Top Banner
829 71 巻 第 12 号(2007) (39) 2007 年 8 月 29 日受理 エタノール水溶液の物理化学と 超音波霧化によって発生したミストの構造 鎖と親水性の水酸基を併せ持つ両親媒性物質である。アル キル鎖を伸ばしていけば疎水性が増し,炭素数が4 (n-ブタ ノール)にもなれば,”水とあらゆる濃度で混合”というわけ にはいかなくなる。炭素数2のエタノールを水に混合する と濃度によって親水性と疎水性の相互作用が競合し,その 会合体の形状はドラマチックに変化する。 エタノール水溶液の様々な物性は,室温付近ではエタ ノール10 mol% 付近で急激に変化する。これより低濃度側 では,水の水素結合ネットワークが発達しており,エタ ノールは比較的スカスカな水の網目構造の隙間に単分子で 存在することで安定化する。この状態を疎水性水和とか, エタノールを氷山に見立ててice berg構造と呼んだりしてい る。エタノール濃度が上がるにつれて水同士の水素結合 ネットワークが徐々に弱くなっていき,10 mol% 付近で崩 壊する 2) 。すると今度はエタノール同士が会合し始める。 Yohko F. YANO(正会員) 1990年 学習院大学自然科学研究科博士前 期課程修了 博士(理学) 現 在 立命館大学 COE推進機構 放射光生 命科学研究センター 准教授 連絡先;〒525-8577 滋賀県草津市野路東1- 1-1 E-mail [email protected] Kazuo MATSUURA(正会員) 1996年 大阪大学大学院工学研究科博士課 程後期課程修了 博士(工学) 現 在 超音波醸造所(有)技術担当取締役 連絡先;〒779-0303 徳島県鳴門市大麻町池 谷字柳の本19番地 E-mail [email protected] URL http://www.shumurie.co.jp/ultrasound/ 1. はじめに はじめに はじめに はじめに はじめに 超音波を液体表面に照射すると,音圧により液面が噴水 状に盛り上がり,噴水の側面から霧状の液滴が発生する。 この現象は「超音波霧化」と呼ばれ,マイクロメータオー ダーの液滴を効率的に生成する手法として加湿器などに利 用されてきた。ところが最近松浦らは,エタノール水溶液 を超音波霧化させると霧の中にエタノールが濃縮されてい ることを見出した 図1 図1 図1 図1 図11) 。この時,霧化所要エネルギーは 蒸発熱のたった数分の1であることから,この「超音波霧化 分離技術」は従来の蒸留法に代わる可能性を持つ,非加 熱・省エネルギーなエタノールの分離精製技術として実用 化されようとしている。 ところが,何故,霧の中にエタノールが濃縮されるの か?という疑問はベールに包まれたままであった。 我々は超音波霧化状態にあるエタノール水溶液の構造を 分子レベルで研究することによって,「超音波霧化」がエタ ノール水溶液の物理化学的性質を巧みに利用した新しい分 離方法であることを突き止めたので,ここに紹介したい。 2.エタノールと水はどういうふうに混ざっ エタノールと水はどういうふうに混ざっ エタノールと水はどういうふうに混ざっ エタノールと水はどういうふうに混ざっ エタノールと水はどういうふうに混ざっ ているか ているか ているか ているか ているか エタノールと水は巨視的にはあらゆる濃度および温度で 混合することが知られている。”巨視的には”と書いた理由 は,”微視的には”決して均一に混ざっているわけではない からである。周知のようにエタノールは疎水性のアルキル 矢 野 陽 子・松 浦 一 雄 図1 超音波で発生したミスト中のエタノール濃度 1)
4

エタノール水溶液の物理化学と 超音波霧化によって …qube.phys.kindai.ac.jp/users/yano/page1/化学工学誌...829 特 集 第 71 巻 第 12 号(2007) (39)

Jan 03, 2020

Download

Documents

dariahiddleston
Welcome message from author
This document is posted to help you gain knowledge. Please leave a comment to let me know what you think about it! Share it to your friends and learn new things together.
Transcript
Page 1: エタノール水溶液の物理化学と 超音波霧化によって …qube.phys.kindai.ac.jp/users/yano/page1/化学工学誌...829 特 集 第 71 巻 第 12 号(2007) (39)

829

第 71 巻 第 12 号(2007) (39)

2007年 8月 29日受理

エタノール水溶液の物理化学と

超音波霧化によって発生したミストの構造

鎖と親水性の水酸基を併せ持つ両親媒性物質である。アル

キル鎖を伸ばしていけば疎水性が増し,炭素数が4(n-ブタ

ノール)にもなれば,”水とあらゆる濃度で混合”というわけ

にはいかなくなる。炭素数2のエタノールを水に混合する

と濃度によって親水性と疎水性の相互作用が競合し,その

会合体の形状はドラマチックに変化する。

エタノール水溶液の様々な物性は,室温付近ではエタ

ノール10 mol% 付近で急激に変化する。これより低濃度側

では,水の水素結合ネットワークが発達しており,エタ

ノールは比較的スカスカな水の網目構造の隙間に単分子で

存在することで安定化する。この状態を疎水性水和とか,

エタノールを氷山に見立ててice berg構造と呼んだりしてい

る。エタノール濃度が上がるにつれて水同士の水素結合

ネットワークが徐々に弱くなっていき,10 mol% 付近で崩

壊する2)。すると今度はエタノール同士が会合し始める。

Yohko F. YANO(正会員)1990年 学習院大学自然科学研究科博士前

期課程修了 博士(理学)現 在 立命館大学 COE推進機構 放射光生

命科学研究センター 准教授連絡先;〒525-8577 滋賀県草津市野路東1-

1-1E-mail [email protected]

Kazuo MATSUURA(正会員)1996年 大阪大学大学院工学研究科博士課

程後期課程修了 博士(工学)現 在 超音波醸造所(有) 技術担当取締役連絡先;〒779-0303 徳島県鳴門市大麻町池

谷字柳の本19番地E-mail [email protected] http://www.shumurie.co.jp/ultrasound/

11111.....はじめにはじめにはじめにはじめにはじめに

超音波を液体表面に照射すると,音圧により液面が噴水

状に盛り上がり,噴水の側面から霧状の液滴が発生する。

この現象は「超音波霧化」と呼ばれ,マイクロメータオー

ダーの液滴を効率的に生成する手法として加湿器などに利

用されてきた。ところが最近松浦らは,エタノール水溶液

を超音波霧化させると霧の中にエタノールが濃縮されてい

ることを見出した(図1図1図1図1図1)1)。この時,霧化所要エネルギーは

蒸発熱のたった数分の1であることから,この「超音波霧化

分離技術」は従来の蒸留法に代わる可能性を持つ,非加

熱・省エネルギーなエタノールの分離精製技術として実用

化されようとしている。

ところが,何故,霧の中にエタノールが濃縮されるの

か?という疑問はベールに包まれたままであった。

我々は超音波霧化状態にあるエタノール水溶液の構造を

分子レベルで研究することによって,「超音波霧化」がエタ

ノール水溶液の物理化学的性質を巧みに利用した新しい分

離方法であることを突き止めたので,ここに紹介したい。

22222.....エタノールと水はどういうふうに混ざっエタノールと水はどういうふうに混ざっエタノールと水はどういうふうに混ざっエタノールと水はどういうふうに混ざっエタノールと水はどういうふうに混ざっているかているかているかているかているか

エタノールと水は巨視的にはあらゆる濃度および温度で

混合することが知られている。”巨視的には”と書いた理由

は,”微視的には”決して均一に混ざっているわけではない

からである。周知のようにエタノールは疎水性のアルキル

矢 野 陽 子・松 浦 一 雄

図1 超音波で発生したミスト中のエタノール濃度1)

Page 2: エタノール水溶液の物理化学と 超音波霧化によって …qube.phys.kindai.ac.jp/users/yano/page1/化学工学誌...829 特 集 第 71 巻 第 12 号(2007) (39)

830

化 学 工 学(40)

エタノールが鎖状の会合体を作っている3)とか,溶液の濃

度に依らずエタノール:水=8:2の会合体が安定である4)な

どの報告があり,10 mol%以上では溶液内部のエタノール

濃度はかなり不均一になっている。

33333.....エタノール水溶液表面の構造エタノール水溶液表面の構造エタノール水溶液表面の構造エタノール水溶液表面の構造エタノール水溶液表面の構造

水溶液表面におけるエタノール分子の振る舞いはまた興

味深い。溶液内部と表面の違いは,気相が疎水性であるこ

と,表面にいる分子には内部の分子と比較して配位分子数

が少ないということである。表面の物性を記述する代表的

な物理量である「表面張力」は,内部にいる分子に配位して

いる分子を剥ぎ取って表面を生成する際に要するエネル

ギーに相当するので,分子間相互作用そのものを反映して

いる。それゆえ強固な水素結合ネットワークを有する水は

分子性液体の中で極端に高い値を示す。水にエタノールの

ような両親媒性分子を混合した場合は,水表面をさらすよ

りもエタノールが表面を覆うことで表面エネルギーを下げ

る。これが表面過剰と呼ばれる現象であり,表面過剰を示

す物質がいわゆる界面活性剤である。

図2図2図2図2図2はエタノール水溶液表面のエタノール濃度を計算し

たものである5)。エタノール濃度が上がると,表面のエタ

ノール濃度も増加するがやがて一定値をとる。これはエタ

ノールが単分子膜を形成したためであり,表面のエタノー

ル濃度の逆数を取ればアルキル鎖の断面積と一致する。面

白いことに単分子膜形成濃度はやはりエタノール10 mol%

付近となり,水溶液表面と内部の構造変化には密接な相関

があることがわかる。

44444.....超音波照射下のエタノール水溶液の構造超音波照射下のエタノール水溶液の構造超音波照射下のエタノール水溶液の構造超音波照射下のエタノール水溶液の構造超音波照射下のエタノール水溶液の構造

「超音波霧化分離」のメカニズムを分子レベルで解明する

にあたり,まず我々に沸き起こった疑問は,どの段階でエ

タノールの濃縮が起こっているのか,ということである。

たとえば液体に超音波を照射することによって生ずる局所

的な高温高圧の場は反応場として利用され,ソノケミスト

リーという学問領域を形成している。エタノール水溶液に

超音波を照射した時に生成する新たな化学種などが,エタ

ノール水溶液の構造を分子レベルで変えてしまう可能性は

否めなかった。そこでミストの発生源である超音波噴水自

体にX線を当ててその回折パターンを測定した6)。液体の場

合,結晶ほど規則性はないが,平均分子間距離を反映した

ブロードな回折ピークを生じる。図3図3図3図3図3に平均分子間距離お

よび水素結合距離に起因するピークを示す。超音波を照射

する前,照射している最中,照射した後のものは完全に一

致したことから,超音波照射によって2.で述べたような溶

液構造は乱されていないことがわかった。

55555.....超音波霧化によって発生したミストの構造超音波霧化によって発生したミストの構造超音波霧化によって発生したミストの構造超音波霧化によって発生したミストの構造超音波霧化によって発生したミストの構造

超音波照射によって溶液構造が変化しないことから,エ

タノールの濃縮はミスト発生以降に起こることがはっきり

した。そこで我々はミストの構造に注目した。

超音波で発生する霧中の液滴のサイズは,超音波の周波

数と液体の表面張力と密度で決まると言われている。理論

によれば,2MHzの超音波で生じる液滴のサイズは,水で

もエタノールでもさほど変わらず数マイクロメータ程度と

予測されている7)。ところが,超音波霧化の様子は図4図4図4図4図4の

ように水とエタノールでは全く異なっている。水では真っ

白な霧が発生しているのに対し,エタノールでは全く見え

ないのである。明らかに母液の量は減少するので“見えない

霧”が発生していることになる。

マイクロメータオーダーの粒径は光散乱法などによっ

て比較的手軽に測定することができる。ところがナノ

メータオーダーとなるとやはり波長の短いX線の出番とな

る。X線回折法では,図5図5図5図5図5のように観測する散乱ベクトル

図3 超音波噴水のX線回折パターン超音波照射前(-),照射中(●),照射後(○)

図2 エタノール水溶液表面のエタノール濃度

Page 3: エタノール水溶液の物理化学と 超音波霧化によって …qube.phys.kindai.ac.jp/users/yano/page1/化学工学誌...829 特 集 第 71 巻 第 12 号(2007) (39)

831

第 71 巻 第 12 号(2007) (41)

q(=(4π/λ)sinθ, λはX線の波長θは回折角)の領域で見ている

ものの大きさが変わり,4.では比較的高q領域を観測する

ことで分子レベル(サブナノオーダー)の構造を得ていた。一

方,粒子の外径といったナノからサブミクロンオーダー

の構造情報を得たい場合は,低q領域を観測する必要があ

る。この手法はX線小角散乱法と呼ばれ,現在ナノ材料の

構造評価に威力を発揮している。

ところがX線の散乱強度は試料の密度に依存するため,

霧状の液滴から十分な小角散乱強度を得るのは容易ではな

かった。測定は世界最高輝度のX線を発生する兵庫県播磨

学園都市にあるSPring-88)にて行われた。図6図6図6図6図6のように超音

波霧化によって発生したミストにキャリアガス(空気)を通す

ことでミスト流を作り,そこへX線を照射した9)。図図図図図77777(((((aaaaa)))))

は純粋な水とエタノール各々から発生したミストの散乱曲

線である10)。両者は全く異なるのがわかる。液滴が球形で

あることを仮定して,直径をパラメータとした理論曲線を

描くと実線のようになった。用いたシステムの観測限界に

より,50 nm以上の粒径は区別できない。よって水では,

100 nmでうまくフィットしたと言うより,50 nm以上の液

滴が存在すると言った方がよいだろう。理論により算出さ

れた数マイクロメーターという値7)は恐らく妥当だと思われ

る。一方,エタノールから求まった粒径の値はたった1 nm

しかないことがわかった。さらに,20 mol%のエタノール

水溶液から発生したミストは,図図図図図77777(((((bbbbb)))))のように母液の温度

が20℃では純粋なエタノールと同じ散乱曲線を示した。す

なわち液滴径は1 nmであると言える。ところが温度を50 ℃

に上げると,1 nmを示す散乱曲線と100 nmの曲線の足し合

わせで表せることがわかった。測定前後での母液の重量お

図5 X線回折で見える大きさ

図4 超音波霧化の様子

図7 X線小角散乱プロファイル

よび濃度変化よりミストのエタノール濃度を計算すると,

20 ℃では42 mol%,50 ℃では62 mol%となったことから,

1 nmのミストはエタノールに富み,50 nm以上のミストは

水に富んでいることがわかる。母液の温度とキャリアガス

の流量を変えたときの1 nmのミストの発生量とエタノール

濃度の関係をまとめたものを図8図8図8図8図8に示す。(b)の1 nmのミス

トの重量分率は,X線小角散乱の強度から求めた。1 nmの

ミストの重量分率とミストのエタノール濃度が同じ傾向を

示したことから,やはり1 nmのミストはエタノールに富ん

でいると言える。このエタノールに富んだ云わばナノド

ロップレットというものは,温度を下げたり,キャリアガ

スの流速を上げると発生率が上がることがわかった。

図6 SPring-8でのX線小角散乱実験密度の低い霧からの弱い錯乱を検出するために製作した

超音波霧化システム(超音波醸造所有限会社)

Page 4: エタノール水溶液の物理化学と 超音波霧化によって …qube.phys.kindai.ac.jp/users/yano/page1/化学工学誌...829 特 集 第 71 巻 第 12 号(2007) (39)

832

化 学 工 学

66666.....ナノドロップレットの発生メカニズムナノドロップレットの発生メカニズムナノドロップレットの発生メカニズムナノドロップレットの発生メカニズムナノドロップレットの発生メカニズム

なぜ,エタノールミストは水のミストに比べて3桁も小さ

いのか?に対する答えは未だ推論の域を出ないが,次のよ

うに考えると尤もらしい。

「エタノール水溶液の超音波霧化では2つの異なるミスト

の発生源があり,ナノドロップレットは液体の表面から,

マイクロドロップレットは液体内部から発生する。(図9図9図9図9図9)」

 その根拠としては超音波霧化で得られたミスト中のエタ

ノール濃度のグラフ(図1)が,水溶液表面におけるエタノー

図9 ナノドロップレット発生のメカニズム

ル濃度(図2)と非常に良く似ていることが挙げられる。また

1nmという大きさやキャリアガスの流速を上げると発生が

促進されることなどを考えるとナノドロップレットは表面

単分子膜を形成するエタノールが剥がれて飛んだものだと

考えるのが妥当である。エタノールの表面単分子膜形成速

度は4ms以下であることが動的表面張力の結果からわかっ

ている。これはミストの発生周期に比べて充分短い。一

方,マイクロドロップレットの発生が高温になると顕著に

なるのは,水の水素結合が弱まることで濃度の不均一が小

さくなる4)ことに起因すると考えられる。

77777.....おわりにおわりにおわりにおわりにおわりに

以上の結果から「超音波霧化分離法」とはマクロには均一

に混合しているように思えるエタノール水溶液の中に存在

するエタノールリッチな領域をその領域界面の結合が弱い

ことを利用して分離する方法だと言えるだろう。また蒸留

法のように気化させるのではなく,クラスターレベルでエ

タノールを分離するため,省エネルギープロセスとなる。

本研究により超音波霧化によりナノドロップレットの発生

が確認されたことから,今後,超音波霧化法はエタノール

の濃縮技術にとどまらず,ナノ反応場,ナノマニュピレー

ションなどの用途として,様々な応用が期待される。

(謝辞)本研究は平成16~17年度NEDO研究開発型技術開発

助成事業「揮発性有機化合物高度分離のための省エネルギー

プロセスの開発」,平成18~19年度四国経済産業局新規産業

創造技術開発費補助金「バイオエタノールミストの省エネル

ギー回収装置の開発」の補助を受けて行われた。またX線小

角散乱実験は文部科学省の重点ナノテクノロジー課題とし

てSPring-8の(独)物質・材料研究機構ビームラインBL15XU

で実施された(Proposal No. 2005A0722-ND1d-np-Na, 2005B0579,

2006A1610 / BL No. 15XU)。

引用文献

1)M. Sato, K. Matsuura and T. Fujii: J. Chem. Phys., 114114114114114, 2382(2001)2)Y. Koga, K. Nishikawa and P. Westh: J. Phys. Chem., A108A108A108A108A108, 3873(2004)3)M. Matsumoto, N. Nishi, T. Furusawa, M. Saita, T. Takamuku, M. Yamagami andT. Yamaguchi: Bull. Chem. Soc. Jpn., 6868686868, 1775(1995)

4)A. Wakisaka and K. Matsuura: J. Mol. Liq., 129129129129129, 25 (2006)5)Y. F. Yano: J. Colloid Interface Sci., 284284284284284, 255(2005)6)Y. F. Yano, J. Douguchi, A. Kumagai, T. Iijima, Y. Tomida, T. Miyamoto and K.Matsuura: J. Chem. Phys., 125125125125125, 174705(2006)

7)R. J. Lang: J. Acoust. Soc. Am., 3434343434, 515(1962)8)http://www.spring8.or.jp/ja/9)Y. F. Yano, K. Matsuura and T. Fukazu, et al.: J. Appl. Cryst., 4040404040, s318(2007)10)Y. F. Yano, K. Matsuura and T. Fukazu, et al.: J. Chem. Phys., 127127127127127, 031101(2007)

図8 1 nmミストの発生量とエタノール濃度の関係

(42)