pkg1DB

パッケージ設定ファイルpkg1.conf

パッケージ制御ファイルcontrol.sh

従来のパッケージ(レガシーパッケージ)

VG 操作、FS 操作、仮想IP の各

項目の実行関数が含まれる

pkg1DB

パッケージ設定ファイルpkg1.conf

使用モジュール登録

pkg2App

パッケージ設定ファイルpkg2.conf

使用モジュール登録

モジュラーパッケージ

共通関数としてモジュール化/etc/cmcluster/modules

パッケージ毎に2,000

行を超えるスクリプト

Serviceguard11.19

SGMgr (Web

ブラウザー)で構築可能

new

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2. 機能のご紹介

(1) モジュラーパッケージ

HP Serviceguard 11.18 から実装されている方式で、各項目毎の実行関数を共用して、

必要な項目とその引数だけを記述することにより簡素化した方式

各モジュールの設定を実施

使用しないモジュールを選択しないことで構成ファイルがシンプルに

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2. 機能のご紹介

(1) モジュラーパッケージ

「メンテナンスモード」をパッケージに追加モジュールを選択して起動することで、ユーザー・アプリケーションのメンテナンスを簡易化

new

node1 node2

pkg1 : DBmaintenance-

mode=on

DB やアプリケーションのメンテナンスのために、SQL コマンドでDB の

起動や停止を行うことが可能

メンテナンスモードをオンにして、モジュールを選択して起動可能

volume_group (VG アクティベイト)

Filesystem (FS マウント)

package_ip (仮想IP 付加)

External (DB 起動)

Sercice (DB 監視)

ここまで実行するこれ以降のモジュールは実行しない

SGMgr (Web

ブラウザー)で操作可能

* メンテナンスモードがオンの間は、パッケージはフェイルオーバーしない

Page 25: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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2. 機能のご紹介

(1) モジュラーパッケージ

「メンテナンスモード」をパッケージに追加モジュールを選択して起動することで、ユーザー・アプリケーションのメンテナンスを簡易化

メンテナンスモードを有効化

どのモジュールまで実行させるかを選択可能

Page 26: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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2. 機能のご紹介

(2) パッケージ依存関係の強化

node1 node2

pkg1DB

pkg2App

pkg1 に依存

稼動条件は、pkg1 が

SAME_NODE

でUP

していること

HP Serviceguard 11.18 までの依存関係 HP Serviceguard 11.19 は依存関係を強化

以下の5 つの組み合わせをサポート

1. SAME_NODE/UP

2. DIFFERENT_NODE/UP

3. ANY_NODE/UP

4. SAME_NODE/DOWN

5. ALL_NODE/DOWN

new

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2. 機能のご紹介

(2) パッケージ依存関係の強化

node1 node2

pkg1

pkg2 に依存

SAME_NODE/DOWN の使用例(プライオリティ機能も併用)

pkg2

pkg1 に依存 稼動条件は、pkg1 が

SAME_NODE

でDOWN

していること

稼動条件は、pkg2 が

SAME_NODE

でDOWN

していること

プライオリティ=10 (高)

プライオリティ=20 (低)

pkg2 はこの状態

ではフェイルオーバーできないSGMgr でHA ア

ラート表示される

Page 28: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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2. 機能のご紹介

(2) パッケージ依存関係の強化

SAME_NODE/DOWN の使用例(プライオリティ機能も併用)

図や表で依存関係とプライオリティを表示

Page 29: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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2. 機能のご紹介

(2) パッケージ依存関係の強化

node1 node2

pkg1

pkg2 に依存

SAME_NODE/DOWN の使用例(プライオリティ機能も併用)

pkg2

pkg1 に依存

プライオリティ=10 (高)

プライオリティ=20 (低)

同じSAME_NODE/DOWN 条件だが、プライオリティの低いpkg2 を停止させて、pkg1 をフェイルオーバーさせ

ノード障害

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2. 機能のご紹介

(2) パッケージ依存関係の強化

SAME_NODE/DOWN の使用例(プライオリティ機能も併用)

プライオリティの低いパッケージを停止させて、重要なパッケージをフェイルオーバー

Page 31: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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2. 機能のご紹介

(3) ノードキャパシティ

node1 node2

ノード毎に「キャパシティ」を定義し、その許容最大値を設定可能例えば、package_limit (予約済キャパシティ)を使うとノード毎に稼動パッケージ数の制限を

定義可能パッケージ側にweight を設定し、その重みを決める* 予約されているpackage_limit の場合はweightは 1 を使う

capacity_name=package_limit

capacity_values=4

capacity_name=package_limit

capacity_values=2

pkg1weight=1

pkg3weight=1

node2 のキャパシティは2 の設定しているので、pkg3 はnode2 では起

動できない

pkg2weight=1

new

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2. 機能のご紹介

(3) ノードキャパシティ

node116GB mem

node216GB mem

ノードキャパシティの使用例

CN=memoryCV=12000

pkg18GBmem 使用weight=8000

CN=memoryCV=12000

設定例:CV= “物理メモリ量” – 4GB (OS 、ファイルバッファー、その他)

pkg22GBmem 使用weight=2000

pkg32GBmem 使用weight=2000

pkg42GBmem 使用weight=2000

この状態ではノード障害時にpkg1とpkg4 はnode1 またはnode2 へ

フェイルオーバーできないSGMgr でHA アラート表示される

「memory 」という名前のキャパシティを作成し、ノード毎に使用可能なメモリ量を

キャパシティとして設定することで、リソースの制限をパッケージ稼動判断に適用可能

Page 33: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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2. 機能のご紹介

(3) ノードキャパシティ

ノードキャパシティの使用例クラスターを編集して各ノードのノードキャパシティを設定

重みはパッケージを編集して各パッケージに設定

Page 34: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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2. 機能のご紹介

(3) ノードキャパシティ

node116GB mem

node216GB mem

ノードキャパシティの使用例

CN=memoryCV=12000

CN=memoryCV=12000

pkg22GBmem 使用weight=2000

pkg32GBmem 使用weight=2000

pkg42GBmem 使用weight=2000

これにプライオリティの設定を併用すると、プライオリティの低いパッケージを停止させることによって、キャパシティに空きを作成してフェイルオーバーする

pkg18GBmem 使用weight=8000ノード障害

プライオリティ=10 (高)

プライオリティ=100 (中)

プライオリティ=50 (やや高)

プライオリティ=1000 (低)

設定例:CV= “物理メモリ量” – 4GB (OS 、ファイルバッファー、その他)

Page 35: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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2. 機能のご紹介

(3) ノードキャパシティ

ノードキャパシティの使用例キャパシティとプライオリティの制限で、フェイルオーバーできないためにHA アラートが表示

Page 36: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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2. 機能のご紹介

(4) IP モニターHP Serviceguard 11.18 までのネットワーク監視

Ether Switch Ether Switch

node1 node2

プライマリLAN スタンバイLAN

クラスター・ノード間でポーリング可能な物理範囲を超えては監視できない

他ノード

ルーター ネットワークの状態は不明

Page 37: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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2. 機能のご紹介

(4) IP モニター指定したIP アドレスにポーリングを行い監視可能に

Ether Switch Ether Switch

node1 node2

プライマリLAN スタンバイLAN

ルーター

(例)ルーターのIP アドレス

172.168.1.1

を監視

通信できない場合は、スタンバイLAN に切

り替えて再ポーリングし、ダメな場合はサブネットをダウンとする

* ICMP エコーメッセージ要求を受け付ける設定にする

【注意】おこりうる対象の停止時間(スパニングツリー等の再構成など)に注意が必要(ポーリングのタイムアウトでネットワークがダウンと判定される可能性がある)

new

Page 38: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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2. 機能のご紹介

(4) IP モニター指定したIP アドレスにポーリングを行い監視可能に

クラスターを編集してIP

モニターを設定

ポーリング対象とIP レベ

ルで通信できないと、そのサブネットはダウンと判定

Page 39: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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2. 機能のご紹介

(5) クロスサブネット構成のサポートHP Serviceguard 11.18 から実装されている機能

ルーターによって結合された異なるサブネット間で、データLAN やハートビートLAN を構成可能(災害対策の遠距離クラスターや、業務の統合などに有効)

サブネット 192.168.2.0サブネット 192.168.1.0

HP Serviceguard クラスター

PKG1 ルーター

制約事項- 全てのノードが同じドメインに属す必要- 少なくとも2 つの物理的に独立したハートビート経路(クロスサブネット可)の必要

リロケータブルIP アドレス192.168.1.101

PKG1

リロケータブルIP アドレス192.168.2.101

フェイルオーバー

Page 40: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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2. 機能のご紹介

(6) マルチノードパッケージのサポートHP Serviceguard 11.18 から実装されている機能

複数のノードで同時に稼動させるパッケージ

HP Serviceguard クラスター

M-PKG1 M-PKG1 M-PKG1 M-PKG1

UP UP UP UP

起動すると、全ノードでM-PKG1 が起動 複数ノード上の、同じ動作を期待するパッケージ群

を1 つのパッケージとして管理可能

制約事項- リロケータブルIP アドレスを設定できない- LVM のVG (ボリュームグループ)を設定できない(Oracle RAC の場合はSLVM のVG を設定可)

Page 41: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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2. 機能のご紹介

(7) ユーザ毎の権限設定HP Serviceguard 11.16 から実装されている機能

特定のUNIX ユーザーに対して、クラスターやパッケージの操作を許可する設定が可能

HP Serviceguard クラスター

パッケージ

パッケージの起動・停止が可能

管理者B“pkg_adm”

クラスターやパッケージを見るだけが可能

管理者C“gen_adm”

クラスターやパッケージの起動・停止が可能

管理者A“sg_adm”

システム、クラスターの全権(設定変更等)

管理者S“root”

Web ベースのSMH とServiceguard Manager に対応(HP Serviceguard 11.18 以降)

Page 42: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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2. 機能のご紹介

(8) SG_HALT_REASON変数の使用HP Serviceguard 11.18 から実装されている機能

パッケージ停止時に制御スクリプト内でSG_HALT_REASON 変数を利用することにより、停止の理由によってユーザー処理を分岐可能

SG_HALT_REASON 変数の値と意味

- failure – 障害(サブネット、リソース、サービス)の障害による停止処理

- user_halt – cmhaltpkg 、cmhaltnode による運用停止処理

- automatic_halt – 依存関係のパッケージの障害による停止処理

Page 43: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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2. 機能のご紹介

(8) SG_HALT_REASON 変数の使用

実装例(Oracle DB の場合)

if [[ ${SG_HALT_REASON} != “user_halt” ]]then

DBをshutdown abort する処理を記載else

DBをshutdown immediate する処理を記載fi

障害の時だけ、abort (強制終了)させ

る。その他の場合は、より安全な停止方法を記述可能。

パッケージ制御ファイルのユーザー定義箇所

モジュラーパッケージの場合も、クラスター設定ファイルで指定した外部スクリプト内で使用可能

Page 44: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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3. その他の変更点

(1) ネットワークの自動フェイルバック無しを選択可能クラスターの新パラメータ「NETWORK_AUTO_FAILBACK 」をYES/NO 設定することで、スタンバイNIC へ切り替わったIP アドレスの自動フェイルバックの実行を自動または手動に設定可能

(2) 最大パッケージ数150 個/クラスター(HP Serviceguard 11.18 )から300 個/クラスターへ変更

Page 45: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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4. 注意事項

(1) レガシーパッケージのサポートHP Serviceguard 11.19 では、モジュラーパッケージだけでなく、HPServiceguard 11.18 までのレガシーパッケージも引き続きサポートされます。但し、将来は廃止される方向です。また、HP Serviceguard 11.19 の新機能のうち、メンテナンスモードのような、モジュラーパッケージの形態に依存する機能はレガシーパッケージでは使えません。

(2) Serviceguard Manager のECMT の一部未対応HP Serviceguard 11.19 のServiceguard Manager 2.00 では、モジュラーパッケージがサポートされています。但し、Enterprise Cluster Master Toolkit(ECMT ) 5.00 を使用したモジュラーパッケージの構築はまだ対応していません。起動、停止は可能です。(レガシーパッケージには対応しています。)

また、ECMT 5.00 のモジュラーパッケージはコマンドベースの構築、運用には対応しています。

Page 46: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

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4. 注意事項

(3) IP モニターのデフォルト設定クラスター構築時、IP モニターがデフォルトでオンになっています。

cmquerycl コマンドの場合は、デフォルトゲートウェイがポーリング対象に設定されています。不要な場合はオフにします。

Serviceguard Manager 2.00 の場合、ポーリング対象がブランクのため、記入する必要があります。IP モニターを使用しない場合は、オフにするだけで構いません。

デフォルト状態の場合は、ポーリング対象がダウンしている状況では、ノードのネットワークをダウンとみなしてしまうので注意が必要です。

Page 47: HA=HP 、 HP Serviceguard 11.19 製品情報

47

記載されている会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。

記載事項は2009 年4 月現在のものです。

本書に記載された内容は、予告なく変更されることがあります。

本書中の技術的あるいは校正上の誤り、省略に対して、

いかなる責任も負いかねますのでご了承ください。

© Copyright 2009 Hewlett-Packard Development Company, L.P.

日本ヒューレット・パッカード株式会社

〒102-0076 東京都千代田区五番町7

PDFHS09002-02

関連情報Serviceguard の管理

http://docs.hp.com/ja/B3936-90142/B3936-90142.pdf

HP Serviceguard バージョン A.11.19リリースノート

http://docs.hp.com/ja/T1905-90002/T1905-90002.pdf

Enterprise Cluster Master Toolkit バージョンB.05.00 リリースノート

http://docs.hp.com/ja/T1909-90067/T1909-90067.pdf

HP-UX 11i Knowledge-on-Demandhttp://www.hp.com/jp/kod

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