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リカバリー全国フォーラム2020 分科会4 2020.9.19(土) 1 二次使用厳禁 分科会の主旨 仲間同士の支え合い(ピアサポート)が、リカバリー志向の精神 医療の可能性を広げています。 この分科会では、昨年のグループディスカッションで挙がった 「医療の場にピアサポートを根付かせるために私たちができるこ と」(延べ100以上)のアイデアを共有します。 そして、一人ひとりができる具体的な行動プラン(案)について、 いきいきとしたアイデアから元気をもらい、リカバリー志向の医療 を実現するために意見交換をしていきましょう。 □ はじめに(5分) 相澤和美 主旨説明 □ 話題提供(30分) 澤田高綱 医療の場と地域をつなぐピアサポート活動の実践報告 川口敬之 リカバリー志向実現のための2019年度アイデア紹介 □ 休憩(5分) □ 参加者との質疑応答・意見交換(30分) 相澤和美・荒井康行・澤田高綱・川口敬之 □ まとめ(5分) 相澤和美 医療の場でピアサポートとつながる具体案 □ 閉会の挨拶 川口敬之
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リカバリー全国フォーラム 2020.9.19( - COMHBO...リカバリー全国フォーラム2020 分科会4 2020.9.19(土) 二次使用厳禁 2 ぴあスタッフ 澤田 高綱

Feb 02, 2021

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  • リカバリー全国フォーラム2020 分科会4 2020.9.19(土)

    1二次使用厳禁

    分科会の主旨

    仲間同士の支え合い(ピアサポート)が、リカバリー志向の精神医療の可能性を広げています。

    この分科会では、昨年のグループディスカッションで挙がった「医療の場にピアサポートを根付かせるために私たちができること」(延べ100以上)のアイデアを共有します。

    そして、一人ひとりができる具体的な行動プラン(案)について、いきいきとしたアイデアから元気をもらい、リカバリー志向の医療を実現するために意見交換をしていきましょう。

    □はじめに(5分)相澤和美主旨説明

    □話題提供(30分)澤田高綱医療の場と地域をつなぐピアサポート活動の実践報告川口敬之リカバリー志向実現のための2019年度アイデア紹介

    □休憩(5分)□参加者との質疑応答・意見交換(30分)

    相澤和美・荒井康行・澤田高綱・川口敬之□まとめ(5分)

    相澤和美医療の場でピアサポートとつながる具体案

    □閉会の挨拶川口敬之

  • リカバリー全国フォーラム2020 分科会4 2020.9.19(土)

    2二次使用厳禁

    ぴあスタッフ 澤田 高綱

    “かめ”の名の由来:「退院するもしないも本人がゆっくり決められればと」

    年表

    4

    開始期

    1993年新病院開院,旧病院ともに2院体制 2007年旧病院を移転しあさひの丘病院に

    2006年キャラバン隊 2007年キャラバン隊かめ開始

    1997年たまり場 2005年ほっとぽっと開所 2007年退院促進事業開始 退院サポート事業開始

    発展期

    ピアが院内でPR活動

    病院移転で残された長期入院

    患者を退院につなげるため,

    病棟職員が地域に出て活動

    たまり場のイベント

    に看護師長が参加

    看護師長から院内での

    活動の呼びかけ

    退院促進を意識し,

    病院職員とともに

    長期入院患者と外出

    個別外出や

    宿泊体験開始他の病院でも活動開始

    OT・心理プログラム

    参加開始

    退院促進事業終了後,

    他センターとの協働開始

    キャラバン隊かめの

    スタイルが変化

    マッチング

    当事者、家族、職員、病院PSWが

    居場所をと一軒家を借りて運営

    1989年旭区で外に出て交流目的

    でソフトボール大会(松迫杯)

    導入期

  • リカバリー全国フォーラム2020 分科会4 2020.9.19(土)

    3二次使用厳禁

    導入期:キャラバン隊の始まり

    「たまり場」(現 ほっとぽっと)のイベントに

    看護師長が参加

    ⇒「地域を知りたい」思いが顔見知りの関係に

    「ほっとぽっと」のPR活動「キャラバン隊」発足

    ⇒ピアが活発にPRを行うことが,病院の信頼に

    看護師長から院内でのPR活動のお誘い⇒ 「たまり場」時代から続く,

    立場・職種を超えた協働の積み重ねとなり

    「当事者と一緒にやることが当たり前」の関係へ

    導入期に関連したアイデア(リカバリー全国フォーラム2019より)

    ① ピアサポートを知る/ピアサポーターの活動の場に足を運ぶ

    ⇒ 顔見知りの関係を築く

    ② リカバリー全国フォーラムの学びを伝達し,共有する

    ⇒ 職場に仲間を増やす!

    ③ 病院もピアサポーターも,ピアサポートの良さを発信する

    (チラシ,リーフレットなどの作成,配布,掲示)

    ④ 地域と病院のつながり(結びつき)を作る

    (ワーカー,行政からの働きかけ,地域の会議をきっかけに)

    7 (◎)

    11 (○)

    7 (○)

    6 (△)

    類似したアイデア数(できそうな気持ち)

  • リカバリー全国フォーラム2020 分科会4 2020.9.19(土)

    4二次使用厳禁

    開始期:キャラバン隊かめとあさひの丘病院との取り組み

    地域の当事者の話,地域資源の紹介・見学体験

    ⇒生の声や体験をもとに,地域資源を伝える

    入院患者,かめメンバー,病院職員(看護師,PSW,OT)が

    フラットな関係でチームとなり外出

    (地域サロンでの茶話会,調理活動,商店街,動物園)

    ⇒病院ではできない楽しみを体験,バスや電車の練習

    外出先や活動内容を一緒に決める

    ⇒エンパワメントを促進

    個別支援開始:買い物,宿泊,食事洗濯,夜の過ごし方,ピアと一緒に練習⇒ピアだけはリスクが高い、限界を知る、関係機関と連携

    外の風を感じて,病棟に地域の風を送り込む

    開始期に関連したアイデア(リカバリー全国フォーラム2019より)

    ① 地域のピアサポーターが病院に入るーきっかけは何でも!

    ⇒ デイケア,OT,地域移行病棟プログラム,など

    ② 院内でピアサポ−トに関する研修会を開く

    ⇒ 患者さん向けのピアサポート活動紹介

    ⇒ 職員向けのピアサポート活動報告

    ③ 優秀すぎないピアサポーターに協力してもらう

    (外来患者さんにお願いする,など)

    ④ 院内の掲示の工夫をする(周知,情報提供)

    8 (○)

    5 (◎)

    2 (◎)

    1 (◎)

    類似したアイデア数(できそうな気持ち)

  • リカバリー全国フォーラム2020 分科会4 2020.9.19(土)

    5二次使用厳禁

    発展期:キャラバン隊かめ活動の広がり

    他の病院への活動の広がり

    ⇒病院での活動実績が,他の病院へ入る信頼に

    心理教育,家族教室で地域生活のコツ,病との付き合い方を伝える

    OTに参加し,退院に向けての不安や院内での悩みを聞く

    ⇒病院職員では言えないことを言えるのがピアサポーター

    ⇒地域の仲間を入院中から作っていく

    地域の当事者の声(動画,スライド)を通して,入院患者と病院職員とともに意見交換し,悩みをみんなで考え共有する

    ⇒定期的な話し合い・打ち合わせの場を持ち,かめ,患者,病院が

    お互いのニーズを知り,柔軟に形を変えることが大事

    発展期に関連したアイデア(リカバリー全国フォーラム2019より)

    ① お互いを語る場をピアサポーターと職員が一緒につくる

    ⇒ お茶会,読書会など新しいプログラムを企画

    ② 既存のプログラムに参加し,協働・連携する

    ⇒ 退院支援プログラム,OT,デイケア,

    ③ 外出支援にピアサポーターも一緒に同行する

    ④ ピアサポート導入後の振り返りを行う

    ⑤ コストを明確にする

    6 (○)

    7 (○)

    1 (△)

    1 (○)

    1 (○)

    類似したアイデア数(できそうな気持ち)

  • リカバリー全国フォーラム2020 分科会4 2020.9.19(土)

    6二次使用厳禁

    キャラバン隊かめが大事にしていること

    地域で生活する当事者の生の声を届ける

    入院患者,地域の当事者,病院職員,関係者と

    フラットな関係で話し合い,一緒に活動する

    入院患者だけでなく病院職員にも一緒に体験してもらう

    ⇒実は入院患者以上に,病院職員に体験してもらうことを意識

    ピアだから話せる,ピアだから相談できるお互いさまの関係性

    ピアの役割:病棟と地域を結ぶ

    ⇒地域で住むには何が大事か,病棟と一緒に考え緩やかに移行

    “障害をもって地域で住む”専門家

    「こんなこともありました」「かめ」と他のピア活動「文化班」とコラボ.区の全精神科病院から作品を集めるギャラリー展実現.全病院と関わるきっかけに.「かめ」に参加していた方で「絶対退院しない」と言ってた方が院内で書き貯めた「絵葉書を売りたい」願いを叶え退院するきっかけに.

    12

    ギャラリーに自分の絵が飾られ,悪戦苦闘して作ったかめさんのぬいぐるみもあったので,それだけで嬉しかった.

    さらに,自分の手書きの絵はがきがパネルに3枚展示してあった.ギャラリー最終日に,ほっとぽっとの方たちとニコニコ笑いながらお話もできたし,11時からは,生まれて初めて受付に座って,ほのぼのとした雰囲気の中,最後の14枚の絵はがきを売ることが出来,みなさまありがとうございました.

    先日作品を出展した患者さんたちと「帰ってこいよ展」に行ってきました.いい雰囲気のギャラリーでは作品が生き生きと飾られ,何かあったかい感じになり,嬉しさいっぱいで帰ってきました.

    精神病院に入院していることを公表して作品を出展したことは初めてで「良かった」「自分の作品はこういう風に飾ってほしかった」「次回は是非会場で飾り付けの段階から参加したい」等の感想が聞かれました.

    私自身の患者さん達の限りない力をもっともっと,患者さんと一緒に外に向けて発信できればと思っています.

    ご本人の感想

    病棟師長 秋山さんの感想 共に歩む市民の会 会報 30号から抜粋