燃料タンクやオイルタンクなどの開発・設計においては構造解析・流体解析・流体構造 連成(FSI:Fluid Structure Interaction)解析が実施されています。 連成解析においては構造と流体の相互作用を取り扱うことが必要で、弱連成から強連 成まで多様な連成形態があり、動的な挙動・非線形性をも同時に考慮した解析におい て精度の良い解析結果を求めることは難しい問題です。 Dytran では陽解法を用いて強連成で動的非線形解析を行います。 構造物の大変 形・破壊や複雑な流体挙動、流体と構造の相互作用も考慮します。複雑な非線形挙 動も安定して解くことができ、計算時間を短縮するための並列計算機能も実装していま す。 Dytran : タンク解析 ソリューションポートフォリオ: 燃料タンク解析への適用 燃料タンクを開発設計する過程において、安全性 (特に事故発生時の密閉性の確保)、耐衝撃 性、耐久性、複雑なパッケージングスペースへの対 応など、多くの性能要求を満足し、さらに、短期化 される製品開発サイクルへの対応、環境負荷や生 産コストの低減を図る必要があります。 この様な矛盾した要求を満たすために、トラブル シューティング的な活用よりも試作レスでの製品開 発が重視されてきています。 製品の最終設計段階に至る前にコンピューター上 で様々な性能要求に関するテストを目的として、 以下のような解析を行います。 スロッシング(バッフル板の有無や寸法・配 置、スロッシングノイズ) フィリング(充填性) ドロップテスト・インパクトテスト(液体の有 無) リーケッジ(液漏れ) 95 類似の解析への適用 対象 車・バイク・トラックなど輸送機の燃料タンク 航空機・宇宙機器の燃料タンク 船舶(例えばLNG船)のタンク 建機・重機の燃料タンク、オイルタンク 解析内容 構造解析(応力・強度・破壊・衝撃・座 屈・大変形・接触・非線形材料) 流体構造連成(強連成)、複数流体、 オイラー流れ、粘性流れ フィリング スロッシング(バッフル板有無) ピックアップトラック用 燃料タンク サイドインパクト 適用するソルバーテクノロジー Automatic Coupling DMP(Distributed Memory Parallel) Adaptive Euler Body Force Coupling Failure 初期状態 衝突直後 液漏れ状態 揺り返し状態 衝撃力