Tech & Biz 拡大するディスプレイの色域競争 ~OLEDを含むディスプレイの動向と量子ドット( QD)開発展望~ 2016年2月 テック・アンド・ビズ(株) 代表取締役 北原洋明 1
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拡大するディスプレイの色域競争
~OLEDを含むディスプレイの動向と量子ドット(QD)開発展望~
2016年2月
テック・アンド・ビズ(株)代表取締役 北原洋明
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内容
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1.OLEDの動向~CES2016展示会で見た最新動向(1)SamsungのOLED戦略 (2)LGのOLED戦略 (3)中国企業のOLED
戦略 (4)AppleのOLED採用展望2.注目を浴びている量子ドット(QD)の動向 2013年にDisplay応用で離陸相次ぐ学会、展示会などでの発表技術だけでなくビジネス面でも活溌な動き何故QDが注目されるようになったか?
ディスプレイの進化の歴史を振り返ると将来が見えてくる3.量子ドットとは何か? ~構造、特徴をわかりやすく解説する~ Photoluminescence Mode と Electroluminescence Mode LCDへの応用 (PL Mode) OLED代替のQLEDを印刷法で実現するEL ModeユニークなQD~量子ロッドやテトラポッド型の特徴 SID国際会議などでの技術発表内容の詳細
4.拡大するQDビジネス~業界各社の戦略を詳しく解説する~ QD Visionの技術と戦略 Nanosys の技術と戦略 Nanoco の技術と戦略業界Top3に選ばれた QD MaterialsユニークなQlight Nanotech とMerck の量子ロッド Pacific Light Technologies の On chip 日本のベンチャー企業の技術と戦略ディスプレイメーカ各社の製品適用の動きビジネスチャンスを狙って参入するベンチャーや大手企業
5.QD普及のカギを握るCd CdでつまずきかけたQDベンチャー Cd規制の現状土俵際の逆転の一手
6.加速するディスプレイの色域拡大競争 スーパハイビジョンの新たな世界、
NTSCからRec.2020へ QDがOLEDを追い越した!高演色LEDも参戦!蛍光材料も進化している! QDの強敵Laser Display MEMSディスプレイも参戦! ULTRA HD PREMIUMが土俵を変える<ディスカッション>
今後の色競争を制する者は誰か?
7.今後の方向量子ドットの発展方向既存技術との駆け引き市場の起爆剤となる中国アプリケーションの広がりと市場規模<ディスカッション> QDはディスプレイ
技術の中で主流になりえるか?
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そもそも、何故QDが注目されるようになったのか?
Display発展の歴史を振り返ると、
QDの将来が見えてくる
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2010年、FPD産業のターニングポイント!
日経マイクロデバイス2007年4月号,LCD Tutorial 第一回総論,北原洋明
2000年代後半から,この産業構造が変化し始めている
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LG Display 105型曲面液晶(SID2014展示)
New FPD (Free Perception Device) Era !<視覚革命が起き、面積拡大ビジネスが終焉する>
Samsung 5.7型曲面スマホ
Sony 1.6型Smartwatch2
Google Glass(SID2014, Biz Conf.)
これまで「面積拡大」のビジネスモデルで成長してきたディスプレイ産業の方向が
大きく変わる!
(未来人から見れば)
これは未だ「平面」の範疇!(むりやり曲げただけ)
ディスプレイの概念も変わる!-「平面顕示器」でなくなる-
2020年?
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1990~2010年のFPD (Flat Panel Display) 時代は「面積拡大」のビジネスモデルで成長してきた。2010年以降は、New FPD (Free Perception Device) の時代に入り、デバイスの面積は縮小していく。
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ディスプレイ産業のトレンド
FPD産業化の最初の20年は、右肩あがりの「面積ビジネス」の時代であったが、
2010年以降、スマホの普及で「数量ビジネス」&「多様化」の時代に移行した。
2020年には、「画質競争」から「ユーザビリティ」の時代へ。
⇒「Flexible」を使いこなす時代が来た!!
大画面・高精細・高画質 人間の感性に自然に受け入れられる
New FPD は、1. “知覚革命”をもたらす…..
2. 人々に新たなイメージを感じさせる3. 人々に新たな発想をもたらす4. “四角い箱” から“自由な形状” へ、
時にはハードウエア自体も存在しない5. 画像表示のみならず、様々な情報の入力も6. いつでも、どこでも、どんな状況でも、
我々に様々な情報を提供してくれる7. ディスプレイ産業を過去の“面積拡大ビジネス”
から解放し、新たな価値観の創造へ導く
New FPD (Free Perception Device) Era!
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<アプリケーションの進化>ポケットTV ⇒ Note PC ⇒ Monitor ⇒ 大画面TV ⇒ ウエアラブル、車載、など
<性能の進化>①大画面②薄型③軽量④狭額縁⑤低消費電⑥高画質応答速度解像度コントラスト⇒HDR色域
⑦安全・環境ブルーライト有害物質の使用規制(Cdなど)
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スーパーハイビジョン高精細:4K/8K
高色域:Rec2020
HDR:現状3桁⇒6桁以上
FPD進化の過程と今後の方向
これまで、FPDの技術と産業は,これらの特徴を追い求めて進化してきた。ハイエンドから採用され、すべてのディスプレイに拡大していく。
⇒
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~構造、特徴をわかりやすく解説する~
Photoluminescence Mode と Electroluminescence Mode
LCDへの応用 (PL Mode)
OLED代替のQLEDを印刷法で実現するEL Mode
まだまだある、ユニークなQD
量子ロッドやテトラポッド型など!その特徴は?
SID国際会議などでの技術発表内容の詳細
3.量子ドットとは何か?
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QD Visionの技術と戦略
Nanosys の技術と戦略
Nanoco の技術と戦略
業界Top3に選ばれた QD Materials
ユニークなQlight Nanotech とMerck の量子ロッド
Pacific Light Technologies の On chip
日本のベンチャー企業NS Materialの技術と戦略
韓国SamsungとLGの動向
中国企業もどんどん参入
ディスプレイメーカ各社の製品適用の動き
4.QD各社の特徴と戦略
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ユニークなQDメーカがぞくぞく登場テトラポッド型「TPQD」のQuantum Materials棒状の「量子ロッド」、Qlight Nanotech / Merck
QLEDに積極的に取り組むNanoPhotonicaOn Chipの取り組みも進む
WWのアライアンスが急拡大材料メーカが直接セットメーカへ中国企業も参入、欧米ベンチャーに対抗韓国2社も競い合う日本のベンチャーは巻き返せるか
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急速に拡大するSupply Chain
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韓国の三星とLG
様々なディスプレイ技術で対峙してきた韓国二社
三星 vs. LG液晶配向方式 : VA vs. IPS3D : アクティブシャッタ vs. パターンリターダ中小型Mobile : OLED vs. LCD大画面OLED-TV: RGB塗り分け vs. W-OLED+CF
大画面の高演色 : QD-LCD vs. OLED
両社の動向を知るためには、過去の変遷を理解する事が重要
この流れが、高演色の競争にも影響している
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CdでつまずきかけたQDベンチャー
Cd規制の現状
QDの信頼性は如何に?
土俵際の逆転の一手
5.QD普及のカギを握るCd と 信頼性
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スーパハイビジョンの新たな世界、NTSCからRec.2020へ
QDがOLEDを追い越した!
QDの強敵Laser Display!
蛍光材料の進化で高演色LEDも挑戦!
MEMSディスプレイも参戦! “ULTRA HD PREMIUM”が土俵を変える! <ディスカッション>
今後の色競争を制する者は誰か?
6.加速するディスプレイの色域拡大競争
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MEMS
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Cost
Perf
orm
ance
(色域
)広色域化技術の競い合い
QD-LCD
現状技術
Rec.2
020
NT
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Phosphor
高演色CF
QLED
高演色蛍光シート
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