ブラジルの建設機械市場 2012 年 3 月 独立行政法人 日本貿易振興機構
ブラジルの建設機械市場
2012年 3月
独立行政法人 日本貿易振興機構
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ジェトロアンケート
調査タイトルブラジルの建設機械市場
ジェトロでは主として中小企業の関係者の皆様が海外にて円滑に事業展開できることを目的
に本調査を実施いたしました報告書をお読みいただいた後是非アンケートにご協力をお願
い致します今後の調査テーマ選定などの参考にさせていただきます
質問1今回本報告書で提供させていただきました「ブラジルの建設機械市場」について
どのように思われましたでしょうか
(をひとつ)
4役に立った 3まあ役に立った 2あまり役に立たなかった 1役に立たなかった
質問2①使用用途②上記のように判断された理由③その他本報告書に関するご感想を
ご記入下さい
質問3今後のジェトロの調査テーマについてご希望等がございましたらご記入願います
お客様の会社名等をご記入ください(任意記入)
ご所属
企業団体
個人
会社団体名
部署名
お名前
ご提供頂いたお客様の個人情報についてはジェトロ個人情報保護方針(httpwwwjetrogojpprivacy)に基づき適正
に管理運用させていただきますまた上記のアンケートにご記載いただいた内容についてはジェトロの事業活動の評価
及び業務改善事業フォローアップのために利用いたします
~ご協力有難うございました~
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目 次
1ブラジル経済概況 2
2ブラジルの建設機械市場2011 年までの販売状況と 2012 年の販売予測 6
3建設機械関連業界団体 7
4主要機種ごとの販売会社 10
5主要機種の取扱会社と取扱種類 11
6ブラジルの建設機械業界統計 14
7主要機種ごとの生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移 18
8建設機械の市場保有台数推移の予測 23
9工場所在地の分布 24
10主な建設機械メーカーのブラジル市場への参入時期 26
11最近の主な新規投資案件 27
12地域別の投資案件 29
13サンパウロ州内の投資案件 30
14サンパウロ州周辺地域の投資案件 31
15企業ごとの概要 32
16主な建設機械企業と会社 HP 71
17ブラジル国内のパーツメーカー 72
18販売ディストリビューター 73
19建設機械レンタル 74
20建設機械の輸入動向 75
21建設機械の輸入に関わる税金 78
22Finame ファイナンス制度 80
23販売金融会社 82
24その他建設機械メーカーの販売金融面での取り組み 83
25投資インセンティブ 84
26建設機械価格例 86
272016 年までのインフラ投資予測 87
28成長促進プログラム(PAC2) 89
29ワールドカップサッカースタジアム 90
30自動車メーカーの設備投資動向 91
312012 年のブラジル国内で開催予定の主な建設機械関連展示会スケジュール 92
本報告書はジェトロサンパウロ事務所が J2B Consulting に委託して実施
注) 本文中の記載の金額は特に注釈を入れたもの以外は新聞等で公表された金額を使用しております
なお2012 年 1 月末時点での為替レートは下記の通りです(ブラジル中央銀行公示売値)
BRL=7641 円
USD=BRL17509
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1ブラジル経済概況
GDP 成長率
2010 年のブラジルの GDP は21 兆ドルで世界第7位
2011 年の公式数値は現在集計中だがイギリスを抜いて世界第 6 位になると予測されている
ただし2011 年中期以降景気の減速感が強まっており2011 年の経済成長率は 3に達しないと
の見方が広がっている
名目 GDP 額
2011 年のブラジルの名目 GDP は暫定値で 25 兆ドル対前年比で 205の増加と予測されている
2002 年と比較するとドルベースで 5 倍以上に成長している
2001 年が 11 位であった国別順位は 2011 年にイギリスイタリアカナダメキシコを追い抜き世
界第 6 位まで上昇
2001 年 2011 年 2027 年
1 位 米国 米国 中国
2 位 日本 中国 米国
3 位 ドイツ 日本 インド
4 位 英国 ドイツ ブラジル
5 位 フランス フランス 日本
6 位 中国 ブラジル ドイツ
7 位 イタリア 英国 ロシア
8 位 カナダ イタリア フランス
9 位 メキシコ ロシア 英国
10 位 ブラジル
(11 位) インド カナダ
43
13
27
11
57
32 40
61
52
-03
75
30
-10
00
10
20
30
40
50
60
70
80
00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
645 554 504 554 664882
10891367
1651 1626
2144
2518
0
500
1000
1500
2000
2500
3000
00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 単位 2011 年データは暫定値
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 単位US10 憶ドル 2011 年データは暫定値
Economist Intelligence Unit の予測では 2027 年には日本およびフラ
ンスを抜き世界 4 位の経済大国になると予測
2011 年から 2030 年までの GNP 平均成長率は 39と予測これは
中国の 57インドの 66には务るものの米国(24)日本
(09)ドイツ(18)ロシア(33)の平均成長率を上回りブラ
ジルが過去 25 年間で記録した平均成長率 29も上回る成長を遂げ
ると予測している
出所Economist Interigence Unit データ
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名目 GDP 予測
Economist Intelligence Unit の予測では 2020 年のブラジルの GDP は 2010 年の 2 倍以上の 43 兆ドル
に拡大すると予測日本の GDP との比較では約 23 まで格差は縮小するものとみている
一人当り GDP 推移
拡大する中間層の個人消費の伸びがブラジル経済の牽引役となっている
2010 年の名目 GDP 総額に占める個人消費の比率は 606輸出は 112であり内需主導型の経
済構造となっている
一人当りの GDP は 2010 年に 1 万ドルを超え2011 年には 2002 年の約 4 倍に増加している
また2010 年のブラジルの一人当りの GDP は米国の 23に相当するがEconomist Intelligence
Unitha は 2030 年までに米国の 13 程度までその差を縮小させるものと予測している
基本金利(Selic)の推移
2008 年の金融危機発生により落ち込んだ国内消費の刺激策として金融危機発生前に 1375だった基
本金利を 875まで段階的に切り下げていった政府の柔軟な金融政策の効果もあり国内消費が拡
大ブラジルは他の地域に比較しいち早く金融危機の影響を脱することに成功した
しかし景気が過熱気味とみた政府は金融緊縮策に方向転換し 2011 年 7 月までに 125まで基本金
利を引上げたがその後の欧州の金融不安による先行き不透明感への対応として金利の引き下げモー
ドに再び入り金融緩和策の方向に転換している2012 年の基本金利は再び1桁台に入ると予測され
ている
2124 25 26 28 30 32
3538 40
43
00
10
20
30
40
50
10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年
3766 3186 2861 3097 36654812
58677283
8707 8490
11094
12917
0
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
1725
1125 1375
875
1250 1050
0
5
10
15
20
19
12
00
6
93
20
06
2
04
20
06
1
62
00
6
20
72
00
6
31
82
00
6
19
10
20
06
3
01
12
00
6
25
12
00
7
83
20
07
1
94
20
07
7
62
00
7
19
72
00
7
69
20
07
1
81
02
00
7
61
22
00
7
24
12
00
8
63
20
08
1
74
20
08
5
62
00
8
24
72
00
8
11
92
00
8
30
10
20
08
1
11
22
00
8
22
12
00
9
12
32
00
9
30
42
00
9
11
62
00
9
23
72
00
9
39
20
09
2
21
02
00
9
10
12
20
09
2
81
20
10
1
83
20
10
2
94
20
10
1
06
20
10
2
27
20
10
2
92
01
0
21
10
20
10
9
12
20
10
2
01
20
11
3
32
01
12
14
20
11
96
20
11
21
72
01
11
92
01
12
01
02
01
11
12
20
11
17
01
20
12
中国 2444
米国 2135
インド 721
日本 658
ブラジル 434
2020 年の GDP
上位 5 ヵ国の予測
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 単位US ドル 2011 年データは暫定
出所Economist Interigence Unit データ 単位US 兆ドル
出所ブラジル中央銀行 単位
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インフレ率の推移
かつては年間 2500に達したハイパーインフレは 1994 年にスタートした金融政策「レアルプラン」
により鎮静化この数年間はインフレターゲットの年間 45plusmn2の範囲の中にコントロール
インフレの収束が中間層の拡大と個人消費の増加に寄与している
ドル-レアル為替レート推移
ブラジル国内のポジティブなマクロ経済環境により海外から大量の資金が流入しておりブラジル通
貨高を招いている通貨高は海外からの輸入の増大と国内製造製品の輸出競争力の低下をもたらして
いる
失業率の推移
2011 年 12 月の 6 大都市圏の失業率が現方式になって最低の 47まで低下2011 年の平均は 60
労働者党(PT)のルーラ前大統領の政権が発足した 2003 年当時の失業率の半分以下にまで低下
0
500
1000
1500
2000
2500
3000
81年
82年
83年
84年
85年
86年
87年
88年
89年
90年
91年
92年
93年
94年
95年
96年
97年
98年
99年
00年
01年
02年
03年
04年
05年
06年
07年
08年
09年
10年
11年
092 100 108 116
181 183
235
292308
293
243218
195 183200
176 167
0
05
1
15
2
25
3
35
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
126 124115
99 10093
79 82
6760
0
2
4
6
8
10
12
14
02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
出所国際通貨基金(IMF)ブルームバーグ等から作成 単位
出所ブラジル中央銀行 レアル年平均為替レートの推移(対 US ドル)
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 年平均失業率(単位)
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外貨準備高および対外債務の推移
過去に大幅な対外債務に苦しんだブラジルであるが2007 年には対外債権(外貨準備高海外融資等)
が対外債務を上回り純債権国に転じている
ブラジルと日本の耐久消費市場規模の比較(2010 年)
海外直接投資アンケート結果
国際協力銀行(JBIC)が製造業で原則として海外現地法人を 3 社以上有する企業に対して行った調査で
は中期的(今後 3 年程度)有望事業展開先国地域としてブラジルは 2004 年の 13 位から 5 位にまで
順位を上げている
中期的(今後 10 年程度)有望事業展開先国地域としてはブラジルはインド中国に次ぐ 3 位に挙げら
れている
出所国際協力銀行「わが国製造企業の海外事業展開に関する調査報告」から J2B Consulting が編集
0
50000
100000
150000
200000
250000
300000
350000
4000001
99
0
19
91
19
92
19
93
19
94
19
95
19
96
19
97
19
98
19
99
20
00
20
01
20
02
20
03
20
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20
05
20
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20
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20
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20
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20
10
20
11
対外債務 外貨準備高
ブラジル 日本
テレビ 1150万台 2519万台
パソコン 1370万台 1044万台
デジタルカメラ 432万台 1067万台
DVDプレーヤー 441万台() 628万台
携帯電話 4800万台 3615万台
自動車 3515万台 496万台()
オートバイ 180万台 38万台
() 軽自動車含む
出所各種報道業界団体発表値などよりJetroが集計
() 国産のみ輸入分は除く
順位 2010年 2011年
1 インド インド
2 中国 中国3 ブラジル ブラジル
4 インドネシア ベトナム
5 ベトナム ロシア
6 タイ インドネシア7 ロシア タイ
8 米国 米国
9 メキシコ マレーシア
10 マレーシア 台湾
出所ブラジル地理統計院(IBGE)および応用経済研究所(IPEA) 単位US100 万ドル
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2ブラジルの建設機械市場2011 年までの販売状況と 2012 年の販売予測
2011 年までの国内販売状況
ブラジルの建設機械業界に関するデータ収集や広報会員企業間の情報交換などを行う業界団体
Sobratema(ブラジル設備メンテナンステクノロジー協会)による集計では 2011 年の建設重機械(イエ
ローライン)の販売台数は約 30000 台で対前年で 93増加した
ホイールローダーが対 2010 年で同数の販売に留まったが2009 年との比較では 2 倍を超す販売を記
録している
機種別ではコンパクトローラーが対前年でマイナスの販売に終わったが2009 年との比較では 47
の増加となっている
その他の機種はすべて前年比でプラスの販売となっている
ハイウェイトラックは前年比+27と大幅な増加になっているが2012 年からの排ガス規制強化に対
する駆け込み需要によるもので1 万台以上の販売増加につながった
2012 年の国内販売予測
政府は現在インフレ再燃防止を目的に財政健全化に取り組んでおりインフラ関連で予定されてい
た工事への財政支出の一部凍結を図っており多くの工事の進行が遅れている一方で 2012 年は 4
年に一度の市長選挙が全国で行われることから選挙運動の時期に合わせて公共工事も増加するとみら
れている財政支出が計画通りに進めば建設機械の販売押し上げが期待される
2012 年 2 月における政策金利 (Selic) は 1050だが 2012 年中に 9台までの更なる引下げが予想され
ている金利の引下げが実行されればファイナンスによる購入を後押しするものと考えらる
これらの要因などから 2012 年の建設重機械 (イエローライン) の販売は 2011 年と同程度の 10の伸び
を予測
出所Sobratema2012 年データは予測値
2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 1110 2012年() 1211
ドーザー 300 440 800 550 1100 1200 91 1350 125
油圧ショベル 5400 6300 167 7000 111
ミニショベル 400 850 1125 1100 294
ホイールローダー 1660 2750 3200 2450 5100 5225 25 5750 100
スキッドステアローダー 650 2200 1200 2500 3300 320 3600 91
モーターグレーダー 610 1000 1250 1250 2300 2300 00 2500 87
バックホーローダー 3140 3410 5200 4650 7700 8150 58 8950 98
コンパクトローラー 340 480 1300 1500 2540 2200 -134 2300 45
オフハイウェイトラック 70 100 130 50 135 170 259 105 -382
その他 760
建設重機械 (イエローライン )
小計 (A) 8130 11700 18580 14550 27175 29695 93 32655 100
可搬式コンプレッサー 1000 1200 1420 1400 1800 2200 222 2640 200
クレーン 30 100 130 200 350 350 00 300 -143
タワークレーン 150 250 360 400 500 700 400 800 143
高所作業車 1210 2750 900 3200 3700 156 4250 149
テレハンドラー 300 150 700 1200 714 1320 100
ホイールトラクター 1120 2390 3390 2160 3410 3050 -106 3200 49
その他建設機械小計 (B) 2300 5150 8350 5210 9960 11200 124 12510 117
建設機械合計= (A)+ (B) 10430 16850 26930 19760 37135 40895 101 45165 104
ハイウエイトラック(C) 26550 17700 24000 21600 34100 43400 273 43400 00
総合計= (A)+ (B)+ (C) 36980 34550 50930 41360 71235 84295 183 88565 51
1250 2870 4500 2900
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3建設機械関連業界団体
ABIMAQ (Associaccedilatildeo Brasileira da Induacutestria de Maacutequinas e Equipamentos)
ブラジル機械装置工業会
各種機械設備メーカーが加入する業界団体
ABIMAQ の配下に分化協議会が設置されており建設機械関連企業は CSMR(Cacircmara Setorial de
Maacutequinas Rodoviaacuterias ロードマシーン分化協議会)に加盟
ABIMAQ に加盟するには審査が必要であり製造メーカーであること30以上の国産部品を使用し
ていることが一つの目安となっている輸入販売会社や組立製造のみを行う企業は原則加盟が認め
られていない
CSMR では会員間で新技術や規格の協議を行ったり製造販売データの交換集計を行っている
CSMR には下記の 35 社が加盟している2011 年~2013 年会期は Komatsu が会長企業を務めている
日系進出企業では Komatsu の他に Yanmar が加盟
ABIMAQ ブラジル機械装置工業会 HP httpwwwabimaqorgbr CSMR ロードマシーン分化協議会 HP httpwwwcamarasorgbrsiteaspxHome-CSMR
(ともにポルトガル語のみ)
会長企業 Komatsu do Brasil Ltda
副会長企業 Caterpillar Brasil Ltda Ciber Equipamentos Rodoviaacuterios Ltda Randon Veiacuteculos Ltda Liebherr Brasil Guindastes e Maq Operat Ltda Volvo do Brasil Veiacuteculos Ltda Terex Cifali Equipamentos Ltda CNH Latin America Ltda
会員企業 ARGOS GUINDASTES INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO SA Site httpwwwargosguindastescombr
Tel (51)3662-7728 BETOMAQ INDUSTRIAL LTDA Site httpwwwbetomaqcombr
Tel (11)2117-9988 BRM-ASSISTTEacuteCNICA DE GUINDASTE E ESCAVADEIRA LTDA Tel (81)3428-5001 CATERPILLAR BRASIL LTDA Site wwwcaterpillarcombr
Tel (19)2106-2100 CIBER EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwcibercombr
Tel (51)3364-9200 CIBI-COMPANHIA INDUSTRIAL BRASILEIRA IMPIANTI Site httpwwwcibicombr Tel (12)3627-4000 CMV-CONSTRUCcedilOtildeES MECAcircNICAS LTDA Site httpwwwcmvcombr
Tel (51)3041-6633 CNH LATIN AMERICA LTDA Site httpwwwcnhcom
Tel (11)2126-2280 CONISHI MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwconishicombr
Tel (17)3522-8836
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DYNAPAC BRASIL INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwdynapaccom
Tel (15)3412-7500 GASCOM EQUIPAMENTOS INDUSTRIAIS LTDA Site httpwwwgascomcombr
Tel (16)2105-3622 GUITON INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO DE EQUIPAMENTOS HIDRAacuteULICOS LTDA Site httpwwwguitoncombr
Tel (19)3421-3541 ICON MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS SA Site httpwwwicon-sacombr
Tel (48)3431-1800 IMAP SAINDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO Site wwwimapcombr
Tel (51)3662-8500 IMPACTO INDUacuteSTRIA DE IMPLEMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwimpactobrasilcombr Tel (14)3623-9444 JCB DO BRASIL LTDA Site httpwwwjcbcom
Tel (15)2101-1214 JOSEacute MURIacuteLIA BOZZA COMEacuteRCIO E INDUacuteSTRIA LTDA Site httpwwwbozzacom
Tel (11)2179-9966 KOMATSU DO BRASIL LTDA Site httpwwwkomatsucombr
Tel (11)4745-7000 LENCcedilOacuteIS EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site wwwlencoisequipamentoscombr
Tel (14)3264-4400 LIEBHERR BRASIL GUINDASTES E MAacuteQSOPERATRLTDA Site httpwwwliebherrcombr
Tel (12)3128-4200 MADAL PALFINGER SA Site httpwwwmadalpalfingercom
Tel (54)3026-7000 MANOS IMPLEMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwmanosimplementoscombr
Tel (49)3566-1426 MULTIFORCcedilA INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA ME Site httpwwwmultiforcacombr
Tel (19)3857-9772 PHD GUINDASTES LTDA Site httpwwwphdguindastesindbr
Tel (54)3535-1433 PPL INDUacuteSTRIA DE REBOQUES LTDA Site httpwwwpplindbr
Tel (51)3451-5213 PROMAacuteQUINAS INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Tel (21)2471-2363
9 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
PROTON PRIMUS MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS LTDA Tel (21)2696-9990 RANDON VEIacuteCULOS LTDA
Site httpwwwrandon-veiculoscombr Tel (54)3209-2400 TDB DO BRASIL INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwtdbbrasilcombr
Tel (11)5562-0144 TEREX CIFALI EQUIPAMENTOS LTDA Site httpwwwterexrbcombr Tel (51)2125-6677 TKA GUINDASTES INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwtkaguindastescombr
Tel (54)3292-4102 VOLVO DO BRASIL VEIacuteCULOS LTDA Site httpwwwvolvocombr Tel (41)3317-8111 WEBER MASCHINENTECHNIK DO BRMAacuteQSP CONSTRLTDA Site httpwwwwebermtcombr
Tel (51)3587-3044 YANMAR SOUTH AMERICA INDUacuteSTRIA DE MAacuteQUINAS LTDA Site httpwwwyanmarcombr
Tel (19)3801-9200 ZUMACH EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwzumachcombr Tel (27)3200-8922
SOBRATEMA (Associaccedilatildeo Brasileira de Tecnologia para Equipamentos e Manutenccedilatildeo)
ブラジル設備メンテナンステクノロジー協会
httpwwwsobratemaorgbr
ブラジルの建設機械関連企業が加盟する業界団体建設機メーカー輸入業者販売会社パーツメ
ーカー金融機関レンタル業者建設会社ゼネコン等が加盟
建設機械業界に関するデータ収集や広報会員企業間の情報交換などを行う建設機械の展示会
MampT Expo も主催する
Sobratema 主催のセミナー風景
(2011 年 12 月於サンパウロ)
Sobratema が発行する建設機械業界誌
(それぞれ月刊)
10 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
4主要機種ごとの販売会社
それぞれの機種について以下の企業の製品がブラジル市場で販売されている
ただし記載した企業以外にも多くの企業が建設機械市場に新規参入している
ltgtは Finame ファイナンス
(後述)の対象機種を取扱う場合
ltgtはそれ以外の場合
(輸入販売国産部品 60以下
の製造販売の場合等)
油圧ショベ
ル
小型ショベ
ル
小型ローダ
ー(スキッドステア)
モーターグ
レーダ
ー
ホイールロ
ーダー
バックホー
ローダ
ー
クローラー
ドーザ
―
ホイールド
ーザー
コンパクト
ローラ
ー
ハイウエイ
トラッ
ク
Agrale
Bobcat
Case
Caterpillar
John Deere
Doosan Infracore
Dynapac Group
Foton
Hamm
Hyundai
JCB
Komatsu
Liebherr
LiuGong
Lonking
Massey Ferguson
New Holland
Randon
Sany
SDLG
SEM
Shantui
Sunward
Terex
Valtra
Volvo Construction
XCMG
XGMA
Yanmar
Yuchai
Yutong
Zoomlion
( 出所Sobratema 資料より J2B Consulting 作成)
11 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
5主要機種の取扱会社と取扱種類
油圧ショベル (稼働重量 11 t 70 t)
小型ショベル (稼働重量 2500 kg 8000 kg)
CASE
CATERPILLAR
DOOSAN
FOTON
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SANY
SUNWARD
VOLVO
XGMA
YUCHAI
ZOOMLION
BOBCAT `
CARTER
CATERPILLAR
FOTON
HYUNDAI
KOMATSU
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SANY
SUNWARD
TEREX
VOLVO
YANMAR
YUCHAI
90003000 4000 5000 6000 7000 8000
0 20 30 40 50 60
12 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
ホイールローダー
(バケット容量 15 msup3 45 msup3)
小型ローダー
(積載能力 500 kg 1500 kg)
クローラ式ドーザー (馬力 80 HP 400 HP)
ホイールドーザー (馬力 80 250 CV)
CASE
CATERPILLAR
DOOSAN
FOTON
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
PWM
SDLG
SEM
TEREX
VOLVO
XGMA
YUTONG
400
BOBCAT
CAMS MACCHINE
CASE
CATERPILLAR
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SUNWARD
TEREX
VOLVO
1000 1800
360
CATERPILLAR
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
NEW HOLLAND
SHANTUI
ZOOMLION
300200
AGRALE
CASE IH
JOHN DEERE
MASSEY
FERGUSON
NEW HOLLAND
VALTRA
250200 150 100 50
01 02 03 04 05 06
13 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
バックホーローダー (馬力 70 HP 110 HP)
モーターグレーダー (馬力 130 HP 250 HP)
( 出所Sobratema データより J2B Consulting 作成)
70 90 110
CASE
CATERPILLAR
DIGG
FOTON
JCB
KOMATSU
LIUGONG
MASSEY FERGUSON
MOVITER
NEW HOLLAND
RANDON
TEREX
VOLVO
XGMA
YUTONG
13
CASE
CATERPILLAR
FOTON
KOMATSU
LIUGONG
NEW HOLLAND
SANY
VOLVO
XCMG
XGMA
ZOOMLION
230 250210170 19050
14 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
6ブラジルの建設機械業界統計
ブラジル国内での生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移
() Abimaq(ブラジル機械装置工業会)の会員企業のデータをベースにしており輸入販売会社等の
Abimaq 非加盟企業のデータは反映していない
lt生産gt
2008 年は金融危機の発生により 9 月以降の生産ペースが減速するも年間では過去最高を記録しかし
輸出地域の経済回復の遅れと先行き不透明感を理由に設備投資が控えられたことから 2009 年の生産台
数は 2008 年比で45の大幅な減尐となった
2010 年は国内市場での販売回復に支えられ2009 年の 2 倍を超す建設機械が製造され2010 年2011
年と続けて過去最高の生産台数を記録している
lt販売gt
国内の販売台数は金融危機が発生した 2009 年も対前年8と小幅な減尐に留まった2010 年には
2009 年比で 60の販売の伸びを記録2011 年と引き続き過去最高の販売台数記録を更新している
2011 年の国内販売台数は 2001 年と比べると 43 倍に増加している
lt輸入機械販売gt
2011 年の販売台数に対する輸入機械の販売台数は約 13となっている2001 年の 7と比べると輸入
機械の販売割合は倍増台数ベースでは 8 倍に増加している
ただしAbimaq に非加盟の輸入販売会社の台数を考慮すると輸入機械は割合台数ともに更に大きく増
加していると推測される
lt輸出gt
生産台数に占める輸出の割合は 2003 年までは 30~40を推移していたが2004 年以降 60台に増
加したしかし金融危機の発生した 2008 年には 40台2009 年には 20台まで低下2011 年も約
30に留まっている金融危機以降の輸出先地域の景気回復の遅れとブラジル通貨高による輸出競争
力の低下により 2011 年に至るも輸出台数はピーク時のレベルまで回復していない
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
輸入機販売
対象機種およびメーカー
ブルドーザー CaterpillarKomatsuNew Holland
バックホーローダー CaseNew HollandCatepillarAgcoRandonJCBVolvoTerex
ホイールローダー CaterpillarCaseNew HollandKomatsuVolvoJCB
油圧ショベル CaseCaterpillarNew HollandKomatsuVolvoBobcatJCBYanmarTerex
モーターグレーダー CaterpillarNew HollandCaseKomatsu
コンパクトローラー CaterpillarVolvoDynapacCiberProton PrimusTerex
スキッドステア BobcatNew HollandCaseCaterpillarVolvoJCB
オフロードトラック CaterpillarRandonVolvo
出所Abimaq単位(台)
15 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
国内生産台数推移
2001 年から 2011 年の期間に生産台数は 37 倍に拡大
金融危機の影響により 2009 年は対前年比45の大幅な減尐
2010 年以降は国内需要に支えられ従来の成長ペースを取り戻している
2001 年2011 年の機種別生産台数構成比の比較
バックホーローダーの販売比率が 25から 30に油圧ショベルが 8から 15に上昇
2001 年2011 年の機種別の生産台数伸び率
各機種ともに 200以上の販売を記録
油圧ショベルが最も大きな伸びをみせている
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
コンパクトローラー
モーターグレーダー
オフロードトラック
油圧ショベル
ホイールローダー
バックホーローダー
ブルドーザー
16
25
248
1
21
5
2001年3279 11
9085 30
5667 19
4439 15
222 1
5387 18
2007 6
2011年
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
243
443
289
706
241
318
448
0 100 200 300 400 500 600 700 800
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
生産台数37 倍に拡大
出所Abimaq単位(台)
出所Abimaq
出所Abimaq
16 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
国内販売台数推移
2001 年から 2011 年の期間に国内販売台数は 43 倍に拡大
金融危機の影響はあったが 2009 年の販売台数は対前年で8の小幅な減尐に留まった
2011 年は金融危機の発生した 2008 年に比較し 17 倍に販売台数を増やしている
2001 年2011 年の機種別販売台数構成比の比較
機種ごとの販売比率ではバックホーローダーが全体の 13 以上を占めている
油圧ショベルの販売比率が 14から 20に増加
2001 年2011 年の機種別の販売台数伸び率
-
5000
10000
15000
20000
25000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
コンパクトローラー
モーターグレーダー
オフロードトラック
油圧ショベル
ホイールローダー
バックホーローダー
ブルドーザー
8
35
26
14
210
5
2001年
1022 5
8239 38
3986 18
4284 20
99 0
1922 9
2177 10
2011年
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
206
402
259
514
105
335
716
0 100 200 300 400 500 600 700 800
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
販売台数43 倍に拡大
出所Abimaq単位
(台)
出所Abimaq
出所Abimaq
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地域ごとの販売台数分布(2011 年)
46
44
46
49
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
合計
油圧ショベル
モーターグレーダー
ホイールローダー
北部 北東部 南東部 南部 中西部
経済の中心地のサンパウロ州2016 年のオリンピックの準
備を進めるリオデジャネイロ州鉄鉱石の主要産出地であ
るミナスジェラエス州を含む南東部地域でブラジル全体の
40~50の建設機械が販売されている
南東部地域
ホイールローダーモーターグレーダー油圧
ショベル合計でブラジル全体の 46を販売
出所Abimaq
北部
北東部
中西部
南東部
南部
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7主要機種ごとの生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移
ブルドーザー
Caterpillar および Komatsu の二社で 2010 年の生産台数の 9 割以上を占めている
2008 年から 2009 年に掛けて金融危機の影響を受け輸出が72と大幅に減尐
生産台数の約 8 割を輸出に向けているため金融危機による影響を大きく被ったが2009 年2010
年と輸出が大きく改善2011 年の生産台数は 2008 年とほぼ同レベルまで回復した
生産台数に占める割合は尐ないものの国内での販売台数は堅調に増加
Shantui が 2008 年に中国からの輸入販売をスタートし販売シェアの 10程度を獲得している
バックホーローダー
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
輸出
国内販売
5242
6
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
New Holland
-
2000
4000
6000
8000
10000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
出所Abimaq単位(台)
出所Abimaq単位(台)
出所Yengst Associates単位()
19 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
CaterpillarCaseJCBKomatsu の 4 社で 2010 年の生産台数の 9 割を占めている
2009 年は金融危機の影響により一時的に生産が減尐するも旺盛な国内需要が輸入の減尐分をカバー
し生産台数は早期に回復
国内販売は金融危機の発生した 2009 年を含め対前年比プラスを続けている
2004 年~2005 年は国内での販売台数と輸出台数が拮抗していたが2006 年以降は国内需要が大きく
伸びたため生産台数の約 9 割が国内で販売されている
2009 年から JCB が2010 年から中国系 Sany および Liugong 等が輸入販売を始めている
Abimaq の集計では建設機械の販売の 13 をバックホーローダーが占めているブラジルの法令ではバ
ックホーローダーは公道の走行が認められているため機動性と利便性が販売増加の一因と考えられ
る
ホイールローダー
金融危機により 2009 年の生産台数はピーク時の 2007 年に較べほぼ半減した
国内の販売台数は 2010 年2011 年と過去最高を記録するまでに回復したが生産台数も同じペース
で回復を見せている
輸出台数は金融危機前の水準まで戻っていない2009 年の輸出台数はピーク時の 2006 年の約 16 ま
で減尐生産台数に占める輸出機械の割合は 2006 年には約 6 割を占めていたが2011 年には 25ま
で縮小
2009 年頃から SDLGHyundaiLiugongXCMGDoosan 等中国韓国からの輸入機械の販売が増
えているAbimaq 非加盟企業を含めると全体の販売に占める輸入機械の割合は 30程度まで高まっ
てきている特に SDLG は既に 10以上の国内販売シェアを獲得しているとみられている
31
26
18
15
6 4
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
JCB
New Holland
Randon
Agco
-
1000
2000
3000
4000
5000
6000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
うち輸入機械
輸出
43
17
17
11
11
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
Volvo
Komatsu
New Holland
出所Abimaq単位
(台)
出所Yengst Associates
出所Yengst Associates
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油圧ショベル
CaterpillarKomatsu の二社で全体の 34 の販売シェアを占めている
2009 年の生産台数は対前年比約 6 割の落ち込みを見せたが2010 年2011 年と過去最高を塗り替え
る回復を見せている2001 年との比較では 2011 年までに 7 倍以上に増加輸出台数も金融危機前を
上回る過去最高のレベルまで回復している
この数年の間に HyundaiDoosan(2007 年)Liugong(2008 年)Sany(2008 年)XCMG(2010 年)と
いった中国および韓国系メーカーが輸入販売を開始し2010 年の販売シェアの約 3 割を占めるまでに
プレゼンスを高めているそのうち HyundaiDoosanSanyXCMG は現在ブラジル国内での製
造あるいは組立を進めておりLiugong も国内製造の検討を始めている
JCB は 2008 年に油圧ショベルの輸入販売を開始したが2010 年からは国内での製造をスタートさせ
輸入販売からの切替を図っている
サイズとしては 20-30 トンクラスが最も売れており全体の 6 割程度を占めている20 トン以下の小型
ショベルは全体の 3 割程度30 トン以上の大型ショベルが 1 割程度となっている
ホイール式ショベルは Liebherr のみが国内での生産を行っているがブラジル国内での主流はクロー
ラー式でトラック式ショベルの販売は尐数に留まっている
オフロードトラック
2007 年のピーク時に較べ生産台数は 74減尐輸出台数は 86減尐している
-
1000
2000
3000
4000
5000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
(輸入機械)
輸出
5229
8
5
51
2010年製造台数シェア
Caterpilar
Komatsu
New Holland
Case
Liebherr
JCB
-
100
200
300
400
500
600
700
800
900
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
出所Abimaq
単位(台)
出所Abimaq単位(台)
出所Yengst Associates
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モーターグレーダー
金融危機の影響で生産輸出とも 2009 年に大きな落ち込みを見せたが2010 年には大きな回復を見
せた
国内市場での販売台数は堅調に増加している
2008 年に XCMG が2010 年には SanyLiugongShantui も中国からの輸入販売をスタートさせて
いるが2010 年における各社合わせた販売シェアは 5程度に留まっている
コンパクトローラー
-
1000
2000
3000
4000
5000
6000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
5819
12
7 4
2010年製造台数シェア
Caterpilar
Volvo
New Holland
Case
Komatsu
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
(輸入機械)
輸出
35
27
17
87
2010年製造台数シェア
Dynapac
Caterpilar
Pronton Primus
Ciber
Volvo
出所Abimaq
単位(台)
出所Abimaq単
位(台)
出所Yengst Associates
出所Yengst Associates
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金融危機の発生した 2009 年も含め国内販売の伸びは続いた
生産は 2009 年に若干の減尐を見せたが国内需要の伸びに支えられ 2010 年には金融危機前を上回る販
売台数を記録
2011 年は対前年で生産国内販売輸入機械販売輸出台数いずれも減尐している
台数は尐ないながら XCMG が 2007 年からLiugongSanyなどの中国系メーカーが 2010 年から輸
入販売を始めている
スキッドステア
2007 年に Volvo が国内製造を開始するまでブラジル国内で販売されるスキッドステア全てが輸入機械
であったその後もスキッドステアの生産は Volvo だけが行っていた
Volvo が製造を開始した 2007 年には約 9 割を輸出していたがその後国内市場への供給が中心にな
り国内での販売は約 8 割まで増加しかし2011 年にスキッドステアの生産を米国の工場へ移管した
ため国内での生産を停止しているそのため以前と同じくブラジル国内で販売されているスキッド
ステアは全量海外からの輸入品に戻っている
2004 年以降輸入台数は大きな伸びを示していたが 2009 年は対前年で約半数に減尐しかし 2010
年2011 年と従来と同じペースで輸入機械の台数が増大している
メーカーごとの 2010 年の販売シェアは下グラフの通り
-
250
500
750
1000
1250
1500
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
(輸入機械)
30
2119
16
113
2010年販売台数シェア
Bobcat
Volvo
Case
New Holland
Caterpillar
Others
出所Abimaq単
位(台)
出所Yengst Associates
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8建設機械の市場保有台数推移の予測
Sobratema はインフラ関連建設工事マイニング農業関連の分野ごとの建設機械の市場保有台数
が 2016 年までに 170~190の割合で増加すると予測している
対前年の伸び率ではサッカーワールドカップが開催される 2014 年までは 10以上の高い伸びを示し
ているが2015 年以降は 1 桁台の伸びに落ち着くものと予測している
112
134
173
98
81
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
0
100
200
300
400
500
600
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
対前年比()
インフラ関連
建設工事
マイニング
農業
合計
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2016年2011年
インフラ関連 131 147 167 196 215 234 179
建設工事 115 125 142 166 182 196 170
マイニング 44 49 55 65 72 77 175
農業 13 16 18 21 23 25 192
合計 303 337 382 448 492 532 176
対前年比() - 112 134 173 98 81
出所Sobratema 単位1000 台(5 年以上の使用期間の機械が対象)
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9工場所在地の分布
ブラジルの建設機械メーカーの生産拠点はブラジル最大の経済の中心地でありブラジル最大の貿易
港であるサントス港を抱えるサンパウロ州に集中している
ここ数年内に新たに建設された工場および現在建設中の工場もサンパウロ州内に多いが都市によ
り進出に対しインセンティブの供与の可能性がありまた地域的な戦略からサンパウロ州外の都市
を選択している例も見られる
印を付けた都市は現在建設中あるいは 2010 年以降に建設された工場
州 メーカー名 既存の工場所在地
サンパウロ州(SP) Caterpillar ピラシカーバ市
CNH ソロカバ市
ピラシカーバ市
Doosan アメリカーナ市
JCB ソロカバ市
John Deere インダイアツーバ市
Hitachi インダイアツーバ市
Komatsu スザーノ市
アルジャー市
Liebherr グアラチンゲタ市
Sany サンジョゼドスカンポス市
ジャカレイ市
Tadano イトゥ市
Volvo ペデルネイラス市
ペルナンブーコ州(PB)
ゴイアス州(GO)
ミナスジェラエス州(MG)
リオデジャネイロ州(RJ)
サンパウロ州(SP)
最も多くのメーカーの製造拠点となっており
新規設備投資も集中
パラナ州(PR)
リオグランデドスル州(RS)
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ペルナンブーコ州(PE) XCMG スアペ市
ゴイアス州(GO) Foton Lovol アナポリス市
John Deere カタロン市
ミナスジェラエス州(MG) CNH コンタージェン市
XCMG ポウゾアレグレ市
リオデジャネイロ州(RJ) Hyundai イタチアイア市
パラナ州(PR) Caterpillar カンポラルゴ市
CNH クリチーバ市
リオグランドドスル州(RS) JohnDerre オリゾンチーナ市
モンテネグロ市
Manitowoc パッソフンド市
Terex カショエイリーニャ市
グアイーバ市
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10主な建設機械メーカーのブラジル市場への参入時期
CaterpillarKomatsu 等の主力建機メーカーは 1950 年代~60 年代に掛けてブラジルに進出
2009 年以降多くの中国韓国系の建機メーカーが輸入販売を通じブラジル市場に参入している
2010 年以降は多くの企業が投資を行い輸入販売から国内製造へと移行している
1950 年 CNH Fiat グループの農業機械メーカーの Moto Agriacutecola 社設立
1954 年 Caterpillar サンパウロ市に現地法人設立
1957 年 Yanmar (ディーゼルエンジンの輸入販売現法を設立)
1958 年 Ciber ポルトアレグレ市に工場建設
1960 年 Caterpillar 現地製造を開始
1973 年 Komatsu サンパウロ州スザノ市に現地法人設立
1974 年 Liebherr グアラチンゲタ工場建設
1975 年 Komatsu サンパウロ州スザノ市に海外初の製造工場を建設
1975 年 Volvo ペデルネイラス工場を建設
1976 年 Caterpillar 主力のピラシカーバ工場での製造開始
1976 年 Volvo ペデルネイラス工場での製造開始
1979 年 John Deere 現地会社に資本出資
1995 年 JCB 輸入販売開始
2001 年 JCB ソロカバ市で製造開始
2003 年 Hyundai 輸入販売開始
2004 年 Terex 現地法人設立
2004 年 XCMG 輸入販売開始
2006 年 Doosan 輸入販売開始
2007 年 Sany 輸入販売開始
2009 年 SDLG 輸入販売開始
2009 年 LiuGong 販売現地法人を設立
2009 年 Yanmar 建設機械の輸入販売開始
2010 年 Lonking ローカル商社と提携し販売会社を設立
2010 年 Sunward 輸入販売開始
2010 年 Yuchai 販売現地法人を設立
2010 年 Yutong 輸入販売開始
2010 年 XGMA ディストリビューターを通じ輸入販売開始
2010 年 Zoomlion ディストリビューターを通じ輸入販売開始
2011 年 Tadano 合弁で製造販売メンテナンス会社を設立
2011 年 LBX(住友建機子会社) 販売会社の設立登記完了
2011 年 Hitachi John Deere と合弁で製造販売会社の設立を発表
(各社 HP新聞報道等より J2B Consulting 編集)
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11最近の主な新規投資案件
Caterpillar
投資金額1)1 憶ドル 2)1 憶ドル
投資時期1) 2010 年 2)2011 年
投資内容
1)サンパウロ州ピラシカーバ工場を拡張+海底油田開発機器(ディーゼルエンジンおよび発電機等)
の製造を開始
2)パラナ州カンポラルゴ市に第二工場を建設
CNH
投資金額1)13 憶レアル 2)17 憶レアル 3)1 憶ドル
投資時期1)2007 年~2010 年の四カ年計画
2) 2011 年~2014 年の四カ年計画
3)2011 年
投資内容1)休止していたサンパウロ州ソロカバ市の工場を再稼働+部品流通センター
2)国内 4 工場の設備の近代化+拡張+新機種の開発
3)アルゼンチンのコルドバ市に農業機械の製造工場を建設
Deere
投資金額124 憶ドル(日立建機と合計で 18 憶ドル)
投資時期2012 年
投資内容
1)2011 年 10 月サンパウロ州インダイアツーバ市で日立建機との合弁で油圧ショベルの製造工場の
建設を発表2013 年 7 月に製造開始の予定
2)独資で同じくサンパウロ州インダイアツーバ市にバックホーローダーとホイールローダーの製造
工場の建設を発表2013 年末に製造開始の予定
Doosan
投資金額7600 万ドル
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州アメリカーナ市に油圧ショベルなどを製造する新工場を建設中
2012 年後半から製造を開始予定
Foton Lovol
投資金額15 憶ドル
投資時期2011 年
投資内容ゴイアス州アナポリス市に工場の建設を発表2012 年から建設スタート
日立建機
投資金額63 億円
投資時期2011 年
投資内容2011 年 10 月サンパウロ州インダイアツーバ市で Deere 社との合弁で油圧ショベル機の
製造工場の建設を発表
2012 年建設開始2013 年製造開始
Hyundai
投資金額15 憶ドル
投資時期2011 年
投資内容
1)リオデジャネイロ州イタチアイア市に油圧ショベルバックホーローダーローダー等の製造工
場建設中2012 年末の完成予定
Hyundai が 75を出資ディストリビューターの BMC が 25出資
2)BMC 社と合弁で販売会社を設立
Hyundai が 45を出資ディストリビューターの BMC が 55出資
JCB
投資金額1)100 万ドル 2)500 万ドル 3)1 憶ドル
投資時期1)2010 年 2)2010 年 3)2012 年
場所サンパウロ州ソロカバ市
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投資内容
1)バックホーローダーの製造ラインを拡張+設備更新
2)油圧ショベルの製造工場を建設
3)新工場を建設中2012 年から製造開始の予定
LiuGong
投資金額2 憶ドル
投資時期2012 年(検討中)
投資内容南米のいずれかの場所に製造工場の建設を検討中(2012 年初頭に決定)
Manitowoc
投資金額7000 万レアル
投資時期2011 年
投資内容リオグランデドスル州パッソフンド市に工場建設中2012 年完成予定
Sany
投資金額1)(不明) 2)2 憶ドル
投資時期1)2011 年 2)2011 年
投資内容
1)サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に油圧ショベル機とクレーン機の組立工場建設
2)サンパウロ州ジャカレイ市に新工場を建設中2013 年から製造開始の予定
住友建機
投資時期2011 年 5 月
投資内容子会社の LBX が販売現地法人を設立
2012 年から輸入販売を開始
タダノ
投資金額資本金は 590 万ドルタダノが 51出資
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州イトゥ市に合弁で製造販売メンテナンス会社を設立
Terex
投資金額5 年間で 15 憶レアル
投資時期2011 年(建設中)
投資内容リオグランデドスル州グアイバ市に新工場を建設中
Volvo
投資金額1000 万ドル
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州のペデルネイラス工場を拡張油圧ショベルを組立から現地製造に切換え
XCMG
投資金額1)2500 万ドル 2)2 憶ドル 3)2500 万ドル+2 憶ドル
投資時期1)2011 年 2)2011 年 3)2011 年
投資内容
1) Ecircxito 社と合弁でホイールローダーの組立工場と物流センターを建設
場所はブラジル北東部ペルナンブーコ州スアペ市
2) BMC 社と合弁でモーターグレーダーとローラーコンパクターの組立工場の建設
3) GTM 社とトラッククレーンローラーコンパクターモーターグレーダー油圧ショベルホ
イールローダーの製造工場を建設
場所はミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市
Zoomlion
投資金額(計画) 2 憶ドル
投資時期(計画) 2012 年に決定
投資内容ディストリビューターの BMC と合弁でコンクリートミキサーおよびコンクリートポン
プの製造工場の建設を検討中
(出所MampT 誌新聞報道等から J2B Consulting 編集)
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12地域別の投資案件
サンパウロ州(SP)
Caterpillar
2011 年工場拡張+海底油田開発機器の製造を開始
CNH
休止していたソロカバ工場が再稼働+物流センター
Doosan
2011 年工場の建設を開始2012 年完成予定
JCB
2011 年工場建設を開始2012 年完成予定
John Deere
2011 年工場建設開始
日立建機
2011 年 John Deere と合弁で工場建設開始
LBX(住友建機子会社)
2011 年販売現法を設立
Lonking
2010 年販売会社を設立
Tadano
2011 年合弁で製造販売メンテナンス会社設立
Sany
2011 年に組立工場が完成製造工場の建設も開始
2012 年完成予定
Volvo
工場の拡張+現地生産への切替
サンパウロ州近辺の投資に関しては次ページ以降を参照
リオデジャネイロ州(RJ) Hyundai
2011 年から工場建設中
2012 年完成予定
パラナ州(PR) Caterpillar
2011 年に新工場が完成
リオグランデドスル州(RS) Manitovoc
2011 年工場建設を開始
2012 年に完成予定
Terex
2011 年工場建設開始
ミナスジェラエス州(MG)
XCMG
2012 年からディストリビュータ
ーGTM 社と合弁で工場建設開始
ゴイアス州(GO) Foton Lovol
2011 年に工場建設を発表
2012 年建設開始の予定
ペルナンブーコ州(PB) XCMG
2011 年ディストリビュータ
ーEcircxito 社と合弁で組立工場
と物流センターを建設
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13サンパウロ州内の投資案件
Caterpillar
ピラシカーバ市
2011 年工場拡張+海底油
田開発機器の製造を開始
投資1 憶ドル
日立建機
インダイアツーバ市
John Deere と合弁で工場建設中
投資63 億円
Doosan
アメリカーナ市
工場建設中
投資7600 万ドル
Volvo
ペデルネイラ市工場拡張
投資1000 万ドル
Aruja
タダノイトゥ市
合弁での工場建設
Sany
サンジョゼドスカンポス市
2011 年組立工場建設
CNH
ソロカバ市
2010 年休眠工場の操業再開
投資4 カ年計画で 17 憶レアル
LBX(住友建機子会社)
ソロカバ市
2012 年から輸入販売開始
Sany
ジャカレイ市
製造工場を建設中
投資2 憶ドル
John Deere
インダイアツーバ市
工場建設中
投資124 憶ドル
JCB
ソロカバ市
新工場建設中
投資1 憶レアル
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14サンパウロ州周辺地域の投資案件
Campo Largo
Caterpillar
カンポラルゴ市
2011 年新工場建設
投資1 憶ドル
Terex
グアイバ市
新工場建設中
投資5 年間で 15 憶レアル
サンパウロ州
パラナ州
リオデジャネイロ州 ミナスジェラエス州
リオグランデドスル州
Manitowoc
パッソフンド市
工場建設(2012 年完成予定
投資7000 万レアル
Passo
Fundo
Guiaba
XCMG
ポウゾアレグレ市
2012 年から工場建設
投資2 憶ドル
Hyundai
イタチアイア市
工場建設中
投資15 憶ドル
Itatiaia
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15企業ごとの概要
Caterpillar
CNH Global NV (Case amp New Holland)
Doosan amp Bobcat
Foton Lovol International
Hyundai Heavy Industries
JCB Brasil
John Deere
Hitachi Construction Machinery
Kobelco
Komatsu
LBX
Sumitomo Construction Machinery
Liebherr Brasil
Liugong
Lonking
Manitowoc
Sany
SDLG (Shandon Lingong Construction Machinery)
Shantui
Sunward
Tadano
Terex
Volvo Construction Equipmento Latin America
XCMG (Xuzhou Construction Machinery Group)
XGMA (Xiamen XGMA Construction Machinery)
Yanmar South America
Yuchai
Yutong
Zoomlion
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Caterpillar
ブラジル最大の建設機械メーカーであり機械設備メーカーとしてもブラジル最大
ブラジル唯一の工場であるサンパウロ州ピラシカーバ工場で全ての機種の製造を行ってきたがパラ
ナ州カンポラルゴ市に新工場を建設し2011 年から新工場での製造を開始している
今後は建設機械の製造はカンポラルゴ工場に徐々に移管しピラシカーバ工場での建設機械の製造は
将来的に停止するピラシカーバ工場では海底油田開発機器(ディーゼルエンジン等)の製造を始める
1954 年 サンパウロ市に現地法人設立
1955 年 工場建設をスタート
1960 年 工場完成ブラジルでの建設機械の製造をスタート
最初に製造したのはモーターグレーダー
1973 年 サンパウロ州ピラシカーバ市に 400 万 m2 の土地を購入し新工場の建設を開始
1976 年に完成
1993 年 製造工程の効率化とコスト削減を掲げた戦略プランの一環として生産設備の近代化
を図るとともに生産および管理部門の統合を図りピラシカーバ工場に集約
2011 年 10 月 パラナ州カンポラルゴ市で建設を進めていた新工場が完成
国内の需要の増加からピラシカーバ工場の稼働率は既に 100に達しており顧客
への引き渡しが 6 か月遅れるなどしたことから新工場の建設を進めていたもの
ピラシカーバ工場概要 カンポラルゴ工場概要
完成時期 1960 年 2011 年 10 月
概要 ブラジル国内唯一の製造拠点
ショールームディーラー向けト
レーニングスペースも併せ持って
いる
カンポラルゴ市の新工場建設に伴
い建設機械の製造は徐々に新工
場に移管し 2012 年中に製造を停止
する計画
その後は従来は米国インジアナ
州の工場から輸入していた海底油
田開発機器(ディーゼルエンジンお
よび発電機等)の製造を開始しペ
トロブラスなどに供給する
ピラシカーバ工場で製造されているバックホ
ーローダーと小型ホイールローダーの製造ラ
インを一部移管し製造を開始する
2011 年はバックホーローダーの製造からス
タート2012 年から小型ホイールローダー
の製造を始める
2011 年のラスベガス国際建機見本市
CONEXPO2011 で発表した世界戦略機種の
モーターグレーダーの製造も計画している
順次拡張工事を行い新しい製造ラインを建設
していく
当面はブラジル国内市場への供給を行うが
製造能力が国内需要を超えてきた段階で近隣
ラテンアメリカ諸国への輸出も始める
国産化率を上げるため複数の海外部品メーカ
ーも同敷地内に進出し生産を行う予定
土地面積 敷地面積380 万 m2
建屋面積214 万 m2
敷地面積100 万 m2
建屋面積5 万 m2
取扱機種 油圧シャベルホイールローダ
ーコンパクターローラー積込
機モーターグレーダーバック
ホーローダー等を製造
バックホーローダーおよび小型ホイールロー
ダー
投資金額 1 憶ドル
(工場拡張および海底油田開発機器
の製造ライン建設)
1 憶ドル
従業員数 6000 人 2013 年までに 1000 人を雇用
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販売拠点網 Marcos SASotreq SAParana Equipment SA(PESA)の 3 社で 50 か所以上の販
売サービス拠点網をブラジル全域に展開している
3 社とも 1940 年代に設立され60 年以上の歴史を持っている
キャタピラーは建設機械のリースを扱う Cat Rental Store と呼ばれるショップを約
10 か所展開しており各販売ディーラーも Cat Rental Store を扱っている
キャタピラー販売機種
Articulated Trucks Backhoe Loaders Cold Planers Compact Track and Multi Terrain Loaders
Compactors Feller Bunchers Forest Machines Forwarders
Harvesters Hydraulic Excavators Knuckleboom Loaders
Material Handlers
Motor Graders
Off-Highway Trucks
Paving Equipment
Road Reclaimers
Skid Steer Loaders
Skidders
Telehandlers
Track Loaders
Track-Type Tractors
Underground Mining
Wheel Dozers
Wheel Excavators
Wheel Loaders
Wheel Tractor-
Scrapers
(出所wwwbrasilcatcom)
(サンパウロ州バルエリ市のビル建設
工事現場で使用される油圧ショベル)
Sotreq
1941 年設立
14 州で 27 販売拠点あり
Marcosa
1947 年設立
北東部地域 10 州に 16 販売拠点
PESA
1946 年設立
南部 3 州に 14 販売拠点
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CNH Global NV
自動車メーカーFiat 傘下の建設機機械農業機械メーカー
CNH のラテンアメリカ地域の社長は Fiat グループの副社長を兼務している
1950 年 Moto Agriacutecola 社が Fiat グループ企業として初めてブラジルに設立されFiat 製の
農業機械(トラクター)の販売をサンパウロ市で開始
1970 年 ミナスジェラエス州コンタージェン工場で農業機械の製造開始
1975 年 パラナ州クリチーバ市に最初の農業機械製造工場を建設
2001 年 農業機械の需要低迷を受けソロカバ工場の操業を停止
2007 年~
2010 年の
4 カ年計画
13憶レアルを投資
中国を中心とする大豆等の食糧需要の増加と自動車燃料として使用されるエタノー
ル生産向けの砂糖きび栽培の増加などブラジルの農業分野が成長していたことか
らソロカバ工場の再開を決定10 憶レアル(553 憶ドル)を投資しオペレーションを
再開させた本 4 カ年計画期間中に物流センターも建設
2011 年~
2014 年の
4 カ年計画
前 4 カ年計画を 30上回る 17 憶レアルの投資を計画している
今期計画ではブラジル国内の四工場(パラナ州クリチーバ市サンパウロ州ソロカバ
市およびピラシカーバ市ミナスジェラエス州コンタージェン市)の拡張および設備
更新新機種開発に力を入れる
アルゼンチンに 1 憶ドルを投資しコンバインとトラクターの製造を開始する
Case と New Holland は農業機械および建設機械で独立した法人を組織しておりブランドも Case
と New Holland の両方を維持したまま別々に営業網を展開している
時には Case と New Holland が市場で競合する姿も見ることができる
本部機構は Case と New Holland がそれぞれ農業機械と建設機械部門ごとに別々にもっており更に
CNH の統括部署を含めると 5 都市に点在している
CNH Case New Holland
ミナスジェラエス州
コンタージェン市
農業機械 建設機械 農業機械 建設機械
サンパウロ州
ピラシカーバ市
サンパウロ州
イトゥ市
パラナ州
クリチーバ市
ミナスジェラエス州
ベロオリゾンテ市
製造拠点も Case および New Holland のそれぞれの農業機械建設機械を製造する工場がありブラジ
ル国内に合わせて 4 つの工場を持っている
コンタージェン
工場
New Holland ブランドの
建設機械を製造
油圧ショベル機バックホーローダークローラ式ド
ーザーホイールローダーモーターグレーダースキ
ッドステアローダー等を製造
クリチーバ
工場
New Holland ブランドの
農業機械を製造
農業用トラクター大豆収穫機を製造
研究開発センターもある
Grupo Fiat Holding CNH
Case IH
(農業機械)
Case Construction
(建設機械)
New Holland Agruculture
(農業機械)
New Holland
Construction
(建設機械)
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ピラシカーバ
工場
Case ブランドの農業機
械を製造
砂糖きびの生産の中心地域に立地しており周辺には多
くのエタノール工場が点在
砂糖きびおよびコーヒーの収穫機農機具を製造
ソロカバ
工場
Case ブランドの農業機
械および CaseNew
Holland ブランドの建設
機械を製造
スペアパーツの製造も
行う
2010 年 3 月に完成
投資金額10 憶レアル(553 憶ドル)
敷地面積16万 m2
(製造設備104万 m2 流通センター56万 m2)
大豆収穫機の製造工場としては世界最大規模
Fiatグループではソロカバ工場を海外全拠点への農業機
械の輸出基地にする考えを持っている
またラテンアメリカで最大の規模を誇る部品流通セン
ターも完成
ソロカバ工場では 2001 年に製造停止するまで年間
500 台の農業機械を製造していたが再開後は農業機
械と建設機械を合わせ最大で年間 8000 台の製造が可
能
製造が最盛期を迎える 2年後には 2000人の直接雇用と
4000人の間接雇用が見込まれている
アルゼンチンでの農業機械の製造工場の建設
2011 年 1 月農業機械の主要輸出国であるアルゼンチンがブラジルからの輸入に対する規制措置を
始めたまたブラジル通貨のレアル高による輸出競争力の低下もあり製造台数に対する輸出割合は
2008 年の 35から 20にまで低下したことを受け2011 年から 1 憶ドルを投じアルゼンチンのコ
ルドバ市に農業機械の製造工場の建設をスタートさせている2012 年下期から製造開始の予定
計画では収穫機を年間 2000 台農業用大型トラクターを 4000 台製造する
アルゼンチン国内市場で販売するとともにブラジルに対しても輸出を行う
農業分野で競合する AGCO 社も 2010 年 10 月にリオグランデドスル州の収穫機の工場に対し 2500
万レアルの投資を発表John Deere 社もゴイアス州カタロン市のサトウキビ収穫機の製造工場の拡
張と農業用散布機の製造のために 6000 万レアルの投資を発表するなど農業大国アルゼンチンへの
投資も進んでいる
ブラジル国内では建設機械と農業機械を大よそ 3565の割合で販売されている
ブラジルの建設機械市場は今後も堅調に成長すると予測されるが世界の食料需要の増加を背景に農
業機械分野の成長余地も大きくCNH では建設機械及び農業機械両分野で力を入れていく計画
-
10000
20000
30000
40000
50000
60000
70000
80000
2008 2009 2010 2011
農業機械の機種ごとの販売台数推移
Loaders amp Backhoes
Track-type tractors
Tillers
Combines
Wheel tractors
65
35
建設機械と農業機械の販売比率
農業機械
建設機械
出所Abimaq単位(台)
出所MampT 誌(Sobratema)
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販売拠点網
Case および New Holland がそれぞれ別々のディストリビューターを通じて販売網を展開している
Case
New Holland
261
686
884
1579
1928
Valtra
Massey Ferguston
Case
New Holland
John Deere
- 500 1000 1500 2000 2500
2132
1791
1803
9869
10493
11757
14451
Others
Case
Agrale
John Deere
New Holland
Valtra
Massey Ferguston
- 5000 10000 15000 20000
農業用ホイールトラクターのメーカー別
販売台数
2011 年にブラジル国内で農業用トラクターは
52296 台販売された
2010 年の 56420 台に比較し 73の減尐
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台数
は 12284 台で市場全体の販売台数の 235
CNH としては Massey Ferguston に次ぐ販売台数
を記録している
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台数
は 12284 台これは市場全体の販売台数の
235となりメーカー別では Massey Ferguston
に次ぐ販売台数を記録
農業用収穫機のメーカー別販売台数
2011 年にブラジル国内で農業用収穫機は 5388
台販売された
2010 年の 4549 台に比較し 173の増加
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台
数は 2463 台で市場全体の販売台数の 457
を占めている
出所Anfavea単位(台)
出所Anfavea単位(台)
Shark Maacutequinas 社他 13 のディストリビ
ューターが販売サービス網を展開
Shark Maacutequinas 社はサンパウロ州およ
びブラジル南部地域諸州で 13 の支店を
展開
年間販売台数は 200~300 台
販売製品の多様化を図るため中国系の
Goodsense 社のフォークリフトの販売を
2011 年から開始
Brasif Maacutequinas 社他 7 つのディストリ
ビューターが販売サービス網を展開
Brasif Maacutequinas 社はブラジル北部南東
部中西部地域で支店網を展開Case
製品の約 5 割を販売している
販売製品の多様化を図るため Terex 社の
クレーン機仏独系 Bomag 社のコンパ
クター米国 Nacco グループの Hyster
社のフォークリフトの販売も開始
Case 社製品の売上比率は約 65
2011 年の売上は対前年 20の見込み
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コンタージェン工場
New Holland ブランドの建設機械を製造
クリチーバ工場
New Holland ブランドの農業用トラク
ター大豆収穫機を製造
ピラシカーバ工場
Case ブランドの砂糖きび
およびコーヒーの収穫機
農機具を製造
ソロカバ工場
2010 年完成
Case ブランドの農業機械および Case
New Holland ブランドの建設機械を製造
Contagem
copy 2011 Google
サンパウロ市内の道路工事現場 サンパウロ州内を移動中の油圧ショベル機
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Doosan
2006 年にラテンアメリカ市場に参入
油圧ショベルおよびホイールローダーを中心に輸入販売を行っている
2011 年 2 月サンパウロ州アメリカーナ市で工場の建設をスタートさせている
建設中の工場概要
建設地 サンパウロ州アメリカーナ市
投資金額 7600 万ドル(1 憶レアル)
製造開始 2012 年末の予定
土地面積 敷地面積162 万
建屋面積5 万 m2
(工場用地は市から譲渡を受けた)
製造機種 油圧ショベル(DX225 LCA)の組立製造からスタート
順次他機種の組立も始める
年間製造能力 2000 台
従業員数 直接雇用は 300 人の計画
販売拠点網
Renco Equipamentos 社Comingersoll 社
RONAC 社Cowdin 社の 4 社がブラジル
国内の販売サービスを行っている
販売地域 販売メーカーおよび機種
Comingersoll 社
サンパウロ州リオデジ
ャネイロ州など 4 州
Doosan(油圧ショベルホイールローダー)
Bobcat(スキッドステアローダー小型ショベル機テレスコピックロ
ーダー)
Cowdin 社
サンタカタリーナ州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーオフハイウェイトラック
フォークリフト)
Terex(ホイールローダークローラ式ローダートラックテレスコピ
ックローダー等)
Cowdin(フォークリフトホイールローダー振動ローラーモーター
グレーダー)
Romac 社
パラナ州リオグランデ
ドスル州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーアーティキュレートトラッ
クアースドリル)
Bomag(タイヤローラー振動ローラー)
Stone(手動式小型機械)
Renco 社
北部北東部中西部地
域の 20 州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーオフハイウェイトラック
フォークリフト)
Bomag(タイヤローラー振動ローラー)
Stone(手動式小型機械)
Comingersoll
Renco Equipamentos
Cowdin
サンパウロ市内のビル工事現場
ROMAC
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BOBCAT
Foton Lovol International
パラナ州のディストリビューターBramax 社を通じ油圧ショベルホイールローダーバックホーロ
ーダーモーターグレーダーコンパクトローラーの輸入販売を行っている
2011 年 12 月に工場建設を発表している
新工場概要
建設地 ゴイアス州アナポリス市
投資金額 15 憶ドル
Bramax 社が 20の資本出資を行う
土地面積 4 年間で 7 万 m2 まで建屋面積の拡張工事を行う
製造機種 建設重機械 2 機種の製造からスタート順次 11 機種まで増やしていく
製造開始 2012 年 2 月から工事を開始し2012 年中に製造をスタート
製造能力 スタート時は月産 150 台
機種の追加に合わせ月産 450 台まで引上げていく
従業員数 製造開始時の直接雇用は 300 人
Bramax 社 販売拠点網
BOBCAT 販売拠点網
ブラジル市場には 1990 年代初めに参入2007 年に
Doosan が買収
国内で 8 ディーラーが販売網を展開
スキッドステアローダー小型油圧ショベルテレス
コピックローダーの輸入販売を行っておりスキッド
ステアローダーおよび小型ショベル市場の約 3 割の販
売シェアをもっている
2010 年の売上高は約 3000 万ドル
2011 年の売上は約 4500 万ドル(対前年 50増加)の
見込み
営業および販売拠点はサンパウロ市
ゴイアス州アナポリス市
Bramax 社と合弁で工場を建設
パラナ州州カンポラルゴ市
Bramax 社本社
Bramax 社は CAMC 社のトラック
HELI 社のフォークリフトのブラジ
ル総代理店も行っている
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Hyundai Heavy Indstries
2003 年にブラジルでの輸入販売をスタート
2011 年 7 月新工場の建設を発表
新工場での製造がスタートすると Hyundai グループにおけるブラジル市場の販売シェアは現在の 6
から 20まで引き上がるものとみている
新工場概要
建設地 リオデジャネイロ州イタチアイア市
投資金額 15 億ドル
(初期投資が 1 憶ドル追加投資が 5000 万ドル)
敷地面積 55 万 m2
2013 年に拡張工事の可能性もありその場合には土地の追加取得を行う
製造機種 ショベル機ホイールローダーの製造からスタート
第二段階でバックホーローダーの製造も開始する
製造開始 2012 年末
製造能力 スタート時は年間 3000 台
追加投資を行いバックホーローダーの製造を開始した段階で 5000 台に拡大させる
計画
従業員数 スタート時は 500 人2015 年までに 1500 人まで増員の可能性あり
Hyundai グループではアジア以外の製造拠点を最初に米国引き続いてロシアに建設することを計画
していたブラジルはそれに次ぐ第 3 の選択肢であった
しかし2008 年の金融危機発生後他国に較べブラジルの建設市場がいち早い回復を見せたことか
らアジア以外では最初となる工場をブラジルに建設することとなった
生産の 60は国内での販売40はラテンアメリカ諸国向けの輸出を計画
国産部品使用率の引き上げを図るため複数の韓国系サプライヤーに対しブラジルでの現地生産を呼び
掛けている2012 年 1 月の地元紙の報道では約 40 社の韓国系パーツメーカーがブラジルでの製造を
検討しておりFiname ファイナンスの条件である 60を大きく超える 80の国産部品使用率を目標
に準備を進めている
なお現在は輸入機械の販売のみを行っており Finame ファイナンスの対象となっていないそのた
めDLL 銀行を通じユーザー向けの低利の特別融資制度を行っている
なお製造現法とは別に販売会社も設立する
製造現法および販売現法ともに地場のディストリビューターBMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)社
が出資する出資割合は下記の通り
製造会社 販売会社
Hyundai 75 45
BMC 25 55
サンパウロ市内の Hyudai社の販売デ
ィーラーKGC社の展示機械
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販売拠点網 BMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)Veneza Construccedilotildees など 20 のディスト
リビューターがブラジル国内の販売網を展開
BMC (Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)
Hyundai の建設機械の販売を行う主力ディストリビューター
2007 年に創設され 2008 年から Hyundai の建設機械の輸入をスタート
クローラー式ショベルホイール式ショベルホイールローダー電気リフトト
ラックスキッドステアローダーを販売
本社サンパウロ州タンボレ市本社は物流機能を備えている
Hyundai の新工場建設には BMC が 25の資本参加するが資本参加を通じブラ
ジル国内における Hyundai 製品の販売代理権を維持することを狙ったもの
Hyundai にとっても投資金額と投資リスクを軽減する効果と販売ディーラーと
して BMC が持っているブラジル市場でのネットワークと販売ノウハウを活用で
きることがメリットとして考えられる
BMC 社は Hyundai 以外に下記メーカーの製品の販売も行っている
Zoomlion(コンクリートポンプ)
Shantui(ドーザー)
XCMG(コンパクターおよびモーターグレーダー)
韓国パーツサプライヤーDaemo(油圧ブレーキその他の部品)
XCMG とは合弁でモーターグレーダーとコンパクトローラーの工場建設を発表
Zoomlion 社とはコンクリートミキサー工場の建設を交渉している
売上高推移(単位100 万レアル 2011 年データは見込2012 年データは計画)
110
550
690
1000
-
200
400
600
800
1000
1200
2009 2010 2011 2012()
リオデジャネイロ州イタチアイア市
工場建設中
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Veneza Construccedilotildees
ブラジル北東部のペルナンブーコ州に拠点をおく有力建設機械ディストリビュー
ター販売テリトリーはブラジル北部地域の 7 州
2007 年から Hyundai の機械の輸入販売を行っているが2011 年に BMC に次い
で Hyundai の二番目のディストリビューターとなった
Veneza 社は John Deere 社の農業機械と Volks Wagen 社のバストラックの販売
も行っている
2010 年は対前年比で 30の売上を増やしたがHyundai とディストリビュータ
ー契約を結んだことから 2011 年は 40の成長を見込んでいる
JCB Brasil
1995 年にバックホーローダーの輸入販売を通じブラジル市場に参入
2001 年に製造を開始
2009 年に 1000 台を超える販売を記録
2010 年には油圧ショベルロードローラーホイールローダーの新型機種の発売を行うとともに小
型ローダーの発売などを通じ市場での販売シェアアップに成功対前年比 104の増加を記録
特にワールドカップサッカー関連工事が進むリオデジャネイロ州では 2010 年に対前年で 4 倍の油圧
ショベル機を販売している
2005 年当時はブラジル国内で製造する建設機械の 60は輸出向けであったが2010 年には輸出の割
合は 10程度にまで低下現在第三工場の建設を進めているが当面は国内市場への供給が中心
となる
ラテンアメリカ市場全体で JCB グループの売上の 10程度を占めているがブラジル国内市場の売
上はその 70程度を占めている
1995 年 輸入販売を開始
2001 年 サンパウロ州ソロカバ市に第一工場完成バックホーローダーの製造を開始
2010 年 第二工場を建設し油圧ショベルの製造を開始
2011 年 第三工場の建設を開始2012 年上期中の完成を予定
第一工場 第二工場
所在地 サンパウロ州ソロカバ市 サンパウロ州ソロカバ市
工場完成 2001 年 2010 年
製造機種 バックホーローダー 油圧ショベル(20t)
投資金額 100 万ドル 500 万ドル
投資内容 2010 年市場の需要増加に対応す
るため 15増床製造ラインの整
備拡張を行い製造能力を 50拡大
新工場を建設
2008 年から行うイギリスからの輸入販売を
現地製造販売に切換える
年間製造能力400 台
新工場概要
(第三工場)
建設機械の需要増に対応するため新工場の建設をスタート
建設地は第一第二工場と同じくサンパウロ州ソロカバ市
新工場完成予想図
(写真出所JCB 社ディストリビューターSRR 社 HP よりwwwsrrcombr)
工場面積 敷地面積20 万 m2
建屋面積32 万 m2
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78 103
216
300
600
0
100
200
300
400
500
600
700
2008年 2009年 2010年 2011年 2015年
Auxter社売上推移(R$million)
投資金額 1 憶ドル
完成予定 2012 年上期
製造機種 バックホーローダー油圧ショベルホイールローダーコンパクター
将来的には第一第二工場の生産ラインを新工場へ移管集約する
年間製造能力 1 万台
(バックホーローダー5000 台 油圧ショベル機2500 台)
従業員数 従来の 2 倍の 300 人からスタート順次増員の予定
販売拠点網
メインの Auxter 社ほか 17 のディストリビューターが販売サービス網を展開
(出所JCB 社 HP wwwjcbcom)
Auxter 社は 2002 年に設立中古機械の販売からスタート
2006 年JCB と販売契約を締結
サンパウロ州内のみで販売を行っているが2010 年に JCB の総販売台数の 25を販売販売台数
の 70がバックホーローダー
2007 年のサンパウロ州内のバックホーローダーの販売シェアは 7程度であったが 2010 年には
33まで拡大
2010 年に JCB 製建機を 630 台販売2011 年
は 850 台の見込み
2009 年に Yale 社のフォークリフトの販売を
スタート192 台を販売2010 年は 571 台に
販売を拡大
ソロカバ市 (第三工場)
新工場を建設中2012 年から製造開始
ソロカバ市 (第二工場)
2010 年から油圧ショベルの製造を開始
グアルーリョス市
流通センター
ソロカバ市 (第一工場)
2001 年からバックホーローダーを製造
Auxter 社本社(サンパウロ市)
Auxter 社売上推移 単位100 万レアル
(2011 年データは見込2015 年データは計画)
Auxter 社の展示機械
(サンパウロ市内)
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John Deere
農業分野で大きなプレゼンスを誇っておりブラジル国内に 3 つの製造拠点を持っている
農業用収穫機では 2011 年にメーカー別トップの 1928 台を販売
農業用トラクターでは Masseu Ferguston 社Valtra 社New Holland 社に次ぐ 9869 台を販売
2011 年はブラジルの市場全体で農業機械の販売が 5程度減尐する中で John Deere は約 20増加さ
せている (2011 年 1 月~12 月の農業機械のメーカー別販売台数は CNH の項を参照)
John Deere グループでは農業機械分野においてブラジル市場を最重要市場の一つと位置付けており
過去 10 年にわたり 20 億ドルの投資を行っている
ブラジル国内ではこれまで建設機械の製造及び販売は行っていなかったが2011 年に二つの工場建
設を発表
第一の工場では日立建機と合弁で油圧ショベルを製造する
第二の工場は単独で出資ホイールローダーおよびバックホーローダーの製造を行う
両工場ともサンパウロ州インダイアツーバ市に建設する
2012 年から輸入販売をスタートさせ製造開始は 2013 年末からの計画となっている
1979 年 リオグランデドスル州オリゾンチーナ市の農機メーカーSchneider Logemann amp Ciaに
20の出資を通じブラジル市場に参入
1989 年 オリゾンチーナ市に第二工場建設
1996 年 John Deere ブランドのトラクターの製造を開始
出資比率を 40に引上げ社名を SLC-John Deere に変更
1999 年 ゴイアス州カタロン市にサトウキビ収穫機の製造工場建設
出資比率を更に引上げ経営権を掌握
2001 年 社名を John Deere Brasil に変更
2008 年 リオグランデドスル州モンテネグロ市にトラクター製造工場を建設
サンパウロ州カンピーナス市にラテンアメリカ市場へのパーツ物流センターを建設
リオグランデドスル州
ポルトアレグレ市
本社
南米市場の統括機能も併せ持っている
販売金融会社の Banco John Deere も同市に所在
リオグランデドスル州
オリゾンチーナ市
1989 年完成
穀物用コンバイン機と田植え機を製造
建屋面積123 万 m2
従業員数2000 人
ゴイアニア州
カタロン市
1999 年完成
サトウキビ収穫機を製造
敷地面積22 万 m2
従業員数400 人
2011 年以降従来輸入販売をしてきた噴霧器の現地製造のために
6000 万レアルを投資
リオグランデドスル州
モンテネグロ市
2008 年完成
農業用トラクターを製造
敷地面積96 万 m2建屋面積68 万 m2
投資金額25 憶ドル
従業員数715 人
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サンパウロ州
カンピーナス市
2008 年完成
南米市場向けの部品の流通センター
投資資金1800 万レアル
建屋面積4 万 m2
従業員数200 人
サンパウロ州
インダイアツーバ市
1)2011 年日立建機との合弁で油圧ショベルの製造工場の建設を発表
2)2011 年単独出資でホイールローダーおよびバックホーローダーの
製造工場の建設を発表
2013 年末から製造開始の予定
両工場建設に対する投資金額は 18 憶ドルうち 124 憶ドルを John
Deere が支出する
従業員数約 600 人
アルゼンチン 2011 年トラクターと農業用収穫機の製造を開始すると発表
投資金額1 憶ドル
主要な輸出先であるアルゼンチンがブラジルからの農業機械の輸入に
対する規制措置を設けたために 2011 年第一四半期は対前年同期比で
50減尐そのためアルゼンチン国内でトラクターと収穫機の製造
を開始するに至った
ポルトアレグレ市
本社および南米統括機能
販売金融会社
モンテネグロ市
工場完成2008 年
製造機種農業用トラクター
オリゾンチーナ市
工場完成1989 年
製造機種コンバインおよび田植え機
インダイアツーバ市
建設機械の製造工場を建設中
2013 年完成予定
カンピーナス市
流通センター
2008 年完成
カタロン市
工場完成1999 年
製造機種サトウキビ収穫機
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日立建機
2011 年 10 月米 John Deere 社と合弁での製造販売会社「ディア日立建機ブラジル」設立を発表
日立建機とディア社は1988 年にアメリカノースカロライナ州に製造販売を行う合弁会社のデ
ィア日立社(Deere-Hitachi Construction Machinery Corporation)を設立以来北中南米市場における提
携関係を持っている
投資計画概要
場所 サンパウロ州インダイアトゥーバ市
投資資金 約 63 億円
資本金 5000 万ドル
出資 日立建機 40
John Deere ブラジル社 40
ディア日立(米国) 20
敷地面積 20 万 m2
事業内容 中型油圧ショベルの製造販売(15t~40t 未満)
ミニショベル油圧ショベルの輸入販売(100t未満)
年間製造台数 約 2000 台
計画では初年度に 90 台程度5 年目に年間 1200 台程度を製造
Finame ファイナンスの対象にするため現地生産部品 60以上を使用する
従業員数 230-240 人
事業
スケジュール
2012 年 1 月工場建設着工
2012 年 4 月輸入完成車の販売開始
(ミニショベルと現地生産以外の油圧ショベル(100 トン未満))
2013 年 7 月現地生産開始(車体重量 15 トン~40 トンの中型油圧ショベル)
その他 日立建機が技術を供与し合弁会社が現地生産を行う
マーケティングは農機で現地に地盤を持つ Deere 社が担当する
Deere 社はブラジル国内に農機販売で約 200 の代理店門を有しており強固な農機販
売網を持っており建設機械の販売展開に活用する
2015 年の売上高目標は約 180 億円
取締役は日立および Deere 社の双方から4人ずつ派遣の予定
Kobelco
2011 年初頭から米国現法を通じ販売サービス体制を敷きブラジル国内の顧客への営業活動を行
っていた
港湾作業などで使われる吊上げ機械等の販売を行っている Rimac 社とブラジル国内のディストリビュ
ーター契約を締結
Rimac 社は新規の販売に携わるとともに既に国内で販売されていた Kobelco 社のクレーン約 20 機
のサービスサポートも行う
ブラジルでは 60 トンから 550 トンまでのクローラー式クレーンを中心に販売を行っていく
リオデジャネイロ州イタグアイ市で港湾基地を建設中のブラジル最大手ゼネコンの Odebrecht は
CK600 を 3 台CK2300 を 3 台(全てクローラークレーン)の購入を既に決めている
Odebrecht では購入したクレーン機を 3~4 年にわたって同港湾で使用する予定でありブラジルで
一般的なトラッククレーンではなく Kobelco 社のクローラー式クレーンを購入したとのこと
Rimac 社は港湾作業鉄鋼大手物流分野に顧客を持っており既存顧客への販売展開を進めるとと
もにこれまでに Kobelco が直接販売した 20 機のクレーンユーザーへのメンテナンスを通じ新規
の販売働き掛けを行っていく
(その他のユーザーは Tomeacute 社大手ゼネコンの Andrade Guiterrez 社風力発電プラント組立の
Transdata 社など)
スペアパーツの保管はサンパウロ市内の Rimac 社の倉庫で行う
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Komatsu
1973 年現地法人を設立
折しも 1968 年から 1973 年に掛けて「ブラジルの奇跡」と呼ばれる高度経済成長期を迎えており
GDP 成長率は年平均で 101実質工業生産成長率は年平均 129を記録
世界 4 位に成長したブラジルの自動車市場でメーカー別の販売トップを走っているイタリアのフィア
ットが進出したのもこの時期で多数の日本や欧米の多国籍企業がブラジルに進出する時代であった
Komatsu もサンパウロ州スザノ市で工場の建設をスタート1975 年に製造を開始した
Komatsu にとって海外初の製造拠点であった
また現在に至るまで Komatsu のスザノ工場はブラジルのみならず南米地域で唯一の日系建機メー
カーの製造拠点である
現在ブラジル国内には次の 3 つの現地法人をもっている
Komatsu do Brasil (KDB)
Komatsu Brasil International (KBI)
1975 年製造開始
スザノ工場で製造された機械 KBI を通じて国内で
の販売が行われる
海外への輸出およびブラジルで製造しない機種の
輸入は KDB が行っている
またKomatsu グループにおける D51 のブルド
ーザーの一極生産供給拠点の役割も果たしてい
る
1997 年には板尾鉄工所などと合弁でサンパウロ
州アルジャ市に「アトミックス工業(Atommix)」
を設立キャビンやタンク外装部品などを製
造製造原価の低減と品質の向上に寄与してい
る
なおアトミックス工業は 2008 年にコマツの
100出資に変更2011 年よりコマツ「アルジャ
工場」に呼称変更
社員約 1200 人
出向社員10 人
1998 年KDB のマーケティング部門を独立さ
せ新会社を設立
KDB が製造した機械を各地のディストリビュー
ターを通じブラジル国内での販売メンテナン
ス業務を行う
社員約 100 人
出向社員11 人
Komatsu Forest
1972 年前身の Implemater がブラジル現地法
人設立2004 年に買収現社名に変更
KDB が製造した機械を森林向けアタッチメント
の取り付けなどを行ってから国内での販売を行
っている
輸入森林機械の販売も行っている
出向社員なし
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コマツの中南米事業体制
地域別売上構成比(FY2011 年見通し)
主要市場であるブラジルを含めた中南米市場での売上は Komatsu グループの 12を占めている
(出所決算概要報告資料より抜粋)
中南米での売上高推移(外部顧客向け単位億円)
(出所決算概要報告資料より抜粋)
15
14
13
12
7
0 2 4 6 8 10 12 14 16
日本
中国
北米
中南米
欧州
608
664
479
392373 380
446
505
572
498
427
523 509 494
0
100
200
300
400
500
600
700
FY081Q 2Q 3Q 4Q FY091Q 2Q 3Q 4Q FY101Q 2Q 3Q 4Q FY111Q 2Q
コマツホールディングスサウスアメリカ
(サンチャゴ)
南部 5 ヵ国建設機械
中南米マイニング機械販売
コマツカミンズチリ (サンチャゴ)
チリ国内の建設鉱山機
械販売サービス代理店
コマツブラジル (スザノ工場)
油圧ショベルブルドーザホイールローダモータ
ーグレーダの生産販売
コマツブラジルインターナショナル (サンパウロ)
ブラジル国内での建設機械及び鉱山
機械の販売サービス代理店
コマツパナマ事務所
(パナマシティ)
中南米向け建設機械在
庫物流管理
コマツフォレスト (パラナ州ピニャイ市)
2004 年に買収
森林機械の販売
コマツブラジル (アルジャ工場)
1997 年合弁形態で設立
2008 年100子会社化
キャビンタンク外装パーツなどを製造
Pa-tu
コマツアメリカ(KAC)北部 LA Div
(米国イリノイ州) 北部中南米向け
建機在庫物流管理
KAC メキシコ事務所サービスサポート
センター(メキシコ モントレー) メキシコ建設機
械マーケティングサービスサポート
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スザーノ工場の概要
工場概要 1973 年 1 月にコマツにとり日本国外では初となる海外製造工場をサンパウロ州スザ
ノ市に建設
下記の四機種の製造を行っている
工場のあるスザノ市はサンパウロ市街地から約 55 キロの距離にある
日系ブラジル人の割合は現在も約 10もともと日系移民の多い町であり工場に
も日系ブラジル人が多くみられる日系ブラジル人の役員もいる
ただし若い世代の日系ブラジル人は日本語ができない層が増えておりポルトガ
ル語を社内公用語にしており社内会議などでは必要に応じ日本語-ポルトガル語
の通訳を使っている
スザノ市内には他に NSKミツトヨなどの日系企業も工場を持っている
出所httpwwwkomatsucombrptnossa_empresaphp
工場面積 敷地面積63 万 m2
建屋面積68 万 m2
製造機種
(写真出所
KDB 社 HP)
ブルドーザー 油圧ショベル ホイー13ローダー モーターグレーダ
14 トン(130HP)
19 トン(16813P)
13-16 トン
20-24 トン
35 トン
10 トン
14 トン
17 トン
18 トン
Finame
ファイナンス ブラジルで製造される機械の全てが Finame ファイナンスの対象となっており
60の国産部品の使用条件をクリアしている
(輸入機械は Finame ファイナンスの対象外)
ブルドーザー 1975年製造開始
油圧ショベル 1987年製造開始
モーターグレーダー 1990年製造開始
ホイールローダー 1991年製造開始
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販売網 11 のディストリビューターを通じブラジル国内全域で販売を行っている
販売体制
〈建設機械〉
スザノ工場で製造した機械は KBI にいったん販売しブラジル中に展開しているディ
ストリビューターを通じて販売
Odebrecht や Andrade Gutierrez といった大手ゼネコン等の大口顧客にはディストリ
ビューターを通さずに KBI が直接販売を行っている
〈鉱山機械〉
鉱山向け機械の製造はしていない
Vale 等の大手鉱山会社には日本あるいは米国ドイツから輸入し販売を行ってい
る
〈森林機械〉
KDB が製造した機械を KBI 経由で Komatsu Forest が購入森林機械向けの改造や
アタッチメントの取り付けを行ったうえで販売している
森林機械に関してはディストリビューターを通さずに Komatsu Forest が販売を行っ
ておりKDB の代理店機能をもっている
アルジャ工場内風景
Komatsu の海外工場としては数尐ない自社工場内に
鋳造施設を持った工場でありピボットシャフトやア
イドラなども自社工場内で加工生産している
ただし油圧機器やトランスミッションなどのハイ
エンドの基幹部品は製品の品質保持の観点からグル
ープ企業からの調達の方針を維持している
なおブラジル国内で鋳造施設を自社工場内に持っ
ている建機メーカーは Komatsu と Liebherr のみ
写真KDB 提供
① Bauko(SPRJES)
② DCML(MG)
③ Mason Equipamentos(MG)
④ Alvict Ozores Nogueira(GOTO)
⑤ Vianmaq Equipamentos(PR)
⑥ Mantomac(SCRS)
⑦ Dymak Maacutequinas(MTMS)
⑧ Guaporeacute(RO)FW Maacutequinas(BAPB)
⑨ Cummins Diesel(CE)
⑩ Motobel Motores(MAPA)
⑪ DCML(PA) スザノ工場
アルジャ工場
コマツブラジルインターナショナル
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アルジャ工場での製造車写真
LBX
2011 年 11 月新型油圧ショベル P130-8 を発売
写真はスザーノ工場内での発表式典風景
出所httpwwwkomatsucombrptnoticiaphpid=779
ディーラー募集広告
建設機械業界誌 MampT に掲
載
(2011 年 7 月号)
2010 年 5 月に住友建機が完全子会社化した米国の建設機械の販売会社
2011 年 5 月ブラジルに現地法人 LBX do Brasil の設立登記を行った
2012 年 2 月の業界誌の報道によるとサンパウロ州ソロカバ市に流通セン
ター管理販売マーケティング技術サポートトレーニングセン
ターを兼ね備えた事務所を開設した
2012 年前半に油圧ショベルマテリアルハンドリング機森林機械破
砕機の輸入販売を開始する
当初は Tauron Maacutequinas 社(南部地域)Best Maacutequinas 社(南東部および
中西部地域)Tecnoloc 社(ミナスジェラエス州)を通じた販売を行い年
内にブラジル全域にディストリビューター網を展開していく計画
2015 年に約 500 台の販売を計画しており将来的にはラテンアメリカ
諸国への展開も検討している
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住友建機
米州大陸では建設機械農業機械大手の米 CNH グローバルの Case のネットワークと1998 年に
Case と折半出資でケンタッキー州に設立した建機販売会社 LBX 社のネットワークを通じて油圧ショ
ベル機の販売を行ってきていた
2010 年 5 月に CNH の持ち分を買い取り住友建機の 100完全子会社となった LBX 社が 2011 年 5 月
ブラジル現地法人 LBX do Brasil を設立した
2011 年 1 月の新聞報道等によると 2011 年度中にブラジル国内での工場建設を含めて参入方法を決定
する予定となっている
Liebherr Brasil
ブラジル市場には 1974 年に参入
サンパウロ州グアラチンゲタ市の工場で油圧ショベル他を製造
他に航空機向けの部品製造工場がサンパウロ州サンジョゼドスカンポス市にある
Liebherr Brasil Liebherr Aerospace Brasil
設立 1974 年 2005 年
所在地 サンパウロ州グアラチンゲタ市(同敷地内)
従業員数 1299 人 25 人
敷地面積 95 万 m2 39 万 m2
建屋面積 57 万 m2 7400m2
事業内容
建設機械の製造
油圧ショベル機
(クローラ式ホイール式)
ホイールローダー
コンクリートミキサー車
クレーン機
ブルドーザーの製造を検討中
航空機部品製造
1999 年ブラジルの航空機製造メーカー
Embraer とサンパウロ州サンジョゼドスカンポス
市に合弁会社 40出資し ELEB 社を設立
(2008 年に Embraer100子会社に変更)
()2011 年 7 月火災により Liebherr Aerospace
の工場施設が全焼
7000 万レアルを投じ復旧工事を行うとしてい
るが詳細は不明
販売拠点網
自社直営の販売拠点をサンパウロ州およびミナスジェラエス州にもっている
サッカーワールドカップの開幕試合が行われる
サンパウロ市イタケロンスタジアム建設工事に使
用される Liebherr 社クレーン
(2012 年 1 月撮影)
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写真出所
wwwliebherrcombr
LiuGong
2005 年ラテンアメリカ地域への輸出をスタート
2008 年ブラジルで油圧ショベルの販売を開始
2009 年ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市に現地法人 Liugong Latin America を設立
南米地域の統括拠点も兼ねておりブラジルの他にアルゼンチンチリペルーコロンビアメキ
シコ更に商売規模はまだ小さいがエクアドルボリビアベネズエラコスタリカも管轄ラテン
アメリカ市場の 13 カ国で 17 のディストリビューター網を展開している
ブラジル国内では BH Maacutequinas 社Soma Tratores 社Conterracircnea 社を通じホイールローダー油
圧ショベルバックホーローダーコンパクトローラーモーターグレーダーの輸入販売を行ってい
る
販売台数は 2008 年~2010 年に掛けては毎年 50のペースで増加
主力のホイールローダーの輸入は 2007 年に始まり初年度の販売台数は 20 台のみであったが2010
年までに既に市場の 7の販売シェアを獲得している
売上高では 2010 年の 4600 万レアルに対し 2011 年は 5000 万レアルを見込んでいる
ラテンアメリカ市場では 2010 年に 1000 台以上を販売2009 年対比で 95の伸びを記録
2011 年も 1 月~11 月にホイールローダーを 600 台以上油圧ショベル機を 200 台以上販売
コンパクトローラーモーターグレーダー小型ローダーバックホーローダーブルドーザーフ
ォークリフトを合わせると 2011 年は 1500 台以上の販売と 1 憶ドルの売上を見込んでいる
ラ米市場では今後 5 年間に亘り年間 30の成長を予測している
好調な販売の伸びの要因として Liugong 社では次の点を挙げている
サンパウロ州のグアルーリョス市にスペアパーツの流通センターを建設車台やトランスミッ
ションシステムエンジンを含む在庫を国内に置くことで販売およびメンテナンスのサービス
レベルが向上
自社営業部門およびディストリビューターのトレーニングを行った
ディストリビューターに対する融資制度をスタートさせた
民間の DLL 銀行と提携しユーザーに対する優遇ファイナンス制度をスタートさせた
(月利で 130年利換算で 1682011 年 11 月時点)
従来販売拠点のないブラジル北東部地域に販売網を展開した
市場のニーズに合わせラテンアメリカ独自仕様のモデルを開発した
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ラテンアメリカ市場には現在まで輸入販売形態を続けているが今後も堅調な販売が見込まれること
中国からの輸入販売に伴う距離と時間のハンディキャップをカバーすること高い関税率を避けるこ
とを目的に南米のいずれかの国に製造拠点の設立を検討している
2012 年初頭には決定する意向
ラテンアメリカ地域においては市場規模が大きく現地製造に移行することで Finame ファイナンス
制度の利用が可能になり営業面でのメリットが大きいことからブラジルが最有力候補に挙げられて
いる
工場建設となった場合の投資金額は約 2 憶ドル
実現すれば 2009 年に完成したインド工場に次いで中国国外では二番目の海外製造拠点となる
インド工場は国内市場向けの製造拠点だがブラジルでは国内市場での販売だけでなくずラテンアメ
リカ諸国への輸出も行う
工場建設が具体化するまでは南米市場での販売及びサービス網の拡大に力を入れている
2011 年にはサンパウロ州グアルーリョス市にパーツの流通センターをオープンさせラテンアメリ
カ市場全域への物流センター機能を整備した
販売拠点網
BH Maacutequinas Soma Tratores
ブラジル国内 11 州におけるディストリビューター
2008 年から LiuGong 社の正規ディストリビューターとなる
2008 年は 500 台の販売2009 年は金融危機の影響もあったが前年
同数の 500 台を販売
2011 年は対前年で 40の売上増加の見込み
本社は LiuGong と同じくミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市
同州が鉄鉱石産出の中心地域であることから販売台数の 35-40は
鉱山機械が占めている
従業員数は約 210 人
ブラジル南東部のサンパウロ
州とパラナ州におけるディス
トリビューター
ホイールローダーショベル
機コンパクトローラーを中
心に販売
Soma Tratores
BH Maacutequinas
ベロオリゾンテ市 LiuGong Latin America
グアルーリョス市
パーツ物流センター
Conterracircnea
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Lonking
2010 年機械設備関連の輸入商社の Megga グループと提携し建設機械の販売会社 Meggadig 社を
サンパウロ州カブレウーバ市に設立した
同年 6 月油圧ショベルホイールローダーコンパクトローラーの販売を開始
同年 12 月までに 140 台を販売
2011 年は約 800 台~1000 台の販売を見込んでいる
10 年後には 10 憶ドルの販売目標を掲げている
ブラジル市場への参入から間もないが既にペルナンブコ州レシーフェ市リオデジャネイロ市パラ
ナ州クリチーバ市ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市エスピリットサントス州ビトリア市バ
イーア州サルバドール市セアラ州フォルタレーザ市リオグランデドノルテ州ナタール市等に支店
を開設販売網拡充に力を入れている
ビトリア市ナタール市ジョアンペソーア市には物流センターも建設している
サービス体制は全国各地の Megga グループのネットワークを活用する
Meggadig 社販売拠点網
Manitowoc
ブラジル市場へは約 20 年前に参入
米国から輸入する不整地用クレーンと中国から輸入する現場作業用クレーンの販売を行っている
2006 年からブラジル国内に製造工場の建設を検討してきたが金融危機の発生により計画を延期
2011 年 1 月にブラジル南部のリオグランデドスル州パッソフンド市に可動式油圧クレーンの製造工
場建設を発表
営業およびサービス事務所は引き続きサンパウロに置く
新工場概要 2012 年中頃に製造開始の予定
初期段階では輸入部品の組立製造からスタート
4 年以内に国産部品の使用率を 60まで高めていきFiname ファイナンスの適用
対象としていく計画
国内での製造に移行することで最大 30まで価格低下が可能とみている
敷地面積 28 万 m2
投資金額 7000 万レアル (ブラジル国立経済社会開発銀行BNDES の融資を利用)
製造機種 初期段階では不整地用クレーン(40~80 トン)と現場作業用クレーン(80~120 トン)
の製造からスタート
2013 年~2014 年に掛けてテレスコピックタイプのトラッククレーンの製造を開始
する計画
カブレウーバ市
Meggadig 社を設立
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製造能力 年間 350 台ただし最大 700 台まで拡大の可能性あり
販売計画 2012 年の売上は 4 憶レアル2016 年には 27 憶レアルまで拡大を見込んでいる
2015 年まで毎年 20工場を建設するブラジル南部地域では毎年 40の成長見通
しを立てている
75はブラジル国内市場向け25はラテンアメリカ諸国への輸出を計画
従業員数 直接雇用は 80 人からのスタート4 年間で 340 人まで増員していく計画
Sany
2007 年から輸入販売をスタート
サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に油圧ショベル及びクレーン機の組立工場がある
同じくサンパウロ州ジャカレイ市で新工場の建設を行っており2013 年に完成の予定
2007 年 輸入販売を開始
2011 年
サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に工場建設
1 月中国から輸入した CK 部品から油圧ショベル(20 トン)の組立製造を開始
5 月トラッククレーン車(55 トンおよび 75 トン)の組立製造を開始
11 月コンクリートポンプの組立製造を開始
サンパウロ州オザスコ市に物流倉庫を建設
サンパウロ州ジャカレイ市に新工場を建設中
2013 年製造開始の予定
場所 サンパウロ州
サンジョゼドスカンポス市
サンパウロ州ジャカレイ市
(サンジョゼドスカンポス市から約 20 キロ)
完成 2011 年 1 月 建設中(2013 年に完成予定)
製造機種 油圧ショベルクローラ式およびホイールクレーン機
他にコンパクトローラーやモーターグレーダー等の輸入販売を行っている
年間製造能力 油圧ショベル500 台
クレーン機365 台
油圧ショベル1000 台
クレーン機500 台 (2013 年計画)
投資金額 2 億ドル
工場面積 建屋面積1 万 m2 敷地面積56 万 m2
従業員数 2011 年 8 月現在 378 人 2013 年に二工場合わせ約 1000 人
サンジョゼドスカンポス工場では中国から輸入する CKD 部品による組立製造を行っておりFiname
ファイナンスの対象になっていない
建設中のジャカレイ工場では 60以上の国産部品を使用し Finame ファイナンスの対象となる機械
を製造していく予定またサンジョゼドスカンポス工場の製造ラインを徐々にジャカレイ工場に
移管し集約していく計画
バッハフンド市
工場建設中
削除する
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ジャカレイ工場は中国以外では米国ドイツインドに次ぐ海外 4 番目の製造拠点
新工場の操業後は顧客への引渡期間を短縮するとともにFiname ファイナンスの条件をクリアさせ
営業に拍車を掛ける狙いがある
またジャカレイ工場が完成する 2013 年までに自前の販売金融会社の設立を検討しており国内で
製造する機械には Finame ファイナンスを輸入機械には優遇金利の一般ファイナンスを提供してい
く計画を立てている
(右画像サンパウロ州イミグランテス街道沿いに展示される SANY 社製品)
販売拠点網
SDLG (Shandong Lingong Construction Machinery)
2007 年にホイールローダーの輸入販売を開始
2010 年には約 600 台を販売しホイールローダーの市場シェアの約 10を獲得している
約 30 の中国メーカーがブラジル向けにホイールローダーを輸出しているが全体の約 26を SDLG
が輸出している
2009 年から 2010 年に掛けてラテンアメリカ全体で 1000 万ドルを投じブラジルアルゼンチン
チリウルグアイペルーエクアドルコロンビアおよびその他ラテンアメリカ諸国に販売網を整
備2012 年までにメキシコパナマエクアドル市場への参入も計画している
これまでラテンアメリカ市場ではホイールローダー(Simple Tech タイプ)のみの販売を行ってきたが
2012 年からショベル機小型ローダーロードローダーの輸入販売もスタートさせる
15 51 255
500
2000
-
500
1000
1500
2000
2500
2009年 2010年 2011年 2012年 2014年
売上高推移(R$million)
サンジョゼドスカンポス市
本社および組立工場
ジャカレイ市
工場建設中(2013 年完成予定)
オザスコ市
物流倉庫
売上高推移 (単位100 万レアル 2011 年以降は計画数字)
データ出所各種報道記事から J2B Consulting が編集
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ブラジルを筆頭にラテンアメリカ市場での販売台数は順調に増加しているが製造工場の建設は考え
ておらずこれまでと同じく中国からの輸入販売を継続していく意向
販売拠点網
Shantui
2008 年にブラジルへの輸入販売を開始
ブルドーザーホイールローダー油圧ショベルモーターグレーダーコンパクトローラーの輸入
販売を行っている
ディストリビューターの BMC(Brasil Maquinas)社()を通じ 2010 年は約 150 台を販売
ブルドーザーは市場全体の 10の約 100 台を販売
Shantui 社はラテンアメリカ市場をロシアおよびアフリカに次ぐ重要市場と位置付けており特にブ
ラジルにおいては現地製造を含む長期的な戦略を練っている
() Brasil Maquinas 社は Hyundai と合弁で工場を建設するがHyundai 以外にも XCMG や Zoomlion
の機械の販売も行っている
Sunward
2010 年にブラジル資本の SHC グループと提携しブラジル市場への輸入販売を行っている
販売機種 建設機械
(油圧ショベル機小型ショベル機小型ローダーテレスコピックハンドラー)
鉱山機械(アースドリル)とフォークリフト
本社 サンパウロ市
物流センター サンパウロ州バルエリ市
支店 ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市
2014 年までに 20 支店を開設する計画
Tracbraz 社販売地域
ブラジル国内の SDLG 機械の
50を販売
2011 年は 280 台を販売売上は
5200 万レアルで対前年約 50の
増加を見込む
ブラジル国内の販売は Tracbraz 社
Alpha Maacutequinas(北部地域)
Solunor(北東部地域)Diferencial
Maacutequinas(南部地域)などのディストリ
ビューターが行っている
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TADANO
ラテンアメリカ市場ではタダノアメリカおよび各地域の販売代理店を通じた販売サービスを行っ
ている
ブラジルでは 1978 年にサンパウロ市に設立された地元資本の販売代理店 TDB do Brasil を通じクレー
ン等の建設機械の販売メンテナンスを行っていた
Tadano では長期目標として「LE(Lifting Equipment)分野世界 No1」を掲げておりブラジルを含む
BRICs 諸国を戦略市場と位置付けている
Tadano ではインフラ面を中心とした建設投資が活発化している中南米市場でのクレーン需要が今後
4~5 年で現在の 3 倍以上の年 1000 台に拡大するとみておりそのため2010 年 11 月サンパウ
ロ州イトゥ市にクレーンの製造販売メンテナンスサービスを手掛ける会社を販売代理店の TDB
do Brasil と合弁で設立すると発表
合弁会社ではクレーン完成車の輸入販売サービスにとどまらず日本や中国から輸入する半完成
品(クレーン上部)を Volvo 社が現地で製造するトラックに架装し完成車の組立製造も行う
合弁会社の概要
所在地 サンパウロ州イトゥ市
資本金 590 万ドル(約4億 7000 万円)
出資 タダノ51出資
TDB 社および同社社長カンポス氏49
役員構成 合弁会社の社長には TDB 社のカンポス氏が就任
取締役は 3 名うち 2 名は Tadano から選任
事業内容 建設用クレーン等の製造販売サービスなど
日本中国からクレーン上部(半完成品)を輸入し現地トラックに架装
タダノグループ製品の輸入販売サービス
クレーン部品の一部製造
販売計画 TDB 社の 2009 年の売上高 5570 万レアル(約 278 憶円)
2013 年に 4600 万ドル(約 37 億円) の売上を計画
2015 年にブラジルで約 600 台中南米全体で約 1000 台のクレーンの受注を計
画同年までに中南米市場での販売シェアを現在の 2 倍の 20に伸ばす
ブラジルで組立製造するトラックク
レーン
クレーン部分は日本中国から輸
入トラック部分はブラジル Volvo
社の製造
日本から輸入しているオールテレー
ンクレーン 日本から輸入する中古クレーン
ブラジルでは一般に中古機械の輸
入は厳しく規制されているが類
似製品がない機械に関しては「国
産無存在証明書」を取得すること
で輸入が認められる
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なおトラッククレーンに対する輸入関税はこれまで免税扱いが取られていたが類似製品を製造す
る国内メーカー保護の観点から 2011 年に輸入関税が 35に引き上げとなったこの輸入関税引き上
げにより輸入クレーンの価格競争力が弱まってきておりブラジルでの組立製造の重要性が従来以上
に高まってきている
また国産部品の使用率 60をクリアーすることで Finame ファイナンスの対象とすることも視野に
入れており部品の現地調達を進めていく考えも持っている
Terex Latin America
1999 年にブラジルに進出した米国の高所作業機メーカーの Genie Industries 社を 2002 年に Terex グ
ループが買収2004 年に Terex Latin America を設立した
ブラジル南部のリオグランデドスル州カショエイリーニャ市で道路建設機械の製造を開始
国内市場の約 4 割の販売シェアを持っているがカショエイリーニャ工場は将来の拡張スペースが不足
していたため2011 年 6 月に同州グアイーバ市に道路建設機械とアスファルト製造機の製造工場を
建設することになった
高所作業機の販売でもブラジル国内で約 4 割の販売シェアを持っている
2007 年にブラジルの労働安全衛生法(NR18)が建設作業現場における高所作業に対する安全規制を定
め高所作業に使用可能な機械の基準を定めたがTerex では同法令への対応をいち早く進めたことが
販売台数の増加に寄与
ブラジル国内での売上は数年前までラテンアメリカ地域の 50程度を占めていたがこの数年ブラ
ジル国内市場が他のラテンアメリカ地域を上回る伸びを見せており 70-80を占めるに至っている
グアイーバ工場概要
事業スケジュール 2011 年 6 月工場建設開始
2012 年第 2 四半期に完成予定
投資金額 2010 年から 5 年間で 15 憶レアル
敷地面積 50 万 m2(カショエイリーニャ工場は 35 万 m2)
製造機種 カショエイリーニャ工場で製造している機種から製造を開始する
徐々にカショエイリーニャ工場の製造ラインをグアイーバ工場に移管集約
将来的にバックホーローダースキッドステアローダー照明灯クレーン
鉱山用プラットフォームなども製造する予定
製造能力 カショエイリーニャ工場では現在年間 200 台~250 台の製造を行っている
が2 倍の 400 台~500 台の製造を予定
国産部品比率 40程度からのスタートになるがFiname ファイナンスの条件である 60ま
で徐々に引上げていく
従業員数 現工場の従業員数は約 250 人だが新工場では 650 人まで増員していく計画
33 29
35 35
50
-
10
20
30
40
50
60
2007年 2008年 2009年 2010年 2011年
売上高(憶ドル)
サンパウロ州バルエリ市
Terex 本社
売上高推移(単位憶ドル 2011 年は見込み
データ出所各種報道記事より J2B Consulting 編集
)
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販売拠点網
Volvo Construction Equipment Latin America
Clark Michigan の名前で 1975 年サンパウロ州のペデルネイラス工場において製造が開始
現在までペデルネイラス工場は南米唯一の製造拠点
本社はパラナ州クリチーバ市
1975 年 Clark Michigan ブランドでサンパウロ州ペデルネイラス市にて製造開始
当初はローダーとフォークリフトの製造からスタート
1987 年 Volvo 社Michigan 社Euclid 社の合併によりブラジル現法の社名を VME Brasil
Equipamentos に変更
1993 年 オフロードアーティキュレート式トラックの製造開始
1995 年 ボルボが経営権を掌握し社名を Volvo Construction Equipment に変更
2000 年 モーターグレーダーの製造開始
2006 年 油圧ショベル機の組立製造開始
2007 年 小型ショベル機の組立製造開始
2009 年 コンパクトローラーの製造開始
2011 年 油圧ショベル機の国内製造開始(14 トン21 トン24 トン)
ペデルネイラス工場概要
工場面積 敷地面積43 万 m2
建屋面積42 万 m2
製造機種 ホイールローダーモーターグレーダー小型ショベルコンパクトローラーア
ーティキュレート式トラック油圧ショベルの製造を行っている
小型ショベル及びモーターグレーダーは世界中でペデルネイラス工場のみで製造し
ている
世界の製造供給体制によりラテンアメリカ地域への輸出供給はブラジルから行って
いる米国にはアーティキュレート式トラックと小型ローダーをアジアヨーロ
ッパにはモーターグレーダーを輸出している
2007 年にブラジルの建設機械メーカーとして初めて小型ローダーの製造を開始し
たが米国工場への製造移管に伴い 2011 年にブラジルでの製造を停止した
製造能力 約 4000 台
従業員数 約 700 人
販売拠点 ブラジル国内に 37 販売拠点ラテンアメリカ全体で 82 拠点
カショエイリーリャ市
現工場
グアイーバ市
新工場
バルエリ市
本社
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投資概要 投資時期2011 年
投資金額1000 万ドル
12 万 m2 を増床油圧ショベルの製造ラインを新たに建設
従来は Volvo の韓国工場から輸入した部品からの組立を行っていたがアームブ
ーム車台などを含め 60以上の部品を国内で調達し 14 トン20 トン24 トン
のショベル機の国内製造を開始させた
組立製造から国内製造へ切替ることで Finame ファイナンスの利用が可能となっ
た
Volvo グループでは売上の 50はブラジル中国インドロシアで構成する BRICS 諸国で上げて
おりBRICS 各地域の建設機械市場でトップ 3 に入る戦略を立てている
ブラジルでは CNHキャタピラーコマツに次ぐ 4 番手に位置しているが油圧ショベル機を従来
の組立製造から Finame ファイナンスの対象となる現地製造に切換えたのはその一環
2008 年は 9 月に発生した金融危機以降売上ペースが鈍化したが通年では過去最高の売上高となっ
た
2009 年は米国の景気後退の煽りを受け輸出が大きく落ち込むものの国別の販売台数ではブラジル
は中国韓国に次いで 3 番目の市場に成長ラテンアメリカ地域全体の販売は米国を追い越した
2010 年のラテンアメリカ地域全体の販売台数は 4228 台うち 3202 台(75)をブラジル国内で販売
ブラジル国内での販売は対前年 57増加ラテンアメリカ諸国向け輸出も 53増加
なお以前はペデルネイラス工場で製造する機械の約 50が輸出に向けられていたがブラジル国
内の需要増大から現在では全体の 70~80が国内で販売されている
58 88 100
520
373
631700
0
100
200
300
400
500
600
700
800
1998年 2000年 2004年 2008年 2009年 2010年 2011年
ラテンアメリカ地域の売上高推移(R$million)
3202
306
154
147
124
295
0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500
ブラジル
チリ
アルゼンチン
コロンビア
メキシコ
その他
2010年のラテンアメリカ地域の国別売上台数
ラテンアメリカ地域の売上推移(単位100 万レアル 2011 年データは見込値)
ラテンアメリカ地域の国別売上台数(2010年 単位台)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
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販売拠点網
バックホーローダー
ホイールローダー
小型ローダー
油圧ショベル
アーティキュレート式トラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
森林機械
7632
31371884
12379
1411
26443
9208
37252012
16659
1675
33279
0
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
欧州 北米 南米 アジア その他 合計
Tracbel Entreposto Comercial Linck
Motiva Maacutequinas
Tecnoeste Maacutequinas
Dinacircmica Equipamentos
グループ全体の
6-7の売上高
ペデルネイラス工場
メインディーラーの Tracbel 社は
Volvo の建機の他に Tigarcat 社
(森林機械)Clark(フォークリフ
ト)Masseiy Ferguson(農業用ト
ラクター収穫機作付機)
Michelin(工業用タイヤ)の販売も
行っている
2010 年2011 年上期の地域別売上高比較 ( 単位100 万スウェーデンクローナ SEK)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
65 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
XCMG (Xuzhou Construction Machinery Group)
2004 年ブラジルへの輸入販売がスタート
2007 年下記の 3 ディストリビューターを通じブラジルへ本格参入
Ecircxito 社 ブラジル北東部パライーバ州
BMC 社 サンパウロ
GTM 社 サンパウロ
2011 年末までに国内の販売拠点数を 30 まで増やす計画を立てている
販売の主力は 20 トン~90 トンクラスのトラッククレーンだがコンパクトローラー油圧ショベル
ホイールローダーモーターグレーダーなどの販売も進めていく
XCMG では各ディストリビューターとそれぞれ個別に製造拠点の建設を進めている
またサンパウロ州内に 2 か所ブラジル東北部のペルナンブーコ州レシーフェ市に 1 か所物流セ
ンターを建設する計画を立てている
現在は輸入販売を通じ年間 2 憶ドルの売上を挙げているが現地製造がスタートする 2013 年には売
上を 5 億ドルに翌 2014 年には 10 億ドルに増やす計画
1Ecircxito 社
油圧ショベルバックホーローダーブルドーザーテレスコピック式マニピュレーターのブラジ
ル全域の独占販売権とクレーン機についてはブラジル北部北東部地域の販売権を持っている
販売台数 2009 年約 200 台
2010 年約 300 台
2011 年約 350 台
売上高 2010 年約 15 憶レアル
投資概要 2011 年合弁でホイールローダーの組立工場とスペアパーツの流通センターの建
設を開始
2013 年 1 月から製造開始の予定
建設地 ペルナンブーコ州スアペ市
投資金額 2500 万ドル
資金は Ecircxito 社が負担しXCMG 社は技術面での支援を行う
将来的には XCMG 社からの出資も検討されている
製造機種 バックホーローダーローダー油圧ショベル
製造台数 それぞれ月に 80 台年間で合わせて約 2800 台の組立を行う
製造台数は順次増やしていく予定
その他 工場完成後はこれまで中国からの輸出の場合で約 3 カ月掛かっていた顧客への引渡
期間を 15 日程度まで短縮が可能とみている
2BMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)社
各地域で提携しているブラジル全国のディーラーを通じ次の建設機メーカーの機械の販売を行って
いる
Shantuiブルドーザー
Hyundai小型ローダー油圧ショベルホイールローダー
XCMGモーターグレーダーコンパクトローラー
Zoomlionコンクリートミキサー車他
投資概要 XCMG 社と合弁でモーターグレーダーとコンパクトローラーの組立工場の建設に関
する協定を 2010 年に取り交わした
エスピリットサントス州の流通倉庫を 1000 万レアル掛けて改修し一部組立作業
をスタートさせている
建設地 未定
投資金額 初期投資が 1500 万ドル追加投資が 1000 万ドル
本格的な製造工場が建設する場合には更に 2 憶ドルの投資の可能性あり
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出資比率 BMC80
XCMG20
製造機種
製造台数
モーターグレーダー400 台年
コンパクトローラー400 台年
売上見込 16 憶レアル年
3GTM 社
サンパウロに拠点を置き 2007 年からクレーン機(20 トン~90 トン)の販売を行っている
吊り上げ荷重 100 トンまでのクレーンは 2010 年にブラジル国内で 800 台以上が発売されているが
そのうち 80が中国から輸入されたものでありXCMG が最大の輸出を行っている
GTM 社ではインフラ石油天然ガスを中心に今後 5 年間に 5000 億ドル程度のビジネスが建設重
機械市場にあると考えており2015 年単年で約 1000 台のクレーン機がブラジルに輸入されその
うち 80が中国から輸入されるとみている
また GTM 社では 2014 年のワールドカップと 2016 年のオリンピック海底油田開発を控えた今後 5
年間にわたりクレーン機市場は毎年 20のペースで成長すると予測している
販売台数 2009 年90 台
2010 年250~300 台
投資
スケジュール
2011 年 5 月合弁での工場建設を発表
2011 年 12 月建設スタート
2012 年中国から部品を輸入し組立製造からスタート
2013 年国産部品による現地製造へ切り替えていく計画
製品の一部はラテンアメリカ諸国及びアフリカ諸国への輸出していく
建設地 ミナスジェライス州ポウゾアレグレ市
投資金額 2 憶ドル
敷地面積 80 万 m2
製造機種 トラッククレーンコンパクトローラーモーターグレーダー油圧ショベルホ
イールローダー
製造台数 年間 5000 台
2014 年には 26000 台の製造5 億ドルの売上を計画
直接雇用 600 人
その他 2010 年に国内メーカー保護の観点からトラッククレーンに対する輸入関税が 0か
ら 35に引き上げになったことが工場建設に至った背景の一つに挙げられる
XCMG 社としては自社で輸入しているクレーン機はオールテレーンクレーンである
のに対し国内メーカーはトラックの車台に積載させるクレーンを製造しており吊
り上げ荷重も 50 トンまでで機種が違うため課税措置に対する抗議を行ってい
る
ただしブラジル通関時の製品価格には国内機種と比べ 50の差がありまだ価
格競争力があるとしている
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販売拠点網
XGMA
2010 年からブラジル市場での輸入販売が開始
油圧ショベル機ホイールローダーバックホーローダーモーターグレーダーロードローラー
ブルドーザー小型ローダーフォークリフトなど合計で年間 500 台の販売を計画している
販売は JM Maacutequinas 社Tractorbel 社Makbrazil 社West Maq 社AMG Maacutequinas 社の 5 社が行
っている
販売拠点網
ミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市
GTM 社と新工場の建設中
エスピリットサントス州
BMC 社と組立工場の建設を予定
(場所は正式発表されていない)
Ecircxito 社傘下の販売ディーラー
(16 社12 州) BMC 社傘下の販売ディーラー
(25 社11 州)
JM Maacutequinas
Tractorbel
MakBrazil
West Maq
AMG Maacutequinas
ペルナンブーコ州スアペ市
Ecircxito 社と新工場の建設中
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Yanmar South Ameacuterica
1957 年にサンパウロ市に現地法人を設立ディーゼルエンジンの輸入販売をスタート
2009 年に建設機械(小型ショベル小型ローダー等)の販売をスタート2010 年後半から本格的に販
売をスタートさせた全て日本からの輸入販売
農業機械(トラクター等)発電機などの販売も行っている
1957 年 サンパウロ市に Yanmar Diesel do Brasil 設立ディーゼルエンジンの輸入販売を開始
1960 年 サンパウロ州インダイアツーバ市にディーゼルエンジンの製造工場を建設
社名を Yanmar Diesel Motores do Brasil に変更
1970 年 社名を Yanmar do Brasil に変更
1980 年代 農業用トラクターの製造を開始
2001 年 農業機械部門の分離を行い Agritech 社に委譲
Yanmar do Brasil はディーゼルエンジンの製造および輸入販売に特化
2007 年 Yanmar South America に社名変更し組織改革を行いブラジル現法がラテンアメリ
カ全域を管轄することになった
2008 年 農業用噴霧器および高圧ポンプの製造を開始
2009 年 小型油圧ショベルバックホーローダー小型ローダーの販売開始
現工場風景
(出所wwwyanmarcombrempresaphp)
販売機種
写真出所wwwyanmarcombr
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販売拠点網 建設機械の販売ディーラーはアマゾナス州パラ州サンパウロ州サンタカリーナ
州に展開農業機械の販売ディーラーはブラジル中の全ての州に展開している
Yuchai
2010 年販売現地法人をサンパウロ市に設立
油圧ショベルアースドリルモーターグレーダーロードローラーホイールローダー等の輸入
販売技術サポートを行っている
サッカーワールドカップが行われる 2014 年までにブラジルで油圧ショベルの製造を検討している
Yutong
ホイールローダーとバックホーローダーを中心に輸入販売を行っている
2010 年のラテンアメリカ市場の売上は約 5000 万レアル
2011 年には鉱山開発用オフハイウェイトラックの発売を計画2011 年の売上は対前年で 20の増加
の見通し
今後 2 年~4 年の間にブラジル国内に製造拠点の建設を検討している
計画が実現となった場合の投資金額は約 1 憶レアル
販売拠点網
Marcomaq Tractor 社
Mundial Tractor 社
Lincetractor 社
Keeping Peccedilas para Tratores 社
Soler Peccedilas e Equipamenos 社
マナウス市
LVM da Amazonia 社
サンパウロ市
Robemar 社
シャペコ市
Sermaq Equipamentos 社
スマレ市
Sermaq Equipamentos 社
コケイロアナニンデウア市
LVM da Amazonia 社
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Zoomlion
2010 年から下記のディストリビューターを通じブラジル市場への輸入販売を行っている
Bramax 社 Brasif Maacutequinas 社 BMC 社
(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)
ブルドーザー
油圧ショベル
トラッククレーン コンクリートミキサー車
Terex 社のクレーンも販売して
いるがZoomlion 社製品が値
段が安いため多く売れてい
る
合弁で工場の建設を検討している
計画実現の場合投資金額は 2 憶ドルBMC
が 30出資する
コンクリートミキサーを年間 1000 台コンク
リートポンプを 150 台製造の見込み
販売拠点網
Bramax 社
ブルドーザー油圧ショベル
Brasif 社
トラッククレーン
BMC 社
コンクリートミキサー車
BMC 社は Zoomlion 社と合弁でコンクリ
ートミキサー製造工場の建設の交渉をし
ておりサンパウロ州リオ州等で土地
の選考をしている
実現する場合の投資金額は 2 憶ドル
BMC 社は 30の資本参加する模様
年間 1000 台のコンクリートミキサー
車150 台のコンクリートポンプを製造
する計画
中古建設機械ディーラーMRT社の展示機械(サンパウロ市)
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16主な建設機械企業と会社 HP
Bobcat httpwwwbobcatcom
Case Construciton wwwcasececom
Caterpillar wwwcaterpillarcombr
Doosan wwwdoosaninfracorecombr
Foton wwwbramaxcombr (Bramax 社)
Hyundai wwwbrasilmaquinasindbr (BMCBrasil Maacutequinas Construccedilotildees 社)
JCB wwwjcbcom
John Deere wwwdeerecombr
Komatsu wwwkomatsucombr
Liebherr wwwliebherrcombr
Liugong wwwsomatratorescombrliugong (Soma Tratores 社)
wwwbhmaquinascombrsiteempresa (BHM Equipamentos 社)
Lonking wwwgrupomeggacommeggadig (Grupo Megga 社)
New Holland wwwnewhollandcombr
Sany wwwsanydobrasilcom
SDLG wwwsdlglacompt-br
Shantui httpbrasilmaquinasindbr (BMCBrasil Maacutequinas Construccedilotildees 社)
Sunward wwwsunwardbrasilcombr
Terex wwwterexrbcombr wwwterexlacom
Volvo Construction wwwvolvocecom
XCMG httpxcmgbrasilcom
XGMA wwwxgmabrasilcombr
Yanmar wwwyanmarcombr
Yuchai wwwyuchaidobrasilcombr
Yutong wwwyutongdobrasilcombr
Zoomlion wwwzoomlioncombr
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17ブラジル国内のパーツメーカー
ブラジルは 2011 年に世界で第 7 位となる 341 万台の自動車を製造航空機産業では世界第 4 位の地
位に位置しており進んだ工業力を持っている
建設機械分野においても国産部品 60の使用条件をクリアすることで販売に有利な低利で長期の
ファイナンス制度(Finame)が利用できることから各メーカーとも国産部品の使用率の引き上げに力
を入れており技術を備えたパーツメーカーが多く存在している
品質の問題と製造開発に伴うコストや時間の問題などから基幹部品に関してはグループの他地域の
工場から輸入するケースも一部のメーカーにみられるがブラジル国内のパーツメーカーを通じほぼ
全種類の部品を調達することが可能と言われている
技術品質面からもブラジルのパーツメーカーが製造する製品は各メーカーの定める基準を充足でき
るレベルと言われている
ただしいわゆるldquoブラジルコストrdquoによりブラジル国内で調達する部品や完成機械が必ずしも海外か
ら調達(輸入)するものに較べて割安になるとも限らない
ldquoブラジルコストrdquo
高い資金調達コスト
高い人件費
高い材料コスト(鋼材の価格は 20程度割高と言われる)
高い税金
高いロジスティックコスト
また尐ロットでは注文を受けないケースやコストが既存メーカー比で高くなることもあるため新
規参入企業にとっては国産比率を維持しながら競争力のある価格を設定するのは容易ではない
なおブラジル国内のパーツメーカーは独立系の会社がほとんどであり特定の建機メーカーにだけ
製品を供給するよりも複数の建機メーカーに製品を供給するケースが一般的である
主な建設機械関連のサプライヤー 社名 HP 主要製品
Bosch wwwboschcombr 機械エンジン部品
Compromem wwwcopromemcombr バケット
Cummins wwwcumminscombr エンジン
Deutz wwwdeutzcombr エンジン
Eaton wwweatoncom 油圧シリンダーエンジン部品
Isringhausen httpwwwisricombr シート
Italtractor wwwgroup-itmcom クローラーシューローラーセグメントアイドラー
NWM httpwwwnav-internationalcombr エンジン
Painco wwwpaincocombr アームバケット車台ローラー
Parker wwwparkercom 油圧部品
Pedertractor タンク
Pilkington wwwpilkingtoncomsouth-americabrazilportuguesedefaulthtm
ガラス製品
SIAC wwwsiaccombr キャブフレーム
Siemens VDO wwwvdocombr 電気電子部品
Thyssenkrupp wwwthyssenkrupp-forginggroupcom クランクシャフトサスペンショントランスミッション
Tratorgel httpwwwtratorgelcombr バケット
ZF Sistemas de Direccedilatildeo
wwwzfcom トランスミッションクラッチ車台部品
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18販売ディストリビューター
ブラジルは日本の 23 倍という広大な国土面積のため複数のディストリビューターを通じいくつか
の地域に分けて販売網を展開するのが一般的である
また各ディストリビューターも一つのメーカー製品だけの販売を行うのではなく複数のメーカー
製品を扱うのが一般的である
下記は主要メーカーおよび主要ディストリビューターの取引関係を抜粋したものである
なお建設機械のディストリビューターには資金力が豊富な有力企業が多くHyundaiXCMG
Zoomlion と合弁で工場を建設する BMC 社Foton Lovol と合弁で工場を建設する Bramax 社や
XCMG と別に合弁で工場を建設する Ecircxito 社や GTM 社などの例もある
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Ammann O
Bobcat O
Bomag O O O
Case O
Caterpi l lar O O O O
Clark O
Doosan O O O O
Foton Lovol O
Goodsense O
Hyster O
Hyundai O O
JCB O
John Deere O
LBX O
Liugong
Massey Ferguson O
Mul ler O
New Hol land O
SDLG O
Shantui O
Sunward O
Terex O O
Tigercat O
Volvo O
Wacker Neuson O
XCMG O O
Yale O
Zoomlion O O O
ディストリビューター
メーカー
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19建設機械レンタル
ここ数年の傾向として販売に占めるレンタル会社への割合が増加している
Sobratema が各社からヒアリングし集計したデータによると数年前まで販売に占めるレンタル会社
への割合が約 20だったものが現在は 26まで増加しているという(下表左)
メーカー別でも各企業とも販売台数の 15 から 14 をレンタル会社向けに販売しているSanyではレ
ンタル会社への販売の割合は 60に上っている
販売に占めるレンタル会社への割合 各社のレンタル会社への販売の割合
維持メンテナンスの手間と人員を外注化する必要な建設現場で最新の建設機械を必要な時期だけ利
用可能といったレンタル機械のメリット以外に銀行の融資金利が高い点銀行が融資基準を厳格化
し融資を受けづらくなってきた点手元資金をできるだけ流動化させておきたい点業容の拡大スピ
ードに資金調達が間に合わないといった金融資金面での事情もレンタル会社への販売の増加の原
因として挙げられている
レンタル会社への販売に対する各社の見解
Case 40の販売がレンタル会社に仕向けられておりその傾向は 2015 年位までは続く
ものと予想
JCB 現在はレンタル向けの販売は 26だが2014 年のワールドカップ開催年に近付く
につれその割合が増加し2015 年頃までに 30~35位まで増加するものと予
想
New Holland レンタル会社への販売増加は最近数年間の傾向であり2010 年に 22まで増加し
た今後もその傾向は続き数年後には 40まで増加すると予測
Sany 現在サンパウロ州で建設中の工場の完成後にはレンタル会社への販売の割合が
60まで増加するものと考えておりレンタル会社への販売戦略を練っている
現在のレンタル会社への販売の割合は約 40
Volvo 現在のレンタル会社への販売は 25だが今後数年内に 30以上に増加すると予
想特に巨大プロジェクトで使用される建設機械にその傾向が顕著とみている
Escad Rental
(国内最大手のレンタル会社)
2011 年のレンタル会社への販売の割合は 30と予測
20
26
0
5
10
15
20
25
30
従来 現在
40
26
20
22
60
25
0 20 40 60 80
Case
JCB
Komatsu
New Holland
Sany
Volvo
出所MampT 誌(Sobratema) 出所MampT 誌(Sobratema)
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20建設機械の輸入動向
Abimaq(ブラジル機械装置工業会)によると建設機械の輸入台数は下記グラフの通り金融危機が発生
する 2008 年まで急激な勢いで増加している
Abimaq には国内製造を行う建設機械メーカーが加盟しているが国内で製造していない機種を輸入
で代替しながら旺盛な国内需要に応えている
またブラジル通貨のレアル高による輸入機械の価格競争力の上昇が輸入台数増加の大きな要因とし
て指摘されている
「ブラジルコスト」と呼ばれる高い製造コスト(高人件費高金利高税率)もあり輸入に際し 10
~14の輸入関税が掛かり国際的にも割高な輸送コストや通関コストを勘案しても中国や韓国から
の輸入機械の価格は国内で製造される同種の機械よりも 20~40程度割安と言われている
ブラジル通貨高はしばらく続くものと予測されており建設機械の増加は一定の割合で増加するもの
と予想される
2001 年から 2011 年の間主要機種の輸入増加率は下記の通り増加いずれも 600を超す大きな伸び
を示している
Abimaq に加盟しないメーカーの建設機械の輸入も大きく増大している
多くの中国系および韓国系メーカーが 2007 年頃より輸入販売を通じブラジル建設機械市場への参入
を果たしており正確な統計はないが 30 社以上の中国韓国系メーカーがブラジルへの輸入販売を
行っているとみられている
2010 年に輸入された建設機械の 13 は中国からのものと推測されている
低価格を武器に輸入開始してから間もないが Shantui はブルドーザーHyundai は油圧ショベル
SDLG はホイールドーザーでそれぞれ 10前後の販売シェアを既に獲得しているとみられている
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
624
601
1840
752
0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000
ホイールローダー
油圧ショベル
コンパクトローラー
スキッドステア
建設機械の輸入台数の推移
単位 (台)
輸入台数増加率(2001 年2011 年)
出所Abimaq
出所Abimaq
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新規参入メーカーの参入時期
ブルドーザー ホイール
ローダー 油圧ショベル
モーター
グレーダー
バックホー
ローダー
コンパクト
ローラー
(2003 年) Hyundai
2007 年 Hyundai Liugong
Doosan
2008 年 Shantui Doosan Liugong Sany
XCMG XCMG
2009 年 SDLG
2010 年 XCMG XGMA
Lonking Shantui XCMG XGMA
Lonking Shantui XCMG XGMA
Liugong Sany Shantui XGMA
Liugong XCMG XGMA
Liugong Lonking Sany Shantui XGMA
国内の製造メーカーで構成される Abimaq の販売統計データと輸入業者も含めた建設機機械のデー
タを集計している業界団体 Sobratema の 2011 年の販売統計データを比較してみた
Abimaq 加盟企業は販売全体の 13を輸入機械が占めている
販売台数の差の約 5000 台が Abimaq 非加盟企業による輸入と考えられその多くが中国および韓国
からの輸入と推測される
Abimaq 非加盟企業を含めた Sobratema の統計では販売全体の 29を輸入機械が占めている
ただしHyundaiDoosanSanyXCMG などは現在ブラジル国内で工場を建設中でありこれ
までの輸入販売を国内製造販売に切り替えていく方針を取っているCaterpillarCNHJCB などの
既進出の製造メーカーも増産に向けた設備投資を行っている
新規参入企業による新工場が完成し既進出企業の設備投資が終了する 2012 年あるいは 2013 年頃
から国産機械が販売シェアを挽回するシナリオも想定できる
販売台数 輸入機械 割合 販売台数 輸入機械 割合
ドーザー 1022 - 0 1200 200 17
油圧ショベル 6300 2873 46
ミニショベル 850 850 100
ホイールドーザー 3986 206 5 5225 1425 27
スキッドステアローダー 2947 1390 47 3300 1724 52
モーターグレーダー 1922 - 0 2300 320 14
バックホーローダー 8239 - 0 8150 562 7
コンパクトローダー 2177 460 21 2200 700 32
オフハイウェイトラック 99 - 0 170 70 41
合計 24676 3119 13 29695 8724 29
Abimaq集計 Sobratema集計
4284 1063 25
出所Abimaq と Sobratema の 2011 年の販売統計データ
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下表は Abimaq の全業種の加盟企業の輸出入貿易額の推移である
2004 年以降輸入の伸びが輸出の伸びを大きく上回り輸入超過の状態が継続拡大している
輸出に関しては金融危機以降の輸出地域の経済回復の立ち遅れとブラジル通貨高によるブラジル製
機械装置の価格競争力の低下により 2008 年の水準まで未だ回復していない
ABIMAQ(ブラジル機械装置工業会)加盟企業の輸出入貿易額の推移
(2011 年データは 2011 年 10 月時点での推計による単位US100 万ドルFOB ベース)
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
輸出
輸入
日本や中国韓国といったアジア諸国から建設機械を輸入する場合海上輸送に約 40 日
通関手続きに 5 日~10 日程度掛かるため約 15 カ月の日数が必要になる
多くのアジア系メーカーが輸入販売から国内での組立あるいは製造への切り替えを行う背景
には距離と時間のハンディキャップおよび為替変動リスクや在庫リスクを軽減すること
も背景にあると考えられる
(西回り経由の輸送もあるがリードタイムは同じく約 15 カ月)
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21建設機械の輸入に関わる税金
ブラジルへの輸入品対する関税率(輸入税率)は輸入製品ごとに決められている NCM コード()「メル
コスル対外共通関税コード」により決められる
平均関税率は 14前後とされているが 0~35と製品によって大きな差がある
() HS コードの分類をベースにしており8 桁で構成されている最初の 6 桁までは日本の関税番号
と同一解釈
輸入税(II) 以外にも工業製品税(IPI) 商品流通サービス税(ICMS)社会統合基金(PIS)社会保険融資
負担金(Cofins)なども課税される
税金以外にも SISCOMEX(貿易統合システム)手数料や港湾税(商船更新追加税 AFRMM海上運賃の
25)などの費用も必要になるさらに割高な通関倉庫手数料やロジスティック費用なども加算す
ると最終コストは FOB 価格に比べかなり大きな金額になる
主な建設機械の NCM コードおよび輸入税(II)工業製品税(IPI )および商品流通サービス税(ICMS)の税
率は下記の通りで機種や馬力によって税率は異なっている
NCM コード 建設機械種類 輸入税
(II)
工業製品税
(IPI)
サービス税
(ICMS)
84291190 ブルドーザー 10 0 12 84295211 油圧ショベル(650HP 以上) 0 0 12 84295212 油圧ショベル(54HP 以下) 0 0 12 84295219 油圧ショベル(55HP~649HP) 14 0 12 84295199 ホイールローダー 14 0 12 84295192 小型ローダー 0 0 12 84292090 モーターグレーダー 14 0 12 54295900 バックホーローダー 14 0 12
一例として下記は油圧ショベルを例に建設機械を輸入した場合のコストを試算したものである
(本試算は輸入コストの概要を説明するものでありその正確性を保証するものではありません)
II 輸入税 1400 14000000R$ 000 -R$
IPI 工業製品税 000 -R$ 000 -R$
PIS 社会統合基金 165 2100827R$ 165 2066116R$
Cofins 社会負担金 760 9676534R$ 760 9516654R$
ICMS 商品流通サービス税 1200 18406443R$ 1200 16329156R$ 税金合計 44183804R$ 税金合計 27911926R$
対CIF税率 442 対CIF税率 279
55HP以上649HP以下 54HP以下650HP以上
油圧ショベル機
CIF価格R$100000000
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輸入税
(II)
当該輸入製品の NCM コードにより税率が決められる
油圧ショベルの場合下 2 桁が HP(馬力)により分類されている
55HP 以上 649HP 以下の油圧ショベルは 14の輸入税が適用されそれ以外
(54HP 以下および 650HP 以上)の油圧ショベルに対する輸入税 は免税(税率
ゼロ)となっている
国内で類似製品が製造されていない場合輸入関税が免除される場合があ
る
(免税の適用を受けるには商工開発局内の貿易審議会の承認が必要)
工業製品税
(IPI)
国産品輸入品に関わらず工業製品に課税される
輸入税と同じく NCM コードにより税率が定められている
ほとんどの製品に 0~20の税率が適用される
建設機械は社会生活に占める必要性の度合いが高いとみなされておりほと
んどの機種に対する工業製品税は免税扱いとなっている
商品流通サービス税
(ICMS)
州税であり税率は州によって異なる
サンパウロ州内の商品流通サービス税の税率は通常 18だが特定商品に対
しては 25127の税率が適用される
運輸サービス関連の製品には低税率が適用されほとんどの建設機械に通常
の 18よりも低い 12の税率が適用されている
社会統合基金(PIS)
および
社会負担金(Cofins)
税金ではなく負担金だが連邦税に準じたものとして処理されている
NCM コードにより税率が決められる
なおメルコスール(南米南部共同市場)地域においては 1995 年より域内関税は原則撤廃されている
メルコスル(南米南部共同市場)
1994 年に署名されたアスンシオン条約により域内関税の撤廃を目的としたメルコスールの発足を
行うことで合意1995 年関税同盟として発足
(1)正式加盟国アルゼンチンブラジルパラグアイウルグアイベネズエラ(注)
(注)2006 年 7 月メルコスール正式加盟に関する議定書に署名現在正式加盟の確定に必要な加盟
国による批准手続きが進行中アルゼンチンウルグアイ及びブラジルは批准済み
パラグアイは国会において承認手続中現在投票権なしで会議に参加中
(2)準加盟国ボリビアチリコロンビアエクアドルペルー
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22Finame ファイナンス制度
ブラジルでは機械や設備の購入の際に BNDES(ブラジル国立経済社会開発銀行)の特別制度融資の
Finame( Financiamento de Maacutequinas e Equipamentos「機械機器融資」)を利用することが可能
60以上の国産部品を使用することが Finame ファイナンスの適用条件となっている
国産機械でも国産部品の使用比率が 60を下回る場合や輸入 CKD 部品による組立製造機械は
Finame の対象にならない輸入機械機器も Finame の対象となっていない
国産化率の算定は「金額」および「重量」の両方が基準となっておりそれぞれが 60以上の条件
を満たす必要がある
金額ベースでの基準= 輸入品価格_
国内販売価格 =40以下
重量ベースでの基準= 輸入品重量_
製品重量 =40以下
申請時は勿論不定期に BNDES による査察が行われ 60の基準が満たされているかチェックが行わ
れる査察により条件違反が発覚すると当該製品あるいは当該メーカーの全製品が Finame の対象
から外されたりといったペナルティが課される可能性がある
したがって各製造メーカーは為替による輸入コストの変動や原材料部品の調達価格の変動を常にチ
ェックし基準を維持していく必要がある
金額ベースの基準では国内販売価格が分母となるため割引価格によっては基準を下回ることも考え
られ販売時には注意が必要である
Finame ファイナンスでは次の点がメリットととして挙げられる
一般のファイナンス制度に較べて低利
最大で 60 ヶ月までの長期ファイナンスが可能
製品価格の最大 100までの融資が可能
最大 12 ヶ月まで返済猶予が可能
金融取引税が免税
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CNH の販売金融会社の CNH Capital ではホームページで Finame ファイナンスおよび一般のファイナ
ンスの返済シミュレーションを公開している
(wwwcnhcapitalcombrazilptPagesSIMULADORESaspx)
下記はその試算例である(試算日2012 年 2 月 12 日)
この返済シミュレーションによると Finame ファイナンスの金利(年利)が中小企業向けの場合で 8
一般企業向けだと 9であるのに対し一般のファイナンスでは 337と大きな差を見せている
支払金利の総額でみると倍以上の差が生じている
この金利負担額の差のために建設機械の購入に当たっては非常に高い割合で Finame ファイナンスが
利用されている現地製造メーカーからすると製造する機械が Finame の対象になるか否かが販売成
績に大きな影響を与えることになる
現金価格では 10や 20程度割安であってもFiname ファイナンスが使えない輸入機械の場合分
割払いの総支払金額は逆転する可能性がある
下記は国産部機械と輸入機械で 20の価格差があるケースを比較したものだが輸入機械の返済金額
の合計は国産機械を上回る結果になっている
この数年多くの建設機械メーカーが新規にブラジルでの投資を発表既存メーカーも輸入販売から
国内製造に切り替えるための投資を続けているが背景には Finame ファイナンスの対象とすること
で販売促進につなげていく狙いがある
Finame Finame
(一般企業向け) (中小企業向け)
借入金額
借入期間
適用金利
(年利)
元利均等払い
返済金額合計 R$ 64385298 R$ 63481078 R$ 85578878
支払金利総額 R$ 14385298 R$ 13481078 R$ 35578878
R$ 50000000
48か月
毎月返済
元金均等払い 返済方法
一般のファイナンス
9 8 337
国産機械 輸入機械
Finameの対象 Finame対象外
Finame
(中小企業向け)
借入金額 R$ 50000000 R$ 40000000
借入期間
適用金利
(年利)
元金均等払い 元利均等払い 差額
返済金額合計 R$ 63481078 R$ 68463102 -R$ 4982024
支払金利総額 R$ 13481078 R$ 28463102 -R$ 14982024
返済方法毎月返済
48か月
一般のファイナンス
8 337
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23販売金融会社
ブラジルではかつて年率 1000を超えるハイバーインフレに苦しめられたが 1994 年にスタートし
た経済プラン「レアルプラン」が成功し安定した経済情勢が続いている
ブラジルでは 2011 年後半から世界経済の先行き懸念の高まりからそれまでの金融引締め策から一転
して 4 回に渡り連続で金融引下げを行うなど金融緩和に軸足を移しており基準金利(年間ベース)は
125から 2012 年 2 月時点で 1050まで低下ブラジルにとっては史上最低水準での推移が続い
ている
とはいうもののブラジルは世界有数の高金利国でありブラジル中央銀行の集計データによると
2011 年 11 月の法人向け貸出金利(年利)は平均で 298となっている
企業が販売を行う上でファイナンス特に長期ファイナンスに対する金融機関の厳しい審査環境が販
売促進の障害になっている
そのため独自に販売金融会社を保有している建設機械メーカーがいくつか存在している
いずれの販売金融会社も Finame ファイナンスの取扱をしているがFiname ファイナンスの対象外
の機種に対しては一般のファイナンスを提供している
法人向けの貸出平均金利(年利)の推移 (単位)
(出所ブラジル中央銀行)
建設会社系販売金融会社
銀行名 概要 総資産
(2011 年 9 月時点
単位100 万レアル)
Banco Caterpillar httpbrfinancecatcom 3126
Banco CNH Capital wwwcnhcapitalcombrazilptPagesHOMEaspx
1999 年Banco New Holland 銀行を設立
融資業務のほかにリースの取扱や建設機械に対する保険の販
売も行っている
3755
Banco John Deere wwwdeerecombrpt_BRagjohndeerebankindexhtml
1987 年前身の Banco Agroinvest 銀行設立
2532
Volvo Financial Services
wwwvfscocomfinancialservicesbrazilpt-brPageshomepageaspx
18 年前に設立
建設機械だけでなく自動車トラックバスなど Volvo グル
ープ全体の製品に対する融資業務のほかにコンソーシアム制
度による販売リース業務保険の販売も行う
2392
20
22
24
26
28
30
32
2009年
12月
2010年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
11月
12月
2011年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
11月
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24その他建設機械メーカーの販売金融面での取り組み
Hyundai
現在は輸入機械の販売を行っており Finame ファイナンスの対象とはならないためオ
ランダ系の DLL 銀行()と提携
販売促進を優先するため自社の販売マージンを削りFiname の条件に近い年利 9の
特別融資をユーザー向けに行っている
LiuGong LiuGong 社の製品の販売価格はブラジルで製造している競合社の製品と比べ 15~
30程度安いという
ただし競合会社の製品が Finame ファイナンスの対象となる場合分割払いの支払金
利を考慮すると価格差が縮小あるいは逆転することもあるために販売の障害になるこ
ともあった
そのため DLL 銀行と提携しユーザー向けの低利のファイナンス制度をスタートさせ
た
2011 年 12 月時点での金利は月利で 130(年利換算で 168)
Finame ファイナンスに較べると高い金利だが一般の銀行ファイナンスよりは低利で
長期のファイナンスを提供している
Manitowoc DLL 銀行と提携し Manitowoc Finance という名のファイナンスシステムを販売店で展開
している
ユーザーが直接製品を輸入する場合には保証状の発行を省略するなどの便宜も与えてい
る
Sany Sany では中国からの CKD 部品による組立製造を行っているため Finame ファイナンス
の対象となっていない
そのため独自に 6 回払いまでの割賦販売を行っていた
2011 年 9 月DLL 銀行と提携し「Sany Financial Services」と呼ばれるユーザー向けの
ファイナンス制度をスタート
支払は 60 回まで月利 118(年利換算で 1512)で一般の銀行ファイナンスに比べ
低利な条件になっている
12 回払いまでの支払いの場合には月利は 038(年利換算 466 )と Finame ファイナ
ンスを上回る有利な金利を設定している
提携開始後 1 カ月余りで既に Sany Financial Services を通じ 25 台の販売契約が成立
今後は販売全体の 70で Sany Financial Services が利用されるものと見込んでいる
ただしクレーン機に関しては DLL 銀行が既に競合他社とファイナンスの提携してい
ることから DLL 銀行以外の銀行との提携を交渉している
また現在サンパウロ州ジャカレイ市に工場建設を進めているが工場が完成する
2013 年までに DLL 銀行のサポートを受けながら自前の販売金融会社の設立を計画して
いる
ジャカレイ工場で製造される機械は Finame ファイナンスの適用となる 60以上の国産
部品を使用する計画であり設立を予定している金融会社では Finame ファイナンスの
取扱も行う
SDLG 輸入機械のみを取り扱っており Finame ファイナンスと対象とならないため SDLG
Financial Services と呼ばれる自社ファイナンスを創設し一般の銀行ファイナンスに
比べて有利なファイナンス制度を行っている
2011 年 9 月時点での金利は月利で 15(年利換算で 196)
36 ヶ月までの融資を行っている
()De Lage Landen Brasil 銀行
httpwwwbancodllcombr
オランダ系民間銀行
ブラジル市場には 1998 年に参入
農業関連や建設機械向けのファイナンスを行っている
Komatsu や CiberManitowacDoosanHyundaiSany などと提携し各ユーザーへのファイナン
スを行っている
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25投資インセンティブ
工場を新たに建設する場合には州や市からインセンティブの供与を受ける可能性がある
下記は最近の建設機器メーカーのブラジルへの投資に対するいくつかの例である
インセンティブの内容は州や市によって異なり投資の規模や将来の雇用者数などを考慮の上交渉
によって決められる
ただしインセンティブ供与の条件として計画通りの投資の実行や一定期間の工場移転の禁止地元
住民の優先的採用地元企業からの優先的調達などの条件が付帯されることもある
付帯条件が実行されない場合には遡及して税金の支払いを求められるなどのペナルティが課される場
合もあるためインセンティブを交渉するにあたっては慎重に投資計画を検討する必要がある
メーカー Caterpillar
投資内容 パラナ州カンポリンポ市に新工場を建設
投資金額1 憶ドル
直接雇用約 1000 人
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS を従業員の賃金や教育支援などにより最大で 48 カ
月までの支払繰延
職業訓練に対する州政府の補助
州政府による工場周辺の交通整備
メーカー Dooson
投資内容 サンパウロ州アメリカーナ市に工場建設
投資金額7600 万ドル
直接雇用300 人
インセンティブ 162 万 m2 の工場用地の供与
資本財の購入に対する商品流通サービス税(ICMS)の支払繰延
Proacute-Veiacuteculo 制度の適用
(ICMS クレジットの設備更新工場拡張新しい製造ラインの建設新製品の
開発に充当することを認める制度)
Promaie 制度の適用
(アメリカーナ市が創設した税制恩典制度)
不動産税 IPTU の免除
生存者件不動産譲渡税 ITBI の免除
サービス税 ISS の 2への減免
商品流通サービス税 ICMS の 50の還付
メーカー Hyundai
投資内容 リオデジャネイロ州イタチアイア市にショベル機バックホーローダーロー
ダー等の製造工場を建設
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS の減免措置
不動産税 IPTU の減税措置
メーカー Manitowoc
投資内容 リオグランデドスル州パッソフンド市に工場を建設
投資金額7000 万レアル
直接雇用340 人
インセンティブ 45 万 m2 の工場用地の供与
周辺道路のアスファルト舗装工事
10 年間にわたり商品流通サービス税 ICMS の免除
不動産税 IPTU の免除
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メーカー Sany
投資内容 サンパウロ州ジャカレイ市に新工場建設
投資金額2 憶ドル
直接雇用約 1000 人
インセンティブ 必要な認可取得に当たりジャカレイ市がサポートを行う
周辺道路の整備
排水設備の整備
不動産税 IPTU の採用従業員数に応じた減免
メーカー XCMG
投資内容 ミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市に合弁で工場を建設
投資金額2 憶ドル
直接雇用600 人
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS の減免
いくつかの市税の免除
工場用地 80 万 m2 の一部(225 万 m2)をポウゾアレグレ市が供与
(出所新聞報道等から編集)
なお以下をはじめとする政府関係諸機関がブラジルへの投資に対する相談を受け付けている
INVESTE SAtildeO PAULO (サンパウロ州政府投資誘致機関)
httpwwwinvestespgovbr
INVESTE RIO (リオデジャネイロ州政府投資誘致機関)
httpwwwinvesteriocombr
SUFRAMA (マナウスフリーゾーン監督庁)
httpwwwsuframagovbr
Apex-Brasil (ブラジル輸出投資振興庁)
httpwwwapexbrasilcombrportal
RENAI (国家投資情報ネットワーク)
httpwwwmdicgovbrsistemas_webrenai
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26建設機械価格例
出所(1) MF Rural wwwmfruralcombr
(2) Web Pesados wwwwebpesadoscombr
(3) Edmaq ndash Maacutequinas e Equipamentos wwwedmaqcombr (4) Mercado Livre wwwmercadolivrecombr
(注) 本データは上記 WEB 内で調査時点(2012 年 3 月)表示された販売提示価格を一覧したものであり
実際の売買価格と相違する場合がありますまた実際の仕様や使用状況などの確認は行ってません
機種 年式 メーカー モデル 値段 出所クローラーショベル 2007 CATERPILLAR 345 33000000R$ 2クローラーショベル 2007 HYUNDAI 250-LC 25000000R$ 2クローラーショベル 2008 JCB JS-200-LC 27000000R$ 2クローラーショベル 2008 KOMATSU PC200 28000000R$ 2クローラーショベル 2008 KOMATSU PC300 35000000R$ 2クローラーショベル 2008 NEW HOLLAND E130 SRLC 10000000R$ 3クローラーショベル 2009 HYUNDAI R-210-7 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 CATERPILLAR 312 20000000R$ 2クローラーショベル 2010 CATERPILLAR 245 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 DOOSAN DX-180 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 HYUNDAI ROBEX210 32500000R$ 2クローラーショベル 2011 SANY SY210C 39000000R$ 2クローラードーザ― 2010 KOMATSU D-65 32000000R$ 2クローラードーザ― 2010 KOMATSU D-60 32000000R$ 2クローラードーザ― 新車 XUANHUA SD6G 39000000R$ 1クローラードーザー 2008 CATERPILLAR D8T 120000000R$ 2バックホーローダー 2008 CATERPILLAR 416-E 15000000R$ 2バックホーローダー 2008 JCB 3CX 15500000R$ 2バックホーローダー 2008 VOLVO L150 29000000R$ 4バックホーローダー 2009 JCB 3-C 14500000R$ 2バックホーローダー 2010 CASE 580M 18500000R$ 2バックホーローダー 2010 JCB 4CX 21000000R$ 2バックホーローダー 2010 NEW HOLLAND LB-90 15000000R$ 2バックホーローダー 2011 CASE 580 20500000R$ 2バックホーローダー 2011 JCB 3-C 15990000R$ 2バックホーローダー 2011 SHANDONG W230-25 15400000R$ 2バックホーローダー 新車 YANMAR CBL40 4X4 TURBO 15500000R$ 1ホイールローダー 2008 CASE W20E 20000000R$ 2ホイールローダー 2008 CASE 621D 26000000R$ 3ホイールローダー 2008 HYUNDAI HL740-7 20000000R$ 2ホイールローダー 2008 JCB 426-ZX 19000000R$ 2ホイールローダー 2009 CATERPILLAR 938 36500000R$ 2ホイールローダー 2009 SHANDONG CL936 19000000R$ 3ホイールローダー 2010 HYUNDAI HL757-7 26000000R$ 2ホイールローダー 2010 LONKING 835 8500000R$ 2ホイールローダー 新車 CHANGLIN 937H 16500000R$ 1ホイールローダー 新車 LIUGONG CLG835 20800000R$ 1ホイールローダー 新車 XUANHUASHANDONG ZL30 19000000R$ 1ホイールローダー 新車 YADONG YG918 11500000R$ 1ホイールローダー 新車 YANMAR V4-6 4X4 13500000R$ 1モーターグレーダー 2006 CATERPILLAR 120H 32000000R$ 2モーターグレーダー 2007 CATERPILLAR 12-H 47000000R$ 2モーターグレーダー 2011 LIUGONG 416 33000000R$ 2モーターグレーダー 新車 LYUTONG PY165C-2 33000000R$ 1小型ショベル 2011 YUCHAI YC18 6000000R$ 4小型ローダー 2008 BOBCAT S185 5500000R$ 4小型ローダー 2008 CASE 420 7000000R$ 2小型ローダー 2010 CASE 410 7500000R$ 2小型ローダー 2010 CATERPILLAR 232-B 7500000R$ 2小型ローダー 2010 VOLVO MC70B 8000000R$ 2小型ローダー 2012 CASE SR175 8000000R$ 2油圧ショベル 2007 HYUNDAI R210LC7 22000000R$ 4油圧ショベル 2009 NEW HOLLAND E-50 13000000R$ 2油圧ショベル 2010 CATERPILLAR 225 34000000R$ 2油圧ショベル 2012 YUCHAI YC230LC 39000000R$ 4油圧ショベル 新車 JCM JCM9210 38000000R$ 1油圧ショベル 新車 JONYANG JY230E 38000000R$ 1
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272016 年までのインフラ投資予測
Sobratema はブラジル全国で行われているあるいは今後行われる予定のインフラ投資案件に関する
調査結果を 2011 年 10 月に発表
調査結果によると 2011 年から 2016 年に 12265 件のインフラ関連投資が計画されている
この数字は 2010 年に行われた前回調査の 9550 件を 285上回るものとなっている
金額ベースでは 2010 年の 12 兆レアルが 2011 年には 148 兆レアルへ 213の上方修正が行われた
石油天然ガス開発港湾整備ワールドカップオリンピック関連都市交通整備関連のプロジェ
クトの増加が全体の数字の押し上げている
交通セクターではサンパウロ~リオ間で検討が進められている高速鉄道プロジェクト単独で交通セク
ターの投資見込金額の 10に相当する 346 億レアルが見込まれている
9550
12265
-
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
2010年 2011年
1220
1480
-
200
400
600
800
1000
1200
1400
1600
2010年 2011年
複数地域にまたがるもの
79 工事
660 億レアル
ブラジル全体の 45
北部地域
1341 工事
890 億レアル
ブラジル全体の 60
北東部地域
4775 工事
3450 億レアル
ブラジル全体の 233
中西部地域
1234 工事
450 億レアル
ブラジル全体の 30
南部地域
1591 工事
1000 億レアル
ブラジル全体の 68
南東部地域
3238 工事
8350 億レアル
ブラジル全体の 564
インフラ工事件数推移 インフラ投資金額推移(単位10憶レアル)
北部
北東部
中西部
南東部
南部
出所Sobratema 2011
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地域別にはサンパウロおよびリオ市が含まれる南東部地域への投資が全体の投資金額の 50以上が
占めている
工事件数は北東部地域が全体の約 40を占めているがその約 70が衛生関連の工事となっている
出所Sobratema
燃料 石油ガスアルコールバイオ燃料その他
エネルギー 発電送電配電その他
住宅 都市整備住宅その他
ホテルリゾート ホテル関連工事
工業 工場倉庫物流センターその他
スポーツ サッカースタジアム等のスポーツ会場オリンピック公園その他
衛生 給水排水下水その他
ショッピング 主要ショッピングチェーンからヒアリング
運送都市交通 道路鉄道港湾水運地下鉄都市交通空港その他
1341
4774
1234
3239
1591
79
北部
北東部
中西部
南東部
南部
複数地域
0 1000 2000 3000 4000 5000 6000
89
344
45
836
100
66
- 200 400 600 800 1000
北部
北東部
中西部
南東部
南部
複数地域
300
1136
750
7390
301
81
2119
56
59
73
- 2000 4000 6000 8000
燃料
運送都市交通
エネルギー
衛生
工業
ホテルリゾート
住宅
その他
スポーツ
ショッピング
679
343
182
85
83
51
17
15
14
10
- 200 400 600 800
燃料
運送都市交通
エネルギー
衛生
工業
ホテルリゾート
住宅
その他
スポーツ
ショッピング
地域ごとの
インフラ工事数
合計12265 件
地域ごとインフラ
投資金額
(単位10憶レアル)
合計148 兆レアル
セクターごとの
インフラ工事数
合計12265 件
セクターごとインフラ
投資金額
(単位10憶レアル)
合計148 兆レアル
サンパウロ市および周辺都市におけるビル建設工事現場
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28成長促進プログラム(PAC2)
2007 年 1 月に雇用拡大所得増加生活水準向上を目的としてブラジル政府は「成長促進プロ
グラム(PAC)」を発表した
PAC の柱は水力発電ダム港湾高速道路空港等の建設や拡張など官民両面からの大規模なイン
フラ整備への投資で対象期間は 2007 年~2010 年総額 6460 億レアル(約 29 兆円)の投資を計画
2010 年 3 月には第二段階にあたる PAC2 の計画が発表され2011~2014 年のインフラ投資総額は
9550 億レアル(約 430 兆円)2015 年以降の投資額は 6314 憶レアル(約 284 兆円)併せて 16 兆レ
アル(約 71 兆円)の投資が計画されている
PAC2 ではエネルギーや運輸交通などのインフラ投資に加え低所得者への住宅整備など社会分野
にも重点を置いている
PAC および PAC2 の分野別投資金額(単位憶レアル)
PAC
期間 2007年-2010年 2011年-2014年 2015年以降
2950R$ 4616R$ 6269R$
(約133兆円) (約208兆円) (約282兆円)
2550R$ 3889R$ -
(約115兆円) (175兆円) -
960R$ 1045R$ 45R$
(約43兆円) (約47兆円) (約03兆円)
6460R$ 9550R$ 6314R$
(約290兆円) (約430兆円) (約284兆円)
PAC2
エネルギー
社会都市
運輸交通
合計
出所ブラジル政府資料等 (BRL=45 円で換算)
サンパウロ市内のビル建設工事現場
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29ワールドカップサッカースタジアム
2014 年のサッカーワールドカップはブラジル中の 12 の都市で開催される
スタジアムの建設補修費用に加えてワールドカップの開催に向けてモノレール地下鉄空港な
どのインフラの整備など約 330 億レアル(約 14 兆円)の投資が行われる予定となっている
また2016 年にリオデジャネイロで開催される夏季オリンピックに対し市内のインフラ整備のほ
か他の主要都市とを結ぶ道路や鉄道空港港湾などのインフラ整備などに対し約 221 億レアル
(約 09 兆円)の予算が必要とブラジル政府では試算している
httpwwwportaltransparenciagovbrcopa2014
Belo Horizonte(MG) Brasiacutelia(DF)
Cuiabaacute(MT)
Fortaleza(CE) Manaus(AM)
Natal(RN)
Porto Alegre(RS)
Recife(PE)
Rio de Janeiro(RJ)
Salvador(BA)
Satildeo Paulo(SP)
ワールドカップで開幕戦が開催される予定の
サンパウロ市のサッカー場建設風景
(2012 年 1 月撮影)
0
改修中のエスタジオパレストライタリアサッカー場
(サンパウロ市2012年 1月撮影)
91 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
進出を検討中のメーカー
Dimler Great Wall Jagar Land Rover KIA
30自動車メーカーの設備投資動向
好調な国内の自動車販売を背景に多くの自動車メーカーが新規投資を行っている
メーカー 投資金額
R$milion 投資期間
増産
キャパ
2011 年
販売台数
Fiat 7000 2011-2015 350000 754212
VW 6200 2010-2014 160000 698326
Ford 4500 2010-2014 50000 313990
GM 5000 2009-2012 150000 632102
Hyundai 1000 2011-2013 150000 114861
Renault 1000 2010-2012 194283
Peugeout Citroen 1400 2010-2012 70000 85820
Toyota 1000 2010-2012 70000 99200
JAC Motors 960 2011-2014 100000 23747
Chery 640 2011-2015 170000 21682
出所Valor Econocircmico 紙全国自動車製造者協会(Anfavea)等から J2B Consulting 作成
2011 年にブラジルは 5 年連続で過去最高となる 363 万台の販売を記録
KPMG の予測では 2016 年には中国および米国に次いで世界で第三位の自動車市場に
2026 年には現在の二倍となる 720 万台を販売すると予測している
1601 1479 1429 1579 1715
1928
2463
2820 3141
3515 3633
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
日産(2014 年)
ヘゼンデ市(RJ)
トヨタ(2012 年)
ソロカバ市(SP)
Hyundai(2012 年)
ピラシカーバ市(SP)
Chery(2013 年)
ジャカレイ市(SP)
スズキ(2012 年)
イトゥンビアーラ市(GO)
Fiat(2014 年)
ゴイアーナ市(PE)
JAC Motors(2012 年)
カマサリ市(BA)
DAF(2013 年)
ポンタグロッサ市(PR)
括弧内は
工場完成予定年
BMW
ジョインビレ市(SC)
出所全国自動車製造者協会(Anfavea) 単位千台
92 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
312012 年のブラジル国内で開催予定の主な建設機械関連展示会スケジュール
開催期間 会場 展示会名
42-4 サンパウロ市 Brazil Road Expo 2012 httpwwwbrazilroadexpocombr
道路建設関連の展示会
529-62 サンパウロ市 MampT Expo 2012 httpwwwmtexpocombr
()下記参照
81-4 ポルトアレグレ市 Construsul httpwwwfeiraconstrusulcombrconstrusul httpwwwexpomaquinascombr
ブラジル南部地域最大の建設業界展示会
建設機械の展示会も同時開催される
814-17 ベロオリゾンテ市 Equipo Mining 2012 httpwwwequipominingcombr
マイニング関連の展示会
115-8 ベレン市 Exposibram http wwwexposibramorgbrmensagempubbemvindophptipo=0
アマゾン地域の鉱物分野の展示会
829-31 サンパウロ市 Concrete Show South America 2012 httpwwwconcreteshowcombr
コンクリート業界に関する展示会
910-14 リオデジャネイロ市 Expomam 2012 httpwwwabramanorgbr
メンテナンス業界関連の展示会
1024-27 クリチーバ市 Infracon httpwwwmanutencaoesuprimentoscombr
インフラおよび建設工事関連展示会
()MampT Expo 2012
ブラジルで開催される建設機械関連の最大のイベント2009 年以来の開催で今回が 8 回目
約 480 社が出展し920 社の製品の展示が行わる予定
前回 2009 年の 42000 人を上回る 45000 人の来場者を見込んでいる
ブラジルの建設機械市場
2012年 3月発行
著作発行 日本貿易振興機構(ジェトロ) 海外調査部
107-6006 東京都港赤坂 1-12-32 アーク森ビル 6階
Copyright copy 2012 JETRO All rights reserved 禁無断転載
Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
本報告書に関する問い合わせ先
日本貿易振興機構(ジェトロ)
調査企画課
107-6006 東京都港区赤坂 1-12-32
TEL 03-3582-5544 FAX 03-3582-5309 email ORAjetrogojp
【免責条項】
ジェトロは本書の記載内容に関して生じた直接間接的若しくは懲罰的損害及び利益の喪失について
は一切の責任を負いませんこれはたとえジェトロがかかる損害の可能性を知らされている場合で
あっても同様とします
(C)JETRO 2012
本報告書の無断転載を禁ずる
Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
アンケート返送先 FAX 03-3582-5309
ORAjetrogojp
日本貿易振興機構 海外調査部 調査企画課 宛
ジェトロアンケート
調査タイトルブラジルの建設機械市場
ジェトロでは主として中小企業の関係者の皆様が海外にて円滑に事業展開できることを目的
に本調査を実施いたしました報告書をお読みいただいた後是非アンケートにご協力をお願
い致します今後の調査テーマ選定などの参考にさせていただきます
質問1今回本報告書で提供させていただきました「ブラジルの建設機械市場」について
どのように思われましたでしょうか
(をひとつ)
4役に立った 3まあ役に立った 2あまり役に立たなかった 1役に立たなかった
質問2①使用用途②上記のように判断された理由③その他本報告書に関するご感想を
ご記入下さい
質問3今後のジェトロの調査テーマについてご希望等がございましたらご記入願います
お客様の会社名等をご記入ください(任意記入)
ご所属
企業団体
個人
会社団体名
部署名
お名前
ご提供頂いたお客様の個人情報についてはジェトロ個人情報保護方針(httpwwwjetrogojpprivacy)に基づき適正
に管理運用させていただきますまた上記のアンケートにご記載いただいた内容についてはジェトロの事業活動の評価
及び業務改善事業フォローアップのために利用いたします
~ご協力有難うございました~
1 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
目 次
1ブラジル経済概況 2
2ブラジルの建設機械市場2011 年までの販売状況と 2012 年の販売予測 6
3建設機械関連業界団体 7
4主要機種ごとの販売会社 10
5主要機種の取扱会社と取扱種類 11
6ブラジルの建設機械業界統計 14
7主要機種ごとの生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移 18
8建設機械の市場保有台数推移の予測 23
9工場所在地の分布 24
10主な建設機械メーカーのブラジル市場への参入時期 26
11最近の主な新規投資案件 27
12地域別の投資案件 29
13サンパウロ州内の投資案件 30
14サンパウロ州周辺地域の投資案件 31
15企業ごとの概要 32
16主な建設機械企業と会社 HP 71
17ブラジル国内のパーツメーカー 72
18販売ディストリビューター 73
19建設機械レンタル 74
20建設機械の輸入動向 75
21建設機械の輸入に関わる税金 78
22Finame ファイナンス制度 80
23販売金融会社 82
24その他建設機械メーカーの販売金融面での取り組み 83
25投資インセンティブ 84
26建設機械価格例 86
272016 年までのインフラ投資予測 87
28成長促進プログラム(PAC2) 89
29ワールドカップサッカースタジアム 90
30自動車メーカーの設備投資動向 91
312012 年のブラジル国内で開催予定の主な建設機械関連展示会スケジュール 92
本報告書はジェトロサンパウロ事務所が J2B Consulting に委託して実施
注) 本文中の記載の金額は特に注釈を入れたもの以外は新聞等で公表された金額を使用しております
なお2012 年 1 月末時点での為替レートは下記の通りです(ブラジル中央銀行公示売値)
BRL=7641 円
USD=BRL17509
2 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
1ブラジル経済概況
GDP 成長率
2010 年のブラジルの GDP は21 兆ドルで世界第7位
2011 年の公式数値は現在集計中だがイギリスを抜いて世界第 6 位になると予測されている
ただし2011 年中期以降景気の減速感が強まっており2011 年の経済成長率は 3に達しないと
の見方が広がっている
名目 GDP 額
2011 年のブラジルの名目 GDP は暫定値で 25 兆ドル対前年比で 205の増加と予測されている
2002 年と比較するとドルベースで 5 倍以上に成長している
2001 年が 11 位であった国別順位は 2011 年にイギリスイタリアカナダメキシコを追い抜き世
界第 6 位まで上昇
2001 年 2011 年 2027 年
1 位 米国 米国 中国
2 位 日本 中国 米国
3 位 ドイツ 日本 インド
4 位 英国 ドイツ ブラジル
5 位 フランス フランス 日本
6 位 中国 ブラジル ドイツ
7 位 イタリア 英国 ロシア
8 位 カナダ イタリア フランス
9 位 メキシコ ロシア 英国
10 位 ブラジル
(11 位) インド カナダ
43
13
27
11
57
32 40
61
52
-03
75
30
-10
00
10
20
30
40
50
60
70
80
00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
645 554 504 554 664882
10891367
1651 1626
2144
2518
0
500
1000
1500
2000
2500
3000
00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 単位 2011 年データは暫定値
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 単位US10 憶ドル 2011 年データは暫定値
Economist Intelligence Unit の予測では 2027 年には日本およびフラ
ンスを抜き世界 4 位の経済大国になると予測
2011 年から 2030 年までの GNP 平均成長率は 39と予測これは
中国の 57インドの 66には务るものの米国(24)日本
(09)ドイツ(18)ロシア(33)の平均成長率を上回りブラ
ジルが過去 25 年間で記録した平均成長率 29も上回る成長を遂げ
ると予測している
出所Economist Interigence Unit データ
3 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
名目 GDP 予測
Economist Intelligence Unit の予測では 2020 年のブラジルの GDP は 2010 年の 2 倍以上の 43 兆ドル
に拡大すると予測日本の GDP との比較では約 23 まで格差は縮小するものとみている
一人当り GDP 推移
拡大する中間層の個人消費の伸びがブラジル経済の牽引役となっている
2010 年の名目 GDP 総額に占める個人消費の比率は 606輸出は 112であり内需主導型の経
済構造となっている
一人当りの GDP は 2010 年に 1 万ドルを超え2011 年には 2002 年の約 4 倍に増加している
また2010 年のブラジルの一人当りの GDP は米国の 23に相当するがEconomist Intelligence
Unitha は 2030 年までに米国の 13 程度までその差を縮小させるものと予測している
基本金利(Selic)の推移
2008 年の金融危機発生により落ち込んだ国内消費の刺激策として金融危機発生前に 1375だった基
本金利を 875まで段階的に切り下げていった政府の柔軟な金融政策の効果もあり国内消費が拡
大ブラジルは他の地域に比較しいち早く金融危機の影響を脱することに成功した
しかし景気が過熱気味とみた政府は金融緊縮策に方向転換し 2011 年 7 月までに 125まで基本金
利を引上げたがその後の欧州の金融不安による先行き不透明感への対応として金利の引き下げモー
ドに再び入り金融緩和策の方向に転換している2012 年の基本金利は再び1桁台に入ると予測され
ている
2124 25 26 28 30 32
3538 40
43
00
10
20
30
40
50
10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年
3766 3186 2861 3097 36654812
58677283
8707 8490
11094
12917
0
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
1725
1125 1375
875
1250 1050
0
5
10
15
20
19
12
00
6
93
20
06
2
04
20
06
1
62
00
6
20
72
00
6
31
82
00
6
19
10
20
06
3
01
12
00
6
25
12
00
7
83
20
07
1
94
20
07
7
62
00
7
19
72
00
7
69
20
07
1
81
02
00
7
61
22
00
7
24
12
00
8
63
20
08
1
74
20
08
5
62
00
8
24
72
00
8
11
92
00
8
30
10
20
08
1
11
22
00
8
22
12
00
9
12
32
00
9
30
42
00
9
11
62
00
9
23
72
00
9
39
20
09
2
21
02
00
9
10
12
20
09
2
81
20
10
1
83
20
10
2
94
20
10
1
06
20
10
2
27
20
10
2
92
01
0
21
10
20
10
9
12
20
10
2
01
20
11
3
32
01
12
14
20
11
96
20
11
21
72
01
11
92
01
12
01
02
01
11
12
20
11
17
01
20
12
中国 2444
米国 2135
インド 721
日本 658
ブラジル 434
2020 年の GDP
上位 5 ヵ国の予測
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 単位US ドル 2011 年データは暫定
出所Economist Interigence Unit データ 単位US 兆ドル
出所ブラジル中央銀行 単位
4 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
インフレ率の推移
かつては年間 2500に達したハイパーインフレは 1994 年にスタートした金融政策「レアルプラン」
により鎮静化この数年間はインフレターゲットの年間 45plusmn2の範囲の中にコントロール
インフレの収束が中間層の拡大と個人消費の増加に寄与している
ドル-レアル為替レート推移
ブラジル国内のポジティブなマクロ経済環境により海外から大量の資金が流入しておりブラジル通
貨高を招いている通貨高は海外からの輸入の増大と国内製造製品の輸出競争力の低下をもたらして
いる
失業率の推移
2011 年 12 月の 6 大都市圏の失業率が現方式になって最低の 47まで低下2011 年の平均は 60
労働者党(PT)のルーラ前大統領の政権が発足した 2003 年当時の失業率の半分以下にまで低下
0
500
1000
1500
2000
2500
3000
81年
82年
83年
84年
85年
86年
87年
88年
89年
90年
91年
92年
93年
94年
95年
96年
97年
98年
99年
00年
01年
02年
03年
04年
05年
06年
07年
08年
09年
10年
11年
092 100 108 116
181 183
235
292308
293
243218
195 183200
176 167
0
05
1
15
2
25
3
35
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
126 124115
99 10093
79 82
6760
0
2
4
6
8
10
12
14
02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
出所国際通貨基金(IMF)ブルームバーグ等から作成 単位
出所ブラジル中央銀行 レアル年平均為替レートの推移(対 US ドル)
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 年平均失業率(単位)
5 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
外貨準備高および対外債務の推移
過去に大幅な対外債務に苦しんだブラジルであるが2007 年には対外債権(外貨準備高海外融資等)
が対外債務を上回り純債権国に転じている
ブラジルと日本の耐久消費市場規模の比較(2010 年)
海外直接投資アンケート結果
国際協力銀行(JBIC)が製造業で原則として海外現地法人を 3 社以上有する企業に対して行った調査で
は中期的(今後 3 年程度)有望事業展開先国地域としてブラジルは 2004 年の 13 位から 5 位にまで
順位を上げている
中期的(今後 10 年程度)有望事業展開先国地域としてはブラジルはインド中国に次ぐ 3 位に挙げら
れている
出所国際協力銀行「わが国製造企業の海外事業展開に関する調査報告」から J2B Consulting が編集
0
50000
100000
150000
200000
250000
300000
350000
4000001
99
0
19
91
19
92
19
93
19
94
19
95
19
96
19
97
19
98
19
99
20
00
20
01
20
02
20
03
20
04
20
05
20
06
20
07
20
08
20
09
20
10
20
11
対外債務 外貨準備高
ブラジル 日本
テレビ 1150万台 2519万台
パソコン 1370万台 1044万台
デジタルカメラ 432万台 1067万台
DVDプレーヤー 441万台() 628万台
携帯電話 4800万台 3615万台
自動車 3515万台 496万台()
オートバイ 180万台 38万台
() 軽自動車含む
出所各種報道業界団体発表値などよりJetroが集計
() 国産のみ輸入分は除く
順位 2010年 2011年
1 インド インド
2 中国 中国3 ブラジル ブラジル
4 インドネシア ベトナム
5 ベトナム ロシア
6 タイ インドネシア7 ロシア タイ
8 米国 米国
9 メキシコ マレーシア
10 マレーシア 台湾
出所ブラジル地理統計院(IBGE)および応用経済研究所(IPEA) 単位US100 万ドル
6 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
2ブラジルの建設機械市場2011 年までの販売状況と 2012 年の販売予測
2011 年までの国内販売状況
ブラジルの建設機械業界に関するデータ収集や広報会員企業間の情報交換などを行う業界団体
Sobratema(ブラジル設備メンテナンステクノロジー協会)による集計では 2011 年の建設重機械(イエ
ローライン)の販売台数は約 30000 台で対前年で 93増加した
ホイールローダーが対 2010 年で同数の販売に留まったが2009 年との比較では 2 倍を超す販売を記
録している
機種別ではコンパクトローラーが対前年でマイナスの販売に終わったが2009 年との比較では 47
の増加となっている
その他の機種はすべて前年比でプラスの販売となっている
ハイウェイトラックは前年比+27と大幅な増加になっているが2012 年からの排ガス規制強化に対
する駆け込み需要によるもので1 万台以上の販売増加につながった
2012 年の国内販売予測
政府は現在インフレ再燃防止を目的に財政健全化に取り組んでおりインフラ関連で予定されてい
た工事への財政支出の一部凍結を図っており多くの工事の進行が遅れている一方で 2012 年は 4
年に一度の市長選挙が全国で行われることから選挙運動の時期に合わせて公共工事も増加するとみら
れている財政支出が計画通りに進めば建設機械の販売押し上げが期待される
2012 年 2 月における政策金利 (Selic) は 1050だが 2012 年中に 9台までの更なる引下げが予想され
ている金利の引下げが実行されればファイナンスによる購入を後押しするものと考えらる
これらの要因などから 2012 年の建設重機械 (イエローライン) の販売は 2011 年と同程度の 10の伸び
を予測
出所Sobratema2012 年データは予測値
2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 1110 2012年() 1211
ドーザー 300 440 800 550 1100 1200 91 1350 125
油圧ショベル 5400 6300 167 7000 111
ミニショベル 400 850 1125 1100 294
ホイールローダー 1660 2750 3200 2450 5100 5225 25 5750 100
スキッドステアローダー 650 2200 1200 2500 3300 320 3600 91
モーターグレーダー 610 1000 1250 1250 2300 2300 00 2500 87
バックホーローダー 3140 3410 5200 4650 7700 8150 58 8950 98
コンパクトローラー 340 480 1300 1500 2540 2200 -134 2300 45
オフハイウェイトラック 70 100 130 50 135 170 259 105 -382
その他 760
建設重機械 (イエローライン )
小計 (A) 8130 11700 18580 14550 27175 29695 93 32655 100
可搬式コンプレッサー 1000 1200 1420 1400 1800 2200 222 2640 200
クレーン 30 100 130 200 350 350 00 300 -143
タワークレーン 150 250 360 400 500 700 400 800 143
高所作業車 1210 2750 900 3200 3700 156 4250 149
テレハンドラー 300 150 700 1200 714 1320 100
ホイールトラクター 1120 2390 3390 2160 3410 3050 -106 3200 49
その他建設機械小計 (B) 2300 5150 8350 5210 9960 11200 124 12510 117
建設機械合計= (A)+ (B) 10430 16850 26930 19760 37135 40895 101 45165 104
ハイウエイトラック(C) 26550 17700 24000 21600 34100 43400 273 43400 00
総合計= (A)+ (B)+ (C) 36980 34550 50930 41360 71235 84295 183 88565 51
1250 2870 4500 2900
7 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
3建設機械関連業界団体
ABIMAQ (Associaccedilatildeo Brasileira da Induacutestria de Maacutequinas e Equipamentos)
ブラジル機械装置工業会
各種機械設備メーカーが加入する業界団体
ABIMAQ の配下に分化協議会が設置されており建設機械関連企業は CSMR(Cacircmara Setorial de
Maacutequinas Rodoviaacuterias ロードマシーン分化協議会)に加盟
ABIMAQ に加盟するには審査が必要であり製造メーカーであること30以上の国産部品を使用し
ていることが一つの目安となっている輸入販売会社や組立製造のみを行う企業は原則加盟が認め
られていない
CSMR では会員間で新技術や規格の協議を行ったり製造販売データの交換集計を行っている
CSMR には下記の 35 社が加盟している2011 年~2013 年会期は Komatsu が会長企業を務めている
日系進出企業では Komatsu の他に Yanmar が加盟
ABIMAQ ブラジル機械装置工業会 HP httpwwwabimaqorgbr CSMR ロードマシーン分化協議会 HP httpwwwcamarasorgbrsiteaspxHome-CSMR
(ともにポルトガル語のみ)
会長企業 Komatsu do Brasil Ltda
副会長企業 Caterpillar Brasil Ltda Ciber Equipamentos Rodoviaacuterios Ltda Randon Veiacuteculos Ltda Liebherr Brasil Guindastes e Maq Operat Ltda Volvo do Brasil Veiacuteculos Ltda Terex Cifali Equipamentos Ltda CNH Latin America Ltda
会員企業 ARGOS GUINDASTES INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO SA Site httpwwwargosguindastescombr
Tel (51)3662-7728 BETOMAQ INDUSTRIAL LTDA Site httpwwwbetomaqcombr
Tel (11)2117-9988 BRM-ASSISTTEacuteCNICA DE GUINDASTE E ESCAVADEIRA LTDA Tel (81)3428-5001 CATERPILLAR BRASIL LTDA Site wwwcaterpillarcombr
Tel (19)2106-2100 CIBER EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwcibercombr
Tel (51)3364-9200 CIBI-COMPANHIA INDUSTRIAL BRASILEIRA IMPIANTI Site httpwwwcibicombr Tel (12)3627-4000 CMV-CONSTRUCcedilOtildeES MECAcircNICAS LTDA Site httpwwwcmvcombr
Tel (51)3041-6633 CNH LATIN AMERICA LTDA Site httpwwwcnhcom
Tel (11)2126-2280 CONISHI MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwconishicombr
Tel (17)3522-8836
8 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
DYNAPAC BRASIL INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwdynapaccom
Tel (15)3412-7500 GASCOM EQUIPAMENTOS INDUSTRIAIS LTDA Site httpwwwgascomcombr
Tel (16)2105-3622 GUITON INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO DE EQUIPAMENTOS HIDRAacuteULICOS LTDA Site httpwwwguitoncombr
Tel (19)3421-3541 ICON MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS SA Site httpwwwicon-sacombr
Tel (48)3431-1800 IMAP SAINDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO Site wwwimapcombr
Tel (51)3662-8500 IMPACTO INDUacuteSTRIA DE IMPLEMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwimpactobrasilcombr Tel (14)3623-9444 JCB DO BRASIL LTDA Site httpwwwjcbcom
Tel (15)2101-1214 JOSEacute MURIacuteLIA BOZZA COMEacuteRCIO E INDUacuteSTRIA LTDA Site httpwwwbozzacom
Tel (11)2179-9966 KOMATSU DO BRASIL LTDA Site httpwwwkomatsucombr
Tel (11)4745-7000 LENCcedilOacuteIS EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site wwwlencoisequipamentoscombr
Tel (14)3264-4400 LIEBHERR BRASIL GUINDASTES E MAacuteQSOPERATRLTDA Site httpwwwliebherrcombr
Tel (12)3128-4200 MADAL PALFINGER SA Site httpwwwmadalpalfingercom
Tel (54)3026-7000 MANOS IMPLEMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwmanosimplementoscombr
Tel (49)3566-1426 MULTIFORCcedilA INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA ME Site httpwwwmultiforcacombr
Tel (19)3857-9772 PHD GUINDASTES LTDA Site httpwwwphdguindastesindbr
Tel (54)3535-1433 PPL INDUacuteSTRIA DE REBOQUES LTDA Site httpwwwpplindbr
Tel (51)3451-5213 PROMAacuteQUINAS INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Tel (21)2471-2363
9 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
PROTON PRIMUS MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS LTDA Tel (21)2696-9990 RANDON VEIacuteCULOS LTDA
Site httpwwwrandon-veiculoscombr Tel (54)3209-2400 TDB DO BRASIL INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwtdbbrasilcombr
Tel (11)5562-0144 TEREX CIFALI EQUIPAMENTOS LTDA Site httpwwwterexrbcombr Tel (51)2125-6677 TKA GUINDASTES INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwtkaguindastescombr
Tel (54)3292-4102 VOLVO DO BRASIL VEIacuteCULOS LTDA Site httpwwwvolvocombr Tel (41)3317-8111 WEBER MASCHINENTECHNIK DO BRMAacuteQSP CONSTRLTDA Site httpwwwwebermtcombr
Tel (51)3587-3044 YANMAR SOUTH AMERICA INDUacuteSTRIA DE MAacuteQUINAS LTDA Site httpwwwyanmarcombr
Tel (19)3801-9200 ZUMACH EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwzumachcombr Tel (27)3200-8922
SOBRATEMA (Associaccedilatildeo Brasileira de Tecnologia para Equipamentos e Manutenccedilatildeo)
ブラジル設備メンテナンステクノロジー協会
httpwwwsobratemaorgbr
ブラジルの建設機械関連企業が加盟する業界団体建設機メーカー輸入業者販売会社パーツメ
ーカー金融機関レンタル業者建設会社ゼネコン等が加盟
建設機械業界に関するデータ収集や広報会員企業間の情報交換などを行う建設機械の展示会
MampT Expo も主催する
Sobratema 主催のセミナー風景
(2011 年 12 月於サンパウロ)
Sobratema が発行する建設機械業界誌
(それぞれ月刊)
10 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
4主要機種ごとの販売会社
それぞれの機種について以下の企業の製品がブラジル市場で販売されている
ただし記載した企業以外にも多くの企業が建設機械市場に新規参入している
ltgtは Finame ファイナンス
(後述)の対象機種を取扱う場合
ltgtはそれ以外の場合
(輸入販売国産部品 60以下
の製造販売の場合等)
油圧ショベ
ル
小型ショベ
ル
小型ローダ
ー(スキッドステア)
モーターグ
レーダ
ー
ホイールロ
ーダー
バックホー
ローダ
ー
クローラー
ドーザ
―
ホイールド
ーザー
コンパクト
ローラ
ー
ハイウエイ
トラッ
ク
Agrale
Bobcat
Case
Caterpillar
John Deere
Doosan Infracore
Dynapac Group
Foton
Hamm
Hyundai
JCB
Komatsu
Liebherr
LiuGong
Lonking
Massey Ferguson
New Holland
Randon
Sany
SDLG
SEM
Shantui
Sunward
Terex
Valtra
Volvo Construction
XCMG
XGMA
Yanmar
Yuchai
Yutong
Zoomlion
( 出所Sobratema 資料より J2B Consulting 作成)
11 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
5主要機種の取扱会社と取扱種類
油圧ショベル (稼働重量 11 t 70 t)
小型ショベル (稼働重量 2500 kg 8000 kg)
CASE
CATERPILLAR
DOOSAN
FOTON
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SANY
SUNWARD
VOLVO
XGMA
YUCHAI
ZOOMLION
BOBCAT `
CARTER
CATERPILLAR
FOTON
HYUNDAI
KOMATSU
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SANY
SUNWARD
TEREX
VOLVO
YANMAR
YUCHAI
90003000 4000 5000 6000 7000 8000
0 20 30 40 50 60
12 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
ホイールローダー
(バケット容量 15 msup3 45 msup3)
小型ローダー
(積載能力 500 kg 1500 kg)
クローラ式ドーザー (馬力 80 HP 400 HP)
ホイールドーザー (馬力 80 250 CV)
CASE
CATERPILLAR
DOOSAN
FOTON
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
PWM
SDLG
SEM
TEREX
VOLVO
XGMA
YUTONG
400
BOBCAT
CAMS MACCHINE
CASE
CATERPILLAR
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SUNWARD
TEREX
VOLVO
1000 1800
360
CATERPILLAR
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
NEW HOLLAND
SHANTUI
ZOOMLION
300200
AGRALE
CASE IH
JOHN DEERE
MASSEY
FERGUSON
NEW HOLLAND
VALTRA
250200 150 100 50
01 02 03 04 05 06
13 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
バックホーローダー (馬力 70 HP 110 HP)
モーターグレーダー (馬力 130 HP 250 HP)
( 出所Sobratema データより J2B Consulting 作成)
70 90 110
CASE
CATERPILLAR
DIGG
FOTON
JCB
KOMATSU
LIUGONG
MASSEY FERGUSON
MOVITER
NEW HOLLAND
RANDON
TEREX
VOLVO
XGMA
YUTONG
13
CASE
CATERPILLAR
FOTON
KOMATSU
LIUGONG
NEW HOLLAND
SANY
VOLVO
XCMG
XGMA
ZOOMLION
230 250210170 19050
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6ブラジルの建設機械業界統計
ブラジル国内での生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移
() Abimaq(ブラジル機械装置工業会)の会員企業のデータをベースにしており輸入販売会社等の
Abimaq 非加盟企業のデータは反映していない
lt生産gt
2008 年は金融危機の発生により 9 月以降の生産ペースが減速するも年間では過去最高を記録しかし
輸出地域の経済回復の遅れと先行き不透明感を理由に設備投資が控えられたことから 2009 年の生産台
数は 2008 年比で45の大幅な減尐となった
2010 年は国内市場での販売回復に支えられ2009 年の 2 倍を超す建設機械が製造され2010 年2011
年と続けて過去最高の生産台数を記録している
lt販売gt
国内の販売台数は金融危機が発生した 2009 年も対前年8と小幅な減尐に留まった2010 年には
2009 年比で 60の販売の伸びを記録2011 年と引き続き過去最高の販売台数記録を更新している
2011 年の国内販売台数は 2001 年と比べると 43 倍に増加している
lt輸入機械販売gt
2011 年の販売台数に対する輸入機械の販売台数は約 13となっている2001 年の 7と比べると輸入
機械の販売割合は倍増台数ベースでは 8 倍に増加している
ただしAbimaq に非加盟の輸入販売会社の台数を考慮すると輸入機械は割合台数ともに更に大きく増
加していると推測される
lt輸出gt
生産台数に占める輸出の割合は 2003 年までは 30~40を推移していたが2004 年以降 60台に増
加したしかし金融危機の発生した 2008 年には 40台2009 年には 20台まで低下2011 年も約
30に留まっている金融危機以降の輸出先地域の景気回復の遅れとブラジル通貨高による輸出競争
力の低下により 2011 年に至るも輸出台数はピーク時のレベルまで回復していない
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
輸入機販売
対象機種およびメーカー
ブルドーザー CaterpillarKomatsuNew Holland
バックホーローダー CaseNew HollandCatepillarAgcoRandonJCBVolvoTerex
ホイールローダー CaterpillarCaseNew HollandKomatsuVolvoJCB
油圧ショベル CaseCaterpillarNew HollandKomatsuVolvoBobcatJCBYanmarTerex
モーターグレーダー CaterpillarNew HollandCaseKomatsu
コンパクトローラー CaterpillarVolvoDynapacCiberProton PrimusTerex
スキッドステア BobcatNew HollandCaseCaterpillarVolvoJCB
オフロードトラック CaterpillarRandonVolvo
出所Abimaq単位(台)
15 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
国内生産台数推移
2001 年から 2011 年の期間に生産台数は 37 倍に拡大
金融危機の影響により 2009 年は対前年比45の大幅な減尐
2010 年以降は国内需要に支えられ従来の成長ペースを取り戻している
2001 年2011 年の機種別生産台数構成比の比較
バックホーローダーの販売比率が 25から 30に油圧ショベルが 8から 15に上昇
2001 年2011 年の機種別の生産台数伸び率
各機種ともに 200以上の販売を記録
油圧ショベルが最も大きな伸びをみせている
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
コンパクトローラー
モーターグレーダー
オフロードトラック
油圧ショベル
ホイールローダー
バックホーローダー
ブルドーザー
16
25
248
1
21
5
2001年3279 11
9085 30
5667 19
4439 15
222 1
5387 18
2007 6
2011年
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
243
443
289
706
241
318
448
0 100 200 300 400 500 600 700 800
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
生産台数37 倍に拡大
出所Abimaq単位(台)
出所Abimaq
出所Abimaq
16 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
国内販売台数推移
2001 年から 2011 年の期間に国内販売台数は 43 倍に拡大
金融危機の影響はあったが 2009 年の販売台数は対前年で8の小幅な減尐に留まった
2011 年は金融危機の発生した 2008 年に比較し 17 倍に販売台数を増やしている
2001 年2011 年の機種別販売台数構成比の比較
機種ごとの販売比率ではバックホーローダーが全体の 13 以上を占めている
油圧ショベルの販売比率が 14から 20に増加
2001 年2011 年の機種別の販売台数伸び率
-
5000
10000
15000
20000
25000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
コンパクトローラー
モーターグレーダー
オフロードトラック
油圧ショベル
ホイールローダー
バックホーローダー
ブルドーザー
8
35
26
14
210
5
2001年
1022 5
8239 38
3986 18
4284 20
99 0
1922 9
2177 10
2011年
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
206
402
259
514
105
335
716
0 100 200 300 400 500 600 700 800
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
販売台数43 倍に拡大
出所Abimaq単位
(台)
出所Abimaq
出所Abimaq
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地域ごとの販売台数分布(2011 年)
46
44
46
49
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
合計
油圧ショベル
モーターグレーダー
ホイールローダー
北部 北東部 南東部 南部 中西部
経済の中心地のサンパウロ州2016 年のオリンピックの準
備を進めるリオデジャネイロ州鉄鉱石の主要産出地であ
るミナスジェラエス州を含む南東部地域でブラジル全体の
40~50の建設機械が販売されている
南東部地域
ホイールローダーモーターグレーダー油圧
ショベル合計でブラジル全体の 46を販売
出所Abimaq
北部
北東部
中西部
南東部
南部
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7主要機種ごとの生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移
ブルドーザー
Caterpillar および Komatsu の二社で 2010 年の生産台数の 9 割以上を占めている
2008 年から 2009 年に掛けて金融危機の影響を受け輸出が72と大幅に減尐
生産台数の約 8 割を輸出に向けているため金融危機による影響を大きく被ったが2009 年2010
年と輸出が大きく改善2011 年の生産台数は 2008 年とほぼ同レベルまで回復した
生産台数に占める割合は尐ないものの国内での販売台数は堅調に増加
Shantui が 2008 年に中国からの輸入販売をスタートし販売シェアの 10程度を獲得している
バックホーローダー
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
輸出
国内販売
5242
6
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
New Holland
-
2000
4000
6000
8000
10000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
出所Abimaq単位(台)
出所Abimaq単位(台)
出所Yengst Associates単位()
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CaterpillarCaseJCBKomatsu の 4 社で 2010 年の生産台数の 9 割を占めている
2009 年は金融危機の影響により一時的に生産が減尐するも旺盛な国内需要が輸入の減尐分をカバー
し生産台数は早期に回復
国内販売は金融危機の発生した 2009 年を含め対前年比プラスを続けている
2004 年~2005 年は国内での販売台数と輸出台数が拮抗していたが2006 年以降は国内需要が大きく
伸びたため生産台数の約 9 割が国内で販売されている
2009 年から JCB が2010 年から中国系 Sany および Liugong 等が輸入販売を始めている
Abimaq の集計では建設機械の販売の 13 をバックホーローダーが占めているブラジルの法令ではバ
ックホーローダーは公道の走行が認められているため機動性と利便性が販売増加の一因と考えられ
る
ホイールローダー
金融危機により 2009 年の生産台数はピーク時の 2007 年に較べほぼ半減した
国内の販売台数は 2010 年2011 年と過去最高を記録するまでに回復したが生産台数も同じペース
で回復を見せている
輸出台数は金融危機前の水準まで戻っていない2009 年の輸出台数はピーク時の 2006 年の約 16 ま
で減尐生産台数に占める輸出機械の割合は 2006 年には約 6 割を占めていたが2011 年には 25ま
で縮小
2009 年頃から SDLGHyundaiLiugongXCMGDoosan 等中国韓国からの輸入機械の販売が増
えているAbimaq 非加盟企業を含めると全体の販売に占める輸入機械の割合は 30程度まで高まっ
てきている特に SDLG は既に 10以上の国内販売シェアを獲得しているとみられている
31
26
18
15
6 4
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
JCB
New Holland
Randon
Agco
-
1000
2000
3000
4000
5000
6000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
うち輸入機械
輸出
43
17
17
11
11
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
Volvo
Komatsu
New Holland
出所Abimaq単位
(台)
出所Yengst Associates
出所Yengst Associates
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油圧ショベル
CaterpillarKomatsu の二社で全体の 34 の販売シェアを占めている
2009 年の生産台数は対前年比約 6 割の落ち込みを見せたが2010 年2011 年と過去最高を塗り替え
る回復を見せている2001 年との比較では 2011 年までに 7 倍以上に増加輸出台数も金融危機前を
上回る過去最高のレベルまで回復している
この数年の間に HyundaiDoosan(2007 年)Liugong(2008 年)Sany(2008 年)XCMG(2010 年)と
いった中国および韓国系メーカーが輸入販売を開始し2010 年の販売シェアの約 3 割を占めるまでに
プレゼンスを高めているそのうち HyundaiDoosanSanyXCMG は現在ブラジル国内での製
造あるいは組立を進めておりLiugong も国内製造の検討を始めている
JCB は 2008 年に油圧ショベルの輸入販売を開始したが2010 年からは国内での製造をスタートさせ
輸入販売からの切替を図っている
サイズとしては 20-30 トンクラスが最も売れており全体の 6 割程度を占めている20 トン以下の小型
ショベルは全体の 3 割程度30 トン以上の大型ショベルが 1 割程度となっている
ホイール式ショベルは Liebherr のみが国内での生産を行っているがブラジル国内での主流はクロー
ラー式でトラック式ショベルの販売は尐数に留まっている
オフロードトラック
2007 年のピーク時に較べ生産台数は 74減尐輸出台数は 86減尐している
-
1000
2000
3000
4000
5000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
(輸入機械)
輸出
5229
8
5
51
2010年製造台数シェア
Caterpilar
Komatsu
New Holland
Case
Liebherr
JCB
-
100
200
300
400
500
600
700
800
900
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
出所Abimaq
単位(台)
出所Abimaq単位(台)
出所Yengst Associates
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モーターグレーダー
金融危機の影響で生産輸出とも 2009 年に大きな落ち込みを見せたが2010 年には大きな回復を見
せた
国内市場での販売台数は堅調に増加している
2008 年に XCMG が2010 年には SanyLiugongShantui も中国からの輸入販売をスタートさせて
いるが2010 年における各社合わせた販売シェアは 5程度に留まっている
コンパクトローラー
-
1000
2000
3000
4000
5000
6000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
5819
12
7 4
2010年製造台数シェア
Caterpilar
Volvo
New Holland
Case
Komatsu
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
(輸入機械)
輸出
35
27
17
87
2010年製造台数シェア
Dynapac
Caterpilar
Pronton Primus
Ciber
Volvo
出所Abimaq
単位(台)
出所Abimaq単
位(台)
出所Yengst Associates
出所Yengst Associates
22 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
金融危機の発生した 2009 年も含め国内販売の伸びは続いた
生産は 2009 年に若干の減尐を見せたが国内需要の伸びに支えられ 2010 年には金融危機前を上回る販
売台数を記録
2011 年は対前年で生産国内販売輸入機械販売輸出台数いずれも減尐している
台数は尐ないながら XCMG が 2007 年からLiugongSanyなどの中国系メーカーが 2010 年から輸
入販売を始めている
スキッドステア
2007 年に Volvo が国内製造を開始するまでブラジル国内で販売されるスキッドステア全てが輸入機械
であったその後もスキッドステアの生産は Volvo だけが行っていた
Volvo が製造を開始した 2007 年には約 9 割を輸出していたがその後国内市場への供給が中心にな
り国内での販売は約 8 割まで増加しかし2011 年にスキッドステアの生産を米国の工場へ移管した
ため国内での生産を停止しているそのため以前と同じくブラジル国内で販売されているスキッド
ステアは全量海外からの輸入品に戻っている
2004 年以降輸入台数は大きな伸びを示していたが 2009 年は対前年で約半数に減尐しかし 2010
年2011 年と従来と同じペースで輸入機械の台数が増大している
メーカーごとの 2010 年の販売シェアは下グラフの通り
-
250
500
750
1000
1250
1500
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
(輸入機械)
30
2119
16
113
2010年販売台数シェア
Bobcat
Volvo
Case
New Holland
Caterpillar
Others
出所Abimaq単
位(台)
出所Yengst Associates
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8建設機械の市場保有台数推移の予測
Sobratema はインフラ関連建設工事マイニング農業関連の分野ごとの建設機械の市場保有台数
が 2016 年までに 170~190の割合で増加すると予測している
対前年の伸び率ではサッカーワールドカップが開催される 2014 年までは 10以上の高い伸びを示し
ているが2015 年以降は 1 桁台の伸びに落ち着くものと予測している
112
134
173
98
81
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
0
100
200
300
400
500
600
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
対前年比()
インフラ関連
建設工事
マイニング
農業
合計
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2016年2011年
インフラ関連 131 147 167 196 215 234 179
建設工事 115 125 142 166 182 196 170
マイニング 44 49 55 65 72 77 175
農業 13 16 18 21 23 25 192
合計 303 337 382 448 492 532 176
対前年比() - 112 134 173 98 81
出所Sobratema 単位1000 台(5 年以上の使用期間の機械が対象)
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9工場所在地の分布
ブラジルの建設機械メーカーの生産拠点はブラジル最大の経済の中心地でありブラジル最大の貿易
港であるサントス港を抱えるサンパウロ州に集中している
ここ数年内に新たに建設された工場および現在建設中の工場もサンパウロ州内に多いが都市によ
り進出に対しインセンティブの供与の可能性がありまた地域的な戦略からサンパウロ州外の都市
を選択している例も見られる
印を付けた都市は現在建設中あるいは 2010 年以降に建設された工場
州 メーカー名 既存の工場所在地
サンパウロ州(SP) Caterpillar ピラシカーバ市
CNH ソロカバ市
ピラシカーバ市
Doosan アメリカーナ市
JCB ソロカバ市
John Deere インダイアツーバ市
Hitachi インダイアツーバ市
Komatsu スザーノ市
アルジャー市
Liebherr グアラチンゲタ市
Sany サンジョゼドスカンポス市
ジャカレイ市
Tadano イトゥ市
Volvo ペデルネイラス市
ペルナンブーコ州(PB)
ゴイアス州(GO)
ミナスジェラエス州(MG)
リオデジャネイロ州(RJ)
サンパウロ州(SP)
最も多くのメーカーの製造拠点となっており
新規設備投資も集中
パラナ州(PR)
リオグランデドスル州(RS)
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ペルナンブーコ州(PE) XCMG スアペ市
ゴイアス州(GO) Foton Lovol アナポリス市
John Deere カタロン市
ミナスジェラエス州(MG) CNH コンタージェン市
XCMG ポウゾアレグレ市
リオデジャネイロ州(RJ) Hyundai イタチアイア市
パラナ州(PR) Caterpillar カンポラルゴ市
CNH クリチーバ市
リオグランドドスル州(RS) JohnDerre オリゾンチーナ市
モンテネグロ市
Manitowoc パッソフンド市
Terex カショエイリーニャ市
グアイーバ市
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10主な建設機械メーカーのブラジル市場への参入時期
CaterpillarKomatsu 等の主力建機メーカーは 1950 年代~60 年代に掛けてブラジルに進出
2009 年以降多くの中国韓国系の建機メーカーが輸入販売を通じブラジル市場に参入している
2010 年以降は多くの企業が投資を行い輸入販売から国内製造へと移行している
1950 年 CNH Fiat グループの農業機械メーカーの Moto Agriacutecola 社設立
1954 年 Caterpillar サンパウロ市に現地法人設立
1957 年 Yanmar (ディーゼルエンジンの輸入販売現法を設立)
1958 年 Ciber ポルトアレグレ市に工場建設
1960 年 Caterpillar 現地製造を開始
1973 年 Komatsu サンパウロ州スザノ市に現地法人設立
1974 年 Liebherr グアラチンゲタ工場建設
1975 年 Komatsu サンパウロ州スザノ市に海外初の製造工場を建設
1975 年 Volvo ペデルネイラス工場を建設
1976 年 Caterpillar 主力のピラシカーバ工場での製造開始
1976 年 Volvo ペデルネイラス工場での製造開始
1979 年 John Deere 現地会社に資本出資
1995 年 JCB 輸入販売開始
2001 年 JCB ソロカバ市で製造開始
2003 年 Hyundai 輸入販売開始
2004 年 Terex 現地法人設立
2004 年 XCMG 輸入販売開始
2006 年 Doosan 輸入販売開始
2007 年 Sany 輸入販売開始
2009 年 SDLG 輸入販売開始
2009 年 LiuGong 販売現地法人を設立
2009 年 Yanmar 建設機械の輸入販売開始
2010 年 Lonking ローカル商社と提携し販売会社を設立
2010 年 Sunward 輸入販売開始
2010 年 Yuchai 販売現地法人を設立
2010 年 Yutong 輸入販売開始
2010 年 XGMA ディストリビューターを通じ輸入販売開始
2010 年 Zoomlion ディストリビューターを通じ輸入販売開始
2011 年 Tadano 合弁で製造販売メンテナンス会社を設立
2011 年 LBX(住友建機子会社) 販売会社の設立登記完了
2011 年 Hitachi John Deere と合弁で製造販売会社の設立を発表
(各社 HP新聞報道等より J2B Consulting 編集)
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11最近の主な新規投資案件
Caterpillar
投資金額1)1 憶ドル 2)1 憶ドル
投資時期1) 2010 年 2)2011 年
投資内容
1)サンパウロ州ピラシカーバ工場を拡張+海底油田開発機器(ディーゼルエンジンおよび発電機等)
の製造を開始
2)パラナ州カンポラルゴ市に第二工場を建設
CNH
投資金額1)13 憶レアル 2)17 憶レアル 3)1 憶ドル
投資時期1)2007 年~2010 年の四カ年計画
2) 2011 年~2014 年の四カ年計画
3)2011 年
投資内容1)休止していたサンパウロ州ソロカバ市の工場を再稼働+部品流通センター
2)国内 4 工場の設備の近代化+拡張+新機種の開発
3)アルゼンチンのコルドバ市に農業機械の製造工場を建設
Deere
投資金額124 憶ドル(日立建機と合計で 18 憶ドル)
投資時期2012 年
投資内容
1)2011 年 10 月サンパウロ州インダイアツーバ市で日立建機との合弁で油圧ショベルの製造工場の
建設を発表2013 年 7 月に製造開始の予定
2)独資で同じくサンパウロ州インダイアツーバ市にバックホーローダーとホイールローダーの製造
工場の建設を発表2013 年末に製造開始の予定
Doosan
投資金額7600 万ドル
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州アメリカーナ市に油圧ショベルなどを製造する新工場を建設中
2012 年後半から製造を開始予定
Foton Lovol
投資金額15 憶ドル
投資時期2011 年
投資内容ゴイアス州アナポリス市に工場の建設を発表2012 年から建設スタート
日立建機
投資金額63 億円
投資時期2011 年
投資内容2011 年 10 月サンパウロ州インダイアツーバ市で Deere 社との合弁で油圧ショベル機の
製造工場の建設を発表
2012 年建設開始2013 年製造開始
Hyundai
投資金額15 憶ドル
投資時期2011 年
投資内容
1)リオデジャネイロ州イタチアイア市に油圧ショベルバックホーローダーローダー等の製造工
場建設中2012 年末の完成予定
Hyundai が 75を出資ディストリビューターの BMC が 25出資
2)BMC 社と合弁で販売会社を設立
Hyundai が 45を出資ディストリビューターの BMC が 55出資
JCB
投資金額1)100 万ドル 2)500 万ドル 3)1 憶ドル
投資時期1)2010 年 2)2010 年 3)2012 年
場所サンパウロ州ソロカバ市
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投資内容
1)バックホーローダーの製造ラインを拡張+設備更新
2)油圧ショベルの製造工場を建設
3)新工場を建設中2012 年から製造開始の予定
LiuGong
投資金額2 憶ドル
投資時期2012 年(検討中)
投資内容南米のいずれかの場所に製造工場の建設を検討中(2012 年初頭に決定)
Manitowoc
投資金額7000 万レアル
投資時期2011 年
投資内容リオグランデドスル州パッソフンド市に工場建設中2012 年完成予定
Sany
投資金額1)(不明) 2)2 憶ドル
投資時期1)2011 年 2)2011 年
投資内容
1)サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に油圧ショベル機とクレーン機の組立工場建設
2)サンパウロ州ジャカレイ市に新工場を建設中2013 年から製造開始の予定
住友建機
投資時期2011 年 5 月
投資内容子会社の LBX が販売現地法人を設立
2012 年から輸入販売を開始
タダノ
投資金額資本金は 590 万ドルタダノが 51出資
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州イトゥ市に合弁で製造販売メンテナンス会社を設立
Terex
投資金額5 年間で 15 憶レアル
投資時期2011 年(建設中)
投資内容リオグランデドスル州グアイバ市に新工場を建設中
Volvo
投資金額1000 万ドル
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州のペデルネイラス工場を拡張油圧ショベルを組立から現地製造に切換え
XCMG
投資金額1)2500 万ドル 2)2 憶ドル 3)2500 万ドル+2 憶ドル
投資時期1)2011 年 2)2011 年 3)2011 年
投資内容
1) Ecircxito 社と合弁でホイールローダーの組立工場と物流センターを建設
場所はブラジル北東部ペルナンブーコ州スアペ市
2) BMC 社と合弁でモーターグレーダーとローラーコンパクターの組立工場の建設
3) GTM 社とトラッククレーンローラーコンパクターモーターグレーダー油圧ショベルホ
イールローダーの製造工場を建設
場所はミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市
Zoomlion
投資金額(計画) 2 憶ドル
投資時期(計画) 2012 年に決定
投資内容ディストリビューターの BMC と合弁でコンクリートミキサーおよびコンクリートポン
プの製造工場の建設を検討中
(出所MampT 誌新聞報道等から J2B Consulting 編集)
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12地域別の投資案件
サンパウロ州(SP)
Caterpillar
2011 年工場拡張+海底油田開発機器の製造を開始
CNH
休止していたソロカバ工場が再稼働+物流センター
Doosan
2011 年工場の建設を開始2012 年完成予定
JCB
2011 年工場建設を開始2012 年完成予定
John Deere
2011 年工場建設開始
日立建機
2011 年 John Deere と合弁で工場建設開始
LBX(住友建機子会社)
2011 年販売現法を設立
Lonking
2010 年販売会社を設立
Tadano
2011 年合弁で製造販売メンテナンス会社設立
Sany
2011 年に組立工場が完成製造工場の建設も開始
2012 年完成予定
Volvo
工場の拡張+現地生産への切替
サンパウロ州近辺の投資に関しては次ページ以降を参照
リオデジャネイロ州(RJ) Hyundai
2011 年から工場建設中
2012 年完成予定
パラナ州(PR) Caterpillar
2011 年に新工場が完成
リオグランデドスル州(RS) Manitovoc
2011 年工場建設を開始
2012 年に完成予定
Terex
2011 年工場建設開始
ミナスジェラエス州(MG)
XCMG
2012 年からディストリビュータ
ーGTM 社と合弁で工場建設開始
ゴイアス州(GO) Foton Lovol
2011 年に工場建設を発表
2012 年建設開始の予定
ペルナンブーコ州(PB) XCMG
2011 年ディストリビュータ
ーEcircxito 社と合弁で組立工場
と物流センターを建設
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13サンパウロ州内の投資案件
Caterpillar
ピラシカーバ市
2011 年工場拡張+海底油
田開発機器の製造を開始
投資1 憶ドル
日立建機
インダイアツーバ市
John Deere と合弁で工場建設中
投資63 億円
Doosan
アメリカーナ市
工場建設中
投資7600 万ドル
Volvo
ペデルネイラ市工場拡張
投資1000 万ドル
Aruja
タダノイトゥ市
合弁での工場建設
Sany
サンジョゼドスカンポス市
2011 年組立工場建設
CNH
ソロカバ市
2010 年休眠工場の操業再開
投資4 カ年計画で 17 憶レアル
LBX(住友建機子会社)
ソロカバ市
2012 年から輸入販売開始
Sany
ジャカレイ市
製造工場を建設中
投資2 憶ドル
John Deere
インダイアツーバ市
工場建設中
投資124 憶ドル
JCB
ソロカバ市
新工場建設中
投資1 憶レアル
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14サンパウロ州周辺地域の投資案件
Campo Largo
Caterpillar
カンポラルゴ市
2011 年新工場建設
投資1 憶ドル
Terex
グアイバ市
新工場建設中
投資5 年間で 15 憶レアル
サンパウロ州
パラナ州
リオデジャネイロ州 ミナスジェラエス州
リオグランデドスル州
Manitowoc
パッソフンド市
工場建設(2012 年完成予定
投資7000 万レアル
Passo
Fundo
Guiaba
XCMG
ポウゾアレグレ市
2012 年から工場建設
投資2 憶ドル
Hyundai
イタチアイア市
工場建設中
投資15 憶ドル
Itatiaia
copy 2011 Google
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15企業ごとの概要
Caterpillar
CNH Global NV (Case amp New Holland)
Doosan amp Bobcat
Foton Lovol International
Hyundai Heavy Industries
JCB Brasil
John Deere
Hitachi Construction Machinery
Kobelco
Komatsu
LBX
Sumitomo Construction Machinery
Liebherr Brasil
Liugong
Lonking
Manitowoc
Sany
SDLG (Shandon Lingong Construction Machinery)
Shantui
Sunward
Tadano
Terex
Volvo Construction Equipmento Latin America
XCMG (Xuzhou Construction Machinery Group)
XGMA (Xiamen XGMA Construction Machinery)
Yanmar South America
Yuchai
Yutong
Zoomlion
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Caterpillar
ブラジル最大の建設機械メーカーであり機械設備メーカーとしてもブラジル最大
ブラジル唯一の工場であるサンパウロ州ピラシカーバ工場で全ての機種の製造を行ってきたがパラ
ナ州カンポラルゴ市に新工場を建設し2011 年から新工場での製造を開始している
今後は建設機械の製造はカンポラルゴ工場に徐々に移管しピラシカーバ工場での建設機械の製造は
将来的に停止するピラシカーバ工場では海底油田開発機器(ディーゼルエンジン等)の製造を始める
1954 年 サンパウロ市に現地法人設立
1955 年 工場建設をスタート
1960 年 工場完成ブラジルでの建設機械の製造をスタート
最初に製造したのはモーターグレーダー
1973 年 サンパウロ州ピラシカーバ市に 400 万 m2 の土地を購入し新工場の建設を開始
1976 年に完成
1993 年 製造工程の効率化とコスト削減を掲げた戦略プランの一環として生産設備の近代化
を図るとともに生産および管理部門の統合を図りピラシカーバ工場に集約
2011 年 10 月 パラナ州カンポラルゴ市で建設を進めていた新工場が完成
国内の需要の増加からピラシカーバ工場の稼働率は既に 100に達しており顧客
への引き渡しが 6 か月遅れるなどしたことから新工場の建設を進めていたもの
ピラシカーバ工場概要 カンポラルゴ工場概要
完成時期 1960 年 2011 年 10 月
概要 ブラジル国内唯一の製造拠点
ショールームディーラー向けト
レーニングスペースも併せ持って
いる
カンポラルゴ市の新工場建設に伴
い建設機械の製造は徐々に新工
場に移管し 2012 年中に製造を停止
する計画
その後は従来は米国インジアナ
州の工場から輸入していた海底油
田開発機器(ディーゼルエンジンお
よび発電機等)の製造を開始しペ
トロブラスなどに供給する
ピラシカーバ工場で製造されているバックホ
ーローダーと小型ホイールローダーの製造ラ
インを一部移管し製造を開始する
2011 年はバックホーローダーの製造からス
タート2012 年から小型ホイールローダー
の製造を始める
2011 年のラスベガス国際建機見本市
CONEXPO2011 で発表した世界戦略機種の
モーターグレーダーの製造も計画している
順次拡張工事を行い新しい製造ラインを建設
していく
当面はブラジル国内市場への供給を行うが
製造能力が国内需要を超えてきた段階で近隣
ラテンアメリカ諸国への輸出も始める
国産化率を上げるため複数の海外部品メーカ
ーも同敷地内に進出し生産を行う予定
土地面積 敷地面積380 万 m2
建屋面積214 万 m2
敷地面積100 万 m2
建屋面積5 万 m2
取扱機種 油圧シャベルホイールローダ
ーコンパクターローラー積込
機モーターグレーダーバック
ホーローダー等を製造
バックホーローダーおよび小型ホイールロー
ダー
投資金額 1 憶ドル
(工場拡張および海底油田開発機器
の製造ライン建設)
1 憶ドル
従業員数 6000 人 2013 年までに 1000 人を雇用
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販売拠点網 Marcos SASotreq SAParana Equipment SA(PESA)の 3 社で 50 か所以上の販
売サービス拠点網をブラジル全域に展開している
3 社とも 1940 年代に設立され60 年以上の歴史を持っている
キャタピラーは建設機械のリースを扱う Cat Rental Store と呼ばれるショップを約
10 か所展開しており各販売ディーラーも Cat Rental Store を扱っている
キャタピラー販売機種
Articulated Trucks Backhoe Loaders Cold Planers Compact Track and Multi Terrain Loaders
Compactors Feller Bunchers Forest Machines Forwarders
Harvesters Hydraulic Excavators Knuckleboom Loaders
Material Handlers
Motor Graders
Off-Highway Trucks
Paving Equipment
Road Reclaimers
Skid Steer Loaders
Skidders
Telehandlers
Track Loaders
Track-Type Tractors
Underground Mining
Wheel Dozers
Wheel Excavators
Wheel Loaders
Wheel Tractor-
Scrapers
(出所wwwbrasilcatcom)
(サンパウロ州バルエリ市のビル建設
工事現場で使用される油圧ショベル)
Sotreq
1941 年設立
14 州で 27 販売拠点あり
Marcosa
1947 年設立
北東部地域 10 州に 16 販売拠点
PESA
1946 年設立
南部 3 州に 14 販売拠点
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CNH Global NV
自動車メーカーFiat 傘下の建設機機械農業機械メーカー
CNH のラテンアメリカ地域の社長は Fiat グループの副社長を兼務している
1950 年 Moto Agriacutecola 社が Fiat グループ企業として初めてブラジルに設立されFiat 製の
農業機械(トラクター)の販売をサンパウロ市で開始
1970 年 ミナスジェラエス州コンタージェン工場で農業機械の製造開始
1975 年 パラナ州クリチーバ市に最初の農業機械製造工場を建設
2001 年 農業機械の需要低迷を受けソロカバ工場の操業を停止
2007 年~
2010 年の
4 カ年計画
13憶レアルを投資
中国を中心とする大豆等の食糧需要の増加と自動車燃料として使用されるエタノー
ル生産向けの砂糖きび栽培の増加などブラジルの農業分野が成長していたことか
らソロカバ工場の再開を決定10 憶レアル(553 憶ドル)を投資しオペレーションを
再開させた本 4 カ年計画期間中に物流センターも建設
2011 年~
2014 年の
4 カ年計画
前 4 カ年計画を 30上回る 17 憶レアルの投資を計画している
今期計画ではブラジル国内の四工場(パラナ州クリチーバ市サンパウロ州ソロカバ
市およびピラシカーバ市ミナスジェラエス州コンタージェン市)の拡張および設備
更新新機種開発に力を入れる
アルゼンチンに 1 憶ドルを投資しコンバインとトラクターの製造を開始する
Case と New Holland は農業機械および建設機械で独立した法人を組織しておりブランドも Case
と New Holland の両方を維持したまま別々に営業網を展開している
時には Case と New Holland が市場で競合する姿も見ることができる
本部機構は Case と New Holland がそれぞれ農業機械と建設機械部門ごとに別々にもっており更に
CNH の統括部署を含めると 5 都市に点在している
CNH Case New Holland
ミナスジェラエス州
コンタージェン市
農業機械 建設機械 農業機械 建設機械
サンパウロ州
ピラシカーバ市
サンパウロ州
イトゥ市
パラナ州
クリチーバ市
ミナスジェラエス州
ベロオリゾンテ市
製造拠点も Case および New Holland のそれぞれの農業機械建設機械を製造する工場がありブラジ
ル国内に合わせて 4 つの工場を持っている
コンタージェン
工場
New Holland ブランドの
建設機械を製造
油圧ショベル機バックホーローダークローラ式ド
ーザーホイールローダーモーターグレーダースキ
ッドステアローダー等を製造
クリチーバ
工場
New Holland ブランドの
農業機械を製造
農業用トラクター大豆収穫機を製造
研究開発センターもある
Grupo Fiat Holding CNH
Case IH
(農業機械)
Case Construction
(建設機械)
New Holland Agruculture
(農業機械)
New Holland
Construction
(建設機械)
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ピラシカーバ
工場
Case ブランドの農業機
械を製造
砂糖きびの生産の中心地域に立地しており周辺には多
くのエタノール工場が点在
砂糖きびおよびコーヒーの収穫機農機具を製造
ソロカバ
工場
Case ブランドの農業機
械および CaseNew
Holland ブランドの建設
機械を製造
スペアパーツの製造も
行う
2010 年 3 月に完成
投資金額10 憶レアル(553 憶ドル)
敷地面積16万 m2
(製造設備104万 m2 流通センター56万 m2)
大豆収穫機の製造工場としては世界最大規模
Fiatグループではソロカバ工場を海外全拠点への農業機
械の輸出基地にする考えを持っている
またラテンアメリカで最大の規模を誇る部品流通セン
ターも完成
ソロカバ工場では 2001 年に製造停止するまで年間
500 台の農業機械を製造していたが再開後は農業機
械と建設機械を合わせ最大で年間 8000 台の製造が可
能
製造が最盛期を迎える 2年後には 2000人の直接雇用と
4000人の間接雇用が見込まれている
アルゼンチンでの農業機械の製造工場の建設
2011 年 1 月農業機械の主要輸出国であるアルゼンチンがブラジルからの輸入に対する規制措置を
始めたまたブラジル通貨のレアル高による輸出競争力の低下もあり製造台数に対する輸出割合は
2008 年の 35から 20にまで低下したことを受け2011 年から 1 憶ドルを投じアルゼンチンのコ
ルドバ市に農業機械の製造工場の建設をスタートさせている2012 年下期から製造開始の予定
計画では収穫機を年間 2000 台農業用大型トラクターを 4000 台製造する
アルゼンチン国内市場で販売するとともにブラジルに対しても輸出を行う
農業分野で競合する AGCO 社も 2010 年 10 月にリオグランデドスル州の収穫機の工場に対し 2500
万レアルの投資を発表John Deere 社もゴイアス州カタロン市のサトウキビ収穫機の製造工場の拡
張と農業用散布機の製造のために 6000 万レアルの投資を発表するなど農業大国アルゼンチンへの
投資も進んでいる
ブラジル国内では建設機械と農業機械を大よそ 3565の割合で販売されている
ブラジルの建設機械市場は今後も堅調に成長すると予測されるが世界の食料需要の増加を背景に農
業機械分野の成長余地も大きくCNH では建設機械及び農業機械両分野で力を入れていく計画
-
10000
20000
30000
40000
50000
60000
70000
80000
2008 2009 2010 2011
農業機械の機種ごとの販売台数推移
Loaders amp Backhoes
Track-type tractors
Tillers
Combines
Wheel tractors
65
35
建設機械と農業機械の販売比率
農業機械
建設機械
出所Abimaq単位(台)
出所MampT 誌(Sobratema)
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販売拠点網
Case および New Holland がそれぞれ別々のディストリビューターを通じて販売網を展開している
Case
New Holland
261
686
884
1579
1928
Valtra
Massey Ferguston
Case
New Holland
John Deere
- 500 1000 1500 2000 2500
2132
1791
1803
9869
10493
11757
14451
Others
Case
Agrale
John Deere
New Holland
Valtra
Massey Ferguston
- 5000 10000 15000 20000
農業用ホイールトラクターのメーカー別
販売台数
2011 年にブラジル国内で農業用トラクターは
52296 台販売された
2010 年の 56420 台に比較し 73の減尐
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台数
は 12284 台で市場全体の販売台数の 235
CNH としては Massey Ferguston に次ぐ販売台数
を記録している
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台数
は 12284 台これは市場全体の販売台数の
235となりメーカー別では Massey Ferguston
に次ぐ販売台数を記録
農業用収穫機のメーカー別販売台数
2011 年にブラジル国内で農業用収穫機は 5388
台販売された
2010 年の 4549 台に比較し 173の増加
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台
数は 2463 台で市場全体の販売台数の 457
を占めている
出所Anfavea単位(台)
出所Anfavea単位(台)
Shark Maacutequinas 社他 13 のディストリビ
ューターが販売サービス網を展開
Shark Maacutequinas 社はサンパウロ州およ
びブラジル南部地域諸州で 13 の支店を
展開
年間販売台数は 200~300 台
販売製品の多様化を図るため中国系の
Goodsense 社のフォークリフトの販売を
2011 年から開始
Brasif Maacutequinas 社他 7 つのディストリ
ビューターが販売サービス網を展開
Brasif Maacutequinas 社はブラジル北部南東
部中西部地域で支店網を展開Case
製品の約 5 割を販売している
販売製品の多様化を図るため Terex 社の
クレーン機仏独系 Bomag 社のコンパ
クター米国 Nacco グループの Hyster
社のフォークリフトの販売も開始
Case 社製品の売上比率は約 65
2011 年の売上は対前年 20の見込み
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コンタージェン工場
New Holland ブランドの建設機械を製造
クリチーバ工場
New Holland ブランドの農業用トラク
ター大豆収穫機を製造
ピラシカーバ工場
Case ブランドの砂糖きび
およびコーヒーの収穫機
農機具を製造
ソロカバ工場
2010 年完成
Case ブランドの農業機械および Case
New Holland ブランドの建設機械を製造
Contagem
copy 2011 Google
サンパウロ市内の道路工事現場 サンパウロ州内を移動中の油圧ショベル機
39 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
Doosan
2006 年にラテンアメリカ市場に参入
油圧ショベルおよびホイールローダーを中心に輸入販売を行っている
2011 年 2 月サンパウロ州アメリカーナ市で工場の建設をスタートさせている
建設中の工場概要
建設地 サンパウロ州アメリカーナ市
投資金額 7600 万ドル(1 憶レアル)
製造開始 2012 年末の予定
土地面積 敷地面積162 万
建屋面積5 万 m2
(工場用地は市から譲渡を受けた)
製造機種 油圧ショベル(DX225 LCA)の組立製造からスタート
順次他機種の組立も始める
年間製造能力 2000 台
従業員数 直接雇用は 300 人の計画
販売拠点網
Renco Equipamentos 社Comingersoll 社
RONAC 社Cowdin 社の 4 社がブラジル
国内の販売サービスを行っている
販売地域 販売メーカーおよび機種
Comingersoll 社
サンパウロ州リオデジ
ャネイロ州など 4 州
Doosan(油圧ショベルホイールローダー)
Bobcat(スキッドステアローダー小型ショベル機テレスコピックロ
ーダー)
Cowdin 社
サンタカタリーナ州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーオフハイウェイトラック
フォークリフト)
Terex(ホイールローダークローラ式ローダートラックテレスコピ
ックローダー等)
Cowdin(フォークリフトホイールローダー振動ローラーモーター
グレーダー)
Romac 社
パラナ州リオグランデ
ドスル州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーアーティキュレートトラッ
クアースドリル)
Bomag(タイヤローラー振動ローラー)
Stone(手動式小型機械)
Renco 社
北部北東部中西部地
域の 20 州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーオフハイウェイトラック
フォークリフト)
Bomag(タイヤローラー振動ローラー)
Stone(手動式小型機械)
Comingersoll
Renco Equipamentos
Cowdin
サンパウロ市内のビル工事現場
ROMAC
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BOBCAT
Foton Lovol International
パラナ州のディストリビューターBramax 社を通じ油圧ショベルホイールローダーバックホーロ
ーダーモーターグレーダーコンパクトローラーの輸入販売を行っている
2011 年 12 月に工場建設を発表している
新工場概要
建設地 ゴイアス州アナポリス市
投資金額 15 憶ドル
Bramax 社が 20の資本出資を行う
土地面積 4 年間で 7 万 m2 まで建屋面積の拡張工事を行う
製造機種 建設重機械 2 機種の製造からスタート順次 11 機種まで増やしていく
製造開始 2012 年 2 月から工事を開始し2012 年中に製造をスタート
製造能力 スタート時は月産 150 台
機種の追加に合わせ月産 450 台まで引上げていく
従業員数 製造開始時の直接雇用は 300 人
Bramax 社 販売拠点網
BOBCAT 販売拠点網
ブラジル市場には 1990 年代初めに参入2007 年に
Doosan が買収
国内で 8 ディーラーが販売網を展開
スキッドステアローダー小型油圧ショベルテレス
コピックローダーの輸入販売を行っておりスキッド
ステアローダーおよび小型ショベル市場の約 3 割の販
売シェアをもっている
2010 年の売上高は約 3000 万ドル
2011 年の売上は約 4500 万ドル(対前年 50増加)の
見込み
営業および販売拠点はサンパウロ市
ゴイアス州アナポリス市
Bramax 社と合弁で工場を建設
パラナ州州カンポラルゴ市
Bramax 社本社
Bramax 社は CAMC 社のトラック
HELI 社のフォークリフトのブラジ
ル総代理店も行っている
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Hyundai Heavy Indstries
2003 年にブラジルでの輸入販売をスタート
2011 年 7 月新工場の建設を発表
新工場での製造がスタートすると Hyundai グループにおけるブラジル市場の販売シェアは現在の 6
から 20まで引き上がるものとみている
新工場概要
建設地 リオデジャネイロ州イタチアイア市
投資金額 15 億ドル
(初期投資が 1 憶ドル追加投資が 5000 万ドル)
敷地面積 55 万 m2
2013 年に拡張工事の可能性もありその場合には土地の追加取得を行う
製造機種 ショベル機ホイールローダーの製造からスタート
第二段階でバックホーローダーの製造も開始する
製造開始 2012 年末
製造能力 スタート時は年間 3000 台
追加投資を行いバックホーローダーの製造を開始した段階で 5000 台に拡大させる
計画
従業員数 スタート時は 500 人2015 年までに 1500 人まで増員の可能性あり
Hyundai グループではアジア以外の製造拠点を最初に米国引き続いてロシアに建設することを計画
していたブラジルはそれに次ぐ第 3 の選択肢であった
しかし2008 年の金融危機発生後他国に較べブラジルの建設市場がいち早い回復を見せたことか
らアジア以外では最初となる工場をブラジルに建設することとなった
生産の 60は国内での販売40はラテンアメリカ諸国向けの輸出を計画
国産部品使用率の引き上げを図るため複数の韓国系サプライヤーに対しブラジルでの現地生産を呼び
掛けている2012 年 1 月の地元紙の報道では約 40 社の韓国系パーツメーカーがブラジルでの製造を
検討しておりFiname ファイナンスの条件である 60を大きく超える 80の国産部品使用率を目標
に準備を進めている
なお現在は輸入機械の販売のみを行っており Finame ファイナンスの対象となっていないそのた
めDLL 銀行を通じユーザー向けの低利の特別融資制度を行っている
なお製造現法とは別に販売会社も設立する
製造現法および販売現法ともに地場のディストリビューターBMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)社
が出資する出資割合は下記の通り
製造会社 販売会社
Hyundai 75 45
BMC 25 55
サンパウロ市内の Hyudai社の販売デ
ィーラーKGC社の展示機械
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販売拠点網 BMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)Veneza Construccedilotildees など 20 のディスト
リビューターがブラジル国内の販売網を展開
BMC (Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)
Hyundai の建設機械の販売を行う主力ディストリビューター
2007 年に創設され 2008 年から Hyundai の建設機械の輸入をスタート
クローラー式ショベルホイール式ショベルホイールローダー電気リフトト
ラックスキッドステアローダーを販売
本社サンパウロ州タンボレ市本社は物流機能を備えている
Hyundai の新工場建設には BMC が 25の資本参加するが資本参加を通じブラ
ジル国内における Hyundai 製品の販売代理権を維持することを狙ったもの
Hyundai にとっても投資金額と投資リスクを軽減する効果と販売ディーラーと
して BMC が持っているブラジル市場でのネットワークと販売ノウハウを活用で
きることがメリットとして考えられる
BMC 社は Hyundai 以外に下記メーカーの製品の販売も行っている
Zoomlion(コンクリートポンプ)
Shantui(ドーザー)
XCMG(コンパクターおよびモーターグレーダー)
韓国パーツサプライヤーDaemo(油圧ブレーキその他の部品)
XCMG とは合弁でモーターグレーダーとコンパクトローラーの工場建設を発表
Zoomlion 社とはコンクリートミキサー工場の建設を交渉している
売上高推移(単位100 万レアル 2011 年データは見込2012 年データは計画)
110
550
690
1000
-
200
400
600
800
1000
1200
2009 2010 2011 2012()
リオデジャネイロ州イタチアイア市
工場建設中
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Veneza Construccedilotildees
ブラジル北東部のペルナンブーコ州に拠点をおく有力建設機械ディストリビュー
ター販売テリトリーはブラジル北部地域の 7 州
2007 年から Hyundai の機械の輸入販売を行っているが2011 年に BMC に次い
で Hyundai の二番目のディストリビューターとなった
Veneza 社は John Deere 社の農業機械と Volks Wagen 社のバストラックの販売
も行っている
2010 年は対前年比で 30の売上を増やしたがHyundai とディストリビュータ
ー契約を結んだことから 2011 年は 40の成長を見込んでいる
JCB Brasil
1995 年にバックホーローダーの輸入販売を通じブラジル市場に参入
2001 年に製造を開始
2009 年に 1000 台を超える販売を記録
2010 年には油圧ショベルロードローラーホイールローダーの新型機種の発売を行うとともに小
型ローダーの発売などを通じ市場での販売シェアアップに成功対前年比 104の増加を記録
特にワールドカップサッカー関連工事が進むリオデジャネイロ州では 2010 年に対前年で 4 倍の油圧
ショベル機を販売している
2005 年当時はブラジル国内で製造する建設機械の 60は輸出向けであったが2010 年には輸出の割
合は 10程度にまで低下現在第三工場の建設を進めているが当面は国内市場への供給が中心
となる
ラテンアメリカ市場全体で JCB グループの売上の 10程度を占めているがブラジル国内市場の売
上はその 70程度を占めている
1995 年 輸入販売を開始
2001 年 サンパウロ州ソロカバ市に第一工場完成バックホーローダーの製造を開始
2010 年 第二工場を建設し油圧ショベルの製造を開始
2011 年 第三工場の建設を開始2012 年上期中の完成を予定
第一工場 第二工場
所在地 サンパウロ州ソロカバ市 サンパウロ州ソロカバ市
工場完成 2001 年 2010 年
製造機種 バックホーローダー 油圧ショベル(20t)
投資金額 100 万ドル 500 万ドル
投資内容 2010 年市場の需要増加に対応す
るため 15増床製造ラインの整
備拡張を行い製造能力を 50拡大
新工場を建設
2008 年から行うイギリスからの輸入販売を
現地製造販売に切換える
年間製造能力400 台
新工場概要
(第三工場)
建設機械の需要増に対応するため新工場の建設をスタート
建設地は第一第二工場と同じくサンパウロ州ソロカバ市
新工場完成予想図
(写真出所JCB 社ディストリビューターSRR 社 HP よりwwwsrrcombr)
工場面積 敷地面積20 万 m2
建屋面積32 万 m2
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78 103
216
300
600
0
100
200
300
400
500
600
700
2008年 2009年 2010年 2011年 2015年
Auxter社売上推移(R$million)
投資金額 1 憶ドル
完成予定 2012 年上期
製造機種 バックホーローダー油圧ショベルホイールローダーコンパクター
将来的には第一第二工場の生産ラインを新工場へ移管集約する
年間製造能力 1 万台
(バックホーローダー5000 台 油圧ショベル機2500 台)
従業員数 従来の 2 倍の 300 人からスタート順次増員の予定
販売拠点網
メインの Auxter 社ほか 17 のディストリビューターが販売サービス網を展開
(出所JCB 社 HP wwwjcbcom)
Auxter 社は 2002 年に設立中古機械の販売からスタート
2006 年JCB と販売契約を締結
サンパウロ州内のみで販売を行っているが2010 年に JCB の総販売台数の 25を販売販売台数
の 70がバックホーローダー
2007 年のサンパウロ州内のバックホーローダーの販売シェアは 7程度であったが 2010 年には
33まで拡大
2010 年に JCB 製建機を 630 台販売2011 年
は 850 台の見込み
2009 年に Yale 社のフォークリフトの販売を
スタート192 台を販売2010 年は 571 台に
販売を拡大
ソロカバ市 (第三工場)
新工場を建設中2012 年から製造開始
ソロカバ市 (第二工場)
2010 年から油圧ショベルの製造を開始
グアルーリョス市
流通センター
ソロカバ市 (第一工場)
2001 年からバックホーローダーを製造
Auxter 社本社(サンパウロ市)
Auxter 社売上推移 単位100 万レアル
(2011 年データは見込2015 年データは計画)
Auxter 社の展示機械
(サンパウロ市内)
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John Deere
農業分野で大きなプレゼンスを誇っておりブラジル国内に 3 つの製造拠点を持っている
農業用収穫機では 2011 年にメーカー別トップの 1928 台を販売
農業用トラクターでは Masseu Ferguston 社Valtra 社New Holland 社に次ぐ 9869 台を販売
2011 年はブラジルの市場全体で農業機械の販売が 5程度減尐する中で John Deere は約 20増加さ
せている (2011 年 1 月~12 月の農業機械のメーカー別販売台数は CNH の項を参照)
John Deere グループでは農業機械分野においてブラジル市場を最重要市場の一つと位置付けており
過去 10 年にわたり 20 億ドルの投資を行っている
ブラジル国内ではこれまで建設機械の製造及び販売は行っていなかったが2011 年に二つの工場建
設を発表
第一の工場では日立建機と合弁で油圧ショベルを製造する
第二の工場は単独で出資ホイールローダーおよびバックホーローダーの製造を行う
両工場ともサンパウロ州インダイアツーバ市に建設する
2012 年から輸入販売をスタートさせ製造開始は 2013 年末からの計画となっている
1979 年 リオグランデドスル州オリゾンチーナ市の農機メーカーSchneider Logemann amp Ciaに
20の出資を通じブラジル市場に参入
1989 年 オリゾンチーナ市に第二工場建設
1996 年 John Deere ブランドのトラクターの製造を開始
出資比率を 40に引上げ社名を SLC-John Deere に変更
1999 年 ゴイアス州カタロン市にサトウキビ収穫機の製造工場建設
出資比率を更に引上げ経営権を掌握
2001 年 社名を John Deere Brasil に変更
2008 年 リオグランデドスル州モンテネグロ市にトラクター製造工場を建設
サンパウロ州カンピーナス市にラテンアメリカ市場へのパーツ物流センターを建設
リオグランデドスル州
ポルトアレグレ市
本社
南米市場の統括機能も併せ持っている
販売金融会社の Banco John Deere も同市に所在
リオグランデドスル州
オリゾンチーナ市
1989 年完成
穀物用コンバイン機と田植え機を製造
建屋面積123 万 m2
従業員数2000 人
ゴイアニア州
カタロン市
1999 年完成
サトウキビ収穫機を製造
敷地面積22 万 m2
従業員数400 人
2011 年以降従来輸入販売をしてきた噴霧器の現地製造のために
6000 万レアルを投資
リオグランデドスル州
モンテネグロ市
2008 年完成
農業用トラクターを製造
敷地面積96 万 m2建屋面積68 万 m2
投資金額25 憶ドル
従業員数715 人
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サンパウロ州
カンピーナス市
2008 年完成
南米市場向けの部品の流通センター
投資資金1800 万レアル
建屋面積4 万 m2
従業員数200 人
サンパウロ州
インダイアツーバ市
1)2011 年日立建機との合弁で油圧ショベルの製造工場の建設を発表
2)2011 年単独出資でホイールローダーおよびバックホーローダーの
製造工場の建設を発表
2013 年末から製造開始の予定
両工場建設に対する投資金額は 18 憶ドルうち 124 憶ドルを John
Deere が支出する
従業員数約 600 人
アルゼンチン 2011 年トラクターと農業用収穫機の製造を開始すると発表
投資金額1 憶ドル
主要な輸出先であるアルゼンチンがブラジルからの農業機械の輸入に
対する規制措置を設けたために 2011 年第一四半期は対前年同期比で
50減尐そのためアルゼンチン国内でトラクターと収穫機の製造
を開始するに至った
ポルトアレグレ市
本社および南米統括機能
販売金融会社
モンテネグロ市
工場完成2008 年
製造機種農業用トラクター
オリゾンチーナ市
工場完成1989 年
製造機種コンバインおよび田植え機
インダイアツーバ市
建設機械の製造工場を建設中
2013 年完成予定
カンピーナス市
流通センター
2008 年完成
カタロン市
工場完成1999 年
製造機種サトウキビ収穫機
copy 2011 Google
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日立建機
2011 年 10 月米 John Deere 社と合弁での製造販売会社「ディア日立建機ブラジル」設立を発表
日立建機とディア社は1988 年にアメリカノースカロライナ州に製造販売を行う合弁会社のデ
ィア日立社(Deere-Hitachi Construction Machinery Corporation)を設立以来北中南米市場における提
携関係を持っている
投資計画概要
場所 サンパウロ州インダイアトゥーバ市
投資資金 約 63 億円
資本金 5000 万ドル
出資 日立建機 40
John Deere ブラジル社 40
ディア日立(米国) 20
敷地面積 20 万 m2
事業内容 中型油圧ショベルの製造販売(15t~40t 未満)
ミニショベル油圧ショベルの輸入販売(100t未満)
年間製造台数 約 2000 台
計画では初年度に 90 台程度5 年目に年間 1200 台程度を製造
Finame ファイナンスの対象にするため現地生産部品 60以上を使用する
従業員数 230-240 人
事業
スケジュール
2012 年 1 月工場建設着工
2012 年 4 月輸入完成車の販売開始
(ミニショベルと現地生産以外の油圧ショベル(100 トン未満))
2013 年 7 月現地生産開始(車体重量 15 トン~40 トンの中型油圧ショベル)
その他 日立建機が技術を供与し合弁会社が現地生産を行う
マーケティングは農機で現地に地盤を持つ Deere 社が担当する
Deere 社はブラジル国内に農機販売で約 200 の代理店門を有しており強固な農機販
売網を持っており建設機械の販売展開に活用する
2015 年の売上高目標は約 180 億円
取締役は日立および Deere 社の双方から4人ずつ派遣の予定
Kobelco
2011 年初頭から米国現法を通じ販売サービス体制を敷きブラジル国内の顧客への営業活動を行
っていた
港湾作業などで使われる吊上げ機械等の販売を行っている Rimac 社とブラジル国内のディストリビュ
ーター契約を締結
Rimac 社は新規の販売に携わるとともに既に国内で販売されていた Kobelco 社のクレーン約 20 機
のサービスサポートも行う
ブラジルでは 60 トンから 550 トンまでのクローラー式クレーンを中心に販売を行っていく
リオデジャネイロ州イタグアイ市で港湾基地を建設中のブラジル最大手ゼネコンの Odebrecht は
CK600 を 3 台CK2300 を 3 台(全てクローラークレーン)の購入を既に決めている
Odebrecht では購入したクレーン機を 3~4 年にわたって同港湾で使用する予定でありブラジルで
一般的なトラッククレーンではなく Kobelco 社のクローラー式クレーンを購入したとのこと
Rimac 社は港湾作業鉄鋼大手物流分野に顧客を持っており既存顧客への販売展開を進めるとと
もにこれまでに Kobelco が直接販売した 20 機のクレーンユーザーへのメンテナンスを通じ新規
の販売働き掛けを行っていく
(その他のユーザーは Tomeacute 社大手ゼネコンの Andrade Guiterrez 社風力発電プラント組立の
Transdata 社など)
スペアパーツの保管はサンパウロ市内の Rimac 社の倉庫で行う
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Komatsu
1973 年現地法人を設立
折しも 1968 年から 1973 年に掛けて「ブラジルの奇跡」と呼ばれる高度経済成長期を迎えており
GDP 成長率は年平均で 101実質工業生産成長率は年平均 129を記録
世界 4 位に成長したブラジルの自動車市場でメーカー別の販売トップを走っているイタリアのフィア
ットが進出したのもこの時期で多数の日本や欧米の多国籍企業がブラジルに進出する時代であった
Komatsu もサンパウロ州スザノ市で工場の建設をスタート1975 年に製造を開始した
Komatsu にとって海外初の製造拠点であった
また現在に至るまで Komatsu のスザノ工場はブラジルのみならず南米地域で唯一の日系建機メー
カーの製造拠点である
現在ブラジル国内には次の 3 つの現地法人をもっている
Komatsu do Brasil (KDB)
Komatsu Brasil International (KBI)
1975 年製造開始
スザノ工場で製造された機械 KBI を通じて国内で
の販売が行われる
海外への輸出およびブラジルで製造しない機種の
輸入は KDB が行っている
またKomatsu グループにおける D51 のブルド
ーザーの一極生産供給拠点の役割も果たしてい
る
1997 年には板尾鉄工所などと合弁でサンパウロ
州アルジャ市に「アトミックス工業(Atommix)」
を設立キャビンやタンク外装部品などを製
造製造原価の低減と品質の向上に寄与してい
る
なおアトミックス工業は 2008 年にコマツの
100出資に変更2011 年よりコマツ「アルジャ
工場」に呼称変更
社員約 1200 人
出向社員10 人
1998 年KDB のマーケティング部門を独立さ
せ新会社を設立
KDB が製造した機械を各地のディストリビュー
ターを通じブラジル国内での販売メンテナン
ス業務を行う
社員約 100 人
出向社員11 人
Komatsu Forest
1972 年前身の Implemater がブラジル現地法
人設立2004 年に買収現社名に変更
KDB が製造した機械を森林向けアタッチメント
の取り付けなどを行ってから国内での販売を行
っている
輸入森林機械の販売も行っている
出向社員なし
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コマツの中南米事業体制
地域別売上構成比(FY2011 年見通し)
主要市場であるブラジルを含めた中南米市場での売上は Komatsu グループの 12を占めている
(出所決算概要報告資料より抜粋)
中南米での売上高推移(外部顧客向け単位億円)
(出所決算概要報告資料より抜粋)
15
14
13
12
7
0 2 4 6 8 10 12 14 16
日本
中国
北米
中南米
欧州
608
664
479
392373 380
446
505
572
498
427
523 509 494
0
100
200
300
400
500
600
700
FY081Q 2Q 3Q 4Q FY091Q 2Q 3Q 4Q FY101Q 2Q 3Q 4Q FY111Q 2Q
コマツホールディングスサウスアメリカ
(サンチャゴ)
南部 5 ヵ国建設機械
中南米マイニング機械販売
コマツカミンズチリ (サンチャゴ)
チリ国内の建設鉱山機
械販売サービス代理店
コマツブラジル (スザノ工場)
油圧ショベルブルドーザホイールローダモータ
ーグレーダの生産販売
コマツブラジルインターナショナル (サンパウロ)
ブラジル国内での建設機械及び鉱山
機械の販売サービス代理店
コマツパナマ事務所
(パナマシティ)
中南米向け建設機械在
庫物流管理
コマツフォレスト (パラナ州ピニャイ市)
2004 年に買収
森林機械の販売
コマツブラジル (アルジャ工場)
1997 年合弁形態で設立
2008 年100子会社化
キャビンタンク外装パーツなどを製造
Pa-tu
コマツアメリカ(KAC)北部 LA Div
(米国イリノイ州) 北部中南米向け
建機在庫物流管理
KAC メキシコ事務所サービスサポート
センター(メキシコ モントレー) メキシコ建設機
械マーケティングサービスサポート
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スザーノ工場の概要
工場概要 1973 年 1 月にコマツにとり日本国外では初となる海外製造工場をサンパウロ州スザ
ノ市に建設
下記の四機種の製造を行っている
工場のあるスザノ市はサンパウロ市街地から約 55 キロの距離にある
日系ブラジル人の割合は現在も約 10もともと日系移民の多い町であり工場に
も日系ブラジル人が多くみられる日系ブラジル人の役員もいる
ただし若い世代の日系ブラジル人は日本語ができない層が増えておりポルトガ
ル語を社内公用語にしており社内会議などでは必要に応じ日本語-ポルトガル語
の通訳を使っている
スザノ市内には他に NSKミツトヨなどの日系企業も工場を持っている
出所httpwwwkomatsucombrptnossa_empresaphp
工場面積 敷地面積63 万 m2
建屋面積68 万 m2
製造機種
(写真出所
KDB 社 HP)
ブルドーザー 油圧ショベル ホイー13ローダー モーターグレーダ
14 トン(130HP)
19 トン(16813P)
13-16 トン
20-24 トン
35 トン
10 トン
14 トン
17 トン
18 トン
Finame
ファイナンス ブラジルで製造される機械の全てが Finame ファイナンスの対象となっており
60の国産部品の使用条件をクリアしている
(輸入機械は Finame ファイナンスの対象外)
ブルドーザー 1975年製造開始
油圧ショベル 1987年製造開始
モーターグレーダー 1990年製造開始
ホイールローダー 1991年製造開始
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販売網 11 のディストリビューターを通じブラジル国内全域で販売を行っている
販売体制
〈建設機械〉
スザノ工場で製造した機械は KBI にいったん販売しブラジル中に展開しているディ
ストリビューターを通じて販売
Odebrecht や Andrade Gutierrez といった大手ゼネコン等の大口顧客にはディストリ
ビューターを通さずに KBI が直接販売を行っている
〈鉱山機械〉
鉱山向け機械の製造はしていない
Vale 等の大手鉱山会社には日本あるいは米国ドイツから輸入し販売を行ってい
る
〈森林機械〉
KDB が製造した機械を KBI 経由で Komatsu Forest が購入森林機械向けの改造や
アタッチメントの取り付けを行ったうえで販売している
森林機械に関してはディストリビューターを通さずに Komatsu Forest が販売を行っ
ておりKDB の代理店機能をもっている
アルジャ工場内風景
Komatsu の海外工場としては数尐ない自社工場内に
鋳造施設を持った工場でありピボットシャフトやア
イドラなども自社工場内で加工生産している
ただし油圧機器やトランスミッションなどのハイ
エンドの基幹部品は製品の品質保持の観点からグル
ープ企業からの調達の方針を維持している
なおブラジル国内で鋳造施設を自社工場内に持っ
ている建機メーカーは Komatsu と Liebherr のみ
写真KDB 提供
① Bauko(SPRJES)
② DCML(MG)
③ Mason Equipamentos(MG)
④ Alvict Ozores Nogueira(GOTO)
⑤ Vianmaq Equipamentos(PR)
⑥ Mantomac(SCRS)
⑦ Dymak Maacutequinas(MTMS)
⑧ Guaporeacute(RO)FW Maacutequinas(BAPB)
⑨ Cummins Diesel(CE)
⑩ Motobel Motores(MAPA)
⑪ DCML(PA) スザノ工場
アルジャ工場
コマツブラジルインターナショナル
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アルジャ工場での製造車写真
LBX
2011 年 11 月新型油圧ショベル P130-8 を発売
写真はスザーノ工場内での発表式典風景
出所httpwwwkomatsucombrptnoticiaphpid=779
ディーラー募集広告
建設機械業界誌 MampT に掲
載
(2011 年 7 月号)
2010 年 5 月に住友建機が完全子会社化した米国の建設機械の販売会社
2011 年 5 月ブラジルに現地法人 LBX do Brasil の設立登記を行った
2012 年 2 月の業界誌の報道によるとサンパウロ州ソロカバ市に流通セン
ター管理販売マーケティング技術サポートトレーニングセン
ターを兼ね備えた事務所を開設した
2012 年前半に油圧ショベルマテリアルハンドリング機森林機械破
砕機の輸入販売を開始する
当初は Tauron Maacutequinas 社(南部地域)Best Maacutequinas 社(南東部および
中西部地域)Tecnoloc 社(ミナスジェラエス州)を通じた販売を行い年
内にブラジル全域にディストリビューター網を展開していく計画
2015 年に約 500 台の販売を計画しており将来的にはラテンアメリカ
諸国への展開も検討している
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住友建機
米州大陸では建設機械農業機械大手の米 CNH グローバルの Case のネットワークと1998 年に
Case と折半出資でケンタッキー州に設立した建機販売会社 LBX 社のネットワークを通じて油圧ショ
ベル機の販売を行ってきていた
2010 年 5 月に CNH の持ち分を買い取り住友建機の 100完全子会社となった LBX 社が 2011 年 5 月
ブラジル現地法人 LBX do Brasil を設立した
2011 年 1 月の新聞報道等によると 2011 年度中にブラジル国内での工場建設を含めて参入方法を決定
する予定となっている
Liebherr Brasil
ブラジル市場には 1974 年に参入
サンパウロ州グアラチンゲタ市の工場で油圧ショベル他を製造
他に航空機向けの部品製造工場がサンパウロ州サンジョゼドスカンポス市にある
Liebherr Brasil Liebherr Aerospace Brasil
設立 1974 年 2005 年
所在地 サンパウロ州グアラチンゲタ市(同敷地内)
従業員数 1299 人 25 人
敷地面積 95 万 m2 39 万 m2
建屋面積 57 万 m2 7400m2
事業内容
建設機械の製造
油圧ショベル機
(クローラ式ホイール式)
ホイールローダー
コンクリートミキサー車
クレーン機
ブルドーザーの製造を検討中
航空機部品製造
1999 年ブラジルの航空機製造メーカー
Embraer とサンパウロ州サンジョゼドスカンポス
市に合弁会社 40出資し ELEB 社を設立
(2008 年に Embraer100子会社に変更)
()2011 年 7 月火災により Liebherr Aerospace
の工場施設が全焼
7000 万レアルを投じ復旧工事を行うとしてい
るが詳細は不明
販売拠点網
自社直営の販売拠点をサンパウロ州およびミナスジェラエス州にもっている
サッカーワールドカップの開幕試合が行われる
サンパウロ市イタケロンスタジアム建設工事に使
用される Liebherr 社クレーン
(2012 年 1 月撮影)
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写真出所
wwwliebherrcombr
LiuGong
2005 年ラテンアメリカ地域への輸出をスタート
2008 年ブラジルで油圧ショベルの販売を開始
2009 年ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市に現地法人 Liugong Latin America を設立
南米地域の統括拠点も兼ねておりブラジルの他にアルゼンチンチリペルーコロンビアメキ
シコ更に商売規模はまだ小さいがエクアドルボリビアベネズエラコスタリカも管轄ラテン
アメリカ市場の 13 カ国で 17 のディストリビューター網を展開している
ブラジル国内では BH Maacutequinas 社Soma Tratores 社Conterracircnea 社を通じホイールローダー油
圧ショベルバックホーローダーコンパクトローラーモーターグレーダーの輸入販売を行ってい
る
販売台数は 2008 年~2010 年に掛けては毎年 50のペースで増加
主力のホイールローダーの輸入は 2007 年に始まり初年度の販売台数は 20 台のみであったが2010
年までに既に市場の 7の販売シェアを獲得している
売上高では 2010 年の 4600 万レアルに対し 2011 年は 5000 万レアルを見込んでいる
ラテンアメリカ市場では 2010 年に 1000 台以上を販売2009 年対比で 95の伸びを記録
2011 年も 1 月~11 月にホイールローダーを 600 台以上油圧ショベル機を 200 台以上販売
コンパクトローラーモーターグレーダー小型ローダーバックホーローダーブルドーザーフ
ォークリフトを合わせると 2011 年は 1500 台以上の販売と 1 憶ドルの売上を見込んでいる
ラ米市場では今後 5 年間に亘り年間 30の成長を予測している
好調な販売の伸びの要因として Liugong 社では次の点を挙げている
サンパウロ州のグアルーリョス市にスペアパーツの流通センターを建設車台やトランスミッ
ションシステムエンジンを含む在庫を国内に置くことで販売およびメンテナンスのサービス
レベルが向上
自社営業部門およびディストリビューターのトレーニングを行った
ディストリビューターに対する融資制度をスタートさせた
民間の DLL 銀行と提携しユーザーに対する優遇ファイナンス制度をスタートさせた
(月利で 130年利換算で 1682011 年 11 月時点)
従来販売拠点のないブラジル北東部地域に販売網を展開した
市場のニーズに合わせラテンアメリカ独自仕様のモデルを開発した
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ラテンアメリカ市場には現在まで輸入販売形態を続けているが今後も堅調な販売が見込まれること
中国からの輸入販売に伴う距離と時間のハンディキャップをカバーすること高い関税率を避けるこ
とを目的に南米のいずれかの国に製造拠点の設立を検討している
2012 年初頭には決定する意向
ラテンアメリカ地域においては市場規模が大きく現地製造に移行することで Finame ファイナンス
制度の利用が可能になり営業面でのメリットが大きいことからブラジルが最有力候補に挙げられて
いる
工場建設となった場合の投資金額は約 2 憶ドル
実現すれば 2009 年に完成したインド工場に次いで中国国外では二番目の海外製造拠点となる
インド工場は国内市場向けの製造拠点だがブラジルでは国内市場での販売だけでなくずラテンアメ
リカ諸国への輸出も行う
工場建設が具体化するまでは南米市場での販売及びサービス網の拡大に力を入れている
2011 年にはサンパウロ州グアルーリョス市にパーツの流通センターをオープンさせラテンアメリ
カ市場全域への物流センター機能を整備した
販売拠点網
BH Maacutequinas Soma Tratores
ブラジル国内 11 州におけるディストリビューター
2008 年から LiuGong 社の正規ディストリビューターとなる
2008 年は 500 台の販売2009 年は金融危機の影響もあったが前年
同数の 500 台を販売
2011 年は対前年で 40の売上増加の見込み
本社は LiuGong と同じくミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市
同州が鉄鉱石産出の中心地域であることから販売台数の 35-40は
鉱山機械が占めている
従業員数は約 210 人
ブラジル南東部のサンパウロ
州とパラナ州におけるディス
トリビューター
ホイールローダーショベル
機コンパクトローラーを中
心に販売
Soma Tratores
BH Maacutequinas
ベロオリゾンテ市 LiuGong Latin America
グアルーリョス市
パーツ物流センター
Conterracircnea
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Lonking
2010 年機械設備関連の輸入商社の Megga グループと提携し建設機械の販売会社 Meggadig 社を
サンパウロ州カブレウーバ市に設立した
同年 6 月油圧ショベルホイールローダーコンパクトローラーの販売を開始
同年 12 月までに 140 台を販売
2011 年は約 800 台~1000 台の販売を見込んでいる
10 年後には 10 憶ドルの販売目標を掲げている
ブラジル市場への参入から間もないが既にペルナンブコ州レシーフェ市リオデジャネイロ市パラ
ナ州クリチーバ市ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市エスピリットサントス州ビトリア市バ
イーア州サルバドール市セアラ州フォルタレーザ市リオグランデドノルテ州ナタール市等に支店
を開設販売網拡充に力を入れている
ビトリア市ナタール市ジョアンペソーア市には物流センターも建設している
サービス体制は全国各地の Megga グループのネットワークを活用する
Meggadig 社販売拠点網
Manitowoc
ブラジル市場へは約 20 年前に参入
米国から輸入する不整地用クレーンと中国から輸入する現場作業用クレーンの販売を行っている
2006 年からブラジル国内に製造工場の建設を検討してきたが金融危機の発生により計画を延期
2011 年 1 月にブラジル南部のリオグランデドスル州パッソフンド市に可動式油圧クレーンの製造工
場建設を発表
営業およびサービス事務所は引き続きサンパウロに置く
新工場概要 2012 年中頃に製造開始の予定
初期段階では輸入部品の組立製造からスタート
4 年以内に国産部品の使用率を 60まで高めていきFiname ファイナンスの適用
対象としていく計画
国内での製造に移行することで最大 30まで価格低下が可能とみている
敷地面積 28 万 m2
投資金額 7000 万レアル (ブラジル国立経済社会開発銀行BNDES の融資を利用)
製造機種 初期段階では不整地用クレーン(40~80 トン)と現場作業用クレーン(80~120 トン)
の製造からスタート
2013 年~2014 年に掛けてテレスコピックタイプのトラッククレーンの製造を開始
する計画
カブレウーバ市
Meggadig 社を設立
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製造能力 年間 350 台ただし最大 700 台まで拡大の可能性あり
販売計画 2012 年の売上は 4 憶レアル2016 年には 27 憶レアルまで拡大を見込んでいる
2015 年まで毎年 20工場を建設するブラジル南部地域では毎年 40の成長見通
しを立てている
75はブラジル国内市場向け25はラテンアメリカ諸国への輸出を計画
従業員数 直接雇用は 80 人からのスタート4 年間で 340 人まで増員していく計画
Sany
2007 年から輸入販売をスタート
サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に油圧ショベル及びクレーン機の組立工場がある
同じくサンパウロ州ジャカレイ市で新工場の建設を行っており2013 年に完成の予定
2007 年 輸入販売を開始
2011 年
サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に工場建設
1 月中国から輸入した CK 部品から油圧ショベル(20 トン)の組立製造を開始
5 月トラッククレーン車(55 トンおよび 75 トン)の組立製造を開始
11 月コンクリートポンプの組立製造を開始
サンパウロ州オザスコ市に物流倉庫を建設
サンパウロ州ジャカレイ市に新工場を建設中
2013 年製造開始の予定
場所 サンパウロ州
サンジョゼドスカンポス市
サンパウロ州ジャカレイ市
(サンジョゼドスカンポス市から約 20 キロ)
完成 2011 年 1 月 建設中(2013 年に完成予定)
製造機種 油圧ショベルクローラ式およびホイールクレーン機
他にコンパクトローラーやモーターグレーダー等の輸入販売を行っている
年間製造能力 油圧ショベル500 台
クレーン機365 台
油圧ショベル1000 台
クレーン機500 台 (2013 年計画)
投資金額 2 億ドル
工場面積 建屋面積1 万 m2 敷地面積56 万 m2
従業員数 2011 年 8 月現在 378 人 2013 年に二工場合わせ約 1000 人
サンジョゼドスカンポス工場では中国から輸入する CKD 部品による組立製造を行っておりFiname
ファイナンスの対象になっていない
建設中のジャカレイ工場では 60以上の国産部品を使用し Finame ファイナンスの対象となる機械
を製造していく予定またサンジョゼドスカンポス工場の製造ラインを徐々にジャカレイ工場に
移管し集約していく計画
バッハフンド市
工場建設中
削除する
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ジャカレイ工場は中国以外では米国ドイツインドに次ぐ海外 4 番目の製造拠点
新工場の操業後は顧客への引渡期間を短縮するとともにFiname ファイナンスの条件をクリアさせ
営業に拍車を掛ける狙いがある
またジャカレイ工場が完成する 2013 年までに自前の販売金融会社の設立を検討しており国内で
製造する機械には Finame ファイナンスを輸入機械には優遇金利の一般ファイナンスを提供してい
く計画を立てている
(右画像サンパウロ州イミグランテス街道沿いに展示される SANY 社製品)
販売拠点網
SDLG (Shandong Lingong Construction Machinery)
2007 年にホイールローダーの輸入販売を開始
2010 年には約 600 台を販売しホイールローダーの市場シェアの約 10を獲得している
約 30 の中国メーカーがブラジル向けにホイールローダーを輸出しているが全体の約 26を SDLG
が輸出している
2009 年から 2010 年に掛けてラテンアメリカ全体で 1000 万ドルを投じブラジルアルゼンチン
チリウルグアイペルーエクアドルコロンビアおよびその他ラテンアメリカ諸国に販売網を整
備2012 年までにメキシコパナマエクアドル市場への参入も計画している
これまでラテンアメリカ市場ではホイールローダー(Simple Tech タイプ)のみの販売を行ってきたが
2012 年からショベル機小型ローダーロードローダーの輸入販売もスタートさせる
15 51 255
500
2000
-
500
1000
1500
2000
2500
2009年 2010年 2011年 2012年 2014年
売上高推移(R$million)
サンジョゼドスカンポス市
本社および組立工場
ジャカレイ市
工場建設中(2013 年完成予定)
オザスコ市
物流倉庫
売上高推移 (単位100 万レアル 2011 年以降は計画数字)
データ出所各種報道記事から J2B Consulting が編集
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ブラジルを筆頭にラテンアメリカ市場での販売台数は順調に増加しているが製造工場の建設は考え
ておらずこれまでと同じく中国からの輸入販売を継続していく意向
販売拠点網
Shantui
2008 年にブラジルへの輸入販売を開始
ブルドーザーホイールローダー油圧ショベルモーターグレーダーコンパクトローラーの輸入
販売を行っている
ディストリビューターの BMC(Brasil Maquinas)社()を通じ 2010 年は約 150 台を販売
ブルドーザーは市場全体の 10の約 100 台を販売
Shantui 社はラテンアメリカ市場をロシアおよびアフリカに次ぐ重要市場と位置付けており特にブ
ラジルにおいては現地製造を含む長期的な戦略を練っている
() Brasil Maquinas 社は Hyundai と合弁で工場を建設するがHyundai 以外にも XCMG や Zoomlion
の機械の販売も行っている
Sunward
2010 年にブラジル資本の SHC グループと提携しブラジル市場への輸入販売を行っている
販売機種 建設機械
(油圧ショベル機小型ショベル機小型ローダーテレスコピックハンドラー)
鉱山機械(アースドリル)とフォークリフト
本社 サンパウロ市
物流センター サンパウロ州バルエリ市
支店 ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市
2014 年までに 20 支店を開設する計画
Tracbraz 社販売地域
ブラジル国内の SDLG 機械の
50を販売
2011 年は 280 台を販売売上は
5200 万レアルで対前年約 50の
増加を見込む
ブラジル国内の販売は Tracbraz 社
Alpha Maacutequinas(北部地域)
Solunor(北東部地域)Diferencial
Maacutequinas(南部地域)などのディストリ
ビューターが行っている
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TADANO
ラテンアメリカ市場ではタダノアメリカおよび各地域の販売代理店を通じた販売サービスを行っ
ている
ブラジルでは 1978 年にサンパウロ市に設立された地元資本の販売代理店 TDB do Brasil を通じクレー
ン等の建設機械の販売メンテナンスを行っていた
Tadano では長期目標として「LE(Lifting Equipment)分野世界 No1」を掲げておりブラジルを含む
BRICs 諸国を戦略市場と位置付けている
Tadano ではインフラ面を中心とした建設投資が活発化している中南米市場でのクレーン需要が今後
4~5 年で現在の 3 倍以上の年 1000 台に拡大するとみておりそのため2010 年 11 月サンパウ
ロ州イトゥ市にクレーンの製造販売メンテナンスサービスを手掛ける会社を販売代理店の TDB
do Brasil と合弁で設立すると発表
合弁会社ではクレーン完成車の輸入販売サービスにとどまらず日本や中国から輸入する半完成
品(クレーン上部)を Volvo 社が現地で製造するトラックに架装し完成車の組立製造も行う
合弁会社の概要
所在地 サンパウロ州イトゥ市
資本金 590 万ドル(約4億 7000 万円)
出資 タダノ51出資
TDB 社および同社社長カンポス氏49
役員構成 合弁会社の社長には TDB 社のカンポス氏が就任
取締役は 3 名うち 2 名は Tadano から選任
事業内容 建設用クレーン等の製造販売サービスなど
日本中国からクレーン上部(半完成品)を輸入し現地トラックに架装
タダノグループ製品の輸入販売サービス
クレーン部品の一部製造
販売計画 TDB 社の 2009 年の売上高 5570 万レアル(約 278 憶円)
2013 年に 4600 万ドル(約 37 億円) の売上を計画
2015 年にブラジルで約 600 台中南米全体で約 1000 台のクレーンの受注を計
画同年までに中南米市場での販売シェアを現在の 2 倍の 20に伸ばす
ブラジルで組立製造するトラックク
レーン
クレーン部分は日本中国から輸
入トラック部分はブラジル Volvo
社の製造
日本から輸入しているオールテレー
ンクレーン 日本から輸入する中古クレーン
ブラジルでは一般に中古機械の輸
入は厳しく規制されているが類
似製品がない機械に関しては「国
産無存在証明書」を取得すること
で輸入が認められる
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なおトラッククレーンに対する輸入関税はこれまで免税扱いが取られていたが類似製品を製造す
る国内メーカー保護の観点から 2011 年に輸入関税が 35に引き上げとなったこの輸入関税引き上
げにより輸入クレーンの価格競争力が弱まってきておりブラジルでの組立製造の重要性が従来以上
に高まってきている
また国産部品の使用率 60をクリアーすることで Finame ファイナンスの対象とすることも視野に
入れており部品の現地調達を進めていく考えも持っている
Terex Latin America
1999 年にブラジルに進出した米国の高所作業機メーカーの Genie Industries 社を 2002 年に Terex グ
ループが買収2004 年に Terex Latin America を設立した
ブラジル南部のリオグランデドスル州カショエイリーニャ市で道路建設機械の製造を開始
国内市場の約 4 割の販売シェアを持っているがカショエイリーニャ工場は将来の拡張スペースが不足
していたため2011 年 6 月に同州グアイーバ市に道路建設機械とアスファルト製造機の製造工場を
建設することになった
高所作業機の販売でもブラジル国内で約 4 割の販売シェアを持っている
2007 年にブラジルの労働安全衛生法(NR18)が建設作業現場における高所作業に対する安全規制を定
め高所作業に使用可能な機械の基準を定めたがTerex では同法令への対応をいち早く進めたことが
販売台数の増加に寄与
ブラジル国内での売上は数年前までラテンアメリカ地域の 50程度を占めていたがこの数年ブラ
ジル国内市場が他のラテンアメリカ地域を上回る伸びを見せており 70-80を占めるに至っている
グアイーバ工場概要
事業スケジュール 2011 年 6 月工場建設開始
2012 年第 2 四半期に完成予定
投資金額 2010 年から 5 年間で 15 憶レアル
敷地面積 50 万 m2(カショエイリーニャ工場は 35 万 m2)
製造機種 カショエイリーニャ工場で製造している機種から製造を開始する
徐々にカショエイリーニャ工場の製造ラインをグアイーバ工場に移管集約
将来的にバックホーローダースキッドステアローダー照明灯クレーン
鉱山用プラットフォームなども製造する予定
製造能力 カショエイリーニャ工場では現在年間 200 台~250 台の製造を行っている
が2 倍の 400 台~500 台の製造を予定
国産部品比率 40程度からのスタートになるがFiname ファイナンスの条件である 60ま
で徐々に引上げていく
従業員数 現工場の従業員数は約 250 人だが新工場では 650 人まで増員していく計画
33 29
35 35
50
-
10
20
30
40
50
60
2007年 2008年 2009年 2010年 2011年
売上高(憶ドル)
サンパウロ州バルエリ市
Terex 本社
売上高推移(単位憶ドル 2011 年は見込み
データ出所各種報道記事より J2B Consulting 編集
)
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販売拠点網
Volvo Construction Equipment Latin America
Clark Michigan の名前で 1975 年サンパウロ州のペデルネイラス工場において製造が開始
現在までペデルネイラス工場は南米唯一の製造拠点
本社はパラナ州クリチーバ市
1975 年 Clark Michigan ブランドでサンパウロ州ペデルネイラス市にて製造開始
当初はローダーとフォークリフトの製造からスタート
1987 年 Volvo 社Michigan 社Euclid 社の合併によりブラジル現法の社名を VME Brasil
Equipamentos に変更
1993 年 オフロードアーティキュレート式トラックの製造開始
1995 年 ボルボが経営権を掌握し社名を Volvo Construction Equipment に変更
2000 年 モーターグレーダーの製造開始
2006 年 油圧ショベル機の組立製造開始
2007 年 小型ショベル機の組立製造開始
2009 年 コンパクトローラーの製造開始
2011 年 油圧ショベル機の国内製造開始(14 トン21 トン24 トン)
ペデルネイラス工場概要
工場面積 敷地面積43 万 m2
建屋面積42 万 m2
製造機種 ホイールローダーモーターグレーダー小型ショベルコンパクトローラーア
ーティキュレート式トラック油圧ショベルの製造を行っている
小型ショベル及びモーターグレーダーは世界中でペデルネイラス工場のみで製造し
ている
世界の製造供給体制によりラテンアメリカ地域への輸出供給はブラジルから行って
いる米国にはアーティキュレート式トラックと小型ローダーをアジアヨーロ
ッパにはモーターグレーダーを輸出している
2007 年にブラジルの建設機械メーカーとして初めて小型ローダーの製造を開始し
たが米国工場への製造移管に伴い 2011 年にブラジルでの製造を停止した
製造能力 約 4000 台
従業員数 約 700 人
販売拠点 ブラジル国内に 37 販売拠点ラテンアメリカ全体で 82 拠点
カショエイリーリャ市
現工場
グアイーバ市
新工場
バルエリ市
本社
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投資概要 投資時期2011 年
投資金額1000 万ドル
12 万 m2 を増床油圧ショベルの製造ラインを新たに建設
従来は Volvo の韓国工場から輸入した部品からの組立を行っていたがアームブ
ーム車台などを含め 60以上の部品を国内で調達し 14 トン20 トン24 トン
のショベル機の国内製造を開始させた
組立製造から国内製造へ切替ることで Finame ファイナンスの利用が可能となっ
た
Volvo グループでは売上の 50はブラジル中国インドロシアで構成する BRICS 諸国で上げて
おりBRICS 各地域の建設機械市場でトップ 3 に入る戦略を立てている
ブラジルでは CNHキャタピラーコマツに次ぐ 4 番手に位置しているが油圧ショベル機を従来
の組立製造から Finame ファイナンスの対象となる現地製造に切換えたのはその一環
2008 年は 9 月に発生した金融危機以降売上ペースが鈍化したが通年では過去最高の売上高となっ
た
2009 年は米国の景気後退の煽りを受け輸出が大きく落ち込むものの国別の販売台数ではブラジル
は中国韓国に次いで 3 番目の市場に成長ラテンアメリカ地域全体の販売は米国を追い越した
2010 年のラテンアメリカ地域全体の販売台数は 4228 台うち 3202 台(75)をブラジル国内で販売
ブラジル国内での販売は対前年 57増加ラテンアメリカ諸国向け輸出も 53増加
なお以前はペデルネイラス工場で製造する機械の約 50が輸出に向けられていたがブラジル国
内の需要増大から現在では全体の 70~80が国内で販売されている
58 88 100
520
373
631700
0
100
200
300
400
500
600
700
800
1998年 2000年 2004年 2008年 2009年 2010年 2011年
ラテンアメリカ地域の売上高推移(R$million)
3202
306
154
147
124
295
0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500
ブラジル
チリ
アルゼンチン
コロンビア
メキシコ
その他
2010年のラテンアメリカ地域の国別売上台数
ラテンアメリカ地域の売上推移(単位100 万レアル 2011 年データは見込値)
ラテンアメリカ地域の国別売上台数(2010年 単位台)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
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販売拠点網
バックホーローダー
ホイールローダー
小型ローダー
油圧ショベル
アーティキュレート式トラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
森林機械
7632
31371884
12379
1411
26443
9208
37252012
16659
1675
33279
0
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
欧州 北米 南米 アジア その他 合計
Tracbel Entreposto Comercial Linck
Motiva Maacutequinas
Tecnoeste Maacutequinas
Dinacircmica Equipamentos
グループ全体の
6-7の売上高
ペデルネイラス工場
メインディーラーの Tracbel 社は
Volvo の建機の他に Tigarcat 社
(森林機械)Clark(フォークリフ
ト)Masseiy Ferguson(農業用ト
ラクター収穫機作付機)
Michelin(工業用タイヤ)の販売も
行っている
2010 年2011 年上期の地域別売上高比較 ( 単位100 万スウェーデンクローナ SEK)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
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XCMG (Xuzhou Construction Machinery Group)
2004 年ブラジルへの輸入販売がスタート
2007 年下記の 3 ディストリビューターを通じブラジルへ本格参入
Ecircxito 社 ブラジル北東部パライーバ州
BMC 社 サンパウロ
GTM 社 サンパウロ
2011 年末までに国内の販売拠点数を 30 まで増やす計画を立てている
販売の主力は 20 トン~90 トンクラスのトラッククレーンだがコンパクトローラー油圧ショベル
ホイールローダーモーターグレーダーなどの販売も進めていく
XCMG では各ディストリビューターとそれぞれ個別に製造拠点の建設を進めている
またサンパウロ州内に 2 か所ブラジル東北部のペルナンブーコ州レシーフェ市に 1 か所物流セ
ンターを建設する計画を立てている
現在は輸入販売を通じ年間 2 憶ドルの売上を挙げているが現地製造がスタートする 2013 年には売
上を 5 億ドルに翌 2014 年には 10 億ドルに増やす計画
1Ecircxito 社
油圧ショベルバックホーローダーブルドーザーテレスコピック式マニピュレーターのブラジ
ル全域の独占販売権とクレーン機についてはブラジル北部北東部地域の販売権を持っている
販売台数 2009 年約 200 台
2010 年約 300 台
2011 年約 350 台
売上高 2010 年約 15 憶レアル
投資概要 2011 年合弁でホイールローダーの組立工場とスペアパーツの流通センターの建
設を開始
2013 年 1 月から製造開始の予定
建設地 ペルナンブーコ州スアペ市
投資金額 2500 万ドル
資金は Ecircxito 社が負担しXCMG 社は技術面での支援を行う
将来的には XCMG 社からの出資も検討されている
製造機種 バックホーローダーローダー油圧ショベル
製造台数 それぞれ月に 80 台年間で合わせて約 2800 台の組立を行う
製造台数は順次増やしていく予定
その他 工場完成後はこれまで中国からの輸出の場合で約 3 カ月掛かっていた顧客への引渡
期間を 15 日程度まで短縮が可能とみている
2BMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)社
各地域で提携しているブラジル全国のディーラーを通じ次の建設機メーカーの機械の販売を行って
いる
Shantuiブルドーザー
Hyundai小型ローダー油圧ショベルホイールローダー
XCMGモーターグレーダーコンパクトローラー
Zoomlionコンクリートミキサー車他
投資概要 XCMG 社と合弁でモーターグレーダーとコンパクトローラーの組立工場の建設に関
する協定を 2010 年に取り交わした
エスピリットサントス州の流通倉庫を 1000 万レアル掛けて改修し一部組立作業
をスタートさせている
建設地 未定
投資金額 初期投資が 1500 万ドル追加投資が 1000 万ドル
本格的な製造工場が建設する場合には更に 2 憶ドルの投資の可能性あり
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出資比率 BMC80
XCMG20
製造機種
製造台数
モーターグレーダー400 台年
コンパクトローラー400 台年
売上見込 16 憶レアル年
3GTM 社
サンパウロに拠点を置き 2007 年からクレーン機(20 トン~90 トン)の販売を行っている
吊り上げ荷重 100 トンまでのクレーンは 2010 年にブラジル国内で 800 台以上が発売されているが
そのうち 80が中国から輸入されたものでありXCMG が最大の輸出を行っている
GTM 社ではインフラ石油天然ガスを中心に今後 5 年間に 5000 億ドル程度のビジネスが建設重
機械市場にあると考えており2015 年単年で約 1000 台のクレーン機がブラジルに輸入されその
うち 80が中国から輸入されるとみている
また GTM 社では 2014 年のワールドカップと 2016 年のオリンピック海底油田開発を控えた今後 5
年間にわたりクレーン機市場は毎年 20のペースで成長すると予測している
販売台数 2009 年90 台
2010 年250~300 台
投資
スケジュール
2011 年 5 月合弁での工場建設を発表
2011 年 12 月建設スタート
2012 年中国から部品を輸入し組立製造からスタート
2013 年国産部品による現地製造へ切り替えていく計画
製品の一部はラテンアメリカ諸国及びアフリカ諸国への輸出していく
建設地 ミナスジェライス州ポウゾアレグレ市
投資金額 2 憶ドル
敷地面積 80 万 m2
製造機種 トラッククレーンコンパクトローラーモーターグレーダー油圧ショベルホ
イールローダー
製造台数 年間 5000 台
2014 年には 26000 台の製造5 億ドルの売上を計画
直接雇用 600 人
その他 2010 年に国内メーカー保護の観点からトラッククレーンに対する輸入関税が 0か
ら 35に引き上げになったことが工場建設に至った背景の一つに挙げられる
XCMG 社としては自社で輸入しているクレーン機はオールテレーンクレーンである
のに対し国内メーカーはトラックの車台に積載させるクレーンを製造しており吊
り上げ荷重も 50 トンまでで機種が違うため課税措置に対する抗議を行ってい
る
ただしブラジル通関時の製品価格には国内機種と比べ 50の差がありまだ価
格競争力があるとしている
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販売拠点網
XGMA
2010 年からブラジル市場での輸入販売が開始
油圧ショベル機ホイールローダーバックホーローダーモーターグレーダーロードローラー
ブルドーザー小型ローダーフォークリフトなど合計で年間 500 台の販売を計画している
販売は JM Maacutequinas 社Tractorbel 社Makbrazil 社West Maq 社AMG Maacutequinas 社の 5 社が行
っている
販売拠点網
ミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市
GTM 社と新工場の建設中
エスピリットサントス州
BMC 社と組立工場の建設を予定
(場所は正式発表されていない)
Ecircxito 社傘下の販売ディーラー
(16 社12 州) BMC 社傘下の販売ディーラー
(25 社11 州)
JM Maacutequinas
Tractorbel
MakBrazil
West Maq
AMG Maacutequinas
ペルナンブーコ州スアペ市
Ecircxito 社と新工場の建設中
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Yanmar South Ameacuterica
1957 年にサンパウロ市に現地法人を設立ディーゼルエンジンの輸入販売をスタート
2009 年に建設機械(小型ショベル小型ローダー等)の販売をスタート2010 年後半から本格的に販
売をスタートさせた全て日本からの輸入販売
農業機械(トラクター等)発電機などの販売も行っている
1957 年 サンパウロ市に Yanmar Diesel do Brasil 設立ディーゼルエンジンの輸入販売を開始
1960 年 サンパウロ州インダイアツーバ市にディーゼルエンジンの製造工場を建設
社名を Yanmar Diesel Motores do Brasil に変更
1970 年 社名を Yanmar do Brasil に変更
1980 年代 農業用トラクターの製造を開始
2001 年 農業機械部門の分離を行い Agritech 社に委譲
Yanmar do Brasil はディーゼルエンジンの製造および輸入販売に特化
2007 年 Yanmar South America に社名変更し組織改革を行いブラジル現法がラテンアメリ
カ全域を管轄することになった
2008 年 農業用噴霧器および高圧ポンプの製造を開始
2009 年 小型油圧ショベルバックホーローダー小型ローダーの販売開始
現工場風景
(出所wwwyanmarcombrempresaphp)
販売機種
写真出所wwwyanmarcombr
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販売拠点網 建設機械の販売ディーラーはアマゾナス州パラ州サンパウロ州サンタカリーナ
州に展開農業機械の販売ディーラーはブラジル中の全ての州に展開している
Yuchai
2010 年販売現地法人をサンパウロ市に設立
油圧ショベルアースドリルモーターグレーダーロードローラーホイールローダー等の輸入
販売技術サポートを行っている
サッカーワールドカップが行われる 2014 年までにブラジルで油圧ショベルの製造を検討している
Yutong
ホイールローダーとバックホーローダーを中心に輸入販売を行っている
2010 年のラテンアメリカ市場の売上は約 5000 万レアル
2011 年には鉱山開発用オフハイウェイトラックの発売を計画2011 年の売上は対前年で 20の増加
の見通し
今後 2 年~4 年の間にブラジル国内に製造拠点の建設を検討している
計画が実現となった場合の投資金額は約 1 憶レアル
販売拠点網
Marcomaq Tractor 社
Mundial Tractor 社
Lincetractor 社
Keeping Peccedilas para Tratores 社
Soler Peccedilas e Equipamenos 社
マナウス市
LVM da Amazonia 社
サンパウロ市
Robemar 社
シャペコ市
Sermaq Equipamentos 社
スマレ市
Sermaq Equipamentos 社
コケイロアナニンデウア市
LVM da Amazonia 社
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Zoomlion
2010 年から下記のディストリビューターを通じブラジル市場への輸入販売を行っている
Bramax 社 Brasif Maacutequinas 社 BMC 社
(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)
ブルドーザー
油圧ショベル
トラッククレーン コンクリートミキサー車
Terex 社のクレーンも販売して
いるがZoomlion 社製品が値
段が安いため多く売れてい
る
合弁で工場の建設を検討している
計画実現の場合投資金額は 2 憶ドルBMC
が 30出資する
コンクリートミキサーを年間 1000 台コンク
リートポンプを 150 台製造の見込み
販売拠点網
Bramax 社
ブルドーザー油圧ショベル
Brasif 社
トラッククレーン
BMC 社
コンクリートミキサー車
BMC 社は Zoomlion 社と合弁でコンクリ
ートミキサー製造工場の建設の交渉をし
ておりサンパウロ州リオ州等で土地
の選考をしている
実現する場合の投資金額は 2 憶ドル
BMC 社は 30の資本参加する模様
年間 1000 台のコンクリートミキサー
車150 台のコンクリートポンプを製造
する計画
中古建設機械ディーラーMRT社の展示機械(サンパウロ市)
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16主な建設機械企業と会社 HP
Bobcat httpwwwbobcatcom
Case Construciton wwwcasececom
Caterpillar wwwcaterpillarcombr
Doosan wwwdoosaninfracorecombr
Foton wwwbramaxcombr (Bramax 社)
Hyundai wwwbrasilmaquinasindbr (BMCBrasil Maacutequinas Construccedilotildees 社)
JCB wwwjcbcom
John Deere wwwdeerecombr
Komatsu wwwkomatsucombr
Liebherr wwwliebherrcombr
Liugong wwwsomatratorescombrliugong (Soma Tratores 社)
wwwbhmaquinascombrsiteempresa (BHM Equipamentos 社)
Lonking wwwgrupomeggacommeggadig (Grupo Megga 社)
New Holland wwwnewhollandcombr
Sany wwwsanydobrasilcom
SDLG wwwsdlglacompt-br
Shantui httpbrasilmaquinasindbr (BMCBrasil Maacutequinas Construccedilotildees 社)
Sunward wwwsunwardbrasilcombr
Terex wwwterexrbcombr wwwterexlacom
Volvo Construction wwwvolvocecom
XCMG httpxcmgbrasilcom
XGMA wwwxgmabrasilcombr
Yanmar wwwyanmarcombr
Yuchai wwwyuchaidobrasilcombr
Yutong wwwyutongdobrasilcombr
Zoomlion wwwzoomlioncombr
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17ブラジル国内のパーツメーカー
ブラジルは 2011 年に世界で第 7 位となる 341 万台の自動車を製造航空機産業では世界第 4 位の地
位に位置しており進んだ工業力を持っている
建設機械分野においても国産部品 60の使用条件をクリアすることで販売に有利な低利で長期の
ファイナンス制度(Finame)が利用できることから各メーカーとも国産部品の使用率の引き上げに力
を入れており技術を備えたパーツメーカーが多く存在している
品質の問題と製造開発に伴うコストや時間の問題などから基幹部品に関してはグループの他地域の
工場から輸入するケースも一部のメーカーにみられるがブラジル国内のパーツメーカーを通じほぼ
全種類の部品を調達することが可能と言われている
技術品質面からもブラジルのパーツメーカーが製造する製品は各メーカーの定める基準を充足でき
るレベルと言われている
ただしいわゆるldquoブラジルコストrdquoによりブラジル国内で調達する部品や完成機械が必ずしも海外か
ら調達(輸入)するものに較べて割安になるとも限らない
ldquoブラジルコストrdquo
高い資金調達コスト
高い人件費
高い材料コスト(鋼材の価格は 20程度割高と言われる)
高い税金
高いロジスティックコスト
また尐ロットでは注文を受けないケースやコストが既存メーカー比で高くなることもあるため新
規参入企業にとっては国産比率を維持しながら競争力のある価格を設定するのは容易ではない
なおブラジル国内のパーツメーカーは独立系の会社がほとんどであり特定の建機メーカーにだけ
製品を供給するよりも複数の建機メーカーに製品を供給するケースが一般的である
主な建設機械関連のサプライヤー 社名 HP 主要製品
Bosch wwwboschcombr 機械エンジン部品
Compromem wwwcopromemcombr バケット
Cummins wwwcumminscombr エンジン
Deutz wwwdeutzcombr エンジン
Eaton wwweatoncom 油圧シリンダーエンジン部品
Isringhausen httpwwwisricombr シート
Italtractor wwwgroup-itmcom クローラーシューローラーセグメントアイドラー
NWM httpwwwnav-internationalcombr エンジン
Painco wwwpaincocombr アームバケット車台ローラー
Parker wwwparkercom 油圧部品
Pedertractor タンク
Pilkington wwwpilkingtoncomsouth-americabrazilportuguesedefaulthtm
ガラス製品
SIAC wwwsiaccombr キャブフレーム
Siemens VDO wwwvdocombr 電気電子部品
Thyssenkrupp wwwthyssenkrupp-forginggroupcom クランクシャフトサスペンショントランスミッション
Tratorgel httpwwwtratorgelcombr バケット
ZF Sistemas de Direccedilatildeo
wwwzfcom トランスミッションクラッチ車台部品
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18販売ディストリビューター
ブラジルは日本の 23 倍という広大な国土面積のため複数のディストリビューターを通じいくつか
の地域に分けて販売網を展開するのが一般的である
また各ディストリビューターも一つのメーカー製品だけの販売を行うのではなく複数のメーカー
製品を扱うのが一般的である
下記は主要メーカーおよび主要ディストリビューターの取引関係を抜粋したものである
なお建設機械のディストリビューターには資金力が豊富な有力企業が多くHyundaiXCMG
Zoomlion と合弁で工場を建設する BMC 社Foton Lovol と合弁で工場を建設する Bramax 社や
XCMG と別に合弁で工場を建設する Ecircxito 社や GTM 社などの例もある
Au
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Trac
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Ammann O
Bobcat O
Bomag O O O
Case O
Caterpi l lar O O O O
Clark O
Doosan O O O O
Foton Lovol O
Goodsense O
Hyster O
Hyundai O O
JCB O
John Deere O
LBX O
Liugong
Massey Ferguson O
Mul ler O
New Hol land O
SDLG O
Shantui O
Sunward O
Terex O O
Tigercat O
Volvo O
Wacker Neuson O
XCMG O O
Yale O
Zoomlion O O O
ディストリビューター
メーカー
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19建設機械レンタル
ここ数年の傾向として販売に占めるレンタル会社への割合が増加している
Sobratema が各社からヒアリングし集計したデータによると数年前まで販売に占めるレンタル会社
への割合が約 20だったものが現在は 26まで増加しているという(下表左)
メーカー別でも各企業とも販売台数の 15 から 14 をレンタル会社向けに販売しているSanyではレ
ンタル会社への販売の割合は 60に上っている
販売に占めるレンタル会社への割合 各社のレンタル会社への販売の割合
維持メンテナンスの手間と人員を外注化する必要な建設現場で最新の建設機械を必要な時期だけ利
用可能といったレンタル機械のメリット以外に銀行の融資金利が高い点銀行が融資基準を厳格化
し融資を受けづらくなってきた点手元資金をできるだけ流動化させておきたい点業容の拡大スピ
ードに資金調達が間に合わないといった金融資金面での事情もレンタル会社への販売の増加の原
因として挙げられている
レンタル会社への販売に対する各社の見解
Case 40の販売がレンタル会社に仕向けられておりその傾向は 2015 年位までは続く
ものと予想
JCB 現在はレンタル向けの販売は 26だが2014 年のワールドカップ開催年に近付く
につれその割合が増加し2015 年頃までに 30~35位まで増加するものと予
想
New Holland レンタル会社への販売増加は最近数年間の傾向であり2010 年に 22まで増加し
た今後もその傾向は続き数年後には 40まで増加すると予測
Sany 現在サンパウロ州で建設中の工場の完成後にはレンタル会社への販売の割合が
60まで増加するものと考えておりレンタル会社への販売戦略を練っている
現在のレンタル会社への販売の割合は約 40
Volvo 現在のレンタル会社への販売は 25だが今後数年内に 30以上に増加すると予
想特に巨大プロジェクトで使用される建設機械にその傾向が顕著とみている
Escad Rental
(国内最大手のレンタル会社)
2011 年のレンタル会社への販売の割合は 30と予測
20
26
0
5
10
15
20
25
30
従来 現在
40
26
20
22
60
25
0 20 40 60 80
Case
JCB
Komatsu
New Holland
Sany
Volvo
出所MampT 誌(Sobratema) 出所MampT 誌(Sobratema)
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20建設機械の輸入動向
Abimaq(ブラジル機械装置工業会)によると建設機械の輸入台数は下記グラフの通り金融危機が発生
する 2008 年まで急激な勢いで増加している
Abimaq には国内製造を行う建設機械メーカーが加盟しているが国内で製造していない機種を輸入
で代替しながら旺盛な国内需要に応えている
またブラジル通貨のレアル高による輸入機械の価格競争力の上昇が輸入台数増加の大きな要因とし
て指摘されている
「ブラジルコスト」と呼ばれる高い製造コスト(高人件費高金利高税率)もあり輸入に際し 10
~14の輸入関税が掛かり国際的にも割高な輸送コストや通関コストを勘案しても中国や韓国から
の輸入機械の価格は国内で製造される同種の機械よりも 20~40程度割安と言われている
ブラジル通貨高はしばらく続くものと予測されており建設機械の増加は一定の割合で増加するもの
と予想される
2001 年から 2011 年の間主要機種の輸入増加率は下記の通り増加いずれも 600を超す大きな伸び
を示している
Abimaq に加盟しないメーカーの建設機械の輸入も大きく増大している
多くの中国系および韓国系メーカーが 2007 年頃より輸入販売を通じブラジル建設機械市場への参入
を果たしており正確な統計はないが 30 社以上の中国韓国系メーカーがブラジルへの輸入販売を
行っているとみられている
2010 年に輸入された建設機械の 13 は中国からのものと推測されている
低価格を武器に輸入開始してから間もないが Shantui はブルドーザーHyundai は油圧ショベル
SDLG はホイールドーザーでそれぞれ 10前後の販売シェアを既に獲得しているとみられている
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
624
601
1840
752
0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000
ホイールローダー
油圧ショベル
コンパクトローラー
スキッドステア
建設機械の輸入台数の推移
単位 (台)
輸入台数増加率(2001 年2011 年)
出所Abimaq
出所Abimaq
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新規参入メーカーの参入時期
ブルドーザー ホイール
ローダー 油圧ショベル
モーター
グレーダー
バックホー
ローダー
コンパクト
ローラー
(2003 年) Hyundai
2007 年 Hyundai Liugong
Doosan
2008 年 Shantui Doosan Liugong Sany
XCMG XCMG
2009 年 SDLG
2010 年 XCMG XGMA
Lonking Shantui XCMG XGMA
Lonking Shantui XCMG XGMA
Liugong Sany Shantui XGMA
Liugong XCMG XGMA
Liugong Lonking Sany Shantui XGMA
国内の製造メーカーで構成される Abimaq の販売統計データと輸入業者も含めた建設機機械のデー
タを集計している業界団体 Sobratema の 2011 年の販売統計データを比較してみた
Abimaq 加盟企業は販売全体の 13を輸入機械が占めている
販売台数の差の約 5000 台が Abimaq 非加盟企業による輸入と考えられその多くが中国および韓国
からの輸入と推測される
Abimaq 非加盟企業を含めた Sobratema の統計では販売全体の 29を輸入機械が占めている
ただしHyundaiDoosanSanyXCMG などは現在ブラジル国内で工場を建設中でありこれ
までの輸入販売を国内製造販売に切り替えていく方針を取っているCaterpillarCNHJCB などの
既進出の製造メーカーも増産に向けた設備投資を行っている
新規参入企業による新工場が完成し既進出企業の設備投資が終了する 2012 年あるいは 2013 年頃
から国産機械が販売シェアを挽回するシナリオも想定できる
販売台数 輸入機械 割合 販売台数 輸入機械 割合
ドーザー 1022 - 0 1200 200 17
油圧ショベル 6300 2873 46
ミニショベル 850 850 100
ホイールドーザー 3986 206 5 5225 1425 27
スキッドステアローダー 2947 1390 47 3300 1724 52
モーターグレーダー 1922 - 0 2300 320 14
バックホーローダー 8239 - 0 8150 562 7
コンパクトローダー 2177 460 21 2200 700 32
オフハイウェイトラック 99 - 0 170 70 41
合計 24676 3119 13 29695 8724 29
Abimaq集計 Sobratema集計
4284 1063 25
出所Abimaq と Sobratema の 2011 年の販売統計データ
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下表は Abimaq の全業種の加盟企業の輸出入貿易額の推移である
2004 年以降輸入の伸びが輸出の伸びを大きく上回り輸入超過の状態が継続拡大している
輸出に関しては金融危機以降の輸出地域の経済回復の立ち遅れとブラジル通貨高によるブラジル製
機械装置の価格競争力の低下により 2008 年の水準まで未だ回復していない
ABIMAQ(ブラジル機械装置工業会)加盟企業の輸出入貿易額の推移
(2011 年データは 2011 年 10 月時点での推計による単位US100 万ドルFOB ベース)
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
輸出
輸入
日本や中国韓国といったアジア諸国から建設機械を輸入する場合海上輸送に約 40 日
通関手続きに 5 日~10 日程度掛かるため約 15 カ月の日数が必要になる
多くのアジア系メーカーが輸入販売から国内での組立あるいは製造への切り替えを行う背景
には距離と時間のハンディキャップおよび為替変動リスクや在庫リスクを軽減すること
も背景にあると考えられる
(西回り経由の輸送もあるがリードタイムは同じく約 15 カ月)
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21建設機械の輸入に関わる税金
ブラジルへの輸入品対する関税率(輸入税率)は輸入製品ごとに決められている NCM コード()「メル
コスル対外共通関税コード」により決められる
平均関税率は 14前後とされているが 0~35と製品によって大きな差がある
() HS コードの分類をベースにしており8 桁で構成されている最初の 6 桁までは日本の関税番号
と同一解釈
輸入税(II) 以外にも工業製品税(IPI) 商品流通サービス税(ICMS)社会統合基金(PIS)社会保険融資
負担金(Cofins)なども課税される
税金以外にも SISCOMEX(貿易統合システム)手数料や港湾税(商船更新追加税 AFRMM海上運賃の
25)などの費用も必要になるさらに割高な通関倉庫手数料やロジスティック費用なども加算す
ると最終コストは FOB 価格に比べかなり大きな金額になる
主な建設機械の NCM コードおよび輸入税(II)工業製品税(IPI )および商品流通サービス税(ICMS)の税
率は下記の通りで機種や馬力によって税率は異なっている
NCM コード 建設機械種類 輸入税
(II)
工業製品税
(IPI)
サービス税
(ICMS)
84291190 ブルドーザー 10 0 12 84295211 油圧ショベル(650HP 以上) 0 0 12 84295212 油圧ショベル(54HP 以下) 0 0 12 84295219 油圧ショベル(55HP~649HP) 14 0 12 84295199 ホイールローダー 14 0 12 84295192 小型ローダー 0 0 12 84292090 モーターグレーダー 14 0 12 54295900 バックホーローダー 14 0 12
一例として下記は油圧ショベルを例に建設機械を輸入した場合のコストを試算したものである
(本試算は輸入コストの概要を説明するものでありその正確性を保証するものではありません)
II 輸入税 1400 14000000R$ 000 -R$
IPI 工業製品税 000 -R$ 000 -R$
PIS 社会統合基金 165 2100827R$ 165 2066116R$
Cofins 社会負担金 760 9676534R$ 760 9516654R$
ICMS 商品流通サービス税 1200 18406443R$ 1200 16329156R$ 税金合計 44183804R$ 税金合計 27911926R$
対CIF税率 442 対CIF税率 279
55HP以上649HP以下 54HP以下650HP以上
油圧ショベル機
CIF価格R$100000000
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輸入税
(II)
当該輸入製品の NCM コードにより税率が決められる
油圧ショベルの場合下 2 桁が HP(馬力)により分類されている
55HP 以上 649HP 以下の油圧ショベルは 14の輸入税が適用されそれ以外
(54HP 以下および 650HP 以上)の油圧ショベルに対する輸入税 は免税(税率
ゼロ)となっている
国内で類似製品が製造されていない場合輸入関税が免除される場合があ
る
(免税の適用を受けるには商工開発局内の貿易審議会の承認が必要)
工業製品税
(IPI)
国産品輸入品に関わらず工業製品に課税される
輸入税と同じく NCM コードにより税率が定められている
ほとんどの製品に 0~20の税率が適用される
建設機械は社会生活に占める必要性の度合いが高いとみなされておりほと
んどの機種に対する工業製品税は免税扱いとなっている
商品流通サービス税
(ICMS)
州税であり税率は州によって異なる
サンパウロ州内の商品流通サービス税の税率は通常 18だが特定商品に対
しては 25127の税率が適用される
運輸サービス関連の製品には低税率が適用されほとんどの建設機械に通常
の 18よりも低い 12の税率が適用されている
社会統合基金(PIS)
および
社会負担金(Cofins)
税金ではなく負担金だが連邦税に準じたものとして処理されている
NCM コードにより税率が決められる
なおメルコスール(南米南部共同市場)地域においては 1995 年より域内関税は原則撤廃されている
メルコスル(南米南部共同市場)
1994 年に署名されたアスンシオン条約により域内関税の撤廃を目的としたメルコスールの発足を
行うことで合意1995 年関税同盟として発足
(1)正式加盟国アルゼンチンブラジルパラグアイウルグアイベネズエラ(注)
(注)2006 年 7 月メルコスール正式加盟に関する議定書に署名現在正式加盟の確定に必要な加盟
国による批准手続きが進行中アルゼンチンウルグアイ及びブラジルは批准済み
パラグアイは国会において承認手続中現在投票権なしで会議に参加中
(2)準加盟国ボリビアチリコロンビアエクアドルペルー
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22Finame ファイナンス制度
ブラジルでは機械や設備の購入の際に BNDES(ブラジル国立経済社会開発銀行)の特別制度融資の
Finame( Financiamento de Maacutequinas e Equipamentos「機械機器融資」)を利用することが可能
60以上の国産部品を使用することが Finame ファイナンスの適用条件となっている
国産機械でも国産部品の使用比率が 60を下回る場合や輸入 CKD 部品による組立製造機械は
Finame の対象にならない輸入機械機器も Finame の対象となっていない
国産化率の算定は「金額」および「重量」の両方が基準となっておりそれぞれが 60以上の条件
を満たす必要がある
金額ベースでの基準= 輸入品価格_
国内販売価格 =40以下
重量ベースでの基準= 輸入品重量_
製品重量 =40以下
申請時は勿論不定期に BNDES による査察が行われ 60の基準が満たされているかチェックが行わ
れる査察により条件違反が発覚すると当該製品あるいは当該メーカーの全製品が Finame の対象
から外されたりといったペナルティが課される可能性がある
したがって各製造メーカーは為替による輸入コストの変動や原材料部品の調達価格の変動を常にチ
ェックし基準を維持していく必要がある
金額ベースの基準では国内販売価格が分母となるため割引価格によっては基準を下回ることも考え
られ販売時には注意が必要である
Finame ファイナンスでは次の点がメリットととして挙げられる
一般のファイナンス制度に較べて低利
最大で 60 ヶ月までの長期ファイナンスが可能
製品価格の最大 100までの融資が可能
最大 12 ヶ月まで返済猶予が可能
金融取引税が免税
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CNH の販売金融会社の CNH Capital ではホームページで Finame ファイナンスおよび一般のファイナ
ンスの返済シミュレーションを公開している
(wwwcnhcapitalcombrazilptPagesSIMULADORESaspx)
下記はその試算例である(試算日2012 年 2 月 12 日)
この返済シミュレーションによると Finame ファイナンスの金利(年利)が中小企業向けの場合で 8
一般企業向けだと 9であるのに対し一般のファイナンスでは 337と大きな差を見せている
支払金利の総額でみると倍以上の差が生じている
この金利負担額の差のために建設機械の購入に当たっては非常に高い割合で Finame ファイナンスが
利用されている現地製造メーカーからすると製造する機械が Finame の対象になるか否かが販売成
績に大きな影響を与えることになる
現金価格では 10や 20程度割安であってもFiname ファイナンスが使えない輸入機械の場合分
割払いの総支払金額は逆転する可能性がある
下記は国産部機械と輸入機械で 20の価格差があるケースを比較したものだが輸入機械の返済金額
の合計は国産機械を上回る結果になっている
この数年多くの建設機械メーカーが新規にブラジルでの投資を発表既存メーカーも輸入販売から
国内製造に切り替えるための投資を続けているが背景には Finame ファイナンスの対象とすること
で販売促進につなげていく狙いがある
Finame Finame
(一般企業向け) (中小企業向け)
借入金額
借入期間
適用金利
(年利)
元利均等払い
返済金額合計 R$ 64385298 R$ 63481078 R$ 85578878
支払金利総額 R$ 14385298 R$ 13481078 R$ 35578878
R$ 50000000
48か月
毎月返済
元金均等払い 返済方法
一般のファイナンス
9 8 337
国産機械 輸入機械
Finameの対象 Finame対象外
Finame
(中小企業向け)
借入金額 R$ 50000000 R$ 40000000
借入期間
適用金利
(年利)
元金均等払い 元利均等払い 差額
返済金額合計 R$ 63481078 R$ 68463102 -R$ 4982024
支払金利総額 R$ 13481078 R$ 28463102 -R$ 14982024
返済方法毎月返済
48か月
一般のファイナンス
8 337
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23販売金融会社
ブラジルではかつて年率 1000を超えるハイバーインフレに苦しめられたが 1994 年にスタートし
た経済プラン「レアルプラン」が成功し安定した経済情勢が続いている
ブラジルでは 2011 年後半から世界経済の先行き懸念の高まりからそれまでの金融引締め策から一転
して 4 回に渡り連続で金融引下げを行うなど金融緩和に軸足を移しており基準金利(年間ベース)は
125から 2012 年 2 月時点で 1050まで低下ブラジルにとっては史上最低水準での推移が続い
ている
とはいうもののブラジルは世界有数の高金利国でありブラジル中央銀行の集計データによると
2011 年 11 月の法人向け貸出金利(年利)は平均で 298となっている
企業が販売を行う上でファイナンス特に長期ファイナンスに対する金融機関の厳しい審査環境が販
売促進の障害になっている
そのため独自に販売金融会社を保有している建設機械メーカーがいくつか存在している
いずれの販売金融会社も Finame ファイナンスの取扱をしているがFiname ファイナンスの対象外
の機種に対しては一般のファイナンスを提供している
法人向けの貸出平均金利(年利)の推移 (単位)
(出所ブラジル中央銀行)
建設会社系販売金融会社
銀行名 概要 総資産
(2011 年 9 月時点
単位100 万レアル)
Banco Caterpillar httpbrfinancecatcom 3126
Banco CNH Capital wwwcnhcapitalcombrazilptPagesHOMEaspx
1999 年Banco New Holland 銀行を設立
融資業務のほかにリースの取扱や建設機械に対する保険の販
売も行っている
3755
Banco John Deere wwwdeerecombrpt_BRagjohndeerebankindexhtml
1987 年前身の Banco Agroinvest 銀行設立
2532
Volvo Financial Services
wwwvfscocomfinancialservicesbrazilpt-brPageshomepageaspx
18 年前に設立
建設機械だけでなく自動車トラックバスなど Volvo グル
ープ全体の製品に対する融資業務のほかにコンソーシアム制
度による販売リース業務保険の販売も行う
2392
20
22
24
26
28
30
32
2009年
12月
2010年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
11月
12月
2011年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
11月
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24その他建設機械メーカーの販売金融面での取り組み
Hyundai
現在は輸入機械の販売を行っており Finame ファイナンスの対象とはならないためオ
ランダ系の DLL 銀行()と提携
販売促進を優先するため自社の販売マージンを削りFiname の条件に近い年利 9の
特別融資をユーザー向けに行っている
LiuGong LiuGong 社の製品の販売価格はブラジルで製造している競合社の製品と比べ 15~
30程度安いという
ただし競合会社の製品が Finame ファイナンスの対象となる場合分割払いの支払金
利を考慮すると価格差が縮小あるいは逆転することもあるために販売の障害になるこ
ともあった
そのため DLL 銀行と提携しユーザー向けの低利のファイナンス制度をスタートさせ
た
2011 年 12 月時点での金利は月利で 130(年利換算で 168)
Finame ファイナンスに較べると高い金利だが一般の銀行ファイナンスよりは低利で
長期のファイナンスを提供している
Manitowoc DLL 銀行と提携し Manitowoc Finance という名のファイナンスシステムを販売店で展開
している
ユーザーが直接製品を輸入する場合には保証状の発行を省略するなどの便宜も与えてい
る
Sany Sany では中国からの CKD 部品による組立製造を行っているため Finame ファイナンス
の対象となっていない
そのため独自に 6 回払いまでの割賦販売を行っていた
2011 年 9 月DLL 銀行と提携し「Sany Financial Services」と呼ばれるユーザー向けの
ファイナンス制度をスタート
支払は 60 回まで月利 118(年利換算で 1512)で一般の銀行ファイナンスに比べ
低利な条件になっている
12 回払いまでの支払いの場合には月利は 038(年利換算 466 )と Finame ファイナ
ンスを上回る有利な金利を設定している
提携開始後 1 カ月余りで既に Sany Financial Services を通じ 25 台の販売契約が成立
今後は販売全体の 70で Sany Financial Services が利用されるものと見込んでいる
ただしクレーン機に関しては DLL 銀行が既に競合他社とファイナンスの提携してい
ることから DLL 銀行以外の銀行との提携を交渉している
また現在サンパウロ州ジャカレイ市に工場建設を進めているが工場が完成する
2013 年までに DLL 銀行のサポートを受けながら自前の販売金融会社の設立を計画して
いる
ジャカレイ工場で製造される機械は Finame ファイナンスの適用となる 60以上の国産
部品を使用する計画であり設立を予定している金融会社では Finame ファイナンスの
取扱も行う
SDLG 輸入機械のみを取り扱っており Finame ファイナンスと対象とならないため SDLG
Financial Services と呼ばれる自社ファイナンスを創設し一般の銀行ファイナンスに
比べて有利なファイナンス制度を行っている
2011 年 9 月時点での金利は月利で 15(年利換算で 196)
36 ヶ月までの融資を行っている
()De Lage Landen Brasil 銀行
httpwwwbancodllcombr
オランダ系民間銀行
ブラジル市場には 1998 年に参入
農業関連や建設機械向けのファイナンスを行っている
Komatsu や CiberManitowacDoosanHyundaiSany などと提携し各ユーザーへのファイナン
スを行っている
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25投資インセンティブ
工場を新たに建設する場合には州や市からインセンティブの供与を受ける可能性がある
下記は最近の建設機器メーカーのブラジルへの投資に対するいくつかの例である
インセンティブの内容は州や市によって異なり投資の規模や将来の雇用者数などを考慮の上交渉
によって決められる
ただしインセンティブ供与の条件として計画通りの投資の実行や一定期間の工場移転の禁止地元
住民の優先的採用地元企業からの優先的調達などの条件が付帯されることもある
付帯条件が実行されない場合には遡及して税金の支払いを求められるなどのペナルティが課される場
合もあるためインセンティブを交渉するにあたっては慎重に投資計画を検討する必要がある
メーカー Caterpillar
投資内容 パラナ州カンポリンポ市に新工場を建設
投資金額1 憶ドル
直接雇用約 1000 人
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS を従業員の賃金や教育支援などにより最大で 48 カ
月までの支払繰延
職業訓練に対する州政府の補助
州政府による工場周辺の交通整備
メーカー Dooson
投資内容 サンパウロ州アメリカーナ市に工場建設
投資金額7600 万ドル
直接雇用300 人
インセンティブ 162 万 m2 の工場用地の供与
資本財の購入に対する商品流通サービス税(ICMS)の支払繰延
Proacute-Veiacuteculo 制度の適用
(ICMS クレジットの設備更新工場拡張新しい製造ラインの建設新製品の
開発に充当することを認める制度)
Promaie 制度の適用
(アメリカーナ市が創設した税制恩典制度)
不動産税 IPTU の免除
生存者件不動産譲渡税 ITBI の免除
サービス税 ISS の 2への減免
商品流通サービス税 ICMS の 50の還付
メーカー Hyundai
投資内容 リオデジャネイロ州イタチアイア市にショベル機バックホーローダーロー
ダー等の製造工場を建設
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS の減免措置
不動産税 IPTU の減税措置
メーカー Manitowoc
投資内容 リオグランデドスル州パッソフンド市に工場を建設
投資金額7000 万レアル
直接雇用340 人
インセンティブ 45 万 m2 の工場用地の供与
周辺道路のアスファルト舗装工事
10 年間にわたり商品流通サービス税 ICMS の免除
不動産税 IPTU の免除
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メーカー Sany
投資内容 サンパウロ州ジャカレイ市に新工場建設
投資金額2 憶ドル
直接雇用約 1000 人
インセンティブ 必要な認可取得に当たりジャカレイ市がサポートを行う
周辺道路の整備
排水設備の整備
不動産税 IPTU の採用従業員数に応じた減免
メーカー XCMG
投資内容 ミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市に合弁で工場を建設
投資金額2 憶ドル
直接雇用600 人
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS の減免
いくつかの市税の免除
工場用地 80 万 m2 の一部(225 万 m2)をポウゾアレグレ市が供与
(出所新聞報道等から編集)
なお以下をはじめとする政府関係諸機関がブラジルへの投資に対する相談を受け付けている
INVESTE SAtildeO PAULO (サンパウロ州政府投資誘致機関)
httpwwwinvestespgovbr
INVESTE RIO (リオデジャネイロ州政府投資誘致機関)
httpwwwinvesteriocombr
SUFRAMA (マナウスフリーゾーン監督庁)
httpwwwsuframagovbr
Apex-Brasil (ブラジル輸出投資振興庁)
httpwwwapexbrasilcombrportal
RENAI (国家投資情報ネットワーク)
httpwwwmdicgovbrsistemas_webrenai
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26建設機械価格例
出所(1) MF Rural wwwmfruralcombr
(2) Web Pesados wwwwebpesadoscombr
(3) Edmaq ndash Maacutequinas e Equipamentos wwwedmaqcombr (4) Mercado Livre wwwmercadolivrecombr
(注) 本データは上記 WEB 内で調査時点(2012 年 3 月)表示された販売提示価格を一覧したものであり
実際の売買価格と相違する場合がありますまた実際の仕様や使用状況などの確認は行ってません
機種 年式 メーカー モデル 値段 出所クローラーショベル 2007 CATERPILLAR 345 33000000R$ 2クローラーショベル 2007 HYUNDAI 250-LC 25000000R$ 2クローラーショベル 2008 JCB JS-200-LC 27000000R$ 2クローラーショベル 2008 KOMATSU PC200 28000000R$ 2クローラーショベル 2008 KOMATSU PC300 35000000R$ 2クローラーショベル 2008 NEW HOLLAND E130 SRLC 10000000R$ 3クローラーショベル 2009 HYUNDAI R-210-7 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 CATERPILLAR 312 20000000R$ 2クローラーショベル 2010 CATERPILLAR 245 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 DOOSAN DX-180 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 HYUNDAI ROBEX210 32500000R$ 2クローラーショベル 2011 SANY SY210C 39000000R$ 2クローラードーザ― 2010 KOMATSU D-65 32000000R$ 2クローラードーザ― 2010 KOMATSU D-60 32000000R$ 2クローラードーザ― 新車 XUANHUA SD6G 39000000R$ 1クローラードーザー 2008 CATERPILLAR D8T 120000000R$ 2バックホーローダー 2008 CATERPILLAR 416-E 15000000R$ 2バックホーローダー 2008 JCB 3CX 15500000R$ 2バックホーローダー 2008 VOLVO L150 29000000R$ 4バックホーローダー 2009 JCB 3-C 14500000R$ 2バックホーローダー 2010 CASE 580M 18500000R$ 2バックホーローダー 2010 JCB 4CX 21000000R$ 2バックホーローダー 2010 NEW HOLLAND LB-90 15000000R$ 2バックホーローダー 2011 CASE 580 20500000R$ 2バックホーローダー 2011 JCB 3-C 15990000R$ 2バックホーローダー 2011 SHANDONG W230-25 15400000R$ 2バックホーローダー 新車 YANMAR CBL40 4X4 TURBO 15500000R$ 1ホイールローダー 2008 CASE W20E 20000000R$ 2ホイールローダー 2008 CASE 621D 26000000R$ 3ホイールローダー 2008 HYUNDAI HL740-7 20000000R$ 2ホイールローダー 2008 JCB 426-ZX 19000000R$ 2ホイールローダー 2009 CATERPILLAR 938 36500000R$ 2ホイールローダー 2009 SHANDONG CL936 19000000R$ 3ホイールローダー 2010 HYUNDAI HL757-7 26000000R$ 2ホイールローダー 2010 LONKING 835 8500000R$ 2ホイールローダー 新車 CHANGLIN 937H 16500000R$ 1ホイールローダー 新車 LIUGONG CLG835 20800000R$ 1ホイールローダー 新車 XUANHUASHANDONG ZL30 19000000R$ 1ホイールローダー 新車 YADONG YG918 11500000R$ 1ホイールローダー 新車 YANMAR V4-6 4X4 13500000R$ 1モーターグレーダー 2006 CATERPILLAR 120H 32000000R$ 2モーターグレーダー 2007 CATERPILLAR 12-H 47000000R$ 2モーターグレーダー 2011 LIUGONG 416 33000000R$ 2モーターグレーダー 新車 LYUTONG PY165C-2 33000000R$ 1小型ショベル 2011 YUCHAI YC18 6000000R$ 4小型ローダー 2008 BOBCAT S185 5500000R$ 4小型ローダー 2008 CASE 420 7000000R$ 2小型ローダー 2010 CASE 410 7500000R$ 2小型ローダー 2010 CATERPILLAR 232-B 7500000R$ 2小型ローダー 2010 VOLVO MC70B 8000000R$ 2小型ローダー 2012 CASE SR175 8000000R$ 2油圧ショベル 2007 HYUNDAI R210LC7 22000000R$ 4油圧ショベル 2009 NEW HOLLAND E-50 13000000R$ 2油圧ショベル 2010 CATERPILLAR 225 34000000R$ 2油圧ショベル 2012 YUCHAI YC230LC 39000000R$ 4油圧ショベル 新車 JCM JCM9210 38000000R$ 1油圧ショベル 新車 JONYANG JY230E 38000000R$ 1
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272016 年までのインフラ投資予測
Sobratema はブラジル全国で行われているあるいは今後行われる予定のインフラ投資案件に関する
調査結果を 2011 年 10 月に発表
調査結果によると 2011 年から 2016 年に 12265 件のインフラ関連投資が計画されている
この数字は 2010 年に行われた前回調査の 9550 件を 285上回るものとなっている
金額ベースでは 2010 年の 12 兆レアルが 2011 年には 148 兆レアルへ 213の上方修正が行われた
石油天然ガス開発港湾整備ワールドカップオリンピック関連都市交通整備関連のプロジェ
クトの増加が全体の数字の押し上げている
交通セクターではサンパウロ~リオ間で検討が進められている高速鉄道プロジェクト単独で交通セク
ターの投資見込金額の 10に相当する 346 億レアルが見込まれている
9550
12265
-
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
2010年 2011年
1220
1480
-
200
400
600
800
1000
1200
1400
1600
2010年 2011年
複数地域にまたがるもの
79 工事
660 億レアル
ブラジル全体の 45
北部地域
1341 工事
890 億レアル
ブラジル全体の 60
北東部地域
4775 工事
3450 億レアル
ブラジル全体の 233
中西部地域
1234 工事
450 億レアル
ブラジル全体の 30
南部地域
1591 工事
1000 億レアル
ブラジル全体の 68
南東部地域
3238 工事
8350 億レアル
ブラジル全体の 564
インフラ工事件数推移 インフラ投資金額推移(単位10憶レアル)
北部
北東部
中西部
南東部
南部
出所Sobratema 2011
88 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
地域別にはサンパウロおよびリオ市が含まれる南東部地域への投資が全体の投資金額の 50以上が
占めている
工事件数は北東部地域が全体の約 40を占めているがその約 70が衛生関連の工事となっている
出所Sobratema
燃料 石油ガスアルコールバイオ燃料その他
エネルギー 発電送電配電その他
住宅 都市整備住宅その他
ホテルリゾート ホテル関連工事
工業 工場倉庫物流センターその他
スポーツ サッカースタジアム等のスポーツ会場オリンピック公園その他
衛生 給水排水下水その他
ショッピング 主要ショッピングチェーンからヒアリング
運送都市交通 道路鉄道港湾水運地下鉄都市交通空港その他
1341
4774
1234
3239
1591
79
北部
北東部
中西部
南東部
南部
複数地域
0 1000 2000 3000 4000 5000 6000
89
344
45
836
100
66
- 200 400 600 800 1000
北部
北東部
中西部
南東部
南部
複数地域
300
1136
750
7390
301
81
2119
56
59
73
- 2000 4000 6000 8000
燃料
運送都市交通
エネルギー
衛生
工業
ホテルリゾート
住宅
その他
スポーツ
ショッピング
679
343
182
85
83
51
17
15
14
10
- 200 400 600 800
燃料
運送都市交通
エネルギー
衛生
工業
ホテルリゾート
住宅
その他
スポーツ
ショッピング
地域ごとの
インフラ工事数
合計12265 件
地域ごとインフラ
投資金額
(単位10憶レアル)
合計148 兆レアル
セクターごとの
インフラ工事数
合計12265 件
セクターごとインフラ
投資金額
(単位10憶レアル)
合計148 兆レアル
サンパウロ市および周辺都市におけるビル建設工事現場
89 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
28成長促進プログラム(PAC2)
2007 年 1 月に雇用拡大所得増加生活水準向上を目的としてブラジル政府は「成長促進プロ
グラム(PAC)」を発表した
PAC の柱は水力発電ダム港湾高速道路空港等の建設や拡張など官民両面からの大規模なイン
フラ整備への投資で対象期間は 2007 年~2010 年総額 6460 億レアル(約 29 兆円)の投資を計画
2010 年 3 月には第二段階にあたる PAC2 の計画が発表され2011~2014 年のインフラ投資総額は
9550 億レアル(約 430 兆円)2015 年以降の投資額は 6314 憶レアル(約 284 兆円)併せて 16 兆レ
アル(約 71 兆円)の投資が計画されている
PAC2 ではエネルギーや運輸交通などのインフラ投資に加え低所得者への住宅整備など社会分野
にも重点を置いている
PAC および PAC2 の分野別投資金額(単位憶レアル)
PAC
期間 2007年-2010年 2011年-2014年 2015年以降
2950R$ 4616R$ 6269R$
(約133兆円) (約208兆円) (約282兆円)
2550R$ 3889R$ -
(約115兆円) (175兆円) -
960R$ 1045R$ 45R$
(約43兆円) (約47兆円) (約03兆円)
6460R$ 9550R$ 6314R$
(約290兆円) (約430兆円) (約284兆円)
PAC2
エネルギー
社会都市
運輸交通
合計
出所ブラジル政府資料等 (BRL=45 円で換算)
サンパウロ市内のビル建設工事現場
90 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
29ワールドカップサッカースタジアム
2014 年のサッカーワールドカップはブラジル中の 12 の都市で開催される
スタジアムの建設補修費用に加えてワールドカップの開催に向けてモノレール地下鉄空港な
どのインフラの整備など約 330 億レアル(約 14 兆円)の投資が行われる予定となっている
また2016 年にリオデジャネイロで開催される夏季オリンピックに対し市内のインフラ整備のほ
か他の主要都市とを結ぶ道路や鉄道空港港湾などのインフラ整備などに対し約 221 億レアル
(約 09 兆円)の予算が必要とブラジル政府では試算している
httpwwwportaltransparenciagovbrcopa2014
Belo Horizonte(MG) Brasiacutelia(DF)
Cuiabaacute(MT)
Fortaleza(CE) Manaus(AM)
Natal(RN)
Porto Alegre(RS)
Recife(PE)
Rio de Janeiro(RJ)
Salvador(BA)
Satildeo Paulo(SP)
ワールドカップで開幕戦が開催される予定の
サンパウロ市のサッカー場建設風景
(2012 年 1 月撮影)
0
改修中のエスタジオパレストライタリアサッカー場
(サンパウロ市2012年 1月撮影)
91 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
進出を検討中のメーカー
Dimler Great Wall Jagar Land Rover KIA
30自動車メーカーの設備投資動向
好調な国内の自動車販売を背景に多くの自動車メーカーが新規投資を行っている
メーカー 投資金額
R$milion 投資期間
増産
キャパ
2011 年
販売台数
Fiat 7000 2011-2015 350000 754212
VW 6200 2010-2014 160000 698326
Ford 4500 2010-2014 50000 313990
GM 5000 2009-2012 150000 632102
Hyundai 1000 2011-2013 150000 114861
Renault 1000 2010-2012 194283
Peugeout Citroen 1400 2010-2012 70000 85820
Toyota 1000 2010-2012 70000 99200
JAC Motors 960 2011-2014 100000 23747
Chery 640 2011-2015 170000 21682
出所Valor Econocircmico 紙全国自動車製造者協会(Anfavea)等から J2B Consulting 作成
2011 年にブラジルは 5 年連続で過去最高となる 363 万台の販売を記録
KPMG の予測では 2016 年には中国および米国に次いで世界で第三位の自動車市場に
2026 年には現在の二倍となる 720 万台を販売すると予測している
1601 1479 1429 1579 1715
1928
2463
2820 3141
3515 3633
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
日産(2014 年)
ヘゼンデ市(RJ)
トヨタ(2012 年)
ソロカバ市(SP)
Hyundai(2012 年)
ピラシカーバ市(SP)
Chery(2013 年)
ジャカレイ市(SP)
スズキ(2012 年)
イトゥンビアーラ市(GO)
Fiat(2014 年)
ゴイアーナ市(PE)
JAC Motors(2012 年)
カマサリ市(BA)
DAF(2013 年)
ポンタグロッサ市(PR)
括弧内は
工場完成予定年
BMW
ジョインビレ市(SC)
出所全国自動車製造者協会(Anfavea) 単位千台
92 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
312012 年のブラジル国内で開催予定の主な建設機械関連展示会スケジュール
開催期間 会場 展示会名
42-4 サンパウロ市 Brazil Road Expo 2012 httpwwwbrazilroadexpocombr
道路建設関連の展示会
529-62 サンパウロ市 MampT Expo 2012 httpwwwmtexpocombr
()下記参照
81-4 ポルトアレグレ市 Construsul httpwwwfeiraconstrusulcombrconstrusul httpwwwexpomaquinascombr
ブラジル南部地域最大の建設業界展示会
建設機械の展示会も同時開催される
814-17 ベロオリゾンテ市 Equipo Mining 2012 httpwwwequipominingcombr
マイニング関連の展示会
115-8 ベレン市 Exposibram http wwwexposibramorgbrmensagempubbemvindophptipo=0
アマゾン地域の鉱物分野の展示会
829-31 サンパウロ市 Concrete Show South America 2012 httpwwwconcreteshowcombr
コンクリート業界に関する展示会
910-14 リオデジャネイロ市 Expomam 2012 httpwwwabramanorgbr
メンテナンス業界関連の展示会
1024-27 クリチーバ市 Infracon httpwwwmanutencaoesuprimentoscombr
インフラおよび建設工事関連展示会
()MampT Expo 2012
ブラジルで開催される建設機械関連の最大のイベント2009 年以来の開催で今回が 8 回目
約 480 社が出展し920 社の製品の展示が行わる予定
前回 2009 年の 42000 人を上回る 45000 人の来場者を見込んでいる
ブラジルの建設機械市場
2012年 3月発行
著作発行 日本貿易振興機構(ジェトロ) 海外調査部
107-6006 東京都港赤坂 1-12-32 アーク森ビル 6階
Copyright copy 2012 JETRO All rights reserved 禁無断転載
Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
アンケート返送先 FAX 03-3582-5309
ORAjetrogojp
日本貿易振興機構 海外調査部 調査企画課 宛
ジェトロアンケート
調査タイトルブラジルの建設機械市場
ジェトロでは主として中小企業の関係者の皆様が海外にて円滑に事業展開できることを目的
に本調査を実施いたしました報告書をお読みいただいた後是非アンケートにご協力をお願
い致します今後の調査テーマ選定などの参考にさせていただきます
質問1今回本報告書で提供させていただきました「ブラジルの建設機械市場」について
どのように思われましたでしょうか
(をひとつ)
4役に立った 3まあ役に立った 2あまり役に立たなかった 1役に立たなかった
質問2①使用用途②上記のように判断された理由③その他本報告書に関するご感想を
ご記入下さい
質問3今後のジェトロの調査テーマについてご希望等がございましたらご記入願います
お客様の会社名等をご記入ください(任意記入)
ご所属
企業団体
個人
会社団体名
部署名
お名前
ご提供頂いたお客様の個人情報についてはジェトロ個人情報保護方針(httpwwwjetrogojpprivacy)に基づき適正
に管理運用させていただきますまた上記のアンケートにご記載いただいた内容についてはジェトロの事業活動の評価
及び業務改善事業フォローアップのために利用いたします
~ご協力有難うございました~
1 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
目 次
1ブラジル経済概況 2
2ブラジルの建設機械市場2011 年までの販売状況と 2012 年の販売予測 6
3建設機械関連業界団体 7
4主要機種ごとの販売会社 10
5主要機種の取扱会社と取扱種類 11
6ブラジルの建設機械業界統計 14
7主要機種ごとの生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移 18
8建設機械の市場保有台数推移の予測 23
9工場所在地の分布 24
10主な建設機械メーカーのブラジル市場への参入時期 26
11最近の主な新規投資案件 27
12地域別の投資案件 29
13サンパウロ州内の投資案件 30
14サンパウロ州周辺地域の投資案件 31
15企業ごとの概要 32
16主な建設機械企業と会社 HP 71
17ブラジル国内のパーツメーカー 72
18販売ディストリビューター 73
19建設機械レンタル 74
20建設機械の輸入動向 75
21建設機械の輸入に関わる税金 78
22Finame ファイナンス制度 80
23販売金融会社 82
24その他建設機械メーカーの販売金融面での取り組み 83
25投資インセンティブ 84
26建設機械価格例 86
272016 年までのインフラ投資予測 87
28成長促進プログラム(PAC2) 89
29ワールドカップサッカースタジアム 90
30自動車メーカーの設備投資動向 91
312012 年のブラジル国内で開催予定の主な建設機械関連展示会スケジュール 92
本報告書はジェトロサンパウロ事務所が J2B Consulting に委託して実施
注) 本文中の記載の金額は特に注釈を入れたもの以外は新聞等で公表された金額を使用しております
なお2012 年 1 月末時点での為替レートは下記の通りです(ブラジル中央銀行公示売値)
BRL=7641 円
USD=BRL17509
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1ブラジル経済概況
GDP 成長率
2010 年のブラジルの GDP は21 兆ドルで世界第7位
2011 年の公式数値は現在集計中だがイギリスを抜いて世界第 6 位になると予測されている
ただし2011 年中期以降景気の減速感が強まっており2011 年の経済成長率は 3に達しないと
の見方が広がっている
名目 GDP 額
2011 年のブラジルの名目 GDP は暫定値で 25 兆ドル対前年比で 205の増加と予測されている
2002 年と比較するとドルベースで 5 倍以上に成長している
2001 年が 11 位であった国別順位は 2011 年にイギリスイタリアカナダメキシコを追い抜き世
界第 6 位まで上昇
2001 年 2011 年 2027 年
1 位 米国 米国 中国
2 位 日本 中国 米国
3 位 ドイツ 日本 インド
4 位 英国 ドイツ ブラジル
5 位 フランス フランス 日本
6 位 中国 ブラジル ドイツ
7 位 イタリア 英国 ロシア
8 位 カナダ イタリア フランス
9 位 メキシコ ロシア 英国
10 位 ブラジル
(11 位) インド カナダ
43
13
27
11
57
32 40
61
52
-03
75
30
-10
00
10
20
30
40
50
60
70
80
00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
645 554 504 554 664882
10891367
1651 1626
2144
2518
0
500
1000
1500
2000
2500
3000
00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 単位 2011 年データは暫定値
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 単位US10 憶ドル 2011 年データは暫定値
Economist Intelligence Unit の予測では 2027 年には日本およびフラ
ンスを抜き世界 4 位の経済大国になると予測
2011 年から 2030 年までの GNP 平均成長率は 39と予測これは
中国の 57インドの 66には务るものの米国(24)日本
(09)ドイツ(18)ロシア(33)の平均成長率を上回りブラ
ジルが過去 25 年間で記録した平均成長率 29も上回る成長を遂げ
ると予測している
出所Economist Interigence Unit データ
3 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
名目 GDP 予測
Economist Intelligence Unit の予測では 2020 年のブラジルの GDP は 2010 年の 2 倍以上の 43 兆ドル
に拡大すると予測日本の GDP との比較では約 23 まで格差は縮小するものとみている
一人当り GDP 推移
拡大する中間層の個人消費の伸びがブラジル経済の牽引役となっている
2010 年の名目 GDP 総額に占める個人消費の比率は 606輸出は 112であり内需主導型の経
済構造となっている
一人当りの GDP は 2010 年に 1 万ドルを超え2011 年には 2002 年の約 4 倍に増加している
また2010 年のブラジルの一人当りの GDP は米国の 23に相当するがEconomist Intelligence
Unitha は 2030 年までに米国の 13 程度までその差を縮小させるものと予測している
基本金利(Selic)の推移
2008 年の金融危機発生により落ち込んだ国内消費の刺激策として金融危機発生前に 1375だった基
本金利を 875まで段階的に切り下げていった政府の柔軟な金融政策の効果もあり国内消費が拡
大ブラジルは他の地域に比較しいち早く金融危機の影響を脱することに成功した
しかし景気が過熱気味とみた政府は金融緊縮策に方向転換し 2011 年 7 月までに 125まで基本金
利を引上げたがその後の欧州の金融不安による先行き不透明感への対応として金利の引き下げモー
ドに再び入り金融緩和策の方向に転換している2012 年の基本金利は再び1桁台に入ると予測され
ている
2124 25 26 28 30 32
3538 40
43
00
10
20
30
40
50
10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年
3766 3186 2861 3097 36654812
58677283
8707 8490
11094
12917
0
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
1725
1125 1375
875
1250 1050
0
5
10
15
20
19
12
00
6
93
20
06
2
04
20
06
1
62
00
6
20
72
00
6
31
82
00
6
19
10
20
06
3
01
12
00
6
25
12
00
7
83
20
07
1
94
20
07
7
62
00
7
19
72
00
7
69
20
07
1
81
02
00
7
61
22
00
7
24
12
00
8
63
20
08
1
74
20
08
5
62
00
8
24
72
00
8
11
92
00
8
30
10
20
08
1
11
22
00
8
22
12
00
9
12
32
00
9
30
42
00
9
11
62
00
9
23
72
00
9
39
20
09
2
21
02
00
9
10
12
20
09
2
81
20
10
1
83
20
10
2
94
20
10
1
06
20
10
2
27
20
10
2
92
01
0
21
10
20
10
9
12
20
10
2
01
20
11
3
32
01
12
14
20
11
96
20
11
21
72
01
11
92
01
12
01
02
01
11
12
20
11
17
01
20
12
中国 2444
米国 2135
インド 721
日本 658
ブラジル 434
2020 年の GDP
上位 5 ヵ国の予測
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 単位US ドル 2011 年データは暫定
出所Economist Interigence Unit データ 単位US 兆ドル
出所ブラジル中央銀行 単位
4 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
インフレ率の推移
かつては年間 2500に達したハイパーインフレは 1994 年にスタートした金融政策「レアルプラン」
により鎮静化この数年間はインフレターゲットの年間 45plusmn2の範囲の中にコントロール
インフレの収束が中間層の拡大と個人消費の増加に寄与している
ドル-レアル為替レート推移
ブラジル国内のポジティブなマクロ経済環境により海外から大量の資金が流入しておりブラジル通
貨高を招いている通貨高は海外からの輸入の増大と国内製造製品の輸出競争力の低下をもたらして
いる
失業率の推移
2011 年 12 月の 6 大都市圏の失業率が現方式になって最低の 47まで低下2011 年の平均は 60
労働者党(PT)のルーラ前大統領の政権が発足した 2003 年当時の失業率の半分以下にまで低下
0
500
1000
1500
2000
2500
3000
81年
82年
83年
84年
85年
86年
87年
88年
89年
90年
91年
92年
93年
94年
95年
96年
97年
98年
99年
00年
01年
02年
03年
04年
05年
06年
07年
08年
09年
10年
11年
092 100 108 116
181 183
235
292308
293
243218
195 183200
176 167
0
05
1
15
2
25
3
35
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
126 124115
99 10093
79 82
6760
0
2
4
6
8
10
12
14
02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
出所国際通貨基金(IMF)ブルームバーグ等から作成 単位
出所ブラジル中央銀行 レアル年平均為替レートの推移(対 US ドル)
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 年平均失業率(単位)
5 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
外貨準備高および対外債務の推移
過去に大幅な対外債務に苦しんだブラジルであるが2007 年には対外債権(外貨準備高海外融資等)
が対外債務を上回り純債権国に転じている
ブラジルと日本の耐久消費市場規模の比較(2010 年)
海外直接投資アンケート結果
国際協力銀行(JBIC)が製造業で原則として海外現地法人を 3 社以上有する企業に対して行った調査で
は中期的(今後 3 年程度)有望事業展開先国地域としてブラジルは 2004 年の 13 位から 5 位にまで
順位を上げている
中期的(今後 10 年程度)有望事業展開先国地域としてはブラジルはインド中国に次ぐ 3 位に挙げら
れている
出所国際協力銀行「わが国製造企業の海外事業展開に関する調査報告」から J2B Consulting が編集
0
50000
100000
150000
200000
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4000001
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10
20
11
対外債務 外貨準備高
ブラジル 日本
テレビ 1150万台 2519万台
パソコン 1370万台 1044万台
デジタルカメラ 432万台 1067万台
DVDプレーヤー 441万台() 628万台
携帯電話 4800万台 3615万台
自動車 3515万台 496万台()
オートバイ 180万台 38万台
() 軽自動車含む
出所各種報道業界団体発表値などよりJetroが集計
() 国産のみ輸入分は除く
順位 2010年 2011年
1 インド インド
2 中国 中国3 ブラジル ブラジル
4 インドネシア ベトナム
5 ベトナム ロシア
6 タイ インドネシア7 ロシア タイ
8 米国 米国
9 メキシコ マレーシア
10 マレーシア 台湾
出所ブラジル地理統計院(IBGE)および応用経済研究所(IPEA) 単位US100 万ドル
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2ブラジルの建設機械市場2011 年までの販売状況と 2012 年の販売予測
2011 年までの国内販売状況
ブラジルの建設機械業界に関するデータ収集や広報会員企業間の情報交換などを行う業界団体
Sobratema(ブラジル設備メンテナンステクノロジー協会)による集計では 2011 年の建設重機械(イエ
ローライン)の販売台数は約 30000 台で対前年で 93増加した
ホイールローダーが対 2010 年で同数の販売に留まったが2009 年との比較では 2 倍を超す販売を記
録している
機種別ではコンパクトローラーが対前年でマイナスの販売に終わったが2009 年との比較では 47
の増加となっている
その他の機種はすべて前年比でプラスの販売となっている
ハイウェイトラックは前年比+27と大幅な増加になっているが2012 年からの排ガス規制強化に対
する駆け込み需要によるもので1 万台以上の販売増加につながった
2012 年の国内販売予測
政府は現在インフレ再燃防止を目的に財政健全化に取り組んでおりインフラ関連で予定されてい
た工事への財政支出の一部凍結を図っており多くの工事の進行が遅れている一方で 2012 年は 4
年に一度の市長選挙が全国で行われることから選挙運動の時期に合わせて公共工事も増加するとみら
れている財政支出が計画通りに進めば建設機械の販売押し上げが期待される
2012 年 2 月における政策金利 (Selic) は 1050だが 2012 年中に 9台までの更なる引下げが予想され
ている金利の引下げが実行されればファイナンスによる購入を後押しするものと考えらる
これらの要因などから 2012 年の建設重機械 (イエローライン) の販売は 2011 年と同程度の 10の伸び
を予測
出所Sobratema2012 年データは予測値
2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 1110 2012年() 1211
ドーザー 300 440 800 550 1100 1200 91 1350 125
油圧ショベル 5400 6300 167 7000 111
ミニショベル 400 850 1125 1100 294
ホイールローダー 1660 2750 3200 2450 5100 5225 25 5750 100
スキッドステアローダー 650 2200 1200 2500 3300 320 3600 91
モーターグレーダー 610 1000 1250 1250 2300 2300 00 2500 87
バックホーローダー 3140 3410 5200 4650 7700 8150 58 8950 98
コンパクトローラー 340 480 1300 1500 2540 2200 -134 2300 45
オフハイウェイトラック 70 100 130 50 135 170 259 105 -382
その他 760
建設重機械 (イエローライン )
小計 (A) 8130 11700 18580 14550 27175 29695 93 32655 100
可搬式コンプレッサー 1000 1200 1420 1400 1800 2200 222 2640 200
クレーン 30 100 130 200 350 350 00 300 -143
タワークレーン 150 250 360 400 500 700 400 800 143
高所作業車 1210 2750 900 3200 3700 156 4250 149
テレハンドラー 300 150 700 1200 714 1320 100
ホイールトラクター 1120 2390 3390 2160 3410 3050 -106 3200 49
その他建設機械小計 (B) 2300 5150 8350 5210 9960 11200 124 12510 117
建設機械合計= (A)+ (B) 10430 16850 26930 19760 37135 40895 101 45165 104
ハイウエイトラック(C) 26550 17700 24000 21600 34100 43400 273 43400 00
総合計= (A)+ (B)+ (C) 36980 34550 50930 41360 71235 84295 183 88565 51
1250 2870 4500 2900
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3建設機械関連業界団体
ABIMAQ (Associaccedilatildeo Brasileira da Induacutestria de Maacutequinas e Equipamentos)
ブラジル機械装置工業会
各種機械設備メーカーが加入する業界団体
ABIMAQ の配下に分化協議会が設置されており建設機械関連企業は CSMR(Cacircmara Setorial de
Maacutequinas Rodoviaacuterias ロードマシーン分化協議会)に加盟
ABIMAQ に加盟するには審査が必要であり製造メーカーであること30以上の国産部品を使用し
ていることが一つの目安となっている輸入販売会社や組立製造のみを行う企業は原則加盟が認め
られていない
CSMR では会員間で新技術や規格の協議を行ったり製造販売データの交換集計を行っている
CSMR には下記の 35 社が加盟している2011 年~2013 年会期は Komatsu が会長企業を務めている
日系進出企業では Komatsu の他に Yanmar が加盟
ABIMAQ ブラジル機械装置工業会 HP httpwwwabimaqorgbr CSMR ロードマシーン分化協議会 HP httpwwwcamarasorgbrsiteaspxHome-CSMR
(ともにポルトガル語のみ)
会長企業 Komatsu do Brasil Ltda
副会長企業 Caterpillar Brasil Ltda Ciber Equipamentos Rodoviaacuterios Ltda Randon Veiacuteculos Ltda Liebherr Brasil Guindastes e Maq Operat Ltda Volvo do Brasil Veiacuteculos Ltda Terex Cifali Equipamentos Ltda CNH Latin America Ltda
会員企業 ARGOS GUINDASTES INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO SA Site httpwwwargosguindastescombr
Tel (51)3662-7728 BETOMAQ INDUSTRIAL LTDA Site httpwwwbetomaqcombr
Tel (11)2117-9988 BRM-ASSISTTEacuteCNICA DE GUINDASTE E ESCAVADEIRA LTDA Tel (81)3428-5001 CATERPILLAR BRASIL LTDA Site wwwcaterpillarcombr
Tel (19)2106-2100 CIBER EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwcibercombr
Tel (51)3364-9200 CIBI-COMPANHIA INDUSTRIAL BRASILEIRA IMPIANTI Site httpwwwcibicombr Tel (12)3627-4000 CMV-CONSTRUCcedilOtildeES MECAcircNICAS LTDA Site httpwwwcmvcombr
Tel (51)3041-6633 CNH LATIN AMERICA LTDA Site httpwwwcnhcom
Tel (11)2126-2280 CONISHI MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwconishicombr
Tel (17)3522-8836
8 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
DYNAPAC BRASIL INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwdynapaccom
Tel (15)3412-7500 GASCOM EQUIPAMENTOS INDUSTRIAIS LTDA Site httpwwwgascomcombr
Tel (16)2105-3622 GUITON INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO DE EQUIPAMENTOS HIDRAacuteULICOS LTDA Site httpwwwguitoncombr
Tel (19)3421-3541 ICON MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS SA Site httpwwwicon-sacombr
Tel (48)3431-1800 IMAP SAINDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO Site wwwimapcombr
Tel (51)3662-8500 IMPACTO INDUacuteSTRIA DE IMPLEMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwimpactobrasilcombr Tel (14)3623-9444 JCB DO BRASIL LTDA Site httpwwwjcbcom
Tel (15)2101-1214 JOSEacute MURIacuteLIA BOZZA COMEacuteRCIO E INDUacuteSTRIA LTDA Site httpwwwbozzacom
Tel (11)2179-9966 KOMATSU DO BRASIL LTDA Site httpwwwkomatsucombr
Tel (11)4745-7000 LENCcedilOacuteIS EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site wwwlencoisequipamentoscombr
Tel (14)3264-4400 LIEBHERR BRASIL GUINDASTES E MAacuteQSOPERATRLTDA Site httpwwwliebherrcombr
Tel (12)3128-4200 MADAL PALFINGER SA Site httpwwwmadalpalfingercom
Tel (54)3026-7000 MANOS IMPLEMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwmanosimplementoscombr
Tel (49)3566-1426 MULTIFORCcedilA INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA ME Site httpwwwmultiforcacombr
Tel (19)3857-9772 PHD GUINDASTES LTDA Site httpwwwphdguindastesindbr
Tel (54)3535-1433 PPL INDUacuteSTRIA DE REBOQUES LTDA Site httpwwwpplindbr
Tel (51)3451-5213 PROMAacuteQUINAS INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Tel (21)2471-2363
9 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
PROTON PRIMUS MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS LTDA Tel (21)2696-9990 RANDON VEIacuteCULOS LTDA
Site httpwwwrandon-veiculoscombr Tel (54)3209-2400 TDB DO BRASIL INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwtdbbrasilcombr
Tel (11)5562-0144 TEREX CIFALI EQUIPAMENTOS LTDA Site httpwwwterexrbcombr Tel (51)2125-6677 TKA GUINDASTES INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwtkaguindastescombr
Tel (54)3292-4102 VOLVO DO BRASIL VEIacuteCULOS LTDA Site httpwwwvolvocombr Tel (41)3317-8111 WEBER MASCHINENTECHNIK DO BRMAacuteQSP CONSTRLTDA Site httpwwwwebermtcombr
Tel (51)3587-3044 YANMAR SOUTH AMERICA INDUacuteSTRIA DE MAacuteQUINAS LTDA Site httpwwwyanmarcombr
Tel (19)3801-9200 ZUMACH EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwzumachcombr Tel (27)3200-8922
SOBRATEMA (Associaccedilatildeo Brasileira de Tecnologia para Equipamentos e Manutenccedilatildeo)
ブラジル設備メンテナンステクノロジー協会
httpwwwsobratemaorgbr
ブラジルの建設機械関連企業が加盟する業界団体建設機メーカー輸入業者販売会社パーツメ
ーカー金融機関レンタル業者建設会社ゼネコン等が加盟
建設機械業界に関するデータ収集や広報会員企業間の情報交換などを行う建設機械の展示会
MampT Expo も主催する
Sobratema 主催のセミナー風景
(2011 年 12 月於サンパウロ)
Sobratema が発行する建設機械業界誌
(それぞれ月刊)
10 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
4主要機種ごとの販売会社
それぞれの機種について以下の企業の製品がブラジル市場で販売されている
ただし記載した企業以外にも多くの企業が建設機械市場に新規参入している
ltgtは Finame ファイナンス
(後述)の対象機種を取扱う場合
ltgtはそれ以外の場合
(輸入販売国産部品 60以下
の製造販売の場合等)
油圧ショベ
ル
小型ショベ
ル
小型ローダ
ー(スキッドステア)
モーターグ
レーダ
ー
ホイールロ
ーダー
バックホー
ローダ
ー
クローラー
ドーザ
―
ホイールド
ーザー
コンパクト
ローラ
ー
ハイウエイ
トラッ
ク
Agrale
Bobcat
Case
Caterpillar
John Deere
Doosan Infracore
Dynapac Group
Foton
Hamm
Hyundai
JCB
Komatsu
Liebherr
LiuGong
Lonking
Massey Ferguson
New Holland
Randon
Sany
SDLG
SEM
Shantui
Sunward
Terex
Valtra
Volvo Construction
XCMG
XGMA
Yanmar
Yuchai
Yutong
Zoomlion
( 出所Sobratema 資料より J2B Consulting 作成)
11 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
5主要機種の取扱会社と取扱種類
油圧ショベル (稼働重量 11 t 70 t)
小型ショベル (稼働重量 2500 kg 8000 kg)
CASE
CATERPILLAR
DOOSAN
FOTON
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SANY
SUNWARD
VOLVO
XGMA
YUCHAI
ZOOMLION
BOBCAT `
CARTER
CATERPILLAR
FOTON
HYUNDAI
KOMATSU
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SANY
SUNWARD
TEREX
VOLVO
YANMAR
YUCHAI
90003000 4000 5000 6000 7000 8000
0 20 30 40 50 60
12 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
ホイールローダー
(バケット容量 15 msup3 45 msup3)
小型ローダー
(積載能力 500 kg 1500 kg)
クローラ式ドーザー (馬力 80 HP 400 HP)
ホイールドーザー (馬力 80 250 CV)
CASE
CATERPILLAR
DOOSAN
FOTON
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
PWM
SDLG
SEM
TEREX
VOLVO
XGMA
YUTONG
400
BOBCAT
CAMS MACCHINE
CASE
CATERPILLAR
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SUNWARD
TEREX
VOLVO
1000 1800
360
CATERPILLAR
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
NEW HOLLAND
SHANTUI
ZOOMLION
300200
AGRALE
CASE IH
JOHN DEERE
MASSEY
FERGUSON
NEW HOLLAND
VALTRA
250200 150 100 50
01 02 03 04 05 06
13 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
バックホーローダー (馬力 70 HP 110 HP)
モーターグレーダー (馬力 130 HP 250 HP)
( 出所Sobratema データより J2B Consulting 作成)
70 90 110
CASE
CATERPILLAR
DIGG
FOTON
JCB
KOMATSU
LIUGONG
MASSEY FERGUSON
MOVITER
NEW HOLLAND
RANDON
TEREX
VOLVO
XGMA
YUTONG
13
CASE
CATERPILLAR
FOTON
KOMATSU
LIUGONG
NEW HOLLAND
SANY
VOLVO
XCMG
XGMA
ZOOMLION
230 250210170 19050
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6ブラジルの建設機械業界統計
ブラジル国内での生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移
() Abimaq(ブラジル機械装置工業会)の会員企業のデータをベースにしており輸入販売会社等の
Abimaq 非加盟企業のデータは反映していない
lt生産gt
2008 年は金融危機の発生により 9 月以降の生産ペースが減速するも年間では過去最高を記録しかし
輸出地域の経済回復の遅れと先行き不透明感を理由に設備投資が控えられたことから 2009 年の生産台
数は 2008 年比で45の大幅な減尐となった
2010 年は国内市場での販売回復に支えられ2009 年の 2 倍を超す建設機械が製造され2010 年2011
年と続けて過去最高の生産台数を記録している
lt販売gt
国内の販売台数は金融危機が発生した 2009 年も対前年8と小幅な減尐に留まった2010 年には
2009 年比で 60の販売の伸びを記録2011 年と引き続き過去最高の販売台数記録を更新している
2011 年の国内販売台数は 2001 年と比べると 43 倍に増加している
lt輸入機械販売gt
2011 年の販売台数に対する輸入機械の販売台数は約 13となっている2001 年の 7と比べると輸入
機械の販売割合は倍増台数ベースでは 8 倍に増加している
ただしAbimaq に非加盟の輸入販売会社の台数を考慮すると輸入機械は割合台数ともに更に大きく増
加していると推測される
lt輸出gt
生産台数に占める輸出の割合は 2003 年までは 30~40を推移していたが2004 年以降 60台に増
加したしかし金融危機の発生した 2008 年には 40台2009 年には 20台まで低下2011 年も約
30に留まっている金融危機以降の輸出先地域の景気回復の遅れとブラジル通貨高による輸出競争
力の低下により 2011 年に至るも輸出台数はピーク時のレベルまで回復していない
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
輸入機販売
対象機種およびメーカー
ブルドーザー CaterpillarKomatsuNew Holland
バックホーローダー CaseNew HollandCatepillarAgcoRandonJCBVolvoTerex
ホイールローダー CaterpillarCaseNew HollandKomatsuVolvoJCB
油圧ショベル CaseCaterpillarNew HollandKomatsuVolvoBobcatJCBYanmarTerex
モーターグレーダー CaterpillarNew HollandCaseKomatsu
コンパクトローラー CaterpillarVolvoDynapacCiberProton PrimusTerex
スキッドステア BobcatNew HollandCaseCaterpillarVolvoJCB
オフロードトラック CaterpillarRandonVolvo
出所Abimaq単位(台)
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国内生産台数推移
2001 年から 2011 年の期間に生産台数は 37 倍に拡大
金融危機の影響により 2009 年は対前年比45の大幅な減尐
2010 年以降は国内需要に支えられ従来の成長ペースを取り戻している
2001 年2011 年の機種別生産台数構成比の比較
バックホーローダーの販売比率が 25から 30に油圧ショベルが 8から 15に上昇
2001 年2011 年の機種別の生産台数伸び率
各機種ともに 200以上の販売を記録
油圧ショベルが最も大きな伸びをみせている
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
コンパクトローラー
モーターグレーダー
オフロードトラック
油圧ショベル
ホイールローダー
バックホーローダー
ブルドーザー
16
25
248
1
21
5
2001年3279 11
9085 30
5667 19
4439 15
222 1
5387 18
2007 6
2011年
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
243
443
289
706
241
318
448
0 100 200 300 400 500 600 700 800
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
生産台数37 倍に拡大
出所Abimaq単位(台)
出所Abimaq
出所Abimaq
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国内販売台数推移
2001 年から 2011 年の期間に国内販売台数は 43 倍に拡大
金融危機の影響はあったが 2009 年の販売台数は対前年で8の小幅な減尐に留まった
2011 年は金融危機の発生した 2008 年に比較し 17 倍に販売台数を増やしている
2001 年2011 年の機種別販売台数構成比の比較
機種ごとの販売比率ではバックホーローダーが全体の 13 以上を占めている
油圧ショベルの販売比率が 14から 20に増加
2001 年2011 年の機種別の販売台数伸び率
-
5000
10000
15000
20000
25000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
コンパクトローラー
モーターグレーダー
オフロードトラック
油圧ショベル
ホイールローダー
バックホーローダー
ブルドーザー
8
35
26
14
210
5
2001年
1022 5
8239 38
3986 18
4284 20
99 0
1922 9
2177 10
2011年
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
206
402
259
514
105
335
716
0 100 200 300 400 500 600 700 800
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
販売台数43 倍に拡大
出所Abimaq単位
(台)
出所Abimaq
出所Abimaq
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地域ごとの販売台数分布(2011 年)
46
44
46
49
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
合計
油圧ショベル
モーターグレーダー
ホイールローダー
北部 北東部 南東部 南部 中西部
経済の中心地のサンパウロ州2016 年のオリンピックの準
備を進めるリオデジャネイロ州鉄鉱石の主要産出地であ
るミナスジェラエス州を含む南東部地域でブラジル全体の
40~50の建設機械が販売されている
南東部地域
ホイールローダーモーターグレーダー油圧
ショベル合計でブラジル全体の 46を販売
出所Abimaq
北部
北東部
中西部
南東部
南部
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7主要機種ごとの生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移
ブルドーザー
Caterpillar および Komatsu の二社で 2010 年の生産台数の 9 割以上を占めている
2008 年から 2009 年に掛けて金融危機の影響を受け輸出が72と大幅に減尐
生産台数の約 8 割を輸出に向けているため金融危機による影響を大きく被ったが2009 年2010
年と輸出が大きく改善2011 年の生産台数は 2008 年とほぼ同レベルまで回復した
生産台数に占める割合は尐ないものの国内での販売台数は堅調に増加
Shantui が 2008 年に中国からの輸入販売をスタートし販売シェアの 10程度を獲得している
バックホーローダー
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
輸出
国内販売
5242
6
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
New Holland
-
2000
4000
6000
8000
10000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
出所Abimaq単位(台)
出所Abimaq単位(台)
出所Yengst Associates単位()
19 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
CaterpillarCaseJCBKomatsu の 4 社で 2010 年の生産台数の 9 割を占めている
2009 年は金融危機の影響により一時的に生産が減尐するも旺盛な国内需要が輸入の減尐分をカバー
し生産台数は早期に回復
国内販売は金融危機の発生した 2009 年を含め対前年比プラスを続けている
2004 年~2005 年は国内での販売台数と輸出台数が拮抗していたが2006 年以降は国内需要が大きく
伸びたため生産台数の約 9 割が国内で販売されている
2009 年から JCB が2010 年から中国系 Sany および Liugong 等が輸入販売を始めている
Abimaq の集計では建設機械の販売の 13 をバックホーローダーが占めているブラジルの法令ではバ
ックホーローダーは公道の走行が認められているため機動性と利便性が販売増加の一因と考えられ
る
ホイールローダー
金融危機により 2009 年の生産台数はピーク時の 2007 年に較べほぼ半減した
国内の販売台数は 2010 年2011 年と過去最高を記録するまでに回復したが生産台数も同じペース
で回復を見せている
輸出台数は金融危機前の水準まで戻っていない2009 年の輸出台数はピーク時の 2006 年の約 16 ま
で減尐生産台数に占める輸出機械の割合は 2006 年には約 6 割を占めていたが2011 年には 25ま
で縮小
2009 年頃から SDLGHyundaiLiugongXCMGDoosan 等中国韓国からの輸入機械の販売が増
えているAbimaq 非加盟企業を含めると全体の販売に占める輸入機械の割合は 30程度まで高まっ
てきている特に SDLG は既に 10以上の国内販売シェアを獲得しているとみられている
31
26
18
15
6 4
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
JCB
New Holland
Randon
Agco
-
1000
2000
3000
4000
5000
6000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
うち輸入機械
輸出
43
17
17
11
11
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
Volvo
Komatsu
New Holland
出所Abimaq単位
(台)
出所Yengst Associates
出所Yengst Associates
20 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
油圧ショベル
CaterpillarKomatsu の二社で全体の 34 の販売シェアを占めている
2009 年の生産台数は対前年比約 6 割の落ち込みを見せたが2010 年2011 年と過去最高を塗り替え
る回復を見せている2001 年との比較では 2011 年までに 7 倍以上に増加輸出台数も金融危機前を
上回る過去最高のレベルまで回復している
この数年の間に HyundaiDoosan(2007 年)Liugong(2008 年)Sany(2008 年)XCMG(2010 年)と
いった中国および韓国系メーカーが輸入販売を開始し2010 年の販売シェアの約 3 割を占めるまでに
プレゼンスを高めているそのうち HyundaiDoosanSanyXCMG は現在ブラジル国内での製
造あるいは組立を進めておりLiugong も国内製造の検討を始めている
JCB は 2008 年に油圧ショベルの輸入販売を開始したが2010 年からは国内での製造をスタートさせ
輸入販売からの切替を図っている
サイズとしては 20-30 トンクラスが最も売れており全体の 6 割程度を占めている20 トン以下の小型
ショベルは全体の 3 割程度30 トン以上の大型ショベルが 1 割程度となっている
ホイール式ショベルは Liebherr のみが国内での生産を行っているがブラジル国内での主流はクロー
ラー式でトラック式ショベルの販売は尐数に留まっている
オフロードトラック
2007 年のピーク時に較べ生産台数は 74減尐輸出台数は 86減尐している
-
1000
2000
3000
4000
5000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
(輸入機械)
輸出
5229
8
5
51
2010年製造台数シェア
Caterpilar
Komatsu
New Holland
Case
Liebherr
JCB
-
100
200
300
400
500
600
700
800
900
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
出所Abimaq
単位(台)
出所Abimaq単位(台)
出所Yengst Associates
21 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
モーターグレーダー
金融危機の影響で生産輸出とも 2009 年に大きな落ち込みを見せたが2010 年には大きな回復を見
せた
国内市場での販売台数は堅調に増加している
2008 年に XCMG が2010 年には SanyLiugongShantui も中国からの輸入販売をスタートさせて
いるが2010 年における各社合わせた販売シェアは 5程度に留まっている
コンパクトローラー
-
1000
2000
3000
4000
5000
6000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
5819
12
7 4
2010年製造台数シェア
Caterpilar
Volvo
New Holland
Case
Komatsu
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
(輸入機械)
輸出
35
27
17
87
2010年製造台数シェア
Dynapac
Caterpilar
Pronton Primus
Ciber
Volvo
出所Abimaq
単位(台)
出所Abimaq単
位(台)
出所Yengst Associates
出所Yengst Associates
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金融危機の発生した 2009 年も含め国内販売の伸びは続いた
生産は 2009 年に若干の減尐を見せたが国内需要の伸びに支えられ 2010 年には金融危機前を上回る販
売台数を記録
2011 年は対前年で生産国内販売輸入機械販売輸出台数いずれも減尐している
台数は尐ないながら XCMG が 2007 年からLiugongSanyなどの中国系メーカーが 2010 年から輸
入販売を始めている
スキッドステア
2007 年に Volvo が国内製造を開始するまでブラジル国内で販売されるスキッドステア全てが輸入機械
であったその後もスキッドステアの生産は Volvo だけが行っていた
Volvo が製造を開始した 2007 年には約 9 割を輸出していたがその後国内市場への供給が中心にな
り国内での販売は約 8 割まで増加しかし2011 年にスキッドステアの生産を米国の工場へ移管した
ため国内での生産を停止しているそのため以前と同じくブラジル国内で販売されているスキッド
ステアは全量海外からの輸入品に戻っている
2004 年以降輸入台数は大きな伸びを示していたが 2009 年は対前年で約半数に減尐しかし 2010
年2011 年と従来と同じペースで輸入機械の台数が増大している
メーカーごとの 2010 年の販売シェアは下グラフの通り
-
250
500
750
1000
1250
1500
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
(輸入機械)
30
2119
16
113
2010年販売台数シェア
Bobcat
Volvo
Case
New Holland
Caterpillar
Others
出所Abimaq単
位(台)
出所Yengst Associates
23 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
8建設機械の市場保有台数推移の予測
Sobratema はインフラ関連建設工事マイニング農業関連の分野ごとの建設機械の市場保有台数
が 2016 年までに 170~190の割合で増加すると予測している
対前年の伸び率ではサッカーワールドカップが開催される 2014 年までは 10以上の高い伸びを示し
ているが2015 年以降は 1 桁台の伸びに落ち着くものと予測している
112
134
173
98
81
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
0
100
200
300
400
500
600
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
対前年比()
インフラ関連
建設工事
マイニング
農業
合計
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2016年2011年
インフラ関連 131 147 167 196 215 234 179
建設工事 115 125 142 166 182 196 170
マイニング 44 49 55 65 72 77 175
農業 13 16 18 21 23 25 192
合計 303 337 382 448 492 532 176
対前年比() - 112 134 173 98 81
出所Sobratema 単位1000 台(5 年以上の使用期間の機械が対象)
24 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
9工場所在地の分布
ブラジルの建設機械メーカーの生産拠点はブラジル最大の経済の中心地でありブラジル最大の貿易
港であるサントス港を抱えるサンパウロ州に集中している
ここ数年内に新たに建設された工場および現在建設中の工場もサンパウロ州内に多いが都市によ
り進出に対しインセンティブの供与の可能性がありまた地域的な戦略からサンパウロ州外の都市
を選択している例も見られる
印を付けた都市は現在建設中あるいは 2010 年以降に建設された工場
州 メーカー名 既存の工場所在地
サンパウロ州(SP) Caterpillar ピラシカーバ市
CNH ソロカバ市
ピラシカーバ市
Doosan アメリカーナ市
JCB ソロカバ市
John Deere インダイアツーバ市
Hitachi インダイアツーバ市
Komatsu スザーノ市
アルジャー市
Liebherr グアラチンゲタ市
Sany サンジョゼドスカンポス市
ジャカレイ市
Tadano イトゥ市
Volvo ペデルネイラス市
ペルナンブーコ州(PB)
ゴイアス州(GO)
ミナスジェラエス州(MG)
リオデジャネイロ州(RJ)
サンパウロ州(SP)
最も多くのメーカーの製造拠点となっており
新規設備投資も集中
パラナ州(PR)
リオグランデドスル州(RS)
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ペルナンブーコ州(PE) XCMG スアペ市
ゴイアス州(GO) Foton Lovol アナポリス市
John Deere カタロン市
ミナスジェラエス州(MG) CNH コンタージェン市
XCMG ポウゾアレグレ市
リオデジャネイロ州(RJ) Hyundai イタチアイア市
パラナ州(PR) Caterpillar カンポラルゴ市
CNH クリチーバ市
リオグランドドスル州(RS) JohnDerre オリゾンチーナ市
モンテネグロ市
Manitowoc パッソフンド市
Terex カショエイリーニャ市
グアイーバ市
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10主な建設機械メーカーのブラジル市場への参入時期
CaterpillarKomatsu 等の主力建機メーカーは 1950 年代~60 年代に掛けてブラジルに進出
2009 年以降多くの中国韓国系の建機メーカーが輸入販売を通じブラジル市場に参入している
2010 年以降は多くの企業が投資を行い輸入販売から国内製造へと移行している
1950 年 CNH Fiat グループの農業機械メーカーの Moto Agriacutecola 社設立
1954 年 Caterpillar サンパウロ市に現地法人設立
1957 年 Yanmar (ディーゼルエンジンの輸入販売現法を設立)
1958 年 Ciber ポルトアレグレ市に工場建設
1960 年 Caterpillar 現地製造を開始
1973 年 Komatsu サンパウロ州スザノ市に現地法人設立
1974 年 Liebherr グアラチンゲタ工場建設
1975 年 Komatsu サンパウロ州スザノ市に海外初の製造工場を建設
1975 年 Volvo ペデルネイラス工場を建設
1976 年 Caterpillar 主力のピラシカーバ工場での製造開始
1976 年 Volvo ペデルネイラス工場での製造開始
1979 年 John Deere 現地会社に資本出資
1995 年 JCB 輸入販売開始
2001 年 JCB ソロカバ市で製造開始
2003 年 Hyundai 輸入販売開始
2004 年 Terex 現地法人設立
2004 年 XCMG 輸入販売開始
2006 年 Doosan 輸入販売開始
2007 年 Sany 輸入販売開始
2009 年 SDLG 輸入販売開始
2009 年 LiuGong 販売現地法人を設立
2009 年 Yanmar 建設機械の輸入販売開始
2010 年 Lonking ローカル商社と提携し販売会社を設立
2010 年 Sunward 輸入販売開始
2010 年 Yuchai 販売現地法人を設立
2010 年 Yutong 輸入販売開始
2010 年 XGMA ディストリビューターを通じ輸入販売開始
2010 年 Zoomlion ディストリビューターを通じ輸入販売開始
2011 年 Tadano 合弁で製造販売メンテナンス会社を設立
2011 年 LBX(住友建機子会社) 販売会社の設立登記完了
2011 年 Hitachi John Deere と合弁で製造販売会社の設立を発表
(各社 HP新聞報道等より J2B Consulting 編集)
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11最近の主な新規投資案件
Caterpillar
投資金額1)1 憶ドル 2)1 憶ドル
投資時期1) 2010 年 2)2011 年
投資内容
1)サンパウロ州ピラシカーバ工場を拡張+海底油田開発機器(ディーゼルエンジンおよび発電機等)
の製造を開始
2)パラナ州カンポラルゴ市に第二工場を建設
CNH
投資金額1)13 憶レアル 2)17 憶レアル 3)1 憶ドル
投資時期1)2007 年~2010 年の四カ年計画
2) 2011 年~2014 年の四カ年計画
3)2011 年
投資内容1)休止していたサンパウロ州ソロカバ市の工場を再稼働+部品流通センター
2)国内 4 工場の設備の近代化+拡張+新機種の開発
3)アルゼンチンのコルドバ市に農業機械の製造工場を建設
Deere
投資金額124 憶ドル(日立建機と合計で 18 憶ドル)
投資時期2012 年
投資内容
1)2011 年 10 月サンパウロ州インダイアツーバ市で日立建機との合弁で油圧ショベルの製造工場の
建設を発表2013 年 7 月に製造開始の予定
2)独資で同じくサンパウロ州インダイアツーバ市にバックホーローダーとホイールローダーの製造
工場の建設を発表2013 年末に製造開始の予定
Doosan
投資金額7600 万ドル
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州アメリカーナ市に油圧ショベルなどを製造する新工場を建設中
2012 年後半から製造を開始予定
Foton Lovol
投資金額15 憶ドル
投資時期2011 年
投資内容ゴイアス州アナポリス市に工場の建設を発表2012 年から建設スタート
日立建機
投資金額63 億円
投資時期2011 年
投資内容2011 年 10 月サンパウロ州インダイアツーバ市で Deere 社との合弁で油圧ショベル機の
製造工場の建設を発表
2012 年建設開始2013 年製造開始
Hyundai
投資金額15 憶ドル
投資時期2011 年
投資内容
1)リオデジャネイロ州イタチアイア市に油圧ショベルバックホーローダーローダー等の製造工
場建設中2012 年末の完成予定
Hyundai が 75を出資ディストリビューターの BMC が 25出資
2)BMC 社と合弁で販売会社を設立
Hyundai が 45を出資ディストリビューターの BMC が 55出資
JCB
投資金額1)100 万ドル 2)500 万ドル 3)1 憶ドル
投資時期1)2010 年 2)2010 年 3)2012 年
場所サンパウロ州ソロカバ市
28 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
投資内容
1)バックホーローダーの製造ラインを拡張+設備更新
2)油圧ショベルの製造工場を建設
3)新工場を建設中2012 年から製造開始の予定
LiuGong
投資金額2 憶ドル
投資時期2012 年(検討中)
投資内容南米のいずれかの場所に製造工場の建設を検討中(2012 年初頭に決定)
Manitowoc
投資金額7000 万レアル
投資時期2011 年
投資内容リオグランデドスル州パッソフンド市に工場建設中2012 年完成予定
Sany
投資金額1)(不明) 2)2 憶ドル
投資時期1)2011 年 2)2011 年
投資内容
1)サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に油圧ショベル機とクレーン機の組立工場建設
2)サンパウロ州ジャカレイ市に新工場を建設中2013 年から製造開始の予定
住友建機
投資時期2011 年 5 月
投資内容子会社の LBX が販売現地法人を設立
2012 年から輸入販売を開始
タダノ
投資金額資本金は 590 万ドルタダノが 51出資
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州イトゥ市に合弁で製造販売メンテナンス会社を設立
Terex
投資金額5 年間で 15 憶レアル
投資時期2011 年(建設中)
投資内容リオグランデドスル州グアイバ市に新工場を建設中
Volvo
投資金額1000 万ドル
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州のペデルネイラス工場を拡張油圧ショベルを組立から現地製造に切換え
XCMG
投資金額1)2500 万ドル 2)2 憶ドル 3)2500 万ドル+2 憶ドル
投資時期1)2011 年 2)2011 年 3)2011 年
投資内容
1) Ecircxito 社と合弁でホイールローダーの組立工場と物流センターを建設
場所はブラジル北東部ペルナンブーコ州スアペ市
2) BMC 社と合弁でモーターグレーダーとローラーコンパクターの組立工場の建設
3) GTM 社とトラッククレーンローラーコンパクターモーターグレーダー油圧ショベルホ
イールローダーの製造工場を建設
場所はミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市
Zoomlion
投資金額(計画) 2 憶ドル
投資時期(計画) 2012 年に決定
投資内容ディストリビューターの BMC と合弁でコンクリートミキサーおよびコンクリートポン
プの製造工場の建設を検討中
(出所MampT 誌新聞報道等から J2B Consulting 編集)
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12地域別の投資案件
サンパウロ州(SP)
Caterpillar
2011 年工場拡張+海底油田開発機器の製造を開始
CNH
休止していたソロカバ工場が再稼働+物流センター
Doosan
2011 年工場の建設を開始2012 年完成予定
JCB
2011 年工場建設を開始2012 年完成予定
John Deere
2011 年工場建設開始
日立建機
2011 年 John Deere と合弁で工場建設開始
LBX(住友建機子会社)
2011 年販売現法を設立
Lonking
2010 年販売会社を設立
Tadano
2011 年合弁で製造販売メンテナンス会社設立
Sany
2011 年に組立工場が完成製造工場の建設も開始
2012 年完成予定
Volvo
工場の拡張+現地生産への切替
サンパウロ州近辺の投資に関しては次ページ以降を参照
リオデジャネイロ州(RJ) Hyundai
2011 年から工場建設中
2012 年完成予定
パラナ州(PR) Caterpillar
2011 年に新工場が完成
リオグランデドスル州(RS) Manitovoc
2011 年工場建設を開始
2012 年に完成予定
Terex
2011 年工場建設開始
ミナスジェラエス州(MG)
XCMG
2012 年からディストリビュータ
ーGTM 社と合弁で工場建設開始
ゴイアス州(GO) Foton Lovol
2011 年に工場建設を発表
2012 年建設開始の予定
ペルナンブーコ州(PB) XCMG
2011 年ディストリビュータ
ーEcircxito 社と合弁で組立工場
と物流センターを建設
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13サンパウロ州内の投資案件
Caterpillar
ピラシカーバ市
2011 年工場拡張+海底油
田開発機器の製造を開始
投資1 憶ドル
日立建機
インダイアツーバ市
John Deere と合弁で工場建設中
投資63 億円
Doosan
アメリカーナ市
工場建設中
投資7600 万ドル
Volvo
ペデルネイラ市工場拡張
投資1000 万ドル
Aruja
タダノイトゥ市
合弁での工場建設
Sany
サンジョゼドスカンポス市
2011 年組立工場建設
CNH
ソロカバ市
2010 年休眠工場の操業再開
投資4 カ年計画で 17 憶レアル
LBX(住友建機子会社)
ソロカバ市
2012 年から輸入販売開始
Sany
ジャカレイ市
製造工場を建設中
投資2 憶ドル
John Deere
インダイアツーバ市
工場建設中
投資124 憶ドル
JCB
ソロカバ市
新工場建設中
投資1 憶レアル
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31 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
14サンパウロ州周辺地域の投資案件
Campo Largo
Caterpillar
カンポラルゴ市
2011 年新工場建設
投資1 憶ドル
Terex
グアイバ市
新工場建設中
投資5 年間で 15 憶レアル
サンパウロ州
パラナ州
リオデジャネイロ州 ミナスジェラエス州
リオグランデドスル州
Manitowoc
パッソフンド市
工場建設(2012 年完成予定
投資7000 万レアル
Passo
Fundo
Guiaba
XCMG
ポウゾアレグレ市
2012 年から工場建設
投資2 憶ドル
Hyundai
イタチアイア市
工場建設中
投資15 憶ドル
Itatiaia
copy 2011 Google
32 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
15企業ごとの概要
Caterpillar
CNH Global NV (Case amp New Holland)
Doosan amp Bobcat
Foton Lovol International
Hyundai Heavy Industries
JCB Brasil
John Deere
Hitachi Construction Machinery
Kobelco
Komatsu
LBX
Sumitomo Construction Machinery
Liebherr Brasil
Liugong
Lonking
Manitowoc
Sany
SDLG (Shandon Lingong Construction Machinery)
Shantui
Sunward
Tadano
Terex
Volvo Construction Equipmento Latin America
XCMG (Xuzhou Construction Machinery Group)
XGMA (Xiamen XGMA Construction Machinery)
Yanmar South America
Yuchai
Yutong
Zoomlion
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Caterpillar
ブラジル最大の建設機械メーカーであり機械設備メーカーとしてもブラジル最大
ブラジル唯一の工場であるサンパウロ州ピラシカーバ工場で全ての機種の製造を行ってきたがパラ
ナ州カンポラルゴ市に新工場を建設し2011 年から新工場での製造を開始している
今後は建設機械の製造はカンポラルゴ工場に徐々に移管しピラシカーバ工場での建設機械の製造は
将来的に停止するピラシカーバ工場では海底油田開発機器(ディーゼルエンジン等)の製造を始める
1954 年 サンパウロ市に現地法人設立
1955 年 工場建設をスタート
1960 年 工場完成ブラジルでの建設機械の製造をスタート
最初に製造したのはモーターグレーダー
1973 年 サンパウロ州ピラシカーバ市に 400 万 m2 の土地を購入し新工場の建設を開始
1976 年に完成
1993 年 製造工程の効率化とコスト削減を掲げた戦略プランの一環として生産設備の近代化
を図るとともに生産および管理部門の統合を図りピラシカーバ工場に集約
2011 年 10 月 パラナ州カンポラルゴ市で建設を進めていた新工場が完成
国内の需要の増加からピラシカーバ工場の稼働率は既に 100に達しており顧客
への引き渡しが 6 か月遅れるなどしたことから新工場の建設を進めていたもの
ピラシカーバ工場概要 カンポラルゴ工場概要
完成時期 1960 年 2011 年 10 月
概要 ブラジル国内唯一の製造拠点
ショールームディーラー向けト
レーニングスペースも併せ持って
いる
カンポラルゴ市の新工場建設に伴
い建設機械の製造は徐々に新工
場に移管し 2012 年中に製造を停止
する計画
その後は従来は米国インジアナ
州の工場から輸入していた海底油
田開発機器(ディーゼルエンジンお
よび発電機等)の製造を開始しペ
トロブラスなどに供給する
ピラシカーバ工場で製造されているバックホ
ーローダーと小型ホイールローダーの製造ラ
インを一部移管し製造を開始する
2011 年はバックホーローダーの製造からス
タート2012 年から小型ホイールローダー
の製造を始める
2011 年のラスベガス国際建機見本市
CONEXPO2011 で発表した世界戦略機種の
モーターグレーダーの製造も計画している
順次拡張工事を行い新しい製造ラインを建設
していく
当面はブラジル国内市場への供給を行うが
製造能力が国内需要を超えてきた段階で近隣
ラテンアメリカ諸国への輸出も始める
国産化率を上げるため複数の海外部品メーカ
ーも同敷地内に進出し生産を行う予定
土地面積 敷地面積380 万 m2
建屋面積214 万 m2
敷地面積100 万 m2
建屋面積5 万 m2
取扱機種 油圧シャベルホイールローダ
ーコンパクターローラー積込
機モーターグレーダーバック
ホーローダー等を製造
バックホーローダーおよび小型ホイールロー
ダー
投資金額 1 憶ドル
(工場拡張および海底油田開発機器
の製造ライン建設)
1 憶ドル
従業員数 6000 人 2013 年までに 1000 人を雇用
34 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
販売拠点網 Marcos SASotreq SAParana Equipment SA(PESA)の 3 社で 50 か所以上の販
売サービス拠点網をブラジル全域に展開している
3 社とも 1940 年代に設立され60 年以上の歴史を持っている
キャタピラーは建設機械のリースを扱う Cat Rental Store と呼ばれるショップを約
10 か所展開しており各販売ディーラーも Cat Rental Store を扱っている
キャタピラー販売機種
Articulated Trucks Backhoe Loaders Cold Planers Compact Track and Multi Terrain Loaders
Compactors Feller Bunchers Forest Machines Forwarders
Harvesters Hydraulic Excavators Knuckleboom Loaders
Material Handlers
Motor Graders
Off-Highway Trucks
Paving Equipment
Road Reclaimers
Skid Steer Loaders
Skidders
Telehandlers
Track Loaders
Track-Type Tractors
Underground Mining
Wheel Dozers
Wheel Excavators
Wheel Loaders
Wheel Tractor-
Scrapers
(出所wwwbrasilcatcom)
(サンパウロ州バルエリ市のビル建設
工事現場で使用される油圧ショベル)
Sotreq
1941 年設立
14 州で 27 販売拠点あり
Marcosa
1947 年設立
北東部地域 10 州に 16 販売拠点
PESA
1946 年設立
南部 3 州に 14 販売拠点
35 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
CNH Global NV
自動車メーカーFiat 傘下の建設機機械農業機械メーカー
CNH のラテンアメリカ地域の社長は Fiat グループの副社長を兼務している
1950 年 Moto Agriacutecola 社が Fiat グループ企業として初めてブラジルに設立されFiat 製の
農業機械(トラクター)の販売をサンパウロ市で開始
1970 年 ミナスジェラエス州コンタージェン工場で農業機械の製造開始
1975 年 パラナ州クリチーバ市に最初の農業機械製造工場を建設
2001 年 農業機械の需要低迷を受けソロカバ工場の操業を停止
2007 年~
2010 年の
4 カ年計画
13憶レアルを投資
中国を中心とする大豆等の食糧需要の増加と自動車燃料として使用されるエタノー
ル生産向けの砂糖きび栽培の増加などブラジルの農業分野が成長していたことか
らソロカバ工場の再開を決定10 憶レアル(553 憶ドル)を投資しオペレーションを
再開させた本 4 カ年計画期間中に物流センターも建設
2011 年~
2014 年の
4 カ年計画
前 4 カ年計画を 30上回る 17 憶レアルの投資を計画している
今期計画ではブラジル国内の四工場(パラナ州クリチーバ市サンパウロ州ソロカバ
市およびピラシカーバ市ミナスジェラエス州コンタージェン市)の拡張および設備
更新新機種開発に力を入れる
アルゼンチンに 1 憶ドルを投資しコンバインとトラクターの製造を開始する
Case と New Holland は農業機械および建設機械で独立した法人を組織しておりブランドも Case
と New Holland の両方を維持したまま別々に営業網を展開している
時には Case と New Holland が市場で競合する姿も見ることができる
本部機構は Case と New Holland がそれぞれ農業機械と建設機械部門ごとに別々にもっており更に
CNH の統括部署を含めると 5 都市に点在している
CNH Case New Holland
ミナスジェラエス州
コンタージェン市
農業機械 建設機械 農業機械 建設機械
サンパウロ州
ピラシカーバ市
サンパウロ州
イトゥ市
パラナ州
クリチーバ市
ミナスジェラエス州
ベロオリゾンテ市
製造拠点も Case および New Holland のそれぞれの農業機械建設機械を製造する工場がありブラジ
ル国内に合わせて 4 つの工場を持っている
コンタージェン
工場
New Holland ブランドの
建設機械を製造
油圧ショベル機バックホーローダークローラ式ド
ーザーホイールローダーモーターグレーダースキ
ッドステアローダー等を製造
クリチーバ
工場
New Holland ブランドの
農業機械を製造
農業用トラクター大豆収穫機を製造
研究開発センターもある
Grupo Fiat Holding CNH
Case IH
(農業機械)
Case Construction
(建設機械)
New Holland Agruculture
(農業機械)
New Holland
Construction
(建設機械)
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ピラシカーバ
工場
Case ブランドの農業機
械を製造
砂糖きびの生産の中心地域に立地しており周辺には多
くのエタノール工場が点在
砂糖きびおよびコーヒーの収穫機農機具を製造
ソロカバ
工場
Case ブランドの農業機
械および CaseNew
Holland ブランドの建設
機械を製造
スペアパーツの製造も
行う
2010 年 3 月に完成
投資金額10 憶レアル(553 憶ドル)
敷地面積16万 m2
(製造設備104万 m2 流通センター56万 m2)
大豆収穫機の製造工場としては世界最大規模
Fiatグループではソロカバ工場を海外全拠点への農業機
械の輸出基地にする考えを持っている
またラテンアメリカで最大の規模を誇る部品流通セン
ターも完成
ソロカバ工場では 2001 年に製造停止するまで年間
500 台の農業機械を製造していたが再開後は農業機
械と建設機械を合わせ最大で年間 8000 台の製造が可
能
製造が最盛期を迎える 2年後には 2000人の直接雇用と
4000人の間接雇用が見込まれている
アルゼンチンでの農業機械の製造工場の建設
2011 年 1 月農業機械の主要輸出国であるアルゼンチンがブラジルからの輸入に対する規制措置を
始めたまたブラジル通貨のレアル高による輸出競争力の低下もあり製造台数に対する輸出割合は
2008 年の 35から 20にまで低下したことを受け2011 年から 1 憶ドルを投じアルゼンチンのコ
ルドバ市に農業機械の製造工場の建設をスタートさせている2012 年下期から製造開始の予定
計画では収穫機を年間 2000 台農業用大型トラクターを 4000 台製造する
アルゼンチン国内市場で販売するとともにブラジルに対しても輸出を行う
農業分野で競合する AGCO 社も 2010 年 10 月にリオグランデドスル州の収穫機の工場に対し 2500
万レアルの投資を発表John Deere 社もゴイアス州カタロン市のサトウキビ収穫機の製造工場の拡
張と農業用散布機の製造のために 6000 万レアルの投資を発表するなど農業大国アルゼンチンへの
投資も進んでいる
ブラジル国内では建設機械と農業機械を大よそ 3565の割合で販売されている
ブラジルの建設機械市場は今後も堅調に成長すると予測されるが世界の食料需要の増加を背景に農
業機械分野の成長余地も大きくCNH では建設機械及び農業機械両分野で力を入れていく計画
-
10000
20000
30000
40000
50000
60000
70000
80000
2008 2009 2010 2011
農業機械の機種ごとの販売台数推移
Loaders amp Backhoes
Track-type tractors
Tillers
Combines
Wheel tractors
65
35
建設機械と農業機械の販売比率
農業機械
建設機械
出所Abimaq単位(台)
出所MampT 誌(Sobratema)
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販売拠点網
Case および New Holland がそれぞれ別々のディストリビューターを通じて販売網を展開している
Case
New Holland
261
686
884
1579
1928
Valtra
Massey Ferguston
Case
New Holland
John Deere
- 500 1000 1500 2000 2500
2132
1791
1803
9869
10493
11757
14451
Others
Case
Agrale
John Deere
New Holland
Valtra
Massey Ferguston
- 5000 10000 15000 20000
農業用ホイールトラクターのメーカー別
販売台数
2011 年にブラジル国内で農業用トラクターは
52296 台販売された
2010 年の 56420 台に比較し 73の減尐
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台数
は 12284 台で市場全体の販売台数の 235
CNH としては Massey Ferguston に次ぐ販売台数
を記録している
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台数
は 12284 台これは市場全体の販売台数の
235となりメーカー別では Massey Ferguston
に次ぐ販売台数を記録
農業用収穫機のメーカー別販売台数
2011 年にブラジル国内で農業用収穫機は 5388
台販売された
2010 年の 4549 台に比較し 173の増加
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台
数は 2463 台で市場全体の販売台数の 457
を占めている
出所Anfavea単位(台)
出所Anfavea単位(台)
Shark Maacutequinas 社他 13 のディストリビ
ューターが販売サービス網を展開
Shark Maacutequinas 社はサンパウロ州およ
びブラジル南部地域諸州で 13 の支店を
展開
年間販売台数は 200~300 台
販売製品の多様化を図るため中国系の
Goodsense 社のフォークリフトの販売を
2011 年から開始
Brasif Maacutequinas 社他 7 つのディストリ
ビューターが販売サービス網を展開
Brasif Maacutequinas 社はブラジル北部南東
部中西部地域で支店網を展開Case
製品の約 5 割を販売している
販売製品の多様化を図るため Terex 社の
クレーン機仏独系 Bomag 社のコンパ
クター米国 Nacco グループの Hyster
社のフォークリフトの販売も開始
Case 社製品の売上比率は約 65
2011 年の売上は対前年 20の見込み
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コンタージェン工場
New Holland ブランドの建設機械を製造
クリチーバ工場
New Holland ブランドの農業用トラク
ター大豆収穫機を製造
ピラシカーバ工場
Case ブランドの砂糖きび
およびコーヒーの収穫機
農機具を製造
ソロカバ工場
2010 年完成
Case ブランドの農業機械および Case
New Holland ブランドの建設機械を製造
Contagem
copy 2011 Google
サンパウロ市内の道路工事現場 サンパウロ州内を移動中の油圧ショベル機
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Doosan
2006 年にラテンアメリカ市場に参入
油圧ショベルおよびホイールローダーを中心に輸入販売を行っている
2011 年 2 月サンパウロ州アメリカーナ市で工場の建設をスタートさせている
建設中の工場概要
建設地 サンパウロ州アメリカーナ市
投資金額 7600 万ドル(1 憶レアル)
製造開始 2012 年末の予定
土地面積 敷地面積162 万
建屋面積5 万 m2
(工場用地は市から譲渡を受けた)
製造機種 油圧ショベル(DX225 LCA)の組立製造からスタート
順次他機種の組立も始める
年間製造能力 2000 台
従業員数 直接雇用は 300 人の計画
販売拠点網
Renco Equipamentos 社Comingersoll 社
RONAC 社Cowdin 社の 4 社がブラジル
国内の販売サービスを行っている
販売地域 販売メーカーおよび機種
Comingersoll 社
サンパウロ州リオデジ
ャネイロ州など 4 州
Doosan(油圧ショベルホイールローダー)
Bobcat(スキッドステアローダー小型ショベル機テレスコピックロ
ーダー)
Cowdin 社
サンタカタリーナ州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーオフハイウェイトラック
フォークリフト)
Terex(ホイールローダークローラ式ローダートラックテレスコピ
ックローダー等)
Cowdin(フォークリフトホイールローダー振動ローラーモーター
グレーダー)
Romac 社
パラナ州リオグランデ
ドスル州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーアーティキュレートトラッ
クアースドリル)
Bomag(タイヤローラー振動ローラー)
Stone(手動式小型機械)
Renco 社
北部北東部中西部地
域の 20 州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーオフハイウェイトラック
フォークリフト)
Bomag(タイヤローラー振動ローラー)
Stone(手動式小型機械)
Comingersoll
Renco Equipamentos
Cowdin
サンパウロ市内のビル工事現場
ROMAC
40 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
BOBCAT
Foton Lovol International
パラナ州のディストリビューターBramax 社を通じ油圧ショベルホイールローダーバックホーロ
ーダーモーターグレーダーコンパクトローラーの輸入販売を行っている
2011 年 12 月に工場建設を発表している
新工場概要
建設地 ゴイアス州アナポリス市
投資金額 15 憶ドル
Bramax 社が 20の資本出資を行う
土地面積 4 年間で 7 万 m2 まで建屋面積の拡張工事を行う
製造機種 建設重機械 2 機種の製造からスタート順次 11 機種まで増やしていく
製造開始 2012 年 2 月から工事を開始し2012 年中に製造をスタート
製造能力 スタート時は月産 150 台
機種の追加に合わせ月産 450 台まで引上げていく
従業員数 製造開始時の直接雇用は 300 人
Bramax 社 販売拠点網
BOBCAT 販売拠点網
ブラジル市場には 1990 年代初めに参入2007 年に
Doosan が買収
国内で 8 ディーラーが販売網を展開
スキッドステアローダー小型油圧ショベルテレス
コピックローダーの輸入販売を行っておりスキッド
ステアローダーおよび小型ショベル市場の約 3 割の販
売シェアをもっている
2010 年の売上高は約 3000 万ドル
2011 年の売上は約 4500 万ドル(対前年 50増加)の
見込み
営業および販売拠点はサンパウロ市
ゴイアス州アナポリス市
Bramax 社と合弁で工場を建設
パラナ州州カンポラルゴ市
Bramax 社本社
Bramax 社は CAMC 社のトラック
HELI 社のフォークリフトのブラジ
ル総代理店も行っている
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Hyundai Heavy Indstries
2003 年にブラジルでの輸入販売をスタート
2011 年 7 月新工場の建設を発表
新工場での製造がスタートすると Hyundai グループにおけるブラジル市場の販売シェアは現在の 6
から 20まで引き上がるものとみている
新工場概要
建設地 リオデジャネイロ州イタチアイア市
投資金額 15 億ドル
(初期投資が 1 憶ドル追加投資が 5000 万ドル)
敷地面積 55 万 m2
2013 年に拡張工事の可能性もありその場合には土地の追加取得を行う
製造機種 ショベル機ホイールローダーの製造からスタート
第二段階でバックホーローダーの製造も開始する
製造開始 2012 年末
製造能力 スタート時は年間 3000 台
追加投資を行いバックホーローダーの製造を開始した段階で 5000 台に拡大させる
計画
従業員数 スタート時は 500 人2015 年までに 1500 人まで増員の可能性あり
Hyundai グループではアジア以外の製造拠点を最初に米国引き続いてロシアに建設することを計画
していたブラジルはそれに次ぐ第 3 の選択肢であった
しかし2008 年の金融危機発生後他国に較べブラジルの建設市場がいち早い回復を見せたことか
らアジア以外では最初となる工場をブラジルに建設することとなった
生産の 60は国内での販売40はラテンアメリカ諸国向けの輸出を計画
国産部品使用率の引き上げを図るため複数の韓国系サプライヤーに対しブラジルでの現地生産を呼び
掛けている2012 年 1 月の地元紙の報道では約 40 社の韓国系パーツメーカーがブラジルでの製造を
検討しておりFiname ファイナンスの条件である 60を大きく超える 80の国産部品使用率を目標
に準備を進めている
なお現在は輸入機械の販売のみを行っており Finame ファイナンスの対象となっていないそのた
めDLL 銀行を通じユーザー向けの低利の特別融資制度を行っている
なお製造現法とは別に販売会社も設立する
製造現法および販売現法ともに地場のディストリビューターBMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)社
が出資する出資割合は下記の通り
製造会社 販売会社
Hyundai 75 45
BMC 25 55
サンパウロ市内の Hyudai社の販売デ
ィーラーKGC社の展示機械
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販売拠点網 BMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)Veneza Construccedilotildees など 20 のディスト
リビューターがブラジル国内の販売網を展開
BMC (Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)
Hyundai の建設機械の販売を行う主力ディストリビューター
2007 年に創設され 2008 年から Hyundai の建設機械の輸入をスタート
クローラー式ショベルホイール式ショベルホイールローダー電気リフトト
ラックスキッドステアローダーを販売
本社サンパウロ州タンボレ市本社は物流機能を備えている
Hyundai の新工場建設には BMC が 25の資本参加するが資本参加を通じブラ
ジル国内における Hyundai 製品の販売代理権を維持することを狙ったもの
Hyundai にとっても投資金額と投資リスクを軽減する効果と販売ディーラーと
して BMC が持っているブラジル市場でのネットワークと販売ノウハウを活用で
きることがメリットとして考えられる
BMC 社は Hyundai 以外に下記メーカーの製品の販売も行っている
Zoomlion(コンクリートポンプ)
Shantui(ドーザー)
XCMG(コンパクターおよびモーターグレーダー)
韓国パーツサプライヤーDaemo(油圧ブレーキその他の部品)
XCMG とは合弁でモーターグレーダーとコンパクトローラーの工場建設を発表
Zoomlion 社とはコンクリートミキサー工場の建設を交渉している
売上高推移(単位100 万レアル 2011 年データは見込2012 年データは計画)
110
550
690
1000
-
200
400
600
800
1000
1200
2009 2010 2011 2012()
リオデジャネイロ州イタチアイア市
工場建設中
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Veneza Construccedilotildees
ブラジル北東部のペルナンブーコ州に拠点をおく有力建設機械ディストリビュー
ター販売テリトリーはブラジル北部地域の 7 州
2007 年から Hyundai の機械の輸入販売を行っているが2011 年に BMC に次い
で Hyundai の二番目のディストリビューターとなった
Veneza 社は John Deere 社の農業機械と Volks Wagen 社のバストラックの販売
も行っている
2010 年は対前年比で 30の売上を増やしたがHyundai とディストリビュータ
ー契約を結んだことから 2011 年は 40の成長を見込んでいる
JCB Brasil
1995 年にバックホーローダーの輸入販売を通じブラジル市場に参入
2001 年に製造を開始
2009 年に 1000 台を超える販売を記録
2010 年には油圧ショベルロードローラーホイールローダーの新型機種の発売を行うとともに小
型ローダーの発売などを通じ市場での販売シェアアップに成功対前年比 104の増加を記録
特にワールドカップサッカー関連工事が進むリオデジャネイロ州では 2010 年に対前年で 4 倍の油圧
ショベル機を販売している
2005 年当時はブラジル国内で製造する建設機械の 60は輸出向けであったが2010 年には輸出の割
合は 10程度にまで低下現在第三工場の建設を進めているが当面は国内市場への供給が中心
となる
ラテンアメリカ市場全体で JCB グループの売上の 10程度を占めているがブラジル国内市場の売
上はその 70程度を占めている
1995 年 輸入販売を開始
2001 年 サンパウロ州ソロカバ市に第一工場完成バックホーローダーの製造を開始
2010 年 第二工場を建設し油圧ショベルの製造を開始
2011 年 第三工場の建設を開始2012 年上期中の完成を予定
第一工場 第二工場
所在地 サンパウロ州ソロカバ市 サンパウロ州ソロカバ市
工場完成 2001 年 2010 年
製造機種 バックホーローダー 油圧ショベル(20t)
投資金額 100 万ドル 500 万ドル
投資内容 2010 年市場の需要増加に対応す
るため 15増床製造ラインの整
備拡張を行い製造能力を 50拡大
新工場を建設
2008 年から行うイギリスからの輸入販売を
現地製造販売に切換える
年間製造能力400 台
新工場概要
(第三工場)
建設機械の需要増に対応するため新工場の建設をスタート
建設地は第一第二工場と同じくサンパウロ州ソロカバ市
新工場完成予想図
(写真出所JCB 社ディストリビューターSRR 社 HP よりwwwsrrcombr)
工場面積 敷地面積20 万 m2
建屋面積32 万 m2
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78 103
216
300
600
0
100
200
300
400
500
600
700
2008年 2009年 2010年 2011年 2015年
Auxter社売上推移(R$million)
投資金額 1 憶ドル
完成予定 2012 年上期
製造機種 バックホーローダー油圧ショベルホイールローダーコンパクター
将来的には第一第二工場の生産ラインを新工場へ移管集約する
年間製造能力 1 万台
(バックホーローダー5000 台 油圧ショベル機2500 台)
従業員数 従来の 2 倍の 300 人からスタート順次増員の予定
販売拠点網
メインの Auxter 社ほか 17 のディストリビューターが販売サービス網を展開
(出所JCB 社 HP wwwjcbcom)
Auxter 社は 2002 年に設立中古機械の販売からスタート
2006 年JCB と販売契約を締結
サンパウロ州内のみで販売を行っているが2010 年に JCB の総販売台数の 25を販売販売台数
の 70がバックホーローダー
2007 年のサンパウロ州内のバックホーローダーの販売シェアは 7程度であったが 2010 年には
33まで拡大
2010 年に JCB 製建機を 630 台販売2011 年
は 850 台の見込み
2009 年に Yale 社のフォークリフトの販売を
スタート192 台を販売2010 年は 571 台に
販売を拡大
ソロカバ市 (第三工場)
新工場を建設中2012 年から製造開始
ソロカバ市 (第二工場)
2010 年から油圧ショベルの製造を開始
グアルーリョス市
流通センター
ソロカバ市 (第一工場)
2001 年からバックホーローダーを製造
Auxter 社本社(サンパウロ市)
Auxter 社売上推移 単位100 万レアル
(2011 年データは見込2015 年データは計画)
Auxter 社の展示機械
(サンパウロ市内)
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John Deere
農業分野で大きなプレゼンスを誇っておりブラジル国内に 3 つの製造拠点を持っている
農業用収穫機では 2011 年にメーカー別トップの 1928 台を販売
農業用トラクターでは Masseu Ferguston 社Valtra 社New Holland 社に次ぐ 9869 台を販売
2011 年はブラジルの市場全体で農業機械の販売が 5程度減尐する中で John Deere は約 20増加さ
せている (2011 年 1 月~12 月の農業機械のメーカー別販売台数は CNH の項を参照)
John Deere グループでは農業機械分野においてブラジル市場を最重要市場の一つと位置付けており
過去 10 年にわたり 20 億ドルの投資を行っている
ブラジル国内ではこれまで建設機械の製造及び販売は行っていなかったが2011 年に二つの工場建
設を発表
第一の工場では日立建機と合弁で油圧ショベルを製造する
第二の工場は単独で出資ホイールローダーおよびバックホーローダーの製造を行う
両工場ともサンパウロ州インダイアツーバ市に建設する
2012 年から輸入販売をスタートさせ製造開始は 2013 年末からの計画となっている
1979 年 リオグランデドスル州オリゾンチーナ市の農機メーカーSchneider Logemann amp Ciaに
20の出資を通じブラジル市場に参入
1989 年 オリゾンチーナ市に第二工場建設
1996 年 John Deere ブランドのトラクターの製造を開始
出資比率を 40に引上げ社名を SLC-John Deere に変更
1999 年 ゴイアス州カタロン市にサトウキビ収穫機の製造工場建設
出資比率を更に引上げ経営権を掌握
2001 年 社名を John Deere Brasil に変更
2008 年 リオグランデドスル州モンテネグロ市にトラクター製造工場を建設
サンパウロ州カンピーナス市にラテンアメリカ市場へのパーツ物流センターを建設
リオグランデドスル州
ポルトアレグレ市
本社
南米市場の統括機能も併せ持っている
販売金融会社の Banco John Deere も同市に所在
リオグランデドスル州
オリゾンチーナ市
1989 年完成
穀物用コンバイン機と田植え機を製造
建屋面積123 万 m2
従業員数2000 人
ゴイアニア州
カタロン市
1999 年完成
サトウキビ収穫機を製造
敷地面積22 万 m2
従業員数400 人
2011 年以降従来輸入販売をしてきた噴霧器の現地製造のために
6000 万レアルを投資
リオグランデドスル州
モンテネグロ市
2008 年完成
農業用トラクターを製造
敷地面積96 万 m2建屋面積68 万 m2
投資金額25 憶ドル
従業員数715 人
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サンパウロ州
カンピーナス市
2008 年完成
南米市場向けの部品の流通センター
投資資金1800 万レアル
建屋面積4 万 m2
従業員数200 人
サンパウロ州
インダイアツーバ市
1)2011 年日立建機との合弁で油圧ショベルの製造工場の建設を発表
2)2011 年単独出資でホイールローダーおよびバックホーローダーの
製造工場の建設を発表
2013 年末から製造開始の予定
両工場建設に対する投資金額は 18 憶ドルうち 124 憶ドルを John
Deere が支出する
従業員数約 600 人
アルゼンチン 2011 年トラクターと農業用収穫機の製造を開始すると発表
投資金額1 憶ドル
主要な輸出先であるアルゼンチンがブラジルからの農業機械の輸入に
対する規制措置を設けたために 2011 年第一四半期は対前年同期比で
50減尐そのためアルゼンチン国内でトラクターと収穫機の製造
を開始するに至った
ポルトアレグレ市
本社および南米統括機能
販売金融会社
モンテネグロ市
工場完成2008 年
製造機種農業用トラクター
オリゾンチーナ市
工場完成1989 年
製造機種コンバインおよび田植え機
インダイアツーバ市
建設機械の製造工場を建設中
2013 年完成予定
カンピーナス市
流通センター
2008 年完成
カタロン市
工場完成1999 年
製造機種サトウキビ収穫機
copy 2011 Google
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日立建機
2011 年 10 月米 John Deere 社と合弁での製造販売会社「ディア日立建機ブラジル」設立を発表
日立建機とディア社は1988 年にアメリカノースカロライナ州に製造販売を行う合弁会社のデ
ィア日立社(Deere-Hitachi Construction Machinery Corporation)を設立以来北中南米市場における提
携関係を持っている
投資計画概要
場所 サンパウロ州インダイアトゥーバ市
投資資金 約 63 億円
資本金 5000 万ドル
出資 日立建機 40
John Deere ブラジル社 40
ディア日立(米国) 20
敷地面積 20 万 m2
事業内容 中型油圧ショベルの製造販売(15t~40t 未満)
ミニショベル油圧ショベルの輸入販売(100t未満)
年間製造台数 約 2000 台
計画では初年度に 90 台程度5 年目に年間 1200 台程度を製造
Finame ファイナンスの対象にするため現地生産部品 60以上を使用する
従業員数 230-240 人
事業
スケジュール
2012 年 1 月工場建設着工
2012 年 4 月輸入完成車の販売開始
(ミニショベルと現地生産以外の油圧ショベル(100 トン未満))
2013 年 7 月現地生産開始(車体重量 15 トン~40 トンの中型油圧ショベル)
その他 日立建機が技術を供与し合弁会社が現地生産を行う
マーケティングは農機で現地に地盤を持つ Deere 社が担当する
Deere 社はブラジル国内に農機販売で約 200 の代理店門を有しており強固な農機販
売網を持っており建設機械の販売展開に活用する
2015 年の売上高目標は約 180 億円
取締役は日立および Deere 社の双方から4人ずつ派遣の予定
Kobelco
2011 年初頭から米国現法を通じ販売サービス体制を敷きブラジル国内の顧客への営業活動を行
っていた
港湾作業などで使われる吊上げ機械等の販売を行っている Rimac 社とブラジル国内のディストリビュ
ーター契約を締結
Rimac 社は新規の販売に携わるとともに既に国内で販売されていた Kobelco 社のクレーン約 20 機
のサービスサポートも行う
ブラジルでは 60 トンから 550 トンまでのクローラー式クレーンを中心に販売を行っていく
リオデジャネイロ州イタグアイ市で港湾基地を建設中のブラジル最大手ゼネコンの Odebrecht は
CK600 を 3 台CK2300 を 3 台(全てクローラークレーン)の購入を既に決めている
Odebrecht では購入したクレーン機を 3~4 年にわたって同港湾で使用する予定でありブラジルで
一般的なトラッククレーンではなく Kobelco 社のクローラー式クレーンを購入したとのこと
Rimac 社は港湾作業鉄鋼大手物流分野に顧客を持っており既存顧客への販売展開を進めるとと
もにこれまでに Kobelco が直接販売した 20 機のクレーンユーザーへのメンテナンスを通じ新規
の販売働き掛けを行っていく
(その他のユーザーは Tomeacute 社大手ゼネコンの Andrade Guiterrez 社風力発電プラント組立の
Transdata 社など)
スペアパーツの保管はサンパウロ市内の Rimac 社の倉庫で行う
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Komatsu
1973 年現地法人を設立
折しも 1968 年から 1973 年に掛けて「ブラジルの奇跡」と呼ばれる高度経済成長期を迎えており
GDP 成長率は年平均で 101実質工業生産成長率は年平均 129を記録
世界 4 位に成長したブラジルの自動車市場でメーカー別の販売トップを走っているイタリアのフィア
ットが進出したのもこの時期で多数の日本や欧米の多国籍企業がブラジルに進出する時代であった
Komatsu もサンパウロ州スザノ市で工場の建設をスタート1975 年に製造を開始した
Komatsu にとって海外初の製造拠点であった
また現在に至るまで Komatsu のスザノ工場はブラジルのみならず南米地域で唯一の日系建機メー
カーの製造拠点である
現在ブラジル国内には次の 3 つの現地法人をもっている
Komatsu do Brasil (KDB)
Komatsu Brasil International (KBI)
1975 年製造開始
スザノ工場で製造された機械 KBI を通じて国内で
の販売が行われる
海外への輸出およびブラジルで製造しない機種の
輸入は KDB が行っている
またKomatsu グループにおける D51 のブルド
ーザーの一極生産供給拠点の役割も果たしてい
る
1997 年には板尾鉄工所などと合弁でサンパウロ
州アルジャ市に「アトミックス工業(Atommix)」
を設立キャビンやタンク外装部品などを製
造製造原価の低減と品質の向上に寄与してい
る
なおアトミックス工業は 2008 年にコマツの
100出資に変更2011 年よりコマツ「アルジャ
工場」に呼称変更
社員約 1200 人
出向社員10 人
1998 年KDB のマーケティング部門を独立さ
せ新会社を設立
KDB が製造した機械を各地のディストリビュー
ターを通じブラジル国内での販売メンテナン
ス業務を行う
社員約 100 人
出向社員11 人
Komatsu Forest
1972 年前身の Implemater がブラジル現地法
人設立2004 年に買収現社名に変更
KDB が製造した機械を森林向けアタッチメント
の取り付けなどを行ってから国内での販売を行
っている
輸入森林機械の販売も行っている
出向社員なし
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コマツの中南米事業体制
地域別売上構成比(FY2011 年見通し)
主要市場であるブラジルを含めた中南米市場での売上は Komatsu グループの 12を占めている
(出所決算概要報告資料より抜粋)
中南米での売上高推移(外部顧客向け単位億円)
(出所決算概要報告資料より抜粋)
15
14
13
12
7
0 2 4 6 8 10 12 14 16
日本
中国
北米
中南米
欧州
608
664
479
392373 380
446
505
572
498
427
523 509 494
0
100
200
300
400
500
600
700
FY081Q 2Q 3Q 4Q FY091Q 2Q 3Q 4Q FY101Q 2Q 3Q 4Q FY111Q 2Q
コマツホールディングスサウスアメリカ
(サンチャゴ)
南部 5 ヵ国建設機械
中南米マイニング機械販売
コマツカミンズチリ (サンチャゴ)
チリ国内の建設鉱山機
械販売サービス代理店
コマツブラジル (スザノ工場)
油圧ショベルブルドーザホイールローダモータ
ーグレーダの生産販売
コマツブラジルインターナショナル (サンパウロ)
ブラジル国内での建設機械及び鉱山
機械の販売サービス代理店
コマツパナマ事務所
(パナマシティ)
中南米向け建設機械在
庫物流管理
コマツフォレスト (パラナ州ピニャイ市)
2004 年に買収
森林機械の販売
コマツブラジル (アルジャ工場)
1997 年合弁形態で設立
2008 年100子会社化
キャビンタンク外装パーツなどを製造
Pa-tu
コマツアメリカ(KAC)北部 LA Div
(米国イリノイ州) 北部中南米向け
建機在庫物流管理
KAC メキシコ事務所サービスサポート
センター(メキシコ モントレー) メキシコ建設機
械マーケティングサービスサポート
copy 2011 Google
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スザーノ工場の概要
工場概要 1973 年 1 月にコマツにとり日本国外では初となる海外製造工場をサンパウロ州スザ
ノ市に建設
下記の四機種の製造を行っている
工場のあるスザノ市はサンパウロ市街地から約 55 キロの距離にある
日系ブラジル人の割合は現在も約 10もともと日系移民の多い町であり工場に
も日系ブラジル人が多くみられる日系ブラジル人の役員もいる
ただし若い世代の日系ブラジル人は日本語ができない層が増えておりポルトガ
ル語を社内公用語にしており社内会議などでは必要に応じ日本語-ポルトガル語
の通訳を使っている
スザノ市内には他に NSKミツトヨなどの日系企業も工場を持っている
出所httpwwwkomatsucombrptnossa_empresaphp
工場面積 敷地面積63 万 m2
建屋面積68 万 m2
製造機種
(写真出所
KDB 社 HP)
ブルドーザー 油圧ショベル ホイー13ローダー モーターグレーダ
14 トン(130HP)
19 トン(16813P)
13-16 トン
20-24 トン
35 トン
10 トン
14 トン
17 トン
18 トン
Finame
ファイナンス ブラジルで製造される機械の全てが Finame ファイナンスの対象となっており
60の国産部品の使用条件をクリアしている
(輸入機械は Finame ファイナンスの対象外)
ブルドーザー 1975年製造開始
油圧ショベル 1987年製造開始
モーターグレーダー 1990年製造開始
ホイールローダー 1991年製造開始
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販売網 11 のディストリビューターを通じブラジル国内全域で販売を行っている
販売体制
〈建設機械〉
スザノ工場で製造した機械は KBI にいったん販売しブラジル中に展開しているディ
ストリビューターを通じて販売
Odebrecht や Andrade Gutierrez といった大手ゼネコン等の大口顧客にはディストリ
ビューターを通さずに KBI が直接販売を行っている
〈鉱山機械〉
鉱山向け機械の製造はしていない
Vale 等の大手鉱山会社には日本あるいは米国ドイツから輸入し販売を行ってい
る
〈森林機械〉
KDB が製造した機械を KBI 経由で Komatsu Forest が購入森林機械向けの改造や
アタッチメントの取り付けを行ったうえで販売している
森林機械に関してはディストリビューターを通さずに Komatsu Forest が販売を行っ
ておりKDB の代理店機能をもっている
アルジャ工場内風景
Komatsu の海外工場としては数尐ない自社工場内に
鋳造施設を持った工場でありピボットシャフトやア
イドラなども自社工場内で加工生産している
ただし油圧機器やトランスミッションなどのハイ
エンドの基幹部品は製品の品質保持の観点からグル
ープ企業からの調達の方針を維持している
なおブラジル国内で鋳造施設を自社工場内に持っ
ている建機メーカーは Komatsu と Liebherr のみ
写真KDB 提供
① Bauko(SPRJES)
② DCML(MG)
③ Mason Equipamentos(MG)
④ Alvict Ozores Nogueira(GOTO)
⑤ Vianmaq Equipamentos(PR)
⑥ Mantomac(SCRS)
⑦ Dymak Maacutequinas(MTMS)
⑧ Guaporeacute(RO)FW Maacutequinas(BAPB)
⑨ Cummins Diesel(CE)
⑩ Motobel Motores(MAPA)
⑪ DCML(PA) スザノ工場
アルジャ工場
コマツブラジルインターナショナル
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アルジャ工場での製造車写真
LBX
2011 年 11 月新型油圧ショベル P130-8 を発売
写真はスザーノ工場内での発表式典風景
出所httpwwwkomatsucombrptnoticiaphpid=779
ディーラー募集広告
建設機械業界誌 MampT に掲
載
(2011 年 7 月号)
2010 年 5 月に住友建機が完全子会社化した米国の建設機械の販売会社
2011 年 5 月ブラジルに現地法人 LBX do Brasil の設立登記を行った
2012 年 2 月の業界誌の報道によるとサンパウロ州ソロカバ市に流通セン
ター管理販売マーケティング技術サポートトレーニングセン
ターを兼ね備えた事務所を開設した
2012 年前半に油圧ショベルマテリアルハンドリング機森林機械破
砕機の輸入販売を開始する
当初は Tauron Maacutequinas 社(南部地域)Best Maacutequinas 社(南東部および
中西部地域)Tecnoloc 社(ミナスジェラエス州)を通じた販売を行い年
内にブラジル全域にディストリビューター網を展開していく計画
2015 年に約 500 台の販売を計画しており将来的にはラテンアメリカ
諸国への展開も検討している
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住友建機
米州大陸では建設機械農業機械大手の米 CNH グローバルの Case のネットワークと1998 年に
Case と折半出資でケンタッキー州に設立した建機販売会社 LBX 社のネットワークを通じて油圧ショ
ベル機の販売を行ってきていた
2010 年 5 月に CNH の持ち分を買い取り住友建機の 100完全子会社となった LBX 社が 2011 年 5 月
ブラジル現地法人 LBX do Brasil を設立した
2011 年 1 月の新聞報道等によると 2011 年度中にブラジル国内での工場建設を含めて参入方法を決定
する予定となっている
Liebherr Brasil
ブラジル市場には 1974 年に参入
サンパウロ州グアラチンゲタ市の工場で油圧ショベル他を製造
他に航空機向けの部品製造工場がサンパウロ州サンジョゼドスカンポス市にある
Liebherr Brasil Liebherr Aerospace Brasil
設立 1974 年 2005 年
所在地 サンパウロ州グアラチンゲタ市(同敷地内)
従業員数 1299 人 25 人
敷地面積 95 万 m2 39 万 m2
建屋面積 57 万 m2 7400m2
事業内容
建設機械の製造
油圧ショベル機
(クローラ式ホイール式)
ホイールローダー
コンクリートミキサー車
クレーン機
ブルドーザーの製造を検討中
航空機部品製造
1999 年ブラジルの航空機製造メーカー
Embraer とサンパウロ州サンジョゼドスカンポス
市に合弁会社 40出資し ELEB 社を設立
(2008 年に Embraer100子会社に変更)
()2011 年 7 月火災により Liebherr Aerospace
の工場施設が全焼
7000 万レアルを投じ復旧工事を行うとしてい
るが詳細は不明
販売拠点網
自社直営の販売拠点をサンパウロ州およびミナスジェラエス州にもっている
サッカーワールドカップの開幕試合が行われる
サンパウロ市イタケロンスタジアム建設工事に使
用される Liebherr 社クレーン
(2012 年 1 月撮影)
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写真出所
wwwliebherrcombr
LiuGong
2005 年ラテンアメリカ地域への輸出をスタート
2008 年ブラジルで油圧ショベルの販売を開始
2009 年ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市に現地法人 Liugong Latin America を設立
南米地域の統括拠点も兼ねておりブラジルの他にアルゼンチンチリペルーコロンビアメキ
シコ更に商売規模はまだ小さいがエクアドルボリビアベネズエラコスタリカも管轄ラテン
アメリカ市場の 13 カ国で 17 のディストリビューター網を展開している
ブラジル国内では BH Maacutequinas 社Soma Tratores 社Conterracircnea 社を通じホイールローダー油
圧ショベルバックホーローダーコンパクトローラーモーターグレーダーの輸入販売を行ってい
る
販売台数は 2008 年~2010 年に掛けては毎年 50のペースで増加
主力のホイールローダーの輸入は 2007 年に始まり初年度の販売台数は 20 台のみであったが2010
年までに既に市場の 7の販売シェアを獲得している
売上高では 2010 年の 4600 万レアルに対し 2011 年は 5000 万レアルを見込んでいる
ラテンアメリカ市場では 2010 年に 1000 台以上を販売2009 年対比で 95の伸びを記録
2011 年も 1 月~11 月にホイールローダーを 600 台以上油圧ショベル機を 200 台以上販売
コンパクトローラーモーターグレーダー小型ローダーバックホーローダーブルドーザーフ
ォークリフトを合わせると 2011 年は 1500 台以上の販売と 1 憶ドルの売上を見込んでいる
ラ米市場では今後 5 年間に亘り年間 30の成長を予測している
好調な販売の伸びの要因として Liugong 社では次の点を挙げている
サンパウロ州のグアルーリョス市にスペアパーツの流通センターを建設車台やトランスミッ
ションシステムエンジンを含む在庫を国内に置くことで販売およびメンテナンスのサービス
レベルが向上
自社営業部門およびディストリビューターのトレーニングを行った
ディストリビューターに対する融資制度をスタートさせた
民間の DLL 銀行と提携しユーザーに対する優遇ファイナンス制度をスタートさせた
(月利で 130年利換算で 1682011 年 11 月時点)
従来販売拠点のないブラジル北東部地域に販売網を展開した
市場のニーズに合わせラテンアメリカ独自仕様のモデルを開発した
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ラテンアメリカ市場には現在まで輸入販売形態を続けているが今後も堅調な販売が見込まれること
中国からの輸入販売に伴う距離と時間のハンディキャップをカバーすること高い関税率を避けるこ
とを目的に南米のいずれかの国に製造拠点の設立を検討している
2012 年初頭には決定する意向
ラテンアメリカ地域においては市場規模が大きく現地製造に移行することで Finame ファイナンス
制度の利用が可能になり営業面でのメリットが大きいことからブラジルが最有力候補に挙げられて
いる
工場建設となった場合の投資金額は約 2 憶ドル
実現すれば 2009 年に完成したインド工場に次いで中国国外では二番目の海外製造拠点となる
インド工場は国内市場向けの製造拠点だがブラジルでは国内市場での販売だけでなくずラテンアメ
リカ諸国への輸出も行う
工場建設が具体化するまでは南米市場での販売及びサービス網の拡大に力を入れている
2011 年にはサンパウロ州グアルーリョス市にパーツの流通センターをオープンさせラテンアメリ
カ市場全域への物流センター機能を整備した
販売拠点網
BH Maacutequinas Soma Tratores
ブラジル国内 11 州におけるディストリビューター
2008 年から LiuGong 社の正規ディストリビューターとなる
2008 年は 500 台の販売2009 年は金融危機の影響もあったが前年
同数の 500 台を販売
2011 年は対前年で 40の売上増加の見込み
本社は LiuGong と同じくミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市
同州が鉄鉱石産出の中心地域であることから販売台数の 35-40は
鉱山機械が占めている
従業員数は約 210 人
ブラジル南東部のサンパウロ
州とパラナ州におけるディス
トリビューター
ホイールローダーショベル
機コンパクトローラーを中
心に販売
Soma Tratores
BH Maacutequinas
ベロオリゾンテ市 LiuGong Latin America
グアルーリョス市
パーツ物流センター
Conterracircnea
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Lonking
2010 年機械設備関連の輸入商社の Megga グループと提携し建設機械の販売会社 Meggadig 社を
サンパウロ州カブレウーバ市に設立した
同年 6 月油圧ショベルホイールローダーコンパクトローラーの販売を開始
同年 12 月までに 140 台を販売
2011 年は約 800 台~1000 台の販売を見込んでいる
10 年後には 10 憶ドルの販売目標を掲げている
ブラジル市場への参入から間もないが既にペルナンブコ州レシーフェ市リオデジャネイロ市パラ
ナ州クリチーバ市ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市エスピリットサントス州ビトリア市バ
イーア州サルバドール市セアラ州フォルタレーザ市リオグランデドノルテ州ナタール市等に支店
を開設販売網拡充に力を入れている
ビトリア市ナタール市ジョアンペソーア市には物流センターも建設している
サービス体制は全国各地の Megga グループのネットワークを活用する
Meggadig 社販売拠点網
Manitowoc
ブラジル市場へは約 20 年前に参入
米国から輸入する不整地用クレーンと中国から輸入する現場作業用クレーンの販売を行っている
2006 年からブラジル国内に製造工場の建設を検討してきたが金融危機の発生により計画を延期
2011 年 1 月にブラジル南部のリオグランデドスル州パッソフンド市に可動式油圧クレーンの製造工
場建設を発表
営業およびサービス事務所は引き続きサンパウロに置く
新工場概要 2012 年中頃に製造開始の予定
初期段階では輸入部品の組立製造からスタート
4 年以内に国産部品の使用率を 60まで高めていきFiname ファイナンスの適用
対象としていく計画
国内での製造に移行することで最大 30まで価格低下が可能とみている
敷地面積 28 万 m2
投資金額 7000 万レアル (ブラジル国立経済社会開発銀行BNDES の融資を利用)
製造機種 初期段階では不整地用クレーン(40~80 トン)と現場作業用クレーン(80~120 トン)
の製造からスタート
2013 年~2014 年に掛けてテレスコピックタイプのトラッククレーンの製造を開始
する計画
カブレウーバ市
Meggadig 社を設立
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製造能力 年間 350 台ただし最大 700 台まで拡大の可能性あり
販売計画 2012 年の売上は 4 憶レアル2016 年には 27 憶レアルまで拡大を見込んでいる
2015 年まで毎年 20工場を建設するブラジル南部地域では毎年 40の成長見通
しを立てている
75はブラジル国内市場向け25はラテンアメリカ諸国への輸出を計画
従業員数 直接雇用は 80 人からのスタート4 年間で 340 人まで増員していく計画
Sany
2007 年から輸入販売をスタート
サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に油圧ショベル及びクレーン機の組立工場がある
同じくサンパウロ州ジャカレイ市で新工場の建設を行っており2013 年に完成の予定
2007 年 輸入販売を開始
2011 年
サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に工場建設
1 月中国から輸入した CK 部品から油圧ショベル(20 トン)の組立製造を開始
5 月トラッククレーン車(55 トンおよび 75 トン)の組立製造を開始
11 月コンクリートポンプの組立製造を開始
サンパウロ州オザスコ市に物流倉庫を建設
サンパウロ州ジャカレイ市に新工場を建設中
2013 年製造開始の予定
場所 サンパウロ州
サンジョゼドスカンポス市
サンパウロ州ジャカレイ市
(サンジョゼドスカンポス市から約 20 キロ)
完成 2011 年 1 月 建設中(2013 年に完成予定)
製造機種 油圧ショベルクローラ式およびホイールクレーン機
他にコンパクトローラーやモーターグレーダー等の輸入販売を行っている
年間製造能力 油圧ショベル500 台
クレーン機365 台
油圧ショベル1000 台
クレーン機500 台 (2013 年計画)
投資金額 2 億ドル
工場面積 建屋面積1 万 m2 敷地面積56 万 m2
従業員数 2011 年 8 月現在 378 人 2013 年に二工場合わせ約 1000 人
サンジョゼドスカンポス工場では中国から輸入する CKD 部品による組立製造を行っておりFiname
ファイナンスの対象になっていない
建設中のジャカレイ工場では 60以上の国産部品を使用し Finame ファイナンスの対象となる機械
を製造していく予定またサンジョゼドスカンポス工場の製造ラインを徐々にジャカレイ工場に
移管し集約していく計画
バッハフンド市
工場建設中
削除する
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ジャカレイ工場は中国以外では米国ドイツインドに次ぐ海外 4 番目の製造拠点
新工場の操業後は顧客への引渡期間を短縮するとともにFiname ファイナンスの条件をクリアさせ
営業に拍車を掛ける狙いがある
またジャカレイ工場が完成する 2013 年までに自前の販売金融会社の設立を検討しており国内で
製造する機械には Finame ファイナンスを輸入機械には優遇金利の一般ファイナンスを提供してい
く計画を立てている
(右画像サンパウロ州イミグランテス街道沿いに展示される SANY 社製品)
販売拠点網
SDLG (Shandong Lingong Construction Machinery)
2007 年にホイールローダーの輸入販売を開始
2010 年には約 600 台を販売しホイールローダーの市場シェアの約 10を獲得している
約 30 の中国メーカーがブラジル向けにホイールローダーを輸出しているが全体の約 26を SDLG
が輸出している
2009 年から 2010 年に掛けてラテンアメリカ全体で 1000 万ドルを投じブラジルアルゼンチン
チリウルグアイペルーエクアドルコロンビアおよびその他ラテンアメリカ諸国に販売網を整
備2012 年までにメキシコパナマエクアドル市場への参入も計画している
これまでラテンアメリカ市場ではホイールローダー(Simple Tech タイプ)のみの販売を行ってきたが
2012 年からショベル機小型ローダーロードローダーの輸入販売もスタートさせる
15 51 255
500
2000
-
500
1000
1500
2000
2500
2009年 2010年 2011年 2012年 2014年
売上高推移(R$million)
サンジョゼドスカンポス市
本社および組立工場
ジャカレイ市
工場建設中(2013 年完成予定)
オザスコ市
物流倉庫
売上高推移 (単位100 万レアル 2011 年以降は計画数字)
データ出所各種報道記事から J2B Consulting が編集
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ブラジルを筆頭にラテンアメリカ市場での販売台数は順調に増加しているが製造工場の建設は考え
ておらずこれまでと同じく中国からの輸入販売を継続していく意向
販売拠点網
Shantui
2008 年にブラジルへの輸入販売を開始
ブルドーザーホイールローダー油圧ショベルモーターグレーダーコンパクトローラーの輸入
販売を行っている
ディストリビューターの BMC(Brasil Maquinas)社()を通じ 2010 年は約 150 台を販売
ブルドーザーは市場全体の 10の約 100 台を販売
Shantui 社はラテンアメリカ市場をロシアおよびアフリカに次ぐ重要市場と位置付けており特にブ
ラジルにおいては現地製造を含む長期的な戦略を練っている
() Brasil Maquinas 社は Hyundai と合弁で工場を建設するがHyundai 以外にも XCMG や Zoomlion
の機械の販売も行っている
Sunward
2010 年にブラジル資本の SHC グループと提携しブラジル市場への輸入販売を行っている
販売機種 建設機械
(油圧ショベル機小型ショベル機小型ローダーテレスコピックハンドラー)
鉱山機械(アースドリル)とフォークリフト
本社 サンパウロ市
物流センター サンパウロ州バルエリ市
支店 ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市
2014 年までに 20 支店を開設する計画
Tracbraz 社販売地域
ブラジル国内の SDLG 機械の
50を販売
2011 年は 280 台を販売売上は
5200 万レアルで対前年約 50の
増加を見込む
ブラジル国内の販売は Tracbraz 社
Alpha Maacutequinas(北部地域)
Solunor(北東部地域)Diferencial
Maacutequinas(南部地域)などのディストリ
ビューターが行っている
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TADANO
ラテンアメリカ市場ではタダノアメリカおよび各地域の販売代理店を通じた販売サービスを行っ
ている
ブラジルでは 1978 年にサンパウロ市に設立された地元資本の販売代理店 TDB do Brasil を通じクレー
ン等の建設機械の販売メンテナンスを行っていた
Tadano では長期目標として「LE(Lifting Equipment)分野世界 No1」を掲げておりブラジルを含む
BRICs 諸国を戦略市場と位置付けている
Tadano ではインフラ面を中心とした建設投資が活発化している中南米市場でのクレーン需要が今後
4~5 年で現在の 3 倍以上の年 1000 台に拡大するとみておりそのため2010 年 11 月サンパウ
ロ州イトゥ市にクレーンの製造販売メンテナンスサービスを手掛ける会社を販売代理店の TDB
do Brasil と合弁で設立すると発表
合弁会社ではクレーン完成車の輸入販売サービスにとどまらず日本や中国から輸入する半完成
品(クレーン上部)を Volvo 社が現地で製造するトラックに架装し完成車の組立製造も行う
合弁会社の概要
所在地 サンパウロ州イトゥ市
資本金 590 万ドル(約4億 7000 万円)
出資 タダノ51出資
TDB 社および同社社長カンポス氏49
役員構成 合弁会社の社長には TDB 社のカンポス氏が就任
取締役は 3 名うち 2 名は Tadano から選任
事業内容 建設用クレーン等の製造販売サービスなど
日本中国からクレーン上部(半完成品)を輸入し現地トラックに架装
タダノグループ製品の輸入販売サービス
クレーン部品の一部製造
販売計画 TDB 社の 2009 年の売上高 5570 万レアル(約 278 憶円)
2013 年に 4600 万ドル(約 37 億円) の売上を計画
2015 年にブラジルで約 600 台中南米全体で約 1000 台のクレーンの受注を計
画同年までに中南米市場での販売シェアを現在の 2 倍の 20に伸ばす
ブラジルで組立製造するトラックク
レーン
クレーン部分は日本中国から輸
入トラック部分はブラジル Volvo
社の製造
日本から輸入しているオールテレー
ンクレーン 日本から輸入する中古クレーン
ブラジルでは一般に中古機械の輸
入は厳しく規制されているが類
似製品がない機械に関しては「国
産無存在証明書」を取得すること
で輸入が認められる
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なおトラッククレーンに対する輸入関税はこれまで免税扱いが取られていたが類似製品を製造す
る国内メーカー保護の観点から 2011 年に輸入関税が 35に引き上げとなったこの輸入関税引き上
げにより輸入クレーンの価格競争力が弱まってきておりブラジルでの組立製造の重要性が従来以上
に高まってきている
また国産部品の使用率 60をクリアーすることで Finame ファイナンスの対象とすることも視野に
入れており部品の現地調達を進めていく考えも持っている
Terex Latin America
1999 年にブラジルに進出した米国の高所作業機メーカーの Genie Industries 社を 2002 年に Terex グ
ループが買収2004 年に Terex Latin America を設立した
ブラジル南部のリオグランデドスル州カショエイリーニャ市で道路建設機械の製造を開始
国内市場の約 4 割の販売シェアを持っているがカショエイリーニャ工場は将来の拡張スペースが不足
していたため2011 年 6 月に同州グアイーバ市に道路建設機械とアスファルト製造機の製造工場を
建設することになった
高所作業機の販売でもブラジル国内で約 4 割の販売シェアを持っている
2007 年にブラジルの労働安全衛生法(NR18)が建設作業現場における高所作業に対する安全規制を定
め高所作業に使用可能な機械の基準を定めたがTerex では同法令への対応をいち早く進めたことが
販売台数の増加に寄与
ブラジル国内での売上は数年前までラテンアメリカ地域の 50程度を占めていたがこの数年ブラ
ジル国内市場が他のラテンアメリカ地域を上回る伸びを見せており 70-80を占めるに至っている
グアイーバ工場概要
事業スケジュール 2011 年 6 月工場建設開始
2012 年第 2 四半期に完成予定
投資金額 2010 年から 5 年間で 15 憶レアル
敷地面積 50 万 m2(カショエイリーニャ工場は 35 万 m2)
製造機種 カショエイリーニャ工場で製造している機種から製造を開始する
徐々にカショエイリーニャ工場の製造ラインをグアイーバ工場に移管集約
将来的にバックホーローダースキッドステアローダー照明灯クレーン
鉱山用プラットフォームなども製造する予定
製造能力 カショエイリーニャ工場では現在年間 200 台~250 台の製造を行っている
が2 倍の 400 台~500 台の製造を予定
国産部品比率 40程度からのスタートになるがFiname ファイナンスの条件である 60ま
で徐々に引上げていく
従業員数 現工場の従業員数は約 250 人だが新工場では 650 人まで増員していく計画
33 29
35 35
50
-
10
20
30
40
50
60
2007年 2008年 2009年 2010年 2011年
売上高(憶ドル)
サンパウロ州バルエリ市
Terex 本社
売上高推移(単位憶ドル 2011 年は見込み
データ出所各種報道記事より J2B Consulting 編集
)
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販売拠点網
Volvo Construction Equipment Latin America
Clark Michigan の名前で 1975 年サンパウロ州のペデルネイラス工場において製造が開始
現在までペデルネイラス工場は南米唯一の製造拠点
本社はパラナ州クリチーバ市
1975 年 Clark Michigan ブランドでサンパウロ州ペデルネイラス市にて製造開始
当初はローダーとフォークリフトの製造からスタート
1987 年 Volvo 社Michigan 社Euclid 社の合併によりブラジル現法の社名を VME Brasil
Equipamentos に変更
1993 年 オフロードアーティキュレート式トラックの製造開始
1995 年 ボルボが経営権を掌握し社名を Volvo Construction Equipment に変更
2000 年 モーターグレーダーの製造開始
2006 年 油圧ショベル機の組立製造開始
2007 年 小型ショベル機の組立製造開始
2009 年 コンパクトローラーの製造開始
2011 年 油圧ショベル機の国内製造開始(14 トン21 トン24 トン)
ペデルネイラス工場概要
工場面積 敷地面積43 万 m2
建屋面積42 万 m2
製造機種 ホイールローダーモーターグレーダー小型ショベルコンパクトローラーア
ーティキュレート式トラック油圧ショベルの製造を行っている
小型ショベル及びモーターグレーダーは世界中でペデルネイラス工場のみで製造し
ている
世界の製造供給体制によりラテンアメリカ地域への輸出供給はブラジルから行って
いる米国にはアーティキュレート式トラックと小型ローダーをアジアヨーロ
ッパにはモーターグレーダーを輸出している
2007 年にブラジルの建設機械メーカーとして初めて小型ローダーの製造を開始し
たが米国工場への製造移管に伴い 2011 年にブラジルでの製造を停止した
製造能力 約 4000 台
従業員数 約 700 人
販売拠点 ブラジル国内に 37 販売拠点ラテンアメリカ全体で 82 拠点
カショエイリーリャ市
現工場
グアイーバ市
新工場
バルエリ市
本社
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投資概要 投資時期2011 年
投資金額1000 万ドル
12 万 m2 を増床油圧ショベルの製造ラインを新たに建設
従来は Volvo の韓国工場から輸入した部品からの組立を行っていたがアームブ
ーム車台などを含め 60以上の部品を国内で調達し 14 トン20 トン24 トン
のショベル機の国内製造を開始させた
組立製造から国内製造へ切替ることで Finame ファイナンスの利用が可能となっ
た
Volvo グループでは売上の 50はブラジル中国インドロシアで構成する BRICS 諸国で上げて
おりBRICS 各地域の建設機械市場でトップ 3 に入る戦略を立てている
ブラジルでは CNHキャタピラーコマツに次ぐ 4 番手に位置しているが油圧ショベル機を従来
の組立製造から Finame ファイナンスの対象となる現地製造に切換えたのはその一環
2008 年は 9 月に発生した金融危機以降売上ペースが鈍化したが通年では過去最高の売上高となっ
た
2009 年は米国の景気後退の煽りを受け輸出が大きく落ち込むものの国別の販売台数ではブラジル
は中国韓国に次いで 3 番目の市場に成長ラテンアメリカ地域全体の販売は米国を追い越した
2010 年のラテンアメリカ地域全体の販売台数は 4228 台うち 3202 台(75)をブラジル国内で販売
ブラジル国内での販売は対前年 57増加ラテンアメリカ諸国向け輸出も 53増加
なお以前はペデルネイラス工場で製造する機械の約 50が輸出に向けられていたがブラジル国
内の需要増大から現在では全体の 70~80が国内で販売されている
58 88 100
520
373
631700
0
100
200
300
400
500
600
700
800
1998年 2000年 2004年 2008年 2009年 2010年 2011年
ラテンアメリカ地域の売上高推移(R$million)
3202
306
154
147
124
295
0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500
ブラジル
チリ
アルゼンチン
コロンビア
メキシコ
その他
2010年のラテンアメリカ地域の国別売上台数
ラテンアメリカ地域の売上推移(単位100 万レアル 2011 年データは見込値)
ラテンアメリカ地域の国別売上台数(2010年 単位台)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
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販売拠点網
バックホーローダー
ホイールローダー
小型ローダー
油圧ショベル
アーティキュレート式トラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
森林機械
7632
31371884
12379
1411
26443
9208
37252012
16659
1675
33279
0
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
欧州 北米 南米 アジア その他 合計
Tracbel Entreposto Comercial Linck
Motiva Maacutequinas
Tecnoeste Maacutequinas
Dinacircmica Equipamentos
グループ全体の
6-7の売上高
ペデルネイラス工場
メインディーラーの Tracbel 社は
Volvo の建機の他に Tigarcat 社
(森林機械)Clark(フォークリフ
ト)Masseiy Ferguson(農業用ト
ラクター収穫機作付機)
Michelin(工業用タイヤ)の販売も
行っている
2010 年2011 年上期の地域別売上高比較 ( 単位100 万スウェーデンクローナ SEK)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
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XCMG (Xuzhou Construction Machinery Group)
2004 年ブラジルへの輸入販売がスタート
2007 年下記の 3 ディストリビューターを通じブラジルへ本格参入
Ecircxito 社 ブラジル北東部パライーバ州
BMC 社 サンパウロ
GTM 社 サンパウロ
2011 年末までに国内の販売拠点数を 30 まで増やす計画を立てている
販売の主力は 20 トン~90 トンクラスのトラッククレーンだがコンパクトローラー油圧ショベル
ホイールローダーモーターグレーダーなどの販売も進めていく
XCMG では各ディストリビューターとそれぞれ個別に製造拠点の建設を進めている
またサンパウロ州内に 2 か所ブラジル東北部のペルナンブーコ州レシーフェ市に 1 か所物流セ
ンターを建設する計画を立てている
現在は輸入販売を通じ年間 2 憶ドルの売上を挙げているが現地製造がスタートする 2013 年には売
上を 5 億ドルに翌 2014 年には 10 億ドルに増やす計画
1Ecircxito 社
油圧ショベルバックホーローダーブルドーザーテレスコピック式マニピュレーターのブラジ
ル全域の独占販売権とクレーン機についてはブラジル北部北東部地域の販売権を持っている
販売台数 2009 年約 200 台
2010 年約 300 台
2011 年約 350 台
売上高 2010 年約 15 憶レアル
投資概要 2011 年合弁でホイールローダーの組立工場とスペアパーツの流通センターの建
設を開始
2013 年 1 月から製造開始の予定
建設地 ペルナンブーコ州スアペ市
投資金額 2500 万ドル
資金は Ecircxito 社が負担しXCMG 社は技術面での支援を行う
将来的には XCMG 社からの出資も検討されている
製造機種 バックホーローダーローダー油圧ショベル
製造台数 それぞれ月に 80 台年間で合わせて約 2800 台の組立を行う
製造台数は順次増やしていく予定
その他 工場完成後はこれまで中国からの輸出の場合で約 3 カ月掛かっていた顧客への引渡
期間を 15 日程度まで短縮が可能とみている
2BMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)社
各地域で提携しているブラジル全国のディーラーを通じ次の建設機メーカーの機械の販売を行って
いる
Shantuiブルドーザー
Hyundai小型ローダー油圧ショベルホイールローダー
XCMGモーターグレーダーコンパクトローラー
Zoomlionコンクリートミキサー車他
投資概要 XCMG 社と合弁でモーターグレーダーとコンパクトローラーの組立工場の建設に関
する協定を 2010 年に取り交わした
エスピリットサントス州の流通倉庫を 1000 万レアル掛けて改修し一部組立作業
をスタートさせている
建設地 未定
投資金額 初期投資が 1500 万ドル追加投資が 1000 万ドル
本格的な製造工場が建設する場合には更に 2 憶ドルの投資の可能性あり
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出資比率 BMC80
XCMG20
製造機種
製造台数
モーターグレーダー400 台年
コンパクトローラー400 台年
売上見込 16 憶レアル年
3GTM 社
サンパウロに拠点を置き 2007 年からクレーン機(20 トン~90 トン)の販売を行っている
吊り上げ荷重 100 トンまでのクレーンは 2010 年にブラジル国内で 800 台以上が発売されているが
そのうち 80が中国から輸入されたものでありXCMG が最大の輸出を行っている
GTM 社ではインフラ石油天然ガスを中心に今後 5 年間に 5000 億ドル程度のビジネスが建設重
機械市場にあると考えており2015 年単年で約 1000 台のクレーン機がブラジルに輸入されその
うち 80が中国から輸入されるとみている
また GTM 社では 2014 年のワールドカップと 2016 年のオリンピック海底油田開発を控えた今後 5
年間にわたりクレーン機市場は毎年 20のペースで成長すると予測している
販売台数 2009 年90 台
2010 年250~300 台
投資
スケジュール
2011 年 5 月合弁での工場建設を発表
2011 年 12 月建設スタート
2012 年中国から部品を輸入し組立製造からスタート
2013 年国産部品による現地製造へ切り替えていく計画
製品の一部はラテンアメリカ諸国及びアフリカ諸国への輸出していく
建設地 ミナスジェライス州ポウゾアレグレ市
投資金額 2 憶ドル
敷地面積 80 万 m2
製造機種 トラッククレーンコンパクトローラーモーターグレーダー油圧ショベルホ
イールローダー
製造台数 年間 5000 台
2014 年には 26000 台の製造5 億ドルの売上を計画
直接雇用 600 人
その他 2010 年に国内メーカー保護の観点からトラッククレーンに対する輸入関税が 0か
ら 35に引き上げになったことが工場建設に至った背景の一つに挙げられる
XCMG 社としては自社で輸入しているクレーン機はオールテレーンクレーンである
のに対し国内メーカーはトラックの車台に積載させるクレーンを製造しており吊
り上げ荷重も 50 トンまでで機種が違うため課税措置に対する抗議を行ってい
る
ただしブラジル通関時の製品価格には国内機種と比べ 50の差がありまだ価
格競争力があるとしている
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販売拠点網
XGMA
2010 年からブラジル市場での輸入販売が開始
油圧ショベル機ホイールローダーバックホーローダーモーターグレーダーロードローラー
ブルドーザー小型ローダーフォークリフトなど合計で年間 500 台の販売を計画している
販売は JM Maacutequinas 社Tractorbel 社Makbrazil 社West Maq 社AMG Maacutequinas 社の 5 社が行
っている
販売拠点網
ミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市
GTM 社と新工場の建設中
エスピリットサントス州
BMC 社と組立工場の建設を予定
(場所は正式発表されていない)
Ecircxito 社傘下の販売ディーラー
(16 社12 州) BMC 社傘下の販売ディーラー
(25 社11 州)
JM Maacutequinas
Tractorbel
MakBrazil
West Maq
AMG Maacutequinas
ペルナンブーコ州スアペ市
Ecircxito 社と新工場の建設中
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Yanmar South Ameacuterica
1957 年にサンパウロ市に現地法人を設立ディーゼルエンジンの輸入販売をスタート
2009 年に建設機械(小型ショベル小型ローダー等)の販売をスタート2010 年後半から本格的に販
売をスタートさせた全て日本からの輸入販売
農業機械(トラクター等)発電機などの販売も行っている
1957 年 サンパウロ市に Yanmar Diesel do Brasil 設立ディーゼルエンジンの輸入販売を開始
1960 年 サンパウロ州インダイアツーバ市にディーゼルエンジンの製造工場を建設
社名を Yanmar Diesel Motores do Brasil に変更
1970 年 社名を Yanmar do Brasil に変更
1980 年代 農業用トラクターの製造を開始
2001 年 農業機械部門の分離を行い Agritech 社に委譲
Yanmar do Brasil はディーゼルエンジンの製造および輸入販売に特化
2007 年 Yanmar South America に社名変更し組織改革を行いブラジル現法がラテンアメリ
カ全域を管轄することになった
2008 年 農業用噴霧器および高圧ポンプの製造を開始
2009 年 小型油圧ショベルバックホーローダー小型ローダーの販売開始
現工場風景
(出所wwwyanmarcombrempresaphp)
販売機種
写真出所wwwyanmarcombr
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販売拠点網 建設機械の販売ディーラーはアマゾナス州パラ州サンパウロ州サンタカリーナ
州に展開農業機械の販売ディーラーはブラジル中の全ての州に展開している
Yuchai
2010 年販売現地法人をサンパウロ市に設立
油圧ショベルアースドリルモーターグレーダーロードローラーホイールローダー等の輸入
販売技術サポートを行っている
サッカーワールドカップが行われる 2014 年までにブラジルで油圧ショベルの製造を検討している
Yutong
ホイールローダーとバックホーローダーを中心に輸入販売を行っている
2010 年のラテンアメリカ市場の売上は約 5000 万レアル
2011 年には鉱山開発用オフハイウェイトラックの発売を計画2011 年の売上は対前年で 20の増加
の見通し
今後 2 年~4 年の間にブラジル国内に製造拠点の建設を検討している
計画が実現となった場合の投資金額は約 1 憶レアル
販売拠点網
Marcomaq Tractor 社
Mundial Tractor 社
Lincetractor 社
Keeping Peccedilas para Tratores 社
Soler Peccedilas e Equipamenos 社
マナウス市
LVM da Amazonia 社
サンパウロ市
Robemar 社
シャペコ市
Sermaq Equipamentos 社
スマレ市
Sermaq Equipamentos 社
コケイロアナニンデウア市
LVM da Amazonia 社
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Zoomlion
2010 年から下記のディストリビューターを通じブラジル市場への輸入販売を行っている
Bramax 社 Brasif Maacutequinas 社 BMC 社
(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)
ブルドーザー
油圧ショベル
トラッククレーン コンクリートミキサー車
Terex 社のクレーンも販売して
いるがZoomlion 社製品が値
段が安いため多く売れてい
る
合弁で工場の建設を検討している
計画実現の場合投資金額は 2 憶ドルBMC
が 30出資する
コンクリートミキサーを年間 1000 台コンク
リートポンプを 150 台製造の見込み
販売拠点網
Bramax 社
ブルドーザー油圧ショベル
Brasif 社
トラッククレーン
BMC 社
コンクリートミキサー車
BMC 社は Zoomlion 社と合弁でコンクリ
ートミキサー製造工場の建設の交渉をし
ておりサンパウロ州リオ州等で土地
の選考をしている
実現する場合の投資金額は 2 憶ドル
BMC 社は 30の資本参加する模様
年間 1000 台のコンクリートミキサー
車150 台のコンクリートポンプを製造
する計画
中古建設機械ディーラーMRT社の展示機械(サンパウロ市)
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16主な建設機械企業と会社 HP
Bobcat httpwwwbobcatcom
Case Construciton wwwcasececom
Caterpillar wwwcaterpillarcombr
Doosan wwwdoosaninfracorecombr
Foton wwwbramaxcombr (Bramax 社)
Hyundai wwwbrasilmaquinasindbr (BMCBrasil Maacutequinas Construccedilotildees 社)
JCB wwwjcbcom
John Deere wwwdeerecombr
Komatsu wwwkomatsucombr
Liebherr wwwliebherrcombr
Liugong wwwsomatratorescombrliugong (Soma Tratores 社)
wwwbhmaquinascombrsiteempresa (BHM Equipamentos 社)
Lonking wwwgrupomeggacommeggadig (Grupo Megga 社)
New Holland wwwnewhollandcombr
Sany wwwsanydobrasilcom
SDLG wwwsdlglacompt-br
Shantui httpbrasilmaquinasindbr (BMCBrasil Maacutequinas Construccedilotildees 社)
Sunward wwwsunwardbrasilcombr
Terex wwwterexrbcombr wwwterexlacom
Volvo Construction wwwvolvocecom
XCMG httpxcmgbrasilcom
XGMA wwwxgmabrasilcombr
Yanmar wwwyanmarcombr
Yuchai wwwyuchaidobrasilcombr
Yutong wwwyutongdobrasilcombr
Zoomlion wwwzoomlioncombr
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17ブラジル国内のパーツメーカー
ブラジルは 2011 年に世界で第 7 位となる 341 万台の自動車を製造航空機産業では世界第 4 位の地
位に位置しており進んだ工業力を持っている
建設機械分野においても国産部品 60の使用条件をクリアすることで販売に有利な低利で長期の
ファイナンス制度(Finame)が利用できることから各メーカーとも国産部品の使用率の引き上げに力
を入れており技術を備えたパーツメーカーが多く存在している
品質の問題と製造開発に伴うコストや時間の問題などから基幹部品に関してはグループの他地域の
工場から輸入するケースも一部のメーカーにみられるがブラジル国内のパーツメーカーを通じほぼ
全種類の部品を調達することが可能と言われている
技術品質面からもブラジルのパーツメーカーが製造する製品は各メーカーの定める基準を充足でき
るレベルと言われている
ただしいわゆるldquoブラジルコストrdquoによりブラジル国内で調達する部品や完成機械が必ずしも海外か
ら調達(輸入)するものに較べて割安になるとも限らない
ldquoブラジルコストrdquo
高い資金調達コスト
高い人件費
高い材料コスト(鋼材の価格は 20程度割高と言われる)
高い税金
高いロジスティックコスト
また尐ロットでは注文を受けないケースやコストが既存メーカー比で高くなることもあるため新
規参入企業にとっては国産比率を維持しながら競争力のある価格を設定するのは容易ではない
なおブラジル国内のパーツメーカーは独立系の会社がほとんどであり特定の建機メーカーにだけ
製品を供給するよりも複数の建機メーカーに製品を供給するケースが一般的である
主な建設機械関連のサプライヤー 社名 HP 主要製品
Bosch wwwboschcombr 機械エンジン部品
Compromem wwwcopromemcombr バケット
Cummins wwwcumminscombr エンジン
Deutz wwwdeutzcombr エンジン
Eaton wwweatoncom 油圧シリンダーエンジン部品
Isringhausen httpwwwisricombr シート
Italtractor wwwgroup-itmcom クローラーシューローラーセグメントアイドラー
NWM httpwwwnav-internationalcombr エンジン
Painco wwwpaincocombr アームバケット車台ローラー
Parker wwwparkercom 油圧部品
Pedertractor タンク
Pilkington wwwpilkingtoncomsouth-americabrazilportuguesedefaulthtm
ガラス製品
SIAC wwwsiaccombr キャブフレーム
Siemens VDO wwwvdocombr 電気電子部品
Thyssenkrupp wwwthyssenkrupp-forginggroupcom クランクシャフトサスペンショントランスミッション
Tratorgel httpwwwtratorgelcombr バケット
ZF Sistemas de Direccedilatildeo
wwwzfcom トランスミッションクラッチ車台部品
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18販売ディストリビューター
ブラジルは日本の 23 倍という広大な国土面積のため複数のディストリビューターを通じいくつか
の地域に分けて販売網を展開するのが一般的である
また各ディストリビューターも一つのメーカー製品だけの販売を行うのではなく複数のメーカー
製品を扱うのが一般的である
下記は主要メーカーおよび主要ディストリビューターの取引関係を抜粋したものである
なお建設機械のディストリビューターには資金力が豊富な有力企業が多くHyundaiXCMG
Zoomlion と合弁で工場を建設する BMC 社Foton Lovol と合弁で工場を建設する Bramax 社や
XCMG と別に合弁で工場を建設する Ecircxito 社や GTM 社などの例もある
Au
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Ammann O
Bobcat O
Bomag O O O
Case O
Caterpi l lar O O O O
Clark O
Doosan O O O O
Foton Lovol O
Goodsense O
Hyster O
Hyundai O O
JCB O
John Deere O
LBX O
Liugong
Massey Ferguson O
Mul ler O
New Hol land O
SDLG O
Shantui O
Sunward O
Terex O O
Tigercat O
Volvo O
Wacker Neuson O
XCMG O O
Yale O
Zoomlion O O O
ディストリビューター
メーカー
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19建設機械レンタル
ここ数年の傾向として販売に占めるレンタル会社への割合が増加している
Sobratema が各社からヒアリングし集計したデータによると数年前まで販売に占めるレンタル会社
への割合が約 20だったものが現在は 26まで増加しているという(下表左)
メーカー別でも各企業とも販売台数の 15 から 14 をレンタル会社向けに販売しているSanyではレ
ンタル会社への販売の割合は 60に上っている
販売に占めるレンタル会社への割合 各社のレンタル会社への販売の割合
維持メンテナンスの手間と人員を外注化する必要な建設現場で最新の建設機械を必要な時期だけ利
用可能といったレンタル機械のメリット以外に銀行の融資金利が高い点銀行が融資基準を厳格化
し融資を受けづらくなってきた点手元資金をできるだけ流動化させておきたい点業容の拡大スピ
ードに資金調達が間に合わないといった金融資金面での事情もレンタル会社への販売の増加の原
因として挙げられている
レンタル会社への販売に対する各社の見解
Case 40の販売がレンタル会社に仕向けられておりその傾向は 2015 年位までは続く
ものと予想
JCB 現在はレンタル向けの販売は 26だが2014 年のワールドカップ開催年に近付く
につれその割合が増加し2015 年頃までに 30~35位まで増加するものと予
想
New Holland レンタル会社への販売増加は最近数年間の傾向であり2010 年に 22まで増加し
た今後もその傾向は続き数年後には 40まで増加すると予測
Sany 現在サンパウロ州で建設中の工場の完成後にはレンタル会社への販売の割合が
60まで増加するものと考えておりレンタル会社への販売戦略を練っている
現在のレンタル会社への販売の割合は約 40
Volvo 現在のレンタル会社への販売は 25だが今後数年内に 30以上に増加すると予
想特に巨大プロジェクトで使用される建設機械にその傾向が顕著とみている
Escad Rental
(国内最大手のレンタル会社)
2011 年のレンタル会社への販売の割合は 30と予測
20
26
0
5
10
15
20
25
30
従来 現在
40
26
20
22
60
25
0 20 40 60 80
Case
JCB
Komatsu
New Holland
Sany
Volvo
出所MampT 誌(Sobratema) 出所MampT 誌(Sobratema)
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20建設機械の輸入動向
Abimaq(ブラジル機械装置工業会)によると建設機械の輸入台数は下記グラフの通り金融危機が発生
する 2008 年まで急激な勢いで増加している
Abimaq には国内製造を行う建設機械メーカーが加盟しているが国内で製造していない機種を輸入
で代替しながら旺盛な国内需要に応えている
またブラジル通貨のレアル高による輸入機械の価格競争力の上昇が輸入台数増加の大きな要因とし
て指摘されている
「ブラジルコスト」と呼ばれる高い製造コスト(高人件費高金利高税率)もあり輸入に際し 10
~14の輸入関税が掛かり国際的にも割高な輸送コストや通関コストを勘案しても中国や韓国から
の輸入機械の価格は国内で製造される同種の機械よりも 20~40程度割安と言われている
ブラジル通貨高はしばらく続くものと予測されており建設機械の増加は一定の割合で増加するもの
と予想される
2001 年から 2011 年の間主要機種の輸入増加率は下記の通り増加いずれも 600を超す大きな伸び
を示している
Abimaq に加盟しないメーカーの建設機械の輸入も大きく増大している
多くの中国系および韓国系メーカーが 2007 年頃より輸入販売を通じブラジル建設機械市場への参入
を果たしており正確な統計はないが 30 社以上の中国韓国系メーカーがブラジルへの輸入販売を
行っているとみられている
2010 年に輸入された建設機械の 13 は中国からのものと推測されている
低価格を武器に輸入開始してから間もないが Shantui はブルドーザーHyundai は油圧ショベル
SDLG はホイールドーザーでそれぞれ 10前後の販売シェアを既に獲得しているとみられている
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
624
601
1840
752
0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000
ホイールローダー
油圧ショベル
コンパクトローラー
スキッドステア
建設機械の輸入台数の推移
単位 (台)
輸入台数増加率(2001 年2011 年)
出所Abimaq
出所Abimaq
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新規参入メーカーの参入時期
ブルドーザー ホイール
ローダー 油圧ショベル
モーター
グレーダー
バックホー
ローダー
コンパクト
ローラー
(2003 年) Hyundai
2007 年 Hyundai Liugong
Doosan
2008 年 Shantui Doosan Liugong Sany
XCMG XCMG
2009 年 SDLG
2010 年 XCMG XGMA
Lonking Shantui XCMG XGMA
Lonking Shantui XCMG XGMA
Liugong Sany Shantui XGMA
Liugong XCMG XGMA
Liugong Lonking Sany Shantui XGMA
国内の製造メーカーで構成される Abimaq の販売統計データと輸入業者も含めた建設機機械のデー
タを集計している業界団体 Sobratema の 2011 年の販売統計データを比較してみた
Abimaq 加盟企業は販売全体の 13を輸入機械が占めている
販売台数の差の約 5000 台が Abimaq 非加盟企業による輸入と考えられその多くが中国および韓国
からの輸入と推測される
Abimaq 非加盟企業を含めた Sobratema の統計では販売全体の 29を輸入機械が占めている
ただしHyundaiDoosanSanyXCMG などは現在ブラジル国内で工場を建設中でありこれ
までの輸入販売を国内製造販売に切り替えていく方針を取っているCaterpillarCNHJCB などの
既進出の製造メーカーも増産に向けた設備投資を行っている
新規参入企業による新工場が完成し既進出企業の設備投資が終了する 2012 年あるいは 2013 年頃
から国産機械が販売シェアを挽回するシナリオも想定できる
販売台数 輸入機械 割合 販売台数 輸入機械 割合
ドーザー 1022 - 0 1200 200 17
油圧ショベル 6300 2873 46
ミニショベル 850 850 100
ホイールドーザー 3986 206 5 5225 1425 27
スキッドステアローダー 2947 1390 47 3300 1724 52
モーターグレーダー 1922 - 0 2300 320 14
バックホーローダー 8239 - 0 8150 562 7
コンパクトローダー 2177 460 21 2200 700 32
オフハイウェイトラック 99 - 0 170 70 41
合計 24676 3119 13 29695 8724 29
Abimaq集計 Sobratema集計
4284 1063 25
出所Abimaq と Sobratema の 2011 年の販売統計データ
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下表は Abimaq の全業種の加盟企業の輸出入貿易額の推移である
2004 年以降輸入の伸びが輸出の伸びを大きく上回り輸入超過の状態が継続拡大している
輸出に関しては金融危機以降の輸出地域の経済回復の立ち遅れとブラジル通貨高によるブラジル製
機械装置の価格競争力の低下により 2008 年の水準まで未だ回復していない
ABIMAQ(ブラジル機械装置工業会)加盟企業の輸出入貿易額の推移
(2011 年データは 2011 年 10 月時点での推計による単位US100 万ドルFOB ベース)
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
輸出
輸入
日本や中国韓国といったアジア諸国から建設機械を輸入する場合海上輸送に約 40 日
通関手続きに 5 日~10 日程度掛かるため約 15 カ月の日数が必要になる
多くのアジア系メーカーが輸入販売から国内での組立あるいは製造への切り替えを行う背景
には距離と時間のハンディキャップおよび為替変動リスクや在庫リスクを軽減すること
も背景にあると考えられる
(西回り経由の輸送もあるがリードタイムは同じく約 15 カ月)
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21建設機械の輸入に関わる税金
ブラジルへの輸入品対する関税率(輸入税率)は輸入製品ごとに決められている NCM コード()「メル
コスル対外共通関税コード」により決められる
平均関税率は 14前後とされているが 0~35と製品によって大きな差がある
() HS コードの分類をベースにしており8 桁で構成されている最初の 6 桁までは日本の関税番号
と同一解釈
輸入税(II) 以外にも工業製品税(IPI) 商品流通サービス税(ICMS)社会統合基金(PIS)社会保険融資
負担金(Cofins)なども課税される
税金以外にも SISCOMEX(貿易統合システム)手数料や港湾税(商船更新追加税 AFRMM海上運賃の
25)などの費用も必要になるさらに割高な通関倉庫手数料やロジスティック費用なども加算す
ると最終コストは FOB 価格に比べかなり大きな金額になる
主な建設機械の NCM コードおよび輸入税(II)工業製品税(IPI )および商品流通サービス税(ICMS)の税
率は下記の通りで機種や馬力によって税率は異なっている
NCM コード 建設機械種類 輸入税
(II)
工業製品税
(IPI)
サービス税
(ICMS)
84291190 ブルドーザー 10 0 12 84295211 油圧ショベル(650HP 以上) 0 0 12 84295212 油圧ショベル(54HP 以下) 0 0 12 84295219 油圧ショベル(55HP~649HP) 14 0 12 84295199 ホイールローダー 14 0 12 84295192 小型ローダー 0 0 12 84292090 モーターグレーダー 14 0 12 54295900 バックホーローダー 14 0 12
一例として下記は油圧ショベルを例に建設機械を輸入した場合のコストを試算したものである
(本試算は輸入コストの概要を説明するものでありその正確性を保証するものではありません)
II 輸入税 1400 14000000R$ 000 -R$
IPI 工業製品税 000 -R$ 000 -R$
PIS 社会統合基金 165 2100827R$ 165 2066116R$
Cofins 社会負担金 760 9676534R$ 760 9516654R$
ICMS 商品流通サービス税 1200 18406443R$ 1200 16329156R$ 税金合計 44183804R$ 税金合計 27911926R$
対CIF税率 442 対CIF税率 279
55HP以上649HP以下 54HP以下650HP以上
油圧ショベル機
CIF価格R$100000000
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輸入税
(II)
当該輸入製品の NCM コードにより税率が決められる
油圧ショベルの場合下 2 桁が HP(馬力)により分類されている
55HP 以上 649HP 以下の油圧ショベルは 14の輸入税が適用されそれ以外
(54HP 以下および 650HP 以上)の油圧ショベルに対する輸入税 は免税(税率
ゼロ)となっている
国内で類似製品が製造されていない場合輸入関税が免除される場合があ
る
(免税の適用を受けるには商工開発局内の貿易審議会の承認が必要)
工業製品税
(IPI)
国産品輸入品に関わらず工業製品に課税される
輸入税と同じく NCM コードにより税率が定められている
ほとんどの製品に 0~20の税率が適用される
建設機械は社会生活に占める必要性の度合いが高いとみなされておりほと
んどの機種に対する工業製品税は免税扱いとなっている
商品流通サービス税
(ICMS)
州税であり税率は州によって異なる
サンパウロ州内の商品流通サービス税の税率は通常 18だが特定商品に対
しては 25127の税率が適用される
運輸サービス関連の製品には低税率が適用されほとんどの建設機械に通常
の 18よりも低い 12の税率が適用されている
社会統合基金(PIS)
および
社会負担金(Cofins)
税金ではなく負担金だが連邦税に準じたものとして処理されている
NCM コードにより税率が決められる
なおメルコスール(南米南部共同市場)地域においては 1995 年より域内関税は原則撤廃されている
メルコスル(南米南部共同市場)
1994 年に署名されたアスンシオン条約により域内関税の撤廃を目的としたメルコスールの発足を
行うことで合意1995 年関税同盟として発足
(1)正式加盟国アルゼンチンブラジルパラグアイウルグアイベネズエラ(注)
(注)2006 年 7 月メルコスール正式加盟に関する議定書に署名現在正式加盟の確定に必要な加盟
国による批准手続きが進行中アルゼンチンウルグアイ及びブラジルは批准済み
パラグアイは国会において承認手続中現在投票権なしで会議に参加中
(2)準加盟国ボリビアチリコロンビアエクアドルペルー
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22Finame ファイナンス制度
ブラジルでは機械や設備の購入の際に BNDES(ブラジル国立経済社会開発銀行)の特別制度融資の
Finame( Financiamento de Maacutequinas e Equipamentos「機械機器融資」)を利用することが可能
60以上の国産部品を使用することが Finame ファイナンスの適用条件となっている
国産機械でも国産部品の使用比率が 60を下回る場合や輸入 CKD 部品による組立製造機械は
Finame の対象にならない輸入機械機器も Finame の対象となっていない
国産化率の算定は「金額」および「重量」の両方が基準となっておりそれぞれが 60以上の条件
を満たす必要がある
金額ベースでの基準= 輸入品価格_
国内販売価格 =40以下
重量ベースでの基準= 輸入品重量_
製品重量 =40以下
申請時は勿論不定期に BNDES による査察が行われ 60の基準が満たされているかチェックが行わ
れる査察により条件違反が発覚すると当該製品あるいは当該メーカーの全製品が Finame の対象
から外されたりといったペナルティが課される可能性がある
したがって各製造メーカーは為替による輸入コストの変動や原材料部品の調達価格の変動を常にチ
ェックし基準を維持していく必要がある
金額ベースの基準では国内販売価格が分母となるため割引価格によっては基準を下回ることも考え
られ販売時には注意が必要である
Finame ファイナンスでは次の点がメリットととして挙げられる
一般のファイナンス制度に較べて低利
最大で 60 ヶ月までの長期ファイナンスが可能
製品価格の最大 100までの融資が可能
最大 12 ヶ月まで返済猶予が可能
金融取引税が免税
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CNH の販売金融会社の CNH Capital ではホームページで Finame ファイナンスおよび一般のファイナ
ンスの返済シミュレーションを公開している
(wwwcnhcapitalcombrazilptPagesSIMULADORESaspx)
下記はその試算例である(試算日2012 年 2 月 12 日)
この返済シミュレーションによると Finame ファイナンスの金利(年利)が中小企業向けの場合で 8
一般企業向けだと 9であるのに対し一般のファイナンスでは 337と大きな差を見せている
支払金利の総額でみると倍以上の差が生じている
この金利負担額の差のために建設機械の購入に当たっては非常に高い割合で Finame ファイナンスが
利用されている現地製造メーカーからすると製造する機械が Finame の対象になるか否かが販売成
績に大きな影響を与えることになる
現金価格では 10や 20程度割安であってもFiname ファイナンスが使えない輸入機械の場合分
割払いの総支払金額は逆転する可能性がある
下記は国産部機械と輸入機械で 20の価格差があるケースを比較したものだが輸入機械の返済金額
の合計は国産機械を上回る結果になっている
この数年多くの建設機械メーカーが新規にブラジルでの投資を発表既存メーカーも輸入販売から
国内製造に切り替えるための投資を続けているが背景には Finame ファイナンスの対象とすること
で販売促進につなげていく狙いがある
Finame Finame
(一般企業向け) (中小企業向け)
借入金額
借入期間
適用金利
(年利)
元利均等払い
返済金額合計 R$ 64385298 R$ 63481078 R$ 85578878
支払金利総額 R$ 14385298 R$ 13481078 R$ 35578878
R$ 50000000
48か月
毎月返済
元金均等払い 返済方法
一般のファイナンス
9 8 337
国産機械 輸入機械
Finameの対象 Finame対象外
Finame
(中小企業向け)
借入金額 R$ 50000000 R$ 40000000
借入期間
適用金利
(年利)
元金均等払い 元利均等払い 差額
返済金額合計 R$ 63481078 R$ 68463102 -R$ 4982024
支払金利総額 R$ 13481078 R$ 28463102 -R$ 14982024
返済方法毎月返済
48か月
一般のファイナンス
8 337
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23販売金融会社
ブラジルではかつて年率 1000を超えるハイバーインフレに苦しめられたが 1994 年にスタートし
た経済プラン「レアルプラン」が成功し安定した経済情勢が続いている
ブラジルでは 2011 年後半から世界経済の先行き懸念の高まりからそれまでの金融引締め策から一転
して 4 回に渡り連続で金融引下げを行うなど金融緩和に軸足を移しており基準金利(年間ベース)は
125から 2012 年 2 月時点で 1050まで低下ブラジルにとっては史上最低水準での推移が続い
ている
とはいうもののブラジルは世界有数の高金利国でありブラジル中央銀行の集計データによると
2011 年 11 月の法人向け貸出金利(年利)は平均で 298となっている
企業が販売を行う上でファイナンス特に長期ファイナンスに対する金融機関の厳しい審査環境が販
売促進の障害になっている
そのため独自に販売金融会社を保有している建設機械メーカーがいくつか存在している
いずれの販売金融会社も Finame ファイナンスの取扱をしているがFiname ファイナンスの対象外
の機種に対しては一般のファイナンスを提供している
法人向けの貸出平均金利(年利)の推移 (単位)
(出所ブラジル中央銀行)
建設会社系販売金融会社
銀行名 概要 総資産
(2011 年 9 月時点
単位100 万レアル)
Banco Caterpillar httpbrfinancecatcom 3126
Banco CNH Capital wwwcnhcapitalcombrazilptPagesHOMEaspx
1999 年Banco New Holland 銀行を設立
融資業務のほかにリースの取扱や建設機械に対する保険の販
売も行っている
3755
Banco John Deere wwwdeerecombrpt_BRagjohndeerebankindexhtml
1987 年前身の Banco Agroinvest 銀行設立
2532
Volvo Financial Services
wwwvfscocomfinancialservicesbrazilpt-brPageshomepageaspx
18 年前に設立
建設機械だけでなく自動車トラックバスなど Volvo グル
ープ全体の製品に対する融資業務のほかにコンソーシアム制
度による販売リース業務保険の販売も行う
2392
20
22
24
26
28
30
32
2009年
12月
2010年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
11月
12月
2011年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
11月
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24その他建設機械メーカーの販売金融面での取り組み
Hyundai
現在は輸入機械の販売を行っており Finame ファイナンスの対象とはならないためオ
ランダ系の DLL 銀行()と提携
販売促進を優先するため自社の販売マージンを削りFiname の条件に近い年利 9の
特別融資をユーザー向けに行っている
LiuGong LiuGong 社の製品の販売価格はブラジルで製造している競合社の製品と比べ 15~
30程度安いという
ただし競合会社の製品が Finame ファイナンスの対象となる場合分割払いの支払金
利を考慮すると価格差が縮小あるいは逆転することもあるために販売の障害になるこ
ともあった
そのため DLL 銀行と提携しユーザー向けの低利のファイナンス制度をスタートさせ
た
2011 年 12 月時点での金利は月利で 130(年利換算で 168)
Finame ファイナンスに較べると高い金利だが一般の銀行ファイナンスよりは低利で
長期のファイナンスを提供している
Manitowoc DLL 銀行と提携し Manitowoc Finance という名のファイナンスシステムを販売店で展開
している
ユーザーが直接製品を輸入する場合には保証状の発行を省略するなどの便宜も与えてい
る
Sany Sany では中国からの CKD 部品による組立製造を行っているため Finame ファイナンス
の対象となっていない
そのため独自に 6 回払いまでの割賦販売を行っていた
2011 年 9 月DLL 銀行と提携し「Sany Financial Services」と呼ばれるユーザー向けの
ファイナンス制度をスタート
支払は 60 回まで月利 118(年利換算で 1512)で一般の銀行ファイナンスに比べ
低利な条件になっている
12 回払いまでの支払いの場合には月利は 038(年利換算 466 )と Finame ファイナ
ンスを上回る有利な金利を設定している
提携開始後 1 カ月余りで既に Sany Financial Services を通じ 25 台の販売契約が成立
今後は販売全体の 70で Sany Financial Services が利用されるものと見込んでいる
ただしクレーン機に関しては DLL 銀行が既に競合他社とファイナンスの提携してい
ることから DLL 銀行以外の銀行との提携を交渉している
また現在サンパウロ州ジャカレイ市に工場建設を進めているが工場が完成する
2013 年までに DLL 銀行のサポートを受けながら自前の販売金融会社の設立を計画して
いる
ジャカレイ工場で製造される機械は Finame ファイナンスの適用となる 60以上の国産
部品を使用する計画であり設立を予定している金融会社では Finame ファイナンスの
取扱も行う
SDLG 輸入機械のみを取り扱っており Finame ファイナンスと対象とならないため SDLG
Financial Services と呼ばれる自社ファイナンスを創設し一般の銀行ファイナンスに
比べて有利なファイナンス制度を行っている
2011 年 9 月時点での金利は月利で 15(年利換算で 196)
36 ヶ月までの融資を行っている
()De Lage Landen Brasil 銀行
httpwwwbancodllcombr
オランダ系民間銀行
ブラジル市場には 1998 年に参入
農業関連や建設機械向けのファイナンスを行っている
Komatsu や CiberManitowacDoosanHyundaiSany などと提携し各ユーザーへのファイナン
スを行っている
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25投資インセンティブ
工場を新たに建設する場合には州や市からインセンティブの供与を受ける可能性がある
下記は最近の建設機器メーカーのブラジルへの投資に対するいくつかの例である
インセンティブの内容は州や市によって異なり投資の規模や将来の雇用者数などを考慮の上交渉
によって決められる
ただしインセンティブ供与の条件として計画通りの投資の実行や一定期間の工場移転の禁止地元
住民の優先的採用地元企業からの優先的調達などの条件が付帯されることもある
付帯条件が実行されない場合には遡及して税金の支払いを求められるなどのペナルティが課される場
合もあるためインセンティブを交渉するにあたっては慎重に投資計画を検討する必要がある
メーカー Caterpillar
投資内容 パラナ州カンポリンポ市に新工場を建設
投資金額1 憶ドル
直接雇用約 1000 人
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS を従業員の賃金や教育支援などにより最大で 48 カ
月までの支払繰延
職業訓練に対する州政府の補助
州政府による工場周辺の交通整備
メーカー Dooson
投資内容 サンパウロ州アメリカーナ市に工場建設
投資金額7600 万ドル
直接雇用300 人
インセンティブ 162 万 m2 の工場用地の供与
資本財の購入に対する商品流通サービス税(ICMS)の支払繰延
Proacute-Veiacuteculo 制度の適用
(ICMS クレジットの設備更新工場拡張新しい製造ラインの建設新製品の
開発に充当することを認める制度)
Promaie 制度の適用
(アメリカーナ市が創設した税制恩典制度)
不動産税 IPTU の免除
生存者件不動産譲渡税 ITBI の免除
サービス税 ISS の 2への減免
商品流通サービス税 ICMS の 50の還付
メーカー Hyundai
投資内容 リオデジャネイロ州イタチアイア市にショベル機バックホーローダーロー
ダー等の製造工場を建設
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS の減免措置
不動産税 IPTU の減税措置
メーカー Manitowoc
投資内容 リオグランデドスル州パッソフンド市に工場を建設
投資金額7000 万レアル
直接雇用340 人
インセンティブ 45 万 m2 の工場用地の供与
周辺道路のアスファルト舗装工事
10 年間にわたり商品流通サービス税 ICMS の免除
不動産税 IPTU の免除
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メーカー Sany
投資内容 サンパウロ州ジャカレイ市に新工場建設
投資金額2 憶ドル
直接雇用約 1000 人
インセンティブ 必要な認可取得に当たりジャカレイ市がサポートを行う
周辺道路の整備
排水設備の整備
不動産税 IPTU の採用従業員数に応じた減免
メーカー XCMG
投資内容 ミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市に合弁で工場を建設
投資金額2 憶ドル
直接雇用600 人
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS の減免
いくつかの市税の免除
工場用地 80 万 m2 の一部(225 万 m2)をポウゾアレグレ市が供与
(出所新聞報道等から編集)
なお以下をはじめとする政府関係諸機関がブラジルへの投資に対する相談を受け付けている
INVESTE SAtildeO PAULO (サンパウロ州政府投資誘致機関)
httpwwwinvestespgovbr
INVESTE RIO (リオデジャネイロ州政府投資誘致機関)
httpwwwinvesteriocombr
SUFRAMA (マナウスフリーゾーン監督庁)
httpwwwsuframagovbr
Apex-Brasil (ブラジル輸出投資振興庁)
httpwwwapexbrasilcombrportal
RENAI (国家投資情報ネットワーク)
httpwwwmdicgovbrsistemas_webrenai
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26建設機械価格例
出所(1) MF Rural wwwmfruralcombr
(2) Web Pesados wwwwebpesadoscombr
(3) Edmaq ndash Maacutequinas e Equipamentos wwwedmaqcombr (4) Mercado Livre wwwmercadolivrecombr
(注) 本データは上記 WEB 内で調査時点(2012 年 3 月)表示された販売提示価格を一覧したものであり
実際の売買価格と相違する場合がありますまた実際の仕様や使用状況などの確認は行ってません
機種 年式 メーカー モデル 値段 出所クローラーショベル 2007 CATERPILLAR 345 33000000R$ 2クローラーショベル 2007 HYUNDAI 250-LC 25000000R$ 2クローラーショベル 2008 JCB JS-200-LC 27000000R$ 2クローラーショベル 2008 KOMATSU PC200 28000000R$ 2クローラーショベル 2008 KOMATSU PC300 35000000R$ 2クローラーショベル 2008 NEW HOLLAND E130 SRLC 10000000R$ 3クローラーショベル 2009 HYUNDAI R-210-7 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 CATERPILLAR 312 20000000R$ 2クローラーショベル 2010 CATERPILLAR 245 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 DOOSAN DX-180 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 HYUNDAI ROBEX210 32500000R$ 2クローラーショベル 2011 SANY SY210C 39000000R$ 2クローラードーザ― 2010 KOMATSU D-65 32000000R$ 2クローラードーザ― 2010 KOMATSU D-60 32000000R$ 2クローラードーザ― 新車 XUANHUA SD6G 39000000R$ 1クローラードーザー 2008 CATERPILLAR D8T 120000000R$ 2バックホーローダー 2008 CATERPILLAR 416-E 15000000R$ 2バックホーローダー 2008 JCB 3CX 15500000R$ 2バックホーローダー 2008 VOLVO L150 29000000R$ 4バックホーローダー 2009 JCB 3-C 14500000R$ 2バックホーローダー 2010 CASE 580M 18500000R$ 2バックホーローダー 2010 JCB 4CX 21000000R$ 2バックホーローダー 2010 NEW HOLLAND LB-90 15000000R$ 2バックホーローダー 2011 CASE 580 20500000R$ 2バックホーローダー 2011 JCB 3-C 15990000R$ 2バックホーローダー 2011 SHANDONG W230-25 15400000R$ 2バックホーローダー 新車 YANMAR CBL40 4X4 TURBO 15500000R$ 1ホイールローダー 2008 CASE W20E 20000000R$ 2ホイールローダー 2008 CASE 621D 26000000R$ 3ホイールローダー 2008 HYUNDAI HL740-7 20000000R$ 2ホイールローダー 2008 JCB 426-ZX 19000000R$ 2ホイールローダー 2009 CATERPILLAR 938 36500000R$ 2ホイールローダー 2009 SHANDONG CL936 19000000R$ 3ホイールローダー 2010 HYUNDAI HL757-7 26000000R$ 2ホイールローダー 2010 LONKING 835 8500000R$ 2ホイールローダー 新車 CHANGLIN 937H 16500000R$ 1ホイールローダー 新車 LIUGONG CLG835 20800000R$ 1ホイールローダー 新車 XUANHUASHANDONG ZL30 19000000R$ 1ホイールローダー 新車 YADONG YG918 11500000R$ 1ホイールローダー 新車 YANMAR V4-6 4X4 13500000R$ 1モーターグレーダー 2006 CATERPILLAR 120H 32000000R$ 2モーターグレーダー 2007 CATERPILLAR 12-H 47000000R$ 2モーターグレーダー 2011 LIUGONG 416 33000000R$ 2モーターグレーダー 新車 LYUTONG PY165C-2 33000000R$ 1小型ショベル 2011 YUCHAI YC18 6000000R$ 4小型ローダー 2008 BOBCAT S185 5500000R$ 4小型ローダー 2008 CASE 420 7000000R$ 2小型ローダー 2010 CASE 410 7500000R$ 2小型ローダー 2010 CATERPILLAR 232-B 7500000R$ 2小型ローダー 2010 VOLVO MC70B 8000000R$ 2小型ローダー 2012 CASE SR175 8000000R$ 2油圧ショベル 2007 HYUNDAI R210LC7 22000000R$ 4油圧ショベル 2009 NEW HOLLAND E-50 13000000R$ 2油圧ショベル 2010 CATERPILLAR 225 34000000R$ 2油圧ショベル 2012 YUCHAI YC230LC 39000000R$ 4油圧ショベル 新車 JCM JCM9210 38000000R$ 1油圧ショベル 新車 JONYANG JY230E 38000000R$ 1
87 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
272016 年までのインフラ投資予測
Sobratema はブラジル全国で行われているあるいは今後行われる予定のインフラ投資案件に関する
調査結果を 2011 年 10 月に発表
調査結果によると 2011 年から 2016 年に 12265 件のインフラ関連投資が計画されている
この数字は 2010 年に行われた前回調査の 9550 件を 285上回るものとなっている
金額ベースでは 2010 年の 12 兆レアルが 2011 年には 148 兆レアルへ 213の上方修正が行われた
石油天然ガス開発港湾整備ワールドカップオリンピック関連都市交通整備関連のプロジェ
クトの増加が全体の数字の押し上げている
交通セクターではサンパウロ~リオ間で検討が進められている高速鉄道プロジェクト単独で交通セク
ターの投資見込金額の 10に相当する 346 億レアルが見込まれている
9550
12265
-
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
2010年 2011年
1220
1480
-
200
400
600
800
1000
1200
1400
1600
2010年 2011年
複数地域にまたがるもの
79 工事
660 億レアル
ブラジル全体の 45
北部地域
1341 工事
890 億レアル
ブラジル全体の 60
北東部地域
4775 工事
3450 億レアル
ブラジル全体の 233
中西部地域
1234 工事
450 億レアル
ブラジル全体の 30
南部地域
1591 工事
1000 億レアル
ブラジル全体の 68
南東部地域
3238 工事
8350 億レアル
ブラジル全体の 564
インフラ工事件数推移 インフラ投資金額推移(単位10憶レアル)
北部
北東部
中西部
南東部
南部
出所Sobratema 2011
88 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
地域別にはサンパウロおよびリオ市が含まれる南東部地域への投資が全体の投資金額の 50以上が
占めている
工事件数は北東部地域が全体の約 40を占めているがその約 70が衛生関連の工事となっている
出所Sobratema
燃料 石油ガスアルコールバイオ燃料その他
エネルギー 発電送電配電その他
住宅 都市整備住宅その他
ホテルリゾート ホテル関連工事
工業 工場倉庫物流センターその他
スポーツ サッカースタジアム等のスポーツ会場オリンピック公園その他
衛生 給水排水下水その他
ショッピング 主要ショッピングチェーンからヒアリング
運送都市交通 道路鉄道港湾水運地下鉄都市交通空港その他
1341
4774
1234
3239
1591
79
北部
北東部
中西部
南東部
南部
複数地域
0 1000 2000 3000 4000 5000 6000
89
344
45
836
100
66
- 200 400 600 800 1000
北部
北東部
中西部
南東部
南部
複数地域
300
1136
750
7390
301
81
2119
56
59
73
- 2000 4000 6000 8000
燃料
運送都市交通
エネルギー
衛生
工業
ホテルリゾート
住宅
その他
スポーツ
ショッピング
679
343
182
85
83
51
17
15
14
10
- 200 400 600 800
燃料
運送都市交通
エネルギー
衛生
工業
ホテルリゾート
住宅
その他
スポーツ
ショッピング
地域ごとの
インフラ工事数
合計12265 件
地域ごとインフラ
投資金額
(単位10憶レアル)
合計148 兆レアル
セクターごとの
インフラ工事数
合計12265 件
セクターごとインフラ
投資金額
(単位10憶レアル)
合計148 兆レアル
サンパウロ市および周辺都市におけるビル建設工事現場
89 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
28成長促進プログラム(PAC2)
2007 年 1 月に雇用拡大所得増加生活水準向上を目的としてブラジル政府は「成長促進プロ
グラム(PAC)」を発表した
PAC の柱は水力発電ダム港湾高速道路空港等の建設や拡張など官民両面からの大規模なイン
フラ整備への投資で対象期間は 2007 年~2010 年総額 6460 億レアル(約 29 兆円)の投資を計画
2010 年 3 月には第二段階にあたる PAC2 の計画が発表され2011~2014 年のインフラ投資総額は
9550 億レアル(約 430 兆円)2015 年以降の投資額は 6314 憶レアル(約 284 兆円)併せて 16 兆レ
アル(約 71 兆円)の投資が計画されている
PAC2 ではエネルギーや運輸交通などのインフラ投資に加え低所得者への住宅整備など社会分野
にも重点を置いている
PAC および PAC2 の分野別投資金額(単位憶レアル)
PAC
期間 2007年-2010年 2011年-2014年 2015年以降
2950R$ 4616R$ 6269R$
(約133兆円) (約208兆円) (約282兆円)
2550R$ 3889R$ -
(約115兆円) (175兆円) -
960R$ 1045R$ 45R$
(約43兆円) (約47兆円) (約03兆円)
6460R$ 9550R$ 6314R$
(約290兆円) (約430兆円) (約284兆円)
PAC2
エネルギー
社会都市
運輸交通
合計
出所ブラジル政府資料等 (BRL=45 円で換算)
サンパウロ市内のビル建設工事現場
90 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
29ワールドカップサッカースタジアム
2014 年のサッカーワールドカップはブラジル中の 12 の都市で開催される
スタジアムの建設補修費用に加えてワールドカップの開催に向けてモノレール地下鉄空港な
どのインフラの整備など約 330 億レアル(約 14 兆円)の投資が行われる予定となっている
また2016 年にリオデジャネイロで開催される夏季オリンピックに対し市内のインフラ整備のほ
か他の主要都市とを結ぶ道路や鉄道空港港湾などのインフラ整備などに対し約 221 億レアル
(約 09 兆円)の予算が必要とブラジル政府では試算している
httpwwwportaltransparenciagovbrcopa2014
Belo Horizonte(MG) Brasiacutelia(DF)
Cuiabaacute(MT)
Fortaleza(CE) Manaus(AM)
Natal(RN)
Porto Alegre(RS)
Recife(PE)
Rio de Janeiro(RJ)
Salvador(BA)
Satildeo Paulo(SP)
ワールドカップで開幕戦が開催される予定の
サンパウロ市のサッカー場建設風景
(2012 年 1 月撮影)
0
改修中のエスタジオパレストライタリアサッカー場
(サンパウロ市2012年 1月撮影)
91 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
進出を検討中のメーカー
Dimler Great Wall Jagar Land Rover KIA
30自動車メーカーの設備投資動向
好調な国内の自動車販売を背景に多くの自動車メーカーが新規投資を行っている
メーカー 投資金額
R$milion 投資期間
増産
キャパ
2011 年
販売台数
Fiat 7000 2011-2015 350000 754212
VW 6200 2010-2014 160000 698326
Ford 4500 2010-2014 50000 313990
GM 5000 2009-2012 150000 632102
Hyundai 1000 2011-2013 150000 114861
Renault 1000 2010-2012 194283
Peugeout Citroen 1400 2010-2012 70000 85820
Toyota 1000 2010-2012 70000 99200
JAC Motors 960 2011-2014 100000 23747
Chery 640 2011-2015 170000 21682
出所Valor Econocircmico 紙全国自動車製造者協会(Anfavea)等から J2B Consulting 作成
2011 年にブラジルは 5 年連続で過去最高となる 363 万台の販売を記録
KPMG の予測では 2016 年には中国および米国に次いで世界で第三位の自動車市場に
2026 年には現在の二倍となる 720 万台を販売すると予測している
1601 1479 1429 1579 1715
1928
2463
2820 3141
3515 3633
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
日産(2014 年)
ヘゼンデ市(RJ)
トヨタ(2012 年)
ソロカバ市(SP)
Hyundai(2012 年)
ピラシカーバ市(SP)
Chery(2013 年)
ジャカレイ市(SP)
スズキ(2012 年)
イトゥンビアーラ市(GO)
Fiat(2014 年)
ゴイアーナ市(PE)
JAC Motors(2012 年)
カマサリ市(BA)
DAF(2013 年)
ポンタグロッサ市(PR)
括弧内は
工場完成予定年
BMW
ジョインビレ市(SC)
出所全国自動車製造者協会(Anfavea) 単位千台
92 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
312012 年のブラジル国内で開催予定の主な建設機械関連展示会スケジュール
開催期間 会場 展示会名
42-4 サンパウロ市 Brazil Road Expo 2012 httpwwwbrazilroadexpocombr
道路建設関連の展示会
529-62 サンパウロ市 MampT Expo 2012 httpwwwmtexpocombr
()下記参照
81-4 ポルトアレグレ市 Construsul httpwwwfeiraconstrusulcombrconstrusul httpwwwexpomaquinascombr
ブラジル南部地域最大の建設業界展示会
建設機械の展示会も同時開催される
814-17 ベロオリゾンテ市 Equipo Mining 2012 httpwwwequipominingcombr
マイニング関連の展示会
115-8 ベレン市 Exposibram http wwwexposibramorgbrmensagempubbemvindophptipo=0
アマゾン地域の鉱物分野の展示会
829-31 サンパウロ市 Concrete Show South America 2012 httpwwwconcreteshowcombr
コンクリート業界に関する展示会
910-14 リオデジャネイロ市 Expomam 2012 httpwwwabramanorgbr
メンテナンス業界関連の展示会
1024-27 クリチーバ市 Infracon httpwwwmanutencaoesuprimentoscombr
インフラおよび建設工事関連展示会
()MampT Expo 2012
ブラジルで開催される建設機械関連の最大のイベント2009 年以来の開催で今回が 8 回目
約 480 社が出展し920 社の製品の展示が行わる予定
前回 2009 年の 42000 人を上回る 45000 人の来場者を見込んでいる
ブラジルの建設機械市場
2012年 3月発行
著作発行 日本貿易振興機構(ジェトロ) 海外調査部
107-6006 東京都港赤坂 1-12-32 アーク森ビル 6階
Copyright copy 2012 JETRO All rights reserved 禁無断転載
1 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
目 次
1ブラジル経済概況 2
2ブラジルの建設機械市場2011 年までの販売状況と 2012 年の販売予測 6
3建設機械関連業界団体 7
4主要機種ごとの販売会社 10
5主要機種の取扱会社と取扱種類 11
6ブラジルの建設機械業界統計 14
7主要機種ごとの生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移 18
8建設機械の市場保有台数推移の予測 23
9工場所在地の分布 24
10主な建設機械メーカーのブラジル市場への参入時期 26
11最近の主な新規投資案件 27
12地域別の投資案件 29
13サンパウロ州内の投資案件 30
14サンパウロ州周辺地域の投資案件 31
15企業ごとの概要 32
16主な建設機械企業と会社 HP 71
17ブラジル国内のパーツメーカー 72
18販売ディストリビューター 73
19建設機械レンタル 74
20建設機械の輸入動向 75
21建設機械の輸入に関わる税金 78
22Finame ファイナンス制度 80
23販売金融会社 82
24その他建設機械メーカーの販売金融面での取り組み 83
25投資インセンティブ 84
26建設機械価格例 86
272016 年までのインフラ投資予測 87
28成長促進プログラム(PAC2) 89
29ワールドカップサッカースタジアム 90
30自動車メーカーの設備投資動向 91
312012 年のブラジル国内で開催予定の主な建設機械関連展示会スケジュール 92
本報告書はジェトロサンパウロ事務所が J2B Consulting に委託して実施
注) 本文中の記載の金額は特に注釈を入れたもの以外は新聞等で公表された金額を使用しております
なお2012 年 1 月末時点での為替レートは下記の通りです(ブラジル中央銀行公示売値)
BRL=7641 円
USD=BRL17509
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1ブラジル経済概況
GDP 成長率
2010 年のブラジルの GDP は21 兆ドルで世界第7位
2011 年の公式数値は現在集計中だがイギリスを抜いて世界第 6 位になると予測されている
ただし2011 年中期以降景気の減速感が強まっており2011 年の経済成長率は 3に達しないと
の見方が広がっている
名目 GDP 額
2011 年のブラジルの名目 GDP は暫定値で 25 兆ドル対前年比で 205の増加と予測されている
2002 年と比較するとドルベースで 5 倍以上に成長している
2001 年が 11 位であった国別順位は 2011 年にイギリスイタリアカナダメキシコを追い抜き世
界第 6 位まで上昇
2001 年 2011 年 2027 年
1 位 米国 米国 中国
2 位 日本 中国 米国
3 位 ドイツ 日本 インド
4 位 英国 ドイツ ブラジル
5 位 フランス フランス 日本
6 位 中国 ブラジル ドイツ
7 位 イタリア 英国 ロシア
8 位 カナダ イタリア フランス
9 位 メキシコ ロシア 英国
10 位 ブラジル
(11 位) インド カナダ
43
13
27
11
57
32 40
61
52
-03
75
30
-10
00
10
20
30
40
50
60
70
80
00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
645 554 504 554 664882
10891367
1651 1626
2144
2518
0
500
1000
1500
2000
2500
3000
00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 単位 2011 年データは暫定値
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 単位US10 憶ドル 2011 年データは暫定値
Economist Intelligence Unit の予測では 2027 年には日本およびフラ
ンスを抜き世界 4 位の経済大国になると予測
2011 年から 2030 年までの GNP 平均成長率は 39と予測これは
中国の 57インドの 66には务るものの米国(24)日本
(09)ドイツ(18)ロシア(33)の平均成長率を上回りブラ
ジルが過去 25 年間で記録した平均成長率 29も上回る成長を遂げ
ると予測している
出所Economist Interigence Unit データ
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名目 GDP 予測
Economist Intelligence Unit の予測では 2020 年のブラジルの GDP は 2010 年の 2 倍以上の 43 兆ドル
に拡大すると予測日本の GDP との比較では約 23 まで格差は縮小するものとみている
一人当り GDP 推移
拡大する中間層の個人消費の伸びがブラジル経済の牽引役となっている
2010 年の名目 GDP 総額に占める個人消費の比率は 606輸出は 112であり内需主導型の経
済構造となっている
一人当りの GDP は 2010 年に 1 万ドルを超え2011 年には 2002 年の約 4 倍に増加している
また2010 年のブラジルの一人当りの GDP は米国の 23に相当するがEconomist Intelligence
Unitha は 2030 年までに米国の 13 程度までその差を縮小させるものと予測している
基本金利(Selic)の推移
2008 年の金融危機発生により落ち込んだ国内消費の刺激策として金融危機発生前に 1375だった基
本金利を 875まで段階的に切り下げていった政府の柔軟な金融政策の効果もあり国内消費が拡
大ブラジルは他の地域に比較しいち早く金融危機の影響を脱することに成功した
しかし景気が過熱気味とみた政府は金融緊縮策に方向転換し 2011 年 7 月までに 125まで基本金
利を引上げたがその後の欧州の金融不安による先行き不透明感への対応として金利の引き下げモー
ドに再び入り金融緩和策の方向に転換している2012 年の基本金利は再び1桁台に入ると予測され
ている
2124 25 26 28 30 32
3538 40
43
00
10
20
30
40
50
10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年
3766 3186 2861 3097 36654812
58677283
8707 8490
11094
12917
0
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
1725
1125 1375
875
1250 1050
0
5
10
15
20
19
12
00
6
93
20
06
2
04
20
06
1
62
00
6
20
72
00
6
31
82
00
6
19
10
20
06
3
01
12
00
6
25
12
00
7
83
20
07
1
94
20
07
7
62
00
7
19
72
00
7
69
20
07
1
81
02
00
7
61
22
00
7
24
12
00
8
63
20
08
1
74
20
08
5
62
00
8
24
72
00
8
11
92
00
8
30
10
20
08
1
11
22
00
8
22
12
00
9
12
32
00
9
30
42
00
9
11
62
00
9
23
72
00
9
39
20
09
2
21
02
00
9
10
12
20
09
2
81
20
10
1
83
20
10
2
94
20
10
1
06
20
10
2
27
20
10
2
92
01
0
21
10
20
10
9
12
20
10
2
01
20
11
3
32
01
12
14
20
11
96
20
11
21
72
01
11
92
01
12
01
02
01
11
12
20
11
17
01
20
12
中国 2444
米国 2135
インド 721
日本 658
ブラジル 434
2020 年の GDP
上位 5 ヵ国の予測
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 単位US ドル 2011 年データは暫定
出所Economist Interigence Unit データ 単位US 兆ドル
出所ブラジル中央銀行 単位
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インフレ率の推移
かつては年間 2500に達したハイパーインフレは 1994 年にスタートした金融政策「レアルプラン」
により鎮静化この数年間はインフレターゲットの年間 45plusmn2の範囲の中にコントロール
インフレの収束が中間層の拡大と個人消費の増加に寄与している
ドル-レアル為替レート推移
ブラジル国内のポジティブなマクロ経済環境により海外から大量の資金が流入しておりブラジル通
貨高を招いている通貨高は海外からの輸入の増大と国内製造製品の輸出競争力の低下をもたらして
いる
失業率の推移
2011 年 12 月の 6 大都市圏の失業率が現方式になって最低の 47まで低下2011 年の平均は 60
労働者党(PT)のルーラ前大統領の政権が発足した 2003 年当時の失業率の半分以下にまで低下
0
500
1000
1500
2000
2500
3000
81年
82年
83年
84年
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86年
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91年
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99年
00年
01年
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03年
04年
05年
06年
07年
08年
09年
10年
11年
092 100 108 116
181 183
235
292308
293
243218
195 183200
176 167
0
05
1
15
2
25
3
35
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
126 124115
99 10093
79 82
6760
0
2
4
6
8
10
12
14
02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
出所国際通貨基金(IMF)ブルームバーグ等から作成 単位
出所ブラジル中央銀行 レアル年平均為替レートの推移(対 US ドル)
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 年平均失業率(単位)
5 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
外貨準備高および対外債務の推移
過去に大幅な対外債務に苦しんだブラジルであるが2007 年には対外債権(外貨準備高海外融資等)
が対外債務を上回り純債権国に転じている
ブラジルと日本の耐久消費市場規模の比較(2010 年)
海外直接投資アンケート結果
国際協力銀行(JBIC)が製造業で原則として海外現地法人を 3 社以上有する企業に対して行った調査で
は中期的(今後 3 年程度)有望事業展開先国地域としてブラジルは 2004 年の 13 位から 5 位にまで
順位を上げている
中期的(今後 10 年程度)有望事業展開先国地域としてはブラジルはインド中国に次ぐ 3 位に挙げら
れている
出所国際協力銀行「わが国製造企業の海外事業展開に関する調査報告」から J2B Consulting が編集
0
50000
100000
150000
200000
250000
300000
350000
4000001
99
0
19
91
19
92
19
93
19
94
19
95
19
96
19
97
19
98
19
99
20
00
20
01
20
02
20
03
20
04
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05
20
06
20
07
20
08
20
09
20
10
20
11
対外債務 外貨準備高
ブラジル 日本
テレビ 1150万台 2519万台
パソコン 1370万台 1044万台
デジタルカメラ 432万台 1067万台
DVDプレーヤー 441万台() 628万台
携帯電話 4800万台 3615万台
自動車 3515万台 496万台()
オートバイ 180万台 38万台
() 軽自動車含む
出所各種報道業界団体発表値などよりJetroが集計
() 国産のみ輸入分は除く
順位 2010年 2011年
1 インド インド
2 中国 中国3 ブラジル ブラジル
4 インドネシア ベトナム
5 ベトナム ロシア
6 タイ インドネシア7 ロシア タイ
8 米国 米国
9 メキシコ マレーシア
10 マレーシア 台湾
出所ブラジル地理統計院(IBGE)および応用経済研究所(IPEA) 単位US100 万ドル
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2ブラジルの建設機械市場2011 年までの販売状況と 2012 年の販売予測
2011 年までの国内販売状況
ブラジルの建設機械業界に関するデータ収集や広報会員企業間の情報交換などを行う業界団体
Sobratema(ブラジル設備メンテナンステクノロジー協会)による集計では 2011 年の建設重機械(イエ
ローライン)の販売台数は約 30000 台で対前年で 93増加した
ホイールローダーが対 2010 年で同数の販売に留まったが2009 年との比較では 2 倍を超す販売を記
録している
機種別ではコンパクトローラーが対前年でマイナスの販売に終わったが2009 年との比較では 47
の増加となっている
その他の機種はすべて前年比でプラスの販売となっている
ハイウェイトラックは前年比+27と大幅な増加になっているが2012 年からの排ガス規制強化に対
する駆け込み需要によるもので1 万台以上の販売増加につながった
2012 年の国内販売予測
政府は現在インフレ再燃防止を目的に財政健全化に取り組んでおりインフラ関連で予定されてい
た工事への財政支出の一部凍結を図っており多くの工事の進行が遅れている一方で 2012 年は 4
年に一度の市長選挙が全国で行われることから選挙運動の時期に合わせて公共工事も増加するとみら
れている財政支出が計画通りに進めば建設機械の販売押し上げが期待される
2012 年 2 月における政策金利 (Selic) は 1050だが 2012 年中に 9台までの更なる引下げが予想され
ている金利の引下げが実行されればファイナンスによる購入を後押しするものと考えらる
これらの要因などから 2012 年の建設重機械 (イエローライン) の販売は 2011 年と同程度の 10の伸び
を予測
出所Sobratema2012 年データは予測値
2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 1110 2012年() 1211
ドーザー 300 440 800 550 1100 1200 91 1350 125
油圧ショベル 5400 6300 167 7000 111
ミニショベル 400 850 1125 1100 294
ホイールローダー 1660 2750 3200 2450 5100 5225 25 5750 100
スキッドステアローダー 650 2200 1200 2500 3300 320 3600 91
モーターグレーダー 610 1000 1250 1250 2300 2300 00 2500 87
バックホーローダー 3140 3410 5200 4650 7700 8150 58 8950 98
コンパクトローラー 340 480 1300 1500 2540 2200 -134 2300 45
オフハイウェイトラック 70 100 130 50 135 170 259 105 -382
その他 760
建設重機械 (イエローライン )
小計 (A) 8130 11700 18580 14550 27175 29695 93 32655 100
可搬式コンプレッサー 1000 1200 1420 1400 1800 2200 222 2640 200
クレーン 30 100 130 200 350 350 00 300 -143
タワークレーン 150 250 360 400 500 700 400 800 143
高所作業車 1210 2750 900 3200 3700 156 4250 149
テレハンドラー 300 150 700 1200 714 1320 100
ホイールトラクター 1120 2390 3390 2160 3410 3050 -106 3200 49
その他建設機械小計 (B) 2300 5150 8350 5210 9960 11200 124 12510 117
建設機械合計= (A)+ (B) 10430 16850 26930 19760 37135 40895 101 45165 104
ハイウエイトラック(C) 26550 17700 24000 21600 34100 43400 273 43400 00
総合計= (A)+ (B)+ (C) 36980 34550 50930 41360 71235 84295 183 88565 51
1250 2870 4500 2900
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3建設機械関連業界団体
ABIMAQ (Associaccedilatildeo Brasileira da Induacutestria de Maacutequinas e Equipamentos)
ブラジル機械装置工業会
各種機械設備メーカーが加入する業界団体
ABIMAQ の配下に分化協議会が設置されており建設機械関連企業は CSMR(Cacircmara Setorial de
Maacutequinas Rodoviaacuterias ロードマシーン分化協議会)に加盟
ABIMAQ に加盟するには審査が必要であり製造メーカーであること30以上の国産部品を使用し
ていることが一つの目安となっている輸入販売会社や組立製造のみを行う企業は原則加盟が認め
られていない
CSMR では会員間で新技術や規格の協議を行ったり製造販売データの交換集計を行っている
CSMR には下記の 35 社が加盟している2011 年~2013 年会期は Komatsu が会長企業を務めている
日系進出企業では Komatsu の他に Yanmar が加盟
ABIMAQ ブラジル機械装置工業会 HP httpwwwabimaqorgbr CSMR ロードマシーン分化協議会 HP httpwwwcamarasorgbrsiteaspxHome-CSMR
(ともにポルトガル語のみ)
会長企業 Komatsu do Brasil Ltda
副会長企業 Caterpillar Brasil Ltda Ciber Equipamentos Rodoviaacuterios Ltda Randon Veiacuteculos Ltda Liebherr Brasil Guindastes e Maq Operat Ltda Volvo do Brasil Veiacuteculos Ltda Terex Cifali Equipamentos Ltda CNH Latin America Ltda
会員企業 ARGOS GUINDASTES INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO SA Site httpwwwargosguindastescombr
Tel (51)3662-7728 BETOMAQ INDUSTRIAL LTDA Site httpwwwbetomaqcombr
Tel (11)2117-9988 BRM-ASSISTTEacuteCNICA DE GUINDASTE E ESCAVADEIRA LTDA Tel (81)3428-5001 CATERPILLAR BRASIL LTDA Site wwwcaterpillarcombr
Tel (19)2106-2100 CIBER EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwcibercombr
Tel (51)3364-9200 CIBI-COMPANHIA INDUSTRIAL BRASILEIRA IMPIANTI Site httpwwwcibicombr Tel (12)3627-4000 CMV-CONSTRUCcedilOtildeES MECAcircNICAS LTDA Site httpwwwcmvcombr
Tel (51)3041-6633 CNH LATIN AMERICA LTDA Site httpwwwcnhcom
Tel (11)2126-2280 CONISHI MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwconishicombr
Tel (17)3522-8836
8 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
DYNAPAC BRASIL INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwdynapaccom
Tel (15)3412-7500 GASCOM EQUIPAMENTOS INDUSTRIAIS LTDA Site httpwwwgascomcombr
Tel (16)2105-3622 GUITON INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO DE EQUIPAMENTOS HIDRAacuteULICOS LTDA Site httpwwwguitoncombr
Tel (19)3421-3541 ICON MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS SA Site httpwwwicon-sacombr
Tel (48)3431-1800 IMAP SAINDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO Site wwwimapcombr
Tel (51)3662-8500 IMPACTO INDUacuteSTRIA DE IMPLEMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwimpactobrasilcombr Tel (14)3623-9444 JCB DO BRASIL LTDA Site httpwwwjcbcom
Tel (15)2101-1214 JOSEacute MURIacuteLIA BOZZA COMEacuteRCIO E INDUacuteSTRIA LTDA Site httpwwwbozzacom
Tel (11)2179-9966 KOMATSU DO BRASIL LTDA Site httpwwwkomatsucombr
Tel (11)4745-7000 LENCcedilOacuteIS EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site wwwlencoisequipamentoscombr
Tel (14)3264-4400 LIEBHERR BRASIL GUINDASTES E MAacuteQSOPERATRLTDA Site httpwwwliebherrcombr
Tel (12)3128-4200 MADAL PALFINGER SA Site httpwwwmadalpalfingercom
Tel (54)3026-7000 MANOS IMPLEMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwmanosimplementoscombr
Tel (49)3566-1426 MULTIFORCcedilA INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA ME Site httpwwwmultiforcacombr
Tel (19)3857-9772 PHD GUINDASTES LTDA Site httpwwwphdguindastesindbr
Tel (54)3535-1433 PPL INDUacuteSTRIA DE REBOQUES LTDA Site httpwwwpplindbr
Tel (51)3451-5213 PROMAacuteQUINAS INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Tel (21)2471-2363
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PROTON PRIMUS MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS LTDA Tel (21)2696-9990 RANDON VEIacuteCULOS LTDA
Site httpwwwrandon-veiculoscombr Tel (54)3209-2400 TDB DO BRASIL INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwtdbbrasilcombr
Tel (11)5562-0144 TEREX CIFALI EQUIPAMENTOS LTDA Site httpwwwterexrbcombr Tel (51)2125-6677 TKA GUINDASTES INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwtkaguindastescombr
Tel (54)3292-4102 VOLVO DO BRASIL VEIacuteCULOS LTDA Site httpwwwvolvocombr Tel (41)3317-8111 WEBER MASCHINENTECHNIK DO BRMAacuteQSP CONSTRLTDA Site httpwwwwebermtcombr
Tel (51)3587-3044 YANMAR SOUTH AMERICA INDUacuteSTRIA DE MAacuteQUINAS LTDA Site httpwwwyanmarcombr
Tel (19)3801-9200 ZUMACH EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwzumachcombr Tel (27)3200-8922
SOBRATEMA (Associaccedilatildeo Brasileira de Tecnologia para Equipamentos e Manutenccedilatildeo)
ブラジル設備メンテナンステクノロジー協会
httpwwwsobratemaorgbr
ブラジルの建設機械関連企業が加盟する業界団体建設機メーカー輸入業者販売会社パーツメ
ーカー金融機関レンタル業者建設会社ゼネコン等が加盟
建設機械業界に関するデータ収集や広報会員企業間の情報交換などを行う建設機械の展示会
MampT Expo も主催する
Sobratema 主催のセミナー風景
(2011 年 12 月於サンパウロ)
Sobratema が発行する建設機械業界誌
(それぞれ月刊)
10 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
4主要機種ごとの販売会社
それぞれの機種について以下の企業の製品がブラジル市場で販売されている
ただし記載した企業以外にも多くの企業が建設機械市場に新規参入している
ltgtは Finame ファイナンス
(後述)の対象機種を取扱う場合
ltgtはそれ以外の場合
(輸入販売国産部品 60以下
の製造販売の場合等)
油圧ショベ
ル
小型ショベ
ル
小型ローダ
ー(スキッドステア)
モーターグ
レーダ
ー
ホイールロ
ーダー
バックホー
ローダ
ー
クローラー
ドーザ
―
ホイールド
ーザー
コンパクト
ローラ
ー
ハイウエイ
トラッ
ク
Agrale
Bobcat
Case
Caterpillar
John Deere
Doosan Infracore
Dynapac Group
Foton
Hamm
Hyundai
JCB
Komatsu
Liebherr
LiuGong
Lonking
Massey Ferguson
New Holland
Randon
Sany
SDLG
SEM
Shantui
Sunward
Terex
Valtra
Volvo Construction
XCMG
XGMA
Yanmar
Yuchai
Yutong
Zoomlion
( 出所Sobratema 資料より J2B Consulting 作成)
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5主要機種の取扱会社と取扱種類
油圧ショベル (稼働重量 11 t 70 t)
小型ショベル (稼働重量 2500 kg 8000 kg)
CASE
CATERPILLAR
DOOSAN
FOTON
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SANY
SUNWARD
VOLVO
XGMA
YUCHAI
ZOOMLION
BOBCAT `
CARTER
CATERPILLAR
FOTON
HYUNDAI
KOMATSU
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SANY
SUNWARD
TEREX
VOLVO
YANMAR
YUCHAI
90003000 4000 5000 6000 7000 8000
0 20 30 40 50 60
12 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
ホイールローダー
(バケット容量 15 msup3 45 msup3)
小型ローダー
(積載能力 500 kg 1500 kg)
クローラ式ドーザー (馬力 80 HP 400 HP)
ホイールドーザー (馬力 80 250 CV)
CASE
CATERPILLAR
DOOSAN
FOTON
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
PWM
SDLG
SEM
TEREX
VOLVO
XGMA
YUTONG
400
BOBCAT
CAMS MACCHINE
CASE
CATERPILLAR
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SUNWARD
TEREX
VOLVO
1000 1800
360
CATERPILLAR
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
NEW HOLLAND
SHANTUI
ZOOMLION
300200
AGRALE
CASE IH
JOHN DEERE
MASSEY
FERGUSON
NEW HOLLAND
VALTRA
250200 150 100 50
01 02 03 04 05 06
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バックホーローダー (馬力 70 HP 110 HP)
モーターグレーダー (馬力 130 HP 250 HP)
( 出所Sobratema データより J2B Consulting 作成)
70 90 110
CASE
CATERPILLAR
DIGG
FOTON
JCB
KOMATSU
LIUGONG
MASSEY FERGUSON
MOVITER
NEW HOLLAND
RANDON
TEREX
VOLVO
XGMA
YUTONG
13
CASE
CATERPILLAR
FOTON
KOMATSU
LIUGONG
NEW HOLLAND
SANY
VOLVO
XCMG
XGMA
ZOOMLION
230 250210170 19050
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6ブラジルの建設機械業界統計
ブラジル国内での生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移
() Abimaq(ブラジル機械装置工業会)の会員企業のデータをベースにしており輸入販売会社等の
Abimaq 非加盟企業のデータは反映していない
lt生産gt
2008 年は金融危機の発生により 9 月以降の生産ペースが減速するも年間では過去最高を記録しかし
輸出地域の経済回復の遅れと先行き不透明感を理由に設備投資が控えられたことから 2009 年の生産台
数は 2008 年比で45の大幅な減尐となった
2010 年は国内市場での販売回復に支えられ2009 年の 2 倍を超す建設機械が製造され2010 年2011
年と続けて過去最高の生産台数を記録している
lt販売gt
国内の販売台数は金融危機が発生した 2009 年も対前年8と小幅な減尐に留まった2010 年には
2009 年比で 60の販売の伸びを記録2011 年と引き続き過去最高の販売台数記録を更新している
2011 年の国内販売台数は 2001 年と比べると 43 倍に増加している
lt輸入機械販売gt
2011 年の販売台数に対する輸入機械の販売台数は約 13となっている2001 年の 7と比べると輸入
機械の販売割合は倍増台数ベースでは 8 倍に増加している
ただしAbimaq に非加盟の輸入販売会社の台数を考慮すると輸入機械は割合台数ともに更に大きく増
加していると推測される
lt輸出gt
生産台数に占める輸出の割合は 2003 年までは 30~40を推移していたが2004 年以降 60台に増
加したしかし金融危機の発生した 2008 年には 40台2009 年には 20台まで低下2011 年も約
30に留まっている金融危機以降の輸出先地域の景気回復の遅れとブラジル通貨高による輸出競争
力の低下により 2011 年に至るも輸出台数はピーク時のレベルまで回復していない
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
輸入機販売
対象機種およびメーカー
ブルドーザー CaterpillarKomatsuNew Holland
バックホーローダー CaseNew HollandCatepillarAgcoRandonJCBVolvoTerex
ホイールローダー CaterpillarCaseNew HollandKomatsuVolvoJCB
油圧ショベル CaseCaterpillarNew HollandKomatsuVolvoBobcatJCBYanmarTerex
モーターグレーダー CaterpillarNew HollandCaseKomatsu
コンパクトローラー CaterpillarVolvoDynapacCiberProton PrimusTerex
スキッドステア BobcatNew HollandCaseCaterpillarVolvoJCB
オフロードトラック CaterpillarRandonVolvo
出所Abimaq単位(台)
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国内生産台数推移
2001 年から 2011 年の期間に生産台数は 37 倍に拡大
金融危機の影響により 2009 年は対前年比45の大幅な減尐
2010 年以降は国内需要に支えられ従来の成長ペースを取り戻している
2001 年2011 年の機種別生産台数構成比の比較
バックホーローダーの販売比率が 25から 30に油圧ショベルが 8から 15に上昇
2001 年2011 年の機種別の生産台数伸び率
各機種ともに 200以上の販売を記録
油圧ショベルが最も大きな伸びをみせている
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
コンパクトローラー
モーターグレーダー
オフロードトラック
油圧ショベル
ホイールローダー
バックホーローダー
ブルドーザー
16
25
248
1
21
5
2001年3279 11
9085 30
5667 19
4439 15
222 1
5387 18
2007 6
2011年
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
243
443
289
706
241
318
448
0 100 200 300 400 500 600 700 800
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
生産台数37 倍に拡大
出所Abimaq単位(台)
出所Abimaq
出所Abimaq
16 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
国内販売台数推移
2001 年から 2011 年の期間に国内販売台数は 43 倍に拡大
金融危機の影響はあったが 2009 年の販売台数は対前年で8の小幅な減尐に留まった
2011 年は金融危機の発生した 2008 年に比較し 17 倍に販売台数を増やしている
2001 年2011 年の機種別販売台数構成比の比較
機種ごとの販売比率ではバックホーローダーが全体の 13 以上を占めている
油圧ショベルの販売比率が 14から 20に増加
2001 年2011 年の機種別の販売台数伸び率
-
5000
10000
15000
20000
25000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
コンパクトローラー
モーターグレーダー
オフロードトラック
油圧ショベル
ホイールローダー
バックホーローダー
ブルドーザー
8
35
26
14
210
5
2001年
1022 5
8239 38
3986 18
4284 20
99 0
1922 9
2177 10
2011年
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
206
402
259
514
105
335
716
0 100 200 300 400 500 600 700 800
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
販売台数43 倍に拡大
出所Abimaq単位
(台)
出所Abimaq
出所Abimaq
17 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
地域ごとの販売台数分布(2011 年)
46
44
46
49
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
合計
油圧ショベル
モーターグレーダー
ホイールローダー
北部 北東部 南東部 南部 中西部
経済の中心地のサンパウロ州2016 年のオリンピックの準
備を進めるリオデジャネイロ州鉄鉱石の主要産出地であ
るミナスジェラエス州を含む南東部地域でブラジル全体の
40~50の建設機械が販売されている
南東部地域
ホイールローダーモーターグレーダー油圧
ショベル合計でブラジル全体の 46を販売
出所Abimaq
北部
北東部
中西部
南東部
南部
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7主要機種ごとの生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移
ブルドーザー
Caterpillar および Komatsu の二社で 2010 年の生産台数の 9 割以上を占めている
2008 年から 2009 年に掛けて金融危機の影響を受け輸出が72と大幅に減尐
生産台数の約 8 割を輸出に向けているため金融危機による影響を大きく被ったが2009 年2010
年と輸出が大きく改善2011 年の生産台数は 2008 年とほぼ同レベルまで回復した
生産台数に占める割合は尐ないものの国内での販売台数は堅調に増加
Shantui が 2008 年に中国からの輸入販売をスタートし販売シェアの 10程度を獲得している
バックホーローダー
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
輸出
国内販売
5242
6
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
New Holland
-
2000
4000
6000
8000
10000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
出所Abimaq単位(台)
出所Abimaq単位(台)
出所Yengst Associates単位()
19 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
CaterpillarCaseJCBKomatsu の 4 社で 2010 年の生産台数の 9 割を占めている
2009 年は金融危機の影響により一時的に生産が減尐するも旺盛な国内需要が輸入の減尐分をカバー
し生産台数は早期に回復
国内販売は金融危機の発生した 2009 年を含め対前年比プラスを続けている
2004 年~2005 年は国内での販売台数と輸出台数が拮抗していたが2006 年以降は国内需要が大きく
伸びたため生産台数の約 9 割が国内で販売されている
2009 年から JCB が2010 年から中国系 Sany および Liugong 等が輸入販売を始めている
Abimaq の集計では建設機械の販売の 13 をバックホーローダーが占めているブラジルの法令ではバ
ックホーローダーは公道の走行が認められているため機動性と利便性が販売増加の一因と考えられ
る
ホイールローダー
金融危機により 2009 年の生産台数はピーク時の 2007 年に較べほぼ半減した
国内の販売台数は 2010 年2011 年と過去最高を記録するまでに回復したが生産台数も同じペース
で回復を見せている
輸出台数は金融危機前の水準まで戻っていない2009 年の輸出台数はピーク時の 2006 年の約 16 ま
で減尐生産台数に占める輸出機械の割合は 2006 年には約 6 割を占めていたが2011 年には 25ま
で縮小
2009 年頃から SDLGHyundaiLiugongXCMGDoosan 等中国韓国からの輸入機械の販売が増
えているAbimaq 非加盟企業を含めると全体の販売に占める輸入機械の割合は 30程度まで高まっ
てきている特に SDLG は既に 10以上の国内販売シェアを獲得しているとみられている
31
26
18
15
6 4
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
JCB
New Holland
Randon
Agco
-
1000
2000
3000
4000
5000
6000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
うち輸入機械
輸出
43
17
17
11
11
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
Volvo
Komatsu
New Holland
出所Abimaq単位
(台)
出所Yengst Associates
出所Yengst Associates
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油圧ショベル
CaterpillarKomatsu の二社で全体の 34 の販売シェアを占めている
2009 年の生産台数は対前年比約 6 割の落ち込みを見せたが2010 年2011 年と過去最高を塗り替え
る回復を見せている2001 年との比較では 2011 年までに 7 倍以上に増加輸出台数も金融危機前を
上回る過去最高のレベルまで回復している
この数年の間に HyundaiDoosan(2007 年)Liugong(2008 年)Sany(2008 年)XCMG(2010 年)と
いった中国および韓国系メーカーが輸入販売を開始し2010 年の販売シェアの約 3 割を占めるまでに
プレゼンスを高めているそのうち HyundaiDoosanSanyXCMG は現在ブラジル国内での製
造あるいは組立を進めておりLiugong も国内製造の検討を始めている
JCB は 2008 年に油圧ショベルの輸入販売を開始したが2010 年からは国内での製造をスタートさせ
輸入販売からの切替を図っている
サイズとしては 20-30 トンクラスが最も売れており全体の 6 割程度を占めている20 トン以下の小型
ショベルは全体の 3 割程度30 トン以上の大型ショベルが 1 割程度となっている
ホイール式ショベルは Liebherr のみが国内での生産を行っているがブラジル国内での主流はクロー
ラー式でトラック式ショベルの販売は尐数に留まっている
オフロードトラック
2007 年のピーク時に較べ生産台数は 74減尐輸出台数は 86減尐している
-
1000
2000
3000
4000
5000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
(輸入機械)
輸出
5229
8
5
51
2010年製造台数シェア
Caterpilar
Komatsu
New Holland
Case
Liebherr
JCB
-
100
200
300
400
500
600
700
800
900
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
出所Abimaq
単位(台)
出所Abimaq単位(台)
出所Yengst Associates
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モーターグレーダー
金融危機の影響で生産輸出とも 2009 年に大きな落ち込みを見せたが2010 年には大きな回復を見
せた
国内市場での販売台数は堅調に増加している
2008 年に XCMG が2010 年には SanyLiugongShantui も中国からの輸入販売をスタートさせて
いるが2010 年における各社合わせた販売シェアは 5程度に留まっている
コンパクトローラー
-
1000
2000
3000
4000
5000
6000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
5819
12
7 4
2010年製造台数シェア
Caterpilar
Volvo
New Holland
Case
Komatsu
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
(輸入機械)
輸出
35
27
17
87
2010年製造台数シェア
Dynapac
Caterpilar
Pronton Primus
Ciber
Volvo
出所Abimaq
単位(台)
出所Abimaq単
位(台)
出所Yengst Associates
出所Yengst Associates
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金融危機の発生した 2009 年も含め国内販売の伸びは続いた
生産は 2009 年に若干の減尐を見せたが国内需要の伸びに支えられ 2010 年には金融危機前を上回る販
売台数を記録
2011 年は対前年で生産国内販売輸入機械販売輸出台数いずれも減尐している
台数は尐ないながら XCMG が 2007 年からLiugongSanyなどの中国系メーカーが 2010 年から輸
入販売を始めている
スキッドステア
2007 年に Volvo が国内製造を開始するまでブラジル国内で販売されるスキッドステア全てが輸入機械
であったその後もスキッドステアの生産は Volvo だけが行っていた
Volvo が製造を開始した 2007 年には約 9 割を輸出していたがその後国内市場への供給が中心にな
り国内での販売は約 8 割まで増加しかし2011 年にスキッドステアの生産を米国の工場へ移管した
ため国内での生産を停止しているそのため以前と同じくブラジル国内で販売されているスキッド
ステアは全量海外からの輸入品に戻っている
2004 年以降輸入台数は大きな伸びを示していたが 2009 年は対前年で約半数に減尐しかし 2010
年2011 年と従来と同じペースで輸入機械の台数が増大している
メーカーごとの 2010 年の販売シェアは下グラフの通り
-
250
500
750
1000
1250
1500
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
(輸入機械)
30
2119
16
113
2010年販売台数シェア
Bobcat
Volvo
Case
New Holland
Caterpillar
Others
出所Abimaq単
位(台)
出所Yengst Associates
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8建設機械の市場保有台数推移の予測
Sobratema はインフラ関連建設工事マイニング農業関連の分野ごとの建設機械の市場保有台数
が 2016 年までに 170~190の割合で増加すると予測している
対前年の伸び率ではサッカーワールドカップが開催される 2014 年までは 10以上の高い伸びを示し
ているが2015 年以降は 1 桁台の伸びに落ち着くものと予測している
112
134
173
98
81
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
0
100
200
300
400
500
600
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
対前年比()
インフラ関連
建設工事
マイニング
農業
合計
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2016年2011年
インフラ関連 131 147 167 196 215 234 179
建設工事 115 125 142 166 182 196 170
マイニング 44 49 55 65 72 77 175
農業 13 16 18 21 23 25 192
合計 303 337 382 448 492 532 176
対前年比() - 112 134 173 98 81
出所Sobratema 単位1000 台(5 年以上の使用期間の機械が対象)
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9工場所在地の分布
ブラジルの建設機械メーカーの生産拠点はブラジル最大の経済の中心地でありブラジル最大の貿易
港であるサントス港を抱えるサンパウロ州に集中している
ここ数年内に新たに建設された工場および現在建設中の工場もサンパウロ州内に多いが都市によ
り進出に対しインセンティブの供与の可能性がありまた地域的な戦略からサンパウロ州外の都市
を選択している例も見られる
印を付けた都市は現在建設中あるいは 2010 年以降に建設された工場
州 メーカー名 既存の工場所在地
サンパウロ州(SP) Caterpillar ピラシカーバ市
CNH ソロカバ市
ピラシカーバ市
Doosan アメリカーナ市
JCB ソロカバ市
John Deere インダイアツーバ市
Hitachi インダイアツーバ市
Komatsu スザーノ市
アルジャー市
Liebherr グアラチンゲタ市
Sany サンジョゼドスカンポス市
ジャカレイ市
Tadano イトゥ市
Volvo ペデルネイラス市
ペルナンブーコ州(PB)
ゴイアス州(GO)
ミナスジェラエス州(MG)
リオデジャネイロ州(RJ)
サンパウロ州(SP)
最も多くのメーカーの製造拠点となっており
新規設備投資も集中
パラナ州(PR)
リオグランデドスル州(RS)
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ペルナンブーコ州(PE) XCMG スアペ市
ゴイアス州(GO) Foton Lovol アナポリス市
John Deere カタロン市
ミナスジェラエス州(MG) CNH コンタージェン市
XCMG ポウゾアレグレ市
リオデジャネイロ州(RJ) Hyundai イタチアイア市
パラナ州(PR) Caterpillar カンポラルゴ市
CNH クリチーバ市
リオグランドドスル州(RS) JohnDerre オリゾンチーナ市
モンテネグロ市
Manitowoc パッソフンド市
Terex カショエイリーニャ市
グアイーバ市
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10主な建設機械メーカーのブラジル市場への参入時期
CaterpillarKomatsu 等の主力建機メーカーは 1950 年代~60 年代に掛けてブラジルに進出
2009 年以降多くの中国韓国系の建機メーカーが輸入販売を通じブラジル市場に参入している
2010 年以降は多くの企業が投資を行い輸入販売から国内製造へと移行している
1950 年 CNH Fiat グループの農業機械メーカーの Moto Agriacutecola 社設立
1954 年 Caterpillar サンパウロ市に現地法人設立
1957 年 Yanmar (ディーゼルエンジンの輸入販売現法を設立)
1958 年 Ciber ポルトアレグレ市に工場建設
1960 年 Caterpillar 現地製造を開始
1973 年 Komatsu サンパウロ州スザノ市に現地法人設立
1974 年 Liebherr グアラチンゲタ工場建設
1975 年 Komatsu サンパウロ州スザノ市に海外初の製造工場を建設
1975 年 Volvo ペデルネイラス工場を建設
1976 年 Caterpillar 主力のピラシカーバ工場での製造開始
1976 年 Volvo ペデルネイラス工場での製造開始
1979 年 John Deere 現地会社に資本出資
1995 年 JCB 輸入販売開始
2001 年 JCB ソロカバ市で製造開始
2003 年 Hyundai 輸入販売開始
2004 年 Terex 現地法人設立
2004 年 XCMG 輸入販売開始
2006 年 Doosan 輸入販売開始
2007 年 Sany 輸入販売開始
2009 年 SDLG 輸入販売開始
2009 年 LiuGong 販売現地法人を設立
2009 年 Yanmar 建設機械の輸入販売開始
2010 年 Lonking ローカル商社と提携し販売会社を設立
2010 年 Sunward 輸入販売開始
2010 年 Yuchai 販売現地法人を設立
2010 年 Yutong 輸入販売開始
2010 年 XGMA ディストリビューターを通じ輸入販売開始
2010 年 Zoomlion ディストリビューターを通じ輸入販売開始
2011 年 Tadano 合弁で製造販売メンテナンス会社を設立
2011 年 LBX(住友建機子会社) 販売会社の設立登記完了
2011 年 Hitachi John Deere と合弁で製造販売会社の設立を発表
(各社 HP新聞報道等より J2B Consulting 編集)
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11最近の主な新規投資案件
Caterpillar
投資金額1)1 憶ドル 2)1 憶ドル
投資時期1) 2010 年 2)2011 年
投資内容
1)サンパウロ州ピラシカーバ工場を拡張+海底油田開発機器(ディーゼルエンジンおよび発電機等)
の製造を開始
2)パラナ州カンポラルゴ市に第二工場を建設
CNH
投資金額1)13 憶レアル 2)17 憶レアル 3)1 憶ドル
投資時期1)2007 年~2010 年の四カ年計画
2) 2011 年~2014 年の四カ年計画
3)2011 年
投資内容1)休止していたサンパウロ州ソロカバ市の工場を再稼働+部品流通センター
2)国内 4 工場の設備の近代化+拡張+新機種の開発
3)アルゼンチンのコルドバ市に農業機械の製造工場を建設
Deere
投資金額124 憶ドル(日立建機と合計で 18 憶ドル)
投資時期2012 年
投資内容
1)2011 年 10 月サンパウロ州インダイアツーバ市で日立建機との合弁で油圧ショベルの製造工場の
建設を発表2013 年 7 月に製造開始の予定
2)独資で同じくサンパウロ州インダイアツーバ市にバックホーローダーとホイールローダーの製造
工場の建設を発表2013 年末に製造開始の予定
Doosan
投資金額7600 万ドル
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州アメリカーナ市に油圧ショベルなどを製造する新工場を建設中
2012 年後半から製造を開始予定
Foton Lovol
投資金額15 憶ドル
投資時期2011 年
投資内容ゴイアス州アナポリス市に工場の建設を発表2012 年から建設スタート
日立建機
投資金額63 億円
投資時期2011 年
投資内容2011 年 10 月サンパウロ州インダイアツーバ市で Deere 社との合弁で油圧ショベル機の
製造工場の建設を発表
2012 年建設開始2013 年製造開始
Hyundai
投資金額15 憶ドル
投資時期2011 年
投資内容
1)リオデジャネイロ州イタチアイア市に油圧ショベルバックホーローダーローダー等の製造工
場建設中2012 年末の完成予定
Hyundai が 75を出資ディストリビューターの BMC が 25出資
2)BMC 社と合弁で販売会社を設立
Hyundai が 45を出資ディストリビューターの BMC が 55出資
JCB
投資金額1)100 万ドル 2)500 万ドル 3)1 憶ドル
投資時期1)2010 年 2)2010 年 3)2012 年
場所サンパウロ州ソロカバ市
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投資内容
1)バックホーローダーの製造ラインを拡張+設備更新
2)油圧ショベルの製造工場を建設
3)新工場を建設中2012 年から製造開始の予定
LiuGong
投資金額2 憶ドル
投資時期2012 年(検討中)
投資内容南米のいずれかの場所に製造工場の建設を検討中(2012 年初頭に決定)
Manitowoc
投資金額7000 万レアル
投資時期2011 年
投資内容リオグランデドスル州パッソフンド市に工場建設中2012 年完成予定
Sany
投資金額1)(不明) 2)2 憶ドル
投資時期1)2011 年 2)2011 年
投資内容
1)サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に油圧ショベル機とクレーン機の組立工場建設
2)サンパウロ州ジャカレイ市に新工場を建設中2013 年から製造開始の予定
住友建機
投資時期2011 年 5 月
投資内容子会社の LBX が販売現地法人を設立
2012 年から輸入販売を開始
タダノ
投資金額資本金は 590 万ドルタダノが 51出資
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州イトゥ市に合弁で製造販売メンテナンス会社を設立
Terex
投資金額5 年間で 15 憶レアル
投資時期2011 年(建設中)
投資内容リオグランデドスル州グアイバ市に新工場を建設中
Volvo
投資金額1000 万ドル
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州のペデルネイラス工場を拡張油圧ショベルを組立から現地製造に切換え
XCMG
投資金額1)2500 万ドル 2)2 憶ドル 3)2500 万ドル+2 憶ドル
投資時期1)2011 年 2)2011 年 3)2011 年
投資内容
1) Ecircxito 社と合弁でホイールローダーの組立工場と物流センターを建設
場所はブラジル北東部ペルナンブーコ州スアペ市
2) BMC 社と合弁でモーターグレーダーとローラーコンパクターの組立工場の建設
3) GTM 社とトラッククレーンローラーコンパクターモーターグレーダー油圧ショベルホ
イールローダーの製造工場を建設
場所はミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市
Zoomlion
投資金額(計画) 2 憶ドル
投資時期(計画) 2012 年に決定
投資内容ディストリビューターの BMC と合弁でコンクリートミキサーおよびコンクリートポン
プの製造工場の建設を検討中
(出所MampT 誌新聞報道等から J2B Consulting 編集)
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12地域別の投資案件
サンパウロ州(SP)
Caterpillar
2011 年工場拡張+海底油田開発機器の製造を開始
CNH
休止していたソロカバ工場が再稼働+物流センター
Doosan
2011 年工場の建設を開始2012 年完成予定
JCB
2011 年工場建設を開始2012 年完成予定
John Deere
2011 年工場建設開始
日立建機
2011 年 John Deere と合弁で工場建設開始
LBX(住友建機子会社)
2011 年販売現法を設立
Lonking
2010 年販売会社を設立
Tadano
2011 年合弁で製造販売メンテナンス会社設立
Sany
2011 年に組立工場が完成製造工場の建設も開始
2012 年完成予定
Volvo
工場の拡張+現地生産への切替
サンパウロ州近辺の投資に関しては次ページ以降を参照
リオデジャネイロ州(RJ) Hyundai
2011 年から工場建設中
2012 年完成予定
パラナ州(PR) Caterpillar
2011 年に新工場が完成
リオグランデドスル州(RS) Manitovoc
2011 年工場建設を開始
2012 年に完成予定
Terex
2011 年工場建設開始
ミナスジェラエス州(MG)
XCMG
2012 年からディストリビュータ
ーGTM 社と合弁で工場建設開始
ゴイアス州(GO) Foton Lovol
2011 年に工場建設を発表
2012 年建設開始の予定
ペルナンブーコ州(PB) XCMG
2011 年ディストリビュータ
ーEcircxito 社と合弁で組立工場
と物流センターを建設
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13サンパウロ州内の投資案件
Caterpillar
ピラシカーバ市
2011 年工場拡張+海底油
田開発機器の製造を開始
投資1 憶ドル
日立建機
インダイアツーバ市
John Deere と合弁で工場建設中
投資63 億円
Doosan
アメリカーナ市
工場建設中
投資7600 万ドル
Volvo
ペデルネイラ市工場拡張
投資1000 万ドル
Aruja
タダノイトゥ市
合弁での工場建設
Sany
サンジョゼドスカンポス市
2011 年組立工場建設
CNH
ソロカバ市
2010 年休眠工場の操業再開
投資4 カ年計画で 17 憶レアル
LBX(住友建機子会社)
ソロカバ市
2012 年から輸入販売開始
Sany
ジャカレイ市
製造工場を建設中
投資2 憶ドル
John Deere
インダイアツーバ市
工場建設中
投資124 憶ドル
JCB
ソロカバ市
新工場建設中
投資1 憶レアル
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14サンパウロ州周辺地域の投資案件
Campo Largo
Caterpillar
カンポラルゴ市
2011 年新工場建設
投資1 憶ドル
Terex
グアイバ市
新工場建設中
投資5 年間で 15 憶レアル
サンパウロ州
パラナ州
リオデジャネイロ州 ミナスジェラエス州
リオグランデドスル州
Manitowoc
パッソフンド市
工場建設(2012 年完成予定
投資7000 万レアル
Passo
Fundo
Guiaba
XCMG
ポウゾアレグレ市
2012 年から工場建設
投資2 憶ドル
Hyundai
イタチアイア市
工場建設中
投資15 憶ドル
Itatiaia
copy 2011 Google
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15企業ごとの概要
Caterpillar
CNH Global NV (Case amp New Holland)
Doosan amp Bobcat
Foton Lovol International
Hyundai Heavy Industries
JCB Brasil
John Deere
Hitachi Construction Machinery
Kobelco
Komatsu
LBX
Sumitomo Construction Machinery
Liebherr Brasil
Liugong
Lonking
Manitowoc
Sany
SDLG (Shandon Lingong Construction Machinery)
Shantui
Sunward
Tadano
Terex
Volvo Construction Equipmento Latin America
XCMG (Xuzhou Construction Machinery Group)
XGMA (Xiamen XGMA Construction Machinery)
Yanmar South America
Yuchai
Yutong
Zoomlion
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Caterpillar
ブラジル最大の建設機械メーカーであり機械設備メーカーとしてもブラジル最大
ブラジル唯一の工場であるサンパウロ州ピラシカーバ工場で全ての機種の製造を行ってきたがパラ
ナ州カンポラルゴ市に新工場を建設し2011 年から新工場での製造を開始している
今後は建設機械の製造はカンポラルゴ工場に徐々に移管しピラシカーバ工場での建設機械の製造は
将来的に停止するピラシカーバ工場では海底油田開発機器(ディーゼルエンジン等)の製造を始める
1954 年 サンパウロ市に現地法人設立
1955 年 工場建設をスタート
1960 年 工場完成ブラジルでの建設機械の製造をスタート
最初に製造したのはモーターグレーダー
1973 年 サンパウロ州ピラシカーバ市に 400 万 m2 の土地を購入し新工場の建設を開始
1976 年に完成
1993 年 製造工程の効率化とコスト削減を掲げた戦略プランの一環として生産設備の近代化
を図るとともに生産および管理部門の統合を図りピラシカーバ工場に集約
2011 年 10 月 パラナ州カンポラルゴ市で建設を進めていた新工場が完成
国内の需要の増加からピラシカーバ工場の稼働率は既に 100に達しており顧客
への引き渡しが 6 か月遅れるなどしたことから新工場の建設を進めていたもの
ピラシカーバ工場概要 カンポラルゴ工場概要
完成時期 1960 年 2011 年 10 月
概要 ブラジル国内唯一の製造拠点
ショールームディーラー向けト
レーニングスペースも併せ持って
いる
カンポラルゴ市の新工場建設に伴
い建設機械の製造は徐々に新工
場に移管し 2012 年中に製造を停止
する計画
その後は従来は米国インジアナ
州の工場から輸入していた海底油
田開発機器(ディーゼルエンジンお
よび発電機等)の製造を開始しペ
トロブラスなどに供給する
ピラシカーバ工場で製造されているバックホ
ーローダーと小型ホイールローダーの製造ラ
インを一部移管し製造を開始する
2011 年はバックホーローダーの製造からス
タート2012 年から小型ホイールローダー
の製造を始める
2011 年のラスベガス国際建機見本市
CONEXPO2011 で発表した世界戦略機種の
モーターグレーダーの製造も計画している
順次拡張工事を行い新しい製造ラインを建設
していく
当面はブラジル国内市場への供給を行うが
製造能力が国内需要を超えてきた段階で近隣
ラテンアメリカ諸国への輸出も始める
国産化率を上げるため複数の海外部品メーカ
ーも同敷地内に進出し生産を行う予定
土地面積 敷地面積380 万 m2
建屋面積214 万 m2
敷地面積100 万 m2
建屋面積5 万 m2
取扱機種 油圧シャベルホイールローダ
ーコンパクターローラー積込
機モーターグレーダーバック
ホーローダー等を製造
バックホーローダーおよび小型ホイールロー
ダー
投資金額 1 憶ドル
(工場拡張および海底油田開発機器
の製造ライン建設)
1 憶ドル
従業員数 6000 人 2013 年までに 1000 人を雇用
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販売拠点網 Marcos SASotreq SAParana Equipment SA(PESA)の 3 社で 50 か所以上の販
売サービス拠点網をブラジル全域に展開している
3 社とも 1940 年代に設立され60 年以上の歴史を持っている
キャタピラーは建設機械のリースを扱う Cat Rental Store と呼ばれるショップを約
10 か所展開しており各販売ディーラーも Cat Rental Store を扱っている
キャタピラー販売機種
Articulated Trucks Backhoe Loaders Cold Planers Compact Track and Multi Terrain Loaders
Compactors Feller Bunchers Forest Machines Forwarders
Harvesters Hydraulic Excavators Knuckleboom Loaders
Material Handlers
Motor Graders
Off-Highway Trucks
Paving Equipment
Road Reclaimers
Skid Steer Loaders
Skidders
Telehandlers
Track Loaders
Track-Type Tractors
Underground Mining
Wheel Dozers
Wheel Excavators
Wheel Loaders
Wheel Tractor-
Scrapers
(出所wwwbrasilcatcom)
(サンパウロ州バルエリ市のビル建設
工事現場で使用される油圧ショベル)
Sotreq
1941 年設立
14 州で 27 販売拠点あり
Marcosa
1947 年設立
北東部地域 10 州に 16 販売拠点
PESA
1946 年設立
南部 3 州に 14 販売拠点
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CNH Global NV
自動車メーカーFiat 傘下の建設機機械農業機械メーカー
CNH のラテンアメリカ地域の社長は Fiat グループの副社長を兼務している
1950 年 Moto Agriacutecola 社が Fiat グループ企業として初めてブラジルに設立されFiat 製の
農業機械(トラクター)の販売をサンパウロ市で開始
1970 年 ミナスジェラエス州コンタージェン工場で農業機械の製造開始
1975 年 パラナ州クリチーバ市に最初の農業機械製造工場を建設
2001 年 農業機械の需要低迷を受けソロカバ工場の操業を停止
2007 年~
2010 年の
4 カ年計画
13憶レアルを投資
中国を中心とする大豆等の食糧需要の増加と自動車燃料として使用されるエタノー
ル生産向けの砂糖きび栽培の増加などブラジルの農業分野が成長していたことか
らソロカバ工場の再開を決定10 憶レアル(553 憶ドル)を投資しオペレーションを
再開させた本 4 カ年計画期間中に物流センターも建設
2011 年~
2014 年の
4 カ年計画
前 4 カ年計画を 30上回る 17 憶レアルの投資を計画している
今期計画ではブラジル国内の四工場(パラナ州クリチーバ市サンパウロ州ソロカバ
市およびピラシカーバ市ミナスジェラエス州コンタージェン市)の拡張および設備
更新新機種開発に力を入れる
アルゼンチンに 1 憶ドルを投資しコンバインとトラクターの製造を開始する
Case と New Holland は農業機械および建設機械で独立した法人を組織しておりブランドも Case
と New Holland の両方を維持したまま別々に営業網を展開している
時には Case と New Holland が市場で競合する姿も見ることができる
本部機構は Case と New Holland がそれぞれ農業機械と建設機械部門ごとに別々にもっており更に
CNH の統括部署を含めると 5 都市に点在している
CNH Case New Holland
ミナスジェラエス州
コンタージェン市
農業機械 建設機械 農業機械 建設機械
サンパウロ州
ピラシカーバ市
サンパウロ州
イトゥ市
パラナ州
クリチーバ市
ミナスジェラエス州
ベロオリゾンテ市
製造拠点も Case および New Holland のそれぞれの農業機械建設機械を製造する工場がありブラジ
ル国内に合わせて 4 つの工場を持っている
コンタージェン
工場
New Holland ブランドの
建設機械を製造
油圧ショベル機バックホーローダークローラ式ド
ーザーホイールローダーモーターグレーダースキ
ッドステアローダー等を製造
クリチーバ
工場
New Holland ブランドの
農業機械を製造
農業用トラクター大豆収穫機を製造
研究開発センターもある
Grupo Fiat Holding CNH
Case IH
(農業機械)
Case Construction
(建設機械)
New Holland Agruculture
(農業機械)
New Holland
Construction
(建設機械)
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ピラシカーバ
工場
Case ブランドの農業機
械を製造
砂糖きびの生産の中心地域に立地しており周辺には多
くのエタノール工場が点在
砂糖きびおよびコーヒーの収穫機農機具を製造
ソロカバ
工場
Case ブランドの農業機
械および CaseNew
Holland ブランドの建設
機械を製造
スペアパーツの製造も
行う
2010 年 3 月に完成
投資金額10 憶レアル(553 憶ドル)
敷地面積16万 m2
(製造設備104万 m2 流通センター56万 m2)
大豆収穫機の製造工場としては世界最大規模
Fiatグループではソロカバ工場を海外全拠点への農業機
械の輸出基地にする考えを持っている
またラテンアメリカで最大の規模を誇る部品流通セン
ターも完成
ソロカバ工場では 2001 年に製造停止するまで年間
500 台の農業機械を製造していたが再開後は農業機
械と建設機械を合わせ最大で年間 8000 台の製造が可
能
製造が最盛期を迎える 2年後には 2000人の直接雇用と
4000人の間接雇用が見込まれている
アルゼンチンでの農業機械の製造工場の建設
2011 年 1 月農業機械の主要輸出国であるアルゼンチンがブラジルからの輸入に対する規制措置を
始めたまたブラジル通貨のレアル高による輸出競争力の低下もあり製造台数に対する輸出割合は
2008 年の 35から 20にまで低下したことを受け2011 年から 1 憶ドルを投じアルゼンチンのコ
ルドバ市に農業機械の製造工場の建設をスタートさせている2012 年下期から製造開始の予定
計画では収穫機を年間 2000 台農業用大型トラクターを 4000 台製造する
アルゼンチン国内市場で販売するとともにブラジルに対しても輸出を行う
農業分野で競合する AGCO 社も 2010 年 10 月にリオグランデドスル州の収穫機の工場に対し 2500
万レアルの投資を発表John Deere 社もゴイアス州カタロン市のサトウキビ収穫機の製造工場の拡
張と農業用散布機の製造のために 6000 万レアルの投資を発表するなど農業大国アルゼンチンへの
投資も進んでいる
ブラジル国内では建設機械と農業機械を大よそ 3565の割合で販売されている
ブラジルの建設機械市場は今後も堅調に成長すると予測されるが世界の食料需要の増加を背景に農
業機械分野の成長余地も大きくCNH では建設機械及び農業機械両分野で力を入れていく計画
-
10000
20000
30000
40000
50000
60000
70000
80000
2008 2009 2010 2011
農業機械の機種ごとの販売台数推移
Loaders amp Backhoes
Track-type tractors
Tillers
Combines
Wheel tractors
65
35
建設機械と農業機械の販売比率
農業機械
建設機械
出所Abimaq単位(台)
出所MampT 誌(Sobratema)
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販売拠点網
Case および New Holland がそれぞれ別々のディストリビューターを通じて販売網を展開している
Case
New Holland
261
686
884
1579
1928
Valtra
Massey Ferguston
Case
New Holland
John Deere
- 500 1000 1500 2000 2500
2132
1791
1803
9869
10493
11757
14451
Others
Case
Agrale
John Deere
New Holland
Valtra
Massey Ferguston
- 5000 10000 15000 20000
農業用ホイールトラクターのメーカー別
販売台数
2011 年にブラジル国内で農業用トラクターは
52296 台販売された
2010 年の 56420 台に比較し 73の減尐
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台数
は 12284 台で市場全体の販売台数の 235
CNH としては Massey Ferguston に次ぐ販売台数
を記録している
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台数
は 12284 台これは市場全体の販売台数の
235となりメーカー別では Massey Ferguston
に次ぐ販売台数を記録
農業用収穫機のメーカー別販売台数
2011 年にブラジル国内で農業用収穫機は 5388
台販売された
2010 年の 4549 台に比較し 173の増加
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台
数は 2463 台で市場全体の販売台数の 457
を占めている
出所Anfavea単位(台)
出所Anfavea単位(台)
Shark Maacutequinas 社他 13 のディストリビ
ューターが販売サービス網を展開
Shark Maacutequinas 社はサンパウロ州およ
びブラジル南部地域諸州で 13 の支店を
展開
年間販売台数は 200~300 台
販売製品の多様化を図るため中国系の
Goodsense 社のフォークリフトの販売を
2011 年から開始
Brasif Maacutequinas 社他 7 つのディストリ
ビューターが販売サービス網を展開
Brasif Maacutequinas 社はブラジル北部南東
部中西部地域で支店網を展開Case
製品の約 5 割を販売している
販売製品の多様化を図るため Terex 社の
クレーン機仏独系 Bomag 社のコンパ
クター米国 Nacco グループの Hyster
社のフォークリフトの販売も開始
Case 社製品の売上比率は約 65
2011 年の売上は対前年 20の見込み
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コンタージェン工場
New Holland ブランドの建設機械を製造
クリチーバ工場
New Holland ブランドの農業用トラク
ター大豆収穫機を製造
ピラシカーバ工場
Case ブランドの砂糖きび
およびコーヒーの収穫機
農機具を製造
ソロカバ工場
2010 年完成
Case ブランドの農業機械および Case
New Holland ブランドの建設機械を製造
Contagem
copy 2011 Google
サンパウロ市内の道路工事現場 サンパウロ州内を移動中の油圧ショベル機
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Doosan
2006 年にラテンアメリカ市場に参入
油圧ショベルおよびホイールローダーを中心に輸入販売を行っている
2011 年 2 月サンパウロ州アメリカーナ市で工場の建設をスタートさせている
建設中の工場概要
建設地 サンパウロ州アメリカーナ市
投資金額 7600 万ドル(1 憶レアル)
製造開始 2012 年末の予定
土地面積 敷地面積162 万
建屋面積5 万 m2
(工場用地は市から譲渡を受けた)
製造機種 油圧ショベル(DX225 LCA)の組立製造からスタート
順次他機種の組立も始める
年間製造能力 2000 台
従業員数 直接雇用は 300 人の計画
販売拠点網
Renco Equipamentos 社Comingersoll 社
RONAC 社Cowdin 社の 4 社がブラジル
国内の販売サービスを行っている
販売地域 販売メーカーおよび機種
Comingersoll 社
サンパウロ州リオデジ
ャネイロ州など 4 州
Doosan(油圧ショベルホイールローダー)
Bobcat(スキッドステアローダー小型ショベル機テレスコピックロ
ーダー)
Cowdin 社
サンタカタリーナ州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーオフハイウェイトラック
フォークリフト)
Terex(ホイールローダークローラ式ローダートラックテレスコピ
ックローダー等)
Cowdin(フォークリフトホイールローダー振動ローラーモーター
グレーダー)
Romac 社
パラナ州リオグランデ
ドスル州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーアーティキュレートトラッ
クアースドリル)
Bomag(タイヤローラー振動ローラー)
Stone(手動式小型機械)
Renco 社
北部北東部中西部地
域の 20 州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーオフハイウェイトラック
フォークリフト)
Bomag(タイヤローラー振動ローラー)
Stone(手動式小型機械)
Comingersoll
Renco Equipamentos
Cowdin
サンパウロ市内のビル工事現場
ROMAC
40 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
BOBCAT
Foton Lovol International
パラナ州のディストリビューターBramax 社を通じ油圧ショベルホイールローダーバックホーロ
ーダーモーターグレーダーコンパクトローラーの輸入販売を行っている
2011 年 12 月に工場建設を発表している
新工場概要
建設地 ゴイアス州アナポリス市
投資金額 15 憶ドル
Bramax 社が 20の資本出資を行う
土地面積 4 年間で 7 万 m2 まで建屋面積の拡張工事を行う
製造機種 建設重機械 2 機種の製造からスタート順次 11 機種まで増やしていく
製造開始 2012 年 2 月から工事を開始し2012 年中に製造をスタート
製造能力 スタート時は月産 150 台
機種の追加に合わせ月産 450 台まで引上げていく
従業員数 製造開始時の直接雇用は 300 人
Bramax 社 販売拠点網
BOBCAT 販売拠点網
ブラジル市場には 1990 年代初めに参入2007 年に
Doosan が買収
国内で 8 ディーラーが販売網を展開
スキッドステアローダー小型油圧ショベルテレス
コピックローダーの輸入販売を行っておりスキッド
ステアローダーおよび小型ショベル市場の約 3 割の販
売シェアをもっている
2010 年の売上高は約 3000 万ドル
2011 年の売上は約 4500 万ドル(対前年 50増加)の
見込み
営業および販売拠点はサンパウロ市
ゴイアス州アナポリス市
Bramax 社と合弁で工場を建設
パラナ州州カンポラルゴ市
Bramax 社本社
Bramax 社は CAMC 社のトラック
HELI 社のフォークリフトのブラジ
ル総代理店も行っている
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Hyundai Heavy Indstries
2003 年にブラジルでの輸入販売をスタート
2011 年 7 月新工場の建設を発表
新工場での製造がスタートすると Hyundai グループにおけるブラジル市場の販売シェアは現在の 6
から 20まで引き上がるものとみている
新工場概要
建設地 リオデジャネイロ州イタチアイア市
投資金額 15 億ドル
(初期投資が 1 憶ドル追加投資が 5000 万ドル)
敷地面積 55 万 m2
2013 年に拡張工事の可能性もありその場合には土地の追加取得を行う
製造機種 ショベル機ホイールローダーの製造からスタート
第二段階でバックホーローダーの製造も開始する
製造開始 2012 年末
製造能力 スタート時は年間 3000 台
追加投資を行いバックホーローダーの製造を開始した段階で 5000 台に拡大させる
計画
従業員数 スタート時は 500 人2015 年までに 1500 人まで増員の可能性あり
Hyundai グループではアジア以外の製造拠点を最初に米国引き続いてロシアに建設することを計画
していたブラジルはそれに次ぐ第 3 の選択肢であった
しかし2008 年の金融危機発生後他国に較べブラジルの建設市場がいち早い回復を見せたことか
らアジア以外では最初となる工場をブラジルに建設することとなった
生産の 60は国内での販売40はラテンアメリカ諸国向けの輸出を計画
国産部品使用率の引き上げを図るため複数の韓国系サプライヤーに対しブラジルでの現地生産を呼び
掛けている2012 年 1 月の地元紙の報道では約 40 社の韓国系パーツメーカーがブラジルでの製造を
検討しておりFiname ファイナンスの条件である 60を大きく超える 80の国産部品使用率を目標
に準備を進めている
なお現在は輸入機械の販売のみを行っており Finame ファイナンスの対象となっていないそのた
めDLL 銀行を通じユーザー向けの低利の特別融資制度を行っている
なお製造現法とは別に販売会社も設立する
製造現法および販売現法ともに地場のディストリビューターBMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)社
が出資する出資割合は下記の通り
製造会社 販売会社
Hyundai 75 45
BMC 25 55
サンパウロ市内の Hyudai社の販売デ
ィーラーKGC社の展示機械
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販売拠点網 BMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)Veneza Construccedilotildees など 20 のディスト
リビューターがブラジル国内の販売網を展開
BMC (Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)
Hyundai の建設機械の販売を行う主力ディストリビューター
2007 年に創設され 2008 年から Hyundai の建設機械の輸入をスタート
クローラー式ショベルホイール式ショベルホイールローダー電気リフトト
ラックスキッドステアローダーを販売
本社サンパウロ州タンボレ市本社は物流機能を備えている
Hyundai の新工場建設には BMC が 25の資本参加するが資本参加を通じブラ
ジル国内における Hyundai 製品の販売代理権を維持することを狙ったもの
Hyundai にとっても投資金額と投資リスクを軽減する効果と販売ディーラーと
して BMC が持っているブラジル市場でのネットワークと販売ノウハウを活用で
きることがメリットとして考えられる
BMC 社は Hyundai 以外に下記メーカーの製品の販売も行っている
Zoomlion(コンクリートポンプ)
Shantui(ドーザー)
XCMG(コンパクターおよびモーターグレーダー)
韓国パーツサプライヤーDaemo(油圧ブレーキその他の部品)
XCMG とは合弁でモーターグレーダーとコンパクトローラーの工場建設を発表
Zoomlion 社とはコンクリートミキサー工場の建設を交渉している
売上高推移(単位100 万レアル 2011 年データは見込2012 年データは計画)
110
550
690
1000
-
200
400
600
800
1000
1200
2009 2010 2011 2012()
リオデジャネイロ州イタチアイア市
工場建設中
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Veneza Construccedilotildees
ブラジル北東部のペルナンブーコ州に拠点をおく有力建設機械ディストリビュー
ター販売テリトリーはブラジル北部地域の 7 州
2007 年から Hyundai の機械の輸入販売を行っているが2011 年に BMC に次い
で Hyundai の二番目のディストリビューターとなった
Veneza 社は John Deere 社の農業機械と Volks Wagen 社のバストラックの販売
も行っている
2010 年は対前年比で 30の売上を増やしたがHyundai とディストリビュータ
ー契約を結んだことから 2011 年は 40の成長を見込んでいる
JCB Brasil
1995 年にバックホーローダーの輸入販売を通じブラジル市場に参入
2001 年に製造を開始
2009 年に 1000 台を超える販売を記録
2010 年には油圧ショベルロードローラーホイールローダーの新型機種の発売を行うとともに小
型ローダーの発売などを通じ市場での販売シェアアップに成功対前年比 104の増加を記録
特にワールドカップサッカー関連工事が進むリオデジャネイロ州では 2010 年に対前年で 4 倍の油圧
ショベル機を販売している
2005 年当時はブラジル国内で製造する建設機械の 60は輸出向けであったが2010 年には輸出の割
合は 10程度にまで低下現在第三工場の建設を進めているが当面は国内市場への供給が中心
となる
ラテンアメリカ市場全体で JCB グループの売上の 10程度を占めているがブラジル国内市場の売
上はその 70程度を占めている
1995 年 輸入販売を開始
2001 年 サンパウロ州ソロカバ市に第一工場完成バックホーローダーの製造を開始
2010 年 第二工場を建設し油圧ショベルの製造を開始
2011 年 第三工場の建設を開始2012 年上期中の完成を予定
第一工場 第二工場
所在地 サンパウロ州ソロカバ市 サンパウロ州ソロカバ市
工場完成 2001 年 2010 年
製造機種 バックホーローダー 油圧ショベル(20t)
投資金額 100 万ドル 500 万ドル
投資内容 2010 年市場の需要増加に対応す
るため 15増床製造ラインの整
備拡張を行い製造能力を 50拡大
新工場を建設
2008 年から行うイギリスからの輸入販売を
現地製造販売に切換える
年間製造能力400 台
新工場概要
(第三工場)
建設機械の需要増に対応するため新工場の建設をスタート
建設地は第一第二工場と同じくサンパウロ州ソロカバ市
新工場完成予想図
(写真出所JCB 社ディストリビューターSRR 社 HP よりwwwsrrcombr)
工場面積 敷地面積20 万 m2
建屋面積32 万 m2
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78 103
216
300
600
0
100
200
300
400
500
600
700
2008年 2009年 2010年 2011年 2015年
Auxter社売上推移(R$million)
投資金額 1 憶ドル
完成予定 2012 年上期
製造機種 バックホーローダー油圧ショベルホイールローダーコンパクター
将来的には第一第二工場の生産ラインを新工場へ移管集約する
年間製造能力 1 万台
(バックホーローダー5000 台 油圧ショベル機2500 台)
従業員数 従来の 2 倍の 300 人からスタート順次増員の予定
販売拠点網
メインの Auxter 社ほか 17 のディストリビューターが販売サービス網を展開
(出所JCB 社 HP wwwjcbcom)
Auxter 社は 2002 年に設立中古機械の販売からスタート
2006 年JCB と販売契約を締結
サンパウロ州内のみで販売を行っているが2010 年に JCB の総販売台数の 25を販売販売台数
の 70がバックホーローダー
2007 年のサンパウロ州内のバックホーローダーの販売シェアは 7程度であったが 2010 年には
33まで拡大
2010 年に JCB 製建機を 630 台販売2011 年
は 850 台の見込み
2009 年に Yale 社のフォークリフトの販売を
スタート192 台を販売2010 年は 571 台に
販売を拡大
ソロカバ市 (第三工場)
新工場を建設中2012 年から製造開始
ソロカバ市 (第二工場)
2010 年から油圧ショベルの製造を開始
グアルーリョス市
流通センター
ソロカバ市 (第一工場)
2001 年からバックホーローダーを製造
Auxter 社本社(サンパウロ市)
Auxter 社売上推移 単位100 万レアル
(2011 年データは見込2015 年データは計画)
Auxter 社の展示機械
(サンパウロ市内)
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John Deere
農業分野で大きなプレゼンスを誇っておりブラジル国内に 3 つの製造拠点を持っている
農業用収穫機では 2011 年にメーカー別トップの 1928 台を販売
農業用トラクターでは Masseu Ferguston 社Valtra 社New Holland 社に次ぐ 9869 台を販売
2011 年はブラジルの市場全体で農業機械の販売が 5程度減尐する中で John Deere は約 20増加さ
せている (2011 年 1 月~12 月の農業機械のメーカー別販売台数は CNH の項を参照)
John Deere グループでは農業機械分野においてブラジル市場を最重要市場の一つと位置付けており
過去 10 年にわたり 20 億ドルの投資を行っている
ブラジル国内ではこれまで建設機械の製造及び販売は行っていなかったが2011 年に二つの工場建
設を発表
第一の工場では日立建機と合弁で油圧ショベルを製造する
第二の工場は単独で出資ホイールローダーおよびバックホーローダーの製造を行う
両工場ともサンパウロ州インダイアツーバ市に建設する
2012 年から輸入販売をスタートさせ製造開始は 2013 年末からの計画となっている
1979 年 リオグランデドスル州オリゾンチーナ市の農機メーカーSchneider Logemann amp Ciaに
20の出資を通じブラジル市場に参入
1989 年 オリゾンチーナ市に第二工場建設
1996 年 John Deere ブランドのトラクターの製造を開始
出資比率を 40に引上げ社名を SLC-John Deere に変更
1999 年 ゴイアス州カタロン市にサトウキビ収穫機の製造工場建設
出資比率を更に引上げ経営権を掌握
2001 年 社名を John Deere Brasil に変更
2008 年 リオグランデドスル州モンテネグロ市にトラクター製造工場を建設
サンパウロ州カンピーナス市にラテンアメリカ市場へのパーツ物流センターを建設
リオグランデドスル州
ポルトアレグレ市
本社
南米市場の統括機能も併せ持っている
販売金融会社の Banco John Deere も同市に所在
リオグランデドスル州
オリゾンチーナ市
1989 年完成
穀物用コンバイン機と田植え機を製造
建屋面積123 万 m2
従業員数2000 人
ゴイアニア州
カタロン市
1999 年完成
サトウキビ収穫機を製造
敷地面積22 万 m2
従業員数400 人
2011 年以降従来輸入販売をしてきた噴霧器の現地製造のために
6000 万レアルを投資
リオグランデドスル州
モンテネグロ市
2008 年完成
農業用トラクターを製造
敷地面積96 万 m2建屋面積68 万 m2
投資金額25 憶ドル
従業員数715 人
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サンパウロ州
カンピーナス市
2008 年完成
南米市場向けの部品の流通センター
投資資金1800 万レアル
建屋面積4 万 m2
従業員数200 人
サンパウロ州
インダイアツーバ市
1)2011 年日立建機との合弁で油圧ショベルの製造工場の建設を発表
2)2011 年単独出資でホイールローダーおよびバックホーローダーの
製造工場の建設を発表
2013 年末から製造開始の予定
両工場建設に対する投資金額は 18 憶ドルうち 124 憶ドルを John
Deere が支出する
従業員数約 600 人
アルゼンチン 2011 年トラクターと農業用収穫機の製造を開始すると発表
投資金額1 憶ドル
主要な輸出先であるアルゼンチンがブラジルからの農業機械の輸入に
対する規制措置を設けたために 2011 年第一四半期は対前年同期比で
50減尐そのためアルゼンチン国内でトラクターと収穫機の製造
を開始するに至った
ポルトアレグレ市
本社および南米統括機能
販売金融会社
モンテネグロ市
工場完成2008 年
製造機種農業用トラクター
オリゾンチーナ市
工場完成1989 年
製造機種コンバインおよび田植え機
インダイアツーバ市
建設機械の製造工場を建設中
2013 年完成予定
カンピーナス市
流通センター
2008 年完成
カタロン市
工場完成1999 年
製造機種サトウキビ収穫機
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日立建機
2011 年 10 月米 John Deere 社と合弁での製造販売会社「ディア日立建機ブラジル」設立を発表
日立建機とディア社は1988 年にアメリカノースカロライナ州に製造販売を行う合弁会社のデ
ィア日立社(Deere-Hitachi Construction Machinery Corporation)を設立以来北中南米市場における提
携関係を持っている
投資計画概要
場所 サンパウロ州インダイアトゥーバ市
投資資金 約 63 億円
資本金 5000 万ドル
出資 日立建機 40
John Deere ブラジル社 40
ディア日立(米国) 20
敷地面積 20 万 m2
事業内容 中型油圧ショベルの製造販売(15t~40t 未満)
ミニショベル油圧ショベルの輸入販売(100t未満)
年間製造台数 約 2000 台
計画では初年度に 90 台程度5 年目に年間 1200 台程度を製造
Finame ファイナンスの対象にするため現地生産部品 60以上を使用する
従業員数 230-240 人
事業
スケジュール
2012 年 1 月工場建設着工
2012 年 4 月輸入完成車の販売開始
(ミニショベルと現地生産以外の油圧ショベル(100 トン未満))
2013 年 7 月現地生産開始(車体重量 15 トン~40 トンの中型油圧ショベル)
その他 日立建機が技術を供与し合弁会社が現地生産を行う
マーケティングは農機で現地に地盤を持つ Deere 社が担当する
Deere 社はブラジル国内に農機販売で約 200 の代理店門を有しており強固な農機販
売網を持っており建設機械の販売展開に活用する
2015 年の売上高目標は約 180 億円
取締役は日立および Deere 社の双方から4人ずつ派遣の予定
Kobelco
2011 年初頭から米国現法を通じ販売サービス体制を敷きブラジル国内の顧客への営業活動を行
っていた
港湾作業などで使われる吊上げ機械等の販売を行っている Rimac 社とブラジル国内のディストリビュ
ーター契約を締結
Rimac 社は新規の販売に携わるとともに既に国内で販売されていた Kobelco 社のクレーン約 20 機
のサービスサポートも行う
ブラジルでは 60 トンから 550 トンまでのクローラー式クレーンを中心に販売を行っていく
リオデジャネイロ州イタグアイ市で港湾基地を建設中のブラジル最大手ゼネコンの Odebrecht は
CK600 を 3 台CK2300 を 3 台(全てクローラークレーン)の購入を既に決めている
Odebrecht では購入したクレーン機を 3~4 年にわたって同港湾で使用する予定でありブラジルで
一般的なトラッククレーンではなく Kobelco 社のクローラー式クレーンを購入したとのこと
Rimac 社は港湾作業鉄鋼大手物流分野に顧客を持っており既存顧客への販売展開を進めるとと
もにこれまでに Kobelco が直接販売した 20 機のクレーンユーザーへのメンテナンスを通じ新規
の販売働き掛けを行っていく
(その他のユーザーは Tomeacute 社大手ゼネコンの Andrade Guiterrez 社風力発電プラント組立の
Transdata 社など)
スペアパーツの保管はサンパウロ市内の Rimac 社の倉庫で行う
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Komatsu
1973 年現地法人を設立
折しも 1968 年から 1973 年に掛けて「ブラジルの奇跡」と呼ばれる高度経済成長期を迎えており
GDP 成長率は年平均で 101実質工業生産成長率は年平均 129を記録
世界 4 位に成長したブラジルの自動車市場でメーカー別の販売トップを走っているイタリアのフィア
ットが進出したのもこの時期で多数の日本や欧米の多国籍企業がブラジルに進出する時代であった
Komatsu もサンパウロ州スザノ市で工場の建設をスタート1975 年に製造を開始した
Komatsu にとって海外初の製造拠点であった
また現在に至るまで Komatsu のスザノ工場はブラジルのみならず南米地域で唯一の日系建機メー
カーの製造拠点である
現在ブラジル国内には次の 3 つの現地法人をもっている
Komatsu do Brasil (KDB)
Komatsu Brasil International (KBI)
1975 年製造開始
スザノ工場で製造された機械 KBI を通じて国内で
の販売が行われる
海外への輸出およびブラジルで製造しない機種の
輸入は KDB が行っている
またKomatsu グループにおける D51 のブルド
ーザーの一極生産供給拠点の役割も果たしてい
る
1997 年には板尾鉄工所などと合弁でサンパウロ
州アルジャ市に「アトミックス工業(Atommix)」
を設立キャビンやタンク外装部品などを製
造製造原価の低減と品質の向上に寄与してい
る
なおアトミックス工業は 2008 年にコマツの
100出資に変更2011 年よりコマツ「アルジャ
工場」に呼称変更
社員約 1200 人
出向社員10 人
1998 年KDB のマーケティング部門を独立さ
せ新会社を設立
KDB が製造した機械を各地のディストリビュー
ターを通じブラジル国内での販売メンテナン
ス業務を行う
社員約 100 人
出向社員11 人
Komatsu Forest
1972 年前身の Implemater がブラジル現地法
人設立2004 年に買収現社名に変更
KDB が製造した機械を森林向けアタッチメント
の取り付けなどを行ってから国内での販売を行
っている
輸入森林機械の販売も行っている
出向社員なし
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コマツの中南米事業体制
地域別売上構成比(FY2011 年見通し)
主要市場であるブラジルを含めた中南米市場での売上は Komatsu グループの 12を占めている
(出所決算概要報告資料より抜粋)
中南米での売上高推移(外部顧客向け単位億円)
(出所決算概要報告資料より抜粋)
15
14
13
12
7
0 2 4 6 8 10 12 14 16
日本
中国
北米
中南米
欧州
608
664
479
392373 380
446
505
572
498
427
523 509 494
0
100
200
300
400
500
600
700
FY081Q 2Q 3Q 4Q FY091Q 2Q 3Q 4Q FY101Q 2Q 3Q 4Q FY111Q 2Q
コマツホールディングスサウスアメリカ
(サンチャゴ)
南部 5 ヵ国建設機械
中南米マイニング機械販売
コマツカミンズチリ (サンチャゴ)
チリ国内の建設鉱山機
械販売サービス代理店
コマツブラジル (スザノ工場)
油圧ショベルブルドーザホイールローダモータ
ーグレーダの生産販売
コマツブラジルインターナショナル (サンパウロ)
ブラジル国内での建設機械及び鉱山
機械の販売サービス代理店
コマツパナマ事務所
(パナマシティ)
中南米向け建設機械在
庫物流管理
コマツフォレスト (パラナ州ピニャイ市)
2004 年に買収
森林機械の販売
コマツブラジル (アルジャ工場)
1997 年合弁形態で設立
2008 年100子会社化
キャビンタンク外装パーツなどを製造
Pa-tu
コマツアメリカ(KAC)北部 LA Div
(米国イリノイ州) 北部中南米向け
建機在庫物流管理
KAC メキシコ事務所サービスサポート
センター(メキシコ モントレー) メキシコ建設機
械マーケティングサービスサポート
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スザーノ工場の概要
工場概要 1973 年 1 月にコマツにとり日本国外では初となる海外製造工場をサンパウロ州スザ
ノ市に建設
下記の四機種の製造を行っている
工場のあるスザノ市はサンパウロ市街地から約 55 キロの距離にある
日系ブラジル人の割合は現在も約 10もともと日系移民の多い町であり工場に
も日系ブラジル人が多くみられる日系ブラジル人の役員もいる
ただし若い世代の日系ブラジル人は日本語ができない層が増えておりポルトガ
ル語を社内公用語にしており社内会議などでは必要に応じ日本語-ポルトガル語
の通訳を使っている
スザノ市内には他に NSKミツトヨなどの日系企業も工場を持っている
出所httpwwwkomatsucombrptnossa_empresaphp
工場面積 敷地面積63 万 m2
建屋面積68 万 m2
製造機種
(写真出所
KDB 社 HP)
ブルドーザー 油圧ショベル ホイー13ローダー モーターグレーダ
14 トン(130HP)
19 トン(16813P)
13-16 トン
20-24 トン
35 トン
10 トン
14 トン
17 トン
18 トン
Finame
ファイナンス ブラジルで製造される機械の全てが Finame ファイナンスの対象となっており
60の国産部品の使用条件をクリアしている
(輸入機械は Finame ファイナンスの対象外)
ブルドーザー 1975年製造開始
油圧ショベル 1987年製造開始
モーターグレーダー 1990年製造開始
ホイールローダー 1991年製造開始
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販売網 11 のディストリビューターを通じブラジル国内全域で販売を行っている
販売体制
〈建設機械〉
スザノ工場で製造した機械は KBI にいったん販売しブラジル中に展開しているディ
ストリビューターを通じて販売
Odebrecht や Andrade Gutierrez といった大手ゼネコン等の大口顧客にはディストリ
ビューターを通さずに KBI が直接販売を行っている
〈鉱山機械〉
鉱山向け機械の製造はしていない
Vale 等の大手鉱山会社には日本あるいは米国ドイツから輸入し販売を行ってい
る
〈森林機械〉
KDB が製造した機械を KBI 経由で Komatsu Forest が購入森林機械向けの改造や
アタッチメントの取り付けを行ったうえで販売している
森林機械に関してはディストリビューターを通さずに Komatsu Forest が販売を行っ
ておりKDB の代理店機能をもっている
アルジャ工場内風景
Komatsu の海外工場としては数尐ない自社工場内に
鋳造施設を持った工場でありピボットシャフトやア
イドラなども自社工場内で加工生産している
ただし油圧機器やトランスミッションなどのハイ
エンドの基幹部品は製品の品質保持の観点からグル
ープ企業からの調達の方針を維持している
なおブラジル国内で鋳造施設を自社工場内に持っ
ている建機メーカーは Komatsu と Liebherr のみ
写真KDB 提供
① Bauko(SPRJES)
② DCML(MG)
③ Mason Equipamentos(MG)
④ Alvict Ozores Nogueira(GOTO)
⑤ Vianmaq Equipamentos(PR)
⑥ Mantomac(SCRS)
⑦ Dymak Maacutequinas(MTMS)
⑧ Guaporeacute(RO)FW Maacutequinas(BAPB)
⑨ Cummins Diesel(CE)
⑩ Motobel Motores(MAPA)
⑪ DCML(PA) スザノ工場
アルジャ工場
コマツブラジルインターナショナル
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アルジャ工場での製造車写真
LBX
2011 年 11 月新型油圧ショベル P130-8 を発売
写真はスザーノ工場内での発表式典風景
出所httpwwwkomatsucombrptnoticiaphpid=779
ディーラー募集広告
建設機械業界誌 MampT に掲
載
(2011 年 7 月号)
2010 年 5 月に住友建機が完全子会社化した米国の建設機械の販売会社
2011 年 5 月ブラジルに現地法人 LBX do Brasil の設立登記を行った
2012 年 2 月の業界誌の報道によるとサンパウロ州ソロカバ市に流通セン
ター管理販売マーケティング技術サポートトレーニングセン
ターを兼ね備えた事務所を開設した
2012 年前半に油圧ショベルマテリアルハンドリング機森林機械破
砕機の輸入販売を開始する
当初は Tauron Maacutequinas 社(南部地域)Best Maacutequinas 社(南東部および
中西部地域)Tecnoloc 社(ミナスジェラエス州)を通じた販売を行い年
内にブラジル全域にディストリビューター網を展開していく計画
2015 年に約 500 台の販売を計画しており将来的にはラテンアメリカ
諸国への展開も検討している
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住友建機
米州大陸では建設機械農業機械大手の米 CNH グローバルの Case のネットワークと1998 年に
Case と折半出資でケンタッキー州に設立した建機販売会社 LBX 社のネットワークを通じて油圧ショ
ベル機の販売を行ってきていた
2010 年 5 月に CNH の持ち分を買い取り住友建機の 100完全子会社となった LBX 社が 2011 年 5 月
ブラジル現地法人 LBX do Brasil を設立した
2011 年 1 月の新聞報道等によると 2011 年度中にブラジル国内での工場建設を含めて参入方法を決定
する予定となっている
Liebherr Brasil
ブラジル市場には 1974 年に参入
サンパウロ州グアラチンゲタ市の工場で油圧ショベル他を製造
他に航空機向けの部品製造工場がサンパウロ州サンジョゼドスカンポス市にある
Liebherr Brasil Liebherr Aerospace Brasil
設立 1974 年 2005 年
所在地 サンパウロ州グアラチンゲタ市(同敷地内)
従業員数 1299 人 25 人
敷地面積 95 万 m2 39 万 m2
建屋面積 57 万 m2 7400m2
事業内容
建設機械の製造
油圧ショベル機
(クローラ式ホイール式)
ホイールローダー
コンクリートミキサー車
クレーン機
ブルドーザーの製造を検討中
航空機部品製造
1999 年ブラジルの航空機製造メーカー
Embraer とサンパウロ州サンジョゼドスカンポス
市に合弁会社 40出資し ELEB 社を設立
(2008 年に Embraer100子会社に変更)
()2011 年 7 月火災により Liebherr Aerospace
の工場施設が全焼
7000 万レアルを投じ復旧工事を行うとしてい
るが詳細は不明
販売拠点網
自社直営の販売拠点をサンパウロ州およびミナスジェラエス州にもっている
サッカーワールドカップの開幕試合が行われる
サンパウロ市イタケロンスタジアム建設工事に使
用される Liebherr 社クレーン
(2012 年 1 月撮影)
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写真出所
wwwliebherrcombr
LiuGong
2005 年ラテンアメリカ地域への輸出をスタート
2008 年ブラジルで油圧ショベルの販売を開始
2009 年ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市に現地法人 Liugong Latin America を設立
南米地域の統括拠点も兼ねておりブラジルの他にアルゼンチンチリペルーコロンビアメキ
シコ更に商売規模はまだ小さいがエクアドルボリビアベネズエラコスタリカも管轄ラテン
アメリカ市場の 13 カ国で 17 のディストリビューター網を展開している
ブラジル国内では BH Maacutequinas 社Soma Tratores 社Conterracircnea 社を通じホイールローダー油
圧ショベルバックホーローダーコンパクトローラーモーターグレーダーの輸入販売を行ってい
る
販売台数は 2008 年~2010 年に掛けては毎年 50のペースで増加
主力のホイールローダーの輸入は 2007 年に始まり初年度の販売台数は 20 台のみであったが2010
年までに既に市場の 7の販売シェアを獲得している
売上高では 2010 年の 4600 万レアルに対し 2011 年は 5000 万レアルを見込んでいる
ラテンアメリカ市場では 2010 年に 1000 台以上を販売2009 年対比で 95の伸びを記録
2011 年も 1 月~11 月にホイールローダーを 600 台以上油圧ショベル機を 200 台以上販売
コンパクトローラーモーターグレーダー小型ローダーバックホーローダーブルドーザーフ
ォークリフトを合わせると 2011 年は 1500 台以上の販売と 1 憶ドルの売上を見込んでいる
ラ米市場では今後 5 年間に亘り年間 30の成長を予測している
好調な販売の伸びの要因として Liugong 社では次の点を挙げている
サンパウロ州のグアルーリョス市にスペアパーツの流通センターを建設車台やトランスミッ
ションシステムエンジンを含む在庫を国内に置くことで販売およびメンテナンスのサービス
レベルが向上
自社営業部門およびディストリビューターのトレーニングを行った
ディストリビューターに対する融資制度をスタートさせた
民間の DLL 銀行と提携しユーザーに対する優遇ファイナンス制度をスタートさせた
(月利で 130年利換算で 1682011 年 11 月時点)
従来販売拠点のないブラジル北東部地域に販売網を展開した
市場のニーズに合わせラテンアメリカ独自仕様のモデルを開発した
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ラテンアメリカ市場には現在まで輸入販売形態を続けているが今後も堅調な販売が見込まれること
中国からの輸入販売に伴う距離と時間のハンディキャップをカバーすること高い関税率を避けるこ
とを目的に南米のいずれかの国に製造拠点の設立を検討している
2012 年初頭には決定する意向
ラテンアメリカ地域においては市場規模が大きく現地製造に移行することで Finame ファイナンス
制度の利用が可能になり営業面でのメリットが大きいことからブラジルが最有力候補に挙げられて
いる
工場建設となった場合の投資金額は約 2 憶ドル
実現すれば 2009 年に完成したインド工場に次いで中国国外では二番目の海外製造拠点となる
インド工場は国内市場向けの製造拠点だがブラジルでは国内市場での販売だけでなくずラテンアメ
リカ諸国への輸出も行う
工場建設が具体化するまでは南米市場での販売及びサービス網の拡大に力を入れている
2011 年にはサンパウロ州グアルーリョス市にパーツの流通センターをオープンさせラテンアメリ
カ市場全域への物流センター機能を整備した
販売拠点網
BH Maacutequinas Soma Tratores
ブラジル国内 11 州におけるディストリビューター
2008 年から LiuGong 社の正規ディストリビューターとなる
2008 年は 500 台の販売2009 年は金融危機の影響もあったが前年
同数の 500 台を販売
2011 年は対前年で 40の売上増加の見込み
本社は LiuGong と同じくミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市
同州が鉄鉱石産出の中心地域であることから販売台数の 35-40は
鉱山機械が占めている
従業員数は約 210 人
ブラジル南東部のサンパウロ
州とパラナ州におけるディス
トリビューター
ホイールローダーショベル
機コンパクトローラーを中
心に販売
Soma Tratores
BH Maacutequinas
ベロオリゾンテ市 LiuGong Latin America
グアルーリョス市
パーツ物流センター
Conterracircnea
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Lonking
2010 年機械設備関連の輸入商社の Megga グループと提携し建設機械の販売会社 Meggadig 社を
サンパウロ州カブレウーバ市に設立した
同年 6 月油圧ショベルホイールローダーコンパクトローラーの販売を開始
同年 12 月までに 140 台を販売
2011 年は約 800 台~1000 台の販売を見込んでいる
10 年後には 10 憶ドルの販売目標を掲げている
ブラジル市場への参入から間もないが既にペルナンブコ州レシーフェ市リオデジャネイロ市パラ
ナ州クリチーバ市ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市エスピリットサントス州ビトリア市バ
イーア州サルバドール市セアラ州フォルタレーザ市リオグランデドノルテ州ナタール市等に支店
を開設販売網拡充に力を入れている
ビトリア市ナタール市ジョアンペソーア市には物流センターも建設している
サービス体制は全国各地の Megga グループのネットワークを活用する
Meggadig 社販売拠点網
Manitowoc
ブラジル市場へは約 20 年前に参入
米国から輸入する不整地用クレーンと中国から輸入する現場作業用クレーンの販売を行っている
2006 年からブラジル国内に製造工場の建設を検討してきたが金融危機の発生により計画を延期
2011 年 1 月にブラジル南部のリオグランデドスル州パッソフンド市に可動式油圧クレーンの製造工
場建設を発表
営業およびサービス事務所は引き続きサンパウロに置く
新工場概要 2012 年中頃に製造開始の予定
初期段階では輸入部品の組立製造からスタート
4 年以内に国産部品の使用率を 60まで高めていきFiname ファイナンスの適用
対象としていく計画
国内での製造に移行することで最大 30まで価格低下が可能とみている
敷地面積 28 万 m2
投資金額 7000 万レアル (ブラジル国立経済社会開発銀行BNDES の融資を利用)
製造機種 初期段階では不整地用クレーン(40~80 トン)と現場作業用クレーン(80~120 トン)
の製造からスタート
2013 年~2014 年に掛けてテレスコピックタイプのトラッククレーンの製造を開始
する計画
カブレウーバ市
Meggadig 社を設立
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製造能力 年間 350 台ただし最大 700 台まで拡大の可能性あり
販売計画 2012 年の売上は 4 憶レアル2016 年には 27 憶レアルまで拡大を見込んでいる
2015 年まで毎年 20工場を建設するブラジル南部地域では毎年 40の成長見通
しを立てている
75はブラジル国内市場向け25はラテンアメリカ諸国への輸出を計画
従業員数 直接雇用は 80 人からのスタート4 年間で 340 人まで増員していく計画
Sany
2007 年から輸入販売をスタート
サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に油圧ショベル及びクレーン機の組立工場がある
同じくサンパウロ州ジャカレイ市で新工場の建設を行っており2013 年に完成の予定
2007 年 輸入販売を開始
2011 年
サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に工場建設
1 月中国から輸入した CK 部品から油圧ショベル(20 トン)の組立製造を開始
5 月トラッククレーン車(55 トンおよび 75 トン)の組立製造を開始
11 月コンクリートポンプの組立製造を開始
サンパウロ州オザスコ市に物流倉庫を建設
サンパウロ州ジャカレイ市に新工場を建設中
2013 年製造開始の予定
場所 サンパウロ州
サンジョゼドスカンポス市
サンパウロ州ジャカレイ市
(サンジョゼドスカンポス市から約 20 キロ)
完成 2011 年 1 月 建設中(2013 年に完成予定)
製造機種 油圧ショベルクローラ式およびホイールクレーン機
他にコンパクトローラーやモーターグレーダー等の輸入販売を行っている
年間製造能力 油圧ショベル500 台
クレーン機365 台
油圧ショベル1000 台
クレーン機500 台 (2013 年計画)
投資金額 2 億ドル
工場面積 建屋面積1 万 m2 敷地面積56 万 m2
従業員数 2011 年 8 月現在 378 人 2013 年に二工場合わせ約 1000 人
サンジョゼドスカンポス工場では中国から輸入する CKD 部品による組立製造を行っておりFiname
ファイナンスの対象になっていない
建設中のジャカレイ工場では 60以上の国産部品を使用し Finame ファイナンスの対象となる機械
を製造していく予定またサンジョゼドスカンポス工場の製造ラインを徐々にジャカレイ工場に
移管し集約していく計画
バッハフンド市
工場建設中
削除する
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ジャカレイ工場は中国以外では米国ドイツインドに次ぐ海外 4 番目の製造拠点
新工場の操業後は顧客への引渡期間を短縮するとともにFiname ファイナンスの条件をクリアさせ
営業に拍車を掛ける狙いがある
またジャカレイ工場が完成する 2013 年までに自前の販売金融会社の設立を検討しており国内で
製造する機械には Finame ファイナンスを輸入機械には優遇金利の一般ファイナンスを提供してい
く計画を立てている
(右画像サンパウロ州イミグランテス街道沿いに展示される SANY 社製品)
販売拠点網
SDLG (Shandong Lingong Construction Machinery)
2007 年にホイールローダーの輸入販売を開始
2010 年には約 600 台を販売しホイールローダーの市場シェアの約 10を獲得している
約 30 の中国メーカーがブラジル向けにホイールローダーを輸出しているが全体の約 26を SDLG
が輸出している
2009 年から 2010 年に掛けてラテンアメリカ全体で 1000 万ドルを投じブラジルアルゼンチン
チリウルグアイペルーエクアドルコロンビアおよびその他ラテンアメリカ諸国に販売網を整
備2012 年までにメキシコパナマエクアドル市場への参入も計画している
これまでラテンアメリカ市場ではホイールローダー(Simple Tech タイプ)のみの販売を行ってきたが
2012 年からショベル機小型ローダーロードローダーの輸入販売もスタートさせる
15 51 255
500
2000
-
500
1000
1500
2000
2500
2009年 2010年 2011年 2012年 2014年
売上高推移(R$million)
サンジョゼドスカンポス市
本社および組立工場
ジャカレイ市
工場建設中(2013 年完成予定)
オザスコ市
物流倉庫
売上高推移 (単位100 万レアル 2011 年以降は計画数字)
データ出所各種報道記事から J2B Consulting が編集
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ブラジルを筆頭にラテンアメリカ市場での販売台数は順調に増加しているが製造工場の建設は考え
ておらずこれまでと同じく中国からの輸入販売を継続していく意向
販売拠点網
Shantui
2008 年にブラジルへの輸入販売を開始
ブルドーザーホイールローダー油圧ショベルモーターグレーダーコンパクトローラーの輸入
販売を行っている
ディストリビューターの BMC(Brasil Maquinas)社()を通じ 2010 年は約 150 台を販売
ブルドーザーは市場全体の 10の約 100 台を販売
Shantui 社はラテンアメリカ市場をロシアおよびアフリカに次ぐ重要市場と位置付けており特にブ
ラジルにおいては現地製造を含む長期的な戦略を練っている
() Brasil Maquinas 社は Hyundai と合弁で工場を建設するがHyundai 以外にも XCMG や Zoomlion
の機械の販売も行っている
Sunward
2010 年にブラジル資本の SHC グループと提携しブラジル市場への輸入販売を行っている
販売機種 建設機械
(油圧ショベル機小型ショベル機小型ローダーテレスコピックハンドラー)
鉱山機械(アースドリル)とフォークリフト
本社 サンパウロ市
物流センター サンパウロ州バルエリ市
支店 ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市
2014 年までに 20 支店を開設する計画
Tracbraz 社販売地域
ブラジル国内の SDLG 機械の
50を販売
2011 年は 280 台を販売売上は
5200 万レアルで対前年約 50の
増加を見込む
ブラジル国内の販売は Tracbraz 社
Alpha Maacutequinas(北部地域)
Solunor(北東部地域)Diferencial
Maacutequinas(南部地域)などのディストリ
ビューターが行っている
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TADANO
ラテンアメリカ市場ではタダノアメリカおよび各地域の販売代理店を通じた販売サービスを行っ
ている
ブラジルでは 1978 年にサンパウロ市に設立された地元資本の販売代理店 TDB do Brasil を通じクレー
ン等の建設機械の販売メンテナンスを行っていた
Tadano では長期目標として「LE(Lifting Equipment)分野世界 No1」を掲げておりブラジルを含む
BRICs 諸国を戦略市場と位置付けている
Tadano ではインフラ面を中心とした建設投資が活発化している中南米市場でのクレーン需要が今後
4~5 年で現在の 3 倍以上の年 1000 台に拡大するとみておりそのため2010 年 11 月サンパウ
ロ州イトゥ市にクレーンの製造販売メンテナンスサービスを手掛ける会社を販売代理店の TDB
do Brasil と合弁で設立すると発表
合弁会社ではクレーン完成車の輸入販売サービスにとどまらず日本や中国から輸入する半完成
品(クレーン上部)を Volvo 社が現地で製造するトラックに架装し完成車の組立製造も行う
合弁会社の概要
所在地 サンパウロ州イトゥ市
資本金 590 万ドル(約4億 7000 万円)
出資 タダノ51出資
TDB 社および同社社長カンポス氏49
役員構成 合弁会社の社長には TDB 社のカンポス氏が就任
取締役は 3 名うち 2 名は Tadano から選任
事業内容 建設用クレーン等の製造販売サービスなど
日本中国からクレーン上部(半完成品)を輸入し現地トラックに架装
タダノグループ製品の輸入販売サービス
クレーン部品の一部製造
販売計画 TDB 社の 2009 年の売上高 5570 万レアル(約 278 憶円)
2013 年に 4600 万ドル(約 37 億円) の売上を計画
2015 年にブラジルで約 600 台中南米全体で約 1000 台のクレーンの受注を計
画同年までに中南米市場での販売シェアを現在の 2 倍の 20に伸ばす
ブラジルで組立製造するトラックク
レーン
クレーン部分は日本中国から輸
入トラック部分はブラジル Volvo
社の製造
日本から輸入しているオールテレー
ンクレーン 日本から輸入する中古クレーン
ブラジルでは一般に中古機械の輸
入は厳しく規制されているが類
似製品がない機械に関しては「国
産無存在証明書」を取得すること
で輸入が認められる
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なおトラッククレーンに対する輸入関税はこれまで免税扱いが取られていたが類似製品を製造す
る国内メーカー保護の観点から 2011 年に輸入関税が 35に引き上げとなったこの輸入関税引き上
げにより輸入クレーンの価格競争力が弱まってきておりブラジルでの組立製造の重要性が従来以上
に高まってきている
また国産部品の使用率 60をクリアーすることで Finame ファイナンスの対象とすることも視野に
入れており部品の現地調達を進めていく考えも持っている
Terex Latin America
1999 年にブラジルに進出した米国の高所作業機メーカーの Genie Industries 社を 2002 年に Terex グ
ループが買収2004 年に Terex Latin America を設立した
ブラジル南部のリオグランデドスル州カショエイリーニャ市で道路建設機械の製造を開始
国内市場の約 4 割の販売シェアを持っているがカショエイリーニャ工場は将来の拡張スペースが不足
していたため2011 年 6 月に同州グアイーバ市に道路建設機械とアスファルト製造機の製造工場を
建設することになった
高所作業機の販売でもブラジル国内で約 4 割の販売シェアを持っている
2007 年にブラジルの労働安全衛生法(NR18)が建設作業現場における高所作業に対する安全規制を定
め高所作業に使用可能な機械の基準を定めたがTerex では同法令への対応をいち早く進めたことが
販売台数の増加に寄与
ブラジル国内での売上は数年前までラテンアメリカ地域の 50程度を占めていたがこの数年ブラ
ジル国内市場が他のラテンアメリカ地域を上回る伸びを見せており 70-80を占めるに至っている
グアイーバ工場概要
事業スケジュール 2011 年 6 月工場建設開始
2012 年第 2 四半期に完成予定
投資金額 2010 年から 5 年間で 15 憶レアル
敷地面積 50 万 m2(カショエイリーニャ工場は 35 万 m2)
製造機種 カショエイリーニャ工場で製造している機種から製造を開始する
徐々にカショエイリーニャ工場の製造ラインをグアイーバ工場に移管集約
将来的にバックホーローダースキッドステアローダー照明灯クレーン
鉱山用プラットフォームなども製造する予定
製造能力 カショエイリーニャ工場では現在年間 200 台~250 台の製造を行っている
が2 倍の 400 台~500 台の製造を予定
国産部品比率 40程度からのスタートになるがFiname ファイナンスの条件である 60ま
で徐々に引上げていく
従業員数 現工場の従業員数は約 250 人だが新工場では 650 人まで増員していく計画
33 29
35 35
50
-
10
20
30
40
50
60
2007年 2008年 2009年 2010年 2011年
売上高(憶ドル)
サンパウロ州バルエリ市
Terex 本社
売上高推移(単位憶ドル 2011 年は見込み
データ出所各種報道記事より J2B Consulting 編集
)
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販売拠点網
Volvo Construction Equipment Latin America
Clark Michigan の名前で 1975 年サンパウロ州のペデルネイラス工場において製造が開始
現在までペデルネイラス工場は南米唯一の製造拠点
本社はパラナ州クリチーバ市
1975 年 Clark Michigan ブランドでサンパウロ州ペデルネイラス市にて製造開始
当初はローダーとフォークリフトの製造からスタート
1987 年 Volvo 社Michigan 社Euclid 社の合併によりブラジル現法の社名を VME Brasil
Equipamentos に変更
1993 年 オフロードアーティキュレート式トラックの製造開始
1995 年 ボルボが経営権を掌握し社名を Volvo Construction Equipment に変更
2000 年 モーターグレーダーの製造開始
2006 年 油圧ショベル機の組立製造開始
2007 年 小型ショベル機の組立製造開始
2009 年 コンパクトローラーの製造開始
2011 年 油圧ショベル機の国内製造開始(14 トン21 トン24 トン)
ペデルネイラス工場概要
工場面積 敷地面積43 万 m2
建屋面積42 万 m2
製造機種 ホイールローダーモーターグレーダー小型ショベルコンパクトローラーア
ーティキュレート式トラック油圧ショベルの製造を行っている
小型ショベル及びモーターグレーダーは世界中でペデルネイラス工場のみで製造し
ている
世界の製造供給体制によりラテンアメリカ地域への輸出供給はブラジルから行って
いる米国にはアーティキュレート式トラックと小型ローダーをアジアヨーロ
ッパにはモーターグレーダーを輸出している
2007 年にブラジルの建設機械メーカーとして初めて小型ローダーの製造を開始し
たが米国工場への製造移管に伴い 2011 年にブラジルでの製造を停止した
製造能力 約 4000 台
従業員数 約 700 人
販売拠点 ブラジル国内に 37 販売拠点ラテンアメリカ全体で 82 拠点
カショエイリーリャ市
現工場
グアイーバ市
新工場
バルエリ市
本社
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投資概要 投資時期2011 年
投資金額1000 万ドル
12 万 m2 を増床油圧ショベルの製造ラインを新たに建設
従来は Volvo の韓国工場から輸入した部品からの組立を行っていたがアームブ
ーム車台などを含め 60以上の部品を国内で調達し 14 トン20 トン24 トン
のショベル機の国内製造を開始させた
組立製造から国内製造へ切替ることで Finame ファイナンスの利用が可能となっ
た
Volvo グループでは売上の 50はブラジル中国インドロシアで構成する BRICS 諸国で上げて
おりBRICS 各地域の建設機械市場でトップ 3 に入る戦略を立てている
ブラジルでは CNHキャタピラーコマツに次ぐ 4 番手に位置しているが油圧ショベル機を従来
の組立製造から Finame ファイナンスの対象となる現地製造に切換えたのはその一環
2008 年は 9 月に発生した金融危機以降売上ペースが鈍化したが通年では過去最高の売上高となっ
た
2009 年は米国の景気後退の煽りを受け輸出が大きく落ち込むものの国別の販売台数ではブラジル
は中国韓国に次いで 3 番目の市場に成長ラテンアメリカ地域全体の販売は米国を追い越した
2010 年のラテンアメリカ地域全体の販売台数は 4228 台うち 3202 台(75)をブラジル国内で販売
ブラジル国内での販売は対前年 57増加ラテンアメリカ諸国向け輸出も 53増加
なお以前はペデルネイラス工場で製造する機械の約 50が輸出に向けられていたがブラジル国
内の需要増大から現在では全体の 70~80が国内で販売されている
58 88 100
520
373
631700
0
100
200
300
400
500
600
700
800
1998年 2000年 2004年 2008年 2009年 2010年 2011年
ラテンアメリカ地域の売上高推移(R$million)
3202
306
154
147
124
295
0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500
ブラジル
チリ
アルゼンチン
コロンビア
メキシコ
その他
2010年のラテンアメリカ地域の国別売上台数
ラテンアメリカ地域の売上推移(単位100 万レアル 2011 年データは見込値)
ラテンアメリカ地域の国別売上台数(2010年 単位台)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
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販売拠点網
バックホーローダー
ホイールローダー
小型ローダー
油圧ショベル
アーティキュレート式トラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
森林機械
7632
31371884
12379
1411
26443
9208
37252012
16659
1675
33279
0
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
欧州 北米 南米 アジア その他 合計
Tracbel Entreposto Comercial Linck
Motiva Maacutequinas
Tecnoeste Maacutequinas
Dinacircmica Equipamentos
グループ全体の
6-7の売上高
ペデルネイラス工場
メインディーラーの Tracbel 社は
Volvo の建機の他に Tigarcat 社
(森林機械)Clark(フォークリフ
ト)Masseiy Ferguson(農業用ト
ラクター収穫機作付機)
Michelin(工業用タイヤ)の販売も
行っている
2010 年2011 年上期の地域別売上高比較 ( 単位100 万スウェーデンクローナ SEK)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
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XCMG (Xuzhou Construction Machinery Group)
2004 年ブラジルへの輸入販売がスタート
2007 年下記の 3 ディストリビューターを通じブラジルへ本格参入
Ecircxito 社 ブラジル北東部パライーバ州
BMC 社 サンパウロ
GTM 社 サンパウロ
2011 年末までに国内の販売拠点数を 30 まで増やす計画を立てている
販売の主力は 20 トン~90 トンクラスのトラッククレーンだがコンパクトローラー油圧ショベル
ホイールローダーモーターグレーダーなどの販売も進めていく
XCMG では各ディストリビューターとそれぞれ個別に製造拠点の建設を進めている
またサンパウロ州内に 2 か所ブラジル東北部のペルナンブーコ州レシーフェ市に 1 か所物流セ
ンターを建設する計画を立てている
現在は輸入販売を通じ年間 2 憶ドルの売上を挙げているが現地製造がスタートする 2013 年には売
上を 5 億ドルに翌 2014 年には 10 億ドルに増やす計画
1Ecircxito 社
油圧ショベルバックホーローダーブルドーザーテレスコピック式マニピュレーターのブラジ
ル全域の独占販売権とクレーン機についてはブラジル北部北東部地域の販売権を持っている
販売台数 2009 年約 200 台
2010 年約 300 台
2011 年約 350 台
売上高 2010 年約 15 憶レアル
投資概要 2011 年合弁でホイールローダーの組立工場とスペアパーツの流通センターの建
設を開始
2013 年 1 月から製造開始の予定
建設地 ペルナンブーコ州スアペ市
投資金額 2500 万ドル
資金は Ecircxito 社が負担しXCMG 社は技術面での支援を行う
将来的には XCMG 社からの出資も検討されている
製造機種 バックホーローダーローダー油圧ショベル
製造台数 それぞれ月に 80 台年間で合わせて約 2800 台の組立を行う
製造台数は順次増やしていく予定
その他 工場完成後はこれまで中国からの輸出の場合で約 3 カ月掛かっていた顧客への引渡
期間を 15 日程度まで短縮が可能とみている
2BMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)社
各地域で提携しているブラジル全国のディーラーを通じ次の建設機メーカーの機械の販売を行って
いる
Shantuiブルドーザー
Hyundai小型ローダー油圧ショベルホイールローダー
XCMGモーターグレーダーコンパクトローラー
Zoomlionコンクリートミキサー車他
投資概要 XCMG 社と合弁でモーターグレーダーとコンパクトローラーの組立工場の建設に関
する協定を 2010 年に取り交わした
エスピリットサントス州の流通倉庫を 1000 万レアル掛けて改修し一部組立作業
をスタートさせている
建設地 未定
投資金額 初期投資が 1500 万ドル追加投資が 1000 万ドル
本格的な製造工場が建設する場合には更に 2 憶ドルの投資の可能性あり
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出資比率 BMC80
XCMG20
製造機種
製造台数
モーターグレーダー400 台年
コンパクトローラー400 台年
売上見込 16 憶レアル年
3GTM 社
サンパウロに拠点を置き 2007 年からクレーン機(20 トン~90 トン)の販売を行っている
吊り上げ荷重 100 トンまでのクレーンは 2010 年にブラジル国内で 800 台以上が発売されているが
そのうち 80が中国から輸入されたものでありXCMG が最大の輸出を行っている
GTM 社ではインフラ石油天然ガスを中心に今後 5 年間に 5000 億ドル程度のビジネスが建設重
機械市場にあると考えており2015 年単年で約 1000 台のクレーン機がブラジルに輸入されその
うち 80が中国から輸入されるとみている
また GTM 社では 2014 年のワールドカップと 2016 年のオリンピック海底油田開発を控えた今後 5
年間にわたりクレーン機市場は毎年 20のペースで成長すると予測している
販売台数 2009 年90 台
2010 年250~300 台
投資
スケジュール
2011 年 5 月合弁での工場建設を発表
2011 年 12 月建設スタート
2012 年中国から部品を輸入し組立製造からスタート
2013 年国産部品による現地製造へ切り替えていく計画
製品の一部はラテンアメリカ諸国及びアフリカ諸国への輸出していく
建設地 ミナスジェライス州ポウゾアレグレ市
投資金額 2 憶ドル
敷地面積 80 万 m2
製造機種 トラッククレーンコンパクトローラーモーターグレーダー油圧ショベルホ
イールローダー
製造台数 年間 5000 台
2014 年には 26000 台の製造5 億ドルの売上を計画
直接雇用 600 人
その他 2010 年に国内メーカー保護の観点からトラッククレーンに対する輸入関税が 0か
ら 35に引き上げになったことが工場建設に至った背景の一つに挙げられる
XCMG 社としては自社で輸入しているクレーン機はオールテレーンクレーンである
のに対し国内メーカーはトラックの車台に積載させるクレーンを製造しており吊
り上げ荷重も 50 トンまでで機種が違うため課税措置に対する抗議を行ってい
る
ただしブラジル通関時の製品価格には国内機種と比べ 50の差がありまだ価
格競争力があるとしている
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販売拠点網
XGMA
2010 年からブラジル市場での輸入販売が開始
油圧ショベル機ホイールローダーバックホーローダーモーターグレーダーロードローラー
ブルドーザー小型ローダーフォークリフトなど合計で年間 500 台の販売を計画している
販売は JM Maacutequinas 社Tractorbel 社Makbrazil 社West Maq 社AMG Maacutequinas 社の 5 社が行
っている
販売拠点網
ミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市
GTM 社と新工場の建設中
エスピリットサントス州
BMC 社と組立工場の建設を予定
(場所は正式発表されていない)
Ecircxito 社傘下の販売ディーラー
(16 社12 州) BMC 社傘下の販売ディーラー
(25 社11 州)
JM Maacutequinas
Tractorbel
MakBrazil
West Maq
AMG Maacutequinas
ペルナンブーコ州スアペ市
Ecircxito 社と新工場の建設中
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Yanmar South Ameacuterica
1957 年にサンパウロ市に現地法人を設立ディーゼルエンジンの輸入販売をスタート
2009 年に建設機械(小型ショベル小型ローダー等)の販売をスタート2010 年後半から本格的に販
売をスタートさせた全て日本からの輸入販売
農業機械(トラクター等)発電機などの販売も行っている
1957 年 サンパウロ市に Yanmar Diesel do Brasil 設立ディーゼルエンジンの輸入販売を開始
1960 年 サンパウロ州インダイアツーバ市にディーゼルエンジンの製造工場を建設
社名を Yanmar Diesel Motores do Brasil に変更
1970 年 社名を Yanmar do Brasil に変更
1980 年代 農業用トラクターの製造を開始
2001 年 農業機械部門の分離を行い Agritech 社に委譲
Yanmar do Brasil はディーゼルエンジンの製造および輸入販売に特化
2007 年 Yanmar South America に社名変更し組織改革を行いブラジル現法がラテンアメリ
カ全域を管轄することになった
2008 年 農業用噴霧器および高圧ポンプの製造を開始
2009 年 小型油圧ショベルバックホーローダー小型ローダーの販売開始
現工場風景
(出所wwwyanmarcombrempresaphp)
販売機種
写真出所wwwyanmarcombr
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販売拠点網 建設機械の販売ディーラーはアマゾナス州パラ州サンパウロ州サンタカリーナ
州に展開農業機械の販売ディーラーはブラジル中の全ての州に展開している
Yuchai
2010 年販売現地法人をサンパウロ市に設立
油圧ショベルアースドリルモーターグレーダーロードローラーホイールローダー等の輸入
販売技術サポートを行っている
サッカーワールドカップが行われる 2014 年までにブラジルで油圧ショベルの製造を検討している
Yutong
ホイールローダーとバックホーローダーを中心に輸入販売を行っている
2010 年のラテンアメリカ市場の売上は約 5000 万レアル
2011 年には鉱山開発用オフハイウェイトラックの発売を計画2011 年の売上は対前年で 20の増加
の見通し
今後 2 年~4 年の間にブラジル国内に製造拠点の建設を検討している
計画が実現となった場合の投資金額は約 1 憶レアル
販売拠点網
Marcomaq Tractor 社
Mundial Tractor 社
Lincetractor 社
Keeping Peccedilas para Tratores 社
Soler Peccedilas e Equipamenos 社
マナウス市
LVM da Amazonia 社
サンパウロ市
Robemar 社
シャペコ市
Sermaq Equipamentos 社
スマレ市
Sermaq Equipamentos 社
コケイロアナニンデウア市
LVM da Amazonia 社
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Zoomlion
2010 年から下記のディストリビューターを通じブラジル市場への輸入販売を行っている
Bramax 社 Brasif Maacutequinas 社 BMC 社
(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)
ブルドーザー
油圧ショベル
トラッククレーン コンクリートミキサー車
Terex 社のクレーンも販売して
いるがZoomlion 社製品が値
段が安いため多く売れてい
る
合弁で工場の建設を検討している
計画実現の場合投資金額は 2 憶ドルBMC
が 30出資する
コンクリートミキサーを年間 1000 台コンク
リートポンプを 150 台製造の見込み
販売拠点網
Bramax 社
ブルドーザー油圧ショベル
Brasif 社
トラッククレーン
BMC 社
コンクリートミキサー車
BMC 社は Zoomlion 社と合弁でコンクリ
ートミキサー製造工場の建設の交渉をし
ておりサンパウロ州リオ州等で土地
の選考をしている
実現する場合の投資金額は 2 憶ドル
BMC 社は 30の資本参加する模様
年間 1000 台のコンクリートミキサー
車150 台のコンクリートポンプを製造
する計画
中古建設機械ディーラーMRT社の展示機械(サンパウロ市)
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16主な建設機械企業と会社 HP
Bobcat httpwwwbobcatcom
Case Construciton wwwcasececom
Caterpillar wwwcaterpillarcombr
Doosan wwwdoosaninfracorecombr
Foton wwwbramaxcombr (Bramax 社)
Hyundai wwwbrasilmaquinasindbr (BMCBrasil Maacutequinas Construccedilotildees 社)
JCB wwwjcbcom
John Deere wwwdeerecombr
Komatsu wwwkomatsucombr
Liebherr wwwliebherrcombr
Liugong wwwsomatratorescombrliugong (Soma Tratores 社)
wwwbhmaquinascombrsiteempresa (BHM Equipamentos 社)
Lonking wwwgrupomeggacommeggadig (Grupo Megga 社)
New Holland wwwnewhollandcombr
Sany wwwsanydobrasilcom
SDLG wwwsdlglacompt-br
Shantui httpbrasilmaquinasindbr (BMCBrasil Maacutequinas Construccedilotildees 社)
Sunward wwwsunwardbrasilcombr
Terex wwwterexrbcombr wwwterexlacom
Volvo Construction wwwvolvocecom
XCMG httpxcmgbrasilcom
XGMA wwwxgmabrasilcombr
Yanmar wwwyanmarcombr
Yuchai wwwyuchaidobrasilcombr
Yutong wwwyutongdobrasilcombr
Zoomlion wwwzoomlioncombr
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17ブラジル国内のパーツメーカー
ブラジルは 2011 年に世界で第 7 位となる 341 万台の自動車を製造航空機産業では世界第 4 位の地
位に位置しており進んだ工業力を持っている
建設機械分野においても国産部品 60の使用条件をクリアすることで販売に有利な低利で長期の
ファイナンス制度(Finame)が利用できることから各メーカーとも国産部品の使用率の引き上げに力
を入れており技術を備えたパーツメーカーが多く存在している
品質の問題と製造開発に伴うコストや時間の問題などから基幹部品に関してはグループの他地域の
工場から輸入するケースも一部のメーカーにみられるがブラジル国内のパーツメーカーを通じほぼ
全種類の部品を調達することが可能と言われている
技術品質面からもブラジルのパーツメーカーが製造する製品は各メーカーの定める基準を充足でき
るレベルと言われている
ただしいわゆるldquoブラジルコストrdquoによりブラジル国内で調達する部品や完成機械が必ずしも海外か
ら調達(輸入)するものに較べて割安になるとも限らない
ldquoブラジルコストrdquo
高い資金調達コスト
高い人件費
高い材料コスト(鋼材の価格は 20程度割高と言われる)
高い税金
高いロジスティックコスト
また尐ロットでは注文を受けないケースやコストが既存メーカー比で高くなることもあるため新
規参入企業にとっては国産比率を維持しながら競争力のある価格を設定するのは容易ではない
なおブラジル国内のパーツメーカーは独立系の会社がほとんどであり特定の建機メーカーにだけ
製品を供給するよりも複数の建機メーカーに製品を供給するケースが一般的である
主な建設機械関連のサプライヤー 社名 HP 主要製品
Bosch wwwboschcombr 機械エンジン部品
Compromem wwwcopromemcombr バケット
Cummins wwwcumminscombr エンジン
Deutz wwwdeutzcombr エンジン
Eaton wwweatoncom 油圧シリンダーエンジン部品
Isringhausen httpwwwisricombr シート
Italtractor wwwgroup-itmcom クローラーシューローラーセグメントアイドラー
NWM httpwwwnav-internationalcombr エンジン
Painco wwwpaincocombr アームバケット車台ローラー
Parker wwwparkercom 油圧部品
Pedertractor タンク
Pilkington wwwpilkingtoncomsouth-americabrazilportuguesedefaulthtm
ガラス製品
SIAC wwwsiaccombr キャブフレーム
Siemens VDO wwwvdocombr 電気電子部品
Thyssenkrupp wwwthyssenkrupp-forginggroupcom クランクシャフトサスペンショントランスミッション
Tratorgel httpwwwtratorgelcombr バケット
ZF Sistemas de Direccedilatildeo
wwwzfcom トランスミッションクラッチ車台部品
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18販売ディストリビューター
ブラジルは日本の 23 倍という広大な国土面積のため複数のディストリビューターを通じいくつか
の地域に分けて販売網を展開するのが一般的である
また各ディストリビューターも一つのメーカー製品だけの販売を行うのではなく複数のメーカー
製品を扱うのが一般的である
下記は主要メーカーおよび主要ディストリビューターの取引関係を抜粋したものである
なお建設機械のディストリビューターには資金力が豊富な有力企業が多くHyundaiXCMG
Zoomlion と合弁で工場を建設する BMC 社Foton Lovol と合弁で工場を建設する Bramax 社や
XCMG と別に合弁で工場を建設する Ecircxito 社や GTM 社などの例もある
Au
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Trac
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Cow
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Ammann O
Bobcat O
Bomag O O O
Case O
Caterpi l lar O O O O
Clark O
Doosan O O O O
Foton Lovol O
Goodsense O
Hyster O
Hyundai O O
JCB O
John Deere O
LBX O
Liugong
Massey Ferguson O
Mul ler O
New Hol land O
SDLG O
Shantui O
Sunward O
Terex O O
Tigercat O
Volvo O
Wacker Neuson O
XCMG O O
Yale O
Zoomlion O O O
ディストリビューター
メーカー
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19建設機械レンタル
ここ数年の傾向として販売に占めるレンタル会社への割合が増加している
Sobratema が各社からヒアリングし集計したデータによると数年前まで販売に占めるレンタル会社
への割合が約 20だったものが現在は 26まで増加しているという(下表左)
メーカー別でも各企業とも販売台数の 15 から 14 をレンタル会社向けに販売しているSanyではレ
ンタル会社への販売の割合は 60に上っている
販売に占めるレンタル会社への割合 各社のレンタル会社への販売の割合
維持メンテナンスの手間と人員を外注化する必要な建設現場で最新の建設機械を必要な時期だけ利
用可能といったレンタル機械のメリット以外に銀行の融資金利が高い点銀行が融資基準を厳格化
し融資を受けづらくなってきた点手元資金をできるだけ流動化させておきたい点業容の拡大スピ
ードに資金調達が間に合わないといった金融資金面での事情もレンタル会社への販売の増加の原
因として挙げられている
レンタル会社への販売に対する各社の見解
Case 40の販売がレンタル会社に仕向けられておりその傾向は 2015 年位までは続く
ものと予想
JCB 現在はレンタル向けの販売は 26だが2014 年のワールドカップ開催年に近付く
につれその割合が増加し2015 年頃までに 30~35位まで増加するものと予
想
New Holland レンタル会社への販売増加は最近数年間の傾向であり2010 年に 22まで増加し
た今後もその傾向は続き数年後には 40まで増加すると予測
Sany 現在サンパウロ州で建設中の工場の完成後にはレンタル会社への販売の割合が
60まで増加するものと考えておりレンタル会社への販売戦略を練っている
現在のレンタル会社への販売の割合は約 40
Volvo 現在のレンタル会社への販売は 25だが今後数年内に 30以上に増加すると予
想特に巨大プロジェクトで使用される建設機械にその傾向が顕著とみている
Escad Rental
(国内最大手のレンタル会社)
2011 年のレンタル会社への販売の割合は 30と予測
20
26
0
5
10
15
20
25
30
従来 現在
40
26
20
22
60
25
0 20 40 60 80
Case
JCB
Komatsu
New Holland
Sany
Volvo
出所MampT 誌(Sobratema) 出所MampT 誌(Sobratema)
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20建設機械の輸入動向
Abimaq(ブラジル機械装置工業会)によると建設機械の輸入台数は下記グラフの通り金融危機が発生
する 2008 年まで急激な勢いで増加している
Abimaq には国内製造を行う建設機械メーカーが加盟しているが国内で製造していない機種を輸入
で代替しながら旺盛な国内需要に応えている
またブラジル通貨のレアル高による輸入機械の価格競争力の上昇が輸入台数増加の大きな要因とし
て指摘されている
「ブラジルコスト」と呼ばれる高い製造コスト(高人件費高金利高税率)もあり輸入に際し 10
~14の輸入関税が掛かり国際的にも割高な輸送コストや通関コストを勘案しても中国や韓国から
の輸入機械の価格は国内で製造される同種の機械よりも 20~40程度割安と言われている
ブラジル通貨高はしばらく続くものと予測されており建設機械の増加は一定の割合で増加するもの
と予想される
2001 年から 2011 年の間主要機種の輸入増加率は下記の通り増加いずれも 600を超す大きな伸び
を示している
Abimaq に加盟しないメーカーの建設機械の輸入も大きく増大している
多くの中国系および韓国系メーカーが 2007 年頃より輸入販売を通じブラジル建設機械市場への参入
を果たしており正確な統計はないが 30 社以上の中国韓国系メーカーがブラジルへの輸入販売を
行っているとみられている
2010 年に輸入された建設機械の 13 は中国からのものと推測されている
低価格を武器に輸入開始してから間もないが Shantui はブルドーザーHyundai は油圧ショベル
SDLG はホイールドーザーでそれぞれ 10前後の販売シェアを既に獲得しているとみられている
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
624
601
1840
752
0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000
ホイールローダー
油圧ショベル
コンパクトローラー
スキッドステア
建設機械の輸入台数の推移
単位 (台)
輸入台数増加率(2001 年2011 年)
出所Abimaq
出所Abimaq
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新規参入メーカーの参入時期
ブルドーザー ホイール
ローダー 油圧ショベル
モーター
グレーダー
バックホー
ローダー
コンパクト
ローラー
(2003 年) Hyundai
2007 年 Hyundai Liugong
Doosan
2008 年 Shantui Doosan Liugong Sany
XCMG XCMG
2009 年 SDLG
2010 年 XCMG XGMA
Lonking Shantui XCMG XGMA
Lonking Shantui XCMG XGMA
Liugong Sany Shantui XGMA
Liugong XCMG XGMA
Liugong Lonking Sany Shantui XGMA
国内の製造メーカーで構成される Abimaq の販売統計データと輸入業者も含めた建設機機械のデー
タを集計している業界団体 Sobratema の 2011 年の販売統計データを比較してみた
Abimaq 加盟企業は販売全体の 13を輸入機械が占めている
販売台数の差の約 5000 台が Abimaq 非加盟企業による輸入と考えられその多くが中国および韓国
からの輸入と推測される
Abimaq 非加盟企業を含めた Sobratema の統計では販売全体の 29を輸入機械が占めている
ただしHyundaiDoosanSanyXCMG などは現在ブラジル国内で工場を建設中でありこれ
までの輸入販売を国内製造販売に切り替えていく方針を取っているCaterpillarCNHJCB などの
既進出の製造メーカーも増産に向けた設備投資を行っている
新規参入企業による新工場が完成し既進出企業の設備投資が終了する 2012 年あるいは 2013 年頃
から国産機械が販売シェアを挽回するシナリオも想定できる
販売台数 輸入機械 割合 販売台数 輸入機械 割合
ドーザー 1022 - 0 1200 200 17
油圧ショベル 6300 2873 46
ミニショベル 850 850 100
ホイールドーザー 3986 206 5 5225 1425 27
スキッドステアローダー 2947 1390 47 3300 1724 52
モーターグレーダー 1922 - 0 2300 320 14
バックホーローダー 8239 - 0 8150 562 7
コンパクトローダー 2177 460 21 2200 700 32
オフハイウェイトラック 99 - 0 170 70 41
合計 24676 3119 13 29695 8724 29
Abimaq集計 Sobratema集計
4284 1063 25
出所Abimaq と Sobratema の 2011 年の販売統計データ
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下表は Abimaq の全業種の加盟企業の輸出入貿易額の推移である
2004 年以降輸入の伸びが輸出の伸びを大きく上回り輸入超過の状態が継続拡大している
輸出に関しては金融危機以降の輸出地域の経済回復の立ち遅れとブラジル通貨高によるブラジル製
機械装置の価格競争力の低下により 2008 年の水準まで未だ回復していない
ABIMAQ(ブラジル機械装置工業会)加盟企業の輸出入貿易額の推移
(2011 年データは 2011 年 10 月時点での推計による単位US100 万ドルFOB ベース)
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
輸出
輸入
日本や中国韓国といったアジア諸国から建設機械を輸入する場合海上輸送に約 40 日
通関手続きに 5 日~10 日程度掛かるため約 15 カ月の日数が必要になる
多くのアジア系メーカーが輸入販売から国内での組立あるいは製造への切り替えを行う背景
には距離と時間のハンディキャップおよび為替変動リスクや在庫リスクを軽減すること
も背景にあると考えられる
(西回り経由の輸送もあるがリードタイムは同じく約 15 カ月)
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21建設機械の輸入に関わる税金
ブラジルへの輸入品対する関税率(輸入税率)は輸入製品ごとに決められている NCM コード()「メル
コスル対外共通関税コード」により決められる
平均関税率は 14前後とされているが 0~35と製品によって大きな差がある
() HS コードの分類をベースにしており8 桁で構成されている最初の 6 桁までは日本の関税番号
と同一解釈
輸入税(II) 以外にも工業製品税(IPI) 商品流通サービス税(ICMS)社会統合基金(PIS)社会保険融資
負担金(Cofins)なども課税される
税金以外にも SISCOMEX(貿易統合システム)手数料や港湾税(商船更新追加税 AFRMM海上運賃の
25)などの費用も必要になるさらに割高な通関倉庫手数料やロジスティック費用なども加算す
ると最終コストは FOB 価格に比べかなり大きな金額になる
主な建設機械の NCM コードおよび輸入税(II)工業製品税(IPI )および商品流通サービス税(ICMS)の税
率は下記の通りで機種や馬力によって税率は異なっている
NCM コード 建設機械種類 輸入税
(II)
工業製品税
(IPI)
サービス税
(ICMS)
84291190 ブルドーザー 10 0 12 84295211 油圧ショベル(650HP 以上) 0 0 12 84295212 油圧ショベル(54HP 以下) 0 0 12 84295219 油圧ショベル(55HP~649HP) 14 0 12 84295199 ホイールローダー 14 0 12 84295192 小型ローダー 0 0 12 84292090 モーターグレーダー 14 0 12 54295900 バックホーローダー 14 0 12
一例として下記は油圧ショベルを例に建設機械を輸入した場合のコストを試算したものである
(本試算は輸入コストの概要を説明するものでありその正確性を保証するものではありません)
II 輸入税 1400 14000000R$ 000 -R$
IPI 工業製品税 000 -R$ 000 -R$
PIS 社会統合基金 165 2100827R$ 165 2066116R$
Cofins 社会負担金 760 9676534R$ 760 9516654R$
ICMS 商品流通サービス税 1200 18406443R$ 1200 16329156R$ 税金合計 44183804R$ 税金合計 27911926R$
対CIF税率 442 対CIF税率 279
55HP以上649HP以下 54HP以下650HP以上
油圧ショベル機
CIF価格R$100000000
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輸入税
(II)
当該輸入製品の NCM コードにより税率が決められる
油圧ショベルの場合下 2 桁が HP(馬力)により分類されている
55HP 以上 649HP 以下の油圧ショベルは 14の輸入税が適用されそれ以外
(54HP 以下および 650HP 以上)の油圧ショベルに対する輸入税 は免税(税率
ゼロ)となっている
国内で類似製品が製造されていない場合輸入関税が免除される場合があ
る
(免税の適用を受けるには商工開発局内の貿易審議会の承認が必要)
工業製品税
(IPI)
国産品輸入品に関わらず工業製品に課税される
輸入税と同じく NCM コードにより税率が定められている
ほとんどの製品に 0~20の税率が適用される
建設機械は社会生活に占める必要性の度合いが高いとみなされておりほと
んどの機種に対する工業製品税は免税扱いとなっている
商品流通サービス税
(ICMS)
州税であり税率は州によって異なる
サンパウロ州内の商品流通サービス税の税率は通常 18だが特定商品に対
しては 25127の税率が適用される
運輸サービス関連の製品には低税率が適用されほとんどの建設機械に通常
の 18よりも低い 12の税率が適用されている
社会統合基金(PIS)
および
社会負担金(Cofins)
税金ではなく負担金だが連邦税に準じたものとして処理されている
NCM コードにより税率が決められる
なおメルコスール(南米南部共同市場)地域においては 1995 年より域内関税は原則撤廃されている
メルコスル(南米南部共同市場)
1994 年に署名されたアスンシオン条約により域内関税の撤廃を目的としたメルコスールの発足を
行うことで合意1995 年関税同盟として発足
(1)正式加盟国アルゼンチンブラジルパラグアイウルグアイベネズエラ(注)
(注)2006 年 7 月メルコスール正式加盟に関する議定書に署名現在正式加盟の確定に必要な加盟
国による批准手続きが進行中アルゼンチンウルグアイ及びブラジルは批准済み
パラグアイは国会において承認手続中現在投票権なしで会議に参加中
(2)準加盟国ボリビアチリコロンビアエクアドルペルー
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22Finame ファイナンス制度
ブラジルでは機械や設備の購入の際に BNDES(ブラジル国立経済社会開発銀行)の特別制度融資の
Finame( Financiamento de Maacutequinas e Equipamentos「機械機器融資」)を利用することが可能
60以上の国産部品を使用することが Finame ファイナンスの適用条件となっている
国産機械でも国産部品の使用比率が 60を下回る場合や輸入 CKD 部品による組立製造機械は
Finame の対象にならない輸入機械機器も Finame の対象となっていない
国産化率の算定は「金額」および「重量」の両方が基準となっておりそれぞれが 60以上の条件
を満たす必要がある
金額ベースでの基準= 輸入品価格_
国内販売価格 =40以下
重量ベースでの基準= 輸入品重量_
製品重量 =40以下
申請時は勿論不定期に BNDES による査察が行われ 60の基準が満たされているかチェックが行わ
れる査察により条件違反が発覚すると当該製品あるいは当該メーカーの全製品が Finame の対象
から外されたりといったペナルティが課される可能性がある
したがって各製造メーカーは為替による輸入コストの変動や原材料部品の調達価格の変動を常にチ
ェックし基準を維持していく必要がある
金額ベースの基準では国内販売価格が分母となるため割引価格によっては基準を下回ることも考え
られ販売時には注意が必要である
Finame ファイナンスでは次の点がメリットととして挙げられる
一般のファイナンス制度に較べて低利
最大で 60 ヶ月までの長期ファイナンスが可能
製品価格の最大 100までの融資が可能
最大 12 ヶ月まで返済猶予が可能
金融取引税が免税
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CNH の販売金融会社の CNH Capital ではホームページで Finame ファイナンスおよび一般のファイナ
ンスの返済シミュレーションを公開している
(wwwcnhcapitalcombrazilptPagesSIMULADORESaspx)
下記はその試算例である(試算日2012 年 2 月 12 日)
この返済シミュレーションによると Finame ファイナンスの金利(年利)が中小企業向けの場合で 8
一般企業向けだと 9であるのに対し一般のファイナンスでは 337と大きな差を見せている
支払金利の総額でみると倍以上の差が生じている
この金利負担額の差のために建設機械の購入に当たっては非常に高い割合で Finame ファイナンスが
利用されている現地製造メーカーからすると製造する機械が Finame の対象になるか否かが販売成
績に大きな影響を与えることになる
現金価格では 10や 20程度割安であってもFiname ファイナンスが使えない輸入機械の場合分
割払いの総支払金額は逆転する可能性がある
下記は国産部機械と輸入機械で 20の価格差があるケースを比較したものだが輸入機械の返済金額
の合計は国産機械を上回る結果になっている
この数年多くの建設機械メーカーが新規にブラジルでの投資を発表既存メーカーも輸入販売から
国内製造に切り替えるための投資を続けているが背景には Finame ファイナンスの対象とすること
で販売促進につなげていく狙いがある
Finame Finame
(一般企業向け) (中小企業向け)
借入金額
借入期間
適用金利
(年利)
元利均等払い
返済金額合計 R$ 64385298 R$ 63481078 R$ 85578878
支払金利総額 R$ 14385298 R$ 13481078 R$ 35578878
R$ 50000000
48か月
毎月返済
元金均等払い 返済方法
一般のファイナンス
9 8 337
国産機械 輸入機械
Finameの対象 Finame対象外
Finame
(中小企業向け)
借入金額 R$ 50000000 R$ 40000000
借入期間
適用金利
(年利)
元金均等払い 元利均等払い 差額
返済金額合計 R$ 63481078 R$ 68463102 -R$ 4982024
支払金利総額 R$ 13481078 R$ 28463102 -R$ 14982024
返済方法毎月返済
48か月
一般のファイナンス
8 337
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23販売金融会社
ブラジルではかつて年率 1000を超えるハイバーインフレに苦しめられたが 1994 年にスタートし
た経済プラン「レアルプラン」が成功し安定した経済情勢が続いている
ブラジルでは 2011 年後半から世界経済の先行き懸念の高まりからそれまでの金融引締め策から一転
して 4 回に渡り連続で金融引下げを行うなど金融緩和に軸足を移しており基準金利(年間ベース)は
125から 2012 年 2 月時点で 1050まで低下ブラジルにとっては史上最低水準での推移が続い
ている
とはいうもののブラジルは世界有数の高金利国でありブラジル中央銀行の集計データによると
2011 年 11 月の法人向け貸出金利(年利)は平均で 298となっている
企業が販売を行う上でファイナンス特に長期ファイナンスに対する金融機関の厳しい審査環境が販
売促進の障害になっている
そのため独自に販売金融会社を保有している建設機械メーカーがいくつか存在している
いずれの販売金融会社も Finame ファイナンスの取扱をしているがFiname ファイナンスの対象外
の機種に対しては一般のファイナンスを提供している
法人向けの貸出平均金利(年利)の推移 (単位)
(出所ブラジル中央銀行)
建設会社系販売金融会社
銀行名 概要 総資産
(2011 年 9 月時点
単位100 万レアル)
Banco Caterpillar httpbrfinancecatcom 3126
Banco CNH Capital wwwcnhcapitalcombrazilptPagesHOMEaspx
1999 年Banco New Holland 銀行を設立
融資業務のほかにリースの取扱や建設機械に対する保険の販
売も行っている
3755
Banco John Deere wwwdeerecombrpt_BRagjohndeerebankindexhtml
1987 年前身の Banco Agroinvest 銀行設立
2532
Volvo Financial Services
wwwvfscocomfinancialservicesbrazilpt-brPageshomepageaspx
18 年前に設立
建設機械だけでなく自動車トラックバスなど Volvo グル
ープ全体の製品に対する融資業務のほかにコンソーシアム制
度による販売リース業務保険の販売も行う
2392
20
22
24
26
28
30
32
2009年
12月
2010年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
11月
12月
2011年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
11月
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24その他建設機械メーカーの販売金融面での取り組み
Hyundai
現在は輸入機械の販売を行っており Finame ファイナンスの対象とはならないためオ
ランダ系の DLL 銀行()と提携
販売促進を優先するため自社の販売マージンを削りFiname の条件に近い年利 9の
特別融資をユーザー向けに行っている
LiuGong LiuGong 社の製品の販売価格はブラジルで製造している競合社の製品と比べ 15~
30程度安いという
ただし競合会社の製品が Finame ファイナンスの対象となる場合分割払いの支払金
利を考慮すると価格差が縮小あるいは逆転することもあるために販売の障害になるこ
ともあった
そのため DLL 銀行と提携しユーザー向けの低利のファイナンス制度をスタートさせ
た
2011 年 12 月時点での金利は月利で 130(年利換算で 168)
Finame ファイナンスに較べると高い金利だが一般の銀行ファイナンスよりは低利で
長期のファイナンスを提供している
Manitowoc DLL 銀行と提携し Manitowoc Finance という名のファイナンスシステムを販売店で展開
している
ユーザーが直接製品を輸入する場合には保証状の発行を省略するなどの便宜も与えてい
る
Sany Sany では中国からの CKD 部品による組立製造を行っているため Finame ファイナンス
の対象となっていない
そのため独自に 6 回払いまでの割賦販売を行っていた
2011 年 9 月DLL 銀行と提携し「Sany Financial Services」と呼ばれるユーザー向けの
ファイナンス制度をスタート
支払は 60 回まで月利 118(年利換算で 1512)で一般の銀行ファイナンスに比べ
低利な条件になっている
12 回払いまでの支払いの場合には月利は 038(年利換算 466 )と Finame ファイナ
ンスを上回る有利な金利を設定している
提携開始後 1 カ月余りで既に Sany Financial Services を通じ 25 台の販売契約が成立
今後は販売全体の 70で Sany Financial Services が利用されるものと見込んでいる
ただしクレーン機に関しては DLL 銀行が既に競合他社とファイナンスの提携してい
ることから DLL 銀行以外の銀行との提携を交渉している
また現在サンパウロ州ジャカレイ市に工場建設を進めているが工場が完成する
2013 年までに DLL 銀行のサポートを受けながら自前の販売金融会社の設立を計画して
いる
ジャカレイ工場で製造される機械は Finame ファイナンスの適用となる 60以上の国産
部品を使用する計画であり設立を予定している金融会社では Finame ファイナンスの
取扱も行う
SDLG 輸入機械のみを取り扱っており Finame ファイナンスと対象とならないため SDLG
Financial Services と呼ばれる自社ファイナンスを創設し一般の銀行ファイナンスに
比べて有利なファイナンス制度を行っている
2011 年 9 月時点での金利は月利で 15(年利換算で 196)
36 ヶ月までの融資を行っている
()De Lage Landen Brasil 銀行
httpwwwbancodllcombr
オランダ系民間銀行
ブラジル市場には 1998 年に参入
農業関連や建設機械向けのファイナンスを行っている
Komatsu や CiberManitowacDoosanHyundaiSany などと提携し各ユーザーへのファイナン
スを行っている
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25投資インセンティブ
工場を新たに建設する場合には州や市からインセンティブの供与を受ける可能性がある
下記は最近の建設機器メーカーのブラジルへの投資に対するいくつかの例である
インセンティブの内容は州や市によって異なり投資の規模や将来の雇用者数などを考慮の上交渉
によって決められる
ただしインセンティブ供与の条件として計画通りの投資の実行や一定期間の工場移転の禁止地元
住民の優先的採用地元企業からの優先的調達などの条件が付帯されることもある
付帯条件が実行されない場合には遡及して税金の支払いを求められるなどのペナルティが課される場
合もあるためインセンティブを交渉するにあたっては慎重に投資計画を検討する必要がある
メーカー Caterpillar
投資内容 パラナ州カンポリンポ市に新工場を建設
投資金額1 憶ドル
直接雇用約 1000 人
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS を従業員の賃金や教育支援などにより最大で 48 カ
月までの支払繰延
職業訓練に対する州政府の補助
州政府による工場周辺の交通整備
メーカー Dooson
投資内容 サンパウロ州アメリカーナ市に工場建設
投資金額7600 万ドル
直接雇用300 人
インセンティブ 162 万 m2 の工場用地の供与
資本財の購入に対する商品流通サービス税(ICMS)の支払繰延
Proacute-Veiacuteculo 制度の適用
(ICMS クレジットの設備更新工場拡張新しい製造ラインの建設新製品の
開発に充当することを認める制度)
Promaie 制度の適用
(アメリカーナ市が創設した税制恩典制度)
不動産税 IPTU の免除
生存者件不動産譲渡税 ITBI の免除
サービス税 ISS の 2への減免
商品流通サービス税 ICMS の 50の還付
メーカー Hyundai
投資内容 リオデジャネイロ州イタチアイア市にショベル機バックホーローダーロー
ダー等の製造工場を建設
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS の減免措置
不動産税 IPTU の減税措置
メーカー Manitowoc
投資内容 リオグランデドスル州パッソフンド市に工場を建設
投資金額7000 万レアル
直接雇用340 人
インセンティブ 45 万 m2 の工場用地の供与
周辺道路のアスファルト舗装工事
10 年間にわたり商品流通サービス税 ICMS の免除
不動産税 IPTU の免除
85 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
メーカー Sany
投資内容 サンパウロ州ジャカレイ市に新工場建設
投資金額2 憶ドル
直接雇用約 1000 人
インセンティブ 必要な認可取得に当たりジャカレイ市がサポートを行う
周辺道路の整備
排水設備の整備
不動産税 IPTU の採用従業員数に応じた減免
メーカー XCMG
投資内容 ミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市に合弁で工場を建設
投資金額2 憶ドル
直接雇用600 人
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS の減免
いくつかの市税の免除
工場用地 80 万 m2 の一部(225 万 m2)をポウゾアレグレ市が供与
(出所新聞報道等から編集)
なお以下をはじめとする政府関係諸機関がブラジルへの投資に対する相談を受け付けている
INVESTE SAtildeO PAULO (サンパウロ州政府投資誘致機関)
httpwwwinvestespgovbr
INVESTE RIO (リオデジャネイロ州政府投資誘致機関)
httpwwwinvesteriocombr
SUFRAMA (マナウスフリーゾーン監督庁)
httpwwwsuframagovbr
Apex-Brasil (ブラジル輸出投資振興庁)
httpwwwapexbrasilcombrportal
RENAI (国家投資情報ネットワーク)
httpwwwmdicgovbrsistemas_webrenai
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26建設機械価格例
出所(1) MF Rural wwwmfruralcombr
(2) Web Pesados wwwwebpesadoscombr
(3) Edmaq ndash Maacutequinas e Equipamentos wwwedmaqcombr (4) Mercado Livre wwwmercadolivrecombr
(注) 本データは上記 WEB 内で調査時点(2012 年 3 月)表示された販売提示価格を一覧したものであり
実際の売買価格と相違する場合がありますまた実際の仕様や使用状況などの確認は行ってません
機種 年式 メーカー モデル 値段 出所クローラーショベル 2007 CATERPILLAR 345 33000000R$ 2クローラーショベル 2007 HYUNDAI 250-LC 25000000R$ 2クローラーショベル 2008 JCB JS-200-LC 27000000R$ 2クローラーショベル 2008 KOMATSU PC200 28000000R$ 2クローラーショベル 2008 KOMATSU PC300 35000000R$ 2クローラーショベル 2008 NEW HOLLAND E130 SRLC 10000000R$ 3クローラーショベル 2009 HYUNDAI R-210-7 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 CATERPILLAR 312 20000000R$ 2クローラーショベル 2010 CATERPILLAR 245 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 DOOSAN DX-180 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 HYUNDAI ROBEX210 32500000R$ 2クローラーショベル 2011 SANY SY210C 39000000R$ 2クローラードーザ― 2010 KOMATSU D-65 32000000R$ 2クローラードーザ― 2010 KOMATSU D-60 32000000R$ 2クローラードーザ― 新車 XUANHUA SD6G 39000000R$ 1クローラードーザー 2008 CATERPILLAR D8T 120000000R$ 2バックホーローダー 2008 CATERPILLAR 416-E 15000000R$ 2バックホーローダー 2008 JCB 3CX 15500000R$ 2バックホーローダー 2008 VOLVO L150 29000000R$ 4バックホーローダー 2009 JCB 3-C 14500000R$ 2バックホーローダー 2010 CASE 580M 18500000R$ 2バックホーローダー 2010 JCB 4CX 21000000R$ 2バックホーローダー 2010 NEW HOLLAND LB-90 15000000R$ 2バックホーローダー 2011 CASE 580 20500000R$ 2バックホーローダー 2011 JCB 3-C 15990000R$ 2バックホーローダー 2011 SHANDONG W230-25 15400000R$ 2バックホーローダー 新車 YANMAR CBL40 4X4 TURBO 15500000R$ 1ホイールローダー 2008 CASE W20E 20000000R$ 2ホイールローダー 2008 CASE 621D 26000000R$ 3ホイールローダー 2008 HYUNDAI HL740-7 20000000R$ 2ホイールローダー 2008 JCB 426-ZX 19000000R$ 2ホイールローダー 2009 CATERPILLAR 938 36500000R$ 2ホイールローダー 2009 SHANDONG CL936 19000000R$ 3ホイールローダー 2010 HYUNDAI HL757-7 26000000R$ 2ホイールローダー 2010 LONKING 835 8500000R$ 2ホイールローダー 新車 CHANGLIN 937H 16500000R$ 1ホイールローダー 新車 LIUGONG CLG835 20800000R$ 1ホイールローダー 新車 XUANHUASHANDONG ZL30 19000000R$ 1ホイールローダー 新車 YADONG YG918 11500000R$ 1ホイールローダー 新車 YANMAR V4-6 4X4 13500000R$ 1モーターグレーダー 2006 CATERPILLAR 120H 32000000R$ 2モーターグレーダー 2007 CATERPILLAR 12-H 47000000R$ 2モーターグレーダー 2011 LIUGONG 416 33000000R$ 2モーターグレーダー 新車 LYUTONG PY165C-2 33000000R$ 1小型ショベル 2011 YUCHAI YC18 6000000R$ 4小型ローダー 2008 BOBCAT S185 5500000R$ 4小型ローダー 2008 CASE 420 7000000R$ 2小型ローダー 2010 CASE 410 7500000R$ 2小型ローダー 2010 CATERPILLAR 232-B 7500000R$ 2小型ローダー 2010 VOLVO MC70B 8000000R$ 2小型ローダー 2012 CASE SR175 8000000R$ 2油圧ショベル 2007 HYUNDAI R210LC7 22000000R$ 4油圧ショベル 2009 NEW HOLLAND E-50 13000000R$ 2油圧ショベル 2010 CATERPILLAR 225 34000000R$ 2油圧ショベル 2012 YUCHAI YC230LC 39000000R$ 4油圧ショベル 新車 JCM JCM9210 38000000R$ 1油圧ショベル 新車 JONYANG JY230E 38000000R$ 1
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272016 年までのインフラ投資予測
Sobratema はブラジル全国で行われているあるいは今後行われる予定のインフラ投資案件に関する
調査結果を 2011 年 10 月に発表
調査結果によると 2011 年から 2016 年に 12265 件のインフラ関連投資が計画されている
この数字は 2010 年に行われた前回調査の 9550 件を 285上回るものとなっている
金額ベースでは 2010 年の 12 兆レアルが 2011 年には 148 兆レアルへ 213の上方修正が行われた
石油天然ガス開発港湾整備ワールドカップオリンピック関連都市交通整備関連のプロジェ
クトの増加が全体の数字の押し上げている
交通セクターではサンパウロ~リオ間で検討が進められている高速鉄道プロジェクト単独で交通セク
ターの投資見込金額の 10に相当する 346 億レアルが見込まれている
9550
12265
-
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
2010年 2011年
1220
1480
-
200
400
600
800
1000
1200
1400
1600
2010年 2011年
複数地域にまたがるもの
79 工事
660 億レアル
ブラジル全体の 45
北部地域
1341 工事
890 億レアル
ブラジル全体の 60
北東部地域
4775 工事
3450 億レアル
ブラジル全体の 233
中西部地域
1234 工事
450 億レアル
ブラジル全体の 30
南部地域
1591 工事
1000 億レアル
ブラジル全体の 68
南東部地域
3238 工事
8350 億レアル
ブラジル全体の 564
インフラ工事件数推移 インフラ投資金額推移(単位10憶レアル)
北部
北東部
中西部
南東部
南部
出所Sobratema 2011
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地域別にはサンパウロおよびリオ市が含まれる南東部地域への投資が全体の投資金額の 50以上が
占めている
工事件数は北東部地域が全体の約 40を占めているがその約 70が衛生関連の工事となっている
出所Sobratema
燃料 石油ガスアルコールバイオ燃料その他
エネルギー 発電送電配電その他
住宅 都市整備住宅その他
ホテルリゾート ホテル関連工事
工業 工場倉庫物流センターその他
スポーツ サッカースタジアム等のスポーツ会場オリンピック公園その他
衛生 給水排水下水その他
ショッピング 主要ショッピングチェーンからヒアリング
運送都市交通 道路鉄道港湾水運地下鉄都市交通空港その他
1341
4774
1234
3239
1591
79
北部
北東部
中西部
南東部
南部
複数地域
0 1000 2000 3000 4000 5000 6000
89
344
45
836
100
66
- 200 400 600 800 1000
北部
北東部
中西部
南東部
南部
複数地域
300
1136
750
7390
301
81
2119
56
59
73
- 2000 4000 6000 8000
燃料
運送都市交通
エネルギー
衛生
工業
ホテルリゾート
住宅
その他
スポーツ
ショッピング
679
343
182
85
83
51
17
15
14
10
- 200 400 600 800
燃料
運送都市交通
エネルギー
衛生
工業
ホテルリゾート
住宅
その他
スポーツ
ショッピング
地域ごとの
インフラ工事数
合計12265 件
地域ごとインフラ
投資金額
(単位10憶レアル)
合計148 兆レアル
セクターごとの
インフラ工事数
合計12265 件
セクターごとインフラ
投資金額
(単位10憶レアル)
合計148 兆レアル
サンパウロ市および周辺都市におけるビル建設工事現場
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28成長促進プログラム(PAC2)
2007 年 1 月に雇用拡大所得増加生活水準向上を目的としてブラジル政府は「成長促進プロ
グラム(PAC)」を発表した
PAC の柱は水力発電ダム港湾高速道路空港等の建設や拡張など官民両面からの大規模なイン
フラ整備への投資で対象期間は 2007 年~2010 年総額 6460 億レアル(約 29 兆円)の投資を計画
2010 年 3 月には第二段階にあたる PAC2 の計画が発表され2011~2014 年のインフラ投資総額は
9550 億レアル(約 430 兆円)2015 年以降の投資額は 6314 憶レアル(約 284 兆円)併せて 16 兆レ
アル(約 71 兆円)の投資が計画されている
PAC2 ではエネルギーや運輸交通などのインフラ投資に加え低所得者への住宅整備など社会分野
にも重点を置いている
PAC および PAC2 の分野別投資金額(単位憶レアル)
PAC
期間 2007年-2010年 2011年-2014年 2015年以降
2950R$ 4616R$ 6269R$
(約133兆円) (約208兆円) (約282兆円)
2550R$ 3889R$ -
(約115兆円) (175兆円) -
960R$ 1045R$ 45R$
(約43兆円) (約47兆円) (約03兆円)
6460R$ 9550R$ 6314R$
(約290兆円) (約430兆円) (約284兆円)
PAC2
エネルギー
社会都市
運輸交通
合計
出所ブラジル政府資料等 (BRL=45 円で換算)
サンパウロ市内のビル建設工事現場
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29ワールドカップサッカースタジアム
2014 年のサッカーワールドカップはブラジル中の 12 の都市で開催される
スタジアムの建設補修費用に加えてワールドカップの開催に向けてモノレール地下鉄空港な
どのインフラの整備など約 330 億レアル(約 14 兆円)の投資が行われる予定となっている
また2016 年にリオデジャネイロで開催される夏季オリンピックに対し市内のインフラ整備のほ
か他の主要都市とを結ぶ道路や鉄道空港港湾などのインフラ整備などに対し約 221 億レアル
(約 09 兆円)の予算が必要とブラジル政府では試算している
httpwwwportaltransparenciagovbrcopa2014
Belo Horizonte(MG) Brasiacutelia(DF)
Cuiabaacute(MT)
Fortaleza(CE) Manaus(AM)
Natal(RN)
Porto Alegre(RS)
Recife(PE)
Rio de Janeiro(RJ)
Salvador(BA)
Satildeo Paulo(SP)
ワールドカップで開幕戦が開催される予定の
サンパウロ市のサッカー場建設風景
(2012 年 1 月撮影)
0
改修中のエスタジオパレストライタリアサッカー場
(サンパウロ市2012年 1月撮影)
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進出を検討中のメーカー
Dimler Great Wall Jagar Land Rover KIA
30自動車メーカーの設備投資動向
好調な国内の自動車販売を背景に多くの自動車メーカーが新規投資を行っている
メーカー 投資金額
R$milion 投資期間
増産
キャパ
2011 年
販売台数
Fiat 7000 2011-2015 350000 754212
VW 6200 2010-2014 160000 698326
Ford 4500 2010-2014 50000 313990
GM 5000 2009-2012 150000 632102
Hyundai 1000 2011-2013 150000 114861
Renault 1000 2010-2012 194283
Peugeout Citroen 1400 2010-2012 70000 85820
Toyota 1000 2010-2012 70000 99200
JAC Motors 960 2011-2014 100000 23747
Chery 640 2011-2015 170000 21682
出所Valor Econocircmico 紙全国自動車製造者協会(Anfavea)等から J2B Consulting 作成
2011 年にブラジルは 5 年連続で過去最高となる 363 万台の販売を記録
KPMG の予測では 2016 年には中国および米国に次いで世界で第三位の自動車市場に
2026 年には現在の二倍となる 720 万台を販売すると予測している
1601 1479 1429 1579 1715
1928
2463
2820 3141
3515 3633
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
日産(2014 年)
ヘゼンデ市(RJ)
トヨタ(2012 年)
ソロカバ市(SP)
Hyundai(2012 年)
ピラシカーバ市(SP)
Chery(2013 年)
ジャカレイ市(SP)
スズキ(2012 年)
イトゥンビアーラ市(GO)
Fiat(2014 年)
ゴイアーナ市(PE)
JAC Motors(2012 年)
カマサリ市(BA)
DAF(2013 年)
ポンタグロッサ市(PR)
括弧内は
工場完成予定年
BMW
ジョインビレ市(SC)
出所全国自動車製造者協会(Anfavea) 単位千台
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312012 年のブラジル国内で開催予定の主な建設機械関連展示会スケジュール
開催期間 会場 展示会名
42-4 サンパウロ市 Brazil Road Expo 2012 httpwwwbrazilroadexpocombr
道路建設関連の展示会
529-62 サンパウロ市 MampT Expo 2012 httpwwwmtexpocombr
()下記参照
81-4 ポルトアレグレ市 Construsul httpwwwfeiraconstrusulcombrconstrusul httpwwwexpomaquinascombr
ブラジル南部地域最大の建設業界展示会
建設機械の展示会も同時開催される
814-17 ベロオリゾンテ市 Equipo Mining 2012 httpwwwequipominingcombr
マイニング関連の展示会
115-8 ベレン市 Exposibram http wwwexposibramorgbrmensagempubbemvindophptipo=0
アマゾン地域の鉱物分野の展示会
829-31 サンパウロ市 Concrete Show South America 2012 httpwwwconcreteshowcombr
コンクリート業界に関する展示会
910-14 リオデジャネイロ市 Expomam 2012 httpwwwabramanorgbr
メンテナンス業界関連の展示会
1024-27 クリチーバ市 Infracon httpwwwmanutencaoesuprimentoscombr
インフラおよび建設工事関連展示会
()MampT Expo 2012
ブラジルで開催される建設機械関連の最大のイベント2009 年以来の開催で今回が 8 回目
約 480 社が出展し920 社の製品の展示が行わる予定
前回 2009 年の 42000 人を上回る 45000 人の来場者を見込んでいる
ブラジルの建設機械市場
2012年 3月発行
著作発行 日本貿易振興機構(ジェトロ) 海外調査部
107-6006 東京都港赤坂 1-12-32 アーク森ビル 6階
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2 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
1ブラジル経済概況
GDP 成長率
2010 年のブラジルの GDP は21 兆ドルで世界第7位
2011 年の公式数値は現在集計中だがイギリスを抜いて世界第 6 位になると予測されている
ただし2011 年中期以降景気の減速感が強まっており2011 年の経済成長率は 3に達しないと
の見方が広がっている
名目 GDP 額
2011 年のブラジルの名目 GDP は暫定値で 25 兆ドル対前年比で 205の増加と予測されている
2002 年と比較するとドルベースで 5 倍以上に成長している
2001 年が 11 位であった国別順位は 2011 年にイギリスイタリアカナダメキシコを追い抜き世
界第 6 位まで上昇
2001 年 2011 年 2027 年
1 位 米国 米国 中国
2 位 日本 中国 米国
3 位 ドイツ 日本 インド
4 位 英国 ドイツ ブラジル
5 位 フランス フランス 日本
6 位 中国 ブラジル ドイツ
7 位 イタリア 英国 ロシア
8 位 カナダ イタリア フランス
9 位 メキシコ ロシア 英国
10 位 ブラジル
(11 位) インド カナダ
43
13
27
11
57
32 40
61
52
-03
75
30
-10
00
10
20
30
40
50
60
70
80
00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
645 554 504 554 664882
10891367
1651 1626
2144
2518
0
500
1000
1500
2000
2500
3000
00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 単位 2011 年データは暫定値
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 単位US10 憶ドル 2011 年データは暫定値
Economist Intelligence Unit の予測では 2027 年には日本およびフラ
ンスを抜き世界 4 位の経済大国になると予測
2011 年から 2030 年までの GNP 平均成長率は 39と予測これは
中国の 57インドの 66には务るものの米国(24)日本
(09)ドイツ(18)ロシア(33)の平均成長率を上回りブラ
ジルが過去 25 年間で記録した平均成長率 29も上回る成長を遂げ
ると予測している
出所Economist Interigence Unit データ
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名目 GDP 予測
Economist Intelligence Unit の予測では 2020 年のブラジルの GDP は 2010 年の 2 倍以上の 43 兆ドル
に拡大すると予測日本の GDP との比較では約 23 まで格差は縮小するものとみている
一人当り GDP 推移
拡大する中間層の個人消費の伸びがブラジル経済の牽引役となっている
2010 年の名目 GDP 総額に占める個人消費の比率は 606輸出は 112であり内需主導型の経
済構造となっている
一人当りの GDP は 2010 年に 1 万ドルを超え2011 年には 2002 年の約 4 倍に増加している
また2010 年のブラジルの一人当りの GDP は米国の 23に相当するがEconomist Intelligence
Unitha は 2030 年までに米国の 13 程度までその差を縮小させるものと予測している
基本金利(Selic)の推移
2008 年の金融危機発生により落ち込んだ国内消費の刺激策として金融危機発生前に 1375だった基
本金利を 875まで段階的に切り下げていった政府の柔軟な金融政策の効果もあり国内消費が拡
大ブラジルは他の地域に比較しいち早く金融危機の影響を脱することに成功した
しかし景気が過熱気味とみた政府は金融緊縮策に方向転換し 2011 年 7 月までに 125まで基本金
利を引上げたがその後の欧州の金融不安による先行き不透明感への対応として金利の引き下げモー
ドに再び入り金融緩和策の方向に転換している2012 年の基本金利は再び1桁台に入ると予測され
ている
2124 25 26 28 30 32
3538 40
43
00
10
20
30
40
50
10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年
3766 3186 2861 3097 36654812
58677283
8707 8490
11094
12917
0
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
1725
1125 1375
875
1250 1050
0
5
10
15
20
19
12
00
6
93
20
06
2
04
20
06
1
62
00
6
20
72
00
6
31
82
00
6
19
10
20
06
3
01
12
00
6
25
12
00
7
83
20
07
1
94
20
07
7
62
00
7
19
72
00
7
69
20
07
1
81
02
00
7
61
22
00
7
24
12
00
8
63
20
08
1
74
20
08
5
62
00
8
24
72
00
8
11
92
00
8
30
10
20
08
1
11
22
00
8
22
12
00
9
12
32
00
9
30
42
00
9
11
62
00
9
23
72
00
9
39
20
09
2
21
02
00
9
10
12
20
09
2
81
20
10
1
83
20
10
2
94
20
10
1
06
20
10
2
27
20
10
2
92
01
0
21
10
20
10
9
12
20
10
2
01
20
11
3
32
01
12
14
20
11
96
20
11
21
72
01
11
92
01
12
01
02
01
11
12
20
11
17
01
20
12
中国 2444
米国 2135
インド 721
日本 658
ブラジル 434
2020 年の GDP
上位 5 ヵ国の予測
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 単位US ドル 2011 年データは暫定
出所Economist Interigence Unit データ 単位US 兆ドル
出所ブラジル中央銀行 単位
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インフレ率の推移
かつては年間 2500に達したハイパーインフレは 1994 年にスタートした金融政策「レアルプラン」
により鎮静化この数年間はインフレターゲットの年間 45plusmn2の範囲の中にコントロール
インフレの収束が中間層の拡大と個人消費の増加に寄与している
ドル-レアル為替レート推移
ブラジル国内のポジティブなマクロ経済環境により海外から大量の資金が流入しておりブラジル通
貨高を招いている通貨高は海外からの輸入の増大と国内製造製品の輸出競争力の低下をもたらして
いる
失業率の推移
2011 年 12 月の 6 大都市圏の失業率が現方式になって最低の 47まで低下2011 年の平均は 60
労働者党(PT)のルーラ前大統領の政権が発足した 2003 年当時の失業率の半分以下にまで低下
0
500
1000
1500
2000
2500
3000
81年
82年
83年
84年
85年
86年
87年
88年
89年
90年
91年
92年
93年
94年
95年
96年
97年
98年
99年
00年
01年
02年
03年
04年
05年
06年
07年
08年
09年
10年
11年
092 100 108 116
181 183
235
292308
293
243218
195 183200
176 167
0
05
1
15
2
25
3
35
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
126 124115
99 10093
79 82
6760
0
2
4
6
8
10
12
14
02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
出所国際通貨基金(IMF)ブルームバーグ等から作成 単位
出所ブラジル中央銀行 レアル年平均為替レートの推移(対 US ドル)
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 年平均失業率(単位)
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外貨準備高および対外債務の推移
過去に大幅な対外債務に苦しんだブラジルであるが2007 年には対外債権(外貨準備高海外融資等)
が対外債務を上回り純債権国に転じている
ブラジルと日本の耐久消費市場規模の比較(2010 年)
海外直接投資アンケート結果
国際協力銀行(JBIC)が製造業で原則として海外現地法人を 3 社以上有する企業に対して行った調査で
は中期的(今後 3 年程度)有望事業展開先国地域としてブラジルは 2004 年の 13 位から 5 位にまで
順位を上げている
中期的(今後 10 年程度)有望事業展開先国地域としてはブラジルはインド中国に次ぐ 3 位に挙げら
れている
出所国際協力銀行「わが国製造企業の海外事業展開に関する調査報告」から J2B Consulting が編集
0
50000
100000
150000
200000
250000
300000
350000
4000001
99
0
19
91
19
92
19
93
19
94
19
95
19
96
19
97
19
98
19
99
20
00
20
01
20
02
20
03
20
04
20
05
20
06
20
07
20
08
20
09
20
10
20
11
対外債務 外貨準備高
ブラジル 日本
テレビ 1150万台 2519万台
パソコン 1370万台 1044万台
デジタルカメラ 432万台 1067万台
DVDプレーヤー 441万台() 628万台
携帯電話 4800万台 3615万台
自動車 3515万台 496万台()
オートバイ 180万台 38万台
() 軽自動車含む
出所各種報道業界団体発表値などよりJetroが集計
() 国産のみ輸入分は除く
順位 2010年 2011年
1 インド インド
2 中国 中国3 ブラジル ブラジル
4 インドネシア ベトナム
5 ベトナム ロシア
6 タイ インドネシア7 ロシア タイ
8 米国 米国
9 メキシコ マレーシア
10 マレーシア 台湾
出所ブラジル地理統計院(IBGE)および応用経済研究所(IPEA) 単位US100 万ドル
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2ブラジルの建設機械市場2011 年までの販売状況と 2012 年の販売予測
2011 年までの国内販売状況
ブラジルの建設機械業界に関するデータ収集や広報会員企業間の情報交換などを行う業界団体
Sobratema(ブラジル設備メンテナンステクノロジー協会)による集計では 2011 年の建設重機械(イエ
ローライン)の販売台数は約 30000 台で対前年で 93増加した
ホイールローダーが対 2010 年で同数の販売に留まったが2009 年との比較では 2 倍を超す販売を記
録している
機種別ではコンパクトローラーが対前年でマイナスの販売に終わったが2009 年との比較では 47
の増加となっている
その他の機種はすべて前年比でプラスの販売となっている
ハイウェイトラックは前年比+27と大幅な増加になっているが2012 年からの排ガス規制強化に対
する駆け込み需要によるもので1 万台以上の販売増加につながった
2012 年の国内販売予測
政府は現在インフレ再燃防止を目的に財政健全化に取り組んでおりインフラ関連で予定されてい
た工事への財政支出の一部凍結を図っており多くの工事の進行が遅れている一方で 2012 年は 4
年に一度の市長選挙が全国で行われることから選挙運動の時期に合わせて公共工事も増加するとみら
れている財政支出が計画通りに進めば建設機械の販売押し上げが期待される
2012 年 2 月における政策金利 (Selic) は 1050だが 2012 年中に 9台までの更なる引下げが予想され
ている金利の引下げが実行されればファイナンスによる購入を後押しするものと考えらる
これらの要因などから 2012 年の建設重機械 (イエローライン) の販売は 2011 年と同程度の 10の伸び
を予測
出所Sobratema2012 年データは予測値
2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 1110 2012年() 1211
ドーザー 300 440 800 550 1100 1200 91 1350 125
油圧ショベル 5400 6300 167 7000 111
ミニショベル 400 850 1125 1100 294
ホイールローダー 1660 2750 3200 2450 5100 5225 25 5750 100
スキッドステアローダー 650 2200 1200 2500 3300 320 3600 91
モーターグレーダー 610 1000 1250 1250 2300 2300 00 2500 87
バックホーローダー 3140 3410 5200 4650 7700 8150 58 8950 98
コンパクトローラー 340 480 1300 1500 2540 2200 -134 2300 45
オフハイウェイトラック 70 100 130 50 135 170 259 105 -382
その他 760
建設重機械 (イエローライン )
小計 (A) 8130 11700 18580 14550 27175 29695 93 32655 100
可搬式コンプレッサー 1000 1200 1420 1400 1800 2200 222 2640 200
クレーン 30 100 130 200 350 350 00 300 -143
タワークレーン 150 250 360 400 500 700 400 800 143
高所作業車 1210 2750 900 3200 3700 156 4250 149
テレハンドラー 300 150 700 1200 714 1320 100
ホイールトラクター 1120 2390 3390 2160 3410 3050 -106 3200 49
その他建設機械小計 (B) 2300 5150 8350 5210 9960 11200 124 12510 117
建設機械合計= (A)+ (B) 10430 16850 26930 19760 37135 40895 101 45165 104
ハイウエイトラック(C) 26550 17700 24000 21600 34100 43400 273 43400 00
総合計= (A)+ (B)+ (C) 36980 34550 50930 41360 71235 84295 183 88565 51
1250 2870 4500 2900
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3建設機械関連業界団体
ABIMAQ (Associaccedilatildeo Brasileira da Induacutestria de Maacutequinas e Equipamentos)
ブラジル機械装置工業会
各種機械設備メーカーが加入する業界団体
ABIMAQ の配下に分化協議会が設置されており建設機械関連企業は CSMR(Cacircmara Setorial de
Maacutequinas Rodoviaacuterias ロードマシーン分化協議会)に加盟
ABIMAQ に加盟するには審査が必要であり製造メーカーであること30以上の国産部品を使用し
ていることが一つの目安となっている輸入販売会社や組立製造のみを行う企業は原則加盟が認め
られていない
CSMR では会員間で新技術や規格の協議を行ったり製造販売データの交換集計を行っている
CSMR には下記の 35 社が加盟している2011 年~2013 年会期は Komatsu が会長企業を務めている
日系進出企業では Komatsu の他に Yanmar が加盟
ABIMAQ ブラジル機械装置工業会 HP httpwwwabimaqorgbr CSMR ロードマシーン分化協議会 HP httpwwwcamarasorgbrsiteaspxHome-CSMR
(ともにポルトガル語のみ)
会長企業 Komatsu do Brasil Ltda
副会長企業 Caterpillar Brasil Ltda Ciber Equipamentos Rodoviaacuterios Ltda Randon Veiacuteculos Ltda Liebherr Brasil Guindastes e Maq Operat Ltda Volvo do Brasil Veiacuteculos Ltda Terex Cifali Equipamentos Ltda CNH Latin America Ltda
会員企業 ARGOS GUINDASTES INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO SA Site httpwwwargosguindastescombr
Tel (51)3662-7728 BETOMAQ INDUSTRIAL LTDA Site httpwwwbetomaqcombr
Tel (11)2117-9988 BRM-ASSISTTEacuteCNICA DE GUINDASTE E ESCAVADEIRA LTDA Tel (81)3428-5001 CATERPILLAR BRASIL LTDA Site wwwcaterpillarcombr
Tel (19)2106-2100 CIBER EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwcibercombr
Tel (51)3364-9200 CIBI-COMPANHIA INDUSTRIAL BRASILEIRA IMPIANTI Site httpwwwcibicombr Tel (12)3627-4000 CMV-CONSTRUCcedilOtildeES MECAcircNICAS LTDA Site httpwwwcmvcombr
Tel (51)3041-6633 CNH LATIN AMERICA LTDA Site httpwwwcnhcom
Tel (11)2126-2280 CONISHI MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwconishicombr
Tel (17)3522-8836
8 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
DYNAPAC BRASIL INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwdynapaccom
Tel (15)3412-7500 GASCOM EQUIPAMENTOS INDUSTRIAIS LTDA Site httpwwwgascomcombr
Tel (16)2105-3622 GUITON INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO DE EQUIPAMENTOS HIDRAacuteULICOS LTDA Site httpwwwguitoncombr
Tel (19)3421-3541 ICON MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS SA Site httpwwwicon-sacombr
Tel (48)3431-1800 IMAP SAINDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO Site wwwimapcombr
Tel (51)3662-8500 IMPACTO INDUacuteSTRIA DE IMPLEMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwimpactobrasilcombr Tel (14)3623-9444 JCB DO BRASIL LTDA Site httpwwwjcbcom
Tel (15)2101-1214 JOSEacute MURIacuteLIA BOZZA COMEacuteRCIO E INDUacuteSTRIA LTDA Site httpwwwbozzacom
Tel (11)2179-9966 KOMATSU DO BRASIL LTDA Site httpwwwkomatsucombr
Tel (11)4745-7000 LENCcedilOacuteIS EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site wwwlencoisequipamentoscombr
Tel (14)3264-4400 LIEBHERR BRASIL GUINDASTES E MAacuteQSOPERATRLTDA Site httpwwwliebherrcombr
Tel (12)3128-4200 MADAL PALFINGER SA Site httpwwwmadalpalfingercom
Tel (54)3026-7000 MANOS IMPLEMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwmanosimplementoscombr
Tel (49)3566-1426 MULTIFORCcedilA INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA ME Site httpwwwmultiforcacombr
Tel (19)3857-9772 PHD GUINDASTES LTDA Site httpwwwphdguindastesindbr
Tel (54)3535-1433 PPL INDUacuteSTRIA DE REBOQUES LTDA Site httpwwwpplindbr
Tel (51)3451-5213 PROMAacuteQUINAS INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Tel (21)2471-2363
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PROTON PRIMUS MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS LTDA Tel (21)2696-9990 RANDON VEIacuteCULOS LTDA
Site httpwwwrandon-veiculoscombr Tel (54)3209-2400 TDB DO BRASIL INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwtdbbrasilcombr
Tel (11)5562-0144 TEREX CIFALI EQUIPAMENTOS LTDA Site httpwwwterexrbcombr Tel (51)2125-6677 TKA GUINDASTES INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwtkaguindastescombr
Tel (54)3292-4102 VOLVO DO BRASIL VEIacuteCULOS LTDA Site httpwwwvolvocombr Tel (41)3317-8111 WEBER MASCHINENTECHNIK DO BRMAacuteQSP CONSTRLTDA Site httpwwwwebermtcombr
Tel (51)3587-3044 YANMAR SOUTH AMERICA INDUacuteSTRIA DE MAacuteQUINAS LTDA Site httpwwwyanmarcombr
Tel (19)3801-9200 ZUMACH EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwzumachcombr Tel (27)3200-8922
SOBRATEMA (Associaccedilatildeo Brasileira de Tecnologia para Equipamentos e Manutenccedilatildeo)
ブラジル設備メンテナンステクノロジー協会
httpwwwsobratemaorgbr
ブラジルの建設機械関連企業が加盟する業界団体建設機メーカー輸入業者販売会社パーツメ
ーカー金融機関レンタル業者建設会社ゼネコン等が加盟
建設機械業界に関するデータ収集や広報会員企業間の情報交換などを行う建設機械の展示会
MampT Expo も主催する
Sobratema 主催のセミナー風景
(2011 年 12 月於サンパウロ)
Sobratema が発行する建設機械業界誌
(それぞれ月刊)
10 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
4主要機種ごとの販売会社
それぞれの機種について以下の企業の製品がブラジル市場で販売されている
ただし記載した企業以外にも多くの企業が建設機械市場に新規参入している
ltgtは Finame ファイナンス
(後述)の対象機種を取扱う場合
ltgtはそれ以外の場合
(輸入販売国産部品 60以下
の製造販売の場合等)
油圧ショベ
ル
小型ショベ
ル
小型ローダ
ー(スキッドステア)
モーターグ
レーダ
ー
ホイールロ
ーダー
バックホー
ローダ
ー
クローラー
ドーザ
―
ホイールド
ーザー
コンパクト
ローラ
ー
ハイウエイ
トラッ
ク
Agrale
Bobcat
Case
Caterpillar
John Deere
Doosan Infracore
Dynapac Group
Foton
Hamm
Hyundai
JCB
Komatsu
Liebherr
LiuGong
Lonking
Massey Ferguson
New Holland
Randon
Sany
SDLG
SEM
Shantui
Sunward
Terex
Valtra
Volvo Construction
XCMG
XGMA
Yanmar
Yuchai
Yutong
Zoomlion
( 出所Sobratema 資料より J2B Consulting 作成)
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5主要機種の取扱会社と取扱種類
油圧ショベル (稼働重量 11 t 70 t)
小型ショベル (稼働重量 2500 kg 8000 kg)
CASE
CATERPILLAR
DOOSAN
FOTON
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SANY
SUNWARD
VOLVO
XGMA
YUCHAI
ZOOMLION
BOBCAT `
CARTER
CATERPILLAR
FOTON
HYUNDAI
KOMATSU
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SANY
SUNWARD
TEREX
VOLVO
YANMAR
YUCHAI
90003000 4000 5000 6000 7000 8000
0 20 30 40 50 60
12 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
ホイールローダー
(バケット容量 15 msup3 45 msup3)
小型ローダー
(積載能力 500 kg 1500 kg)
クローラ式ドーザー (馬力 80 HP 400 HP)
ホイールドーザー (馬力 80 250 CV)
CASE
CATERPILLAR
DOOSAN
FOTON
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
PWM
SDLG
SEM
TEREX
VOLVO
XGMA
YUTONG
400
BOBCAT
CAMS MACCHINE
CASE
CATERPILLAR
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SUNWARD
TEREX
VOLVO
1000 1800
360
CATERPILLAR
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
NEW HOLLAND
SHANTUI
ZOOMLION
300200
AGRALE
CASE IH
JOHN DEERE
MASSEY
FERGUSON
NEW HOLLAND
VALTRA
250200 150 100 50
01 02 03 04 05 06
13 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
バックホーローダー (馬力 70 HP 110 HP)
モーターグレーダー (馬力 130 HP 250 HP)
( 出所Sobratema データより J2B Consulting 作成)
70 90 110
CASE
CATERPILLAR
DIGG
FOTON
JCB
KOMATSU
LIUGONG
MASSEY FERGUSON
MOVITER
NEW HOLLAND
RANDON
TEREX
VOLVO
XGMA
YUTONG
13
CASE
CATERPILLAR
FOTON
KOMATSU
LIUGONG
NEW HOLLAND
SANY
VOLVO
XCMG
XGMA
ZOOMLION
230 250210170 19050
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6ブラジルの建設機械業界統計
ブラジル国内での生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移
() Abimaq(ブラジル機械装置工業会)の会員企業のデータをベースにしており輸入販売会社等の
Abimaq 非加盟企業のデータは反映していない
lt生産gt
2008 年は金融危機の発生により 9 月以降の生産ペースが減速するも年間では過去最高を記録しかし
輸出地域の経済回復の遅れと先行き不透明感を理由に設備投資が控えられたことから 2009 年の生産台
数は 2008 年比で45の大幅な減尐となった
2010 年は国内市場での販売回復に支えられ2009 年の 2 倍を超す建設機械が製造され2010 年2011
年と続けて過去最高の生産台数を記録している
lt販売gt
国内の販売台数は金融危機が発生した 2009 年も対前年8と小幅な減尐に留まった2010 年には
2009 年比で 60の販売の伸びを記録2011 年と引き続き過去最高の販売台数記録を更新している
2011 年の国内販売台数は 2001 年と比べると 43 倍に増加している
lt輸入機械販売gt
2011 年の販売台数に対する輸入機械の販売台数は約 13となっている2001 年の 7と比べると輸入
機械の販売割合は倍増台数ベースでは 8 倍に増加している
ただしAbimaq に非加盟の輸入販売会社の台数を考慮すると輸入機械は割合台数ともに更に大きく増
加していると推測される
lt輸出gt
生産台数に占める輸出の割合は 2003 年までは 30~40を推移していたが2004 年以降 60台に増
加したしかし金融危機の発生した 2008 年には 40台2009 年には 20台まで低下2011 年も約
30に留まっている金融危機以降の輸出先地域の景気回復の遅れとブラジル通貨高による輸出競争
力の低下により 2011 年に至るも輸出台数はピーク時のレベルまで回復していない
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
輸入機販売
対象機種およびメーカー
ブルドーザー CaterpillarKomatsuNew Holland
バックホーローダー CaseNew HollandCatepillarAgcoRandonJCBVolvoTerex
ホイールローダー CaterpillarCaseNew HollandKomatsuVolvoJCB
油圧ショベル CaseCaterpillarNew HollandKomatsuVolvoBobcatJCBYanmarTerex
モーターグレーダー CaterpillarNew HollandCaseKomatsu
コンパクトローラー CaterpillarVolvoDynapacCiberProton PrimusTerex
スキッドステア BobcatNew HollandCaseCaterpillarVolvoJCB
オフロードトラック CaterpillarRandonVolvo
出所Abimaq単位(台)
15 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
国内生産台数推移
2001 年から 2011 年の期間に生産台数は 37 倍に拡大
金融危機の影響により 2009 年は対前年比45の大幅な減尐
2010 年以降は国内需要に支えられ従来の成長ペースを取り戻している
2001 年2011 年の機種別生産台数構成比の比較
バックホーローダーの販売比率が 25から 30に油圧ショベルが 8から 15に上昇
2001 年2011 年の機種別の生産台数伸び率
各機種ともに 200以上の販売を記録
油圧ショベルが最も大きな伸びをみせている
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
コンパクトローラー
モーターグレーダー
オフロードトラック
油圧ショベル
ホイールローダー
バックホーローダー
ブルドーザー
16
25
248
1
21
5
2001年3279 11
9085 30
5667 19
4439 15
222 1
5387 18
2007 6
2011年
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
243
443
289
706
241
318
448
0 100 200 300 400 500 600 700 800
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
生産台数37 倍に拡大
出所Abimaq単位(台)
出所Abimaq
出所Abimaq
16 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
国内販売台数推移
2001 年から 2011 年の期間に国内販売台数は 43 倍に拡大
金融危機の影響はあったが 2009 年の販売台数は対前年で8の小幅な減尐に留まった
2011 年は金融危機の発生した 2008 年に比較し 17 倍に販売台数を増やしている
2001 年2011 年の機種別販売台数構成比の比較
機種ごとの販売比率ではバックホーローダーが全体の 13 以上を占めている
油圧ショベルの販売比率が 14から 20に増加
2001 年2011 年の機種別の販売台数伸び率
-
5000
10000
15000
20000
25000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
コンパクトローラー
モーターグレーダー
オフロードトラック
油圧ショベル
ホイールローダー
バックホーローダー
ブルドーザー
8
35
26
14
210
5
2001年
1022 5
8239 38
3986 18
4284 20
99 0
1922 9
2177 10
2011年
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
206
402
259
514
105
335
716
0 100 200 300 400 500 600 700 800
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
販売台数43 倍に拡大
出所Abimaq単位
(台)
出所Abimaq
出所Abimaq
17 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
地域ごとの販売台数分布(2011 年)
46
44
46
49
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
合計
油圧ショベル
モーターグレーダー
ホイールローダー
北部 北東部 南東部 南部 中西部
経済の中心地のサンパウロ州2016 年のオリンピックの準
備を進めるリオデジャネイロ州鉄鉱石の主要産出地であ
るミナスジェラエス州を含む南東部地域でブラジル全体の
40~50の建設機械が販売されている
南東部地域
ホイールローダーモーターグレーダー油圧
ショベル合計でブラジル全体の 46を販売
出所Abimaq
北部
北東部
中西部
南東部
南部
18 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
7主要機種ごとの生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移
ブルドーザー
Caterpillar および Komatsu の二社で 2010 年の生産台数の 9 割以上を占めている
2008 年から 2009 年に掛けて金融危機の影響を受け輸出が72と大幅に減尐
生産台数の約 8 割を輸出に向けているため金融危機による影響を大きく被ったが2009 年2010
年と輸出が大きく改善2011 年の生産台数は 2008 年とほぼ同レベルまで回復した
生産台数に占める割合は尐ないものの国内での販売台数は堅調に増加
Shantui が 2008 年に中国からの輸入販売をスタートし販売シェアの 10程度を獲得している
バックホーローダー
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
輸出
国内販売
5242
6
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
New Holland
-
2000
4000
6000
8000
10000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
出所Abimaq単位(台)
出所Abimaq単位(台)
出所Yengst Associates単位()
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CaterpillarCaseJCBKomatsu の 4 社で 2010 年の生産台数の 9 割を占めている
2009 年は金融危機の影響により一時的に生産が減尐するも旺盛な国内需要が輸入の減尐分をカバー
し生産台数は早期に回復
国内販売は金融危機の発生した 2009 年を含め対前年比プラスを続けている
2004 年~2005 年は国内での販売台数と輸出台数が拮抗していたが2006 年以降は国内需要が大きく
伸びたため生産台数の約 9 割が国内で販売されている
2009 年から JCB が2010 年から中国系 Sany および Liugong 等が輸入販売を始めている
Abimaq の集計では建設機械の販売の 13 をバックホーローダーが占めているブラジルの法令ではバ
ックホーローダーは公道の走行が認められているため機動性と利便性が販売増加の一因と考えられ
る
ホイールローダー
金融危機により 2009 年の生産台数はピーク時の 2007 年に較べほぼ半減した
国内の販売台数は 2010 年2011 年と過去最高を記録するまでに回復したが生産台数も同じペース
で回復を見せている
輸出台数は金融危機前の水準まで戻っていない2009 年の輸出台数はピーク時の 2006 年の約 16 ま
で減尐生産台数に占める輸出機械の割合は 2006 年には約 6 割を占めていたが2011 年には 25ま
で縮小
2009 年頃から SDLGHyundaiLiugongXCMGDoosan 等中国韓国からの輸入機械の販売が増
えているAbimaq 非加盟企業を含めると全体の販売に占める輸入機械の割合は 30程度まで高まっ
てきている特に SDLG は既に 10以上の国内販売シェアを獲得しているとみられている
31
26
18
15
6 4
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
JCB
New Holland
Randon
Agco
-
1000
2000
3000
4000
5000
6000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
うち輸入機械
輸出
43
17
17
11
11
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
Volvo
Komatsu
New Holland
出所Abimaq単位
(台)
出所Yengst Associates
出所Yengst Associates
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油圧ショベル
CaterpillarKomatsu の二社で全体の 34 の販売シェアを占めている
2009 年の生産台数は対前年比約 6 割の落ち込みを見せたが2010 年2011 年と過去最高を塗り替え
る回復を見せている2001 年との比較では 2011 年までに 7 倍以上に増加輸出台数も金融危機前を
上回る過去最高のレベルまで回復している
この数年の間に HyundaiDoosan(2007 年)Liugong(2008 年)Sany(2008 年)XCMG(2010 年)と
いった中国および韓国系メーカーが輸入販売を開始し2010 年の販売シェアの約 3 割を占めるまでに
プレゼンスを高めているそのうち HyundaiDoosanSanyXCMG は現在ブラジル国内での製
造あるいは組立を進めておりLiugong も国内製造の検討を始めている
JCB は 2008 年に油圧ショベルの輸入販売を開始したが2010 年からは国内での製造をスタートさせ
輸入販売からの切替を図っている
サイズとしては 20-30 トンクラスが最も売れており全体の 6 割程度を占めている20 トン以下の小型
ショベルは全体の 3 割程度30 トン以上の大型ショベルが 1 割程度となっている
ホイール式ショベルは Liebherr のみが国内での生産を行っているがブラジル国内での主流はクロー
ラー式でトラック式ショベルの販売は尐数に留まっている
オフロードトラック
2007 年のピーク時に較べ生産台数は 74減尐輸出台数は 86減尐している
-
1000
2000
3000
4000
5000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
(輸入機械)
輸出
5229
8
5
51
2010年製造台数シェア
Caterpilar
Komatsu
New Holland
Case
Liebherr
JCB
-
100
200
300
400
500
600
700
800
900
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
出所Abimaq
単位(台)
出所Abimaq単位(台)
出所Yengst Associates
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モーターグレーダー
金融危機の影響で生産輸出とも 2009 年に大きな落ち込みを見せたが2010 年には大きな回復を見
せた
国内市場での販売台数は堅調に増加している
2008 年に XCMG が2010 年には SanyLiugongShantui も中国からの輸入販売をスタートさせて
いるが2010 年における各社合わせた販売シェアは 5程度に留まっている
コンパクトローラー
-
1000
2000
3000
4000
5000
6000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
5819
12
7 4
2010年製造台数シェア
Caterpilar
Volvo
New Holland
Case
Komatsu
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
(輸入機械)
輸出
35
27
17
87
2010年製造台数シェア
Dynapac
Caterpilar
Pronton Primus
Ciber
Volvo
出所Abimaq
単位(台)
出所Abimaq単
位(台)
出所Yengst Associates
出所Yengst Associates
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金融危機の発生した 2009 年も含め国内販売の伸びは続いた
生産は 2009 年に若干の減尐を見せたが国内需要の伸びに支えられ 2010 年には金融危機前を上回る販
売台数を記録
2011 年は対前年で生産国内販売輸入機械販売輸出台数いずれも減尐している
台数は尐ないながら XCMG が 2007 年からLiugongSanyなどの中国系メーカーが 2010 年から輸
入販売を始めている
スキッドステア
2007 年に Volvo が国内製造を開始するまでブラジル国内で販売されるスキッドステア全てが輸入機械
であったその後もスキッドステアの生産は Volvo だけが行っていた
Volvo が製造を開始した 2007 年には約 9 割を輸出していたがその後国内市場への供給が中心にな
り国内での販売は約 8 割まで増加しかし2011 年にスキッドステアの生産を米国の工場へ移管した
ため国内での生産を停止しているそのため以前と同じくブラジル国内で販売されているスキッド
ステアは全量海外からの輸入品に戻っている
2004 年以降輸入台数は大きな伸びを示していたが 2009 年は対前年で約半数に減尐しかし 2010
年2011 年と従来と同じペースで輸入機械の台数が増大している
メーカーごとの 2010 年の販売シェアは下グラフの通り
-
250
500
750
1000
1250
1500
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
(輸入機械)
30
2119
16
113
2010年販売台数シェア
Bobcat
Volvo
Case
New Holland
Caterpillar
Others
出所Abimaq単
位(台)
出所Yengst Associates
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8建設機械の市場保有台数推移の予測
Sobratema はインフラ関連建設工事マイニング農業関連の分野ごとの建設機械の市場保有台数
が 2016 年までに 170~190の割合で増加すると予測している
対前年の伸び率ではサッカーワールドカップが開催される 2014 年までは 10以上の高い伸びを示し
ているが2015 年以降は 1 桁台の伸びに落ち着くものと予測している
112
134
173
98
81
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
0
100
200
300
400
500
600
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
対前年比()
インフラ関連
建設工事
マイニング
農業
合計
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2016年2011年
インフラ関連 131 147 167 196 215 234 179
建設工事 115 125 142 166 182 196 170
マイニング 44 49 55 65 72 77 175
農業 13 16 18 21 23 25 192
合計 303 337 382 448 492 532 176
対前年比() - 112 134 173 98 81
出所Sobratema 単位1000 台(5 年以上の使用期間の機械が対象)
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9工場所在地の分布
ブラジルの建設機械メーカーの生産拠点はブラジル最大の経済の中心地でありブラジル最大の貿易
港であるサントス港を抱えるサンパウロ州に集中している
ここ数年内に新たに建設された工場および現在建設中の工場もサンパウロ州内に多いが都市によ
り進出に対しインセンティブの供与の可能性がありまた地域的な戦略からサンパウロ州外の都市
を選択している例も見られる
印を付けた都市は現在建設中あるいは 2010 年以降に建設された工場
州 メーカー名 既存の工場所在地
サンパウロ州(SP) Caterpillar ピラシカーバ市
CNH ソロカバ市
ピラシカーバ市
Doosan アメリカーナ市
JCB ソロカバ市
John Deere インダイアツーバ市
Hitachi インダイアツーバ市
Komatsu スザーノ市
アルジャー市
Liebherr グアラチンゲタ市
Sany サンジョゼドスカンポス市
ジャカレイ市
Tadano イトゥ市
Volvo ペデルネイラス市
ペルナンブーコ州(PB)
ゴイアス州(GO)
ミナスジェラエス州(MG)
リオデジャネイロ州(RJ)
サンパウロ州(SP)
最も多くのメーカーの製造拠点となっており
新規設備投資も集中
パラナ州(PR)
リオグランデドスル州(RS)
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ペルナンブーコ州(PE) XCMG スアペ市
ゴイアス州(GO) Foton Lovol アナポリス市
John Deere カタロン市
ミナスジェラエス州(MG) CNH コンタージェン市
XCMG ポウゾアレグレ市
リオデジャネイロ州(RJ) Hyundai イタチアイア市
パラナ州(PR) Caterpillar カンポラルゴ市
CNH クリチーバ市
リオグランドドスル州(RS) JohnDerre オリゾンチーナ市
モンテネグロ市
Manitowoc パッソフンド市
Terex カショエイリーニャ市
グアイーバ市
26 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
10主な建設機械メーカーのブラジル市場への参入時期
CaterpillarKomatsu 等の主力建機メーカーは 1950 年代~60 年代に掛けてブラジルに進出
2009 年以降多くの中国韓国系の建機メーカーが輸入販売を通じブラジル市場に参入している
2010 年以降は多くの企業が投資を行い輸入販売から国内製造へと移行している
1950 年 CNH Fiat グループの農業機械メーカーの Moto Agriacutecola 社設立
1954 年 Caterpillar サンパウロ市に現地法人設立
1957 年 Yanmar (ディーゼルエンジンの輸入販売現法を設立)
1958 年 Ciber ポルトアレグレ市に工場建設
1960 年 Caterpillar 現地製造を開始
1973 年 Komatsu サンパウロ州スザノ市に現地法人設立
1974 年 Liebherr グアラチンゲタ工場建設
1975 年 Komatsu サンパウロ州スザノ市に海外初の製造工場を建設
1975 年 Volvo ペデルネイラス工場を建設
1976 年 Caterpillar 主力のピラシカーバ工場での製造開始
1976 年 Volvo ペデルネイラス工場での製造開始
1979 年 John Deere 現地会社に資本出資
1995 年 JCB 輸入販売開始
2001 年 JCB ソロカバ市で製造開始
2003 年 Hyundai 輸入販売開始
2004 年 Terex 現地法人設立
2004 年 XCMG 輸入販売開始
2006 年 Doosan 輸入販売開始
2007 年 Sany 輸入販売開始
2009 年 SDLG 輸入販売開始
2009 年 LiuGong 販売現地法人を設立
2009 年 Yanmar 建設機械の輸入販売開始
2010 年 Lonking ローカル商社と提携し販売会社を設立
2010 年 Sunward 輸入販売開始
2010 年 Yuchai 販売現地法人を設立
2010 年 Yutong 輸入販売開始
2010 年 XGMA ディストリビューターを通じ輸入販売開始
2010 年 Zoomlion ディストリビューターを通じ輸入販売開始
2011 年 Tadano 合弁で製造販売メンテナンス会社を設立
2011 年 LBX(住友建機子会社) 販売会社の設立登記完了
2011 年 Hitachi John Deere と合弁で製造販売会社の設立を発表
(各社 HP新聞報道等より J2B Consulting 編集)
27 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
11最近の主な新規投資案件
Caterpillar
投資金額1)1 憶ドル 2)1 憶ドル
投資時期1) 2010 年 2)2011 年
投資内容
1)サンパウロ州ピラシカーバ工場を拡張+海底油田開発機器(ディーゼルエンジンおよび発電機等)
の製造を開始
2)パラナ州カンポラルゴ市に第二工場を建設
CNH
投資金額1)13 憶レアル 2)17 憶レアル 3)1 憶ドル
投資時期1)2007 年~2010 年の四カ年計画
2) 2011 年~2014 年の四カ年計画
3)2011 年
投資内容1)休止していたサンパウロ州ソロカバ市の工場を再稼働+部品流通センター
2)国内 4 工場の設備の近代化+拡張+新機種の開発
3)アルゼンチンのコルドバ市に農業機械の製造工場を建設
Deere
投資金額124 憶ドル(日立建機と合計で 18 憶ドル)
投資時期2012 年
投資内容
1)2011 年 10 月サンパウロ州インダイアツーバ市で日立建機との合弁で油圧ショベルの製造工場の
建設を発表2013 年 7 月に製造開始の予定
2)独資で同じくサンパウロ州インダイアツーバ市にバックホーローダーとホイールローダーの製造
工場の建設を発表2013 年末に製造開始の予定
Doosan
投資金額7600 万ドル
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州アメリカーナ市に油圧ショベルなどを製造する新工場を建設中
2012 年後半から製造を開始予定
Foton Lovol
投資金額15 憶ドル
投資時期2011 年
投資内容ゴイアス州アナポリス市に工場の建設を発表2012 年から建設スタート
日立建機
投資金額63 億円
投資時期2011 年
投資内容2011 年 10 月サンパウロ州インダイアツーバ市で Deere 社との合弁で油圧ショベル機の
製造工場の建設を発表
2012 年建設開始2013 年製造開始
Hyundai
投資金額15 憶ドル
投資時期2011 年
投資内容
1)リオデジャネイロ州イタチアイア市に油圧ショベルバックホーローダーローダー等の製造工
場建設中2012 年末の完成予定
Hyundai が 75を出資ディストリビューターの BMC が 25出資
2)BMC 社と合弁で販売会社を設立
Hyundai が 45を出資ディストリビューターの BMC が 55出資
JCB
投資金額1)100 万ドル 2)500 万ドル 3)1 憶ドル
投資時期1)2010 年 2)2010 年 3)2012 年
場所サンパウロ州ソロカバ市
28 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
投資内容
1)バックホーローダーの製造ラインを拡張+設備更新
2)油圧ショベルの製造工場を建設
3)新工場を建設中2012 年から製造開始の予定
LiuGong
投資金額2 憶ドル
投資時期2012 年(検討中)
投資内容南米のいずれかの場所に製造工場の建設を検討中(2012 年初頭に決定)
Manitowoc
投資金額7000 万レアル
投資時期2011 年
投資内容リオグランデドスル州パッソフンド市に工場建設中2012 年完成予定
Sany
投資金額1)(不明) 2)2 憶ドル
投資時期1)2011 年 2)2011 年
投資内容
1)サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に油圧ショベル機とクレーン機の組立工場建設
2)サンパウロ州ジャカレイ市に新工場を建設中2013 年から製造開始の予定
住友建機
投資時期2011 年 5 月
投資内容子会社の LBX が販売現地法人を設立
2012 年から輸入販売を開始
タダノ
投資金額資本金は 590 万ドルタダノが 51出資
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州イトゥ市に合弁で製造販売メンテナンス会社を設立
Terex
投資金額5 年間で 15 憶レアル
投資時期2011 年(建設中)
投資内容リオグランデドスル州グアイバ市に新工場を建設中
Volvo
投資金額1000 万ドル
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州のペデルネイラス工場を拡張油圧ショベルを組立から現地製造に切換え
XCMG
投資金額1)2500 万ドル 2)2 憶ドル 3)2500 万ドル+2 憶ドル
投資時期1)2011 年 2)2011 年 3)2011 年
投資内容
1) Ecircxito 社と合弁でホイールローダーの組立工場と物流センターを建設
場所はブラジル北東部ペルナンブーコ州スアペ市
2) BMC 社と合弁でモーターグレーダーとローラーコンパクターの組立工場の建設
3) GTM 社とトラッククレーンローラーコンパクターモーターグレーダー油圧ショベルホ
イールローダーの製造工場を建設
場所はミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市
Zoomlion
投資金額(計画) 2 憶ドル
投資時期(計画) 2012 年に決定
投資内容ディストリビューターの BMC と合弁でコンクリートミキサーおよびコンクリートポン
プの製造工場の建設を検討中
(出所MampT 誌新聞報道等から J2B Consulting 編集)
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12地域別の投資案件
サンパウロ州(SP)
Caterpillar
2011 年工場拡張+海底油田開発機器の製造を開始
CNH
休止していたソロカバ工場が再稼働+物流センター
Doosan
2011 年工場の建設を開始2012 年完成予定
JCB
2011 年工場建設を開始2012 年完成予定
John Deere
2011 年工場建設開始
日立建機
2011 年 John Deere と合弁で工場建設開始
LBX(住友建機子会社)
2011 年販売現法を設立
Lonking
2010 年販売会社を設立
Tadano
2011 年合弁で製造販売メンテナンス会社設立
Sany
2011 年に組立工場が完成製造工場の建設も開始
2012 年完成予定
Volvo
工場の拡張+現地生産への切替
サンパウロ州近辺の投資に関しては次ページ以降を参照
リオデジャネイロ州(RJ) Hyundai
2011 年から工場建設中
2012 年完成予定
パラナ州(PR) Caterpillar
2011 年に新工場が完成
リオグランデドスル州(RS) Manitovoc
2011 年工場建設を開始
2012 年に完成予定
Terex
2011 年工場建設開始
ミナスジェラエス州(MG)
XCMG
2012 年からディストリビュータ
ーGTM 社と合弁で工場建設開始
ゴイアス州(GO) Foton Lovol
2011 年に工場建設を発表
2012 年建設開始の予定
ペルナンブーコ州(PB) XCMG
2011 年ディストリビュータ
ーEcircxito 社と合弁で組立工場
と物流センターを建設
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13サンパウロ州内の投資案件
Caterpillar
ピラシカーバ市
2011 年工場拡張+海底油
田開発機器の製造を開始
投資1 憶ドル
日立建機
インダイアツーバ市
John Deere と合弁で工場建設中
投資63 億円
Doosan
アメリカーナ市
工場建設中
投資7600 万ドル
Volvo
ペデルネイラ市工場拡張
投資1000 万ドル
Aruja
タダノイトゥ市
合弁での工場建設
Sany
サンジョゼドスカンポス市
2011 年組立工場建設
CNH
ソロカバ市
2010 年休眠工場の操業再開
投資4 カ年計画で 17 憶レアル
LBX(住友建機子会社)
ソロカバ市
2012 年から輸入販売開始
Sany
ジャカレイ市
製造工場を建設中
投資2 憶ドル
John Deere
インダイアツーバ市
工場建設中
投資124 憶ドル
JCB
ソロカバ市
新工場建設中
投資1 憶レアル
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14サンパウロ州周辺地域の投資案件
Campo Largo
Caterpillar
カンポラルゴ市
2011 年新工場建設
投資1 憶ドル
Terex
グアイバ市
新工場建設中
投資5 年間で 15 憶レアル
サンパウロ州
パラナ州
リオデジャネイロ州 ミナスジェラエス州
リオグランデドスル州
Manitowoc
パッソフンド市
工場建設(2012 年完成予定
投資7000 万レアル
Passo
Fundo
Guiaba
XCMG
ポウゾアレグレ市
2012 年から工場建設
投資2 憶ドル
Hyundai
イタチアイア市
工場建設中
投資15 憶ドル
Itatiaia
copy 2011 Google
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15企業ごとの概要
Caterpillar
CNH Global NV (Case amp New Holland)
Doosan amp Bobcat
Foton Lovol International
Hyundai Heavy Industries
JCB Brasil
John Deere
Hitachi Construction Machinery
Kobelco
Komatsu
LBX
Sumitomo Construction Machinery
Liebherr Brasil
Liugong
Lonking
Manitowoc
Sany
SDLG (Shandon Lingong Construction Machinery)
Shantui
Sunward
Tadano
Terex
Volvo Construction Equipmento Latin America
XCMG (Xuzhou Construction Machinery Group)
XGMA (Xiamen XGMA Construction Machinery)
Yanmar South America
Yuchai
Yutong
Zoomlion
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Caterpillar
ブラジル最大の建設機械メーカーであり機械設備メーカーとしてもブラジル最大
ブラジル唯一の工場であるサンパウロ州ピラシカーバ工場で全ての機種の製造を行ってきたがパラ
ナ州カンポラルゴ市に新工場を建設し2011 年から新工場での製造を開始している
今後は建設機械の製造はカンポラルゴ工場に徐々に移管しピラシカーバ工場での建設機械の製造は
将来的に停止するピラシカーバ工場では海底油田開発機器(ディーゼルエンジン等)の製造を始める
1954 年 サンパウロ市に現地法人設立
1955 年 工場建設をスタート
1960 年 工場完成ブラジルでの建設機械の製造をスタート
最初に製造したのはモーターグレーダー
1973 年 サンパウロ州ピラシカーバ市に 400 万 m2 の土地を購入し新工場の建設を開始
1976 年に完成
1993 年 製造工程の効率化とコスト削減を掲げた戦略プランの一環として生産設備の近代化
を図るとともに生産および管理部門の統合を図りピラシカーバ工場に集約
2011 年 10 月 パラナ州カンポラルゴ市で建設を進めていた新工場が完成
国内の需要の増加からピラシカーバ工場の稼働率は既に 100に達しており顧客
への引き渡しが 6 か月遅れるなどしたことから新工場の建設を進めていたもの
ピラシカーバ工場概要 カンポラルゴ工場概要
完成時期 1960 年 2011 年 10 月
概要 ブラジル国内唯一の製造拠点
ショールームディーラー向けト
レーニングスペースも併せ持って
いる
カンポラルゴ市の新工場建設に伴
い建設機械の製造は徐々に新工
場に移管し 2012 年中に製造を停止
する計画
その後は従来は米国インジアナ
州の工場から輸入していた海底油
田開発機器(ディーゼルエンジンお
よび発電機等)の製造を開始しペ
トロブラスなどに供給する
ピラシカーバ工場で製造されているバックホ
ーローダーと小型ホイールローダーの製造ラ
インを一部移管し製造を開始する
2011 年はバックホーローダーの製造からス
タート2012 年から小型ホイールローダー
の製造を始める
2011 年のラスベガス国際建機見本市
CONEXPO2011 で発表した世界戦略機種の
モーターグレーダーの製造も計画している
順次拡張工事を行い新しい製造ラインを建設
していく
当面はブラジル国内市場への供給を行うが
製造能力が国内需要を超えてきた段階で近隣
ラテンアメリカ諸国への輸出も始める
国産化率を上げるため複数の海外部品メーカ
ーも同敷地内に進出し生産を行う予定
土地面積 敷地面積380 万 m2
建屋面積214 万 m2
敷地面積100 万 m2
建屋面積5 万 m2
取扱機種 油圧シャベルホイールローダ
ーコンパクターローラー積込
機モーターグレーダーバック
ホーローダー等を製造
バックホーローダーおよび小型ホイールロー
ダー
投資金額 1 憶ドル
(工場拡張および海底油田開発機器
の製造ライン建設)
1 憶ドル
従業員数 6000 人 2013 年までに 1000 人を雇用
34 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
販売拠点網 Marcos SASotreq SAParana Equipment SA(PESA)の 3 社で 50 か所以上の販
売サービス拠点網をブラジル全域に展開している
3 社とも 1940 年代に設立され60 年以上の歴史を持っている
キャタピラーは建設機械のリースを扱う Cat Rental Store と呼ばれるショップを約
10 か所展開しており各販売ディーラーも Cat Rental Store を扱っている
キャタピラー販売機種
Articulated Trucks Backhoe Loaders Cold Planers Compact Track and Multi Terrain Loaders
Compactors Feller Bunchers Forest Machines Forwarders
Harvesters Hydraulic Excavators Knuckleboom Loaders
Material Handlers
Motor Graders
Off-Highway Trucks
Paving Equipment
Road Reclaimers
Skid Steer Loaders
Skidders
Telehandlers
Track Loaders
Track-Type Tractors
Underground Mining
Wheel Dozers
Wheel Excavators
Wheel Loaders
Wheel Tractor-
Scrapers
(出所wwwbrasilcatcom)
(サンパウロ州バルエリ市のビル建設
工事現場で使用される油圧ショベル)
Sotreq
1941 年設立
14 州で 27 販売拠点あり
Marcosa
1947 年設立
北東部地域 10 州に 16 販売拠点
PESA
1946 年設立
南部 3 州に 14 販売拠点
35 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
CNH Global NV
自動車メーカーFiat 傘下の建設機機械農業機械メーカー
CNH のラテンアメリカ地域の社長は Fiat グループの副社長を兼務している
1950 年 Moto Agriacutecola 社が Fiat グループ企業として初めてブラジルに設立されFiat 製の
農業機械(トラクター)の販売をサンパウロ市で開始
1970 年 ミナスジェラエス州コンタージェン工場で農業機械の製造開始
1975 年 パラナ州クリチーバ市に最初の農業機械製造工場を建設
2001 年 農業機械の需要低迷を受けソロカバ工場の操業を停止
2007 年~
2010 年の
4 カ年計画
13憶レアルを投資
中国を中心とする大豆等の食糧需要の増加と自動車燃料として使用されるエタノー
ル生産向けの砂糖きび栽培の増加などブラジルの農業分野が成長していたことか
らソロカバ工場の再開を決定10 憶レアル(553 憶ドル)を投資しオペレーションを
再開させた本 4 カ年計画期間中に物流センターも建設
2011 年~
2014 年の
4 カ年計画
前 4 カ年計画を 30上回る 17 憶レアルの投資を計画している
今期計画ではブラジル国内の四工場(パラナ州クリチーバ市サンパウロ州ソロカバ
市およびピラシカーバ市ミナスジェラエス州コンタージェン市)の拡張および設備
更新新機種開発に力を入れる
アルゼンチンに 1 憶ドルを投資しコンバインとトラクターの製造を開始する
Case と New Holland は農業機械および建設機械で独立した法人を組織しておりブランドも Case
と New Holland の両方を維持したまま別々に営業網を展開している
時には Case と New Holland が市場で競合する姿も見ることができる
本部機構は Case と New Holland がそれぞれ農業機械と建設機械部門ごとに別々にもっており更に
CNH の統括部署を含めると 5 都市に点在している
CNH Case New Holland
ミナスジェラエス州
コンタージェン市
農業機械 建設機械 農業機械 建設機械
サンパウロ州
ピラシカーバ市
サンパウロ州
イトゥ市
パラナ州
クリチーバ市
ミナスジェラエス州
ベロオリゾンテ市
製造拠点も Case および New Holland のそれぞれの農業機械建設機械を製造する工場がありブラジ
ル国内に合わせて 4 つの工場を持っている
コンタージェン
工場
New Holland ブランドの
建設機械を製造
油圧ショベル機バックホーローダークローラ式ド
ーザーホイールローダーモーターグレーダースキ
ッドステアローダー等を製造
クリチーバ
工場
New Holland ブランドの
農業機械を製造
農業用トラクター大豆収穫機を製造
研究開発センターもある
Grupo Fiat Holding CNH
Case IH
(農業機械)
Case Construction
(建設機械)
New Holland Agruculture
(農業機械)
New Holland
Construction
(建設機械)
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ピラシカーバ
工場
Case ブランドの農業機
械を製造
砂糖きびの生産の中心地域に立地しており周辺には多
くのエタノール工場が点在
砂糖きびおよびコーヒーの収穫機農機具を製造
ソロカバ
工場
Case ブランドの農業機
械および CaseNew
Holland ブランドの建設
機械を製造
スペアパーツの製造も
行う
2010 年 3 月に完成
投資金額10 憶レアル(553 憶ドル)
敷地面積16万 m2
(製造設備104万 m2 流通センター56万 m2)
大豆収穫機の製造工場としては世界最大規模
Fiatグループではソロカバ工場を海外全拠点への農業機
械の輸出基地にする考えを持っている
またラテンアメリカで最大の規模を誇る部品流通セン
ターも完成
ソロカバ工場では 2001 年に製造停止するまで年間
500 台の農業機械を製造していたが再開後は農業機
械と建設機械を合わせ最大で年間 8000 台の製造が可
能
製造が最盛期を迎える 2年後には 2000人の直接雇用と
4000人の間接雇用が見込まれている
アルゼンチンでの農業機械の製造工場の建設
2011 年 1 月農業機械の主要輸出国であるアルゼンチンがブラジルからの輸入に対する規制措置を
始めたまたブラジル通貨のレアル高による輸出競争力の低下もあり製造台数に対する輸出割合は
2008 年の 35から 20にまで低下したことを受け2011 年から 1 憶ドルを投じアルゼンチンのコ
ルドバ市に農業機械の製造工場の建設をスタートさせている2012 年下期から製造開始の予定
計画では収穫機を年間 2000 台農業用大型トラクターを 4000 台製造する
アルゼンチン国内市場で販売するとともにブラジルに対しても輸出を行う
農業分野で競合する AGCO 社も 2010 年 10 月にリオグランデドスル州の収穫機の工場に対し 2500
万レアルの投資を発表John Deere 社もゴイアス州カタロン市のサトウキビ収穫機の製造工場の拡
張と農業用散布機の製造のために 6000 万レアルの投資を発表するなど農業大国アルゼンチンへの
投資も進んでいる
ブラジル国内では建設機械と農業機械を大よそ 3565の割合で販売されている
ブラジルの建設機械市場は今後も堅調に成長すると予測されるが世界の食料需要の増加を背景に農
業機械分野の成長余地も大きくCNH では建設機械及び農業機械両分野で力を入れていく計画
-
10000
20000
30000
40000
50000
60000
70000
80000
2008 2009 2010 2011
農業機械の機種ごとの販売台数推移
Loaders amp Backhoes
Track-type tractors
Tillers
Combines
Wheel tractors
65
35
建設機械と農業機械の販売比率
農業機械
建設機械
出所Abimaq単位(台)
出所MampT 誌(Sobratema)
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販売拠点網
Case および New Holland がそれぞれ別々のディストリビューターを通じて販売網を展開している
Case
New Holland
261
686
884
1579
1928
Valtra
Massey Ferguston
Case
New Holland
John Deere
- 500 1000 1500 2000 2500
2132
1791
1803
9869
10493
11757
14451
Others
Case
Agrale
John Deere
New Holland
Valtra
Massey Ferguston
- 5000 10000 15000 20000
農業用ホイールトラクターのメーカー別
販売台数
2011 年にブラジル国内で農業用トラクターは
52296 台販売された
2010 年の 56420 台に比較し 73の減尐
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台数
は 12284 台で市場全体の販売台数の 235
CNH としては Massey Ferguston に次ぐ販売台数
を記録している
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台数
は 12284 台これは市場全体の販売台数の
235となりメーカー別では Massey Ferguston
に次ぐ販売台数を記録
農業用収穫機のメーカー別販売台数
2011 年にブラジル国内で農業用収穫機は 5388
台販売された
2010 年の 4549 台に比較し 173の増加
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台
数は 2463 台で市場全体の販売台数の 457
を占めている
出所Anfavea単位(台)
出所Anfavea単位(台)
Shark Maacutequinas 社他 13 のディストリビ
ューターが販売サービス網を展開
Shark Maacutequinas 社はサンパウロ州およ
びブラジル南部地域諸州で 13 の支店を
展開
年間販売台数は 200~300 台
販売製品の多様化を図るため中国系の
Goodsense 社のフォークリフトの販売を
2011 年から開始
Brasif Maacutequinas 社他 7 つのディストリ
ビューターが販売サービス網を展開
Brasif Maacutequinas 社はブラジル北部南東
部中西部地域で支店網を展開Case
製品の約 5 割を販売している
販売製品の多様化を図るため Terex 社の
クレーン機仏独系 Bomag 社のコンパ
クター米国 Nacco グループの Hyster
社のフォークリフトの販売も開始
Case 社製品の売上比率は約 65
2011 年の売上は対前年 20の見込み
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コンタージェン工場
New Holland ブランドの建設機械を製造
クリチーバ工場
New Holland ブランドの農業用トラク
ター大豆収穫機を製造
ピラシカーバ工場
Case ブランドの砂糖きび
およびコーヒーの収穫機
農機具を製造
ソロカバ工場
2010 年完成
Case ブランドの農業機械および Case
New Holland ブランドの建設機械を製造
Contagem
copy 2011 Google
サンパウロ市内の道路工事現場 サンパウロ州内を移動中の油圧ショベル機
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Doosan
2006 年にラテンアメリカ市場に参入
油圧ショベルおよびホイールローダーを中心に輸入販売を行っている
2011 年 2 月サンパウロ州アメリカーナ市で工場の建設をスタートさせている
建設中の工場概要
建設地 サンパウロ州アメリカーナ市
投資金額 7600 万ドル(1 憶レアル)
製造開始 2012 年末の予定
土地面積 敷地面積162 万
建屋面積5 万 m2
(工場用地は市から譲渡を受けた)
製造機種 油圧ショベル(DX225 LCA)の組立製造からスタート
順次他機種の組立も始める
年間製造能力 2000 台
従業員数 直接雇用は 300 人の計画
販売拠点網
Renco Equipamentos 社Comingersoll 社
RONAC 社Cowdin 社の 4 社がブラジル
国内の販売サービスを行っている
販売地域 販売メーカーおよび機種
Comingersoll 社
サンパウロ州リオデジ
ャネイロ州など 4 州
Doosan(油圧ショベルホイールローダー)
Bobcat(スキッドステアローダー小型ショベル機テレスコピックロ
ーダー)
Cowdin 社
サンタカタリーナ州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーオフハイウェイトラック
フォークリフト)
Terex(ホイールローダークローラ式ローダートラックテレスコピ
ックローダー等)
Cowdin(フォークリフトホイールローダー振動ローラーモーター
グレーダー)
Romac 社
パラナ州リオグランデ
ドスル州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーアーティキュレートトラッ
クアースドリル)
Bomag(タイヤローラー振動ローラー)
Stone(手動式小型機械)
Renco 社
北部北東部中西部地
域の 20 州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーオフハイウェイトラック
フォークリフト)
Bomag(タイヤローラー振動ローラー)
Stone(手動式小型機械)
Comingersoll
Renco Equipamentos
Cowdin
サンパウロ市内のビル工事現場
ROMAC
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BOBCAT
Foton Lovol International
パラナ州のディストリビューターBramax 社を通じ油圧ショベルホイールローダーバックホーロ
ーダーモーターグレーダーコンパクトローラーの輸入販売を行っている
2011 年 12 月に工場建設を発表している
新工場概要
建設地 ゴイアス州アナポリス市
投資金額 15 憶ドル
Bramax 社が 20の資本出資を行う
土地面積 4 年間で 7 万 m2 まで建屋面積の拡張工事を行う
製造機種 建設重機械 2 機種の製造からスタート順次 11 機種まで増やしていく
製造開始 2012 年 2 月から工事を開始し2012 年中に製造をスタート
製造能力 スタート時は月産 150 台
機種の追加に合わせ月産 450 台まで引上げていく
従業員数 製造開始時の直接雇用は 300 人
Bramax 社 販売拠点網
BOBCAT 販売拠点網
ブラジル市場には 1990 年代初めに参入2007 年に
Doosan が買収
国内で 8 ディーラーが販売網を展開
スキッドステアローダー小型油圧ショベルテレス
コピックローダーの輸入販売を行っておりスキッド
ステアローダーおよび小型ショベル市場の約 3 割の販
売シェアをもっている
2010 年の売上高は約 3000 万ドル
2011 年の売上は約 4500 万ドル(対前年 50増加)の
見込み
営業および販売拠点はサンパウロ市
ゴイアス州アナポリス市
Bramax 社と合弁で工場を建設
パラナ州州カンポラルゴ市
Bramax 社本社
Bramax 社は CAMC 社のトラック
HELI 社のフォークリフトのブラジ
ル総代理店も行っている
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Hyundai Heavy Indstries
2003 年にブラジルでの輸入販売をスタート
2011 年 7 月新工場の建設を発表
新工場での製造がスタートすると Hyundai グループにおけるブラジル市場の販売シェアは現在の 6
から 20まで引き上がるものとみている
新工場概要
建設地 リオデジャネイロ州イタチアイア市
投資金額 15 億ドル
(初期投資が 1 憶ドル追加投資が 5000 万ドル)
敷地面積 55 万 m2
2013 年に拡張工事の可能性もありその場合には土地の追加取得を行う
製造機種 ショベル機ホイールローダーの製造からスタート
第二段階でバックホーローダーの製造も開始する
製造開始 2012 年末
製造能力 スタート時は年間 3000 台
追加投資を行いバックホーローダーの製造を開始した段階で 5000 台に拡大させる
計画
従業員数 スタート時は 500 人2015 年までに 1500 人まで増員の可能性あり
Hyundai グループではアジア以外の製造拠点を最初に米国引き続いてロシアに建設することを計画
していたブラジルはそれに次ぐ第 3 の選択肢であった
しかし2008 年の金融危機発生後他国に較べブラジルの建設市場がいち早い回復を見せたことか
らアジア以外では最初となる工場をブラジルに建設することとなった
生産の 60は国内での販売40はラテンアメリカ諸国向けの輸出を計画
国産部品使用率の引き上げを図るため複数の韓国系サプライヤーに対しブラジルでの現地生産を呼び
掛けている2012 年 1 月の地元紙の報道では約 40 社の韓国系パーツメーカーがブラジルでの製造を
検討しておりFiname ファイナンスの条件である 60を大きく超える 80の国産部品使用率を目標
に準備を進めている
なお現在は輸入機械の販売のみを行っており Finame ファイナンスの対象となっていないそのた
めDLL 銀行を通じユーザー向けの低利の特別融資制度を行っている
なお製造現法とは別に販売会社も設立する
製造現法および販売現法ともに地場のディストリビューターBMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)社
が出資する出資割合は下記の通り
製造会社 販売会社
Hyundai 75 45
BMC 25 55
サンパウロ市内の Hyudai社の販売デ
ィーラーKGC社の展示機械
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販売拠点網 BMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)Veneza Construccedilotildees など 20 のディスト
リビューターがブラジル国内の販売網を展開
BMC (Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)
Hyundai の建設機械の販売を行う主力ディストリビューター
2007 年に創設され 2008 年から Hyundai の建設機械の輸入をスタート
クローラー式ショベルホイール式ショベルホイールローダー電気リフトト
ラックスキッドステアローダーを販売
本社サンパウロ州タンボレ市本社は物流機能を備えている
Hyundai の新工場建設には BMC が 25の資本参加するが資本参加を通じブラ
ジル国内における Hyundai 製品の販売代理権を維持することを狙ったもの
Hyundai にとっても投資金額と投資リスクを軽減する効果と販売ディーラーと
して BMC が持っているブラジル市場でのネットワークと販売ノウハウを活用で
きることがメリットとして考えられる
BMC 社は Hyundai 以外に下記メーカーの製品の販売も行っている
Zoomlion(コンクリートポンプ)
Shantui(ドーザー)
XCMG(コンパクターおよびモーターグレーダー)
韓国パーツサプライヤーDaemo(油圧ブレーキその他の部品)
XCMG とは合弁でモーターグレーダーとコンパクトローラーの工場建設を発表
Zoomlion 社とはコンクリートミキサー工場の建設を交渉している
売上高推移(単位100 万レアル 2011 年データは見込2012 年データは計画)
110
550
690
1000
-
200
400
600
800
1000
1200
2009 2010 2011 2012()
リオデジャネイロ州イタチアイア市
工場建設中
43 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
Veneza Construccedilotildees
ブラジル北東部のペルナンブーコ州に拠点をおく有力建設機械ディストリビュー
ター販売テリトリーはブラジル北部地域の 7 州
2007 年から Hyundai の機械の輸入販売を行っているが2011 年に BMC に次い
で Hyundai の二番目のディストリビューターとなった
Veneza 社は John Deere 社の農業機械と Volks Wagen 社のバストラックの販売
も行っている
2010 年は対前年比で 30の売上を増やしたがHyundai とディストリビュータ
ー契約を結んだことから 2011 年は 40の成長を見込んでいる
JCB Brasil
1995 年にバックホーローダーの輸入販売を通じブラジル市場に参入
2001 年に製造を開始
2009 年に 1000 台を超える販売を記録
2010 年には油圧ショベルロードローラーホイールローダーの新型機種の発売を行うとともに小
型ローダーの発売などを通じ市場での販売シェアアップに成功対前年比 104の増加を記録
特にワールドカップサッカー関連工事が進むリオデジャネイロ州では 2010 年に対前年で 4 倍の油圧
ショベル機を販売している
2005 年当時はブラジル国内で製造する建設機械の 60は輸出向けであったが2010 年には輸出の割
合は 10程度にまで低下現在第三工場の建設を進めているが当面は国内市場への供給が中心
となる
ラテンアメリカ市場全体で JCB グループの売上の 10程度を占めているがブラジル国内市場の売
上はその 70程度を占めている
1995 年 輸入販売を開始
2001 年 サンパウロ州ソロカバ市に第一工場完成バックホーローダーの製造を開始
2010 年 第二工場を建設し油圧ショベルの製造を開始
2011 年 第三工場の建設を開始2012 年上期中の完成を予定
第一工場 第二工場
所在地 サンパウロ州ソロカバ市 サンパウロ州ソロカバ市
工場完成 2001 年 2010 年
製造機種 バックホーローダー 油圧ショベル(20t)
投資金額 100 万ドル 500 万ドル
投資内容 2010 年市場の需要増加に対応す
るため 15増床製造ラインの整
備拡張を行い製造能力を 50拡大
新工場を建設
2008 年から行うイギリスからの輸入販売を
現地製造販売に切換える
年間製造能力400 台
新工場概要
(第三工場)
建設機械の需要増に対応するため新工場の建設をスタート
建設地は第一第二工場と同じくサンパウロ州ソロカバ市
新工場完成予想図
(写真出所JCB 社ディストリビューターSRR 社 HP よりwwwsrrcombr)
工場面積 敷地面積20 万 m2
建屋面積32 万 m2
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78 103
216
300
600
0
100
200
300
400
500
600
700
2008年 2009年 2010年 2011年 2015年
Auxter社売上推移(R$million)
投資金額 1 憶ドル
完成予定 2012 年上期
製造機種 バックホーローダー油圧ショベルホイールローダーコンパクター
将来的には第一第二工場の生産ラインを新工場へ移管集約する
年間製造能力 1 万台
(バックホーローダー5000 台 油圧ショベル機2500 台)
従業員数 従来の 2 倍の 300 人からスタート順次増員の予定
販売拠点網
メインの Auxter 社ほか 17 のディストリビューターが販売サービス網を展開
(出所JCB 社 HP wwwjcbcom)
Auxter 社は 2002 年に設立中古機械の販売からスタート
2006 年JCB と販売契約を締結
サンパウロ州内のみで販売を行っているが2010 年に JCB の総販売台数の 25を販売販売台数
の 70がバックホーローダー
2007 年のサンパウロ州内のバックホーローダーの販売シェアは 7程度であったが 2010 年には
33まで拡大
2010 年に JCB 製建機を 630 台販売2011 年
は 850 台の見込み
2009 年に Yale 社のフォークリフトの販売を
スタート192 台を販売2010 年は 571 台に
販売を拡大
ソロカバ市 (第三工場)
新工場を建設中2012 年から製造開始
ソロカバ市 (第二工場)
2010 年から油圧ショベルの製造を開始
グアルーリョス市
流通センター
ソロカバ市 (第一工場)
2001 年からバックホーローダーを製造
Auxter 社本社(サンパウロ市)
Auxter 社売上推移 単位100 万レアル
(2011 年データは見込2015 年データは計画)
Auxter 社の展示機械
(サンパウロ市内)
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John Deere
農業分野で大きなプレゼンスを誇っておりブラジル国内に 3 つの製造拠点を持っている
農業用収穫機では 2011 年にメーカー別トップの 1928 台を販売
農業用トラクターでは Masseu Ferguston 社Valtra 社New Holland 社に次ぐ 9869 台を販売
2011 年はブラジルの市場全体で農業機械の販売が 5程度減尐する中で John Deere は約 20増加さ
せている (2011 年 1 月~12 月の農業機械のメーカー別販売台数は CNH の項を参照)
John Deere グループでは農業機械分野においてブラジル市場を最重要市場の一つと位置付けており
過去 10 年にわたり 20 億ドルの投資を行っている
ブラジル国内ではこれまで建設機械の製造及び販売は行っていなかったが2011 年に二つの工場建
設を発表
第一の工場では日立建機と合弁で油圧ショベルを製造する
第二の工場は単独で出資ホイールローダーおよびバックホーローダーの製造を行う
両工場ともサンパウロ州インダイアツーバ市に建設する
2012 年から輸入販売をスタートさせ製造開始は 2013 年末からの計画となっている
1979 年 リオグランデドスル州オリゾンチーナ市の農機メーカーSchneider Logemann amp Ciaに
20の出資を通じブラジル市場に参入
1989 年 オリゾンチーナ市に第二工場建設
1996 年 John Deere ブランドのトラクターの製造を開始
出資比率を 40に引上げ社名を SLC-John Deere に変更
1999 年 ゴイアス州カタロン市にサトウキビ収穫機の製造工場建設
出資比率を更に引上げ経営権を掌握
2001 年 社名を John Deere Brasil に変更
2008 年 リオグランデドスル州モンテネグロ市にトラクター製造工場を建設
サンパウロ州カンピーナス市にラテンアメリカ市場へのパーツ物流センターを建設
リオグランデドスル州
ポルトアレグレ市
本社
南米市場の統括機能も併せ持っている
販売金融会社の Banco John Deere も同市に所在
リオグランデドスル州
オリゾンチーナ市
1989 年完成
穀物用コンバイン機と田植え機を製造
建屋面積123 万 m2
従業員数2000 人
ゴイアニア州
カタロン市
1999 年完成
サトウキビ収穫機を製造
敷地面積22 万 m2
従業員数400 人
2011 年以降従来輸入販売をしてきた噴霧器の現地製造のために
6000 万レアルを投資
リオグランデドスル州
モンテネグロ市
2008 年完成
農業用トラクターを製造
敷地面積96 万 m2建屋面積68 万 m2
投資金額25 憶ドル
従業員数715 人
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サンパウロ州
カンピーナス市
2008 年完成
南米市場向けの部品の流通センター
投資資金1800 万レアル
建屋面積4 万 m2
従業員数200 人
サンパウロ州
インダイアツーバ市
1)2011 年日立建機との合弁で油圧ショベルの製造工場の建設を発表
2)2011 年単独出資でホイールローダーおよびバックホーローダーの
製造工場の建設を発表
2013 年末から製造開始の予定
両工場建設に対する投資金額は 18 憶ドルうち 124 憶ドルを John
Deere が支出する
従業員数約 600 人
アルゼンチン 2011 年トラクターと農業用収穫機の製造を開始すると発表
投資金額1 憶ドル
主要な輸出先であるアルゼンチンがブラジルからの農業機械の輸入に
対する規制措置を設けたために 2011 年第一四半期は対前年同期比で
50減尐そのためアルゼンチン国内でトラクターと収穫機の製造
を開始するに至った
ポルトアレグレ市
本社および南米統括機能
販売金融会社
モンテネグロ市
工場完成2008 年
製造機種農業用トラクター
オリゾンチーナ市
工場完成1989 年
製造機種コンバインおよび田植え機
インダイアツーバ市
建設機械の製造工場を建設中
2013 年完成予定
カンピーナス市
流通センター
2008 年完成
カタロン市
工場完成1999 年
製造機種サトウキビ収穫機
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日立建機
2011 年 10 月米 John Deere 社と合弁での製造販売会社「ディア日立建機ブラジル」設立を発表
日立建機とディア社は1988 年にアメリカノースカロライナ州に製造販売を行う合弁会社のデ
ィア日立社(Deere-Hitachi Construction Machinery Corporation)を設立以来北中南米市場における提
携関係を持っている
投資計画概要
場所 サンパウロ州インダイアトゥーバ市
投資資金 約 63 億円
資本金 5000 万ドル
出資 日立建機 40
John Deere ブラジル社 40
ディア日立(米国) 20
敷地面積 20 万 m2
事業内容 中型油圧ショベルの製造販売(15t~40t 未満)
ミニショベル油圧ショベルの輸入販売(100t未満)
年間製造台数 約 2000 台
計画では初年度に 90 台程度5 年目に年間 1200 台程度を製造
Finame ファイナンスの対象にするため現地生産部品 60以上を使用する
従業員数 230-240 人
事業
スケジュール
2012 年 1 月工場建設着工
2012 年 4 月輸入完成車の販売開始
(ミニショベルと現地生産以外の油圧ショベル(100 トン未満))
2013 年 7 月現地生産開始(車体重量 15 トン~40 トンの中型油圧ショベル)
その他 日立建機が技術を供与し合弁会社が現地生産を行う
マーケティングは農機で現地に地盤を持つ Deere 社が担当する
Deere 社はブラジル国内に農機販売で約 200 の代理店門を有しており強固な農機販
売網を持っており建設機械の販売展開に活用する
2015 年の売上高目標は約 180 億円
取締役は日立および Deere 社の双方から4人ずつ派遣の予定
Kobelco
2011 年初頭から米国現法を通じ販売サービス体制を敷きブラジル国内の顧客への営業活動を行
っていた
港湾作業などで使われる吊上げ機械等の販売を行っている Rimac 社とブラジル国内のディストリビュ
ーター契約を締結
Rimac 社は新規の販売に携わるとともに既に国内で販売されていた Kobelco 社のクレーン約 20 機
のサービスサポートも行う
ブラジルでは 60 トンから 550 トンまでのクローラー式クレーンを中心に販売を行っていく
リオデジャネイロ州イタグアイ市で港湾基地を建設中のブラジル最大手ゼネコンの Odebrecht は
CK600 を 3 台CK2300 を 3 台(全てクローラークレーン)の購入を既に決めている
Odebrecht では購入したクレーン機を 3~4 年にわたって同港湾で使用する予定でありブラジルで
一般的なトラッククレーンではなく Kobelco 社のクローラー式クレーンを購入したとのこと
Rimac 社は港湾作業鉄鋼大手物流分野に顧客を持っており既存顧客への販売展開を進めるとと
もにこれまでに Kobelco が直接販売した 20 機のクレーンユーザーへのメンテナンスを通じ新規
の販売働き掛けを行っていく
(その他のユーザーは Tomeacute 社大手ゼネコンの Andrade Guiterrez 社風力発電プラント組立の
Transdata 社など)
スペアパーツの保管はサンパウロ市内の Rimac 社の倉庫で行う
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Komatsu
1973 年現地法人を設立
折しも 1968 年から 1973 年に掛けて「ブラジルの奇跡」と呼ばれる高度経済成長期を迎えており
GDP 成長率は年平均で 101実質工業生産成長率は年平均 129を記録
世界 4 位に成長したブラジルの自動車市場でメーカー別の販売トップを走っているイタリアのフィア
ットが進出したのもこの時期で多数の日本や欧米の多国籍企業がブラジルに進出する時代であった
Komatsu もサンパウロ州スザノ市で工場の建設をスタート1975 年に製造を開始した
Komatsu にとって海外初の製造拠点であった
また現在に至るまで Komatsu のスザノ工場はブラジルのみならず南米地域で唯一の日系建機メー
カーの製造拠点である
現在ブラジル国内には次の 3 つの現地法人をもっている
Komatsu do Brasil (KDB)
Komatsu Brasil International (KBI)
1975 年製造開始
スザノ工場で製造された機械 KBI を通じて国内で
の販売が行われる
海外への輸出およびブラジルで製造しない機種の
輸入は KDB が行っている
またKomatsu グループにおける D51 のブルド
ーザーの一極生産供給拠点の役割も果たしてい
る
1997 年には板尾鉄工所などと合弁でサンパウロ
州アルジャ市に「アトミックス工業(Atommix)」
を設立キャビンやタンク外装部品などを製
造製造原価の低減と品質の向上に寄与してい
る
なおアトミックス工業は 2008 年にコマツの
100出資に変更2011 年よりコマツ「アルジャ
工場」に呼称変更
社員約 1200 人
出向社員10 人
1998 年KDB のマーケティング部門を独立さ
せ新会社を設立
KDB が製造した機械を各地のディストリビュー
ターを通じブラジル国内での販売メンテナン
ス業務を行う
社員約 100 人
出向社員11 人
Komatsu Forest
1972 年前身の Implemater がブラジル現地法
人設立2004 年に買収現社名に変更
KDB が製造した機械を森林向けアタッチメント
の取り付けなどを行ってから国内での販売を行
っている
輸入森林機械の販売も行っている
出向社員なし
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コマツの中南米事業体制
地域別売上構成比(FY2011 年見通し)
主要市場であるブラジルを含めた中南米市場での売上は Komatsu グループの 12を占めている
(出所決算概要報告資料より抜粋)
中南米での売上高推移(外部顧客向け単位億円)
(出所決算概要報告資料より抜粋)
15
14
13
12
7
0 2 4 6 8 10 12 14 16
日本
中国
北米
中南米
欧州
608
664
479
392373 380
446
505
572
498
427
523 509 494
0
100
200
300
400
500
600
700
FY081Q 2Q 3Q 4Q FY091Q 2Q 3Q 4Q FY101Q 2Q 3Q 4Q FY111Q 2Q
コマツホールディングスサウスアメリカ
(サンチャゴ)
南部 5 ヵ国建設機械
中南米マイニング機械販売
コマツカミンズチリ (サンチャゴ)
チリ国内の建設鉱山機
械販売サービス代理店
コマツブラジル (スザノ工場)
油圧ショベルブルドーザホイールローダモータ
ーグレーダの生産販売
コマツブラジルインターナショナル (サンパウロ)
ブラジル国内での建設機械及び鉱山
機械の販売サービス代理店
コマツパナマ事務所
(パナマシティ)
中南米向け建設機械在
庫物流管理
コマツフォレスト (パラナ州ピニャイ市)
2004 年に買収
森林機械の販売
コマツブラジル (アルジャ工場)
1997 年合弁形態で設立
2008 年100子会社化
キャビンタンク外装パーツなどを製造
Pa-tu
コマツアメリカ(KAC)北部 LA Div
(米国イリノイ州) 北部中南米向け
建機在庫物流管理
KAC メキシコ事務所サービスサポート
センター(メキシコ モントレー) メキシコ建設機
械マーケティングサービスサポート
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スザーノ工場の概要
工場概要 1973 年 1 月にコマツにとり日本国外では初となる海外製造工場をサンパウロ州スザ
ノ市に建設
下記の四機種の製造を行っている
工場のあるスザノ市はサンパウロ市街地から約 55 キロの距離にある
日系ブラジル人の割合は現在も約 10もともと日系移民の多い町であり工場に
も日系ブラジル人が多くみられる日系ブラジル人の役員もいる
ただし若い世代の日系ブラジル人は日本語ができない層が増えておりポルトガ
ル語を社内公用語にしており社内会議などでは必要に応じ日本語-ポルトガル語
の通訳を使っている
スザノ市内には他に NSKミツトヨなどの日系企業も工場を持っている
出所httpwwwkomatsucombrptnossa_empresaphp
工場面積 敷地面積63 万 m2
建屋面積68 万 m2
製造機種
(写真出所
KDB 社 HP)
ブルドーザー 油圧ショベル ホイー13ローダー モーターグレーダ
14 トン(130HP)
19 トン(16813P)
13-16 トン
20-24 トン
35 トン
10 トン
14 トン
17 トン
18 トン
Finame
ファイナンス ブラジルで製造される機械の全てが Finame ファイナンスの対象となっており
60の国産部品の使用条件をクリアしている
(輸入機械は Finame ファイナンスの対象外)
ブルドーザー 1975年製造開始
油圧ショベル 1987年製造開始
モーターグレーダー 1990年製造開始
ホイールローダー 1991年製造開始
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販売網 11 のディストリビューターを通じブラジル国内全域で販売を行っている
販売体制
〈建設機械〉
スザノ工場で製造した機械は KBI にいったん販売しブラジル中に展開しているディ
ストリビューターを通じて販売
Odebrecht や Andrade Gutierrez といった大手ゼネコン等の大口顧客にはディストリ
ビューターを通さずに KBI が直接販売を行っている
〈鉱山機械〉
鉱山向け機械の製造はしていない
Vale 等の大手鉱山会社には日本あるいは米国ドイツから輸入し販売を行ってい
る
〈森林機械〉
KDB が製造した機械を KBI 経由で Komatsu Forest が購入森林機械向けの改造や
アタッチメントの取り付けを行ったうえで販売している
森林機械に関してはディストリビューターを通さずに Komatsu Forest が販売を行っ
ておりKDB の代理店機能をもっている
アルジャ工場内風景
Komatsu の海外工場としては数尐ない自社工場内に
鋳造施設を持った工場でありピボットシャフトやア
イドラなども自社工場内で加工生産している
ただし油圧機器やトランスミッションなどのハイ
エンドの基幹部品は製品の品質保持の観点からグル
ープ企業からの調達の方針を維持している
なおブラジル国内で鋳造施設を自社工場内に持っ
ている建機メーカーは Komatsu と Liebherr のみ
写真KDB 提供
① Bauko(SPRJES)
② DCML(MG)
③ Mason Equipamentos(MG)
④ Alvict Ozores Nogueira(GOTO)
⑤ Vianmaq Equipamentos(PR)
⑥ Mantomac(SCRS)
⑦ Dymak Maacutequinas(MTMS)
⑧ Guaporeacute(RO)FW Maacutequinas(BAPB)
⑨ Cummins Diesel(CE)
⑩ Motobel Motores(MAPA)
⑪ DCML(PA) スザノ工場
アルジャ工場
コマツブラジルインターナショナル
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アルジャ工場での製造車写真
LBX
2011 年 11 月新型油圧ショベル P130-8 を発売
写真はスザーノ工場内での発表式典風景
出所httpwwwkomatsucombrptnoticiaphpid=779
ディーラー募集広告
建設機械業界誌 MampT に掲
載
(2011 年 7 月号)
2010 年 5 月に住友建機が完全子会社化した米国の建設機械の販売会社
2011 年 5 月ブラジルに現地法人 LBX do Brasil の設立登記を行った
2012 年 2 月の業界誌の報道によるとサンパウロ州ソロカバ市に流通セン
ター管理販売マーケティング技術サポートトレーニングセン
ターを兼ね備えた事務所を開設した
2012 年前半に油圧ショベルマテリアルハンドリング機森林機械破
砕機の輸入販売を開始する
当初は Tauron Maacutequinas 社(南部地域)Best Maacutequinas 社(南東部および
中西部地域)Tecnoloc 社(ミナスジェラエス州)を通じた販売を行い年
内にブラジル全域にディストリビューター網を展開していく計画
2015 年に約 500 台の販売を計画しており将来的にはラテンアメリカ
諸国への展開も検討している
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住友建機
米州大陸では建設機械農業機械大手の米 CNH グローバルの Case のネットワークと1998 年に
Case と折半出資でケンタッキー州に設立した建機販売会社 LBX 社のネットワークを通じて油圧ショ
ベル機の販売を行ってきていた
2010 年 5 月に CNH の持ち分を買い取り住友建機の 100完全子会社となった LBX 社が 2011 年 5 月
ブラジル現地法人 LBX do Brasil を設立した
2011 年 1 月の新聞報道等によると 2011 年度中にブラジル国内での工場建設を含めて参入方法を決定
する予定となっている
Liebherr Brasil
ブラジル市場には 1974 年に参入
サンパウロ州グアラチンゲタ市の工場で油圧ショベル他を製造
他に航空機向けの部品製造工場がサンパウロ州サンジョゼドスカンポス市にある
Liebherr Brasil Liebherr Aerospace Brasil
設立 1974 年 2005 年
所在地 サンパウロ州グアラチンゲタ市(同敷地内)
従業員数 1299 人 25 人
敷地面積 95 万 m2 39 万 m2
建屋面積 57 万 m2 7400m2
事業内容
建設機械の製造
油圧ショベル機
(クローラ式ホイール式)
ホイールローダー
コンクリートミキサー車
クレーン機
ブルドーザーの製造を検討中
航空機部品製造
1999 年ブラジルの航空機製造メーカー
Embraer とサンパウロ州サンジョゼドスカンポス
市に合弁会社 40出資し ELEB 社を設立
(2008 年に Embraer100子会社に変更)
()2011 年 7 月火災により Liebherr Aerospace
の工場施設が全焼
7000 万レアルを投じ復旧工事を行うとしてい
るが詳細は不明
販売拠点網
自社直営の販売拠点をサンパウロ州およびミナスジェラエス州にもっている
サッカーワールドカップの開幕試合が行われる
サンパウロ市イタケロンスタジアム建設工事に使
用される Liebherr 社クレーン
(2012 年 1 月撮影)
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写真出所
wwwliebherrcombr
LiuGong
2005 年ラテンアメリカ地域への輸出をスタート
2008 年ブラジルで油圧ショベルの販売を開始
2009 年ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市に現地法人 Liugong Latin America を設立
南米地域の統括拠点も兼ねておりブラジルの他にアルゼンチンチリペルーコロンビアメキ
シコ更に商売規模はまだ小さいがエクアドルボリビアベネズエラコスタリカも管轄ラテン
アメリカ市場の 13 カ国で 17 のディストリビューター網を展開している
ブラジル国内では BH Maacutequinas 社Soma Tratores 社Conterracircnea 社を通じホイールローダー油
圧ショベルバックホーローダーコンパクトローラーモーターグレーダーの輸入販売を行ってい
る
販売台数は 2008 年~2010 年に掛けては毎年 50のペースで増加
主力のホイールローダーの輸入は 2007 年に始まり初年度の販売台数は 20 台のみであったが2010
年までに既に市場の 7の販売シェアを獲得している
売上高では 2010 年の 4600 万レアルに対し 2011 年は 5000 万レアルを見込んでいる
ラテンアメリカ市場では 2010 年に 1000 台以上を販売2009 年対比で 95の伸びを記録
2011 年も 1 月~11 月にホイールローダーを 600 台以上油圧ショベル機を 200 台以上販売
コンパクトローラーモーターグレーダー小型ローダーバックホーローダーブルドーザーフ
ォークリフトを合わせると 2011 年は 1500 台以上の販売と 1 憶ドルの売上を見込んでいる
ラ米市場では今後 5 年間に亘り年間 30の成長を予測している
好調な販売の伸びの要因として Liugong 社では次の点を挙げている
サンパウロ州のグアルーリョス市にスペアパーツの流通センターを建設車台やトランスミッ
ションシステムエンジンを含む在庫を国内に置くことで販売およびメンテナンスのサービス
レベルが向上
自社営業部門およびディストリビューターのトレーニングを行った
ディストリビューターに対する融資制度をスタートさせた
民間の DLL 銀行と提携しユーザーに対する優遇ファイナンス制度をスタートさせた
(月利で 130年利換算で 1682011 年 11 月時点)
従来販売拠点のないブラジル北東部地域に販売網を展開した
市場のニーズに合わせラテンアメリカ独自仕様のモデルを開発した
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ラテンアメリカ市場には現在まで輸入販売形態を続けているが今後も堅調な販売が見込まれること
中国からの輸入販売に伴う距離と時間のハンディキャップをカバーすること高い関税率を避けるこ
とを目的に南米のいずれかの国に製造拠点の設立を検討している
2012 年初頭には決定する意向
ラテンアメリカ地域においては市場規模が大きく現地製造に移行することで Finame ファイナンス
制度の利用が可能になり営業面でのメリットが大きいことからブラジルが最有力候補に挙げられて
いる
工場建設となった場合の投資金額は約 2 憶ドル
実現すれば 2009 年に完成したインド工場に次いで中国国外では二番目の海外製造拠点となる
インド工場は国内市場向けの製造拠点だがブラジルでは国内市場での販売だけでなくずラテンアメ
リカ諸国への輸出も行う
工場建設が具体化するまでは南米市場での販売及びサービス網の拡大に力を入れている
2011 年にはサンパウロ州グアルーリョス市にパーツの流通センターをオープンさせラテンアメリ
カ市場全域への物流センター機能を整備した
販売拠点網
BH Maacutequinas Soma Tratores
ブラジル国内 11 州におけるディストリビューター
2008 年から LiuGong 社の正規ディストリビューターとなる
2008 年は 500 台の販売2009 年は金融危機の影響もあったが前年
同数の 500 台を販売
2011 年は対前年で 40の売上増加の見込み
本社は LiuGong と同じくミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市
同州が鉄鉱石産出の中心地域であることから販売台数の 35-40は
鉱山機械が占めている
従業員数は約 210 人
ブラジル南東部のサンパウロ
州とパラナ州におけるディス
トリビューター
ホイールローダーショベル
機コンパクトローラーを中
心に販売
Soma Tratores
BH Maacutequinas
ベロオリゾンテ市 LiuGong Latin America
グアルーリョス市
パーツ物流センター
Conterracircnea
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Lonking
2010 年機械設備関連の輸入商社の Megga グループと提携し建設機械の販売会社 Meggadig 社を
サンパウロ州カブレウーバ市に設立した
同年 6 月油圧ショベルホイールローダーコンパクトローラーの販売を開始
同年 12 月までに 140 台を販売
2011 年は約 800 台~1000 台の販売を見込んでいる
10 年後には 10 憶ドルの販売目標を掲げている
ブラジル市場への参入から間もないが既にペルナンブコ州レシーフェ市リオデジャネイロ市パラ
ナ州クリチーバ市ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市エスピリットサントス州ビトリア市バ
イーア州サルバドール市セアラ州フォルタレーザ市リオグランデドノルテ州ナタール市等に支店
を開設販売網拡充に力を入れている
ビトリア市ナタール市ジョアンペソーア市には物流センターも建設している
サービス体制は全国各地の Megga グループのネットワークを活用する
Meggadig 社販売拠点網
Manitowoc
ブラジル市場へは約 20 年前に参入
米国から輸入する不整地用クレーンと中国から輸入する現場作業用クレーンの販売を行っている
2006 年からブラジル国内に製造工場の建設を検討してきたが金融危機の発生により計画を延期
2011 年 1 月にブラジル南部のリオグランデドスル州パッソフンド市に可動式油圧クレーンの製造工
場建設を発表
営業およびサービス事務所は引き続きサンパウロに置く
新工場概要 2012 年中頃に製造開始の予定
初期段階では輸入部品の組立製造からスタート
4 年以内に国産部品の使用率を 60まで高めていきFiname ファイナンスの適用
対象としていく計画
国内での製造に移行することで最大 30まで価格低下が可能とみている
敷地面積 28 万 m2
投資金額 7000 万レアル (ブラジル国立経済社会開発銀行BNDES の融資を利用)
製造機種 初期段階では不整地用クレーン(40~80 トン)と現場作業用クレーン(80~120 トン)
の製造からスタート
2013 年~2014 年に掛けてテレスコピックタイプのトラッククレーンの製造を開始
する計画
カブレウーバ市
Meggadig 社を設立
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製造能力 年間 350 台ただし最大 700 台まで拡大の可能性あり
販売計画 2012 年の売上は 4 憶レアル2016 年には 27 憶レアルまで拡大を見込んでいる
2015 年まで毎年 20工場を建設するブラジル南部地域では毎年 40の成長見通
しを立てている
75はブラジル国内市場向け25はラテンアメリカ諸国への輸出を計画
従業員数 直接雇用は 80 人からのスタート4 年間で 340 人まで増員していく計画
Sany
2007 年から輸入販売をスタート
サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に油圧ショベル及びクレーン機の組立工場がある
同じくサンパウロ州ジャカレイ市で新工場の建設を行っており2013 年に完成の予定
2007 年 輸入販売を開始
2011 年
サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に工場建設
1 月中国から輸入した CK 部品から油圧ショベル(20 トン)の組立製造を開始
5 月トラッククレーン車(55 トンおよび 75 トン)の組立製造を開始
11 月コンクリートポンプの組立製造を開始
サンパウロ州オザスコ市に物流倉庫を建設
サンパウロ州ジャカレイ市に新工場を建設中
2013 年製造開始の予定
場所 サンパウロ州
サンジョゼドスカンポス市
サンパウロ州ジャカレイ市
(サンジョゼドスカンポス市から約 20 キロ)
完成 2011 年 1 月 建設中(2013 年に完成予定)
製造機種 油圧ショベルクローラ式およびホイールクレーン機
他にコンパクトローラーやモーターグレーダー等の輸入販売を行っている
年間製造能力 油圧ショベル500 台
クレーン機365 台
油圧ショベル1000 台
クレーン機500 台 (2013 年計画)
投資金額 2 億ドル
工場面積 建屋面積1 万 m2 敷地面積56 万 m2
従業員数 2011 年 8 月現在 378 人 2013 年に二工場合わせ約 1000 人
サンジョゼドスカンポス工場では中国から輸入する CKD 部品による組立製造を行っておりFiname
ファイナンスの対象になっていない
建設中のジャカレイ工場では 60以上の国産部品を使用し Finame ファイナンスの対象となる機械
を製造していく予定またサンジョゼドスカンポス工場の製造ラインを徐々にジャカレイ工場に
移管し集約していく計画
バッハフンド市
工場建設中
削除する
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ジャカレイ工場は中国以外では米国ドイツインドに次ぐ海外 4 番目の製造拠点
新工場の操業後は顧客への引渡期間を短縮するとともにFiname ファイナンスの条件をクリアさせ
営業に拍車を掛ける狙いがある
またジャカレイ工場が完成する 2013 年までに自前の販売金融会社の設立を検討しており国内で
製造する機械には Finame ファイナンスを輸入機械には優遇金利の一般ファイナンスを提供してい
く計画を立てている
(右画像サンパウロ州イミグランテス街道沿いに展示される SANY 社製品)
販売拠点網
SDLG (Shandong Lingong Construction Machinery)
2007 年にホイールローダーの輸入販売を開始
2010 年には約 600 台を販売しホイールローダーの市場シェアの約 10を獲得している
約 30 の中国メーカーがブラジル向けにホイールローダーを輸出しているが全体の約 26を SDLG
が輸出している
2009 年から 2010 年に掛けてラテンアメリカ全体で 1000 万ドルを投じブラジルアルゼンチン
チリウルグアイペルーエクアドルコロンビアおよびその他ラテンアメリカ諸国に販売網を整
備2012 年までにメキシコパナマエクアドル市場への参入も計画している
これまでラテンアメリカ市場ではホイールローダー(Simple Tech タイプ)のみの販売を行ってきたが
2012 年からショベル機小型ローダーロードローダーの輸入販売もスタートさせる
15 51 255
500
2000
-
500
1000
1500
2000
2500
2009年 2010年 2011年 2012年 2014年
売上高推移(R$million)
サンジョゼドスカンポス市
本社および組立工場
ジャカレイ市
工場建設中(2013 年完成予定)
オザスコ市
物流倉庫
売上高推移 (単位100 万レアル 2011 年以降は計画数字)
データ出所各種報道記事から J2B Consulting が編集
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ブラジルを筆頭にラテンアメリカ市場での販売台数は順調に増加しているが製造工場の建設は考え
ておらずこれまでと同じく中国からの輸入販売を継続していく意向
販売拠点網
Shantui
2008 年にブラジルへの輸入販売を開始
ブルドーザーホイールローダー油圧ショベルモーターグレーダーコンパクトローラーの輸入
販売を行っている
ディストリビューターの BMC(Brasil Maquinas)社()を通じ 2010 年は約 150 台を販売
ブルドーザーは市場全体の 10の約 100 台を販売
Shantui 社はラテンアメリカ市場をロシアおよびアフリカに次ぐ重要市場と位置付けており特にブ
ラジルにおいては現地製造を含む長期的な戦略を練っている
() Brasil Maquinas 社は Hyundai と合弁で工場を建設するがHyundai 以外にも XCMG や Zoomlion
の機械の販売も行っている
Sunward
2010 年にブラジル資本の SHC グループと提携しブラジル市場への輸入販売を行っている
販売機種 建設機械
(油圧ショベル機小型ショベル機小型ローダーテレスコピックハンドラー)
鉱山機械(アースドリル)とフォークリフト
本社 サンパウロ市
物流センター サンパウロ州バルエリ市
支店 ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市
2014 年までに 20 支店を開設する計画
Tracbraz 社販売地域
ブラジル国内の SDLG 機械の
50を販売
2011 年は 280 台を販売売上は
5200 万レアルで対前年約 50の
増加を見込む
ブラジル国内の販売は Tracbraz 社
Alpha Maacutequinas(北部地域)
Solunor(北東部地域)Diferencial
Maacutequinas(南部地域)などのディストリ
ビューターが行っている
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TADANO
ラテンアメリカ市場ではタダノアメリカおよび各地域の販売代理店を通じた販売サービスを行っ
ている
ブラジルでは 1978 年にサンパウロ市に設立された地元資本の販売代理店 TDB do Brasil を通じクレー
ン等の建設機械の販売メンテナンスを行っていた
Tadano では長期目標として「LE(Lifting Equipment)分野世界 No1」を掲げておりブラジルを含む
BRICs 諸国を戦略市場と位置付けている
Tadano ではインフラ面を中心とした建設投資が活発化している中南米市場でのクレーン需要が今後
4~5 年で現在の 3 倍以上の年 1000 台に拡大するとみておりそのため2010 年 11 月サンパウ
ロ州イトゥ市にクレーンの製造販売メンテナンスサービスを手掛ける会社を販売代理店の TDB
do Brasil と合弁で設立すると発表
合弁会社ではクレーン完成車の輸入販売サービスにとどまらず日本や中国から輸入する半完成
品(クレーン上部)を Volvo 社が現地で製造するトラックに架装し完成車の組立製造も行う
合弁会社の概要
所在地 サンパウロ州イトゥ市
資本金 590 万ドル(約4億 7000 万円)
出資 タダノ51出資
TDB 社および同社社長カンポス氏49
役員構成 合弁会社の社長には TDB 社のカンポス氏が就任
取締役は 3 名うち 2 名は Tadano から選任
事業内容 建設用クレーン等の製造販売サービスなど
日本中国からクレーン上部(半完成品)を輸入し現地トラックに架装
タダノグループ製品の輸入販売サービス
クレーン部品の一部製造
販売計画 TDB 社の 2009 年の売上高 5570 万レアル(約 278 憶円)
2013 年に 4600 万ドル(約 37 億円) の売上を計画
2015 年にブラジルで約 600 台中南米全体で約 1000 台のクレーンの受注を計
画同年までに中南米市場での販売シェアを現在の 2 倍の 20に伸ばす
ブラジルで組立製造するトラックク
レーン
クレーン部分は日本中国から輸
入トラック部分はブラジル Volvo
社の製造
日本から輸入しているオールテレー
ンクレーン 日本から輸入する中古クレーン
ブラジルでは一般に中古機械の輸
入は厳しく規制されているが類
似製品がない機械に関しては「国
産無存在証明書」を取得すること
で輸入が認められる
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なおトラッククレーンに対する輸入関税はこれまで免税扱いが取られていたが類似製品を製造す
る国内メーカー保護の観点から 2011 年に輸入関税が 35に引き上げとなったこの輸入関税引き上
げにより輸入クレーンの価格競争力が弱まってきておりブラジルでの組立製造の重要性が従来以上
に高まってきている
また国産部品の使用率 60をクリアーすることで Finame ファイナンスの対象とすることも視野に
入れており部品の現地調達を進めていく考えも持っている
Terex Latin America
1999 年にブラジルに進出した米国の高所作業機メーカーの Genie Industries 社を 2002 年に Terex グ
ループが買収2004 年に Terex Latin America を設立した
ブラジル南部のリオグランデドスル州カショエイリーニャ市で道路建設機械の製造を開始
国内市場の約 4 割の販売シェアを持っているがカショエイリーニャ工場は将来の拡張スペースが不足
していたため2011 年 6 月に同州グアイーバ市に道路建設機械とアスファルト製造機の製造工場を
建設することになった
高所作業機の販売でもブラジル国内で約 4 割の販売シェアを持っている
2007 年にブラジルの労働安全衛生法(NR18)が建設作業現場における高所作業に対する安全規制を定
め高所作業に使用可能な機械の基準を定めたがTerex では同法令への対応をいち早く進めたことが
販売台数の増加に寄与
ブラジル国内での売上は数年前までラテンアメリカ地域の 50程度を占めていたがこの数年ブラ
ジル国内市場が他のラテンアメリカ地域を上回る伸びを見せており 70-80を占めるに至っている
グアイーバ工場概要
事業スケジュール 2011 年 6 月工場建設開始
2012 年第 2 四半期に完成予定
投資金額 2010 年から 5 年間で 15 憶レアル
敷地面積 50 万 m2(カショエイリーニャ工場は 35 万 m2)
製造機種 カショエイリーニャ工場で製造している機種から製造を開始する
徐々にカショエイリーニャ工場の製造ラインをグアイーバ工場に移管集約
将来的にバックホーローダースキッドステアローダー照明灯クレーン
鉱山用プラットフォームなども製造する予定
製造能力 カショエイリーニャ工場では現在年間 200 台~250 台の製造を行っている
が2 倍の 400 台~500 台の製造を予定
国産部品比率 40程度からのスタートになるがFiname ファイナンスの条件である 60ま
で徐々に引上げていく
従業員数 現工場の従業員数は約 250 人だが新工場では 650 人まで増員していく計画
33 29
35 35
50
-
10
20
30
40
50
60
2007年 2008年 2009年 2010年 2011年
売上高(憶ドル)
サンパウロ州バルエリ市
Terex 本社
売上高推移(単位憶ドル 2011 年は見込み
データ出所各種報道記事より J2B Consulting 編集
)
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販売拠点網
Volvo Construction Equipment Latin America
Clark Michigan の名前で 1975 年サンパウロ州のペデルネイラス工場において製造が開始
現在までペデルネイラス工場は南米唯一の製造拠点
本社はパラナ州クリチーバ市
1975 年 Clark Michigan ブランドでサンパウロ州ペデルネイラス市にて製造開始
当初はローダーとフォークリフトの製造からスタート
1987 年 Volvo 社Michigan 社Euclid 社の合併によりブラジル現法の社名を VME Brasil
Equipamentos に変更
1993 年 オフロードアーティキュレート式トラックの製造開始
1995 年 ボルボが経営権を掌握し社名を Volvo Construction Equipment に変更
2000 年 モーターグレーダーの製造開始
2006 年 油圧ショベル機の組立製造開始
2007 年 小型ショベル機の組立製造開始
2009 年 コンパクトローラーの製造開始
2011 年 油圧ショベル機の国内製造開始(14 トン21 トン24 トン)
ペデルネイラス工場概要
工場面積 敷地面積43 万 m2
建屋面積42 万 m2
製造機種 ホイールローダーモーターグレーダー小型ショベルコンパクトローラーア
ーティキュレート式トラック油圧ショベルの製造を行っている
小型ショベル及びモーターグレーダーは世界中でペデルネイラス工場のみで製造し
ている
世界の製造供給体制によりラテンアメリカ地域への輸出供給はブラジルから行って
いる米国にはアーティキュレート式トラックと小型ローダーをアジアヨーロ
ッパにはモーターグレーダーを輸出している
2007 年にブラジルの建設機械メーカーとして初めて小型ローダーの製造を開始し
たが米国工場への製造移管に伴い 2011 年にブラジルでの製造を停止した
製造能力 約 4000 台
従業員数 約 700 人
販売拠点 ブラジル国内に 37 販売拠点ラテンアメリカ全体で 82 拠点
カショエイリーリャ市
現工場
グアイーバ市
新工場
バルエリ市
本社
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投資概要 投資時期2011 年
投資金額1000 万ドル
12 万 m2 を増床油圧ショベルの製造ラインを新たに建設
従来は Volvo の韓国工場から輸入した部品からの組立を行っていたがアームブ
ーム車台などを含め 60以上の部品を国内で調達し 14 トン20 トン24 トン
のショベル機の国内製造を開始させた
組立製造から国内製造へ切替ることで Finame ファイナンスの利用が可能となっ
た
Volvo グループでは売上の 50はブラジル中国インドロシアで構成する BRICS 諸国で上げて
おりBRICS 各地域の建設機械市場でトップ 3 に入る戦略を立てている
ブラジルでは CNHキャタピラーコマツに次ぐ 4 番手に位置しているが油圧ショベル機を従来
の組立製造から Finame ファイナンスの対象となる現地製造に切換えたのはその一環
2008 年は 9 月に発生した金融危機以降売上ペースが鈍化したが通年では過去最高の売上高となっ
た
2009 年は米国の景気後退の煽りを受け輸出が大きく落ち込むものの国別の販売台数ではブラジル
は中国韓国に次いで 3 番目の市場に成長ラテンアメリカ地域全体の販売は米国を追い越した
2010 年のラテンアメリカ地域全体の販売台数は 4228 台うち 3202 台(75)をブラジル国内で販売
ブラジル国内での販売は対前年 57増加ラテンアメリカ諸国向け輸出も 53増加
なお以前はペデルネイラス工場で製造する機械の約 50が輸出に向けられていたがブラジル国
内の需要増大から現在では全体の 70~80が国内で販売されている
58 88 100
520
373
631700
0
100
200
300
400
500
600
700
800
1998年 2000年 2004年 2008年 2009年 2010年 2011年
ラテンアメリカ地域の売上高推移(R$million)
3202
306
154
147
124
295
0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500
ブラジル
チリ
アルゼンチン
コロンビア
メキシコ
その他
2010年のラテンアメリカ地域の国別売上台数
ラテンアメリカ地域の売上推移(単位100 万レアル 2011 年データは見込値)
ラテンアメリカ地域の国別売上台数(2010年 単位台)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
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販売拠点網
バックホーローダー
ホイールローダー
小型ローダー
油圧ショベル
アーティキュレート式トラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
森林機械
7632
31371884
12379
1411
26443
9208
37252012
16659
1675
33279
0
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
欧州 北米 南米 アジア その他 合計
Tracbel Entreposto Comercial Linck
Motiva Maacutequinas
Tecnoeste Maacutequinas
Dinacircmica Equipamentos
グループ全体の
6-7の売上高
ペデルネイラス工場
メインディーラーの Tracbel 社は
Volvo の建機の他に Tigarcat 社
(森林機械)Clark(フォークリフ
ト)Masseiy Ferguson(農業用ト
ラクター収穫機作付機)
Michelin(工業用タイヤ)の販売も
行っている
2010 年2011 年上期の地域別売上高比較 ( 単位100 万スウェーデンクローナ SEK)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
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XCMG (Xuzhou Construction Machinery Group)
2004 年ブラジルへの輸入販売がスタート
2007 年下記の 3 ディストリビューターを通じブラジルへ本格参入
Ecircxito 社 ブラジル北東部パライーバ州
BMC 社 サンパウロ
GTM 社 サンパウロ
2011 年末までに国内の販売拠点数を 30 まで増やす計画を立てている
販売の主力は 20 トン~90 トンクラスのトラッククレーンだがコンパクトローラー油圧ショベル
ホイールローダーモーターグレーダーなどの販売も進めていく
XCMG では各ディストリビューターとそれぞれ個別に製造拠点の建設を進めている
またサンパウロ州内に 2 か所ブラジル東北部のペルナンブーコ州レシーフェ市に 1 か所物流セ
ンターを建設する計画を立てている
現在は輸入販売を通じ年間 2 憶ドルの売上を挙げているが現地製造がスタートする 2013 年には売
上を 5 億ドルに翌 2014 年には 10 億ドルに増やす計画
1Ecircxito 社
油圧ショベルバックホーローダーブルドーザーテレスコピック式マニピュレーターのブラジ
ル全域の独占販売権とクレーン機についてはブラジル北部北東部地域の販売権を持っている
販売台数 2009 年約 200 台
2010 年約 300 台
2011 年約 350 台
売上高 2010 年約 15 憶レアル
投資概要 2011 年合弁でホイールローダーの組立工場とスペアパーツの流通センターの建
設を開始
2013 年 1 月から製造開始の予定
建設地 ペルナンブーコ州スアペ市
投資金額 2500 万ドル
資金は Ecircxito 社が負担しXCMG 社は技術面での支援を行う
将来的には XCMG 社からの出資も検討されている
製造機種 バックホーローダーローダー油圧ショベル
製造台数 それぞれ月に 80 台年間で合わせて約 2800 台の組立を行う
製造台数は順次増やしていく予定
その他 工場完成後はこれまで中国からの輸出の場合で約 3 カ月掛かっていた顧客への引渡
期間を 15 日程度まで短縮が可能とみている
2BMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)社
各地域で提携しているブラジル全国のディーラーを通じ次の建設機メーカーの機械の販売を行って
いる
Shantuiブルドーザー
Hyundai小型ローダー油圧ショベルホイールローダー
XCMGモーターグレーダーコンパクトローラー
Zoomlionコンクリートミキサー車他
投資概要 XCMG 社と合弁でモーターグレーダーとコンパクトローラーの組立工場の建設に関
する協定を 2010 年に取り交わした
エスピリットサントス州の流通倉庫を 1000 万レアル掛けて改修し一部組立作業
をスタートさせている
建設地 未定
投資金額 初期投資が 1500 万ドル追加投資が 1000 万ドル
本格的な製造工場が建設する場合には更に 2 憶ドルの投資の可能性あり
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出資比率 BMC80
XCMG20
製造機種
製造台数
モーターグレーダー400 台年
コンパクトローラー400 台年
売上見込 16 憶レアル年
3GTM 社
サンパウロに拠点を置き 2007 年からクレーン機(20 トン~90 トン)の販売を行っている
吊り上げ荷重 100 トンまでのクレーンは 2010 年にブラジル国内で 800 台以上が発売されているが
そのうち 80が中国から輸入されたものでありXCMG が最大の輸出を行っている
GTM 社ではインフラ石油天然ガスを中心に今後 5 年間に 5000 億ドル程度のビジネスが建設重
機械市場にあると考えており2015 年単年で約 1000 台のクレーン機がブラジルに輸入されその
うち 80が中国から輸入されるとみている
また GTM 社では 2014 年のワールドカップと 2016 年のオリンピック海底油田開発を控えた今後 5
年間にわたりクレーン機市場は毎年 20のペースで成長すると予測している
販売台数 2009 年90 台
2010 年250~300 台
投資
スケジュール
2011 年 5 月合弁での工場建設を発表
2011 年 12 月建設スタート
2012 年中国から部品を輸入し組立製造からスタート
2013 年国産部品による現地製造へ切り替えていく計画
製品の一部はラテンアメリカ諸国及びアフリカ諸国への輸出していく
建設地 ミナスジェライス州ポウゾアレグレ市
投資金額 2 憶ドル
敷地面積 80 万 m2
製造機種 トラッククレーンコンパクトローラーモーターグレーダー油圧ショベルホ
イールローダー
製造台数 年間 5000 台
2014 年には 26000 台の製造5 億ドルの売上を計画
直接雇用 600 人
その他 2010 年に国内メーカー保護の観点からトラッククレーンに対する輸入関税が 0か
ら 35に引き上げになったことが工場建設に至った背景の一つに挙げられる
XCMG 社としては自社で輸入しているクレーン機はオールテレーンクレーンである
のに対し国内メーカーはトラックの車台に積載させるクレーンを製造しており吊
り上げ荷重も 50 トンまでで機種が違うため課税措置に対する抗議を行ってい
る
ただしブラジル通関時の製品価格には国内機種と比べ 50の差がありまだ価
格競争力があるとしている
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販売拠点網
XGMA
2010 年からブラジル市場での輸入販売が開始
油圧ショベル機ホイールローダーバックホーローダーモーターグレーダーロードローラー
ブルドーザー小型ローダーフォークリフトなど合計で年間 500 台の販売を計画している
販売は JM Maacutequinas 社Tractorbel 社Makbrazil 社West Maq 社AMG Maacutequinas 社の 5 社が行
っている
販売拠点網
ミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市
GTM 社と新工場の建設中
エスピリットサントス州
BMC 社と組立工場の建設を予定
(場所は正式発表されていない)
Ecircxito 社傘下の販売ディーラー
(16 社12 州) BMC 社傘下の販売ディーラー
(25 社11 州)
JM Maacutequinas
Tractorbel
MakBrazil
West Maq
AMG Maacutequinas
ペルナンブーコ州スアペ市
Ecircxito 社と新工場の建設中
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Yanmar South Ameacuterica
1957 年にサンパウロ市に現地法人を設立ディーゼルエンジンの輸入販売をスタート
2009 年に建設機械(小型ショベル小型ローダー等)の販売をスタート2010 年後半から本格的に販
売をスタートさせた全て日本からの輸入販売
農業機械(トラクター等)発電機などの販売も行っている
1957 年 サンパウロ市に Yanmar Diesel do Brasil 設立ディーゼルエンジンの輸入販売を開始
1960 年 サンパウロ州インダイアツーバ市にディーゼルエンジンの製造工場を建設
社名を Yanmar Diesel Motores do Brasil に変更
1970 年 社名を Yanmar do Brasil に変更
1980 年代 農業用トラクターの製造を開始
2001 年 農業機械部門の分離を行い Agritech 社に委譲
Yanmar do Brasil はディーゼルエンジンの製造および輸入販売に特化
2007 年 Yanmar South America に社名変更し組織改革を行いブラジル現法がラテンアメリ
カ全域を管轄することになった
2008 年 農業用噴霧器および高圧ポンプの製造を開始
2009 年 小型油圧ショベルバックホーローダー小型ローダーの販売開始
現工場風景
(出所wwwyanmarcombrempresaphp)
販売機種
写真出所wwwyanmarcombr
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販売拠点網 建設機械の販売ディーラーはアマゾナス州パラ州サンパウロ州サンタカリーナ
州に展開農業機械の販売ディーラーはブラジル中の全ての州に展開している
Yuchai
2010 年販売現地法人をサンパウロ市に設立
油圧ショベルアースドリルモーターグレーダーロードローラーホイールローダー等の輸入
販売技術サポートを行っている
サッカーワールドカップが行われる 2014 年までにブラジルで油圧ショベルの製造を検討している
Yutong
ホイールローダーとバックホーローダーを中心に輸入販売を行っている
2010 年のラテンアメリカ市場の売上は約 5000 万レアル
2011 年には鉱山開発用オフハイウェイトラックの発売を計画2011 年の売上は対前年で 20の増加
の見通し
今後 2 年~4 年の間にブラジル国内に製造拠点の建設を検討している
計画が実現となった場合の投資金額は約 1 憶レアル
販売拠点網
Marcomaq Tractor 社
Mundial Tractor 社
Lincetractor 社
Keeping Peccedilas para Tratores 社
Soler Peccedilas e Equipamenos 社
マナウス市
LVM da Amazonia 社
サンパウロ市
Robemar 社
シャペコ市
Sermaq Equipamentos 社
スマレ市
Sermaq Equipamentos 社
コケイロアナニンデウア市
LVM da Amazonia 社
70 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
Zoomlion
2010 年から下記のディストリビューターを通じブラジル市場への輸入販売を行っている
Bramax 社 Brasif Maacutequinas 社 BMC 社
(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)
ブルドーザー
油圧ショベル
トラッククレーン コンクリートミキサー車
Terex 社のクレーンも販売して
いるがZoomlion 社製品が値
段が安いため多く売れてい
る
合弁で工場の建設を検討している
計画実現の場合投資金額は 2 憶ドルBMC
が 30出資する
コンクリートミキサーを年間 1000 台コンク
リートポンプを 150 台製造の見込み
販売拠点網
Bramax 社
ブルドーザー油圧ショベル
Brasif 社
トラッククレーン
BMC 社
コンクリートミキサー車
BMC 社は Zoomlion 社と合弁でコンクリ
ートミキサー製造工場の建設の交渉をし
ておりサンパウロ州リオ州等で土地
の選考をしている
実現する場合の投資金額は 2 憶ドル
BMC 社は 30の資本参加する模様
年間 1000 台のコンクリートミキサー
車150 台のコンクリートポンプを製造
する計画
中古建設機械ディーラーMRT社の展示機械(サンパウロ市)
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16主な建設機械企業と会社 HP
Bobcat httpwwwbobcatcom
Case Construciton wwwcasececom
Caterpillar wwwcaterpillarcombr
Doosan wwwdoosaninfracorecombr
Foton wwwbramaxcombr (Bramax 社)
Hyundai wwwbrasilmaquinasindbr (BMCBrasil Maacutequinas Construccedilotildees 社)
JCB wwwjcbcom
John Deere wwwdeerecombr
Komatsu wwwkomatsucombr
Liebherr wwwliebherrcombr
Liugong wwwsomatratorescombrliugong (Soma Tratores 社)
wwwbhmaquinascombrsiteempresa (BHM Equipamentos 社)
Lonking wwwgrupomeggacommeggadig (Grupo Megga 社)
New Holland wwwnewhollandcombr
Sany wwwsanydobrasilcom
SDLG wwwsdlglacompt-br
Shantui httpbrasilmaquinasindbr (BMCBrasil Maacutequinas Construccedilotildees 社)
Sunward wwwsunwardbrasilcombr
Terex wwwterexrbcombr wwwterexlacom
Volvo Construction wwwvolvocecom
XCMG httpxcmgbrasilcom
XGMA wwwxgmabrasilcombr
Yanmar wwwyanmarcombr
Yuchai wwwyuchaidobrasilcombr
Yutong wwwyutongdobrasilcombr
Zoomlion wwwzoomlioncombr
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17ブラジル国内のパーツメーカー
ブラジルは 2011 年に世界で第 7 位となる 341 万台の自動車を製造航空機産業では世界第 4 位の地
位に位置しており進んだ工業力を持っている
建設機械分野においても国産部品 60の使用条件をクリアすることで販売に有利な低利で長期の
ファイナンス制度(Finame)が利用できることから各メーカーとも国産部品の使用率の引き上げに力
を入れており技術を備えたパーツメーカーが多く存在している
品質の問題と製造開発に伴うコストや時間の問題などから基幹部品に関してはグループの他地域の
工場から輸入するケースも一部のメーカーにみられるがブラジル国内のパーツメーカーを通じほぼ
全種類の部品を調達することが可能と言われている
技術品質面からもブラジルのパーツメーカーが製造する製品は各メーカーの定める基準を充足でき
るレベルと言われている
ただしいわゆるldquoブラジルコストrdquoによりブラジル国内で調達する部品や完成機械が必ずしも海外か
ら調達(輸入)するものに較べて割安になるとも限らない
ldquoブラジルコストrdquo
高い資金調達コスト
高い人件費
高い材料コスト(鋼材の価格は 20程度割高と言われる)
高い税金
高いロジスティックコスト
また尐ロットでは注文を受けないケースやコストが既存メーカー比で高くなることもあるため新
規参入企業にとっては国産比率を維持しながら競争力のある価格を設定するのは容易ではない
なおブラジル国内のパーツメーカーは独立系の会社がほとんどであり特定の建機メーカーにだけ
製品を供給するよりも複数の建機メーカーに製品を供給するケースが一般的である
主な建設機械関連のサプライヤー 社名 HP 主要製品
Bosch wwwboschcombr 機械エンジン部品
Compromem wwwcopromemcombr バケット
Cummins wwwcumminscombr エンジン
Deutz wwwdeutzcombr エンジン
Eaton wwweatoncom 油圧シリンダーエンジン部品
Isringhausen httpwwwisricombr シート
Italtractor wwwgroup-itmcom クローラーシューローラーセグメントアイドラー
NWM httpwwwnav-internationalcombr エンジン
Painco wwwpaincocombr アームバケット車台ローラー
Parker wwwparkercom 油圧部品
Pedertractor タンク
Pilkington wwwpilkingtoncomsouth-americabrazilportuguesedefaulthtm
ガラス製品
SIAC wwwsiaccombr キャブフレーム
Siemens VDO wwwvdocombr 電気電子部品
Thyssenkrupp wwwthyssenkrupp-forginggroupcom クランクシャフトサスペンショントランスミッション
Tratorgel httpwwwtratorgelcombr バケット
ZF Sistemas de Direccedilatildeo
wwwzfcom トランスミッションクラッチ車台部品
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18販売ディストリビューター
ブラジルは日本の 23 倍という広大な国土面積のため複数のディストリビューターを通じいくつか
の地域に分けて販売網を展開するのが一般的である
また各ディストリビューターも一つのメーカー製品だけの販売を行うのではなく複数のメーカー
製品を扱うのが一般的である
下記は主要メーカーおよび主要ディストリビューターの取引関係を抜粋したものである
なお建設機械のディストリビューターには資金力が豊富な有力企業が多くHyundaiXCMG
Zoomlion と合弁で工場を建設する BMC 社Foton Lovol と合弁で工場を建設する Bramax 社や
XCMG と別に合弁で工場を建設する Ecircxito 社や GTM 社などの例もある
Au
xter
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bel(
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Shar
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Ammann O
Bobcat O
Bomag O O O
Case O
Caterpi l lar O O O O
Clark O
Doosan O O O O
Foton Lovol O
Goodsense O
Hyster O
Hyundai O O
JCB O
John Deere O
LBX O
Liugong
Massey Ferguson O
Mul ler O
New Hol land O
SDLG O
Shantui O
Sunward O
Terex O O
Tigercat O
Volvo O
Wacker Neuson O
XCMG O O
Yale O
Zoomlion O O O
ディストリビューター
メーカー
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19建設機械レンタル
ここ数年の傾向として販売に占めるレンタル会社への割合が増加している
Sobratema が各社からヒアリングし集計したデータによると数年前まで販売に占めるレンタル会社
への割合が約 20だったものが現在は 26まで増加しているという(下表左)
メーカー別でも各企業とも販売台数の 15 から 14 をレンタル会社向けに販売しているSanyではレ
ンタル会社への販売の割合は 60に上っている
販売に占めるレンタル会社への割合 各社のレンタル会社への販売の割合
維持メンテナンスの手間と人員を外注化する必要な建設現場で最新の建設機械を必要な時期だけ利
用可能といったレンタル機械のメリット以外に銀行の融資金利が高い点銀行が融資基準を厳格化
し融資を受けづらくなってきた点手元資金をできるだけ流動化させておきたい点業容の拡大スピ
ードに資金調達が間に合わないといった金融資金面での事情もレンタル会社への販売の増加の原
因として挙げられている
レンタル会社への販売に対する各社の見解
Case 40の販売がレンタル会社に仕向けられておりその傾向は 2015 年位までは続く
ものと予想
JCB 現在はレンタル向けの販売は 26だが2014 年のワールドカップ開催年に近付く
につれその割合が増加し2015 年頃までに 30~35位まで増加するものと予
想
New Holland レンタル会社への販売増加は最近数年間の傾向であり2010 年に 22まで増加し
た今後もその傾向は続き数年後には 40まで増加すると予測
Sany 現在サンパウロ州で建設中の工場の完成後にはレンタル会社への販売の割合が
60まで増加するものと考えておりレンタル会社への販売戦略を練っている
現在のレンタル会社への販売の割合は約 40
Volvo 現在のレンタル会社への販売は 25だが今後数年内に 30以上に増加すると予
想特に巨大プロジェクトで使用される建設機械にその傾向が顕著とみている
Escad Rental
(国内最大手のレンタル会社)
2011 年のレンタル会社への販売の割合は 30と予測
20
26
0
5
10
15
20
25
30
従来 現在
40
26
20
22
60
25
0 20 40 60 80
Case
JCB
Komatsu
New Holland
Sany
Volvo
出所MampT 誌(Sobratema) 出所MampT 誌(Sobratema)
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20建設機械の輸入動向
Abimaq(ブラジル機械装置工業会)によると建設機械の輸入台数は下記グラフの通り金融危機が発生
する 2008 年まで急激な勢いで増加している
Abimaq には国内製造を行う建設機械メーカーが加盟しているが国内で製造していない機種を輸入
で代替しながら旺盛な国内需要に応えている
またブラジル通貨のレアル高による輸入機械の価格競争力の上昇が輸入台数増加の大きな要因とし
て指摘されている
「ブラジルコスト」と呼ばれる高い製造コスト(高人件費高金利高税率)もあり輸入に際し 10
~14の輸入関税が掛かり国際的にも割高な輸送コストや通関コストを勘案しても中国や韓国から
の輸入機械の価格は国内で製造される同種の機械よりも 20~40程度割安と言われている
ブラジル通貨高はしばらく続くものと予測されており建設機械の増加は一定の割合で増加するもの
と予想される
2001 年から 2011 年の間主要機種の輸入増加率は下記の通り増加いずれも 600を超す大きな伸び
を示している
Abimaq に加盟しないメーカーの建設機械の輸入も大きく増大している
多くの中国系および韓国系メーカーが 2007 年頃より輸入販売を通じブラジル建設機械市場への参入
を果たしており正確な統計はないが 30 社以上の中国韓国系メーカーがブラジルへの輸入販売を
行っているとみられている
2010 年に輸入された建設機械の 13 は中国からのものと推測されている
低価格を武器に輸入開始してから間もないが Shantui はブルドーザーHyundai は油圧ショベル
SDLG はホイールドーザーでそれぞれ 10前後の販売シェアを既に獲得しているとみられている
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
624
601
1840
752
0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000
ホイールローダー
油圧ショベル
コンパクトローラー
スキッドステア
建設機械の輸入台数の推移
単位 (台)
輸入台数増加率(2001 年2011 年)
出所Abimaq
出所Abimaq
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新規参入メーカーの参入時期
ブルドーザー ホイール
ローダー 油圧ショベル
モーター
グレーダー
バックホー
ローダー
コンパクト
ローラー
(2003 年) Hyundai
2007 年 Hyundai Liugong
Doosan
2008 年 Shantui Doosan Liugong Sany
XCMG XCMG
2009 年 SDLG
2010 年 XCMG XGMA
Lonking Shantui XCMG XGMA
Lonking Shantui XCMG XGMA
Liugong Sany Shantui XGMA
Liugong XCMG XGMA
Liugong Lonking Sany Shantui XGMA
国内の製造メーカーで構成される Abimaq の販売統計データと輸入業者も含めた建設機機械のデー
タを集計している業界団体 Sobratema の 2011 年の販売統計データを比較してみた
Abimaq 加盟企業は販売全体の 13を輸入機械が占めている
販売台数の差の約 5000 台が Abimaq 非加盟企業による輸入と考えられその多くが中国および韓国
からの輸入と推測される
Abimaq 非加盟企業を含めた Sobratema の統計では販売全体の 29を輸入機械が占めている
ただしHyundaiDoosanSanyXCMG などは現在ブラジル国内で工場を建設中でありこれ
までの輸入販売を国内製造販売に切り替えていく方針を取っているCaterpillarCNHJCB などの
既進出の製造メーカーも増産に向けた設備投資を行っている
新規参入企業による新工場が完成し既進出企業の設備投資が終了する 2012 年あるいは 2013 年頃
から国産機械が販売シェアを挽回するシナリオも想定できる
販売台数 輸入機械 割合 販売台数 輸入機械 割合
ドーザー 1022 - 0 1200 200 17
油圧ショベル 6300 2873 46
ミニショベル 850 850 100
ホイールドーザー 3986 206 5 5225 1425 27
スキッドステアローダー 2947 1390 47 3300 1724 52
モーターグレーダー 1922 - 0 2300 320 14
バックホーローダー 8239 - 0 8150 562 7
コンパクトローダー 2177 460 21 2200 700 32
オフハイウェイトラック 99 - 0 170 70 41
合計 24676 3119 13 29695 8724 29
Abimaq集計 Sobratema集計
4284 1063 25
出所Abimaq と Sobratema の 2011 年の販売統計データ
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下表は Abimaq の全業種の加盟企業の輸出入貿易額の推移である
2004 年以降輸入の伸びが輸出の伸びを大きく上回り輸入超過の状態が継続拡大している
輸出に関しては金融危機以降の輸出地域の経済回復の立ち遅れとブラジル通貨高によるブラジル製
機械装置の価格競争力の低下により 2008 年の水準まで未だ回復していない
ABIMAQ(ブラジル機械装置工業会)加盟企業の輸出入貿易額の推移
(2011 年データは 2011 年 10 月時点での推計による単位US100 万ドルFOB ベース)
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
輸出
輸入
日本や中国韓国といったアジア諸国から建設機械を輸入する場合海上輸送に約 40 日
通関手続きに 5 日~10 日程度掛かるため約 15 カ月の日数が必要になる
多くのアジア系メーカーが輸入販売から国内での組立あるいは製造への切り替えを行う背景
には距離と時間のハンディキャップおよび為替変動リスクや在庫リスクを軽減すること
も背景にあると考えられる
(西回り経由の輸送もあるがリードタイムは同じく約 15 カ月)
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21建設機械の輸入に関わる税金
ブラジルへの輸入品対する関税率(輸入税率)は輸入製品ごとに決められている NCM コード()「メル
コスル対外共通関税コード」により決められる
平均関税率は 14前後とされているが 0~35と製品によって大きな差がある
() HS コードの分類をベースにしており8 桁で構成されている最初の 6 桁までは日本の関税番号
と同一解釈
輸入税(II) 以外にも工業製品税(IPI) 商品流通サービス税(ICMS)社会統合基金(PIS)社会保険融資
負担金(Cofins)なども課税される
税金以外にも SISCOMEX(貿易統合システム)手数料や港湾税(商船更新追加税 AFRMM海上運賃の
25)などの費用も必要になるさらに割高な通関倉庫手数料やロジスティック費用なども加算す
ると最終コストは FOB 価格に比べかなり大きな金額になる
主な建設機械の NCM コードおよび輸入税(II)工業製品税(IPI )および商品流通サービス税(ICMS)の税
率は下記の通りで機種や馬力によって税率は異なっている
NCM コード 建設機械種類 輸入税
(II)
工業製品税
(IPI)
サービス税
(ICMS)
84291190 ブルドーザー 10 0 12 84295211 油圧ショベル(650HP 以上) 0 0 12 84295212 油圧ショベル(54HP 以下) 0 0 12 84295219 油圧ショベル(55HP~649HP) 14 0 12 84295199 ホイールローダー 14 0 12 84295192 小型ローダー 0 0 12 84292090 モーターグレーダー 14 0 12 54295900 バックホーローダー 14 0 12
一例として下記は油圧ショベルを例に建設機械を輸入した場合のコストを試算したものである
(本試算は輸入コストの概要を説明するものでありその正確性を保証するものではありません)
II 輸入税 1400 14000000R$ 000 -R$
IPI 工業製品税 000 -R$ 000 -R$
PIS 社会統合基金 165 2100827R$ 165 2066116R$
Cofins 社会負担金 760 9676534R$ 760 9516654R$
ICMS 商品流通サービス税 1200 18406443R$ 1200 16329156R$ 税金合計 44183804R$ 税金合計 27911926R$
対CIF税率 442 対CIF税率 279
55HP以上649HP以下 54HP以下650HP以上
油圧ショベル機
CIF価格R$100000000
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輸入税
(II)
当該輸入製品の NCM コードにより税率が決められる
油圧ショベルの場合下 2 桁が HP(馬力)により分類されている
55HP 以上 649HP 以下の油圧ショベルは 14の輸入税が適用されそれ以外
(54HP 以下および 650HP 以上)の油圧ショベルに対する輸入税 は免税(税率
ゼロ)となっている
国内で類似製品が製造されていない場合輸入関税が免除される場合があ
る
(免税の適用を受けるには商工開発局内の貿易審議会の承認が必要)
工業製品税
(IPI)
国産品輸入品に関わらず工業製品に課税される
輸入税と同じく NCM コードにより税率が定められている
ほとんどの製品に 0~20の税率が適用される
建設機械は社会生活に占める必要性の度合いが高いとみなされておりほと
んどの機種に対する工業製品税は免税扱いとなっている
商品流通サービス税
(ICMS)
州税であり税率は州によって異なる
サンパウロ州内の商品流通サービス税の税率は通常 18だが特定商品に対
しては 25127の税率が適用される
運輸サービス関連の製品には低税率が適用されほとんどの建設機械に通常
の 18よりも低い 12の税率が適用されている
社会統合基金(PIS)
および
社会負担金(Cofins)
税金ではなく負担金だが連邦税に準じたものとして処理されている
NCM コードにより税率が決められる
なおメルコスール(南米南部共同市場)地域においては 1995 年より域内関税は原則撤廃されている
メルコスル(南米南部共同市場)
1994 年に署名されたアスンシオン条約により域内関税の撤廃を目的としたメルコスールの発足を
行うことで合意1995 年関税同盟として発足
(1)正式加盟国アルゼンチンブラジルパラグアイウルグアイベネズエラ(注)
(注)2006 年 7 月メルコスール正式加盟に関する議定書に署名現在正式加盟の確定に必要な加盟
国による批准手続きが進行中アルゼンチンウルグアイ及びブラジルは批准済み
パラグアイは国会において承認手続中現在投票権なしで会議に参加中
(2)準加盟国ボリビアチリコロンビアエクアドルペルー
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22Finame ファイナンス制度
ブラジルでは機械や設備の購入の際に BNDES(ブラジル国立経済社会開発銀行)の特別制度融資の
Finame( Financiamento de Maacutequinas e Equipamentos「機械機器融資」)を利用することが可能
60以上の国産部品を使用することが Finame ファイナンスの適用条件となっている
国産機械でも国産部品の使用比率が 60を下回る場合や輸入 CKD 部品による組立製造機械は
Finame の対象にならない輸入機械機器も Finame の対象となっていない
国産化率の算定は「金額」および「重量」の両方が基準となっておりそれぞれが 60以上の条件
を満たす必要がある
金額ベースでの基準= 輸入品価格_
国内販売価格 =40以下
重量ベースでの基準= 輸入品重量_
製品重量 =40以下
申請時は勿論不定期に BNDES による査察が行われ 60の基準が満たされているかチェックが行わ
れる査察により条件違反が発覚すると当該製品あるいは当該メーカーの全製品が Finame の対象
から外されたりといったペナルティが課される可能性がある
したがって各製造メーカーは為替による輸入コストの変動や原材料部品の調達価格の変動を常にチ
ェックし基準を維持していく必要がある
金額ベースの基準では国内販売価格が分母となるため割引価格によっては基準を下回ることも考え
られ販売時には注意が必要である
Finame ファイナンスでは次の点がメリットととして挙げられる
一般のファイナンス制度に較べて低利
最大で 60 ヶ月までの長期ファイナンスが可能
製品価格の最大 100までの融資が可能
最大 12 ヶ月まで返済猶予が可能
金融取引税が免税
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CNH の販売金融会社の CNH Capital ではホームページで Finame ファイナンスおよび一般のファイナ
ンスの返済シミュレーションを公開している
(wwwcnhcapitalcombrazilptPagesSIMULADORESaspx)
下記はその試算例である(試算日2012 年 2 月 12 日)
この返済シミュレーションによると Finame ファイナンスの金利(年利)が中小企業向けの場合で 8
一般企業向けだと 9であるのに対し一般のファイナンスでは 337と大きな差を見せている
支払金利の総額でみると倍以上の差が生じている
この金利負担額の差のために建設機械の購入に当たっては非常に高い割合で Finame ファイナンスが
利用されている現地製造メーカーからすると製造する機械が Finame の対象になるか否かが販売成
績に大きな影響を与えることになる
現金価格では 10や 20程度割安であってもFiname ファイナンスが使えない輸入機械の場合分
割払いの総支払金額は逆転する可能性がある
下記は国産部機械と輸入機械で 20の価格差があるケースを比較したものだが輸入機械の返済金額
の合計は国産機械を上回る結果になっている
この数年多くの建設機械メーカーが新規にブラジルでの投資を発表既存メーカーも輸入販売から
国内製造に切り替えるための投資を続けているが背景には Finame ファイナンスの対象とすること
で販売促進につなげていく狙いがある
Finame Finame
(一般企業向け) (中小企業向け)
借入金額
借入期間
適用金利
(年利)
元利均等払い
返済金額合計 R$ 64385298 R$ 63481078 R$ 85578878
支払金利総額 R$ 14385298 R$ 13481078 R$ 35578878
R$ 50000000
48か月
毎月返済
元金均等払い 返済方法
一般のファイナンス
9 8 337
国産機械 輸入機械
Finameの対象 Finame対象外
Finame
(中小企業向け)
借入金額 R$ 50000000 R$ 40000000
借入期間
適用金利
(年利)
元金均等払い 元利均等払い 差額
返済金額合計 R$ 63481078 R$ 68463102 -R$ 4982024
支払金利総額 R$ 13481078 R$ 28463102 -R$ 14982024
返済方法毎月返済
48か月
一般のファイナンス
8 337
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23販売金融会社
ブラジルではかつて年率 1000を超えるハイバーインフレに苦しめられたが 1994 年にスタートし
た経済プラン「レアルプラン」が成功し安定した経済情勢が続いている
ブラジルでは 2011 年後半から世界経済の先行き懸念の高まりからそれまでの金融引締め策から一転
して 4 回に渡り連続で金融引下げを行うなど金融緩和に軸足を移しており基準金利(年間ベース)は
125から 2012 年 2 月時点で 1050まで低下ブラジルにとっては史上最低水準での推移が続い
ている
とはいうもののブラジルは世界有数の高金利国でありブラジル中央銀行の集計データによると
2011 年 11 月の法人向け貸出金利(年利)は平均で 298となっている
企業が販売を行う上でファイナンス特に長期ファイナンスに対する金融機関の厳しい審査環境が販
売促進の障害になっている
そのため独自に販売金融会社を保有している建設機械メーカーがいくつか存在している
いずれの販売金融会社も Finame ファイナンスの取扱をしているがFiname ファイナンスの対象外
の機種に対しては一般のファイナンスを提供している
法人向けの貸出平均金利(年利)の推移 (単位)
(出所ブラジル中央銀行)
建設会社系販売金融会社
銀行名 概要 総資産
(2011 年 9 月時点
単位100 万レアル)
Banco Caterpillar httpbrfinancecatcom 3126
Banco CNH Capital wwwcnhcapitalcombrazilptPagesHOMEaspx
1999 年Banco New Holland 銀行を設立
融資業務のほかにリースの取扱や建設機械に対する保険の販
売も行っている
3755
Banco John Deere wwwdeerecombrpt_BRagjohndeerebankindexhtml
1987 年前身の Banco Agroinvest 銀行設立
2532
Volvo Financial Services
wwwvfscocomfinancialservicesbrazilpt-brPageshomepageaspx
18 年前に設立
建設機械だけでなく自動車トラックバスなど Volvo グル
ープ全体の製品に対する融資業務のほかにコンソーシアム制
度による販売リース業務保険の販売も行う
2392
20
22
24
26
28
30
32
2009年
12月
2010年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
11月
12月
2011年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
11月
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24その他建設機械メーカーの販売金融面での取り組み
Hyundai
現在は輸入機械の販売を行っており Finame ファイナンスの対象とはならないためオ
ランダ系の DLL 銀行()と提携
販売促進を優先するため自社の販売マージンを削りFiname の条件に近い年利 9の
特別融資をユーザー向けに行っている
LiuGong LiuGong 社の製品の販売価格はブラジルで製造している競合社の製品と比べ 15~
30程度安いという
ただし競合会社の製品が Finame ファイナンスの対象となる場合分割払いの支払金
利を考慮すると価格差が縮小あるいは逆転することもあるために販売の障害になるこ
ともあった
そのため DLL 銀行と提携しユーザー向けの低利のファイナンス制度をスタートさせ
た
2011 年 12 月時点での金利は月利で 130(年利換算で 168)
Finame ファイナンスに較べると高い金利だが一般の銀行ファイナンスよりは低利で
長期のファイナンスを提供している
Manitowoc DLL 銀行と提携し Manitowoc Finance という名のファイナンスシステムを販売店で展開
している
ユーザーが直接製品を輸入する場合には保証状の発行を省略するなどの便宜も与えてい
る
Sany Sany では中国からの CKD 部品による組立製造を行っているため Finame ファイナンス
の対象となっていない
そのため独自に 6 回払いまでの割賦販売を行っていた
2011 年 9 月DLL 銀行と提携し「Sany Financial Services」と呼ばれるユーザー向けの
ファイナンス制度をスタート
支払は 60 回まで月利 118(年利換算で 1512)で一般の銀行ファイナンスに比べ
低利な条件になっている
12 回払いまでの支払いの場合には月利は 038(年利換算 466 )と Finame ファイナ
ンスを上回る有利な金利を設定している
提携開始後 1 カ月余りで既に Sany Financial Services を通じ 25 台の販売契約が成立
今後は販売全体の 70で Sany Financial Services が利用されるものと見込んでいる
ただしクレーン機に関しては DLL 銀行が既に競合他社とファイナンスの提携してい
ることから DLL 銀行以外の銀行との提携を交渉している
また現在サンパウロ州ジャカレイ市に工場建設を進めているが工場が完成する
2013 年までに DLL 銀行のサポートを受けながら自前の販売金融会社の設立を計画して
いる
ジャカレイ工場で製造される機械は Finame ファイナンスの適用となる 60以上の国産
部品を使用する計画であり設立を予定している金融会社では Finame ファイナンスの
取扱も行う
SDLG 輸入機械のみを取り扱っており Finame ファイナンスと対象とならないため SDLG
Financial Services と呼ばれる自社ファイナンスを創設し一般の銀行ファイナンスに
比べて有利なファイナンス制度を行っている
2011 年 9 月時点での金利は月利で 15(年利換算で 196)
36 ヶ月までの融資を行っている
()De Lage Landen Brasil 銀行
httpwwwbancodllcombr
オランダ系民間銀行
ブラジル市場には 1998 年に参入
農業関連や建設機械向けのファイナンスを行っている
Komatsu や CiberManitowacDoosanHyundaiSany などと提携し各ユーザーへのファイナン
スを行っている
84 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
25投資インセンティブ
工場を新たに建設する場合には州や市からインセンティブの供与を受ける可能性がある
下記は最近の建設機器メーカーのブラジルへの投資に対するいくつかの例である
インセンティブの内容は州や市によって異なり投資の規模や将来の雇用者数などを考慮の上交渉
によって決められる
ただしインセンティブ供与の条件として計画通りの投資の実行や一定期間の工場移転の禁止地元
住民の優先的採用地元企業からの優先的調達などの条件が付帯されることもある
付帯条件が実行されない場合には遡及して税金の支払いを求められるなどのペナルティが課される場
合もあるためインセンティブを交渉するにあたっては慎重に投資計画を検討する必要がある
メーカー Caterpillar
投資内容 パラナ州カンポリンポ市に新工場を建設
投資金額1 憶ドル
直接雇用約 1000 人
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS を従業員の賃金や教育支援などにより最大で 48 カ
月までの支払繰延
職業訓練に対する州政府の補助
州政府による工場周辺の交通整備
メーカー Dooson
投資内容 サンパウロ州アメリカーナ市に工場建設
投資金額7600 万ドル
直接雇用300 人
インセンティブ 162 万 m2 の工場用地の供与
資本財の購入に対する商品流通サービス税(ICMS)の支払繰延
Proacute-Veiacuteculo 制度の適用
(ICMS クレジットの設備更新工場拡張新しい製造ラインの建設新製品の
開発に充当することを認める制度)
Promaie 制度の適用
(アメリカーナ市が創設した税制恩典制度)
不動産税 IPTU の免除
生存者件不動産譲渡税 ITBI の免除
サービス税 ISS の 2への減免
商品流通サービス税 ICMS の 50の還付
メーカー Hyundai
投資内容 リオデジャネイロ州イタチアイア市にショベル機バックホーローダーロー
ダー等の製造工場を建設
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS の減免措置
不動産税 IPTU の減税措置
メーカー Manitowoc
投資内容 リオグランデドスル州パッソフンド市に工場を建設
投資金額7000 万レアル
直接雇用340 人
インセンティブ 45 万 m2 の工場用地の供与
周辺道路のアスファルト舗装工事
10 年間にわたり商品流通サービス税 ICMS の免除
不動産税 IPTU の免除
85 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
メーカー Sany
投資内容 サンパウロ州ジャカレイ市に新工場建設
投資金額2 憶ドル
直接雇用約 1000 人
インセンティブ 必要な認可取得に当たりジャカレイ市がサポートを行う
周辺道路の整備
排水設備の整備
不動産税 IPTU の採用従業員数に応じた減免
メーカー XCMG
投資内容 ミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市に合弁で工場を建設
投資金額2 憶ドル
直接雇用600 人
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS の減免
いくつかの市税の免除
工場用地 80 万 m2 の一部(225 万 m2)をポウゾアレグレ市が供与
(出所新聞報道等から編集)
なお以下をはじめとする政府関係諸機関がブラジルへの投資に対する相談を受け付けている
INVESTE SAtildeO PAULO (サンパウロ州政府投資誘致機関)
httpwwwinvestespgovbr
INVESTE RIO (リオデジャネイロ州政府投資誘致機関)
httpwwwinvesteriocombr
SUFRAMA (マナウスフリーゾーン監督庁)
httpwwwsuframagovbr
Apex-Brasil (ブラジル輸出投資振興庁)
httpwwwapexbrasilcombrportal
RENAI (国家投資情報ネットワーク)
httpwwwmdicgovbrsistemas_webrenai
86 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
26建設機械価格例
出所(1) MF Rural wwwmfruralcombr
(2) Web Pesados wwwwebpesadoscombr
(3) Edmaq ndash Maacutequinas e Equipamentos wwwedmaqcombr (4) Mercado Livre wwwmercadolivrecombr
(注) 本データは上記 WEB 内で調査時点(2012 年 3 月)表示された販売提示価格を一覧したものであり
実際の売買価格と相違する場合がありますまた実際の仕様や使用状況などの確認は行ってません
機種 年式 メーカー モデル 値段 出所クローラーショベル 2007 CATERPILLAR 345 33000000R$ 2クローラーショベル 2007 HYUNDAI 250-LC 25000000R$ 2クローラーショベル 2008 JCB JS-200-LC 27000000R$ 2クローラーショベル 2008 KOMATSU PC200 28000000R$ 2クローラーショベル 2008 KOMATSU PC300 35000000R$ 2クローラーショベル 2008 NEW HOLLAND E130 SRLC 10000000R$ 3クローラーショベル 2009 HYUNDAI R-210-7 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 CATERPILLAR 312 20000000R$ 2クローラーショベル 2010 CATERPILLAR 245 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 DOOSAN DX-180 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 HYUNDAI ROBEX210 32500000R$ 2クローラーショベル 2011 SANY SY210C 39000000R$ 2クローラードーザ― 2010 KOMATSU D-65 32000000R$ 2クローラードーザ― 2010 KOMATSU D-60 32000000R$ 2クローラードーザ― 新車 XUANHUA SD6G 39000000R$ 1クローラードーザー 2008 CATERPILLAR D8T 120000000R$ 2バックホーローダー 2008 CATERPILLAR 416-E 15000000R$ 2バックホーローダー 2008 JCB 3CX 15500000R$ 2バックホーローダー 2008 VOLVO L150 29000000R$ 4バックホーローダー 2009 JCB 3-C 14500000R$ 2バックホーローダー 2010 CASE 580M 18500000R$ 2バックホーローダー 2010 JCB 4CX 21000000R$ 2バックホーローダー 2010 NEW HOLLAND LB-90 15000000R$ 2バックホーローダー 2011 CASE 580 20500000R$ 2バックホーローダー 2011 JCB 3-C 15990000R$ 2バックホーローダー 2011 SHANDONG W230-25 15400000R$ 2バックホーローダー 新車 YANMAR CBL40 4X4 TURBO 15500000R$ 1ホイールローダー 2008 CASE W20E 20000000R$ 2ホイールローダー 2008 CASE 621D 26000000R$ 3ホイールローダー 2008 HYUNDAI HL740-7 20000000R$ 2ホイールローダー 2008 JCB 426-ZX 19000000R$ 2ホイールローダー 2009 CATERPILLAR 938 36500000R$ 2ホイールローダー 2009 SHANDONG CL936 19000000R$ 3ホイールローダー 2010 HYUNDAI HL757-7 26000000R$ 2ホイールローダー 2010 LONKING 835 8500000R$ 2ホイールローダー 新車 CHANGLIN 937H 16500000R$ 1ホイールローダー 新車 LIUGONG CLG835 20800000R$ 1ホイールローダー 新車 XUANHUASHANDONG ZL30 19000000R$ 1ホイールローダー 新車 YADONG YG918 11500000R$ 1ホイールローダー 新車 YANMAR V4-6 4X4 13500000R$ 1モーターグレーダー 2006 CATERPILLAR 120H 32000000R$ 2モーターグレーダー 2007 CATERPILLAR 12-H 47000000R$ 2モーターグレーダー 2011 LIUGONG 416 33000000R$ 2モーターグレーダー 新車 LYUTONG PY165C-2 33000000R$ 1小型ショベル 2011 YUCHAI YC18 6000000R$ 4小型ローダー 2008 BOBCAT S185 5500000R$ 4小型ローダー 2008 CASE 420 7000000R$ 2小型ローダー 2010 CASE 410 7500000R$ 2小型ローダー 2010 CATERPILLAR 232-B 7500000R$ 2小型ローダー 2010 VOLVO MC70B 8000000R$ 2小型ローダー 2012 CASE SR175 8000000R$ 2油圧ショベル 2007 HYUNDAI R210LC7 22000000R$ 4油圧ショベル 2009 NEW HOLLAND E-50 13000000R$ 2油圧ショベル 2010 CATERPILLAR 225 34000000R$ 2油圧ショベル 2012 YUCHAI YC230LC 39000000R$ 4油圧ショベル 新車 JCM JCM9210 38000000R$ 1油圧ショベル 新車 JONYANG JY230E 38000000R$ 1
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272016 年までのインフラ投資予測
Sobratema はブラジル全国で行われているあるいは今後行われる予定のインフラ投資案件に関する
調査結果を 2011 年 10 月に発表
調査結果によると 2011 年から 2016 年に 12265 件のインフラ関連投資が計画されている
この数字は 2010 年に行われた前回調査の 9550 件を 285上回るものとなっている
金額ベースでは 2010 年の 12 兆レアルが 2011 年には 148 兆レアルへ 213の上方修正が行われた
石油天然ガス開発港湾整備ワールドカップオリンピック関連都市交通整備関連のプロジェ
クトの増加が全体の数字の押し上げている
交通セクターではサンパウロ~リオ間で検討が進められている高速鉄道プロジェクト単独で交通セク
ターの投資見込金額の 10に相当する 346 億レアルが見込まれている
9550
12265
-
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
2010年 2011年
1220
1480
-
200
400
600
800
1000
1200
1400
1600
2010年 2011年
複数地域にまたがるもの
79 工事
660 億レアル
ブラジル全体の 45
北部地域
1341 工事
890 億レアル
ブラジル全体の 60
北東部地域
4775 工事
3450 億レアル
ブラジル全体の 233
中西部地域
1234 工事
450 億レアル
ブラジル全体の 30
南部地域
1591 工事
1000 億レアル
ブラジル全体の 68
南東部地域
3238 工事
8350 億レアル
ブラジル全体の 564
インフラ工事件数推移 インフラ投資金額推移(単位10憶レアル)
北部
北東部
中西部
南東部
南部
出所Sobratema 2011
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地域別にはサンパウロおよびリオ市が含まれる南東部地域への投資が全体の投資金額の 50以上が
占めている
工事件数は北東部地域が全体の約 40を占めているがその約 70が衛生関連の工事となっている
出所Sobratema
燃料 石油ガスアルコールバイオ燃料その他
エネルギー 発電送電配電その他
住宅 都市整備住宅その他
ホテルリゾート ホテル関連工事
工業 工場倉庫物流センターその他
スポーツ サッカースタジアム等のスポーツ会場オリンピック公園その他
衛生 給水排水下水その他
ショッピング 主要ショッピングチェーンからヒアリング
運送都市交通 道路鉄道港湾水運地下鉄都市交通空港その他
1341
4774
1234
3239
1591
79
北部
北東部
中西部
南東部
南部
複数地域
0 1000 2000 3000 4000 5000 6000
89
344
45
836
100
66
- 200 400 600 800 1000
北部
北東部
中西部
南東部
南部
複数地域
300
1136
750
7390
301
81
2119
56
59
73
- 2000 4000 6000 8000
燃料
運送都市交通
エネルギー
衛生
工業
ホテルリゾート
住宅
その他
スポーツ
ショッピング
679
343
182
85
83
51
17
15
14
10
- 200 400 600 800
燃料
運送都市交通
エネルギー
衛生
工業
ホテルリゾート
住宅
その他
スポーツ
ショッピング
地域ごとの
インフラ工事数
合計12265 件
地域ごとインフラ
投資金額
(単位10憶レアル)
合計148 兆レアル
セクターごとの
インフラ工事数
合計12265 件
セクターごとインフラ
投資金額
(単位10憶レアル)
合計148 兆レアル
サンパウロ市および周辺都市におけるビル建設工事現場
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28成長促進プログラム(PAC2)
2007 年 1 月に雇用拡大所得増加生活水準向上を目的としてブラジル政府は「成長促進プロ
グラム(PAC)」を発表した
PAC の柱は水力発電ダム港湾高速道路空港等の建設や拡張など官民両面からの大規模なイン
フラ整備への投資で対象期間は 2007 年~2010 年総額 6460 億レアル(約 29 兆円)の投資を計画
2010 年 3 月には第二段階にあたる PAC2 の計画が発表され2011~2014 年のインフラ投資総額は
9550 億レアル(約 430 兆円)2015 年以降の投資額は 6314 憶レアル(約 284 兆円)併せて 16 兆レ
アル(約 71 兆円)の投資が計画されている
PAC2 ではエネルギーや運輸交通などのインフラ投資に加え低所得者への住宅整備など社会分野
にも重点を置いている
PAC および PAC2 の分野別投資金額(単位憶レアル)
PAC
期間 2007年-2010年 2011年-2014年 2015年以降
2950R$ 4616R$ 6269R$
(約133兆円) (約208兆円) (約282兆円)
2550R$ 3889R$ -
(約115兆円) (175兆円) -
960R$ 1045R$ 45R$
(約43兆円) (約47兆円) (約03兆円)
6460R$ 9550R$ 6314R$
(約290兆円) (約430兆円) (約284兆円)
PAC2
エネルギー
社会都市
運輸交通
合計
出所ブラジル政府資料等 (BRL=45 円で換算)
サンパウロ市内のビル建設工事現場
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29ワールドカップサッカースタジアム
2014 年のサッカーワールドカップはブラジル中の 12 の都市で開催される
スタジアムの建設補修費用に加えてワールドカップの開催に向けてモノレール地下鉄空港な
どのインフラの整備など約 330 億レアル(約 14 兆円)の投資が行われる予定となっている
また2016 年にリオデジャネイロで開催される夏季オリンピックに対し市内のインフラ整備のほ
か他の主要都市とを結ぶ道路や鉄道空港港湾などのインフラ整備などに対し約 221 億レアル
(約 09 兆円)の予算が必要とブラジル政府では試算している
httpwwwportaltransparenciagovbrcopa2014
Belo Horizonte(MG) Brasiacutelia(DF)
Cuiabaacute(MT)
Fortaleza(CE) Manaus(AM)
Natal(RN)
Porto Alegre(RS)
Recife(PE)
Rio de Janeiro(RJ)
Salvador(BA)
Satildeo Paulo(SP)
ワールドカップで開幕戦が開催される予定の
サンパウロ市のサッカー場建設風景
(2012 年 1 月撮影)
0
改修中のエスタジオパレストライタリアサッカー場
(サンパウロ市2012年 1月撮影)
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進出を検討中のメーカー
Dimler Great Wall Jagar Land Rover KIA
30自動車メーカーの設備投資動向
好調な国内の自動車販売を背景に多くの自動車メーカーが新規投資を行っている
メーカー 投資金額
R$milion 投資期間
増産
キャパ
2011 年
販売台数
Fiat 7000 2011-2015 350000 754212
VW 6200 2010-2014 160000 698326
Ford 4500 2010-2014 50000 313990
GM 5000 2009-2012 150000 632102
Hyundai 1000 2011-2013 150000 114861
Renault 1000 2010-2012 194283
Peugeout Citroen 1400 2010-2012 70000 85820
Toyota 1000 2010-2012 70000 99200
JAC Motors 960 2011-2014 100000 23747
Chery 640 2011-2015 170000 21682
出所Valor Econocircmico 紙全国自動車製造者協会(Anfavea)等から J2B Consulting 作成
2011 年にブラジルは 5 年連続で過去最高となる 363 万台の販売を記録
KPMG の予測では 2016 年には中国および米国に次いで世界で第三位の自動車市場に
2026 年には現在の二倍となる 720 万台を販売すると予測している
1601 1479 1429 1579 1715
1928
2463
2820 3141
3515 3633
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
日産(2014 年)
ヘゼンデ市(RJ)
トヨタ(2012 年)
ソロカバ市(SP)
Hyundai(2012 年)
ピラシカーバ市(SP)
Chery(2013 年)
ジャカレイ市(SP)
スズキ(2012 年)
イトゥンビアーラ市(GO)
Fiat(2014 年)
ゴイアーナ市(PE)
JAC Motors(2012 年)
カマサリ市(BA)
DAF(2013 年)
ポンタグロッサ市(PR)
括弧内は
工場完成予定年
BMW
ジョインビレ市(SC)
出所全国自動車製造者協会(Anfavea) 単位千台
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312012 年のブラジル国内で開催予定の主な建設機械関連展示会スケジュール
開催期間 会場 展示会名
42-4 サンパウロ市 Brazil Road Expo 2012 httpwwwbrazilroadexpocombr
道路建設関連の展示会
529-62 サンパウロ市 MampT Expo 2012 httpwwwmtexpocombr
()下記参照
81-4 ポルトアレグレ市 Construsul httpwwwfeiraconstrusulcombrconstrusul httpwwwexpomaquinascombr
ブラジル南部地域最大の建設業界展示会
建設機械の展示会も同時開催される
814-17 ベロオリゾンテ市 Equipo Mining 2012 httpwwwequipominingcombr
マイニング関連の展示会
115-8 ベレン市 Exposibram http wwwexposibramorgbrmensagempubbemvindophptipo=0
アマゾン地域の鉱物分野の展示会
829-31 サンパウロ市 Concrete Show South America 2012 httpwwwconcreteshowcombr
コンクリート業界に関する展示会
910-14 リオデジャネイロ市 Expomam 2012 httpwwwabramanorgbr
メンテナンス業界関連の展示会
1024-27 クリチーバ市 Infracon httpwwwmanutencaoesuprimentoscombr
インフラおよび建設工事関連展示会
()MampT Expo 2012
ブラジルで開催される建設機械関連の最大のイベント2009 年以来の開催で今回が 8 回目
約 480 社が出展し920 社の製品の展示が行わる予定
前回 2009 年の 42000 人を上回る 45000 人の来場者を見込んでいる
ブラジルの建設機械市場
2012年 3月発行
著作発行 日本貿易振興機構(ジェトロ) 海外調査部
107-6006 東京都港赤坂 1-12-32 アーク森ビル 6階
Copyright copy 2012 JETRO All rights reserved 禁無断転載
3 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
名目 GDP 予測
Economist Intelligence Unit の予測では 2020 年のブラジルの GDP は 2010 年の 2 倍以上の 43 兆ドル
に拡大すると予測日本の GDP との比較では約 23 まで格差は縮小するものとみている
一人当り GDP 推移
拡大する中間層の個人消費の伸びがブラジル経済の牽引役となっている
2010 年の名目 GDP 総額に占める個人消費の比率は 606輸出は 112であり内需主導型の経
済構造となっている
一人当りの GDP は 2010 年に 1 万ドルを超え2011 年には 2002 年の約 4 倍に増加している
また2010 年のブラジルの一人当りの GDP は米国の 23に相当するがEconomist Intelligence
Unitha は 2030 年までに米国の 13 程度までその差を縮小させるものと予測している
基本金利(Selic)の推移
2008 年の金融危機発生により落ち込んだ国内消費の刺激策として金融危機発生前に 1375だった基
本金利を 875まで段階的に切り下げていった政府の柔軟な金融政策の効果もあり国内消費が拡
大ブラジルは他の地域に比較しいち早く金融危機の影響を脱することに成功した
しかし景気が過熱気味とみた政府は金融緊縮策に方向転換し 2011 年 7 月までに 125まで基本金
利を引上げたがその後の欧州の金融不安による先行き不透明感への対応として金利の引き下げモー
ドに再び入り金融緩和策の方向に転換している2012 年の基本金利は再び1桁台に入ると予測され
ている
2124 25 26 28 30 32
3538 40
43
00
10
20
30
40
50
10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年
3766 3186 2861 3097 36654812
58677283
8707 8490
11094
12917
0
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
1725
1125 1375
875
1250 1050
0
5
10
15
20
19
12
00
6
93
20
06
2
04
20
06
1
62
00
6
20
72
00
6
31
82
00
6
19
10
20
06
3
01
12
00
6
25
12
00
7
83
20
07
1
94
20
07
7
62
00
7
19
72
00
7
69
20
07
1
81
02
00
7
61
22
00
7
24
12
00
8
63
20
08
1
74
20
08
5
62
00
8
24
72
00
8
11
92
00
8
30
10
20
08
1
11
22
00
8
22
12
00
9
12
32
00
9
30
42
00
9
11
62
00
9
23
72
00
9
39
20
09
2
21
02
00
9
10
12
20
09
2
81
20
10
1
83
20
10
2
94
20
10
1
06
20
10
2
27
20
10
2
92
01
0
21
10
20
10
9
12
20
10
2
01
20
11
3
32
01
12
14
20
11
96
20
11
21
72
01
11
92
01
12
01
02
01
11
12
20
11
17
01
20
12
中国 2444
米国 2135
インド 721
日本 658
ブラジル 434
2020 年の GDP
上位 5 ヵ国の予測
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 単位US ドル 2011 年データは暫定
出所Economist Interigence Unit データ 単位US 兆ドル
出所ブラジル中央銀行 単位
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インフレ率の推移
かつては年間 2500に達したハイパーインフレは 1994 年にスタートした金融政策「レアルプラン」
により鎮静化この数年間はインフレターゲットの年間 45plusmn2の範囲の中にコントロール
インフレの収束が中間層の拡大と個人消費の増加に寄与している
ドル-レアル為替レート推移
ブラジル国内のポジティブなマクロ経済環境により海外から大量の資金が流入しておりブラジル通
貨高を招いている通貨高は海外からの輸入の増大と国内製造製品の輸出競争力の低下をもたらして
いる
失業率の推移
2011 年 12 月の 6 大都市圏の失業率が現方式になって最低の 47まで低下2011 年の平均は 60
労働者党(PT)のルーラ前大統領の政権が発足した 2003 年当時の失業率の半分以下にまで低下
0
500
1000
1500
2000
2500
3000
81年
82年
83年
84年
85年
86年
87年
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94年
95年
96年
97年
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99年
00年
01年
02年
03年
04年
05年
06年
07年
08年
09年
10年
11年
092 100 108 116
181 183
235
292308
293
243218
195 183200
176 167
0
05
1
15
2
25
3
35
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
126 124115
99 10093
79 82
6760
0
2
4
6
8
10
12
14
02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
出所国際通貨基金(IMF)ブルームバーグ等から作成 単位
出所ブラジル中央銀行 レアル年平均為替レートの推移(対 US ドル)
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 年平均失業率(単位)
5 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
外貨準備高および対外債務の推移
過去に大幅な対外債務に苦しんだブラジルであるが2007 年には対外債権(外貨準備高海外融資等)
が対外債務を上回り純債権国に転じている
ブラジルと日本の耐久消費市場規模の比較(2010 年)
海外直接投資アンケート結果
国際協力銀行(JBIC)が製造業で原則として海外現地法人を 3 社以上有する企業に対して行った調査で
は中期的(今後 3 年程度)有望事業展開先国地域としてブラジルは 2004 年の 13 位から 5 位にまで
順位を上げている
中期的(今後 10 年程度)有望事業展開先国地域としてはブラジルはインド中国に次ぐ 3 位に挙げら
れている
出所国際協力銀行「わが国製造企業の海外事業展開に関する調査報告」から J2B Consulting が編集
0
50000
100000
150000
200000
250000
300000
350000
4000001
99
0
19
91
19
92
19
93
19
94
19
95
19
96
19
97
19
98
19
99
20
00
20
01
20
02
20
03
20
04
20
05
20
06
20
07
20
08
20
09
20
10
20
11
対外債務 外貨準備高
ブラジル 日本
テレビ 1150万台 2519万台
パソコン 1370万台 1044万台
デジタルカメラ 432万台 1067万台
DVDプレーヤー 441万台() 628万台
携帯電話 4800万台 3615万台
自動車 3515万台 496万台()
オートバイ 180万台 38万台
() 軽自動車含む
出所各種報道業界団体発表値などよりJetroが集計
() 国産のみ輸入分は除く
順位 2010年 2011年
1 インド インド
2 中国 中国3 ブラジル ブラジル
4 インドネシア ベトナム
5 ベトナム ロシア
6 タイ インドネシア7 ロシア タイ
8 米国 米国
9 メキシコ マレーシア
10 マレーシア 台湾
出所ブラジル地理統計院(IBGE)および応用経済研究所(IPEA) 単位US100 万ドル
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2ブラジルの建設機械市場2011 年までの販売状況と 2012 年の販売予測
2011 年までの国内販売状況
ブラジルの建設機械業界に関するデータ収集や広報会員企業間の情報交換などを行う業界団体
Sobratema(ブラジル設備メンテナンステクノロジー協会)による集計では 2011 年の建設重機械(イエ
ローライン)の販売台数は約 30000 台で対前年で 93増加した
ホイールローダーが対 2010 年で同数の販売に留まったが2009 年との比較では 2 倍を超す販売を記
録している
機種別ではコンパクトローラーが対前年でマイナスの販売に終わったが2009 年との比較では 47
の増加となっている
その他の機種はすべて前年比でプラスの販売となっている
ハイウェイトラックは前年比+27と大幅な増加になっているが2012 年からの排ガス規制強化に対
する駆け込み需要によるもので1 万台以上の販売増加につながった
2012 年の国内販売予測
政府は現在インフレ再燃防止を目的に財政健全化に取り組んでおりインフラ関連で予定されてい
た工事への財政支出の一部凍結を図っており多くの工事の進行が遅れている一方で 2012 年は 4
年に一度の市長選挙が全国で行われることから選挙運動の時期に合わせて公共工事も増加するとみら
れている財政支出が計画通りに進めば建設機械の販売押し上げが期待される
2012 年 2 月における政策金利 (Selic) は 1050だが 2012 年中に 9台までの更なる引下げが予想され
ている金利の引下げが実行されればファイナンスによる購入を後押しするものと考えらる
これらの要因などから 2012 年の建設重機械 (イエローライン) の販売は 2011 年と同程度の 10の伸び
を予測
出所Sobratema2012 年データは予測値
2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 1110 2012年() 1211
ドーザー 300 440 800 550 1100 1200 91 1350 125
油圧ショベル 5400 6300 167 7000 111
ミニショベル 400 850 1125 1100 294
ホイールローダー 1660 2750 3200 2450 5100 5225 25 5750 100
スキッドステアローダー 650 2200 1200 2500 3300 320 3600 91
モーターグレーダー 610 1000 1250 1250 2300 2300 00 2500 87
バックホーローダー 3140 3410 5200 4650 7700 8150 58 8950 98
コンパクトローラー 340 480 1300 1500 2540 2200 -134 2300 45
オフハイウェイトラック 70 100 130 50 135 170 259 105 -382
その他 760
建設重機械 (イエローライン )
小計 (A) 8130 11700 18580 14550 27175 29695 93 32655 100
可搬式コンプレッサー 1000 1200 1420 1400 1800 2200 222 2640 200
クレーン 30 100 130 200 350 350 00 300 -143
タワークレーン 150 250 360 400 500 700 400 800 143
高所作業車 1210 2750 900 3200 3700 156 4250 149
テレハンドラー 300 150 700 1200 714 1320 100
ホイールトラクター 1120 2390 3390 2160 3410 3050 -106 3200 49
その他建設機械小計 (B) 2300 5150 8350 5210 9960 11200 124 12510 117
建設機械合計= (A)+ (B) 10430 16850 26930 19760 37135 40895 101 45165 104
ハイウエイトラック(C) 26550 17700 24000 21600 34100 43400 273 43400 00
総合計= (A)+ (B)+ (C) 36980 34550 50930 41360 71235 84295 183 88565 51
1250 2870 4500 2900
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3建設機械関連業界団体
ABIMAQ (Associaccedilatildeo Brasileira da Induacutestria de Maacutequinas e Equipamentos)
ブラジル機械装置工業会
各種機械設備メーカーが加入する業界団体
ABIMAQ の配下に分化協議会が設置されており建設機械関連企業は CSMR(Cacircmara Setorial de
Maacutequinas Rodoviaacuterias ロードマシーン分化協議会)に加盟
ABIMAQ に加盟するには審査が必要であり製造メーカーであること30以上の国産部品を使用し
ていることが一つの目安となっている輸入販売会社や組立製造のみを行う企業は原則加盟が認め
られていない
CSMR では会員間で新技術や規格の協議を行ったり製造販売データの交換集計を行っている
CSMR には下記の 35 社が加盟している2011 年~2013 年会期は Komatsu が会長企業を務めている
日系進出企業では Komatsu の他に Yanmar が加盟
ABIMAQ ブラジル機械装置工業会 HP httpwwwabimaqorgbr CSMR ロードマシーン分化協議会 HP httpwwwcamarasorgbrsiteaspxHome-CSMR
(ともにポルトガル語のみ)
会長企業 Komatsu do Brasil Ltda
副会長企業 Caterpillar Brasil Ltda Ciber Equipamentos Rodoviaacuterios Ltda Randon Veiacuteculos Ltda Liebherr Brasil Guindastes e Maq Operat Ltda Volvo do Brasil Veiacuteculos Ltda Terex Cifali Equipamentos Ltda CNH Latin America Ltda
会員企業 ARGOS GUINDASTES INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO SA Site httpwwwargosguindastescombr
Tel (51)3662-7728 BETOMAQ INDUSTRIAL LTDA Site httpwwwbetomaqcombr
Tel (11)2117-9988 BRM-ASSISTTEacuteCNICA DE GUINDASTE E ESCAVADEIRA LTDA Tel (81)3428-5001 CATERPILLAR BRASIL LTDA Site wwwcaterpillarcombr
Tel (19)2106-2100 CIBER EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwcibercombr
Tel (51)3364-9200 CIBI-COMPANHIA INDUSTRIAL BRASILEIRA IMPIANTI Site httpwwwcibicombr Tel (12)3627-4000 CMV-CONSTRUCcedilOtildeES MECAcircNICAS LTDA Site httpwwwcmvcombr
Tel (51)3041-6633 CNH LATIN AMERICA LTDA Site httpwwwcnhcom
Tel (11)2126-2280 CONISHI MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwconishicombr
Tel (17)3522-8836
8 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
DYNAPAC BRASIL INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwdynapaccom
Tel (15)3412-7500 GASCOM EQUIPAMENTOS INDUSTRIAIS LTDA Site httpwwwgascomcombr
Tel (16)2105-3622 GUITON INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO DE EQUIPAMENTOS HIDRAacuteULICOS LTDA Site httpwwwguitoncombr
Tel (19)3421-3541 ICON MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS SA Site httpwwwicon-sacombr
Tel (48)3431-1800 IMAP SAINDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO Site wwwimapcombr
Tel (51)3662-8500 IMPACTO INDUacuteSTRIA DE IMPLEMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwimpactobrasilcombr Tel (14)3623-9444 JCB DO BRASIL LTDA Site httpwwwjcbcom
Tel (15)2101-1214 JOSEacute MURIacuteLIA BOZZA COMEacuteRCIO E INDUacuteSTRIA LTDA Site httpwwwbozzacom
Tel (11)2179-9966 KOMATSU DO BRASIL LTDA Site httpwwwkomatsucombr
Tel (11)4745-7000 LENCcedilOacuteIS EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site wwwlencoisequipamentoscombr
Tel (14)3264-4400 LIEBHERR BRASIL GUINDASTES E MAacuteQSOPERATRLTDA Site httpwwwliebherrcombr
Tel (12)3128-4200 MADAL PALFINGER SA Site httpwwwmadalpalfingercom
Tel (54)3026-7000 MANOS IMPLEMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwmanosimplementoscombr
Tel (49)3566-1426 MULTIFORCcedilA INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA ME Site httpwwwmultiforcacombr
Tel (19)3857-9772 PHD GUINDASTES LTDA Site httpwwwphdguindastesindbr
Tel (54)3535-1433 PPL INDUacuteSTRIA DE REBOQUES LTDA Site httpwwwpplindbr
Tel (51)3451-5213 PROMAacuteQUINAS INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Tel (21)2471-2363
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PROTON PRIMUS MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS LTDA Tel (21)2696-9990 RANDON VEIacuteCULOS LTDA
Site httpwwwrandon-veiculoscombr Tel (54)3209-2400 TDB DO BRASIL INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwtdbbrasilcombr
Tel (11)5562-0144 TEREX CIFALI EQUIPAMENTOS LTDA Site httpwwwterexrbcombr Tel (51)2125-6677 TKA GUINDASTES INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwtkaguindastescombr
Tel (54)3292-4102 VOLVO DO BRASIL VEIacuteCULOS LTDA Site httpwwwvolvocombr Tel (41)3317-8111 WEBER MASCHINENTECHNIK DO BRMAacuteQSP CONSTRLTDA Site httpwwwwebermtcombr
Tel (51)3587-3044 YANMAR SOUTH AMERICA INDUacuteSTRIA DE MAacuteQUINAS LTDA Site httpwwwyanmarcombr
Tel (19)3801-9200 ZUMACH EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwzumachcombr Tel (27)3200-8922
SOBRATEMA (Associaccedilatildeo Brasileira de Tecnologia para Equipamentos e Manutenccedilatildeo)
ブラジル設備メンテナンステクノロジー協会
httpwwwsobratemaorgbr
ブラジルの建設機械関連企業が加盟する業界団体建設機メーカー輸入業者販売会社パーツメ
ーカー金融機関レンタル業者建設会社ゼネコン等が加盟
建設機械業界に関するデータ収集や広報会員企業間の情報交換などを行う建設機械の展示会
MampT Expo も主催する
Sobratema 主催のセミナー風景
(2011 年 12 月於サンパウロ)
Sobratema が発行する建設機械業界誌
(それぞれ月刊)
10 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
4主要機種ごとの販売会社
それぞれの機種について以下の企業の製品がブラジル市場で販売されている
ただし記載した企業以外にも多くの企業が建設機械市場に新規参入している
ltgtは Finame ファイナンス
(後述)の対象機種を取扱う場合
ltgtはそれ以外の場合
(輸入販売国産部品 60以下
の製造販売の場合等)
油圧ショベ
ル
小型ショベ
ル
小型ローダ
ー(スキッドステア)
モーターグ
レーダ
ー
ホイールロ
ーダー
バックホー
ローダ
ー
クローラー
ドーザ
―
ホイールド
ーザー
コンパクト
ローラ
ー
ハイウエイ
トラッ
ク
Agrale
Bobcat
Case
Caterpillar
John Deere
Doosan Infracore
Dynapac Group
Foton
Hamm
Hyundai
JCB
Komatsu
Liebherr
LiuGong
Lonking
Massey Ferguson
New Holland
Randon
Sany
SDLG
SEM
Shantui
Sunward
Terex
Valtra
Volvo Construction
XCMG
XGMA
Yanmar
Yuchai
Yutong
Zoomlion
( 出所Sobratema 資料より J2B Consulting 作成)
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5主要機種の取扱会社と取扱種類
油圧ショベル (稼働重量 11 t 70 t)
小型ショベル (稼働重量 2500 kg 8000 kg)
CASE
CATERPILLAR
DOOSAN
FOTON
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SANY
SUNWARD
VOLVO
XGMA
YUCHAI
ZOOMLION
BOBCAT `
CARTER
CATERPILLAR
FOTON
HYUNDAI
KOMATSU
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SANY
SUNWARD
TEREX
VOLVO
YANMAR
YUCHAI
90003000 4000 5000 6000 7000 8000
0 20 30 40 50 60
12 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
ホイールローダー
(バケット容量 15 msup3 45 msup3)
小型ローダー
(積載能力 500 kg 1500 kg)
クローラ式ドーザー (馬力 80 HP 400 HP)
ホイールドーザー (馬力 80 250 CV)
CASE
CATERPILLAR
DOOSAN
FOTON
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
PWM
SDLG
SEM
TEREX
VOLVO
XGMA
YUTONG
400
BOBCAT
CAMS MACCHINE
CASE
CATERPILLAR
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SUNWARD
TEREX
VOLVO
1000 1800
360
CATERPILLAR
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
NEW HOLLAND
SHANTUI
ZOOMLION
300200
AGRALE
CASE IH
JOHN DEERE
MASSEY
FERGUSON
NEW HOLLAND
VALTRA
250200 150 100 50
01 02 03 04 05 06
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バックホーローダー (馬力 70 HP 110 HP)
モーターグレーダー (馬力 130 HP 250 HP)
( 出所Sobratema データより J2B Consulting 作成)
70 90 110
CASE
CATERPILLAR
DIGG
FOTON
JCB
KOMATSU
LIUGONG
MASSEY FERGUSON
MOVITER
NEW HOLLAND
RANDON
TEREX
VOLVO
XGMA
YUTONG
13
CASE
CATERPILLAR
FOTON
KOMATSU
LIUGONG
NEW HOLLAND
SANY
VOLVO
XCMG
XGMA
ZOOMLION
230 250210170 19050
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6ブラジルの建設機械業界統計
ブラジル国内での生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移
() Abimaq(ブラジル機械装置工業会)の会員企業のデータをベースにしており輸入販売会社等の
Abimaq 非加盟企業のデータは反映していない
lt生産gt
2008 年は金融危機の発生により 9 月以降の生産ペースが減速するも年間では過去最高を記録しかし
輸出地域の経済回復の遅れと先行き不透明感を理由に設備投資が控えられたことから 2009 年の生産台
数は 2008 年比で45の大幅な減尐となった
2010 年は国内市場での販売回復に支えられ2009 年の 2 倍を超す建設機械が製造され2010 年2011
年と続けて過去最高の生産台数を記録している
lt販売gt
国内の販売台数は金融危機が発生した 2009 年も対前年8と小幅な減尐に留まった2010 年には
2009 年比で 60の販売の伸びを記録2011 年と引き続き過去最高の販売台数記録を更新している
2011 年の国内販売台数は 2001 年と比べると 43 倍に増加している
lt輸入機械販売gt
2011 年の販売台数に対する輸入機械の販売台数は約 13となっている2001 年の 7と比べると輸入
機械の販売割合は倍増台数ベースでは 8 倍に増加している
ただしAbimaq に非加盟の輸入販売会社の台数を考慮すると輸入機械は割合台数ともに更に大きく増
加していると推測される
lt輸出gt
生産台数に占める輸出の割合は 2003 年までは 30~40を推移していたが2004 年以降 60台に増
加したしかし金融危機の発生した 2008 年には 40台2009 年には 20台まで低下2011 年も約
30に留まっている金融危機以降の輸出先地域の景気回復の遅れとブラジル通貨高による輸出競争
力の低下により 2011 年に至るも輸出台数はピーク時のレベルまで回復していない
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
輸入機販売
対象機種およびメーカー
ブルドーザー CaterpillarKomatsuNew Holland
バックホーローダー CaseNew HollandCatepillarAgcoRandonJCBVolvoTerex
ホイールローダー CaterpillarCaseNew HollandKomatsuVolvoJCB
油圧ショベル CaseCaterpillarNew HollandKomatsuVolvoBobcatJCBYanmarTerex
モーターグレーダー CaterpillarNew HollandCaseKomatsu
コンパクトローラー CaterpillarVolvoDynapacCiberProton PrimusTerex
スキッドステア BobcatNew HollandCaseCaterpillarVolvoJCB
オフロードトラック CaterpillarRandonVolvo
出所Abimaq単位(台)
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国内生産台数推移
2001 年から 2011 年の期間に生産台数は 37 倍に拡大
金融危機の影響により 2009 年は対前年比45の大幅な減尐
2010 年以降は国内需要に支えられ従来の成長ペースを取り戻している
2001 年2011 年の機種別生産台数構成比の比較
バックホーローダーの販売比率が 25から 30に油圧ショベルが 8から 15に上昇
2001 年2011 年の機種別の生産台数伸び率
各機種ともに 200以上の販売を記録
油圧ショベルが最も大きな伸びをみせている
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
コンパクトローラー
モーターグレーダー
オフロードトラック
油圧ショベル
ホイールローダー
バックホーローダー
ブルドーザー
16
25
248
1
21
5
2001年3279 11
9085 30
5667 19
4439 15
222 1
5387 18
2007 6
2011年
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
243
443
289
706
241
318
448
0 100 200 300 400 500 600 700 800
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
生産台数37 倍に拡大
出所Abimaq単位(台)
出所Abimaq
出所Abimaq
16 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
国内販売台数推移
2001 年から 2011 年の期間に国内販売台数は 43 倍に拡大
金融危機の影響はあったが 2009 年の販売台数は対前年で8の小幅な減尐に留まった
2011 年は金融危機の発生した 2008 年に比較し 17 倍に販売台数を増やしている
2001 年2011 年の機種別販売台数構成比の比較
機種ごとの販売比率ではバックホーローダーが全体の 13 以上を占めている
油圧ショベルの販売比率が 14から 20に増加
2001 年2011 年の機種別の販売台数伸び率
-
5000
10000
15000
20000
25000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
コンパクトローラー
モーターグレーダー
オフロードトラック
油圧ショベル
ホイールローダー
バックホーローダー
ブルドーザー
8
35
26
14
210
5
2001年
1022 5
8239 38
3986 18
4284 20
99 0
1922 9
2177 10
2011年
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
206
402
259
514
105
335
716
0 100 200 300 400 500 600 700 800
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
販売台数43 倍に拡大
出所Abimaq単位
(台)
出所Abimaq
出所Abimaq
17 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
地域ごとの販売台数分布(2011 年)
46
44
46
49
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
合計
油圧ショベル
モーターグレーダー
ホイールローダー
北部 北東部 南東部 南部 中西部
経済の中心地のサンパウロ州2016 年のオリンピックの準
備を進めるリオデジャネイロ州鉄鉱石の主要産出地であ
るミナスジェラエス州を含む南東部地域でブラジル全体の
40~50の建設機械が販売されている
南東部地域
ホイールローダーモーターグレーダー油圧
ショベル合計でブラジル全体の 46を販売
出所Abimaq
北部
北東部
中西部
南東部
南部
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7主要機種ごとの生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移
ブルドーザー
Caterpillar および Komatsu の二社で 2010 年の生産台数の 9 割以上を占めている
2008 年から 2009 年に掛けて金融危機の影響を受け輸出が72と大幅に減尐
生産台数の約 8 割を輸出に向けているため金融危機による影響を大きく被ったが2009 年2010
年と輸出が大きく改善2011 年の生産台数は 2008 年とほぼ同レベルまで回復した
生産台数に占める割合は尐ないものの国内での販売台数は堅調に増加
Shantui が 2008 年に中国からの輸入販売をスタートし販売シェアの 10程度を獲得している
バックホーローダー
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
輸出
国内販売
5242
6
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
New Holland
-
2000
4000
6000
8000
10000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
出所Abimaq単位(台)
出所Abimaq単位(台)
出所Yengst Associates単位()
19 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
CaterpillarCaseJCBKomatsu の 4 社で 2010 年の生産台数の 9 割を占めている
2009 年は金融危機の影響により一時的に生産が減尐するも旺盛な国内需要が輸入の減尐分をカバー
し生産台数は早期に回復
国内販売は金融危機の発生した 2009 年を含め対前年比プラスを続けている
2004 年~2005 年は国内での販売台数と輸出台数が拮抗していたが2006 年以降は国内需要が大きく
伸びたため生産台数の約 9 割が国内で販売されている
2009 年から JCB が2010 年から中国系 Sany および Liugong 等が輸入販売を始めている
Abimaq の集計では建設機械の販売の 13 をバックホーローダーが占めているブラジルの法令ではバ
ックホーローダーは公道の走行が認められているため機動性と利便性が販売増加の一因と考えられ
る
ホイールローダー
金融危機により 2009 年の生産台数はピーク時の 2007 年に較べほぼ半減した
国内の販売台数は 2010 年2011 年と過去最高を記録するまでに回復したが生産台数も同じペース
で回復を見せている
輸出台数は金融危機前の水準まで戻っていない2009 年の輸出台数はピーク時の 2006 年の約 16 ま
で減尐生産台数に占める輸出機械の割合は 2006 年には約 6 割を占めていたが2011 年には 25ま
で縮小
2009 年頃から SDLGHyundaiLiugongXCMGDoosan 等中国韓国からの輸入機械の販売が増
えているAbimaq 非加盟企業を含めると全体の販売に占める輸入機械の割合は 30程度まで高まっ
てきている特に SDLG は既に 10以上の国内販売シェアを獲得しているとみられている
31
26
18
15
6 4
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
JCB
New Holland
Randon
Agco
-
1000
2000
3000
4000
5000
6000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
うち輸入機械
輸出
43
17
17
11
11
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
Volvo
Komatsu
New Holland
出所Abimaq単位
(台)
出所Yengst Associates
出所Yengst Associates
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油圧ショベル
CaterpillarKomatsu の二社で全体の 34 の販売シェアを占めている
2009 年の生産台数は対前年比約 6 割の落ち込みを見せたが2010 年2011 年と過去最高を塗り替え
る回復を見せている2001 年との比較では 2011 年までに 7 倍以上に増加輸出台数も金融危機前を
上回る過去最高のレベルまで回復している
この数年の間に HyundaiDoosan(2007 年)Liugong(2008 年)Sany(2008 年)XCMG(2010 年)と
いった中国および韓国系メーカーが輸入販売を開始し2010 年の販売シェアの約 3 割を占めるまでに
プレゼンスを高めているそのうち HyundaiDoosanSanyXCMG は現在ブラジル国内での製
造あるいは組立を進めておりLiugong も国内製造の検討を始めている
JCB は 2008 年に油圧ショベルの輸入販売を開始したが2010 年からは国内での製造をスタートさせ
輸入販売からの切替を図っている
サイズとしては 20-30 トンクラスが最も売れており全体の 6 割程度を占めている20 トン以下の小型
ショベルは全体の 3 割程度30 トン以上の大型ショベルが 1 割程度となっている
ホイール式ショベルは Liebherr のみが国内での生産を行っているがブラジル国内での主流はクロー
ラー式でトラック式ショベルの販売は尐数に留まっている
オフロードトラック
2007 年のピーク時に較べ生産台数は 74減尐輸出台数は 86減尐している
-
1000
2000
3000
4000
5000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
(輸入機械)
輸出
5229
8
5
51
2010年製造台数シェア
Caterpilar
Komatsu
New Holland
Case
Liebherr
JCB
-
100
200
300
400
500
600
700
800
900
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
出所Abimaq
単位(台)
出所Abimaq単位(台)
出所Yengst Associates
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モーターグレーダー
金融危機の影響で生産輸出とも 2009 年に大きな落ち込みを見せたが2010 年には大きな回復を見
せた
国内市場での販売台数は堅調に増加している
2008 年に XCMG が2010 年には SanyLiugongShantui も中国からの輸入販売をスタートさせて
いるが2010 年における各社合わせた販売シェアは 5程度に留まっている
コンパクトローラー
-
1000
2000
3000
4000
5000
6000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
5819
12
7 4
2010年製造台数シェア
Caterpilar
Volvo
New Holland
Case
Komatsu
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
(輸入機械)
輸出
35
27
17
87
2010年製造台数シェア
Dynapac
Caterpilar
Pronton Primus
Ciber
Volvo
出所Abimaq
単位(台)
出所Abimaq単
位(台)
出所Yengst Associates
出所Yengst Associates
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金融危機の発生した 2009 年も含め国内販売の伸びは続いた
生産は 2009 年に若干の減尐を見せたが国内需要の伸びに支えられ 2010 年には金融危機前を上回る販
売台数を記録
2011 年は対前年で生産国内販売輸入機械販売輸出台数いずれも減尐している
台数は尐ないながら XCMG が 2007 年からLiugongSanyなどの中国系メーカーが 2010 年から輸
入販売を始めている
スキッドステア
2007 年に Volvo が国内製造を開始するまでブラジル国内で販売されるスキッドステア全てが輸入機械
であったその後もスキッドステアの生産は Volvo だけが行っていた
Volvo が製造を開始した 2007 年には約 9 割を輸出していたがその後国内市場への供給が中心にな
り国内での販売は約 8 割まで増加しかし2011 年にスキッドステアの生産を米国の工場へ移管した
ため国内での生産を停止しているそのため以前と同じくブラジル国内で販売されているスキッド
ステアは全量海外からの輸入品に戻っている
2004 年以降輸入台数は大きな伸びを示していたが 2009 年は対前年で約半数に減尐しかし 2010
年2011 年と従来と同じペースで輸入機械の台数が増大している
メーカーごとの 2010 年の販売シェアは下グラフの通り
-
250
500
750
1000
1250
1500
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
(輸入機械)
30
2119
16
113
2010年販売台数シェア
Bobcat
Volvo
Case
New Holland
Caterpillar
Others
出所Abimaq単
位(台)
出所Yengst Associates
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8建設機械の市場保有台数推移の予測
Sobratema はインフラ関連建設工事マイニング農業関連の分野ごとの建設機械の市場保有台数
が 2016 年までに 170~190の割合で増加すると予測している
対前年の伸び率ではサッカーワールドカップが開催される 2014 年までは 10以上の高い伸びを示し
ているが2015 年以降は 1 桁台の伸びに落ち着くものと予測している
112
134
173
98
81
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
0
100
200
300
400
500
600
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
対前年比()
インフラ関連
建設工事
マイニング
農業
合計
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2016年2011年
インフラ関連 131 147 167 196 215 234 179
建設工事 115 125 142 166 182 196 170
マイニング 44 49 55 65 72 77 175
農業 13 16 18 21 23 25 192
合計 303 337 382 448 492 532 176
対前年比() - 112 134 173 98 81
出所Sobratema 単位1000 台(5 年以上の使用期間の機械が対象)
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9工場所在地の分布
ブラジルの建設機械メーカーの生産拠点はブラジル最大の経済の中心地でありブラジル最大の貿易
港であるサントス港を抱えるサンパウロ州に集中している
ここ数年内に新たに建設された工場および現在建設中の工場もサンパウロ州内に多いが都市によ
り進出に対しインセンティブの供与の可能性がありまた地域的な戦略からサンパウロ州外の都市
を選択している例も見られる
印を付けた都市は現在建設中あるいは 2010 年以降に建設された工場
州 メーカー名 既存の工場所在地
サンパウロ州(SP) Caterpillar ピラシカーバ市
CNH ソロカバ市
ピラシカーバ市
Doosan アメリカーナ市
JCB ソロカバ市
John Deere インダイアツーバ市
Hitachi インダイアツーバ市
Komatsu スザーノ市
アルジャー市
Liebherr グアラチンゲタ市
Sany サンジョゼドスカンポス市
ジャカレイ市
Tadano イトゥ市
Volvo ペデルネイラス市
ペルナンブーコ州(PB)
ゴイアス州(GO)
ミナスジェラエス州(MG)
リオデジャネイロ州(RJ)
サンパウロ州(SP)
最も多くのメーカーの製造拠点となっており
新規設備投資も集中
パラナ州(PR)
リオグランデドスル州(RS)
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ペルナンブーコ州(PE) XCMG スアペ市
ゴイアス州(GO) Foton Lovol アナポリス市
John Deere カタロン市
ミナスジェラエス州(MG) CNH コンタージェン市
XCMG ポウゾアレグレ市
リオデジャネイロ州(RJ) Hyundai イタチアイア市
パラナ州(PR) Caterpillar カンポラルゴ市
CNH クリチーバ市
リオグランドドスル州(RS) JohnDerre オリゾンチーナ市
モンテネグロ市
Manitowoc パッソフンド市
Terex カショエイリーニャ市
グアイーバ市
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10主な建設機械メーカーのブラジル市場への参入時期
CaterpillarKomatsu 等の主力建機メーカーは 1950 年代~60 年代に掛けてブラジルに進出
2009 年以降多くの中国韓国系の建機メーカーが輸入販売を通じブラジル市場に参入している
2010 年以降は多くの企業が投資を行い輸入販売から国内製造へと移行している
1950 年 CNH Fiat グループの農業機械メーカーの Moto Agriacutecola 社設立
1954 年 Caterpillar サンパウロ市に現地法人設立
1957 年 Yanmar (ディーゼルエンジンの輸入販売現法を設立)
1958 年 Ciber ポルトアレグレ市に工場建設
1960 年 Caterpillar 現地製造を開始
1973 年 Komatsu サンパウロ州スザノ市に現地法人設立
1974 年 Liebherr グアラチンゲタ工場建設
1975 年 Komatsu サンパウロ州スザノ市に海外初の製造工場を建設
1975 年 Volvo ペデルネイラス工場を建設
1976 年 Caterpillar 主力のピラシカーバ工場での製造開始
1976 年 Volvo ペデルネイラス工場での製造開始
1979 年 John Deere 現地会社に資本出資
1995 年 JCB 輸入販売開始
2001 年 JCB ソロカバ市で製造開始
2003 年 Hyundai 輸入販売開始
2004 年 Terex 現地法人設立
2004 年 XCMG 輸入販売開始
2006 年 Doosan 輸入販売開始
2007 年 Sany 輸入販売開始
2009 年 SDLG 輸入販売開始
2009 年 LiuGong 販売現地法人を設立
2009 年 Yanmar 建設機械の輸入販売開始
2010 年 Lonking ローカル商社と提携し販売会社を設立
2010 年 Sunward 輸入販売開始
2010 年 Yuchai 販売現地法人を設立
2010 年 Yutong 輸入販売開始
2010 年 XGMA ディストリビューターを通じ輸入販売開始
2010 年 Zoomlion ディストリビューターを通じ輸入販売開始
2011 年 Tadano 合弁で製造販売メンテナンス会社を設立
2011 年 LBX(住友建機子会社) 販売会社の設立登記完了
2011 年 Hitachi John Deere と合弁で製造販売会社の設立を発表
(各社 HP新聞報道等より J2B Consulting 編集)
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11最近の主な新規投資案件
Caterpillar
投資金額1)1 憶ドル 2)1 憶ドル
投資時期1) 2010 年 2)2011 年
投資内容
1)サンパウロ州ピラシカーバ工場を拡張+海底油田開発機器(ディーゼルエンジンおよび発電機等)
の製造を開始
2)パラナ州カンポラルゴ市に第二工場を建設
CNH
投資金額1)13 憶レアル 2)17 憶レアル 3)1 憶ドル
投資時期1)2007 年~2010 年の四カ年計画
2) 2011 年~2014 年の四カ年計画
3)2011 年
投資内容1)休止していたサンパウロ州ソロカバ市の工場を再稼働+部品流通センター
2)国内 4 工場の設備の近代化+拡張+新機種の開発
3)アルゼンチンのコルドバ市に農業機械の製造工場を建設
Deere
投資金額124 憶ドル(日立建機と合計で 18 憶ドル)
投資時期2012 年
投資内容
1)2011 年 10 月サンパウロ州インダイアツーバ市で日立建機との合弁で油圧ショベルの製造工場の
建設を発表2013 年 7 月に製造開始の予定
2)独資で同じくサンパウロ州インダイアツーバ市にバックホーローダーとホイールローダーの製造
工場の建設を発表2013 年末に製造開始の予定
Doosan
投資金額7600 万ドル
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州アメリカーナ市に油圧ショベルなどを製造する新工場を建設中
2012 年後半から製造を開始予定
Foton Lovol
投資金額15 憶ドル
投資時期2011 年
投資内容ゴイアス州アナポリス市に工場の建設を発表2012 年から建設スタート
日立建機
投資金額63 億円
投資時期2011 年
投資内容2011 年 10 月サンパウロ州インダイアツーバ市で Deere 社との合弁で油圧ショベル機の
製造工場の建設を発表
2012 年建設開始2013 年製造開始
Hyundai
投資金額15 憶ドル
投資時期2011 年
投資内容
1)リオデジャネイロ州イタチアイア市に油圧ショベルバックホーローダーローダー等の製造工
場建設中2012 年末の完成予定
Hyundai が 75を出資ディストリビューターの BMC が 25出資
2)BMC 社と合弁で販売会社を設立
Hyundai が 45を出資ディストリビューターの BMC が 55出資
JCB
投資金額1)100 万ドル 2)500 万ドル 3)1 憶ドル
投資時期1)2010 年 2)2010 年 3)2012 年
場所サンパウロ州ソロカバ市
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投資内容
1)バックホーローダーの製造ラインを拡張+設備更新
2)油圧ショベルの製造工場を建設
3)新工場を建設中2012 年から製造開始の予定
LiuGong
投資金額2 憶ドル
投資時期2012 年(検討中)
投資内容南米のいずれかの場所に製造工場の建設を検討中(2012 年初頭に決定)
Manitowoc
投資金額7000 万レアル
投資時期2011 年
投資内容リオグランデドスル州パッソフンド市に工場建設中2012 年完成予定
Sany
投資金額1)(不明) 2)2 憶ドル
投資時期1)2011 年 2)2011 年
投資内容
1)サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に油圧ショベル機とクレーン機の組立工場建設
2)サンパウロ州ジャカレイ市に新工場を建設中2013 年から製造開始の予定
住友建機
投資時期2011 年 5 月
投資内容子会社の LBX が販売現地法人を設立
2012 年から輸入販売を開始
タダノ
投資金額資本金は 590 万ドルタダノが 51出資
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州イトゥ市に合弁で製造販売メンテナンス会社を設立
Terex
投資金額5 年間で 15 憶レアル
投資時期2011 年(建設中)
投資内容リオグランデドスル州グアイバ市に新工場を建設中
Volvo
投資金額1000 万ドル
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州のペデルネイラス工場を拡張油圧ショベルを組立から現地製造に切換え
XCMG
投資金額1)2500 万ドル 2)2 憶ドル 3)2500 万ドル+2 憶ドル
投資時期1)2011 年 2)2011 年 3)2011 年
投資内容
1) Ecircxito 社と合弁でホイールローダーの組立工場と物流センターを建設
場所はブラジル北東部ペルナンブーコ州スアペ市
2) BMC 社と合弁でモーターグレーダーとローラーコンパクターの組立工場の建設
3) GTM 社とトラッククレーンローラーコンパクターモーターグレーダー油圧ショベルホ
イールローダーの製造工場を建設
場所はミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市
Zoomlion
投資金額(計画) 2 憶ドル
投資時期(計画) 2012 年に決定
投資内容ディストリビューターの BMC と合弁でコンクリートミキサーおよびコンクリートポン
プの製造工場の建設を検討中
(出所MampT 誌新聞報道等から J2B Consulting 編集)
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12地域別の投資案件
サンパウロ州(SP)
Caterpillar
2011 年工場拡張+海底油田開発機器の製造を開始
CNH
休止していたソロカバ工場が再稼働+物流センター
Doosan
2011 年工場の建設を開始2012 年完成予定
JCB
2011 年工場建設を開始2012 年完成予定
John Deere
2011 年工場建設開始
日立建機
2011 年 John Deere と合弁で工場建設開始
LBX(住友建機子会社)
2011 年販売現法を設立
Lonking
2010 年販売会社を設立
Tadano
2011 年合弁で製造販売メンテナンス会社設立
Sany
2011 年に組立工場が完成製造工場の建設も開始
2012 年完成予定
Volvo
工場の拡張+現地生産への切替
サンパウロ州近辺の投資に関しては次ページ以降を参照
リオデジャネイロ州(RJ) Hyundai
2011 年から工場建設中
2012 年完成予定
パラナ州(PR) Caterpillar
2011 年に新工場が完成
リオグランデドスル州(RS) Manitovoc
2011 年工場建設を開始
2012 年に完成予定
Terex
2011 年工場建設開始
ミナスジェラエス州(MG)
XCMG
2012 年からディストリビュータ
ーGTM 社と合弁で工場建設開始
ゴイアス州(GO) Foton Lovol
2011 年に工場建設を発表
2012 年建設開始の予定
ペルナンブーコ州(PB) XCMG
2011 年ディストリビュータ
ーEcircxito 社と合弁で組立工場
と物流センターを建設
30 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
13サンパウロ州内の投資案件
Caterpillar
ピラシカーバ市
2011 年工場拡張+海底油
田開発機器の製造を開始
投資1 憶ドル
日立建機
インダイアツーバ市
John Deere と合弁で工場建設中
投資63 億円
Doosan
アメリカーナ市
工場建設中
投資7600 万ドル
Volvo
ペデルネイラ市工場拡張
投資1000 万ドル
Aruja
タダノイトゥ市
合弁での工場建設
Sany
サンジョゼドスカンポス市
2011 年組立工場建設
CNH
ソロカバ市
2010 年休眠工場の操業再開
投資4 カ年計画で 17 憶レアル
LBX(住友建機子会社)
ソロカバ市
2012 年から輸入販売開始
Sany
ジャカレイ市
製造工場を建設中
投資2 憶ドル
John Deere
インダイアツーバ市
工場建設中
投資124 憶ドル
JCB
ソロカバ市
新工場建設中
投資1 憶レアル
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14サンパウロ州周辺地域の投資案件
Campo Largo
Caterpillar
カンポラルゴ市
2011 年新工場建設
投資1 憶ドル
Terex
グアイバ市
新工場建設中
投資5 年間で 15 憶レアル
サンパウロ州
パラナ州
リオデジャネイロ州 ミナスジェラエス州
リオグランデドスル州
Manitowoc
パッソフンド市
工場建設(2012 年完成予定
投資7000 万レアル
Passo
Fundo
Guiaba
XCMG
ポウゾアレグレ市
2012 年から工場建設
投資2 憶ドル
Hyundai
イタチアイア市
工場建設中
投資15 憶ドル
Itatiaia
copy 2011 Google
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15企業ごとの概要
Caterpillar
CNH Global NV (Case amp New Holland)
Doosan amp Bobcat
Foton Lovol International
Hyundai Heavy Industries
JCB Brasil
John Deere
Hitachi Construction Machinery
Kobelco
Komatsu
LBX
Sumitomo Construction Machinery
Liebherr Brasil
Liugong
Lonking
Manitowoc
Sany
SDLG (Shandon Lingong Construction Machinery)
Shantui
Sunward
Tadano
Terex
Volvo Construction Equipmento Latin America
XCMG (Xuzhou Construction Machinery Group)
XGMA (Xiamen XGMA Construction Machinery)
Yanmar South America
Yuchai
Yutong
Zoomlion
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Caterpillar
ブラジル最大の建設機械メーカーであり機械設備メーカーとしてもブラジル最大
ブラジル唯一の工場であるサンパウロ州ピラシカーバ工場で全ての機種の製造を行ってきたがパラ
ナ州カンポラルゴ市に新工場を建設し2011 年から新工場での製造を開始している
今後は建設機械の製造はカンポラルゴ工場に徐々に移管しピラシカーバ工場での建設機械の製造は
将来的に停止するピラシカーバ工場では海底油田開発機器(ディーゼルエンジン等)の製造を始める
1954 年 サンパウロ市に現地法人設立
1955 年 工場建設をスタート
1960 年 工場完成ブラジルでの建設機械の製造をスタート
最初に製造したのはモーターグレーダー
1973 年 サンパウロ州ピラシカーバ市に 400 万 m2 の土地を購入し新工場の建設を開始
1976 年に完成
1993 年 製造工程の効率化とコスト削減を掲げた戦略プランの一環として生産設備の近代化
を図るとともに生産および管理部門の統合を図りピラシカーバ工場に集約
2011 年 10 月 パラナ州カンポラルゴ市で建設を進めていた新工場が完成
国内の需要の増加からピラシカーバ工場の稼働率は既に 100に達しており顧客
への引き渡しが 6 か月遅れるなどしたことから新工場の建設を進めていたもの
ピラシカーバ工場概要 カンポラルゴ工場概要
完成時期 1960 年 2011 年 10 月
概要 ブラジル国内唯一の製造拠点
ショールームディーラー向けト
レーニングスペースも併せ持って
いる
カンポラルゴ市の新工場建設に伴
い建設機械の製造は徐々に新工
場に移管し 2012 年中に製造を停止
する計画
その後は従来は米国インジアナ
州の工場から輸入していた海底油
田開発機器(ディーゼルエンジンお
よび発電機等)の製造を開始しペ
トロブラスなどに供給する
ピラシカーバ工場で製造されているバックホ
ーローダーと小型ホイールローダーの製造ラ
インを一部移管し製造を開始する
2011 年はバックホーローダーの製造からス
タート2012 年から小型ホイールローダー
の製造を始める
2011 年のラスベガス国際建機見本市
CONEXPO2011 で発表した世界戦略機種の
モーターグレーダーの製造も計画している
順次拡張工事を行い新しい製造ラインを建設
していく
当面はブラジル国内市場への供給を行うが
製造能力が国内需要を超えてきた段階で近隣
ラテンアメリカ諸国への輸出も始める
国産化率を上げるため複数の海外部品メーカ
ーも同敷地内に進出し生産を行う予定
土地面積 敷地面積380 万 m2
建屋面積214 万 m2
敷地面積100 万 m2
建屋面積5 万 m2
取扱機種 油圧シャベルホイールローダ
ーコンパクターローラー積込
機モーターグレーダーバック
ホーローダー等を製造
バックホーローダーおよび小型ホイールロー
ダー
投資金額 1 憶ドル
(工場拡張および海底油田開発機器
の製造ライン建設)
1 憶ドル
従業員数 6000 人 2013 年までに 1000 人を雇用
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販売拠点網 Marcos SASotreq SAParana Equipment SA(PESA)の 3 社で 50 か所以上の販
売サービス拠点網をブラジル全域に展開している
3 社とも 1940 年代に設立され60 年以上の歴史を持っている
キャタピラーは建設機械のリースを扱う Cat Rental Store と呼ばれるショップを約
10 か所展開しており各販売ディーラーも Cat Rental Store を扱っている
キャタピラー販売機種
Articulated Trucks Backhoe Loaders Cold Planers Compact Track and Multi Terrain Loaders
Compactors Feller Bunchers Forest Machines Forwarders
Harvesters Hydraulic Excavators Knuckleboom Loaders
Material Handlers
Motor Graders
Off-Highway Trucks
Paving Equipment
Road Reclaimers
Skid Steer Loaders
Skidders
Telehandlers
Track Loaders
Track-Type Tractors
Underground Mining
Wheel Dozers
Wheel Excavators
Wheel Loaders
Wheel Tractor-
Scrapers
(出所wwwbrasilcatcom)
(サンパウロ州バルエリ市のビル建設
工事現場で使用される油圧ショベル)
Sotreq
1941 年設立
14 州で 27 販売拠点あり
Marcosa
1947 年設立
北東部地域 10 州に 16 販売拠点
PESA
1946 年設立
南部 3 州に 14 販売拠点
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CNH Global NV
自動車メーカーFiat 傘下の建設機機械農業機械メーカー
CNH のラテンアメリカ地域の社長は Fiat グループの副社長を兼務している
1950 年 Moto Agriacutecola 社が Fiat グループ企業として初めてブラジルに設立されFiat 製の
農業機械(トラクター)の販売をサンパウロ市で開始
1970 年 ミナスジェラエス州コンタージェン工場で農業機械の製造開始
1975 年 パラナ州クリチーバ市に最初の農業機械製造工場を建設
2001 年 農業機械の需要低迷を受けソロカバ工場の操業を停止
2007 年~
2010 年の
4 カ年計画
13憶レアルを投資
中国を中心とする大豆等の食糧需要の増加と自動車燃料として使用されるエタノー
ル生産向けの砂糖きび栽培の増加などブラジルの農業分野が成長していたことか
らソロカバ工場の再開を決定10 憶レアル(553 憶ドル)を投資しオペレーションを
再開させた本 4 カ年計画期間中に物流センターも建設
2011 年~
2014 年の
4 カ年計画
前 4 カ年計画を 30上回る 17 憶レアルの投資を計画している
今期計画ではブラジル国内の四工場(パラナ州クリチーバ市サンパウロ州ソロカバ
市およびピラシカーバ市ミナスジェラエス州コンタージェン市)の拡張および設備
更新新機種開発に力を入れる
アルゼンチンに 1 憶ドルを投資しコンバインとトラクターの製造を開始する
Case と New Holland は農業機械および建設機械で独立した法人を組織しておりブランドも Case
と New Holland の両方を維持したまま別々に営業網を展開している
時には Case と New Holland が市場で競合する姿も見ることができる
本部機構は Case と New Holland がそれぞれ農業機械と建設機械部門ごとに別々にもっており更に
CNH の統括部署を含めると 5 都市に点在している
CNH Case New Holland
ミナスジェラエス州
コンタージェン市
農業機械 建設機械 農業機械 建設機械
サンパウロ州
ピラシカーバ市
サンパウロ州
イトゥ市
パラナ州
クリチーバ市
ミナスジェラエス州
ベロオリゾンテ市
製造拠点も Case および New Holland のそれぞれの農業機械建設機械を製造する工場がありブラジ
ル国内に合わせて 4 つの工場を持っている
コンタージェン
工場
New Holland ブランドの
建設機械を製造
油圧ショベル機バックホーローダークローラ式ド
ーザーホイールローダーモーターグレーダースキ
ッドステアローダー等を製造
クリチーバ
工場
New Holland ブランドの
農業機械を製造
農業用トラクター大豆収穫機を製造
研究開発センターもある
Grupo Fiat Holding CNH
Case IH
(農業機械)
Case Construction
(建設機械)
New Holland Agruculture
(農業機械)
New Holland
Construction
(建設機械)
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ピラシカーバ
工場
Case ブランドの農業機
械を製造
砂糖きびの生産の中心地域に立地しており周辺には多
くのエタノール工場が点在
砂糖きびおよびコーヒーの収穫機農機具を製造
ソロカバ
工場
Case ブランドの農業機
械および CaseNew
Holland ブランドの建設
機械を製造
スペアパーツの製造も
行う
2010 年 3 月に完成
投資金額10 憶レアル(553 憶ドル)
敷地面積16万 m2
(製造設備104万 m2 流通センター56万 m2)
大豆収穫機の製造工場としては世界最大規模
Fiatグループではソロカバ工場を海外全拠点への農業機
械の輸出基地にする考えを持っている
またラテンアメリカで最大の規模を誇る部品流通セン
ターも完成
ソロカバ工場では 2001 年に製造停止するまで年間
500 台の農業機械を製造していたが再開後は農業機
械と建設機械を合わせ最大で年間 8000 台の製造が可
能
製造が最盛期を迎える 2年後には 2000人の直接雇用と
4000人の間接雇用が見込まれている
アルゼンチンでの農業機械の製造工場の建設
2011 年 1 月農業機械の主要輸出国であるアルゼンチンがブラジルからの輸入に対する規制措置を
始めたまたブラジル通貨のレアル高による輸出競争力の低下もあり製造台数に対する輸出割合は
2008 年の 35から 20にまで低下したことを受け2011 年から 1 憶ドルを投じアルゼンチンのコ
ルドバ市に農業機械の製造工場の建設をスタートさせている2012 年下期から製造開始の予定
計画では収穫機を年間 2000 台農業用大型トラクターを 4000 台製造する
アルゼンチン国内市場で販売するとともにブラジルに対しても輸出を行う
農業分野で競合する AGCO 社も 2010 年 10 月にリオグランデドスル州の収穫機の工場に対し 2500
万レアルの投資を発表John Deere 社もゴイアス州カタロン市のサトウキビ収穫機の製造工場の拡
張と農業用散布機の製造のために 6000 万レアルの投資を発表するなど農業大国アルゼンチンへの
投資も進んでいる
ブラジル国内では建設機械と農業機械を大よそ 3565の割合で販売されている
ブラジルの建設機械市場は今後も堅調に成長すると予測されるが世界の食料需要の増加を背景に農
業機械分野の成長余地も大きくCNH では建設機械及び農業機械両分野で力を入れていく計画
-
10000
20000
30000
40000
50000
60000
70000
80000
2008 2009 2010 2011
農業機械の機種ごとの販売台数推移
Loaders amp Backhoes
Track-type tractors
Tillers
Combines
Wheel tractors
65
35
建設機械と農業機械の販売比率
農業機械
建設機械
出所Abimaq単位(台)
出所MampT 誌(Sobratema)
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販売拠点網
Case および New Holland がそれぞれ別々のディストリビューターを通じて販売網を展開している
Case
New Holland
261
686
884
1579
1928
Valtra
Massey Ferguston
Case
New Holland
John Deere
- 500 1000 1500 2000 2500
2132
1791
1803
9869
10493
11757
14451
Others
Case
Agrale
John Deere
New Holland
Valtra
Massey Ferguston
- 5000 10000 15000 20000
農業用ホイールトラクターのメーカー別
販売台数
2011 年にブラジル国内で農業用トラクターは
52296 台販売された
2010 年の 56420 台に比較し 73の減尐
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台数
は 12284 台で市場全体の販売台数の 235
CNH としては Massey Ferguston に次ぐ販売台数
を記録している
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台数
は 12284 台これは市場全体の販売台数の
235となりメーカー別では Massey Ferguston
に次ぐ販売台数を記録
農業用収穫機のメーカー別販売台数
2011 年にブラジル国内で農業用収穫機は 5388
台販売された
2010 年の 4549 台に比較し 173の増加
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台
数は 2463 台で市場全体の販売台数の 457
を占めている
出所Anfavea単位(台)
出所Anfavea単位(台)
Shark Maacutequinas 社他 13 のディストリビ
ューターが販売サービス網を展開
Shark Maacutequinas 社はサンパウロ州およ
びブラジル南部地域諸州で 13 の支店を
展開
年間販売台数は 200~300 台
販売製品の多様化を図るため中国系の
Goodsense 社のフォークリフトの販売を
2011 年から開始
Brasif Maacutequinas 社他 7 つのディストリ
ビューターが販売サービス網を展開
Brasif Maacutequinas 社はブラジル北部南東
部中西部地域で支店網を展開Case
製品の約 5 割を販売している
販売製品の多様化を図るため Terex 社の
クレーン機仏独系 Bomag 社のコンパ
クター米国 Nacco グループの Hyster
社のフォークリフトの販売も開始
Case 社製品の売上比率は約 65
2011 年の売上は対前年 20の見込み
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コンタージェン工場
New Holland ブランドの建設機械を製造
クリチーバ工場
New Holland ブランドの農業用トラク
ター大豆収穫機を製造
ピラシカーバ工場
Case ブランドの砂糖きび
およびコーヒーの収穫機
農機具を製造
ソロカバ工場
2010 年完成
Case ブランドの農業機械および Case
New Holland ブランドの建設機械を製造
Contagem
copy 2011 Google
サンパウロ市内の道路工事現場 サンパウロ州内を移動中の油圧ショベル機
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Doosan
2006 年にラテンアメリカ市場に参入
油圧ショベルおよびホイールローダーを中心に輸入販売を行っている
2011 年 2 月サンパウロ州アメリカーナ市で工場の建設をスタートさせている
建設中の工場概要
建設地 サンパウロ州アメリカーナ市
投資金額 7600 万ドル(1 憶レアル)
製造開始 2012 年末の予定
土地面積 敷地面積162 万
建屋面積5 万 m2
(工場用地は市から譲渡を受けた)
製造機種 油圧ショベル(DX225 LCA)の組立製造からスタート
順次他機種の組立も始める
年間製造能力 2000 台
従業員数 直接雇用は 300 人の計画
販売拠点網
Renco Equipamentos 社Comingersoll 社
RONAC 社Cowdin 社の 4 社がブラジル
国内の販売サービスを行っている
販売地域 販売メーカーおよび機種
Comingersoll 社
サンパウロ州リオデジ
ャネイロ州など 4 州
Doosan(油圧ショベルホイールローダー)
Bobcat(スキッドステアローダー小型ショベル機テレスコピックロ
ーダー)
Cowdin 社
サンタカタリーナ州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーオフハイウェイトラック
フォークリフト)
Terex(ホイールローダークローラ式ローダートラックテレスコピ
ックローダー等)
Cowdin(フォークリフトホイールローダー振動ローラーモーター
グレーダー)
Romac 社
パラナ州リオグランデ
ドスル州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーアーティキュレートトラッ
クアースドリル)
Bomag(タイヤローラー振動ローラー)
Stone(手動式小型機械)
Renco 社
北部北東部中西部地
域の 20 州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーオフハイウェイトラック
フォークリフト)
Bomag(タイヤローラー振動ローラー)
Stone(手動式小型機械)
Comingersoll
Renco Equipamentos
Cowdin
サンパウロ市内のビル工事現場
ROMAC
40 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
BOBCAT
Foton Lovol International
パラナ州のディストリビューターBramax 社を通じ油圧ショベルホイールローダーバックホーロ
ーダーモーターグレーダーコンパクトローラーの輸入販売を行っている
2011 年 12 月に工場建設を発表している
新工場概要
建設地 ゴイアス州アナポリス市
投資金額 15 憶ドル
Bramax 社が 20の資本出資を行う
土地面積 4 年間で 7 万 m2 まで建屋面積の拡張工事を行う
製造機種 建設重機械 2 機種の製造からスタート順次 11 機種まで増やしていく
製造開始 2012 年 2 月から工事を開始し2012 年中に製造をスタート
製造能力 スタート時は月産 150 台
機種の追加に合わせ月産 450 台まで引上げていく
従業員数 製造開始時の直接雇用は 300 人
Bramax 社 販売拠点網
BOBCAT 販売拠点網
ブラジル市場には 1990 年代初めに参入2007 年に
Doosan が買収
国内で 8 ディーラーが販売網を展開
スキッドステアローダー小型油圧ショベルテレス
コピックローダーの輸入販売を行っておりスキッド
ステアローダーおよび小型ショベル市場の約 3 割の販
売シェアをもっている
2010 年の売上高は約 3000 万ドル
2011 年の売上は約 4500 万ドル(対前年 50増加)の
見込み
営業および販売拠点はサンパウロ市
ゴイアス州アナポリス市
Bramax 社と合弁で工場を建設
パラナ州州カンポラルゴ市
Bramax 社本社
Bramax 社は CAMC 社のトラック
HELI 社のフォークリフトのブラジ
ル総代理店も行っている
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Hyundai Heavy Indstries
2003 年にブラジルでの輸入販売をスタート
2011 年 7 月新工場の建設を発表
新工場での製造がスタートすると Hyundai グループにおけるブラジル市場の販売シェアは現在の 6
から 20まで引き上がるものとみている
新工場概要
建設地 リオデジャネイロ州イタチアイア市
投資金額 15 億ドル
(初期投資が 1 憶ドル追加投資が 5000 万ドル)
敷地面積 55 万 m2
2013 年に拡張工事の可能性もありその場合には土地の追加取得を行う
製造機種 ショベル機ホイールローダーの製造からスタート
第二段階でバックホーローダーの製造も開始する
製造開始 2012 年末
製造能力 スタート時は年間 3000 台
追加投資を行いバックホーローダーの製造を開始した段階で 5000 台に拡大させる
計画
従業員数 スタート時は 500 人2015 年までに 1500 人まで増員の可能性あり
Hyundai グループではアジア以外の製造拠点を最初に米国引き続いてロシアに建設することを計画
していたブラジルはそれに次ぐ第 3 の選択肢であった
しかし2008 年の金融危機発生後他国に較べブラジルの建設市場がいち早い回復を見せたことか
らアジア以外では最初となる工場をブラジルに建設することとなった
生産の 60は国内での販売40はラテンアメリカ諸国向けの輸出を計画
国産部品使用率の引き上げを図るため複数の韓国系サプライヤーに対しブラジルでの現地生産を呼び
掛けている2012 年 1 月の地元紙の報道では約 40 社の韓国系パーツメーカーがブラジルでの製造を
検討しておりFiname ファイナンスの条件である 60を大きく超える 80の国産部品使用率を目標
に準備を進めている
なお現在は輸入機械の販売のみを行っており Finame ファイナンスの対象となっていないそのた
めDLL 銀行を通じユーザー向けの低利の特別融資制度を行っている
なお製造現法とは別に販売会社も設立する
製造現法および販売現法ともに地場のディストリビューターBMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)社
が出資する出資割合は下記の通り
製造会社 販売会社
Hyundai 75 45
BMC 25 55
サンパウロ市内の Hyudai社の販売デ
ィーラーKGC社の展示機械
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販売拠点網 BMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)Veneza Construccedilotildees など 20 のディスト
リビューターがブラジル国内の販売網を展開
BMC (Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)
Hyundai の建設機械の販売を行う主力ディストリビューター
2007 年に創設され 2008 年から Hyundai の建設機械の輸入をスタート
クローラー式ショベルホイール式ショベルホイールローダー電気リフトト
ラックスキッドステアローダーを販売
本社サンパウロ州タンボレ市本社は物流機能を備えている
Hyundai の新工場建設には BMC が 25の資本参加するが資本参加を通じブラ
ジル国内における Hyundai 製品の販売代理権を維持することを狙ったもの
Hyundai にとっても投資金額と投資リスクを軽減する効果と販売ディーラーと
して BMC が持っているブラジル市場でのネットワークと販売ノウハウを活用で
きることがメリットとして考えられる
BMC 社は Hyundai 以外に下記メーカーの製品の販売も行っている
Zoomlion(コンクリートポンプ)
Shantui(ドーザー)
XCMG(コンパクターおよびモーターグレーダー)
韓国パーツサプライヤーDaemo(油圧ブレーキその他の部品)
XCMG とは合弁でモーターグレーダーとコンパクトローラーの工場建設を発表
Zoomlion 社とはコンクリートミキサー工場の建設を交渉している
売上高推移(単位100 万レアル 2011 年データは見込2012 年データは計画)
110
550
690
1000
-
200
400
600
800
1000
1200
2009 2010 2011 2012()
リオデジャネイロ州イタチアイア市
工場建設中
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Veneza Construccedilotildees
ブラジル北東部のペルナンブーコ州に拠点をおく有力建設機械ディストリビュー
ター販売テリトリーはブラジル北部地域の 7 州
2007 年から Hyundai の機械の輸入販売を行っているが2011 年に BMC に次い
で Hyundai の二番目のディストリビューターとなった
Veneza 社は John Deere 社の農業機械と Volks Wagen 社のバストラックの販売
も行っている
2010 年は対前年比で 30の売上を増やしたがHyundai とディストリビュータ
ー契約を結んだことから 2011 年は 40の成長を見込んでいる
JCB Brasil
1995 年にバックホーローダーの輸入販売を通じブラジル市場に参入
2001 年に製造を開始
2009 年に 1000 台を超える販売を記録
2010 年には油圧ショベルロードローラーホイールローダーの新型機種の発売を行うとともに小
型ローダーの発売などを通じ市場での販売シェアアップに成功対前年比 104の増加を記録
特にワールドカップサッカー関連工事が進むリオデジャネイロ州では 2010 年に対前年で 4 倍の油圧
ショベル機を販売している
2005 年当時はブラジル国内で製造する建設機械の 60は輸出向けであったが2010 年には輸出の割
合は 10程度にまで低下現在第三工場の建設を進めているが当面は国内市場への供給が中心
となる
ラテンアメリカ市場全体で JCB グループの売上の 10程度を占めているがブラジル国内市場の売
上はその 70程度を占めている
1995 年 輸入販売を開始
2001 年 サンパウロ州ソロカバ市に第一工場完成バックホーローダーの製造を開始
2010 年 第二工場を建設し油圧ショベルの製造を開始
2011 年 第三工場の建設を開始2012 年上期中の完成を予定
第一工場 第二工場
所在地 サンパウロ州ソロカバ市 サンパウロ州ソロカバ市
工場完成 2001 年 2010 年
製造機種 バックホーローダー 油圧ショベル(20t)
投資金額 100 万ドル 500 万ドル
投資内容 2010 年市場の需要増加に対応す
るため 15増床製造ラインの整
備拡張を行い製造能力を 50拡大
新工場を建設
2008 年から行うイギリスからの輸入販売を
現地製造販売に切換える
年間製造能力400 台
新工場概要
(第三工場)
建設機械の需要増に対応するため新工場の建設をスタート
建設地は第一第二工場と同じくサンパウロ州ソロカバ市
新工場完成予想図
(写真出所JCB 社ディストリビューターSRR 社 HP よりwwwsrrcombr)
工場面積 敷地面積20 万 m2
建屋面積32 万 m2
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78 103
216
300
600
0
100
200
300
400
500
600
700
2008年 2009年 2010年 2011年 2015年
Auxter社売上推移(R$million)
投資金額 1 憶ドル
完成予定 2012 年上期
製造機種 バックホーローダー油圧ショベルホイールローダーコンパクター
将来的には第一第二工場の生産ラインを新工場へ移管集約する
年間製造能力 1 万台
(バックホーローダー5000 台 油圧ショベル機2500 台)
従業員数 従来の 2 倍の 300 人からスタート順次増員の予定
販売拠点網
メインの Auxter 社ほか 17 のディストリビューターが販売サービス網を展開
(出所JCB 社 HP wwwjcbcom)
Auxter 社は 2002 年に設立中古機械の販売からスタート
2006 年JCB と販売契約を締結
サンパウロ州内のみで販売を行っているが2010 年に JCB の総販売台数の 25を販売販売台数
の 70がバックホーローダー
2007 年のサンパウロ州内のバックホーローダーの販売シェアは 7程度であったが 2010 年には
33まで拡大
2010 年に JCB 製建機を 630 台販売2011 年
は 850 台の見込み
2009 年に Yale 社のフォークリフトの販売を
スタート192 台を販売2010 年は 571 台に
販売を拡大
ソロカバ市 (第三工場)
新工場を建設中2012 年から製造開始
ソロカバ市 (第二工場)
2010 年から油圧ショベルの製造を開始
グアルーリョス市
流通センター
ソロカバ市 (第一工場)
2001 年からバックホーローダーを製造
Auxter 社本社(サンパウロ市)
Auxter 社売上推移 単位100 万レアル
(2011 年データは見込2015 年データは計画)
Auxter 社の展示機械
(サンパウロ市内)
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John Deere
農業分野で大きなプレゼンスを誇っておりブラジル国内に 3 つの製造拠点を持っている
農業用収穫機では 2011 年にメーカー別トップの 1928 台を販売
農業用トラクターでは Masseu Ferguston 社Valtra 社New Holland 社に次ぐ 9869 台を販売
2011 年はブラジルの市場全体で農業機械の販売が 5程度減尐する中で John Deere は約 20増加さ
せている (2011 年 1 月~12 月の農業機械のメーカー別販売台数は CNH の項を参照)
John Deere グループでは農業機械分野においてブラジル市場を最重要市場の一つと位置付けており
過去 10 年にわたり 20 億ドルの投資を行っている
ブラジル国内ではこれまで建設機械の製造及び販売は行っていなかったが2011 年に二つの工場建
設を発表
第一の工場では日立建機と合弁で油圧ショベルを製造する
第二の工場は単独で出資ホイールローダーおよびバックホーローダーの製造を行う
両工場ともサンパウロ州インダイアツーバ市に建設する
2012 年から輸入販売をスタートさせ製造開始は 2013 年末からの計画となっている
1979 年 リオグランデドスル州オリゾンチーナ市の農機メーカーSchneider Logemann amp Ciaに
20の出資を通じブラジル市場に参入
1989 年 オリゾンチーナ市に第二工場建設
1996 年 John Deere ブランドのトラクターの製造を開始
出資比率を 40に引上げ社名を SLC-John Deere に変更
1999 年 ゴイアス州カタロン市にサトウキビ収穫機の製造工場建設
出資比率を更に引上げ経営権を掌握
2001 年 社名を John Deere Brasil に変更
2008 年 リオグランデドスル州モンテネグロ市にトラクター製造工場を建設
サンパウロ州カンピーナス市にラテンアメリカ市場へのパーツ物流センターを建設
リオグランデドスル州
ポルトアレグレ市
本社
南米市場の統括機能も併せ持っている
販売金融会社の Banco John Deere も同市に所在
リオグランデドスル州
オリゾンチーナ市
1989 年完成
穀物用コンバイン機と田植え機を製造
建屋面積123 万 m2
従業員数2000 人
ゴイアニア州
カタロン市
1999 年完成
サトウキビ収穫機を製造
敷地面積22 万 m2
従業員数400 人
2011 年以降従来輸入販売をしてきた噴霧器の現地製造のために
6000 万レアルを投資
リオグランデドスル州
モンテネグロ市
2008 年完成
農業用トラクターを製造
敷地面積96 万 m2建屋面積68 万 m2
投資金額25 憶ドル
従業員数715 人
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サンパウロ州
カンピーナス市
2008 年完成
南米市場向けの部品の流通センター
投資資金1800 万レアル
建屋面積4 万 m2
従業員数200 人
サンパウロ州
インダイアツーバ市
1)2011 年日立建機との合弁で油圧ショベルの製造工場の建設を発表
2)2011 年単独出資でホイールローダーおよびバックホーローダーの
製造工場の建設を発表
2013 年末から製造開始の予定
両工場建設に対する投資金額は 18 憶ドルうち 124 憶ドルを John
Deere が支出する
従業員数約 600 人
アルゼンチン 2011 年トラクターと農業用収穫機の製造を開始すると発表
投資金額1 憶ドル
主要な輸出先であるアルゼンチンがブラジルからの農業機械の輸入に
対する規制措置を設けたために 2011 年第一四半期は対前年同期比で
50減尐そのためアルゼンチン国内でトラクターと収穫機の製造
を開始するに至った
ポルトアレグレ市
本社および南米統括機能
販売金融会社
モンテネグロ市
工場完成2008 年
製造機種農業用トラクター
オリゾンチーナ市
工場完成1989 年
製造機種コンバインおよび田植え機
インダイアツーバ市
建設機械の製造工場を建設中
2013 年完成予定
カンピーナス市
流通センター
2008 年完成
カタロン市
工場完成1999 年
製造機種サトウキビ収穫機
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日立建機
2011 年 10 月米 John Deere 社と合弁での製造販売会社「ディア日立建機ブラジル」設立を発表
日立建機とディア社は1988 年にアメリカノースカロライナ州に製造販売を行う合弁会社のデ
ィア日立社(Deere-Hitachi Construction Machinery Corporation)を設立以来北中南米市場における提
携関係を持っている
投資計画概要
場所 サンパウロ州インダイアトゥーバ市
投資資金 約 63 億円
資本金 5000 万ドル
出資 日立建機 40
John Deere ブラジル社 40
ディア日立(米国) 20
敷地面積 20 万 m2
事業内容 中型油圧ショベルの製造販売(15t~40t 未満)
ミニショベル油圧ショベルの輸入販売(100t未満)
年間製造台数 約 2000 台
計画では初年度に 90 台程度5 年目に年間 1200 台程度を製造
Finame ファイナンスの対象にするため現地生産部品 60以上を使用する
従業員数 230-240 人
事業
スケジュール
2012 年 1 月工場建設着工
2012 年 4 月輸入完成車の販売開始
(ミニショベルと現地生産以外の油圧ショベル(100 トン未満))
2013 年 7 月現地生産開始(車体重量 15 トン~40 トンの中型油圧ショベル)
その他 日立建機が技術を供与し合弁会社が現地生産を行う
マーケティングは農機で現地に地盤を持つ Deere 社が担当する
Deere 社はブラジル国内に農機販売で約 200 の代理店門を有しており強固な農機販
売網を持っており建設機械の販売展開に活用する
2015 年の売上高目標は約 180 億円
取締役は日立および Deere 社の双方から4人ずつ派遣の予定
Kobelco
2011 年初頭から米国現法を通じ販売サービス体制を敷きブラジル国内の顧客への営業活動を行
っていた
港湾作業などで使われる吊上げ機械等の販売を行っている Rimac 社とブラジル国内のディストリビュ
ーター契約を締結
Rimac 社は新規の販売に携わるとともに既に国内で販売されていた Kobelco 社のクレーン約 20 機
のサービスサポートも行う
ブラジルでは 60 トンから 550 トンまでのクローラー式クレーンを中心に販売を行っていく
リオデジャネイロ州イタグアイ市で港湾基地を建設中のブラジル最大手ゼネコンの Odebrecht は
CK600 を 3 台CK2300 を 3 台(全てクローラークレーン)の購入を既に決めている
Odebrecht では購入したクレーン機を 3~4 年にわたって同港湾で使用する予定でありブラジルで
一般的なトラッククレーンではなく Kobelco 社のクローラー式クレーンを購入したとのこと
Rimac 社は港湾作業鉄鋼大手物流分野に顧客を持っており既存顧客への販売展開を進めるとと
もにこれまでに Kobelco が直接販売した 20 機のクレーンユーザーへのメンテナンスを通じ新規
の販売働き掛けを行っていく
(その他のユーザーは Tomeacute 社大手ゼネコンの Andrade Guiterrez 社風力発電プラント組立の
Transdata 社など)
スペアパーツの保管はサンパウロ市内の Rimac 社の倉庫で行う
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Komatsu
1973 年現地法人を設立
折しも 1968 年から 1973 年に掛けて「ブラジルの奇跡」と呼ばれる高度経済成長期を迎えており
GDP 成長率は年平均で 101実質工業生産成長率は年平均 129を記録
世界 4 位に成長したブラジルの自動車市場でメーカー別の販売トップを走っているイタリアのフィア
ットが進出したのもこの時期で多数の日本や欧米の多国籍企業がブラジルに進出する時代であった
Komatsu もサンパウロ州スザノ市で工場の建設をスタート1975 年に製造を開始した
Komatsu にとって海外初の製造拠点であった
また現在に至るまで Komatsu のスザノ工場はブラジルのみならず南米地域で唯一の日系建機メー
カーの製造拠点である
現在ブラジル国内には次の 3 つの現地法人をもっている
Komatsu do Brasil (KDB)
Komatsu Brasil International (KBI)
1975 年製造開始
スザノ工場で製造された機械 KBI を通じて国内で
の販売が行われる
海外への輸出およびブラジルで製造しない機種の
輸入は KDB が行っている
またKomatsu グループにおける D51 のブルド
ーザーの一極生産供給拠点の役割も果たしてい
る
1997 年には板尾鉄工所などと合弁でサンパウロ
州アルジャ市に「アトミックス工業(Atommix)」
を設立キャビンやタンク外装部品などを製
造製造原価の低減と品質の向上に寄与してい
る
なおアトミックス工業は 2008 年にコマツの
100出資に変更2011 年よりコマツ「アルジャ
工場」に呼称変更
社員約 1200 人
出向社員10 人
1998 年KDB のマーケティング部門を独立さ
せ新会社を設立
KDB が製造した機械を各地のディストリビュー
ターを通じブラジル国内での販売メンテナン
ス業務を行う
社員約 100 人
出向社員11 人
Komatsu Forest
1972 年前身の Implemater がブラジル現地法
人設立2004 年に買収現社名に変更
KDB が製造した機械を森林向けアタッチメント
の取り付けなどを行ってから国内での販売を行
っている
輸入森林機械の販売も行っている
出向社員なし
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コマツの中南米事業体制
地域別売上構成比(FY2011 年見通し)
主要市場であるブラジルを含めた中南米市場での売上は Komatsu グループの 12を占めている
(出所決算概要報告資料より抜粋)
中南米での売上高推移(外部顧客向け単位億円)
(出所決算概要報告資料より抜粋)
15
14
13
12
7
0 2 4 6 8 10 12 14 16
日本
中国
北米
中南米
欧州
608
664
479
392373 380
446
505
572
498
427
523 509 494
0
100
200
300
400
500
600
700
FY081Q 2Q 3Q 4Q FY091Q 2Q 3Q 4Q FY101Q 2Q 3Q 4Q FY111Q 2Q
コマツホールディングスサウスアメリカ
(サンチャゴ)
南部 5 ヵ国建設機械
中南米マイニング機械販売
コマツカミンズチリ (サンチャゴ)
チリ国内の建設鉱山機
械販売サービス代理店
コマツブラジル (スザノ工場)
油圧ショベルブルドーザホイールローダモータ
ーグレーダの生産販売
コマツブラジルインターナショナル (サンパウロ)
ブラジル国内での建設機械及び鉱山
機械の販売サービス代理店
コマツパナマ事務所
(パナマシティ)
中南米向け建設機械在
庫物流管理
コマツフォレスト (パラナ州ピニャイ市)
2004 年に買収
森林機械の販売
コマツブラジル (アルジャ工場)
1997 年合弁形態で設立
2008 年100子会社化
キャビンタンク外装パーツなどを製造
Pa-tu
コマツアメリカ(KAC)北部 LA Div
(米国イリノイ州) 北部中南米向け
建機在庫物流管理
KAC メキシコ事務所サービスサポート
センター(メキシコ モントレー) メキシコ建設機
械マーケティングサービスサポート
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スザーノ工場の概要
工場概要 1973 年 1 月にコマツにとり日本国外では初となる海外製造工場をサンパウロ州スザ
ノ市に建設
下記の四機種の製造を行っている
工場のあるスザノ市はサンパウロ市街地から約 55 キロの距離にある
日系ブラジル人の割合は現在も約 10もともと日系移民の多い町であり工場に
も日系ブラジル人が多くみられる日系ブラジル人の役員もいる
ただし若い世代の日系ブラジル人は日本語ができない層が増えておりポルトガ
ル語を社内公用語にしており社内会議などでは必要に応じ日本語-ポルトガル語
の通訳を使っている
スザノ市内には他に NSKミツトヨなどの日系企業も工場を持っている
出所httpwwwkomatsucombrptnossa_empresaphp
工場面積 敷地面積63 万 m2
建屋面積68 万 m2
製造機種
(写真出所
KDB 社 HP)
ブルドーザー 油圧ショベル ホイー13ローダー モーターグレーダ
14 トン(130HP)
19 トン(16813P)
13-16 トン
20-24 トン
35 トン
10 トン
14 トン
17 トン
18 トン
Finame
ファイナンス ブラジルで製造される機械の全てが Finame ファイナンスの対象となっており
60の国産部品の使用条件をクリアしている
(輸入機械は Finame ファイナンスの対象外)
ブルドーザー 1975年製造開始
油圧ショベル 1987年製造開始
モーターグレーダー 1990年製造開始
ホイールローダー 1991年製造開始
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販売網 11 のディストリビューターを通じブラジル国内全域で販売を行っている
販売体制
〈建設機械〉
スザノ工場で製造した機械は KBI にいったん販売しブラジル中に展開しているディ
ストリビューターを通じて販売
Odebrecht や Andrade Gutierrez といった大手ゼネコン等の大口顧客にはディストリ
ビューターを通さずに KBI が直接販売を行っている
〈鉱山機械〉
鉱山向け機械の製造はしていない
Vale 等の大手鉱山会社には日本あるいは米国ドイツから輸入し販売を行ってい
る
〈森林機械〉
KDB が製造した機械を KBI 経由で Komatsu Forest が購入森林機械向けの改造や
アタッチメントの取り付けを行ったうえで販売している
森林機械に関してはディストリビューターを通さずに Komatsu Forest が販売を行っ
ておりKDB の代理店機能をもっている
アルジャ工場内風景
Komatsu の海外工場としては数尐ない自社工場内に
鋳造施設を持った工場でありピボットシャフトやア
イドラなども自社工場内で加工生産している
ただし油圧機器やトランスミッションなどのハイ
エンドの基幹部品は製品の品質保持の観点からグル
ープ企業からの調達の方針を維持している
なおブラジル国内で鋳造施設を自社工場内に持っ
ている建機メーカーは Komatsu と Liebherr のみ
写真KDB 提供
① Bauko(SPRJES)
② DCML(MG)
③ Mason Equipamentos(MG)
④ Alvict Ozores Nogueira(GOTO)
⑤ Vianmaq Equipamentos(PR)
⑥ Mantomac(SCRS)
⑦ Dymak Maacutequinas(MTMS)
⑧ Guaporeacute(RO)FW Maacutequinas(BAPB)
⑨ Cummins Diesel(CE)
⑩ Motobel Motores(MAPA)
⑪ DCML(PA) スザノ工場
アルジャ工場
コマツブラジルインターナショナル
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アルジャ工場での製造車写真
LBX
2011 年 11 月新型油圧ショベル P130-8 を発売
写真はスザーノ工場内での発表式典風景
出所httpwwwkomatsucombrptnoticiaphpid=779
ディーラー募集広告
建設機械業界誌 MampT に掲
載
(2011 年 7 月号)
2010 年 5 月に住友建機が完全子会社化した米国の建設機械の販売会社
2011 年 5 月ブラジルに現地法人 LBX do Brasil の設立登記を行った
2012 年 2 月の業界誌の報道によるとサンパウロ州ソロカバ市に流通セン
ター管理販売マーケティング技術サポートトレーニングセン
ターを兼ね備えた事務所を開設した
2012 年前半に油圧ショベルマテリアルハンドリング機森林機械破
砕機の輸入販売を開始する
当初は Tauron Maacutequinas 社(南部地域)Best Maacutequinas 社(南東部および
中西部地域)Tecnoloc 社(ミナスジェラエス州)を通じた販売を行い年
内にブラジル全域にディストリビューター網を展開していく計画
2015 年に約 500 台の販売を計画しており将来的にはラテンアメリカ
諸国への展開も検討している
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住友建機
米州大陸では建設機械農業機械大手の米 CNH グローバルの Case のネットワークと1998 年に
Case と折半出資でケンタッキー州に設立した建機販売会社 LBX 社のネットワークを通じて油圧ショ
ベル機の販売を行ってきていた
2010 年 5 月に CNH の持ち分を買い取り住友建機の 100完全子会社となった LBX 社が 2011 年 5 月
ブラジル現地法人 LBX do Brasil を設立した
2011 年 1 月の新聞報道等によると 2011 年度中にブラジル国内での工場建設を含めて参入方法を決定
する予定となっている
Liebherr Brasil
ブラジル市場には 1974 年に参入
サンパウロ州グアラチンゲタ市の工場で油圧ショベル他を製造
他に航空機向けの部品製造工場がサンパウロ州サンジョゼドスカンポス市にある
Liebherr Brasil Liebherr Aerospace Brasil
設立 1974 年 2005 年
所在地 サンパウロ州グアラチンゲタ市(同敷地内)
従業員数 1299 人 25 人
敷地面積 95 万 m2 39 万 m2
建屋面積 57 万 m2 7400m2
事業内容
建設機械の製造
油圧ショベル機
(クローラ式ホイール式)
ホイールローダー
コンクリートミキサー車
クレーン機
ブルドーザーの製造を検討中
航空機部品製造
1999 年ブラジルの航空機製造メーカー
Embraer とサンパウロ州サンジョゼドスカンポス
市に合弁会社 40出資し ELEB 社を設立
(2008 年に Embraer100子会社に変更)
()2011 年 7 月火災により Liebherr Aerospace
の工場施設が全焼
7000 万レアルを投じ復旧工事を行うとしてい
るが詳細は不明
販売拠点網
自社直営の販売拠点をサンパウロ州およびミナスジェラエス州にもっている
サッカーワールドカップの開幕試合が行われる
サンパウロ市イタケロンスタジアム建設工事に使
用される Liebherr 社クレーン
(2012 年 1 月撮影)
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写真出所
wwwliebherrcombr
LiuGong
2005 年ラテンアメリカ地域への輸出をスタート
2008 年ブラジルで油圧ショベルの販売を開始
2009 年ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市に現地法人 Liugong Latin America を設立
南米地域の統括拠点も兼ねておりブラジルの他にアルゼンチンチリペルーコロンビアメキ
シコ更に商売規模はまだ小さいがエクアドルボリビアベネズエラコスタリカも管轄ラテン
アメリカ市場の 13 カ国で 17 のディストリビューター網を展開している
ブラジル国内では BH Maacutequinas 社Soma Tratores 社Conterracircnea 社を通じホイールローダー油
圧ショベルバックホーローダーコンパクトローラーモーターグレーダーの輸入販売を行ってい
る
販売台数は 2008 年~2010 年に掛けては毎年 50のペースで増加
主力のホイールローダーの輸入は 2007 年に始まり初年度の販売台数は 20 台のみであったが2010
年までに既に市場の 7の販売シェアを獲得している
売上高では 2010 年の 4600 万レアルに対し 2011 年は 5000 万レアルを見込んでいる
ラテンアメリカ市場では 2010 年に 1000 台以上を販売2009 年対比で 95の伸びを記録
2011 年も 1 月~11 月にホイールローダーを 600 台以上油圧ショベル機を 200 台以上販売
コンパクトローラーモーターグレーダー小型ローダーバックホーローダーブルドーザーフ
ォークリフトを合わせると 2011 年は 1500 台以上の販売と 1 憶ドルの売上を見込んでいる
ラ米市場では今後 5 年間に亘り年間 30の成長を予測している
好調な販売の伸びの要因として Liugong 社では次の点を挙げている
サンパウロ州のグアルーリョス市にスペアパーツの流通センターを建設車台やトランスミッ
ションシステムエンジンを含む在庫を国内に置くことで販売およびメンテナンスのサービス
レベルが向上
自社営業部門およびディストリビューターのトレーニングを行った
ディストリビューターに対する融資制度をスタートさせた
民間の DLL 銀行と提携しユーザーに対する優遇ファイナンス制度をスタートさせた
(月利で 130年利換算で 1682011 年 11 月時点)
従来販売拠点のないブラジル北東部地域に販売網を展開した
市場のニーズに合わせラテンアメリカ独自仕様のモデルを開発した
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ラテンアメリカ市場には現在まで輸入販売形態を続けているが今後も堅調な販売が見込まれること
中国からの輸入販売に伴う距離と時間のハンディキャップをカバーすること高い関税率を避けるこ
とを目的に南米のいずれかの国に製造拠点の設立を検討している
2012 年初頭には決定する意向
ラテンアメリカ地域においては市場規模が大きく現地製造に移行することで Finame ファイナンス
制度の利用が可能になり営業面でのメリットが大きいことからブラジルが最有力候補に挙げられて
いる
工場建設となった場合の投資金額は約 2 憶ドル
実現すれば 2009 年に完成したインド工場に次いで中国国外では二番目の海外製造拠点となる
インド工場は国内市場向けの製造拠点だがブラジルでは国内市場での販売だけでなくずラテンアメ
リカ諸国への輸出も行う
工場建設が具体化するまでは南米市場での販売及びサービス網の拡大に力を入れている
2011 年にはサンパウロ州グアルーリョス市にパーツの流通センターをオープンさせラテンアメリ
カ市場全域への物流センター機能を整備した
販売拠点網
BH Maacutequinas Soma Tratores
ブラジル国内 11 州におけるディストリビューター
2008 年から LiuGong 社の正規ディストリビューターとなる
2008 年は 500 台の販売2009 年は金融危機の影響もあったが前年
同数の 500 台を販売
2011 年は対前年で 40の売上増加の見込み
本社は LiuGong と同じくミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市
同州が鉄鉱石産出の中心地域であることから販売台数の 35-40は
鉱山機械が占めている
従業員数は約 210 人
ブラジル南東部のサンパウロ
州とパラナ州におけるディス
トリビューター
ホイールローダーショベル
機コンパクトローラーを中
心に販売
Soma Tratores
BH Maacutequinas
ベロオリゾンテ市 LiuGong Latin America
グアルーリョス市
パーツ物流センター
Conterracircnea
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Lonking
2010 年機械設備関連の輸入商社の Megga グループと提携し建設機械の販売会社 Meggadig 社を
サンパウロ州カブレウーバ市に設立した
同年 6 月油圧ショベルホイールローダーコンパクトローラーの販売を開始
同年 12 月までに 140 台を販売
2011 年は約 800 台~1000 台の販売を見込んでいる
10 年後には 10 憶ドルの販売目標を掲げている
ブラジル市場への参入から間もないが既にペルナンブコ州レシーフェ市リオデジャネイロ市パラ
ナ州クリチーバ市ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市エスピリットサントス州ビトリア市バ
イーア州サルバドール市セアラ州フォルタレーザ市リオグランデドノルテ州ナタール市等に支店
を開設販売網拡充に力を入れている
ビトリア市ナタール市ジョアンペソーア市には物流センターも建設している
サービス体制は全国各地の Megga グループのネットワークを活用する
Meggadig 社販売拠点網
Manitowoc
ブラジル市場へは約 20 年前に参入
米国から輸入する不整地用クレーンと中国から輸入する現場作業用クレーンの販売を行っている
2006 年からブラジル国内に製造工場の建設を検討してきたが金融危機の発生により計画を延期
2011 年 1 月にブラジル南部のリオグランデドスル州パッソフンド市に可動式油圧クレーンの製造工
場建設を発表
営業およびサービス事務所は引き続きサンパウロに置く
新工場概要 2012 年中頃に製造開始の予定
初期段階では輸入部品の組立製造からスタート
4 年以内に国産部品の使用率を 60まで高めていきFiname ファイナンスの適用
対象としていく計画
国内での製造に移行することで最大 30まで価格低下が可能とみている
敷地面積 28 万 m2
投資金額 7000 万レアル (ブラジル国立経済社会開発銀行BNDES の融資を利用)
製造機種 初期段階では不整地用クレーン(40~80 トン)と現場作業用クレーン(80~120 トン)
の製造からスタート
2013 年~2014 年に掛けてテレスコピックタイプのトラッククレーンの製造を開始
する計画
カブレウーバ市
Meggadig 社を設立
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製造能力 年間 350 台ただし最大 700 台まで拡大の可能性あり
販売計画 2012 年の売上は 4 憶レアル2016 年には 27 憶レアルまで拡大を見込んでいる
2015 年まで毎年 20工場を建設するブラジル南部地域では毎年 40の成長見通
しを立てている
75はブラジル国内市場向け25はラテンアメリカ諸国への輸出を計画
従業員数 直接雇用は 80 人からのスタート4 年間で 340 人まで増員していく計画
Sany
2007 年から輸入販売をスタート
サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に油圧ショベル及びクレーン機の組立工場がある
同じくサンパウロ州ジャカレイ市で新工場の建設を行っており2013 年に完成の予定
2007 年 輸入販売を開始
2011 年
サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に工場建設
1 月中国から輸入した CK 部品から油圧ショベル(20 トン)の組立製造を開始
5 月トラッククレーン車(55 トンおよび 75 トン)の組立製造を開始
11 月コンクリートポンプの組立製造を開始
サンパウロ州オザスコ市に物流倉庫を建設
サンパウロ州ジャカレイ市に新工場を建設中
2013 年製造開始の予定
場所 サンパウロ州
サンジョゼドスカンポス市
サンパウロ州ジャカレイ市
(サンジョゼドスカンポス市から約 20 キロ)
完成 2011 年 1 月 建設中(2013 年に完成予定)
製造機種 油圧ショベルクローラ式およびホイールクレーン機
他にコンパクトローラーやモーターグレーダー等の輸入販売を行っている
年間製造能力 油圧ショベル500 台
クレーン機365 台
油圧ショベル1000 台
クレーン機500 台 (2013 年計画)
投資金額 2 億ドル
工場面積 建屋面積1 万 m2 敷地面積56 万 m2
従業員数 2011 年 8 月現在 378 人 2013 年に二工場合わせ約 1000 人
サンジョゼドスカンポス工場では中国から輸入する CKD 部品による組立製造を行っておりFiname
ファイナンスの対象になっていない
建設中のジャカレイ工場では 60以上の国産部品を使用し Finame ファイナンスの対象となる機械
を製造していく予定またサンジョゼドスカンポス工場の製造ラインを徐々にジャカレイ工場に
移管し集約していく計画
バッハフンド市
工場建設中
削除する
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ジャカレイ工場は中国以外では米国ドイツインドに次ぐ海外 4 番目の製造拠点
新工場の操業後は顧客への引渡期間を短縮するとともにFiname ファイナンスの条件をクリアさせ
営業に拍車を掛ける狙いがある
またジャカレイ工場が完成する 2013 年までに自前の販売金融会社の設立を検討しており国内で
製造する機械には Finame ファイナンスを輸入機械には優遇金利の一般ファイナンスを提供してい
く計画を立てている
(右画像サンパウロ州イミグランテス街道沿いに展示される SANY 社製品)
販売拠点網
SDLG (Shandong Lingong Construction Machinery)
2007 年にホイールローダーの輸入販売を開始
2010 年には約 600 台を販売しホイールローダーの市場シェアの約 10を獲得している
約 30 の中国メーカーがブラジル向けにホイールローダーを輸出しているが全体の約 26を SDLG
が輸出している
2009 年から 2010 年に掛けてラテンアメリカ全体で 1000 万ドルを投じブラジルアルゼンチン
チリウルグアイペルーエクアドルコロンビアおよびその他ラテンアメリカ諸国に販売網を整
備2012 年までにメキシコパナマエクアドル市場への参入も計画している
これまでラテンアメリカ市場ではホイールローダー(Simple Tech タイプ)のみの販売を行ってきたが
2012 年からショベル機小型ローダーロードローダーの輸入販売もスタートさせる
15 51 255
500
2000
-
500
1000
1500
2000
2500
2009年 2010年 2011年 2012年 2014年
売上高推移(R$million)
サンジョゼドスカンポス市
本社および組立工場
ジャカレイ市
工場建設中(2013 年完成予定)
オザスコ市
物流倉庫
売上高推移 (単位100 万レアル 2011 年以降は計画数字)
データ出所各種報道記事から J2B Consulting が編集
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ブラジルを筆頭にラテンアメリカ市場での販売台数は順調に増加しているが製造工場の建設は考え
ておらずこれまでと同じく中国からの輸入販売を継続していく意向
販売拠点網
Shantui
2008 年にブラジルへの輸入販売を開始
ブルドーザーホイールローダー油圧ショベルモーターグレーダーコンパクトローラーの輸入
販売を行っている
ディストリビューターの BMC(Brasil Maquinas)社()を通じ 2010 年は約 150 台を販売
ブルドーザーは市場全体の 10の約 100 台を販売
Shantui 社はラテンアメリカ市場をロシアおよびアフリカに次ぐ重要市場と位置付けており特にブ
ラジルにおいては現地製造を含む長期的な戦略を練っている
() Brasil Maquinas 社は Hyundai と合弁で工場を建設するがHyundai 以外にも XCMG や Zoomlion
の機械の販売も行っている
Sunward
2010 年にブラジル資本の SHC グループと提携しブラジル市場への輸入販売を行っている
販売機種 建設機械
(油圧ショベル機小型ショベル機小型ローダーテレスコピックハンドラー)
鉱山機械(アースドリル)とフォークリフト
本社 サンパウロ市
物流センター サンパウロ州バルエリ市
支店 ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市
2014 年までに 20 支店を開設する計画
Tracbraz 社販売地域
ブラジル国内の SDLG 機械の
50を販売
2011 年は 280 台を販売売上は
5200 万レアルで対前年約 50の
増加を見込む
ブラジル国内の販売は Tracbraz 社
Alpha Maacutequinas(北部地域)
Solunor(北東部地域)Diferencial
Maacutequinas(南部地域)などのディストリ
ビューターが行っている
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TADANO
ラテンアメリカ市場ではタダノアメリカおよび各地域の販売代理店を通じた販売サービスを行っ
ている
ブラジルでは 1978 年にサンパウロ市に設立された地元資本の販売代理店 TDB do Brasil を通じクレー
ン等の建設機械の販売メンテナンスを行っていた
Tadano では長期目標として「LE(Lifting Equipment)分野世界 No1」を掲げておりブラジルを含む
BRICs 諸国を戦略市場と位置付けている
Tadano ではインフラ面を中心とした建設投資が活発化している中南米市場でのクレーン需要が今後
4~5 年で現在の 3 倍以上の年 1000 台に拡大するとみておりそのため2010 年 11 月サンパウ
ロ州イトゥ市にクレーンの製造販売メンテナンスサービスを手掛ける会社を販売代理店の TDB
do Brasil と合弁で設立すると発表
合弁会社ではクレーン完成車の輸入販売サービスにとどまらず日本や中国から輸入する半完成
品(クレーン上部)を Volvo 社が現地で製造するトラックに架装し完成車の組立製造も行う
合弁会社の概要
所在地 サンパウロ州イトゥ市
資本金 590 万ドル(約4億 7000 万円)
出資 タダノ51出資
TDB 社および同社社長カンポス氏49
役員構成 合弁会社の社長には TDB 社のカンポス氏が就任
取締役は 3 名うち 2 名は Tadano から選任
事業内容 建設用クレーン等の製造販売サービスなど
日本中国からクレーン上部(半完成品)を輸入し現地トラックに架装
タダノグループ製品の輸入販売サービス
クレーン部品の一部製造
販売計画 TDB 社の 2009 年の売上高 5570 万レアル(約 278 憶円)
2013 年に 4600 万ドル(約 37 億円) の売上を計画
2015 年にブラジルで約 600 台中南米全体で約 1000 台のクレーンの受注を計
画同年までに中南米市場での販売シェアを現在の 2 倍の 20に伸ばす
ブラジルで組立製造するトラックク
レーン
クレーン部分は日本中国から輸
入トラック部分はブラジル Volvo
社の製造
日本から輸入しているオールテレー
ンクレーン 日本から輸入する中古クレーン
ブラジルでは一般に中古機械の輸
入は厳しく規制されているが類
似製品がない機械に関しては「国
産無存在証明書」を取得すること
で輸入が認められる
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なおトラッククレーンに対する輸入関税はこれまで免税扱いが取られていたが類似製品を製造す
る国内メーカー保護の観点から 2011 年に輸入関税が 35に引き上げとなったこの輸入関税引き上
げにより輸入クレーンの価格競争力が弱まってきておりブラジルでの組立製造の重要性が従来以上
に高まってきている
また国産部品の使用率 60をクリアーすることで Finame ファイナンスの対象とすることも視野に
入れており部品の現地調達を進めていく考えも持っている
Terex Latin America
1999 年にブラジルに進出した米国の高所作業機メーカーの Genie Industries 社を 2002 年に Terex グ
ループが買収2004 年に Terex Latin America を設立した
ブラジル南部のリオグランデドスル州カショエイリーニャ市で道路建設機械の製造を開始
国内市場の約 4 割の販売シェアを持っているがカショエイリーニャ工場は将来の拡張スペースが不足
していたため2011 年 6 月に同州グアイーバ市に道路建設機械とアスファルト製造機の製造工場を
建設することになった
高所作業機の販売でもブラジル国内で約 4 割の販売シェアを持っている
2007 年にブラジルの労働安全衛生法(NR18)が建設作業現場における高所作業に対する安全規制を定
め高所作業に使用可能な機械の基準を定めたがTerex では同法令への対応をいち早く進めたことが
販売台数の増加に寄与
ブラジル国内での売上は数年前までラテンアメリカ地域の 50程度を占めていたがこの数年ブラ
ジル国内市場が他のラテンアメリカ地域を上回る伸びを見せており 70-80を占めるに至っている
グアイーバ工場概要
事業スケジュール 2011 年 6 月工場建設開始
2012 年第 2 四半期に完成予定
投資金額 2010 年から 5 年間で 15 憶レアル
敷地面積 50 万 m2(カショエイリーニャ工場は 35 万 m2)
製造機種 カショエイリーニャ工場で製造している機種から製造を開始する
徐々にカショエイリーニャ工場の製造ラインをグアイーバ工場に移管集約
将来的にバックホーローダースキッドステアローダー照明灯クレーン
鉱山用プラットフォームなども製造する予定
製造能力 カショエイリーニャ工場では現在年間 200 台~250 台の製造を行っている
が2 倍の 400 台~500 台の製造を予定
国産部品比率 40程度からのスタートになるがFiname ファイナンスの条件である 60ま
で徐々に引上げていく
従業員数 現工場の従業員数は約 250 人だが新工場では 650 人まで増員していく計画
33 29
35 35
50
-
10
20
30
40
50
60
2007年 2008年 2009年 2010年 2011年
売上高(憶ドル)
サンパウロ州バルエリ市
Terex 本社
売上高推移(単位憶ドル 2011 年は見込み
データ出所各種報道記事より J2B Consulting 編集
)
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販売拠点網
Volvo Construction Equipment Latin America
Clark Michigan の名前で 1975 年サンパウロ州のペデルネイラス工場において製造が開始
現在までペデルネイラス工場は南米唯一の製造拠点
本社はパラナ州クリチーバ市
1975 年 Clark Michigan ブランドでサンパウロ州ペデルネイラス市にて製造開始
当初はローダーとフォークリフトの製造からスタート
1987 年 Volvo 社Michigan 社Euclid 社の合併によりブラジル現法の社名を VME Brasil
Equipamentos に変更
1993 年 オフロードアーティキュレート式トラックの製造開始
1995 年 ボルボが経営権を掌握し社名を Volvo Construction Equipment に変更
2000 年 モーターグレーダーの製造開始
2006 年 油圧ショベル機の組立製造開始
2007 年 小型ショベル機の組立製造開始
2009 年 コンパクトローラーの製造開始
2011 年 油圧ショベル機の国内製造開始(14 トン21 トン24 トン)
ペデルネイラス工場概要
工場面積 敷地面積43 万 m2
建屋面積42 万 m2
製造機種 ホイールローダーモーターグレーダー小型ショベルコンパクトローラーア
ーティキュレート式トラック油圧ショベルの製造を行っている
小型ショベル及びモーターグレーダーは世界中でペデルネイラス工場のみで製造し
ている
世界の製造供給体制によりラテンアメリカ地域への輸出供給はブラジルから行って
いる米国にはアーティキュレート式トラックと小型ローダーをアジアヨーロ
ッパにはモーターグレーダーを輸出している
2007 年にブラジルの建設機械メーカーとして初めて小型ローダーの製造を開始し
たが米国工場への製造移管に伴い 2011 年にブラジルでの製造を停止した
製造能力 約 4000 台
従業員数 約 700 人
販売拠点 ブラジル国内に 37 販売拠点ラテンアメリカ全体で 82 拠点
カショエイリーリャ市
現工場
グアイーバ市
新工場
バルエリ市
本社
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投資概要 投資時期2011 年
投資金額1000 万ドル
12 万 m2 を増床油圧ショベルの製造ラインを新たに建設
従来は Volvo の韓国工場から輸入した部品からの組立を行っていたがアームブ
ーム車台などを含め 60以上の部品を国内で調達し 14 トン20 トン24 トン
のショベル機の国内製造を開始させた
組立製造から国内製造へ切替ることで Finame ファイナンスの利用が可能となっ
た
Volvo グループでは売上の 50はブラジル中国インドロシアで構成する BRICS 諸国で上げて
おりBRICS 各地域の建設機械市場でトップ 3 に入る戦略を立てている
ブラジルでは CNHキャタピラーコマツに次ぐ 4 番手に位置しているが油圧ショベル機を従来
の組立製造から Finame ファイナンスの対象となる現地製造に切換えたのはその一環
2008 年は 9 月に発生した金融危機以降売上ペースが鈍化したが通年では過去最高の売上高となっ
た
2009 年は米国の景気後退の煽りを受け輸出が大きく落ち込むものの国別の販売台数ではブラジル
は中国韓国に次いで 3 番目の市場に成長ラテンアメリカ地域全体の販売は米国を追い越した
2010 年のラテンアメリカ地域全体の販売台数は 4228 台うち 3202 台(75)をブラジル国内で販売
ブラジル国内での販売は対前年 57増加ラテンアメリカ諸国向け輸出も 53増加
なお以前はペデルネイラス工場で製造する機械の約 50が輸出に向けられていたがブラジル国
内の需要増大から現在では全体の 70~80が国内で販売されている
58 88 100
520
373
631700
0
100
200
300
400
500
600
700
800
1998年 2000年 2004年 2008年 2009年 2010年 2011年
ラテンアメリカ地域の売上高推移(R$million)
3202
306
154
147
124
295
0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500
ブラジル
チリ
アルゼンチン
コロンビア
メキシコ
その他
2010年のラテンアメリカ地域の国別売上台数
ラテンアメリカ地域の売上推移(単位100 万レアル 2011 年データは見込値)
ラテンアメリカ地域の国別売上台数(2010年 単位台)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
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販売拠点網
バックホーローダー
ホイールローダー
小型ローダー
油圧ショベル
アーティキュレート式トラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
森林機械
7632
31371884
12379
1411
26443
9208
37252012
16659
1675
33279
0
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
欧州 北米 南米 アジア その他 合計
Tracbel Entreposto Comercial Linck
Motiva Maacutequinas
Tecnoeste Maacutequinas
Dinacircmica Equipamentos
グループ全体の
6-7の売上高
ペデルネイラス工場
メインディーラーの Tracbel 社は
Volvo の建機の他に Tigarcat 社
(森林機械)Clark(フォークリフ
ト)Masseiy Ferguson(農業用ト
ラクター収穫機作付機)
Michelin(工業用タイヤ)の販売も
行っている
2010 年2011 年上期の地域別売上高比較 ( 単位100 万スウェーデンクローナ SEK)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
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XCMG (Xuzhou Construction Machinery Group)
2004 年ブラジルへの輸入販売がスタート
2007 年下記の 3 ディストリビューターを通じブラジルへ本格参入
Ecircxito 社 ブラジル北東部パライーバ州
BMC 社 サンパウロ
GTM 社 サンパウロ
2011 年末までに国内の販売拠点数を 30 まで増やす計画を立てている
販売の主力は 20 トン~90 トンクラスのトラッククレーンだがコンパクトローラー油圧ショベル
ホイールローダーモーターグレーダーなどの販売も進めていく
XCMG では各ディストリビューターとそれぞれ個別に製造拠点の建設を進めている
またサンパウロ州内に 2 か所ブラジル東北部のペルナンブーコ州レシーフェ市に 1 か所物流セ
ンターを建設する計画を立てている
現在は輸入販売を通じ年間 2 憶ドルの売上を挙げているが現地製造がスタートする 2013 年には売
上を 5 億ドルに翌 2014 年には 10 億ドルに増やす計画
1Ecircxito 社
油圧ショベルバックホーローダーブルドーザーテレスコピック式マニピュレーターのブラジ
ル全域の独占販売権とクレーン機についてはブラジル北部北東部地域の販売権を持っている
販売台数 2009 年約 200 台
2010 年約 300 台
2011 年約 350 台
売上高 2010 年約 15 憶レアル
投資概要 2011 年合弁でホイールローダーの組立工場とスペアパーツの流通センターの建
設を開始
2013 年 1 月から製造開始の予定
建設地 ペルナンブーコ州スアペ市
投資金額 2500 万ドル
資金は Ecircxito 社が負担しXCMG 社は技術面での支援を行う
将来的には XCMG 社からの出資も検討されている
製造機種 バックホーローダーローダー油圧ショベル
製造台数 それぞれ月に 80 台年間で合わせて約 2800 台の組立を行う
製造台数は順次増やしていく予定
その他 工場完成後はこれまで中国からの輸出の場合で約 3 カ月掛かっていた顧客への引渡
期間を 15 日程度まで短縮が可能とみている
2BMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)社
各地域で提携しているブラジル全国のディーラーを通じ次の建設機メーカーの機械の販売を行って
いる
Shantuiブルドーザー
Hyundai小型ローダー油圧ショベルホイールローダー
XCMGモーターグレーダーコンパクトローラー
Zoomlionコンクリートミキサー車他
投資概要 XCMG 社と合弁でモーターグレーダーとコンパクトローラーの組立工場の建設に関
する協定を 2010 年に取り交わした
エスピリットサントス州の流通倉庫を 1000 万レアル掛けて改修し一部組立作業
をスタートさせている
建設地 未定
投資金額 初期投資が 1500 万ドル追加投資が 1000 万ドル
本格的な製造工場が建設する場合には更に 2 憶ドルの投資の可能性あり
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出資比率 BMC80
XCMG20
製造機種
製造台数
モーターグレーダー400 台年
コンパクトローラー400 台年
売上見込 16 憶レアル年
3GTM 社
サンパウロに拠点を置き 2007 年からクレーン機(20 トン~90 トン)の販売を行っている
吊り上げ荷重 100 トンまでのクレーンは 2010 年にブラジル国内で 800 台以上が発売されているが
そのうち 80が中国から輸入されたものでありXCMG が最大の輸出を行っている
GTM 社ではインフラ石油天然ガスを中心に今後 5 年間に 5000 億ドル程度のビジネスが建設重
機械市場にあると考えており2015 年単年で約 1000 台のクレーン機がブラジルに輸入されその
うち 80が中国から輸入されるとみている
また GTM 社では 2014 年のワールドカップと 2016 年のオリンピック海底油田開発を控えた今後 5
年間にわたりクレーン機市場は毎年 20のペースで成長すると予測している
販売台数 2009 年90 台
2010 年250~300 台
投資
スケジュール
2011 年 5 月合弁での工場建設を発表
2011 年 12 月建設スタート
2012 年中国から部品を輸入し組立製造からスタート
2013 年国産部品による現地製造へ切り替えていく計画
製品の一部はラテンアメリカ諸国及びアフリカ諸国への輸出していく
建設地 ミナスジェライス州ポウゾアレグレ市
投資金額 2 憶ドル
敷地面積 80 万 m2
製造機種 トラッククレーンコンパクトローラーモーターグレーダー油圧ショベルホ
イールローダー
製造台数 年間 5000 台
2014 年には 26000 台の製造5 億ドルの売上を計画
直接雇用 600 人
その他 2010 年に国内メーカー保護の観点からトラッククレーンに対する輸入関税が 0か
ら 35に引き上げになったことが工場建設に至った背景の一つに挙げられる
XCMG 社としては自社で輸入しているクレーン機はオールテレーンクレーンである
のに対し国内メーカーはトラックの車台に積載させるクレーンを製造しており吊
り上げ荷重も 50 トンまでで機種が違うため課税措置に対する抗議を行ってい
る
ただしブラジル通関時の製品価格には国内機種と比べ 50の差がありまだ価
格競争力があるとしている
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販売拠点網
XGMA
2010 年からブラジル市場での輸入販売が開始
油圧ショベル機ホイールローダーバックホーローダーモーターグレーダーロードローラー
ブルドーザー小型ローダーフォークリフトなど合計で年間 500 台の販売を計画している
販売は JM Maacutequinas 社Tractorbel 社Makbrazil 社West Maq 社AMG Maacutequinas 社の 5 社が行
っている
販売拠点網
ミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市
GTM 社と新工場の建設中
エスピリットサントス州
BMC 社と組立工場の建設を予定
(場所は正式発表されていない)
Ecircxito 社傘下の販売ディーラー
(16 社12 州) BMC 社傘下の販売ディーラー
(25 社11 州)
JM Maacutequinas
Tractorbel
MakBrazil
West Maq
AMG Maacutequinas
ペルナンブーコ州スアペ市
Ecircxito 社と新工場の建設中
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Yanmar South Ameacuterica
1957 年にサンパウロ市に現地法人を設立ディーゼルエンジンの輸入販売をスタート
2009 年に建設機械(小型ショベル小型ローダー等)の販売をスタート2010 年後半から本格的に販
売をスタートさせた全て日本からの輸入販売
農業機械(トラクター等)発電機などの販売も行っている
1957 年 サンパウロ市に Yanmar Diesel do Brasil 設立ディーゼルエンジンの輸入販売を開始
1960 年 サンパウロ州インダイアツーバ市にディーゼルエンジンの製造工場を建設
社名を Yanmar Diesel Motores do Brasil に変更
1970 年 社名を Yanmar do Brasil に変更
1980 年代 農業用トラクターの製造を開始
2001 年 農業機械部門の分離を行い Agritech 社に委譲
Yanmar do Brasil はディーゼルエンジンの製造および輸入販売に特化
2007 年 Yanmar South America に社名変更し組織改革を行いブラジル現法がラテンアメリ
カ全域を管轄することになった
2008 年 農業用噴霧器および高圧ポンプの製造を開始
2009 年 小型油圧ショベルバックホーローダー小型ローダーの販売開始
現工場風景
(出所wwwyanmarcombrempresaphp)
販売機種
写真出所wwwyanmarcombr
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販売拠点網 建設機械の販売ディーラーはアマゾナス州パラ州サンパウロ州サンタカリーナ
州に展開農業機械の販売ディーラーはブラジル中の全ての州に展開している
Yuchai
2010 年販売現地法人をサンパウロ市に設立
油圧ショベルアースドリルモーターグレーダーロードローラーホイールローダー等の輸入
販売技術サポートを行っている
サッカーワールドカップが行われる 2014 年までにブラジルで油圧ショベルの製造を検討している
Yutong
ホイールローダーとバックホーローダーを中心に輸入販売を行っている
2010 年のラテンアメリカ市場の売上は約 5000 万レアル
2011 年には鉱山開発用オフハイウェイトラックの発売を計画2011 年の売上は対前年で 20の増加
の見通し
今後 2 年~4 年の間にブラジル国内に製造拠点の建設を検討している
計画が実現となった場合の投資金額は約 1 憶レアル
販売拠点網
Marcomaq Tractor 社
Mundial Tractor 社
Lincetractor 社
Keeping Peccedilas para Tratores 社
Soler Peccedilas e Equipamenos 社
マナウス市
LVM da Amazonia 社
サンパウロ市
Robemar 社
シャペコ市
Sermaq Equipamentos 社
スマレ市
Sermaq Equipamentos 社
コケイロアナニンデウア市
LVM da Amazonia 社
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Zoomlion
2010 年から下記のディストリビューターを通じブラジル市場への輸入販売を行っている
Bramax 社 Brasif Maacutequinas 社 BMC 社
(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)
ブルドーザー
油圧ショベル
トラッククレーン コンクリートミキサー車
Terex 社のクレーンも販売して
いるがZoomlion 社製品が値
段が安いため多く売れてい
る
合弁で工場の建設を検討している
計画実現の場合投資金額は 2 憶ドルBMC
が 30出資する
コンクリートミキサーを年間 1000 台コンク
リートポンプを 150 台製造の見込み
販売拠点網
Bramax 社
ブルドーザー油圧ショベル
Brasif 社
トラッククレーン
BMC 社
コンクリートミキサー車
BMC 社は Zoomlion 社と合弁でコンクリ
ートミキサー製造工場の建設の交渉をし
ておりサンパウロ州リオ州等で土地
の選考をしている
実現する場合の投資金額は 2 憶ドル
BMC 社は 30の資本参加する模様
年間 1000 台のコンクリートミキサー
車150 台のコンクリートポンプを製造
する計画
中古建設機械ディーラーMRT社の展示機械(サンパウロ市)
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16主な建設機械企業と会社 HP
Bobcat httpwwwbobcatcom
Case Construciton wwwcasececom
Caterpillar wwwcaterpillarcombr
Doosan wwwdoosaninfracorecombr
Foton wwwbramaxcombr (Bramax 社)
Hyundai wwwbrasilmaquinasindbr (BMCBrasil Maacutequinas Construccedilotildees 社)
JCB wwwjcbcom
John Deere wwwdeerecombr
Komatsu wwwkomatsucombr
Liebherr wwwliebherrcombr
Liugong wwwsomatratorescombrliugong (Soma Tratores 社)
wwwbhmaquinascombrsiteempresa (BHM Equipamentos 社)
Lonking wwwgrupomeggacommeggadig (Grupo Megga 社)
New Holland wwwnewhollandcombr
Sany wwwsanydobrasilcom
SDLG wwwsdlglacompt-br
Shantui httpbrasilmaquinasindbr (BMCBrasil Maacutequinas Construccedilotildees 社)
Sunward wwwsunwardbrasilcombr
Terex wwwterexrbcombr wwwterexlacom
Volvo Construction wwwvolvocecom
XCMG httpxcmgbrasilcom
XGMA wwwxgmabrasilcombr
Yanmar wwwyanmarcombr
Yuchai wwwyuchaidobrasilcombr
Yutong wwwyutongdobrasilcombr
Zoomlion wwwzoomlioncombr
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17ブラジル国内のパーツメーカー
ブラジルは 2011 年に世界で第 7 位となる 341 万台の自動車を製造航空機産業では世界第 4 位の地
位に位置しており進んだ工業力を持っている
建設機械分野においても国産部品 60の使用条件をクリアすることで販売に有利な低利で長期の
ファイナンス制度(Finame)が利用できることから各メーカーとも国産部品の使用率の引き上げに力
を入れており技術を備えたパーツメーカーが多く存在している
品質の問題と製造開発に伴うコストや時間の問題などから基幹部品に関してはグループの他地域の
工場から輸入するケースも一部のメーカーにみられるがブラジル国内のパーツメーカーを通じほぼ
全種類の部品を調達することが可能と言われている
技術品質面からもブラジルのパーツメーカーが製造する製品は各メーカーの定める基準を充足でき
るレベルと言われている
ただしいわゆるldquoブラジルコストrdquoによりブラジル国内で調達する部品や完成機械が必ずしも海外か
ら調達(輸入)するものに較べて割安になるとも限らない
ldquoブラジルコストrdquo
高い資金調達コスト
高い人件費
高い材料コスト(鋼材の価格は 20程度割高と言われる)
高い税金
高いロジスティックコスト
また尐ロットでは注文を受けないケースやコストが既存メーカー比で高くなることもあるため新
規参入企業にとっては国産比率を維持しながら競争力のある価格を設定するのは容易ではない
なおブラジル国内のパーツメーカーは独立系の会社がほとんどであり特定の建機メーカーにだけ
製品を供給するよりも複数の建機メーカーに製品を供給するケースが一般的である
主な建設機械関連のサプライヤー 社名 HP 主要製品
Bosch wwwboschcombr 機械エンジン部品
Compromem wwwcopromemcombr バケット
Cummins wwwcumminscombr エンジン
Deutz wwwdeutzcombr エンジン
Eaton wwweatoncom 油圧シリンダーエンジン部品
Isringhausen httpwwwisricombr シート
Italtractor wwwgroup-itmcom クローラーシューローラーセグメントアイドラー
NWM httpwwwnav-internationalcombr エンジン
Painco wwwpaincocombr アームバケット車台ローラー
Parker wwwparkercom 油圧部品
Pedertractor タンク
Pilkington wwwpilkingtoncomsouth-americabrazilportuguesedefaulthtm
ガラス製品
SIAC wwwsiaccombr キャブフレーム
Siemens VDO wwwvdocombr 電気電子部品
Thyssenkrupp wwwthyssenkrupp-forginggroupcom クランクシャフトサスペンショントランスミッション
Tratorgel httpwwwtratorgelcombr バケット
ZF Sistemas de Direccedilatildeo
wwwzfcom トランスミッションクラッチ車台部品
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18販売ディストリビューター
ブラジルは日本の 23 倍という広大な国土面積のため複数のディストリビューターを通じいくつか
の地域に分けて販売網を展開するのが一般的である
また各ディストリビューターも一つのメーカー製品だけの販売を行うのではなく複数のメーカー
製品を扱うのが一般的である
下記は主要メーカーおよび主要ディストリビューターの取引関係を抜粋したものである
なお建設機械のディストリビューターには資金力が豊富な有力企業が多くHyundaiXCMG
Zoomlion と合弁で工場を建設する BMC 社Foton Lovol と合弁で工場を建設する Bramax 社や
XCMG と別に合弁で工場を建設する Ecircxito 社や GTM 社などの例もある
Au
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Trac
bel(
Trac
braz
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BM
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Bra
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Bra
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Cow
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GTM
Shar
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aacutequi
nas
Ammann O
Bobcat O
Bomag O O O
Case O
Caterpi l lar O O O O
Clark O
Doosan O O O O
Foton Lovol O
Goodsense O
Hyster O
Hyundai O O
JCB O
John Deere O
LBX O
Liugong
Massey Ferguson O
Mul ler O
New Hol land O
SDLG O
Shantui O
Sunward O
Terex O O
Tigercat O
Volvo O
Wacker Neuson O
XCMG O O
Yale O
Zoomlion O O O
ディストリビューター
メーカー
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19建設機械レンタル
ここ数年の傾向として販売に占めるレンタル会社への割合が増加している
Sobratema が各社からヒアリングし集計したデータによると数年前まで販売に占めるレンタル会社
への割合が約 20だったものが現在は 26まで増加しているという(下表左)
メーカー別でも各企業とも販売台数の 15 から 14 をレンタル会社向けに販売しているSanyではレ
ンタル会社への販売の割合は 60に上っている
販売に占めるレンタル会社への割合 各社のレンタル会社への販売の割合
維持メンテナンスの手間と人員を外注化する必要な建設現場で最新の建設機械を必要な時期だけ利
用可能といったレンタル機械のメリット以外に銀行の融資金利が高い点銀行が融資基準を厳格化
し融資を受けづらくなってきた点手元資金をできるだけ流動化させておきたい点業容の拡大スピ
ードに資金調達が間に合わないといった金融資金面での事情もレンタル会社への販売の増加の原
因として挙げられている
レンタル会社への販売に対する各社の見解
Case 40の販売がレンタル会社に仕向けられておりその傾向は 2015 年位までは続く
ものと予想
JCB 現在はレンタル向けの販売は 26だが2014 年のワールドカップ開催年に近付く
につれその割合が増加し2015 年頃までに 30~35位まで増加するものと予
想
New Holland レンタル会社への販売増加は最近数年間の傾向であり2010 年に 22まで増加し
た今後もその傾向は続き数年後には 40まで増加すると予測
Sany 現在サンパウロ州で建設中の工場の完成後にはレンタル会社への販売の割合が
60まで増加するものと考えておりレンタル会社への販売戦略を練っている
現在のレンタル会社への販売の割合は約 40
Volvo 現在のレンタル会社への販売は 25だが今後数年内に 30以上に増加すると予
想特に巨大プロジェクトで使用される建設機械にその傾向が顕著とみている
Escad Rental
(国内最大手のレンタル会社)
2011 年のレンタル会社への販売の割合は 30と予測
20
26
0
5
10
15
20
25
30
従来 現在
40
26
20
22
60
25
0 20 40 60 80
Case
JCB
Komatsu
New Holland
Sany
Volvo
出所MampT 誌(Sobratema) 出所MampT 誌(Sobratema)
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20建設機械の輸入動向
Abimaq(ブラジル機械装置工業会)によると建設機械の輸入台数は下記グラフの通り金融危機が発生
する 2008 年まで急激な勢いで増加している
Abimaq には国内製造を行う建設機械メーカーが加盟しているが国内で製造していない機種を輸入
で代替しながら旺盛な国内需要に応えている
またブラジル通貨のレアル高による輸入機械の価格競争力の上昇が輸入台数増加の大きな要因とし
て指摘されている
「ブラジルコスト」と呼ばれる高い製造コスト(高人件費高金利高税率)もあり輸入に際し 10
~14の輸入関税が掛かり国際的にも割高な輸送コストや通関コストを勘案しても中国や韓国から
の輸入機械の価格は国内で製造される同種の機械よりも 20~40程度割安と言われている
ブラジル通貨高はしばらく続くものと予測されており建設機械の増加は一定の割合で増加するもの
と予想される
2001 年から 2011 年の間主要機種の輸入増加率は下記の通り増加いずれも 600を超す大きな伸び
を示している
Abimaq に加盟しないメーカーの建設機械の輸入も大きく増大している
多くの中国系および韓国系メーカーが 2007 年頃より輸入販売を通じブラジル建設機械市場への参入
を果たしており正確な統計はないが 30 社以上の中国韓国系メーカーがブラジルへの輸入販売を
行っているとみられている
2010 年に輸入された建設機械の 13 は中国からのものと推測されている
低価格を武器に輸入開始してから間もないが Shantui はブルドーザーHyundai は油圧ショベル
SDLG はホイールドーザーでそれぞれ 10前後の販売シェアを既に獲得しているとみられている
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
624
601
1840
752
0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000
ホイールローダー
油圧ショベル
コンパクトローラー
スキッドステア
建設機械の輸入台数の推移
単位 (台)
輸入台数増加率(2001 年2011 年)
出所Abimaq
出所Abimaq
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新規参入メーカーの参入時期
ブルドーザー ホイール
ローダー 油圧ショベル
モーター
グレーダー
バックホー
ローダー
コンパクト
ローラー
(2003 年) Hyundai
2007 年 Hyundai Liugong
Doosan
2008 年 Shantui Doosan Liugong Sany
XCMG XCMG
2009 年 SDLG
2010 年 XCMG XGMA
Lonking Shantui XCMG XGMA
Lonking Shantui XCMG XGMA
Liugong Sany Shantui XGMA
Liugong XCMG XGMA
Liugong Lonking Sany Shantui XGMA
国内の製造メーカーで構成される Abimaq の販売統計データと輸入業者も含めた建設機機械のデー
タを集計している業界団体 Sobratema の 2011 年の販売統計データを比較してみた
Abimaq 加盟企業は販売全体の 13を輸入機械が占めている
販売台数の差の約 5000 台が Abimaq 非加盟企業による輸入と考えられその多くが中国および韓国
からの輸入と推測される
Abimaq 非加盟企業を含めた Sobratema の統計では販売全体の 29を輸入機械が占めている
ただしHyundaiDoosanSanyXCMG などは現在ブラジル国内で工場を建設中でありこれ
までの輸入販売を国内製造販売に切り替えていく方針を取っているCaterpillarCNHJCB などの
既進出の製造メーカーも増産に向けた設備投資を行っている
新規参入企業による新工場が完成し既進出企業の設備投資が終了する 2012 年あるいは 2013 年頃
から国産機械が販売シェアを挽回するシナリオも想定できる
販売台数 輸入機械 割合 販売台数 輸入機械 割合
ドーザー 1022 - 0 1200 200 17
油圧ショベル 6300 2873 46
ミニショベル 850 850 100
ホイールドーザー 3986 206 5 5225 1425 27
スキッドステアローダー 2947 1390 47 3300 1724 52
モーターグレーダー 1922 - 0 2300 320 14
バックホーローダー 8239 - 0 8150 562 7
コンパクトローダー 2177 460 21 2200 700 32
オフハイウェイトラック 99 - 0 170 70 41
合計 24676 3119 13 29695 8724 29
Abimaq集計 Sobratema集計
4284 1063 25
出所Abimaq と Sobratema の 2011 年の販売統計データ
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下表は Abimaq の全業種の加盟企業の輸出入貿易額の推移である
2004 年以降輸入の伸びが輸出の伸びを大きく上回り輸入超過の状態が継続拡大している
輸出に関しては金融危機以降の輸出地域の経済回復の立ち遅れとブラジル通貨高によるブラジル製
機械装置の価格競争力の低下により 2008 年の水準まで未だ回復していない
ABIMAQ(ブラジル機械装置工業会)加盟企業の輸出入貿易額の推移
(2011 年データは 2011 年 10 月時点での推計による単位US100 万ドルFOB ベース)
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
輸出
輸入
日本や中国韓国といったアジア諸国から建設機械を輸入する場合海上輸送に約 40 日
通関手続きに 5 日~10 日程度掛かるため約 15 カ月の日数が必要になる
多くのアジア系メーカーが輸入販売から国内での組立あるいは製造への切り替えを行う背景
には距離と時間のハンディキャップおよび為替変動リスクや在庫リスクを軽減すること
も背景にあると考えられる
(西回り経由の輸送もあるがリードタイムは同じく約 15 カ月)
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21建設機械の輸入に関わる税金
ブラジルへの輸入品対する関税率(輸入税率)は輸入製品ごとに決められている NCM コード()「メル
コスル対外共通関税コード」により決められる
平均関税率は 14前後とされているが 0~35と製品によって大きな差がある
() HS コードの分類をベースにしており8 桁で構成されている最初の 6 桁までは日本の関税番号
と同一解釈
輸入税(II) 以外にも工業製品税(IPI) 商品流通サービス税(ICMS)社会統合基金(PIS)社会保険融資
負担金(Cofins)なども課税される
税金以外にも SISCOMEX(貿易統合システム)手数料や港湾税(商船更新追加税 AFRMM海上運賃の
25)などの費用も必要になるさらに割高な通関倉庫手数料やロジスティック費用なども加算す
ると最終コストは FOB 価格に比べかなり大きな金額になる
主な建設機械の NCM コードおよび輸入税(II)工業製品税(IPI )および商品流通サービス税(ICMS)の税
率は下記の通りで機種や馬力によって税率は異なっている
NCM コード 建設機械種類 輸入税
(II)
工業製品税
(IPI)
サービス税
(ICMS)
84291190 ブルドーザー 10 0 12 84295211 油圧ショベル(650HP 以上) 0 0 12 84295212 油圧ショベル(54HP 以下) 0 0 12 84295219 油圧ショベル(55HP~649HP) 14 0 12 84295199 ホイールローダー 14 0 12 84295192 小型ローダー 0 0 12 84292090 モーターグレーダー 14 0 12 54295900 バックホーローダー 14 0 12
一例として下記は油圧ショベルを例に建設機械を輸入した場合のコストを試算したものである
(本試算は輸入コストの概要を説明するものでありその正確性を保証するものではありません)
II 輸入税 1400 14000000R$ 000 -R$
IPI 工業製品税 000 -R$ 000 -R$
PIS 社会統合基金 165 2100827R$ 165 2066116R$
Cofins 社会負担金 760 9676534R$ 760 9516654R$
ICMS 商品流通サービス税 1200 18406443R$ 1200 16329156R$ 税金合計 44183804R$ 税金合計 27911926R$
対CIF税率 442 対CIF税率 279
55HP以上649HP以下 54HP以下650HP以上
油圧ショベル機
CIF価格R$100000000
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輸入税
(II)
当該輸入製品の NCM コードにより税率が決められる
油圧ショベルの場合下 2 桁が HP(馬力)により分類されている
55HP 以上 649HP 以下の油圧ショベルは 14の輸入税が適用されそれ以外
(54HP 以下および 650HP 以上)の油圧ショベルに対する輸入税 は免税(税率
ゼロ)となっている
国内で類似製品が製造されていない場合輸入関税が免除される場合があ
る
(免税の適用を受けるには商工開発局内の貿易審議会の承認が必要)
工業製品税
(IPI)
国産品輸入品に関わらず工業製品に課税される
輸入税と同じく NCM コードにより税率が定められている
ほとんどの製品に 0~20の税率が適用される
建設機械は社会生活に占める必要性の度合いが高いとみなされておりほと
んどの機種に対する工業製品税は免税扱いとなっている
商品流通サービス税
(ICMS)
州税であり税率は州によって異なる
サンパウロ州内の商品流通サービス税の税率は通常 18だが特定商品に対
しては 25127の税率が適用される
運輸サービス関連の製品には低税率が適用されほとんどの建設機械に通常
の 18よりも低い 12の税率が適用されている
社会統合基金(PIS)
および
社会負担金(Cofins)
税金ではなく負担金だが連邦税に準じたものとして処理されている
NCM コードにより税率が決められる
なおメルコスール(南米南部共同市場)地域においては 1995 年より域内関税は原則撤廃されている
メルコスル(南米南部共同市場)
1994 年に署名されたアスンシオン条約により域内関税の撤廃を目的としたメルコスールの発足を
行うことで合意1995 年関税同盟として発足
(1)正式加盟国アルゼンチンブラジルパラグアイウルグアイベネズエラ(注)
(注)2006 年 7 月メルコスール正式加盟に関する議定書に署名現在正式加盟の確定に必要な加盟
国による批准手続きが進行中アルゼンチンウルグアイ及びブラジルは批准済み
パラグアイは国会において承認手続中現在投票権なしで会議に参加中
(2)準加盟国ボリビアチリコロンビアエクアドルペルー
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22Finame ファイナンス制度
ブラジルでは機械や設備の購入の際に BNDES(ブラジル国立経済社会開発銀行)の特別制度融資の
Finame( Financiamento de Maacutequinas e Equipamentos「機械機器融資」)を利用することが可能
60以上の国産部品を使用することが Finame ファイナンスの適用条件となっている
国産機械でも国産部品の使用比率が 60を下回る場合や輸入 CKD 部品による組立製造機械は
Finame の対象にならない輸入機械機器も Finame の対象となっていない
国産化率の算定は「金額」および「重量」の両方が基準となっておりそれぞれが 60以上の条件
を満たす必要がある
金額ベースでの基準= 輸入品価格_
国内販売価格 =40以下
重量ベースでの基準= 輸入品重量_
製品重量 =40以下
申請時は勿論不定期に BNDES による査察が行われ 60の基準が満たされているかチェックが行わ
れる査察により条件違反が発覚すると当該製品あるいは当該メーカーの全製品が Finame の対象
から外されたりといったペナルティが課される可能性がある
したがって各製造メーカーは為替による輸入コストの変動や原材料部品の調達価格の変動を常にチ
ェックし基準を維持していく必要がある
金額ベースの基準では国内販売価格が分母となるため割引価格によっては基準を下回ることも考え
られ販売時には注意が必要である
Finame ファイナンスでは次の点がメリットととして挙げられる
一般のファイナンス制度に較べて低利
最大で 60 ヶ月までの長期ファイナンスが可能
製品価格の最大 100までの融資が可能
最大 12 ヶ月まで返済猶予が可能
金融取引税が免税
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CNH の販売金融会社の CNH Capital ではホームページで Finame ファイナンスおよび一般のファイナ
ンスの返済シミュレーションを公開している
(wwwcnhcapitalcombrazilptPagesSIMULADORESaspx)
下記はその試算例である(試算日2012 年 2 月 12 日)
この返済シミュレーションによると Finame ファイナンスの金利(年利)が中小企業向けの場合で 8
一般企業向けだと 9であるのに対し一般のファイナンスでは 337と大きな差を見せている
支払金利の総額でみると倍以上の差が生じている
この金利負担額の差のために建設機械の購入に当たっては非常に高い割合で Finame ファイナンスが
利用されている現地製造メーカーからすると製造する機械が Finame の対象になるか否かが販売成
績に大きな影響を与えることになる
現金価格では 10や 20程度割安であってもFiname ファイナンスが使えない輸入機械の場合分
割払いの総支払金額は逆転する可能性がある
下記は国産部機械と輸入機械で 20の価格差があるケースを比較したものだが輸入機械の返済金額
の合計は国産機械を上回る結果になっている
この数年多くの建設機械メーカーが新規にブラジルでの投資を発表既存メーカーも輸入販売から
国内製造に切り替えるための投資を続けているが背景には Finame ファイナンスの対象とすること
で販売促進につなげていく狙いがある
Finame Finame
(一般企業向け) (中小企業向け)
借入金額
借入期間
適用金利
(年利)
元利均等払い
返済金額合計 R$ 64385298 R$ 63481078 R$ 85578878
支払金利総額 R$ 14385298 R$ 13481078 R$ 35578878
R$ 50000000
48か月
毎月返済
元金均等払い 返済方法
一般のファイナンス
9 8 337
国産機械 輸入機械
Finameの対象 Finame対象外
Finame
(中小企業向け)
借入金額 R$ 50000000 R$ 40000000
借入期間
適用金利
(年利)
元金均等払い 元利均等払い 差額
返済金額合計 R$ 63481078 R$ 68463102 -R$ 4982024
支払金利総額 R$ 13481078 R$ 28463102 -R$ 14982024
返済方法毎月返済
48か月
一般のファイナンス
8 337
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23販売金融会社
ブラジルではかつて年率 1000を超えるハイバーインフレに苦しめられたが 1994 年にスタートし
た経済プラン「レアルプラン」が成功し安定した経済情勢が続いている
ブラジルでは 2011 年後半から世界経済の先行き懸念の高まりからそれまでの金融引締め策から一転
して 4 回に渡り連続で金融引下げを行うなど金融緩和に軸足を移しており基準金利(年間ベース)は
125から 2012 年 2 月時点で 1050まで低下ブラジルにとっては史上最低水準での推移が続い
ている
とはいうもののブラジルは世界有数の高金利国でありブラジル中央銀行の集計データによると
2011 年 11 月の法人向け貸出金利(年利)は平均で 298となっている
企業が販売を行う上でファイナンス特に長期ファイナンスに対する金融機関の厳しい審査環境が販
売促進の障害になっている
そのため独自に販売金融会社を保有している建設機械メーカーがいくつか存在している
いずれの販売金融会社も Finame ファイナンスの取扱をしているがFiname ファイナンスの対象外
の機種に対しては一般のファイナンスを提供している
法人向けの貸出平均金利(年利)の推移 (単位)
(出所ブラジル中央銀行)
建設会社系販売金融会社
銀行名 概要 総資産
(2011 年 9 月時点
単位100 万レアル)
Banco Caterpillar httpbrfinancecatcom 3126
Banco CNH Capital wwwcnhcapitalcombrazilptPagesHOMEaspx
1999 年Banco New Holland 銀行を設立
融資業務のほかにリースの取扱や建設機械に対する保険の販
売も行っている
3755
Banco John Deere wwwdeerecombrpt_BRagjohndeerebankindexhtml
1987 年前身の Banco Agroinvest 銀行設立
2532
Volvo Financial Services
wwwvfscocomfinancialservicesbrazilpt-brPageshomepageaspx
18 年前に設立
建設機械だけでなく自動車トラックバスなど Volvo グル
ープ全体の製品に対する融資業務のほかにコンソーシアム制
度による販売リース業務保険の販売も行う
2392
20
22
24
26
28
30
32
2009年
12月
2010年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
11月
12月
2011年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
11月
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24その他建設機械メーカーの販売金融面での取り組み
Hyundai
現在は輸入機械の販売を行っており Finame ファイナンスの対象とはならないためオ
ランダ系の DLL 銀行()と提携
販売促進を優先するため自社の販売マージンを削りFiname の条件に近い年利 9の
特別融資をユーザー向けに行っている
LiuGong LiuGong 社の製品の販売価格はブラジルで製造している競合社の製品と比べ 15~
30程度安いという
ただし競合会社の製品が Finame ファイナンスの対象となる場合分割払いの支払金
利を考慮すると価格差が縮小あるいは逆転することもあるために販売の障害になるこ
ともあった
そのため DLL 銀行と提携しユーザー向けの低利のファイナンス制度をスタートさせ
た
2011 年 12 月時点での金利は月利で 130(年利換算で 168)
Finame ファイナンスに較べると高い金利だが一般の銀行ファイナンスよりは低利で
長期のファイナンスを提供している
Manitowoc DLL 銀行と提携し Manitowoc Finance という名のファイナンスシステムを販売店で展開
している
ユーザーが直接製品を輸入する場合には保証状の発行を省略するなどの便宜も与えてい
る
Sany Sany では中国からの CKD 部品による組立製造を行っているため Finame ファイナンス
の対象となっていない
そのため独自に 6 回払いまでの割賦販売を行っていた
2011 年 9 月DLL 銀行と提携し「Sany Financial Services」と呼ばれるユーザー向けの
ファイナンス制度をスタート
支払は 60 回まで月利 118(年利換算で 1512)で一般の銀行ファイナンスに比べ
低利な条件になっている
12 回払いまでの支払いの場合には月利は 038(年利換算 466 )と Finame ファイナ
ンスを上回る有利な金利を設定している
提携開始後 1 カ月余りで既に Sany Financial Services を通じ 25 台の販売契約が成立
今後は販売全体の 70で Sany Financial Services が利用されるものと見込んでいる
ただしクレーン機に関しては DLL 銀行が既に競合他社とファイナンスの提携してい
ることから DLL 銀行以外の銀行との提携を交渉している
また現在サンパウロ州ジャカレイ市に工場建設を進めているが工場が完成する
2013 年までに DLL 銀行のサポートを受けながら自前の販売金融会社の設立を計画して
いる
ジャカレイ工場で製造される機械は Finame ファイナンスの適用となる 60以上の国産
部品を使用する計画であり設立を予定している金融会社では Finame ファイナンスの
取扱も行う
SDLG 輸入機械のみを取り扱っており Finame ファイナンスと対象とならないため SDLG
Financial Services と呼ばれる自社ファイナンスを創設し一般の銀行ファイナンスに
比べて有利なファイナンス制度を行っている
2011 年 9 月時点での金利は月利で 15(年利換算で 196)
36 ヶ月までの融資を行っている
()De Lage Landen Brasil 銀行
httpwwwbancodllcombr
オランダ系民間銀行
ブラジル市場には 1998 年に参入
農業関連や建設機械向けのファイナンスを行っている
Komatsu や CiberManitowacDoosanHyundaiSany などと提携し各ユーザーへのファイナン
スを行っている
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25投資インセンティブ
工場を新たに建設する場合には州や市からインセンティブの供与を受ける可能性がある
下記は最近の建設機器メーカーのブラジルへの投資に対するいくつかの例である
インセンティブの内容は州や市によって異なり投資の規模や将来の雇用者数などを考慮の上交渉
によって決められる
ただしインセンティブ供与の条件として計画通りの投資の実行や一定期間の工場移転の禁止地元
住民の優先的採用地元企業からの優先的調達などの条件が付帯されることもある
付帯条件が実行されない場合には遡及して税金の支払いを求められるなどのペナルティが課される場
合もあるためインセンティブを交渉するにあたっては慎重に投資計画を検討する必要がある
メーカー Caterpillar
投資内容 パラナ州カンポリンポ市に新工場を建設
投資金額1 憶ドル
直接雇用約 1000 人
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS を従業員の賃金や教育支援などにより最大で 48 カ
月までの支払繰延
職業訓練に対する州政府の補助
州政府による工場周辺の交通整備
メーカー Dooson
投資内容 サンパウロ州アメリカーナ市に工場建設
投資金額7600 万ドル
直接雇用300 人
インセンティブ 162 万 m2 の工場用地の供与
資本財の購入に対する商品流通サービス税(ICMS)の支払繰延
Proacute-Veiacuteculo 制度の適用
(ICMS クレジットの設備更新工場拡張新しい製造ラインの建設新製品の
開発に充当することを認める制度)
Promaie 制度の適用
(アメリカーナ市が創設した税制恩典制度)
不動産税 IPTU の免除
生存者件不動産譲渡税 ITBI の免除
サービス税 ISS の 2への減免
商品流通サービス税 ICMS の 50の還付
メーカー Hyundai
投資内容 リオデジャネイロ州イタチアイア市にショベル機バックホーローダーロー
ダー等の製造工場を建設
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS の減免措置
不動産税 IPTU の減税措置
メーカー Manitowoc
投資内容 リオグランデドスル州パッソフンド市に工場を建設
投資金額7000 万レアル
直接雇用340 人
インセンティブ 45 万 m2 の工場用地の供与
周辺道路のアスファルト舗装工事
10 年間にわたり商品流通サービス税 ICMS の免除
不動産税 IPTU の免除
85 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
メーカー Sany
投資内容 サンパウロ州ジャカレイ市に新工場建設
投資金額2 憶ドル
直接雇用約 1000 人
インセンティブ 必要な認可取得に当たりジャカレイ市がサポートを行う
周辺道路の整備
排水設備の整備
不動産税 IPTU の採用従業員数に応じた減免
メーカー XCMG
投資内容 ミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市に合弁で工場を建設
投資金額2 憶ドル
直接雇用600 人
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS の減免
いくつかの市税の免除
工場用地 80 万 m2 の一部(225 万 m2)をポウゾアレグレ市が供与
(出所新聞報道等から編集)
なお以下をはじめとする政府関係諸機関がブラジルへの投資に対する相談を受け付けている
INVESTE SAtildeO PAULO (サンパウロ州政府投資誘致機関)
httpwwwinvestespgovbr
INVESTE RIO (リオデジャネイロ州政府投資誘致機関)
httpwwwinvesteriocombr
SUFRAMA (マナウスフリーゾーン監督庁)
httpwwwsuframagovbr
Apex-Brasil (ブラジル輸出投資振興庁)
httpwwwapexbrasilcombrportal
RENAI (国家投資情報ネットワーク)
httpwwwmdicgovbrsistemas_webrenai
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26建設機械価格例
出所(1) MF Rural wwwmfruralcombr
(2) Web Pesados wwwwebpesadoscombr
(3) Edmaq ndash Maacutequinas e Equipamentos wwwedmaqcombr (4) Mercado Livre wwwmercadolivrecombr
(注) 本データは上記 WEB 内で調査時点(2012 年 3 月)表示された販売提示価格を一覧したものであり
実際の売買価格と相違する場合がありますまた実際の仕様や使用状況などの確認は行ってません
機種 年式 メーカー モデル 値段 出所クローラーショベル 2007 CATERPILLAR 345 33000000R$ 2クローラーショベル 2007 HYUNDAI 250-LC 25000000R$ 2クローラーショベル 2008 JCB JS-200-LC 27000000R$ 2クローラーショベル 2008 KOMATSU PC200 28000000R$ 2クローラーショベル 2008 KOMATSU PC300 35000000R$ 2クローラーショベル 2008 NEW HOLLAND E130 SRLC 10000000R$ 3クローラーショベル 2009 HYUNDAI R-210-7 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 CATERPILLAR 312 20000000R$ 2クローラーショベル 2010 CATERPILLAR 245 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 DOOSAN DX-180 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 HYUNDAI ROBEX210 32500000R$ 2クローラーショベル 2011 SANY SY210C 39000000R$ 2クローラードーザ― 2010 KOMATSU D-65 32000000R$ 2クローラードーザ― 2010 KOMATSU D-60 32000000R$ 2クローラードーザ― 新車 XUANHUA SD6G 39000000R$ 1クローラードーザー 2008 CATERPILLAR D8T 120000000R$ 2バックホーローダー 2008 CATERPILLAR 416-E 15000000R$ 2バックホーローダー 2008 JCB 3CX 15500000R$ 2バックホーローダー 2008 VOLVO L150 29000000R$ 4バックホーローダー 2009 JCB 3-C 14500000R$ 2バックホーローダー 2010 CASE 580M 18500000R$ 2バックホーローダー 2010 JCB 4CX 21000000R$ 2バックホーローダー 2010 NEW HOLLAND LB-90 15000000R$ 2バックホーローダー 2011 CASE 580 20500000R$ 2バックホーローダー 2011 JCB 3-C 15990000R$ 2バックホーローダー 2011 SHANDONG W230-25 15400000R$ 2バックホーローダー 新車 YANMAR CBL40 4X4 TURBO 15500000R$ 1ホイールローダー 2008 CASE W20E 20000000R$ 2ホイールローダー 2008 CASE 621D 26000000R$ 3ホイールローダー 2008 HYUNDAI HL740-7 20000000R$ 2ホイールローダー 2008 JCB 426-ZX 19000000R$ 2ホイールローダー 2009 CATERPILLAR 938 36500000R$ 2ホイールローダー 2009 SHANDONG CL936 19000000R$ 3ホイールローダー 2010 HYUNDAI HL757-7 26000000R$ 2ホイールローダー 2010 LONKING 835 8500000R$ 2ホイールローダー 新車 CHANGLIN 937H 16500000R$ 1ホイールローダー 新車 LIUGONG CLG835 20800000R$ 1ホイールローダー 新車 XUANHUASHANDONG ZL30 19000000R$ 1ホイールローダー 新車 YADONG YG918 11500000R$ 1ホイールローダー 新車 YANMAR V4-6 4X4 13500000R$ 1モーターグレーダー 2006 CATERPILLAR 120H 32000000R$ 2モーターグレーダー 2007 CATERPILLAR 12-H 47000000R$ 2モーターグレーダー 2011 LIUGONG 416 33000000R$ 2モーターグレーダー 新車 LYUTONG PY165C-2 33000000R$ 1小型ショベル 2011 YUCHAI YC18 6000000R$ 4小型ローダー 2008 BOBCAT S185 5500000R$ 4小型ローダー 2008 CASE 420 7000000R$ 2小型ローダー 2010 CASE 410 7500000R$ 2小型ローダー 2010 CATERPILLAR 232-B 7500000R$ 2小型ローダー 2010 VOLVO MC70B 8000000R$ 2小型ローダー 2012 CASE SR175 8000000R$ 2油圧ショベル 2007 HYUNDAI R210LC7 22000000R$ 4油圧ショベル 2009 NEW HOLLAND E-50 13000000R$ 2油圧ショベル 2010 CATERPILLAR 225 34000000R$ 2油圧ショベル 2012 YUCHAI YC230LC 39000000R$ 4油圧ショベル 新車 JCM JCM9210 38000000R$ 1油圧ショベル 新車 JONYANG JY230E 38000000R$ 1
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272016 年までのインフラ投資予測
Sobratema はブラジル全国で行われているあるいは今後行われる予定のインフラ投資案件に関する
調査結果を 2011 年 10 月に発表
調査結果によると 2011 年から 2016 年に 12265 件のインフラ関連投資が計画されている
この数字は 2010 年に行われた前回調査の 9550 件を 285上回るものとなっている
金額ベースでは 2010 年の 12 兆レアルが 2011 年には 148 兆レアルへ 213の上方修正が行われた
石油天然ガス開発港湾整備ワールドカップオリンピック関連都市交通整備関連のプロジェ
クトの増加が全体の数字の押し上げている
交通セクターではサンパウロ~リオ間で検討が進められている高速鉄道プロジェクト単独で交通セク
ターの投資見込金額の 10に相当する 346 億レアルが見込まれている
9550
12265
-
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
2010年 2011年
1220
1480
-
200
400
600
800
1000
1200
1400
1600
2010年 2011年
複数地域にまたがるもの
79 工事
660 億レアル
ブラジル全体の 45
北部地域
1341 工事
890 億レアル
ブラジル全体の 60
北東部地域
4775 工事
3450 億レアル
ブラジル全体の 233
中西部地域
1234 工事
450 億レアル
ブラジル全体の 30
南部地域
1591 工事
1000 億レアル
ブラジル全体の 68
南東部地域
3238 工事
8350 億レアル
ブラジル全体の 564
インフラ工事件数推移 インフラ投資金額推移(単位10憶レアル)
北部
北東部
中西部
南東部
南部
出所Sobratema 2011
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地域別にはサンパウロおよびリオ市が含まれる南東部地域への投資が全体の投資金額の 50以上が
占めている
工事件数は北東部地域が全体の約 40を占めているがその約 70が衛生関連の工事となっている
出所Sobratema
燃料 石油ガスアルコールバイオ燃料その他
エネルギー 発電送電配電その他
住宅 都市整備住宅その他
ホテルリゾート ホテル関連工事
工業 工場倉庫物流センターその他
スポーツ サッカースタジアム等のスポーツ会場オリンピック公園その他
衛生 給水排水下水その他
ショッピング 主要ショッピングチェーンからヒアリング
運送都市交通 道路鉄道港湾水運地下鉄都市交通空港その他
1341
4774
1234
3239
1591
79
北部
北東部
中西部
南東部
南部
複数地域
0 1000 2000 3000 4000 5000 6000
89
344
45
836
100
66
- 200 400 600 800 1000
北部
北東部
中西部
南東部
南部
複数地域
300
1136
750
7390
301
81
2119
56
59
73
- 2000 4000 6000 8000
燃料
運送都市交通
エネルギー
衛生
工業
ホテルリゾート
住宅
その他
スポーツ
ショッピング
679
343
182
85
83
51
17
15
14
10
- 200 400 600 800
燃料
運送都市交通
エネルギー
衛生
工業
ホテルリゾート
住宅
その他
スポーツ
ショッピング
地域ごとの
インフラ工事数
合計12265 件
地域ごとインフラ
投資金額
(単位10憶レアル)
合計148 兆レアル
セクターごとの
インフラ工事数
合計12265 件
セクターごとインフラ
投資金額
(単位10憶レアル)
合計148 兆レアル
サンパウロ市および周辺都市におけるビル建設工事現場
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28成長促進プログラム(PAC2)
2007 年 1 月に雇用拡大所得増加生活水準向上を目的としてブラジル政府は「成長促進プロ
グラム(PAC)」を発表した
PAC の柱は水力発電ダム港湾高速道路空港等の建設や拡張など官民両面からの大規模なイン
フラ整備への投資で対象期間は 2007 年~2010 年総額 6460 億レアル(約 29 兆円)の投資を計画
2010 年 3 月には第二段階にあたる PAC2 の計画が発表され2011~2014 年のインフラ投資総額は
9550 億レアル(約 430 兆円)2015 年以降の投資額は 6314 憶レアル(約 284 兆円)併せて 16 兆レ
アル(約 71 兆円)の投資が計画されている
PAC2 ではエネルギーや運輸交通などのインフラ投資に加え低所得者への住宅整備など社会分野
にも重点を置いている
PAC および PAC2 の分野別投資金額(単位憶レアル)
PAC
期間 2007年-2010年 2011年-2014年 2015年以降
2950R$ 4616R$ 6269R$
(約133兆円) (約208兆円) (約282兆円)
2550R$ 3889R$ -
(約115兆円) (175兆円) -
960R$ 1045R$ 45R$
(約43兆円) (約47兆円) (約03兆円)
6460R$ 9550R$ 6314R$
(約290兆円) (約430兆円) (約284兆円)
PAC2
エネルギー
社会都市
運輸交通
合計
出所ブラジル政府資料等 (BRL=45 円で換算)
サンパウロ市内のビル建設工事現場
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29ワールドカップサッカースタジアム
2014 年のサッカーワールドカップはブラジル中の 12 の都市で開催される
スタジアムの建設補修費用に加えてワールドカップの開催に向けてモノレール地下鉄空港な
どのインフラの整備など約 330 億レアル(約 14 兆円)の投資が行われる予定となっている
また2016 年にリオデジャネイロで開催される夏季オリンピックに対し市内のインフラ整備のほ
か他の主要都市とを結ぶ道路や鉄道空港港湾などのインフラ整備などに対し約 221 億レアル
(約 09 兆円)の予算が必要とブラジル政府では試算している
httpwwwportaltransparenciagovbrcopa2014
Belo Horizonte(MG) Brasiacutelia(DF)
Cuiabaacute(MT)
Fortaleza(CE) Manaus(AM)
Natal(RN)
Porto Alegre(RS)
Recife(PE)
Rio de Janeiro(RJ)
Salvador(BA)
Satildeo Paulo(SP)
ワールドカップで開幕戦が開催される予定の
サンパウロ市のサッカー場建設風景
(2012 年 1 月撮影)
0
改修中のエスタジオパレストライタリアサッカー場
(サンパウロ市2012年 1月撮影)
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進出を検討中のメーカー
Dimler Great Wall Jagar Land Rover KIA
30自動車メーカーの設備投資動向
好調な国内の自動車販売を背景に多くの自動車メーカーが新規投資を行っている
メーカー 投資金額
R$milion 投資期間
増産
キャパ
2011 年
販売台数
Fiat 7000 2011-2015 350000 754212
VW 6200 2010-2014 160000 698326
Ford 4500 2010-2014 50000 313990
GM 5000 2009-2012 150000 632102
Hyundai 1000 2011-2013 150000 114861
Renault 1000 2010-2012 194283
Peugeout Citroen 1400 2010-2012 70000 85820
Toyota 1000 2010-2012 70000 99200
JAC Motors 960 2011-2014 100000 23747
Chery 640 2011-2015 170000 21682
出所Valor Econocircmico 紙全国自動車製造者協会(Anfavea)等から J2B Consulting 作成
2011 年にブラジルは 5 年連続で過去最高となる 363 万台の販売を記録
KPMG の予測では 2016 年には中国および米国に次いで世界で第三位の自動車市場に
2026 年には現在の二倍となる 720 万台を販売すると予測している
1601 1479 1429 1579 1715
1928
2463
2820 3141
3515 3633
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
日産(2014 年)
ヘゼンデ市(RJ)
トヨタ(2012 年)
ソロカバ市(SP)
Hyundai(2012 年)
ピラシカーバ市(SP)
Chery(2013 年)
ジャカレイ市(SP)
スズキ(2012 年)
イトゥンビアーラ市(GO)
Fiat(2014 年)
ゴイアーナ市(PE)
JAC Motors(2012 年)
カマサリ市(BA)
DAF(2013 年)
ポンタグロッサ市(PR)
括弧内は
工場完成予定年
BMW
ジョインビレ市(SC)
出所全国自動車製造者協会(Anfavea) 単位千台
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312012 年のブラジル国内で開催予定の主な建設機械関連展示会スケジュール
開催期間 会場 展示会名
42-4 サンパウロ市 Brazil Road Expo 2012 httpwwwbrazilroadexpocombr
道路建設関連の展示会
529-62 サンパウロ市 MampT Expo 2012 httpwwwmtexpocombr
()下記参照
81-4 ポルトアレグレ市 Construsul httpwwwfeiraconstrusulcombrconstrusul httpwwwexpomaquinascombr
ブラジル南部地域最大の建設業界展示会
建設機械の展示会も同時開催される
814-17 ベロオリゾンテ市 Equipo Mining 2012 httpwwwequipominingcombr
マイニング関連の展示会
115-8 ベレン市 Exposibram http wwwexposibramorgbrmensagempubbemvindophptipo=0
アマゾン地域の鉱物分野の展示会
829-31 サンパウロ市 Concrete Show South America 2012 httpwwwconcreteshowcombr
コンクリート業界に関する展示会
910-14 リオデジャネイロ市 Expomam 2012 httpwwwabramanorgbr
メンテナンス業界関連の展示会
1024-27 クリチーバ市 Infracon httpwwwmanutencaoesuprimentoscombr
インフラおよび建設工事関連展示会
()MampT Expo 2012
ブラジルで開催される建設機械関連の最大のイベント2009 年以来の開催で今回が 8 回目
約 480 社が出展し920 社の製品の展示が行わる予定
前回 2009 年の 42000 人を上回る 45000 人の来場者を見込んでいる
ブラジルの建設機械市場
2012年 3月発行
著作発行 日本貿易振興機構(ジェトロ) 海外調査部
107-6006 東京都港赤坂 1-12-32 アーク森ビル 6階
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4 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
インフレ率の推移
かつては年間 2500に達したハイパーインフレは 1994 年にスタートした金融政策「レアルプラン」
により鎮静化この数年間はインフレターゲットの年間 45plusmn2の範囲の中にコントロール
インフレの収束が中間層の拡大と個人消費の増加に寄与している
ドル-レアル為替レート推移
ブラジル国内のポジティブなマクロ経済環境により海外から大量の資金が流入しておりブラジル通
貨高を招いている通貨高は海外からの輸入の増大と国内製造製品の輸出競争力の低下をもたらして
いる
失業率の推移
2011 年 12 月の 6 大都市圏の失業率が現方式になって最低の 47まで低下2011 年の平均は 60
労働者党(PT)のルーラ前大統領の政権が発足した 2003 年当時の失業率の半分以下にまで低下
0
500
1000
1500
2000
2500
3000
81年
82年
83年
84年
85年
86年
87年
88年
89年
90年
91年
92年
93年
94年
95年
96年
97年
98年
99年
00年
01年
02年
03年
04年
05年
06年
07年
08年
09年
10年
11年
092 100 108 116
181 183
235
292308
293
243218
195 183200
176 167
0
05
1
15
2
25
3
35
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
126 124115
99 10093
79 82
6760
0
2
4
6
8
10
12
14
02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
出所国際通貨基金(IMF)ブルームバーグ等から作成 単位
出所ブラジル中央銀行 レアル年平均為替レートの推移(対 US ドル)
出所ブラジル地理統計院(IBGE) 年平均失業率(単位)
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外貨準備高および対外債務の推移
過去に大幅な対外債務に苦しんだブラジルであるが2007 年には対外債権(外貨準備高海外融資等)
が対外債務を上回り純債権国に転じている
ブラジルと日本の耐久消費市場規模の比較(2010 年)
海外直接投資アンケート結果
国際協力銀行(JBIC)が製造業で原則として海外現地法人を 3 社以上有する企業に対して行った調査で
は中期的(今後 3 年程度)有望事業展開先国地域としてブラジルは 2004 年の 13 位から 5 位にまで
順位を上げている
中期的(今後 10 年程度)有望事業展開先国地域としてはブラジルはインド中国に次ぐ 3 位に挙げら
れている
出所国際協力銀行「わが国製造企業の海外事業展開に関する調査報告」から J2B Consulting が編集
0
50000
100000
150000
200000
250000
300000
350000
4000001
99
0
19
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19
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20
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20
11
対外債務 外貨準備高
ブラジル 日本
テレビ 1150万台 2519万台
パソコン 1370万台 1044万台
デジタルカメラ 432万台 1067万台
DVDプレーヤー 441万台() 628万台
携帯電話 4800万台 3615万台
自動車 3515万台 496万台()
オートバイ 180万台 38万台
() 軽自動車含む
出所各種報道業界団体発表値などよりJetroが集計
() 国産のみ輸入分は除く
順位 2010年 2011年
1 インド インド
2 中国 中国3 ブラジル ブラジル
4 インドネシア ベトナム
5 ベトナム ロシア
6 タイ インドネシア7 ロシア タイ
8 米国 米国
9 メキシコ マレーシア
10 マレーシア 台湾
出所ブラジル地理統計院(IBGE)および応用経済研究所(IPEA) 単位US100 万ドル
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2ブラジルの建設機械市場2011 年までの販売状況と 2012 年の販売予測
2011 年までの国内販売状況
ブラジルの建設機械業界に関するデータ収集や広報会員企業間の情報交換などを行う業界団体
Sobratema(ブラジル設備メンテナンステクノロジー協会)による集計では 2011 年の建設重機械(イエ
ローライン)の販売台数は約 30000 台で対前年で 93増加した
ホイールローダーが対 2010 年で同数の販売に留まったが2009 年との比較では 2 倍を超す販売を記
録している
機種別ではコンパクトローラーが対前年でマイナスの販売に終わったが2009 年との比較では 47
の増加となっている
その他の機種はすべて前年比でプラスの販売となっている
ハイウェイトラックは前年比+27と大幅な増加になっているが2012 年からの排ガス規制強化に対
する駆け込み需要によるもので1 万台以上の販売増加につながった
2012 年の国内販売予測
政府は現在インフレ再燃防止を目的に財政健全化に取り組んでおりインフラ関連で予定されてい
た工事への財政支出の一部凍結を図っており多くの工事の進行が遅れている一方で 2012 年は 4
年に一度の市長選挙が全国で行われることから選挙運動の時期に合わせて公共工事も増加するとみら
れている財政支出が計画通りに進めば建設機械の販売押し上げが期待される
2012 年 2 月における政策金利 (Selic) は 1050だが 2012 年中に 9台までの更なる引下げが予想され
ている金利の引下げが実行されればファイナンスによる購入を後押しするものと考えらる
これらの要因などから 2012 年の建設重機械 (イエローライン) の販売は 2011 年と同程度の 10の伸び
を予測
出所Sobratema2012 年データは予測値
2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 1110 2012年() 1211
ドーザー 300 440 800 550 1100 1200 91 1350 125
油圧ショベル 5400 6300 167 7000 111
ミニショベル 400 850 1125 1100 294
ホイールローダー 1660 2750 3200 2450 5100 5225 25 5750 100
スキッドステアローダー 650 2200 1200 2500 3300 320 3600 91
モーターグレーダー 610 1000 1250 1250 2300 2300 00 2500 87
バックホーローダー 3140 3410 5200 4650 7700 8150 58 8950 98
コンパクトローラー 340 480 1300 1500 2540 2200 -134 2300 45
オフハイウェイトラック 70 100 130 50 135 170 259 105 -382
その他 760
建設重機械 (イエローライン )
小計 (A) 8130 11700 18580 14550 27175 29695 93 32655 100
可搬式コンプレッサー 1000 1200 1420 1400 1800 2200 222 2640 200
クレーン 30 100 130 200 350 350 00 300 -143
タワークレーン 150 250 360 400 500 700 400 800 143
高所作業車 1210 2750 900 3200 3700 156 4250 149
テレハンドラー 300 150 700 1200 714 1320 100
ホイールトラクター 1120 2390 3390 2160 3410 3050 -106 3200 49
その他建設機械小計 (B) 2300 5150 8350 5210 9960 11200 124 12510 117
建設機械合計= (A)+ (B) 10430 16850 26930 19760 37135 40895 101 45165 104
ハイウエイトラック(C) 26550 17700 24000 21600 34100 43400 273 43400 00
総合計= (A)+ (B)+ (C) 36980 34550 50930 41360 71235 84295 183 88565 51
1250 2870 4500 2900
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3建設機械関連業界団体
ABIMAQ (Associaccedilatildeo Brasileira da Induacutestria de Maacutequinas e Equipamentos)
ブラジル機械装置工業会
各種機械設備メーカーが加入する業界団体
ABIMAQ の配下に分化協議会が設置されており建設機械関連企業は CSMR(Cacircmara Setorial de
Maacutequinas Rodoviaacuterias ロードマシーン分化協議会)に加盟
ABIMAQ に加盟するには審査が必要であり製造メーカーであること30以上の国産部品を使用し
ていることが一つの目安となっている輸入販売会社や組立製造のみを行う企業は原則加盟が認め
られていない
CSMR では会員間で新技術や規格の協議を行ったり製造販売データの交換集計を行っている
CSMR には下記の 35 社が加盟している2011 年~2013 年会期は Komatsu が会長企業を務めている
日系進出企業では Komatsu の他に Yanmar が加盟
ABIMAQ ブラジル機械装置工業会 HP httpwwwabimaqorgbr CSMR ロードマシーン分化協議会 HP httpwwwcamarasorgbrsiteaspxHome-CSMR
(ともにポルトガル語のみ)
会長企業 Komatsu do Brasil Ltda
副会長企業 Caterpillar Brasil Ltda Ciber Equipamentos Rodoviaacuterios Ltda Randon Veiacuteculos Ltda Liebherr Brasil Guindastes e Maq Operat Ltda Volvo do Brasil Veiacuteculos Ltda Terex Cifali Equipamentos Ltda CNH Latin America Ltda
会員企業 ARGOS GUINDASTES INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO SA Site httpwwwargosguindastescombr
Tel (51)3662-7728 BETOMAQ INDUSTRIAL LTDA Site httpwwwbetomaqcombr
Tel (11)2117-9988 BRM-ASSISTTEacuteCNICA DE GUINDASTE E ESCAVADEIRA LTDA Tel (81)3428-5001 CATERPILLAR BRASIL LTDA Site wwwcaterpillarcombr
Tel (19)2106-2100 CIBER EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwcibercombr
Tel (51)3364-9200 CIBI-COMPANHIA INDUSTRIAL BRASILEIRA IMPIANTI Site httpwwwcibicombr Tel (12)3627-4000 CMV-CONSTRUCcedilOtildeES MECAcircNICAS LTDA Site httpwwwcmvcombr
Tel (51)3041-6633 CNH LATIN AMERICA LTDA Site httpwwwcnhcom
Tel (11)2126-2280 CONISHI MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwconishicombr
Tel (17)3522-8836
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DYNAPAC BRASIL INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwdynapaccom
Tel (15)3412-7500 GASCOM EQUIPAMENTOS INDUSTRIAIS LTDA Site httpwwwgascomcombr
Tel (16)2105-3622 GUITON INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO DE EQUIPAMENTOS HIDRAacuteULICOS LTDA Site httpwwwguitoncombr
Tel (19)3421-3541 ICON MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS SA Site httpwwwicon-sacombr
Tel (48)3431-1800 IMAP SAINDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO Site wwwimapcombr
Tel (51)3662-8500 IMPACTO INDUacuteSTRIA DE IMPLEMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwimpactobrasilcombr Tel (14)3623-9444 JCB DO BRASIL LTDA Site httpwwwjcbcom
Tel (15)2101-1214 JOSEacute MURIacuteLIA BOZZA COMEacuteRCIO E INDUacuteSTRIA LTDA Site httpwwwbozzacom
Tel (11)2179-9966 KOMATSU DO BRASIL LTDA Site httpwwwkomatsucombr
Tel (11)4745-7000 LENCcedilOacuteIS EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site wwwlencoisequipamentoscombr
Tel (14)3264-4400 LIEBHERR BRASIL GUINDASTES E MAacuteQSOPERATRLTDA Site httpwwwliebherrcombr
Tel (12)3128-4200 MADAL PALFINGER SA Site httpwwwmadalpalfingercom
Tel (54)3026-7000 MANOS IMPLEMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwmanosimplementoscombr
Tel (49)3566-1426 MULTIFORCcedilA INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA ME Site httpwwwmultiforcacombr
Tel (19)3857-9772 PHD GUINDASTES LTDA Site httpwwwphdguindastesindbr
Tel (54)3535-1433 PPL INDUacuteSTRIA DE REBOQUES LTDA Site httpwwwpplindbr
Tel (51)3451-5213 PROMAacuteQUINAS INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Tel (21)2471-2363
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PROTON PRIMUS MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS LTDA Tel (21)2696-9990 RANDON VEIacuteCULOS LTDA
Site httpwwwrandon-veiculoscombr Tel (54)3209-2400 TDB DO BRASIL INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwtdbbrasilcombr
Tel (11)5562-0144 TEREX CIFALI EQUIPAMENTOS LTDA Site httpwwwterexrbcombr Tel (51)2125-6677 TKA GUINDASTES INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwtkaguindastescombr
Tel (54)3292-4102 VOLVO DO BRASIL VEIacuteCULOS LTDA Site httpwwwvolvocombr Tel (41)3317-8111 WEBER MASCHINENTECHNIK DO BRMAacuteQSP CONSTRLTDA Site httpwwwwebermtcombr
Tel (51)3587-3044 YANMAR SOUTH AMERICA INDUacuteSTRIA DE MAacuteQUINAS LTDA Site httpwwwyanmarcombr
Tel (19)3801-9200 ZUMACH EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwzumachcombr Tel (27)3200-8922
SOBRATEMA (Associaccedilatildeo Brasileira de Tecnologia para Equipamentos e Manutenccedilatildeo)
ブラジル設備メンテナンステクノロジー協会
httpwwwsobratemaorgbr
ブラジルの建設機械関連企業が加盟する業界団体建設機メーカー輸入業者販売会社パーツメ
ーカー金融機関レンタル業者建設会社ゼネコン等が加盟
建設機械業界に関するデータ収集や広報会員企業間の情報交換などを行う建設機械の展示会
MampT Expo も主催する
Sobratema 主催のセミナー風景
(2011 年 12 月於サンパウロ)
Sobratema が発行する建設機械業界誌
(それぞれ月刊)
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4主要機種ごとの販売会社
それぞれの機種について以下の企業の製品がブラジル市場で販売されている
ただし記載した企業以外にも多くの企業が建設機械市場に新規参入している
ltgtは Finame ファイナンス
(後述)の対象機種を取扱う場合
ltgtはそれ以外の場合
(輸入販売国産部品 60以下
の製造販売の場合等)
油圧ショベ
ル
小型ショベ
ル
小型ローダ
ー(スキッドステア)
モーターグ
レーダ
ー
ホイールロ
ーダー
バックホー
ローダ
ー
クローラー
ドーザ
―
ホイールド
ーザー
コンパクト
ローラ
ー
ハイウエイ
トラッ
ク
Agrale
Bobcat
Case
Caterpillar
John Deere
Doosan Infracore
Dynapac Group
Foton
Hamm
Hyundai
JCB
Komatsu
Liebherr
LiuGong
Lonking
Massey Ferguson
New Holland
Randon
Sany
SDLG
SEM
Shantui
Sunward
Terex
Valtra
Volvo Construction
XCMG
XGMA
Yanmar
Yuchai
Yutong
Zoomlion
( 出所Sobratema 資料より J2B Consulting 作成)
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5主要機種の取扱会社と取扱種類
油圧ショベル (稼働重量 11 t 70 t)
小型ショベル (稼働重量 2500 kg 8000 kg)
CASE
CATERPILLAR
DOOSAN
FOTON
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SANY
SUNWARD
VOLVO
XGMA
YUCHAI
ZOOMLION
BOBCAT `
CARTER
CATERPILLAR
FOTON
HYUNDAI
KOMATSU
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SANY
SUNWARD
TEREX
VOLVO
YANMAR
YUCHAI
90003000 4000 5000 6000 7000 8000
0 20 30 40 50 60
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ホイールローダー
(バケット容量 15 msup3 45 msup3)
小型ローダー
(積載能力 500 kg 1500 kg)
クローラ式ドーザー (馬力 80 HP 400 HP)
ホイールドーザー (馬力 80 250 CV)
CASE
CATERPILLAR
DOOSAN
FOTON
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
PWM
SDLG
SEM
TEREX
VOLVO
XGMA
YUTONG
400
BOBCAT
CAMS MACCHINE
CASE
CATERPILLAR
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SUNWARD
TEREX
VOLVO
1000 1800
360
CATERPILLAR
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
NEW HOLLAND
SHANTUI
ZOOMLION
300200
AGRALE
CASE IH
JOHN DEERE
MASSEY
FERGUSON
NEW HOLLAND
VALTRA
250200 150 100 50
01 02 03 04 05 06
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バックホーローダー (馬力 70 HP 110 HP)
モーターグレーダー (馬力 130 HP 250 HP)
( 出所Sobratema データより J2B Consulting 作成)
70 90 110
CASE
CATERPILLAR
DIGG
FOTON
JCB
KOMATSU
LIUGONG
MASSEY FERGUSON
MOVITER
NEW HOLLAND
RANDON
TEREX
VOLVO
XGMA
YUTONG
13
CASE
CATERPILLAR
FOTON
KOMATSU
LIUGONG
NEW HOLLAND
SANY
VOLVO
XCMG
XGMA
ZOOMLION
230 250210170 19050
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6ブラジルの建設機械業界統計
ブラジル国内での生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移
() Abimaq(ブラジル機械装置工業会)の会員企業のデータをベースにしており輸入販売会社等の
Abimaq 非加盟企業のデータは反映していない
lt生産gt
2008 年は金融危機の発生により 9 月以降の生産ペースが減速するも年間では過去最高を記録しかし
輸出地域の経済回復の遅れと先行き不透明感を理由に設備投資が控えられたことから 2009 年の生産台
数は 2008 年比で45の大幅な減尐となった
2010 年は国内市場での販売回復に支えられ2009 年の 2 倍を超す建設機械が製造され2010 年2011
年と続けて過去最高の生産台数を記録している
lt販売gt
国内の販売台数は金融危機が発生した 2009 年も対前年8と小幅な減尐に留まった2010 年には
2009 年比で 60の販売の伸びを記録2011 年と引き続き過去最高の販売台数記録を更新している
2011 年の国内販売台数は 2001 年と比べると 43 倍に増加している
lt輸入機械販売gt
2011 年の販売台数に対する輸入機械の販売台数は約 13となっている2001 年の 7と比べると輸入
機械の販売割合は倍増台数ベースでは 8 倍に増加している
ただしAbimaq に非加盟の輸入販売会社の台数を考慮すると輸入機械は割合台数ともに更に大きく増
加していると推測される
lt輸出gt
生産台数に占める輸出の割合は 2003 年までは 30~40を推移していたが2004 年以降 60台に増
加したしかし金融危機の発生した 2008 年には 40台2009 年には 20台まで低下2011 年も約
30に留まっている金融危機以降の輸出先地域の景気回復の遅れとブラジル通貨高による輸出競争
力の低下により 2011 年に至るも輸出台数はピーク時のレベルまで回復していない
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
輸入機販売
対象機種およびメーカー
ブルドーザー CaterpillarKomatsuNew Holland
バックホーローダー CaseNew HollandCatepillarAgcoRandonJCBVolvoTerex
ホイールローダー CaterpillarCaseNew HollandKomatsuVolvoJCB
油圧ショベル CaseCaterpillarNew HollandKomatsuVolvoBobcatJCBYanmarTerex
モーターグレーダー CaterpillarNew HollandCaseKomatsu
コンパクトローラー CaterpillarVolvoDynapacCiberProton PrimusTerex
スキッドステア BobcatNew HollandCaseCaterpillarVolvoJCB
オフロードトラック CaterpillarRandonVolvo
出所Abimaq単位(台)
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国内生産台数推移
2001 年から 2011 年の期間に生産台数は 37 倍に拡大
金融危機の影響により 2009 年は対前年比45の大幅な減尐
2010 年以降は国内需要に支えられ従来の成長ペースを取り戻している
2001 年2011 年の機種別生産台数構成比の比較
バックホーローダーの販売比率が 25から 30に油圧ショベルが 8から 15に上昇
2001 年2011 年の機種別の生産台数伸び率
各機種ともに 200以上の販売を記録
油圧ショベルが最も大きな伸びをみせている
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
コンパクトローラー
モーターグレーダー
オフロードトラック
油圧ショベル
ホイールローダー
バックホーローダー
ブルドーザー
16
25
248
1
21
5
2001年3279 11
9085 30
5667 19
4439 15
222 1
5387 18
2007 6
2011年
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
243
443
289
706
241
318
448
0 100 200 300 400 500 600 700 800
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
生産台数37 倍に拡大
出所Abimaq単位(台)
出所Abimaq
出所Abimaq
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国内販売台数推移
2001 年から 2011 年の期間に国内販売台数は 43 倍に拡大
金融危機の影響はあったが 2009 年の販売台数は対前年で8の小幅な減尐に留まった
2011 年は金融危機の発生した 2008 年に比較し 17 倍に販売台数を増やしている
2001 年2011 年の機種別販売台数構成比の比較
機種ごとの販売比率ではバックホーローダーが全体の 13 以上を占めている
油圧ショベルの販売比率が 14から 20に増加
2001 年2011 年の機種別の販売台数伸び率
-
5000
10000
15000
20000
25000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
コンパクトローラー
モーターグレーダー
オフロードトラック
油圧ショベル
ホイールローダー
バックホーローダー
ブルドーザー
8
35
26
14
210
5
2001年
1022 5
8239 38
3986 18
4284 20
99 0
1922 9
2177 10
2011年
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
206
402
259
514
105
335
716
0 100 200 300 400 500 600 700 800
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
販売台数43 倍に拡大
出所Abimaq単位
(台)
出所Abimaq
出所Abimaq
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地域ごとの販売台数分布(2011 年)
46
44
46
49
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
合計
油圧ショベル
モーターグレーダー
ホイールローダー
北部 北東部 南東部 南部 中西部
経済の中心地のサンパウロ州2016 年のオリンピックの準
備を進めるリオデジャネイロ州鉄鉱石の主要産出地であ
るミナスジェラエス州を含む南東部地域でブラジル全体の
40~50の建設機械が販売されている
南東部地域
ホイールローダーモーターグレーダー油圧
ショベル合計でブラジル全体の 46を販売
出所Abimaq
北部
北東部
中西部
南東部
南部
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7主要機種ごとの生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移
ブルドーザー
Caterpillar および Komatsu の二社で 2010 年の生産台数の 9 割以上を占めている
2008 年から 2009 年に掛けて金融危機の影響を受け輸出が72と大幅に減尐
生産台数の約 8 割を輸出に向けているため金融危機による影響を大きく被ったが2009 年2010
年と輸出が大きく改善2011 年の生産台数は 2008 年とほぼ同レベルまで回復した
生産台数に占める割合は尐ないものの国内での販売台数は堅調に増加
Shantui が 2008 年に中国からの輸入販売をスタートし販売シェアの 10程度を獲得している
バックホーローダー
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
輸出
国内販売
5242
6
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
New Holland
-
2000
4000
6000
8000
10000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
出所Abimaq単位(台)
出所Abimaq単位(台)
出所Yengst Associates単位()
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CaterpillarCaseJCBKomatsu の 4 社で 2010 年の生産台数の 9 割を占めている
2009 年は金融危機の影響により一時的に生産が減尐するも旺盛な国内需要が輸入の減尐分をカバー
し生産台数は早期に回復
国内販売は金融危機の発生した 2009 年を含め対前年比プラスを続けている
2004 年~2005 年は国内での販売台数と輸出台数が拮抗していたが2006 年以降は国内需要が大きく
伸びたため生産台数の約 9 割が国内で販売されている
2009 年から JCB が2010 年から中国系 Sany および Liugong 等が輸入販売を始めている
Abimaq の集計では建設機械の販売の 13 をバックホーローダーが占めているブラジルの法令ではバ
ックホーローダーは公道の走行が認められているため機動性と利便性が販売増加の一因と考えられ
る
ホイールローダー
金融危機により 2009 年の生産台数はピーク時の 2007 年に較べほぼ半減した
国内の販売台数は 2010 年2011 年と過去最高を記録するまでに回復したが生産台数も同じペース
で回復を見せている
輸出台数は金融危機前の水準まで戻っていない2009 年の輸出台数はピーク時の 2006 年の約 16 ま
で減尐生産台数に占める輸出機械の割合は 2006 年には約 6 割を占めていたが2011 年には 25ま
で縮小
2009 年頃から SDLGHyundaiLiugongXCMGDoosan 等中国韓国からの輸入機械の販売が増
えているAbimaq 非加盟企業を含めると全体の販売に占める輸入機械の割合は 30程度まで高まっ
てきている特に SDLG は既に 10以上の国内販売シェアを獲得しているとみられている
31
26
18
15
6 4
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
JCB
New Holland
Randon
Agco
-
1000
2000
3000
4000
5000
6000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
うち輸入機械
輸出
43
17
17
11
11
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
Volvo
Komatsu
New Holland
出所Abimaq単位
(台)
出所Yengst Associates
出所Yengst Associates
20 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
油圧ショベル
CaterpillarKomatsu の二社で全体の 34 の販売シェアを占めている
2009 年の生産台数は対前年比約 6 割の落ち込みを見せたが2010 年2011 年と過去最高を塗り替え
る回復を見せている2001 年との比較では 2011 年までに 7 倍以上に増加輸出台数も金融危機前を
上回る過去最高のレベルまで回復している
この数年の間に HyundaiDoosan(2007 年)Liugong(2008 年)Sany(2008 年)XCMG(2010 年)と
いった中国および韓国系メーカーが輸入販売を開始し2010 年の販売シェアの約 3 割を占めるまでに
プレゼンスを高めているそのうち HyundaiDoosanSanyXCMG は現在ブラジル国内での製
造あるいは組立を進めておりLiugong も国内製造の検討を始めている
JCB は 2008 年に油圧ショベルの輸入販売を開始したが2010 年からは国内での製造をスタートさせ
輸入販売からの切替を図っている
サイズとしては 20-30 トンクラスが最も売れており全体の 6 割程度を占めている20 トン以下の小型
ショベルは全体の 3 割程度30 トン以上の大型ショベルが 1 割程度となっている
ホイール式ショベルは Liebherr のみが国内での生産を行っているがブラジル国内での主流はクロー
ラー式でトラック式ショベルの販売は尐数に留まっている
オフロードトラック
2007 年のピーク時に較べ生産台数は 74減尐輸出台数は 86減尐している
-
1000
2000
3000
4000
5000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
(輸入機械)
輸出
5229
8
5
51
2010年製造台数シェア
Caterpilar
Komatsu
New Holland
Case
Liebherr
JCB
-
100
200
300
400
500
600
700
800
900
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
出所Abimaq
単位(台)
出所Abimaq単位(台)
出所Yengst Associates
21 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
モーターグレーダー
金融危機の影響で生産輸出とも 2009 年に大きな落ち込みを見せたが2010 年には大きな回復を見
せた
国内市場での販売台数は堅調に増加している
2008 年に XCMG が2010 年には SanyLiugongShantui も中国からの輸入販売をスタートさせて
いるが2010 年における各社合わせた販売シェアは 5程度に留まっている
コンパクトローラー
-
1000
2000
3000
4000
5000
6000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
5819
12
7 4
2010年製造台数シェア
Caterpilar
Volvo
New Holland
Case
Komatsu
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
(輸入機械)
輸出
35
27
17
87
2010年製造台数シェア
Dynapac
Caterpilar
Pronton Primus
Ciber
Volvo
出所Abimaq
単位(台)
出所Abimaq単
位(台)
出所Yengst Associates
出所Yengst Associates
22 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
金融危機の発生した 2009 年も含め国内販売の伸びは続いた
生産は 2009 年に若干の減尐を見せたが国内需要の伸びに支えられ 2010 年には金融危機前を上回る販
売台数を記録
2011 年は対前年で生産国内販売輸入機械販売輸出台数いずれも減尐している
台数は尐ないながら XCMG が 2007 年からLiugongSanyなどの中国系メーカーが 2010 年から輸
入販売を始めている
スキッドステア
2007 年に Volvo が国内製造を開始するまでブラジル国内で販売されるスキッドステア全てが輸入機械
であったその後もスキッドステアの生産は Volvo だけが行っていた
Volvo が製造を開始した 2007 年には約 9 割を輸出していたがその後国内市場への供給が中心にな
り国内での販売は約 8 割まで増加しかし2011 年にスキッドステアの生産を米国の工場へ移管した
ため国内での生産を停止しているそのため以前と同じくブラジル国内で販売されているスキッド
ステアは全量海外からの輸入品に戻っている
2004 年以降輸入台数は大きな伸びを示していたが 2009 年は対前年で約半数に減尐しかし 2010
年2011 年と従来と同じペースで輸入機械の台数が増大している
メーカーごとの 2010 年の販売シェアは下グラフの通り
-
250
500
750
1000
1250
1500
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
(輸入機械)
30
2119
16
113
2010年販売台数シェア
Bobcat
Volvo
Case
New Holland
Caterpillar
Others
出所Abimaq単
位(台)
出所Yengst Associates
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8建設機械の市場保有台数推移の予測
Sobratema はインフラ関連建設工事マイニング農業関連の分野ごとの建設機械の市場保有台数
が 2016 年までに 170~190の割合で増加すると予測している
対前年の伸び率ではサッカーワールドカップが開催される 2014 年までは 10以上の高い伸びを示し
ているが2015 年以降は 1 桁台の伸びに落ち着くものと予測している
112
134
173
98
81
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
0
100
200
300
400
500
600
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
対前年比()
インフラ関連
建設工事
マイニング
農業
合計
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2016年2011年
インフラ関連 131 147 167 196 215 234 179
建設工事 115 125 142 166 182 196 170
マイニング 44 49 55 65 72 77 175
農業 13 16 18 21 23 25 192
合計 303 337 382 448 492 532 176
対前年比() - 112 134 173 98 81
出所Sobratema 単位1000 台(5 年以上の使用期間の機械が対象)
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9工場所在地の分布
ブラジルの建設機械メーカーの生産拠点はブラジル最大の経済の中心地でありブラジル最大の貿易
港であるサントス港を抱えるサンパウロ州に集中している
ここ数年内に新たに建設された工場および現在建設中の工場もサンパウロ州内に多いが都市によ
り進出に対しインセンティブの供与の可能性がありまた地域的な戦略からサンパウロ州外の都市
を選択している例も見られる
印を付けた都市は現在建設中あるいは 2010 年以降に建設された工場
州 メーカー名 既存の工場所在地
サンパウロ州(SP) Caterpillar ピラシカーバ市
CNH ソロカバ市
ピラシカーバ市
Doosan アメリカーナ市
JCB ソロカバ市
John Deere インダイアツーバ市
Hitachi インダイアツーバ市
Komatsu スザーノ市
アルジャー市
Liebherr グアラチンゲタ市
Sany サンジョゼドスカンポス市
ジャカレイ市
Tadano イトゥ市
Volvo ペデルネイラス市
ペルナンブーコ州(PB)
ゴイアス州(GO)
ミナスジェラエス州(MG)
リオデジャネイロ州(RJ)
サンパウロ州(SP)
最も多くのメーカーの製造拠点となっており
新規設備投資も集中
パラナ州(PR)
リオグランデドスル州(RS)
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ペルナンブーコ州(PE) XCMG スアペ市
ゴイアス州(GO) Foton Lovol アナポリス市
John Deere カタロン市
ミナスジェラエス州(MG) CNH コンタージェン市
XCMG ポウゾアレグレ市
リオデジャネイロ州(RJ) Hyundai イタチアイア市
パラナ州(PR) Caterpillar カンポラルゴ市
CNH クリチーバ市
リオグランドドスル州(RS) JohnDerre オリゾンチーナ市
モンテネグロ市
Manitowoc パッソフンド市
Terex カショエイリーニャ市
グアイーバ市
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10主な建設機械メーカーのブラジル市場への参入時期
CaterpillarKomatsu 等の主力建機メーカーは 1950 年代~60 年代に掛けてブラジルに進出
2009 年以降多くの中国韓国系の建機メーカーが輸入販売を通じブラジル市場に参入している
2010 年以降は多くの企業が投資を行い輸入販売から国内製造へと移行している
1950 年 CNH Fiat グループの農業機械メーカーの Moto Agriacutecola 社設立
1954 年 Caterpillar サンパウロ市に現地法人設立
1957 年 Yanmar (ディーゼルエンジンの輸入販売現法を設立)
1958 年 Ciber ポルトアレグレ市に工場建設
1960 年 Caterpillar 現地製造を開始
1973 年 Komatsu サンパウロ州スザノ市に現地法人設立
1974 年 Liebherr グアラチンゲタ工場建設
1975 年 Komatsu サンパウロ州スザノ市に海外初の製造工場を建設
1975 年 Volvo ペデルネイラス工場を建設
1976 年 Caterpillar 主力のピラシカーバ工場での製造開始
1976 年 Volvo ペデルネイラス工場での製造開始
1979 年 John Deere 現地会社に資本出資
1995 年 JCB 輸入販売開始
2001 年 JCB ソロカバ市で製造開始
2003 年 Hyundai 輸入販売開始
2004 年 Terex 現地法人設立
2004 年 XCMG 輸入販売開始
2006 年 Doosan 輸入販売開始
2007 年 Sany 輸入販売開始
2009 年 SDLG 輸入販売開始
2009 年 LiuGong 販売現地法人を設立
2009 年 Yanmar 建設機械の輸入販売開始
2010 年 Lonking ローカル商社と提携し販売会社を設立
2010 年 Sunward 輸入販売開始
2010 年 Yuchai 販売現地法人を設立
2010 年 Yutong 輸入販売開始
2010 年 XGMA ディストリビューターを通じ輸入販売開始
2010 年 Zoomlion ディストリビューターを通じ輸入販売開始
2011 年 Tadano 合弁で製造販売メンテナンス会社を設立
2011 年 LBX(住友建機子会社) 販売会社の設立登記完了
2011 年 Hitachi John Deere と合弁で製造販売会社の設立を発表
(各社 HP新聞報道等より J2B Consulting 編集)
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11最近の主な新規投資案件
Caterpillar
投資金額1)1 憶ドル 2)1 憶ドル
投資時期1) 2010 年 2)2011 年
投資内容
1)サンパウロ州ピラシカーバ工場を拡張+海底油田開発機器(ディーゼルエンジンおよび発電機等)
の製造を開始
2)パラナ州カンポラルゴ市に第二工場を建設
CNH
投資金額1)13 憶レアル 2)17 憶レアル 3)1 憶ドル
投資時期1)2007 年~2010 年の四カ年計画
2) 2011 年~2014 年の四カ年計画
3)2011 年
投資内容1)休止していたサンパウロ州ソロカバ市の工場を再稼働+部品流通センター
2)国内 4 工場の設備の近代化+拡張+新機種の開発
3)アルゼンチンのコルドバ市に農業機械の製造工場を建設
Deere
投資金額124 憶ドル(日立建機と合計で 18 憶ドル)
投資時期2012 年
投資内容
1)2011 年 10 月サンパウロ州インダイアツーバ市で日立建機との合弁で油圧ショベルの製造工場の
建設を発表2013 年 7 月に製造開始の予定
2)独資で同じくサンパウロ州インダイアツーバ市にバックホーローダーとホイールローダーの製造
工場の建設を発表2013 年末に製造開始の予定
Doosan
投資金額7600 万ドル
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州アメリカーナ市に油圧ショベルなどを製造する新工場を建設中
2012 年後半から製造を開始予定
Foton Lovol
投資金額15 憶ドル
投資時期2011 年
投資内容ゴイアス州アナポリス市に工場の建設を発表2012 年から建設スタート
日立建機
投資金額63 億円
投資時期2011 年
投資内容2011 年 10 月サンパウロ州インダイアツーバ市で Deere 社との合弁で油圧ショベル機の
製造工場の建設を発表
2012 年建設開始2013 年製造開始
Hyundai
投資金額15 憶ドル
投資時期2011 年
投資内容
1)リオデジャネイロ州イタチアイア市に油圧ショベルバックホーローダーローダー等の製造工
場建設中2012 年末の完成予定
Hyundai が 75を出資ディストリビューターの BMC が 25出資
2)BMC 社と合弁で販売会社を設立
Hyundai が 45を出資ディストリビューターの BMC が 55出資
JCB
投資金額1)100 万ドル 2)500 万ドル 3)1 憶ドル
投資時期1)2010 年 2)2010 年 3)2012 年
場所サンパウロ州ソロカバ市
28 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
投資内容
1)バックホーローダーの製造ラインを拡張+設備更新
2)油圧ショベルの製造工場を建設
3)新工場を建設中2012 年から製造開始の予定
LiuGong
投資金額2 憶ドル
投資時期2012 年(検討中)
投資内容南米のいずれかの場所に製造工場の建設を検討中(2012 年初頭に決定)
Manitowoc
投資金額7000 万レアル
投資時期2011 年
投資内容リオグランデドスル州パッソフンド市に工場建設中2012 年完成予定
Sany
投資金額1)(不明) 2)2 憶ドル
投資時期1)2011 年 2)2011 年
投資内容
1)サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に油圧ショベル機とクレーン機の組立工場建設
2)サンパウロ州ジャカレイ市に新工場を建設中2013 年から製造開始の予定
住友建機
投資時期2011 年 5 月
投資内容子会社の LBX が販売現地法人を設立
2012 年から輸入販売を開始
タダノ
投資金額資本金は 590 万ドルタダノが 51出資
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州イトゥ市に合弁で製造販売メンテナンス会社を設立
Terex
投資金額5 年間で 15 憶レアル
投資時期2011 年(建設中)
投資内容リオグランデドスル州グアイバ市に新工場を建設中
Volvo
投資金額1000 万ドル
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州のペデルネイラス工場を拡張油圧ショベルを組立から現地製造に切換え
XCMG
投資金額1)2500 万ドル 2)2 憶ドル 3)2500 万ドル+2 憶ドル
投資時期1)2011 年 2)2011 年 3)2011 年
投資内容
1) Ecircxito 社と合弁でホイールローダーの組立工場と物流センターを建設
場所はブラジル北東部ペルナンブーコ州スアペ市
2) BMC 社と合弁でモーターグレーダーとローラーコンパクターの組立工場の建設
3) GTM 社とトラッククレーンローラーコンパクターモーターグレーダー油圧ショベルホ
イールローダーの製造工場を建設
場所はミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市
Zoomlion
投資金額(計画) 2 憶ドル
投資時期(計画) 2012 年に決定
投資内容ディストリビューターの BMC と合弁でコンクリートミキサーおよびコンクリートポン
プの製造工場の建設を検討中
(出所MampT 誌新聞報道等から J2B Consulting 編集)
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12地域別の投資案件
サンパウロ州(SP)
Caterpillar
2011 年工場拡張+海底油田開発機器の製造を開始
CNH
休止していたソロカバ工場が再稼働+物流センター
Doosan
2011 年工場の建設を開始2012 年完成予定
JCB
2011 年工場建設を開始2012 年完成予定
John Deere
2011 年工場建設開始
日立建機
2011 年 John Deere と合弁で工場建設開始
LBX(住友建機子会社)
2011 年販売現法を設立
Lonking
2010 年販売会社を設立
Tadano
2011 年合弁で製造販売メンテナンス会社設立
Sany
2011 年に組立工場が完成製造工場の建設も開始
2012 年完成予定
Volvo
工場の拡張+現地生産への切替
サンパウロ州近辺の投資に関しては次ページ以降を参照
リオデジャネイロ州(RJ) Hyundai
2011 年から工場建設中
2012 年完成予定
パラナ州(PR) Caterpillar
2011 年に新工場が完成
リオグランデドスル州(RS) Manitovoc
2011 年工場建設を開始
2012 年に完成予定
Terex
2011 年工場建設開始
ミナスジェラエス州(MG)
XCMG
2012 年からディストリビュータ
ーGTM 社と合弁で工場建設開始
ゴイアス州(GO) Foton Lovol
2011 年に工場建設を発表
2012 年建設開始の予定
ペルナンブーコ州(PB) XCMG
2011 年ディストリビュータ
ーEcircxito 社と合弁で組立工場
と物流センターを建設
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13サンパウロ州内の投資案件
Caterpillar
ピラシカーバ市
2011 年工場拡張+海底油
田開発機器の製造を開始
投資1 憶ドル
日立建機
インダイアツーバ市
John Deere と合弁で工場建設中
投資63 億円
Doosan
アメリカーナ市
工場建設中
投資7600 万ドル
Volvo
ペデルネイラ市工場拡張
投資1000 万ドル
Aruja
タダノイトゥ市
合弁での工場建設
Sany
サンジョゼドスカンポス市
2011 年組立工場建設
CNH
ソロカバ市
2010 年休眠工場の操業再開
投資4 カ年計画で 17 憶レアル
LBX(住友建機子会社)
ソロカバ市
2012 年から輸入販売開始
Sany
ジャカレイ市
製造工場を建設中
投資2 憶ドル
John Deere
インダイアツーバ市
工場建設中
投資124 憶ドル
JCB
ソロカバ市
新工場建設中
投資1 憶レアル
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31 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
14サンパウロ州周辺地域の投資案件
Campo Largo
Caterpillar
カンポラルゴ市
2011 年新工場建設
投資1 憶ドル
Terex
グアイバ市
新工場建設中
投資5 年間で 15 憶レアル
サンパウロ州
パラナ州
リオデジャネイロ州 ミナスジェラエス州
リオグランデドスル州
Manitowoc
パッソフンド市
工場建設(2012 年完成予定
投資7000 万レアル
Passo
Fundo
Guiaba
XCMG
ポウゾアレグレ市
2012 年から工場建設
投資2 憶ドル
Hyundai
イタチアイア市
工場建設中
投資15 憶ドル
Itatiaia
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32 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
15企業ごとの概要
Caterpillar
CNH Global NV (Case amp New Holland)
Doosan amp Bobcat
Foton Lovol International
Hyundai Heavy Industries
JCB Brasil
John Deere
Hitachi Construction Machinery
Kobelco
Komatsu
LBX
Sumitomo Construction Machinery
Liebherr Brasil
Liugong
Lonking
Manitowoc
Sany
SDLG (Shandon Lingong Construction Machinery)
Shantui
Sunward
Tadano
Terex
Volvo Construction Equipmento Latin America
XCMG (Xuzhou Construction Machinery Group)
XGMA (Xiamen XGMA Construction Machinery)
Yanmar South America
Yuchai
Yutong
Zoomlion
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Caterpillar
ブラジル最大の建設機械メーカーであり機械設備メーカーとしてもブラジル最大
ブラジル唯一の工場であるサンパウロ州ピラシカーバ工場で全ての機種の製造を行ってきたがパラ
ナ州カンポラルゴ市に新工場を建設し2011 年から新工場での製造を開始している
今後は建設機械の製造はカンポラルゴ工場に徐々に移管しピラシカーバ工場での建設機械の製造は
将来的に停止するピラシカーバ工場では海底油田開発機器(ディーゼルエンジン等)の製造を始める
1954 年 サンパウロ市に現地法人設立
1955 年 工場建設をスタート
1960 年 工場完成ブラジルでの建設機械の製造をスタート
最初に製造したのはモーターグレーダー
1973 年 サンパウロ州ピラシカーバ市に 400 万 m2 の土地を購入し新工場の建設を開始
1976 年に完成
1993 年 製造工程の効率化とコスト削減を掲げた戦略プランの一環として生産設備の近代化
を図るとともに生産および管理部門の統合を図りピラシカーバ工場に集約
2011 年 10 月 パラナ州カンポラルゴ市で建設を進めていた新工場が完成
国内の需要の増加からピラシカーバ工場の稼働率は既に 100に達しており顧客
への引き渡しが 6 か月遅れるなどしたことから新工場の建設を進めていたもの
ピラシカーバ工場概要 カンポラルゴ工場概要
完成時期 1960 年 2011 年 10 月
概要 ブラジル国内唯一の製造拠点
ショールームディーラー向けト
レーニングスペースも併せ持って
いる
カンポラルゴ市の新工場建設に伴
い建設機械の製造は徐々に新工
場に移管し 2012 年中に製造を停止
する計画
その後は従来は米国インジアナ
州の工場から輸入していた海底油
田開発機器(ディーゼルエンジンお
よび発電機等)の製造を開始しペ
トロブラスなどに供給する
ピラシカーバ工場で製造されているバックホ
ーローダーと小型ホイールローダーの製造ラ
インを一部移管し製造を開始する
2011 年はバックホーローダーの製造からス
タート2012 年から小型ホイールローダー
の製造を始める
2011 年のラスベガス国際建機見本市
CONEXPO2011 で発表した世界戦略機種の
モーターグレーダーの製造も計画している
順次拡張工事を行い新しい製造ラインを建設
していく
当面はブラジル国内市場への供給を行うが
製造能力が国内需要を超えてきた段階で近隣
ラテンアメリカ諸国への輸出も始める
国産化率を上げるため複数の海外部品メーカ
ーも同敷地内に進出し生産を行う予定
土地面積 敷地面積380 万 m2
建屋面積214 万 m2
敷地面積100 万 m2
建屋面積5 万 m2
取扱機種 油圧シャベルホイールローダ
ーコンパクターローラー積込
機モーターグレーダーバック
ホーローダー等を製造
バックホーローダーおよび小型ホイールロー
ダー
投資金額 1 憶ドル
(工場拡張および海底油田開発機器
の製造ライン建設)
1 憶ドル
従業員数 6000 人 2013 年までに 1000 人を雇用
34 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
販売拠点網 Marcos SASotreq SAParana Equipment SA(PESA)の 3 社で 50 か所以上の販
売サービス拠点網をブラジル全域に展開している
3 社とも 1940 年代に設立され60 年以上の歴史を持っている
キャタピラーは建設機械のリースを扱う Cat Rental Store と呼ばれるショップを約
10 か所展開しており各販売ディーラーも Cat Rental Store を扱っている
キャタピラー販売機種
Articulated Trucks Backhoe Loaders Cold Planers Compact Track and Multi Terrain Loaders
Compactors Feller Bunchers Forest Machines Forwarders
Harvesters Hydraulic Excavators Knuckleboom Loaders
Material Handlers
Motor Graders
Off-Highway Trucks
Paving Equipment
Road Reclaimers
Skid Steer Loaders
Skidders
Telehandlers
Track Loaders
Track-Type Tractors
Underground Mining
Wheel Dozers
Wheel Excavators
Wheel Loaders
Wheel Tractor-
Scrapers
(出所wwwbrasilcatcom)
(サンパウロ州バルエリ市のビル建設
工事現場で使用される油圧ショベル)
Sotreq
1941 年設立
14 州で 27 販売拠点あり
Marcosa
1947 年設立
北東部地域 10 州に 16 販売拠点
PESA
1946 年設立
南部 3 州に 14 販売拠点
35 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
CNH Global NV
自動車メーカーFiat 傘下の建設機機械農業機械メーカー
CNH のラテンアメリカ地域の社長は Fiat グループの副社長を兼務している
1950 年 Moto Agriacutecola 社が Fiat グループ企業として初めてブラジルに設立されFiat 製の
農業機械(トラクター)の販売をサンパウロ市で開始
1970 年 ミナスジェラエス州コンタージェン工場で農業機械の製造開始
1975 年 パラナ州クリチーバ市に最初の農業機械製造工場を建設
2001 年 農業機械の需要低迷を受けソロカバ工場の操業を停止
2007 年~
2010 年の
4 カ年計画
13憶レアルを投資
中国を中心とする大豆等の食糧需要の増加と自動車燃料として使用されるエタノー
ル生産向けの砂糖きび栽培の増加などブラジルの農業分野が成長していたことか
らソロカバ工場の再開を決定10 憶レアル(553 憶ドル)を投資しオペレーションを
再開させた本 4 カ年計画期間中に物流センターも建設
2011 年~
2014 年の
4 カ年計画
前 4 カ年計画を 30上回る 17 憶レアルの投資を計画している
今期計画ではブラジル国内の四工場(パラナ州クリチーバ市サンパウロ州ソロカバ
市およびピラシカーバ市ミナスジェラエス州コンタージェン市)の拡張および設備
更新新機種開発に力を入れる
アルゼンチンに 1 憶ドルを投資しコンバインとトラクターの製造を開始する
Case と New Holland は農業機械および建設機械で独立した法人を組織しておりブランドも Case
と New Holland の両方を維持したまま別々に営業網を展開している
時には Case と New Holland が市場で競合する姿も見ることができる
本部機構は Case と New Holland がそれぞれ農業機械と建設機械部門ごとに別々にもっており更に
CNH の統括部署を含めると 5 都市に点在している
CNH Case New Holland
ミナスジェラエス州
コンタージェン市
農業機械 建設機械 農業機械 建設機械
サンパウロ州
ピラシカーバ市
サンパウロ州
イトゥ市
パラナ州
クリチーバ市
ミナスジェラエス州
ベロオリゾンテ市
製造拠点も Case および New Holland のそれぞれの農業機械建設機械を製造する工場がありブラジ
ル国内に合わせて 4 つの工場を持っている
コンタージェン
工場
New Holland ブランドの
建設機械を製造
油圧ショベル機バックホーローダークローラ式ド
ーザーホイールローダーモーターグレーダースキ
ッドステアローダー等を製造
クリチーバ
工場
New Holland ブランドの
農業機械を製造
農業用トラクター大豆収穫機を製造
研究開発センターもある
Grupo Fiat Holding CNH
Case IH
(農業機械)
Case Construction
(建設機械)
New Holland Agruculture
(農業機械)
New Holland
Construction
(建設機械)
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ピラシカーバ
工場
Case ブランドの農業機
械を製造
砂糖きびの生産の中心地域に立地しており周辺には多
くのエタノール工場が点在
砂糖きびおよびコーヒーの収穫機農機具を製造
ソロカバ
工場
Case ブランドの農業機
械および CaseNew
Holland ブランドの建設
機械を製造
スペアパーツの製造も
行う
2010 年 3 月に完成
投資金額10 憶レアル(553 憶ドル)
敷地面積16万 m2
(製造設備104万 m2 流通センター56万 m2)
大豆収穫機の製造工場としては世界最大規模
Fiatグループではソロカバ工場を海外全拠点への農業機
械の輸出基地にする考えを持っている
またラテンアメリカで最大の規模を誇る部品流通セン
ターも完成
ソロカバ工場では 2001 年に製造停止するまで年間
500 台の農業機械を製造していたが再開後は農業機
械と建設機械を合わせ最大で年間 8000 台の製造が可
能
製造が最盛期を迎える 2年後には 2000人の直接雇用と
4000人の間接雇用が見込まれている
アルゼンチンでの農業機械の製造工場の建設
2011 年 1 月農業機械の主要輸出国であるアルゼンチンがブラジルからの輸入に対する規制措置を
始めたまたブラジル通貨のレアル高による輸出競争力の低下もあり製造台数に対する輸出割合は
2008 年の 35から 20にまで低下したことを受け2011 年から 1 憶ドルを投じアルゼンチンのコ
ルドバ市に農業機械の製造工場の建設をスタートさせている2012 年下期から製造開始の予定
計画では収穫機を年間 2000 台農業用大型トラクターを 4000 台製造する
アルゼンチン国内市場で販売するとともにブラジルに対しても輸出を行う
農業分野で競合する AGCO 社も 2010 年 10 月にリオグランデドスル州の収穫機の工場に対し 2500
万レアルの投資を発表John Deere 社もゴイアス州カタロン市のサトウキビ収穫機の製造工場の拡
張と農業用散布機の製造のために 6000 万レアルの投資を発表するなど農業大国アルゼンチンへの
投資も進んでいる
ブラジル国内では建設機械と農業機械を大よそ 3565の割合で販売されている
ブラジルの建設機械市場は今後も堅調に成長すると予測されるが世界の食料需要の増加を背景に農
業機械分野の成長余地も大きくCNH では建設機械及び農業機械両分野で力を入れていく計画
-
10000
20000
30000
40000
50000
60000
70000
80000
2008 2009 2010 2011
農業機械の機種ごとの販売台数推移
Loaders amp Backhoes
Track-type tractors
Tillers
Combines
Wheel tractors
65
35
建設機械と農業機械の販売比率
農業機械
建設機械
出所Abimaq単位(台)
出所MampT 誌(Sobratema)
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販売拠点網
Case および New Holland がそれぞれ別々のディストリビューターを通じて販売網を展開している
Case
New Holland
261
686
884
1579
1928
Valtra
Massey Ferguston
Case
New Holland
John Deere
- 500 1000 1500 2000 2500
2132
1791
1803
9869
10493
11757
14451
Others
Case
Agrale
John Deere
New Holland
Valtra
Massey Ferguston
- 5000 10000 15000 20000
農業用ホイールトラクターのメーカー別
販売台数
2011 年にブラジル国内で農業用トラクターは
52296 台販売された
2010 年の 56420 台に比較し 73の減尐
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台数
は 12284 台で市場全体の販売台数の 235
CNH としては Massey Ferguston に次ぐ販売台数
を記録している
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台数
は 12284 台これは市場全体の販売台数の
235となりメーカー別では Massey Ferguston
に次ぐ販売台数を記録
農業用収穫機のメーカー別販売台数
2011 年にブラジル国内で農業用収穫機は 5388
台販売された
2010 年の 4549 台に比較し 173の増加
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台
数は 2463 台で市場全体の販売台数の 457
を占めている
出所Anfavea単位(台)
出所Anfavea単位(台)
Shark Maacutequinas 社他 13 のディストリビ
ューターが販売サービス網を展開
Shark Maacutequinas 社はサンパウロ州およ
びブラジル南部地域諸州で 13 の支店を
展開
年間販売台数は 200~300 台
販売製品の多様化を図るため中国系の
Goodsense 社のフォークリフトの販売を
2011 年から開始
Brasif Maacutequinas 社他 7 つのディストリ
ビューターが販売サービス網を展開
Brasif Maacutequinas 社はブラジル北部南東
部中西部地域で支店網を展開Case
製品の約 5 割を販売している
販売製品の多様化を図るため Terex 社の
クレーン機仏独系 Bomag 社のコンパ
クター米国 Nacco グループの Hyster
社のフォークリフトの販売も開始
Case 社製品の売上比率は約 65
2011 年の売上は対前年 20の見込み
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コンタージェン工場
New Holland ブランドの建設機械を製造
クリチーバ工場
New Holland ブランドの農業用トラク
ター大豆収穫機を製造
ピラシカーバ工場
Case ブランドの砂糖きび
およびコーヒーの収穫機
農機具を製造
ソロカバ工場
2010 年完成
Case ブランドの農業機械および Case
New Holland ブランドの建設機械を製造
Contagem
copy 2011 Google
サンパウロ市内の道路工事現場 サンパウロ州内を移動中の油圧ショベル機
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Doosan
2006 年にラテンアメリカ市場に参入
油圧ショベルおよびホイールローダーを中心に輸入販売を行っている
2011 年 2 月サンパウロ州アメリカーナ市で工場の建設をスタートさせている
建設中の工場概要
建設地 サンパウロ州アメリカーナ市
投資金額 7600 万ドル(1 憶レアル)
製造開始 2012 年末の予定
土地面積 敷地面積162 万
建屋面積5 万 m2
(工場用地は市から譲渡を受けた)
製造機種 油圧ショベル(DX225 LCA)の組立製造からスタート
順次他機種の組立も始める
年間製造能力 2000 台
従業員数 直接雇用は 300 人の計画
販売拠点網
Renco Equipamentos 社Comingersoll 社
RONAC 社Cowdin 社の 4 社がブラジル
国内の販売サービスを行っている
販売地域 販売メーカーおよび機種
Comingersoll 社
サンパウロ州リオデジ
ャネイロ州など 4 州
Doosan(油圧ショベルホイールローダー)
Bobcat(スキッドステアローダー小型ショベル機テレスコピックロ
ーダー)
Cowdin 社
サンタカタリーナ州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーオフハイウェイトラック
フォークリフト)
Terex(ホイールローダークローラ式ローダートラックテレスコピ
ックローダー等)
Cowdin(フォークリフトホイールローダー振動ローラーモーター
グレーダー)
Romac 社
パラナ州リオグランデ
ドスル州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーアーティキュレートトラッ
クアースドリル)
Bomag(タイヤローラー振動ローラー)
Stone(手動式小型機械)
Renco 社
北部北東部中西部地
域の 20 州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーオフハイウェイトラック
フォークリフト)
Bomag(タイヤローラー振動ローラー)
Stone(手動式小型機械)
Comingersoll
Renco Equipamentos
Cowdin
サンパウロ市内のビル工事現場
ROMAC
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BOBCAT
Foton Lovol International
パラナ州のディストリビューターBramax 社を通じ油圧ショベルホイールローダーバックホーロ
ーダーモーターグレーダーコンパクトローラーの輸入販売を行っている
2011 年 12 月に工場建設を発表している
新工場概要
建設地 ゴイアス州アナポリス市
投資金額 15 憶ドル
Bramax 社が 20の資本出資を行う
土地面積 4 年間で 7 万 m2 まで建屋面積の拡張工事を行う
製造機種 建設重機械 2 機種の製造からスタート順次 11 機種まで増やしていく
製造開始 2012 年 2 月から工事を開始し2012 年中に製造をスタート
製造能力 スタート時は月産 150 台
機種の追加に合わせ月産 450 台まで引上げていく
従業員数 製造開始時の直接雇用は 300 人
Bramax 社 販売拠点網
BOBCAT 販売拠点網
ブラジル市場には 1990 年代初めに参入2007 年に
Doosan が買収
国内で 8 ディーラーが販売網を展開
スキッドステアローダー小型油圧ショベルテレス
コピックローダーの輸入販売を行っておりスキッド
ステアローダーおよび小型ショベル市場の約 3 割の販
売シェアをもっている
2010 年の売上高は約 3000 万ドル
2011 年の売上は約 4500 万ドル(対前年 50増加)の
見込み
営業および販売拠点はサンパウロ市
ゴイアス州アナポリス市
Bramax 社と合弁で工場を建設
パラナ州州カンポラルゴ市
Bramax 社本社
Bramax 社は CAMC 社のトラック
HELI 社のフォークリフトのブラジ
ル総代理店も行っている
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Hyundai Heavy Indstries
2003 年にブラジルでの輸入販売をスタート
2011 年 7 月新工場の建設を発表
新工場での製造がスタートすると Hyundai グループにおけるブラジル市場の販売シェアは現在の 6
から 20まで引き上がるものとみている
新工場概要
建設地 リオデジャネイロ州イタチアイア市
投資金額 15 億ドル
(初期投資が 1 憶ドル追加投資が 5000 万ドル)
敷地面積 55 万 m2
2013 年に拡張工事の可能性もありその場合には土地の追加取得を行う
製造機種 ショベル機ホイールローダーの製造からスタート
第二段階でバックホーローダーの製造も開始する
製造開始 2012 年末
製造能力 スタート時は年間 3000 台
追加投資を行いバックホーローダーの製造を開始した段階で 5000 台に拡大させる
計画
従業員数 スタート時は 500 人2015 年までに 1500 人まで増員の可能性あり
Hyundai グループではアジア以外の製造拠点を最初に米国引き続いてロシアに建設することを計画
していたブラジルはそれに次ぐ第 3 の選択肢であった
しかし2008 年の金融危機発生後他国に較べブラジルの建設市場がいち早い回復を見せたことか
らアジア以外では最初となる工場をブラジルに建設することとなった
生産の 60は国内での販売40はラテンアメリカ諸国向けの輸出を計画
国産部品使用率の引き上げを図るため複数の韓国系サプライヤーに対しブラジルでの現地生産を呼び
掛けている2012 年 1 月の地元紙の報道では約 40 社の韓国系パーツメーカーがブラジルでの製造を
検討しておりFiname ファイナンスの条件である 60を大きく超える 80の国産部品使用率を目標
に準備を進めている
なお現在は輸入機械の販売のみを行っており Finame ファイナンスの対象となっていないそのた
めDLL 銀行を通じユーザー向けの低利の特別融資制度を行っている
なお製造現法とは別に販売会社も設立する
製造現法および販売現法ともに地場のディストリビューターBMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)社
が出資する出資割合は下記の通り
製造会社 販売会社
Hyundai 75 45
BMC 25 55
サンパウロ市内の Hyudai社の販売デ
ィーラーKGC社の展示機械
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販売拠点網 BMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)Veneza Construccedilotildees など 20 のディスト
リビューターがブラジル国内の販売網を展開
BMC (Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)
Hyundai の建設機械の販売を行う主力ディストリビューター
2007 年に創設され 2008 年から Hyundai の建設機械の輸入をスタート
クローラー式ショベルホイール式ショベルホイールローダー電気リフトト
ラックスキッドステアローダーを販売
本社サンパウロ州タンボレ市本社は物流機能を備えている
Hyundai の新工場建設には BMC が 25の資本参加するが資本参加を通じブラ
ジル国内における Hyundai 製品の販売代理権を維持することを狙ったもの
Hyundai にとっても投資金額と投資リスクを軽減する効果と販売ディーラーと
して BMC が持っているブラジル市場でのネットワークと販売ノウハウを活用で
きることがメリットとして考えられる
BMC 社は Hyundai 以外に下記メーカーの製品の販売も行っている
Zoomlion(コンクリートポンプ)
Shantui(ドーザー)
XCMG(コンパクターおよびモーターグレーダー)
韓国パーツサプライヤーDaemo(油圧ブレーキその他の部品)
XCMG とは合弁でモーターグレーダーとコンパクトローラーの工場建設を発表
Zoomlion 社とはコンクリートミキサー工場の建設を交渉している
売上高推移(単位100 万レアル 2011 年データは見込2012 年データは計画)
110
550
690
1000
-
200
400
600
800
1000
1200
2009 2010 2011 2012()
リオデジャネイロ州イタチアイア市
工場建設中
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Veneza Construccedilotildees
ブラジル北東部のペルナンブーコ州に拠点をおく有力建設機械ディストリビュー
ター販売テリトリーはブラジル北部地域の 7 州
2007 年から Hyundai の機械の輸入販売を行っているが2011 年に BMC に次い
で Hyundai の二番目のディストリビューターとなった
Veneza 社は John Deere 社の農業機械と Volks Wagen 社のバストラックの販売
も行っている
2010 年は対前年比で 30の売上を増やしたがHyundai とディストリビュータ
ー契約を結んだことから 2011 年は 40の成長を見込んでいる
JCB Brasil
1995 年にバックホーローダーの輸入販売を通じブラジル市場に参入
2001 年に製造を開始
2009 年に 1000 台を超える販売を記録
2010 年には油圧ショベルロードローラーホイールローダーの新型機種の発売を行うとともに小
型ローダーの発売などを通じ市場での販売シェアアップに成功対前年比 104の増加を記録
特にワールドカップサッカー関連工事が進むリオデジャネイロ州では 2010 年に対前年で 4 倍の油圧
ショベル機を販売している
2005 年当時はブラジル国内で製造する建設機械の 60は輸出向けであったが2010 年には輸出の割
合は 10程度にまで低下現在第三工場の建設を進めているが当面は国内市場への供給が中心
となる
ラテンアメリカ市場全体で JCB グループの売上の 10程度を占めているがブラジル国内市場の売
上はその 70程度を占めている
1995 年 輸入販売を開始
2001 年 サンパウロ州ソロカバ市に第一工場完成バックホーローダーの製造を開始
2010 年 第二工場を建設し油圧ショベルの製造を開始
2011 年 第三工場の建設を開始2012 年上期中の完成を予定
第一工場 第二工場
所在地 サンパウロ州ソロカバ市 サンパウロ州ソロカバ市
工場完成 2001 年 2010 年
製造機種 バックホーローダー 油圧ショベル(20t)
投資金額 100 万ドル 500 万ドル
投資内容 2010 年市場の需要増加に対応す
るため 15増床製造ラインの整
備拡張を行い製造能力を 50拡大
新工場を建設
2008 年から行うイギリスからの輸入販売を
現地製造販売に切換える
年間製造能力400 台
新工場概要
(第三工場)
建設機械の需要増に対応するため新工場の建設をスタート
建設地は第一第二工場と同じくサンパウロ州ソロカバ市
新工場完成予想図
(写真出所JCB 社ディストリビューターSRR 社 HP よりwwwsrrcombr)
工場面積 敷地面積20 万 m2
建屋面積32 万 m2
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78 103
216
300
600
0
100
200
300
400
500
600
700
2008年 2009年 2010年 2011年 2015年
Auxter社売上推移(R$million)
投資金額 1 憶ドル
完成予定 2012 年上期
製造機種 バックホーローダー油圧ショベルホイールローダーコンパクター
将来的には第一第二工場の生産ラインを新工場へ移管集約する
年間製造能力 1 万台
(バックホーローダー5000 台 油圧ショベル機2500 台)
従業員数 従来の 2 倍の 300 人からスタート順次増員の予定
販売拠点網
メインの Auxter 社ほか 17 のディストリビューターが販売サービス網を展開
(出所JCB 社 HP wwwjcbcom)
Auxter 社は 2002 年に設立中古機械の販売からスタート
2006 年JCB と販売契約を締結
サンパウロ州内のみで販売を行っているが2010 年に JCB の総販売台数の 25を販売販売台数
の 70がバックホーローダー
2007 年のサンパウロ州内のバックホーローダーの販売シェアは 7程度であったが 2010 年には
33まで拡大
2010 年に JCB 製建機を 630 台販売2011 年
は 850 台の見込み
2009 年に Yale 社のフォークリフトの販売を
スタート192 台を販売2010 年は 571 台に
販売を拡大
ソロカバ市 (第三工場)
新工場を建設中2012 年から製造開始
ソロカバ市 (第二工場)
2010 年から油圧ショベルの製造を開始
グアルーリョス市
流通センター
ソロカバ市 (第一工場)
2001 年からバックホーローダーを製造
Auxter 社本社(サンパウロ市)
Auxter 社売上推移 単位100 万レアル
(2011 年データは見込2015 年データは計画)
Auxter 社の展示機械
(サンパウロ市内)
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John Deere
農業分野で大きなプレゼンスを誇っておりブラジル国内に 3 つの製造拠点を持っている
農業用収穫機では 2011 年にメーカー別トップの 1928 台を販売
農業用トラクターでは Masseu Ferguston 社Valtra 社New Holland 社に次ぐ 9869 台を販売
2011 年はブラジルの市場全体で農業機械の販売が 5程度減尐する中で John Deere は約 20増加さ
せている (2011 年 1 月~12 月の農業機械のメーカー別販売台数は CNH の項を参照)
John Deere グループでは農業機械分野においてブラジル市場を最重要市場の一つと位置付けており
過去 10 年にわたり 20 億ドルの投資を行っている
ブラジル国内ではこれまで建設機械の製造及び販売は行っていなかったが2011 年に二つの工場建
設を発表
第一の工場では日立建機と合弁で油圧ショベルを製造する
第二の工場は単独で出資ホイールローダーおよびバックホーローダーの製造を行う
両工場ともサンパウロ州インダイアツーバ市に建設する
2012 年から輸入販売をスタートさせ製造開始は 2013 年末からの計画となっている
1979 年 リオグランデドスル州オリゾンチーナ市の農機メーカーSchneider Logemann amp Ciaに
20の出資を通じブラジル市場に参入
1989 年 オリゾンチーナ市に第二工場建設
1996 年 John Deere ブランドのトラクターの製造を開始
出資比率を 40に引上げ社名を SLC-John Deere に変更
1999 年 ゴイアス州カタロン市にサトウキビ収穫機の製造工場建設
出資比率を更に引上げ経営権を掌握
2001 年 社名を John Deere Brasil に変更
2008 年 リオグランデドスル州モンテネグロ市にトラクター製造工場を建設
サンパウロ州カンピーナス市にラテンアメリカ市場へのパーツ物流センターを建設
リオグランデドスル州
ポルトアレグレ市
本社
南米市場の統括機能も併せ持っている
販売金融会社の Banco John Deere も同市に所在
リオグランデドスル州
オリゾンチーナ市
1989 年完成
穀物用コンバイン機と田植え機を製造
建屋面積123 万 m2
従業員数2000 人
ゴイアニア州
カタロン市
1999 年完成
サトウキビ収穫機を製造
敷地面積22 万 m2
従業員数400 人
2011 年以降従来輸入販売をしてきた噴霧器の現地製造のために
6000 万レアルを投資
リオグランデドスル州
モンテネグロ市
2008 年完成
農業用トラクターを製造
敷地面積96 万 m2建屋面積68 万 m2
投資金額25 憶ドル
従業員数715 人
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サンパウロ州
カンピーナス市
2008 年完成
南米市場向けの部品の流通センター
投資資金1800 万レアル
建屋面積4 万 m2
従業員数200 人
サンパウロ州
インダイアツーバ市
1)2011 年日立建機との合弁で油圧ショベルの製造工場の建設を発表
2)2011 年単独出資でホイールローダーおよびバックホーローダーの
製造工場の建設を発表
2013 年末から製造開始の予定
両工場建設に対する投資金額は 18 憶ドルうち 124 憶ドルを John
Deere が支出する
従業員数約 600 人
アルゼンチン 2011 年トラクターと農業用収穫機の製造を開始すると発表
投資金額1 憶ドル
主要な輸出先であるアルゼンチンがブラジルからの農業機械の輸入に
対する規制措置を設けたために 2011 年第一四半期は対前年同期比で
50減尐そのためアルゼンチン国内でトラクターと収穫機の製造
を開始するに至った
ポルトアレグレ市
本社および南米統括機能
販売金融会社
モンテネグロ市
工場完成2008 年
製造機種農業用トラクター
オリゾンチーナ市
工場完成1989 年
製造機種コンバインおよび田植え機
インダイアツーバ市
建設機械の製造工場を建設中
2013 年完成予定
カンピーナス市
流通センター
2008 年完成
カタロン市
工場完成1999 年
製造機種サトウキビ収穫機
copy 2011 Google
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日立建機
2011 年 10 月米 John Deere 社と合弁での製造販売会社「ディア日立建機ブラジル」設立を発表
日立建機とディア社は1988 年にアメリカノースカロライナ州に製造販売を行う合弁会社のデ
ィア日立社(Deere-Hitachi Construction Machinery Corporation)を設立以来北中南米市場における提
携関係を持っている
投資計画概要
場所 サンパウロ州インダイアトゥーバ市
投資資金 約 63 億円
資本金 5000 万ドル
出資 日立建機 40
John Deere ブラジル社 40
ディア日立(米国) 20
敷地面積 20 万 m2
事業内容 中型油圧ショベルの製造販売(15t~40t 未満)
ミニショベル油圧ショベルの輸入販売(100t未満)
年間製造台数 約 2000 台
計画では初年度に 90 台程度5 年目に年間 1200 台程度を製造
Finame ファイナンスの対象にするため現地生産部品 60以上を使用する
従業員数 230-240 人
事業
スケジュール
2012 年 1 月工場建設着工
2012 年 4 月輸入完成車の販売開始
(ミニショベルと現地生産以外の油圧ショベル(100 トン未満))
2013 年 7 月現地生産開始(車体重量 15 トン~40 トンの中型油圧ショベル)
その他 日立建機が技術を供与し合弁会社が現地生産を行う
マーケティングは農機で現地に地盤を持つ Deere 社が担当する
Deere 社はブラジル国内に農機販売で約 200 の代理店門を有しており強固な農機販
売網を持っており建設機械の販売展開に活用する
2015 年の売上高目標は約 180 億円
取締役は日立および Deere 社の双方から4人ずつ派遣の予定
Kobelco
2011 年初頭から米国現法を通じ販売サービス体制を敷きブラジル国内の顧客への営業活動を行
っていた
港湾作業などで使われる吊上げ機械等の販売を行っている Rimac 社とブラジル国内のディストリビュ
ーター契約を締結
Rimac 社は新規の販売に携わるとともに既に国内で販売されていた Kobelco 社のクレーン約 20 機
のサービスサポートも行う
ブラジルでは 60 トンから 550 トンまでのクローラー式クレーンを中心に販売を行っていく
リオデジャネイロ州イタグアイ市で港湾基地を建設中のブラジル最大手ゼネコンの Odebrecht は
CK600 を 3 台CK2300 を 3 台(全てクローラークレーン)の購入を既に決めている
Odebrecht では購入したクレーン機を 3~4 年にわたって同港湾で使用する予定でありブラジルで
一般的なトラッククレーンではなく Kobelco 社のクローラー式クレーンを購入したとのこと
Rimac 社は港湾作業鉄鋼大手物流分野に顧客を持っており既存顧客への販売展開を進めるとと
もにこれまでに Kobelco が直接販売した 20 機のクレーンユーザーへのメンテナンスを通じ新規
の販売働き掛けを行っていく
(その他のユーザーは Tomeacute 社大手ゼネコンの Andrade Guiterrez 社風力発電プラント組立の
Transdata 社など)
スペアパーツの保管はサンパウロ市内の Rimac 社の倉庫で行う
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Komatsu
1973 年現地法人を設立
折しも 1968 年から 1973 年に掛けて「ブラジルの奇跡」と呼ばれる高度経済成長期を迎えており
GDP 成長率は年平均で 101実質工業生産成長率は年平均 129を記録
世界 4 位に成長したブラジルの自動車市場でメーカー別の販売トップを走っているイタリアのフィア
ットが進出したのもこの時期で多数の日本や欧米の多国籍企業がブラジルに進出する時代であった
Komatsu もサンパウロ州スザノ市で工場の建設をスタート1975 年に製造を開始した
Komatsu にとって海外初の製造拠点であった
また現在に至るまで Komatsu のスザノ工場はブラジルのみならず南米地域で唯一の日系建機メー
カーの製造拠点である
現在ブラジル国内には次の 3 つの現地法人をもっている
Komatsu do Brasil (KDB)
Komatsu Brasil International (KBI)
1975 年製造開始
スザノ工場で製造された機械 KBI を通じて国内で
の販売が行われる
海外への輸出およびブラジルで製造しない機種の
輸入は KDB が行っている
またKomatsu グループにおける D51 のブルド
ーザーの一極生産供給拠点の役割も果たしてい
る
1997 年には板尾鉄工所などと合弁でサンパウロ
州アルジャ市に「アトミックス工業(Atommix)」
を設立キャビンやタンク外装部品などを製
造製造原価の低減と品質の向上に寄与してい
る
なおアトミックス工業は 2008 年にコマツの
100出資に変更2011 年よりコマツ「アルジャ
工場」に呼称変更
社員約 1200 人
出向社員10 人
1998 年KDB のマーケティング部門を独立さ
せ新会社を設立
KDB が製造した機械を各地のディストリビュー
ターを通じブラジル国内での販売メンテナン
ス業務を行う
社員約 100 人
出向社員11 人
Komatsu Forest
1972 年前身の Implemater がブラジル現地法
人設立2004 年に買収現社名に変更
KDB が製造した機械を森林向けアタッチメント
の取り付けなどを行ってから国内での販売を行
っている
輸入森林機械の販売も行っている
出向社員なし
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コマツの中南米事業体制
地域別売上構成比(FY2011 年見通し)
主要市場であるブラジルを含めた中南米市場での売上は Komatsu グループの 12を占めている
(出所決算概要報告資料より抜粋)
中南米での売上高推移(外部顧客向け単位億円)
(出所決算概要報告資料より抜粋)
15
14
13
12
7
0 2 4 6 8 10 12 14 16
日本
中国
北米
中南米
欧州
608
664
479
392373 380
446
505
572
498
427
523 509 494
0
100
200
300
400
500
600
700
FY081Q 2Q 3Q 4Q FY091Q 2Q 3Q 4Q FY101Q 2Q 3Q 4Q FY111Q 2Q
コマツホールディングスサウスアメリカ
(サンチャゴ)
南部 5 ヵ国建設機械
中南米マイニング機械販売
コマツカミンズチリ (サンチャゴ)
チリ国内の建設鉱山機
械販売サービス代理店
コマツブラジル (スザノ工場)
油圧ショベルブルドーザホイールローダモータ
ーグレーダの生産販売
コマツブラジルインターナショナル (サンパウロ)
ブラジル国内での建設機械及び鉱山
機械の販売サービス代理店
コマツパナマ事務所
(パナマシティ)
中南米向け建設機械在
庫物流管理
コマツフォレスト (パラナ州ピニャイ市)
2004 年に買収
森林機械の販売
コマツブラジル (アルジャ工場)
1997 年合弁形態で設立
2008 年100子会社化
キャビンタンク外装パーツなどを製造
Pa-tu
コマツアメリカ(KAC)北部 LA Div
(米国イリノイ州) 北部中南米向け
建機在庫物流管理
KAC メキシコ事務所サービスサポート
センター(メキシコ モントレー) メキシコ建設機
械マーケティングサービスサポート
copy 2011 Google
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スザーノ工場の概要
工場概要 1973 年 1 月にコマツにとり日本国外では初となる海外製造工場をサンパウロ州スザ
ノ市に建設
下記の四機種の製造を行っている
工場のあるスザノ市はサンパウロ市街地から約 55 キロの距離にある
日系ブラジル人の割合は現在も約 10もともと日系移民の多い町であり工場に
も日系ブラジル人が多くみられる日系ブラジル人の役員もいる
ただし若い世代の日系ブラジル人は日本語ができない層が増えておりポルトガ
ル語を社内公用語にしており社内会議などでは必要に応じ日本語-ポルトガル語
の通訳を使っている
スザノ市内には他に NSKミツトヨなどの日系企業も工場を持っている
出所httpwwwkomatsucombrptnossa_empresaphp
工場面積 敷地面積63 万 m2
建屋面積68 万 m2
製造機種
(写真出所
KDB 社 HP)
ブルドーザー 油圧ショベル ホイー13ローダー モーターグレーダ
14 トン(130HP)
19 トン(16813P)
13-16 トン
20-24 トン
35 トン
10 トン
14 トン
17 トン
18 トン
Finame
ファイナンス ブラジルで製造される機械の全てが Finame ファイナンスの対象となっており
60の国産部品の使用条件をクリアしている
(輸入機械は Finame ファイナンスの対象外)
ブルドーザー 1975年製造開始
油圧ショベル 1987年製造開始
モーターグレーダー 1990年製造開始
ホイールローダー 1991年製造開始
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販売網 11 のディストリビューターを通じブラジル国内全域で販売を行っている
販売体制
〈建設機械〉
スザノ工場で製造した機械は KBI にいったん販売しブラジル中に展開しているディ
ストリビューターを通じて販売
Odebrecht や Andrade Gutierrez といった大手ゼネコン等の大口顧客にはディストリ
ビューターを通さずに KBI が直接販売を行っている
〈鉱山機械〉
鉱山向け機械の製造はしていない
Vale 等の大手鉱山会社には日本あるいは米国ドイツから輸入し販売を行ってい
る
〈森林機械〉
KDB が製造した機械を KBI 経由で Komatsu Forest が購入森林機械向けの改造や
アタッチメントの取り付けを行ったうえで販売している
森林機械に関してはディストリビューターを通さずに Komatsu Forest が販売を行っ
ておりKDB の代理店機能をもっている
アルジャ工場内風景
Komatsu の海外工場としては数尐ない自社工場内に
鋳造施設を持った工場でありピボットシャフトやア
イドラなども自社工場内で加工生産している
ただし油圧機器やトランスミッションなどのハイ
エンドの基幹部品は製品の品質保持の観点からグル
ープ企業からの調達の方針を維持している
なおブラジル国内で鋳造施設を自社工場内に持っ
ている建機メーカーは Komatsu と Liebherr のみ
写真KDB 提供
① Bauko(SPRJES)
② DCML(MG)
③ Mason Equipamentos(MG)
④ Alvict Ozores Nogueira(GOTO)
⑤ Vianmaq Equipamentos(PR)
⑥ Mantomac(SCRS)
⑦ Dymak Maacutequinas(MTMS)
⑧ Guaporeacute(RO)FW Maacutequinas(BAPB)
⑨ Cummins Diesel(CE)
⑩ Motobel Motores(MAPA)
⑪ DCML(PA) スザノ工場
アルジャ工場
コマツブラジルインターナショナル
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アルジャ工場での製造車写真
LBX
2011 年 11 月新型油圧ショベル P130-8 を発売
写真はスザーノ工場内での発表式典風景
出所httpwwwkomatsucombrptnoticiaphpid=779
ディーラー募集広告
建設機械業界誌 MampT に掲
載
(2011 年 7 月号)
2010 年 5 月に住友建機が完全子会社化した米国の建設機械の販売会社
2011 年 5 月ブラジルに現地法人 LBX do Brasil の設立登記を行った
2012 年 2 月の業界誌の報道によるとサンパウロ州ソロカバ市に流通セン
ター管理販売マーケティング技術サポートトレーニングセン
ターを兼ね備えた事務所を開設した
2012 年前半に油圧ショベルマテリアルハンドリング機森林機械破
砕機の輸入販売を開始する
当初は Tauron Maacutequinas 社(南部地域)Best Maacutequinas 社(南東部および
中西部地域)Tecnoloc 社(ミナスジェラエス州)を通じた販売を行い年
内にブラジル全域にディストリビューター網を展開していく計画
2015 年に約 500 台の販売を計画しており将来的にはラテンアメリカ
諸国への展開も検討している
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住友建機
米州大陸では建設機械農業機械大手の米 CNH グローバルの Case のネットワークと1998 年に
Case と折半出資でケンタッキー州に設立した建機販売会社 LBX 社のネットワークを通じて油圧ショ
ベル機の販売を行ってきていた
2010 年 5 月に CNH の持ち分を買い取り住友建機の 100完全子会社となった LBX 社が 2011 年 5 月
ブラジル現地法人 LBX do Brasil を設立した
2011 年 1 月の新聞報道等によると 2011 年度中にブラジル国内での工場建設を含めて参入方法を決定
する予定となっている
Liebherr Brasil
ブラジル市場には 1974 年に参入
サンパウロ州グアラチンゲタ市の工場で油圧ショベル他を製造
他に航空機向けの部品製造工場がサンパウロ州サンジョゼドスカンポス市にある
Liebherr Brasil Liebherr Aerospace Brasil
設立 1974 年 2005 年
所在地 サンパウロ州グアラチンゲタ市(同敷地内)
従業員数 1299 人 25 人
敷地面積 95 万 m2 39 万 m2
建屋面積 57 万 m2 7400m2
事業内容
建設機械の製造
油圧ショベル機
(クローラ式ホイール式)
ホイールローダー
コンクリートミキサー車
クレーン機
ブルドーザーの製造を検討中
航空機部品製造
1999 年ブラジルの航空機製造メーカー
Embraer とサンパウロ州サンジョゼドスカンポス
市に合弁会社 40出資し ELEB 社を設立
(2008 年に Embraer100子会社に変更)
()2011 年 7 月火災により Liebherr Aerospace
の工場施設が全焼
7000 万レアルを投じ復旧工事を行うとしてい
るが詳細は不明
販売拠点網
自社直営の販売拠点をサンパウロ州およびミナスジェラエス州にもっている
サッカーワールドカップの開幕試合が行われる
サンパウロ市イタケロンスタジアム建設工事に使
用される Liebherr 社クレーン
(2012 年 1 月撮影)
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写真出所
wwwliebherrcombr
LiuGong
2005 年ラテンアメリカ地域への輸出をスタート
2008 年ブラジルで油圧ショベルの販売を開始
2009 年ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市に現地法人 Liugong Latin America を設立
南米地域の統括拠点も兼ねておりブラジルの他にアルゼンチンチリペルーコロンビアメキ
シコ更に商売規模はまだ小さいがエクアドルボリビアベネズエラコスタリカも管轄ラテン
アメリカ市場の 13 カ国で 17 のディストリビューター網を展開している
ブラジル国内では BH Maacutequinas 社Soma Tratores 社Conterracircnea 社を通じホイールローダー油
圧ショベルバックホーローダーコンパクトローラーモーターグレーダーの輸入販売を行ってい
る
販売台数は 2008 年~2010 年に掛けては毎年 50のペースで増加
主力のホイールローダーの輸入は 2007 年に始まり初年度の販売台数は 20 台のみであったが2010
年までに既に市場の 7の販売シェアを獲得している
売上高では 2010 年の 4600 万レアルに対し 2011 年は 5000 万レアルを見込んでいる
ラテンアメリカ市場では 2010 年に 1000 台以上を販売2009 年対比で 95の伸びを記録
2011 年も 1 月~11 月にホイールローダーを 600 台以上油圧ショベル機を 200 台以上販売
コンパクトローラーモーターグレーダー小型ローダーバックホーローダーブルドーザーフ
ォークリフトを合わせると 2011 年は 1500 台以上の販売と 1 憶ドルの売上を見込んでいる
ラ米市場では今後 5 年間に亘り年間 30の成長を予測している
好調な販売の伸びの要因として Liugong 社では次の点を挙げている
サンパウロ州のグアルーリョス市にスペアパーツの流通センターを建設車台やトランスミッ
ションシステムエンジンを含む在庫を国内に置くことで販売およびメンテナンスのサービス
レベルが向上
自社営業部門およびディストリビューターのトレーニングを行った
ディストリビューターに対する融資制度をスタートさせた
民間の DLL 銀行と提携しユーザーに対する優遇ファイナンス制度をスタートさせた
(月利で 130年利換算で 1682011 年 11 月時点)
従来販売拠点のないブラジル北東部地域に販売網を展開した
市場のニーズに合わせラテンアメリカ独自仕様のモデルを開発した
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ラテンアメリカ市場には現在まで輸入販売形態を続けているが今後も堅調な販売が見込まれること
中国からの輸入販売に伴う距離と時間のハンディキャップをカバーすること高い関税率を避けるこ
とを目的に南米のいずれかの国に製造拠点の設立を検討している
2012 年初頭には決定する意向
ラテンアメリカ地域においては市場規模が大きく現地製造に移行することで Finame ファイナンス
制度の利用が可能になり営業面でのメリットが大きいことからブラジルが最有力候補に挙げられて
いる
工場建設となった場合の投資金額は約 2 憶ドル
実現すれば 2009 年に完成したインド工場に次いで中国国外では二番目の海外製造拠点となる
インド工場は国内市場向けの製造拠点だがブラジルでは国内市場での販売だけでなくずラテンアメ
リカ諸国への輸出も行う
工場建設が具体化するまでは南米市場での販売及びサービス網の拡大に力を入れている
2011 年にはサンパウロ州グアルーリョス市にパーツの流通センターをオープンさせラテンアメリ
カ市場全域への物流センター機能を整備した
販売拠点網
BH Maacutequinas Soma Tratores
ブラジル国内 11 州におけるディストリビューター
2008 年から LiuGong 社の正規ディストリビューターとなる
2008 年は 500 台の販売2009 年は金融危機の影響もあったが前年
同数の 500 台を販売
2011 年は対前年で 40の売上増加の見込み
本社は LiuGong と同じくミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市
同州が鉄鉱石産出の中心地域であることから販売台数の 35-40は
鉱山機械が占めている
従業員数は約 210 人
ブラジル南東部のサンパウロ
州とパラナ州におけるディス
トリビューター
ホイールローダーショベル
機コンパクトローラーを中
心に販売
Soma Tratores
BH Maacutequinas
ベロオリゾンテ市 LiuGong Latin America
グアルーリョス市
パーツ物流センター
Conterracircnea
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Lonking
2010 年機械設備関連の輸入商社の Megga グループと提携し建設機械の販売会社 Meggadig 社を
サンパウロ州カブレウーバ市に設立した
同年 6 月油圧ショベルホイールローダーコンパクトローラーの販売を開始
同年 12 月までに 140 台を販売
2011 年は約 800 台~1000 台の販売を見込んでいる
10 年後には 10 憶ドルの販売目標を掲げている
ブラジル市場への参入から間もないが既にペルナンブコ州レシーフェ市リオデジャネイロ市パラ
ナ州クリチーバ市ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市エスピリットサントス州ビトリア市バ
イーア州サルバドール市セアラ州フォルタレーザ市リオグランデドノルテ州ナタール市等に支店
を開設販売網拡充に力を入れている
ビトリア市ナタール市ジョアンペソーア市には物流センターも建設している
サービス体制は全国各地の Megga グループのネットワークを活用する
Meggadig 社販売拠点網
Manitowoc
ブラジル市場へは約 20 年前に参入
米国から輸入する不整地用クレーンと中国から輸入する現場作業用クレーンの販売を行っている
2006 年からブラジル国内に製造工場の建設を検討してきたが金融危機の発生により計画を延期
2011 年 1 月にブラジル南部のリオグランデドスル州パッソフンド市に可動式油圧クレーンの製造工
場建設を発表
営業およびサービス事務所は引き続きサンパウロに置く
新工場概要 2012 年中頃に製造開始の予定
初期段階では輸入部品の組立製造からスタート
4 年以内に国産部品の使用率を 60まで高めていきFiname ファイナンスの適用
対象としていく計画
国内での製造に移行することで最大 30まで価格低下が可能とみている
敷地面積 28 万 m2
投資金額 7000 万レアル (ブラジル国立経済社会開発銀行BNDES の融資を利用)
製造機種 初期段階では不整地用クレーン(40~80 トン)と現場作業用クレーン(80~120 トン)
の製造からスタート
2013 年~2014 年に掛けてテレスコピックタイプのトラッククレーンの製造を開始
する計画
カブレウーバ市
Meggadig 社を設立
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製造能力 年間 350 台ただし最大 700 台まで拡大の可能性あり
販売計画 2012 年の売上は 4 憶レアル2016 年には 27 憶レアルまで拡大を見込んでいる
2015 年まで毎年 20工場を建設するブラジル南部地域では毎年 40の成長見通
しを立てている
75はブラジル国内市場向け25はラテンアメリカ諸国への輸出を計画
従業員数 直接雇用は 80 人からのスタート4 年間で 340 人まで増員していく計画
Sany
2007 年から輸入販売をスタート
サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に油圧ショベル及びクレーン機の組立工場がある
同じくサンパウロ州ジャカレイ市で新工場の建設を行っており2013 年に完成の予定
2007 年 輸入販売を開始
2011 年
サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に工場建設
1 月中国から輸入した CK 部品から油圧ショベル(20 トン)の組立製造を開始
5 月トラッククレーン車(55 トンおよび 75 トン)の組立製造を開始
11 月コンクリートポンプの組立製造を開始
サンパウロ州オザスコ市に物流倉庫を建設
サンパウロ州ジャカレイ市に新工場を建設中
2013 年製造開始の予定
場所 サンパウロ州
サンジョゼドスカンポス市
サンパウロ州ジャカレイ市
(サンジョゼドスカンポス市から約 20 キロ)
完成 2011 年 1 月 建設中(2013 年に完成予定)
製造機種 油圧ショベルクローラ式およびホイールクレーン機
他にコンパクトローラーやモーターグレーダー等の輸入販売を行っている
年間製造能力 油圧ショベル500 台
クレーン機365 台
油圧ショベル1000 台
クレーン機500 台 (2013 年計画)
投資金額 2 億ドル
工場面積 建屋面積1 万 m2 敷地面積56 万 m2
従業員数 2011 年 8 月現在 378 人 2013 年に二工場合わせ約 1000 人
サンジョゼドスカンポス工場では中国から輸入する CKD 部品による組立製造を行っておりFiname
ファイナンスの対象になっていない
建設中のジャカレイ工場では 60以上の国産部品を使用し Finame ファイナンスの対象となる機械
を製造していく予定またサンジョゼドスカンポス工場の製造ラインを徐々にジャカレイ工場に
移管し集約していく計画
バッハフンド市
工場建設中
削除する
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ジャカレイ工場は中国以外では米国ドイツインドに次ぐ海外 4 番目の製造拠点
新工場の操業後は顧客への引渡期間を短縮するとともにFiname ファイナンスの条件をクリアさせ
営業に拍車を掛ける狙いがある
またジャカレイ工場が完成する 2013 年までに自前の販売金融会社の設立を検討しており国内で
製造する機械には Finame ファイナンスを輸入機械には優遇金利の一般ファイナンスを提供してい
く計画を立てている
(右画像サンパウロ州イミグランテス街道沿いに展示される SANY 社製品)
販売拠点網
SDLG (Shandong Lingong Construction Machinery)
2007 年にホイールローダーの輸入販売を開始
2010 年には約 600 台を販売しホイールローダーの市場シェアの約 10を獲得している
約 30 の中国メーカーがブラジル向けにホイールローダーを輸出しているが全体の約 26を SDLG
が輸出している
2009 年から 2010 年に掛けてラテンアメリカ全体で 1000 万ドルを投じブラジルアルゼンチン
チリウルグアイペルーエクアドルコロンビアおよびその他ラテンアメリカ諸国に販売網を整
備2012 年までにメキシコパナマエクアドル市場への参入も計画している
これまでラテンアメリカ市場ではホイールローダー(Simple Tech タイプ)のみの販売を行ってきたが
2012 年からショベル機小型ローダーロードローダーの輸入販売もスタートさせる
15 51 255
500
2000
-
500
1000
1500
2000
2500
2009年 2010年 2011年 2012年 2014年
売上高推移(R$million)
サンジョゼドスカンポス市
本社および組立工場
ジャカレイ市
工場建設中(2013 年完成予定)
オザスコ市
物流倉庫
売上高推移 (単位100 万レアル 2011 年以降は計画数字)
データ出所各種報道記事から J2B Consulting が編集
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ブラジルを筆頭にラテンアメリカ市場での販売台数は順調に増加しているが製造工場の建設は考え
ておらずこれまでと同じく中国からの輸入販売を継続していく意向
販売拠点網
Shantui
2008 年にブラジルへの輸入販売を開始
ブルドーザーホイールローダー油圧ショベルモーターグレーダーコンパクトローラーの輸入
販売を行っている
ディストリビューターの BMC(Brasil Maquinas)社()を通じ 2010 年は約 150 台を販売
ブルドーザーは市場全体の 10の約 100 台を販売
Shantui 社はラテンアメリカ市場をロシアおよびアフリカに次ぐ重要市場と位置付けており特にブ
ラジルにおいては現地製造を含む長期的な戦略を練っている
() Brasil Maquinas 社は Hyundai と合弁で工場を建設するがHyundai 以外にも XCMG や Zoomlion
の機械の販売も行っている
Sunward
2010 年にブラジル資本の SHC グループと提携しブラジル市場への輸入販売を行っている
販売機種 建設機械
(油圧ショベル機小型ショベル機小型ローダーテレスコピックハンドラー)
鉱山機械(アースドリル)とフォークリフト
本社 サンパウロ市
物流センター サンパウロ州バルエリ市
支店 ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市
2014 年までに 20 支店を開設する計画
Tracbraz 社販売地域
ブラジル国内の SDLG 機械の
50を販売
2011 年は 280 台を販売売上は
5200 万レアルで対前年約 50の
増加を見込む
ブラジル国内の販売は Tracbraz 社
Alpha Maacutequinas(北部地域)
Solunor(北東部地域)Diferencial
Maacutequinas(南部地域)などのディストリ
ビューターが行っている
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TADANO
ラテンアメリカ市場ではタダノアメリカおよび各地域の販売代理店を通じた販売サービスを行っ
ている
ブラジルでは 1978 年にサンパウロ市に設立された地元資本の販売代理店 TDB do Brasil を通じクレー
ン等の建設機械の販売メンテナンスを行っていた
Tadano では長期目標として「LE(Lifting Equipment)分野世界 No1」を掲げておりブラジルを含む
BRICs 諸国を戦略市場と位置付けている
Tadano ではインフラ面を中心とした建設投資が活発化している中南米市場でのクレーン需要が今後
4~5 年で現在の 3 倍以上の年 1000 台に拡大するとみておりそのため2010 年 11 月サンパウ
ロ州イトゥ市にクレーンの製造販売メンテナンスサービスを手掛ける会社を販売代理店の TDB
do Brasil と合弁で設立すると発表
合弁会社ではクレーン完成車の輸入販売サービスにとどまらず日本や中国から輸入する半完成
品(クレーン上部)を Volvo 社が現地で製造するトラックに架装し完成車の組立製造も行う
合弁会社の概要
所在地 サンパウロ州イトゥ市
資本金 590 万ドル(約4億 7000 万円)
出資 タダノ51出資
TDB 社および同社社長カンポス氏49
役員構成 合弁会社の社長には TDB 社のカンポス氏が就任
取締役は 3 名うち 2 名は Tadano から選任
事業内容 建設用クレーン等の製造販売サービスなど
日本中国からクレーン上部(半完成品)を輸入し現地トラックに架装
タダノグループ製品の輸入販売サービス
クレーン部品の一部製造
販売計画 TDB 社の 2009 年の売上高 5570 万レアル(約 278 憶円)
2013 年に 4600 万ドル(約 37 億円) の売上を計画
2015 年にブラジルで約 600 台中南米全体で約 1000 台のクレーンの受注を計
画同年までに中南米市場での販売シェアを現在の 2 倍の 20に伸ばす
ブラジルで組立製造するトラックク
レーン
クレーン部分は日本中国から輸
入トラック部分はブラジル Volvo
社の製造
日本から輸入しているオールテレー
ンクレーン 日本から輸入する中古クレーン
ブラジルでは一般に中古機械の輸
入は厳しく規制されているが類
似製品がない機械に関しては「国
産無存在証明書」を取得すること
で輸入が認められる
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なおトラッククレーンに対する輸入関税はこれまで免税扱いが取られていたが類似製品を製造す
る国内メーカー保護の観点から 2011 年に輸入関税が 35に引き上げとなったこの輸入関税引き上
げにより輸入クレーンの価格競争力が弱まってきておりブラジルでの組立製造の重要性が従来以上
に高まってきている
また国産部品の使用率 60をクリアーすることで Finame ファイナンスの対象とすることも視野に
入れており部品の現地調達を進めていく考えも持っている
Terex Latin America
1999 年にブラジルに進出した米国の高所作業機メーカーの Genie Industries 社を 2002 年に Terex グ
ループが買収2004 年に Terex Latin America を設立した
ブラジル南部のリオグランデドスル州カショエイリーニャ市で道路建設機械の製造を開始
国内市場の約 4 割の販売シェアを持っているがカショエイリーニャ工場は将来の拡張スペースが不足
していたため2011 年 6 月に同州グアイーバ市に道路建設機械とアスファルト製造機の製造工場を
建設することになった
高所作業機の販売でもブラジル国内で約 4 割の販売シェアを持っている
2007 年にブラジルの労働安全衛生法(NR18)が建設作業現場における高所作業に対する安全規制を定
め高所作業に使用可能な機械の基準を定めたがTerex では同法令への対応をいち早く進めたことが
販売台数の増加に寄与
ブラジル国内での売上は数年前までラテンアメリカ地域の 50程度を占めていたがこの数年ブラ
ジル国内市場が他のラテンアメリカ地域を上回る伸びを見せており 70-80を占めるに至っている
グアイーバ工場概要
事業スケジュール 2011 年 6 月工場建設開始
2012 年第 2 四半期に完成予定
投資金額 2010 年から 5 年間で 15 憶レアル
敷地面積 50 万 m2(カショエイリーニャ工場は 35 万 m2)
製造機種 カショエイリーニャ工場で製造している機種から製造を開始する
徐々にカショエイリーニャ工場の製造ラインをグアイーバ工場に移管集約
将来的にバックホーローダースキッドステアローダー照明灯クレーン
鉱山用プラットフォームなども製造する予定
製造能力 カショエイリーニャ工場では現在年間 200 台~250 台の製造を行っている
が2 倍の 400 台~500 台の製造を予定
国産部品比率 40程度からのスタートになるがFiname ファイナンスの条件である 60ま
で徐々に引上げていく
従業員数 現工場の従業員数は約 250 人だが新工場では 650 人まで増員していく計画
33 29
35 35
50
-
10
20
30
40
50
60
2007年 2008年 2009年 2010年 2011年
売上高(憶ドル)
サンパウロ州バルエリ市
Terex 本社
売上高推移(単位憶ドル 2011 年は見込み
データ出所各種報道記事より J2B Consulting 編集
)
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販売拠点網
Volvo Construction Equipment Latin America
Clark Michigan の名前で 1975 年サンパウロ州のペデルネイラス工場において製造が開始
現在までペデルネイラス工場は南米唯一の製造拠点
本社はパラナ州クリチーバ市
1975 年 Clark Michigan ブランドでサンパウロ州ペデルネイラス市にて製造開始
当初はローダーとフォークリフトの製造からスタート
1987 年 Volvo 社Michigan 社Euclid 社の合併によりブラジル現法の社名を VME Brasil
Equipamentos に変更
1993 年 オフロードアーティキュレート式トラックの製造開始
1995 年 ボルボが経営権を掌握し社名を Volvo Construction Equipment に変更
2000 年 モーターグレーダーの製造開始
2006 年 油圧ショベル機の組立製造開始
2007 年 小型ショベル機の組立製造開始
2009 年 コンパクトローラーの製造開始
2011 年 油圧ショベル機の国内製造開始(14 トン21 トン24 トン)
ペデルネイラス工場概要
工場面積 敷地面積43 万 m2
建屋面積42 万 m2
製造機種 ホイールローダーモーターグレーダー小型ショベルコンパクトローラーア
ーティキュレート式トラック油圧ショベルの製造を行っている
小型ショベル及びモーターグレーダーは世界中でペデルネイラス工場のみで製造し
ている
世界の製造供給体制によりラテンアメリカ地域への輸出供給はブラジルから行って
いる米国にはアーティキュレート式トラックと小型ローダーをアジアヨーロ
ッパにはモーターグレーダーを輸出している
2007 年にブラジルの建設機械メーカーとして初めて小型ローダーの製造を開始し
たが米国工場への製造移管に伴い 2011 年にブラジルでの製造を停止した
製造能力 約 4000 台
従業員数 約 700 人
販売拠点 ブラジル国内に 37 販売拠点ラテンアメリカ全体で 82 拠点
カショエイリーリャ市
現工場
グアイーバ市
新工場
バルエリ市
本社
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投資概要 投資時期2011 年
投資金額1000 万ドル
12 万 m2 を増床油圧ショベルの製造ラインを新たに建設
従来は Volvo の韓国工場から輸入した部品からの組立を行っていたがアームブ
ーム車台などを含め 60以上の部品を国内で調達し 14 トン20 トン24 トン
のショベル機の国内製造を開始させた
組立製造から国内製造へ切替ることで Finame ファイナンスの利用が可能となっ
た
Volvo グループでは売上の 50はブラジル中国インドロシアで構成する BRICS 諸国で上げて
おりBRICS 各地域の建設機械市場でトップ 3 に入る戦略を立てている
ブラジルでは CNHキャタピラーコマツに次ぐ 4 番手に位置しているが油圧ショベル機を従来
の組立製造から Finame ファイナンスの対象となる現地製造に切換えたのはその一環
2008 年は 9 月に発生した金融危機以降売上ペースが鈍化したが通年では過去最高の売上高となっ
た
2009 年は米国の景気後退の煽りを受け輸出が大きく落ち込むものの国別の販売台数ではブラジル
は中国韓国に次いで 3 番目の市場に成長ラテンアメリカ地域全体の販売は米国を追い越した
2010 年のラテンアメリカ地域全体の販売台数は 4228 台うち 3202 台(75)をブラジル国内で販売
ブラジル国内での販売は対前年 57増加ラテンアメリカ諸国向け輸出も 53増加
なお以前はペデルネイラス工場で製造する機械の約 50が輸出に向けられていたがブラジル国
内の需要増大から現在では全体の 70~80が国内で販売されている
58 88 100
520
373
631700
0
100
200
300
400
500
600
700
800
1998年 2000年 2004年 2008年 2009年 2010年 2011年
ラテンアメリカ地域の売上高推移(R$million)
3202
306
154
147
124
295
0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500
ブラジル
チリ
アルゼンチン
コロンビア
メキシコ
その他
2010年のラテンアメリカ地域の国別売上台数
ラテンアメリカ地域の売上推移(単位100 万レアル 2011 年データは見込値)
ラテンアメリカ地域の国別売上台数(2010年 単位台)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
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販売拠点網
バックホーローダー
ホイールローダー
小型ローダー
油圧ショベル
アーティキュレート式トラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
森林機械
7632
31371884
12379
1411
26443
9208
37252012
16659
1675
33279
0
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
欧州 北米 南米 アジア その他 合計
Tracbel Entreposto Comercial Linck
Motiva Maacutequinas
Tecnoeste Maacutequinas
Dinacircmica Equipamentos
グループ全体の
6-7の売上高
ペデルネイラス工場
メインディーラーの Tracbel 社は
Volvo の建機の他に Tigarcat 社
(森林機械)Clark(フォークリフ
ト)Masseiy Ferguson(農業用ト
ラクター収穫機作付機)
Michelin(工業用タイヤ)の販売も
行っている
2010 年2011 年上期の地域別売上高比較 ( 単位100 万スウェーデンクローナ SEK)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
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XCMG (Xuzhou Construction Machinery Group)
2004 年ブラジルへの輸入販売がスタート
2007 年下記の 3 ディストリビューターを通じブラジルへ本格参入
Ecircxito 社 ブラジル北東部パライーバ州
BMC 社 サンパウロ
GTM 社 サンパウロ
2011 年末までに国内の販売拠点数を 30 まで増やす計画を立てている
販売の主力は 20 トン~90 トンクラスのトラッククレーンだがコンパクトローラー油圧ショベル
ホイールローダーモーターグレーダーなどの販売も進めていく
XCMG では各ディストリビューターとそれぞれ個別に製造拠点の建設を進めている
またサンパウロ州内に 2 か所ブラジル東北部のペルナンブーコ州レシーフェ市に 1 か所物流セ
ンターを建設する計画を立てている
現在は輸入販売を通じ年間 2 憶ドルの売上を挙げているが現地製造がスタートする 2013 年には売
上を 5 億ドルに翌 2014 年には 10 億ドルに増やす計画
1Ecircxito 社
油圧ショベルバックホーローダーブルドーザーテレスコピック式マニピュレーターのブラジ
ル全域の独占販売権とクレーン機についてはブラジル北部北東部地域の販売権を持っている
販売台数 2009 年約 200 台
2010 年約 300 台
2011 年約 350 台
売上高 2010 年約 15 憶レアル
投資概要 2011 年合弁でホイールローダーの組立工場とスペアパーツの流通センターの建
設を開始
2013 年 1 月から製造開始の予定
建設地 ペルナンブーコ州スアペ市
投資金額 2500 万ドル
資金は Ecircxito 社が負担しXCMG 社は技術面での支援を行う
将来的には XCMG 社からの出資も検討されている
製造機種 バックホーローダーローダー油圧ショベル
製造台数 それぞれ月に 80 台年間で合わせて約 2800 台の組立を行う
製造台数は順次増やしていく予定
その他 工場完成後はこれまで中国からの輸出の場合で約 3 カ月掛かっていた顧客への引渡
期間を 15 日程度まで短縮が可能とみている
2BMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)社
各地域で提携しているブラジル全国のディーラーを通じ次の建設機メーカーの機械の販売を行って
いる
Shantuiブルドーザー
Hyundai小型ローダー油圧ショベルホイールローダー
XCMGモーターグレーダーコンパクトローラー
Zoomlionコンクリートミキサー車他
投資概要 XCMG 社と合弁でモーターグレーダーとコンパクトローラーの組立工場の建設に関
する協定を 2010 年に取り交わした
エスピリットサントス州の流通倉庫を 1000 万レアル掛けて改修し一部組立作業
をスタートさせている
建設地 未定
投資金額 初期投資が 1500 万ドル追加投資が 1000 万ドル
本格的な製造工場が建設する場合には更に 2 憶ドルの投資の可能性あり
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出資比率 BMC80
XCMG20
製造機種
製造台数
モーターグレーダー400 台年
コンパクトローラー400 台年
売上見込 16 憶レアル年
3GTM 社
サンパウロに拠点を置き 2007 年からクレーン機(20 トン~90 トン)の販売を行っている
吊り上げ荷重 100 トンまでのクレーンは 2010 年にブラジル国内で 800 台以上が発売されているが
そのうち 80が中国から輸入されたものでありXCMG が最大の輸出を行っている
GTM 社ではインフラ石油天然ガスを中心に今後 5 年間に 5000 億ドル程度のビジネスが建設重
機械市場にあると考えており2015 年単年で約 1000 台のクレーン機がブラジルに輸入されその
うち 80が中国から輸入されるとみている
また GTM 社では 2014 年のワールドカップと 2016 年のオリンピック海底油田開発を控えた今後 5
年間にわたりクレーン機市場は毎年 20のペースで成長すると予測している
販売台数 2009 年90 台
2010 年250~300 台
投資
スケジュール
2011 年 5 月合弁での工場建設を発表
2011 年 12 月建設スタート
2012 年中国から部品を輸入し組立製造からスタート
2013 年国産部品による現地製造へ切り替えていく計画
製品の一部はラテンアメリカ諸国及びアフリカ諸国への輸出していく
建設地 ミナスジェライス州ポウゾアレグレ市
投資金額 2 憶ドル
敷地面積 80 万 m2
製造機種 トラッククレーンコンパクトローラーモーターグレーダー油圧ショベルホ
イールローダー
製造台数 年間 5000 台
2014 年には 26000 台の製造5 億ドルの売上を計画
直接雇用 600 人
その他 2010 年に国内メーカー保護の観点からトラッククレーンに対する輸入関税が 0か
ら 35に引き上げになったことが工場建設に至った背景の一つに挙げられる
XCMG 社としては自社で輸入しているクレーン機はオールテレーンクレーンである
のに対し国内メーカーはトラックの車台に積載させるクレーンを製造しており吊
り上げ荷重も 50 トンまでで機種が違うため課税措置に対する抗議を行ってい
る
ただしブラジル通関時の製品価格には国内機種と比べ 50の差がありまだ価
格競争力があるとしている
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販売拠点網
XGMA
2010 年からブラジル市場での輸入販売が開始
油圧ショベル機ホイールローダーバックホーローダーモーターグレーダーロードローラー
ブルドーザー小型ローダーフォークリフトなど合計で年間 500 台の販売を計画している
販売は JM Maacutequinas 社Tractorbel 社Makbrazil 社West Maq 社AMG Maacutequinas 社の 5 社が行
っている
販売拠点網
ミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市
GTM 社と新工場の建設中
エスピリットサントス州
BMC 社と組立工場の建設を予定
(場所は正式発表されていない)
Ecircxito 社傘下の販売ディーラー
(16 社12 州) BMC 社傘下の販売ディーラー
(25 社11 州)
JM Maacutequinas
Tractorbel
MakBrazil
West Maq
AMG Maacutequinas
ペルナンブーコ州スアペ市
Ecircxito 社と新工場の建設中
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Yanmar South Ameacuterica
1957 年にサンパウロ市に現地法人を設立ディーゼルエンジンの輸入販売をスタート
2009 年に建設機械(小型ショベル小型ローダー等)の販売をスタート2010 年後半から本格的に販
売をスタートさせた全て日本からの輸入販売
農業機械(トラクター等)発電機などの販売も行っている
1957 年 サンパウロ市に Yanmar Diesel do Brasil 設立ディーゼルエンジンの輸入販売を開始
1960 年 サンパウロ州インダイアツーバ市にディーゼルエンジンの製造工場を建設
社名を Yanmar Diesel Motores do Brasil に変更
1970 年 社名を Yanmar do Brasil に変更
1980 年代 農業用トラクターの製造を開始
2001 年 農業機械部門の分離を行い Agritech 社に委譲
Yanmar do Brasil はディーゼルエンジンの製造および輸入販売に特化
2007 年 Yanmar South America に社名変更し組織改革を行いブラジル現法がラテンアメリ
カ全域を管轄することになった
2008 年 農業用噴霧器および高圧ポンプの製造を開始
2009 年 小型油圧ショベルバックホーローダー小型ローダーの販売開始
現工場風景
(出所wwwyanmarcombrempresaphp)
販売機種
写真出所wwwyanmarcombr
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販売拠点網 建設機械の販売ディーラーはアマゾナス州パラ州サンパウロ州サンタカリーナ
州に展開農業機械の販売ディーラーはブラジル中の全ての州に展開している
Yuchai
2010 年販売現地法人をサンパウロ市に設立
油圧ショベルアースドリルモーターグレーダーロードローラーホイールローダー等の輸入
販売技術サポートを行っている
サッカーワールドカップが行われる 2014 年までにブラジルで油圧ショベルの製造を検討している
Yutong
ホイールローダーとバックホーローダーを中心に輸入販売を行っている
2010 年のラテンアメリカ市場の売上は約 5000 万レアル
2011 年には鉱山開発用オフハイウェイトラックの発売を計画2011 年の売上は対前年で 20の増加
の見通し
今後 2 年~4 年の間にブラジル国内に製造拠点の建設を検討している
計画が実現となった場合の投資金額は約 1 憶レアル
販売拠点網
Marcomaq Tractor 社
Mundial Tractor 社
Lincetractor 社
Keeping Peccedilas para Tratores 社
Soler Peccedilas e Equipamenos 社
マナウス市
LVM da Amazonia 社
サンパウロ市
Robemar 社
シャペコ市
Sermaq Equipamentos 社
スマレ市
Sermaq Equipamentos 社
コケイロアナニンデウア市
LVM da Amazonia 社
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Zoomlion
2010 年から下記のディストリビューターを通じブラジル市場への輸入販売を行っている
Bramax 社 Brasif Maacutequinas 社 BMC 社
(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)
ブルドーザー
油圧ショベル
トラッククレーン コンクリートミキサー車
Terex 社のクレーンも販売して
いるがZoomlion 社製品が値
段が安いため多く売れてい
る
合弁で工場の建設を検討している
計画実現の場合投資金額は 2 憶ドルBMC
が 30出資する
コンクリートミキサーを年間 1000 台コンク
リートポンプを 150 台製造の見込み
販売拠点網
Bramax 社
ブルドーザー油圧ショベル
Brasif 社
トラッククレーン
BMC 社
コンクリートミキサー車
BMC 社は Zoomlion 社と合弁でコンクリ
ートミキサー製造工場の建設の交渉をし
ておりサンパウロ州リオ州等で土地
の選考をしている
実現する場合の投資金額は 2 憶ドル
BMC 社は 30の資本参加する模様
年間 1000 台のコンクリートミキサー
車150 台のコンクリートポンプを製造
する計画
中古建設機械ディーラーMRT社の展示機械(サンパウロ市)
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16主な建設機械企業と会社 HP
Bobcat httpwwwbobcatcom
Case Construciton wwwcasececom
Caterpillar wwwcaterpillarcombr
Doosan wwwdoosaninfracorecombr
Foton wwwbramaxcombr (Bramax 社)
Hyundai wwwbrasilmaquinasindbr (BMCBrasil Maacutequinas Construccedilotildees 社)
JCB wwwjcbcom
John Deere wwwdeerecombr
Komatsu wwwkomatsucombr
Liebherr wwwliebherrcombr
Liugong wwwsomatratorescombrliugong (Soma Tratores 社)
wwwbhmaquinascombrsiteempresa (BHM Equipamentos 社)
Lonking wwwgrupomeggacommeggadig (Grupo Megga 社)
New Holland wwwnewhollandcombr
Sany wwwsanydobrasilcom
SDLG wwwsdlglacompt-br
Shantui httpbrasilmaquinasindbr (BMCBrasil Maacutequinas Construccedilotildees 社)
Sunward wwwsunwardbrasilcombr
Terex wwwterexrbcombr wwwterexlacom
Volvo Construction wwwvolvocecom
XCMG httpxcmgbrasilcom
XGMA wwwxgmabrasilcombr
Yanmar wwwyanmarcombr
Yuchai wwwyuchaidobrasilcombr
Yutong wwwyutongdobrasilcombr
Zoomlion wwwzoomlioncombr
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17ブラジル国内のパーツメーカー
ブラジルは 2011 年に世界で第 7 位となる 341 万台の自動車を製造航空機産業では世界第 4 位の地
位に位置しており進んだ工業力を持っている
建設機械分野においても国産部品 60の使用条件をクリアすることで販売に有利な低利で長期の
ファイナンス制度(Finame)が利用できることから各メーカーとも国産部品の使用率の引き上げに力
を入れており技術を備えたパーツメーカーが多く存在している
品質の問題と製造開発に伴うコストや時間の問題などから基幹部品に関してはグループの他地域の
工場から輸入するケースも一部のメーカーにみられるがブラジル国内のパーツメーカーを通じほぼ
全種類の部品を調達することが可能と言われている
技術品質面からもブラジルのパーツメーカーが製造する製品は各メーカーの定める基準を充足でき
るレベルと言われている
ただしいわゆるldquoブラジルコストrdquoによりブラジル国内で調達する部品や完成機械が必ずしも海外か
ら調達(輸入)するものに較べて割安になるとも限らない
ldquoブラジルコストrdquo
高い資金調達コスト
高い人件費
高い材料コスト(鋼材の価格は 20程度割高と言われる)
高い税金
高いロジスティックコスト
また尐ロットでは注文を受けないケースやコストが既存メーカー比で高くなることもあるため新
規参入企業にとっては国産比率を維持しながら競争力のある価格を設定するのは容易ではない
なおブラジル国内のパーツメーカーは独立系の会社がほとんどであり特定の建機メーカーにだけ
製品を供給するよりも複数の建機メーカーに製品を供給するケースが一般的である
主な建設機械関連のサプライヤー 社名 HP 主要製品
Bosch wwwboschcombr 機械エンジン部品
Compromem wwwcopromemcombr バケット
Cummins wwwcumminscombr エンジン
Deutz wwwdeutzcombr エンジン
Eaton wwweatoncom 油圧シリンダーエンジン部品
Isringhausen httpwwwisricombr シート
Italtractor wwwgroup-itmcom クローラーシューローラーセグメントアイドラー
NWM httpwwwnav-internationalcombr エンジン
Painco wwwpaincocombr アームバケット車台ローラー
Parker wwwparkercom 油圧部品
Pedertractor タンク
Pilkington wwwpilkingtoncomsouth-americabrazilportuguesedefaulthtm
ガラス製品
SIAC wwwsiaccombr キャブフレーム
Siemens VDO wwwvdocombr 電気電子部品
Thyssenkrupp wwwthyssenkrupp-forginggroupcom クランクシャフトサスペンショントランスミッション
Tratorgel httpwwwtratorgelcombr バケット
ZF Sistemas de Direccedilatildeo
wwwzfcom トランスミッションクラッチ車台部品
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18販売ディストリビューター
ブラジルは日本の 23 倍という広大な国土面積のため複数のディストリビューターを通じいくつか
の地域に分けて販売網を展開するのが一般的である
また各ディストリビューターも一つのメーカー製品だけの販売を行うのではなく複数のメーカー
製品を扱うのが一般的である
下記は主要メーカーおよび主要ディストリビューターの取引関係を抜粋したものである
なお建設機械のディストリビューターには資金力が豊富な有力企業が多くHyundaiXCMG
Zoomlion と合弁で工場を建設する BMC 社Foton Lovol と合弁で工場を建設する Bramax 社や
XCMG と別に合弁で工場を建設する Ecircxito 社や GTM 社などの例もある
Au
xter
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Bobcat O
Bomag O O O
Case O
Caterpi l lar O O O O
Clark O
Doosan O O O O
Foton Lovol O
Goodsense O
Hyster O
Hyundai O O
JCB O
John Deere O
LBX O
Liugong
Massey Ferguson O
Mul ler O
New Hol land O
SDLG O
Shantui O
Sunward O
Terex O O
Tigercat O
Volvo O
Wacker Neuson O
XCMG O O
Yale O
Zoomlion O O O
ディストリビューター
メーカー
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19建設機械レンタル
ここ数年の傾向として販売に占めるレンタル会社への割合が増加している
Sobratema が各社からヒアリングし集計したデータによると数年前まで販売に占めるレンタル会社
への割合が約 20だったものが現在は 26まで増加しているという(下表左)
メーカー別でも各企業とも販売台数の 15 から 14 をレンタル会社向けに販売しているSanyではレ
ンタル会社への販売の割合は 60に上っている
販売に占めるレンタル会社への割合 各社のレンタル会社への販売の割合
維持メンテナンスの手間と人員を外注化する必要な建設現場で最新の建設機械を必要な時期だけ利
用可能といったレンタル機械のメリット以外に銀行の融資金利が高い点銀行が融資基準を厳格化
し融資を受けづらくなってきた点手元資金をできるだけ流動化させておきたい点業容の拡大スピ
ードに資金調達が間に合わないといった金融資金面での事情もレンタル会社への販売の増加の原
因として挙げられている
レンタル会社への販売に対する各社の見解
Case 40の販売がレンタル会社に仕向けられておりその傾向は 2015 年位までは続く
ものと予想
JCB 現在はレンタル向けの販売は 26だが2014 年のワールドカップ開催年に近付く
につれその割合が増加し2015 年頃までに 30~35位まで増加するものと予
想
New Holland レンタル会社への販売増加は最近数年間の傾向であり2010 年に 22まで増加し
た今後もその傾向は続き数年後には 40まで増加すると予測
Sany 現在サンパウロ州で建設中の工場の完成後にはレンタル会社への販売の割合が
60まで増加するものと考えておりレンタル会社への販売戦略を練っている
現在のレンタル会社への販売の割合は約 40
Volvo 現在のレンタル会社への販売は 25だが今後数年内に 30以上に増加すると予
想特に巨大プロジェクトで使用される建設機械にその傾向が顕著とみている
Escad Rental
(国内最大手のレンタル会社)
2011 年のレンタル会社への販売の割合は 30と予測
20
26
0
5
10
15
20
25
30
従来 現在
40
26
20
22
60
25
0 20 40 60 80
Case
JCB
Komatsu
New Holland
Sany
Volvo
出所MampT 誌(Sobratema) 出所MampT 誌(Sobratema)
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20建設機械の輸入動向
Abimaq(ブラジル機械装置工業会)によると建設機械の輸入台数は下記グラフの通り金融危機が発生
する 2008 年まで急激な勢いで増加している
Abimaq には国内製造を行う建設機械メーカーが加盟しているが国内で製造していない機種を輸入
で代替しながら旺盛な国内需要に応えている
またブラジル通貨のレアル高による輸入機械の価格競争力の上昇が輸入台数増加の大きな要因とし
て指摘されている
「ブラジルコスト」と呼ばれる高い製造コスト(高人件費高金利高税率)もあり輸入に際し 10
~14の輸入関税が掛かり国際的にも割高な輸送コストや通関コストを勘案しても中国や韓国から
の輸入機械の価格は国内で製造される同種の機械よりも 20~40程度割安と言われている
ブラジル通貨高はしばらく続くものと予測されており建設機械の増加は一定の割合で増加するもの
と予想される
2001 年から 2011 年の間主要機種の輸入増加率は下記の通り増加いずれも 600を超す大きな伸び
を示している
Abimaq に加盟しないメーカーの建設機械の輸入も大きく増大している
多くの中国系および韓国系メーカーが 2007 年頃より輸入販売を通じブラジル建設機械市場への参入
を果たしており正確な統計はないが 30 社以上の中国韓国系メーカーがブラジルへの輸入販売を
行っているとみられている
2010 年に輸入された建設機械の 13 は中国からのものと推測されている
低価格を武器に輸入開始してから間もないが Shantui はブルドーザーHyundai は油圧ショベル
SDLG はホイールドーザーでそれぞれ 10前後の販売シェアを既に獲得しているとみられている
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
624
601
1840
752
0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000
ホイールローダー
油圧ショベル
コンパクトローラー
スキッドステア
建設機械の輸入台数の推移
単位 (台)
輸入台数増加率(2001 年2011 年)
出所Abimaq
出所Abimaq
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新規参入メーカーの参入時期
ブルドーザー ホイール
ローダー 油圧ショベル
モーター
グレーダー
バックホー
ローダー
コンパクト
ローラー
(2003 年) Hyundai
2007 年 Hyundai Liugong
Doosan
2008 年 Shantui Doosan Liugong Sany
XCMG XCMG
2009 年 SDLG
2010 年 XCMG XGMA
Lonking Shantui XCMG XGMA
Lonking Shantui XCMG XGMA
Liugong Sany Shantui XGMA
Liugong XCMG XGMA
Liugong Lonking Sany Shantui XGMA
国内の製造メーカーで構成される Abimaq の販売統計データと輸入業者も含めた建設機機械のデー
タを集計している業界団体 Sobratema の 2011 年の販売統計データを比較してみた
Abimaq 加盟企業は販売全体の 13を輸入機械が占めている
販売台数の差の約 5000 台が Abimaq 非加盟企業による輸入と考えられその多くが中国および韓国
からの輸入と推測される
Abimaq 非加盟企業を含めた Sobratema の統計では販売全体の 29を輸入機械が占めている
ただしHyundaiDoosanSanyXCMG などは現在ブラジル国内で工場を建設中でありこれ
までの輸入販売を国内製造販売に切り替えていく方針を取っているCaterpillarCNHJCB などの
既進出の製造メーカーも増産に向けた設備投資を行っている
新規参入企業による新工場が完成し既進出企業の設備投資が終了する 2012 年あるいは 2013 年頃
から国産機械が販売シェアを挽回するシナリオも想定できる
販売台数 輸入機械 割合 販売台数 輸入機械 割合
ドーザー 1022 - 0 1200 200 17
油圧ショベル 6300 2873 46
ミニショベル 850 850 100
ホイールドーザー 3986 206 5 5225 1425 27
スキッドステアローダー 2947 1390 47 3300 1724 52
モーターグレーダー 1922 - 0 2300 320 14
バックホーローダー 8239 - 0 8150 562 7
コンパクトローダー 2177 460 21 2200 700 32
オフハイウェイトラック 99 - 0 170 70 41
合計 24676 3119 13 29695 8724 29
Abimaq集計 Sobratema集計
4284 1063 25
出所Abimaq と Sobratema の 2011 年の販売統計データ
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下表は Abimaq の全業種の加盟企業の輸出入貿易額の推移である
2004 年以降輸入の伸びが輸出の伸びを大きく上回り輸入超過の状態が継続拡大している
輸出に関しては金融危機以降の輸出地域の経済回復の立ち遅れとブラジル通貨高によるブラジル製
機械装置の価格競争力の低下により 2008 年の水準まで未だ回復していない
ABIMAQ(ブラジル機械装置工業会)加盟企業の輸出入貿易額の推移
(2011 年データは 2011 年 10 月時点での推計による単位US100 万ドルFOB ベース)
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
輸出
輸入
日本や中国韓国といったアジア諸国から建設機械を輸入する場合海上輸送に約 40 日
通関手続きに 5 日~10 日程度掛かるため約 15 カ月の日数が必要になる
多くのアジア系メーカーが輸入販売から国内での組立あるいは製造への切り替えを行う背景
には距離と時間のハンディキャップおよび為替変動リスクや在庫リスクを軽減すること
も背景にあると考えられる
(西回り経由の輸送もあるがリードタイムは同じく約 15 カ月)
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21建設機械の輸入に関わる税金
ブラジルへの輸入品対する関税率(輸入税率)は輸入製品ごとに決められている NCM コード()「メル
コスル対外共通関税コード」により決められる
平均関税率は 14前後とされているが 0~35と製品によって大きな差がある
() HS コードの分類をベースにしており8 桁で構成されている最初の 6 桁までは日本の関税番号
と同一解釈
輸入税(II) 以外にも工業製品税(IPI) 商品流通サービス税(ICMS)社会統合基金(PIS)社会保険融資
負担金(Cofins)なども課税される
税金以外にも SISCOMEX(貿易統合システム)手数料や港湾税(商船更新追加税 AFRMM海上運賃の
25)などの費用も必要になるさらに割高な通関倉庫手数料やロジスティック費用なども加算す
ると最終コストは FOB 価格に比べかなり大きな金額になる
主な建設機械の NCM コードおよび輸入税(II)工業製品税(IPI )および商品流通サービス税(ICMS)の税
率は下記の通りで機種や馬力によって税率は異なっている
NCM コード 建設機械種類 輸入税
(II)
工業製品税
(IPI)
サービス税
(ICMS)
84291190 ブルドーザー 10 0 12 84295211 油圧ショベル(650HP 以上) 0 0 12 84295212 油圧ショベル(54HP 以下) 0 0 12 84295219 油圧ショベル(55HP~649HP) 14 0 12 84295199 ホイールローダー 14 0 12 84295192 小型ローダー 0 0 12 84292090 モーターグレーダー 14 0 12 54295900 バックホーローダー 14 0 12
一例として下記は油圧ショベルを例に建設機械を輸入した場合のコストを試算したものである
(本試算は輸入コストの概要を説明するものでありその正確性を保証するものではありません)
II 輸入税 1400 14000000R$ 000 -R$
IPI 工業製品税 000 -R$ 000 -R$
PIS 社会統合基金 165 2100827R$ 165 2066116R$
Cofins 社会負担金 760 9676534R$ 760 9516654R$
ICMS 商品流通サービス税 1200 18406443R$ 1200 16329156R$ 税金合計 44183804R$ 税金合計 27911926R$
対CIF税率 442 対CIF税率 279
55HP以上649HP以下 54HP以下650HP以上
油圧ショベル機
CIF価格R$100000000
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輸入税
(II)
当該輸入製品の NCM コードにより税率が決められる
油圧ショベルの場合下 2 桁が HP(馬力)により分類されている
55HP 以上 649HP 以下の油圧ショベルは 14の輸入税が適用されそれ以外
(54HP 以下および 650HP 以上)の油圧ショベルに対する輸入税 は免税(税率
ゼロ)となっている
国内で類似製品が製造されていない場合輸入関税が免除される場合があ
る
(免税の適用を受けるには商工開発局内の貿易審議会の承認が必要)
工業製品税
(IPI)
国産品輸入品に関わらず工業製品に課税される
輸入税と同じく NCM コードにより税率が定められている
ほとんどの製品に 0~20の税率が適用される
建設機械は社会生活に占める必要性の度合いが高いとみなされておりほと
んどの機種に対する工業製品税は免税扱いとなっている
商品流通サービス税
(ICMS)
州税であり税率は州によって異なる
サンパウロ州内の商品流通サービス税の税率は通常 18だが特定商品に対
しては 25127の税率が適用される
運輸サービス関連の製品には低税率が適用されほとんどの建設機械に通常
の 18よりも低い 12の税率が適用されている
社会統合基金(PIS)
および
社会負担金(Cofins)
税金ではなく負担金だが連邦税に準じたものとして処理されている
NCM コードにより税率が決められる
なおメルコスール(南米南部共同市場)地域においては 1995 年より域内関税は原則撤廃されている
メルコスル(南米南部共同市場)
1994 年に署名されたアスンシオン条約により域内関税の撤廃を目的としたメルコスールの発足を
行うことで合意1995 年関税同盟として発足
(1)正式加盟国アルゼンチンブラジルパラグアイウルグアイベネズエラ(注)
(注)2006 年 7 月メルコスール正式加盟に関する議定書に署名現在正式加盟の確定に必要な加盟
国による批准手続きが進行中アルゼンチンウルグアイ及びブラジルは批准済み
パラグアイは国会において承認手続中現在投票権なしで会議に参加中
(2)準加盟国ボリビアチリコロンビアエクアドルペルー
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22Finame ファイナンス制度
ブラジルでは機械や設備の購入の際に BNDES(ブラジル国立経済社会開発銀行)の特別制度融資の
Finame( Financiamento de Maacutequinas e Equipamentos「機械機器融資」)を利用することが可能
60以上の国産部品を使用することが Finame ファイナンスの適用条件となっている
国産機械でも国産部品の使用比率が 60を下回る場合や輸入 CKD 部品による組立製造機械は
Finame の対象にならない輸入機械機器も Finame の対象となっていない
国産化率の算定は「金額」および「重量」の両方が基準となっておりそれぞれが 60以上の条件
を満たす必要がある
金額ベースでの基準= 輸入品価格_
国内販売価格 =40以下
重量ベースでの基準= 輸入品重量_
製品重量 =40以下
申請時は勿論不定期に BNDES による査察が行われ 60の基準が満たされているかチェックが行わ
れる査察により条件違反が発覚すると当該製品あるいは当該メーカーの全製品が Finame の対象
から外されたりといったペナルティが課される可能性がある
したがって各製造メーカーは為替による輸入コストの変動や原材料部品の調達価格の変動を常にチ
ェックし基準を維持していく必要がある
金額ベースの基準では国内販売価格が分母となるため割引価格によっては基準を下回ることも考え
られ販売時には注意が必要である
Finame ファイナンスでは次の点がメリットととして挙げられる
一般のファイナンス制度に較べて低利
最大で 60 ヶ月までの長期ファイナンスが可能
製品価格の最大 100までの融資が可能
最大 12 ヶ月まで返済猶予が可能
金融取引税が免税
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CNH の販売金融会社の CNH Capital ではホームページで Finame ファイナンスおよび一般のファイナ
ンスの返済シミュレーションを公開している
(wwwcnhcapitalcombrazilptPagesSIMULADORESaspx)
下記はその試算例である(試算日2012 年 2 月 12 日)
この返済シミュレーションによると Finame ファイナンスの金利(年利)が中小企業向けの場合で 8
一般企業向けだと 9であるのに対し一般のファイナンスでは 337と大きな差を見せている
支払金利の総額でみると倍以上の差が生じている
この金利負担額の差のために建設機械の購入に当たっては非常に高い割合で Finame ファイナンスが
利用されている現地製造メーカーからすると製造する機械が Finame の対象になるか否かが販売成
績に大きな影響を与えることになる
現金価格では 10や 20程度割安であってもFiname ファイナンスが使えない輸入機械の場合分
割払いの総支払金額は逆転する可能性がある
下記は国産部機械と輸入機械で 20の価格差があるケースを比較したものだが輸入機械の返済金額
の合計は国産機械を上回る結果になっている
この数年多くの建設機械メーカーが新規にブラジルでの投資を発表既存メーカーも輸入販売から
国内製造に切り替えるための投資を続けているが背景には Finame ファイナンスの対象とすること
で販売促進につなげていく狙いがある
Finame Finame
(一般企業向け) (中小企業向け)
借入金額
借入期間
適用金利
(年利)
元利均等払い
返済金額合計 R$ 64385298 R$ 63481078 R$ 85578878
支払金利総額 R$ 14385298 R$ 13481078 R$ 35578878
R$ 50000000
48か月
毎月返済
元金均等払い 返済方法
一般のファイナンス
9 8 337
国産機械 輸入機械
Finameの対象 Finame対象外
Finame
(中小企業向け)
借入金額 R$ 50000000 R$ 40000000
借入期間
適用金利
(年利)
元金均等払い 元利均等払い 差額
返済金額合計 R$ 63481078 R$ 68463102 -R$ 4982024
支払金利総額 R$ 13481078 R$ 28463102 -R$ 14982024
返済方法毎月返済
48か月
一般のファイナンス
8 337
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23販売金融会社
ブラジルではかつて年率 1000を超えるハイバーインフレに苦しめられたが 1994 年にスタートし
た経済プラン「レアルプラン」が成功し安定した経済情勢が続いている
ブラジルでは 2011 年後半から世界経済の先行き懸念の高まりからそれまでの金融引締め策から一転
して 4 回に渡り連続で金融引下げを行うなど金融緩和に軸足を移しており基準金利(年間ベース)は
125から 2012 年 2 月時点で 1050まで低下ブラジルにとっては史上最低水準での推移が続い
ている
とはいうもののブラジルは世界有数の高金利国でありブラジル中央銀行の集計データによると
2011 年 11 月の法人向け貸出金利(年利)は平均で 298となっている
企業が販売を行う上でファイナンス特に長期ファイナンスに対する金融機関の厳しい審査環境が販
売促進の障害になっている
そのため独自に販売金融会社を保有している建設機械メーカーがいくつか存在している
いずれの販売金融会社も Finame ファイナンスの取扱をしているがFiname ファイナンスの対象外
の機種に対しては一般のファイナンスを提供している
法人向けの貸出平均金利(年利)の推移 (単位)
(出所ブラジル中央銀行)
建設会社系販売金融会社
銀行名 概要 総資産
(2011 年 9 月時点
単位100 万レアル)
Banco Caterpillar httpbrfinancecatcom 3126
Banco CNH Capital wwwcnhcapitalcombrazilptPagesHOMEaspx
1999 年Banco New Holland 銀行を設立
融資業務のほかにリースの取扱や建設機械に対する保険の販
売も行っている
3755
Banco John Deere wwwdeerecombrpt_BRagjohndeerebankindexhtml
1987 年前身の Banco Agroinvest 銀行設立
2532
Volvo Financial Services
wwwvfscocomfinancialservicesbrazilpt-brPageshomepageaspx
18 年前に設立
建設機械だけでなく自動車トラックバスなど Volvo グル
ープ全体の製品に対する融資業務のほかにコンソーシアム制
度による販売リース業務保険の販売も行う
2392
20
22
24
26
28
30
32
2009年
12月
2010年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
11月
12月
2011年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
11月
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24その他建設機械メーカーの販売金融面での取り組み
Hyundai
現在は輸入機械の販売を行っており Finame ファイナンスの対象とはならないためオ
ランダ系の DLL 銀行()と提携
販売促進を優先するため自社の販売マージンを削りFiname の条件に近い年利 9の
特別融資をユーザー向けに行っている
LiuGong LiuGong 社の製品の販売価格はブラジルで製造している競合社の製品と比べ 15~
30程度安いという
ただし競合会社の製品が Finame ファイナンスの対象となる場合分割払いの支払金
利を考慮すると価格差が縮小あるいは逆転することもあるために販売の障害になるこ
ともあった
そのため DLL 銀行と提携しユーザー向けの低利のファイナンス制度をスタートさせ
た
2011 年 12 月時点での金利は月利で 130(年利換算で 168)
Finame ファイナンスに較べると高い金利だが一般の銀行ファイナンスよりは低利で
長期のファイナンスを提供している
Manitowoc DLL 銀行と提携し Manitowoc Finance という名のファイナンスシステムを販売店で展開
している
ユーザーが直接製品を輸入する場合には保証状の発行を省略するなどの便宜も与えてい
る
Sany Sany では中国からの CKD 部品による組立製造を行っているため Finame ファイナンス
の対象となっていない
そのため独自に 6 回払いまでの割賦販売を行っていた
2011 年 9 月DLL 銀行と提携し「Sany Financial Services」と呼ばれるユーザー向けの
ファイナンス制度をスタート
支払は 60 回まで月利 118(年利換算で 1512)で一般の銀行ファイナンスに比べ
低利な条件になっている
12 回払いまでの支払いの場合には月利は 038(年利換算 466 )と Finame ファイナ
ンスを上回る有利な金利を設定している
提携開始後 1 カ月余りで既に Sany Financial Services を通じ 25 台の販売契約が成立
今後は販売全体の 70で Sany Financial Services が利用されるものと見込んでいる
ただしクレーン機に関しては DLL 銀行が既に競合他社とファイナンスの提携してい
ることから DLL 銀行以外の銀行との提携を交渉している
また現在サンパウロ州ジャカレイ市に工場建設を進めているが工場が完成する
2013 年までに DLL 銀行のサポートを受けながら自前の販売金融会社の設立を計画して
いる
ジャカレイ工場で製造される機械は Finame ファイナンスの適用となる 60以上の国産
部品を使用する計画であり設立を予定している金融会社では Finame ファイナンスの
取扱も行う
SDLG 輸入機械のみを取り扱っており Finame ファイナンスと対象とならないため SDLG
Financial Services と呼ばれる自社ファイナンスを創設し一般の銀行ファイナンスに
比べて有利なファイナンス制度を行っている
2011 年 9 月時点での金利は月利で 15(年利換算で 196)
36 ヶ月までの融資を行っている
()De Lage Landen Brasil 銀行
httpwwwbancodllcombr
オランダ系民間銀行
ブラジル市場には 1998 年に参入
農業関連や建設機械向けのファイナンスを行っている
Komatsu や CiberManitowacDoosanHyundaiSany などと提携し各ユーザーへのファイナン
スを行っている
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25投資インセンティブ
工場を新たに建設する場合には州や市からインセンティブの供与を受ける可能性がある
下記は最近の建設機器メーカーのブラジルへの投資に対するいくつかの例である
インセンティブの内容は州や市によって異なり投資の規模や将来の雇用者数などを考慮の上交渉
によって決められる
ただしインセンティブ供与の条件として計画通りの投資の実行や一定期間の工場移転の禁止地元
住民の優先的採用地元企業からの優先的調達などの条件が付帯されることもある
付帯条件が実行されない場合には遡及して税金の支払いを求められるなどのペナルティが課される場
合もあるためインセンティブを交渉するにあたっては慎重に投資計画を検討する必要がある
メーカー Caterpillar
投資内容 パラナ州カンポリンポ市に新工場を建設
投資金額1 憶ドル
直接雇用約 1000 人
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS を従業員の賃金や教育支援などにより最大で 48 カ
月までの支払繰延
職業訓練に対する州政府の補助
州政府による工場周辺の交通整備
メーカー Dooson
投資内容 サンパウロ州アメリカーナ市に工場建設
投資金額7600 万ドル
直接雇用300 人
インセンティブ 162 万 m2 の工場用地の供与
資本財の購入に対する商品流通サービス税(ICMS)の支払繰延
Proacute-Veiacuteculo 制度の適用
(ICMS クレジットの設備更新工場拡張新しい製造ラインの建設新製品の
開発に充当することを認める制度)
Promaie 制度の適用
(アメリカーナ市が創設した税制恩典制度)
不動産税 IPTU の免除
生存者件不動産譲渡税 ITBI の免除
サービス税 ISS の 2への減免
商品流通サービス税 ICMS の 50の還付
メーカー Hyundai
投資内容 リオデジャネイロ州イタチアイア市にショベル機バックホーローダーロー
ダー等の製造工場を建設
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS の減免措置
不動産税 IPTU の減税措置
メーカー Manitowoc
投資内容 リオグランデドスル州パッソフンド市に工場を建設
投資金額7000 万レアル
直接雇用340 人
インセンティブ 45 万 m2 の工場用地の供与
周辺道路のアスファルト舗装工事
10 年間にわたり商品流通サービス税 ICMS の免除
不動産税 IPTU の免除
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メーカー Sany
投資内容 サンパウロ州ジャカレイ市に新工場建設
投資金額2 憶ドル
直接雇用約 1000 人
インセンティブ 必要な認可取得に当たりジャカレイ市がサポートを行う
周辺道路の整備
排水設備の整備
不動産税 IPTU の採用従業員数に応じた減免
メーカー XCMG
投資内容 ミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市に合弁で工場を建設
投資金額2 憶ドル
直接雇用600 人
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS の減免
いくつかの市税の免除
工場用地 80 万 m2 の一部(225 万 m2)をポウゾアレグレ市が供与
(出所新聞報道等から編集)
なお以下をはじめとする政府関係諸機関がブラジルへの投資に対する相談を受け付けている
INVESTE SAtildeO PAULO (サンパウロ州政府投資誘致機関)
httpwwwinvestespgovbr
INVESTE RIO (リオデジャネイロ州政府投資誘致機関)
httpwwwinvesteriocombr
SUFRAMA (マナウスフリーゾーン監督庁)
httpwwwsuframagovbr
Apex-Brasil (ブラジル輸出投資振興庁)
httpwwwapexbrasilcombrportal
RENAI (国家投資情報ネットワーク)
httpwwwmdicgovbrsistemas_webrenai
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26建設機械価格例
出所(1) MF Rural wwwmfruralcombr
(2) Web Pesados wwwwebpesadoscombr
(3) Edmaq ndash Maacutequinas e Equipamentos wwwedmaqcombr (4) Mercado Livre wwwmercadolivrecombr
(注) 本データは上記 WEB 内で調査時点(2012 年 3 月)表示された販売提示価格を一覧したものであり
実際の売買価格と相違する場合がありますまた実際の仕様や使用状況などの確認は行ってません
機種 年式 メーカー モデル 値段 出所クローラーショベル 2007 CATERPILLAR 345 33000000R$ 2クローラーショベル 2007 HYUNDAI 250-LC 25000000R$ 2クローラーショベル 2008 JCB JS-200-LC 27000000R$ 2クローラーショベル 2008 KOMATSU PC200 28000000R$ 2クローラーショベル 2008 KOMATSU PC300 35000000R$ 2クローラーショベル 2008 NEW HOLLAND E130 SRLC 10000000R$ 3クローラーショベル 2009 HYUNDAI R-210-7 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 CATERPILLAR 312 20000000R$ 2クローラーショベル 2010 CATERPILLAR 245 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 DOOSAN DX-180 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 HYUNDAI ROBEX210 32500000R$ 2クローラーショベル 2011 SANY SY210C 39000000R$ 2クローラードーザ― 2010 KOMATSU D-65 32000000R$ 2クローラードーザ― 2010 KOMATSU D-60 32000000R$ 2クローラードーザ― 新車 XUANHUA SD6G 39000000R$ 1クローラードーザー 2008 CATERPILLAR D8T 120000000R$ 2バックホーローダー 2008 CATERPILLAR 416-E 15000000R$ 2バックホーローダー 2008 JCB 3CX 15500000R$ 2バックホーローダー 2008 VOLVO L150 29000000R$ 4バックホーローダー 2009 JCB 3-C 14500000R$ 2バックホーローダー 2010 CASE 580M 18500000R$ 2バックホーローダー 2010 JCB 4CX 21000000R$ 2バックホーローダー 2010 NEW HOLLAND LB-90 15000000R$ 2バックホーローダー 2011 CASE 580 20500000R$ 2バックホーローダー 2011 JCB 3-C 15990000R$ 2バックホーローダー 2011 SHANDONG W230-25 15400000R$ 2バックホーローダー 新車 YANMAR CBL40 4X4 TURBO 15500000R$ 1ホイールローダー 2008 CASE W20E 20000000R$ 2ホイールローダー 2008 CASE 621D 26000000R$ 3ホイールローダー 2008 HYUNDAI HL740-7 20000000R$ 2ホイールローダー 2008 JCB 426-ZX 19000000R$ 2ホイールローダー 2009 CATERPILLAR 938 36500000R$ 2ホイールローダー 2009 SHANDONG CL936 19000000R$ 3ホイールローダー 2010 HYUNDAI HL757-7 26000000R$ 2ホイールローダー 2010 LONKING 835 8500000R$ 2ホイールローダー 新車 CHANGLIN 937H 16500000R$ 1ホイールローダー 新車 LIUGONG CLG835 20800000R$ 1ホイールローダー 新車 XUANHUASHANDONG ZL30 19000000R$ 1ホイールローダー 新車 YADONG YG918 11500000R$ 1ホイールローダー 新車 YANMAR V4-6 4X4 13500000R$ 1モーターグレーダー 2006 CATERPILLAR 120H 32000000R$ 2モーターグレーダー 2007 CATERPILLAR 12-H 47000000R$ 2モーターグレーダー 2011 LIUGONG 416 33000000R$ 2モーターグレーダー 新車 LYUTONG PY165C-2 33000000R$ 1小型ショベル 2011 YUCHAI YC18 6000000R$ 4小型ローダー 2008 BOBCAT S185 5500000R$ 4小型ローダー 2008 CASE 420 7000000R$ 2小型ローダー 2010 CASE 410 7500000R$ 2小型ローダー 2010 CATERPILLAR 232-B 7500000R$ 2小型ローダー 2010 VOLVO MC70B 8000000R$ 2小型ローダー 2012 CASE SR175 8000000R$ 2油圧ショベル 2007 HYUNDAI R210LC7 22000000R$ 4油圧ショベル 2009 NEW HOLLAND E-50 13000000R$ 2油圧ショベル 2010 CATERPILLAR 225 34000000R$ 2油圧ショベル 2012 YUCHAI YC230LC 39000000R$ 4油圧ショベル 新車 JCM JCM9210 38000000R$ 1油圧ショベル 新車 JONYANG JY230E 38000000R$ 1
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272016 年までのインフラ投資予測
Sobratema はブラジル全国で行われているあるいは今後行われる予定のインフラ投資案件に関する
調査結果を 2011 年 10 月に発表
調査結果によると 2011 年から 2016 年に 12265 件のインフラ関連投資が計画されている
この数字は 2010 年に行われた前回調査の 9550 件を 285上回るものとなっている
金額ベースでは 2010 年の 12 兆レアルが 2011 年には 148 兆レアルへ 213の上方修正が行われた
石油天然ガス開発港湾整備ワールドカップオリンピック関連都市交通整備関連のプロジェ
クトの増加が全体の数字の押し上げている
交通セクターではサンパウロ~リオ間で検討が進められている高速鉄道プロジェクト単独で交通セク
ターの投資見込金額の 10に相当する 346 億レアルが見込まれている
9550
12265
-
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
2010年 2011年
1220
1480
-
200
400
600
800
1000
1200
1400
1600
2010年 2011年
複数地域にまたがるもの
79 工事
660 億レアル
ブラジル全体の 45
北部地域
1341 工事
890 億レアル
ブラジル全体の 60
北東部地域
4775 工事
3450 億レアル
ブラジル全体の 233
中西部地域
1234 工事
450 億レアル
ブラジル全体の 30
南部地域
1591 工事
1000 億レアル
ブラジル全体の 68
南東部地域
3238 工事
8350 億レアル
ブラジル全体の 564
インフラ工事件数推移 インフラ投資金額推移(単位10憶レアル)
北部
北東部
中西部
南東部
南部
出所Sobratema 2011
88 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
地域別にはサンパウロおよびリオ市が含まれる南東部地域への投資が全体の投資金額の 50以上が
占めている
工事件数は北東部地域が全体の約 40を占めているがその約 70が衛生関連の工事となっている
出所Sobratema
燃料 石油ガスアルコールバイオ燃料その他
エネルギー 発電送電配電その他
住宅 都市整備住宅その他
ホテルリゾート ホテル関連工事
工業 工場倉庫物流センターその他
スポーツ サッカースタジアム等のスポーツ会場オリンピック公園その他
衛生 給水排水下水その他
ショッピング 主要ショッピングチェーンからヒアリング
運送都市交通 道路鉄道港湾水運地下鉄都市交通空港その他
1341
4774
1234
3239
1591
79
北部
北東部
中西部
南東部
南部
複数地域
0 1000 2000 3000 4000 5000 6000
89
344
45
836
100
66
- 200 400 600 800 1000
北部
北東部
中西部
南東部
南部
複数地域
300
1136
750
7390
301
81
2119
56
59
73
- 2000 4000 6000 8000
燃料
運送都市交通
エネルギー
衛生
工業
ホテルリゾート
住宅
その他
スポーツ
ショッピング
679
343
182
85
83
51
17
15
14
10
- 200 400 600 800
燃料
運送都市交通
エネルギー
衛生
工業
ホテルリゾート
住宅
その他
スポーツ
ショッピング
地域ごとの
インフラ工事数
合計12265 件
地域ごとインフラ
投資金額
(単位10憶レアル)
合計148 兆レアル
セクターごとの
インフラ工事数
合計12265 件
セクターごとインフラ
投資金額
(単位10憶レアル)
合計148 兆レアル
サンパウロ市および周辺都市におけるビル建設工事現場
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28成長促進プログラム(PAC2)
2007 年 1 月に雇用拡大所得増加生活水準向上を目的としてブラジル政府は「成長促進プロ
グラム(PAC)」を発表した
PAC の柱は水力発電ダム港湾高速道路空港等の建設や拡張など官民両面からの大規模なイン
フラ整備への投資で対象期間は 2007 年~2010 年総額 6460 億レアル(約 29 兆円)の投資を計画
2010 年 3 月には第二段階にあたる PAC2 の計画が発表され2011~2014 年のインフラ投資総額は
9550 億レアル(約 430 兆円)2015 年以降の投資額は 6314 憶レアル(約 284 兆円)併せて 16 兆レ
アル(約 71 兆円)の投資が計画されている
PAC2 ではエネルギーや運輸交通などのインフラ投資に加え低所得者への住宅整備など社会分野
にも重点を置いている
PAC および PAC2 の分野別投資金額(単位憶レアル)
PAC
期間 2007年-2010年 2011年-2014年 2015年以降
2950R$ 4616R$ 6269R$
(約133兆円) (約208兆円) (約282兆円)
2550R$ 3889R$ -
(約115兆円) (175兆円) -
960R$ 1045R$ 45R$
(約43兆円) (約47兆円) (約03兆円)
6460R$ 9550R$ 6314R$
(約290兆円) (約430兆円) (約284兆円)
PAC2
エネルギー
社会都市
運輸交通
合計
出所ブラジル政府資料等 (BRL=45 円で換算)
サンパウロ市内のビル建設工事現場
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29ワールドカップサッカースタジアム
2014 年のサッカーワールドカップはブラジル中の 12 の都市で開催される
スタジアムの建設補修費用に加えてワールドカップの開催に向けてモノレール地下鉄空港な
どのインフラの整備など約 330 億レアル(約 14 兆円)の投資が行われる予定となっている
また2016 年にリオデジャネイロで開催される夏季オリンピックに対し市内のインフラ整備のほ
か他の主要都市とを結ぶ道路や鉄道空港港湾などのインフラ整備などに対し約 221 億レアル
(約 09 兆円)の予算が必要とブラジル政府では試算している
httpwwwportaltransparenciagovbrcopa2014
Belo Horizonte(MG) Brasiacutelia(DF)
Cuiabaacute(MT)
Fortaleza(CE) Manaus(AM)
Natal(RN)
Porto Alegre(RS)
Recife(PE)
Rio de Janeiro(RJ)
Salvador(BA)
Satildeo Paulo(SP)
ワールドカップで開幕戦が開催される予定の
サンパウロ市のサッカー場建設風景
(2012 年 1 月撮影)
0
改修中のエスタジオパレストライタリアサッカー場
(サンパウロ市2012年 1月撮影)
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進出を検討中のメーカー
Dimler Great Wall Jagar Land Rover KIA
30自動車メーカーの設備投資動向
好調な国内の自動車販売を背景に多くの自動車メーカーが新規投資を行っている
メーカー 投資金額
R$milion 投資期間
増産
キャパ
2011 年
販売台数
Fiat 7000 2011-2015 350000 754212
VW 6200 2010-2014 160000 698326
Ford 4500 2010-2014 50000 313990
GM 5000 2009-2012 150000 632102
Hyundai 1000 2011-2013 150000 114861
Renault 1000 2010-2012 194283
Peugeout Citroen 1400 2010-2012 70000 85820
Toyota 1000 2010-2012 70000 99200
JAC Motors 960 2011-2014 100000 23747
Chery 640 2011-2015 170000 21682
出所Valor Econocircmico 紙全国自動車製造者協会(Anfavea)等から J2B Consulting 作成
2011 年にブラジルは 5 年連続で過去最高となる 363 万台の販売を記録
KPMG の予測では 2016 年には中国および米国に次いで世界で第三位の自動車市場に
2026 年には現在の二倍となる 720 万台を販売すると予測している
1601 1479 1429 1579 1715
1928
2463
2820 3141
3515 3633
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
日産(2014 年)
ヘゼンデ市(RJ)
トヨタ(2012 年)
ソロカバ市(SP)
Hyundai(2012 年)
ピラシカーバ市(SP)
Chery(2013 年)
ジャカレイ市(SP)
スズキ(2012 年)
イトゥンビアーラ市(GO)
Fiat(2014 年)
ゴイアーナ市(PE)
JAC Motors(2012 年)
カマサリ市(BA)
DAF(2013 年)
ポンタグロッサ市(PR)
括弧内は
工場完成予定年
BMW
ジョインビレ市(SC)
出所全国自動車製造者協会(Anfavea) 単位千台
92 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
312012 年のブラジル国内で開催予定の主な建設機械関連展示会スケジュール
開催期間 会場 展示会名
42-4 サンパウロ市 Brazil Road Expo 2012 httpwwwbrazilroadexpocombr
道路建設関連の展示会
529-62 サンパウロ市 MampT Expo 2012 httpwwwmtexpocombr
()下記参照
81-4 ポルトアレグレ市 Construsul httpwwwfeiraconstrusulcombrconstrusul httpwwwexpomaquinascombr
ブラジル南部地域最大の建設業界展示会
建設機械の展示会も同時開催される
814-17 ベロオリゾンテ市 Equipo Mining 2012 httpwwwequipominingcombr
マイニング関連の展示会
115-8 ベレン市 Exposibram http wwwexposibramorgbrmensagempubbemvindophptipo=0
アマゾン地域の鉱物分野の展示会
829-31 サンパウロ市 Concrete Show South America 2012 httpwwwconcreteshowcombr
コンクリート業界に関する展示会
910-14 リオデジャネイロ市 Expomam 2012 httpwwwabramanorgbr
メンテナンス業界関連の展示会
1024-27 クリチーバ市 Infracon httpwwwmanutencaoesuprimentoscombr
インフラおよび建設工事関連展示会
()MampT Expo 2012
ブラジルで開催される建設機械関連の最大のイベント2009 年以来の開催で今回が 8 回目
約 480 社が出展し920 社の製品の展示が行わる予定
前回 2009 年の 42000 人を上回る 45000 人の来場者を見込んでいる
ブラジルの建設機械市場
2012年 3月発行
著作発行 日本貿易振興機構(ジェトロ) 海外調査部
107-6006 東京都港赤坂 1-12-32 アーク森ビル 6階
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5 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
外貨準備高および対外債務の推移
過去に大幅な対外債務に苦しんだブラジルであるが2007 年には対外債権(外貨準備高海外融資等)
が対外債務を上回り純債権国に転じている
ブラジルと日本の耐久消費市場規模の比較(2010 年)
海外直接投資アンケート結果
国際協力銀行(JBIC)が製造業で原則として海外現地法人を 3 社以上有する企業に対して行った調査で
は中期的(今後 3 年程度)有望事業展開先国地域としてブラジルは 2004 年の 13 位から 5 位にまで
順位を上げている
中期的(今後 10 年程度)有望事業展開先国地域としてはブラジルはインド中国に次ぐ 3 位に挙げら
れている
出所国際協力銀行「わが国製造企業の海外事業展開に関する調査報告」から J2B Consulting が編集
0
50000
100000
150000
200000
250000
300000
350000
4000001
99
0
19
91
19
92
19
93
19
94
19
95
19
96
19
97
19
98
19
99
20
00
20
01
20
02
20
03
20
04
20
05
20
06
20
07
20
08
20
09
20
10
20
11
対外債務 外貨準備高
ブラジル 日本
テレビ 1150万台 2519万台
パソコン 1370万台 1044万台
デジタルカメラ 432万台 1067万台
DVDプレーヤー 441万台() 628万台
携帯電話 4800万台 3615万台
自動車 3515万台 496万台()
オートバイ 180万台 38万台
() 軽自動車含む
出所各種報道業界団体発表値などよりJetroが集計
() 国産のみ輸入分は除く
順位 2010年 2011年
1 インド インド
2 中国 中国3 ブラジル ブラジル
4 インドネシア ベトナム
5 ベトナム ロシア
6 タイ インドネシア7 ロシア タイ
8 米国 米国
9 メキシコ マレーシア
10 マレーシア 台湾
出所ブラジル地理統計院(IBGE)および応用経済研究所(IPEA) 単位US100 万ドル
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2ブラジルの建設機械市場2011 年までの販売状況と 2012 年の販売予測
2011 年までの国内販売状況
ブラジルの建設機械業界に関するデータ収集や広報会員企業間の情報交換などを行う業界団体
Sobratema(ブラジル設備メンテナンステクノロジー協会)による集計では 2011 年の建設重機械(イエ
ローライン)の販売台数は約 30000 台で対前年で 93増加した
ホイールローダーが対 2010 年で同数の販売に留まったが2009 年との比較では 2 倍を超す販売を記
録している
機種別ではコンパクトローラーが対前年でマイナスの販売に終わったが2009 年との比較では 47
の増加となっている
その他の機種はすべて前年比でプラスの販売となっている
ハイウェイトラックは前年比+27と大幅な増加になっているが2012 年からの排ガス規制強化に対
する駆け込み需要によるもので1 万台以上の販売増加につながった
2012 年の国内販売予測
政府は現在インフレ再燃防止を目的に財政健全化に取り組んでおりインフラ関連で予定されてい
た工事への財政支出の一部凍結を図っており多くの工事の進行が遅れている一方で 2012 年は 4
年に一度の市長選挙が全国で行われることから選挙運動の時期に合わせて公共工事も増加するとみら
れている財政支出が計画通りに進めば建設機械の販売押し上げが期待される
2012 年 2 月における政策金利 (Selic) は 1050だが 2012 年中に 9台までの更なる引下げが予想され
ている金利の引下げが実行されればファイナンスによる購入を後押しするものと考えらる
これらの要因などから 2012 年の建設重機械 (イエローライン) の販売は 2011 年と同程度の 10の伸び
を予測
出所Sobratema2012 年データは予測値
2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 1110 2012年() 1211
ドーザー 300 440 800 550 1100 1200 91 1350 125
油圧ショベル 5400 6300 167 7000 111
ミニショベル 400 850 1125 1100 294
ホイールローダー 1660 2750 3200 2450 5100 5225 25 5750 100
スキッドステアローダー 650 2200 1200 2500 3300 320 3600 91
モーターグレーダー 610 1000 1250 1250 2300 2300 00 2500 87
バックホーローダー 3140 3410 5200 4650 7700 8150 58 8950 98
コンパクトローラー 340 480 1300 1500 2540 2200 -134 2300 45
オフハイウェイトラック 70 100 130 50 135 170 259 105 -382
その他 760
建設重機械 (イエローライン )
小計 (A) 8130 11700 18580 14550 27175 29695 93 32655 100
可搬式コンプレッサー 1000 1200 1420 1400 1800 2200 222 2640 200
クレーン 30 100 130 200 350 350 00 300 -143
タワークレーン 150 250 360 400 500 700 400 800 143
高所作業車 1210 2750 900 3200 3700 156 4250 149
テレハンドラー 300 150 700 1200 714 1320 100
ホイールトラクター 1120 2390 3390 2160 3410 3050 -106 3200 49
その他建設機械小計 (B) 2300 5150 8350 5210 9960 11200 124 12510 117
建設機械合計= (A)+ (B) 10430 16850 26930 19760 37135 40895 101 45165 104
ハイウエイトラック(C) 26550 17700 24000 21600 34100 43400 273 43400 00
総合計= (A)+ (B)+ (C) 36980 34550 50930 41360 71235 84295 183 88565 51
1250 2870 4500 2900
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3建設機械関連業界団体
ABIMAQ (Associaccedilatildeo Brasileira da Induacutestria de Maacutequinas e Equipamentos)
ブラジル機械装置工業会
各種機械設備メーカーが加入する業界団体
ABIMAQ の配下に分化協議会が設置されており建設機械関連企業は CSMR(Cacircmara Setorial de
Maacutequinas Rodoviaacuterias ロードマシーン分化協議会)に加盟
ABIMAQ に加盟するには審査が必要であり製造メーカーであること30以上の国産部品を使用し
ていることが一つの目安となっている輸入販売会社や組立製造のみを行う企業は原則加盟が認め
られていない
CSMR では会員間で新技術や規格の協議を行ったり製造販売データの交換集計を行っている
CSMR には下記の 35 社が加盟している2011 年~2013 年会期は Komatsu が会長企業を務めている
日系進出企業では Komatsu の他に Yanmar が加盟
ABIMAQ ブラジル機械装置工業会 HP httpwwwabimaqorgbr CSMR ロードマシーン分化協議会 HP httpwwwcamarasorgbrsiteaspxHome-CSMR
(ともにポルトガル語のみ)
会長企業 Komatsu do Brasil Ltda
副会長企業 Caterpillar Brasil Ltda Ciber Equipamentos Rodoviaacuterios Ltda Randon Veiacuteculos Ltda Liebherr Brasil Guindastes e Maq Operat Ltda Volvo do Brasil Veiacuteculos Ltda Terex Cifali Equipamentos Ltda CNH Latin America Ltda
会員企業 ARGOS GUINDASTES INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO SA Site httpwwwargosguindastescombr
Tel (51)3662-7728 BETOMAQ INDUSTRIAL LTDA Site httpwwwbetomaqcombr
Tel (11)2117-9988 BRM-ASSISTTEacuteCNICA DE GUINDASTE E ESCAVADEIRA LTDA Tel (81)3428-5001 CATERPILLAR BRASIL LTDA Site wwwcaterpillarcombr
Tel (19)2106-2100 CIBER EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwcibercombr
Tel (51)3364-9200 CIBI-COMPANHIA INDUSTRIAL BRASILEIRA IMPIANTI Site httpwwwcibicombr Tel (12)3627-4000 CMV-CONSTRUCcedilOtildeES MECAcircNICAS LTDA Site httpwwwcmvcombr
Tel (51)3041-6633 CNH LATIN AMERICA LTDA Site httpwwwcnhcom
Tel (11)2126-2280 CONISHI MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwconishicombr
Tel (17)3522-8836
8 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
DYNAPAC BRASIL INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwdynapaccom
Tel (15)3412-7500 GASCOM EQUIPAMENTOS INDUSTRIAIS LTDA Site httpwwwgascomcombr
Tel (16)2105-3622 GUITON INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO DE EQUIPAMENTOS HIDRAacuteULICOS LTDA Site httpwwwguitoncombr
Tel (19)3421-3541 ICON MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS SA Site httpwwwicon-sacombr
Tel (48)3431-1800 IMAP SAINDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO Site wwwimapcombr
Tel (51)3662-8500 IMPACTO INDUacuteSTRIA DE IMPLEMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwimpactobrasilcombr Tel (14)3623-9444 JCB DO BRASIL LTDA Site httpwwwjcbcom
Tel (15)2101-1214 JOSEacute MURIacuteLIA BOZZA COMEacuteRCIO E INDUacuteSTRIA LTDA Site httpwwwbozzacom
Tel (11)2179-9966 KOMATSU DO BRASIL LTDA Site httpwwwkomatsucombr
Tel (11)4745-7000 LENCcedilOacuteIS EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site wwwlencoisequipamentoscombr
Tel (14)3264-4400 LIEBHERR BRASIL GUINDASTES E MAacuteQSOPERATRLTDA Site httpwwwliebherrcombr
Tel (12)3128-4200 MADAL PALFINGER SA Site httpwwwmadalpalfingercom
Tel (54)3026-7000 MANOS IMPLEMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwmanosimplementoscombr
Tel (49)3566-1426 MULTIFORCcedilA INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA ME Site httpwwwmultiforcacombr
Tel (19)3857-9772 PHD GUINDASTES LTDA Site httpwwwphdguindastesindbr
Tel (54)3535-1433 PPL INDUacuteSTRIA DE REBOQUES LTDA Site httpwwwpplindbr
Tel (51)3451-5213 PROMAacuteQUINAS INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Tel (21)2471-2363
9 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
PROTON PRIMUS MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS LTDA Tel (21)2696-9990 RANDON VEIacuteCULOS LTDA
Site httpwwwrandon-veiculoscombr Tel (54)3209-2400 TDB DO BRASIL INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwtdbbrasilcombr
Tel (11)5562-0144 TEREX CIFALI EQUIPAMENTOS LTDA Site httpwwwterexrbcombr Tel (51)2125-6677 TKA GUINDASTES INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwtkaguindastescombr
Tel (54)3292-4102 VOLVO DO BRASIL VEIacuteCULOS LTDA Site httpwwwvolvocombr Tel (41)3317-8111 WEBER MASCHINENTECHNIK DO BRMAacuteQSP CONSTRLTDA Site httpwwwwebermtcombr
Tel (51)3587-3044 YANMAR SOUTH AMERICA INDUacuteSTRIA DE MAacuteQUINAS LTDA Site httpwwwyanmarcombr
Tel (19)3801-9200 ZUMACH EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwzumachcombr Tel (27)3200-8922
SOBRATEMA (Associaccedilatildeo Brasileira de Tecnologia para Equipamentos e Manutenccedilatildeo)
ブラジル設備メンテナンステクノロジー協会
httpwwwsobratemaorgbr
ブラジルの建設機械関連企業が加盟する業界団体建設機メーカー輸入業者販売会社パーツメ
ーカー金融機関レンタル業者建設会社ゼネコン等が加盟
建設機械業界に関するデータ収集や広報会員企業間の情報交換などを行う建設機械の展示会
MampT Expo も主催する
Sobratema 主催のセミナー風景
(2011 年 12 月於サンパウロ)
Sobratema が発行する建設機械業界誌
(それぞれ月刊)
10 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
4主要機種ごとの販売会社
それぞれの機種について以下の企業の製品がブラジル市場で販売されている
ただし記載した企業以外にも多くの企業が建設機械市場に新規参入している
ltgtは Finame ファイナンス
(後述)の対象機種を取扱う場合
ltgtはそれ以外の場合
(輸入販売国産部品 60以下
の製造販売の場合等)
油圧ショベ
ル
小型ショベ
ル
小型ローダ
ー(スキッドステア)
モーターグ
レーダ
ー
ホイールロ
ーダー
バックホー
ローダ
ー
クローラー
ドーザ
―
ホイールド
ーザー
コンパクト
ローラ
ー
ハイウエイ
トラッ
ク
Agrale
Bobcat
Case
Caterpillar
John Deere
Doosan Infracore
Dynapac Group
Foton
Hamm
Hyundai
JCB
Komatsu
Liebherr
LiuGong
Lonking
Massey Ferguson
New Holland
Randon
Sany
SDLG
SEM
Shantui
Sunward
Terex
Valtra
Volvo Construction
XCMG
XGMA
Yanmar
Yuchai
Yutong
Zoomlion
( 出所Sobratema 資料より J2B Consulting 作成)
11 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
5主要機種の取扱会社と取扱種類
油圧ショベル (稼働重量 11 t 70 t)
小型ショベル (稼働重量 2500 kg 8000 kg)
CASE
CATERPILLAR
DOOSAN
FOTON
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SANY
SUNWARD
VOLVO
XGMA
YUCHAI
ZOOMLION
BOBCAT `
CARTER
CATERPILLAR
FOTON
HYUNDAI
KOMATSU
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SANY
SUNWARD
TEREX
VOLVO
YANMAR
YUCHAI
90003000 4000 5000 6000 7000 8000
0 20 30 40 50 60
12 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
ホイールローダー
(バケット容量 15 msup3 45 msup3)
小型ローダー
(積載能力 500 kg 1500 kg)
クローラ式ドーザー (馬力 80 HP 400 HP)
ホイールドーザー (馬力 80 250 CV)
CASE
CATERPILLAR
DOOSAN
FOTON
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
PWM
SDLG
SEM
TEREX
VOLVO
XGMA
YUTONG
400
BOBCAT
CAMS MACCHINE
CASE
CATERPILLAR
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SUNWARD
TEREX
VOLVO
1000 1800
360
CATERPILLAR
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
NEW HOLLAND
SHANTUI
ZOOMLION
300200
AGRALE
CASE IH
JOHN DEERE
MASSEY
FERGUSON
NEW HOLLAND
VALTRA
250200 150 100 50
01 02 03 04 05 06
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バックホーローダー (馬力 70 HP 110 HP)
モーターグレーダー (馬力 130 HP 250 HP)
( 出所Sobratema データより J2B Consulting 作成)
70 90 110
CASE
CATERPILLAR
DIGG
FOTON
JCB
KOMATSU
LIUGONG
MASSEY FERGUSON
MOVITER
NEW HOLLAND
RANDON
TEREX
VOLVO
XGMA
YUTONG
13
CASE
CATERPILLAR
FOTON
KOMATSU
LIUGONG
NEW HOLLAND
SANY
VOLVO
XCMG
XGMA
ZOOMLION
230 250210170 19050
14 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
6ブラジルの建設機械業界統計
ブラジル国内での生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移
() Abimaq(ブラジル機械装置工業会)の会員企業のデータをベースにしており輸入販売会社等の
Abimaq 非加盟企業のデータは反映していない
lt生産gt
2008 年は金融危機の発生により 9 月以降の生産ペースが減速するも年間では過去最高を記録しかし
輸出地域の経済回復の遅れと先行き不透明感を理由に設備投資が控えられたことから 2009 年の生産台
数は 2008 年比で45の大幅な減尐となった
2010 年は国内市場での販売回復に支えられ2009 年の 2 倍を超す建設機械が製造され2010 年2011
年と続けて過去最高の生産台数を記録している
lt販売gt
国内の販売台数は金融危機が発生した 2009 年も対前年8と小幅な減尐に留まった2010 年には
2009 年比で 60の販売の伸びを記録2011 年と引き続き過去最高の販売台数記録を更新している
2011 年の国内販売台数は 2001 年と比べると 43 倍に増加している
lt輸入機械販売gt
2011 年の販売台数に対する輸入機械の販売台数は約 13となっている2001 年の 7と比べると輸入
機械の販売割合は倍増台数ベースでは 8 倍に増加している
ただしAbimaq に非加盟の輸入販売会社の台数を考慮すると輸入機械は割合台数ともに更に大きく増
加していると推測される
lt輸出gt
生産台数に占める輸出の割合は 2003 年までは 30~40を推移していたが2004 年以降 60台に増
加したしかし金融危機の発生した 2008 年には 40台2009 年には 20台まで低下2011 年も約
30に留まっている金融危機以降の輸出先地域の景気回復の遅れとブラジル通貨高による輸出競争
力の低下により 2011 年に至るも輸出台数はピーク時のレベルまで回復していない
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
輸入機販売
対象機種およびメーカー
ブルドーザー CaterpillarKomatsuNew Holland
バックホーローダー CaseNew HollandCatepillarAgcoRandonJCBVolvoTerex
ホイールローダー CaterpillarCaseNew HollandKomatsuVolvoJCB
油圧ショベル CaseCaterpillarNew HollandKomatsuVolvoBobcatJCBYanmarTerex
モーターグレーダー CaterpillarNew HollandCaseKomatsu
コンパクトローラー CaterpillarVolvoDynapacCiberProton PrimusTerex
スキッドステア BobcatNew HollandCaseCaterpillarVolvoJCB
オフロードトラック CaterpillarRandonVolvo
出所Abimaq単位(台)
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国内生産台数推移
2001 年から 2011 年の期間に生産台数は 37 倍に拡大
金融危機の影響により 2009 年は対前年比45の大幅な減尐
2010 年以降は国内需要に支えられ従来の成長ペースを取り戻している
2001 年2011 年の機種別生産台数構成比の比較
バックホーローダーの販売比率が 25から 30に油圧ショベルが 8から 15に上昇
2001 年2011 年の機種別の生産台数伸び率
各機種ともに 200以上の販売を記録
油圧ショベルが最も大きな伸びをみせている
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
コンパクトローラー
モーターグレーダー
オフロードトラック
油圧ショベル
ホイールローダー
バックホーローダー
ブルドーザー
16
25
248
1
21
5
2001年3279 11
9085 30
5667 19
4439 15
222 1
5387 18
2007 6
2011年
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
243
443
289
706
241
318
448
0 100 200 300 400 500 600 700 800
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
生産台数37 倍に拡大
出所Abimaq単位(台)
出所Abimaq
出所Abimaq
16 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
国内販売台数推移
2001 年から 2011 年の期間に国内販売台数は 43 倍に拡大
金融危機の影響はあったが 2009 年の販売台数は対前年で8の小幅な減尐に留まった
2011 年は金融危機の発生した 2008 年に比較し 17 倍に販売台数を増やしている
2001 年2011 年の機種別販売台数構成比の比較
機種ごとの販売比率ではバックホーローダーが全体の 13 以上を占めている
油圧ショベルの販売比率が 14から 20に増加
2001 年2011 年の機種別の販売台数伸び率
-
5000
10000
15000
20000
25000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
コンパクトローラー
モーターグレーダー
オフロードトラック
油圧ショベル
ホイールローダー
バックホーローダー
ブルドーザー
8
35
26
14
210
5
2001年
1022 5
8239 38
3986 18
4284 20
99 0
1922 9
2177 10
2011年
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
206
402
259
514
105
335
716
0 100 200 300 400 500 600 700 800
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
販売台数43 倍に拡大
出所Abimaq単位
(台)
出所Abimaq
出所Abimaq
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地域ごとの販売台数分布(2011 年)
46
44
46
49
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
合計
油圧ショベル
モーターグレーダー
ホイールローダー
北部 北東部 南東部 南部 中西部
経済の中心地のサンパウロ州2016 年のオリンピックの準
備を進めるリオデジャネイロ州鉄鉱石の主要産出地であ
るミナスジェラエス州を含む南東部地域でブラジル全体の
40~50の建設機械が販売されている
南東部地域
ホイールローダーモーターグレーダー油圧
ショベル合計でブラジル全体の 46を販売
出所Abimaq
北部
北東部
中西部
南東部
南部
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7主要機種ごとの生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移
ブルドーザー
Caterpillar および Komatsu の二社で 2010 年の生産台数の 9 割以上を占めている
2008 年から 2009 年に掛けて金融危機の影響を受け輸出が72と大幅に減尐
生産台数の約 8 割を輸出に向けているため金融危機による影響を大きく被ったが2009 年2010
年と輸出が大きく改善2011 年の生産台数は 2008 年とほぼ同レベルまで回復した
生産台数に占める割合は尐ないものの国内での販売台数は堅調に増加
Shantui が 2008 年に中国からの輸入販売をスタートし販売シェアの 10程度を獲得している
バックホーローダー
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
輸出
国内販売
5242
6
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
New Holland
-
2000
4000
6000
8000
10000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
出所Abimaq単位(台)
出所Abimaq単位(台)
出所Yengst Associates単位()
19 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
CaterpillarCaseJCBKomatsu の 4 社で 2010 年の生産台数の 9 割を占めている
2009 年は金融危機の影響により一時的に生産が減尐するも旺盛な国内需要が輸入の減尐分をカバー
し生産台数は早期に回復
国内販売は金融危機の発生した 2009 年を含め対前年比プラスを続けている
2004 年~2005 年は国内での販売台数と輸出台数が拮抗していたが2006 年以降は国内需要が大きく
伸びたため生産台数の約 9 割が国内で販売されている
2009 年から JCB が2010 年から中国系 Sany および Liugong 等が輸入販売を始めている
Abimaq の集計では建設機械の販売の 13 をバックホーローダーが占めているブラジルの法令ではバ
ックホーローダーは公道の走行が認められているため機動性と利便性が販売増加の一因と考えられ
る
ホイールローダー
金融危機により 2009 年の生産台数はピーク時の 2007 年に較べほぼ半減した
国内の販売台数は 2010 年2011 年と過去最高を記録するまでに回復したが生産台数も同じペース
で回復を見せている
輸出台数は金融危機前の水準まで戻っていない2009 年の輸出台数はピーク時の 2006 年の約 16 ま
で減尐生産台数に占める輸出機械の割合は 2006 年には約 6 割を占めていたが2011 年には 25ま
で縮小
2009 年頃から SDLGHyundaiLiugongXCMGDoosan 等中国韓国からの輸入機械の販売が増
えているAbimaq 非加盟企業を含めると全体の販売に占める輸入機械の割合は 30程度まで高まっ
てきている特に SDLG は既に 10以上の国内販売シェアを獲得しているとみられている
31
26
18
15
6 4
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
JCB
New Holland
Randon
Agco
-
1000
2000
3000
4000
5000
6000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
うち輸入機械
輸出
43
17
17
11
11
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
Volvo
Komatsu
New Holland
出所Abimaq単位
(台)
出所Yengst Associates
出所Yengst Associates
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油圧ショベル
CaterpillarKomatsu の二社で全体の 34 の販売シェアを占めている
2009 年の生産台数は対前年比約 6 割の落ち込みを見せたが2010 年2011 年と過去最高を塗り替え
る回復を見せている2001 年との比較では 2011 年までに 7 倍以上に増加輸出台数も金融危機前を
上回る過去最高のレベルまで回復している
この数年の間に HyundaiDoosan(2007 年)Liugong(2008 年)Sany(2008 年)XCMG(2010 年)と
いった中国および韓国系メーカーが輸入販売を開始し2010 年の販売シェアの約 3 割を占めるまでに
プレゼンスを高めているそのうち HyundaiDoosanSanyXCMG は現在ブラジル国内での製
造あるいは組立を進めておりLiugong も国内製造の検討を始めている
JCB は 2008 年に油圧ショベルの輸入販売を開始したが2010 年からは国内での製造をスタートさせ
輸入販売からの切替を図っている
サイズとしては 20-30 トンクラスが最も売れており全体の 6 割程度を占めている20 トン以下の小型
ショベルは全体の 3 割程度30 トン以上の大型ショベルが 1 割程度となっている
ホイール式ショベルは Liebherr のみが国内での生産を行っているがブラジル国内での主流はクロー
ラー式でトラック式ショベルの販売は尐数に留まっている
オフロードトラック
2007 年のピーク時に較べ生産台数は 74減尐輸出台数は 86減尐している
-
1000
2000
3000
4000
5000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
(輸入機械)
輸出
5229
8
5
51
2010年製造台数シェア
Caterpilar
Komatsu
New Holland
Case
Liebherr
JCB
-
100
200
300
400
500
600
700
800
900
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
出所Abimaq
単位(台)
出所Abimaq単位(台)
出所Yengst Associates
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モーターグレーダー
金融危機の影響で生産輸出とも 2009 年に大きな落ち込みを見せたが2010 年には大きな回復を見
せた
国内市場での販売台数は堅調に増加している
2008 年に XCMG が2010 年には SanyLiugongShantui も中国からの輸入販売をスタートさせて
いるが2010 年における各社合わせた販売シェアは 5程度に留まっている
コンパクトローラー
-
1000
2000
3000
4000
5000
6000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
5819
12
7 4
2010年製造台数シェア
Caterpilar
Volvo
New Holland
Case
Komatsu
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
(輸入機械)
輸出
35
27
17
87
2010年製造台数シェア
Dynapac
Caterpilar
Pronton Primus
Ciber
Volvo
出所Abimaq
単位(台)
出所Abimaq単
位(台)
出所Yengst Associates
出所Yengst Associates
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金融危機の発生した 2009 年も含め国内販売の伸びは続いた
生産は 2009 年に若干の減尐を見せたが国内需要の伸びに支えられ 2010 年には金融危機前を上回る販
売台数を記録
2011 年は対前年で生産国内販売輸入機械販売輸出台数いずれも減尐している
台数は尐ないながら XCMG が 2007 年からLiugongSanyなどの中国系メーカーが 2010 年から輸
入販売を始めている
スキッドステア
2007 年に Volvo が国内製造を開始するまでブラジル国内で販売されるスキッドステア全てが輸入機械
であったその後もスキッドステアの生産は Volvo だけが行っていた
Volvo が製造を開始した 2007 年には約 9 割を輸出していたがその後国内市場への供給が中心にな
り国内での販売は約 8 割まで増加しかし2011 年にスキッドステアの生産を米国の工場へ移管した
ため国内での生産を停止しているそのため以前と同じくブラジル国内で販売されているスキッド
ステアは全量海外からの輸入品に戻っている
2004 年以降輸入台数は大きな伸びを示していたが 2009 年は対前年で約半数に減尐しかし 2010
年2011 年と従来と同じペースで輸入機械の台数が増大している
メーカーごとの 2010 年の販売シェアは下グラフの通り
-
250
500
750
1000
1250
1500
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
(輸入機械)
30
2119
16
113
2010年販売台数シェア
Bobcat
Volvo
Case
New Holland
Caterpillar
Others
出所Abimaq単
位(台)
出所Yengst Associates
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8建設機械の市場保有台数推移の予測
Sobratema はインフラ関連建設工事マイニング農業関連の分野ごとの建設機械の市場保有台数
が 2016 年までに 170~190の割合で増加すると予測している
対前年の伸び率ではサッカーワールドカップが開催される 2014 年までは 10以上の高い伸びを示し
ているが2015 年以降は 1 桁台の伸びに落ち着くものと予測している
112
134
173
98
81
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
0
100
200
300
400
500
600
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
対前年比()
インフラ関連
建設工事
マイニング
農業
合計
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2016年2011年
インフラ関連 131 147 167 196 215 234 179
建設工事 115 125 142 166 182 196 170
マイニング 44 49 55 65 72 77 175
農業 13 16 18 21 23 25 192
合計 303 337 382 448 492 532 176
対前年比() - 112 134 173 98 81
出所Sobratema 単位1000 台(5 年以上の使用期間の機械が対象)
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9工場所在地の分布
ブラジルの建設機械メーカーの生産拠点はブラジル最大の経済の中心地でありブラジル最大の貿易
港であるサントス港を抱えるサンパウロ州に集中している
ここ数年内に新たに建設された工場および現在建設中の工場もサンパウロ州内に多いが都市によ
り進出に対しインセンティブの供与の可能性がありまた地域的な戦略からサンパウロ州外の都市
を選択している例も見られる
印を付けた都市は現在建設中あるいは 2010 年以降に建設された工場
州 メーカー名 既存の工場所在地
サンパウロ州(SP) Caterpillar ピラシカーバ市
CNH ソロカバ市
ピラシカーバ市
Doosan アメリカーナ市
JCB ソロカバ市
John Deere インダイアツーバ市
Hitachi インダイアツーバ市
Komatsu スザーノ市
アルジャー市
Liebherr グアラチンゲタ市
Sany サンジョゼドスカンポス市
ジャカレイ市
Tadano イトゥ市
Volvo ペデルネイラス市
ペルナンブーコ州(PB)
ゴイアス州(GO)
ミナスジェラエス州(MG)
リオデジャネイロ州(RJ)
サンパウロ州(SP)
最も多くのメーカーの製造拠点となっており
新規設備投資も集中
パラナ州(PR)
リオグランデドスル州(RS)
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ペルナンブーコ州(PE) XCMG スアペ市
ゴイアス州(GO) Foton Lovol アナポリス市
John Deere カタロン市
ミナスジェラエス州(MG) CNH コンタージェン市
XCMG ポウゾアレグレ市
リオデジャネイロ州(RJ) Hyundai イタチアイア市
パラナ州(PR) Caterpillar カンポラルゴ市
CNH クリチーバ市
リオグランドドスル州(RS) JohnDerre オリゾンチーナ市
モンテネグロ市
Manitowoc パッソフンド市
Terex カショエイリーニャ市
グアイーバ市
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10主な建設機械メーカーのブラジル市場への参入時期
CaterpillarKomatsu 等の主力建機メーカーは 1950 年代~60 年代に掛けてブラジルに進出
2009 年以降多くの中国韓国系の建機メーカーが輸入販売を通じブラジル市場に参入している
2010 年以降は多くの企業が投資を行い輸入販売から国内製造へと移行している
1950 年 CNH Fiat グループの農業機械メーカーの Moto Agriacutecola 社設立
1954 年 Caterpillar サンパウロ市に現地法人設立
1957 年 Yanmar (ディーゼルエンジンの輸入販売現法を設立)
1958 年 Ciber ポルトアレグレ市に工場建設
1960 年 Caterpillar 現地製造を開始
1973 年 Komatsu サンパウロ州スザノ市に現地法人設立
1974 年 Liebherr グアラチンゲタ工場建設
1975 年 Komatsu サンパウロ州スザノ市に海外初の製造工場を建設
1975 年 Volvo ペデルネイラス工場を建設
1976 年 Caterpillar 主力のピラシカーバ工場での製造開始
1976 年 Volvo ペデルネイラス工場での製造開始
1979 年 John Deere 現地会社に資本出資
1995 年 JCB 輸入販売開始
2001 年 JCB ソロカバ市で製造開始
2003 年 Hyundai 輸入販売開始
2004 年 Terex 現地法人設立
2004 年 XCMG 輸入販売開始
2006 年 Doosan 輸入販売開始
2007 年 Sany 輸入販売開始
2009 年 SDLG 輸入販売開始
2009 年 LiuGong 販売現地法人を設立
2009 年 Yanmar 建設機械の輸入販売開始
2010 年 Lonking ローカル商社と提携し販売会社を設立
2010 年 Sunward 輸入販売開始
2010 年 Yuchai 販売現地法人を設立
2010 年 Yutong 輸入販売開始
2010 年 XGMA ディストリビューターを通じ輸入販売開始
2010 年 Zoomlion ディストリビューターを通じ輸入販売開始
2011 年 Tadano 合弁で製造販売メンテナンス会社を設立
2011 年 LBX(住友建機子会社) 販売会社の設立登記完了
2011 年 Hitachi John Deere と合弁で製造販売会社の設立を発表
(各社 HP新聞報道等より J2B Consulting 編集)
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11最近の主な新規投資案件
Caterpillar
投資金額1)1 憶ドル 2)1 憶ドル
投資時期1) 2010 年 2)2011 年
投資内容
1)サンパウロ州ピラシカーバ工場を拡張+海底油田開発機器(ディーゼルエンジンおよび発電機等)
の製造を開始
2)パラナ州カンポラルゴ市に第二工場を建設
CNH
投資金額1)13 憶レアル 2)17 憶レアル 3)1 憶ドル
投資時期1)2007 年~2010 年の四カ年計画
2) 2011 年~2014 年の四カ年計画
3)2011 年
投資内容1)休止していたサンパウロ州ソロカバ市の工場を再稼働+部品流通センター
2)国内 4 工場の設備の近代化+拡張+新機種の開発
3)アルゼンチンのコルドバ市に農業機械の製造工場を建設
Deere
投資金額124 憶ドル(日立建機と合計で 18 憶ドル)
投資時期2012 年
投資内容
1)2011 年 10 月サンパウロ州インダイアツーバ市で日立建機との合弁で油圧ショベルの製造工場の
建設を発表2013 年 7 月に製造開始の予定
2)独資で同じくサンパウロ州インダイアツーバ市にバックホーローダーとホイールローダーの製造
工場の建設を発表2013 年末に製造開始の予定
Doosan
投資金額7600 万ドル
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州アメリカーナ市に油圧ショベルなどを製造する新工場を建設中
2012 年後半から製造を開始予定
Foton Lovol
投資金額15 憶ドル
投資時期2011 年
投資内容ゴイアス州アナポリス市に工場の建設を発表2012 年から建設スタート
日立建機
投資金額63 億円
投資時期2011 年
投資内容2011 年 10 月サンパウロ州インダイアツーバ市で Deere 社との合弁で油圧ショベル機の
製造工場の建設を発表
2012 年建設開始2013 年製造開始
Hyundai
投資金額15 憶ドル
投資時期2011 年
投資内容
1)リオデジャネイロ州イタチアイア市に油圧ショベルバックホーローダーローダー等の製造工
場建設中2012 年末の完成予定
Hyundai が 75を出資ディストリビューターの BMC が 25出資
2)BMC 社と合弁で販売会社を設立
Hyundai が 45を出資ディストリビューターの BMC が 55出資
JCB
投資金額1)100 万ドル 2)500 万ドル 3)1 憶ドル
投資時期1)2010 年 2)2010 年 3)2012 年
場所サンパウロ州ソロカバ市
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投資内容
1)バックホーローダーの製造ラインを拡張+設備更新
2)油圧ショベルの製造工場を建設
3)新工場を建設中2012 年から製造開始の予定
LiuGong
投資金額2 憶ドル
投資時期2012 年(検討中)
投資内容南米のいずれかの場所に製造工場の建設を検討中(2012 年初頭に決定)
Manitowoc
投資金額7000 万レアル
投資時期2011 年
投資内容リオグランデドスル州パッソフンド市に工場建設中2012 年完成予定
Sany
投資金額1)(不明) 2)2 憶ドル
投資時期1)2011 年 2)2011 年
投資内容
1)サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に油圧ショベル機とクレーン機の組立工場建設
2)サンパウロ州ジャカレイ市に新工場を建設中2013 年から製造開始の予定
住友建機
投資時期2011 年 5 月
投資内容子会社の LBX が販売現地法人を設立
2012 年から輸入販売を開始
タダノ
投資金額資本金は 590 万ドルタダノが 51出資
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州イトゥ市に合弁で製造販売メンテナンス会社を設立
Terex
投資金額5 年間で 15 憶レアル
投資時期2011 年(建設中)
投資内容リオグランデドスル州グアイバ市に新工場を建設中
Volvo
投資金額1000 万ドル
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州のペデルネイラス工場を拡張油圧ショベルを組立から現地製造に切換え
XCMG
投資金額1)2500 万ドル 2)2 憶ドル 3)2500 万ドル+2 憶ドル
投資時期1)2011 年 2)2011 年 3)2011 年
投資内容
1) Ecircxito 社と合弁でホイールローダーの組立工場と物流センターを建設
場所はブラジル北東部ペルナンブーコ州スアペ市
2) BMC 社と合弁でモーターグレーダーとローラーコンパクターの組立工場の建設
3) GTM 社とトラッククレーンローラーコンパクターモーターグレーダー油圧ショベルホ
イールローダーの製造工場を建設
場所はミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市
Zoomlion
投資金額(計画) 2 憶ドル
投資時期(計画) 2012 年に決定
投資内容ディストリビューターの BMC と合弁でコンクリートミキサーおよびコンクリートポン
プの製造工場の建設を検討中
(出所MampT 誌新聞報道等から J2B Consulting 編集)
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12地域別の投資案件
サンパウロ州(SP)
Caterpillar
2011 年工場拡張+海底油田開発機器の製造を開始
CNH
休止していたソロカバ工場が再稼働+物流センター
Doosan
2011 年工場の建設を開始2012 年完成予定
JCB
2011 年工場建設を開始2012 年完成予定
John Deere
2011 年工場建設開始
日立建機
2011 年 John Deere と合弁で工場建設開始
LBX(住友建機子会社)
2011 年販売現法を設立
Lonking
2010 年販売会社を設立
Tadano
2011 年合弁で製造販売メンテナンス会社設立
Sany
2011 年に組立工場が完成製造工場の建設も開始
2012 年完成予定
Volvo
工場の拡張+現地生産への切替
サンパウロ州近辺の投資に関しては次ページ以降を参照
リオデジャネイロ州(RJ) Hyundai
2011 年から工場建設中
2012 年完成予定
パラナ州(PR) Caterpillar
2011 年に新工場が完成
リオグランデドスル州(RS) Manitovoc
2011 年工場建設を開始
2012 年に完成予定
Terex
2011 年工場建設開始
ミナスジェラエス州(MG)
XCMG
2012 年からディストリビュータ
ーGTM 社と合弁で工場建設開始
ゴイアス州(GO) Foton Lovol
2011 年に工場建設を発表
2012 年建設開始の予定
ペルナンブーコ州(PB) XCMG
2011 年ディストリビュータ
ーEcircxito 社と合弁で組立工場
と物流センターを建設
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13サンパウロ州内の投資案件
Caterpillar
ピラシカーバ市
2011 年工場拡張+海底油
田開発機器の製造を開始
投資1 憶ドル
日立建機
インダイアツーバ市
John Deere と合弁で工場建設中
投資63 億円
Doosan
アメリカーナ市
工場建設中
投資7600 万ドル
Volvo
ペデルネイラ市工場拡張
投資1000 万ドル
Aruja
タダノイトゥ市
合弁での工場建設
Sany
サンジョゼドスカンポス市
2011 年組立工場建設
CNH
ソロカバ市
2010 年休眠工場の操業再開
投資4 カ年計画で 17 憶レアル
LBX(住友建機子会社)
ソロカバ市
2012 年から輸入販売開始
Sany
ジャカレイ市
製造工場を建設中
投資2 憶ドル
John Deere
インダイアツーバ市
工場建設中
投資124 憶ドル
JCB
ソロカバ市
新工場建設中
投資1 憶レアル
copy 2011 Google
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14サンパウロ州周辺地域の投資案件
Campo Largo
Caterpillar
カンポラルゴ市
2011 年新工場建設
投資1 憶ドル
Terex
グアイバ市
新工場建設中
投資5 年間で 15 憶レアル
サンパウロ州
パラナ州
リオデジャネイロ州 ミナスジェラエス州
リオグランデドスル州
Manitowoc
パッソフンド市
工場建設(2012 年完成予定
投資7000 万レアル
Passo
Fundo
Guiaba
XCMG
ポウゾアレグレ市
2012 年から工場建設
投資2 憶ドル
Hyundai
イタチアイア市
工場建設中
投資15 憶ドル
Itatiaia
copy 2011 Google
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15企業ごとの概要
Caterpillar
CNH Global NV (Case amp New Holland)
Doosan amp Bobcat
Foton Lovol International
Hyundai Heavy Industries
JCB Brasil
John Deere
Hitachi Construction Machinery
Kobelco
Komatsu
LBX
Sumitomo Construction Machinery
Liebherr Brasil
Liugong
Lonking
Manitowoc
Sany
SDLG (Shandon Lingong Construction Machinery)
Shantui
Sunward
Tadano
Terex
Volvo Construction Equipmento Latin America
XCMG (Xuzhou Construction Machinery Group)
XGMA (Xiamen XGMA Construction Machinery)
Yanmar South America
Yuchai
Yutong
Zoomlion
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Caterpillar
ブラジル最大の建設機械メーカーであり機械設備メーカーとしてもブラジル最大
ブラジル唯一の工場であるサンパウロ州ピラシカーバ工場で全ての機種の製造を行ってきたがパラ
ナ州カンポラルゴ市に新工場を建設し2011 年から新工場での製造を開始している
今後は建設機械の製造はカンポラルゴ工場に徐々に移管しピラシカーバ工場での建設機械の製造は
将来的に停止するピラシカーバ工場では海底油田開発機器(ディーゼルエンジン等)の製造を始める
1954 年 サンパウロ市に現地法人設立
1955 年 工場建設をスタート
1960 年 工場完成ブラジルでの建設機械の製造をスタート
最初に製造したのはモーターグレーダー
1973 年 サンパウロ州ピラシカーバ市に 400 万 m2 の土地を購入し新工場の建設を開始
1976 年に完成
1993 年 製造工程の効率化とコスト削減を掲げた戦略プランの一環として生産設備の近代化
を図るとともに生産および管理部門の統合を図りピラシカーバ工場に集約
2011 年 10 月 パラナ州カンポラルゴ市で建設を進めていた新工場が完成
国内の需要の増加からピラシカーバ工場の稼働率は既に 100に達しており顧客
への引き渡しが 6 か月遅れるなどしたことから新工場の建設を進めていたもの
ピラシカーバ工場概要 カンポラルゴ工場概要
完成時期 1960 年 2011 年 10 月
概要 ブラジル国内唯一の製造拠点
ショールームディーラー向けト
レーニングスペースも併せ持って
いる
カンポラルゴ市の新工場建設に伴
い建設機械の製造は徐々に新工
場に移管し 2012 年中に製造を停止
する計画
その後は従来は米国インジアナ
州の工場から輸入していた海底油
田開発機器(ディーゼルエンジンお
よび発電機等)の製造を開始しペ
トロブラスなどに供給する
ピラシカーバ工場で製造されているバックホ
ーローダーと小型ホイールローダーの製造ラ
インを一部移管し製造を開始する
2011 年はバックホーローダーの製造からス
タート2012 年から小型ホイールローダー
の製造を始める
2011 年のラスベガス国際建機見本市
CONEXPO2011 で発表した世界戦略機種の
モーターグレーダーの製造も計画している
順次拡張工事を行い新しい製造ラインを建設
していく
当面はブラジル国内市場への供給を行うが
製造能力が国内需要を超えてきた段階で近隣
ラテンアメリカ諸国への輸出も始める
国産化率を上げるため複数の海外部品メーカ
ーも同敷地内に進出し生産を行う予定
土地面積 敷地面積380 万 m2
建屋面積214 万 m2
敷地面積100 万 m2
建屋面積5 万 m2
取扱機種 油圧シャベルホイールローダ
ーコンパクターローラー積込
機モーターグレーダーバック
ホーローダー等を製造
バックホーローダーおよび小型ホイールロー
ダー
投資金額 1 憶ドル
(工場拡張および海底油田開発機器
の製造ライン建設)
1 憶ドル
従業員数 6000 人 2013 年までに 1000 人を雇用
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販売拠点網 Marcos SASotreq SAParana Equipment SA(PESA)の 3 社で 50 か所以上の販
売サービス拠点網をブラジル全域に展開している
3 社とも 1940 年代に設立され60 年以上の歴史を持っている
キャタピラーは建設機械のリースを扱う Cat Rental Store と呼ばれるショップを約
10 か所展開しており各販売ディーラーも Cat Rental Store を扱っている
キャタピラー販売機種
Articulated Trucks Backhoe Loaders Cold Planers Compact Track and Multi Terrain Loaders
Compactors Feller Bunchers Forest Machines Forwarders
Harvesters Hydraulic Excavators Knuckleboom Loaders
Material Handlers
Motor Graders
Off-Highway Trucks
Paving Equipment
Road Reclaimers
Skid Steer Loaders
Skidders
Telehandlers
Track Loaders
Track-Type Tractors
Underground Mining
Wheel Dozers
Wheel Excavators
Wheel Loaders
Wheel Tractor-
Scrapers
(出所wwwbrasilcatcom)
(サンパウロ州バルエリ市のビル建設
工事現場で使用される油圧ショベル)
Sotreq
1941 年設立
14 州で 27 販売拠点あり
Marcosa
1947 年設立
北東部地域 10 州に 16 販売拠点
PESA
1946 年設立
南部 3 州に 14 販売拠点
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CNH Global NV
自動車メーカーFiat 傘下の建設機機械農業機械メーカー
CNH のラテンアメリカ地域の社長は Fiat グループの副社長を兼務している
1950 年 Moto Agriacutecola 社が Fiat グループ企業として初めてブラジルに設立されFiat 製の
農業機械(トラクター)の販売をサンパウロ市で開始
1970 年 ミナスジェラエス州コンタージェン工場で農業機械の製造開始
1975 年 パラナ州クリチーバ市に最初の農業機械製造工場を建設
2001 年 農業機械の需要低迷を受けソロカバ工場の操業を停止
2007 年~
2010 年の
4 カ年計画
13憶レアルを投資
中国を中心とする大豆等の食糧需要の増加と自動車燃料として使用されるエタノー
ル生産向けの砂糖きび栽培の増加などブラジルの農業分野が成長していたことか
らソロカバ工場の再開を決定10 憶レアル(553 憶ドル)を投資しオペレーションを
再開させた本 4 カ年計画期間中に物流センターも建設
2011 年~
2014 年の
4 カ年計画
前 4 カ年計画を 30上回る 17 憶レアルの投資を計画している
今期計画ではブラジル国内の四工場(パラナ州クリチーバ市サンパウロ州ソロカバ
市およびピラシカーバ市ミナスジェラエス州コンタージェン市)の拡張および設備
更新新機種開発に力を入れる
アルゼンチンに 1 憶ドルを投資しコンバインとトラクターの製造を開始する
Case と New Holland は農業機械および建設機械で独立した法人を組織しておりブランドも Case
と New Holland の両方を維持したまま別々に営業網を展開している
時には Case と New Holland が市場で競合する姿も見ることができる
本部機構は Case と New Holland がそれぞれ農業機械と建設機械部門ごとに別々にもっており更に
CNH の統括部署を含めると 5 都市に点在している
CNH Case New Holland
ミナスジェラエス州
コンタージェン市
農業機械 建設機械 農業機械 建設機械
サンパウロ州
ピラシカーバ市
サンパウロ州
イトゥ市
パラナ州
クリチーバ市
ミナスジェラエス州
ベロオリゾンテ市
製造拠点も Case および New Holland のそれぞれの農業機械建設機械を製造する工場がありブラジ
ル国内に合わせて 4 つの工場を持っている
コンタージェン
工場
New Holland ブランドの
建設機械を製造
油圧ショベル機バックホーローダークローラ式ド
ーザーホイールローダーモーターグレーダースキ
ッドステアローダー等を製造
クリチーバ
工場
New Holland ブランドの
農業機械を製造
農業用トラクター大豆収穫機を製造
研究開発センターもある
Grupo Fiat Holding CNH
Case IH
(農業機械)
Case Construction
(建設機械)
New Holland Agruculture
(農業機械)
New Holland
Construction
(建設機械)
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ピラシカーバ
工場
Case ブランドの農業機
械を製造
砂糖きびの生産の中心地域に立地しており周辺には多
くのエタノール工場が点在
砂糖きびおよびコーヒーの収穫機農機具を製造
ソロカバ
工場
Case ブランドの農業機
械および CaseNew
Holland ブランドの建設
機械を製造
スペアパーツの製造も
行う
2010 年 3 月に完成
投資金額10 憶レアル(553 憶ドル)
敷地面積16万 m2
(製造設備104万 m2 流通センター56万 m2)
大豆収穫機の製造工場としては世界最大規模
Fiatグループではソロカバ工場を海外全拠点への農業機
械の輸出基地にする考えを持っている
またラテンアメリカで最大の規模を誇る部品流通セン
ターも完成
ソロカバ工場では 2001 年に製造停止するまで年間
500 台の農業機械を製造していたが再開後は農業機
械と建設機械を合わせ最大で年間 8000 台の製造が可
能
製造が最盛期を迎える 2年後には 2000人の直接雇用と
4000人の間接雇用が見込まれている
アルゼンチンでの農業機械の製造工場の建設
2011 年 1 月農業機械の主要輸出国であるアルゼンチンがブラジルからの輸入に対する規制措置を
始めたまたブラジル通貨のレアル高による輸出競争力の低下もあり製造台数に対する輸出割合は
2008 年の 35から 20にまで低下したことを受け2011 年から 1 憶ドルを投じアルゼンチンのコ
ルドバ市に農業機械の製造工場の建設をスタートさせている2012 年下期から製造開始の予定
計画では収穫機を年間 2000 台農業用大型トラクターを 4000 台製造する
アルゼンチン国内市場で販売するとともにブラジルに対しても輸出を行う
農業分野で競合する AGCO 社も 2010 年 10 月にリオグランデドスル州の収穫機の工場に対し 2500
万レアルの投資を発表John Deere 社もゴイアス州カタロン市のサトウキビ収穫機の製造工場の拡
張と農業用散布機の製造のために 6000 万レアルの投資を発表するなど農業大国アルゼンチンへの
投資も進んでいる
ブラジル国内では建設機械と農業機械を大よそ 3565の割合で販売されている
ブラジルの建設機械市場は今後も堅調に成長すると予測されるが世界の食料需要の増加を背景に農
業機械分野の成長余地も大きくCNH では建設機械及び農業機械両分野で力を入れていく計画
-
10000
20000
30000
40000
50000
60000
70000
80000
2008 2009 2010 2011
農業機械の機種ごとの販売台数推移
Loaders amp Backhoes
Track-type tractors
Tillers
Combines
Wheel tractors
65
35
建設機械と農業機械の販売比率
農業機械
建設機械
出所Abimaq単位(台)
出所MampT 誌(Sobratema)
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販売拠点網
Case および New Holland がそれぞれ別々のディストリビューターを通じて販売網を展開している
Case
New Holland
261
686
884
1579
1928
Valtra
Massey Ferguston
Case
New Holland
John Deere
- 500 1000 1500 2000 2500
2132
1791
1803
9869
10493
11757
14451
Others
Case
Agrale
John Deere
New Holland
Valtra
Massey Ferguston
- 5000 10000 15000 20000
農業用ホイールトラクターのメーカー別
販売台数
2011 年にブラジル国内で農業用トラクターは
52296 台販売された
2010 年の 56420 台に比較し 73の減尐
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台数
は 12284 台で市場全体の販売台数の 235
CNH としては Massey Ferguston に次ぐ販売台数
を記録している
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台数
は 12284 台これは市場全体の販売台数の
235となりメーカー別では Massey Ferguston
に次ぐ販売台数を記録
農業用収穫機のメーカー別販売台数
2011 年にブラジル国内で農業用収穫機は 5388
台販売された
2010 年の 4549 台に比較し 173の増加
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台
数は 2463 台で市場全体の販売台数の 457
を占めている
出所Anfavea単位(台)
出所Anfavea単位(台)
Shark Maacutequinas 社他 13 のディストリビ
ューターが販売サービス網を展開
Shark Maacutequinas 社はサンパウロ州およ
びブラジル南部地域諸州で 13 の支店を
展開
年間販売台数は 200~300 台
販売製品の多様化を図るため中国系の
Goodsense 社のフォークリフトの販売を
2011 年から開始
Brasif Maacutequinas 社他 7 つのディストリ
ビューターが販売サービス網を展開
Brasif Maacutequinas 社はブラジル北部南東
部中西部地域で支店網を展開Case
製品の約 5 割を販売している
販売製品の多様化を図るため Terex 社の
クレーン機仏独系 Bomag 社のコンパ
クター米国 Nacco グループの Hyster
社のフォークリフトの販売も開始
Case 社製品の売上比率は約 65
2011 年の売上は対前年 20の見込み
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コンタージェン工場
New Holland ブランドの建設機械を製造
クリチーバ工場
New Holland ブランドの農業用トラク
ター大豆収穫機を製造
ピラシカーバ工場
Case ブランドの砂糖きび
およびコーヒーの収穫機
農機具を製造
ソロカバ工場
2010 年完成
Case ブランドの農業機械および Case
New Holland ブランドの建設機械を製造
Contagem
copy 2011 Google
サンパウロ市内の道路工事現場 サンパウロ州内を移動中の油圧ショベル機
39 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
Doosan
2006 年にラテンアメリカ市場に参入
油圧ショベルおよびホイールローダーを中心に輸入販売を行っている
2011 年 2 月サンパウロ州アメリカーナ市で工場の建設をスタートさせている
建設中の工場概要
建設地 サンパウロ州アメリカーナ市
投資金額 7600 万ドル(1 憶レアル)
製造開始 2012 年末の予定
土地面積 敷地面積162 万
建屋面積5 万 m2
(工場用地は市から譲渡を受けた)
製造機種 油圧ショベル(DX225 LCA)の組立製造からスタート
順次他機種の組立も始める
年間製造能力 2000 台
従業員数 直接雇用は 300 人の計画
販売拠点網
Renco Equipamentos 社Comingersoll 社
RONAC 社Cowdin 社の 4 社がブラジル
国内の販売サービスを行っている
販売地域 販売メーカーおよび機種
Comingersoll 社
サンパウロ州リオデジ
ャネイロ州など 4 州
Doosan(油圧ショベルホイールローダー)
Bobcat(スキッドステアローダー小型ショベル機テレスコピックロ
ーダー)
Cowdin 社
サンタカタリーナ州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーオフハイウェイトラック
フォークリフト)
Terex(ホイールローダークローラ式ローダートラックテレスコピ
ックローダー等)
Cowdin(フォークリフトホイールローダー振動ローラーモーター
グレーダー)
Romac 社
パラナ州リオグランデ
ドスル州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーアーティキュレートトラッ
クアースドリル)
Bomag(タイヤローラー振動ローラー)
Stone(手動式小型機械)
Renco 社
北部北東部中西部地
域の 20 州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーオフハイウェイトラック
フォークリフト)
Bomag(タイヤローラー振動ローラー)
Stone(手動式小型機械)
Comingersoll
Renco Equipamentos
Cowdin
サンパウロ市内のビル工事現場
ROMAC
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BOBCAT
Foton Lovol International
パラナ州のディストリビューターBramax 社を通じ油圧ショベルホイールローダーバックホーロ
ーダーモーターグレーダーコンパクトローラーの輸入販売を行っている
2011 年 12 月に工場建設を発表している
新工場概要
建設地 ゴイアス州アナポリス市
投資金額 15 憶ドル
Bramax 社が 20の資本出資を行う
土地面積 4 年間で 7 万 m2 まで建屋面積の拡張工事を行う
製造機種 建設重機械 2 機種の製造からスタート順次 11 機種まで増やしていく
製造開始 2012 年 2 月から工事を開始し2012 年中に製造をスタート
製造能力 スタート時は月産 150 台
機種の追加に合わせ月産 450 台まで引上げていく
従業員数 製造開始時の直接雇用は 300 人
Bramax 社 販売拠点網
BOBCAT 販売拠点網
ブラジル市場には 1990 年代初めに参入2007 年に
Doosan が買収
国内で 8 ディーラーが販売網を展開
スキッドステアローダー小型油圧ショベルテレス
コピックローダーの輸入販売を行っておりスキッド
ステアローダーおよび小型ショベル市場の約 3 割の販
売シェアをもっている
2010 年の売上高は約 3000 万ドル
2011 年の売上は約 4500 万ドル(対前年 50増加)の
見込み
営業および販売拠点はサンパウロ市
ゴイアス州アナポリス市
Bramax 社と合弁で工場を建設
パラナ州州カンポラルゴ市
Bramax 社本社
Bramax 社は CAMC 社のトラック
HELI 社のフォークリフトのブラジ
ル総代理店も行っている
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Hyundai Heavy Indstries
2003 年にブラジルでの輸入販売をスタート
2011 年 7 月新工場の建設を発表
新工場での製造がスタートすると Hyundai グループにおけるブラジル市場の販売シェアは現在の 6
から 20まで引き上がるものとみている
新工場概要
建設地 リオデジャネイロ州イタチアイア市
投資金額 15 億ドル
(初期投資が 1 憶ドル追加投資が 5000 万ドル)
敷地面積 55 万 m2
2013 年に拡張工事の可能性もありその場合には土地の追加取得を行う
製造機種 ショベル機ホイールローダーの製造からスタート
第二段階でバックホーローダーの製造も開始する
製造開始 2012 年末
製造能力 スタート時は年間 3000 台
追加投資を行いバックホーローダーの製造を開始した段階で 5000 台に拡大させる
計画
従業員数 スタート時は 500 人2015 年までに 1500 人まで増員の可能性あり
Hyundai グループではアジア以外の製造拠点を最初に米国引き続いてロシアに建設することを計画
していたブラジルはそれに次ぐ第 3 の選択肢であった
しかし2008 年の金融危機発生後他国に較べブラジルの建設市場がいち早い回復を見せたことか
らアジア以外では最初となる工場をブラジルに建設することとなった
生産の 60は国内での販売40はラテンアメリカ諸国向けの輸出を計画
国産部品使用率の引き上げを図るため複数の韓国系サプライヤーに対しブラジルでの現地生産を呼び
掛けている2012 年 1 月の地元紙の報道では約 40 社の韓国系パーツメーカーがブラジルでの製造を
検討しておりFiname ファイナンスの条件である 60を大きく超える 80の国産部品使用率を目標
に準備を進めている
なお現在は輸入機械の販売のみを行っており Finame ファイナンスの対象となっていないそのた
めDLL 銀行を通じユーザー向けの低利の特別融資制度を行っている
なお製造現法とは別に販売会社も設立する
製造現法および販売現法ともに地場のディストリビューターBMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)社
が出資する出資割合は下記の通り
製造会社 販売会社
Hyundai 75 45
BMC 25 55
サンパウロ市内の Hyudai社の販売デ
ィーラーKGC社の展示機械
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販売拠点網 BMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)Veneza Construccedilotildees など 20 のディスト
リビューターがブラジル国内の販売網を展開
BMC (Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)
Hyundai の建設機械の販売を行う主力ディストリビューター
2007 年に創設され 2008 年から Hyundai の建設機械の輸入をスタート
クローラー式ショベルホイール式ショベルホイールローダー電気リフトト
ラックスキッドステアローダーを販売
本社サンパウロ州タンボレ市本社は物流機能を備えている
Hyundai の新工場建設には BMC が 25の資本参加するが資本参加を通じブラ
ジル国内における Hyundai 製品の販売代理権を維持することを狙ったもの
Hyundai にとっても投資金額と投資リスクを軽減する効果と販売ディーラーと
して BMC が持っているブラジル市場でのネットワークと販売ノウハウを活用で
きることがメリットとして考えられる
BMC 社は Hyundai 以外に下記メーカーの製品の販売も行っている
Zoomlion(コンクリートポンプ)
Shantui(ドーザー)
XCMG(コンパクターおよびモーターグレーダー)
韓国パーツサプライヤーDaemo(油圧ブレーキその他の部品)
XCMG とは合弁でモーターグレーダーとコンパクトローラーの工場建設を発表
Zoomlion 社とはコンクリートミキサー工場の建設を交渉している
売上高推移(単位100 万レアル 2011 年データは見込2012 年データは計画)
110
550
690
1000
-
200
400
600
800
1000
1200
2009 2010 2011 2012()
リオデジャネイロ州イタチアイア市
工場建設中
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Veneza Construccedilotildees
ブラジル北東部のペルナンブーコ州に拠点をおく有力建設機械ディストリビュー
ター販売テリトリーはブラジル北部地域の 7 州
2007 年から Hyundai の機械の輸入販売を行っているが2011 年に BMC に次い
で Hyundai の二番目のディストリビューターとなった
Veneza 社は John Deere 社の農業機械と Volks Wagen 社のバストラックの販売
も行っている
2010 年は対前年比で 30の売上を増やしたがHyundai とディストリビュータ
ー契約を結んだことから 2011 年は 40の成長を見込んでいる
JCB Brasil
1995 年にバックホーローダーの輸入販売を通じブラジル市場に参入
2001 年に製造を開始
2009 年に 1000 台を超える販売を記録
2010 年には油圧ショベルロードローラーホイールローダーの新型機種の発売を行うとともに小
型ローダーの発売などを通じ市場での販売シェアアップに成功対前年比 104の増加を記録
特にワールドカップサッカー関連工事が進むリオデジャネイロ州では 2010 年に対前年で 4 倍の油圧
ショベル機を販売している
2005 年当時はブラジル国内で製造する建設機械の 60は輸出向けであったが2010 年には輸出の割
合は 10程度にまで低下現在第三工場の建設を進めているが当面は国内市場への供給が中心
となる
ラテンアメリカ市場全体で JCB グループの売上の 10程度を占めているがブラジル国内市場の売
上はその 70程度を占めている
1995 年 輸入販売を開始
2001 年 サンパウロ州ソロカバ市に第一工場完成バックホーローダーの製造を開始
2010 年 第二工場を建設し油圧ショベルの製造を開始
2011 年 第三工場の建設を開始2012 年上期中の完成を予定
第一工場 第二工場
所在地 サンパウロ州ソロカバ市 サンパウロ州ソロカバ市
工場完成 2001 年 2010 年
製造機種 バックホーローダー 油圧ショベル(20t)
投資金額 100 万ドル 500 万ドル
投資内容 2010 年市場の需要増加に対応す
るため 15増床製造ラインの整
備拡張を行い製造能力を 50拡大
新工場を建設
2008 年から行うイギリスからの輸入販売を
現地製造販売に切換える
年間製造能力400 台
新工場概要
(第三工場)
建設機械の需要増に対応するため新工場の建設をスタート
建設地は第一第二工場と同じくサンパウロ州ソロカバ市
新工場完成予想図
(写真出所JCB 社ディストリビューターSRR 社 HP よりwwwsrrcombr)
工場面積 敷地面積20 万 m2
建屋面積32 万 m2
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78 103
216
300
600
0
100
200
300
400
500
600
700
2008年 2009年 2010年 2011年 2015年
Auxter社売上推移(R$million)
投資金額 1 憶ドル
完成予定 2012 年上期
製造機種 バックホーローダー油圧ショベルホイールローダーコンパクター
将来的には第一第二工場の生産ラインを新工場へ移管集約する
年間製造能力 1 万台
(バックホーローダー5000 台 油圧ショベル機2500 台)
従業員数 従来の 2 倍の 300 人からスタート順次増員の予定
販売拠点網
メインの Auxter 社ほか 17 のディストリビューターが販売サービス網を展開
(出所JCB 社 HP wwwjcbcom)
Auxter 社は 2002 年に設立中古機械の販売からスタート
2006 年JCB と販売契約を締結
サンパウロ州内のみで販売を行っているが2010 年に JCB の総販売台数の 25を販売販売台数
の 70がバックホーローダー
2007 年のサンパウロ州内のバックホーローダーの販売シェアは 7程度であったが 2010 年には
33まで拡大
2010 年に JCB 製建機を 630 台販売2011 年
は 850 台の見込み
2009 年に Yale 社のフォークリフトの販売を
スタート192 台を販売2010 年は 571 台に
販売を拡大
ソロカバ市 (第三工場)
新工場を建設中2012 年から製造開始
ソロカバ市 (第二工場)
2010 年から油圧ショベルの製造を開始
グアルーリョス市
流通センター
ソロカバ市 (第一工場)
2001 年からバックホーローダーを製造
Auxter 社本社(サンパウロ市)
Auxter 社売上推移 単位100 万レアル
(2011 年データは見込2015 年データは計画)
Auxter 社の展示機械
(サンパウロ市内)
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John Deere
農業分野で大きなプレゼンスを誇っておりブラジル国内に 3 つの製造拠点を持っている
農業用収穫機では 2011 年にメーカー別トップの 1928 台を販売
農業用トラクターでは Masseu Ferguston 社Valtra 社New Holland 社に次ぐ 9869 台を販売
2011 年はブラジルの市場全体で農業機械の販売が 5程度減尐する中で John Deere は約 20増加さ
せている (2011 年 1 月~12 月の農業機械のメーカー別販売台数は CNH の項を参照)
John Deere グループでは農業機械分野においてブラジル市場を最重要市場の一つと位置付けており
過去 10 年にわたり 20 億ドルの投資を行っている
ブラジル国内ではこれまで建設機械の製造及び販売は行っていなかったが2011 年に二つの工場建
設を発表
第一の工場では日立建機と合弁で油圧ショベルを製造する
第二の工場は単独で出資ホイールローダーおよびバックホーローダーの製造を行う
両工場ともサンパウロ州インダイアツーバ市に建設する
2012 年から輸入販売をスタートさせ製造開始は 2013 年末からの計画となっている
1979 年 リオグランデドスル州オリゾンチーナ市の農機メーカーSchneider Logemann amp Ciaに
20の出資を通じブラジル市場に参入
1989 年 オリゾンチーナ市に第二工場建設
1996 年 John Deere ブランドのトラクターの製造を開始
出資比率を 40に引上げ社名を SLC-John Deere に変更
1999 年 ゴイアス州カタロン市にサトウキビ収穫機の製造工場建設
出資比率を更に引上げ経営権を掌握
2001 年 社名を John Deere Brasil に変更
2008 年 リオグランデドスル州モンテネグロ市にトラクター製造工場を建設
サンパウロ州カンピーナス市にラテンアメリカ市場へのパーツ物流センターを建設
リオグランデドスル州
ポルトアレグレ市
本社
南米市場の統括機能も併せ持っている
販売金融会社の Banco John Deere も同市に所在
リオグランデドスル州
オリゾンチーナ市
1989 年完成
穀物用コンバイン機と田植え機を製造
建屋面積123 万 m2
従業員数2000 人
ゴイアニア州
カタロン市
1999 年完成
サトウキビ収穫機を製造
敷地面積22 万 m2
従業員数400 人
2011 年以降従来輸入販売をしてきた噴霧器の現地製造のために
6000 万レアルを投資
リオグランデドスル州
モンテネグロ市
2008 年完成
農業用トラクターを製造
敷地面積96 万 m2建屋面積68 万 m2
投資金額25 憶ドル
従業員数715 人
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サンパウロ州
カンピーナス市
2008 年完成
南米市場向けの部品の流通センター
投資資金1800 万レアル
建屋面積4 万 m2
従業員数200 人
サンパウロ州
インダイアツーバ市
1)2011 年日立建機との合弁で油圧ショベルの製造工場の建設を発表
2)2011 年単独出資でホイールローダーおよびバックホーローダーの
製造工場の建設を発表
2013 年末から製造開始の予定
両工場建設に対する投資金額は 18 憶ドルうち 124 憶ドルを John
Deere が支出する
従業員数約 600 人
アルゼンチン 2011 年トラクターと農業用収穫機の製造を開始すると発表
投資金額1 憶ドル
主要な輸出先であるアルゼンチンがブラジルからの農業機械の輸入に
対する規制措置を設けたために 2011 年第一四半期は対前年同期比で
50減尐そのためアルゼンチン国内でトラクターと収穫機の製造
を開始するに至った
ポルトアレグレ市
本社および南米統括機能
販売金融会社
モンテネグロ市
工場完成2008 年
製造機種農業用トラクター
オリゾンチーナ市
工場完成1989 年
製造機種コンバインおよび田植え機
インダイアツーバ市
建設機械の製造工場を建設中
2013 年完成予定
カンピーナス市
流通センター
2008 年完成
カタロン市
工場完成1999 年
製造機種サトウキビ収穫機
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日立建機
2011 年 10 月米 John Deere 社と合弁での製造販売会社「ディア日立建機ブラジル」設立を発表
日立建機とディア社は1988 年にアメリカノースカロライナ州に製造販売を行う合弁会社のデ
ィア日立社(Deere-Hitachi Construction Machinery Corporation)を設立以来北中南米市場における提
携関係を持っている
投資計画概要
場所 サンパウロ州インダイアトゥーバ市
投資資金 約 63 億円
資本金 5000 万ドル
出資 日立建機 40
John Deere ブラジル社 40
ディア日立(米国) 20
敷地面積 20 万 m2
事業内容 中型油圧ショベルの製造販売(15t~40t 未満)
ミニショベル油圧ショベルの輸入販売(100t未満)
年間製造台数 約 2000 台
計画では初年度に 90 台程度5 年目に年間 1200 台程度を製造
Finame ファイナンスの対象にするため現地生産部品 60以上を使用する
従業員数 230-240 人
事業
スケジュール
2012 年 1 月工場建設着工
2012 年 4 月輸入完成車の販売開始
(ミニショベルと現地生産以外の油圧ショベル(100 トン未満))
2013 年 7 月現地生産開始(車体重量 15 トン~40 トンの中型油圧ショベル)
その他 日立建機が技術を供与し合弁会社が現地生産を行う
マーケティングは農機で現地に地盤を持つ Deere 社が担当する
Deere 社はブラジル国内に農機販売で約 200 の代理店門を有しており強固な農機販
売網を持っており建設機械の販売展開に活用する
2015 年の売上高目標は約 180 億円
取締役は日立および Deere 社の双方から4人ずつ派遣の予定
Kobelco
2011 年初頭から米国現法を通じ販売サービス体制を敷きブラジル国内の顧客への営業活動を行
っていた
港湾作業などで使われる吊上げ機械等の販売を行っている Rimac 社とブラジル国内のディストリビュ
ーター契約を締結
Rimac 社は新規の販売に携わるとともに既に国内で販売されていた Kobelco 社のクレーン約 20 機
のサービスサポートも行う
ブラジルでは 60 トンから 550 トンまでのクローラー式クレーンを中心に販売を行っていく
リオデジャネイロ州イタグアイ市で港湾基地を建設中のブラジル最大手ゼネコンの Odebrecht は
CK600 を 3 台CK2300 を 3 台(全てクローラークレーン)の購入を既に決めている
Odebrecht では購入したクレーン機を 3~4 年にわたって同港湾で使用する予定でありブラジルで
一般的なトラッククレーンではなく Kobelco 社のクローラー式クレーンを購入したとのこと
Rimac 社は港湾作業鉄鋼大手物流分野に顧客を持っており既存顧客への販売展開を進めるとと
もにこれまでに Kobelco が直接販売した 20 機のクレーンユーザーへのメンテナンスを通じ新規
の販売働き掛けを行っていく
(その他のユーザーは Tomeacute 社大手ゼネコンの Andrade Guiterrez 社風力発電プラント組立の
Transdata 社など)
スペアパーツの保管はサンパウロ市内の Rimac 社の倉庫で行う
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Komatsu
1973 年現地法人を設立
折しも 1968 年から 1973 年に掛けて「ブラジルの奇跡」と呼ばれる高度経済成長期を迎えており
GDP 成長率は年平均で 101実質工業生産成長率は年平均 129を記録
世界 4 位に成長したブラジルの自動車市場でメーカー別の販売トップを走っているイタリアのフィア
ットが進出したのもこの時期で多数の日本や欧米の多国籍企業がブラジルに進出する時代であった
Komatsu もサンパウロ州スザノ市で工場の建設をスタート1975 年に製造を開始した
Komatsu にとって海外初の製造拠点であった
また現在に至るまで Komatsu のスザノ工場はブラジルのみならず南米地域で唯一の日系建機メー
カーの製造拠点である
現在ブラジル国内には次の 3 つの現地法人をもっている
Komatsu do Brasil (KDB)
Komatsu Brasil International (KBI)
1975 年製造開始
スザノ工場で製造された機械 KBI を通じて国内で
の販売が行われる
海外への輸出およびブラジルで製造しない機種の
輸入は KDB が行っている
またKomatsu グループにおける D51 のブルド
ーザーの一極生産供給拠点の役割も果たしてい
る
1997 年には板尾鉄工所などと合弁でサンパウロ
州アルジャ市に「アトミックス工業(Atommix)」
を設立キャビンやタンク外装部品などを製
造製造原価の低減と品質の向上に寄与してい
る
なおアトミックス工業は 2008 年にコマツの
100出資に変更2011 年よりコマツ「アルジャ
工場」に呼称変更
社員約 1200 人
出向社員10 人
1998 年KDB のマーケティング部門を独立さ
せ新会社を設立
KDB が製造した機械を各地のディストリビュー
ターを通じブラジル国内での販売メンテナン
ス業務を行う
社員約 100 人
出向社員11 人
Komatsu Forest
1972 年前身の Implemater がブラジル現地法
人設立2004 年に買収現社名に変更
KDB が製造した機械を森林向けアタッチメント
の取り付けなどを行ってから国内での販売を行
っている
輸入森林機械の販売も行っている
出向社員なし
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コマツの中南米事業体制
地域別売上構成比(FY2011 年見通し)
主要市場であるブラジルを含めた中南米市場での売上は Komatsu グループの 12を占めている
(出所決算概要報告資料より抜粋)
中南米での売上高推移(外部顧客向け単位億円)
(出所決算概要報告資料より抜粋)
15
14
13
12
7
0 2 4 6 8 10 12 14 16
日本
中国
北米
中南米
欧州
608
664
479
392373 380
446
505
572
498
427
523 509 494
0
100
200
300
400
500
600
700
FY081Q 2Q 3Q 4Q FY091Q 2Q 3Q 4Q FY101Q 2Q 3Q 4Q FY111Q 2Q
コマツホールディングスサウスアメリカ
(サンチャゴ)
南部 5 ヵ国建設機械
中南米マイニング機械販売
コマツカミンズチリ (サンチャゴ)
チリ国内の建設鉱山機
械販売サービス代理店
コマツブラジル (スザノ工場)
油圧ショベルブルドーザホイールローダモータ
ーグレーダの生産販売
コマツブラジルインターナショナル (サンパウロ)
ブラジル国内での建設機械及び鉱山
機械の販売サービス代理店
コマツパナマ事務所
(パナマシティ)
中南米向け建設機械在
庫物流管理
コマツフォレスト (パラナ州ピニャイ市)
2004 年に買収
森林機械の販売
コマツブラジル (アルジャ工場)
1997 年合弁形態で設立
2008 年100子会社化
キャビンタンク外装パーツなどを製造
Pa-tu
コマツアメリカ(KAC)北部 LA Div
(米国イリノイ州) 北部中南米向け
建機在庫物流管理
KAC メキシコ事務所サービスサポート
センター(メキシコ モントレー) メキシコ建設機
械マーケティングサービスサポート
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スザーノ工場の概要
工場概要 1973 年 1 月にコマツにとり日本国外では初となる海外製造工場をサンパウロ州スザ
ノ市に建設
下記の四機種の製造を行っている
工場のあるスザノ市はサンパウロ市街地から約 55 キロの距離にある
日系ブラジル人の割合は現在も約 10もともと日系移民の多い町であり工場に
も日系ブラジル人が多くみられる日系ブラジル人の役員もいる
ただし若い世代の日系ブラジル人は日本語ができない層が増えておりポルトガ
ル語を社内公用語にしており社内会議などでは必要に応じ日本語-ポルトガル語
の通訳を使っている
スザノ市内には他に NSKミツトヨなどの日系企業も工場を持っている
出所httpwwwkomatsucombrptnossa_empresaphp
工場面積 敷地面積63 万 m2
建屋面積68 万 m2
製造機種
(写真出所
KDB 社 HP)
ブルドーザー 油圧ショベル ホイー13ローダー モーターグレーダ
14 トン(130HP)
19 トン(16813P)
13-16 トン
20-24 トン
35 トン
10 トン
14 トン
17 トン
18 トン
Finame
ファイナンス ブラジルで製造される機械の全てが Finame ファイナンスの対象となっており
60の国産部品の使用条件をクリアしている
(輸入機械は Finame ファイナンスの対象外)
ブルドーザー 1975年製造開始
油圧ショベル 1987年製造開始
モーターグレーダー 1990年製造開始
ホイールローダー 1991年製造開始
51 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
販売網 11 のディストリビューターを通じブラジル国内全域で販売を行っている
販売体制
〈建設機械〉
スザノ工場で製造した機械は KBI にいったん販売しブラジル中に展開しているディ
ストリビューターを通じて販売
Odebrecht や Andrade Gutierrez といった大手ゼネコン等の大口顧客にはディストリ
ビューターを通さずに KBI が直接販売を行っている
〈鉱山機械〉
鉱山向け機械の製造はしていない
Vale 等の大手鉱山会社には日本あるいは米国ドイツから輸入し販売を行ってい
る
〈森林機械〉
KDB が製造した機械を KBI 経由で Komatsu Forest が購入森林機械向けの改造や
アタッチメントの取り付けを行ったうえで販売している
森林機械に関してはディストリビューターを通さずに Komatsu Forest が販売を行っ
ておりKDB の代理店機能をもっている
アルジャ工場内風景
Komatsu の海外工場としては数尐ない自社工場内に
鋳造施設を持った工場でありピボットシャフトやア
イドラなども自社工場内で加工生産している
ただし油圧機器やトランスミッションなどのハイ
エンドの基幹部品は製品の品質保持の観点からグル
ープ企業からの調達の方針を維持している
なおブラジル国内で鋳造施設を自社工場内に持っ
ている建機メーカーは Komatsu と Liebherr のみ
写真KDB 提供
① Bauko(SPRJES)
② DCML(MG)
③ Mason Equipamentos(MG)
④ Alvict Ozores Nogueira(GOTO)
⑤ Vianmaq Equipamentos(PR)
⑥ Mantomac(SCRS)
⑦ Dymak Maacutequinas(MTMS)
⑧ Guaporeacute(RO)FW Maacutequinas(BAPB)
⑨ Cummins Diesel(CE)
⑩ Motobel Motores(MAPA)
⑪ DCML(PA) スザノ工場
アルジャ工場
コマツブラジルインターナショナル
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アルジャ工場での製造車写真
LBX
2011 年 11 月新型油圧ショベル P130-8 を発売
写真はスザーノ工場内での発表式典風景
出所httpwwwkomatsucombrptnoticiaphpid=779
ディーラー募集広告
建設機械業界誌 MampT に掲
載
(2011 年 7 月号)
2010 年 5 月に住友建機が完全子会社化した米国の建設機械の販売会社
2011 年 5 月ブラジルに現地法人 LBX do Brasil の設立登記を行った
2012 年 2 月の業界誌の報道によるとサンパウロ州ソロカバ市に流通セン
ター管理販売マーケティング技術サポートトレーニングセン
ターを兼ね備えた事務所を開設した
2012 年前半に油圧ショベルマテリアルハンドリング機森林機械破
砕機の輸入販売を開始する
当初は Tauron Maacutequinas 社(南部地域)Best Maacutequinas 社(南東部および
中西部地域)Tecnoloc 社(ミナスジェラエス州)を通じた販売を行い年
内にブラジル全域にディストリビューター網を展開していく計画
2015 年に約 500 台の販売を計画しており将来的にはラテンアメリカ
諸国への展開も検討している
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住友建機
米州大陸では建設機械農業機械大手の米 CNH グローバルの Case のネットワークと1998 年に
Case と折半出資でケンタッキー州に設立した建機販売会社 LBX 社のネットワークを通じて油圧ショ
ベル機の販売を行ってきていた
2010 年 5 月に CNH の持ち分を買い取り住友建機の 100完全子会社となった LBX 社が 2011 年 5 月
ブラジル現地法人 LBX do Brasil を設立した
2011 年 1 月の新聞報道等によると 2011 年度中にブラジル国内での工場建設を含めて参入方法を決定
する予定となっている
Liebherr Brasil
ブラジル市場には 1974 年に参入
サンパウロ州グアラチンゲタ市の工場で油圧ショベル他を製造
他に航空機向けの部品製造工場がサンパウロ州サンジョゼドスカンポス市にある
Liebherr Brasil Liebherr Aerospace Brasil
設立 1974 年 2005 年
所在地 サンパウロ州グアラチンゲタ市(同敷地内)
従業員数 1299 人 25 人
敷地面積 95 万 m2 39 万 m2
建屋面積 57 万 m2 7400m2
事業内容
建設機械の製造
油圧ショベル機
(クローラ式ホイール式)
ホイールローダー
コンクリートミキサー車
クレーン機
ブルドーザーの製造を検討中
航空機部品製造
1999 年ブラジルの航空機製造メーカー
Embraer とサンパウロ州サンジョゼドスカンポス
市に合弁会社 40出資し ELEB 社を設立
(2008 年に Embraer100子会社に変更)
()2011 年 7 月火災により Liebherr Aerospace
の工場施設が全焼
7000 万レアルを投じ復旧工事を行うとしてい
るが詳細は不明
販売拠点網
自社直営の販売拠点をサンパウロ州およびミナスジェラエス州にもっている
サッカーワールドカップの開幕試合が行われる
サンパウロ市イタケロンスタジアム建設工事に使
用される Liebherr 社クレーン
(2012 年 1 月撮影)
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写真出所
wwwliebherrcombr
LiuGong
2005 年ラテンアメリカ地域への輸出をスタート
2008 年ブラジルで油圧ショベルの販売を開始
2009 年ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市に現地法人 Liugong Latin America を設立
南米地域の統括拠点も兼ねておりブラジルの他にアルゼンチンチリペルーコロンビアメキ
シコ更に商売規模はまだ小さいがエクアドルボリビアベネズエラコスタリカも管轄ラテン
アメリカ市場の 13 カ国で 17 のディストリビューター網を展開している
ブラジル国内では BH Maacutequinas 社Soma Tratores 社Conterracircnea 社を通じホイールローダー油
圧ショベルバックホーローダーコンパクトローラーモーターグレーダーの輸入販売を行ってい
る
販売台数は 2008 年~2010 年に掛けては毎年 50のペースで増加
主力のホイールローダーの輸入は 2007 年に始まり初年度の販売台数は 20 台のみであったが2010
年までに既に市場の 7の販売シェアを獲得している
売上高では 2010 年の 4600 万レアルに対し 2011 年は 5000 万レアルを見込んでいる
ラテンアメリカ市場では 2010 年に 1000 台以上を販売2009 年対比で 95の伸びを記録
2011 年も 1 月~11 月にホイールローダーを 600 台以上油圧ショベル機を 200 台以上販売
コンパクトローラーモーターグレーダー小型ローダーバックホーローダーブルドーザーフ
ォークリフトを合わせると 2011 年は 1500 台以上の販売と 1 憶ドルの売上を見込んでいる
ラ米市場では今後 5 年間に亘り年間 30の成長を予測している
好調な販売の伸びの要因として Liugong 社では次の点を挙げている
サンパウロ州のグアルーリョス市にスペアパーツの流通センターを建設車台やトランスミッ
ションシステムエンジンを含む在庫を国内に置くことで販売およびメンテナンスのサービス
レベルが向上
自社営業部門およびディストリビューターのトレーニングを行った
ディストリビューターに対する融資制度をスタートさせた
民間の DLL 銀行と提携しユーザーに対する優遇ファイナンス制度をスタートさせた
(月利で 130年利換算で 1682011 年 11 月時点)
従来販売拠点のないブラジル北東部地域に販売網を展開した
市場のニーズに合わせラテンアメリカ独自仕様のモデルを開発した
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ラテンアメリカ市場には現在まで輸入販売形態を続けているが今後も堅調な販売が見込まれること
中国からの輸入販売に伴う距離と時間のハンディキャップをカバーすること高い関税率を避けるこ
とを目的に南米のいずれかの国に製造拠点の設立を検討している
2012 年初頭には決定する意向
ラテンアメリカ地域においては市場規模が大きく現地製造に移行することで Finame ファイナンス
制度の利用が可能になり営業面でのメリットが大きいことからブラジルが最有力候補に挙げられて
いる
工場建設となった場合の投資金額は約 2 憶ドル
実現すれば 2009 年に完成したインド工場に次いで中国国外では二番目の海外製造拠点となる
インド工場は国内市場向けの製造拠点だがブラジルでは国内市場での販売だけでなくずラテンアメ
リカ諸国への輸出も行う
工場建設が具体化するまでは南米市場での販売及びサービス網の拡大に力を入れている
2011 年にはサンパウロ州グアルーリョス市にパーツの流通センターをオープンさせラテンアメリ
カ市場全域への物流センター機能を整備した
販売拠点網
BH Maacutequinas Soma Tratores
ブラジル国内 11 州におけるディストリビューター
2008 年から LiuGong 社の正規ディストリビューターとなる
2008 年は 500 台の販売2009 年は金融危機の影響もあったが前年
同数の 500 台を販売
2011 年は対前年で 40の売上増加の見込み
本社は LiuGong と同じくミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市
同州が鉄鉱石産出の中心地域であることから販売台数の 35-40は
鉱山機械が占めている
従業員数は約 210 人
ブラジル南東部のサンパウロ
州とパラナ州におけるディス
トリビューター
ホイールローダーショベル
機コンパクトローラーを中
心に販売
Soma Tratores
BH Maacutequinas
ベロオリゾンテ市 LiuGong Latin America
グアルーリョス市
パーツ物流センター
Conterracircnea
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Lonking
2010 年機械設備関連の輸入商社の Megga グループと提携し建設機械の販売会社 Meggadig 社を
サンパウロ州カブレウーバ市に設立した
同年 6 月油圧ショベルホイールローダーコンパクトローラーの販売を開始
同年 12 月までに 140 台を販売
2011 年は約 800 台~1000 台の販売を見込んでいる
10 年後には 10 憶ドルの販売目標を掲げている
ブラジル市場への参入から間もないが既にペルナンブコ州レシーフェ市リオデジャネイロ市パラ
ナ州クリチーバ市ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市エスピリットサントス州ビトリア市バ
イーア州サルバドール市セアラ州フォルタレーザ市リオグランデドノルテ州ナタール市等に支店
を開設販売網拡充に力を入れている
ビトリア市ナタール市ジョアンペソーア市には物流センターも建設している
サービス体制は全国各地の Megga グループのネットワークを活用する
Meggadig 社販売拠点網
Manitowoc
ブラジル市場へは約 20 年前に参入
米国から輸入する不整地用クレーンと中国から輸入する現場作業用クレーンの販売を行っている
2006 年からブラジル国内に製造工場の建設を検討してきたが金融危機の発生により計画を延期
2011 年 1 月にブラジル南部のリオグランデドスル州パッソフンド市に可動式油圧クレーンの製造工
場建設を発表
営業およびサービス事務所は引き続きサンパウロに置く
新工場概要 2012 年中頃に製造開始の予定
初期段階では輸入部品の組立製造からスタート
4 年以内に国産部品の使用率を 60まで高めていきFiname ファイナンスの適用
対象としていく計画
国内での製造に移行することで最大 30まで価格低下が可能とみている
敷地面積 28 万 m2
投資金額 7000 万レアル (ブラジル国立経済社会開発銀行BNDES の融資を利用)
製造機種 初期段階では不整地用クレーン(40~80 トン)と現場作業用クレーン(80~120 トン)
の製造からスタート
2013 年~2014 年に掛けてテレスコピックタイプのトラッククレーンの製造を開始
する計画
カブレウーバ市
Meggadig 社を設立
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製造能力 年間 350 台ただし最大 700 台まで拡大の可能性あり
販売計画 2012 年の売上は 4 憶レアル2016 年には 27 憶レアルまで拡大を見込んでいる
2015 年まで毎年 20工場を建設するブラジル南部地域では毎年 40の成長見通
しを立てている
75はブラジル国内市場向け25はラテンアメリカ諸国への輸出を計画
従業員数 直接雇用は 80 人からのスタート4 年間で 340 人まで増員していく計画
Sany
2007 年から輸入販売をスタート
サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に油圧ショベル及びクレーン機の組立工場がある
同じくサンパウロ州ジャカレイ市で新工場の建設を行っており2013 年に完成の予定
2007 年 輸入販売を開始
2011 年
サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に工場建設
1 月中国から輸入した CK 部品から油圧ショベル(20 トン)の組立製造を開始
5 月トラッククレーン車(55 トンおよび 75 トン)の組立製造を開始
11 月コンクリートポンプの組立製造を開始
サンパウロ州オザスコ市に物流倉庫を建設
サンパウロ州ジャカレイ市に新工場を建設中
2013 年製造開始の予定
場所 サンパウロ州
サンジョゼドスカンポス市
サンパウロ州ジャカレイ市
(サンジョゼドスカンポス市から約 20 キロ)
完成 2011 年 1 月 建設中(2013 年に完成予定)
製造機種 油圧ショベルクローラ式およびホイールクレーン機
他にコンパクトローラーやモーターグレーダー等の輸入販売を行っている
年間製造能力 油圧ショベル500 台
クレーン機365 台
油圧ショベル1000 台
クレーン機500 台 (2013 年計画)
投資金額 2 億ドル
工場面積 建屋面積1 万 m2 敷地面積56 万 m2
従業員数 2011 年 8 月現在 378 人 2013 年に二工場合わせ約 1000 人
サンジョゼドスカンポス工場では中国から輸入する CKD 部品による組立製造を行っておりFiname
ファイナンスの対象になっていない
建設中のジャカレイ工場では 60以上の国産部品を使用し Finame ファイナンスの対象となる機械
を製造していく予定またサンジョゼドスカンポス工場の製造ラインを徐々にジャカレイ工場に
移管し集約していく計画
バッハフンド市
工場建設中
削除する
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ジャカレイ工場は中国以外では米国ドイツインドに次ぐ海外 4 番目の製造拠点
新工場の操業後は顧客への引渡期間を短縮するとともにFiname ファイナンスの条件をクリアさせ
営業に拍車を掛ける狙いがある
またジャカレイ工場が完成する 2013 年までに自前の販売金融会社の設立を検討しており国内で
製造する機械には Finame ファイナンスを輸入機械には優遇金利の一般ファイナンスを提供してい
く計画を立てている
(右画像サンパウロ州イミグランテス街道沿いに展示される SANY 社製品)
販売拠点網
SDLG (Shandong Lingong Construction Machinery)
2007 年にホイールローダーの輸入販売を開始
2010 年には約 600 台を販売しホイールローダーの市場シェアの約 10を獲得している
約 30 の中国メーカーがブラジル向けにホイールローダーを輸出しているが全体の約 26を SDLG
が輸出している
2009 年から 2010 年に掛けてラテンアメリカ全体で 1000 万ドルを投じブラジルアルゼンチン
チリウルグアイペルーエクアドルコロンビアおよびその他ラテンアメリカ諸国に販売網を整
備2012 年までにメキシコパナマエクアドル市場への参入も計画している
これまでラテンアメリカ市場ではホイールローダー(Simple Tech タイプ)のみの販売を行ってきたが
2012 年からショベル機小型ローダーロードローダーの輸入販売もスタートさせる
15 51 255
500
2000
-
500
1000
1500
2000
2500
2009年 2010年 2011年 2012年 2014年
売上高推移(R$million)
サンジョゼドスカンポス市
本社および組立工場
ジャカレイ市
工場建設中(2013 年完成予定)
オザスコ市
物流倉庫
売上高推移 (単位100 万レアル 2011 年以降は計画数字)
データ出所各種報道記事から J2B Consulting が編集
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ブラジルを筆頭にラテンアメリカ市場での販売台数は順調に増加しているが製造工場の建設は考え
ておらずこれまでと同じく中国からの輸入販売を継続していく意向
販売拠点網
Shantui
2008 年にブラジルへの輸入販売を開始
ブルドーザーホイールローダー油圧ショベルモーターグレーダーコンパクトローラーの輸入
販売を行っている
ディストリビューターの BMC(Brasil Maquinas)社()を通じ 2010 年は約 150 台を販売
ブルドーザーは市場全体の 10の約 100 台を販売
Shantui 社はラテンアメリカ市場をロシアおよびアフリカに次ぐ重要市場と位置付けており特にブ
ラジルにおいては現地製造を含む長期的な戦略を練っている
() Brasil Maquinas 社は Hyundai と合弁で工場を建設するがHyundai 以外にも XCMG や Zoomlion
の機械の販売も行っている
Sunward
2010 年にブラジル資本の SHC グループと提携しブラジル市場への輸入販売を行っている
販売機種 建設機械
(油圧ショベル機小型ショベル機小型ローダーテレスコピックハンドラー)
鉱山機械(アースドリル)とフォークリフト
本社 サンパウロ市
物流センター サンパウロ州バルエリ市
支店 ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市
2014 年までに 20 支店を開設する計画
Tracbraz 社販売地域
ブラジル国内の SDLG 機械の
50を販売
2011 年は 280 台を販売売上は
5200 万レアルで対前年約 50の
増加を見込む
ブラジル国内の販売は Tracbraz 社
Alpha Maacutequinas(北部地域)
Solunor(北東部地域)Diferencial
Maacutequinas(南部地域)などのディストリ
ビューターが行っている
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TADANO
ラテンアメリカ市場ではタダノアメリカおよび各地域の販売代理店を通じた販売サービスを行っ
ている
ブラジルでは 1978 年にサンパウロ市に設立された地元資本の販売代理店 TDB do Brasil を通じクレー
ン等の建設機械の販売メンテナンスを行っていた
Tadano では長期目標として「LE(Lifting Equipment)分野世界 No1」を掲げておりブラジルを含む
BRICs 諸国を戦略市場と位置付けている
Tadano ではインフラ面を中心とした建設投資が活発化している中南米市場でのクレーン需要が今後
4~5 年で現在の 3 倍以上の年 1000 台に拡大するとみておりそのため2010 年 11 月サンパウ
ロ州イトゥ市にクレーンの製造販売メンテナンスサービスを手掛ける会社を販売代理店の TDB
do Brasil と合弁で設立すると発表
合弁会社ではクレーン完成車の輸入販売サービスにとどまらず日本や中国から輸入する半完成
品(クレーン上部)を Volvo 社が現地で製造するトラックに架装し完成車の組立製造も行う
合弁会社の概要
所在地 サンパウロ州イトゥ市
資本金 590 万ドル(約4億 7000 万円)
出資 タダノ51出資
TDB 社および同社社長カンポス氏49
役員構成 合弁会社の社長には TDB 社のカンポス氏が就任
取締役は 3 名うち 2 名は Tadano から選任
事業内容 建設用クレーン等の製造販売サービスなど
日本中国からクレーン上部(半完成品)を輸入し現地トラックに架装
タダノグループ製品の輸入販売サービス
クレーン部品の一部製造
販売計画 TDB 社の 2009 年の売上高 5570 万レアル(約 278 憶円)
2013 年に 4600 万ドル(約 37 億円) の売上を計画
2015 年にブラジルで約 600 台中南米全体で約 1000 台のクレーンの受注を計
画同年までに中南米市場での販売シェアを現在の 2 倍の 20に伸ばす
ブラジルで組立製造するトラックク
レーン
クレーン部分は日本中国から輸
入トラック部分はブラジル Volvo
社の製造
日本から輸入しているオールテレー
ンクレーン 日本から輸入する中古クレーン
ブラジルでは一般に中古機械の輸
入は厳しく規制されているが類
似製品がない機械に関しては「国
産無存在証明書」を取得すること
で輸入が認められる
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なおトラッククレーンに対する輸入関税はこれまで免税扱いが取られていたが類似製品を製造す
る国内メーカー保護の観点から 2011 年に輸入関税が 35に引き上げとなったこの輸入関税引き上
げにより輸入クレーンの価格競争力が弱まってきておりブラジルでの組立製造の重要性が従来以上
に高まってきている
また国産部品の使用率 60をクリアーすることで Finame ファイナンスの対象とすることも視野に
入れており部品の現地調達を進めていく考えも持っている
Terex Latin America
1999 年にブラジルに進出した米国の高所作業機メーカーの Genie Industries 社を 2002 年に Terex グ
ループが買収2004 年に Terex Latin America を設立した
ブラジル南部のリオグランデドスル州カショエイリーニャ市で道路建設機械の製造を開始
国内市場の約 4 割の販売シェアを持っているがカショエイリーニャ工場は将来の拡張スペースが不足
していたため2011 年 6 月に同州グアイーバ市に道路建設機械とアスファルト製造機の製造工場を
建設することになった
高所作業機の販売でもブラジル国内で約 4 割の販売シェアを持っている
2007 年にブラジルの労働安全衛生法(NR18)が建設作業現場における高所作業に対する安全規制を定
め高所作業に使用可能な機械の基準を定めたがTerex では同法令への対応をいち早く進めたことが
販売台数の増加に寄与
ブラジル国内での売上は数年前までラテンアメリカ地域の 50程度を占めていたがこの数年ブラ
ジル国内市場が他のラテンアメリカ地域を上回る伸びを見せており 70-80を占めるに至っている
グアイーバ工場概要
事業スケジュール 2011 年 6 月工場建設開始
2012 年第 2 四半期に完成予定
投資金額 2010 年から 5 年間で 15 憶レアル
敷地面積 50 万 m2(カショエイリーニャ工場は 35 万 m2)
製造機種 カショエイリーニャ工場で製造している機種から製造を開始する
徐々にカショエイリーニャ工場の製造ラインをグアイーバ工場に移管集約
将来的にバックホーローダースキッドステアローダー照明灯クレーン
鉱山用プラットフォームなども製造する予定
製造能力 カショエイリーニャ工場では現在年間 200 台~250 台の製造を行っている
が2 倍の 400 台~500 台の製造を予定
国産部品比率 40程度からのスタートになるがFiname ファイナンスの条件である 60ま
で徐々に引上げていく
従業員数 現工場の従業員数は約 250 人だが新工場では 650 人まで増員していく計画
33 29
35 35
50
-
10
20
30
40
50
60
2007年 2008年 2009年 2010年 2011年
売上高(憶ドル)
サンパウロ州バルエリ市
Terex 本社
売上高推移(単位憶ドル 2011 年は見込み
データ出所各種報道記事より J2B Consulting 編集
)
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販売拠点網
Volvo Construction Equipment Latin America
Clark Michigan の名前で 1975 年サンパウロ州のペデルネイラス工場において製造が開始
現在までペデルネイラス工場は南米唯一の製造拠点
本社はパラナ州クリチーバ市
1975 年 Clark Michigan ブランドでサンパウロ州ペデルネイラス市にて製造開始
当初はローダーとフォークリフトの製造からスタート
1987 年 Volvo 社Michigan 社Euclid 社の合併によりブラジル現法の社名を VME Brasil
Equipamentos に変更
1993 年 オフロードアーティキュレート式トラックの製造開始
1995 年 ボルボが経営権を掌握し社名を Volvo Construction Equipment に変更
2000 年 モーターグレーダーの製造開始
2006 年 油圧ショベル機の組立製造開始
2007 年 小型ショベル機の組立製造開始
2009 年 コンパクトローラーの製造開始
2011 年 油圧ショベル機の国内製造開始(14 トン21 トン24 トン)
ペデルネイラス工場概要
工場面積 敷地面積43 万 m2
建屋面積42 万 m2
製造機種 ホイールローダーモーターグレーダー小型ショベルコンパクトローラーア
ーティキュレート式トラック油圧ショベルの製造を行っている
小型ショベル及びモーターグレーダーは世界中でペデルネイラス工場のみで製造し
ている
世界の製造供給体制によりラテンアメリカ地域への輸出供給はブラジルから行って
いる米国にはアーティキュレート式トラックと小型ローダーをアジアヨーロ
ッパにはモーターグレーダーを輸出している
2007 年にブラジルの建設機械メーカーとして初めて小型ローダーの製造を開始し
たが米国工場への製造移管に伴い 2011 年にブラジルでの製造を停止した
製造能力 約 4000 台
従業員数 約 700 人
販売拠点 ブラジル国内に 37 販売拠点ラテンアメリカ全体で 82 拠点
カショエイリーリャ市
現工場
グアイーバ市
新工場
バルエリ市
本社
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投資概要 投資時期2011 年
投資金額1000 万ドル
12 万 m2 を増床油圧ショベルの製造ラインを新たに建設
従来は Volvo の韓国工場から輸入した部品からの組立を行っていたがアームブ
ーム車台などを含め 60以上の部品を国内で調達し 14 トン20 トン24 トン
のショベル機の国内製造を開始させた
組立製造から国内製造へ切替ることで Finame ファイナンスの利用が可能となっ
た
Volvo グループでは売上の 50はブラジル中国インドロシアで構成する BRICS 諸国で上げて
おりBRICS 各地域の建設機械市場でトップ 3 に入る戦略を立てている
ブラジルでは CNHキャタピラーコマツに次ぐ 4 番手に位置しているが油圧ショベル機を従来
の組立製造から Finame ファイナンスの対象となる現地製造に切換えたのはその一環
2008 年は 9 月に発生した金融危機以降売上ペースが鈍化したが通年では過去最高の売上高となっ
た
2009 年は米国の景気後退の煽りを受け輸出が大きく落ち込むものの国別の販売台数ではブラジル
は中国韓国に次いで 3 番目の市場に成長ラテンアメリカ地域全体の販売は米国を追い越した
2010 年のラテンアメリカ地域全体の販売台数は 4228 台うち 3202 台(75)をブラジル国内で販売
ブラジル国内での販売は対前年 57増加ラテンアメリカ諸国向け輸出も 53増加
なお以前はペデルネイラス工場で製造する機械の約 50が輸出に向けられていたがブラジル国
内の需要増大から現在では全体の 70~80が国内で販売されている
58 88 100
520
373
631700
0
100
200
300
400
500
600
700
800
1998年 2000年 2004年 2008年 2009年 2010年 2011年
ラテンアメリカ地域の売上高推移(R$million)
3202
306
154
147
124
295
0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500
ブラジル
チリ
アルゼンチン
コロンビア
メキシコ
その他
2010年のラテンアメリカ地域の国別売上台数
ラテンアメリカ地域の売上推移(単位100 万レアル 2011 年データは見込値)
ラテンアメリカ地域の国別売上台数(2010年 単位台)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
64 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
販売拠点網
バックホーローダー
ホイールローダー
小型ローダー
油圧ショベル
アーティキュレート式トラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
森林機械
7632
31371884
12379
1411
26443
9208
37252012
16659
1675
33279
0
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
欧州 北米 南米 アジア その他 合計
Tracbel Entreposto Comercial Linck
Motiva Maacutequinas
Tecnoeste Maacutequinas
Dinacircmica Equipamentos
グループ全体の
6-7の売上高
ペデルネイラス工場
メインディーラーの Tracbel 社は
Volvo の建機の他に Tigarcat 社
(森林機械)Clark(フォークリフ
ト)Masseiy Ferguson(農業用ト
ラクター収穫機作付機)
Michelin(工業用タイヤ)の販売も
行っている
2010 年2011 年上期の地域別売上高比較 ( 単位100 万スウェーデンクローナ SEK)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
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XCMG (Xuzhou Construction Machinery Group)
2004 年ブラジルへの輸入販売がスタート
2007 年下記の 3 ディストリビューターを通じブラジルへ本格参入
Ecircxito 社 ブラジル北東部パライーバ州
BMC 社 サンパウロ
GTM 社 サンパウロ
2011 年末までに国内の販売拠点数を 30 まで増やす計画を立てている
販売の主力は 20 トン~90 トンクラスのトラッククレーンだがコンパクトローラー油圧ショベル
ホイールローダーモーターグレーダーなどの販売も進めていく
XCMG では各ディストリビューターとそれぞれ個別に製造拠点の建設を進めている
またサンパウロ州内に 2 か所ブラジル東北部のペルナンブーコ州レシーフェ市に 1 か所物流セ
ンターを建設する計画を立てている
現在は輸入販売を通じ年間 2 憶ドルの売上を挙げているが現地製造がスタートする 2013 年には売
上を 5 億ドルに翌 2014 年には 10 億ドルに増やす計画
1Ecircxito 社
油圧ショベルバックホーローダーブルドーザーテレスコピック式マニピュレーターのブラジ
ル全域の独占販売権とクレーン機についてはブラジル北部北東部地域の販売権を持っている
販売台数 2009 年約 200 台
2010 年約 300 台
2011 年約 350 台
売上高 2010 年約 15 憶レアル
投資概要 2011 年合弁でホイールローダーの組立工場とスペアパーツの流通センターの建
設を開始
2013 年 1 月から製造開始の予定
建設地 ペルナンブーコ州スアペ市
投資金額 2500 万ドル
資金は Ecircxito 社が負担しXCMG 社は技術面での支援を行う
将来的には XCMG 社からの出資も検討されている
製造機種 バックホーローダーローダー油圧ショベル
製造台数 それぞれ月に 80 台年間で合わせて約 2800 台の組立を行う
製造台数は順次増やしていく予定
その他 工場完成後はこれまで中国からの輸出の場合で約 3 カ月掛かっていた顧客への引渡
期間を 15 日程度まで短縮が可能とみている
2BMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)社
各地域で提携しているブラジル全国のディーラーを通じ次の建設機メーカーの機械の販売を行って
いる
Shantuiブルドーザー
Hyundai小型ローダー油圧ショベルホイールローダー
XCMGモーターグレーダーコンパクトローラー
Zoomlionコンクリートミキサー車他
投資概要 XCMG 社と合弁でモーターグレーダーとコンパクトローラーの組立工場の建設に関
する協定を 2010 年に取り交わした
エスピリットサントス州の流通倉庫を 1000 万レアル掛けて改修し一部組立作業
をスタートさせている
建設地 未定
投資金額 初期投資が 1500 万ドル追加投資が 1000 万ドル
本格的な製造工場が建設する場合には更に 2 憶ドルの投資の可能性あり
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出資比率 BMC80
XCMG20
製造機種
製造台数
モーターグレーダー400 台年
コンパクトローラー400 台年
売上見込 16 憶レアル年
3GTM 社
サンパウロに拠点を置き 2007 年からクレーン機(20 トン~90 トン)の販売を行っている
吊り上げ荷重 100 トンまでのクレーンは 2010 年にブラジル国内で 800 台以上が発売されているが
そのうち 80が中国から輸入されたものでありXCMG が最大の輸出を行っている
GTM 社ではインフラ石油天然ガスを中心に今後 5 年間に 5000 億ドル程度のビジネスが建設重
機械市場にあると考えており2015 年単年で約 1000 台のクレーン機がブラジルに輸入されその
うち 80が中国から輸入されるとみている
また GTM 社では 2014 年のワールドカップと 2016 年のオリンピック海底油田開発を控えた今後 5
年間にわたりクレーン機市場は毎年 20のペースで成長すると予測している
販売台数 2009 年90 台
2010 年250~300 台
投資
スケジュール
2011 年 5 月合弁での工場建設を発表
2011 年 12 月建設スタート
2012 年中国から部品を輸入し組立製造からスタート
2013 年国産部品による現地製造へ切り替えていく計画
製品の一部はラテンアメリカ諸国及びアフリカ諸国への輸出していく
建設地 ミナスジェライス州ポウゾアレグレ市
投資金額 2 憶ドル
敷地面積 80 万 m2
製造機種 トラッククレーンコンパクトローラーモーターグレーダー油圧ショベルホ
イールローダー
製造台数 年間 5000 台
2014 年には 26000 台の製造5 億ドルの売上を計画
直接雇用 600 人
その他 2010 年に国内メーカー保護の観点からトラッククレーンに対する輸入関税が 0か
ら 35に引き上げになったことが工場建設に至った背景の一つに挙げられる
XCMG 社としては自社で輸入しているクレーン機はオールテレーンクレーンである
のに対し国内メーカーはトラックの車台に積載させるクレーンを製造しており吊
り上げ荷重も 50 トンまでで機種が違うため課税措置に対する抗議を行ってい
る
ただしブラジル通関時の製品価格には国内機種と比べ 50の差がありまだ価
格競争力があるとしている
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販売拠点網
XGMA
2010 年からブラジル市場での輸入販売が開始
油圧ショベル機ホイールローダーバックホーローダーモーターグレーダーロードローラー
ブルドーザー小型ローダーフォークリフトなど合計で年間 500 台の販売を計画している
販売は JM Maacutequinas 社Tractorbel 社Makbrazil 社West Maq 社AMG Maacutequinas 社の 5 社が行
っている
販売拠点網
ミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市
GTM 社と新工場の建設中
エスピリットサントス州
BMC 社と組立工場の建設を予定
(場所は正式発表されていない)
Ecircxito 社傘下の販売ディーラー
(16 社12 州) BMC 社傘下の販売ディーラー
(25 社11 州)
JM Maacutequinas
Tractorbel
MakBrazil
West Maq
AMG Maacutequinas
ペルナンブーコ州スアペ市
Ecircxito 社と新工場の建設中
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Yanmar South Ameacuterica
1957 年にサンパウロ市に現地法人を設立ディーゼルエンジンの輸入販売をスタート
2009 年に建設機械(小型ショベル小型ローダー等)の販売をスタート2010 年後半から本格的に販
売をスタートさせた全て日本からの輸入販売
農業機械(トラクター等)発電機などの販売も行っている
1957 年 サンパウロ市に Yanmar Diesel do Brasil 設立ディーゼルエンジンの輸入販売を開始
1960 年 サンパウロ州インダイアツーバ市にディーゼルエンジンの製造工場を建設
社名を Yanmar Diesel Motores do Brasil に変更
1970 年 社名を Yanmar do Brasil に変更
1980 年代 農業用トラクターの製造を開始
2001 年 農業機械部門の分離を行い Agritech 社に委譲
Yanmar do Brasil はディーゼルエンジンの製造および輸入販売に特化
2007 年 Yanmar South America に社名変更し組織改革を行いブラジル現法がラテンアメリ
カ全域を管轄することになった
2008 年 農業用噴霧器および高圧ポンプの製造を開始
2009 年 小型油圧ショベルバックホーローダー小型ローダーの販売開始
現工場風景
(出所wwwyanmarcombrempresaphp)
販売機種
写真出所wwwyanmarcombr
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販売拠点網 建設機械の販売ディーラーはアマゾナス州パラ州サンパウロ州サンタカリーナ
州に展開農業機械の販売ディーラーはブラジル中の全ての州に展開している
Yuchai
2010 年販売現地法人をサンパウロ市に設立
油圧ショベルアースドリルモーターグレーダーロードローラーホイールローダー等の輸入
販売技術サポートを行っている
サッカーワールドカップが行われる 2014 年までにブラジルで油圧ショベルの製造を検討している
Yutong
ホイールローダーとバックホーローダーを中心に輸入販売を行っている
2010 年のラテンアメリカ市場の売上は約 5000 万レアル
2011 年には鉱山開発用オフハイウェイトラックの発売を計画2011 年の売上は対前年で 20の増加
の見通し
今後 2 年~4 年の間にブラジル国内に製造拠点の建設を検討している
計画が実現となった場合の投資金額は約 1 憶レアル
販売拠点網
Marcomaq Tractor 社
Mundial Tractor 社
Lincetractor 社
Keeping Peccedilas para Tratores 社
Soler Peccedilas e Equipamenos 社
マナウス市
LVM da Amazonia 社
サンパウロ市
Robemar 社
シャペコ市
Sermaq Equipamentos 社
スマレ市
Sermaq Equipamentos 社
コケイロアナニンデウア市
LVM da Amazonia 社
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Zoomlion
2010 年から下記のディストリビューターを通じブラジル市場への輸入販売を行っている
Bramax 社 Brasif Maacutequinas 社 BMC 社
(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)
ブルドーザー
油圧ショベル
トラッククレーン コンクリートミキサー車
Terex 社のクレーンも販売して
いるがZoomlion 社製品が値
段が安いため多く売れてい
る
合弁で工場の建設を検討している
計画実現の場合投資金額は 2 憶ドルBMC
が 30出資する
コンクリートミキサーを年間 1000 台コンク
リートポンプを 150 台製造の見込み
販売拠点網
Bramax 社
ブルドーザー油圧ショベル
Brasif 社
トラッククレーン
BMC 社
コンクリートミキサー車
BMC 社は Zoomlion 社と合弁でコンクリ
ートミキサー製造工場の建設の交渉をし
ておりサンパウロ州リオ州等で土地
の選考をしている
実現する場合の投資金額は 2 憶ドル
BMC 社は 30の資本参加する模様
年間 1000 台のコンクリートミキサー
車150 台のコンクリートポンプを製造
する計画
中古建設機械ディーラーMRT社の展示機械(サンパウロ市)
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16主な建設機械企業と会社 HP
Bobcat httpwwwbobcatcom
Case Construciton wwwcasececom
Caterpillar wwwcaterpillarcombr
Doosan wwwdoosaninfracorecombr
Foton wwwbramaxcombr (Bramax 社)
Hyundai wwwbrasilmaquinasindbr (BMCBrasil Maacutequinas Construccedilotildees 社)
JCB wwwjcbcom
John Deere wwwdeerecombr
Komatsu wwwkomatsucombr
Liebherr wwwliebherrcombr
Liugong wwwsomatratorescombrliugong (Soma Tratores 社)
wwwbhmaquinascombrsiteempresa (BHM Equipamentos 社)
Lonking wwwgrupomeggacommeggadig (Grupo Megga 社)
New Holland wwwnewhollandcombr
Sany wwwsanydobrasilcom
SDLG wwwsdlglacompt-br
Shantui httpbrasilmaquinasindbr (BMCBrasil Maacutequinas Construccedilotildees 社)
Sunward wwwsunwardbrasilcombr
Terex wwwterexrbcombr wwwterexlacom
Volvo Construction wwwvolvocecom
XCMG httpxcmgbrasilcom
XGMA wwwxgmabrasilcombr
Yanmar wwwyanmarcombr
Yuchai wwwyuchaidobrasilcombr
Yutong wwwyutongdobrasilcombr
Zoomlion wwwzoomlioncombr
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17ブラジル国内のパーツメーカー
ブラジルは 2011 年に世界で第 7 位となる 341 万台の自動車を製造航空機産業では世界第 4 位の地
位に位置しており進んだ工業力を持っている
建設機械分野においても国産部品 60の使用条件をクリアすることで販売に有利な低利で長期の
ファイナンス制度(Finame)が利用できることから各メーカーとも国産部品の使用率の引き上げに力
を入れており技術を備えたパーツメーカーが多く存在している
品質の問題と製造開発に伴うコストや時間の問題などから基幹部品に関してはグループの他地域の
工場から輸入するケースも一部のメーカーにみられるがブラジル国内のパーツメーカーを通じほぼ
全種類の部品を調達することが可能と言われている
技術品質面からもブラジルのパーツメーカーが製造する製品は各メーカーの定める基準を充足でき
るレベルと言われている
ただしいわゆるldquoブラジルコストrdquoによりブラジル国内で調達する部品や完成機械が必ずしも海外か
ら調達(輸入)するものに較べて割安になるとも限らない
ldquoブラジルコストrdquo
高い資金調達コスト
高い人件費
高い材料コスト(鋼材の価格は 20程度割高と言われる)
高い税金
高いロジスティックコスト
また尐ロットでは注文を受けないケースやコストが既存メーカー比で高くなることもあるため新
規参入企業にとっては国産比率を維持しながら競争力のある価格を設定するのは容易ではない
なおブラジル国内のパーツメーカーは独立系の会社がほとんどであり特定の建機メーカーにだけ
製品を供給するよりも複数の建機メーカーに製品を供給するケースが一般的である
主な建設機械関連のサプライヤー 社名 HP 主要製品
Bosch wwwboschcombr 機械エンジン部品
Compromem wwwcopromemcombr バケット
Cummins wwwcumminscombr エンジン
Deutz wwwdeutzcombr エンジン
Eaton wwweatoncom 油圧シリンダーエンジン部品
Isringhausen httpwwwisricombr シート
Italtractor wwwgroup-itmcom クローラーシューローラーセグメントアイドラー
NWM httpwwwnav-internationalcombr エンジン
Painco wwwpaincocombr アームバケット車台ローラー
Parker wwwparkercom 油圧部品
Pedertractor タンク
Pilkington wwwpilkingtoncomsouth-americabrazilportuguesedefaulthtm
ガラス製品
SIAC wwwsiaccombr キャブフレーム
Siemens VDO wwwvdocombr 電気電子部品
Thyssenkrupp wwwthyssenkrupp-forginggroupcom クランクシャフトサスペンショントランスミッション
Tratorgel httpwwwtratorgelcombr バケット
ZF Sistemas de Direccedilatildeo
wwwzfcom トランスミッションクラッチ車台部品
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18販売ディストリビューター
ブラジルは日本の 23 倍という広大な国土面積のため複数のディストリビューターを通じいくつか
の地域に分けて販売網を展開するのが一般的である
また各ディストリビューターも一つのメーカー製品だけの販売を行うのではなく複数のメーカー
製品を扱うのが一般的である
下記は主要メーカーおよび主要ディストリビューターの取引関係を抜粋したものである
なお建設機械のディストリビューターには資金力が豊富な有力企業が多くHyundaiXCMG
Zoomlion と合弁で工場を建設する BMC 社Foton Lovol と合弁で工場を建設する Bramax 社や
XCMG と別に合弁で工場を建設する Ecircxito 社や GTM 社などの例もある
Au
xter
Trac
bel(
Trac
braz
)
BM
C
Bra
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Bra
max
Sotr
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Mar
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Pesa
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l
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Cow
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Tecn
oloc
GTM
Shar
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nas
Ammann O
Bobcat O
Bomag O O O
Case O
Caterpi l lar O O O O
Clark O
Doosan O O O O
Foton Lovol O
Goodsense O
Hyster O
Hyundai O O
JCB O
John Deere O
LBX O
Liugong
Massey Ferguson O
Mul ler O
New Hol land O
SDLG O
Shantui O
Sunward O
Terex O O
Tigercat O
Volvo O
Wacker Neuson O
XCMG O O
Yale O
Zoomlion O O O
ディストリビューター
メーカー
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19建設機械レンタル
ここ数年の傾向として販売に占めるレンタル会社への割合が増加している
Sobratema が各社からヒアリングし集計したデータによると数年前まで販売に占めるレンタル会社
への割合が約 20だったものが現在は 26まで増加しているという(下表左)
メーカー別でも各企業とも販売台数の 15 から 14 をレンタル会社向けに販売しているSanyではレ
ンタル会社への販売の割合は 60に上っている
販売に占めるレンタル会社への割合 各社のレンタル会社への販売の割合
維持メンテナンスの手間と人員を外注化する必要な建設現場で最新の建設機械を必要な時期だけ利
用可能といったレンタル機械のメリット以外に銀行の融資金利が高い点銀行が融資基準を厳格化
し融資を受けづらくなってきた点手元資金をできるだけ流動化させておきたい点業容の拡大スピ
ードに資金調達が間に合わないといった金融資金面での事情もレンタル会社への販売の増加の原
因として挙げられている
レンタル会社への販売に対する各社の見解
Case 40の販売がレンタル会社に仕向けられておりその傾向は 2015 年位までは続く
ものと予想
JCB 現在はレンタル向けの販売は 26だが2014 年のワールドカップ開催年に近付く
につれその割合が増加し2015 年頃までに 30~35位まで増加するものと予
想
New Holland レンタル会社への販売増加は最近数年間の傾向であり2010 年に 22まで増加し
た今後もその傾向は続き数年後には 40まで増加すると予測
Sany 現在サンパウロ州で建設中の工場の完成後にはレンタル会社への販売の割合が
60まで増加するものと考えておりレンタル会社への販売戦略を練っている
現在のレンタル会社への販売の割合は約 40
Volvo 現在のレンタル会社への販売は 25だが今後数年内に 30以上に増加すると予
想特に巨大プロジェクトで使用される建設機械にその傾向が顕著とみている
Escad Rental
(国内最大手のレンタル会社)
2011 年のレンタル会社への販売の割合は 30と予測
20
26
0
5
10
15
20
25
30
従来 現在
40
26
20
22
60
25
0 20 40 60 80
Case
JCB
Komatsu
New Holland
Sany
Volvo
出所MampT 誌(Sobratema) 出所MampT 誌(Sobratema)
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20建設機械の輸入動向
Abimaq(ブラジル機械装置工業会)によると建設機械の輸入台数は下記グラフの通り金融危機が発生
する 2008 年まで急激な勢いで増加している
Abimaq には国内製造を行う建設機械メーカーが加盟しているが国内で製造していない機種を輸入
で代替しながら旺盛な国内需要に応えている
またブラジル通貨のレアル高による輸入機械の価格競争力の上昇が輸入台数増加の大きな要因とし
て指摘されている
「ブラジルコスト」と呼ばれる高い製造コスト(高人件費高金利高税率)もあり輸入に際し 10
~14の輸入関税が掛かり国際的にも割高な輸送コストや通関コストを勘案しても中国や韓国から
の輸入機械の価格は国内で製造される同種の機械よりも 20~40程度割安と言われている
ブラジル通貨高はしばらく続くものと予測されており建設機械の増加は一定の割合で増加するもの
と予想される
2001 年から 2011 年の間主要機種の輸入増加率は下記の通り増加いずれも 600を超す大きな伸び
を示している
Abimaq に加盟しないメーカーの建設機械の輸入も大きく増大している
多くの中国系および韓国系メーカーが 2007 年頃より輸入販売を通じブラジル建設機械市場への参入
を果たしており正確な統計はないが 30 社以上の中国韓国系メーカーがブラジルへの輸入販売を
行っているとみられている
2010 年に輸入された建設機械の 13 は中国からのものと推測されている
低価格を武器に輸入開始してから間もないが Shantui はブルドーザーHyundai は油圧ショベル
SDLG はホイールドーザーでそれぞれ 10前後の販売シェアを既に獲得しているとみられている
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
624
601
1840
752
0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000
ホイールローダー
油圧ショベル
コンパクトローラー
スキッドステア
建設機械の輸入台数の推移
単位 (台)
輸入台数増加率(2001 年2011 年)
出所Abimaq
出所Abimaq
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新規参入メーカーの参入時期
ブルドーザー ホイール
ローダー 油圧ショベル
モーター
グレーダー
バックホー
ローダー
コンパクト
ローラー
(2003 年) Hyundai
2007 年 Hyundai Liugong
Doosan
2008 年 Shantui Doosan Liugong Sany
XCMG XCMG
2009 年 SDLG
2010 年 XCMG XGMA
Lonking Shantui XCMG XGMA
Lonking Shantui XCMG XGMA
Liugong Sany Shantui XGMA
Liugong XCMG XGMA
Liugong Lonking Sany Shantui XGMA
国内の製造メーカーで構成される Abimaq の販売統計データと輸入業者も含めた建設機機械のデー
タを集計している業界団体 Sobratema の 2011 年の販売統計データを比較してみた
Abimaq 加盟企業は販売全体の 13を輸入機械が占めている
販売台数の差の約 5000 台が Abimaq 非加盟企業による輸入と考えられその多くが中国および韓国
からの輸入と推測される
Abimaq 非加盟企業を含めた Sobratema の統計では販売全体の 29を輸入機械が占めている
ただしHyundaiDoosanSanyXCMG などは現在ブラジル国内で工場を建設中でありこれ
までの輸入販売を国内製造販売に切り替えていく方針を取っているCaterpillarCNHJCB などの
既進出の製造メーカーも増産に向けた設備投資を行っている
新規参入企業による新工場が完成し既進出企業の設備投資が終了する 2012 年あるいは 2013 年頃
から国産機械が販売シェアを挽回するシナリオも想定できる
販売台数 輸入機械 割合 販売台数 輸入機械 割合
ドーザー 1022 - 0 1200 200 17
油圧ショベル 6300 2873 46
ミニショベル 850 850 100
ホイールドーザー 3986 206 5 5225 1425 27
スキッドステアローダー 2947 1390 47 3300 1724 52
モーターグレーダー 1922 - 0 2300 320 14
バックホーローダー 8239 - 0 8150 562 7
コンパクトローダー 2177 460 21 2200 700 32
オフハイウェイトラック 99 - 0 170 70 41
合計 24676 3119 13 29695 8724 29
Abimaq集計 Sobratema集計
4284 1063 25
出所Abimaq と Sobratema の 2011 年の販売統計データ
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下表は Abimaq の全業種の加盟企業の輸出入貿易額の推移である
2004 年以降輸入の伸びが輸出の伸びを大きく上回り輸入超過の状態が継続拡大している
輸出に関しては金融危機以降の輸出地域の経済回復の立ち遅れとブラジル通貨高によるブラジル製
機械装置の価格競争力の低下により 2008 年の水準まで未だ回復していない
ABIMAQ(ブラジル機械装置工業会)加盟企業の輸出入貿易額の推移
(2011 年データは 2011 年 10 月時点での推計による単位US100 万ドルFOB ベース)
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
輸出
輸入
日本や中国韓国といったアジア諸国から建設機械を輸入する場合海上輸送に約 40 日
通関手続きに 5 日~10 日程度掛かるため約 15 カ月の日数が必要になる
多くのアジア系メーカーが輸入販売から国内での組立あるいは製造への切り替えを行う背景
には距離と時間のハンディキャップおよび為替変動リスクや在庫リスクを軽減すること
も背景にあると考えられる
(西回り経由の輸送もあるがリードタイムは同じく約 15 カ月)
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21建設機械の輸入に関わる税金
ブラジルへの輸入品対する関税率(輸入税率)は輸入製品ごとに決められている NCM コード()「メル
コスル対外共通関税コード」により決められる
平均関税率は 14前後とされているが 0~35と製品によって大きな差がある
() HS コードの分類をベースにしており8 桁で構成されている最初の 6 桁までは日本の関税番号
と同一解釈
輸入税(II) 以外にも工業製品税(IPI) 商品流通サービス税(ICMS)社会統合基金(PIS)社会保険融資
負担金(Cofins)なども課税される
税金以外にも SISCOMEX(貿易統合システム)手数料や港湾税(商船更新追加税 AFRMM海上運賃の
25)などの費用も必要になるさらに割高な通関倉庫手数料やロジスティック費用なども加算す
ると最終コストは FOB 価格に比べかなり大きな金額になる
主な建設機械の NCM コードおよび輸入税(II)工業製品税(IPI )および商品流通サービス税(ICMS)の税
率は下記の通りで機種や馬力によって税率は異なっている
NCM コード 建設機械種類 輸入税
(II)
工業製品税
(IPI)
サービス税
(ICMS)
84291190 ブルドーザー 10 0 12 84295211 油圧ショベル(650HP 以上) 0 0 12 84295212 油圧ショベル(54HP 以下) 0 0 12 84295219 油圧ショベル(55HP~649HP) 14 0 12 84295199 ホイールローダー 14 0 12 84295192 小型ローダー 0 0 12 84292090 モーターグレーダー 14 0 12 54295900 バックホーローダー 14 0 12
一例として下記は油圧ショベルを例に建設機械を輸入した場合のコストを試算したものである
(本試算は輸入コストの概要を説明するものでありその正確性を保証するものではありません)
II 輸入税 1400 14000000R$ 000 -R$
IPI 工業製品税 000 -R$ 000 -R$
PIS 社会統合基金 165 2100827R$ 165 2066116R$
Cofins 社会負担金 760 9676534R$ 760 9516654R$
ICMS 商品流通サービス税 1200 18406443R$ 1200 16329156R$ 税金合計 44183804R$ 税金合計 27911926R$
対CIF税率 442 対CIF税率 279
55HP以上649HP以下 54HP以下650HP以上
油圧ショベル機
CIF価格R$100000000
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輸入税
(II)
当該輸入製品の NCM コードにより税率が決められる
油圧ショベルの場合下 2 桁が HP(馬力)により分類されている
55HP 以上 649HP 以下の油圧ショベルは 14の輸入税が適用されそれ以外
(54HP 以下および 650HP 以上)の油圧ショベルに対する輸入税 は免税(税率
ゼロ)となっている
国内で類似製品が製造されていない場合輸入関税が免除される場合があ
る
(免税の適用を受けるには商工開発局内の貿易審議会の承認が必要)
工業製品税
(IPI)
国産品輸入品に関わらず工業製品に課税される
輸入税と同じく NCM コードにより税率が定められている
ほとんどの製品に 0~20の税率が適用される
建設機械は社会生活に占める必要性の度合いが高いとみなされておりほと
んどの機種に対する工業製品税は免税扱いとなっている
商品流通サービス税
(ICMS)
州税であり税率は州によって異なる
サンパウロ州内の商品流通サービス税の税率は通常 18だが特定商品に対
しては 25127の税率が適用される
運輸サービス関連の製品には低税率が適用されほとんどの建設機械に通常
の 18よりも低い 12の税率が適用されている
社会統合基金(PIS)
および
社会負担金(Cofins)
税金ではなく負担金だが連邦税に準じたものとして処理されている
NCM コードにより税率が決められる
なおメルコスール(南米南部共同市場)地域においては 1995 年より域内関税は原則撤廃されている
メルコスル(南米南部共同市場)
1994 年に署名されたアスンシオン条約により域内関税の撤廃を目的としたメルコスールの発足を
行うことで合意1995 年関税同盟として発足
(1)正式加盟国アルゼンチンブラジルパラグアイウルグアイベネズエラ(注)
(注)2006 年 7 月メルコスール正式加盟に関する議定書に署名現在正式加盟の確定に必要な加盟
国による批准手続きが進行中アルゼンチンウルグアイ及びブラジルは批准済み
パラグアイは国会において承認手続中現在投票権なしで会議に参加中
(2)準加盟国ボリビアチリコロンビアエクアドルペルー
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22Finame ファイナンス制度
ブラジルでは機械や設備の購入の際に BNDES(ブラジル国立経済社会開発銀行)の特別制度融資の
Finame( Financiamento de Maacutequinas e Equipamentos「機械機器融資」)を利用することが可能
60以上の国産部品を使用することが Finame ファイナンスの適用条件となっている
国産機械でも国産部品の使用比率が 60を下回る場合や輸入 CKD 部品による組立製造機械は
Finame の対象にならない輸入機械機器も Finame の対象となっていない
国産化率の算定は「金額」および「重量」の両方が基準となっておりそれぞれが 60以上の条件
を満たす必要がある
金額ベースでの基準= 輸入品価格_
国内販売価格 =40以下
重量ベースでの基準= 輸入品重量_
製品重量 =40以下
申請時は勿論不定期に BNDES による査察が行われ 60の基準が満たされているかチェックが行わ
れる査察により条件違反が発覚すると当該製品あるいは当該メーカーの全製品が Finame の対象
から外されたりといったペナルティが課される可能性がある
したがって各製造メーカーは為替による輸入コストの変動や原材料部品の調達価格の変動を常にチ
ェックし基準を維持していく必要がある
金額ベースの基準では国内販売価格が分母となるため割引価格によっては基準を下回ることも考え
られ販売時には注意が必要である
Finame ファイナンスでは次の点がメリットととして挙げられる
一般のファイナンス制度に較べて低利
最大で 60 ヶ月までの長期ファイナンスが可能
製品価格の最大 100までの融資が可能
最大 12 ヶ月まで返済猶予が可能
金融取引税が免税
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CNH の販売金融会社の CNH Capital ではホームページで Finame ファイナンスおよび一般のファイナ
ンスの返済シミュレーションを公開している
(wwwcnhcapitalcombrazilptPagesSIMULADORESaspx)
下記はその試算例である(試算日2012 年 2 月 12 日)
この返済シミュレーションによると Finame ファイナンスの金利(年利)が中小企業向けの場合で 8
一般企業向けだと 9であるのに対し一般のファイナンスでは 337と大きな差を見せている
支払金利の総額でみると倍以上の差が生じている
この金利負担額の差のために建設機械の購入に当たっては非常に高い割合で Finame ファイナンスが
利用されている現地製造メーカーからすると製造する機械が Finame の対象になるか否かが販売成
績に大きな影響を与えることになる
現金価格では 10や 20程度割安であってもFiname ファイナンスが使えない輸入機械の場合分
割払いの総支払金額は逆転する可能性がある
下記は国産部機械と輸入機械で 20の価格差があるケースを比較したものだが輸入機械の返済金額
の合計は国産機械を上回る結果になっている
この数年多くの建設機械メーカーが新規にブラジルでの投資を発表既存メーカーも輸入販売から
国内製造に切り替えるための投資を続けているが背景には Finame ファイナンスの対象とすること
で販売促進につなげていく狙いがある
Finame Finame
(一般企業向け) (中小企業向け)
借入金額
借入期間
適用金利
(年利)
元利均等払い
返済金額合計 R$ 64385298 R$ 63481078 R$ 85578878
支払金利総額 R$ 14385298 R$ 13481078 R$ 35578878
R$ 50000000
48か月
毎月返済
元金均等払い 返済方法
一般のファイナンス
9 8 337
国産機械 輸入機械
Finameの対象 Finame対象外
Finame
(中小企業向け)
借入金額 R$ 50000000 R$ 40000000
借入期間
適用金利
(年利)
元金均等払い 元利均等払い 差額
返済金額合計 R$ 63481078 R$ 68463102 -R$ 4982024
支払金利総額 R$ 13481078 R$ 28463102 -R$ 14982024
返済方法毎月返済
48か月
一般のファイナンス
8 337
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23販売金融会社
ブラジルではかつて年率 1000を超えるハイバーインフレに苦しめられたが 1994 年にスタートし
た経済プラン「レアルプラン」が成功し安定した経済情勢が続いている
ブラジルでは 2011 年後半から世界経済の先行き懸念の高まりからそれまでの金融引締め策から一転
して 4 回に渡り連続で金融引下げを行うなど金融緩和に軸足を移しており基準金利(年間ベース)は
125から 2012 年 2 月時点で 1050まで低下ブラジルにとっては史上最低水準での推移が続い
ている
とはいうもののブラジルは世界有数の高金利国でありブラジル中央銀行の集計データによると
2011 年 11 月の法人向け貸出金利(年利)は平均で 298となっている
企業が販売を行う上でファイナンス特に長期ファイナンスに対する金融機関の厳しい審査環境が販
売促進の障害になっている
そのため独自に販売金融会社を保有している建設機械メーカーがいくつか存在している
いずれの販売金融会社も Finame ファイナンスの取扱をしているがFiname ファイナンスの対象外
の機種に対しては一般のファイナンスを提供している
法人向けの貸出平均金利(年利)の推移 (単位)
(出所ブラジル中央銀行)
建設会社系販売金融会社
銀行名 概要 総資産
(2011 年 9 月時点
単位100 万レアル)
Banco Caterpillar httpbrfinancecatcom 3126
Banco CNH Capital wwwcnhcapitalcombrazilptPagesHOMEaspx
1999 年Banco New Holland 銀行を設立
融資業務のほかにリースの取扱や建設機械に対する保険の販
売も行っている
3755
Banco John Deere wwwdeerecombrpt_BRagjohndeerebankindexhtml
1987 年前身の Banco Agroinvest 銀行設立
2532
Volvo Financial Services
wwwvfscocomfinancialservicesbrazilpt-brPageshomepageaspx
18 年前に設立
建設機械だけでなく自動車トラックバスなど Volvo グル
ープ全体の製品に対する融資業務のほかにコンソーシアム制
度による販売リース業務保険の販売も行う
2392
20
22
24
26
28
30
32
2009年
12月
2010年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
11月
12月
2011年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
11月
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24その他建設機械メーカーの販売金融面での取り組み
Hyundai
現在は輸入機械の販売を行っており Finame ファイナンスの対象とはならないためオ
ランダ系の DLL 銀行()と提携
販売促進を優先するため自社の販売マージンを削りFiname の条件に近い年利 9の
特別融資をユーザー向けに行っている
LiuGong LiuGong 社の製品の販売価格はブラジルで製造している競合社の製品と比べ 15~
30程度安いという
ただし競合会社の製品が Finame ファイナンスの対象となる場合分割払いの支払金
利を考慮すると価格差が縮小あるいは逆転することもあるために販売の障害になるこ
ともあった
そのため DLL 銀行と提携しユーザー向けの低利のファイナンス制度をスタートさせ
た
2011 年 12 月時点での金利は月利で 130(年利換算で 168)
Finame ファイナンスに較べると高い金利だが一般の銀行ファイナンスよりは低利で
長期のファイナンスを提供している
Manitowoc DLL 銀行と提携し Manitowoc Finance という名のファイナンスシステムを販売店で展開
している
ユーザーが直接製品を輸入する場合には保証状の発行を省略するなどの便宜も与えてい
る
Sany Sany では中国からの CKD 部品による組立製造を行っているため Finame ファイナンス
の対象となっていない
そのため独自に 6 回払いまでの割賦販売を行っていた
2011 年 9 月DLL 銀行と提携し「Sany Financial Services」と呼ばれるユーザー向けの
ファイナンス制度をスタート
支払は 60 回まで月利 118(年利換算で 1512)で一般の銀行ファイナンスに比べ
低利な条件になっている
12 回払いまでの支払いの場合には月利は 038(年利換算 466 )と Finame ファイナ
ンスを上回る有利な金利を設定している
提携開始後 1 カ月余りで既に Sany Financial Services を通じ 25 台の販売契約が成立
今後は販売全体の 70で Sany Financial Services が利用されるものと見込んでいる
ただしクレーン機に関しては DLL 銀行が既に競合他社とファイナンスの提携してい
ることから DLL 銀行以外の銀行との提携を交渉している
また現在サンパウロ州ジャカレイ市に工場建設を進めているが工場が完成する
2013 年までに DLL 銀行のサポートを受けながら自前の販売金融会社の設立を計画して
いる
ジャカレイ工場で製造される機械は Finame ファイナンスの適用となる 60以上の国産
部品を使用する計画であり設立を予定している金融会社では Finame ファイナンスの
取扱も行う
SDLG 輸入機械のみを取り扱っており Finame ファイナンスと対象とならないため SDLG
Financial Services と呼ばれる自社ファイナンスを創設し一般の銀行ファイナンスに
比べて有利なファイナンス制度を行っている
2011 年 9 月時点での金利は月利で 15(年利換算で 196)
36 ヶ月までの融資を行っている
()De Lage Landen Brasil 銀行
httpwwwbancodllcombr
オランダ系民間銀行
ブラジル市場には 1998 年に参入
農業関連や建設機械向けのファイナンスを行っている
Komatsu や CiberManitowacDoosanHyundaiSany などと提携し各ユーザーへのファイナン
スを行っている
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25投資インセンティブ
工場を新たに建設する場合には州や市からインセンティブの供与を受ける可能性がある
下記は最近の建設機器メーカーのブラジルへの投資に対するいくつかの例である
インセンティブの内容は州や市によって異なり投資の規模や将来の雇用者数などを考慮の上交渉
によって決められる
ただしインセンティブ供与の条件として計画通りの投資の実行や一定期間の工場移転の禁止地元
住民の優先的採用地元企業からの優先的調達などの条件が付帯されることもある
付帯条件が実行されない場合には遡及して税金の支払いを求められるなどのペナルティが課される場
合もあるためインセンティブを交渉するにあたっては慎重に投資計画を検討する必要がある
メーカー Caterpillar
投資内容 パラナ州カンポリンポ市に新工場を建設
投資金額1 憶ドル
直接雇用約 1000 人
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS を従業員の賃金や教育支援などにより最大で 48 カ
月までの支払繰延
職業訓練に対する州政府の補助
州政府による工場周辺の交通整備
メーカー Dooson
投資内容 サンパウロ州アメリカーナ市に工場建設
投資金額7600 万ドル
直接雇用300 人
インセンティブ 162 万 m2 の工場用地の供与
資本財の購入に対する商品流通サービス税(ICMS)の支払繰延
Proacute-Veiacuteculo 制度の適用
(ICMS クレジットの設備更新工場拡張新しい製造ラインの建設新製品の
開発に充当することを認める制度)
Promaie 制度の適用
(アメリカーナ市が創設した税制恩典制度)
不動産税 IPTU の免除
生存者件不動産譲渡税 ITBI の免除
サービス税 ISS の 2への減免
商品流通サービス税 ICMS の 50の還付
メーカー Hyundai
投資内容 リオデジャネイロ州イタチアイア市にショベル機バックホーローダーロー
ダー等の製造工場を建設
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS の減免措置
不動産税 IPTU の減税措置
メーカー Manitowoc
投資内容 リオグランデドスル州パッソフンド市に工場を建設
投資金額7000 万レアル
直接雇用340 人
インセンティブ 45 万 m2 の工場用地の供与
周辺道路のアスファルト舗装工事
10 年間にわたり商品流通サービス税 ICMS の免除
不動産税 IPTU の免除
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メーカー Sany
投資内容 サンパウロ州ジャカレイ市に新工場建設
投資金額2 憶ドル
直接雇用約 1000 人
インセンティブ 必要な認可取得に当たりジャカレイ市がサポートを行う
周辺道路の整備
排水設備の整備
不動産税 IPTU の採用従業員数に応じた減免
メーカー XCMG
投資内容 ミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市に合弁で工場を建設
投資金額2 憶ドル
直接雇用600 人
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS の減免
いくつかの市税の免除
工場用地 80 万 m2 の一部(225 万 m2)をポウゾアレグレ市が供与
(出所新聞報道等から編集)
なお以下をはじめとする政府関係諸機関がブラジルへの投資に対する相談を受け付けている
INVESTE SAtildeO PAULO (サンパウロ州政府投資誘致機関)
httpwwwinvestespgovbr
INVESTE RIO (リオデジャネイロ州政府投資誘致機関)
httpwwwinvesteriocombr
SUFRAMA (マナウスフリーゾーン監督庁)
httpwwwsuframagovbr
Apex-Brasil (ブラジル輸出投資振興庁)
httpwwwapexbrasilcombrportal
RENAI (国家投資情報ネットワーク)
httpwwwmdicgovbrsistemas_webrenai
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26建設機械価格例
出所(1) MF Rural wwwmfruralcombr
(2) Web Pesados wwwwebpesadoscombr
(3) Edmaq ndash Maacutequinas e Equipamentos wwwedmaqcombr (4) Mercado Livre wwwmercadolivrecombr
(注) 本データは上記 WEB 内で調査時点(2012 年 3 月)表示された販売提示価格を一覧したものであり
実際の売買価格と相違する場合がありますまた実際の仕様や使用状況などの確認は行ってません
機種 年式 メーカー モデル 値段 出所クローラーショベル 2007 CATERPILLAR 345 33000000R$ 2クローラーショベル 2007 HYUNDAI 250-LC 25000000R$ 2クローラーショベル 2008 JCB JS-200-LC 27000000R$ 2クローラーショベル 2008 KOMATSU PC200 28000000R$ 2クローラーショベル 2008 KOMATSU PC300 35000000R$ 2クローラーショベル 2008 NEW HOLLAND E130 SRLC 10000000R$ 3クローラーショベル 2009 HYUNDAI R-210-7 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 CATERPILLAR 312 20000000R$ 2クローラーショベル 2010 CATERPILLAR 245 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 DOOSAN DX-180 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 HYUNDAI ROBEX210 32500000R$ 2クローラーショベル 2011 SANY SY210C 39000000R$ 2クローラードーザ― 2010 KOMATSU D-65 32000000R$ 2クローラードーザ― 2010 KOMATSU D-60 32000000R$ 2クローラードーザ― 新車 XUANHUA SD6G 39000000R$ 1クローラードーザー 2008 CATERPILLAR D8T 120000000R$ 2バックホーローダー 2008 CATERPILLAR 416-E 15000000R$ 2バックホーローダー 2008 JCB 3CX 15500000R$ 2バックホーローダー 2008 VOLVO L150 29000000R$ 4バックホーローダー 2009 JCB 3-C 14500000R$ 2バックホーローダー 2010 CASE 580M 18500000R$ 2バックホーローダー 2010 JCB 4CX 21000000R$ 2バックホーローダー 2010 NEW HOLLAND LB-90 15000000R$ 2バックホーローダー 2011 CASE 580 20500000R$ 2バックホーローダー 2011 JCB 3-C 15990000R$ 2バックホーローダー 2011 SHANDONG W230-25 15400000R$ 2バックホーローダー 新車 YANMAR CBL40 4X4 TURBO 15500000R$ 1ホイールローダー 2008 CASE W20E 20000000R$ 2ホイールローダー 2008 CASE 621D 26000000R$ 3ホイールローダー 2008 HYUNDAI HL740-7 20000000R$ 2ホイールローダー 2008 JCB 426-ZX 19000000R$ 2ホイールローダー 2009 CATERPILLAR 938 36500000R$ 2ホイールローダー 2009 SHANDONG CL936 19000000R$ 3ホイールローダー 2010 HYUNDAI HL757-7 26000000R$ 2ホイールローダー 2010 LONKING 835 8500000R$ 2ホイールローダー 新車 CHANGLIN 937H 16500000R$ 1ホイールローダー 新車 LIUGONG CLG835 20800000R$ 1ホイールローダー 新車 XUANHUASHANDONG ZL30 19000000R$ 1ホイールローダー 新車 YADONG YG918 11500000R$ 1ホイールローダー 新車 YANMAR V4-6 4X4 13500000R$ 1モーターグレーダー 2006 CATERPILLAR 120H 32000000R$ 2モーターグレーダー 2007 CATERPILLAR 12-H 47000000R$ 2モーターグレーダー 2011 LIUGONG 416 33000000R$ 2モーターグレーダー 新車 LYUTONG PY165C-2 33000000R$ 1小型ショベル 2011 YUCHAI YC18 6000000R$ 4小型ローダー 2008 BOBCAT S185 5500000R$ 4小型ローダー 2008 CASE 420 7000000R$ 2小型ローダー 2010 CASE 410 7500000R$ 2小型ローダー 2010 CATERPILLAR 232-B 7500000R$ 2小型ローダー 2010 VOLVO MC70B 8000000R$ 2小型ローダー 2012 CASE SR175 8000000R$ 2油圧ショベル 2007 HYUNDAI R210LC7 22000000R$ 4油圧ショベル 2009 NEW HOLLAND E-50 13000000R$ 2油圧ショベル 2010 CATERPILLAR 225 34000000R$ 2油圧ショベル 2012 YUCHAI YC230LC 39000000R$ 4油圧ショベル 新車 JCM JCM9210 38000000R$ 1油圧ショベル 新車 JONYANG JY230E 38000000R$ 1
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272016 年までのインフラ投資予測
Sobratema はブラジル全国で行われているあるいは今後行われる予定のインフラ投資案件に関する
調査結果を 2011 年 10 月に発表
調査結果によると 2011 年から 2016 年に 12265 件のインフラ関連投資が計画されている
この数字は 2010 年に行われた前回調査の 9550 件を 285上回るものとなっている
金額ベースでは 2010 年の 12 兆レアルが 2011 年には 148 兆レアルへ 213の上方修正が行われた
石油天然ガス開発港湾整備ワールドカップオリンピック関連都市交通整備関連のプロジェ
クトの増加が全体の数字の押し上げている
交通セクターではサンパウロ~リオ間で検討が進められている高速鉄道プロジェクト単独で交通セク
ターの投資見込金額の 10に相当する 346 億レアルが見込まれている
9550
12265
-
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
2010年 2011年
1220
1480
-
200
400
600
800
1000
1200
1400
1600
2010年 2011年
複数地域にまたがるもの
79 工事
660 億レアル
ブラジル全体の 45
北部地域
1341 工事
890 億レアル
ブラジル全体の 60
北東部地域
4775 工事
3450 億レアル
ブラジル全体の 233
中西部地域
1234 工事
450 億レアル
ブラジル全体の 30
南部地域
1591 工事
1000 億レアル
ブラジル全体の 68
南東部地域
3238 工事
8350 億レアル
ブラジル全体の 564
インフラ工事件数推移 インフラ投資金額推移(単位10憶レアル)
北部
北東部
中西部
南東部
南部
出所Sobratema 2011
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地域別にはサンパウロおよびリオ市が含まれる南東部地域への投資が全体の投資金額の 50以上が
占めている
工事件数は北東部地域が全体の約 40を占めているがその約 70が衛生関連の工事となっている
出所Sobratema
燃料 石油ガスアルコールバイオ燃料その他
エネルギー 発電送電配電その他
住宅 都市整備住宅その他
ホテルリゾート ホテル関連工事
工業 工場倉庫物流センターその他
スポーツ サッカースタジアム等のスポーツ会場オリンピック公園その他
衛生 給水排水下水その他
ショッピング 主要ショッピングチェーンからヒアリング
運送都市交通 道路鉄道港湾水運地下鉄都市交通空港その他
1341
4774
1234
3239
1591
79
北部
北東部
中西部
南東部
南部
複数地域
0 1000 2000 3000 4000 5000 6000
89
344
45
836
100
66
- 200 400 600 800 1000
北部
北東部
中西部
南東部
南部
複数地域
300
1136
750
7390
301
81
2119
56
59
73
- 2000 4000 6000 8000
燃料
運送都市交通
エネルギー
衛生
工業
ホテルリゾート
住宅
その他
スポーツ
ショッピング
679
343
182
85
83
51
17
15
14
10
- 200 400 600 800
燃料
運送都市交通
エネルギー
衛生
工業
ホテルリゾート
住宅
その他
スポーツ
ショッピング
地域ごとの
インフラ工事数
合計12265 件
地域ごとインフラ
投資金額
(単位10憶レアル)
合計148 兆レアル
セクターごとの
インフラ工事数
合計12265 件
セクターごとインフラ
投資金額
(単位10憶レアル)
合計148 兆レアル
サンパウロ市および周辺都市におけるビル建設工事現場
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28成長促進プログラム(PAC2)
2007 年 1 月に雇用拡大所得増加生活水準向上を目的としてブラジル政府は「成長促進プロ
グラム(PAC)」を発表した
PAC の柱は水力発電ダム港湾高速道路空港等の建設や拡張など官民両面からの大規模なイン
フラ整備への投資で対象期間は 2007 年~2010 年総額 6460 億レアル(約 29 兆円)の投資を計画
2010 年 3 月には第二段階にあたる PAC2 の計画が発表され2011~2014 年のインフラ投資総額は
9550 億レアル(約 430 兆円)2015 年以降の投資額は 6314 憶レアル(約 284 兆円)併せて 16 兆レ
アル(約 71 兆円)の投資が計画されている
PAC2 ではエネルギーや運輸交通などのインフラ投資に加え低所得者への住宅整備など社会分野
にも重点を置いている
PAC および PAC2 の分野別投資金額(単位憶レアル)
PAC
期間 2007年-2010年 2011年-2014年 2015年以降
2950R$ 4616R$ 6269R$
(約133兆円) (約208兆円) (約282兆円)
2550R$ 3889R$ -
(約115兆円) (175兆円) -
960R$ 1045R$ 45R$
(約43兆円) (約47兆円) (約03兆円)
6460R$ 9550R$ 6314R$
(約290兆円) (約430兆円) (約284兆円)
PAC2
エネルギー
社会都市
運輸交通
合計
出所ブラジル政府資料等 (BRL=45 円で換算)
サンパウロ市内のビル建設工事現場
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29ワールドカップサッカースタジアム
2014 年のサッカーワールドカップはブラジル中の 12 の都市で開催される
スタジアムの建設補修費用に加えてワールドカップの開催に向けてモノレール地下鉄空港な
どのインフラの整備など約 330 億レアル(約 14 兆円)の投資が行われる予定となっている
また2016 年にリオデジャネイロで開催される夏季オリンピックに対し市内のインフラ整備のほ
か他の主要都市とを結ぶ道路や鉄道空港港湾などのインフラ整備などに対し約 221 億レアル
(約 09 兆円)の予算が必要とブラジル政府では試算している
httpwwwportaltransparenciagovbrcopa2014
Belo Horizonte(MG) Brasiacutelia(DF)
Cuiabaacute(MT)
Fortaleza(CE) Manaus(AM)
Natal(RN)
Porto Alegre(RS)
Recife(PE)
Rio de Janeiro(RJ)
Salvador(BA)
Satildeo Paulo(SP)
ワールドカップで開幕戦が開催される予定の
サンパウロ市のサッカー場建設風景
(2012 年 1 月撮影)
0
改修中のエスタジオパレストライタリアサッカー場
(サンパウロ市2012年 1月撮影)
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進出を検討中のメーカー
Dimler Great Wall Jagar Land Rover KIA
30自動車メーカーの設備投資動向
好調な国内の自動車販売を背景に多くの自動車メーカーが新規投資を行っている
メーカー 投資金額
R$milion 投資期間
増産
キャパ
2011 年
販売台数
Fiat 7000 2011-2015 350000 754212
VW 6200 2010-2014 160000 698326
Ford 4500 2010-2014 50000 313990
GM 5000 2009-2012 150000 632102
Hyundai 1000 2011-2013 150000 114861
Renault 1000 2010-2012 194283
Peugeout Citroen 1400 2010-2012 70000 85820
Toyota 1000 2010-2012 70000 99200
JAC Motors 960 2011-2014 100000 23747
Chery 640 2011-2015 170000 21682
出所Valor Econocircmico 紙全国自動車製造者協会(Anfavea)等から J2B Consulting 作成
2011 年にブラジルは 5 年連続で過去最高となる 363 万台の販売を記録
KPMG の予測では 2016 年には中国および米国に次いで世界で第三位の自動車市場に
2026 年には現在の二倍となる 720 万台を販売すると予測している
1601 1479 1429 1579 1715
1928
2463
2820 3141
3515 3633
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
日産(2014 年)
ヘゼンデ市(RJ)
トヨタ(2012 年)
ソロカバ市(SP)
Hyundai(2012 年)
ピラシカーバ市(SP)
Chery(2013 年)
ジャカレイ市(SP)
スズキ(2012 年)
イトゥンビアーラ市(GO)
Fiat(2014 年)
ゴイアーナ市(PE)
JAC Motors(2012 年)
カマサリ市(BA)
DAF(2013 年)
ポンタグロッサ市(PR)
括弧内は
工場完成予定年
BMW
ジョインビレ市(SC)
出所全国自動車製造者協会(Anfavea) 単位千台
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312012 年のブラジル国内で開催予定の主な建設機械関連展示会スケジュール
開催期間 会場 展示会名
42-4 サンパウロ市 Brazil Road Expo 2012 httpwwwbrazilroadexpocombr
道路建設関連の展示会
529-62 サンパウロ市 MampT Expo 2012 httpwwwmtexpocombr
()下記参照
81-4 ポルトアレグレ市 Construsul httpwwwfeiraconstrusulcombrconstrusul httpwwwexpomaquinascombr
ブラジル南部地域最大の建設業界展示会
建設機械の展示会も同時開催される
814-17 ベロオリゾンテ市 Equipo Mining 2012 httpwwwequipominingcombr
マイニング関連の展示会
115-8 ベレン市 Exposibram http wwwexposibramorgbrmensagempubbemvindophptipo=0
アマゾン地域の鉱物分野の展示会
829-31 サンパウロ市 Concrete Show South America 2012 httpwwwconcreteshowcombr
コンクリート業界に関する展示会
910-14 リオデジャネイロ市 Expomam 2012 httpwwwabramanorgbr
メンテナンス業界関連の展示会
1024-27 クリチーバ市 Infracon httpwwwmanutencaoesuprimentoscombr
インフラおよび建設工事関連展示会
()MampT Expo 2012
ブラジルで開催される建設機械関連の最大のイベント2009 年以来の開催で今回が 8 回目
約 480 社が出展し920 社の製品の展示が行わる予定
前回 2009 年の 42000 人を上回る 45000 人の来場者を見込んでいる
ブラジルの建設機械市場
2012年 3月発行
著作発行 日本貿易振興機構(ジェトロ) 海外調査部
107-6006 東京都港赤坂 1-12-32 アーク森ビル 6階
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2ブラジルの建設機械市場2011 年までの販売状況と 2012 年の販売予測
2011 年までの国内販売状況
ブラジルの建設機械業界に関するデータ収集や広報会員企業間の情報交換などを行う業界団体
Sobratema(ブラジル設備メンテナンステクノロジー協会)による集計では 2011 年の建設重機械(イエ
ローライン)の販売台数は約 30000 台で対前年で 93増加した
ホイールローダーが対 2010 年で同数の販売に留まったが2009 年との比較では 2 倍を超す販売を記
録している
機種別ではコンパクトローラーが対前年でマイナスの販売に終わったが2009 年との比較では 47
の増加となっている
その他の機種はすべて前年比でプラスの販売となっている
ハイウェイトラックは前年比+27と大幅な増加になっているが2012 年からの排ガス規制強化に対
する駆け込み需要によるもので1 万台以上の販売増加につながった
2012 年の国内販売予測
政府は現在インフレ再燃防止を目的に財政健全化に取り組んでおりインフラ関連で予定されてい
た工事への財政支出の一部凍結を図っており多くの工事の進行が遅れている一方で 2012 年は 4
年に一度の市長選挙が全国で行われることから選挙運動の時期に合わせて公共工事も増加するとみら
れている財政支出が計画通りに進めば建設機械の販売押し上げが期待される
2012 年 2 月における政策金利 (Selic) は 1050だが 2012 年中に 9台までの更なる引下げが予想され
ている金利の引下げが実行されればファイナンスによる購入を後押しするものと考えらる
これらの要因などから 2012 年の建設重機械 (イエローライン) の販売は 2011 年と同程度の 10の伸び
を予測
出所Sobratema2012 年データは予測値
2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 1110 2012年() 1211
ドーザー 300 440 800 550 1100 1200 91 1350 125
油圧ショベル 5400 6300 167 7000 111
ミニショベル 400 850 1125 1100 294
ホイールローダー 1660 2750 3200 2450 5100 5225 25 5750 100
スキッドステアローダー 650 2200 1200 2500 3300 320 3600 91
モーターグレーダー 610 1000 1250 1250 2300 2300 00 2500 87
バックホーローダー 3140 3410 5200 4650 7700 8150 58 8950 98
コンパクトローラー 340 480 1300 1500 2540 2200 -134 2300 45
オフハイウェイトラック 70 100 130 50 135 170 259 105 -382
その他 760
建設重機械 (イエローライン )
小計 (A) 8130 11700 18580 14550 27175 29695 93 32655 100
可搬式コンプレッサー 1000 1200 1420 1400 1800 2200 222 2640 200
クレーン 30 100 130 200 350 350 00 300 -143
タワークレーン 150 250 360 400 500 700 400 800 143
高所作業車 1210 2750 900 3200 3700 156 4250 149
テレハンドラー 300 150 700 1200 714 1320 100
ホイールトラクター 1120 2390 3390 2160 3410 3050 -106 3200 49
その他建設機械小計 (B) 2300 5150 8350 5210 9960 11200 124 12510 117
建設機械合計= (A)+ (B) 10430 16850 26930 19760 37135 40895 101 45165 104
ハイウエイトラック(C) 26550 17700 24000 21600 34100 43400 273 43400 00
総合計= (A)+ (B)+ (C) 36980 34550 50930 41360 71235 84295 183 88565 51
1250 2870 4500 2900
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3建設機械関連業界団体
ABIMAQ (Associaccedilatildeo Brasileira da Induacutestria de Maacutequinas e Equipamentos)
ブラジル機械装置工業会
各種機械設備メーカーが加入する業界団体
ABIMAQ の配下に分化協議会が設置されており建設機械関連企業は CSMR(Cacircmara Setorial de
Maacutequinas Rodoviaacuterias ロードマシーン分化協議会)に加盟
ABIMAQ に加盟するには審査が必要であり製造メーカーであること30以上の国産部品を使用し
ていることが一つの目安となっている輸入販売会社や組立製造のみを行う企業は原則加盟が認め
られていない
CSMR では会員間で新技術や規格の協議を行ったり製造販売データの交換集計を行っている
CSMR には下記の 35 社が加盟している2011 年~2013 年会期は Komatsu が会長企業を務めている
日系進出企業では Komatsu の他に Yanmar が加盟
ABIMAQ ブラジル機械装置工業会 HP httpwwwabimaqorgbr CSMR ロードマシーン分化協議会 HP httpwwwcamarasorgbrsiteaspxHome-CSMR
(ともにポルトガル語のみ)
会長企業 Komatsu do Brasil Ltda
副会長企業 Caterpillar Brasil Ltda Ciber Equipamentos Rodoviaacuterios Ltda Randon Veiacuteculos Ltda Liebherr Brasil Guindastes e Maq Operat Ltda Volvo do Brasil Veiacuteculos Ltda Terex Cifali Equipamentos Ltda CNH Latin America Ltda
会員企業 ARGOS GUINDASTES INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO SA Site httpwwwargosguindastescombr
Tel (51)3662-7728 BETOMAQ INDUSTRIAL LTDA Site httpwwwbetomaqcombr
Tel (11)2117-9988 BRM-ASSISTTEacuteCNICA DE GUINDASTE E ESCAVADEIRA LTDA Tel (81)3428-5001 CATERPILLAR BRASIL LTDA Site wwwcaterpillarcombr
Tel (19)2106-2100 CIBER EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwcibercombr
Tel (51)3364-9200 CIBI-COMPANHIA INDUSTRIAL BRASILEIRA IMPIANTI Site httpwwwcibicombr Tel (12)3627-4000 CMV-CONSTRUCcedilOtildeES MECAcircNICAS LTDA Site httpwwwcmvcombr
Tel (51)3041-6633 CNH LATIN AMERICA LTDA Site httpwwwcnhcom
Tel (11)2126-2280 CONISHI MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwconishicombr
Tel (17)3522-8836
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DYNAPAC BRASIL INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwdynapaccom
Tel (15)3412-7500 GASCOM EQUIPAMENTOS INDUSTRIAIS LTDA Site httpwwwgascomcombr
Tel (16)2105-3622 GUITON INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO DE EQUIPAMENTOS HIDRAacuteULICOS LTDA Site httpwwwguitoncombr
Tel (19)3421-3541 ICON MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS SA Site httpwwwicon-sacombr
Tel (48)3431-1800 IMAP SAINDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO Site wwwimapcombr
Tel (51)3662-8500 IMPACTO INDUacuteSTRIA DE IMPLEMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwimpactobrasilcombr Tel (14)3623-9444 JCB DO BRASIL LTDA Site httpwwwjcbcom
Tel (15)2101-1214 JOSEacute MURIacuteLIA BOZZA COMEacuteRCIO E INDUacuteSTRIA LTDA Site httpwwwbozzacom
Tel (11)2179-9966 KOMATSU DO BRASIL LTDA Site httpwwwkomatsucombr
Tel (11)4745-7000 LENCcedilOacuteIS EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site wwwlencoisequipamentoscombr
Tel (14)3264-4400 LIEBHERR BRASIL GUINDASTES E MAacuteQSOPERATRLTDA Site httpwwwliebherrcombr
Tel (12)3128-4200 MADAL PALFINGER SA Site httpwwwmadalpalfingercom
Tel (54)3026-7000 MANOS IMPLEMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwmanosimplementoscombr
Tel (49)3566-1426 MULTIFORCcedilA INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA ME Site httpwwwmultiforcacombr
Tel (19)3857-9772 PHD GUINDASTES LTDA Site httpwwwphdguindastesindbr
Tel (54)3535-1433 PPL INDUacuteSTRIA DE REBOQUES LTDA Site httpwwwpplindbr
Tel (51)3451-5213 PROMAacuteQUINAS INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Tel (21)2471-2363
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PROTON PRIMUS MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS LTDA Tel (21)2696-9990 RANDON VEIacuteCULOS LTDA
Site httpwwwrandon-veiculoscombr Tel (54)3209-2400 TDB DO BRASIL INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwtdbbrasilcombr
Tel (11)5562-0144 TEREX CIFALI EQUIPAMENTOS LTDA Site httpwwwterexrbcombr Tel (51)2125-6677 TKA GUINDASTES INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwtkaguindastescombr
Tel (54)3292-4102 VOLVO DO BRASIL VEIacuteCULOS LTDA Site httpwwwvolvocombr Tel (41)3317-8111 WEBER MASCHINENTECHNIK DO BRMAacuteQSP CONSTRLTDA Site httpwwwwebermtcombr
Tel (51)3587-3044 YANMAR SOUTH AMERICA INDUacuteSTRIA DE MAacuteQUINAS LTDA Site httpwwwyanmarcombr
Tel (19)3801-9200 ZUMACH EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwzumachcombr Tel (27)3200-8922
SOBRATEMA (Associaccedilatildeo Brasileira de Tecnologia para Equipamentos e Manutenccedilatildeo)
ブラジル設備メンテナンステクノロジー協会
httpwwwsobratemaorgbr
ブラジルの建設機械関連企業が加盟する業界団体建設機メーカー輸入業者販売会社パーツメ
ーカー金融機関レンタル業者建設会社ゼネコン等が加盟
建設機械業界に関するデータ収集や広報会員企業間の情報交換などを行う建設機械の展示会
MampT Expo も主催する
Sobratema 主催のセミナー風景
(2011 年 12 月於サンパウロ)
Sobratema が発行する建設機械業界誌
(それぞれ月刊)
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4主要機種ごとの販売会社
それぞれの機種について以下の企業の製品がブラジル市場で販売されている
ただし記載した企業以外にも多くの企業が建設機械市場に新規参入している
ltgtは Finame ファイナンス
(後述)の対象機種を取扱う場合
ltgtはそれ以外の場合
(輸入販売国産部品 60以下
の製造販売の場合等)
油圧ショベ
ル
小型ショベ
ル
小型ローダ
ー(スキッドステア)
モーターグ
レーダ
ー
ホイールロ
ーダー
バックホー
ローダ
ー
クローラー
ドーザ
―
ホイールド
ーザー
コンパクト
ローラ
ー
ハイウエイ
トラッ
ク
Agrale
Bobcat
Case
Caterpillar
John Deere
Doosan Infracore
Dynapac Group
Foton
Hamm
Hyundai
JCB
Komatsu
Liebherr
LiuGong
Lonking
Massey Ferguson
New Holland
Randon
Sany
SDLG
SEM
Shantui
Sunward
Terex
Valtra
Volvo Construction
XCMG
XGMA
Yanmar
Yuchai
Yutong
Zoomlion
( 出所Sobratema 資料より J2B Consulting 作成)
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5主要機種の取扱会社と取扱種類
油圧ショベル (稼働重量 11 t 70 t)
小型ショベル (稼働重量 2500 kg 8000 kg)
CASE
CATERPILLAR
DOOSAN
FOTON
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SANY
SUNWARD
VOLVO
XGMA
YUCHAI
ZOOMLION
BOBCAT `
CARTER
CATERPILLAR
FOTON
HYUNDAI
KOMATSU
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SANY
SUNWARD
TEREX
VOLVO
YANMAR
YUCHAI
90003000 4000 5000 6000 7000 8000
0 20 30 40 50 60
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ホイールローダー
(バケット容量 15 msup3 45 msup3)
小型ローダー
(積載能力 500 kg 1500 kg)
クローラ式ドーザー (馬力 80 HP 400 HP)
ホイールドーザー (馬力 80 250 CV)
CASE
CATERPILLAR
DOOSAN
FOTON
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
PWM
SDLG
SEM
TEREX
VOLVO
XGMA
YUTONG
400
BOBCAT
CAMS MACCHINE
CASE
CATERPILLAR
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SUNWARD
TEREX
VOLVO
1000 1800
360
CATERPILLAR
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
NEW HOLLAND
SHANTUI
ZOOMLION
300200
AGRALE
CASE IH
JOHN DEERE
MASSEY
FERGUSON
NEW HOLLAND
VALTRA
250200 150 100 50
01 02 03 04 05 06
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バックホーローダー (馬力 70 HP 110 HP)
モーターグレーダー (馬力 130 HP 250 HP)
( 出所Sobratema データより J2B Consulting 作成)
70 90 110
CASE
CATERPILLAR
DIGG
FOTON
JCB
KOMATSU
LIUGONG
MASSEY FERGUSON
MOVITER
NEW HOLLAND
RANDON
TEREX
VOLVO
XGMA
YUTONG
13
CASE
CATERPILLAR
FOTON
KOMATSU
LIUGONG
NEW HOLLAND
SANY
VOLVO
XCMG
XGMA
ZOOMLION
230 250210170 19050
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6ブラジルの建設機械業界統計
ブラジル国内での生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移
() Abimaq(ブラジル機械装置工業会)の会員企業のデータをベースにしており輸入販売会社等の
Abimaq 非加盟企業のデータは反映していない
lt生産gt
2008 年は金融危機の発生により 9 月以降の生産ペースが減速するも年間では過去最高を記録しかし
輸出地域の経済回復の遅れと先行き不透明感を理由に設備投資が控えられたことから 2009 年の生産台
数は 2008 年比で45の大幅な減尐となった
2010 年は国内市場での販売回復に支えられ2009 年の 2 倍を超す建設機械が製造され2010 年2011
年と続けて過去最高の生産台数を記録している
lt販売gt
国内の販売台数は金融危機が発生した 2009 年も対前年8と小幅な減尐に留まった2010 年には
2009 年比で 60の販売の伸びを記録2011 年と引き続き過去最高の販売台数記録を更新している
2011 年の国内販売台数は 2001 年と比べると 43 倍に増加している
lt輸入機械販売gt
2011 年の販売台数に対する輸入機械の販売台数は約 13となっている2001 年の 7と比べると輸入
機械の販売割合は倍増台数ベースでは 8 倍に増加している
ただしAbimaq に非加盟の輸入販売会社の台数を考慮すると輸入機械は割合台数ともに更に大きく増
加していると推測される
lt輸出gt
生産台数に占める輸出の割合は 2003 年までは 30~40を推移していたが2004 年以降 60台に増
加したしかし金融危機の発生した 2008 年には 40台2009 年には 20台まで低下2011 年も約
30に留まっている金融危機以降の輸出先地域の景気回復の遅れとブラジル通貨高による輸出競争
力の低下により 2011 年に至るも輸出台数はピーク時のレベルまで回復していない
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
輸入機販売
対象機種およびメーカー
ブルドーザー CaterpillarKomatsuNew Holland
バックホーローダー CaseNew HollandCatepillarAgcoRandonJCBVolvoTerex
ホイールローダー CaterpillarCaseNew HollandKomatsuVolvoJCB
油圧ショベル CaseCaterpillarNew HollandKomatsuVolvoBobcatJCBYanmarTerex
モーターグレーダー CaterpillarNew HollandCaseKomatsu
コンパクトローラー CaterpillarVolvoDynapacCiberProton PrimusTerex
スキッドステア BobcatNew HollandCaseCaterpillarVolvoJCB
オフロードトラック CaterpillarRandonVolvo
出所Abimaq単位(台)
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国内生産台数推移
2001 年から 2011 年の期間に生産台数は 37 倍に拡大
金融危機の影響により 2009 年は対前年比45の大幅な減尐
2010 年以降は国内需要に支えられ従来の成長ペースを取り戻している
2001 年2011 年の機種別生産台数構成比の比較
バックホーローダーの販売比率が 25から 30に油圧ショベルが 8から 15に上昇
2001 年2011 年の機種別の生産台数伸び率
各機種ともに 200以上の販売を記録
油圧ショベルが最も大きな伸びをみせている
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
コンパクトローラー
モーターグレーダー
オフロードトラック
油圧ショベル
ホイールローダー
バックホーローダー
ブルドーザー
16
25
248
1
21
5
2001年3279 11
9085 30
5667 19
4439 15
222 1
5387 18
2007 6
2011年
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
243
443
289
706
241
318
448
0 100 200 300 400 500 600 700 800
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
生産台数37 倍に拡大
出所Abimaq単位(台)
出所Abimaq
出所Abimaq
16 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
国内販売台数推移
2001 年から 2011 年の期間に国内販売台数は 43 倍に拡大
金融危機の影響はあったが 2009 年の販売台数は対前年で8の小幅な減尐に留まった
2011 年は金融危機の発生した 2008 年に比較し 17 倍に販売台数を増やしている
2001 年2011 年の機種別販売台数構成比の比較
機種ごとの販売比率ではバックホーローダーが全体の 13 以上を占めている
油圧ショベルの販売比率が 14から 20に増加
2001 年2011 年の機種別の販売台数伸び率
-
5000
10000
15000
20000
25000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
コンパクトローラー
モーターグレーダー
オフロードトラック
油圧ショベル
ホイールローダー
バックホーローダー
ブルドーザー
8
35
26
14
210
5
2001年
1022 5
8239 38
3986 18
4284 20
99 0
1922 9
2177 10
2011年
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
206
402
259
514
105
335
716
0 100 200 300 400 500 600 700 800
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
販売台数43 倍に拡大
出所Abimaq単位
(台)
出所Abimaq
出所Abimaq
17 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
地域ごとの販売台数分布(2011 年)
46
44
46
49
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
合計
油圧ショベル
モーターグレーダー
ホイールローダー
北部 北東部 南東部 南部 中西部
経済の中心地のサンパウロ州2016 年のオリンピックの準
備を進めるリオデジャネイロ州鉄鉱石の主要産出地であ
るミナスジェラエス州を含む南東部地域でブラジル全体の
40~50の建設機械が販売されている
南東部地域
ホイールローダーモーターグレーダー油圧
ショベル合計でブラジル全体の 46を販売
出所Abimaq
北部
北東部
中西部
南東部
南部
18 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
7主要機種ごとの生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移
ブルドーザー
Caterpillar および Komatsu の二社で 2010 年の生産台数の 9 割以上を占めている
2008 年から 2009 年に掛けて金融危機の影響を受け輸出が72と大幅に減尐
生産台数の約 8 割を輸出に向けているため金融危機による影響を大きく被ったが2009 年2010
年と輸出が大きく改善2011 年の生産台数は 2008 年とほぼ同レベルまで回復した
生産台数に占める割合は尐ないものの国内での販売台数は堅調に増加
Shantui が 2008 年に中国からの輸入販売をスタートし販売シェアの 10程度を獲得している
バックホーローダー
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
輸出
国内販売
5242
6
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
New Holland
-
2000
4000
6000
8000
10000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
出所Abimaq単位(台)
出所Abimaq単位(台)
出所Yengst Associates単位()
19 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
CaterpillarCaseJCBKomatsu の 4 社で 2010 年の生産台数の 9 割を占めている
2009 年は金融危機の影響により一時的に生産が減尐するも旺盛な国内需要が輸入の減尐分をカバー
し生産台数は早期に回復
国内販売は金融危機の発生した 2009 年を含め対前年比プラスを続けている
2004 年~2005 年は国内での販売台数と輸出台数が拮抗していたが2006 年以降は国内需要が大きく
伸びたため生産台数の約 9 割が国内で販売されている
2009 年から JCB が2010 年から中国系 Sany および Liugong 等が輸入販売を始めている
Abimaq の集計では建設機械の販売の 13 をバックホーローダーが占めているブラジルの法令ではバ
ックホーローダーは公道の走行が認められているため機動性と利便性が販売増加の一因と考えられ
る
ホイールローダー
金融危機により 2009 年の生産台数はピーク時の 2007 年に較べほぼ半減した
国内の販売台数は 2010 年2011 年と過去最高を記録するまでに回復したが生産台数も同じペース
で回復を見せている
輸出台数は金融危機前の水準まで戻っていない2009 年の輸出台数はピーク時の 2006 年の約 16 ま
で減尐生産台数に占める輸出機械の割合は 2006 年には約 6 割を占めていたが2011 年には 25ま
で縮小
2009 年頃から SDLGHyundaiLiugongXCMGDoosan 等中国韓国からの輸入機械の販売が増
えているAbimaq 非加盟企業を含めると全体の販売に占める輸入機械の割合は 30程度まで高まっ
てきている特に SDLG は既に 10以上の国内販売シェアを獲得しているとみられている
31
26
18
15
6 4
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
JCB
New Holland
Randon
Agco
-
1000
2000
3000
4000
5000
6000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
うち輸入機械
輸出
43
17
17
11
11
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
Volvo
Komatsu
New Holland
出所Abimaq単位
(台)
出所Yengst Associates
出所Yengst Associates
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油圧ショベル
CaterpillarKomatsu の二社で全体の 34 の販売シェアを占めている
2009 年の生産台数は対前年比約 6 割の落ち込みを見せたが2010 年2011 年と過去最高を塗り替え
る回復を見せている2001 年との比較では 2011 年までに 7 倍以上に増加輸出台数も金融危機前を
上回る過去最高のレベルまで回復している
この数年の間に HyundaiDoosan(2007 年)Liugong(2008 年)Sany(2008 年)XCMG(2010 年)と
いった中国および韓国系メーカーが輸入販売を開始し2010 年の販売シェアの約 3 割を占めるまでに
プレゼンスを高めているそのうち HyundaiDoosanSanyXCMG は現在ブラジル国内での製
造あるいは組立を進めておりLiugong も国内製造の検討を始めている
JCB は 2008 年に油圧ショベルの輸入販売を開始したが2010 年からは国内での製造をスタートさせ
輸入販売からの切替を図っている
サイズとしては 20-30 トンクラスが最も売れており全体の 6 割程度を占めている20 トン以下の小型
ショベルは全体の 3 割程度30 トン以上の大型ショベルが 1 割程度となっている
ホイール式ショベルは Liebherr のみが国内での生産を行っているがブラジル国内での主流はクロー
ラー式でトラック式ショベルの販売は尐数に留まっている
オフロードトラック
2007 年のピーク時に較べ生産台数は 74減尐輸出台数は 86減尐している
-
1000
2000
3000
4000
5000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
(輸入機械)
輸出
5229
8
5
51
2010年製造台数シェア
Caterpilar
Komatsu
New Holland
Case
Liebherr
JCB
-
100
200
300
400
500
600
700
800
900
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
出所Abimaq
単位(台)
出所Abimaq単位(台)
出所Yengst Associates
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モーターグレーダー
金融危機の影響で生産輸出とも 2009 年に大きな落ち込みを見せたが2010 年には大きな回復を見
せた
国内市場での販売台数は堅調に増加している
2008 年に XCMG が2010 年には SanyLiugongShantui も中国からの輸入販売をスタートさせて
いるが2010 年における各社合わせた販売シェアは 5程度に留まっている
コンパクトローラー
-
1000
2000
3000
4000
5000
6000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
5819
12
7 4
2010年製造台数シェア
Caterpilar
Volvo
New Holland
Case
Komatsu
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
(輸入機械)
輸出
35
27
17
87
2010年製造台数シェア
Dynapac
Caterpilar
Pronton Primus
Ciber
Volvo
出所Abimaq
単位(台)
出所Abimaq単
位(台)
出所Yengst Associates
出所Yengst Associates
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金融危機の発生した 2009 年も含め国内販売の伸びは続いた
生産は 2009 年に若干の減尐を見せたが国内需要の伸びに支えられ 2010 年には金融危機前を上回る販
売台数を記録
2011 年は対前年で生産国内販売輸入機械販売輸出台数いずれも減尐している
台数は尐ないながら XCMG が 2007 年からLiugongSanyなどの中国系メーカーが 2010 年から輸
入販売を始めている
スキッドステア
2007 年に Volvo が国内製造を開始するまでブラジル国内で販売されるスキッドステア全てが輸入機械
であったその後もスキッドステアの生産は Volvo だけが行っていた
Volvo が製造を開始した 2007 年には約 9 割を輸出していたがその後国内市場への供給が中心にな
り国内での販売は約 8 割まで増加しかし2011 年にスキッドステアの生産を米国の工場へ移管した
ため国内での生産を停止しているそのため以前と同じくブラジル国内で販売されているスキッド
ステアは全量海外からの輸入品に戻っている
2004 年以降輸入台数は大きな伸びを示していたが 2009 年は対前年で約半数に減尐しかし 2010
年2011 年と従来と同じペースで輸入機械の台数が増大している
メーカーごとの 2010 年の販売シェアは下グラフの通り
-
250
500
750
1000
1250
1500
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
(輸入機械)
30
2119
16
113
2010年販売台数シェア
Bobcat
Volvo
Case
New Holland
Caterpillar
Others
出所Abimaq単
位(台)
出所Yengst Associates
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8建設機械の市場保有台数推移の予測
Sobratema はインフラ関連建設工事マイニング農業関連の分野ごとの建設機械の市場保有台数
が 2016 年までに 170~190の割合で増加すると予測している
対前年の伸び率ではサッカーワールドカップが開催される 2014 年までは 10以上の高い伸びを示し
ているが2015 年以降は 1 桁台の伸びに落ち着くものと予測している
112
134
173
98
81
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
0
100
200
300
400
500
600
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
対前年比()
インフラ関連
建設工事
マイニング
農業
合計
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2016年2011年
インフラ関連 131 147 167 196 215 234 179
建設工事 115 125 142 166 182 196 170
マイニング 44 49 55 65 72 77 175
農業 13 16 18 21 23 25 192
合計 303 337 382 448 492 532 176
対前年比() - 112 134 173 98 81
出所Sobratema 単位1000 台(5 年以上の使用期間の機械が対象)
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9工場所在地の分布
ブラジルの建設機械メーカーの生産拠点はブラジル最大の経済の中心地でありブラジル最大の貿易
港であるサントス港を抱えるサンパウロ州に集中している
ここ数年内に新たに建設された工場および現在建設中の工場もサンパウロ州内に多いが都市によ
り進出に対しインセンティブの供与の可能性がありまた地域的な戦略からサンパウロ州外の都市
を選択している例も見られる
印を付けた都市は現在建設中あるいは 2010 年以降に建設された工場
州 メーカー名 既存の工場所在地
サンパウロ州(SP) Caterpillar ピラシカーバ市
CNH ソロカバ市
ピラシカーバ市
Doosan アメリカーナ市
JCB ソロカバ市
John Deere インダイアツーバ市
Hitachi インダイアツーバ市
Komatsu スザーノ市
アルジャー市
Liebherr グアラチンゲタ市
Sany サンジョゼドスカンポス市
ジャカレイ市
Tadano イトゥ市
Volvo ペデルネイラス市
ペルナンブーコ州(PB)
ゴイアス州(GO)
ミナスジェラエス州(MG)
リオデジャネイロ州(RJ)
サンパウロ州(SP)
最も多くのメーカーの製造拠点となっており
新規設備投資も集中
パラナ州(PR)
リオグランデドスル州(RS)
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ペルナンブーコ州(PE) XCMG スアペ市
ゴイアス州(GO) Foton Lovol アナポリス市
John Deere カタロン市
ミナスジェラエス州(MG) CNH コンタージェン市
XCMG ポウゾアレグレ市
リオデジャネイロ州(RJ) Hyundai イタチアイア市
パラナ州(PR) Caterpillar カンポラルゴ市
CNH クリチーバ市
リオグランドドスル州(RS) JohnDerre オリゾンチーナ市
モンテネグロ市
Manitowoc パッソフンド市
Terex カショエイリーニャ市
グアイーバ市
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10主な建設機械メーカーのブラジル市場への参入時期
CaterpillarKomatsu 等の主力建機メーカーは 1950 年代~60 年代に掛けてブラジルに進出
2009 年以降多くの中国韓国系の建機メーカーが輸入販売を通じブラジル市場に参入している
2010 年以降は多くの企業が投資を行い輸入販売から国内製造へと移行している
1950 年 CNH Fiat グループの農業機械メーカーの Moto Agriacutecola 社設立
1954 年 Caterpillar サンパウロ市に現地法人設立
1957 年 Yanmar (ディーゼルエンジンの輸入販売現法を設立)
1958 年 Ciber ポルトアレグレ市に工場建設
1960 年 Caterpillar 現地製造を開始
1973 年 Komatsu サンパウロ州スザノ市に現地法人設立
1974 年 Liebherr グアラチンゲタ工場建設
1975 年 Komatsu サンパウロ州スザノ市に海外初の製造工場を建設
1975 年 Volvo ペデルネイラス工場を建設
1976 年 Caterpillar 主力のピラシカーバ工場での製造開始
1976 年 Volvo ペデルネイラス工場での製造開始
1979 年 John Deere 現地会社に資本出資
1995 年 JCB 輸入販売開始
2001 年 JCB ソロカバ市で製造開始
2003 年 Hyundai 輸入販売開始
2004 年 Terex 現地法人設立
2004 年 XCMG 輸入販売開始
2006 年 Doosan 輸入販売開始
2007 年 Sany 輸入販売開始
2009 年 SDLG 輸入販売開始
2009 年 LiuGong 販売現地法人を設立
2009 年 Yanmar 建設機械の輸入販売開始
2010 年 Lonking ローカル商社と提携し販売会社を設立
2010 年 Sunward 輸入販売開始
2010 年 Yuchai 販売現地法人を設立
2010 年 Yutong 輸入販売開始
2010 年 XGMA ディストリビューターを通じ輸入販売開始
2010 年 Zoomlion ディストリビューターを通じ輸入販売開始
2011 年 Tadano 合弁で製造販売メンテナンス会社を設立
2011 年 LBX(住友建機子会社) 販売会社の設立登記完了
2011 年 Hitachi John Deere と合弁で製造販売会社の設立を発表
(各社 HP新聞報道等より J2B Consulting 編集)
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11最近の主な新規投資案件
Caterpillar
投資金額1)1 憶ドル 2)1 憶ドル
投資時期1) 2010 年 2)2011 年
投資内容
1)サンパウロ州ピラシカーバ工場を拡張+海底油田開発機器(ディーゼルエンジンおよび発電機等)
の製造を開始
2)パラナ州カンポラルゴ市に第二工場を建設
CNH
投資金額1)13 憶レアル 2)17 憶レアル 3)1 憶ドル
投資時期1)2007 年~2010 年の四カ年計画
2) 2011 年~2014 年の四カ年計画
3)2011 年
投資内容1)休止していたサンパウロ州ソロカバ市の工場を再稼働+部品流通センター
2)国内 4 工場の設備の近代化+拡張+新機種の開発
3)アルゼンチンのコルドバ市に農業機械の製造工場を建設
Deere
投資金額124 憶ドル(日立建機と合計で 18 憶ドル)
投資時期2012 年
投資内容
1)2011 年 10 月サンパウロ州インダイアツーバ市で日立建機との合弁で油圧ショベルの製造工場の
建設を発表2013 年 7 月に製造開始の予定
2)独資で同じくサンパウロ州インダイアツーバ市にバックホーローダーとホイールローダーの製造
工場の建設を発表2013 年末に製造開始の予定
Doosan
投資金額7600 万ドル
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州アメリカーナ市に油圧ショベルなどを製造する新工場を建設中
2012 年後半から製造を開始予定
Foton Lovol
投資金額15 憶ドル
投資時期2011 年
投資内容ゴイアス州アナポリス市に工場の建設を発表2012 年から建設スタート
日立建機
投資金額63 億円
投資時期2011 年
投資内容2011 年 10 月サンパウロ州インダイアツーバ市で Deere 社との合弁で油圧ショベル機の
製造工場の建設を発表
2012 年建設開始2013 年製造開始
Hyundai
投資金額15 憶ドル
投資時期2011 年
投資内容
1)リオデジャネイロ州イタチアイア市に油圧ショベルバックホーローダーローダー等の製造工
場建設中2012 年末の完成予定
Hyundai が 75を出資ディストリビューターの BMC が 25出資
2)BMC 社と合弁で販売会社を設立
Hyundai が 45を出資ディストリビューターの BMC が 55出資
JCB
投資金額1)100 万ドル 2)500 万ドル 3)1 憶ドル
投資時期1)2010 年 2)2010 年 3)2012 年
場所サンパウロ州ソロカバ市
28 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
投資内容
1)バックホーローダーの製造ラインを拡張+設備更新
2)油圧ショベルの製造工場を建設
3)新工場を建設中2012 年から製造開始の予定
LiuGong
投資金額2 憶ドル
投資時期2012 年(検討中)
投資内容南米のいずれかの場所に製造工場の建設を検討中(2012 年初頭に決定)
Manitowoc
投資金額7000 万レアル
投資時期2011 年
投資内容リオグランデドスル州パッソフンド市に工場建設中2012 年完成予定
Sany
投資金額1)(不明) 2)2 憶ドル
投資時期1)2011 年 2)2011 年
投資内容
1)サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に油圧ショベル機とクレーン機の組立工場建設
2)サンパウロ州ジャカレイ市に新工場を建設中2013 年から製造開始の予定
住友建機
投資時期2011 年 5 月
投資内容子会社の LBX が販売現地法人を設立
2012 年から輸入販売を開始
タダノ
投資金額資本金は 590 万ドルタダノが 51出資
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州イトゥ市に合弁で製造販売メンテナンス会社を設立
Terex
投資金額5 年間で 15 憶レアル
投資時期2011 年(建設中)
投資内容リオグランデドスル州グアイバ市に新工場を建設中
Volvo
投資金額1000 万ドル
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州のペデルネイラス工場を拡張油圧ショベルを組立から現地製造に切換え
XCMG
投資金額1)2500 万ドル 2)2 憶ドル 3)2500 万ドル+2 憶ドル
投資時期1)2011 年 2)2011 年 3)2011 年
投資内容
1) Ecircxito 社と合弁でホイールローダーの組立工場と物流センターを建設
場所はブラジル北東部ペルナンブーコ州スアペ市
2) BMC 社と合弁でモーターグレーダーとローラーコンパクターの組立工場の建設
3) GTM 社とトラッククレーンローラーコンパクターモーターグレーダー油圧ショベルホ
イールローダーの製造工場を建設
場所はミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市
Zoomlion
投資金額(計画) 2 憶ドル
投資時期(計画) 2012 年に決定
投資内容ディストリビューターの BMC と合弁でコンクリートミキサーおよびコンクリートポン
プの製造工場の建設を検討中
(出所MampT 誌新聞報道等から J2B Consulting 編集)
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12地域別の投資案件
サンパウロ州(SP)
Caterpillar
2011 年工場拡張+海底油田開発機器の製造を開始
CNH
休止していたソロカバ工場が再稼働+物流センター
Doosan
2011 年工場の建設を開始2012 年完成予定
JCB
2011 年工場建設を開始2012 年完成予定
John Deere
2011 年工場建設開始
日立建機
2011 年 John Deere と合弁で工場建設開始
LBX(住友建機子会社)
2011 年販売現法を設立
Lonking
2010 年販売会社を設立
Tadano
2011 年合弁で製造販売メンテナンス会社設立
Sany
2011 年に組立工場が完成製造工場の建設も開始
2012 年完成予定
Volvo
工場の拡張+現地生産への切替
サンパウロ州近辺の投資に関しては次ページ以降を参照
リオデジャネイロ州(RJ) Hyundai
2011 年から工場建設中
2012 年完成予定
パラナ州(PR) Caterpillar
2011 年に新工場が完成
リオグランデドスル州(RS) Manitovoc
2011 年工場建設を開始
2012 年に完成予定
Terex
2011 年工場建設開始
ミナスジェラエス州(MG)
XCMG
2012 年からディストリビュータ
ーGTM 社と合弁で工場建設開始
ゴイアス州(GO) Foton Lovol
2011 年に工場建設を発表
2012 年建設開始の予定
ペルナンブーコ州(PB) XCMG
2011 年ディストリビュータ
ーEcircxito 社と合弁で組立工場
と物流センターを建設
30 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
13サンパウロ州内の投資案件
Caterpillar
ピラシカーバ市
2011 年工場拡張+海底油
田開発機器の製造を開始
投資1 憶ドル
日立建機
インダイアツーバ市
John Deere と合弁で工場建設中
投資63 億円
Doosan
アメリカーナ市
工場建設中
投資7600 万ドル
Volvo
ペデルネイラ市工場拡張
投資1000 万ドル
Aruja
タダノイトゥ市
合弁での工場建設
Sany
サンジョゼドスカンポス市
2011 年組立工場建設
CNH
ソロカバ市
2010 年休眠工場の操業再開
投資4 カ年計画で 17 憶レアル
LBX(住友建機子会社)
ソロカバ市
2012 年から輸入販売開始
Sany
ジャカレイ市
製造工場を建設中
投資2 憶ドル
John Deere
インダイアツーバ市
工場建設中
投資124 憶ドル
JCB
ソロカバ市
新工場建設中
投資1 憶レアル
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14サンパウロ州周辺地域の投資案件
Campo Largo
Caterpillar
カンポラルゴ市
2011 年新工場建設
投資1 憶ドル
Terex
グアイバ市
新工場建設中
投資5 年間で 15 憶レアル
サンパウロ州
パラナ州
リオデジャネイロ州 ミナスジェラエス州
リオグランデドスル州
Manitowoc
パッソフンド市
工場建設(2012 年完成予定
投資7000 万レアル
Passo
Fundo
Guiaba
XCMG
ポウゾアレグレ市
2012 年から工場建設
投資2 憶ドル
Hyundai
イタチアイア市
工場建設中
投資15 憶ドル
Itatiaia
copy 2011 Google
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15企業ごとの概要
Caterpillar
CNH Global NV (Case amp New Holland)
Doosan amp Bobcat
Foton Lovol International
Hyundai Heavy Industries
JCB Brasil
John Deere
Hitachi Construction Machinery
Kobelco
Komatsu
LBX
Sumitomo Construction Machinery
Liebherr Brasil
Liugong
Lonking
Manitowoc
Sany
SDLG (Shandon Lingong Construction Machinery)
Shantui
Sunward
Tadano
Terex
Volvo Construction Equipmento Latin America
XCMG (Xuzhou Construction Machinery Group)
XGMA (Xiamen XGMA Construction Machinery)
Yanmar South America
Yuchai
Yutong
Zoomlion
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Caterpillar
ブラジル最大の建設機械メーカーであり機械設備メーカーとしてもブラジル最大
ブラジル唯一の工場であるサンパウロ州ピラシカーバ工場で全ての機種の製造を行ってきたがパラ
ナ州カンポラルゴ市に新工場を建設し2011 年から新工場での製造を開始している
今後は建設機械の製造はカンポラルゴ工場に徐々に移管しピラシカーバ工場での建設機械の製造は
将来的に停止するピラシカーバ工場では海底油田開発機器(ディーゼルエンジン等)の製造を始める
1954 年 サンパウロ市に現地法人設立
1955 年 工場建設をスタート
1960 年 工場完成ブラジルでの建設機械の製造をスタート
最初に製造したのはモーターグレーダー
1973 年 サンパウロ州ピラシカーバ市に 400 万 m2 の土地を購入し新工場の建設を開始
1976 年に完成
1993 年 製造工程の効率化とコスト削減を掲げた戦略プランの一環として生産設備の近代化
を図るとともに生産および管理部門の統合を図りピラシカーバ工場に集約
2011 年 10 月 パラナ州カンポラルゴ市で建設を進めていた新工場が完成
国内の需要の増加からピラシカーバ工場の稼働率は既に 100に達しており顧客
への引き渡しが 6 か月遅れるなどしたことから新工場の建設を進めていたもの
ピラシカーバ工場概要 カンポラルゴ工場概要
完成時期 1960 年 2011 年 10 月
概要 ブラジル国内唯一の製造拠点
ショールームディーラー向けト
レーニングスペースも併せ持って
いる
カンポラルゴ市の新工場建設に伴
い建設機械の製造は徐々に新工
場に移管し 2012 年中に製造を停止
する計画
その後は従来は米国インジアナ
州の工場から輸入していた海底油
田開発機器(ディーゼルエンジンお
よび発電機等)の製造を開始しペ
トロブラスなどに供給する
ピラシカーバ工場で製造されているバックホ
ーローダーと小型ホイールローダーの製造ラ
インを一部移管し製造を開始する
2011 年はバックホーローダーの製造からス
タート2012 年から小型ホイールローダー
の製造を始める
2011 年のラスベガス国際建機見本市
CONEXPO2011 で発表した世界戦略機種の
モーターグレーダーの製造も計画している
順次拡張工事を行い新しい製造ラインを建設
していく
当面はブラジル国内市場への供給を行うが
製造能力が国内需要を超えてきた段階で近隣
ラテンアメリカ諸国への輸出も始める
国産化率を上げるため複数の海外部品メーカ
ーも同敷地内に進出し生産を行う予定
土地面積 敷地面積380 万 m2
建屋面積214 万 m2
敷地面積100 万 m2
建屋面積5 万 m2
取扱機種 油圧シャベルホイールローダ
ーコンパクターローラー積込
機モーターグレーダーバック
ホーローダー等を製造
バックホーローダーおよび小型ホイールロー
ダー
投資金額 1 憶ドル
(工場拡張および海底油田開発機器
の製造ライン建設)
1 憶ドル
従業員数 6000 人 2013 年までに 1000 人を雇用
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販売拠点網 Marcos SASotreq SAParana Equipment SA(PESA)の 3 社で 50 か所以上の販
売サービス拠点網をブラジル全域に展開している
3 社とも 1940 年代に設立され60 年以上の歴史を持っている
キャタピラーは建設機械のリースを扱う Cat Rental Store と呼ばれるショップを約
10 か所展開しており各販売ディーラーも Cat Rental Store を扱っている
キャタピラー販売機種
Articulated Trucks Backhoe Loaders Cold Planers Compact Track and Multi Terrain Loaders
Compactors Feller Bunchers Forest Machines Forwarders
Harvesters Hydraulic Excavators Knuckleboom Loaders
Material Handlers
Motor Graders
Off-Highway Trucks
Paving Equipment
Road Reclaimers
Skid Steer Loaders
Skidders
Telehandlers
Track Loaders
Track-Type Tractors
Underground Mining
Wheel Dozers
Wheel Excavators
Wheel Loaders
Wheel Tractor-
Scrapers
(出所wwwbrasilcatcom)
(サンパウロ州バルエリ市のビル建設
工事現場で使用される油圧ショベル)
Sotreq
1941 年設立
14 州で 27 販売拠点あり
Marcosa
1947 年設立
北東部地域 10 州に 16 販売拠点
PESA
1946 年設立
南部 3 州に 14 販売拠点
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CNH Global NV
自動車メーカーFiat 傘下の建設機機械農業機械メーカー
CNH のラテンアメリカ地域の社長は Fiat グループの副社長を兼務している
1950 年 Moto Agriacutecola 社が Fiat グループ企業として初めてブラジルに設立されFiat 製の
農業機械(トラクター)の販売をサンパウロ市で開始
1970 年 ミナスジェラエス州コンタージェン工場で農業機械の製造開始
1975 年 パラナ州クリチーバ市に最初の農業機械製造工場を建設
2001 年 農業機械の需要低迷を受けソロカバ工場の操業を停止
2007 年~
2010 年の
4 カ年計画
13憶レアルを投資
中国を中心とする大豆等の食糧需要の増加と自動車燃料として使用されるエタノー
ル生産向けの砂糖きび栽培の増加などブラジルの農業分野が成長していたことか
らソロカバ工場の再開を決定10 憶レアル(553 憶ドル)を投資しオペレーションを
再開させた本 4 カ年計画期間中に物流センターも建設
2011 年~
2014 年の
4 カ年計画
前 4 カ年計画を 30上回る 17 憶レアルの投資を計画している
今期計画ではブラジル国内の四工場(パラナ州クリチーバ市サンパウロ州ソロカバ
市およびピラシカーバ市ミナスジェラエス州コンタージェン市)の拡張および設備
更新新機種開発に力を入れる
アルゼンチンに 1 憶ドルを投資しコンバインとトラクターの製造を開始する
Case と New Holland は農業機械および建設機械で独立した法人を組織しておりブランドも Case
と New Holland の両方を維持したまま別々に営業網を展開している
時には Case と New Holland が市場で競合する姿も見ることができる
本部機構は Case と New Holland がそれぞれ農業機械と建設機械部門ごとに別々にもっており更に
CNH の統括部署を含めると 5 都市に点在している
CNH Case New Holland
ミナスジェラエス州
コンタージェン市
農業機械 建設機械 農業機械 建設機械
サンパウロ州
ピラシカーバ市
サンパウロ州
イトゥ市
パラナ州
クリチーバ市
ミナスジェラエス州
ベロオリゾンテ市
製造拠点も Case および New Holland のそれぞれの農業機械建設機械を製造する工場がありブラジ
ル国内に合わせて 4 つの工場を持っている
コンタージェン
工場
New Holland ブランドの
建設機械を製造
油圧ショベル機バックホーローダークローラ式ド
ーザーホイールローダーモーターグレーダースキ
ッドステアローダー等を製造
クリチーバ
工場
New Holland ブランドの
農業機械を製造
農業用トラクター大豆収穫機を製造
研究開発センターもある
Grupo Fiat Holding CNH
Case IH
(農業機械)
Case Construction
(建設機械)
New Holland Agruculture
(農業機械)
New Holland
Construction
(建設機械)
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ピラシカーバ
工場
Case ブランドの農業機
械を製造
砂糖きびの生産の中心地域に立地しており周辺には多
くのエタノール工場が点在
砂糖きびおよびコーヒーの収穫機農機具を製造
ソロカバ
工場
Case ブランドの農業機
械および CaseNew
Holland ブランドの建設
機械を製造
スペアパーツの製造も
行う
2010 年 3 月に完成
投資金額10 憶レアル(553 憶ドル)
敷地面積16万 m2
(製造設備104万 m2 流通センター56万 m2)
大豆収穫機の製造工場としては世界最大規模
Fiatグループではソロカバ工場を海外全拠点への農業機
械の輸出基地にする考えを持っている
またラテンアメリカで最大の規模を誇る部品流通セン
ターも完成
ソロカバ工場では 2001 年に製造停止するまで年間
500 台の農業機械を製造していたが再開後は農業機
械と建設機械を合わせ最大で年間 8000 台の製造が可
能
製造が最盛期を迎える 2年後には 2000人の直接雇用と
4000人の間接雇用が見込まれている
アルゼンチンでの農業機械の製造工場の建設
2011 年 1 月農業機械の主要輸出国であるアルゼンチンがブラジルからの輸入に対する規制措置を
始めたまたブラジル通貨のレアル高による輸出競争力の低下もあり製造台数に対する輸出割合は
2008 年の 35から 20にまで低下したことを受け2011 年から 1 憶ドルを投じアルゼンチンのコ
ルドバ市に農業機械の製造工場の建設をスタートさせている2012 年下期から製造開始の予定
計画では収穫機を年間 2000 台農業用大型トラクターを 4000 台製造する
アルゼンチン国内市場で販売するとともにブラジルに対しても輸出を行う
農業分野で競合する AGCO 社も 2010 年 10 月にリオグランデドスル州の収穫機の工場に対し 2500
万レアルの投資を発表John Deere 社もゴイアス州カタロン市のサトウキビ収穫機の製造工場の拡
張と農業用散布機の製造のために 6000 万レアルの投資を発表するなど農業大国アルゼンチンへの
投資も進んでいる
ブラジル国内では建設機械と農業機械を大よそ 3565の割合で販売されている
ブラジルの建設機械市場は今後も堅調に成長すると予測されるが世界の食料需要の増加を背景に農
業機械分野の成長余地も大きくCNH では建設機械及び農業機械両分野で力を入れていく計画
-
10000
20000
30000
40000
50000
60000
70000
80000
2008 2009 2010 2011
農業機械の機種ごとの販売台数推移
Loaders amp Backhoes
Track-type tractors
Tillers
Combines
Wheel tractors
65
35
建設機械と農業機械の販売比率
農業機械
建設機械
出所Abimaq単位(台)
出所MampT 誌(Sobratema)
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販売拠点網
Case および New Holland がそれぞれ別々のディストリビューターを通じて販売網を展開している
Case
New Holland
261
686
884
1579
1928
Valtra
Massey Ferguston
Case
New Holland
John Deere
- 500 1000 1500 2000 2500
2132
1791
1803
9869
10493
11757
14451
Others
Case
Agrale
John Deere
New Holland
Valtra
Massey Ferguston
- 5000 10000 15000 20000
農業用ホイールトラクターのメーカー別
販売台数
2011 年にブラジル国内で農業用トラクターは
52296 台販売された
2010 年の 56420 台に比較し 73の減尐
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台数
は 12284 台で市場全体の販売台数の 235
CNH としては Massey Ferguston に次ぐ販売台数
を記録している
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台数
は 12284 台これは市場全体の販売台数の
235となりメーカー別では Massey Ferguston
に次ぐ販売台数を記録
農業用収穫機のメーカー別販売台数
2011 年にブラジル国内で農業用収穫機は 5388
台販売された
2010 年の 4549 台に比較し 173の増加
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台
数は 2463 台で市場全体の販売台数の 457
を占めている
出所Anfavea単位(台)
出所Anfavea単位(台)
Shark Maacutequinas 社他 13 のディストリビ
ューターが販売サービス網を展開
Shark Maacutequinas 社はサンパウロ州およ
びブラジル南部地域諸州で 13 の支店を
展開
年間販売台数は 200~300 台
販売製品の多様化を図るため中国系の
Goodsense 社のフォークリフトの販売を
2011 年から開始
Brasif Maacutequinas 社他 7 つのディストリ
ビューターが販売サービス網を展開
Brasif Maacutequinas 社はブラジル北部南東
部中西部地域で支店網を展開Case
製品の約 5 割を販売している
販売製品の多様化を図るため Terex 社の
クレーン機仏独系 Bomag 社のコンパ
クター米国 Nacco グループの Hyster
社のフォークリフトの販売も開始
Case 社製品の売上比率は約 65
2011 年の売上は対前年 20の見込み
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コンタージェン工場
New Holland ブランドの建設機械を製造
クリチーバ工場
New Holland ブランドの農業用トラク
ター大豆収穫機を製造
ピラシカーバ工場
Case ブランドの砂糖きび
およびコーヒーの収穫機
農機具を製造
ソロカバ工場
2010 年完成
Case ブランドの農業機械および Case
New Holland ブランドの建設機械を製造
Contagem
copy 2011 Google
サンパウロ市内の道路工事現場 サンパウロ州内を移動中の油圧ショベル機
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Doosan
2006 年にラテンアメリカ市場に参入
油圧ショベルおよびホイールローダーを中心に輸入販売を行っている
2011 年 2 月サンパウロ州アメリカーナ市で工場の建設をスタートさせている
建設中の工場概要
建設地 サンパウロ州アメリカーナ市
投資金額 7600 万ドル(1 憶レアル)
製造開始 2012 年末の予定
土地面積 敷地面積162 万
建屋面積5 万 m2
(工場用地は市から譲渡を受けた)
製造機種 油圧ショベル(DX225 LCA)の組立製造からスタート
順次他機種の組立も始める
年間製造能力 2000 台
従業員数 直接雇用は 300 人の計画
販売拠点網
Renco Equipamentos 社Comingersoll 社
RONAC 社Cowdin 社の 4 社がブラジル
国内の販売サービスを行っている
販売地域 販売メーカーおよび機種
Comingersoll 社
サンパウロ州リオデジ
ャネイロ州など 4 州
Doosan(油圧ショベルホイールローダー)
Bobcat(スキッドステアローダー小型ショベル機テレスコピックロ
ーダー)
Cowdin 社
サンタカタリーナ州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーオフハイウェイトラック
フォークリフト)
Terex(ホイールローダークローラ式ローダートラックテレスコピ
ックローダー等)
Cowdin(フォークリフトホイールローダー振動ローラーモーター
グレーダー)
Romac 社
パラナ州リオグランデ
ドスル州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーアーティキュレートトラッ
クアースドリル)
Bomag(タイヤローラー振動ローラー)
Stone(手動式小型機械)
Renco 社
北部北東部中西部地
域の 20 州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーオフハイウェイトラック
フォークリフト)
Bomag(タイヤローラー振動ローラー)
Stone(手動式小型機械)
Comingersoll
Renco Equipamentos
Cowdin
サンパウロ市内のビル工事現場
ROMAC
40 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
BOBCAT
Foton Lovol International
パラナ州のディストリビューターBramax 社を通じ油圧ショベルホイールローダーバックホーロ
ーダーモーターグレーダーコンパクトローラーの輸入販売を行っている
2011 年 12 月に工場建設を発表している
新工場概要
建設地 ゴイアス州アナポリス市
投資金額 15 憶ドル
Bramax 社が 20の資本出資を行う
土地面積 4 年間で 7 万 m2 まで建屋面積の拡張工事を行う
製造機種 建設重機械 2 機種の製造からスタート順次 11 機種まで増やしていく
製造開始 2012 年 2 月から工事を開始し2012 年中に製造をスタート
製造能力 スタート時は月産 150 台
機種の追加に合わせ月産 450 台まで引上げていく
従業員数 製造開始時の直接雇用は 300 人
Bramax 社 販売拠点網
BOBCAT 販売拠点網
ブラジル市場には 1990 年代初めに参入2007 年に
Doosan が買収
国内で 8 ディーラーが販売網を展開
スキッドステアローダー小型油圧ショベルテレス
コピックローダーの輸入販売を行っておりスキッド
ステアローダーおよび小型ショベル市場の約 3 割の販
売シェアをもっている
2010 年の売上高は約 3000 万ドル
2011 年の売上は約 4500 万ドル(対前年 50増加)の
見込み
営業および販売拠点はサンパウロ市
ゴイアス州アナポリス市
Bramax 社と合弁で工場を建設
パラナ州州カンポラルゴ市
Bramax 社本社
Bramax 社は CAMC 社のトラック
HELI 社のフォークリフトのブラジ
ル総代理店も行っている
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Hyundai Heavy Indstries
2003 年にブラジルでの輸入販売をスタート
2011 年 7 月新工場の建設を発表
新工場での製造がスタートすると Hyundai グループにおけるブラジル市場の販売シェアは現在の 6
から 20まで引き上がるものとみている
新工場概要
建設地 リオデジャネイロ州イタチアイア市
投資金額 15 億ドル
(初期投資が 1 憶ドル追加投資が 5000 万ドル)
敷地面積 55 万 m2
2013 年に拡張工事の可能性もありその場合には土地の追加取得を行う
製造機種 ショベル機ホイールローダーの製造からスタート
第二段階でバックホーローダーの製造も開始する
製造開始 2012 年末
製造能力 スタート時は年間 3000 台
追加投資を行いバックホーローダーの製造を開始した段階で 5000 台に拡大させる
計画
従業員数 スタート時は 500 人2015 年までに 1500 人まで増員の可能性あり
Hyundai グループではアジア以外の製造拠点を最初に米国引き続いてロシアに建設することを計画
していたブラジルはそれに次ぐ第 3 の選択肢であった
しかし2008 年の金融危機発生後他国に較べブラジルの建設市場がいち早い回復を見せたことか
らアジア以外では最初となる工場をブラジルに建設することとなった
生産の 60は国内での販売40はラテンアメリカ諸国向けの輸出を計画
国産部品使用率の引き上げを図るため複数の韓国系サプライヤーに対しブラジルでの現地生産を呼び
掛けている2012 年 1 月の地元紙の報道では約 40 社の韓国系パーツメーカーがブラジルでの製造を
検討しておりFiname ファイナンスの条件である 60を大きく超える 80の国産部品使用率を目標
に準備を進めている
なお現在は輸入機械の販売のみを行っており Finame ファイナンスの対象となっていないそのた
めDLL 銀行を通じユーザー向けの低利の特別融資制度を行っている
なお製造現法とは別に販売会社も設立する
製造現法および販売現法ともに地場のディストリビューターBMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)社
が出資する出資割合は下記の通り
製造会社 販売会社
Hyundai 75 45
BMC 25 55
サンパウロ市内の Hyudai社の販売デ
ィーラーKGC社の展示機械
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販売拠点網 BMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)Veneza Construccedilotildees など 20 のディスト
リビューターがブラジル国内の販売網を展開
BMC (Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)
Hyundai の建設機械の販売を行う主力ディストリビューター
2007 年に創設され 2008 年から Hyundai の建設機械の輸入をスタート
クローラー式ショベルホイール式ショベルホイールローダー電気リフトト
ラックスキッドステアローダーを販売
本社サンパウロ州タンボレ市本社は物流機能を備えている
Hyundai の新工場建設には BMC が 25の資本参加するが資本参加を通じブラ
ジル国内における Hyundai 製品の販売代理権を維持することを狙ったもの
Hyundai にとっても投資金額と投資リスクを軽減する効果と販売ディーラーと
して BMC が持っているブラジル市場でのネットワークと販売ノウハウを活用で
きることがメリットとして考えられる
BMC 社は Hyundai 以外に下記メーカーの製品の販売も行っている
Zoomlion(コンクリートポンプ)
Shantui(ドーザー)
XCMG(コンパクターおよびモーターグレーダー)
韓国パーツサプライヤーDaemo(油圧ブレーキその他の部品)
XCMG とは合弁でモーターグレーダーとコンパクトローラーの工場建設を発表
Zoomlion 社とはコンクリートミキサー工場の建設を交渉している
売上高推移(単位100 万レアル 2011 年データは見込2012 年データは計画)
110
550
690
1000
-
200
400
600
800
1000
1200
2009 2010 2011 2012()
リオデジャネイロ州イタチアイア市
工場建設中
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Veneza Construccedilotildees
ブラジル北東部のペルナンブーコ州に拠点をおく有力建設機械ディストリビュー
ター販売テリトリーはブラジル北部地域の 7 州
2007 年から Hyundai の機械の輸入販売を行っているが2011 年に BMC に次い
で Hyundai の二番目のディストリビューターとなった
Veneza 社は John Deere 社の農業機械と Volks Wagen 社のバストラックの販売
も行っている
2010 年は対前年比で 30の売上を増やしたがHyundai とディストリビュータ
ー契約を結んだことから 2011 年は 40の成長を見込んでいる
JCB Brasil
1995 年にバックホーローダーの輸入販売を通じブラジル市場に参入
2001 年に製造を開始
2009 年に 1000 台を超える販売を記録
2010 年には油圧ショベルロードローラーホイールローダーの新型機種の発売を行うとともに小
型ローダーの発売などを通じ市場での販売シェアアップに成功対前年比 104の増加を記録
特にワールドカップサッカー関連工事が進むリオデジャネイロ州では 2010 年に対前年で 4 倍の油圧
ショベル機を販売している
2005 年当時はブラジル国内で製造する建設機械の 60は輸出向けであったが2010 年には輸出の割
合は 10程度にまで低下現在第三工場の建設を進めているが当面は国内市場への供給が中心
となる
ラテンアメリカ市場全体で JCB グループの売上の 10程度を占めているがブラジル国内市場の売
上はその 70程度を占めている
1995 年 輸入販売を開始
2001 年 サンパウロ州ソロカバ市に第一工場完成バックホーローダーの製造を開始
2010 年 第二工場を建設し油圧ショベルの製造を開始
2011 年 第三工場の建設を開始2012 年上期中の完成を予定
第一工場 第二工場
所在地 サンパウロ州ソロカバ市 サンパウロ州ソロカバ市
工場完成 2001 年 2010 年
製造機種 バックホーローダー 油圧ショベル(20t)
投資金額 100 万ドル 500 万ドル
投資内容 2010 年市場の需要増加に対応す
るため 15増床製造ラインの整
備拡張を行い製造能力を 50拡大
新工場を建設
2008 年から行うイギリスからの輸入販売を
現地製造販売に切換える
年間製造能力400 台
新工場概要
(第三工場)
建設機械の需要増に対応するため新工場の建設をスタート
建設地は第一第二工場と同じくサンパウロ州ソロカバ市
新工場完成予想図
(写真出所JCB 社ディストリビューターSRR 社 HP よりwwwsrrcombr)
工場面積 敷地面積20 万 m2
建屋面積32 万 m2
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78 103
216
300
600
0
100
200
300
400
500
600
700
2008年 2009年 2010年 2011年 2015年
Auxter社売上推移(R$million)
投資金額 1 憶ドル
完成予定 2012 年上期
製造機種 バックホーローダー油圧ショベルホイールローダーコンパクター
将来的には第一第二工場の生産ラインを新工場へ移管集約する
年間製造能力 1 万台
(バックホーローダー5000 台 油圧ショベル機2500 台)
従業員数 従来の 2 倍の 300 人からスタート順次増員の予定
販売拠点網
メインの Auxter 社ほか 17 のディストリビューターが販売サービス網を展開
(出所JCB 社 HP wwwjcbcom)
Auxter 社は 2002 年に設立中古機械の販売からスタート
2006 年JCB と販売契約を締結
サンパウロ州内のみで販売を行っているが2010 年に JCB の総販売台数の 25を販売販売台数
の 70がバックホーローダー
2007 年のサンパウロ州内のバックホーローダーの販売シェアは 7程度であったが 2010 年には
33まで拡大
2010 年に JCB 製建機を 630 台販売2011 年
は 850 台の見込み
2009 年に Yale 社のフォークリフトの販売を
スタート192 台を販売2010 年は 571 台に
販売を拡大
ソロカバ市 (第三工場)
新工場を建設中2012 年から製造開始
ソロカバ市 (第二工場)
2010 年から油圧ショベルの製造を開始
グアルーリョス市
流通センター
ソロカバ市 (第一工場)
2001 年からバックホーローダーを製造
Auxter 社本社(サンパウロ市)
Auxter 社売上推移 単位100 万レアル
(2011 年データは見込2015 年データは計画)
Auxter 社の展示機械
(サンパウロ市内)
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John Deere
農業分野で大きなプレゼンスを誇っておりブラジル国内に 3 つの製造拠点を持っている
農業用収穫機では 2011 年にメーカー別トップの 1928 台を販売
農業用トラクターでは Masseu Ferguston 社Valtra 社New Holland 社に次ぐ 9869 台を販売
2011 年はブラジルの市場全体で農業機械の販売が 5程度減尐する中で John Deere は約 20増加さ
せている (2011 年 1 月~12 月の農業機械のメーカー別販売台数は CNH の項を参照)
John Deere グループでは農業機械分野においてブラジル市場を最重要市場の一つと位置付けており
過去 10 年にわたり 20 億ドルの投資を行っている
ブラジル国内ではこれまで建設機械の製造及び販売は行っていなかったが2011 年に二つの工場建
設を発表
第一の工場では日立建機と合弁で油圧ショベルを製造する
第二の工場は単独で出資ホイールローダーおよびバックホーローダーの製造を行う
両工場ともサンパウロ州インダイアツーバ市に建設する
2012 年から輸入販売をスタートさせ製造開始は 2013 年末からの計画となっている
1979 年 リオグランデドスル州オリゾンチーナ市の農機メーカーSchneider Logemann amp Ciaに
20の出資を通じブラジル市場に参入
1989 年 オリゾンチーナ市に第二工場建設
1996 年 John Deere ブランドのトラクターの製造を開始
出資比率を 40に引上げ社名を SLC-John Deere に変更
1999 年 ゴイアス州カタロン市にサトウキビ収穫機の製造工場建設
出資比率を更に引上げ経営権を掌握
2001 年 社名を John Deere Brasil に変更
2008 年 リオグランデドスル州モンテネグロ市にトラクター製造工場を建設
サンパウロ州カンピーナス市にラテンアメリカ市場へのパーツ物流センターを建設
リオグランデドスル州
ポルトアレグレ市
本社
南米市場の統括機能も併せ持っている
販売金融会社の Banco John Deere も同市に所在
リオグランデドスル州
オリゾンチーナ市
1989 年完成
穀物用コンバイン機と田植え機を製造
建屋面積123 万 m2
従業員数2000 人
ゴイアニア州
カタロン市
1999 年完成
サトウキビ収穫機を製造
敷地面積22 万 m2
従業員数400 人
2011 年以降従来輸入販売をしてきた噴霧器の現地製造のために
6000 万レアルを投資
リオグランデドスル州
モンテネグロ市
2008 年完成
農業用トラクターを製造
敷地面積96 万 m2建屋面積68 万 m2
投資金額25 憶ドル
従業員数715 人
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サンパウロ州
カンピーナス市
2008 年完成
南米市場向けの部品の流通センター
投資資金1800 万レアル
建屋面積4 万 m2
従業員数200 人
サンパウロ州
インダイアツーバ市
1)2011 年日立建機との合弁で油圧ショベルの製造工場の建設を発表
2)2011 年単独出資でホイールローダーおよびバックホーローダーの
製造工場の建設を発表
2013 年末から製造開始の予定
両工場建設に対する投資金額は 18 憶ドルうち 124 憶ドルを John
Deere が支出する
従業員数約 600 人
アルゼンチン 2011 年トラクターと農業用収穫機の製造を開始すると発表
投資金額1 憶ドル
主要な輸出先であるアルゼンチンがブラジルからの農業機械の輸入に
対する規制措置を設けたために 2011 年第一四半期は対前年同期比で
50減尐そのためアルゼンチン国内でトラクターと収穫機の製造
を開始するに至った
ポルトアレグレ市
本社および南米統括機能
販売金融会社
モンテネグロ市
工場完成2008 年
製造機種農業用トラクター
オリゾンチーナ市
工場完成1989 年
製造機種コンバインおよび田植え機
インダイアツーバ市
建設機械の製造工場を建設中
2013 年完成予定
カンピーナス市
流通センター
2008 年完成
カタロン市
工場完成1999 年
製造機種サトウキビ収穫機
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日立建機
2011 年 10 月米 John Deere 社と合弁での製造販売会社「ディア日立建機ブラジル」設立を発表
日立建機とディア社は1988 年にアメリカノースカロライナ州に製造販売を行う合弁会社のデ
ィア日立社(Deere-Hitachi Construction Machinery Corporation)を設立以来北中南米市場における提
携関係を持っている
投資計画概要
場所 サンパウロ州インダイアトゥーバ市
投資資金 約 63 億円
資本金 5000 万ドル
出資 日立建機 40
John Deere ブラジル社 40
ディア日立(米国) 20
敷地面積 20 万 m2
事業内容 中型油圧ショベルの製造販売(15t~40t 未満)
ミニショベル油圧ショベルの輸入販売(100t未満)
年間製造台数 約 2000 台
計画では初年度に 90 台程度5 年目に年間 1200 台程度を製造
Finame ファイナンスの対象にするため現地生産部品 60以上を使用する
従業員数 230-240 人
事業
スケジュール
2012 年 1 月工場建設着工
2012 年 4 月輸入完成車の販売開始
(ミニショベルと現地生産以外の油圧ショベル(100 トン未満))
2013 年 7 月現地生産開始(車体重量 15 トン~40 トンの中型油圧ショベル)
その他 日立建機が技術を供与し合弁会社が現地生産を行う
マーケティングは農機で現地に地盤を持つ Deere 社が担当する
Deere 社はブラジル国内に農機販売で約 200 の代理店門を有しており強固な農機販
売網を持っており建設機械の販売展開に活用する
2015 年の売上高目標は約 180 億円
取締役は日立および Deere 社の双方から4人ずつ派遣の予定
Kobelco
2011 年初頭から米国現法を通じ販売サービス体制を敷きブラジル国内の顧客への営業活動を行
っていた
港湾作業などで使われる吊上げ機械等の販売を行っている Rimac 社とブラジル国内のディストリビュ
ーター契約を締結
Rimac 社は新規の販売に携わるとともに既に国内で販売されていた Kobelco 社のクレーン約 20 機
のサービスサポートも行う
ブラジルでは 60 トンから 550 トンまでのクローラー式クレーンを中心に販売を行っていく
リオデジャネイロ州イタグアイ市で港湾基地を建設中のブラジル最大手ゼネコンの Odebrecht は
CK600 を 3 台CK2300 を 3 台(全てクローラークレーン)の購入を既に決めている
Odebrecht では購入したクレーン機を 3~4 年にわたって同港湾で使用する予定でありブラジルで
一般的なトラッククレーンではなく Kobelco 社のクローラー式クレーンを購入したとのこと
Rimac 社は港湾作業鉄鋼大手物流分野に顧客を持っており既存顧客への販売展開を進めるとと
もにこれまでに Kobelco が直接販売した 20 機のクレーンユーザーへのメンテナンスを通じ新規
の販売働き掛けを行っていく
(その他のユーザーは Tomeacute 社大手ゼネコンの Andrade Guiterrez 社風力発電プラント組立の
Transdata 社など)
スペアパーツの保管はサンパウロ市内の Rimac 社の倉庫で行う
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Komatsu
1973 年現地法人を設立
折しも 1968 年から 1973 年に掛けて「ブラジルの奇跡」と呼ばれる高度経済成長期を迎えており
GDP 成長率は年平均で 101実質工業生産成長率は年平均 129を記録
世界 4 位に成長したブラジルの自動車市場でメーカー別の販売トップを走っているイタリアのフィア
ットが進出したのもこの時期で多数の日本や欧米の多国籍企業がブラジルに進出する時代であった
Komatsu もサンパウロ州スザノ市で工場の建設をスタート1975 年に製造を開始した
Komatsu にとって海外初の製造拠点であった
また現在に至るまで Komatsu のスザノ工場はブラジルのみならず南米地域で唯一の日系建機メー
カーの製造拠点である
現在ブラジル国内には次の 3 つの現地法人をもっている
Komatsu do Brasil (KDB)
Komatsu Brasil International (KBI)
1975 年製造開始
スザノ工場で製造された機械 KBI を通じて国内で
の販売が行われる
海外への輸出およびブラジルで製造しない機種の
輸入は KDB が行っている
またKomatsu グループにおける D51 のブルド
ーザーの一極生産供給拠点の役割も果たしてい
る
1997 年には板尾鉄工所などと合弁でサンパウロ
州アルジャ市に「アトミックス工業(Atommix)」
を設立キャビンやタンク外装部品などを製
造製造原価の低減と品質の向上に寄与してい
る
なおアトミックス工業は 2008 年にコマツの
100出資に変更2011 年よりコマツ「アルジャ
工場」に呼称変更
社員約 1200 人
出向社員10 人
1998 年KDB のマーケティング部門を独立さ
せ新会社を設立
KDB が製造した機械を各地のディストリビュー
ターを通じブラジル国内での販売メンテナン
ス業務を行う
社員約 100 人
出向社員11 人
Komatsu Forest
1972 年前身の Implemater がブラジル現地法
人設立2004 年に買収現社名に変更
KDB が製造した機械を森林向けアタッチメント
の取り付けなどを行ってから国内での販売を行
っている
輸入森林機械の販売も行っている
出向社員なし
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コマツの中南米事業体制
地域別売上構成比(FY2011 年見通し)
主要市場であるブラジルを含めた中南米市場での売上は Komatsu グループの 12を占めている
(出所決算概要報告資料より抜粋)
中南米での売上高推移(外部顧客向け単位億円)
(出所決算概要報告資料より抜粋)
15
14
13
12
7
0 2 4 6 8 10 12 14 16
日本
中国
北米
中南米
欧州
608
664
479
392373 380
446
505
572
498
427
523 509 494
0
100
200
300
400
500
600
700
FY081Q 2Q 3Q 4Q FY091Q 2Q 3Q 4Q FY101Q 2Q 3Q 4Q FY111Q 2Q
コマツホールディングスサウスアメリカ
(サンチャゴ)
南部 5 ヵ国建設機械
中南米マイニング機械販売
コマツカミンズチリ (サンチャゴ)
チリ国内の建設鉱山機
械販売サービス代理店
コマツブラジル (スザノ工場)
油圧ショベルブルドーザホイールローダモータ
ーグレーダの生産販売
コマツブラジルインターナショナル (サンパウロ)
ブラジル国内での建設機械及び鉱山
機械の販売サービス代理店
コマツパナマ事務所
(パナマシティ)
中南米向け建設機械在
庫物流管理
コマツフォレスト (パラナ州ピニャイ市)
2004 年に買収
森林機械の販売
コマツブラジル (アルジャ工場)
1997 年合弁形態で設立
2008 年100子会社化
キャビンタンク外装パーツなどを製造
Pa-tu
コマツアメリカ(KAC)北部 LA Div
(米国イリノイ州) 北部中南米向け
建機在庫物流管理
KAC メキシコ事務所サービスサポート
センター(メキシコ モントレー) メキシコ建設機
械マーケティングサービスサポート
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スザーノ工場の概要
工場概要 1973 年 1 月にコマツにとり日本国外では初となる海外製造工場をサンパウロ州スザ
ノ市に建設
下記の四機種の製造を行っている
工場のあるスザノ市はサンパウロ市街地から約 55 キロの距離にある
日系ブラジル人の割合は現在も約 10もともと日系移民の多い町であり工場に
も日系ブラジル人が多くみられる日系ブラジル人の役員もいる
ただし若い世代の日系ブラジル人は日本語ができない層が増えておりポルトガ
ル語を社内公用語にしており社内会議などでは必要に応じ日本語-ポルトガル語
の通訳を使っている
スザノ市内には他に NSKミツトヨなどの日系企業も工場を持っている
出所httpwwwkomatsucombrptnossa_empresaphp
工場面積 敷地面積63 万 m2
建屋面積68 万 m2
製造機種
(写真出所
KDB 社 HP)
ブルドーザー 油圧ショベル ホイー13ローダー モーターグレーダ
14 トン(130HP)
19 トン(16813P)
13-16 トン
20-24 トン
35 トン
10 トン
14 トン
17 トン
18 トン
Finame
ファイナンス ブラジルで製造される機械の全てが Finame ファイナンスの対象となっており
60の国産部品の使用条件をクリアしている
(輸入機械は Finame ファイナンスの対象外)
ブルドーザー 1975年製造開始
油圧ショベル 1987年製造開始
モーターグレーダー 1990年製造開始
ホイールローダー 1991年製造開始
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販売網 11 のディストリビューターを通じブラジル国内全域で販売を行っている
販売体制
〈建設機械〉
スザノ工場で製造した機械は KBI にいったん販売しブラジル中に展開しているディ
ストリビューターを通じて販売
Odebrecht や Andrade Gutierrez といった大手ゼネコン等の大口顧客にはディストリ
ビューターを通さずに KBI が直接販売を行っている
〈鉱山機械〉
鉱山向け機械の製造はしていない
Vale 等の大手鉱山会社には日本あるいは米国ドイツから輸入し販売を行ってい
る
〈森林機械〉
KDB が製造した機械を KBI 経由で Komatsu Forest が購入森林機械向けの改造や
アタッチメントの取り付けを行ったうえで販売している
森林機械に関してはディストリビューターを通さずに Komatsu Forest が販売を行っ
ておりKDB の代理店機能をもっている
アルジャ工場内風景
Komatsu の海外工場としては数尐ない自社工場内に
鋳造施設を持った工場でありピボットシャフトやア
イドラなども自社工場内で加工生産している
ただし油圧機器やトランスミッションなどのハイ
エンドの基幹部品は製品の品質保持の観点からグル
ープ企業からの調達の方針を維持している
なおブラジル国内で鋳造施設を自社工場内に持っ
ている建機メーカーは Komatsu と Liebherr のみ
写真KDB 提供
① Bauko(SPRJES)
② DCML(MG)
③ Mason Equipamentos(MG)
④ Alvict Ozores Nogueira(GOTO)
⑤ Vianmaq Equipamentos(PR)
⑥ Mantomac(SCRS)
⑦ Dymak Maacutequinas(MTMS)
⑧ Guaporeacute(RO)FW Maacutequinas(BAPB)
⑨ Cummins Diesel(CE)
⑩ Motobel Motores(MAPA)
⑪ DCML(PA) スザノ工場
アルジャ工場
コマツブラジルインターナショナル
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アルジャ工場での製造車写真
LBX
2011 年 11 月新型油圧ショベル P130-8 を発売
写真はスザーノ工場内での発表式典風景
出所httpwwwkomatsucombrptnoticiaphpid=779
ディーラー募集広告
建設機械業界誌 MampT に掲
載
(2011 年 7 月号)
2010 年 5 月に住友建機が完全子会社化した米国の建設機械の販売会社
2011 年 5 月ブラジルに現地法人 LBX do Brasil の設立登記を行った
2012 年 2 月の業界誌の報道によるとサンパウロ州ソロカバ市に流通セン
ター管理販売マーケティング技術サポートトレーニングセン
ターを兼ね備えた事務所を開設した
2012 年前半に油圧ショベルマテリアルハンドリング機森林機械破
砕機の輸入販売を開始する
当初は Tauron Maacutequinas 社(南部地域)Best Maacutequinas 社(南東部および
中西部地域)Tecnoloc 社(ミナスジェラエス州)を通じた販売を行い年
内にブラジル全域にディストリビューター網を展開していく計画
2015 年に約 500 台の販売を計画しており将来的にはラテンアメリカ
諸国への展開も検討している
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住友建機
米州大陸では建設機械農業機械大手の米 CNH グローバルの Case のネットワークと1998 年に
Case と折半出資でケンタッキー州に設立した建機販売会社 LBX 社のネットワークを通じて油圧ショ
ベル機の販売を行ってきていた
2010 年 5 月に CNH の持ち分を買い取り住友建機の 100完全子会社となった LBX 社が 2011 年 5 月
ブラジル現地法人 LBX do Brasil を設立した
2011 年 1 月の新聞報道等によると 2011 年度中にブラジル国内での工場建設を含めて参入方法を決定
する予定となっている
Liebherr Brasil
ブラジル市場には 1974 年に参入
サンパウロ州グアラチンゲタ市の工場で油圧ショベル他を製造
他に航空機向けの部品製造工場がサンパウロ州サンジョゼドスカンポス市にある
Liebherr Brasil Liebherr Aerospace Brasil
設立 1974 年 2005 年
所在地 サンパウロ州グアラチンゲタ市(同敷地内)
従業員数 1299 人 25 人
敷地面積 95 万 m2 39 万 m2
建屋面積 57 万 m2 7400m2
事業内容
建設機械の製造
油圧ショベル機
(クローラ式ホイール式)
ホイールローダー
コンクリートミキサー車
クレーン機
ブルドーザーの製造を検討中
航空機部品製造
1999 年ブラジルの航空機製造メーカー
Embraer とサンパウロ州サンジョゼドスカンポス
市に合弁会社 40出資し ELEB 社を設立
(2008 年に Embraer100子会社に変更)
()2011 年 7 月火災により Liebherr Aerospace
の工場施設が全焼
7000 万レアルを投じ復旧工事を行うとしてい
るが詳細は不明
販売拠点網
自社直営の販売拠点をサンパウロ州およびミナスジェラエス州にもっている
サッカーワールドカップの開幕試合が行われる
サンパウロ市イタケロンスタジアム建設工事に使
用される Liebherr 社クレーン
(2012 年 1 月撮影)
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写真出所
wwwliebherrcombr
LiuGong
2005 年ラテンアメリカ地域への輸出をスタート
2008 年ブラジルで油圧ショベルの販売を開始
2009 年ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市に現地法人 Liugong Latin America を設立
南米地域の統括拠点も兼ねておりブラジルの他にアルゼンチンチリペルーコロンビアメキ
シコ更に商売規模はまだ小さいがエクアドルボリビアベネズエラコスタリカも管轄ラテン
アメリカ市場の 13 カ国で 17 のディストリビューター網を展開している
ブラジル国内では BH Maacutequinas 社Soma Tratores 社Conterracircnea 社を通じホイールローダー油
圧ショベルバックホーローダーコンパクトローラーモーターグレーダーの輸入販売を行ってい
る
販売台数は 2008 年~2010 年に掛けては毎年 50のペースで増加
主力のホイールローダーの輸入は 2007 年に始まり初年度の販売台数は 20 台のみであったが2010
年までに既に市場の 7の販売シェアを獲得している
売上高では 2010 年の 4600 万レアルに対し 2011 年は 5000 万レアルを見込んでいる
ラテンアメリカ市場では 2010 年に 1000 台以上を販売2009 年対比で 95の伸びを記録
2011 年も 1 月~11 月にホイールローダーを 600 台以上油圧ショベル機を 200 台以上販売
コンパクトローラーモーターグレーダー小型ローダーバックホーローダーブルドーザーフ
ォークリフトを合わせると 2011 年は 1500 台以上の販売と 1 憶ドルの売上を見込んでいる
ラ米市場では今後 5 年間に亘り年間 30の成長を予測している
好調な販売の伸びの要因として Liugong 社では次の点を挙げている
サンパウロ州のグアルーリョス市にスペアパーツの流通センターを建設車台やトランスミッ
ションシステムエンジンを含む在庫を国内に置くことで販売およびメンテナンスのサービス
レベルが向上
自社営業部門およびディストリビューターのトレーニングを行った
ディストリビューターに対する融資制度をスタートさせた
民間の DLL 銀行と提携しユーザーに対する優遇ファイナンス制度をスタートさせた
(月利で 130年利換算で 1682011 年 11 月時点)
従来販売拠点のないブラジル北東部地域に販売網を展開した
市場のニーズに合わせラテンアメリカ独自仕様のモデルを開発した
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ラテンアメリカ市場には現在まで輸入販売形態を続けているが今後も堅調な販売が見込まれること
中国からの輸入販売に伴う距離と時間のハンディキャップをカバーすること高い関税率を避けるこ
とを目的に南米のいずれかの国に製造拠点の設立を検討している
2012 年初頭には決定する意向
ラテンアメリカ地域においては市場規模が大きく現地製造に移行することで Finame ファイナンス
制度の利用が可能になり営業面でのメリットが大きいことからブラジルが最有力候補に挙げられて
いる
工場建設となった場合の投資金額は約 2 憶ドル
実現すれば 2009 年に完成したインド工場に次いで中国国外では二番目の海外製造拠点となる
インド工場は国内市場向けの製造拠点だがブラジルでは国内市場での販売だけでなくずラテンアメ
リカ諸国への輸出も行う
工場建設が具体化するまでは南米市場での販売及びサービス網の拡大に力を入れている
2011 年にはサンパウロ州グアルーリョス市にパーツの流通センターをオープンさせラテンアメリ
カ市場全域への物流センター機能を整備した
販売拠点網
BH Maacutequinas Soma Tratores
ブラジル国内 11 州におけるディストリビューター
2008 年から LiuGong 社の正規ディストリビューターとなる
2008 年は 500 台の販売2009 年は金融危機の影響もあったが前年
同数の 500 台を販売
2011 年は対前年で 40の売上増加の見込み
本社は LiuGong と同じくミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市
同州が鉄鉱石産出の中心地域であることから販売台数の 35-40は
鉱山機械が占めている
従業員数は約 210 人
ブラジル南東部のサンパウロ
州とパラナ州におけるディス
トリビューター
ホイールローダーショベル
機コンパクトローラーを中
心に販売
Soma Tratores
BH Maacutequinas
ベロオリゾンテ市 LiuGong Latin America
グアルーリョス市
パーツ物流センター
Conterracircnea
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Lonking
2010 年機械設備関連の輸入商社の Megga グループと提携し建設機械の販売会社 Meggadig 社を
サンパウロ州カブレウーバ市に設立した
同年 6 月油圧ショベルホイールローダーコンパクトローラーの販売を開始
同年 12 月までに 140 台を販売
2011 年は約 800 台~1000 台の販売を見込んでいる
10 年後には 10 憶ドルの販売目標を掲げている
ブラジル市場への参入から間もないが既にペルナンブコ州レシーフェ市リオデジャネイロ市パラ
ナ州クリチーバ市ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市エスピリットサントス州ビトリア市バ
イーア州サルバドール市セアラ州フォルタレーザ市リオグランデドノルテ州ナタール市等に支店
を開設販売網拡充に力を入れている
ビトリア市ナタール市ジョアンペソーア市には物流センターも建設している
サービス体制は全国各地の Megga グループのネットワークを活用する
Meggadig 社販売拠点網
Manitowoc
ブラジル市場へは約 20 年前に参入
米国から輸入する不整地用クレーンと中国から輸入する現場作業用クレーンの販売を行っている
2006 年からブラジル国内に製造工場の建設を検討してきたが金融危機の発生により計画を延期
2011 年 1 月にブラジル南部のリオグランデドスル州パッソフンド市に可動式油圧クレーンの製造工
場建設を発表
営業およびサービス事務所は引き続きサンパウロに置く
新工場概要 2012 年中頃に製造開始の予定
初期段階では輸入部品の組立製造からスタート
4 年以内に国産部品の使用率を 60まで高めていきFiname ファイナンスの適用
対象としていく計画
国内での製造に移行することで最大 30まで価格低下が可能とみている
敷地面積 28 万 m2
投資金額 7000 万レアル (ブラジル国立経済社会開発銀行BNDES の融資を利用)
製造機種 初期段階では不整地用クレーン(40~80 トン)と現場作業用クレーン(80~120 トン)
の製造からスタート
2013 年~2014 年に掛けてテレスコピックタイプのトラッククレーンの製造を開始
する計画
カブレウーバ市
Meggadig 社を設立
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製造能力 年間 350 台ただし最大 700 台まで拡大の可能性あり
販売計画 2012 年の売上は 4 憶レアル2016 年には 27 憶レアルまで拡大を見込んでいる
2015 年まで毎年 20工場を建設するブラジル南部地域では毎年 40の成長見通
しを立てている
75はブラジル国内市場向け25はラテンアメリカ諸国への輸出を計画
従業員数 直接雇用は 80 人からのスタート4 年間で 340 人まで増員していく計画
Sany
2007 年から輸入販売をスタート
サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に油圧ショベル及びクレーン機の組立工場がある
同じくサンパウロ州ジャカレイ市で新工場の建設を行っており2013 年に完成の予定
2007 年 輸入販売を開始
2011 年
サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に工場建設
1 月中国から輸入した CK 部品から油圧ショベル(20 トン)の組立製造を開始
5 月トラッククレーン車(55 トンおよび 75 トン)の組立製造を開始
11 月コンクリートポンプの組立製造を開始
サンパウロ州オザスコ市に物流倉庫を建設
サンパウロ州ジャカレイ市に新工場を建設中
2013 年製造開始の予定
場所 サンパウロ州
サンジョゼドスカンポス市
サンパウロ州ジャカレイ市
(サンジョゼドスカンポス市から約 20 キロ)
完成 2011 年 1 月 建設中(2013 年に完成予定)
製造機種 油圧ショベルクローラ式およびホイールクレーン機
他にコンパクトローラーやモーターグレーダー等の輸入販売を行っている
年間製造能力 油圧ショベル500 台
クレーン機365 台
油圧ショベル1000 台
クレーン機500 台 (2013 年計画)
投資金額 2 億ドル
工場面積 建屋面積1 万 m2 敷地面積56 万 m2
従業員数 2011 年 8 月現在 378 人 2013 年に二工場合わせ約 1000 人
サンジョゼドスカンポス工場では中国から輸入する CKD 部品による組立製造を行っておりFiname
ファイナンスの対象になっていない
建設中のジャカレイ工場では 60以上の国産部品を使用し Finame ファイナンスの対象となる機械
を製造していく予定またサンジョゼドスカンポス工場の製造ラインを徐々にジャカレイ工場に
移管し集約していく計画
バッハフンド市
工場建設中
削除する
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ジャカレイ工場は中国以外では米国ドイツインドに次ぐ海外 4 番目の製造拠点
新工場の操業後は顧客への引渡期間を短縮するとともにFiname ファイナンスの条件をクリアさせ
営業に拍車を掛ける狙いがある
またジャカレイ工場が完成する 2013 年までに自前の販売金融会社の設立を検討しており国内で
製造する機械には Finame ファイナンスを輸入機械には優遇金利の一般ファイナンスを提供してい
く計画を立てている
(右画像サンパウロ州イミグランテス街道沿いに展示される SANY 社製品)
販売拠点網
SDLG (Shandong Lingong Construction Machinery)
2007 年にホイールローダーの輸入販売を開始
2010 年には約 600 台を販売しホイールローダーの市場シェアの約 10を獲得している
約 30 の中国メーカーがブラジル向けにホイールローダーを輸出しているが全体の約 26を SDLG
が輸出している
2009 年から 2010 年に掛けてラテンアメリカ全体で 1000 万ドルを投じブラジルアルゼンチン
チリウルグアイペルーエクアドルコロンビアおよびその他ラテンアメリカ諸国に販売網を整
備2012 年までにメキシコパナマエクアドル市場への参入も計画している
これまでラテンアメリカ市場ではホイールローダー(Simple Tech タイプ)のみの販売を行ってきたが
2012 年からショベル機小型ローダーロードローダーの輸入販売もスタートさせる
15 51 255
500
2000
-
500
1000
1500
2000
2500
2009年 2010年 2011年 2012年 2014年
売上高推移(R$million)
サンジョゼドスカンポス市
本社および組立工場
ジャカレイ市
工場建設中(2013 年完成予定)
オザスコ市
物流倉庫
売上高推移 (単位100 万レアル 2011 年以降は計画数字)
データ出所各種報道記事から J2B Consulting が編集
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ブラジルを筆頭にラテンアメリカ市場での販売台数は順調に増加しているが製造工場の建設は考え
ておらずこれまでと同じく中国からの輸入販売を継続していく意向
販売拠点網
Shantui
2008 年にブラジルへの輸入販売を開始
ブルドーザーホイールローダー油圧ショベルモーターグレーダーコンパクトローラーの輸入
販売を行っている
ディストリビューターの BMC(Brasil Maquinas)社()を通じ 2010 年は約 150 台を販売
ブルドーザーは市場全体の 10の約 100 台を販売
Shantui 社はラテンアメリカ市場をロシアおよびアフリカに次ぐ重要市場と位置付けており特にブ
ラジルにおいては現地製造を含む長期的な戦略を練っている
() Brasil Maquinas 社は Hyundai と合弁で工場を建設するがHyundai 以外にも XCMG や Zoomlion
の機械の販売も行っている
Sunward
2010 年にブラジル資本の SHC グループと提携しブラジル市場への輸入販売を行っている
販売機種 建設機械
(油圧ショベル機小型ショベル機小型ローダーテレスコピックハンドラー)
鉱山機械(アースドリル)とフォークリフト
本社 サンパウロ市
物流センター サンパウロ州バルエリ市
支店 ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市
2014 年までに 20 支店を開設する計画
Tracbraz 社販売地域
ブラジル国内の SDLG 機械の
50を販売
2011 年は 280 台を販売売上は
5200 万レアルで対前年約 50の
増加を見込む
ブラジル国内の販売は Tracbraz 社
Alpha Maacutequinas(北部地域)
Solunor(北東部地域)Diferencial
Maacutequinas(南部地域)などのディストリ
ビューターが行っている
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TADANO
ラテンアメリカ市場ではタダノアメリカおよび各地域の販売代理店を通じた販売サービスを行っ
ている
ブラジルでは 1978 年にサンパウロ市に設立された地元資本の販売代理店 TDB do Brasil を通じクレー
ン等の建設機械の販売メンテナンスを行っていた
Tadano では長期目標として「LE(Lifting Equipment)分野世界 No1」を掲げておりブラジルを含む
BRICs 諸国を戦略市場と位置付けている
Tadano ではインフラ面を中心とした建設投資が活発化している中南米市場でのクレーン需要が今後
4~5 年で現在の 3 倍以上の年 1000 台に拡大するとみておりそのため2010 年 11 月サンパウ
ロ州イトゥ市にクレーンの製造販売メンテナンスサービスを手掛ける会社を販売代理店の TDB
do Brasil と合弁で設立すると発表
合弁会社ではクレーン完成車の輸入販売サービスにとどまらず日本や中国から輸入する半完成
品(クレーン上部)を Volvo 社が現地で製造するトラックに架装し完成車の組立製造も行う
合弁会社の概要
所在地 サンパウロ州イトゥ市
資本金 590 万ドル(約4億 7000 万円)
出資 タダノ51出資
TDB 社および同社社長カンポス氏49
役員構成 合弁会社の社長には TDB 社のカンポス氏が就任
取締役は 3 名うち 2 名は Tadano から選任
事業内容 建設用クレーン等の製造販売サービスなど
日本中国からクレーン上部(半完成品)を輸入し現地トラックに架装
タダノグループ製品の輸入販売サービス
クレーン部品の一部製造
販売計画 TDB 社の 2009 年の売上高 5570 万レアル(約 278 憶円)
2013 年に 4600 万ドル(約 37 億円) の売上を計画
2015 年にブラジルで約 600 台中南米全体で約 1000 台のクレーンの受注を計
画同年までに中南米市場での販売シェアを現在の 2 倍の 20に伸ばす
ブラジルで組立製造するトラックク
レーン
クレーン部分は日本中国から輸
入トラック部分はブラジル Volvo
社の製造
日本から輸入しているオールテレー
ンクレーン 日本から輸入する中古クレーン
ブラジルでは一般に中古機械の輸
入は厳しく規制されているが類
似製品がない機械に関しては「国
産無存在証明書」を取得すること
で輸入が認められる
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なおトラッククレーンに対する輸入関税はこれまで免税扱いが取られていたが類似製品を製造す
る国内メーカー保護の観点から 2011 年に輸入関税が 35に引き上げとなったこの輸入関税引き上
げにより輸入クレーンの価格競争力が弱まってきておりブラジルでの組立製造の重要性が従来以上
に高まってきている
また国産部品の使用率 60をクリアーすることで Finame ファイナンスの対象とすることも視野に
入れており部品の現地調達を進めていく考えも持っている
Terex Latin America
1999 年にブラジルに進出した米国の高所作業機メーカーの Genie Industries 社を 2002 年に Terex グ
ループが買収2004 年に Terex Latin America を設立した
ブラジル南部のリオグランデドスル州カショエイリーニャ市で道路建設機械の製造を開始
国内市場の約 4 割の販売シェアを持っているがカショエイリーニャ工場は将来の拡張スペースが不足
していたため2011 年 6 月に同州グアイーバ市に道路建設機械とアスファルト製造機の製造工場を
建設することになった
高所作業機の販売でもブラジル国内で約 4 割の販売シェアを持っている
2007 年にブラジルの労働安全衛生法(NR18)が建設作業現場における高所作業に対する安全規制を定
め高所作業に使用可能な機械の基準を定めたがTerex では同法令への対応をいち早く進めたことが
販売台数の増加に寄与
ブラジル国内での売上は数年前までラテンアメリカ地域の 50程度を占めていたがこの数年ブラ
ジル国内市場が他のラテンアメリカ地域を上回る伸びを見せており 70-80を占めるに至っている
グアイーバ工場概要
事業スケジュール 2011 年 6 月工場建設開始
2012 年第 2 四半期に完成予定
投資金額 2010 年から 5 年間で 15 憶レアル
敷地面積 50 万 m2(カショエイリーニャ工場は 35 万 m2)
製造機種 カショエイリーニャ工場で製造している機種から製造を開始する
徐々にカショエイリーニャ工場の製造ラインをグアイーバ工場に移管集約
将来的にバックホーローダースキッドステアローダー照明灯クレーン
鉱山用プラットフォームなども製造する予定
製造能力 カショエイリーニャ工場では現在年間 200 台~250 台の製造を行っている
が2 倍の 400 台~500 台の製造を予定
国産部品比率 40程度からのスタートになるがFiname ファイナンスの条件である 60ま
で徐々に引上げていく
従業員数 現工場の従業員数は約 250 人だが新工場では 650 人まで増員していく計画
33 29
35 35
50
-
10
20
30
40
50
60
2007年 2008年 2009年 2010年 2011年
売上高(憶ドル)
サンパウロ州バルエリ市
Terex 本社
売上高推移(単位憶ドル 2011 年は見込み
データ出所各種報道記事より J2B Consulting 編集
)
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販売拠点網
Volvo Construction Equipment Latin America
Clark Michigan の名前で 1975 年サンパウロ州のペデルネイラス工場において製造が開始
現在までペデルネイラス工場は南米唯一の製造拠点
本社はパラナ州クリチーバ市
1975 年 Clark Michigan ブランドでサンパウロ州ペデルネイラス市にて製造開始
当初はローダーとフォークリフトの製造からスタート
1987 年 Volvo 社Michigan 社Euclid 社の合併によりブラジル現法の社名を VME Brasil
Equipamentos に変更
1993 年 オフロードアーティキュレート式トラックの製造開始
1995 年 ボルボが経営権を掌握し社名を Volvo Construction Equipment に変更
2000 年 モーターグレーダーの製造開始
2006 年 油圧ショベル機の組立製造開始
2007 年 小型ショベル機の組立製造開始
2009 年 コンパクトローラーの製造開始
2011 年 油圧ショベル機の国内製造開始(14 トン21 トン24 トン)
ペデルネイラス工場概要
工場面積 敷地面積43 万 m2
建屋面積42 万 m2
製造機種 ホイールローダーモーターグレーダー小型ショベルコンパクトローラーア
ーティキュレート式トラック油圧ショベルの製造を行っている
小型ショベル及びモーターグレーダーは世界中でペデルネイラス工場のみで製造し
ている
世界の製造供給体制によりラテンアメリカ地域への輸出供給はブラジルから行って
いる米国にはアーティキュレート式トラックと小型ローダーをアジアヨーロ
ッパにはモーターグレーダーを輸出している
2007 年にブラジルの建設機械メーカーとして初めて小型ローダーの製造を開始し
たが米国工場への製造移管に伴い 2011 年にブラジルでの製造を停止した
製造能力 約 4000 台
従業員数 約 700 人
販売拠点 ブラジル国内に 37 販売拠点ラテンアメリカ全体で 82 拠点
カショエイリーリャ市
現工場
グアイーバ市
新工場
バルエリ市
本社
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投資概要 投資時期2011 年
投資金額1000 万ドル
12 万 m2 を増床油圧ショベルの製造ラインを新たに建設
従来は Volvo の韓国工場から輸入した部品からの組立を行っていたがアームブ
ーム車台などを含め 60以上の部品を国内で調達し 14 トン20 トン24 トン
のショベル機の国内製造を開始させた
組立製造から国内製造へ切替ることで Finame ファイナンスの利用が可能となっ
た
Volvo グループでは売上の 50はブラジル中国インドロシアで構成する BRICS 諸国で上げて
おりBRICS 各地域の建設機械市場でトップ 3 に入る戦略を立てている
ブラジルでは CNHキャタピラーコマツに次ぐ 4 番手に位置しているが油圧ショベル機を従来
の組立製造から Finame ファイナンスの対象となる現地製造に切換えたのはその一環
2008 年は 9 月に発生した金融危機以降売上ペースが鈍化したが通年では過去最高の売上高となっ
た
2009 年は米国の景気後退の煽りを受け輸出が大きく落ち込むものの国別の販売台数ではブラジル
は中国韓国に次いで 3 番目の市場に成長ラテンアメリカ地域全体の販売は米国を追い越した
2010 年のラテンアメリカ地域全体の販売台数は 4228 台うち 3202 台(75)をブラジル国内で販売
ブラジル国内での販売は対前年 57増加ラテンアメリカ諸国向け輸出も 53増加
なお以前はペデルネイラス工場で製造する機械の約 50が輸出に向けられていたがブラジル国
内の需要増大から現在では全体の 70~80が国内で販売されている
58 88 100
520
373
631700
0
100
200
300
400
500
600
700
800
1998年 2000年 2004年 2008年 2009年 2010年 2011年
ラテンアメリカ地域の売上高推移(R$million)
3202
306
154
147
124
295
0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500
ブラジル
チリ
アルゼンチン
コロンビア
メキシコ
その他
2010年のラテンアメリカ地域の国別売上台数
ラテンアメリカ地域の売上推移(単位100 万レアル 2011 年データは見込値)
ラテンアメリカ地域の国別売上台数(2010年 単位台)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
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販売拠点網
バックホーローダー
ホイールローダー
小型ローダー
油圧ショベル
アーティキュレート式トラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
森林機械
7632
31371884
12379
1411
26443
9208
37252012
16659
1675
33279
0
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
欧州 北米 南米 アジア その他 合計
Tracbel Entreposto Comercial Linck
Motiva Maacutequinas
Tecnoeste Maacutequinas
Dinacircmica Equipamentos
グループ全体の
6-7の売上高
ペデルネイラス工場
メインディーラーの Tracbel 社は
Volvo の建機の他に Tigarcat 社
(森林機械)Clark(フォークリフ
ト)Masseiy Ferguson(農業用ト
ラクター収穫機作付機)
Michelin(工業用タイヤ)の販売も
行っている
2010 年2011 年上期の地域別売上高比較 ( 単位100 万スウェーデンクローナ SEK)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
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XCMG (Xuzhou Construction Machinery Group)
2004 年ブラジルへの輸入販売がスタート
2007 年下記の 3 ディストリビューターを通じブラジルへ本格参入
Ecircxito 社 ブラジル北東部パライーバ州
BMC 社 サンパウロ
GTM 社 サンパウロ
2011 年末までに国内の販売拠点数を 30 まで増やす計画を立てている
販売の主力は 20 トン~90 トンクラスのトラッククレーンだがコンパクトローラー油圧ショベル
ホイールローダーモーターグレーダーなどの販売も進めていく
XCMG では各ディストリビューターとそれぞれ個別に製造拠点の建設を進めている
またサンパウロ州内に 2 か所ブラジル東北部のペルナンブーコ州レシーフェ市に 1 か所物流セ
ンターを建設する計画を立てている
現在は輸入販売を通じ年間 2 憶ドルの売上を挙げているが現地製造がスタートする 2013 年には売
上を 5 億ドルに翌 2014 年には 10 億ドルに増やす計画
1Ecircxito 社
油圧ショベルバックホーローダーブルドーザーテレスコピック式マニピュレーターのブラジ
ル全域の独占販売権とクレーン機についてはブラジル北部北東部地域の販売権を持っている
販売台数 2009 年約 200 台
2010 年約 300 台
2011 年約 350 台
売上高 2010 年約 15 憶レアル
投資概要 2011 年合弁でホイールローダーの組立工場とスペアパーツの流通センターの建
設を開始
2013 年 1 月から製造開始の予定
建設地 ペルナンブーコ州スアペ市
投資金額 2500 万ドル
資金は Ecircxito 社が負担しXCMG 社は技術面での支援を行う
将来的には XCMG 社からの出資も検討されている
製造機種 バックホーローダーローダー油圧ショベル
製造台数 それぞれ月に 80 台年間で合わせて約 2800 台の組立を行う
製造台数は順次増やしていく予定
その他 工場完成後はこれまで中国からの輸出の場合で約 3 カ月掛かっていた顧客への引渡
期間を 15 日程度まで短縮が可能とみている
2BMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)社
各地域で提携しているブラジル全国のディーラーを通じ次の建設機メーカーの機械の販売を行って
いる
Shantuiブルドーザー
Hyundai小型ローダー油圧ショベルホイールローダー
XCMGモーターグレーダーコンパクトローラー
Zoomlionコンクリートミキサー車他
投資概要 XCMG 社と合弁でモーターグレーダーとコンパクトローラーの組立工場の建設に関
する協定を 2010 年に取り交わした
エスピリットサントス州の流通倉庫を 1000 万レアル掛けて改修し一部組立作業
をスタートさせている
建設地 未定
投資金額 初期投資が 1500 万ドル追加投資が 1000 万ドル
本格的な製造工場が建設する場合には更に 2 憶ドルの投資の可能性あり
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出資比率 BMC80
XCMG20
製造機種
製造台数
モーターグレーダー400 台年
コンパクトローラー400 台年
売上見込 16 憶レアル年
3GTM 社
サンパウロに拠点を置き 2007 年からクレーン機(20 トン~90 トン)の販売を行っている
吊り上げ荷重 100 トンまでのクレーンは 2010 年にブラジル国内で 800 台以上が発売されているが
そのうち 80が中国から輸入されたものでありXCMG が最大の輸出を行っている
GTM 社ではインフラ石油天然ガスを中心に今後 5 年間に 5000 億ドル程度のビジネスが建設重
機械市場にあると考えており2015 年単年で約 1000 台のクレーン機がブラジルに輸入されその
うち 80が中国から輸入されるとみている
また GTM 社では 2014 年のワールドカップと 2016 年のオリンピック海底油田開発を控えた今後 5
年間にわたりクレーン機市場は毎年 20のペースで成長すると予測している
販売台数 2009 年90 台
2010 年250~300 台
投資
スケジュール
2011 年 5 月合弁での工場建設を発表
2011 年 12 月建設スタート
2012 年中国から部品を輸入し組立製造からスタート
2013 年国産部品による現地製造へ切り替えていく計画
製品の一部はラテンアメリカ諸国及びアフリカ諸国への輸出していく
建設地 ミナスジェライス州ポウゾアレグレ市
投資金額 2 憶ドル
敷地面積 80 万 m2
製造機種 トラッククレーンコンパクトローラーモーターグレーダー油圧ショベルホ
イールローダー
製造台数 年間 5000 台
2014 年には 26000 台の製造5 億ドルの売上を計画
直接雇用 600 人
その他 2010 年に国内メーカー保護の観点からトラッククレーンに対する輸入関税が 0か
ら 35に引き上げになったことが工場建設に至った背景の一つに挙げられる
XCMG 社としては自社で輸入しているクレーン機はオールテレーンクレーンである
のに対し国内メーカーはトラックの車台に積載させるクレーンを製造しており吊
り上げ荷重も 50 トンまでで機種が違うため課税措置に対する抗議を行ってい
る
ただしブラジル通関時の製品価格には国内機種と比べ 50の差がありまだ価
格競争力があるとしている
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販売拠点網
XGMA
2010 年からブラジル市場での輸入販売が開始
油圧ショベル機ホイールローダーバックホーローダーモーターグレーダーロードローラー
ブルドーザー小型ローダーフォークリフトなど合計で年間 500 台の販売を計画している
販売は JM Maacutequinas 社Tractorbel 社Makbrazil 社West Maq 社AMG Maacutequinas 社の 5 社が行
っている
販売拠点網
ミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市
GTM 社と新工場の建設中
エスピリットサントス州
BMC 社と組立工場の建設を予定
(場所は正式発表されていない)
Ecircxito 社傘下の販売ディーラー
(16 社12 州) BMC 社傘下の販売ディーラー
(25 社11 州)
JM Maacutequinas
Tractorbel
MakBrazil
West Maq
AMG Maacutequinas
ペルナンブーコ州スアペ市
Ecircxito 社と新工場の建設中
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Yanmar South Ameacuterica
1957 年にサンパウロ市に現地法人を設立ディーゼルエンジンの輸入販売をスタート
2009 年に建設機械(小型ショベル小型ローダー等)の販売をスタート2010 年後半から本格的に販
売をスタートさせた全て日本からの輸入販売
農業機械(トラクター等)発電機などの販売も行っている
1957 年 サンパウロ市に Yanmar Diesel do Brasil 設立ディーゼルエンジンの輸入販売を開始
1960 年 サンパウロ州インダイアツーバ市にディーゼルエンジンの製造工場を建設
社名を Yanmar Diesel Motores do Brasil に変更
1970 年 社名を Yanmar do Brasil に変更
1980 年代 農業用トラクターの製造を開始
2001 年 農業機械部門の分離を行い Agritech 社に委譲
Yanmar do Brasil はディーゼルエンジンの製造および輸入販売に特化
2007 年 Yanmar South America に社名変更し組織改革を行いブラジル現法がラテンアメリ
カ全域を管轄することになった
2008 年 農業用噴霧器および高圧ポンプの製造を開始
2009 年 小型油圧ショベルバックホーローダー小型ローダーの販売開始
現工場風景
(出所wwwyanmarcombrempresaphp)
販売機種
写真出所wwwyanmarcombr
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販売拠点網 建設機械の販売ディーラーはアマゾナス州パラ州サンパウロ州サンタカリーナ
州に展開農業機械の販売ディーラーはブラジル中の全ての州に展開している
Yuchai
2010 年販売現地法人をサンパウロ市に設立
油圧ショベルアースドリルモーターグレーダーロードローラーホイールローダー等の輸入
販売技術サポートを行っている
サッカーワールドカップが行われる 2014 年までにブラジルで油圧ショベルの製造を検討している
Yutong
ホイールローダーとバックホーローダーを中心に輸入販売を行っている
2010 年のラテンアメリカ市場の売上は約 5000 万レアル
2011 年には鉱山開発用オフハイウェイトラックの発売を計画2011 年の売上は対前年で 20の増加
の見通し
今後 2 年~4 年の間にブラジル国内に製造拠点の建設を検討している
計画が実現となった場合の投資金額は約 1 憶レアル
販売拠点網
Marcomaq Tractor 社
Mundial Tractor 社
Lincetractor 社
Keeping Peccedilas para Tratores 社
Soler Peccedilas e Equipamenos 社
マナウス市
LVM da Amazonia 社
サンパウロ市
Robemar 社
シャペコ市
Sermaq Equipamentos 社
スマレ市
Sermaq Equipamentos 社
コケイロアナニンデウア市
LVM da Amazonia 社
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Zoomlion
2010 年から下記のディストリビューターを通じブラジル市場への輸入販売を行っている
Bramax 社 Brasif Maacutequinas 社 BMC 社
(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)
ブルドーザー
油圧ショベル
トラッククレーン コンクリートミキサー車
Terex 社のクレーンも販売して
いるがZoomlion 社製品が値
段が安いため多く売れてい
る
合弁で工場の建設を検討している
計画実現の場合投資金額は 2 憶ドルBMC
が 30出資する
コンクリートミキサーを年間 1000 台コンク
リートポンプを 150 台製造の見込み
販売拠点網
Bramax 社
ブルドーザー油圧ショベル
Brasif 社
トラッククレーン
BMC 社
コンクリートミキサー車
BMC 社は Zoomlion 社と合弁でコンクリ
ートミキサー製造工場の建設の交渉をし
ておりサンパウロ州リオ州等で土地
の選考をしている
実現する場合の投資金額は 2 憶ドル
BMC 社は 30の資本参加する模様
年間 1000 台のコンクリートミキサー
車150 台のコンクリートポンプを製造
する計画
中古建設機械ディーラーMRT社の展示機械(サンパウロ市)
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16主な建設機械企業と会社 HP
Bobcat httpwwwbobcatcom
Case Construciton wwwcasececom
Caterpillar wwwcaterpillarcombr
Doosan wwwdoosaninfracorecombr
Foton wwwbramaxcombr (Bramax 社)
Hyundai wwwbrasilmaquinasindbr (BMCBrasil Maacutequinas Construccedilotildees 社)
JCB wwwjcbcom
John Deere wwwdeerecombr
Komatsu wwwkomatsucombr
Liebherr wwwliebherrcombr
Liugong wwwsomatratorescombrliugong (Soma Tratores 社)
wwwbhmaquinascombrsiteempresa (BHM Equipamentos 社)
Lonking wwwgrupomeggacommeggadig (Grupo Megga 社)
New Holland wwwnewhollandcombr
Sany wwwsanydobrasilcom
SDLG wwwsdlglacompt-br
Shantui httpbrasilmaquinasindbr (BMCBrasil Maacutequinas Construccedilotildees 社)
Sunward wwwsunwardbrasilcombr
Terex wwwterexrbcombr wwwterexlacom
Volvo Construction wwwvolvocecom
XCMG httpxcmgbrasilcom
XGMA wwwxgmabrasilcombr
Yanmar wwwyanmarcombr
Yuchai wwwyuchaidobrasilcombr
Yutong wwwyutongdobrasilcombr
Zoomlion wwwzoomlioncombr
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17ブラジル国内のパーツメーカー
ブラジルは 2011 年に世界で第 7 位となる 341 万台の自動車を製造航空機産業では世界第 4 位の地
位に位置しており進んだ工業力を持っている
建設機械分野においても国産部品 60の使用条件をクリアすることで販売に有利な低利で長期の
ファイナンス制度(Finame)が利用できることから各メーカーとも国産部品の使用率の引き上げに力
を入れており技術を備えたパーツメーカーが多く存在している
品質の問題と製造開発に伴うコストや時間の問題などから基幹部品に関してはグループの他地域の
工場から輸入するケースも一部のメーカーにみられるがブラジル国内のパーツメーカーを通じほぼ
全種類の部品を調達することが可能と言われている
技術品質面からもブラジルのパーツメーカーが製造する製品は各メーカーの定める基準を充足でき
るレベルと言われている
ただしいわゆるldquoブラジルコストrdquoによりブラジル国内で調達する部品や完成機械が必ずしも海外か
ら調達(輸入)するものに較べて割安になるとも限らない
ldquoブラジルコストrdquo
高い資金調達コスト
高い人件費
高い材料コスト(鋼材の価格は 20程度割高と言われる)
高い税金
高いロジスティックコスト
また尐ロットでは注文を受けないケースやコストが既存メーカー比で高くなることもあるため新
規参入企業にとっては国産比率を維持しながら競争力のある価格を設定するのは容易ではない
なおブラジル国内のパーツメーカーは独立系の会社がほとんどであり特定の建機メーカーにだけ
製品を供給するよりも複数の建機メーカーに製品を供給するケースが一般的である
主な建設機械関連のサプライヤー 社名 HP 主要製品
Bosch wwwboschcombr 機械エンジン部品
Compromem wwwcopromemcombr バケット
Cummins wwwcumminscombr エンジン
Deutz wwwdeutzcombr エンジン
Eaton wwweatoncom 油圧シリンダーエンジン部品
Isringhausen httpwwwisricombr シート
Italtractor wwwgroup-itmcom クローラーシューローラーセグメントアイドラー
NWM httpwwwnav-internationalcombr エンジン
Painco wwwpaincocombr アームバケット車台ローラー
Parker wwwparkercom 油圧部品
Pedertractor タンク
Pilkington wwwpilkingtoncomsouth-americabrazilportuguesedefaulthtm
ガラス製品
SIAC wwwsiaccombr キャブフレーム
Siemens VDO wwwvdocombr 電気電子部品
Thyssenkrupp wwwthyssenkrupp-forginggroupcom クランクシャフトサスペンショントランスミッション
Tratorgel httpwwwtratorgelcombr バケット
ZF Sistemas de Direccedilatildeo
wwwzfcom トランスミッションクラッチ車台部品
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18販売ディストリビューター
ブラジルは日本の 23 倍という広大な国土面積のため複数のディストリビューターを通じいくつか
の地域に分けて販売網を展開するのが一般的である
また各ディストリビューターも一つのメーカー製品だけの販売を行うのではなく複数のメーカー
製品を扱うのが一般的である
下記は主要メーカーおよび主要ディストリビューターの取引関係を抜粋したものである
なお建設機械のディストリビューターには資金力が豊富な有力企業が多くHyundaiXCMG
Zoomlion と合弁で工場を建設する BMC 社Foton Lovol と合弁で工場を建設する Bramax 社や
XCMG と別に合弁で工場を建設する Ecircxito 社や GTM 社などの例もある
Au
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Trac
bel(
Trac
braz
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BM
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Bra
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Bra
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Cow
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GTM
Shar
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aacutequi
nas
Ammann O
Bobcat O
Bomag O O O
Case O
Caterpi l lar O O O O
Clark O
Doosan O O O O
Foton Lovol O
Goodsense O
Hyster O
Hyundai O O
JCB O
John Deere O
LBX O
Liugong
Massey Ferguson O
Mul ler O
New Hol land O
SDLG O
Shantui O
Sunward O
Terex O O
Tigercat O
Volvo O
Wacker Neuson O
XCMG O O
Yale O
Zoomlion O O O
ディストリビューター
メーカー
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19建設機械レンタル
ここ数年の傾向として販売に占めるレンタル会社への割合が増加している
Sobratema が各社からヒアリングし集計したデータによると数年前まで販売に占めるレンタル会社
への割合が約 20だったものが現在は 26まで増加しているという(下表左)
メーカー別でも各企業とも販売台数の 15 から 14 をレンタル会社向けに販売しているSanyではレ
ンタル会社への販売の割合は 60に上っている
販売に占めるレンタル会社への割合 各社のレンタル会社への販売の割合
維持メンテナンスの手間と人員を外注化する必要な建設現場で最新の建設機械を必要な時期だけ利
用可能といったレンタル機械のメリット以外に銀行の融資金利が高い点銀行が融資基準を厳格化
し融資を受けづらくなってきた点手元資金をできるだけ流動化させておきたい点業容の拡大スピ
ードに資金調達が間に合わないといった金融資金面での事情もレンタル会社への販売の増加の原
因として挙げられている
レンタル会社への販売に対する各社の見解
Case 40の販売がレンタル会社に仕向けられておりその傾向は 2015 年位までは続く
ものと予想
JCB 現在はレンタル向けの販売は 26だが2014 年のワールドカップ開催年に近付く
につれその割合が増加し2015 年頃までに 30~35位まで増加するものと予
想
New Holland レンタル会社への販売増加は最近数年間の傾向であり2010 年に 22まで増加し
た今後もその傾向は続き数年後には 40まで増加すると予測
Sany 現在サンパウロ州で建設中の工場の完成後にはレンタル会社への販売の割合が
60まで増加するものと考えておりレンタル会社への販売戦略を練っている
現在のレンタル会社への販売の割合は約 40
Volvo 現在のレンタル会社への販売は 25だが今後数年内に 30以上に増加すると予
想特に巨大プロジェクトで使用される建設機械にその傾向が顕著とみている
Escad Rental
(国内最大手のレンタル会社)
2011 年のレンタル会社への販売の割合は 30と予測
20
26
0
5
10
15
20
25
30
従来 現在
40
26
20
22
60
25
0 20 40 60 80
Case
JCB
Komatsu
New Holland
Sany
Volvo
出所MampT 誌(Sobratema) 出所MampT 誌(Sobratema)
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20建設機械の輸入動向
Abimaq(ブラジル機械装置工業会)によると建設機械の輸入台数は下記グラフの通り金融危機が発生
する 2008 年まで急激な勢いで増加している
Abimaq には国内製造を行う建設機械メーカーが加盟しているが国内で製造していない機種を輸入
で代替しながら旺盛な国内需要に応えている
またブラジル通貨のレアル高による輸入機械の価格競争力の上昇が輸入台数増加の大きな要因とし
て指摘されている
「ブラジルコスト」と呼ばれる高い製造コスト(高人件費高金利高税率)もあり輸入に際し 10
~14の輸入関税が掛かり国際的にも割高な輸送コストや通関コストを勘案しても中国や韓国から
の輸入機械の価格は国内で製造される同種の機械よりも 20~40程度割安と言われている
ブラジル通貨高はしばらく続くものと予測されており建設機械の増加は一定の割合で増加するもの
と予想される
2001 年から 2011 年の間主要機種の輸入増加率は下記の通り増加いずれも 600を超す大きな伸び
を示している
Abimaq に加盟しないメーカーの建設機械の輸入も大きく増大している
多くの中国系および韓国系メーカーが 2007 年頃より輸入販売を通じブラジル建設機械市場への参入
を果たしており正確な統計はないが 30 社以上の中国韓国系メーカーがブラジルへの輸入販売を
行っているとみられている
2010 年に輸入された建設機械の 13 は中国からのものと推測されている
低価格を武器に輸入開始してから間もないが Shantui はブルドーザーHyundai は油圧ショベル
SDLG はホイールドーザーでそれぞれ 10前後の販売シェアを既に獲得しているとみられている
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
624
601
1840
752
0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000
ホイールローダー
油圧ショベル
コンパクトローラー
スキッドステア
建設機械の輸入台数の推移
単位 (台)
輸入台数増加率(2001 年2011 年)
出所Abimaq
出所Abimaq
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新規参入メーカーの参入時期
ブルドーザー ホイール
ローダー 油圧ショベル
モーター
グレーダー
バックホー
ローダー
コンパクト
ローラー
(2003 年) Hyundai
2007 年 Hyundai Liugong
Doosan
2008 年 Shantui Doosan Liugong Sany
XCMG XCMG
2009 年 SDLG
2010 年 XCMG XGMA
Lonking Shantui XCMG XGMA
Lonking Shantui XCMG XGMA
Liugong Sany Shantui XGMA
Liugong XCMG XGMA
Liugong Lonking Sany Shantui XGMA
国内の製造メーカーで構成される Abimaq の販売統計データと輸入業者も含めた建設機機械のデー
タを集計している業界団体 Sobratema の 2011 年の販売統計データを比較してみた
Abimaq 加盟企業は販売全体の 13を輸入機械が占めている
販売台数の差の約 5000 台が Abimaq 非加盟企業による輸入と考えられその多くが中国および韓国
からの輸入と推測される
Abimaq 非加盟企業を含めた Sobratema の統計では販売全体の 29を輸入機械が占めている
ただしHyundaiDoosanSanyXCMG などは現在ブラジル国内で工場を建設中でありこれ
までの輸入販売を国内製造販売に切り替えていく方針を取っているCaterpillarCNHJCB などの
既進出の製造メーカーも増産に向けた設備投資を行っている
新規参入企業による新工場が完成し既進出企業の設備投資が終了する 2012 年あるいは 2013 年頃
から国産機械が販売シェアを挽回するシナリオも想定できる
販売台数 輸入機械 割合 販売台数 輸入機械 割合
ドーザー 1022 - 0 1200 200 17
油圧ショベル 6300 2873 46
ミニショベル 850 850 100
ホイールドーザー 3986 206 5 5225 1425 27
スキッドステアローダー 2947 1390 47 3300 1724 52
モーターグレーダー 1922 - 0 2300 320 14
バックホーローダー 8239 - 0 8150 562 7
コンパクトローダー 2177 460 21 2200 700 32
オフハイウェイトラック 99 - 0 170 70 41
合計 24676 3119 13 29695 8724 29
Abimaq集計 Sobratema集計
4284 1063 25
出所Abimaq と Sobratema の 2011 年の販売統計データ
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下表は Abimaq の全業種の加盟企業の輸出入貿易額の推移である
2004 年以降輸入の伸びが輸出の伸びを大きく上回り輸入超過の状態が継続拡大している
輸出に関しては金融危機以降の輸出地域の経済回復の立ち遅れとブラジル通貨高によるブラジル製
機械装置の価格競争力の低下により 2008 年の水準まで未だ回復していない
ABIMAQ(ブラジル機械装置工業会)加盟企業の輸出入貿易額の推移
(2011 年データは 2011 年 10 月時点での推計による単位US100 万ドルFOB ベース)
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
輸出
輸入
日本や中国韓国といったアジア諸国から建設機械を輸入する場合海上輸送に約 40 日
通関手続きに 5 日~10 日程度掛かるため約 15 カ月の日数が必要になる
多くのアジア系メーカーが輸入販売から国内での組立あるいは製造への切り替えを行う背景
には距離と時間のハンディキャップおよび為替変動リスクや在庫リスクを軽減すること
も背景にあると考えられる
(西回り経由の輸送もあるがリードタイムは同じく約 15 カ月)
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21建設機械の輸入に関わる税金
ブラジルへの輸入品対する関税率(輸入税率)は輸入製品ごとに決められている NCM コード()「メル
コスル対外共通関税コード」により決められる
平均関税率は 14前後とされているが 0~35と製品によって大きな差がある
() HS コードの分類をベースにしており8 桁で構成されている最初の 6 桁までは日本の関税番号
と同一解釈
輸入税(II) 以外にも工業製品税(IPI) 商品流通サービス税(ICMS)社会統合基金(PIS)社会保険融資
負担金(Cofins)なども課税される
税金以外にも SISCOMEX(貿易統合システム)手数料や港湾税(商船更新追加税 AFRMM海上運賃の
25)などの費用も必要になるさらに割高な通関倉庫手数料やロジスティック費用なども加算す
ると最終コストは FOB 価格に比べかなり大きな金額になる
主な建設機械の NCM コードおよび輸入税(II)工業製品税(IPI )および商品流通サービス税(ICMS)の税
率は下記の通りで機種や馬力によって税率は異なっている
NCM コード 建設機械種類 輸入税
(II)
工業製品税
(IPI)
サービス税
(ICMS)
84291190 ブルドーザー 10 0 12 84295211 油圧ショベル(650HP 以上) 0 0 12 84295212 油圧ショベル(54HP 以下) 0 0 12 84295219 油圧ショベル(55HP~649HP) 14 0 12 84295199 ホイールローダー 14 0 12 84295192 小型ローダー 0 0 12 84292090 モーターグレーダー 14 0 12 54295900 バックホーローダー 14 0 12
一例として下記は油圧ショベルを例に建設機械を輸入した場合のコストを試算したものである
(本試算は輸入コストの概要を説明するものでありその正確性を保証するものではありません)
II 輸入税 1400 14000000R$ 000 -R$
IPI 工業製品税 000 -R$ 000 -R$
PIS 社会統合基金 165 2100827R$ 165 2066116R$
Cofins 社会負担金 760 9676534R$ 760 9516654R$
ICMS 商品流通サービス税 1200 18406443R$ 1200 16329156R$ 税金合計 44183804R$ 税金合計 27911926R$
対CIF税率 442 対CIF税率 279
55HP以上649HP以下 54HP以下650HP以上
油圧ショベル機
CIF価格R$100000000
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輸入税
(II)
当該輸入製品の NCM コードにより税率が決められる
油圧ショベルの場合下 2 桁が HP(馬力)により分類されている
55HP 以上 649HP 以下の油圧ショベルは 14の輸入税が適用されそれ以外
(54HP 以下および 650HP 以上)の油圧ショベルに対する輸入税 は免税(税率
ゼロ)となっている
国内で類似製品が製造されていない場合輸入関税が免除される場合があ
る
(免税の適用を受けるには商工開発局内の貿易審議会の承認が必要)
工業製品税
(IPI)
国産品輸入品に関わらず工業製品に課税される
輸入税と同じく NCM コードにより税率が定められている
ほとんどの製品に 0~20の税率が適用される
建設機械は社会生活に占める必要性の度合いが高いとみなされておりほと
んどの機種に対する工業製品税は免税扱いとなっている
商品流通サービス税
(ICMS)
州税であり税率は州によって異なる
サンパウロ州内の商品流通サービス税の税率は通常 18だが特定商品に対
しては 25127の税率が適用される
運輸サービス関連の製品には低税率が適用されほとんどの建設機械に通常
の 18よりも低い 12の税率が適用されている
社会統合基金(PIS)
および
社会負担金(Cofins)
税金ではなく負担金だが連邦税に準じたものとして処理されている
NCM コードにより税率が決められる
なおメルコスール(南米南部共同市場)地域においては 1995 年より域内関税は原則撤廃されている
メルコスル(南米南部共同市場)
1994 年に署名されたアスンシオン条約により域内関税の撤廃を目的としたメルコスールの発足を
行うことで合意1995 年関税同盟として発足
(1)正式加盟国アルゼンチンブラジルパラグアイウルグアイベネズエラ(注)
(注)2006 年 7 月メルコスール正式加盟に関する議定書に署名現在正式加盟の確定に必要な加盟
国による批准手続きが進行中アルゼンチンウルグアイ及びブラジルは批准済み
パラグアイは国会において承認手続中現在投票権なしで会議に参加中
(2)準加盟国ボリビアチリコロンビアエクアドルペルー
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22Finame ファイナンス制度
ブラジルでは機械や設備の購入の際に BNDES(ブラジル国立経済社会開発銀行)の特別制度融資の
Finame( Financiamento de Maacutequinas e Equipamentos「機械機器融資」)を利用することが可能
60以上の国産部品を使用することが Finame ファイナンスの適用条件となっている
国産機械でも国産部品の使用比率が 60を下回る場合や輸入 CKD 部品による組立製造機械は
Finame の対象にならない輸入機械機器も Finame の対象となっていない
国産化率の算定は「金額」および「重量」の両方が基準となっておりそれぞれが 60以上の条件
を満たす必要がある
金額ベースでの基準= 輸入品価格_
国内販売価格 =40以下
重量ベースでの基準= 輸入品重量_
製品重量 =40以下
申請時は勿論不定期に BNDES による査察が行われ 60の基準が満たされているかチェックが行わ
れる査察により条件違反が発覚すると当該製品あるいは当該メーカーの全製品が Finame の対象
から外されたりといったペナルティが課される可能性がある
したがって各製造メーカーは為替による輸入コストの変動や原材料部品の調達価格の変動を常にチ
ェックし基準を維持していく必要がある
金額ベースの基準では国内販売価格が分母となるため割引価格によっては基準を下回ることも考え
られ販売時には注意が必要である
Finame ファイナンスでは次の点がメリットととして挙げられる
一般のファイナンス制度に較べて低利
最大で 60 ヶ月までの長期ファイナンスが可能
製品価格の最大 100までの融資が可能
最大 12 ヶ月まで返済猶予が可能
金融取引税が免税
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CNH の販売金融会社の CNH Capital ではホームページで Finame ファイナンスおよび一般のファイナ
ンスの返済シミュレーションを公開している
(wwwcnhcapitalcombrazilptPagesSIMULADORESaspx)
下記はその試算例である(試算日2012 年 2 月 12 日)
この返済シミュレーションによると Finame ファイナンスの金利(年利)が中小企業向けの場合で 8
一般企業向けだと 9であるのに対し一般のファイナンスでは 337と大きな差を見せている
支払金利の総額でみると倍以上の差が生じている
この金利負担額の差のために建設機械の購入に当たっては非常に高い割合で Finame ファイナンスが
利用されている現地製造メーカーからすると製造する機械が Finame の対象になるか否かが販売成
績に大きな影響を与えることになる
現金価格では 10や 20程度割安であってもFiname ファイナンスが使えない輸入機械の場合分
割払いの総支払金額は逆転する可能性がある
下記は国産部機械と輸入機械で 20の価格差があるケースを比較したものだが輸入機械の返済金額
の合計は国産機械を上回る結果になっている
この数年多くの建設機械メーカーが新規にブラジルでの投資を発表既存メーカーも輸入販売から
国内製造に切り替えるための投資を続けているが背景には Finame ファイナンスの対象とすること
で販売促進につなげていく狙いがある
Finame Finame
(一般企業向け) (中小企業向け)
借入金額
借入期間
適用金利
(年利)
元利均等払い
返済金額合計 R$ 64385298 R$ 63481078 R$ 85578878
支払金利総額 R$ 14385298 R$ 13481078 R$ 35578878
R$ 50000000
48か月
毎月返済
元金均等払い 返済方法
一般のファイナンス
9 8 337
国産機械 輸入機械
Finameの対象 Finame対象外
Finame
(中小企業向け)
借入金額 R$ 50000000 R$ 40000000
借入期間
適用金利
(年利)
元金均等払い 元利均等払い 差額
返済金額合計 R$ 63481078 R$ 68463102 -R$ 4982024
支払金利総額 R$ 13481078 R$ 28463102 -R$ 14982024
返済方法毎月返済
48か月
一般のファイナンス
8 337
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23販売金融会社
ブラジルではかつて年率 1000を超えるハイバーインフレに苦しめられたが 1994 年にスタートし
た経済プラン「レアルプラン」が成功し安定した経済情勢が続いている
ブラジルでは 2011 年後半から世界経済の先行き懸念の高まりからそれまでの金融引締め策から一転
して 4 回に渡り連続で金融引下げを行うなど金融緩和に軸足を移しており基準金利(年間ベース)は
125から 2012 年 2 月時点で 1050まで低下ブラジルにとっては史上最低水準での推移が続い
ている
とはいうもののブラジルは世界有数の高金利国でありブラジル中央銀行の集計データによると
2011 年 11 月の法人向け貸出金利(年利)は平均で 298となっている
企業が販売を行う上でファイナンス特に長期ファイナンスに対する金融機関の厳しい審査環境が販
売促進の障害になっている
そのため独自に販売金融会社を保有している建設機械メーカーがいくつか存在している
いずれの販売金融会社も Finame ファイナンスの取扱をしているがFiname ファイナンスの対象外
の機種に対しては一般のファイナンスを提供している
法人向けの貸出平均金利(年利)の推移 (単位)
(出所ブラジル中央銀行)
建設会社系販売金融会社
銀行名 概要 総資産
(2011 年 9 月時点
単位100 万レアル)
Banco Caterpillar httpbrfinancecatcom 3126
Banco CNH Capital wwwcnhcapitalcombrazilptPagesHOMEaspx
1999 年Banco New Holland 銀行を設立
融資業務のほかにリースの取扱や建設機械に対する保険の販
売も行っている
3755
Banco John Deere wwwdeerecombrpt_BRagjohndeerebankindexhtml
1987 年前身の Banco Agroinvest 銀行設立
2532
Volvo Financial Services
wwwvfscocomfinancialservicesbrazilpt-brPageshomepageaspx
18 年前に設立
建設機械だけでなく自動車トラックバスなど Volvo グル
ープ全体の製品に対する融資業務のほかにコンソーシアム制
度による販売リース業務保険の販売も行う
2392
20
22
24
26
28
30
32
2009年
12月
2010年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
11月
12月
2011年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
11月
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24その他建設機械メーカーの販売金融面での取り組み
Hyundai
現在は輸入機械の販売を行っており Finame ファイナンスの対象とはならないためオ
ランダ系の DLL 銀行()と提携
販売促進を優先するため自社の販売マージンを削りFiname の条件に近い年利 9の
特別融資をユーザー向けに行っている
LiuGong LiuGong 社の製品の販売価格はブラジルで製造している競合社の製品と比べ 15~
30程度安いという
ただし競合会社の製品が Finame ファイナンスの対象となる場合分割払いの支払金
利を考慮すると価格差が縮小あるいは逆転することもあるために販売の障害になるこ
ともあった
そのため DLL 銀行と提携しユーザー向けの低利のファイナンス制度をスタートさせ
た
2011 年 12 月時点での金利は月利で 130(年利換算で 168)
Finame ファイナンスに較べると高い金利だが一般の銀行ファイナンスよりは低利で
長期のファイナンスを提供している
Manitowoc DLL 銀行と提携し Manitowoc Finance という名のファイナンスシステムを販売店で展開
している
ユーザーが直接製品を輸入する場合には保証状の発行を省略するなどの便宜も与えてい
る
Sany Sany では中国からの CKD 部品による組立製造を行っているため Finame ファイナンス
の対象となっていない
そのため独自に 6 回払いまでの割賦販売を行っていた
2011 年 9 月DLL 銀行と提携し「Sany Financial Services」と呼ばれるユーザー向けの
ファイナンス制度をスタート
支払は 60 回まで月利 118(年利換算で 1512)で一般の銀行ファイナンスに比べ
低利な条件になっている
12 回払いまでの支払いの場合には月利は 038(年利換算 466 )と Finame ファイナ
ンスを上回る有利な金利を設定している
提携開始後 1 カ月余りで既に Sany Financial Services を通じ 25 台の販売契約が成立
今後は販売全体の 70で Sany Financial Services が利用されるものと見込んでいる
ただしクレーン機に関しては DLL 銀行が既に競合他社とファイナンスの提携してい
ることから DLL 銀行以外の銀行との提携を交渉している
また現在サンパウロ州ジャカレイ市に工場建設を進めているが工場が完成する
2013 年までに DLL 銀行のサポートを受けながら自前の販売金融会社の設立を計画して
いる
ジャカレイ工場で製造される機械は Finame ファイナンスの適用となる 60以上の国産
部品を使用する計画であり設立を予定している金融会社では Finame ファイナンスの
取扱も行う
SDLG 輸入機械のみを取り扱っており Finame ファイナンスと対象とならないため SDLG
Financial Services と呼ばれる自社ファイナンスを創設し一般の銀行ファイナンスに
比べて有利なファイナンス制度を行っている
2011 年 9 月時点での金利は月利で 15(年利換算で 196)
36 ヶ月までの融資を行っている
()De Lage Landen Brasil 銀行
httpwwwbancodllcombr
オランダ系民間銀行
ブラジル市場には 1998 年に参入
農業関連や建設機械向けのファイナンスを行っている
Komatsu や CiberManitowacDoosanHyundaiSany などと提携し各ユーザーへのファイナン
スを行っている
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25投資インセンティブ
工場を新たに建設する場合には州や市からインセンティブの供与を受ける可能性がある
下記は最近の建設機器メーカーのブラジルへの投資に対するいくつかの例である
インセンティブの内容は州や市によって異なり投資の規模や将来の雇用者数などを考慮の上交渉
によって決められる
ただしインセンティブ供与の条件として計画通りの投資の実行や一定期間の工場移転の禁止地元
住民の優先的採用地元企業からの優先的調達などの条件が付帯されることもある
付帯条件が実行されない場合には遡及して税金の支払いを求められるなどのペナルティが課される場
合もあるためインセンティブを交渉するにあたっては慎重に投資計画を検討する必要がある
メーカー Caterpillar
投資内容 パラナ州カンポリンポ市に新工場を建設
投資金額1 憶ドル
直接雇用約 1000 人
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS を従業員の賃金や教育支援などにより最大で 48 カ
月までの支払繰延
職業訓練に対する州政府の補助
州政府による工場周辺の交通整備
メーカー Dooson
投資内容 サンパウロ州アメリカーナ市に工場建設
投資金額7600 万ドル
直接雇用300 人
インセンティブ 162 万 m2 の工場用地の供与
資本財の購入に対する商品流通サービス税(ICMS)の支払繰延
Proacute-Veiacuteculo 制度の適用
(ICMS クレジットの設備更新工場拡張新しい製造ラインの建設新製品の
開発に充当することを認める制度)
Promaie 制度の適用
(アメリカーナ市が創設した税制恩典制度)
不動産税 IPTU の免除
生存者件不動産譲渡税 ITBI の免除
サービス税 ISS の 2への減免
商品流通サービス税 ICMS の 50の還付
メーカー Hyundai
投資内容 リオデジャネイロ州イタチアイア市にショベル機バックホーローダーロー
ダー等の製造工場を建設
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS の減免措置
不動産税 IPTU の減税措置
メーカー Manitowoc
投資内容 リオグランデドスル州パッソフンド市に工場を建設
投資金額7000 万レアル
直接雇用340 人
インセンティブ 45 万 m2 の工場用地の供与
周辺道路のアスファルト舗装工事
10 年間にわたり商品流通サービス税 ICMS の免除
不動産税 IPTU の免除
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メーカー Sany
投資内容 サンパウロ州ジャカレイ市に新工場建設
投資金額2 憶ドル
直接雇用約 1000 人
インセンティブ 必要な認可取得に当たりジャカレイ市がサポートを行う
周辺道路の整備
排水設備の整備
不動産税 IPTU の採用従業員数に応じた減免
メーカー XCMG
投資内容 ミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市に合弁で工場を建設
投資金額2 憶ドル
直接雇用600 人
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS の減免
いくつかの市税の免除
工場用地 80 万 m2 の一部(225 万 m2)をポウゾアレグレ市が供与
(出所新聞報道等から編集)
なお以下をはじめとする政府関係諸機関がブラジルへの投資に対する相談を受け付けている
INVESTE SAtildeO PAULO (サンパウロ州政府投資誘致機関)
httpwwwinvestespgovbr
INVESTE RIO (リオデジャネイロ州政府投資誘致機関)
httpwwwinvesteriocombr
SUFRAMA (マナウスフリーゾーン監督庁)
httpwwwsuframagovbr
Apex-Brasil (ブラジル輸出投資振興庁)
httpwwwapexbrasilcombrportal
RENAI (国家投資情報ネットワーク)
httpwwwmdicgovbrsistemas_webrenai
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26建設機械価格例
出所(1) MF Rural wwwmfruralcombr
(2) Web Pesados wwwwebpesadoscombr
(3) Edmaq ndash Maacutequinas e Equipamentos wwwedmaqcombr (4) Mercado Livre wwwmercadolivrecombr
(注) 本データは上記 WEB 内で調査時点(2012 年 3 月)表示された販売提示価格を一覧したものであり
実際の売買価格と相違する場合がありますまた実際の仕様や使用状況などの確認は行ってません
機種 年式 メーカー モデル 値段 出所クローラーショベル 2007 CATERPILLAR 345 33000000R$ 2クローラーショベル 2007 HYUNDAI 250-LC 25000000R$ 2クローラーショベル 2008 JCB JS-200-LC 27000000R$ 2クローラーショベル 2008 KOMATSU PC200 28000000R$ 2クローラーショベル 2008 KOMATSU PC300 35000000R$ 2クローラーショベル 2008 NEW HOLLAND E130 SRLC 10000000R$ 3クローラーショベル 2009 HYUNDAI R-210-7 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 CATERPILLAR 312 20000000R$ 2クローラーショベル 2010 CATERPILLAR 245 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 DOOSAN DX-180 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 HYUNDAI ROBEX210 32500000R$ 2クローラーショベル 2011 SANY SY210C 39000000R$ 2クローラードーザ― 2010 KOMATSU D-65 32000000R$ 2クローラードーザ― 2010 KOMATSU D-60 32000000R$ 2クローラードーザ― 新車 XUANHUA SD6G 39000000R$ 1クローラードーザー 2008 CATERPILLAR D8T 120000000R$ 2バックホーローダー 2008 CATERPILLAR 416-E 15000000R$ 2バックホーローダー 2008 JCB 3CX 15500000R$ 2バックホーローダー 2008 VOLVO L150 29000000R$ 4バックホーローダー 2009 JCB 3-C 14500000R$ 2バックホーローダー 2010 CASE 580M 18500000R$ 2バックホーローダー 2010 JCB 4CX 21000000R$ 2バックホーローダー 2010 NEW HOLLAND LB-90 15000000R$ 2バックホーローダー 2011 CASE 580 20500000R$ 2バックホーローダー 2011 JCB 3-C 15990000R$ 2バックホーローダー 2011 SHANDONG W230-25 15400000R$ 2バックホーローダー 新車 YANMAR CBL40 4X4 TURBO 15500000R$ 1ホイールローダー 2008 CASE W20E 20000000R$ 2ホイールローダー 2008 CASE 621D 26000000R$ 3ホイールローダー 2008 HYUNDAI HL740-7 20000000R$ 2ホイールローダー 2008 JCB 426-ZX 19000000R$ 2ホイールローダー 2009 CATERPILLAR 938 36500000R$ 2ホイールローダー 2009 SHANDONG CL936 19000000R$ 3ホイールローダー 2010 HYUNDAI HL757-7 26000000R$ 2ホイールローダー 2010 LONKING 835 8500000R$ 2ホイールローダー 新車 CHANGLIN 937H 16500000R$ 1ホイールローダー 新車 LIUGONG CLG835 20800000R$ 1ホイールローダー 新車 XUANHUASHANDONG ZL30 19000000R$ 1ホイールローダー 新車 YADONG YG918 11500000R$ 1ホイールローダー 新車 YANMAR V4-6 4X4 13500000R$ 1モーターグレーダー 2006 CATERPILLAR 120H 32000000R$ 2モーターグレーダー 2007 CATERPILLAR 12-H 47000000R$ 2モーターグレーダー 2011 LIUGONG 416 33000000R$ 2モーターグレーダー 新車 LYUTONG PY165C-2 33000000R$ 1小型ショベル 2011 YUCHAI YC18 6000000R$ 4小型ローダー 2008 BOBCAT S185 5500000R$ 4小型ローダー 2008 CASE 420 7000000R$ 2小型ローダー 2010 CASE 410 7500000R$ 2小型ローダー 2010 CATERPILLAR 232-B 7500000R$ 2小型ローダー 2010 VOLVO MC70B 8000000R$ 2小型ローダー 2012 CASE SR175 8000000R$ 2油圧ショベル 2007 HYUNDAI R210LC7 22000000R$ 4油圧ショベル 2009 NEW HOLLAND E-50 13000000R$ 2油圧ショベル 2010 CATERPILLAR 225 34000000R$ 2油圧ショベル 2012 YUCHAI YC230LC 39000000R$ 4油圧ショベル 新車 JCM JCM9210 38000000R$ 1油圧ショベル 新車 JONYANG JY230E 38000000R$ 1
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272016 年までのインフラ投資予測
Sobratema はブラジル全国で行われているあるいは今後行われる予定のインフラ投資案件に関する
調査結果を 2011 年 10 月に発表
調査結果によると 2011 年から 2016 年に 12265 件のインフラ関連投資が計画されている
この数字は 2010 年に行われた前回調査の 9550 件を 285上回るものとなっている
金額ベースでは 2010 年の 12 兆レアルが 2011 年には 148 兆レアルへ 213の上方修正が行われた
石油天然ガス開発港湾整備ワールドカップオリンピック関連都市交通整備関連のプロジェ
クトの増加が全体の数字の押し上げている
交通セクターではサンパウロ~リオ間で検討が進められている高速鉄道プロジェクト単独で交通セク
ターの投資見込金額の 10に相当する 346 億レアルが見込まれている
9550
12265
-
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
2010年 2011年
1220
1480
-
200
400
600
800
1000
1200
1400
1600
2010年 2011年
複数地域にまたがるもの
79 工事
660 億レアル
ブラジル全体の 45
北部地域
1341 工事
890 億レアル
ブラジル全体の 60
北東部地域
4775 工事
3450 億レアル
ブラジル全体の 233
中西部地域
1234 工事
450 億レアル
ブラジル全体の 30
南部地域
1591 工事
1000 億レアル
ブラジル全体の 68
南東部地域
3238 工事
8350 億レアル
ブラジル全体の 564
インフラ工事件数推移 インフラ投資金額推移(単位10憶レアル)
北部
北東部
中西部
南東部
南部
出所Sobratema 2011
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地域別にはサンパウロおよびリオ市が含まれる南東部地域への投資が全体の投資金額の 50以上が
占めている
工事件数は北東部地域が全体の約 40を占めているがその約 70が衛生関連の工事となっている
出所Sobratema
燃料 石油ガスアルコールバイオ燃料その他
エネルギー 発電送電配電その他
住宅 都市整備住宅その他
ホテルリゾート ホテル関連工事
工業 工場倉庫物流センターその他
スポーツ サッカースタジアム等のスポーツ会場オリンピック公園その他
衛生 給水排水下水その他
ショッピング 主要ショッピングチェーンからヒアリング
運送都市交通 道路鉄道港湾水運地下鉄都市交通空港その他
1341
4774
1234
3239
1591
79
北部
北東部
中西部
南東部
南部
複数地域
0 1000 2000 3000 4000 5000 6000
89
344
45
836
100
66
- 200 400 600 800 1000
北部
北東部
中西部
南東部
南部
複数地域
300
1136
750
7390
301
81
2119
56
59
73
- 2000 4000 6000 8000
燃料
運送都市交通
エネルギー
衛生
工業
ホテルリゾート
住宅
その他
スポーツ
ショッピング
679
343
182
85
83
51
17
15
14
10
- 200 400 600 800
燃料
運送都市交通
エネルギー
衛生
工業
ホテルリゾート
住宅
その他
スポーツ
ショッピング
地域ごとの
インフラ工事数
合計12265 件
地域ごとインフラ
投資金額
(単位10憶レアル)
合計148 兆レアル
セクターごとの
インフラ工事数
合計12265 件
セクターごとインフラ
投資金額
(単位10憶レアル)
合計148 兆レアル
サンパウロ市および周辺都市におけるビル建設工事現場
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28成長促進プログラム(PAC2)
2007 年 1 月に雇用拡大所得増加生活水準向上を目的としてブラジル政府は「成長促進プロ
グラム(PAC)」を発表した
PAC の柱は水力発電ダム港湾高速道路空港等の建設や拡張など官民両面からの大規模なイン
フラ整備への投資で対象期間は 2007 年~2010 年総額 6460 億レアル(約 29 兆円)の投資を計画
2010 年 3 月には第二段階にあたる PAC2 の計画が発表され2011~2014 年のインフラ投資総額は
9550 億レアル(約 430 兆円)2015 年以降の投資額は 6314 憶レアル(約 284 兆円)併せて 16 兆レ
アル(約 71 兆円)の投資が計画されている
PAC2 ではエネルギーや運輸交通などのインフラ投資に加え低所得者への住宅整備など社会分野
にも重点を置いている
PAC および PAC2 の分野別投資金額(単位憶レアル)
PAC
期間 2007年-2010年 2011年-2014年 2015年以降
2950R$ 4616R$ 6269R$
(約133兆円) (約208兆円) (約282兆円)
2550R$ 3889R$ -
(約115兆円) (175兆円) -
960R$ 1045R$ 45R$
(約43兆円) (約47兆円) (約03兆円)
6460R$ 9550R$ 6314R$
(約290兆円) (約430兆円) (約284兆円)
PAC2
エネルギー
社会都市
運輸交通
合計
出所ブラジル政府資料等 (BRL=45 円で換算)
サンパウロ市内のビル建設工事現場
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29ワールドカップサッカースタジアム
2014 年のサッカーワールドカップはブラジル中の 12 の都市で開催される
スタジアムの建設補修費用に加えてワールドカップの開催に向けてモノレール地下鉄空港な
どのインフラの整備など約 330 億レアル(約 14 兆円)の投資が行われる予定となっている
また2016 年にリオデジャネイロで開催される夏季オリンピックに対し市内のインフラ整備のほ
か他の主要都市とを結ぶ道路や鉄道空港港湾などのインフラ整備などに対し約 221 億レアル
(約 09 兆円)の予算が必要とブラジル政府では試算している
httpwwwportaltransparenciagovbrcopa2014
Belo Horizonte(MG) Brasiacutelia(DF)
Cuiabaacute(MT)
Fortaleza(CE) Manaus(AM)
Natal(RN)
Porto Alegre(RS)
Recife(PE)
Rio de Janeiro(RJ)
Salvador(BA)
Satildeo Paulo(SP)
ワールドカップで開幕戦が開催される予定の
サンパウロ市のサッカー場建設風景
(2012 年 1 月撮影)
0
改修中のエスタジオパレストライタリアサッカー場
(サンパウロ市2012年 1月撮影)
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進出を検討中のメーカー
Dimler Great Wall Jagar Land Rover KIA
30自動車メーカーの設備投資動向
好調な国内の自動車販売を背景に多くの自動車メーカーが新規投資を行っている
メーカー 投資金額
R$milion 投資期間
増産
キャパ
2011 年
販売台数
Fiat 7000 2011-2015 350000 754212
VW 6200 2010-2014 160000 698326
Ford 4500 2010-2014 50000 313990
GM 5000 2009-2012 150000 632102
Hyundai 1000 2011-2013 150000 114861
Renault 1000 2010-2012 194283
Peugeout Citroen 1400 2010-2012 70000 85820
Toyota 1000 2010-2012 70000 99200
JAC Motors 960 2011-2014 100000 23747
Chery 640 2011-2015 170000 21682
出所Valor Econocircmico 紙全国自動車製造者協会(Anfavea)等から J2B Consulting 作成
2011 年にブラジルは 5 年連続で過去最高となる 363 万台の販売を記録
KPMG の予測では 2016 年には中国および米国に次いで世界で第三位の自動車市場に
2026 年には現在の二倍となる 720 万台を販売すると予測している
1601 1479 1429 1579 1715
1928
2463
2820 3141
3515 3633
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
日産(2014 年)
ヘゼンデ市(RJ)
トヨタ(2012 年)
ソロカバ市(SP)
Hyundai(2012 年)
ピラシカーバ市(SP)
Chery(2013 年)
ジャカレイ市(SP)
スズキ(2012 年)
イトゥンビアーラ市(GO)
Fiat(2014 年)
ゴイアーナ市(PE)
JAC Motors(2012 年)
カマサリ市(BA)
DAF(2013 年)
ポンタグロッサ市(PR)
括弧内は
工場完成予定年
BMW
ジョインビレ市(SC)
出所全国自動車製造者協会(Anfavea) 単位千台
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312012 年のブラジル国内で開催予定の主な建設機械関連展示会スケジュール
開催期間 会場 展示会名
42-4 サンパウロ市 Brazil Road Expo 2012 httpwwwbrazilroadexpocombr
道路建設関連の展示会
529-62 サンパウロ市 MampT Expo 2012 httpwwwmtexpocombr
()下記参照
81-4 ポルトアレグレ市 Construsul httpwwwfeiraconstrusulcombrconstrusul httpwwwexpomaquinascombr
ブラジル南部地域最大の建設業界展示会
建設機械の展示会も同時開催される
814-17 ベロオリゾンテ市 Equipo Mining 2012 httpwwwequipominingcombr
マイニング関連の展示会
115-8 ベレン市 Exposibram http wwwexposibramorgbrmensagempubbemvindophptipo=0
アマゾン地域の鉱物分野の展示会
829-31 サンパウロ市 Concrete Show South America 2012 httpwwwconcreteshowcombr
コンクリート業界に関する展示会
910-14 リオデジャネイロ市 Expomam 2012 httpwwwabramanorgbr
メンテナンス業界関連の展示会
1024-27 クリチーバ市 Infracon httpwwwmanutencaoesuprimentoscombr
インフラおよび建設工事関連展示会
()MampT Expo 2012
ブラジルで開催される建設機械関連の最大のイベント2009 年以来の開催で今回が 8 回目
約 480 社が出展し920 社の製品の展示が行わる予定
前回 2009 年の 42000 人を上回る 45000 人の来場者を見込んでいる
ブラジルの建設機械市場
2012年 3月発行
著作発行 日本貿易振興機構(ジェトロ) 海外調査部
107-6006 東京都港赤坂 1-12-32 アーク森ビル 6階
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7 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
3建設機械関連業界団体
ABIMAQ (Associaccedilatildeo Brasileira da Induacutestria de Maacutequinas e Equipamentos)
ブラジル機械装置工業会
各種機械設備メーカーが加入する業界団体
ABIMAQ の配下に分化協議会が設置されており建設機械関連企業は CSMR(Cacircmara Setorial de
Maacutequinas Rodoviaacuterias ロードマシーン分化協議会)に加盟
ABIMAQ に加盟するには審査が必要であり製造メーカーであること30以上の国産部品を使用し
ていることが一つの目安となっている輸入販売会社や組立製造のみを行う企業は原則加盟が認め
られていない
CSMR では会員間で新技術や規格の協議を行ったり製造販売データの交換集計を行っている
CSMR には下記の 35 社が加盟している2011 年~2013 年会期は Komatsu が会長企業を務めている
日系進出企業では Komatsu の他に Yanmar が加盟
ABIMAQ ブラジル機械装置工業会 HP httpwwwabimaqorgbr CSMR ロードマシーン分化協議会 HP httpwwwcamarasorgbrsiteaspxHome-CSMR
(ともにポルトガル語のみ)
会長企業 Komatsu do Brasil Ltda
副会長企業 Caterpillar Brasil Ltda Ciber Equipamentos Rodoviaacuterios Ltda Randon Veiacuteculos Ltda Liebherr Brasil Guindastes e Maq Operat Ltda Volvo do Brasil Veiacuteculos Ltda Terex Cifali Equipamentos Ltda CNH Latin America Ltda
会員企業 ARGOS GUINDASTES INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO SA Site httpwwwargosguindastescombr
Tel (51)3662-7728 BETOMAQ INDUSTRIAL LTDA Site httpwwwbetomaqcombr
Tel (11)2117-9988 BRM-ASSISTTEacuteCNICA DE GUINDASTE E ESCAVADEIRA LTDA Tel (81)3428-5001 CATERPILLAR BRASIL LTDA Site wwwcaterpillarcombr
Tel (19)2106-2100 CIBER EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwcibercombr
Tel (51)3364-9200 CIBI-COMPANHIA INDUSTRIAL BRASILEIRA IMPIANTI Site httpwwwcibicombr Tel (12)3627-4000 CMV-CONSTRUCcedilOtildeES MECAcircNICAS LTDA Site httpwwwcmvcombr
Tel (51)3041-6633 CNH LATIN AMERICA LTDA Site httpwwwcnhcom
Tel (11)2126-2280 CONISHI MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwconishicombr
Tel (17)3522-8836
8 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
DYNAPAC BRASIL INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwdynapaccom
Tel (15)3412-7500 GASCOM EQUIPAMENTOS INDUSTRIAIS LTDA Site httpwwwgascomcombr
Tel (16)2105-3622 GUITON INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO DE EQUIPAMENTOS HIDRAacuteULICOS LTDA Site httpwwwguitoncombr
Tel (19)3421-3541 ICON MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS SA Site httpwwwicon-sacombr
Tel (48)3431-1800 IMAP SAINDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO Site wwwimapcombr
Tel (51)3662-8500 IMPACTO INDUacuteSTRIA DE IMPLEMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwimpactobrasilcombr Tel (14)3623-9444 JCB DO BRASIL LTDA Site httpwwwjcbcom
Tel (15)2101-1214 JOSEacute MURIacuteLIA BOZZA COMEacuteRCIO E INDUacuteSTRIA LTDA Site httpwwwbozzacom
Tel (11)2179-9966 KOMATSU DO BRASIL LTDA Site httpwwwkomatsucombr
Tel (11)4745-7000 LENCcedilOacuteIS EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site wwwlencoisequipamentoscombr
Tel (14)3264-4400 LIEBHERR BRASIL GUINDASTES E MAacuteQSOPERATRLTDA Site httpwwwliebherrcombr
Tel (12)3128-4200 MADAL PALFINGER SA Site httpwwwmadalpalfingercom
Tel (54)3026-7000 MANOS IMPLEMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwmanosimplementoscombr
Tel (49)3566-1426 MULTIFORCcedilA INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA ME Site httpwwwmultiforcacombr
Tel (19)3857-9772 PHD GUINDASTES LTDA Site httpwwwphdguindastesindbr
Tel (54)3535-1433 PPL INDUacuteSTRIA DE REBOQUES LTDA Site httpwwwpplindbr
Tel (51)3451-5213 PROMAacuteQUINAS INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Tel (21)2471-2363
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PROTON PRIMUS MAacuteQUINAS E EQUIPAMENTOS LTDA Tel (21)2696-9990 RANDON VEIacuteCULOS LTDA
Site httpwwwrandon-veiculoscombr Tel (54)3209-2400 TDB DO BRASIL INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwtdbbrasilcombr
Tel (11)5562-0144 TEREX CIFALI EQUIPAMENTOS LTDA Site httpwwwterexrbcombr Tel (51)2125-6677 TKA GUINDASTES INDUacuteSTRIA E COMEacuteRCIO LTDA Site httpwwwtkaguindastescombr
Tel (54)3292-4102 VOLVO DO BRASIL VEIacuteCULOS LTDA Site httpwwwvolvocombr Tel (41)3317-8111 WEBER MASCHINENTECHNIK DO BRMAacuteQSP CONSTRLTDA Site httpwwwwebermtcombr
Tel (51)3587-3044 YANMAR SOUTH AMERICA INDUacuteSTRIA DE MAacuteQUINAS LTDA Site httpwwwyanmarcombr
Tel (19)3801-9200 ZUMACH EQUIPAMENTOS RODOVIAacuteRIOS LTDA Site httpwwwzumachcombr Tel (27)3200-8922
SOBRATEMA (Associaccedilatildeo Brasileira de Tecnologia para Equipamentos e Manutenccedilatildeo)
ブラジル設備メンテナンステクノロジー協会
httpwwwsobratemaorgbr
ブラジルの建設機械関連企業が加盟する業界団体建設機メーカー輸入業者販売会社パーツメ
ーカー金融機関レンタル業者建設会社ゼネコン等が加盟
建設機械業界に関するデータ収集や広報会員企業間の情報交換などを行う建設機械の展示会
MampT Expo も主催する
Sobratema 主催のセミナー風景
(2011 年 12 月於サンパウロ)
Sobratema が発行する建設機械業界誌
(それぞれ月刊)
10 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
4主要機種ごとの販売会社
それぞれの機種について以下の企業の製品がブラジル市場で販売されている
ただし記載した企業以外にも多くの企業が建設機械市場に新規参入している
ltgtは Finame ファイナンス
(後述)の対象機種を取扱う場合
ltgtはそれ以外の場合
(輸入販売国産部品 60以下
の製造販売の場合等)
油圧ショベ
ル
小型ショベ
ル
小型ローダ
ー(スキッドステア)
モーターグ
レーダ
ー
ホイールロ
ーダー
バックホー
ローダ
ー
クローラー
ドーザ
―
ホイールド
ーザー
コンパクト
ローラ
ー
ハイウエイ
トラッ
ク
Agrale
Bobcat
Case
Caterpillar
John Deere
Doosan Infracore
Dynapac Group
Foton
Hamm
Hyundai
JCB
Komatsu
Liebherr
LiuGong
Lonking
Massey Ferguson
New Holland
Randon
Sany
SDLG
SEM
Shantui
Sunward
Terex
Valtra
Volvo Construction
XCMG
XGMA
Yanmar
Yuchai
Yutong
Zoomlion
( 出所Sobratema 資料より J2B Consulting 作成)
11 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
5主要機種の取扱会社と取扱種類
油圧ショベル (稼働重量 11 t 70 t)
小型ショベル (稼働重量 2500 kg 8000 kg)
CASE
CATERPILLAR
DOOSAN
FOTON
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SANY
SUNWARD
VOLVO
XGMA
YUCHAI
ZOOMLION
BOBCAT `
CARTER
CATERPILLAR
FOTON
HYUNDAI
KOMATSU
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SANY
SUNWARD
TEREX
VOLVO
YANMAR
YUCHAI
90003000 4000 5000 6000 7000 8000
0 20 30 40 50 60
12 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
ホイールローダー
(バケット容量 15 msup3 45 msup3)
小型ローダー
(積載能力 500 kg 1500 kg)
クローラ式ドーザー (馬力 80 HP 400 HP)
ホイールドーザー (馬力 80 250 CV)
CASE
CATERPILLAR
DOOSAN
FOTON
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
PWM
SDLG
SEM
TEREX
VOLVO
XGMA
YUTONG
400
BOBCAT
CAMS MACCHINE
CASE
CATERPILLAR
HYUNDAI
JCB
KOMATSU
LIUGONG
LONKING
NEW HOLLAND
SUNWARD
TEREX
VOLVO
1000 1800
360
CATERPILLAR
KOMATSU
LIEBHERR
LIUGONG
NEW HOLLAND
SHANTUI
ZOOMLION
300200
AGRALE
CASE IH
JOHN DEERE
MASSEY
FERGUSON
NEW HOLLAND
VALTRA
250200 150 100 50
01 02 03 04 05 06
13 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
バックホーローダー (馬力 70 HP 110 HP)
モーターグレーダー (馬力 130 HP 250 HP)
( 出所Sobratema データより J2B Consulting 作成)
70 90 110
CASE
CATERPILLAR
DIGG
FOTON
JCB
KOMATSU
LIUGONG
MASSEY FERGUSON
MOVITER
NEW HOLLAND
RANDON
TEREX
VOLVO
XGMA
YUTONG
13
CASE
CATERPILLAR
FOTON
KOMATSU
LIUGONG
NEW HOLLAND
SANY
VOLVO
XCMG
XGMA
ZOOMLION
230 250210170 19050
14 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
6ブラジルの建設機械業界統計
ブラジル国内での生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移
() Abimaq(ブラジル機械装置工業会)の会員企業のデータをベースにしており輸入販売会社等の
Abimaq 非加盟企業のデータは反映していない
lt生産gt
2008 年は金融危機の発生により 9 月以降の生産ペースが減速するも年間では過去最高を記録しかし
輸出地域の経済回復の遅れと先行き不透明感を理由に設備投資が控えられたことから 2009 年の生産台
数は 2008 年比で45の大幅な減尐となった
2010 年は国内市場での販売回復に支えられ2009 年の 2 倍を超す建設機械が製造され2010 年2011
年と続けて過去最高の生産台数を記録している
lt販売gt
国内の販売台数は金融危機が発生した 2009 年も対前年8と小幅な減尐に留まった2010 年には
2009 年比で 60の販売の伸びを記録2011 年と引き続き過去最高の販売台数記録を更新している
2011 年の国内販売台数は 2001 年と比べると 43 倍に増加している
lt輸入機械販売gt
2011 年の販売台数に対する輸入機械の販売台数は約 13となっている2001 年の 7と比べると輸入
機械の販売割合は倍増台数ベースでは 8 倍に増加している
ただしAbimaq に非加盟の輸入販売会社の台数を考慮すると輸入機械は割合台数ともに更に大きく増
加していると推測される
lt輸出gt
生産台数に占める輸出の割合は 2003 年までは 30~40を推移していたが2004 年以降 60台に増
加したしかし金融危機の発生した 2008 年には 40台2009 年には 20台まで低下2011 年も約
30に留まっている金融危機以降の輸出先地域の景気回復の遅れとブラジル通貨高による輸出競争
力の低下により 2011 年に至るも輸出台数はピーク時のレベルまで回復していない
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
輸入機販売
対象機種およびメーカー
ブルドーザー CaterpillarKomatsuNew Holland
バックホーローダー CaseNew HollandCatepillarAgcoRandonJCBVolvoTerex
ホイールローダー CaterpillarCaseNew HollandKomatsuVolvoJCB
油圧ショベル CaseCaterpillarNew HollandKomatsuVolvoBobcatJCBYanmarTerex
モーターグレーダー CaterpillarNew HollandCaseKomatsu
コンパクトローラー CaterpillarVolvoDynapacCiberProton PrimusTerex
スキッドステア BobcatNew HollandCaseCaterpillarVolvoJCB
オフロードトラック CaterpillarRandonVolvo
出所Abimaq単位(台)
15 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
国内生産台数推移
2001 年から 2011 年の期間に生産台数は 37 倍に拡大
金融危機の影響により 2009 年は対前年比45の大幅な減尐
2010 年以降は国内需要に支えられ従来の成長ペースを取り戻している
2001 年2011 年の機種別生産台数構成比の比較
バックホーローダーの販売比率が 25から 30に油圧ショベルが 8から 15に上昇
2001 年2011 年の機種別の生産台数伸び率
各機種ともに 200以上の販売を記録
油圧ショベルが最も大きな伸びをみせている
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
コンパクトローラー
モーターグレーダー
オフロードトラック
油圧ショベル
ホイールローダー
バックホーローダー
ブルドーザー
16
25
248
1
21
5
2001年3279 11
9085 30
5667 19
4439 15
222 1
5387 18
2007 6
2011年
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
243
443
289
706
241
318
448
0 100 200 300 400 500 600 700 800
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
生産台数37 倍に拡大
出所Abimaq単位(台)
出所Abimaq
出所Abimaq
16 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
国内販売台数推移
2001 年から 2011 年の期間に国内販売台数は 43 倍に拡大
金融危機の影響はあったが 2009 年の販売台数は対前年で8の小幅な減尐に留まった
2011 年は金融危機の発生した 2008 年に比較し 17 倍に販売台数を増やしている
2001 年2011 年の機種別販売台数構成比の比較
機種ごとの販売比率ではバックホーローダーが全体の 13 以上を占めている
油圧ショベルの販売比率が 14から 20に増加
2001 年2011 年の機種別の販売台数伸び率
-
5000
10000
15000
20000
25000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
コンパクトローラー
モーターグレーダー
オフロードトラック
油圧ショベル
ホイールローダー
バックホーローダー
ブルドーザー
8
35
26
14
210
5
2001年
1022 5
8239 38
3986 18
4284 20
99 0
1922 9
2177 10
2011年
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
206
402
259
514
105
335
716
0 100 200 300 400 500 600 700 800
ブルドーザー
バックホーローダー
ホイールローダー
油圧ショベル
オフロードトラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
販売台数43 倍に拡大
出所Abimaq単位
(台)
出所Abimaq
出所Abimaq
17 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
地域ごとの販売台数分布(2011 年)
46
44
46
49
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
合計
油圧ショベル
モーターグレーダー
ホイールローダー
北部 北東部 南東部 南部 中西部
経済の中心地のサンパウロ州2016 年のオリンピックの準
備を進めるリオデジャネイロ州鉄鉱石の主要産出地であ
るミナスジェラエス州を含む南東部地域でブラジル全体の
40~50の建設機械が販売されている
南東部地域
ホイールローダーモーターグレーダー油圧
ショベル合計でブラジル全体の 46を販売
出所Abimaq
北部
北東部
中西部
南東部
南部
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7主要機種ごとの生産販売輸入機械の販売輸出台数の推移
ブルドーザー
Caterpillar および Komatsu の二社で 2010 年の生産台数の 9 割以上を占めている
2008 年から 2009 年に掛けて金融危機の影響を受け輸出が72と大幅に減尐
生産台数の約 8 割を輸出に向けているため金融危機による影響を大きく被ったが2009 年2010
年と輸出が大きく改善2011 年の生産台数は 2008 年とほぼ同レベルまで回復した
生産台数に占める割合は尐ないものの国内での販売台数は堅調に増加
Shantui が 2008 年に中国からの輸入販売をスタートし販売シェアの 10程度を獲得している
バックホーローダー
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
輸出
国内販売
5242
6
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
New Holland
-
2000
4000
6000
8000
10000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
出所Abimaq単位(台)
出所Abimaq単位(台)
出所Yengst Associates単位()
19 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
CaterpillarCaseJCBKomatsu の 4 社で 2010 年の生産台数の 9 割を占めている
2009 年は金融危機の影響により一時的に生産が減尐するも旺盛な国内需要が輸入の減尐分をカバー
し生産台数は早期に回復
国内販売は金融危機の発生した 2009 年を含め対前年比プラスを続けている
2004 年~2005 年は国内での販売台数と輸出台数が拮抗していたが2006 年以降は国内需要が大きく
伸びたため生産台数の約 9 割が国内で販売されている
2009 年から JCB が2010 年から中国系 Sany および Liugong 等が輸入販売を始めている
Abimaq の集計では建設機械の販売の 13 をバックホーローダーが占めているブラジルの法令ではバ
ックホーローダーは公道の走行が認められているため機動性と利便性が販売増加の一因と考えられ
る
ホイールローダー
金融危機により 2009 年の生産台数はピーク時の 2007 年に較べほぼ半減した
国内の販売台数は 2010 年2011 年と過去最高を記録するまでに回復したが生産台数も同じペース
で回復を見せている
輸出台数は金融危機前の水準まで戻っていない2009 年の輸出台数はピーク時の 2006 年の約 16 ま
で減尐生産台数に占める輸出機械の割合は 2006 年には約 6 割を占めていたが2011 年には 25ま
で縮小
2009 年頃から SDLGHyundaiLiugongXCMGDoosan 等中国韓国からの輸入機械の販売が増
えているAbimaq 非加盟企業を含めると全体の販売に占める輸入機械の割合は 30程度まで高まっ
てきている特に SDLG は既に 10以上の国内販売シェアを獲得しているとみられている
31
26
18
15
6 4
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
JCB
New Holland
Randon
Agco
-
1000
2000
3000
4000
5000
6000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
うち輸入機械
輸出
43
17
17
11
11
2010年製造台数シェア
Caterpillar
Case
Volvo
Komatsu
New Holland
出所Abimaq単位
(台)
出所Yengst Associates
出所Yengst Associates
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油圧ショベル
CaterpillarKomatsu の二社で全体の 34 の販売シェアを占めている
2009 年の生産台数は対前年比約 6 割の落ち込みを見せたが2010 年2011 年と過去最高を塗り替え
る回復を見せている2001 年との比較では 2011 年までに 7 倍以上に増加輸出台数も金融危機前を
上回る過去最高のレベルまで回復している
この数年の間に HyundaiDoosan(2007 年)Liugong(2008 年)Sany(2008 年)XCMG(2010 年)と
いった中国および韓国系メーカーが輸入販売を開始し2010 年の販売シェアの約 3 割を占めるまでに
プレゼンスを高めているそのうち HyundaiDoosanSanyXCMG は現在ブラジル国内での製
造あるいは組立を進めておりLiugong も国内製造の検討を始めている
JCB は 2008 年に油圧ショベルの輸入販売を開始したが2010 年からは国内での製造をスタートさせ
輸入販売からの切替を図っている
サイズとしては 20-30 トンクラスが最も売れており全体の 6 割程度を占めている20 トン以下の小型
ショベルは全体の 3 割程度30 トン以上の大型ショベルが 1 割程度となっている
ホイール式ショベルは Liebherr のみが国内での生産を行っているがブラジル国内での主流はクロー
ラー式でトラック式ショベルの販売は尐数に留まっている
オフロードトラック
2007 年のピーク時に較べ生産台数は 74減尐輸出台数は 86減尐している
-
1000
2000
3000
4000
5000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
(輸入機械)
輸出
5229
8
5
51
2010年製造台数シェア
Caterpilar
Komatsu
New Holland
Case
Liebherr
JCB
-
100
200
300
400
500
600
700
800
900
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
出所Abimaq
単位(台)
出所Abimaq単位(台)
出所Yengst Associates
21 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
モーターグレーダー
金融危機の影響で生産輸出とも 2009 年に大きな落ち込みを見せたが2010 年には大きな回復を見
せた
国内市場での販売台数は堅調に増加している
2008 年に XCMG が2010 年には SanyLiugongShantui も中国からの輸入販売をスタートさせて
いるが2010 年における各社合わせた販売シェアは 5程度に留まっている
コンパクトローラー
-
1000
2000
3000
4000
5000
6000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
輸出
5819
12
7 4
2010年製造台数シェア
Caterpilar
Volvo
New Holland
Case
Komatsu
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
生産
国内販売
(輸入機械)
輸出
35
27
17
87
2010年製造台数シェア
Dynapac
Caterpilar
Pronton Primus
Ciber
Volvo
出所Abimaq
単位(台)
出所Abimaq単
位(台)
出所Yengst Associates
出所Yengst Associates
22 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
金融危機の発生した 2009 年も含め国内販売の伸びは続いた
生産は 2009 年に若干の減尐を見せたが国内需要の伸びに支えられ 2010 年には金融危機前を上回る販
売台数を記録
2011 年は対前年で生産国内販売輸入機械販売輸出台数いずれも減尐している
台数は尐ないながら XCMG が 2007 年からLiugongSanyなどの中国系メーカーが 2010 年から輸
入販売を始めている
スキッドステア
2007 年に Volvo が国内製造を開始するまでブラジル国内で販売されるスキッドステア全てが輸入機械
であったその後もスキッドステアの生産は Volvo だけが行っていた
Volvo が製造を開始した 2007 年には約 9 割を輸出していたがその後国内市場への供給が中心にな
り国内での販売は約 8 割まで増加しかし2011 年にスキッドステアの生産を米国の工場へ移管した
ため国内での生産を停止しているそのため以前と同じくブラジル国内で販売されているスキッド
ステアは全量海外からの輸入品に戻っている
2004 年以降輸入台数は大きな伸びを示していたが 2009 年は対前年で約半数に減尐しかし 2010
年2011 年と従来と同じペースで輸入機械の台数が増大している
メーカーごとの 2010 年の販売シェアは下グラフの通り
-
250
500
750
1000
1250
1500
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
(輸入機械)
30
2119
16
113
2010年販売台数シェア
Bobcat
Volvo
Case
New Holland
Caterpillar
Others
出所Abimaq単
位(台)
出所Yengst Associates
23 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
8建設機械の市場保有台数推移の予測
Sobratema はインフラ関連建設工事マイニング農業関連の分野ごとの建設機械の市場保有台数
が 2016 年までに 170~190の割合で増加すると予測している
対前年の伸び率ではサッカーワールドカップが開催される 2014 年までは 10以上の高い伸びを示し
ているが2015 年以降は 1 桁台の伸びに落ち着くものと予測している
112
134
173
98
81
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
0
100
200
300
400
500
600
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
対前年比()
インフラ関連
建設工事
マイニング
農業
合計
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2016年2011年
インフラ関連 131 147 167 196 215 234 179
建設工事 115 125 142 166 182 196 170
マイニング 44 49 55 65 72 77 175
農業 13 16 18 21 23 25 192
合計 303 337 382 448 492 532 176
対前年比() - 112 134 173 98 81
出所Sobratema 単位1000 台(5 年以上の使用期間の機械が対象)
24 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
9工場所在地の分布
ブラジルの建設機械メーカーの生産拠点はブラジル最大の経済の中心地でありブラジル最大の貿易
港であるサントス港を抱えるサンパウロ州に集中している
ここ数年内に新たに建設された工場および現在建設中の工場もサンパウロ州内に多いが都市によ
り進出に対しインセンティブの供与の可能性がありまた地域的な戦略からサンパウロ州外の都市
を選択している例も見られる
印を付けた都市は現在建設中あるいは 2010 年以降に建設された工場
州 メーカー名 既存の工場所在地
サンパウロ州(SP) Caterpillar ピラシカーバ市
CNH ソロカバ市
ピラシカーバ市
Doosan アメリカーナ市
JCB ソロカバ市
John Deere インダイアツーバ市
Hitachi インダイアツーバ市
Komatsu スザーノ市
アルジャー市
Liebherr グアラチンゲタ市
Sany サンジョゼドスカンポス市
ジャカレイ市
Tadano イトゥ市
Volvo ペデルネイラス市
ペルナンブーコ州(PB)
ゴイアス州(GO)
ミナスジェラエス州(MG)
リオデジャネイロ州(RJ)
サンパウロ州(SP)
最も多くのメーカーの製造拠点となっており
新規設備投資も集中
パラナ州(PR)
リオグランデドスル州(RS)
25 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
ペルナンブーコ州(PE) XCMG スアペ市
ゴイアス州(GO) Foton Lovol アナポリス市
John Deere カタロン市
ミナスジェラエス州(MG) CNH コンタージェン市
XCMG ポウゾアレグレ市
リオデジャネイロ州(RJ) Hyundai イタチアイア市
パラナ州(PR) Caterpillar カンポラルゴ市
CNH クリチーバ市
リオグランドドスル州(RS) JohnDerre オリゾンチーナ市
モンテネグロ市
Manitowoc パッソフンド市
Terex カショエイリーニャ市
グアイーバ市
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10主な建設機械メーカーのブラジル市場への参入時期
CaterpillarKomatsu 等の主力建機メーカーは 1950 年代~60 年代に掛けてブラジルに進出
2009 年以降多くの中国韓国系の建機メーカーが輸入販売を通じブラジル市場に参入している
2010 年以降は多くの企業が投資を行い輸入販売から国内製造へと移行している
1950 年 CNH Fiat グループの農業機械メーカーの Moto Agriacutecola 社設立
1954 年 Caterpillar サンパウロ市に現地法人設立
1957 年 Yanmar (ディーゼルエンジンの輸入販売現法を設立)
1958 年 Ciber ポルトアレグレ市に工場建設
1960 年 Caterpillar 現地製造を開始
1973 年 Komatsu サンパウロ州スザノ市に現地法人設立
1974 年 Liebherr グアラチンゲタ工場建設
1975 年 Komatsu サンパウロ州スザノ市に海外初の製造工場を建設
1975 年 Volvo ペデルネイラス工場を建設
1976 年 Caterpillar 主力のピラシカーバ工場での製造開始
1976 年 Volvo ペデルネイラス工場での製造開始
1979 年 John Deere 現地会社に資本出資
1995 年 JCB 輸入販売開始
2001 年 JCB ソロカバ市で製造開始
2003 年 Hyundai 輸入販売開始
2004 年 Terex 現地法人設立
2004 年 XCMG 輸入販売開始
2006 年 Doosan 輸入販売開始
2007 年 Sany 輸入販売開始
2009 年 SDLG 輸入販売開始
2009 年 LiuGong 販売現地法人を設立
2009 年 Yanmar 建設機械の輸入販売開始
2010 年 Lonking ローカル商社と提携し販売会社を設立
2010 年 Sunward 輸入販売開始
2010 年 Yuchai 販売現地法人を設立
2010 年 Yutong 輸入販売開始
2010 年 XGMA ディストリビューターを通じ輸入販売開始
2010 年 Zoomlion ディストリビューターを通じ輸入販売開始
2011 年 Tadano 合弁で製造販売メンテナンス会社を設立
2011 年 LBX(住友建機子会社) 販売会社の設立登記完了
2011 年 Hitachi John Deere と合弁で製造販売会社の設立を発表
(各社 HP新聞報道等より J2B Consulting 編集)
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11最近の主な新規投資案件
Caterpillar
投資金額1)1 憶ドル 2)1 憶ドル
投資時期1) 2010 年 2)2011 年
投資内容
1)サンパウロ州ピラシカーバ工場を拡張+海底油田開発機器(ディーゼルエンジンおよび発電機等)
の製造を開始
2)パラナ州カンポラルゴ市に第二工場を建設
CNH
投資金額1)13 憶レアル 2)17 憶レアル 3)1 憶ドル
投資時期1)2007 年~2010 年の四カ年計画
2) 2011 年~2014 年の四カ年計画
3)2011 年
投資内容1)休止していたサンパウロ州ソロカバ市の工場を再稼働+部品流通センター
2)国内 4 工場の設備の近代化+拡張+新機種の開発
3)アルゼンチンのコルドバ市に農業機械の製造工場を建設
Deere
投資金額124 憶ドル(日立建機と合計で 18 憶ドル)
投資時期2012 年
投資内容
1)2011 年 10 月サンパウロ州インダイアツーバ市で日立建機との合弁で油圧ショベルの製造工場の
建設を発表2013 年 7 月に製造開始の予定
2)独資で同じくサンパウロ州インダイアツーバ市にバックホーローダーとホイールローダーの製造
工場の建設を発表2013 年末に製造開始の予定
Doosan
投資金額7600 万ドル
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州アメリカーナ市に油圧ショベルなどを製造する新工場を建設中
2012 年後半から製造を開始予定
Foton Lovol
投資金額15 憶ドル
投資時期2011 年
投資内容ゴイアス州アナポリス市に工場の建設を発表2012 年から建設スタート
日立建機
投資金額63 億円
投資時期2011 年
投資内容2011 年 10 月サンパウロ州インダイアツーバ市で Deere 社との合弁で油圧ショベル機の
製造工場の建設を発表
2012 年建設開始2013 年製造開始
Hyundai
投資金額15 憶ドル
投資時期2011 年
投資内容
1)リオデジャネイロ州イタチアイア市に油圧ショベルバックホーローダーローダー等の製造工
場建設中2012 年末の完成予定
Hyundai が 75を出資ディストリビューターの BMC が 25出資
2)BMC 社と合弁で販売会社を設立
Hyundai が 45を出資ディストリビューターの BMC が 55出資
JCB
投資金額1)100 万ドル 2)500 万ドル 3)1 憶ドル
投資時期1)2010 年 2)2010 年 3)2012 年
場所サンパウロ州ソロカバ市
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投資内容
1)バックホーローダーの製造ラインを拡張+設備更新
2)油圧ショベルの製造工場を建設
3)新工場を建設中2012 年から製造開始の予定
LiuGong
投資金額2 憶ドル
投資時期2012 年(検討中)
投資内容南米のいずれかの場所に製造工場の建設を検討中(2012 年初頭に決定)
Manitowoc
投資金額7000 万レアル
投資時期2011 年
投資内容リオグランデドスル州パッソフンド市に工場建設中2012 年完成予定
Sany
投資金額1)(不明) 2)2 憶ドル
投資時期1)2011 年 2)2011 年
投資内容
1)サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に油圧ショベル機とクレーン機の組立工場建設
2)サンパウロ州ジャカレイ市に新工場を建設中2013 年から製造開始の予定
住友建機
投資時期2011 年 5 月
投資内容子会社の LBX が販売現地法人を設立
2012 年から輸入販売を開始
タダノ
投資金額資本金は 590 万ドルタダノが 51出資
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州イトゥ市に合弁で製造販売メンテナンス会社を設立
Terex
投資金額5 年間で 15 憶レアル
投資時期2011 年(建設中)
投資内容リオグランデドスル州グアイバ市に新工場を建設中
Volvo
投資金額1000 万ドル
投資時期2011 年
投資内容サンパウロ州のペデルネイラス工場を拡張油圧ショベルを組立から現地製造に切換え
XCMG
投資金額1)2500 万ドル 2)2 憶ドル 3)2500 万ドル+2 憶ドル
投資時期1)2011 年 2)2011 年 3)2011 年
投資内容
1) Ecircxito 社と合弁でホイールローダーの組立工場と物流センターを建設
場所はブラジル北東部ペルナンブーコ州スアペ市
2) BMC 社と合弁でモーターグレーダーとローラーコンパクターの組立工場の建設
3) GTM 社とトラッククレーンローラーコンパクターモーターグレーダー油圧ショベルホ
イールローダーの製造工場を建設
場所はミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市
Zoomlion
投資金額(計画) 2 憶ドル
投資時期(計画) 2012 年に決定
投資内容ディストリビューターの BMC と合弁でコンクリートミキサーおよびコンクリートポン
プの製造工場の建設を検討中
(出所MampT 誌新聞報道等から J2B Consulting 編集)
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12地域別の投資案件
サンパウロ州(SP)
Caterpillar
2011 年工場拡張+海底油田開発機器の製造を開始
CNH
休止していたソロカバ工場が再稼働+物流センター
Doosan
2011 年工場の建設を開始2012 年完成予定
JCB
2011 年工場建設を開始2012 年完成予定
John Deere
2011 年工場建設開始
日立建機
2011 年 John Deere と合弁で工場建設開始
LBX(住友建機子会社)
2011 年販売現法を設立
Lonking
2010 年販売会社を設立
Tadano
2011 年合弁で製造販売メンテナンス会社設立
Sany
2011 年に組立工場が完成製造工場の建設も開始
2012 年完成予定
Volvo
工場の拡張+現地生産への切替
サンパウロ州近辺の投資に関しては次ページ以降を参照
リオデジャネイロ州(RJ) Hyundai
2011 年から工場建設中
2012 年完成予定
パラナ州(PR) Caterpillar
2011 年に新工場が完成
リオグランデドスル州(RS) Manitovoc
2011 年工場建設を開始
2012 年に完成予定
Terex
2011 年工場建設開始
ミナスジェラエス州(MG)
XCMG
2012 年からディストリビュータ
ーGTM 社と合弁で工場建設開始
ゴイアス州(GO) Foton Lovol
2011 年に工場建設を発表
2012 年建設開始の予定
ペルナンブーコ州(PB) XCMG
2011 年ディストリビュータ
ーEcircxito 社と合弁で組立工場
と物流センターを建設
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13サンパウロ州内の投資案件
Caterpillar
ピラシカーバ市
2011 年工場拡張+海底油
田開発機器の製造を開始
投資1 憶ドル
日立建機
インダイアツーバ市
John Deere と合弁で工場建設中
投資63 億円
Doosan
アメリカーナ市
工場建設中
投資7600 万ドル
Volvo
ペデルネイラ市工場拡張
投資1000 万ドル
Aruja
タダノイトゥ市
合弁での工場建設
Sany
サンジョゼドスカンポス市
2011 年組立工場建設
CNH
ソロカバ市
2010 年休眠工場の操業再開
投資4 カ年計画で 17 憶レアル
LBX(住友建機子会社)
ソロカバ市
2012 年から輸入販売開始
Sany
ジャカレイ市
製造工場を建設中
投資2 憶ドル
John Deere
インダイアツーバ市
工場建設中
投資124 憶ドル
JCB
ソロカバ市
新工場建設中
投資1 憶レアル
copy 2011 Google
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14サンパウロ州周辺地域の投資案件
Campo Largo
Caterpillar
カンポラルゴ市
2011 年新工場建設
投資1 憶ドル
Terex
グアイバ市
新工場建設中
投資5 年間で 15 憶レアル
サンパウロ州
パラナ州
リオデジャネイロ州 ミナスジェラエス州
リオグランデドスル州
Manitowoc
パッソフンド市
工場建設(2012 年完成予定
投資7000 万レアル
Passo
Fundo
Guiaba
XCMG
ポウゾアレグレ市
2012 年から工場建設
投資2 憶ドル
Hyundai
イタチアイア市
工場建設中
投資15 憶ドル
Itatiaia
copy 2011 Google
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15企業ごとの概要
Caterpillar
CNH Global NV (Case amp New Holland)
Doosan amp Bobcat
Foton Lovol International
Hyundai Heavy Industries
JCB Brasil
John Deere
Hitachi Construction Machinery
Kobelco
Komatsu
LBX
Sumitomo Construction Machinery
Liebherr Brasil
Liugong
Lonking
Manitowoc
Sany
SDLG (Shandon Lingong Construction Machinery)
Shantui
Sunward
Tadano
Terex
Volvo Construction Equipmento Latin America
XCMG (Xuzhou Construction Machinery Group)
XGMA (Xiamen XGMA Construction Machinery)
Yanmar South America
Yuchai
Yutong
Zoomlion
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Caterpillar
ブラジル最大の建設機械メーカーであり機械設備メーカーとしてもブラジル最大
ブラジル唯一の工場であるサンパウロ州ピラシカーバ工場で全ての機種の製造を行ってきたがパラ
ナ州カンポラルゴ市に新工場を建設し2011 年から新工場での製造を開始している
今後は建設機械の製造はカンポラルゴ工場に徐々に移管しピラシカーバ工場での建設機械の製造は
将来的に停止するピラシカーバ工場では海底油田開発機器(ディーゼルエンジン等)の製造を始める
1954 年 サンパウロ市に現地法人設立
1955 年 工場建設をスタート
1960 年 工場完成ブラジルでの建設機械の製造をスタート
最初に製造したのはモーターグレーダー
1973 年 サンパウロ州ピラシカーバ市に 400 万 m2 の土地を購入し新工場の建設を開始
1976 年に完成
1993 年 製造工程の効率化とコスト削減を掲げた戦略プランの一環として生産設備の近代化
を図るとともに生産および管理部門の統合を図りピラシカーバ工場に集約
2011 年 10 月 パラナ州カンポラルゴ市で建設を進めていた新工場が完成
国内の需要の増加からピラシカーバ工場の稼働率は既に 100に達しており顧客
への引き渡しが 6 か月遅れるなどしたことから新工場の建設を進めていたもの
ピラシカーバ工場概要 カンポラルゴ工場概要
完成時期 1960 年 2011 年 10 月
概要 ブラジル国内唯一の製造拠点
ショールームディーラー向けト
レーニングスペースも併せ持って
いる
カンポラルゴ市の新工場建設に伴
い建設機械の製造は徐々に新工
場に移管し 2012 年中に製造を停止
する計画
その後は従来は米国インジアナ
州の工場から輸入していた海底油
田開発機器(ディーゼルエンジンお
よび発電機等)の製造を開始しペ
トロブラスなどに供給する
ピラシカーバ工場で製造されているバックホ
ーローダーと小型ホイールローダーの製造ラ
インを一部移管し製造を開始する
2011 年はバックホーローダーの製造からス
タート2012 年から小型ホイールローダー
の製造を始める
2011 年のラスベガス国際建機見本市
CONEXPO2011 で発表した世界戦略機種の
モーターグレーダーの製造も計画している
順次拡張工事を行い新しい製造ラインを建設
していく
当面はブラジル国内市場への供給を行うが
製造能力が国内需要を超えてきた段階で近隣
ラテンアメリカ諸国への輸出も始める
国産化率を上げるため複数の海外部品メーカ
ーも同敷地内に進出し生産を行う予定
土地面積 敷地面積380 万 m2
建屋面積214 万 m2
敷地面積100 万 m2
建屋面積5 万 m2
取扱機種 油圧シャベルホイールローダ
ーコンパクターローラー積込
機モーターグレーダーバック
ホーローダー等を製造
バックホーローダーおよび小型ホイールロー
ダー
投資金額 1 憶ドル
(工場拡張および海底油田開発機器
の製造ライン建設)
1 憶ドル
従業員数 6000 人 2013 年までに 1000 人を雇用
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販売拠点網 Marcos SASotreq SAParana Equipment SA(PESA)の 3 社で 50 か所以上の販
売サービス拠点網をブラジル全域に展開している
3 社とも 1940 年代に設立され60 年以上の歴史を持っている
キャタピラーは建設機械のリースを扱う Cat Rental Store と呼ばれるショップを約
10 か所展開しており各販売ディーラーも Cat Rental Store を扱っている
キャタピラー販売機種
Articulated Trucks Backhoe Loaders Cold Planers Compact Track and Multi Terrain Loaders
Compactors Feller Bunchers Forest Machines Forwarders
Harvesters Hydraulic Excavators Knuckleboom Loaders
Material Handlers
Motor Graders
Off-Highway Trucks
Paving Equipment
Road Reclaimers
Skid Steer Loaders
Skidders
Telehandlers
Track Loaders
Track-Type Tractors
Underground Mining
Wheel Dozers
Wheel Excavators
Wheel Loaders
Wheel Tractor-
Scrapers
(出所wwwbrasilcatcom)
(サンパウロ州バルエリ市のビル建設
工事現場で使用される油圧ショベル)
Sotreq
1941 年設立
14 州で 27 販売拠点あり
Marcosa
1947 年設立
北東部地域 10 州に 16 販売拠点
PESA
1946 年設立
南部 3 州に 14 販売拠点
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CNH Global NV
自動車メーカーFiat 傘下の建設機機械農業機械メーカー
CNH のラテンアメリカ地域の社長は Fiat グループの副社長を兼務している
1950 年 Moto Agriacutecola 社が Fiat グループ企業として初めてブラジルに設立されFiat 製の
農業機械(トラクター)の販売をサンパウロ市で開始
1970 年 ミナスジェラエス州コンタージェン工場で農業機械の製造開始
1975 年 パラナ州クリチーバ市に最初の農業機械製造工場を建設
2001 年 農業機械の需要低迷を受けソロカバ工場の操業を停止
2007 年~
2010 年の
4 カ年計画
13憶レアルを投資
中国を中心とする大豆等の食糧需要の増加と自動車燃料として使用されるエタノー
ル生産向けの砂糖きび栽培の増加などブラジルの農業分野が成長していたことか
らソロカバ工場の再開を決定10 憶レアル(553 憶ドル)を投資しオペレーションを
再開させた本 4 カ年計画期間中に物流センターも建設
2011 年~
2014 年の
4 カ年計画
前 4 カ年計画を 30上回る 17 憶レアルの投資を計画している
今期計画ではブラジル国内の四工場(パラナ州クリチーバ市サンパウロ州ソロカバ
市およびピラシカーバ市ミナスジェラエス州コンタージェン市)の拡張および設備
更新新機種開発に力を入れる
アルゼンチンに 1 憶ドルを投資しコンバインとトラクターの製造を開始する
Case と New Holland は農業機械および建設機械で独立した法人を組織しておりブランドも Case
と New Holland の両方を維持したまま別々に営業網を展開している
時には Case と New Holland が市場で競合する姿も見ることができる
本部機構は Case と New Holland がそれぞれ農業機械と建設機械部門ごとに別々にもっており更に
CNH の統括部署を含めると 5 都市に点在している
CNH Case New Holland
ミナスジェラエス州
コンタージェン市
農業機械 建設機械 農業機械 建設機械
サンパウロ州
ピラシカーバ市
サンパウロ州
イトゥ市
パラナ州
クリチーバ市
ミナスジェラエス州
ベロオリゾンテ市
製造拠点も Case および New Holland のそれぞれの農業機械建設機械を製造する工場がありブラジ
ル国内に合わせて 4 つの工場を持っている
コンタージェン
工場
New Holland ブランドの
建設機械を製造
油圧ショベル機バックホーローダークローラ式ド
ーザーホイールローダーモーターグレーダースキ
ッドステアローダー等を製造
クリチーバ
工場
New Holland ブランドの
農業機械を製造
農業用トラクター大豆収穫機を製造
研究開発センターもある
Grupo Fiat Holding CNH
Case IH
(農業機械)
Case Construction
(建設機械)
New Holland Agruculture
(農業機械)
New Holland
Construction
(建設機械)
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ピラシカーバ
工場
Case ブランドの農業機
械を製造
砂糖きびの生産の中心地域に立地しており周辺には多
くのエタノール工場が点在
砂糖きびおよびコーヒーの収穫機農機具を製造
ソロカバ
工場
Case ブランドの農業機
械および CaseNew
Holland ブランドの建設
機械を製造
スペアパーツの製造も
行う
2010 年 3 月に完成
投資金額10 憶レアル(553 憶ドル)
敷地面積16万 m2
(製造設備104万 m2 流通センター56万 m2)
大豆収穫機の製造工場としては世界最大規模
Fiatグループではソロカバ工場を海外全拠点への農業機
械の輸出基地にする考えを持っている
またラテンアメリカで最大の規模を誇る部品流通セン
ターも完成
ソロカバ工場では 2001 年に製造停止するまで年間
500 台の農業機械を製造していたが再開後は農業機
械と建設機械を合わせ最大で年間 8000 台の製造が可
能
製造が最盛期を迎える 2年後には 2000人の直接雇用と
4000人の間接雇用が見込まれている
アルゼンチンでの農業機械の製造工場の建設
2011 年 1 月農業機械の主要輸出国であるアルゼンチンがブラジルからの輸入に対する規制措置を
始めたまたブラジル通貨のレアル高による輸出競争力の低下もあり製造台数に対する輸出割合は
2008 年の 35から 20にまで低下したことを受け2011 年から 1 憶ドルを投じアルゼンチンのコ
ルドバ市に農業機械の製造工場の建設をスタートさせている2012 年下期から製造開始の予定
計画では収穫機を年間 2000 台農業用大型トラクターを 4000 台製造する
アルゼンチン国内市場で販売するとともにブラジルに対しても輸出を行う
農業分野で競合する AGCO 社も 2010 年 10 月にリオグランデドスル州の収穫機の工場に対し 2500
万レアルの投資を発表John Deere 社もゴイアス州カタロン市のサトウキビ収穫機の製造工場の拡
張と農業用散布機の製造のために 6000 万レアルの投資を発表するなど農業大国アルゼンチンへの
投資も進んでいる
ブラジル国内では建設機械と農業機械を大よそ 3565の割合で販売されている
ブラジルの建設機械市場は今後も堅調に成長すると予測されるが世界の食料需要の増加を背景に農
業機械分野の成長余地も大きくCNH では建設機械及び農業機械両分野で力を入れていく計画
-
10000
20000
30000
40000
50000
60000
70000
80000
2008 2009 2010 2011
農業機械の機種ごとの販売台数推移
Loaders amp Backhoes
Track-type tractors
Tillers
Combines
Wheel tractors
65
35
建設機械と農業機械の販売比率
農業機械
建設機械
出所Abimaq単位(台)
出所MampT 誌(Sobratema)
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販売拠点網
Case および New Holland がそれぞれ別々のディストリビューターを通じて販売網を展開している
Case
New Holland
261
686
884
1579
1928
Valtra
Massey Ferguston
Case
New Holland
John Deere
- 500 1000 1500 2000 2500
2132
1791
1803
9869
10493
11757
14451
Others
Case
Agrale
John Deere
New Holland
Valtra
Massey Ferguston
- 5000 10000 15000 20000
農業用ホイールトラクターのメーカー別
販売台数
2011 年にブラジル国内で農業用トラクターは
52296 台販売された
2010 年の 56420 台に比較し 73の減尐
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台数
は 12284 台で市場全体の販売台数の 235
CNH としては Massey Ferguston に次ぐ販売台数
を記録している
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台数
は 12284 台これは市場全体の販売台数の
235となりメーカー別では Massey Ferguston
に次ぐ販売台数を記録
農業用収穫機のメーカー別販売台数
2011 年にブラジル国内で農業用収穫機は 5388
台販売された
2010 年の 4549 台に比較し 173の増加
Case と New Holland を合わせた CNH の販売台
数は 2463 台で市場全体の販売台数の 457
を占めている
出所Anfavea単位(台)
出所Anfavea単位(台)
Shark Maacutequinas 社他 13 のディストリビ
ューターが販売サービス網を展開
Shark Maacutequinas 社はサンパウロ州およ
びブラジル南部地域諸州で 13 の支店を
展開
年間販売台数は 200~300 台
販売製品の多様化を図るため中国系の
Goodsense 社のフォークリフトの販売を
2011 年から開始
Brasif Maacutequinas 社他 7 つのディストリ
ビューターが販売サービス網を展開
Brasif Maacutequinas 社はブラジル北部南東
部中西部地域で支店網を展開Case
製品の約 5 割を販売している
販売製品の多様化を図るため Terex 社の
クレーン機仏独系 Bomag 社のコンパ
クター米国 Nacco グループの Hyster
社のフォークリフトの販売も開始
Case 社製品の売上比率は約 65
2011 年の売上は対前年 20の見込み
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コンタージェン工場
New Holland ブランドの建設機械を製造
クリチーバ工場
New Holland ブランドの農業用トラク
ター大豆収穫機を製造
ピラシカーバ工場
Case ブランドの砂糖きび
およびコーヒーの収穫機
農機具を製造
ソロカバ工場
2010 年完成
Case ブランドの農業機械および Case
New Holland ブランドの建設機械を製造
Contagem
copy 2011 Google
サンパウロ市内の道路工事現場 サンパウロ州内を移動中の油圧ショベル機
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Doosan
2006 年にラテンアメリカ市場に参入
油圧ショベルおよびホイールローダーを中心に輸入販売を行っている
2011 年 2 月サンパウロ州アメリカーナ市で工場の建設をスタートさせている
建設中の工場概要
建設地 サンパウロ州アメリカーナ市
投資金額 7600 万ドル(1 憶レアル)
製造開始 2012 年末の予定
土地面積 敷地面積162 万
建屋面積5 万 m2
(工場用地は市から譲渡を受けた)
製造機種 油圧ショベル(DX225 LCA)の組立製造からスタート
順次他機種の組立も始める
年間製造能力 2000 台
従業員数 直接雇用は 300 人の計画
販売拠点網
Renco Equipamentos 社Comingersoll 社
RONAC 社Cowdin 社の 4 社がブラジル
国内の販売サービスを行っている
販売地域 販売メーカーおよび機種
Comingersoll 社
サンパウロ州リオデジ
ャネイロ州など 4 州
Doosan(油圧ショベルホイールローダー)
Bobcat(スキッドステアローダー小型ショベル機テレスコピックロ
ーダー)
Cowdin 社
サンタカタリーナ州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーオフハイウェイトラック
フォークリフト)
Terex(ホイールローダークローラ式ローダートラックテレスコピ
ックローダー等)
Cowdin(フォークリフトホイールローダー振動ローラーモーター
グレーダー)
Romac 社
パラナ州リオグランデ
ドスル州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーアーティキュレートトラッ
クアースドリル)
Bomag(タイヤローラー振動ローラー)
Stone(手動式小型機械)
Renco 社
北部北東部中西部地
域の 20 州
Doosan(油圧ショベルホイールローダーオフハイウェイトラック
フォークリフト)
Bomag(タイヤローラー振動ローラー)
Stone(手動式小型機械)
Comingersoll
Renco Equipamentos
Cowdin
サンパウロ市内のビル工事現場
ROMAC
40 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
BOBCAT
Foton Lovol International
パラナ州のディストリビューターBramax 社を通じ油圧ショベルホイールローダーバックホーロ
ーダーモーターグレーダーコンパクトローラーの輸入販売を行っている
2011 年 12 月に工場建設を発表している
新工場概要
建設地 ゴイアス州アナポリス市
投資金額 15 憶ドル
Bramax 社が 20の資本出資を行う
土地面積 4 年間で 7 万 m2 まで建屋面積の拡張工事を行う
製造機種 建設重機械 2 機種の製造からスタート順次 11 機種まで増やしていく
製造開始 2012 年 2 月から工事を開始し2012 年中に製造をスタート
製造能力 スタート時は月産 150 台
機種の追加に合わせ月産 450 台まで引上げていく
従業員数 製造開始時の直接雇用は 300 人
Bramax 社 販売拠点網
BOBCAT 販売拠点網
ブラジル市場には 1990 年代初めに参入2007 年に
Doosan が買収
国内で 8 ディーラーが販売網を展開
スキッドステアローダー小型油圧ショベルテレス
コピックローダーの輸入販売を行っておりスキッド
ステアローダーおよび小型ショベル市場の約 3 割の販
売シェアをもっている
2010 年の売上高は約 3000 万ドル
2011 年の売上は約 4500 万ドル(対前年 50増加)の
見込み
営業および販売拠点はサンパウロ市
ゴイアス州アナポリス市
Bramax 社と合弁で工場を建設
パラナ州州カンポラルゴ市
Bramax 社本社
Bramax 社は CAMC 社のトラック
HELI 社のフォークリフトのブラジ
ル総代理店も行っている
41 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
Hyundai Heavy Indstries
2003 年にブラジルでの輸入販売をスタート
2011 年 7 月新工場の建設を発表
新工場での製造がスタートすると Hyundai グループにおけるブラジル市場の販売シェアは現在の 6
から 20まで引き上がるものとみている
新工場概要
建設地 リオデジャネイロ州イタチアイア市
投資金額 15 億ドル
(初期投資が 1 憶ドル追加投資が 5000 万ドル)
敷地面積 55 万 m2
2013 年に拡張工事の可能性もありその場合には土地の追加取得を行う
製造機種 ショベル機ホイールローダーの製造からスタート
第二段階でバックホーローダーの製造も開始する
製造開始 2012 年末
製造能力 スタート時は年間 3000 台
追加投資を行いバックホーローダーの製造を開始した段階で 5000 台に拡大させる
計画
従業員数 スタート時は 500 人2015 年までに 1500 人まで増員の可能性あり
Hyundai グループではアジア以外の製造拠点を最初に米国引き続いてロシアに建設することを計画
していたブラジルはそれに次ぐ第 3 の選択肢であった
しかし2008 年の金融危機発生後他国に較べブラジルの建設市場がいち早い回復を見せたことか
らアジア以外では最初となる工場をブラジルに建設することとなった
生産の 60は国内での販売40はラテンアメリカ諸国向けの輸出を計画
国産部品使用率の引き上げを図るため複数の韓国系サプライヤーに対しブラジルでの現地生産を呼び
掛けている2012 年 1 月の地元紙の報道では約 40 社の韓国系パーツメーカーがブラジルでの製造を
検討しておりFiname ファイナンスの条件である 60を大きく超える 80の国産部品使用率を目標
に準備を進めている
なお現在は輸入機械の販売のみを行っており Finame ファイナンスの対象となっていないそのた
めDLL 銀行を通じユーザー向けの低利の特別融資制度を行っている
なお製造現法とは別に販売会社も設立する
製造現法および販売現法ともに地場のディストリビューターBMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)社
が出資する出資割合は下記の通り
製造会社 販売会社
Hyundai 75 45
BMC 25 55
サンパウロ市内の Hyudai社の販売デ
ィーラーKGC社の展示機械
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販売拠点網 BMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)Veneza Construccedilotildees など 20 のディスト
リビューターがブラジル国内の販売網を展開
BMC (Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)
Hyundai の建設機械の販売を行う主力ディストリビューター
2007 年に創設され 2008 年から Hyundai の建設機械の輸入をスタート
クローラー式ショベルホイール式ショベルホイールローダー電気リフトト
ラックスキッドステアローダーを販売
本社サンパウロ州タンボレ市本社は物流機能を備えている
Hyundai の新工場建設には BMC が 25の資本参加するが資本参加を通じブラ
ジル国内における Hyundai 製品の販売代理権を維持することを狙ったもの
Hyundai にとっても投資金額と投資リスクを軽減する効果と販売ディーラーと
して BMC が持っているブラジル市場でのネットワークと販売ノウハウを活用で
きることがメリットとして考えられる
BMC 社は Hyundai 以外に下記メーカーの製品の販売も行っている
Zoomlion(コンクリートポンプ)
Shantui(ドーザー)
XCMG(コンパクターおよびモーターグレーダー)
韓国パーツサプライヤーDaemo(油圧ブレーキその他の部品)
XCMG とは合弁でモーターグレーダーとコンパクトローラーの工場建設を発表
Zoomlion 社とはコンクリートミキサー工場の建設を交渉している
売上高推移(単位100 万レアル 2011 年データは見込2012 年データは計画)
110
550
690
1000
-
200
400
600
800
1000
1200
2009 2010 2011 2012()
リオデジャネイロ州イタチアイア市
工場建設中
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Veneza Construccedilotildees
ブラジル北東部のペルナンブーコ州に拠点をおく有力建設機械ディストリビュー
ター販売テリトリーはブラジル北部地域の 7 州
2007 年から Hyundai の機械の輸入販売を行っているが2011 年に BMC に次い
で Hyundai の二番目のディストリビューターとなった
Veneza 社は John Deere 社の農業機械と Volks Wagen 社のバストラックの販売
も行っている
2010 年は対前年比で 30の売上を増やしたがHyundai とディストリビュータ
ー契約を結んだことから 2011 年は 40の成長を見込んでいる
JCB Brasil
1995 年にバックホーローダーの輸入販売を通じブラジル市場に参入
2001 年に製造を開始
2009 年に 1000 台を超える販売を記録
2010 年には油圧ショベルロードローラーホイールローダーの新型機種の発売を行うとともに小
型ローダーの発売などを通じ市場での販売シェアアップに成功対前年比 104の増加を記録
特にワールドカップサッカー関連工事が進むリオデジャネイロ州では 2010 年に対前年で 4 倍の油圧
ショベル機を販売している
2005 年当時はブラジル国内で製造する建設機械の 60は輸出向けであったが2010 年には輸出の割
合は 10程度にまで低下現在第三工場の建設を進めているが当面は国内市場への供給が中心
となる
ラテンアメリカ市場全体で JCB グループの売上の 10程度を占めているがブラジル国内市場の売
上はその 70程度を占めている
1995 年 輸入販売を開始
2001 年 サンパウロ州ソロカバ市に第一工場完成バックホーローダーの製造を開始
2010 年 第二工場を建設し油圧ショベルの製造を開始
2011 年 第三工場の建設を開始2012 年上期中の完成を予定
第一工場 第二工場
所在地 サンパウロ州ソロカバ市 サンパウロ州ソロカバ市
工場完成 2001 年 2010 年
製造機種 バックホーローダー 油圧ショベル(20t)
投資金額 100 万ドル 500 万ドル
投資内容 2010 年市場の需要増加に対応す
るため 15増床製造ラインの整
備拡張を行い製造能力を 50拡大
新工場を建設
2008 年から行うイギリスからの輸入販売を
現地製造販売に切換える
年間製造能力400 台
新工場概要
(第三工場)
建設機械の需要増に対応するため新工場の建設をスタート
建設地は第一第二工場と同じくサンパウロ州ソロカバ市
新工場完成予想図
(写真出所JCB 社ディストリビューターSRR 社 HP よりwwwsrrcombr)
工場面積 敷地面積20 万 m2
建屋面積32 万 m2
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78 103
216
300
600
0
100
200
300
400
500
600
700
2008年 2009年 2010年 2011年 2015年
Auxter社売上推移(R$million)
投資金額 1 憶ドル
完成予定 2012 年上期
製造機種 バックホーローダー油圧ショベルホイールローダーコンパクター
将来的には第一第二工場の生産ラインを新工場へ移管集約する
年間製造能力 1 万台
(バックホーローダー5000 台 油圧ショベル機2500 台)
従業員数 従来の 2 倍の 300 人からスタート順次増員の予定
販売拠点網
メインの Auxter 社ほか 17 のディストリビューターが販売サービス網を展開
(出所JCB 社 HP wwwjcbcom)
Auxter 社は 2002 年に設立中古機械の販売からスタート
2006 年JCB と販売契約を締結
サンパウロ州内のみで販売を行っているが2010 年に JCB の総販売台数の 25を販売販売台数
の 70がバックホーローダー
2007 年のサンパウロ州内のバックホーローダーの販売シェアは 7程度であったが 2010 年には
33まで拡大
2010 年に JCB 製建機を 630 台販売2011 年
は 850 台の見込み
2009 年に Yale 社のフォークリフトの販売を
スタート192 台を販売2010 年は 571 台に
販売を拡大
ソロカバ市 (第三工場)
新工場を建設中2012 年から製造開始
ソロカバ市 (第二工場)
2010 年から油圧ショベルの製造を開始
グアルーリョス市
流通センター
ソロカバ市 (第一工場)
2001 年からバックホーローダーを製造
Auxter 社本社(サンパウロ市)
Auxter 社売上推移 単位100 万レアル
(2011 年データは見込2015 年データは計画)
Auxter 社の展示機械
(サンパウロ市内)
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John Deere
農業分野で大きなプレゼンスを誇っておりブラジル国内に 3 つの製造拠点を持っている
農業用収穫機では 2011 年にメーカー別トップの 1928 台を販売
農業用トラクターでは Masseu Ferguston 社Valtra 社New Holland 社に次ぐ 9869 台を販売
2011 年はブラジルの市場全体で農業機械の販売が 5程度減尐する中で John Deere は約 20増加さ
せている (2011 年 1 月~12 月の農業機械のメーカー別販売台数は CNH の項を参照)
John Deere グループでは農業機械分野においてブラジル市場を最重要市場の一つと位置付けており
過去 10 年にわたり 20 億ドルの投資を行っている
ブラジル国内ではこれまで建設機械の製造及び販売は行っていなかったが2011 年に二つの工場建
設を発表
第一の工場では日立建機と合弁で油圧ショベルを製造する
第二の工場は単独で出資ホイールローダーおよびバックホーローダーの製造を行う
両工場ともサンパウロ州インダイアツーバ市に建設する
2012 年から輸入販売をスタートさせ製造開始は 2013 年末からの計画となっている
1979 年 リオグランデドスル州オリゾンチーナ市の農機メーカーSchneider Logemann amp Ciaに
20の出資を通じブラジル市場に参入
1989 年 オリゾンチーナ市に第二工場建設
1996 年 John Deere ブランドのトラクターの製造を開始
出資比率を 40に引上げ社名を SLC-John Deere に変更
1999 年 ゴイアス州カタロン市にサトウキビ収穫機の製造工場建設
出資比率を更に引上げ経営権を掌握
2001 年 社名を John Deere Brasil に変更
2008 年 リオグランデドスル州モンテネグロ市にトラクター製造工場を建設
サンパウロ州カンピーナス市にラテンアメリカ市場へのパーツ物流センターを建設
リオグランデドスル州
ポルトアレグレ市
本社
南米市場の統括機能も併せ持っている
販売金融会社の Banco John Deere も同市に所在
リオグランデドスル州
オリゾンチーナ市
1989 年完成
穀物用コンバイン機と田植え機を製造
建屋面積123 万 m2
従業員数2000 人
ゴイアニア州
カタロン市
1999 年完成
サトウキビ収穫機を製造
敷地面積22 万 m2
従業員数400 人
2011 年以降従来輸入販売をしてきた噴霧器の現地製造のために
6000 万レアルを投資
リオグランデドスル州
モンテネグロ市
2008 年完成
農業用トラクターを製造
敷地面積96 万 m2建屋面積68 万 m2
投資金額25 憶ドル
従業員数715 人
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サンパウロ州
カンピーナス市
2008 年完成
南米市場向けの部品の流通センター
投資資金1800 万レアル
建屋面積4 万 m2
従業員数200 人
サンパウロ州
インダイアツーバ市
1)2011 年日立建機との合弁で油圧ショベルの製造工場の建設を発表
2)2011 年単独出資でホイールローダーおよびバックホーローダーの
製造工場の建設を発表
2013 年末から製造開始の予定
両工場建設に対する投資金額は 18 憶ドルうち 124 憶ドルを John
Deere が支出する
従業員数約 600 人
アルゼンチン 2011 年トラクターと農業用収穫機の製造を開始すると発表
投資金額1 憶ドル
主要な輸出先であるアルゼンチンがブラジルからの農業機械の輸入に
対する規制措置を設けたために 2011 年第一四半期は対前年同期比で
50減尐そのためアルゼンチン国内でトラクターと収穫機の製造
を開始するに至った
ポルトアレグレ市
本社および南米統括機能
販売金融会社
モンテネグロ市
工場完成2008 年
製造機種農業用トラクター
オリゾンチーナ市
工場完成1989 年
製造機種コンバインおよび田植え機
インダイアツーバ市
建設機械の製造工場を建設中
2013 年完成予定
カンピーナス市
流通センター
2008 年完成
カタロン市
工場完成1999 年
製造機種サトウキビ収穫機
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日立建機
2011 年 10 月米 John Deere 社と合弁での製造販売会社「ディア日立建機ブラジル」設立を発表
日立建機とディア社は1988 年にアメリカノースカロライナ州に製造販売を行う合弁会社のデ
ィア日立社(Deere-Hitachi Construction Machinery Corporation)を設立以来北中南米市場における提
携関係を持っている
投資計画概要
場所 サンパウロ州インダイアトゥーバ市
投資資金 約 63 億円
資本金 5000 万ドル
出資 日立建機 40
John Deere ブラジル社 40
ディア日立(米国) 20
敷地面積 20 万 m2
事業内容 中型油圧ショベルの製造販売(15t~40t 未満)
ミニショベル油圧ショベルの輸入販売(100t未満)
年間製造台数 約 2000 台
計画では初年度に 90 台程度5 年目に年間 1200 台程度を製造
Finame ファイナンスの対象にするため現地生産部品 60以上を使用する
従業員数 230-240 人
事業
スケジュール
2012 年 1 月工場建設着工
2012 年 4 月輸入完成車の販売開始
(ミニショベルと現地生産以外の油圧ショベル(100 トン未満))
2013 年 7 月現地生産開始(車体重量 15 トン~40 トンの中型油圧ショベル)
その他 日立建機が技術を供与し合弁会社が現地生産を行う
マーケティングは農機で現地に地盤を持つ Deere 社が担当する
Deere 社はブラジル国内に農機販売で約 200 の代理店門を有しており強固な農機販
売網を持っており建設機械の販売展開に活用する
2015 年の売上高目標は約 180 億円
取締役は日立および Deere 社の双方から4人ずつ派遣の予定
Kobelco
2011 年初頭から米国現法を通じ販売サービス体制を敷きブラジル国内の顧客への営業活動を行
っていた
港湾作業などで使われる吊上げ機械等の販売を行っている Rimac 社とブラジル国内のディストリビュ
ーター契約を締結
Rimac 社は新規の販売に携わるとともに既に国内で販売されていた Kobelco 社のクレーン約 20 機
のサービスサポートも行う
ブラジルでは 60 トンから 550 トンまでのクローラー式クレーンを中心に販売を行っていく
リオデジャネイロ州イタグアイ市で港湾基地を建設中のブラジル最大手ゼネコンの Odebrecht は
CK600 を 3 台CK2300 を 3 台(全てクローラークレーン)の購入を既に決めている
Odebrecht では購入したクレーン機を 3~4 年にわたって同港湾で使用する予定でありブラジルで
一般的なトラッククレーンではなく Kobelco 社のクローラー式クレーンを購入したとのこと
Rimac 社は港湾作業鉄鋼大手物流分野に顧客を持っており既存顧客への販売展開を進めるとと
もにこれまでに Kobelco が直接販売した 20 機のクレーンユーザーへのメンテナンスを通じ新規
の販売働き掛けを行っていく
(その他のユーザーは Tomeacute 社大手ゼネコンの Andrade Guiterrez 社風力発電プラント組立の
Transdata 社など)
スペアパーツの保管はサンパウロ市内の Rimac 社の倉庫で行う
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Komatsu
1973 年現地法人を設立
折しも 1968 年から 1973 年に掛けて「ブラジルの奇跡」と呼ばれる高度経済成長期を迎えており
GDP 成長率は年平均で 101実質工業生産成長率は年平均 129を記録
世界 4 位に成長したブラジルの自動車市場でメーカー別の販売トップを走っているイタリアのフィア
ットが進出したのもこの時期で多数の日本や欧米の多国籍企業がブラジルに進出する時代であった
Komatsu もサンパウロ州スザノ市で工場の建設をスタート1975 年に製造を開始した
Komatsu にとって海外初の製造拠点であった
また現在に至るまで Komatsu のスザノ工場はブラジルのみならず南米地域で唯一の日系建機メー
カーの製造拠点である
現在ブラジル国内には次の 3 つの現地法人をもっている
Komatsu do Brasil (KDB)
Komatsu Brasil International (KBI)
1975 年製造開始
スザノ工場で製造された機械 KBI を通じて国内で
の販売が行われる
海外への輸出およびブラジルで製造しない機種の
輸入は KDB が行っている
またKomatsu グループにおける D51 のブルド
ーザーの一極生産供給拠点の役割も果たしてい
る
1997 年には板尾鉄工所などと合弁でサンパウロ
州アルジャ市に「アトミックス工業(Atommix)」
を設立キャビンやタンク外装部品などを製
造製造原価の低減と品質の向上に寄与してい
る
なおアトミックス工業は 2008 年にコマツの
100出資に変更2011 年よりコマツ「アルジャ
工場」に呼称変更
社員約 1200 人
出向社員10 人
1998 年KDB のマーケティング部門を独立さ
せ新会社を設立
KDB が製造した機械を各地のディストリビュー
ターを通じブラジル国内での販売メンテナン
ス業務を行う
社員約 100 人
出向社員11 人
Komatsu Forest
1972 年前身の Implemater がブラジル現地法
人設立2004 年に買収現社名に変更
KDB が製造した機械を森林向けアタッチメント
の取り付けなどを行ってから国内での販売を行
っている
輸入森林機械の販売も行っている
出向社員なし
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コマツの中南米事業体制
地域別売上構成比(FY2011 年見通し)
主要市場であるブラジルを含めた中南米市場での売上は Komatsu グループの 12を占めている
(出所決算概要報告資料より抜粋)
中南米での売上高推移(外部顧客向け単位億円)
(出所決算概要報告資料より抜粋)
15
14
13
12
7
0 2 4 6 8 10 12 14 16
日本
中国
北米
中南米
欧州
608
664
479
392373 380
446
505
572
498
427
523 509 494
0
100
200
300
400
500
600
700
FY081Q 2Q 3Q 4Q FY091Q 2Q 3Q 4Q FY101Q 2Q 3Q 4Q FY111Q 2Q
コマツホールディングスサウスアメリカ
(サンチャゴ)
南部 5 ヵ国建設機械
中南米マイニング機械販売
コマツカミンズチリ (サンチャゴ)
チリ国内の建設鉱山機
械販売サービス代理店
コマツブラジル (スザノ工場)
油圧ショベルブルドーザホイールローダモータ
ーグレーダの生産販売
コマツブラジルインターナショナル (サンパウロ)
ブラジル国内での建設機械及び鉱山
機械の販売サービス代理店
コマツパナマ事務所
(パナマシティ)
中南米向け建設機械在
庫物流管理
コマツフォレスト (パラナ州ピニャイ市)
2004 年に買収
森林機械の販売
コマツブラジル (アルジャ工場)
1997 年合弁形態で設立
2008 年100子会社化
キャビンタンク外装パーツなどを製造
Pa-tu
コマツアメリカ(KAC)北部 LA Div
(米国イリノイ州) 北部中南米向け
建機在庫物流管理
KAC メキシコ事務所サービスサポート
センター(メキシコ モントレー) メキシコ建設機
械マーケティングサービスサポート
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スザーノ工場の概要
工場概要 1973 年 1 月にコマツにとり日本国外では初となる海外製造工場をサンパウロ州スザ
ノ市に建設
下記の四機種の製造を行っている
工場のあるスザノ市はサンパウロ市街地から約 55 キロの距離にある
日系ブラジル人の割合は現在も約 10もともと日系移民の多い町であり工場に
も日系ブラジル人が多くみられる日系ブラジル人の役員もいる
ただし若い世代の日系ブラジル人は日本語ができない層が増えておりポルトガ
ル語を社内公用語にしており社内会議などでは必要に応じ日本語-ポルトガル語
の通訳を使っている
スザノ市内には他に NSKミツトヨなどの日系企業も工場を持っている
出所httpwwwkomatsucombrptnossa_empresaphp
工場面積 敷地面積63 万 m2
建屋面積68 万 m2
製造機種
(写真出所
KDB 社 HP)
ブルドーザー 油圧ショベル ホイー13ローダー モーターグレーダ
14 トン(130HP)
19 トン(16813P)
13-16 トン
20-24 トン
35 トン
10 トン
14 トン
17 トン
18 トン
Finame
ファイナンス ブラジルで製造される機械の全てが Finame ファイナンスの対象となっており
60の国産部品の使用条件をクリアしている
(輸入機械は Finame ファイナンスの対象外)
ブルドーザー 1975年製造開始
油圧ショベル 1987年製造開始
モーターグレーダー 1990年製造開始
ホイールローダー 1991年製造開始
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販売網 11 のディストリビューターを通じブラジル国内全域で販売を行っている
販売体制
〈建設機械〉
スザノ工場で製造した機械は KBI にいったん販売しブラジル中に展開しているディ
ストリビューターを通じて販売
Odebrecht や Andrade Gutierrez といった大手ゼネコン等の大口顧客にはディストリ
ビューターを通さずに KBI が直接販売を行っている
〈鉱山機械〉
鉱山向け機械の製造はしていない
Vale 等の大手鉱山会社には日本あるいは米国ドイツから輸入し販売を行ってい
る
〈森林機械〉
KDB が製造した機械を KBI 経由で Komatsu Forest が購入森林機械向けの改造や
アタッチメントの取り付けを行ったうえで販売している
森林機械に関してはディストリビューターを通さずに Komatsu Forest が販売を行っ
ておりKDB の代理店機能をもっている
アルジャ工場内風景
Komatsu の海外工場としては数尐ない自社工場内に
鋳造施設を持った工場でありピボットシャフトやア
イドラなども自社工場内で加工生産している
ただし油圧機器やトランスミッションなどのハイ
エンドの基幹部品は製品の品質保持の観点からグル
ープ企業からの調達の方針を維持している
なおブラジル国内で鋳造施設を自社工場内に持っ
ている建機メーカーは Komatsu と Liebherr のみ
写真KDB 提供
① Bauko(SPRJES)
② DCML(MG)
③ Mason Equipamentos(MG)
④ Alvict Ozores Nogueira(GOTO)
⑤ Vianmaq Equipamentos(PR)
⑥ Mantomac(SCRS)
⑦ Dymak Maacutequinas(MTMS)
⑧ Guaporeacute(RO)FW Maacutequinas(BAPB)
⑨ Cummins Diesel(CE)
⑩ Motobel Motores(MAPA)
⑪ DCML(PA) スザノ工場
アルジャ工場
コマツブラジルインターナショナル
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アルジャ工場での製造車写真
LBX
2011 年 11 月新型油圧ショベル P130-8 を発売
写真はスザーノ工場内での発表式典風景
出所httpwwwkomatsucombrptnoticiaphpid=779
ディーラー募集広告
建設機械業界誌 MampT に掲
載
(2011 年 7 月号)
2010 年 5 月に住友建機が完全子会社化した米国の建設機械の販売会社
2011 年 5 月ブラジルに現地法人 LBX do Brasil の設立登記を行った
2012 年 2 月の業界誌の報道によるとサンパウロ州ソロカバ市に流通セン
ター管理販売マーケティング技術サポートトレーニングセン
ターを兼ね備えた事務所を開設した
2012 年前半に油圧ショベルマテリアルハンドリング機森林機械破
砕機の輸入販売を開始する
当初は Tauron Maacutequinas 社(南部地域)Best Maacutequinas 社(南東部および
中西部地域)Tecnoloc 社(ミナスジェラエス州)を通じた販売を行い年
内にブラジル全域にディストリビューター網を展開していく計画
2015 年に約 500 台の販売を計画しており将来的にはラテンアメリカ
諸国への展開も検討している
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住友建機
米州大陸では建設機械農業機械大手の米 CNH グローバルの Case のネットワークと1998 年に
Case と折半出資でケンタッキー州に設立した建機販売会社 LBX 社のネットワークを通じて油圧ショ
ベル機の販売を行ってきていた
2010 年 5 月に CNH の持ち分を買い取り住友建機の 100完全子会社となった LBX 社が 2011 年 5 月
ブラジル現地法人 LBX do Brasil を設立した
2011 年 1 月の新聞報道等によると 2011 年度中にブラジル国内での工場建設を含めて参入方法を決定
する予定となっている
Liebherr Brasil
ブラジル市場には 1974 年に参入
サンパウロ州グアラチンゲタ市の工場で油圧ショベル他を製造
他に航空機向けの部品製造工場がサンパウロ州サンジョゼドスカンポス市にある
Liebherr Brasil Liebherr Aerospace Brasil
設立 1974 年 2005 年
所在地 サンパウロ州グアラチンゲタ市(同敷地内)
従業員数 1299 人 25 人
敷地面積 95 万 m2 39 万 m2
建屋面積 57 万 m2 7400m2
事業内容
建設機械の製造
油圧ショベル機
(クローラ式ホイール式)
ホイールローダー
コンクリートミキサー車
クレーン機
ブルドーザーの製造を検討中
航空機部品製造
1999 年ブラジルの航空機製造メーカー
Embraer とサンパウロ州サンジョゼドスカンポス
市に合弁会社 40出資し ELEB 社を設立
(2008 年に Embraer100子会社に変更)
()2011 年 7 月火災により Liebherr Aerospace
の工場施設が全焼
7000 万レアルを投じ復旧工事を行うとしてい
るが詳細は不明
販売拠点網
自社直営の販売拠点をサンパウロ州およびミナスジェラエス州にもっている
サッカーワールドカップの開幕試合が行われる
サンパウロ市イタケロンスタジアム建設工事に使
用される Liebherr 社クレーン
(2012 年 1 月撮影)
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写真出所
wwwliebherrcombr
LiuGong
2005 年ラテンアメリカ地域への輸出をスタート
2008 年ブラジルで油圧ショベルの販売を開始
2009 年ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市に現地法人 Liugong Latin America を設立
南米地域の統括拠点も兼ねておりブラジルの他にアルゼンチンチリペルーコロンビアメキ
シコ更に商売規模はまだ小さいがエクアドルボリビアベネズエラコスタリカも管轄ラテン
アメリカ市場の 13 カ国で 17 のディストリビューター網を展開している
ブラジル国内では BH Maacutequinas 社Soma Tratores 社Conterracircnea 社を通じホイールローダー油
圧ショベルバックホーローダーコンパクトローラーモーターグレーダーの輸入販売を行ってい
る
販売台数は 2008 年~2010 年に掛けては毎年 50のペースで増加
主力のホイールローダーの輸入は 2007 年に始まり初年度の販売台数は 20 台のみであったが2010
年までに既に市場の 7の販売シェアを獲得している
売上高では 2010 年の 4600 万レアルに対し 2011 年は 5000 万レアルを見込んでいる
ラテンアメリカ市場では 2010 年に 1000 台以上を販売2009 年対比で 95の伸びを記録
2011 年も 1 月~11 月にホイールローダーを 600 台以上油圧ショベル機を 200 台以上販売
コンパクトローラーモーターグレーダー小型ローダーバックホーローダーブルドーザーフ
ォークリフトを合わせると 2011 年は 1500 台以上の販売と 1 憶ドルの売上を見込んでいる
ラ米市場では今後 5 年間に亘り年間 30の成長を予測している
好調な販売の伸びの要因として Liugong 社では次の点を挙げている
サンパウロ州のグアルーリョス市にスペアパーツの流通センターを建設車台やトランスミッ
ションシステムエンジンを含む在庫を国内に置くことで販売およびメンテナンスのサービス
レベルが向上
自社営業部門およびディストリビューターのトレーニングを行った
ディストリビューターに対する融資制度をスタートさせた
民間の DLL 銀行と提携しユーザーに対する優遇ファイナンス制度をスタートさせた
(月利で 130年利換算で 1682011 年 11 月時点)
従来販売拠点のないブラジル北東部地域に販売網を展開した
市場のニーズに合わせラテンアメリカ独自仕様のモデルを開発した
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ラテンアメリカ市場には現在まで輸入販売形態を続けているが今後も堅調な販売が見込まれること
中国からの輸入販売に伴う距離と時間のハンディキャップをカバーすること高い関税率を避けるこ
とを目的に南米のいずれかの国に製造拠点の設立を検討している
2012 年初頭には決定する意向
ラテンアメリカ地域においては市場規模が大きく現地製造に移行することで Finame ファイナンス
制度の利用が可能になり営業面でのメリットが大きいことからブラジルが最有力候補に挙げられて
いる
工場建設となった場合の投資金額は約 2 憶ドル
実現すれば 2009 年に完成したインド工場に次いで中国国外では二番目の海外製造拠点となる
インド工場は国内市場向けの製造拠点だがブラジルでは国内市場での販売だけでなくずラテンアメ
リカ諸国への輸出も行う
工場建設が具体化するまでは南米市場での販売及びサービス網の拡大に力を入れている
2011 年にはサンパウロ州グアルーリョス市にパーツの流通センターをオープンさせラテンアメリ
カ市場全域への物流センター機能を整備した
販売拠点網
BH Maacutequinas Soma Tratores
ブラジル国内 11 州におけるディストリビューター
2008 年から LiuGong 社の正規ディストリビューターとなる
2008 年は 500 台の販売2009 年は金融危機の影響もあったが前年
同数の 500 台を販売
2011 年は対前年で 40の売上増加の見込み
本社は LiuGong と同じくミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市
同州が鉄鉱石産出の中心地域であることから販売台数の 35-40は
鉱山機械が占めている
従業員数は約 210 人
ブラジル南東部のサンパウロ
州とパラナ州におけるディス
トリビューター
ホイールローダーショベル
機コンパクトローラーを中
心に販売
Soma Tratores
BH Maacutequinas
ベロオリゾンテ市 LiuGong Latin America
グアルーリョス市
パーツ物流センター
Conterracircnea
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Lonking
2010 年機械設備関連の輸入商社の Megga グループと提携し建設機械の販売会社 Meggadig 社を
サンパウロ州カブレウーバ市に設立した
同年 6 月油圧ショベルホイールローダーコンパクトローラーの販売を開始
同年 12 月までに 140 台を販売
2011 年は約 800 台~1000 台の販売を見込んでいる
10 年後には 10 憶ドルの販売目標を掲げている
ブラジル市場への参入から間もないが既にペルナンブコ州レシーフェ市リオデジャネイロ市パラ
ナ州クリチーバ市ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市エスピリットサントス州ビトリア市バ
イーア州サルバドール市セアラ州フォルタレーザ市リオグランデドノルテ州ナタール市等に支店
を開設販売網拡充に力を入れている
ビトリア市ナタール市ジョアンペソーア市には物流センターも建設している
サービス体制は全国各地の Megga グループのネットワークを活用する
Meggadig 社販売拠点網
Manitowoc
ブラジル市場へは約 20 年前に参入
米国から輸入する不整地用クレーンと中国から輸入する現場作業用クレーンの販売を行っている
2006 年からブラジル国内に製造工場の建設を検討してきたが金融危機の発生により計画を延期
2011 年 1 月にブラジル南部のリオグランデドスル州パッソフンド市に可動式油圧クレーンの製造工
場建設を発表
営業およびサービス事務所は引き続きサンパウロに置く
新工場概要 2012 年中頃に製造開始の予定
初期段階では輸入部品の組立製造からスタート
4 年以内に国産部品の使用率を 60まで高めていきFiname ファイナンスの適用
対象としていく計画
国内での製造に移行することで最大 30まで価格低下が可能とみている
敷地面積 28 万 m2
投資金額 7000 万レアル (ブラジル国立経済社会開発銀行BNDES の融資を利用)
製造機種 初期段階では不整地用クレーン(40~80 トン)と現場作業用クレーン(80~120 トン)
の製造からスタート
2013 年~2014 年に掛けてテレスコピックタイプのトラッククレーンの製造を開始
する計画
カブレウーバ市
Meggadig 社を設立
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製造能力 年間 350 台ただし最大 700 台まで拡大の可能性あり
販売計画 2012 年の売上は 4 憶レアル2016 年には 27 憶レアルまで拡大を見込んでいる
2015 年まで毎年 20工場を建設するブラジル南部地域では毎年 40の成長見通
しを立てている
75はブラジル国内市場向け25はラテンアメリカ諸国への輸出を計画
従業員数 直接雇用は 80 人からのスタート4 年間で 340 人まで増員していく計画
Sany
2007 年から輸入販売をスタート
サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に油圧ショベル及びクレーン機の組立工場がある
同じくサンパウロ州ジャカレイ市で新工場の建設を行っており2013 年に完成の予定
2007 年 輸入販売を開始
2011 年
サンパウロ州サンジョゼドスカンポス市に工場建設
1 月中国から輸入した CK 部品から油圧ショベル(20 トン)の組立製造を開始
5 月トラッククレーン車(55 トンおよび 75 トン)の組立製造を開始
11 月コンクリートポンプの組立製造を開始
サンパウロ州オザスコ市に物流倉庫を建設
サンパウロ州ジャカレイ市に新工場を建設中
2013 年製造開始の予定
場所 サンパウロ州
サンジョゼドスカンポス市
サンパウロ州ジャカレイ市
(サンジョゼドスカンポス市から約 20 キロ)
完成 2011 年 1 月 建設中(2013 年に完成予定)
製造機種 油圧ショベルクローラ式およびホイールクレーン機
他にコンパクトローラーやモーターグレーダー等の輸入販売を行っている
年間製造能力 油圧ショベル500 台
クレーン機365 台
油圧ショベル1000 台
クレーン機500 台 (2013 年計画)
投資金額 2 億ドル
工場面積 建屋面積1 万 m2 敷地面積56 万 m2
従業員数 2011 年 8 月現在 378 人 2013 年に二工場合わせ約 1000 人
サンジョゼドスカンポス工場では中国から輸入する CKD 部品による組立製造を行っておりFiname
ファイナンスの対象になっていない
建設中のジャカレイ工場では 60以上の国産部品を使用し Finame ファイナンスの対象となる機械
を製造していく予定またサンジョゼドスカンポス工場の製造ラインを徐々にジャカレイ工場に
移管し集約していく計画
バッハフンド市
工場建設中
削除する
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ジャカレイ工場は中国以外では米国ドイツインドに次ぐ海外 4 番目の製造拠点
新工場の操業後は顧客への引渡期間を短縮するとともにFiname ファイナンスの条件をクリアさせ
営業に拍車を掛ける狙いがある
またジャカレイ工場が完成する 2013 年までに自前の販売金融会社の設立を検討しており国内で
製造する機械には Finame ファイナンスを輸入機械には優遇金利の一般ファイナンスを提供してい
く計画を立てている
(右画像サンパウロ州イミグランテス街道沿いに展示される SANY 社製品)
販売拠点網
SDLG (Shandong Lingong Construction Machinery)
2007 年にホイールローダーの輸入販売を開始
2010 年には約 600 台を販売しホイールローダーの市場シェアの約 10を獲得している
約 30 の中国メーカーがブラジル向けにホイールローダーを輸出しているが全体の約 26を SDLG
が輸出している
2009 年から 2010 年に掛けてラテンアメリカ全体で 1000 万ドルを投じブラジルアルゼンチン
チリウルグアイペルーエクアドルコロンビアおよびその他ラテンアメリカ諸国に販売網を整
備2012 年までにメキシコパナマエクアドル市場への参入も計画している
これまでラテンアメリカ市場ではホイールローダー(Simple Tech タイプ)のみの販売を行ってきたが
2012 年からショベル機小型ローダーロードローダーの輸入販売もスタートさせる
15 51 255
500
2000
-
500
1000
1500
2000
2500
2009年 2010年 2011年 2012年 2014年
売上高推移(R$million)
サンジョゼドスカンポス市
本社および組立工場
ジャカレイ市
工場建設中(2013 年完成予定)
オザスコ市
物流倉庫
売上高推移 (単位100 万レアル 2011 年以降は計画数字)
データ出所各種報道記事から J2B Consulting が編集
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ブラジルを筆頭にラテンアメリカ市場での販売台数は順調に増加しているが製造工場の建設は考え
ておらずこれまでと同じく中国からの輸入販売を継続していく意向
販売拠点網
Shantui
2008 年にブラジルへの輸入販売を開始
ブルドーザーホイールローダー油圧ショベルモーターグレーダーコンパクトローラーの輸入
販売を行っている
ディストリビューターの BMC(Brasil Maquinas)社()を通じ 2010 年は約 150 台を販売
ブルドーザーは市場全体の 10の約 100 台を販売
Shantui 社はラテンアメリカ市場をロシアおよびアフリカに次ぐ重要市場と位置付けており特にブ
ラジルにおいては現地製造を含む長期的な戦略を練っている
() Brasil Maquinas 社は Hyundai と合弁で工場を建設するがHyundai 以外にも XCMG や Zoomlion
の機械の販売も行っている
Sunward
2010 年にブラジル資本の SHC グループと提携しブラジル市場への輸入販売を行っている
販売機種 建設機械
(油圧ショベル機小型ショベル機小型ローダーテレスコピックハンドラー)
鉱山機械(アースドリル)とフォークリフト
本社 サンパウロ市
物流センター サンパウロ州バルエリ市
支店 ミナスジェラエス州ベロオリゾンテ市
2014 年までに 20 支店を開設する計画
Tracbraz 社販売地域
ブラジル国内の SDLG 機械の
50を販売
2011 年は 280 台を販売売上は
5200 万レアルで対前年約 50の
増加を見込む
ブラジル国内の販売は Tracbraz 社
Alpha Maacutequinas(北部地域)
Solunor(北東部地域)Diferencial
Maacutequinas(南部地域)などのディストリ
ビューターが行っている
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TADANO
ラテンアメリカ市場ではタダノアメリカおよび各地域の販売代理店を通じた販売サービスを行っ
ている
ブラジルでは 1978 年にサンパウロ市に設立された地元資本の販売代理店 TDB do Brasil を通じクレー
ン等の建設機械の販売メンテナンスを行っていた
Tadano では長期目標として「LE(Lifting Equipment)分野世界 No1」を掲げておりブラジルを含む
BRICs 諸国を戦略市場と位置付けている
Tadano ではインフラ面を中心とした建設投資が活発化している中南米市場でのクレーン需要が今後
4~5 年で現在の 3 倍以上の年 1000 台に拡大するとみておりそのため2010 年 11 月サンパウ
ロ州イトゥ市にクレーンの製造販売メンテナンスサービスを手掛ける会社を販売代理店の TDB
do Brasil と合弁で設立すると発表
合弁会社ではクレーン完成車の輸入販売サービスにとどまらず日本や中国から輸入する半完成
品(クレーン上部)を Volvo 社が現地で製造するトラックに架装し完成車の組立製造も行う
合弁会社の概要
所在地 サンパウロ州イトゥ市
資本金 590 万ドル(約4億 7000 万円)
出資 タダノ51出資
TDB 社および同社社長カンポス氏49
役員構成 合弁会社の社長には TDB 社のカンポス氏が就任
取締役は 3 名うち 2 名は Tadano から選任
事業内容 建設用クレーン等の製造販売サービスなど
日本中国からクレーン上部(半完成品)を輸入し現地トラックに架装
タダノグループ製品の輸入販売サービス
クレーン部品の一部製造
販売計画 TDB 社の 2009 年の売上高 5570 万レアル(約 278 憶円)
2013 年に 4600 万ドル(約 37 億円) の売上を計画
2015 年にブラジルで約 600 台中南米全体で約 1000 台のクレーンの受注を計
画同年までに中南米市場での販売シェアを現在の 2 倍の 20に伸ばす
ブラジルで組立製造するトラックク
レーン
クレーン部分は日本中国から輸
入トラック部分はブラジル Volvo
社の製造
日本から輸入しているオールテレー
ンクレーン 日本から輸入する中古クレーン
ブラジルでは一般に中古機械の輸
入は厳しく規制されているが類
似製品がない機械に関しては「国
産無存在証明書」を取得すること
で輸入が認められる
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なおトラッククレーンに対する輸入関税はこれまで免税扱いが取られていたが類似製品を製造す
る国内メーカー保護の観点から 2011 年に輸入関税が 35に引き上げとなったこの輸入関税引き上
げにより輸入クレーンの価格競争力が弱まってきておりブラジルでの組立製造の重要性が従来以上
に高まってきている
また国産部品の使用率 60をクリアーすることで Finame ファイナンスの対象とすることも視野に
入れており部品の現地調達を進めていく考えも持っている
Terex Latin America
1999 年にブラジルに進出した米国の高所作業機メーカーの Genie Industries 社を 2002 年に Terex グ
ループが買収2004 年に Terex Latin America を設立した
ブラジル南部のリオグランデドスル州カショエイリーニャ市で道路建設機械の製造を開始
国内市場の約 4 割の販売シェアを持っているがカショエイリーニャ工場は将来の拡張スペースが不足
していたため2011 年 6 月に同州グアイーバ市に道路建設機械とアスファルト製造機の製造工場を
建設することになった
高所作業機の販売でもブラジル国内で約 4 割の販売シェアを持っている
2007 年にブラジルの労働安全衛生法(NR18)が建設作業現場における高所作業に対する安全規制を定
め高所作業に使用可能な機械の基準を定めたがTerex では同法令への対応をいち早く進めたことが
販売台数の増加に寄与
ブラジル国内での売上は数年前までラテンアメリカ地域の 50程度を占めていたがこの数年ブラ
ジル国内市場が他のラテンアメリカ地域を上回る伸びを見せており 70-80を占めるに至っている
グアイーバ工場概要
事業スケジュール 2011 年 6 月工場建設開始
2012 年第 2 四半期に完成予定
投資金額 2010 年から 5 年間で 15 憶レアル
敷地面積 50 万 m2(カショエイリーニャ工場は 35 万 m2)
製造機種 カショエイリーニャ工場で製造している機種から製造を開始する
徐々にカショエイリーニャ工場の製造ラインをグアイーバ工場に移管集約
将来的にバックホーローダースキッドステアローダー照明灯クレーン
鉱山用プラットフォームなども製造する予定
製造能力 カショエイリーニャ工場では現在年間 200 台~250 台の製造を行っている
が2 倍の 400 台~500 台の製造を予定
国産部品比率 40程度からのスタートになるがFiname ファイナンスの条件である 60ま
で徐々に引上げていく
従業員数 現工場の従業員数は約 250 人だが新工場では 650 人まで増員していく計画
33 29
35 35
50
-
10
20
30
40
50
60
2007年 2008年 2009年 2010年 2011年
売上高(憶ドル)
サンパウロ州バルエリ市
Terex 本社
売上高推移(単位憶ドル 2011 年は見込み
データ出所各種報道記事より J2B Consulting 編集
)
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販売拠点網
Volvo Construction Equipment Latin America
Clark Michigan の名前で 1975 年サンパウロ州のペデルネイラス工場において製造が開始
現在までペデルネイラス工場は南米唯一の製造拠点
本社はパラナ州クリチーバ市
1975 年 Clark Michigan ブランドでサンパウロ州ペデルネイラス市にて製造開始
当初はローダーとフォークリフトの製造からスタート
1987 年 Volvo 社Michigan 社Euclid 社の合併によりブラジル現法の社名を VME Brasil
Equipamentos に変更
1993 年 オフロードアーティキュレート式トラックの製造開始
1995 年 ボルボが経営権を掌握し社名を Volvo Construction Equipment に変更
2000 年 モーターグレーダーの製造開始
2006 年 油圧ショベル機の組立製造開始
2007 年 小型ショベル機の組立製造開始
2009 年 コンパクトローラーの製造開始
2011 年 油圧ショベル機の国内製造開始(14 トン21 トン24 トン)
ペデルネイラス工場概要
工場面積 敷地面積43 万 m2
建屋面積42 万 m2
製造機種 ホイールローダーモーターグレーダー小型ショベルコンパクトローラーア
ーティキュレート式トラック油圧ショベルの製造を行っている
小型ショベル及びモーターグレーダーは世界中でペデルネイラス工場のみで製造し
ている
世界の製造供給体制によりラテンアメリカ地域への輸出供給はブラジルから行って
いる米国にはアーティキュレート式トラックと小型ローダーをアジアヨーロ
ッパにはモーターグレーダーを輸出している
2007 年にブラジルの建設機械メーカーとして初めて小型ローダーの製造を開始し
たが米国工場への製造移管に伴い 2011 年にブラジルでの製造を停止した
製造能力 約 4000 台
従業員数 約 700 人
販売拠点 ブラジル国内に 37 販売拠点ラテンアメリカ全体で 82 拠点
カショエイリーリャ市
現工場
グアイーバ市
新工場
バルエリ市
本社
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投資概要 投資時期2011 年
投資金額1000 万ドル
12 万 m2 を増床油圧ショベルの製造ラインを新たに建設
従来は Volvo の韓国工場から輸入した部品からの組立を行っていたがアームブ
ーム車台などを含め 60以上の部品を国内で調達し 14 トン20 トン24 トン
のショベル機の国内製造を開始させた
組立製造から国内製造へ切替ることで Finame ファイナンスの利用が可能となっ
た
Volvo グループでは売上の 50はブラジル中国インドロシアで構成する BRICS 諸国で上げて
おりBRICS 各地域の建設機械市場でトップ 3 に入る戦略を立てている
ブラジルでは CNHキャタピラーコマツに次ぐ 4 番手に位置しているが油圧ショベル機を従来
の組立製造から Finame ファイナンスの対象となる現地製造に切換えたのはその一環
2008 年は 9 月に発生した金融危機以降売上ペースが鈍化したが通年では過去最高の売上高となっ
た
2009 年は米国の景気後退の煽りを受け輸出が大きく落ち込むものの国別の販売台数ではブラジル
は中国韓国に次いで 3 番目の市場に成長ラテンアメリカ地域全体の販売は米国を追い越した
2010 年のラテンアメリカ地域全体の販売台数は 4228 台うち 3202 台(75)をブラジル国内で販売
ブラジル国内での販売は対前年 57増加ラテンアメリカ諸国向け輸出も 53増加
なお以前はペデルネイラス工場で製造する機械の約 50が輸出に向けられていたがブラジル国
内の需要増大から現在では全体の 70~80が国内で販売されている
58 88 100
520
373
631700
0
100
200
300
400
500
600
700
800
1998年 2000年 2004年 2008年 2009年 2010年 2011年
ラテンアメリカ地域の売上高推移(R$million)
3202
306
154
147
124
295
0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500
ブラジル
チリ
アルゼンチン
コロンビア
メキシコ
その他
2010年のラテンアメリカ地域の国別売上台数
ラテンアメリカ地域の売上推移(単位100 万レアル 2011 年データは見込値)
ラテンアメリカ地域の国別売上台数(2010年 単位台)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
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販売拠点網
バックホーローダー
ホイールローダー
小型ローダー
油圧ショベル
アーティキュレート式トラック
モーターグレーダー
コンパクトローラー
森林機械
7632
31371884
12379
1411
26443
9208
37252012
16659
1675
33279
0
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
欧州 北米 南米 アジア その他 合計
Tracbel Entreposto Comercial Linck
Motiva Maacutequinas
Tecnoeste Maacutequinas
Dinacircmica Equipamentos
グループ全体の
6-7の売上高
ペデルネイラス工場
メインディーラーの Tracbel 社は
Volvo の建機の他に Tigarcat 社
(森林機械)Clark(フォークリフ
ト)Masseiy Ferguson(農業用ト
ラクター収穫機作付機)
Michelin(工業用タイヤ)の販売も
行っている
2010 年2011 年上期の地域別売上高比較 ( 単位100 万スウェーデンクローナ SEK)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
出所Volvo 社 HP(wwwvolvocecom)
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XCMG (Xuzhou Construction Machinery Group)
2004 年ブラジルへの輸入販売がスタート
2007 年下記の 3 ディストリビューターを通じブラジルへ本格参入
Ecircxito 社 ブラジル北東部パライーバ州
BMC 社 サンパウロ
GTM 社 サンパウロ
2011 年末までに国内の販売拠点数を 30 まで増やす計画を立てている
販売の主力は 20 トン~90 トンクラスのトラッククレーンだがコンパクトローラー油圧ショベル
ホイールローダーモーターグレーダーなどの販売も進めていく
XCMG では各ディストリビューターとそれぞれ個別に製造拠点の建設を進めている
またサンパウロ州内に 2 か所ブラジル東北部のペルナンブーコ州レシーフェ市に 1 か所物流セ
ンターを建設する計画を立てている
現在は輸入販売を通じ年間 2 憶ドルの売上を挙げているが現地製造がスタートする 2013 年には売
上を 5 億ドルに翌 2014 年には 10 億ドルに増やす計画
1Ecircxito 社
油圧ショベルバックホーローダーブルドーザーテレスコピック式マニピュレーターのブラジ
ル全域の独占販売権とクレーン機についてはブラジル北部北東部地域の販売権を持っている
販売台数 2009 年約 200 台
2010 年約 300 台
2011 年約 350 台
売上高 2010 年約 15 憶レアル
投資概要 2011 年合弁でホイールローダーの組立工場とスペアパーツの流通センターの建
設を開始
2013 年 1 月から製造開始の予定
建設地 ペルナンブーコ州スアペ市
投資金額 2500 万ドル
資金は Ecircxito 社が負担しXCMG 社は技術面での支援を行う
将来的には XCMG 社からの出資も検討されている
製造機種 バックホーローダーローダー油圧ショベル
製造台数 それぞれ月に 80 台年間で合わせて約 2800 台の組立を行う
製造台数は順次増やしていく予定
その他 工場完成後はこれまで中国からの輸出の場合で約 3 カ月掛かっていた顧客への引渡
期間を 15 日程度まで短縮が可能とみている
2BMC(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)社
各地域で提携しているブラジル全国のディーラーを通じ次の建設機メーカーの機械の販売を行って
いる
Shantuiブルドーザー
Hyundai小型ローダー油圧ショベルホイールローダー
XCMGモーターグレーダーコンパクトローラー
Zoomlionコンクリートミキサー車他
投資概要 XCMG 社と合弁でモーターグレーダーとコンパクトローラーの組立工場の建設に関
する協定を 2010 年に取り交わした
エスピリットサントス州の流通倉庫を 1000 万レアル掛けて改修し一部組立作業
をスタートさせている
建設地 未定
投資金額 初期投資が 1500 万ドル追加投資が 1000 万ドル
本格的な製造工場が建設する場合には更に 2 憶ドルの投資の可能性あり
66 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
出資比率 BMC80
XCMG20
製造機種
製造台数
モーターグレーダー400 台年
コンパクトローラー400 台年
売上見込 16 憶レアル年
3GTM 社
サンパウロに拠点を置き 2007 年からクレーン機(20 トン~90 トン)の販売を行っている
吊り上げ荷重 100 トンまでのクレーンは 2010 年にブラジル国内で 800 台以上が発売されているが
そのうち 80が中国から輸入されたものでありXCMG が最大の輸出を行っている
GTM 社ではインフラ石油天然ガスを中心に今後 5 年間に 5000 億ドル程度のビジネスが建設重
機械市場にあると考えており2015 年単年で約 1000 台のクレーン機がブラジルに輸入されその
うち 80が中国から輸入されるとみている
また GTM 社では 2014 年のワールドカップと 2016 年のオリンピック海底油田開発を控えた今後 5
年間にわたりクレーン機市場は毎年 20のペースで成長すると予測している
販売台数 2009 年90 台
2010 年250~300 台
投資
スケジュール
2011 年 5 月合弁での工場建設を発表
2011 年 12 月建設スタート
2012 年中国から部品を輸入し組立製造からスタート
2013 年国産部品による現地製造へ切り替えていく計画
製品の一部はラテンアメリカ諸国及びアフリカ諸国への輸出していく
建設地 ミナスジェライス州ポウゾアレグレ市
投資金額 2 憶ドル
敷地面積 80 万 m2
製造機種 トラッククレーンコンパクトローラーモーターグレーダー油圧ショベルホ
イールローダー
製造台数 年間 5000 台
2014 年には 26000 台の製造5 億ドルの売上を計画
直接雇用 600 人
その他 2010 年に国内メーカー保護の観点からトラッククレーンに対する輸入関税が 0か
ら 35に引き上げになったことが工場建設に至った背景の一つに挙げられる
XCMG 社としては自社で輸入しているクレーン機はオールテレーンクレーンである
のに対し国内メーカーはトラックの車台に積載させるクレーンを製造しており吊
り上げ荷重も 50 トンまでで機種が違うため課税措置に対する抗議を行ってい
る
ただしブラジル通関時の製品価格には国内機種と比べ 50の差がありまだ価
格競争力があるとしている
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販売拠点網
XGMA
2010 年からブラジル市場での輸入販売が開始
油圧ショベル機ホイールローダーバックホーローダーモーターグレーダーロードローラー
ブルドーザー小型ローダーフォークリフトなど合計で年間 500 台の販売を計画している
販売は JM Maacutequinas 社Tractorbel 社Makbrazil 社West Maq 社AMG Maacutequinas 社の 5 社が行
っている
販売拠点網
ミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市
GTM 社と新工場の建設中
エスピリットサントス州
BMC 社と組立工場の建設を予定
(場所は正式発表されていない)
Ecircxito 社傘下の販売ディーラー
(16 社12 州) BMC 社傘下の販売ディーラー
(25 社11 州)
JM Maacutequinas
Tractorbel
MakBrazil
West Maq
AMG Maacutequinas
ペルナンブーコ州スアペ市
Ecircxito 社と新工場の建設中
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Yanmar South Ameacuterica
1957 年にサンパウロ市に現地法人を設立ディーゼルエンジンの輸入販売をスタート
2009 年に建設機械(小型ショベル小型ローダー等)の販売をスタート2010 年後半から本格的に販
売をスタートさせた全て日本からの輸入販売
農業機械(トラクター等)発電機などの販売も行っている
1957 年 サンパウロ市に Yanmar Diesel do Brasil 設立ディーゼルエンジンの輸入販売を開始
1960 年 サンパウロ州インダイアツーバ市にディーゼルエンジンの製造工場を建設
社名を Yanmar Diesel Motores do Brasil に変更
1970 年 社名を Yanmar do Brasil に変更
1980 年代 農業用トラクターの製造を開始
2001 年 農業機械部門の分離を行い Agritech 社に委譲
Yanmar do Brasil はディーゼルエンジンの製造および輸入販売に特化
2007 年 Yanmar South America に社名変更し組織改革を行いブラジル現法がラテンアメリ
カ全域を管轄することになった
2008 年 農業用噴霧器および高圧ポンプの製造を開始
2009 年 小型油圧ショベルバックホーローダー小型ローダーの販売開始
現工場風景
(出所wwwyanmarcombrempresaphp)
販売機種
写真出所wwwyanmarcombr
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販売拠点網 建設機械の販売ディーラーはアマゾナス州パラ州サンパウロ州サンタカリーナ
州に展開農業機械の販売ディーラーはブラジル中の全ての州に展開している
Yuchai
2010 年販売現地法人をサンパウロ市に設立
油圧ショベルアースドリルモーターグレーダーロードローラーホイールローダー等の輸入
販売技術サポートを行っている
サッカーワールドカップが行われる 2014 年までにブラジルで油圧ショベルの製造を検討している
Yutong
ホイールローダーとバックホーローダーを中心に輸入販売を行っている
2010 年のラテンアメリカ市場の売上は約 5000 万レアル
2011 年には鉱山開発用オフハイウェイトラックの発売を計画2011 年の売上は対前年で 20の増加
の見通し
今後 2 年~4 年の間にブラジル国内に製造拠点の建設を検討している
計画が実現となった場合の投資金額は約 1 憶レアル
販売拠点網
Marcomaq Tractor 社
Mundial Tractor 社
Lincetractor 社
Keeping Peccedilas para Tratores 社
Soler Peccedilas e Equipamenos 社
マナウス市
LVM da Amazonia 社
サンパウロ市
Robemar 社
シャペコ市
Sermaq Equipamentos 社
スマレ市
Sermaq Equipamentos 社
コケイロアナニンデウア市
LVM da Amazonia 社
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Zoomlion
2010 年から下記のディストリビューターを通じブラジル市場への輸入販売を行っている
Bramax 社 Brasif Maacutequinas 社 BMC 社
(Brasil Maacutequinas de Construccedilatildeo)
ブルドーザー
油圧ショベル
トラッククレーン コンクリートミキサー車
Terex 社のクレーンも販売して
いるがZoomlion 社製品が値
段が安いため多く売れてい
る
合弁で工場の建設を検討している
計画実現の場合投資金額は 2 憶ドルBMC
が 30出資する
コンクリートミキサーを年間 1000 台コンク
リートポンプを 150 台製造の見込み
販売拠点網
Bramax 社
ブルドーザー油圧ショベル
Brasif 社
トラッククレーン
BMC 社
コンクリートミキサー車
BMC 社は Zoomlion 社と合弁でコンクリ
ートミキサー製造工場の建設の交渉をし
ておりサンパウロ州リオ州等で土地
の選考をしている
実現する場合の投資金額は 2 憶ドル
BMC 社は 30の資本参加する模様
年間 1000 台のコンクリートミキサー
車150 台のコンクリートポンプを製造
する計画
中古建設機械ディーラーMRT社の展示機械(サンパウロ市)
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16主な建設機械企業と会社 HP
Bobcat httpwwwbobcatcom
Case Construciton wwwcasececom
Caterpillar wwwcaterpillarcombr
Doosan wwwdoosaninfracorecombr
Foton wwwbramaxcombr (Bramax 社)
Hyundai wwwbrasilmaquinasindbr (BMCBrasil Maacutequinas Construccedilotildees 社)
JCB wwwjcbcom
John Deere wwwdeerecombr
Komatsu wwwkomatsucombr
Liebherr wwwliebherrcombr
Liugong wwwsomatratorescombrliugong (Soma Tratores 社)
wwwbhmaquinascombrsiteempresa (BHM Equipamentos 社)
Lonking wwwgrupomeggacommeggadig (Grupo Megga 社)
New Holland wwwnewhollandcombr
Sany wwwsanydobrasilcom
SDLG wwwsdlglacompt-br
Shantui httpbrasilmaquinasindbr (BMCBrasil Maacutequinas Construccedilotildees 社)
Sunward wwwsunwardbrasilcombr
Terex wwwterexrbcombr wwwterexlacom
Volvo Construction wwwvolvocecom
XCMG httpxcmgbrasilcom
XGMA wwwxgmabrasilcombr
Yanmar wwwyanmarcombr
Yuchai wwwyuchaidobrasilcombr
Yutong wwwyutongdobrasilcombr
Zoomlion wwwzoomlioncombr
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17ブラジル国内のパーツメーカー
ブラジルは 2011 年に世界で第 7 位となる 341 万台の自動車を製造航空機産業では世界第 4 位の地
位に位置しており進んだ工業力を持っている
建設機械分野においても国産部品 60の使用条件をクリアすることで販売に有利な低利で長期の
ファイナンス制度(Finame)が利用できることから各メーカーとも国産部品の使用率の引き上げに力
を入れており技術を備えたパーツメーカーが多く存在している
品質の問題と製造開発に伴うコストや時間の問題などから基幹部品に関してはグループの他地域の
工場から輸入するケースも一部のメーカーにみられるがブラジル国内のパーツメーカーを通じほぼ
全種類の部品を調達することが可能と言われている
技術品質面からもブラジルのパーツメーカーが製造する製品は各メーカーの定める基準を充足でき
るレベルと言われている
ただしいわゆるldquoブラジルコストrdquoによりブラジル国内で調達する部品や完成機械が必ずしも海外か
ら調達(輸入)するものに較べて割安になるとも限らない
ldquoブラジルコストrdquo
高い資金調達コスト
高い人件費
高い材料コスト(鋼材の価格は 20程度割高と言われる)
高い税金
高いロジスティックコスト
また尐ロットでは注文を受けないケースやコストが既存メーカー比で高くなることもあるため新
規参入企業にとっては国産比率を維持しながら競争力のある価格を設定するのは容易ではない
なおブラジル国内のパーツメーカーは独立系の会社がほとんどであり特定の建機メーカーにだけ
製品を供給するよりも複数の建機メーカーに製品を供給するケースが一般的である
主な建設機械関連のサプライヤー 社名 HP 主要製品
Bosch wwwboschcombr 機械エンジン部品
Compromem wwwcopromemcombr バケット
Cummins wwwcumminscombr エンジン
Deutz wwwdeutzcombr エンジン
Eaton wwweatoncom 油圧シリンダーエンジン部品
Isringhausen httpwwwisricombr シート
Italtractor wwwgroup-itmcom クローラーシューローラーセグメントアイドラー
NWM httpwwwnav-internationalcombr エンジン
Painco wwwpaincocombr アームバケット車台ローラー
Parker wwwparkercom 油圧部品
Pedertractor タンク
Pilkington wwwpilkingtoncomsouth-americabrazilportuguesedefaulthtm
ガラス製品
SIAC wwwsiaccombr キャブフレーム
Siemens VDO wwwvdocombr 電気電子部品
Thyssenkrupp wwwthyssenkrupp-forginggroupcom クランクシャフトサスペンショントランスミッション
Tratorgel httpwwwtratorgelcombr バケット
ZF Sistemas de Direccedilatildeo
wwwzfcom トランスミッションクラッチ車台部品
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18販売ディストリビューター
ブラジルは日本の 23 倍という広大な国土面積のため複数のディストリビューターを通じいくつか
の地域に分けて販売網を展開するのが一般的である
また各ディストリビューターも一つのメーカー製品だけの販売を行うのではなく複数のメーカー
製品を扱うのが一般的である
下記は主要メーカーおよび主要ディストリビューターの取引関係を抜粋したものである
なお建設機械のディストリビューターには資金力が豊富な有力企業が多くHyundaiXCMG
Zoomlion と合弁で工場を建設する BMC 社Foton Lovol と合弁で工場を建設する Bramax 社や
XCMG と別に合弁で工場を建設する Ecircxito 社や GTM 社などの例もある
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Ammann O
Bobcat O
Bomag O O O
Case O
Caterpi l lar O O O O
Clark O
Doosan O O O O
Foton Lovol O
Goodsense O
Hyster O
Hyundai O O
JCB O
John Deere O
LBX O
Liugong
Massey Ferguson O
Mul ler O
New Hol land O
SDLG O
Shantui O
Sunward O
Terex O O
Tigercat O
Volvo O
Wacker Neuson O
XCMG O O
Yale O
Zoomlion O O O
ディストリビューター
メーカー
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19建設機械レンタル
ここ数年の傾向として販売に占めるレンタル会社への割合が増加している
Sobratema が各社からヒアリングし集計したデータによると数年前まで販売に占めるレンタル会社
への割合が約 20だったものが現在は 26まで増加しているという(下表左)
メーカー別でも各企業とも販売台数の 15 から 14 をレンタル会社向けに販売しているSanyではレ
ンタル会社への販売の割合は 60に上っている
販売に占めるレンタル会社への割合 各社のレンタル会社への販売の割合
維持メンテナンスの手間と人員を外注化する必要な建設現場で最新の建設機械を必要な時期だけ利
用可能といったレンタル機械のメリット以外に銀行の融資金利が高い点銀行が融資基準を厳格化
し融資を受けづらくなってきた点手元資金をできるだけ流動化させておきたい点業容の拡大スピ
ードに資金調達が間に合わないといった金融資金面での事情もレンタル会社への販売の増加の原
因として挙げられている
レンタル会社への販売に対する各社の見解
Case 40の販売がレンタル会社に仕向けられておりその傾向は 2015 年位までは続く
ものと予想
JCB 現在はレンタル向けの販売は 26だが2014 年のワールドカップ開催年に近付く
につれその割合が増加し2015 年頃までに 30~35位まで増加するものと予
想
New Holland レンタル会社への販売増加は最近数年間の傾向であり2010 年に 22まで増加し
た今後もその傾向は続き数年後には 40まで増加すると予測
Sany 現在サンパウロ州で建設中の工場の完成後にはレンタル会社への販売の割合が
60まで増加するものと考えておりレンタル会社への販売戦略を練っている
現在のレンタル会社への販売の割合は約 40
Volvo 現在のレンタル会社への販売は 25だが今後数年内に 30以上に増加すると予
想特に巨大プロジェクトで使用される建設機械にその傾向が顕著とみている
Escad Rental
(国内最大手のレンタル会社)
2011 年のレンタル会社への販売の割合は 30と予測
20
26
0
5
10
15
20
25
30
従来 現在
40
26
20
22
60
25
0 20 40 60 80
Case
JCB
Komatsu
New Holland
Sany
Volvo
出所MampT 誌(Sobratema) 出所MampT 誌(Sobratema)
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20建設機械の輸入動向
Abimaq(ブラジル機械装置工業会)によると建設機械の輸入台数は下記グラフの通り金融危機が発生
する 2008 年まで急激な勢いで増加している
Abimaq には国内製造を行う建設機械メーカーが加盟しているが国内で製造していない機種を輸入
で代替しながら旺盛な国内需要に応えている
またブラジル通貨のレアル高による輸入機械の価格競争力の上昇が輸入台数増加の大きな要因とし
て指摘されている
「ブラジルコスト」と呼ばれる高い製造コスト(高人件費高金利高税率)もあり輸入に際し 10
~14の輸入関税が掛かり国際的にも割高な輸送コストや通関コストを勘案しても中国や韓国から
の輸入機械の価格は国内で製造される同種の機械よりも 20~40程度割安と言われている
ブラジル通貨高はしばらく続くものと予測されており建設機械の増加は一定の割合で増加するもの
と予想される
2001 年から 2011 年の間主要機種の輸入増加率は下記の通り増加いずれも 600を超す大きな伸び
を示している
Abimaq に加盟しないメーカーの建設機械の輸入も大きく増大している
多くの中国系および韓国系メーカーが 2007 年頃より輸入販売を通じブラジル建設機械市場への参入
を果たしており正確な統計はないが 30 社以上の中国韓国系メーカーがブラジルへの輸入販売を
行っているとみられている
2010 年に輸入された建設機械の 13 は中国からのものと推測されている
低価格を武器に輸入開始してから間もないが Shantui はブルドーザーHyundai は油圧ショベル
SDLG はホイールドーザーでそれぞれ 10前後の販売シェアを既に獲得しているとみられている
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
624
601
1840
752
0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000
ホイールローダー
油圧ショベル
コンパクトローラー
スキッドステア
建設機械の輸入台数の推移
単位 (台)
輸入台数増加率(2001 年2011 年)
出所Abimaq
出所Abimaq
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新規参入メーカーの参入時期
ブルドーザー ホイール
ローダー 油圧ショベル
モーター
グレーダー
バックホー
ローダー
コンパクト
ローラー
(2003 年) Hyundai
2007 年 Hyundai Liugong
Doosan
2008 年 Shantui Doosan Liugong Sany
XCMG XCMG
2009 年 SDLG
2010 年 XCMG XGMA
Lonking Shantui XCMG XGMA
Lonking Shantui XCMG XGMA
Liugong Sany Shantui XGMA
Liugong XCMG XGMA
Liugong Lonking Sany Shantui XGMA
国内の製造メーカーで構成される Abimaq の販売統計データと輸入業者も含めた建設機機械のデー
タを集計している業界団体 Sobratema の 2011 年の販売統計データを比較してみた
Abimaq 加盟企業は販売全体の 13を輸入機械が占めている
販売台数の差の約 5000 台が Abimaq 非加盟企業による輸入と考えられその多くが中国および韓国
からの輸入と推測される
Abimaq 非加盟企業を含めた Sobratema の統計では販売全体の 29を輸入機械が占めている
ただしHyundaiDoosanSanyXCMG などは現在ブラジル国内で工場を建設中でありこれ
までの輸入販売を国内製造販売に切り替えていく方針を取っているCaterpillarCNHJCB などの
既進出の製造メーカーも増産に向けた設備投資を行っている
新規参入企業による新工場が完成し既進出企業の設備投資が終了する 2012 年あるいは 2013 年頃
から国産機械が販売シェアを挽回するシナリオも想定できる
販売台数 輸入機械 割合 販売台数 輸入機械 割合
ドーザー 1022 - 0 1200 200 17
油圧ショベル 6300 2873 46
ミニショベル 850 850 100
ホイールドーザー 3986 206 5 5225 1425 27
スキッドステアローダー 2947 1390 47 3300 1724 52
モーターグレーダー 1922 - 0 2300 320 14
バックホーローダー 8239 - 0 8150 562 7
コンパクトローダー 2177 460 21 2200 700 32
オフハイウェイトラック 99 - 0 170 70 41
合計 24676 3119 13 29695 8724 29
Abimaq集計 Sobratema集計
4284 1063 25
出所Abimaq と Sobratema の 2011 年の販売統計データ
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下表は Abimaq の全業種の加盟企業の輸出入貿易額の推移である
2004 年以降輸入の伸びが輸出の伸びを大きく上回り輸入超過の状態が継続拡大している
輸出に関しては金融危機以降の輸出地域の経済回復の立ち遅れとブラジル通貨高によるブラジル製
機械装置の価格競争力の低下により 2008 年の水準まで未だ回復していない
ABIMAQ(ブラジル機械装置工業会)加盟企業の輸出入貿易額の推移
(2011 年データは 2011 年 10 月時点での推計による単位US100 万ドルFOB ベース)
-
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
輸出
輸入
日本や中国韓国といったアジア諸国から建設機械を輸入する場合海上輸送に約 40 日
通関手続きに 5 日~10 日程度掛かるため約 15 カ月の日数が必要になる
多くのアジア系メーカーが輸入販売から国内での組立あるいは製造への切り替えを行う背景
には距離と時間のハンディキャップおよび為替変動リスクや在庫リスクを軽減すること
も背景にあると考えられる
(西回り経由の輸送もあるがリードタイムは同じく約 15 カ月)
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21建設機械の輸入に関わる税金
ブラジルへの輸入品対する関税率(輸入税率)は輸入製品ごとに決められている NCM コード()「メル
コスル対外共通関税コード」により決められる
平均関税率は 14前後とされているが 0~35と製品によって大きな差がある
() HS コードの分類をベースにしており8 桁で構成されている最初の 6 桁までは日本の関税番号
と同一解釈
輸入税(II) 以外にも工業製品税(IPI) 商品流通サービス税(ICMS)社会統合基金(PIS)社会保険融資
負担金(Cofins)なども課税される
税金以外にも SISCOMEX(貿易統合システム)手数料や港湾税(商船更新追加税 AFRMM海上運賃の
25)などの費用も必要になるさらに割高な通関倉庫手数料やロジスティック費用なども加算す
ると最終コストは FOB 価格に比べかなり大きな金額になる
主な建設機械の NCM コードおよび輸入税(II)工業製品税(IPI )および商品流通サービス税(ICMS)の税
率は下記の通りで機種や馬力によって税率は異なっている
NCM コード 建設機械種類 輸入税
(II)
工業製品税
(IPI)
サービス税
(ICMS)
84291190 ブルドーザー 10 0 12 84295211 油圧ショベル(650HP 以上) 0 0 12 84295212 油圧ショベル(54HP 以下) 0 0 12 84295219 油圧ショベル(55HP~649HP) 14 0 12 84295199 ホイールローダー 14 0 12 84295192 小型ローダー 0 0 12 84292090 モーターグレーダー 14 0 12 54295900 バックホーローダー 14 0 12
一例として下記は油圧ショベルを例に建設機械を輸入した場合のコストを試算したものである
(本試算は輸入コストの概要を説明するものでありその正確性を保証するものではありません)
II 輸入税 1400 14000000R$ 000 -R$
IPI 工業製品税 000 -R$ 000 -R$
PIS 社会統合基金 165 2100827R$ 165 2066116R$
Cofins 社会負担金 760 9676534R$ 760 9516654R$
ICMS 商品流通サービス税 1200 18406443R$ 1200 16329156R$ 税金合計 44183804R$ 税金合計 27911926R$
対CIF税率 442 対CIF税率 279
55HP以上649HP以下 54HP以下650HP以上
油圧ショベル機
CIF価格R$100000000
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輸入税
(II)
当該輸入製品の NCM コードにより税率が決められる
油圧ショベルの場合下 2 桁が HP(馬力)により分類されている
55HP 以上 649HP 以下の油圧ショベルは 14の輸入税が適用されそれ以外
(54HP 以下および 650HP 以上)の油圧ショベルに対する輸入税 は免税(税率
ゼロ)となっている
国内で類似製品が製造されていない場合輸入関税が免除される場合があ
る
(免税の適用を受けるには商工開発局内の貿易審議会の承認が必要)
工業製品税
(IPI)
国産品輸入品に関わらず工業製品に課税される
輸入税と同じく NCM コードにより税率が定められている
ほとんどの製品に 0~20の税率が適用される
建設機械は社会生活に占める必要性の度合いが高いとみなされておりほと
んどの機種に対する工業製品税は免税扱いとなっている
商品流通サービス税
(ICMS)
州税であり税率は州によって異なる
サンパウロ州内の商品流通サービス税の税率は通常 18だが特定商品に対
しては 25127の税率が適用される
運輸サービス関連の製品には低税率が適用されほとんどの建設機械に通常
の 18よりも低い 12の税率が適用されている
社会統合基金(PIS)
および
社会負担金(Cofins)
税金ではなく負担金だが連邦税に準じたものとして処理されている
NCM コードにより税率が決められる
なおメルコスール(南米南部共同市場)地域においては 1995 年より域内関税は原則撤廃されている
メルコスル(南米南部共同市場)
1994 年に署名されたアスンシオン条約により域内関税の撤廃を目的としたメルコスールの発足を
行うことで合意1995 年関税同盟として発足
(1)正式加盟国アルゼンチンブラジルパラグアイウルグアイベネズエラ(注)
(注)2006 年 7 月メルコスール正式加盟に関する議定書に署名現在正式加盟の確定に必要な加盟
国による批准手続きが進行中アルゼンチンウルグアイ及びブラジルは批准済み
パラグアイは国会において承認手続中現在投票権なしで会議に参加中
(2)準加盟国ボリビアチリコロンビアエクアドルペルー
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22Finame ファイナンス制度
ブラジルでは機械や設備の購入の際に BNDES(ブラジル国立経済社会開発銀行)の特別制度融資の
Finame( Financiamento de Maacutequinas e Equipamentos「機械機器融資」)を利用することが可能
60以上の国産部品を使用することが Finame ファイナンスの適用条件となっている
国産機械でも国産部品の使用比率が 60を下回る場合や輸入 CKD 部品による組立製造機械は
Finame の対象にならない輸入機械機器も Finame の対象となっていない
国産化率の算定は「金額」および「重量」の両方が基準となっておりそれぞれが 60以上の条件
を満たす必要がある
金額ベースでの基準= 輸入品価格_
国内販売価格 =40以下
重量ベースでの基準= 輸入品重量_
製品重量 =40以下
申請時は勿論不定期に BNDES による査察が行われ 60の基準が満たされているかチェックが行わ
れる査察により条件違反が発覚すると当該製品あるいは当該メーカーの全製品が Finame の対象
から外されたりといったペナルティが課される可能性がある
したがって各製造メーカーは為替による輸入コストの変動や原材料部品の調達価格の変動を常にチ
ェックし基準を維持していく必要がある
金額ベースの基準では国内販売価格が分母となるため割引価格によっては基準を下回ることも考え
られ販売時には注意が必要である
Finame ファイナンスでは次の点がメリットととして挙げられる
一般のファイナンス制度に較べて低利
最大で 60 ヶ月までの長期ファイナンスが可能
製品価格の最大 100までの融資が可能
最大 12 ヶ月まで返済猶予が可能
金融取引税が免税
81 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
CNH の販売金融会社の CNH Capital ではホームページで Finame ファイナンスおよび一般のファイナ
ンスの返済シミュレーションを公開している
(wwwcnhcapitalcombrazilptPagesSIMULADORESaspx)
下記はその試算例である(試算日2012 年 2 月 12 日)
この返済シミュレーションによると Finame ファイナンスの金利(年利)が中小企業向けの場合で 8
一般企業向けだと 9であるのに対し一般のファイナンスでは 337と大きな差を見せている
支払金利の総額でみると倍以上の差が生じている
この金利負担額の差のために建設機械の購入に当たっては非常に高い割合で Finame ファイナンスが
利用されている現地製造メーカーからすると製造する機械が Finame の対象になるか否かが販売成
績に大きな影響を与えることになる
現金価格では 10や 20程度割安であってもFiname ファイナンスが使えない輸入機械の場合分
割払いの総支払金額は逆転する可能性がある
下記は国産部機械と輸入機械で 20の価格差があるケースを比較したものだが輸入機械の返済金額
の合計は国産機械を上回る結果になっている
この数年多くの建設機械メーカーが新規にブラジルでの投資を発表既存メーカーも輸入販売から
国内製造に切り替えるための投資を続けているが背景には Finame ファイナンスの対象とすること
で販売促進につなげていく狙いがある
Finame Finame
(一般企業向け) (中小企業向け)
借入金額
借入期間
適用金利
(年利)
元利均等払い
返済金額合計 R$ 64385298 R$ 63481078 R$ 85578878
支払金利総額 R$ 14385298 R$ 13481078 R$ 35578878
R$ 50000000
48か月
毎月返済
元金均等払い 返済方法
一般のファイナンス
9 8 337
国産機械 輸入機械
Finameの対象 Finame対象外
Finame
(中小企業向け)
借入金額 R$ 50000000 R$ 40000000
借入期間
適用金利
(年利)
元金均等払い 元利均等払い 差額
返済金額合計 R$ 63481078 R$ 68463102 -R$ 4982024
支払金利総額 R$ 13481078 R$ 28463102 -R$ 14982024
返済方法毎月返済
48か月
一般のファイナンス
8 337
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23販売金融会社
ブラジルではかつて年率 1000を超えるハイバーインフレに苦しめられたが 1994 年にスタートし
た経済プラン「レアルプラン」が成功し安定した経済情勢が続いている
ブラジルでは 2011 年後半から世界経済の先行き懸念の高まりからそれまでの金融引締め策から一転
して 4 回に渡り連続で金融引下げを行うなど金融緩和に軸足を移しており基準金利(年間ベース)は
125から 2012 年 2 月時点で 1050まで低下ブラジルにとっては史上最低水準での推移が続い
ている
とはいうもののブラジルは世界有数の高金利国でありブラジル中央銀行の集計データによると
2011 年 11 月の法人向け貸出金利(年利)は平均で 298となっている
企業が販売を行う上でファイナンス特に長期ファイナンスに対する金融機関の厳しい審査環境が販
売促進の障害になっている
そのため独自に販売金融会社を保有している建設機械メーカーがいくつか存在している
いずれの販売金融会社も Finame ファイナンスの取扱をしているがFiname ファイナンスの対象外
の機種に対しては一般のファイナンスを提供している
法人向けの貸出平均金利(年利)の推移 (単位)
(出所ブラジル中央銀行)
建設会社系販売金融会社
銀行名 概要 総資産
(2011 年 9 月時点
単位100 万レアル)
Banco Caterpillar httpbrfinancecatcom 3126
Banco CNH Capital wwwcnhcapitalcombrazilptPagesHOMEaspx
1999 年Banco New Holland 銀行を設立
融資業務のほかにリースの取扱や建設機械に対する保険の販
売も行っている
3755
Banco John Deere wwwdeerecombrpt_BRagjohndeerebankindexhtml
1987 年前身の Banco Agroinvest 銀行設立
2532
Volvo Financial Services
wwwvfscocomfinancialservicesbrazilpt-brPageshomepageaspx
18 年前に設立
建設機械だけでなく自動車トラックバスなど Volvo グル
ープ全体の製品に対する融資業務のほかにコンソーシアム制
度による販売リース業務保険の販売も行う
2392
20
22
24
26
28
30
32
2009年
12月
2010年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
11月
12月
2011年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
11月
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24その他建設機械メーカーの販売金融面での取り組み
Hyundai
現在は輸入機械の販売を行っており Finame ファイナンスの対象とはならないためオ
ランダ系の DLL 銀行()と提携
販売促進を優先するため自社の販売マージンを削りFiname の条件に近い年利 9の
特別融資をユーザー向けに行っている
LiuGong LiuGong 社の製品の販売価格はブラジルで製造している競合社の製品と比べ 15~
30程度安いという
ただし競合会社の製品が Finame ファイナンスの対象となる場合分割払いの支払金
利を考慮すると価格差が縮小あるいは逆転することもあるために販売の障害になるこ
ともあった
そのため DLL 銀行と提携しユーザー向けの低利のファイナンス制度をスタートさせ
た
2011 年 12 月時点での金利は月利で 130(年利換算で 168)
Finame ファイナンスに較べると高い金利だが一般の銀行ファイナンスよりは低利で
長期のファイナンスを提供している
Manitowoc DLL 銀行と提携し Manitowoc Finance という名のファイナンスシステムを販売店で展開
している
ユーザーが直接製品を輸入する場合には保証状の発行を省略するなどの便宜も与えてい
る
Sany Sany では中国からの CKD 部品による組立製造を行っているため Finame ファイナンス
の対象となっていない
そのため独自に 6 回払いまでの割賦販売を行っていた
2011 年 9 月DLL 銀行と提携し「Sany Financial Services」と呼ばれるユーザー向けの
ファイナンス制度をスタート
支払は 60 回まで月利 118(年利換算で 1512)で一般の銀行ファイナンスに比べ
低利な条件になっている
12 回払いまでの支払いの場合には月利は 038(年利換算 466 )と Finame ファイナ
ンスを上回る有利な金利を設定している
提携開始後 1 カ月余りで既に Sany Financial Services を通じ 25 台の販売契約が成立
今後は販売全体の 70で Sany Financial Services が利用されるものと見込んでいる
ただしクレーン機に関しては DLL 銀行が既に競合他社とファイナンスの提携してい
ることから DLL 銀行以外の銀行との提携を交渉している
また現在サンパウロ州ジャカレイ市に工場建設を進めているが工場が完成する
2013 年までに DLL 銀行のサポートを受けながら自前の販売金融会社の設立を計画して
いる
ジャカレイ工場で製造される機械は Finame ファイナンスの適用となる 60以上の国産
部品を使用する計画であり設立を予定している金融会社では Finame ファイナンスの
取扱も行う
SDLG 輸入機械のみを取り扱っており Finame ファイナンスと対象とならないため SDLG
Financial Services と呼ばれる自社ファイナンスを創設し一般の銀行ファイナンスに
比べて有利なファイナンス制度を行っている
2011 年 9 月時点での金利は月利で 15(年利換算で 196)
36 ヶ月までの融資を行っている
()De Lage Landen Brasil 銀行
httpwwwbancodllcombr
オランダ系民間銀行
ブラジル市場には 1998 年に参入
農業関連や建設機械向けのファイナンスを行っている
Komatsu や CiberManitowacDoosanHyundaiSany などと提携し各ユーザーへのファイナン
スを行っている
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25投資インセンティブ
工場を新たに建設する場合には州や市からインセンティブの供与を受ける可能性がある
下記は最近の建設機器メーカーのブラジルへの投資に対するいくつかの例である
インセンティブの内容は州や市によって異なり投資の規模や将来の雇用者数などを考慮の上交渉
によって決められる
ただしインセンティブ供与の条件として計画通りの投資の実行や一定期間の工場移転の禁止地元
住民の優先的採用地元企業からの優先的調達などの条件が付帯されることもある
付帯条件が実行されない場合には遡及して税金の支払いを求められるなどのペナルティが課される場
合もあるためインセンティブを交渉するにあたっては慎重に投資計画を検討する必要がある
メーカー Caterpillar
投資内容 パラナ州カンポリンポ市に新工場を建設
投資金額1 憶ドル
直接雇用約 1000 人
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS を従業員の賃金や教育支援などにより最大で 48 カ
月までの支払繰延
職業訓練に対する州政府の補助
州政府による工場周辺の交通整備
メーカー Dooson
投資内容 サンパウロ州アメリカーナ市に工場建設
投資金額7600 万ドル
直接雇用300 人
インセンティブ 162 万 m2 の工場用地の供与
資本財の購入に対する商品流通サービス税(ICMS)の支払繰延
Proacute-Veiacuteculo 制度の適用
(ICMS クレジットの設備更新工場拡張新しい製造ラインの建設新製品の
開発に充当することを認める制度)
Promaie 制度の適用
(アメリカーナ市が創設した税制恩典制度)
不動産税 IPTU の免除
生存者件不動産譲渡税 ITBI の免除
サービス税 ISS の 2への減免
商品流通サービス税 ICMS の 50の還付
メーカー Hyundai
投資内容 リオデジャネイロ州イタチアイア市にショベル機バックホーローダーロー
ダー等の製造工場を建設
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS の減免措置
不動産税 IPTU の減税措置
メーカー Manitowoc
投資内容 リオグランデドスル州パッソフンド市に工場を建設
投資金額7000 万レアル
直接雇用340 人
インセンティブ 45 万 m2 の工場用地の供与
周辺道路のアスファルト舗装工事
10 年間にわたり商品流通サービス税 ICMS の免除
不動産税 IPTU の免除
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メーカー Sany
投資内容 サンパウロ州ジャカレイ市に新工場建設
投資金額2 憶ドル
直接雇用約 1000 人
インセンティブ 必要な認可取得に当たりジャカレイ市がサポートを行う
周辺道路の整備
排水設備の整備
不動産税 IPTU の採用従業員数に応じた減免
メーカー XCMG
投資内容 ミナスジェラエス州ポウゾアレグレ市に合弁で工場を建設
投資金額2 憶ドル
直接雇用600 人
インセンティブ 商品流通サービス税 ICMS の減免
いくつかの市税の免除
工場用地 80 万 m2 の一部(225 万 m2)をポウゾアレグレ市が供与
(出所新聞報道等から編集)
なお以下をはじめとする政府関係諸機関がブラジルへの投資に対する相談を受け付けている
INVESTE SAtildeO PAULO (サンパウロ州政府投資誘致機関)
httpwwwinvestespgovbr
INVESTE RIO (リオデジャネイロ州政府投資誘致機関)
httpwwwinvesteriocombr
SUFRAMA (マナウスフリーゾーン監督庁)
httpwwwsuframagovbr
Apex-Brasil (ブラジル輸出投資振興庁)
httpwwwapexbrasilcombrportal
RENAI (国家投資情報ネットワーク)
httpwwwmdicgovbrsistemas_webrenai
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26建設機械価格例
出所(1) MF Rural wwwmfruralcombr
(2) Web Pesados wwwwebpesadoscombr
(3) Edmaq ndash Maacutequinas e Equipamentos wwwedmaqcombr (4) Mercado Livre wwwmercadolivrecombr
(注) 本データは上記 WEB 内で調査時点(2012 年 3 月)表示された販売提示価格を一覧したものであり
実際の売買価格と相違する場合がありますまた実際の仕様や使用状況などの確認は行ってません
機種 年式 メーカー モデル 値段 出所クローラーショベル 2007 CATERPILLAR 345 33000000R$ 2クローラーショベル 2007 HYUNDAI 250-LC 25000000R$ 2クローラーショベル 2008 JCB JS-200-LC 27000000R$ 2クローラーショベル 2008 KOMATSU PC200 28000000R$ 2クローラーショベル 2008 KOMATSU PC300 35000000R$ 2クローラーショベル 2008 NEW HOLLAND E130 SRLC 10000000R$ 3クローラーショベル 2009 HYUNDAI R-210-7 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 CATERPILLAR 312 20000000R$ 2クローラーショベル 2010 CATERPILLAR 245 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 DOOSAN DX-180 27000000R$ 2クローラーショベル 2010 HYUNDAI ROBEX210 32500000R$ 2クローラーショベル 2011 SANY SY210C 39000000R$ 2クローラードーザ― 2010 KOMATSU D-65 32000000R$ 2クローラードーザ― 2010 KOMATSU D-60 32000000R$ 2クローラードーザ― 新車 XUANHUA SD6G 39000000R$ 1クローラードーザー 2008 CATERPILLAR D8T 120000000R$ 2バックホーローダー 2008 CATERPILLAR 416-E 15000000R$ 2バックホーローダー 2008 JCB 3CX 15500000R$ 2バックホーローダー 2008 VOLVO L150 29000000R$ 4バックホーローダー 2009 JCB 3-C 14500000R$ 2バックホーローダー 2010 CASE 580M 18500000R$ 2バックホーローダー 2010 JCB 4CX 21000000R$ 2バックホーローダー 2010 NEW HOLLAND LB-90 15000000R$ 2バックホーローダー 2011 CASE 580 20500000R$ 2バックホーローダー 2011 JCB 3-C 15990000R$ 2バックホーローダー 2011 SHANDONG W230-25 15400000R$ 2バックホーローダー 新車 YANMAR CBL40 4X4 TURBO 15500000R$ 1ホイールローダー 2008 CASE W20E 20000000R$ 2ホイールローダー 2008 CASE 621D 26000000R$ 3ホイールローダー 2008 HYUNDAI HL740-7 20000000R$ 2ホイールローダー 2008 JCB 426-ZX 19000000R$ 2ホイールローダー 2009 CATERPILLAR 938 36500000R$ 2ホイールローダー 2009 SHANDONG CL936 19000000R$ 3ホイールローダー 2010 HYUNDAI HL757-7 26000000R$ 2ホイールローダー 2010 LONKING 835 8500000R$ 2ホイールローダー 新車 CHANGLIN 937H 16500000R$ 1ホイールローダー 新車 LIUGONG CLG835 20800000R$ 1ホイールローダー 新車 XUANHUASHANDONG ZL30 19000000R$ 1ホイールローダー 新車 YADONG YG918 11500000R$ 1ホイールローダー 新車 YANMAR V4-6 4X4 13500000R$ 1モーターグレーダー 2006 CATERPILLAR 120H 32000000R$ 2モーターグレーダー 2007 CATERPILLAR 12-H 47000000R$ 2モーターグレーダー 2011 LIUGONG 416 33000000R$ 2モーターグレーダー 新車 LYUTONG PY165C-2 33000000R$ 1小型ショベル 2011 YUCHAI YC18 6000000R$ 4小型ローダー 2008 BOBCAT S185 5500000R$ 4小型ローダー 2008 CASE 420 7000000R$ 2小型ローダー 2010 CASE 410 7500000R$ 2小型ローダー 2010 CATERPILLAR 232-B 7500000R$ 2小型ローダー 2010 VOLVO MC70B 8000000R$ 2小型ローダー 2012 CASE SR175 8000000R$ 2油圧ショベル 2007 HYUNDAI R210LC7 22000000R$ 4油圧ショベル 2009 NEW HOLLAND E-50 13000000R$ 2油圧ショベル 2010 CATERPILLAR 225 34000000R$ 2油圧ショベル 2012 YUCHAI YC230LC 39000000R$ 4油圧ショベル 新車 JCM JCM9210 38000000R$ 1油圧ショベル 新車 JONYANG JY230E 38000000R$ 1
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272016 年までのインフラ投資予測
Sobratema はブラジル全国で行われているあるいは今後行われる予定のインフラ投資案件に関する
調査結果を 2011 年 10 月に発表
調査結果によると 2011 年から 2016 年に 12265 件のインフラ関連投資が計画されている
この数字は 2010 年に行われた前回調査の 9550 件を 285上回るものとなっている
金額ベースでは 2010 年の 12 兆レアルが 2011 年には 148 兆レアルへ 213の上方修正が行われた
石油天然ガス開発港湾整備ワールドカップオリンピック関連都市交通整備関連のプロジェ
クトの増加が全体の数字の押し上げている
交通セクターではサンパウロ~リオ間で検討が進められている高速鉄道プロジェクト単独で交通セク
ターの投資見込金額の 10に相当する 346 億レアルが見込まれている
9550
12265
-
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
2010年 2011年
1220
1480
-
200
400
600
800
1000
1200
1400
1600
2010年 2011年
複数地域にまたがるもの
79 工事
660 億レアル
ブラジル全体の 45
北部地域
1341 工事
890 億レアル
ブラジル全体の 60
北東部地域
4775 工事
3450 億レアル
ブラジル全体の 233
中西部地域
1234 工事
450 億レアル
ブラジル全体の 30
南部地域
1591 工事
1000 億レアル
ブラジル全体の 68
南東部地域
3238 工事
8350 億レアル
ブラジル全体の 564
インフラ工事件数推移 インフラ投資金額推移(単位10憶レアル)
北部
北東部
中西部
南東部
南部
出所Sobratema 2011
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地域別にはサンパウロおよびリオ市が含まれる南東部地域への投資が全体の投資金額の 50以上が
占めている
工事件数は北東部地域が全体の約 40を占めているがその約 70が衛生関連の工事となっている
出所Sobratema
燃料 石油ガスアルコールバイオ燃料その他
エネルギー 発電送電配電その他
住宅 都市整備住宅その他
ホテルリゾート ホテル関連工事
工業 工場倉庫物流センターその他
スポーツ サッカースタジアム等のスポーツ会場オリンピック公園その他
衛生 給水排水下水その他
ショッピング 主要ショッピングチェーンからヒアリング
運送都市交通 道路鉄道港湾水運地下鉄都市交通空港その他
1341
4774
1234
3239
1591
79
北部
北東部
中西部
南東部
南部
複数地域
0 1000 2000 3000 4000 5000 6000
89
344
45
836
100
66
- 200 400 600 800 1000
北部
北東部
中西部
南東部
南部
複数地域
300
1136
750
7390
301
81
2119
56
59
73
- 2000 4000 6000 8000
燃料
運送都市交通
エネルギー
衛生
工業
ホテルリゾート
住宅
その他
スポーツ
ショッピング
679
343
182
85
83
51
17
15
14
10
- 200 400 600 800
燃料
運送都市交通
エネルギー
衛生
工業
ホテルリゾート
住宅
その他
スポーツ
ショッピング
地域ごとの
インフラ工事数
合計12265 件
地域ごとインフラ
投資金額
(単位10憶レアル)
合計148 兆レアル
セクターごとの
インフラ工事数
合計12265 件
セクターごとインフラ
投資金額
(単位10憶レアル)
合計148 兆レアル
サンパウロ市および周辺都市におけるビル建設工事現場
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28成長促進プログラム(PAC2)
2007 年 1 月に雇用拡大所得増加生活水準向上を目的としてブラジル政府は「成長促進プロ
グラム(PAC)」を発表した
PAC の柱は水力発電ダム港湾高速道路空港等の建設や拡張など官民両面からの大規模なイン
フラ整備への投資で対象期間は 2007 年~2010 年総額 6460 億レアル(約 29 兆円)の投資を計画
2010 年 3 月には第二段階にあたる PAC2 の計画が発表され2011~2014 年のインフラ投資総額は
9550 億レアル(約 430 兆円)2015 年以降の投資額は 6314 憶レアル(約 284 兆円)併せて 16 兆レ
アル(約 71 兆円)の投資が計画されている
PAC2 ではエネルギーや運輸交通などのインフラ投資に加え低所得者への住宅整備など社会分野
にも重点を置いている
PAC および PAC2 の分野別投資金額(単位憶レアル)
PAC
期間 2007年-2010年 2011年-2014年 2015年以降
2950R$ 4616R$ 6269R$
(約133兆円) (約208兆円) (約282兆円)
2550R$ 3889R$ -
(約115兆円) (175兆円) -
960R$ 1045R$ 45R$
(約43兆円) (約47兆円) (約03兆円)
6460R$ 9550R$ 6314R$
(約290兆円) (約430兆円) (約284兆円)
PAC2
エネルギー
社会都市
運輸交通
合計
出所ブラジル政府資料等 (BRL=45 円で換算)
サンパウロ市内のビル建設工事現場
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29ワールドカップサッカースタジアム
2014 年のサッカーワールドカップはブラジル中の 12 の都市で開催される
スタジアムの建設補修費用に加えてワールドカップの開催に向けてモノレール地下鉄空港な
どのインフラの整備など約 330 億レアル(約 14 兆円)の投資が行われる予定となっている
また2016 年にリオデジャネイロで開催される夏季オリンピックに対し市内のインフラ整備のほ
か他の主要都市とを結ぶ道路や鉄道空港港湾などのインフラ整備などに対し約 221 億レアル
(約 09 兆円)の予算が必要とブラジル政府では試算している
httpwwwportaltransparenciagovbrcopa2014
Belo Horizonte(MG) Brasiacutelia(DF)
Cuiabaacute(MT)
Fortaleza(CE) Manaus(AM)
Natal(RN)
Porto Alegre(RS)
Recife(PE)
Rio de Janeiro(RJ)
Salvador(BA)
Satildeo Paulo(SP)
ワールドカップで開幕戦が開催される予定の
サンパウロ市のサッカー場建設風景
(2012 年 1 月撮影)
0
改修中のエスタジオパレストライタリアサッカー場
(サンパウロ市2012年 1月撮影)
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進出を検討中のメーカー
Dimler Great Wall Jagar Land Rover KIA
30自動車メーカーの設備投資動向
好調な国内の自動車販売を背景に多くの自動車メーカーが新規投資を行っている
メーカー 投資金額
R$milion 投資期間
増産
キャパ
2011 年
販売台数
Fiat 7000 2011-2015 350000 754212
VW 6200 2010-2014 160000 698326
Ford 4500 2010-2014 50000 313990
GM 5000 2009-2012 150000 632102
Hyundai 1000 2011-2013 150000 114861
Renault 1000 2010-2012 194283
Peugeout Citroen 1400 2010-2012 70000 85820
Toyota 1000 2010-2012 70000 99200
JAC Motors 960 2011-2014 100000 23747
Chery 640 2011-2015 170000 21682
出所Valor Econocircmico 紙全国自動車製造者協会(Anfavea)等から J2B Consulting 作成
2011 年にブラジルは 5 年連続で過去最高となる 363 万台の販売を記録
KPMG の予測では 2016 年には中国および米国に次いで世界で第三位の自動車市場に
2026 年には現在の二倍となる 720 万台を販売すると予測している
1601 1479 1429 1579 1715
1928
2463
2820 3141
3515 3633
-
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
日産(2014 年)
ヘゼンデ市(RJ)
トヨタ(2012 年)
ソロカバ市(SP)
Hyundai(2012 年)
ピラシカーバ市(SP)
Chery(2013 年)
ジャカレイ市(SP)
スズキ(2012 年)
イトゥンビアーラ市(GO)
Fiat(2014 年)
ゴイアーナ市(PE)
JAC Motors(2012 年)
カマサリ市(BA)
DAF(2013 年)
ポンタグロッサ市(PR)
括弧内は
工場完成予定年
BMW
ジョインビレ市(SC)
出所全国自動車製造者協会(Anfavea) 単位千台
92 Copyright (C) 2012 JETRO All rights reserved
312012 年のブラジル国内で開催予定の主な建設機械関連展示会スケジュール
開催期間 会場 展示会名
42-4 サンパウロ市 Brazil Road Expo 2012 httpwwwbrazilroadexpocombr
道路建設関連の展示会
529-62 サンパウロ市 MampT Expo 2012 httpwwwmtexpocombr
()下記参照
81-4 ポルトアレグレ市 Construsul httpwwwfeiraconstrusulcombrconstrusul httpwwwexpomaquinascombr
ブラジル南部地域最大の建設業界展示会
建設機械の展示会も同時開催される
814-17 ベロオリゾンテ市 Equipo Mining 2012 httpwwwequipominingcombr
マイニング関連の展示会
115-8 ベレン市 Exposibram http wwwexposibramorgbrmensagempubbemvindophptipo=0
アマゾン地域の鉱物分野の展示会
829-31 サンパウロ市 Concrete Show South America 2012 httpwwwconcreteshowcombr
コンクリート業界に関する展示会
910-14 リオデジャネイロ市 Expomam 2012 httpwwwabramanorgbr
メンテナンス業界関連の展示会
1024-27 クリチーバ市 Infracon httpwwwmanutencaoesuprimentoscombr
インフラおよび建設工事関連展示会
()MampT Expo 2012
ブラジルで開催される建設機械関連の最大のイベント2009 年以来の開催で今回が 8 回目
約 480 社が出展し920 社の製品の展示が行わる予定
前回 2009 年の 42000 人を上回る 45000 人の来場者を見込んでいる
ブラジルの建設機械市場
2012年 3月発行
著作発行 日本貿易振興機構(ジェトロ) 海外調査部
107-6006 東京都港赤坂 1-12-32 アーク森ビル 6階
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