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第1回:空間を活かすしつらえとは? 講師:成瀬友梨、猪熊純 (成瀬・猪熊建築設計事務所) お題: FabCafeをさらに魅力的にする「しつらえ」 をFABする
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Fabスターターズ ガイド 作品集

Jul 12, 2015

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FabCafe
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Page 1: Fabスターターズ ガイド 作品集

第1回:空間を活かすしつらえとは?

講師:成瀬友梨、猪熊純 (成瀬・猪熊建築設計事務所)

お題: FabCafeをさらに魅力的にする「しつらえ」 をFABする

Page 2: Fabスターターズ ガイド 作品集

「4 Peace (For Peace)」

4本のツリーとそれを吊り下げたピースサインをモチーフにしたリング状のフレームで、自然破壊からの蘇生と平和への願いをコンセプトとしました。時折緩やかに光を放つ積雪したツリーはレーザー加工機でカットした繊細なペーパースカルプチャ + LED + 超軽量の布で作成し、自然の安定した静寂を表現。 軽く振動を与えると強い光が激しく点滅し、またゆっくりと静寂に戻る構造になっている。超軽量のフレームは高度な技術を必要とするマグネシウムの溶接ができる富士宮の ㈱マクルウ様で製作。 ツリーと共に超軽量にこだわったのは、プランの変更動機でもありますが置かれる空間への安全性を第一に考慮したものです。(山下) 早い段階から「大きくてインパクトのあるもの」と「12月の講評に合わせてクリスマスツリー」という二点が固まっていたことで、チームでのアイディア展開が比較的円滑に進みました。山下さんはマグネシウム合金を中心にツリーの形を模索され、伊藤は紙と木で研究しました。最終的には両者の金属フレームと紙のツリーを合わせる形でまとまりました。(伊藤)

チームA:伊藤・山下

Page 3: Fabスターターズ ガイド 作品集

「Fabクリスマスツリー」

空間を活かすしつらえということで、FabCafeのソファーとガラスの間の空間を利用することに決定。 発表の時期がクリスマスということもあり、クリスマスツリー型のランプという共通点を設定し、さらにそれぞれ素材も変えて、チームBの3人各々ツリーを作成。 ・遊べるクリスマスツリーランプ(上・大谷) 輪のようにカットしたアクリルを積層して造形。芯の部分が中空なので、そこに電灯線を通すとともに、本来は不要となる切り出された円盤状のパーツを、周囲の飛び石的なパーツに利用した。 ランプシェードにあたる部分は、本物の木を薄くシート状に加工した既製品を用い、レーザーカットしたものを丸めて立体形状にしている。 ・フェルトと紙(右・森下) 一番見て欲しい点がコンセプトである光の透け感だ。光が、フェルトからさらに外側の目の粗い切り絵の紙のフードを透けてやわらかく光っている部分を見てほしい。 ・間伐材のワリバシ(左・町田) ワリバシは吉祥寺にあるコンセプトカフェ「taihiban」から使用済みのワリバシを  いただき、ボンドで接着・レーザーカッターでカットし組み合わせ、やすり掛けを行い仕上げた。

チームB:大谷・町田・森下

Page 4: Fabスターターズ ガイド 作品集

「屋根裏スリーブに住む森の動物たち」

見つけた時にちょっとした驚きが与えられるものをコンセプトに作成。 Arduinoを取り入れて、ただ光る照明ではなく、3つの照明を何秒差でそれぞれ光らせることによって、照明の上にかぶせた柄が動いているようにしようということになり、小動物がスリーブに住んでいるというテーマにした。 通常の価値観からすれば特に意味のない梁のスリーブ孔の中に「小動物」もしくは「なにか」が棲んでいるというストーリで制作を進めた。 複数の光源を順番に点灯させることによって動く影絵のような効果を作り出している。

チームC:大島、右左見、藤井

Page 5: Fabスターターズ ガイド 作品集

「キラキラモビール的な」

FabCafeの光と風に反応するなにか。 ・光に反応→照明をミラーで反射 ・風に反応→空調でゆれるものをレーンから吊す をコンセプトにレーンから紐でキラキラ光るものをぶら下げることにした。 高橋さんは「雪の結晶」、荒木さんは「雪の結晶みたいな数学の数列」、馬淵は「トナカイ」と丸 形の物をつなげて最後にトナカイを一番下に取り付けるという構成で、アーチを意識した並びに飾り付けた。

チームE:荒木、馬淵、高橋

Page 6: Fabスターターズ ガイド 作品集

第2回:3D Fab ‒ Molding/ Scanning/ Modeling

講師:平本知樹 (しぶや図工室)

お題: 渋谷の街の中にある「何か欠けているモノ」「何か補完できそうなモノ」を探し、3Dプリンティングするオブジェで補完する

Page 7: Fabスターターズ ガイド 作品集

「樹体告知」

FabCafeへ向かう道玄坂の街路樹。 スパンと切り落とされた幹にあって表皮だけが成長して有機的な表情を出していたので、残された端面に生命体のエネルギーを表現しようと考えた。キューブがビットの象徴とすると「アトム→ビット→アトム」と、Fabの文脈とも関連付けながら「次世代の孵化」をテーマに作品として表現。細かなキューブの中でインキュベートされ生まれながらにキューブを手にしている胎児はどのように成長してどんなモノづくりをするのか想起させる。 条件となる3Dプリンタでの出力は白色の石膏になるので、なまめかしくシュールな表現にできること、残存している樹の表皮がギュッと包み込む状態になっていることなどからこのテーマと親和性が高いと考えた。

チーム宙組:山下、右左見、馬淵

Page 8: Fabスターターズ ガイド 作品集

「渋谷のモアイ」

モヤイ像という誰もが知っている渋谷のアイコンには誰もが一目見てすぐわかる「物」を取り付けたいと思った。(森下) モヤイのほっぺたに蛇口がついていたらどんな水が出るんだろう...と、考え始め、実際に 蛇口をつけてみることにした。(伊藤)

チーム星組:森下、伊藤、藤井

Page 9: Fabスターターズ ガイド 作品集

「坂道と階段をのぼる人々」

この回のテーマは、ファブカフェの近くにある風景に合うように、粘土で型をとり、そのうえに3Dのソフトで立体をつくった。 3Dモデリングというと、すごくデジタルな印象が強いのですが、素材や出力の仕方によって、出力されるものも大きく変わってくるというアナログな部分も知れて、今後その技術をどのように取り込んでいけるかが楽しみ。(大島)

チーム月組:大島、川鍋

Page 10: Fabスターターズ ガイド 作品集

「壁からおっぱい、「壁から足」

町にある溝探しでは、ビルの塀(?)にある穴を選び、作品のテーマは体の一部に決定。   普段つくれないもの、見た人が少し笑顔になってくれたら、、と思い私はおっぱいにした。 作るものがおっぱいだったので、中途半端にいやらしいものにならないよう仕上げに時間を使った。 出力されたものを、ヤスリや着色で加工することで素材と向き合う時間が非常に面白かった。

チーム雪組:町田、田島

Page 11: Fabスターターズ ガイド 作品集

「自ら束縛を逃れようとする手」

宮下公園の階段の手すりの欠けに注目し、そこに当てはまるストリートアートを考えてできた作品ですが、当初は、別の幾何学的な造形も色々と試みた。 しかし、単に欠けを埋めるだけでなく、そこにそれが存在するための何らかのストーリー性が必要ではないかと思い当たり、かけら自身が意志を持って自らを手すりから引き剥がそうとしている様子を作り上げることにした。 3Dスキャンのデータには、多少足りない部分や、欠けた部分との境界面の出っ張りで上手くはまらない部分があったため、造形後に現地でパテを使って補ったり、紙ヤスリなどで削ってピッタリ収まるように調整。 さらに、ダイソーのガラス絵の具という透明感のある発色の絵の具セットを利用して調色したもので着彩し、リアルさを出している。

チーム花組:高橋、大谷、荒木

Page 12: Fabスターターズ ガイド 作品集

第3回:心のスイッチを切り替える時のインテリアアイテム

講師:土橋陽子(家具デザイナー・ファシリテーター)

お題: バルカナイズドファイバーと椅子の張り地をマテリアルとして、「スイッチをON/OFFする場面」を3個設定して、インテリアアイテムのシリーズ3作品を制作する。

Page 13: Fabスターターズ ガイド 作品集

「ブレーメンのめがね置き」(森下) 「壁面植物」(右左見) 「マグカップに載せるフタ兼ティーバッグ」(川鍋)

心のスイッチということで、全員フリーランスであまりスイッチのオンオフがないなかでも一瞬オフになるようなほっとするスイッチになるようなものをつくろうという話になった。 眼鏡をはずして置く瞬間というのはスイッチだなと発見。眼鏡が積み重なっていくイメージからブレーメンの音楽隊をモチーフに形状を考えてみた。 上から にわとり ねこ いぬ ろば とだんだん大きくすることによって小さいフレームのものからサングラスタイプのものまでさまざまな形のめがねに対応できるようにした。(森下) 作品のコンセプトは座る場所を変えた時壁が変質し、部屋の雰囲気を変化させていくクッション。 そのクッションの中に感圧センサーを四カ所仕込み、人のクッションへの持たれ具合の変化を検知して壁を照らす花の色を変化。人が使用していなくても、気まぐれに灯るようになっている。(右左見) バルカでマグカップに載せるフタ兼ティーバッグ受け。お湯の熱でフタが曲がり、そこにティーバッグをおけるというもの。厚さをやスリットの調整に試行錯誤した。(川鍋)

チーム荒川区:右左見、川鍋、森下

Page 14: Fabスターターズ ガイド 作品集

「夏でも冬でも片付けたい」(大島) 「壁掛けCD ラック」(馬淵) 「空中に吊り下げる植物」(田島)

どこにしまえば良いか、持て余していた帽子をドアノブにかけておける、帽子掛けをデザイン。 帽子掛けは、バルカナイズドファイバーの特性を生かし、水に濡らすと何回でも形を自由に折り曲げることができ、乾かすとその形を維持する設計です。帽子は、夏冬いろいろな形があり、キャップや、ハット、毛糸の帽子まで、形に合わせて折り曲げるところによってどんなかたちの帽子でもかけられる。(大島) 無機質な壁にCD を収納かつ飾れるラックがほ しいという想いからこのCD ラックを作成した。 枚数が増えて飾りきれなくなったらラックを水につけて丸めて16 枚収納可能な壁掛けCD 収納ラックとなる。(馬淵)

チーム港区:大島、馬淵、田島

田島

大島

馬淵

Page 15: Fabスターターズ ガイド 作品集

「雑誌の特等席(マガジンラック)」(大谷) 「鍵の特等席(マガジンラック)」(伊藤)

フリーランスなので、会社から帰って一息つくといったようなオン/オフの切り替えはないのですが、仕事の合間に寄稿した雑誌に目を通すなどの息抜きをしています。そこで、最新刊やお気に入りの雑誌、あるいは写真集などの特等席となるマガジンラックを、バルカナイズドファイバーの特性を活かして作ることにした。 なるべく材料を無駄なく使いたいという気持ちから、長方形のバルカを丸めるだけで円錐形に近いフォルムを作り上げる方法を思いつき、バルカで1/2サイズの試作を行った。 接合部をバルカの組み合わせにするとディテールが煩雑になるため、糸で縫い合わせることにしました。また、本体の後部のスペースがもったいないと感じたため、そこにも新聞などを差し込めるスリットを作った。(大谷) チーム渋谷区は、課題にある「スイッチ」を物を置いたり取ったりする「場所」に置き換え、雑誌と鍵の特等席を作ることをテーマにした。「鍵の特等席」は、バルカナイズドファイバーらしい形を模索しました。 鍵をかける二本のフックは本体から垂直に飛び出し、全体を留めて抑える留め具と、本体中央に入る手紙等を底で抑える三つの役割りを果たしています。(伊藤)

チーム渋谷区:伊藤、大谷

Page 16: Fabスターターズ ガイド 作品集

「Laughing Heart」(イザベラ) 「猫の小物掛け」(藤井) 「ピアスケース」(高橋)

部屋がアクセサリーや細かいものでごちゃごちゃしてしてしまいがち…という悩みから、ごちゃごちゃしたものを隠して収納するようなものに。 それで、バルカンファイバーのまげられる特徴をより考えてみて、いろいろ曲げてみると自然にハート型となった。 うちらの世田谷チームのメインテーマが部屋のごちゃごちゃをポップギャル風に解決するというテーマでしたが、、ライトを中に隠したら、心がわらってきたように(Laughing heart!!)詩が輝 いてくるので、楽しいです。(イザベラ)

チーム世田谷区:イザベラ、高橋、藤井

高橋 イザベラ

藤井

Page 17: Fabスターターズ ガイド 作品集

「KUMIKO クミコ」(山下) 「VaikanFlower」(町田) 「7Fプラネタリウム前」(荒木) バルカナイズドファイバーと、FABツール(レーザー加工機やミシン)という条件の中で、可変性、実現性、新規性、などの観点で、実験ベースでいろいろ試したいと考え、手間のかかる欄間組子の様式美をまずは単純にデジタルデータに置き換えてみました。伝統的なパターンを使いながら、いくつか条件を変えて試作した結果、パラメータで無限の可能性がある事を体感できました。また、バルカナイズドファイバーの素材特性が予想以上に奥深く、(たっぷり水を含むと扱いやすく、乾くと怪我をするほど固くなる、とか。)今後のプロダクトで積極的に使ってみたい素材に出会うことができました。(山下) グループワークでは、「入れ物」というざっくりとしたテーマに決まりましたが、制作段階で各々の方向性に 分岐したため、山下さんの制作過程を参考に「抜き」をコンセプトに作成。バルカは薄くて丈夫、それなのに水に濡らすと曲がる特性を持つ不思議な素材なので、薄いバルカ一面に和柄の菊模様をモチーフにした柄を一面に配置、カット。霧吹きで水をかけると丸まる特性を利用し、トイレットペーパーを入れると花にみえるカバーを作成した。(町田)

チーム杉並区:山下、町田、荒木

Page 18: Fabスターターズ ガイド 作品集

第4回:ちょっと未来のパーティーグッズ

講師:岩沢仁、岩沢卓(有限会社バッタ☆ネイション)

お題: PARTYでコミュニケーションを円滑にするもの 「ちょっと未来のパーティーグッズ」をFABツールを使って制作する

Page 19: Fabスターターズ ガイド 作品集

「Party シール&ケース」 「フォトプレスタ (フォトプレート兼フォトスタンド)」

日本人の多くの方が非常にシャイで、パーティーで知っている人と固まる傾向あるので、作戦を練ってみた。 先ずは来場者が入り口でチェキ撮影、それを色分けされたフォルダに挟んで、フォルダーを首にかける。パーティー部屋をまわって人とであって、シール交換して、チェキに入るように伝える。 そのフォルダーで名刺もいれて、いちいちバッグからださなくても、便利に名刺交換できたらいいなあと思い、人の顔が忘れにくする為にも、相手から二つのシーロをもらって、チェキにも、相手の名刺にも、貼れば覚えやすくなるのかなあとも思った。(イザベラ) パーティでのコミュニケーションを促進するために、ポートレート写真を使って話すきっかけを与える仕掛けを考えるうちに、パーティ会場内ではネームプレート代わりのフォトプレートとなり、パーティ後はフォトスタンドとしても楽しめるものを作ることに決定。 フォトプレートとして使うときには平面的ですが、一部を折り取って組み立てることで立体的なフォトスタンドになる。さらに、写真に貼る変装ステッカー的なアイテムのアイデアが生まれ、これを交換し合って自分の写真に貼ることで、ポートレートを華やかに演出できるという楽しさを加えることになった。規定のステッカーを集めると、星形のバッジがもらえ、ストラップホールに嵌めて勲章のように飾ることができる。 簡単にFab量産できることを考えて、組み立て工程無しに機能するような設計とし、試作段階では、写真がはまる部分を厚み方向への削り込みで造作しました。また、素材にパターンが立体的に浮かび上がる特殊なアクリル板を使うことで、近未来感を演出してみた。(大谷)

お父さんチーム:大谷、馬淵、イザベラ

Page 20: Fabスターターズ ガイド 作品集

「パーティーステッカーボード」

大勢の人が集まるパーティーで、自分の飲み物(コップや瓶)に目印をつける為のパーティー用ステッカーボード。 使い方のルールは至ってシンプルで「自分のコップだとわかるようなデザイン」にすることのみ。 ステッカーの形は四角や円のような図形やピクトグラム、蓄光シートや季節感のある形(今回は雪の結晶)を用意し、パーティー感と貼る人の個性が出せるようなものにした。 ステッカーは、見た目の華やかさと、大人数の人が同時に手を伸ばせるような利便性を考えアクリルボードに貼りディスプレイした。 使い方が単純明快で伝わり易かったことと、形の異なるたくさんのシールを平面に敷き詰めた事でパーティーらしい見栄えのするプレゼンができたのがよかったと思います。実際に講評後の懇親会では、参加者が各自のビールや顔などに張ってコミニュケーションツールの役割りを果たしていました。(伊藤) 案決定までに時間がかかりましたが、案決定後のチームのスピード感には驚かされました。スケジュールの都合上実制作には参加できなかったのが残念でしたが、Facebook上でアクリルボードに貼られたボードを見た時にシンプルに楽しんで貰えそうな案が出来たなと感じてテンションが上がりました。 シンプルな分色々なシーンで使えそうなのでパーティーにかぎらず他でも使ってみたいと考えています。(右左見) アイディア出しでかなり苦戦しましたが、チームでFabCafeに集まりブレストをしたことで、自分1人では出ないアウトプットが出来ました。何よりも、この案に決定したときの3人のテンションが一気に上がった事、懇親会では皆さんに顔や服にまで貼っていただいて遊んでいただき嬉しかったです。(町田)

お母さんチーム:伊藤、右左見、町田

Page 21: Fabスターターズ ガイド 作品集

「未来型ドレスコード」

未来のパーティーのスタンダード!参加者がそれぞれ自分の周りに料理や飲み物を配置できる歩行型の机を装着することで、料理に飲み物に自然に人が集まりコミュニケーションが生まれるという画期的なアイテム。 さらに、ドリンクに名刺を巻いてしまいドリンクを配ると同時に名刺交換まで済ませることができる。 やはり、パーティーでの問題点として話すきっかけづくりが難しいなということになりなんとか向こうからそれも知っている知らない、年齢に関係なくよってきてもらうにはというはなしのなかから生まれたアイディアです。酔っぱらっても歩行器なので倒れずいくらでも飲めるメリットも。

お兄さんチーム:森下、田島、荒木

Page 22: Fabスターターズ ガイド 作品集

「サムネイルコースター」

パーティーできっかけがつかめるようにコミュニケーションをサポートするツールを作りたいと考えた。当初は誰と誰が同じ属性とわかるステッカーを考案。 結果的には、仕組みはシンプルな方がいい、との考えから、「SNS(サムネール)ではよく知る15名友人たちとの初めてのオフ会」、「手元のコースターでその人が誰かを知ることができるサムネールコースター」で着地した(山下) ちょっと未来のパーティーグッズというテーマでパーティーを盛り上げるためのパーティーグッズを制作するということで、パーティーが苦手な日本人のために、知らないひとと会話になるようなパーティーグッズをつくることに。最初は、それぞれの出身のシールを胸に貼ったり、血液型のシールを貼ったりと、カテゴリー別にどんどんシールを貼っていくことで会話の発端になることを考えていたのですが、参加者のインタラクションがないことを考えると、シールを貼るのは果たしてどのくらいインタラクションがあるか、ということを考え、Facebookのサムネールをコースターに焼いて、それぞれ自分のものを見つけて、持ち帰ってもらうということにした。(大島)

お姉さんチーム:高橋、大島、山下

Page 23: Fabスターターズ ガイド 作品集

「光合うLEDバッジ」

向き合うと赤色でまたたきするLEDバッジ。 パーティー会場で話のきっかけに。 上に紙を乗せるだけでオリジナルなものにカスタマイズできます。

赤ちゃんチーム:荒木、川鍋、藤井

Page 24: Fabスターターズ ガイド 作品集

第5回:灯りと私とインタラクション

講師:MATHRAX 久世祥三,坂本茉里子

お題: Aruduinoとセンサーを利用したFAB作品を作成する

Page 25: Fabスターターズ ガイド 作品集

「4 Peace」(山下) 「Fab万華鏡」(大谷)

振動センサーを触りながら色々なことを試す中で、振動センサーには方向性があることに気がつきました。このセンサーの特徴と、Mathlaxさんに教えていただいた光の表現方法を組み合わせて出来ることを模索しました。ゼミのタイトルにもある、「灯りとわたし」の一番ダイレクトなインタラクションを可能すべく身につけられるものを考えました。(伊藤) 第一回目と同じ(山下) 分で動かして楽しめることや、周囲に対してのライティング効果などを考えて、作品の基本を万華鏡とした。 ただし、一般的な万華鏡では照明に当たる部分に自然光を用いることが多いのに対し、同じような位置づけでLEDを利用すると光源がむき出しになってしまうため、これを球体で覆うことにし、パターンを作り出す基になる要素にビー玉を採用することを思いつきました。そこからビー玉を保持するための球体の二重構造が生まれた。 工夫したポイントは、ビー玉を完全に充填してしまうと回してもパターンの動きがほぼなくなってしまうため、量を調節して回したときに球の内部でバラツキが生じるようにしたこと。次に、球体部分を回転させてもLEDは内部で動かないようにしたところ。そして、回転の軸にゴム製の不規則な歯車のようなものを付けて、それが振動センサーを揺らすようにした点。  万華鏡本体を支えるステー部分は3Dプリンタで出力している。(大谷)

振動センサーチーム:伊藤、大谷、山下

Page 26: Fabスターターズ ガイド 作品集

「壁面植物」(右左見・第3回と合わせて)

クッションの中に感圧センサーを四カ所仕込み、人のクッションへの持たれ具合の変化を検知して壁を照らす花の色を変化させた。 人が使用していなくても、気まぐれに灯るようになっている。(右左見) タンバリンをたたくと光りが止まるように。(荒木・藤井)

圧力センサーチーム:右左見、荒木、藤井

Page 27: Fabスターターズ ガイド 作品集

「自己主張型テールライト」(馬淵) 「雨のち晴れ」(イザベラ)

夜道を自転車で安全に走行するのにテールライトは欲しいもの。しかし、時には自転車テールライトは対向車の強力なライトによりかき消されてしまうことがある。そんな時のために、対向車の光に反応して赤青緑と点滅し、自転車の存在を示すことができるテールライトを作成した。 Arduino とLED ライトを収納できるボックスを3D プリンターで出力し、それらを自転車のサドル下に取り付ける。光センサーは対向車の光が当たりやすい位置のフレームに取り付けた。また、ボックスは自転車に馴染むよう黒塗装で仕上げた。 自転車への取り付けは全てマジックテープ。ライト等の盗難が多いため、乗車以外は取り外しを容易にできるようにマジックテープを選んだ。 (馬淵) 一見雨のようなイメージですが、雲の右側を押すと、ふんわりした光が雲の向こうに輝き、下のプリスムが 輝きはじめる。雨なのに、ちょっと太陽もでてきた、といった何ともいえない不思議にハッピーな春雨の良い気分を表現。(イザベラ)

光センサーチーム:馬淵、イザベラ

Page 28: Fabスターターズ ガイド 作品集

「太陽と月と読書灯」

書灯が欲しいというところからスタートして、フォトインタラプタの特徴をどう結び付けるかを考えたがセンサーの特徴よりも見た目のデザインのほうが自分には発送しやすかったためイメージのラフを書いていった。 最初のほうから何か家のようなものが光ると面白いなというイメージがあったので、家のモチーフを書いていると太陽と月がでてきた。そこで、朝、昼、夕方、夜という4色の明かりが選べるものにすることにした。あくまで読書灯なので、極端な色だと読みにくいため白をベースにそれぞれの色を足していった。 制作する過程で、朝から夜、夜から朝へゆっくりと移り変わっていく読書灯が完成した。また、センサーの反射の部分に2種類の黒を使用したことによって1か所だけ早く色が変化する場所をつくることができた。色の変化を眺めることができる間接照明モードも選ぶことができる、太陽と月と読書灯の完成だ。 (森下)

フォトリフレクタチーム:川鍋、森下

Page 29: Fabスターターズ ガイド 作品集

「Arduinoと色の標本」(町田)

初めて見たArduinoのかわいらしさと、光の色が繊細に変えることができることに感動し、 「今まで見た思い出の色」をプログラミングで設定すると思い出の色が標本にできるというコンセプトで瓶詰め型のライトを作成。Arduinoは、光の色で表情が変わるよう白色にラッカースプレーで塗装、 ふたを開けると現れる「ボリューム」型のつまみで光の強さ調整している。(町田)

ボリュームチーム:町田、田島、高橋

町田 高橋

Page 30: Fabスターターズ ガイド 作品集

第6回:時間を超えて届くメディア・マテリアル

講師:野口尚子

お題: 今回は紙と言うマテリアルをベースに未来の古書店に残っていたら面白い本を考えサンプルをつくる

Page 31: Fabスターターズ ガイド 作品集

「うなぎ 大川町」

籍のテーマはとあるうなぎ屋の秘伝のタレのレシピ。本型の箱の中に複数の巻物(今回制作は時間の関係で1つですたが)を格納することでレシピの紛失を防ぎ、うなぎ屋の命であるタレの味を守っている。しかし、大切に受け継がれてきたものの、時の流れで一族の手を離れ、うなぎのいなくなった1000年後の世界で変わったもの集めが好きな古書店の手に渡る。うなぎ屋の名前「大川町」はチームメンバーの名字の頭文字を取り店名に。(町田)

チーム コウゾ:大谷、川鍋、町田

Page 32: Fabスターターズ ガイド 作品集

「AS THE SAYING GOES…」

教科書の落書きや、自分にしかわからないメモは後で見返した時に本人にとっては微笑ましいものですが、第三者から見たら何の事かわからないと同時に読解する面白さも持ち合わせている。時間を超えた落書きは第三者にも魅力に繋がること、また1000年後の未来の常識は変わっているであろう事をイメージして、いろいろメモして残すコトワザジテン「AS THE SAYING GOES…」を考えた。メンバーでなかなか集まれない環境だったので「序盤」・「中盤」・「仕上げ」で明確に手分けした作業分担、Facebookを有効活用できて、グループワークプロセスでの同時性や感動を共有した。(山下)

チーム ミツマタ:藤井、山下、馬淵

Page 33: Fabスターターズ ガイド 作品集

「日本人の食べ物」 ~ 昔の日本という国の人々は何を食べていた?~

今から約1000年前、日本で言えば平安時代の人々が何を食べて生活していたのか。  例えばそれを紐解こうとした時、私たちが根拠とできるものは「和名類聚抄」という平安時代に編纂された辞書であったりする。しかしそれに書かれている事実は正しいのか?また解釈は間違っていないのか? 実はそれは誰にも分からない。1000年前の光景を実際に知る者はこの世に誰ひとりとしていないのだ。 それは遥か遠い未来の人たちが、過去の資料を元に現代の我々の食生活を知ろうとするシチュエーションがあるとすれば同じことが言えるのではないか?そんなところからこの本の制作を考えてみた。 現代から約500年後の研究者が見つけて、食の研究資料としたのはきっと「Hanako」や「東京ウォーカー」などといったトレンド系情報誌??!ほんのいっときの流行りものだったのに、それを通常我々がベーシックに食べていたものだと誤解・食事シーンも間違って解釈されてしまう?? そんなシチュエーションを想定し制作した。(高橋) 千年後を想像するというのは頭のいつも使う部分とは違う場所を使っている感じで新鮮だった。 言葉や建築技術でも少し前の時代の技術が消えてしまったり、変わって伝わっていたりするので千年後にどんな状態になっているのか見てみたい気がした。(右左見)

チーム ケナフ:高橋、右左見

Page 34: Fabスターターズ ガイド 作品集

「銀の鼻 」(森下) 「The Prince Canary」(イザベラ)

イタロカルヴィーノというイタリアの民話を集めて出版した本を1000年後に届けることになった。カルヴィーノは口頭でのみ伝えられてきた物語をまとめたわけだが、本来は親から子へ子から孫へ昔語りで伝えられていった物語だ。それは1000年後にも残したいということでこの本が選ばれた。 1000年後も同じ言語が伝わるかわからないため、なるべくヴィジュアル中心で絵本のような形がよいということになった。 私は「銀の鼻」という銀の鼻を持った悪魔と貧乏な家の3人の娘の話を選んだ。 もともとが親から子へ語り継がれていたものなので、仕掛け絵本のような感じで楽しく一緒に見ていけるものにしようと思った。 そこで、蛇腹のようにつぎつぎとつながっていく切り絵の絵本を制作した。古い感じを出すため、レーザーカッターで焦げるような設定をしてもらい、表紙の彫刻と中のベースとなる紙を切っていった。 切り絵のイラストはレーザーカットの固い感じを和らげるため手で切って制作した。 また、銀色の鼻の形のしおりも制作。このしおりが吸湿紙という紙でつくってあり、1000年後まで湿気を吸って絵本を長持ちさせるという物語をつけた。(森下) 私選んだストーリーが「カナリア王子」で、古い黄色い本によって主人公の王子がカナリアに変身して、好きな姫野部 屋まで飛んでゆくという話です。 本の最後にカナリアのオブジェをかくし、読んでいる側を驚かせて、喜ばせる為だけではなく、天然乾燥剤でできてい ることを想定しましたので、本の長持ちをさせてくれます。(イザベラ)

チーム パルプ:イザベラ、森下

イザベラ

森下

Page 35: Fabスターターズ ガイド 作品集

2000年目の日記

突如起こった変動で全てのメディアが崩壊してしまったが、石英ガラスのメディアは寿命が3億年とながく、高温にも強いという特性から変動を乗り越え発掘された1000年前の書物という設定。

チーム バガス:荒木、伊藤、田島

Page 36: Fabスターターズ ガイド 作品集

第7回:オリガミ・ファブリケーション

講師:舘知宏

お題: オリガミ・ファブリケーション

Page 37: Fabスターターズ ガイド 作品集

「4Facesサイドテーブル」(大谷) 「ちゃぶ台折り紙」(町田)

当初は、折り紙的な構造を持つ傘などのアイデアを見当していました。  ところが、以前に折った作品(構造自体は以前からあるもので、回転させると4つの異なる面が順番に表に出てくるドーナツ状のチューブ)をいじっているうちに、天板を載せることで回転しない剛体になることに気がつき、これを段ボール製のサイドテーブルに発展させました。  同じグループの町田さん、川鍋さんの作品も、同一の基本ユニットを利用しながら、4つの面をそれぞれの好みや個性の違いを反映したデザインでまとめています。  大谷の作品は、4面のそれぞれに質感や色の異なる素材(壁紙、コルクなど)を貼り付け、ガラス色のアクリル天板を載せています。天板を通してユニットの上面が見えるので、目的や気分、インテリアの模様替えなどに応じて、異なる印象を作り出すことが可能です。(大谷)    くるくる回すと面がかわる剛体折り紙の存在をチームの大谷さんから共有いただき、各々作品を作ることに決定。  上に板を載せると崩れなくなるという特性とのことなので、自宅で使える「ちゃぶ台」を作成。  60×60のパイン材(かなり思い)をニスで塗ったものを、天板として利用。各面(4面)を違う色で着色し、  足の色が気軽に変えることのできるちゃぶ台にしました。(町田)

チーム蓬莱:大谷、川鍋、町田

川鍋

大谷、町田

Page 38: Fabスターターズ ガイド 作品集

「オリガミのワッフルmakers」

「ミウラ折りのパターンでワッフルができたら美味しそう!」 また、ソフトウェア「Free Form Origami」を使って「ミウラ折りベースのお椀状のワッフルメーカーができればアイスクリームやフルーツを載せられる!」「Fab caféだからこそのfabキッチンツールができるんじゃない?」とシンプルな発想で出足は好調でした。 勢い本気で作ろうと「金属の曲げ加工」を得意とする大田区の町工場さん★に打診。快諾いただけた所まではよかったのですが、年末の多忙とコミュニケーションのすれ違いもあり泣く泣く断念。最終的にはペーパーモデルで1次モックアップを作成しました。リアルなワッフルメーカーのスケールに落とし込むためにデータ作成を何度も繰り返し、素材や厚みによって折り曲げ部分の隙間や切込み形状に工夫が必要なことがわかったり、トライアンドエラーを繰り返しながらいろいろな学びがありました。

チーム 百鶴:藤井、山下、馬淵

Page 39: Fabスターターズ ガイド 作品集

「パスタで折紙」

山折りと谷折りを自動的にできないか? この課題はそんな状態から始まりました。 製作途中のパイが膨らんでいく様は面白く、もしかしたらと感じたのですが、結果は舘さんに指摘されたとおり惨敗でした。 伸ばす作用と縮まる作用を同時に発動するというのは中々難しそうですが、実査に生地などを扱っての試作は面白く、 この実験だけで終わらせないで、何かしらの成果が出せたらと考えています。

チーム巣篭:高橋、右左見

Page 40: Fabスターターズ ガイド 作品集

「しわしわTシャツ展開図 」(森下) 「origami textile」(イザベラ)

布を共通のテーマで折り紙をやってみようというところから、Tシャツに折りを施したものを作ってみるとワークショップの際発表した。先生の講評で、布を折ることはなかなか難しいので、しわをもとにやってみてはというアドバイスを聞いてこれだ!とひらめいた。 Tシャツのしわを研究したら面白いとアイディアが浮かんだ。 Tシャツをなるべく着ているような筒状の形で手を話自然にしわができるようにしたものをアイロンでプレスし、しわを定着。わかりやすいように山折り、谷折りをペンでなぞっていった。 それを展開してスキャンし、イラストレーターでなぞって展開図の完成だ。 しわをなぞっている段階で複雑さにまいってしまったため、実際には折ってはいないがこの展開図を折るとしわしわのTシャツができるはずだ。 (森下) 私たち生地でおりがみ作るといっていたが、私の縫うスキールが... セーロなので、いろいろと大変でした。 折り紙tessellation のパターンが木製の突き板で再現し切って、ブランケットの片面にはりたかったが、 生地にうまくつかず困難なでした。 時間できたら、またきれいに作り直したいです!!!(イザベラ)

チーム 迦陵頻:イザベラ、森下、大島

イザベラ

森下

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「折り畳み家具」(伊藤)

基本の折り方を教えて頂き試す中で、収縮する種類の折り方に「家具への応用」の可能性を感じ、1/2ス ケールのプロトタイプを制作しました。試作の芯材となる合板をレーザーカッターで切り抜いた際にそ の外枠をテンプレートとして使用し、間隔を保った状態でテープ止めしました。

チーム妹背山:荒木、伊藤、田島