平成17年2月 岡山県保健福祉部長寿社会対策課 身体拘束アンケート調査結果報告書
平成17年2月
岡山県保健福祉部長寿社会対策課
身体拘束アンケート調査結果報告書
目 次
1Ⅰ 調査の概要
2Ⅱ 調査結果の概要
個別調査結果Ⅲ
81 回答施設
92 入所者数
93 職員数
4 入所者の状況
(1)要介護度別の状況 10
(2)認知症ランク別の状況 11
(3)医療の状況 12
(4)排泄の状況 13
145 身体拘束に対する認識
6 身体拘束の状況
(1)全体 15
(2)要介護度別の状況 16
(3)認知症ランク別の状況 16
(4)時間別の状況 17
(5)拘束態様別の状況 18
(6)身体拘束と職員の配置状況 19
(7)家族からの身体拘束の申出 20
217 身体拘束の手続き
8 施設内での事故関係
(1)事故件数 22
(2)身体拘束廃止による発生状況の変化 22
(3)事故防止、事故発生への取組 23
249 身体拘束廃止への取組
2510 身体拘束ゼロ作戦の取組結果等
2611 身体拘束廃止が推進できた理由
2712 身体拘束廃止が困難な理由
2813 身体拘束廃止に重要と思われる事項
2914 身体拘束の工夫事例(主なもの)
3315 身体拘束に当たるかどうか疑問な事例(主なもの)
3616 自由意見(主なもの)
資 料Ⅳ
43アンケート調査票
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調査の概要Ⅰ
1 調査の目的
介護保険の導入に伴い、介護保険施設等においては、身体拘束は原則禁止された。このこ
とを実現していくため 「身体拘束ゼロ作戦」が提唱され、身体拘束のないケアの実現に向、
けて様々な取組を進めてきたところである。
この調査は、県内の身体拘束の実態や意識、身体拘束への取組状況等を把握し、今後の施
策検討の参考とすることを目的として実施したものである。
2 調査対象
身体拘束禁止の対象となっている次の事業所(603施設)を対象とした。
〔略 称〕
①介護老人福祉施設(空床利用の短期入所生活介護を含む ) 〔①特養〕。
②介護老人保健施設(空床利用の短期入所療養介護を含む ) 〔②老健〕。
③介護療養型医療施設(短期入所療養介護を含む ) 〔③療養型〕。
④短期入所生活介護施設(単独型) 〔④短期生活〕
⑤短期入所生活介護(特養併設型) 〔⑤併設短期〕
⑥痴呆対応型共同生活介護(グループホーム) 〔⑥痴呆対応〕
⑦特定施設入所者生活介護(有料老人ホーム・ケアハウス) 〔⑦特定施設〕
3 調査時点
平成16年8月20現在
4 調査方法
県から対象となる県下の各施設にアンケート用紙を直接郵送し、郵送により回収した。
また、回答は無記名式とした。
5 留意事項
(1)明らかに記入誤りであるものを除き、記入内容のとおり集計した。
(2)記入内容のとおり集計したため、質問毎の合計数に整合がとれていない場合がある。
(3 「前回調査」とは、岡山県が平成13年1月に実施した「身体拘束アンケート調査」)
である。
※ 身体拘束禁止の対象となる具体的な行為
① 徘徊しないように、車いすやいす、ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る。
② 転落しないように、ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る。
③ 自分で降りられないように、ベッドを柵(サイドレール)で囲む。
④ 点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、四肢をひも等で縛る。
⑤ 点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、又は皮膚をかきむしら ないように、手指の機能を制限するミトン型の手袋等をつける。
⑥ 車いすやいすからずり落ちたり、立ち上がったりしないように、Y字型抑制帯や腰ベルト、車いすテーブルをつける。
⑦ 立ち上がる能力のある人の立ち上がりを妨げるようないす(車いす含む)を使用する。
⑧ 脱衣やおむつはずしを制限するために、介護衣(つなぎ服)を着せる。
⑨ 他人への迷惑行為を防ぐために、ベッドなどに体幹や四肢をひも等で縛る。
⑩ 行動を落ち着かせるために、向精神薬を過剰に服用させる。
⑪ 自分の意思で開けることのできない居室等に隔離する。
- 2 -
調査結果の概要Ⅱ
1 回答施設
調査対象603施設のうち、490施設から回答があり、回収率81.3%となってい
る。前回調査(81.2%)と、ほぼ同じである。
2 入所者の状況
入所者の要介護度は平均3.43であり、前回調査と比べ、重度化している。また、何
らかの認知症のある入所者は93.6%、経管栄養等の医療を受けている入所者は14.
6%で、いずれも前回調査と比べ高くなっている。
3 身体拘束の状況
入所者16,368人のうち1,132人に対して、身体拘束が行われ、全体の6.9
%となっており、前回調査20.6%と比べ約1/3に減少している。その拘束内容につ
いては、ベッド柵が全体の約半分を占め、前回調査と比べると、車椅子での抑制帯は大幅
に減少しているが、ミトン型手袋の減少割合は低い。
要介護度の平均、認知症ランクの平均ともに、入所者全体よりも、身体拘束が行われて
いる人の方が高くなっており、また、拘束時間は一日中が5割近くになっている。
サービス種別 入所者数身体拘束該当者
拘束割合 前回割合
①特養 6,344 477 7.5% 22.9%
②老健 4,387 220 5.0% 15.5%
③療養型 2,093 326 15.6% 27.9%
④短期生活 125 6 4.8% 4.8%
⑤併設短期 825 48 5.8% 20.8%
⑥痴呆対応 1,966 36 1.8% 0.5%
⑦特定施設 628 19 3.0% 4.1%
合 計 16,368 1,132 6.9% 20.6%
(単位 :人 ) 身体拘束の状況
区 分 平均要介護度(要支援、要介護1~5)
認知症ありの割合
医療を受けている割合
今回調査 3.43 93.6% 14.6%
前回調査 3.31 84.9% 12.7%
入所者の状況の比較
- 3 -
4 身体拘束に対する認識
身体拘束に当たるとされている行為について、ほとんどの項目において、9割以上の施
設で身体拘束として認識されており、身体拘束ゼロ作戦が開始された当初の前回調査と比
べ、大幅に浸透しているが、身体拘束であると認識していない施設も存在している。
廃止に向けて重要なこととしては、人間としての尊厳を尊重する気持ちを持つことが最
も多く、具体的な取組としては、十分なアセスメントを行い、個別のケアプランを立てる
ことなど身体拘束をしない介護の工夫を重ねることと考えている施設の割合が高い。
態 様 別 の 身 体 拘 束 対 象 者 数 (人)
669
190
188
184
63
18
6
3
1
1,322
1,570
979
548
230
68
14
66
3,475
0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500
②③ベッド柵等
⑥⑦車椅子の抑制帯等
⑧介護衣(つなぎ服)
⑤ミトン型手袋
④チューブ抜去防止の四肢ひも
⑪居室隔離
①徘徊防止の四肢ひも
⑩向精神薬
⑨迷惑防止のための四肢ひも
計
今回人数 前回人数
身体拘束時間の割合(%)
47.0 32.2 8.2
10.8
6.1
4.9 10.1 2.741.9 29.6
4.12.4
0% 20% 40% 60% 80% 100%
今回割合
前回割合
①一日中 ②夜間のみ ③昼間のみ ④6時間程度 ⑤3時間程度 ⑥1時間程度
施設全体と身体拘束該当者との比較
全体身体拘束該当者 全体
身体拘束該当者
①特養 3.76 4.44 2.96 3.56②老健 3.23 4.20 2.47 3.21③療養型 4.13 4.54 3.18 3.60④短期生活 3.60 4.50 2.66 3.50⑤併設短期 3.44 4.46 2.61 3.42⑥痴呆対応 2.50 4.00 2.69 3.33⑦特定施設 1.88 3.44 1.46 3.25合 計 3.43 4.39 2.76 3.48
サービス種別平均要介護度 平均認知症ランク
- 4 -
身体拘束廃止に重要なこと (%)
81.7
52.7
52.4
42.0
35.1
30.5
28.8
27.6
27.6
25.6
24.6
22.0
21.2
10.0
9.0
8.3
7.6
7.1
2.2
1.7
0.7
0 20 40 60 80 100
①人間としての尊厳
⑧個別ケアプラン作成
⑦介護の工夫
③しない決意
⑤アセスメント
②苦しめている
⑥基本的なケア
⑪事故の容認
⑨弊害に気づく
⑬研修
⑭職員確保
④施設側の都合
⑱家族の同意
⑲チェック機関
⑩家族の参加
⑯環境見直し
⑮機器・設備の導入
⑰記録
⑫施設公開
⑳運動展開
・ その他
身 体 拘 束 と 認 識 し て い る 施 設 の 割 合 (%)
99.0
99.0
98.8
98.0
96.3
96.3
96.3
95.5
93.5
93.0
89.3
67.6
56.3
88.0
47.9
73.9
42.6
42.6
67.3
67.3
0 20 40 60 80 100
②転落防止の四肢ひも
⑨他人への迷惑防止の四肢ひも
①徘徊防止の四肢ひも
⑪居室隔離
⑧介護衣(つなぎ服)
④チューブ抜去防止の四肢ひも
⑥Y字型抑制帯等
⑩向精神薬
③ベッド柵
⑦立ち上がり防止椅子
⑤ミトン型手袋
今回割合 前回割合
選 択 肢 な し (前 回)
選 択 肢 な し (前 回)
- 5 -
5 身体拘束と職員数の関係、及び家族からの申出による身体拘束
身体拘束と職員数の関係では、身体拘束が困難な理由として職員の不足があると言われ
るが、今回の調査では明確な関連性は認められなかった。
また、約4割の施設で、家族から身体拘束を行うよう申出があり、そのうち、約半数の
施設でやむを得ず身体拘束を行っている。 家族からの申出による身体拘束該当者数は、
174人で、全体の15.4%であった。
②理解を得て拘束をしない
③やむを得ず拘束する
280 97 93 2 472 174 15.4%
59.3% 20.6% 19.7% 0.4% 100.0%
①申出なし申出あり
④その他家族申出による拘束者数
全拘束者数に対する割合
(単位:人)(単位:施設数)
小計
家族からの身体拘束の申出
身体拘束該当者割合別の職員配置状況
0.00
0.50
1.00
1.50
2.00
2.50
3.00
3.50
0% ~5% 5%
~10%
10%
~20%
20%
~30%
30%~
①特養 ②老健 ③療養型 合 計
身
体
拘
束
該
当
者
の
割
合
職
員
一
人
当
た
り
の
入
所
者
数
- 6 -
6 事故との関連、及び廃止が困難な理由
身体拘束廃止を行うことによる事故発生状況の変化は、変化なしが5割弱であり、減少
したが、増加したを上回っている。
廃止が困難な理由の一番として、入所者を事故から守る安全策として必要と考える施設
の割合が8割近くになっているが、見守りの強化など介護の工夫により、身体拘束の廃止
が、必ずしも事故の増加につながっていないとの結果となっている。
7 身体拘束ゼロ作戦の取組結果
平成12年度から身体拘束ゼロ作戦の取組を進めているが、その結果については、以前
から身体拘束を行っていない施設を除けば、ほとんどの施設で身体拘束は減少しており、
身体拘束ゼロ作戦の取組は着実に進んでいる。
身 体 拘 束 廃 止 が 困 難 な理 由 (% )
77 .7
34 .6
29 .7
19 .5
18 .1
17 .9
14 .6
14 .3
10 .2
3 .6
0 20 40 60 80 100
②安全対策として必要
①損害賠償請求が心配
③職員数が少ない
⑨従前のやり方を踏襲
⑧職員の意欲が足りない
⑥家族の廃止要望がない
⑤機器等の導入が遅れている
⑦管理者の意欲が足りない
④介護の方法等が分からない
⑩その他
事故発生状況の変化
②変化なし44.3%
①増加4.6%
④その他35.6%
③減少した15.5%
身体拘束ゼロ作戦の取組結果
⑥その他(H12.12以降開設等)16.5% ①以前から
行っていない26.6%
④減少17.5%
③大幅に減少13.1%
⑤ほとんど変化なし又は増
加3.4%
②ほとんど廃止できた22.9%
- 7 -
8 身体拘束廃止への有効な取組
実際に身体拘束廃止が推進できた施設での有効な取組としては、身体拘束を行わないこ
とを決意すること、施設全体で取り組むこと、十分なアセスメントを行うなど介護の質を
高める工夫を行うことをあげている施設が多くなっている。
(まとめ)
介護保険施設等における身体拘束の状況は、入所者の要介護度が高くなり、認知症のあ
る人や医療を受けている人の割合が増加するなど、介護の手間がかかる人の割合が増加し
ているにもかかわらず、身体拘束を行っている割合は下がっており、身体拘束ゼロ作戦の
取組は確実に進んでいる。また身体拘束に対する認識も、相当程度、浸透していると考え
られる。
一方で、施設によっては、入所者の3割を超える人に対して身体拘束が行われている状
況から、さらなる身体拘束ゼロ作戦の推進が必要と考えられる。
身体拘束の廃止に効果的な取組として、身体拘束をしない介護を決意して、施設全体で
取り組むことや具体的な介護の工夫を進めること等が重要であるとの結果から、これらの
、 、 、取組を一層進めるためにも 今後 管理者等に対する研修の実施や各種啓発活動等により
引き続き、身体拘束廃止に向けた普及啓発が必要である。
身 体 拘 束 廃 止 が 推 進 で き た 理 由(%)
72.1
60.2
43.4
22.1
20.5
18.0
13.9
10.2
9.0
8.6
5.7
0.8
0.4
0 20 40 60 80 100
②拘束しない決意
⑤介護の質を高める工夫
①施設全体での取組
④管理者のバックアップ
⑪本人、家族への説明
⑥施設内での研修
③廃止宣言
⑩機器・設備の導入
⑧マニュアル作成
⑨やむを得ない場合の判断基準
⑬職員の確保
⑫数値目標の設定
⑦他施設への職員派遣
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Ⅲ 個別調査結果
1 回答施設
調査対象603施設のうち、490施設から回答があり、回収率81.3%となっている。前回
調査( )は、81.2%であり、ほとんど変化はない。H13.1回答施設数では 「⑥痴呆対応」が一番多く152施設で全体の31.0%を占めており、続い、
て「①特養 「③療養型 「⑤併設短期 「②老健」の順となっている。」、 」、 」、
(前回)サービス種別 対象施設数 回答施設数 回収率 対象施設数 回答施設数 回収率①特養 112 96 85.7% 96 90 93.8%②老健 69 56 81.2% 69 53 76.8%③療養型 106 90 84.9% 114 98 86.0%④短期生活 5 5 100.0% 10 10 100.0%⑤併設短期 102 73 71.6% 91 57 62.6%⑥痴呆対応 184 152 82.6% 34 27 79.4%⑦特定施設 25 18 72.0% 6 6 100.0%合 計 603 490 81.3% 420 341 81.2%
(単位:施設数) (単位:施設数)
回収率(%)
100.0
85.7
84.9
82.6
81.2
72.0
71.6
81.3
0 20 40 60 80 100
④短期生活
①特養
③療養型
⑥痴呆対応
②老健
⑦特定施設
⑤併設短期
合 計
回答施設数の割合
⑥痴呆対応31.0%
①特養19.6%
③療養型18.4%
⑤併設短期14.9%
②老健11.4%
⑦特定施設3.7%
④短期生活1.0%
- 9 -
2 入所者数
回答施設の入所者数は、合計16,368人で 「①特養」38.8% 「②老健」26.8%、、 、
「③療養型」12.8%で全体の約8割近くを占めている。
3 職員数
職員1人当たりの入所者数(入所者数/職員数)は、全体で、1.58であり 「①特養」2.、
14 「②老健」2.27 「③療養型」1.31となっている。、 、
(前回)
サービス種別 定 員 入所者数全体に占める割合 定 員 入所者数
全体に占める割合
①特養 6,414 6,344 38.8% 6,081 5,952 46.6%②老健 4,640 4,387 26.8% 4,200 3,935 30.8%③療養型 2,321 2,093 12.8% 2,464 2,109 16.5%④短期生活 130 125 0.8% 146 42 0.3%⑤併設短期 1,043 825 5.0% 727 284 2.2%⑥痴呆対応 2,107 1,966 12.0% 271 215 1.7%⑦特定施設 697 628 3.8% 367 239 1.9%合 計 17,352 16,368 100.0% 14,256 12,776 100.0%
(単位:人) (単位:人)
(単位:人)
看護 介護 計 b
①特養 6,414 6,344 364.50 2598.03 2962.53 2.14②老健 4,640 4,387 550.43 1382.50 1932.93 2.27③療養型 2,321 2,093 795.80 807.08 1602.88 1.31④短期生活 130 125 10.50 52.20 62.70 1.99⑤併設短期 1,043 825 234.90 1690.18 1925.08 0.43⑥痴呆対応 2,107 1,966 68.46 1541.58 1610.04 1.22⑦特定施設 697 628 31.50 238.80 270.30 2.32合 計 17,352 16,368 2056.09 8310.37 10366.46 1.58
職員1人当たりの入所者数a/b
サービス種別 定 員入所者数a
職員数
入所者の施設別割合
①特養38.8%
②老健26.8%
⑤併設短期5.0%
⑦特定施設3.8%
④短期生活0.8%
⑥痴呆対応12.0%
③療養型12.8%
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4 入所者の状況
(1)要介護度別の状況
「要介護度5 (27.7% 「要介護度4 (26.0%)が多く、平均要介護度は3.43」 )、 」
(要支援 要介護 として計算)となっている 「③療養型」は特に高く、平均要介護度が=0.375 1=1 。
4.13となっている。
サービス種別 自立 要支援 要介護1要介護2要介護3要介護4要介護5 計 平均介護度前回
平均介護度
3 10 375 669 1,167 1,888 2,179 6,2910.0% 0.2% 6.0% 10.6% 18.6% 30.0% 34.6% 100.0%
1 3 511 749 1,006 1,061 841 4,1720.0% 0.1% 12.2% 18.0% 24.1% 25.4% 20.2% 100.0%
19 4 62 117 241 560 1,016 2,0190.9% 0.2% 3.1% 5.8% 11.9% 27.7% 50.3% 100.0%
0 1 9 17 24 35 39 1250.0% 0.8% 7.2% 13.6% 19.2% 28.0% 31.2% 100.0%
1 4 70 112 201 223 199 8100.1% 0.5% 8.6% 13.8% 24.8% 27.5% 24.6% 100.0%
0 1 465 476 504 283 102 1,8310.0% 0.1% 25.4% 26.0% 27.5% 15.5% 5.6% 100.0%
38 81 213 118 85 81 31 6475.9% 12.5% 32.9% 18.2% 13.1% 12.5% 4.8% 100.0%
62 104 1,705 2,258 3,228 4,131 4,407 15,8950.4% 0.7% 10.7% 14.2% 20.3% 26.0% 27.7% 100.0%
140 114 1,500 2,041 2,359 3,204 3,239 12,5971.1% 0.9% 11.9% 16.2% 18.7% 25.4% 25.7% 100.0%
前回調査
3.20
2.30
1.39
3.31
3.53
3.00
3.63
2.93
3.44
2.50
1.88
3.43
3.76
3.23
4.13
3.60
合 計
①特養
②老健
③療養型
④短期生活
(単位:人)
⑤併設短期
⑥痴呆対応
⑦特定施設
入所者の要介護度別の割合 (%)
0% 20% 40% 60% 80% 100%
①特養
②老健
③療養型
④短期生活
⑤併設短期
⑥痴呆対応
⑦特定施設
合 計
自立 要支援 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
- 11 -
(2)認知症ランク別の状況
「 」( . )、「 」( . )、「 」( . ) 、ランクⅢ 33 3% ランクⅣ 23 5% ランクⅡ 22 8% の順に多く
平均では、認知症ランク2.76(ランクM=Ⅴとして計算)となっている 「③療養型」は特に。
高く、平均で3.18となっている。
サービス種別 認知症なし ランクⅠ ランクⅡ ランクⅢ ランクⅣ ランクM 計平均
認知症ランク295 406 1,242 2,133 1,770 444 6,2904.7% 6.5% 19.7% 33.9% 28.1% 7.1% 100.0%
376 415 963 1,419 652 100 3,9259.6% 10.6% 24.5% 36.2% 16.6% 2.5% 100.0%
90 108 317 630 699 236 2,0804.3% 5.2% 15.2% 30.3% 33.6% 11.3% 100.0%
10 15 30 28 37 5 1258.0% 12.0% 24.0% 22.4% 29.6% 4.0% 100.0%
38 104 200 257 158 28 7854.8% 13.2% 25.5% 32.7% 20.1% 3.6% 100.0%
0 159 638 613 311 46 1,7670.0% 9.0% 36.1% 34.7% 17.6% 2.6% 100.0%
192 103 151 91 29 9 57533.4% 17.9% 26.3% 15.8% 5.0% 1.6% 100.0%
1,001 1,310 3,541 5,171 3,656 868 15,5476.4% 8.4% 22.8% 33.3% 23.5% 5.6% 100.0%
正常・境界 中等度 計1,905 3,639 12,59615.1% 28.9% 100.0%
軽度 重度2,184 4,868(参考)前回調査
17.3% 38.6%
①特養
②老健
③療養型
④短期生活
⑤併設短期
⑥痴呆対応
⑦特定施設
合 計 2.76
2.96
2.47
3.18
2.66
(単位:人)
2.61
2.69
1.46
入所者の認知症ランク別の割合 (%)
0% 20% 40% 60% 80% 100%
①特養
②老健
③療養型
④短期生活
⑤併設短期
⑥痴呆対応
⑦特定施設
合 計
認知症なし ランクⅠ ランクⅡ ランクⅢ ランクⅣ ランクM
- 12 -
(3)医療の状況
その他(主なもの)・ストーマ処置・インシュリン注射・酸素吸入・喀痰吸引 等
「②経管栄養」が全体の61.4%で一番多い。また、入所者全体に占める医療を受けている人
の割合は、14.7%であり、前回調査(12.7%)と比べ、高くなっている 「③療養型」は。
特に高く、入所者の46.4%が医療を受けている。
(前回)
サービス種別 ①点滴②経管栄養
③中心静脈栄養
④気管切開
⑤留置カテーテル等
⑥その他
計入所者に対する割合
入所者に対する割合
①特養 29 567 8 15 164 51 834 13.1% 11.0%②老健 34 309 6 21 80 18 468 10.7% 5.1%③療養型 68 533 16 78 239 37 971 46.4% 34.9%④短期生活 0 10 0 0 2 0 12 9.6% 2.4%⑤併設短期 0 35 0 0 18 7 60 7.3% 5.3%⑥痴呆対応 5 6 0 0 6 8 25 1.3% 2.8%⑦特定施設 4 12 0 1 5 7 29 4.6% 1.7%合 計 140 1,472 30 115 514 128 2,399 14.7% 12.7%
全体に占める割合 5.8% 61.4% 1.3% 4.8% 21.4% 5.3% 100.0%(参考)前回割合 10.5% 58.6% 1.6% 4.9% 24.4% - 100.0%
(単位:人)
入所者全体に占める医療を受けている割合(%)
46.4
13.1
10.7
9.6
7.3
4.6
1.3
14.7
34.9
11.0
5.1
2.4
5.3
1.7
2.8
12.7
0 20 40 60
③療養型
①特養
②老健
④短期生活
⑤併設短期
⑦特定施設
⑥痴呆対応
合 計
今回割合 前回割合
医 療 の 状 況
②経管栄養61.4%
①点滴5.8%
⑥その他5.3%
⑤留置カテーテル等21.4%
④気管切開4.8%
③中心静脈栄養1.3%
- 13 -
(4)排泄の状況
「⑤おむつ」が、昼間37.5%、夜間50.9%と最も多い。前回調査と比べ 「①自立(正、
常 」は大きな変化はないが 「③ポータブルトイレ 「⑤おむつ」が減少し 「②トイレ誘導」が) 、 」、 、
増加している。
昼間 (単位:人)
サービス種別 ①正常②トイレ誘導
③ポータブルトイレ
④便・尿器 ⑤おむつ ⑥カテーテル等 計
824 1,423 640 73 2,742 182 5,88414.0% 24.2% 10.9% 1.2% 46.6% 3.1% 100.0%
895 1,322 435 83 1,358 104 4,19721.3% 31.5% 10.4% 2.0% 32.4% 2.5% 100.0%
149 209 199 27 1,268 230 2,0827.2% 10.0% 9.6% 1.3% 60.9% 11.0% 100.0%
30 47 5 2 39 2 12524.0% 37.6% 4.0% 1.6% 31.2% 1.6% 100.0%
128 280 92 13 202 14 72917.6% 38.4% 12.6% 1.8% 27.7% 1.9% 100.0%
874 811 80 11 159 8 1,94345.0% 41.7% 4.1% 0.6% 8.2% 0.4% 100.0%
407 113 30 11 78 7 64663.0% 17.5% 4.6% 1.7% 12.1% 1.1% 100.0%
3,308 4,207 1,482 220 5,848 547 15,61221.2% 26.9% 9.5% 1.4% 37.5% 3.5% 100.0%
(参考)前回割合 20.8% 20.4% 12.8% 2.2% 40.9% 3.0% 100.0%
夜間 (単位:人)
サービス種別 ①正常②トイレ誘導
③ポータブルトイレ
④便・尿器 ⑤おむつ ⑥カテーテル等 計
591 556 823 97 3,593 179 5,83910.1% 9.5% 14.1% 1.7% 61.5% 3.1% 100.0%
610 442 789 142 2,000 96 4,07915.0% 10.8% 19.3% 3.5% 49.0% 2.4% 100.0%
117 76 192 34 1,410 227 2,0565.7% 3.7% 9.3% 1.7% 68.6% 11.0% 100.0%
20 21 9 13 50 2 11517.4% 18.3% 7.8% 11.3% 43.5% 1.7% 100.0%
103 117 162 16 293 13 70414.6% 16.6% 23.0% 2.3% 41.6% 1.8% 100.0%
719 550 265 27 343 6 1,91037.6% 28.8% 13.9% 1.4% 18.0% 0.3% 100.0%
382 79 31 12 107 6 61761.9% 12.8% 5.0% 1.9% 17.3% 1.0% 100.0%
2,543 1,842 2,272 341 7,799 529 15,32616.6% 12.0% 14.8% 2.2% 50.9% 3.5% 100.0%
(参考)前回割合 15.8% 7.9% 17.5% 3.3% 52.3% 3.2% 100.0%
①特養
②老健
③療養型
④短期生活
⑤併設短期
⑥痴呆対応
⑦特定施設
合 計
①特養
②老健
③療養型
④短期生活
⑤併設短期
⑥痴呆対応
⑦特定施設
合 計
排 泄 の 状 況 ( 前 回 と の 比 較 ) ( % )
2 1 .2
1 6 .6
1 5 .8
2 6 .9
2 0 .4
1 2 .0
7 .9
9 .5
1 2 .8
1 4 .8
1 7 .5
1 .4
2 .2
2 .2
3 .3
3 7 .5
4 0 .9
5 0 .9
5 2 .3
3 .5
3 .0
3 .5
3 .2
2 0 .8
0 % 2 0 % 4 0 % 6 0 % 8 0 % 1 0 0 %
昼 間 (今 回 )
(前 回 )
夜 間 (今 回 )
(前 回 )
① 正 常 ② トイ レ 誘 導 ③ ホ ゚ー タ フ ゙ル トイ レ ④ 便 ・尿 器 ⑤ お む つ ⑥ カテ ー テ ル 等
- 14 -
5 身体拘束に対する認識
ほとんどの項目で95%以上の施設で身体拘束であるとの認識となっており、前回調査と比べ大
幅に認識は高まっている。
① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪徘徊しないように
、車いすやいす
、
ベ
ッドに体幹や四肢をひも等で縛
る
。
転落しないように
、ベ
ッドに体幹や
四肢をひも等で縛る
。
自分で降りられないように
、ベ
ッド
を柵
(サイドレー
ル
)で囲む
。
点滴・経管栄養等のチ
ュー
ブを抜か
ないように
、四肢をひも等で縛る
。
点滴・経管栄養等のチ
ュー
ブを抜か
ないように
、又は皮膚をかきむしら
ないように
、手指の機能を制限する
ミトン型の手袋等をつける
。
車いすやいすからずり落ちたり
、立
ち上が
ったりしないように
、Y字型
抑制帯や腰ベルト
、車いすテー
ブル
をつける
。
立ち上がる能力のある人の立ち上が
りを妨げるようないす
(
車いす含
む
)
を使用する
。
脱衣やおむつはずしを制限するため
に
、介護衣
(つなぎ服
)を着せる
。
他人への迷惑行為を防ぐために
、
ベ
ッドなどに体幹や四肢をひも等で
縛る
。
行動を落ち着かせるために
、向精神
薬を過剰に服用させる
。
自分の意思で開けることのできない
居室等に隔離する
。
87 87 81 85 82 85 78 86 87 83 86 n=87100.0% 100.0% 93.1% 97.7% 94.3% 97.7% 89.7% 98.9% 100.0% 95.4% 98.9%
46 47 45 45 37 47 42 45 47 45 47 n=4797.9% 100.0% 95.7% 95.7% 78.7% 100.0% 89.4% 95.7% 100.0% 95.7% 100.0%
71 71 65 69 66 68 66 67 70 66 68 n=71100.0% 100.0% 91.5% 97.2% 93.0% 95.8% 93.0% 94.4% 98.6% 93.0% 95.8%
5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 n=5
100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%
63 63 62 61 60 63 60 62 63 62 63 n=63100.0% 100.0% 98.4% 96.8% 95.2% 100.0% 95.2% 98.4% 100.0% 98.4% 100.0%
112 112 106 109 97 106 110 110 113 110 112 n=11696.6% 96.6% 91.4% 94.0% 83.6% 91.4% 94.8% 94.8% 97.4% 94.8% 96.6%
12 12 11 12 11 12 12 11 12 12 12 n=12100.0% 100.0% 91.7% 100.0% 91.7% 100.0% 100.0% 91.7% 100.0% 100.0% 100.0%
396 397 375 386 358 386 373 386 397 383 393 n=401
98.8% 99.0% 93.5% 96.3% 89.3% 96.3% 93.0% 96.3% 99.0% 95.5% 98.0%
(参考)- 67.3% 67.3% 88.0% 42.6% 47.9% 42.6% 56.3% - 73.9% 67.6%
⑦特定施設
(単位:施設数)
前回の認識割合(合計)
拘束態様
①特養
②老健
③療養型
合 計
④短期生活
⑤併設短期
⑥痴呆対応
身 体 拘 束 と 認 識 し て い る 施 設 の 割 合 (%)
99.0
99.0
98.8
98.0
96.3
96.3
96.3
95.5
93.5
93.0
89.3
67.6
56.3
88.0
47.9
73.9
42.6
42.6
67.3
67.3
0 20 40 60 80 100
②転落防止の四肢ひも
⑨他人への迷惑防止の四肢ひも
①徘徊防止の四肢ひも
⑪居室隔離
⑧介護衣(つなぎ服)
④チューブ抜去防止の四肢ひも
⑥Y字型抑制帯等
⑩向精神薬
③ベッド柵
⑦立ち上がり防止椅子
⑤ミトン型手袋
今回割合 前回割合
選 択 肢 な し (前 回)
選 択 肢 な し (前 回)
- 15 -
6 身体拘束の状況
(1)全体
、 、 . 、 . 、身体拘束該当者の割合は 全入所者に対し 6 9%となっており 前回調査20 6%と比べ
約1/3となっている。施設別内訳としては 「③療養型」が15.6%と一番高く、続いて 「①、 、
特養 「⑤短期併設 「②老健」の順となっている。」、 」、
サービス種別 入所者数身体拘束該当者
拘束割合 前回割合
①特養 6,344 477 7.5% 22.9%②老健 4,387 220 5.0% 15.5%③療養型 2,093 326 15.6% 27.9%④短期生活 125 6 4.8% 4.8%⑤併設短期 825 48 5.8% 20.8%⑥痴呆対応 1,966 36 1.8% 0.5%⑦特定施設 628 19 3.0% 4.1%合 計 16,368 1,132 6.9% 20.6%
(単位:人)
身体拘束該当者の割合
0% ~5%5%~10%
10%~20%
20%~30%
30%~ 全体
25 26 18 18 5 4 9626.0% 27.1% 18.8% 18.8% 5.2% 4.2% 100.0%
13 21 11 9 1 1 5623.2% 37.5% 19.6% 16.1% 1.8% 1.8% 100.0%
26 10 6 17 10 21 9028.9% 11.1% 6.7% 18.9% 11.1% 23.3% 100.0%
3 1 0 1 0 0 560.0% 20.0% 0.0% 20.0% 0.0% 0.0% 100.0%
47 2 7 11 3 3 7364.4% 2.7% 9.6% 15.1% 4.1% 4.1% 100.0%
135 0 2 8 5 2 15288.8% 0.0% 1.3% 5.3% 3.3% 1.3% 100.0%
14 0 0 3 1 0 1877.8% 0.0% 0.0% 16.7% 5.6% 0.0% 100.0%
263 60 44 67 25 31 49053.7% 12.2% 9.0% 13.7% 5.1% 6.3% 100.0%
(単位:施設数)身体拘束該当者の割合別の状況
①特養
②老健
③療養型
合 計
④短期生活
⑤併設短期
⑥痴呆対応
⑦特定施設
身体拘束該当者割合(%)
15.6
7.5
5.8
5.0
4.8
3.0
1.8
6.9
27.9
22.9
20.8
15.5
4.8
4.1
0.5
20.6
0 10 20 30 40
③療養型
①特養
⑤併設短期
②老健
④短期生活
⑦特定施設
⑥痴呆対応
合 計
今回割合 前回割合
- 16 -
(2)要介護度別の状況
「要介護度5 (53.5% 「要介護度4 (35.7%)が多く、平均要介護度は4.39」 )、 」
であり、前回調査よりも0.20ポイント高く、また、入所者全体(3.43)と比べると、0.
96ポイント高くなっている。
(3)認知症ランク別の状況
「 」( . )、「 」( . ) 、 . 。ランクⅣ 44 3% ランクⅢ 37 2% が多く 平均で3 48となっている
入所者全体(2.76)と比べると、0.72ポイント高くなっている。
サービス種別 自立 要支援 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5 計 平均介護度前回
平均介護度0 0 2 5 31 183 256 4770.0% 0.0% 0.4% 1.0% 6.5% 38.4% 53.7% 100.0%
0 0 1 8 29 89 93 2200.0% 0.0% 0.5% 3.6% 13.2% 40.5% 42.3% 100.0%
0 0 2 9 13 90 212 3260.0% 0.0% 0.6% 2.8% 4.0% 27.6% 65.0% 100.0%
0 0 0 0 0 3 3 60.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 50.0% 50.0% 100.0%
0 0 0 0 5 16 27 480.0% 0.0% 0.0% 0.0% 10.4% 33.3% 56.3% 100.0%
0 0 1 0 9 14 12 360.0% 0.0% 2.8% 0.0% 25.0% 38.9% 33.3% 100.0%
0 1 1 2 3 9 3 190.0% 5.3% 5.3% 10.5% 15.8% 47.4% 15.8% 100.0%
0 1 7 24 90 404 606 1,1320.0% 0.1% 0.6% 2.1% 8.0% 35.7% 53.5% 100.0%
4 1 49 98 286 999 1,152 2,5890.2% 0.0% 1.9% 3.8% 11.0% 38.6% 44.5% 100.0%
(参考)前回調査
4.30
3.94
4.22
4.00
4.22
3.00
3.78
4.19
4.44
4.20
4.54
4.50
4.46
4.00
3.44
4.39合 計
①特養
②老健
③療養型
④短期生活
(単位:人)
⑤併設短期
⑥痴呆対応
⑦特定施設
サービス種別 認知症なし ランクⅠ ランクⅡ ランクⅢ ランクⅣ ランクM 計平均
認知症ランク5 6 28 170 209 56 4741.1% 1.3% 5.9% 35.9% 44.1% 11.8% 100.0%
2 6 25 108 68 10 2190.9% 2.7% 11.4% 49.3% 31.1% 4.6% 100.0%
2 6 11 106 170 25 3200.6% 1.9% 3.4% 33.1% 53.1% 7.8% 100.0%
0 0 1 1 4 0 60.0% 0.0% 16.7% 16.7% 66.7% 0.0% 100.0%
1 0 6 16 21 4 482.1% 0.0% 12.5% 33.3% 43.8% 8.3% 100.0%
0 0 8 9 18 1 360.0% 0.0% 22.2% 25.0% 50.0% 2.8% 100.0%
0 1 1 5 4 1 120.0% 8.3% 8.3% 41.7% 33.3% 8.3% 100.0%
10 19 80 415 494 97 1,1150.9% 1.7% 7.2% 37.2% 44.3% 8.7% 100.0%
正常・境界 中等度 計74 700 2,5892.9% 27.0% 100.0%
(参考)前回調査軽度 重度194 1,6217.5% 62.6%
①特養
②老健
③療養型
④短期生活
⑤併設短期
⑥痴呆対応
⑦特定施設
合 計 3.48
3.56
3.21
3.60
3.50
(単位:人)
3.42
3.33
3.25
- 17 -
(4)時間別の状況
「①一日中」が47.0%と一番多く、続いて 「②夜間のみ」32.2%で、いずれも前回と、
比べやや高くなっている。
サービス種別①一日中
②夜間のみ
③昼間のみ
④6時間程度
⑤3時間程度
⑥1時間程度
計
①特養 228 148 36 33 12 8 465②老健 69 102 25 22 14 3 235③療養型 192 66 26 7 13 15 319④短期生活 4 2 0 0 0 0 6⑤併設短期 22 19 4 2 5 0 52⑥痴呆対応 3 25 2 4 1 1 36⑦特定施設 14 3 0 1 1 0 19
合 計 532 365 93 69 46 27 1,132全体に占める割合 47.0% 32.2% 8.2% 6.1% 4.1% 2.4% 100.0%
(参考)前回割合 41.9% 29.6% 10.8% 4.9% 10.1% 2.7% 100.0%
(単位:人)
身体拘束時間の割合(%)
47.0 32.2 8.2
10.8
6.1
4.9 10.1 2.741.9 29.6
4.12.4
0% 20% 40% 60% 80% 100%
今回割合
前回割合
①一日中 ②夜間のみ ③昼間のみ ④6時間程度 ⑤3時間程度 ⑥1時間程度
施設全体と身体拘束該当者との比較
全体身体拘束該当者 全体
身体拘束該当者
①特養 3.76 4.44 2.96 3.56②老健 3.23 4.20 2.47 3.21③療養型 4.13 4.54 3.18 3.60④短期生活 3.60 4.50 2.66 3.50⑤併設短期 3.44 4.46 2.61 3.42⑥痴呆対応 2.50 4.00 2.69 3.33⑦特定施設 1.88 3.44 1.46 3.25合 計 3.43 4.39 2.76 3.48
サービス種別平均要介護度 平均認知症ランク
- 18 -
(5)拘束態様別の状況
① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪徘徊しないように
、車いすやいす
、
ベ
ッドに体幹や四肢をひも等で縛
る
。
転落しないように
、ベ
ッドに体幹や
四肢をひも等で縛る
。
自分で降りられないように
、ベ
ッド
を柵
(サイドレー
ル
)で囲む
。
点滴・経管栄養等のチ
ュー
ブを抜か
ないように
、四肢をひも等で縛る
。
点滴・経管栄養等のチ
ュー
ブを抜か
ないように
、又は皮膚をかきむしら
ないように
、手指の機能を制限する
ミトン型の手袋等をつける
。
車いすやいすからずり落ちたり
、立
ち上が
ったりしないように
、Y字型
抑制帯や腰ベルト
、車いすテー
ブル
をつける
。
立ち上がる能力のある人の立ち上が
りを妨げるようないす
(
車いす含
む
)
を使用する
。
脱衣やおむつはずしを制限するため
に
、介護衣
(つなぎ服
)を着せる
。
他人への迷惑行為を防ぐために
、
ベ
ッドなどに体幹や四肢をひも等で
縛る
。
行動を落ち着かせるために
、向精神
薬を過剰に服用させる
。
自分の意思で開けることのできない
居室等に隔離する
。
0 3 258 28 88 69 1 68 1 0 8 524
0.0% 0.6% 49.2% 5.3% 16.8% 13.2% 0.2% 13.0% 0.2% 0.0% 1.5% 100.0%
2 0 139 9 30 31 2 29 0 0 1 243
0.8% 0.0% 57.2% 3.7% 12.3% 12.8% 0.8% 11.9% 0.0% 0.0% 0.4% 100.0%
4 4 189 23 60 71 3 79 0 2 3 438
0.9% 0.9% 43.2% 5.3% 13.7% 16.2% 0.7% 18.0% 0.0% 0.5% 0.7% 100.0%
0 0 5 0 0 0 0 1 0 0 0 6
0.0% 0.0% 83.3% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 16.7% 0.0% 0.0% 0.0% 100.0%
0 0 31 2 6 9 0 7 0 0 0 55
0.0% 0.0% 56.4% 3.6% 10.9% 16.4% 0.0% 12.7% 0.0% 0.0% 0.0% 100.0%
0 0 29 0 0 4 0 4 0 1 0 38
0.0% 0.0% 76.3% 0.0% 0.0% 10.5% 0.0% 10.5% 0.0% 2.6% 0.0% 100.0%
0 0 11 1 0 0 0 0 0 0 6 18
0.0% 0.0% 61.1% 5.6% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 33.3% 100.0%
6 7 662 63 184 184 6 188 1 3 18 1,322
0.5% 0.5% 50.1% 4.8% 13.9% 13.9% 0.5% 14.2% 0.1% 0.2% 1.4% 100.0%
※ 同一人が複数に該当する時は複数回答
②老健
⑦特定施設
合 計
③療養型
④短期生活
⑤併設短期
⑥痴呆対応
(単位:人)
拘束態様
計
①特養
身 体 拘 束 の 態 様 別 割 合
⑤13.9%
⑧14.2%
①0.5%
②0.5%
⑦0.5%
⑩0.2%⑪
1.4%
⑥13.9%
⑨0.1%
④4.8%
③50.1%
- 19 -
最も多いのが ⑤ベッド柵 が全体の50 1%を占め 続いて ⑧介護衣 つなぎ服 ⑥「 」 . 、 、「 ( )」、「
車椅子の抑制帯等 「⑤ミトン型手袋」が多く、この4項目で全体の9割以上を占めている。」、
前回調査との比較では、減少割合が最も大きいのは「⑥⑦車椅子の抑制帯等」であり 「⑤ミト、
ン型手袋」の減少割合は小さい。
(6)身体拘束と職員の配置状況
今回の調査では、職員の配置状況
と身体拘束該当者の割合との間に、
明確な関連性は認められない。
身体拘束該当者割合別の職員配置状況
0.00
0 .50
1 .00
1 .50
2 .00
2 .50
3 .00
3 .50
0% ~5% 5%
~10%
10%
~20%
20%
~30%
30%~
①特養 ②老健 ③療養型 合 計
(前回調査との比較)
① ②+③ ④ ⑤ ⑥+⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ 計
人数 6 669 63 184 190 188 1 3 18 1,322割合 0.5% 50.6% 4.8% 13.9% 14.4% 14.2% 0.1% 0.2% 1.4% 100.0%
人数 - 1,570 68 230 979 548 - 66 14 3,475割合 - 45.2% 2.0% 6.6% 28.2% 15.8% - 1.9% 0.4% 100.0%
拘束態様
今回調査
前回調査
(単位:人)
身体拘束該当者の割合
0% ~5%5%~10%
10%~20%
20%~30%
30%~ 全体
①特養 2.00 2.19 2.03 2.33 2.04 2.30 2.14②老健 2.10 2.31 2.41 2.24 2.40 2.29 2.27③療養型 1.17 1.93 1.05 1.21 1.44 1.08 1.31④短期生活 2.01 2.00 1.96 1.99⑤併設短期 0.38 0.86 0.61 0.53 0.33 0.22 0.43⑥痴呆対応 1.22 1.45 1.18 1.48 1.04 1.22⑦特定施設 2.20 2.45 2.32合 計 1.27 2.17 1.78 1.73 1.46 1.21 1.58
身体拘束該当者割合別の職員配置状況 (単位:職員1人当たりの入所者数)
態 様 別 の 身 体 拘 束 対 象 者 数 (人)
669
190
188
184
63
18
6
3
1
1,322
1,570
979
548
230
68
14
66
3,475
0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500
②③ベッド柵等
⑥⑦車椅子の抑制帯等
⑧介護衣(つなぎ服)
⑤ミトン型手袋
④チューブ抜去防止の四肢ひも
⑪居室隔離
①徘徊防止の四肢ひも
⑩向精神薬
⑨迷惑防止のための四肢ひも
計
今回人数 前回人数
- 20 -
(7)家族からの身体拘束の申出
全体で、40.3%の施設で申し出があり 「②理解を得る (20.6%)と「③やむを得ず、 」
拘束 (19.7%)が概ね半々である。」
家族の申し出のよる身体拘束該当者は、全施設で174人であり 「①特養 「③療養型」で多、 」、
い。身体拘束該当者全体に占める割合は、全施設で15.4%であり 「⑥痴呆対応 (41.7、 」
% 「⑤併設短期 (37.5%)が高くなっている。)、 」
家族の申出による身体拘束
118 15
3
174
6028
49
16.7
41.7
15.4
15.8
37.5
15.012.712.6
0
20
40
①特養
②老健
③療養型
④短期生活
⑤併設短期
⑥痴呆対応
⑦特定施設
合
計
身体拘束該当者全体
に対する割合
(%
)
0
50
100
150
200
身体拘束人数
(人
)
拘束人数 割合
家族からの身体拘束の申出
①申出なし59.3%
②理解を得る20.6%
③やむを得ず拘束19.7%
④その他0.4%
(単位:人)
②理解を得て拘束をしない
③やむを得ず拘束する
①特養 35 29 27 1 92 60 12.6%②老健 22 15 18 1 56 28 12.7%③療養型 44 22 21 0 87 49 15.0%④短期生活 2 2 1 0 5 1 16.7%⑤併設短期 35 18 18 0 71 18 37.5%⑥痴呆対応 130 7 7 0 144 15 41.7%⑦特定施設 12 4 1 0 17 3 15.8%合 計 280 97 93 2 472 174 15.4%
全体に占める割合 59.3% 20.6% 19.7% 0.4% 100.0%
サービス種別 ①申出なし申出あり
④その他
(単位:施設数)
小計家族申出による拘束者数
全拘束者数に対する割合
- 21 -
7 身体拘束の手続き
その他の内容(主なもの)
・緊急時は現場責任者の判断
・家族の申出
「②事前に定めたルールで家族の同意」が、96.8%と一番多いが 「①ルールを定めてなく、
その時の現場の担当者の判断」が5.0%ある。
②家族同意③施設長承認
④医師判断 ⑤検討会議 ⑥その他
①特養 2 72 63 31 66 7 n=73②老健 1 49 40 38 39 4 n=49③療養型 6 70 37 58 42 5 n=74④短期生活 0 2 2 1 2 1 n=2⑥痴呆対応 2 15 8 4 11 1 n=17⑦特定施設 0 4 4 2 4 0 n=4
合 計 11 212 154 134 164 18 n=219身体拘束を行っている施設での実施率 5.0% 96.8% 70.3% 61.2% 74.9% 8.2%
※ 身体拘束を行っていない施設は除く
(単位:施設数)
サービス種別①現場の 判断
事前に定めたルールに基づいた手続きによる
身体拘束を行う場合の手続き (%)
96.8
74.9
70.3
61.2
8.2
5.0
0 20 40 60 80 100
②家族同意
⑤検討会議
③施設長承認
④医師判断
⑥その他
①現場の判断
- 22 -
8 施設内での事故関係
(1)事故件数( ~ )H15.8 H16.7
その他の内容(主なもの)
・移乗中の転倒、転落
・表皮剥離
・誤飲、誤えん、異食
・入浴時の転倒
「③歩行時の転倒」が36.7%と最も多く、次いで 「②車椅子からの転落 「①ベッドから、 」、
の転落」の順となっている。前回調査と比べ、車椅子及びベッドからの転落の割合が増えている。
(2)身体拘束廃止による発生状況の変化
増加の内容(主なもの)
・ベッド又は車椅子からの転落
「 」 . 、「 」 . 、 「 」 、②変化なし が44 3%と最も多く ③減少した が15 5% 一方 ①増加した は
4.6%であった。
サービス種別①ベッドから転落
②車椅子から転落
③歩行時の転倒
④階段からの転倒
⑤他人への暴力
⑥施設外事故
⑦その他 計
①特養 597 650 918 20 71 11 96 2,363②老健 551 729 730 4 42 10 56 2,122③療養型 189 135 156 1 33 1 90 605④短期生活 26 28 27 0 2 0 5 88⑤併設短期 157 169 234 0 5 5 73 643⑥痴呆対応 68 42 268 2 18 8 152 558⑦特定施設 63 12 68 0 2 0 18 163合 計 1,651 1,765 2,401 27 173 35 490 6,542
全体に占める割合 25.2% 27.0% 36.7% 0.4% 2.6% 0.5% 7.5% 100.0%(参考)前回割合 21.4% 19.3% 37.9% 0.3% 6.1% 1.1% 13.9% 100.0%
(単位:件数)
事 故 発 生 状 況
②車椅子から転落27.0%
①ベッドから転落25.2%
④階段からの転倒0.4%
⑤他人への暴力2.6%
⑦その他7.5%⑥施設外事
故0.5%
③歩行時の転倒36.7%
事故発生状況の変化
②変化なし44.3%
①増加4.6%
④その他35.6%
③減少した15.5%
サービス種別 ①増加 ②変化なし ③減少した ④その他 計
11 53 16 9 8912.4% 59.6% 18.0% 10.1% 100.0%
2 34 15 1 523.8% 65.4% 28.8% 1.9% 100.0%
4 47 18 5 745.4% 63.5% 24.3% 6.8% 100.0%
0 2 1 2 50.0% 40.0% 20.0% 40.0% 100.0%
3 46 11 3 634.8% 73.0% 17.5% 4.8% 100.0%
0 7 6 120 1330.0% 5.3% 4.5% 90.2% 100.0%
0 3 0 14 170.0% 17.6% 0.0% 82.4% 100.0%
20 192 67 154 4334.6% 44.3% 15.5% 35.6% 100.0%
(単位:施設数)
①特養
②老健
③療養型
合 計
④短期生活
⑤併設短期
⑥痴呆対応
⑦特定施設
- 23 -
(3)事故防止、事故発生への取組
その他の内容(主なもの)
・事故報告書を分析する。
・見守りを強化する。
・家族を含むカンファレンスで対応を検討する
・事故報告書を使っての検討・討議
・予防・防止策の勉強会の開催
「④事故報告作成の義務づけ」が全施設の92.5%で実施されており、最も多く、次いで「⑥
事故発生時対応マニュアル」63.9% 「③アセスメントの実施」58.2%となっている。、
サービス種別①体制づくり
②事故防止マニュアル
③アセスメントの実施
④事故報告書作成
⑤職員研修
⑥事故発生時対応マニュア
⑦設備の導入
⑧その他
①特養 55 24 61 87 51 63 67 6 n=94②老健 46 20 34 55 25 41 21 5 n=55③療養型 68 42 42 83 47 48 35 1 n=87④短期生活 4 1 3 4 3 4 3 0 n=5⑥痴呆対応 37 22 84 129 51 90 33 9 n=145⑦特定施設 3 5 10 14 9 11 9 0 n=16合 計 213 114 234 372 186 257 168 21 n=402
実施割合 53.0% 28.4% 58.2% 92.5% 46.3% 63.9% 41.8% 5.2%
(単位:施設数)
事故予防、事故発生時の対応への取組状況(%)
92.5
63.9
58.2
53.0
46.3
41.8
28.4
5.2
0 20 40 60 80 100
④事故報告書作成
⑥事故発生時対応マニュアル
③アセスメントの実施
①体制づくり
⑤職員研修
⑦設備の導入
②事故防止マニュアル
⑧その他
- 24 -
9 身体拘束廃止への取組
「 、 」 、 . 、②身体拘束しない介護を決意し 施設の方針としている が 全施設の73 6%で最も多く
次いで 「⑤介護の質を高める工夫の実施」71.1% 「①身体拘束廃止委員会の設置」55.、 、
6%となっている。なお 「⑭特別な取組を行っていない」は2.5%となっている。、
サービス種別 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ ⑫ ⑬ ⑭ ⑮
①特養 79 66 31 46 68 51 5 47 64 50 74 13 9 1 1 n=94②老健 42 46 25 23 42 29 1 26 38 17 39 7 7 0 3 n=55③療養型 58 51 17 21 55 39 2 37 52 19 48 5 9 2 5 n=88④短期生活 3 4 0 2 4 3 0 0 1 2 3 0 2 0 0 n=5⑥痴呆対応 36 113 31 53 106 51 0 11 33 13 44 0 22 5 1 n=142⑦特定施設 5 15 5 8 10 8 0 4 6 2 6 0 2 2 0 n=17合 計 223 295 109 153 285 181 8 125 194 103 214 25 51 10 10 n=401
実施割合 55.6% 73.6% 27.2% 38.2% 71.1% 45.1% 2.0% 31.2% 48.4% 25.7% 53.4% 6.2% 12.7% 2.5% 2.5%
(単位:施設数)
⑥ 施設内で研修会、勉強会を実施している。
⑦ 実際に身体拘束廃止に成功している施設へ職員を研修に派遣している。
⑧ 身体拘束を行う場合の基準、マニュアルを作成している
① 身体拘束廃止委員会を設置し、施設全体として取り組んている。
② 管理者・責任者及び各職員が身体拘束をしない介護を決意し、身体拘束を行わないことを 施設の方針としている。
③ 身体拘束を行わないことを明文化し、公表(廃止宣言)している。
④ 身体拘束廃止に関して、施設の管理者・責任者が職員をバックアップする方針を徹底して いる。
⑬ 身体拘束廃止のため、十分な職員の確保を図っている。
⑭ 特別な取組は行っていない。(拘束が必要な入所者がいない。無理に進めると事故が増える。)
⑮ その他(施設外の研修会への参加、情報の共有化を進める など)
⑨ 緊急やむを得ない場合を判断する体制・手続きを定めている。
⑩ 身体拘束をしない介護を助ける機器や設備の導入を行っている。
⑪ 身体拘束廃止への理解と協力を得るため、本人・家族に対し十分な説明を行っている。
⑫ 身体拘束に向けての数値目標を定めている。
⑤ 要介護者のアセスメントを十分に行い、身体拘束をしない介護など、介護の質を高める工 夫を行っている。
身体拘束廃止に向けての取り組み内容(%)
73.6
71.1
55.6
53.4
48.4
45.1
38.2
31.2
27.2
25.7
12.7
6.2
2.5
2.0
2.5
0 20 40 60 80 100
②
⑤
①
⑪
⑨
⑥
④
⑧
③
⑩
⑬
⑫
⑭
⑦
⑮
- 25 -
10 身体拘束ゼロ作戦の取組結果等
「①以前から行っていない」26.6%を除くと 「②ほとんど廃止できた」22.9%が最も、
多く、次いで 「④減少」17.5% 「③大幅に減少」13.1%となっている。、 、
サービス種別①以前から行っていない
②ほとんど廃止できた
③大幅に減少 ④減少⑤ほとんど変化なし又は増
加
⑥その他(H12.12以降開設等)
計
①特養 6 37 22 19 4 6 94②老健 6 22 13 9 4 1 55③療養型 8 21 15 35 4 4 87④短期生活 1 1 0 2 0 1 5⑥痴呆対応 77 9 3 5 2 51 147⑦特定施設 10 3 0 1 0 4 18合 計 108 93 53 71 14 67 406
全体に占める割合 26.6% 22.9% 13.1% 17.5% 3.4% 16.5% 100.0%
(単位:施設数)
身体拘束ゼロ作戦の取組結果
⑥その他(H12.12以降開設等)16.5% ①以前から
行っていない26.6%
④減少17.5%
③大幅に減少13.1%
⑤ほとんど変化なし又は増
加3.4%
②ほとんど廃止できた22.9%
- 26 -
11 身体拘束廃止が推進できた理由(10で②③④と回答した施設)
「 、 」 、 . 、②身体拘束しない介護を決意し 施設の方針としている が 全施設の72 1%で最も多く
次いで 「⑤介護の質を高める工夫の実施」が60.2% 「①身体拘束廃止委員会の設置」43.、 、
4%となっている。
サービス種別 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ ⑫ ⑬
①特養 38 43 11 13 34 12 0 6 10 14 16 2 0 n=66②老健 21 31 7 9 23 5 0 6 2 3 8 0 2 n=40③療養型 28 29 4 4 29 9 1 7 7 7 10 0 1 n=47④短期生活 0 2 0 1 1 0 0 0 0 0 0 0 1 n=2⑥痴呆対応 16 60 10 24 54 16 0 2 2 1 11 0 10 n=77⑦特定施設 3 11 2 3 6 2 0 1 0 0 5 0 0 n=12合 計 106 176 34 54 147 44 1 22 21 25 50 2 14 n=244
推進できた理由としてあげた施設割合
43.4% 72.1% 13.9% 22.1% 60.2% 18.0% 0.4% 9.0% 8.6% 10.2% 20.5% 0.8% 5.7%
(単位:施設数)
⑥ 施設内で研修会、勉強会を実施している。
⑦ 実際に身体拘束廃止に成功している施設へ職員を研修に派遣している。
⑧ 身体拘束を行う場合の基準、マニュアルを作成している
① 身体拘束廃止委員会を設置し、施設全体として取り組んている。
② 管理者・責任者及び各職員が身体拘束をしない介護を決意し、身体拘束を行わないことを 施設の方針としている。
③ 身体拘束を行わないことを明文化し、公表(廃止宣言)している。
④ 身体拘束廃止に関して、施設の管理者・責任者が職員をバックアップする方針を徹底して いる。
⑬ 身体拘束廃止のため、十分な職員の確保を図っている。
⑨ 緊急やむを得ない場合を判断する体制・手続きを定めている。
⑩ 身体拘束をしない介護を助ける機器や設備の導入を行っている。
⑪ 身体拘束廃止への理解と協力を得るため、本人・家族に対し十分な説明を行っている。
⑫ 身体拘束に向けての数値目標を定めている。
⑤ 要介護者のアセスメントを十分に行い、身体拘束をしない介護など、介護の質を高める工 夫を行っている。
身体拘束廃止が推進できた理由(%)
72.1
60 .2
43 .4
22 .1
20 .5
18 .0
13 .9
10 .2
9 .0
8 .6
5 .7
0 .8
0 .4
0 20 40 60 80 100
②
⑤
①
④
⑪
⑥
③
⑩
⑧
⑨
⑬
⑫
⑦
- 27 -
12 身体拘束廃止が困難な理由
その他の内容(主なもの)
・拘束の基準が不明確
・病院併設でスタッフの意識改革が困難
「②安全対策として必要」が全施設の77.7%と最も多く、次いで「①苦情、損害賠償請求が
心配」が34.6% 「③職員数が少ない」が、29.7%となっている。、
前回調査 と比べ大きな変化は 「③職員数が少ない 「⑤機器・設備の開発や(一部選択肢変更) 、 」、
導入が遅れている」が半減している。
回答数選択した施設の割合
回答数選択した施設の割合
①事故が起きると、家族の苦情や損害賠償請求が心配なため。 126 34.6% 102 42.3%
②本人及び他の入居者を事故から守る安全対策として必要と考えるため。 283 77.7%
③身体拘束を廃止するには、職員数が少ないため。 108 29.7% 146 60.6%
④身体拘束をしないための介護の工夫・方法が分からないため。 37 10.2%
⑤身体拘束をしなくてもよい機器・設備の開発や導入が遅れているため。 53 14.6% 79 32.8%
⑥身体拘束の廃止を求める家族の要望がないため。 (家族が身体拘束を求める場合を含む) 65 17.9% 20 8.3%
⑦身体拘束を廃止しようとする管理者の意欲が足りないため。 52 14.3% 13 5.4%
⑧身体拘束を廃止しようとする職員の意欲が足りないため。 66 18.1% 36 14.9%
⑨従前のやり方を疑問を持たずに、踏襲しているため。 71 19.5% 32 13.3%
⑩ その他 13 3.6% 76 31.5%
n=364 n=241
区 分今 回 前 回
(単位:施設数)
身体拘束廃止が困難な理由 (%)
77.7
34.6
29.7
19.5
18.1
17.9
14.6
14.3
10.2
3.6
42.3
60.6
13.3
14.9
8.3
32.8
5.4
31.5
0 20 40 60 80 100
②
①
③
⑨
⑧
⑥
⑤
⑦
④
⑩
今回 前回
今回新規項目
今回新規項目
- 28 -
13 身体拘束廃止に重要と思われる事項
「①人間としての尊厳の尊重」が全施設の81.7%と最も多く、次いで 「⑧個別ケアプラン、
の作成」が52.7% 「⑦介護の工夫」52.4%が多い。、
前回調査と比較すると 「②苦しめていることに職員が気付く 「③身体拘束をしない介護の決、 」、
意 「④身体拘束は施設の都合に気がつく」の割合が約2倍以上増加している。」、
81.7
30.5
42.0
22.0
35.1
28.8
52.4
52.7
27.6
9.0
27.6
2.2
25.6
24.6
7.6
8.3
7.1
21.2
10.0
1.7
0.7
67.4
13.9
20.1
10.6
20.1
23.8
54.2
53.1
19.0
13.2
30.0
3.7
36.3
32.2
12.8
11.0
15.0
34.4
18.3
3.3
1.5
0 20 40 60 80 100
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
⑪
⑫
⑬
⑭
⑮
⑯
⑰
⑱
⑲
⑳
・
今 回 割 合 前 回 割 合 (%)回答数
選択した施設の割合
回答数選択した施設の割合
① 要介護者の「人間としての尊厳」を尊重する気持ちを職員が持つこと。
335 81.7% 184 67.4%
② 身体拘束が入所者を苦しめていることに職員が気付くこと。 125 30.5% 38 13.9%
③ 施設長や職員が身体拘束をしない介護を決意すること。 172 42.0% 55 20.1%
④ 身体拘束が施設の都合のために行われていることに気がつくこと。 90 22.0% 29 10.6%
⑤ 要介護者のアセスメントを十分に行うこと。 144 35.1% 55 20.1%
⑥ 基本的なケア(排泄、清潔、起きる、食べる、アクティビティ(よい刺激、その人らしさ)) を徹底的に行うこと。
118 28.8% 65 23.8%
⑦ 身体拘束をしない介護の工夫を重ねること。 215 52.4% 148 54.2%
⑧ 問題行動の原因を探り、事故防止のための個別的なケアプランを立てること。
216 52.7% 145 53.1%
⑨ 身体拘束により生ずる各種の弊害に気が付くこと。 113 27.6% 52 19.0%
⑩ 十分な説明を行い、介護について家族を参加させること。 37 9.0% 36 13.2%
⑪ 身体拘束廃止に伴い、事故が発生する恐れがあることを家族が納得し、仮に発生してもそ の結果を受け入れること。
113 27.6% 82 30.0%
⑫ 施設内の介護の状況を外部に公開すること。 9 2.2% 10 3.7%
⑬ 研修や各施設間の情報交換により、身体拘束をしない介護技術を高めること。
105 25.6% 99 36.3%
⑭ 十分な職員の確保を図ること。 101 24.6% 88 32.2%
⑮ 身体拘束をしない介護を助ける機器や設備の開発や導入を行うこと。
31 7.6% 35 12.8%
⑯ 施設内の環境の見直しを行うこと。 34 8.3% 30 11.0%
⑰ やむを得ず身体拘束をする場合に、記録を付けること。 29 7.1% 41 15.0%
⑱ やむを得ず身体拘束する場合には、家族の同意を得ること。 87 21.2% 94 34.4%
⑲ やむを得ず身体拘束をする場合は、施設内で必要性をチェックする機関や責任者を設ける こと。
41 10.0% 50 18.3%
⑳ 県下の各施設で身体拘束を廃止する運動を展開すること。 7 1.7% 9 3.3%
・ その他(主な意見:医療分野の意識改革、介護職員の労働環境の改善 等)
3 0.7% 4 1.5%
n=410 n=273
(単位:施設数)
今回 前回身体拘束の廃止を推進するために重要なこと
- 29 -
14 身体拘束の工夫事例(主なもの)
① 徘徊しないように、車椅子や椅子、ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る
・ ともに過ごし、歩行希望時等、手引きや付き添いすることで本人に満足感を与え、精神安
定に努める。
・ 徘徊しても安全な環境に整理する。
・ 徘徊がいけないという考えを職員一人一人が持たない。
・ 本人が落ち着ける居場所、役割作りをする。
・ 昼間は、皆とユニットに出て、レクレーション、リハビリなど楽しみがもてるようにする。
・ 業務を見直し、動いてもらいながら、見守りを行う体制とする。
・ 職員とともに過ごし、様々な作業をともにし、精神的な安定を図る
・ 徘徊に付き合う。安心するような対応、関わりを多く持つ。
・ 職員が一対一で対応し、本人の希望どおりに行動してもらう。
・ 行動を制限せず、付かず離れずの見守りをする。
・ 徘徊を無理に止めないで見守る。
・ 利用者の行動制限を廃止し、見守りに努める。
・ 職員の見やすい部屋へ居室を移動する。職員が行動を共にする。
・ 電動ベッドに替えただけで、転落(降りること)がなくなった。(自力で体位変換できない方)
② 転落しないように体幹や四肢をひも等で縛る。
③ 自分で降りられないように、ベッドを柵(サイドレール)で囲む。
・ 危険なものを身近に置かない。
・ ベッドセンサーにより利用者の起き上がりを感知して職員が対応できるようする。
・ 畳の居室とする。
・ ベッドを2つ並べ、大きなスペースを作る。
・ ベッドを低くし、転落しても最小限のケガで済むようマットなどを敷く。
・ 低床ベッド、緩衝吸収マットを利用する。
・ 昼夜の見回りの回数を増やす。
・ 筋力強化や、起き上がり訓練を行う。
・ ベッドサイドにマットレス類を置き、段差を縮める。
・ 昼間は、皆とユニットに出て、レクレーション、リハビリなど楽しみがもてるようにする。
・ 日中の離床を積極的に進め、就寝までの時間を手厚く対応する。
・ 昼夜逆転が起こらないよう、日中はベッドから離床し、一日の生活のリズムを整える。
・ 理由や原因を探り、除去する。(不穏、不安、痛み、便秘等)
・ 大半は排泄と関係しており、個々の利用者にあわせ、排泄介助を行う。
・ 離床センサーによる早期発見。
・ 夜間のリズムを把握する。
・ 細やかに訪室し、危険を察知する。
・ 電動ベッドに替えただけで、転落(降りること)がなくなった。(自力で体位変換できない方)
- 30 -
④ 点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、四肢をひも等で縛る。
⑤ 点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、又は皮膚をかきむしらないように、手指
の機能を制限するミトン型の手袋等をつける。
・ チューブを露出しないよう衣類にあて布を取り付ける。
・ 当て布の中にチューブを通し、目に触れないよう、手で直接触れないように工夫する。
・ 胃ろう部分に触れないようボディシャツを着用する。
・ 手袋の健側第1,2,3指に人形(3㎝大)を縫いつける。
・ 良く動く手指を布団の上に出すよう徹底する。
・ 経口摂取に切り替る。
・ 注入時は、ホール等の職員の目が届くところとする。
・ 鼻腔経管栄養から胃ろう造設へ変更する。
・ 点滴中、付き添い、手をにぎる、話をする等をする。
・ 点滴の針を刺す位置、使用する針の工夫をする。
・ 不必要に点滴をしない。
・ 抱き枕を臥床時に抱かせる。
・ 経管栄養のチューブが視野に入らないよう位置を工夫する。
・ 掻きむしりの原因となる皮膚疾患を治療する。
・ 皮膚の観察、状況に合わせたケアを実践する。
・ ミトン型手袋でなく、柔らかい手袋を使用する。
・ 乾燥を防ぐ、ローションを使用する。
・ 柔らかいボールを握ってもらう。
・ 入浴時のナイロンタオルを廃止する。
・ 胃ろう部分には腹帯をして手が直接当たらないようにする。
・ 綿のネット、ストッキングの利用など露出部分を覆い保護する。
⑥ 車いすやいすからずり落ちたり、立ち上がったりしないように、Y字型抑制帯や腰ベルト、
車いすテーブルをつける。
⑦ 立ち上がる能力のある人の立ち上がりを妨げるようないす(車いす含む) を使用する。
・ 本人の状況に応じて、スライドチェアーを使用する。
・ ずり落ち防止のために、座布団カバーに滑り止めを使用する。
・ ずり落ちないようにマットを使用する。
・ 車椅子は移動手段と考え、居心地の良い椅子、ソファーで過ごすようにする。
・ フットレストの高さ調整、クッション、滑り止めマットを使用する。
・ 座位が楽な椅子を使用する。畳の部屋で過ごす。
・ 早急な対応ができるよう。職員の動線を短くする。
・ ずり落ち防止のため、座布団、三角マットを利用する。
・ 立ち上がりでの転倒予防として、立ち上がりセンサーを使用する。
・ 本人の体型にあった車椅子を使用する。
- 31 -
・ 立ち上がった際、ブレーキをかけ忘れても、ロックされる車椅子を導入する。
・ コンタクトパーソンを置き、常に見守りをする。
・ 基本的に、車椅子は移動の手段として使用し、通常は安楽な椅子やソファーに座る。
・ 離床センサーにより早期発見。
・ 下肢筋力強化訓練を行い、安定性を強化する。
・ 職員が見守りできる範囲で過ごしてもらう。
・ 何がしたいのか、気持ちやサインを受け止める。
・ 車椅子を使用し、自分で運転して頂き、希望の場所に移動できるようにする。
・ 立ち上がっても良い場所にいてもらう。
⑧ 脱衣やおむつはずしを制限するために、介護衣(つなぎ服)を着せる。
・ 排泄状態のチェックを頻回に行い、汚れた状態を長く保たないよう心がける。
・ 皮膚観察を行い、早めに塗り薬で処置し、痒みを防ぐ。
・ 排泄パターンを把握し、適時、トイレ誘導、おむつ交換を行う。
・ 腹巻きの着用により、おむつ外しに時間がかかるようにし、職員が見つけ対応する。
・ 排泄リズムを掴み、早めの交換を励行する。
・ 衣類の素材の変更、おむつを止める努力をする。
⑨ 他人への迷惑行為を防ぐために、ベッドなどに体幹や四肢をひも等で縛る。
・ じっくり個別に付き添い、本人の気持ちや個性を掴み、原因を探り対応する。
・ 職員の関わり方、言葉遣いなど今一度見直す。
・ 職員が共に行動し、音楽、レクレーション等で精神安定に努める。
・ よく話を聞いて、部屋替えをしたり、同室者を替える。
⑩ 行動を落ち着かせるために、向精神薬を過剰に服用させる。
・ 時間帯を把握し、本人の不安、不満を改善していくため、余暇活動を充実させる。
・ 他者との関わりを持つ機会を多くつくる。
・ 職員が寄り添う時間を多くし、落ち着ける環境をつくる。
・ 外出、散歩による気分転換を図る。
・ 職員が話しかけるなど、一人の時間を少なくする。
・ 徘徊の原因が帰宅願望であることが多いため、退院、または外出、外泊をすすめる。
⑪ 自分の意思で開けることのできない居室等に隔離する。
・ 詰め所に近い居室へ移す。
・ 夜間の見守りを頻繁に行う。
・ 職員がともに行動し、徘徊を防いだり、とりあえず、居室から出ようとする行動は受け止め
て受容する。
・ ユニットケアにより、職員による関わりを増やす。
- 32 -
⑫ 全般的
・ ユニットケアを行い、少人数でのグループケアに参加できるようにする。
・ 不安のないよう声かけ、メンタルケアに努め、安心できるケアに努める。
・ まず原因を探り、利用者の状況に合わせた介護を行う。そして職員は、利用者の状況に
合わせて、見守りや様々な工夫を行う。
・ すべての場面で、マンツーマンで対応する。
・ 入所者の気持ちをよく聞き、カンファレンス等を行い、精神的に落ち着くようにし、家族の
協力も得る。
249施設から、1,005項目の事例が報告されており、各施設において身体拘束
廃止に向け様々な工夫がなされていることが窺える。
身体拘束を行わざるを得なくなる原因を特定し、介護される立場に立ち、基本的なケ
アを徹底すること、設備等の工夫など、様々な介護の工夫事例が報告されている。
ただし、その中でも、身体拘束に当たると思われる事例も見受けられる。
- 33 -
15 身体拘束に当たるかどうか疑問な事例(主なもの)
○ ベッド柵関係
・ ベッド柵が4本ないと安心して過ごすことができず、本人・家族が強く希望する場合。
・ ベッドの布団がずり落ちないようにするため柵をかける。
・ 2本柵であって、柵はずしがあるため、柵とベッドとを紐でくくる場合。
・ 自分で立つことも歩くことも、ベッドから降りることもできない利用者の場合で、偶発的な
体動による転落危険防止のためにベッド柵をする場合。
・ 全盲の入所者が転落しないようにベッドを柵で囲む場合。
・ ベッドが壁に付いている場合で、手前に2本柵をする場合。
・ ベッドから立ち上がるために必要なベッドに固定の柵をする場合。
・ 危険認知が不可な入所者に対する安全対策として、4本柵をする場合。(柵は自分で抜け
る状態)
・ 脳梗塞発症後、安静が必要な時期に無意識のままベッドから転落する入所者に対する4
本柵の使用。
・ ベッド柵の本数で、2本は安全対策、3本以上が拘束と判断しているがよいか。
・ 転落等危険が大きいため、ベッドを2つ並べる場合。
・ ベッドの2本柵を使用する場合。
○ チューブ類の抜去防止、皮膚の掻きむしり防止
・ 経管栄養で、自己抜去を繰り返す場合の手の抑制。
・ 点滴の場合で、数時間のシーネ固定(利用者が希望する場合)
・ チューブ類抜去の防止として、体幹と上肢の間にクッションを挟み自己抜去できなくする
場合。
・ 自己抜去防止のため、第1、2、3の指に人形を縫いつけた手袋を使用する場合。
・ 経管栄養の際に、チューブを自己抜去防止のため、タオルを手に巻く場合。
・ 点滴、経管栄養等について、自己抜去した場合は生命に危険がある場合。
・ 点滴中のみにミトン手袋を使用する場合。
・ 経管栄養時に、手にタオルを巻く、軍手をはめる場合。
・ かきむしることを防止するための5本指の手袋を使用する場合。
・ 無意識に皮膚をかきむしる場合、皮膚の保護のためミトン着用する場合。
(赤ちゃんの場合、顔等をひっかかないためにミトンを着用させている。)
・ 無意識に皮膚をかきむしることがあるため、家族の手作りの手袋を着用する場合。
・ 外傷、皮膚炎等がある場合に、患部保護のためミトン型手袋を使用する場合。
・ 清拭を十分に行っても掻きむしりがある入所者に対して、手にタオルを巻いたり、軍手を
する場合。
- 34 -
○ 車椅子関係
・ 外出の時、車椅子からずり落ちないよう、ベルトで固定することを本人が希望する場合。
・ 自分で支えられず、前方に転落の心配のある人の、食事用テーブルを付ける場合。
・ 電動車椅子の安全ベルト。
・ 麻痺、拘縮のある側の足が車椅子のフットレストからの落下防止のためベルトで固定する
場合。
・ 両下肢切断の入所者で、車椅子でバランスが悪いため車椅子テーブルを着ける場合
・ 食事の際、テーブルの高さが合わないため、車椅子テーブルを使用する場合
・ ずり落ちることを防ぐため、スイング式車椅子で角度を変える場合。
・ ずり落ち防止の車椅子マットは立ち上がらせない拘束にならないのか。
・ 低い椅子に座らせ、立ち上がれにくくする場合。
・ 椅子をテーブルに密着した状態とし、立ち上がれにくくする場合。
・ 食事をとる時に、車椅子を動かないようにする場合。
○ 介護衣関係
・ 不潔行為、異食行動のある人につなぎ服を着用する場合。(両手の自由は奪われていな
い。)
・ 介護衣着用について、入所前より使用しており、日常着であるので着せて欲しいとの希望
がある場合。
・ 寝巻を着た上から、パジャマのズボンをはかせる場合。
・ 腰ひも付きズボンを着用させる場合。(腰ひもを締めると自分でズボンの上げ下げができ
ない。)
・ シャツ又はパジャマを股間でマジックテープ等で一部閉じる場合。
・ おむつカバーの上にマジックテープ付きのバストバンドを巻く場合。
・ 皮膚疾患で掻痒感が強い人に対する掻きむしり防止の介護衣を着用させる場合。
○ 向精神薬関係
・ 内服を中止すると妄想から暴力行為がある人に対し、向精神薬を投与する場合。
・ 不穏興奮状態の入所者に対する精神薬の投与はどの程度から過剰と見なされるのか。
○ 居室等への隔離関係
・ 玄関への鍵。
・ 内部からの自動ドアが、タッチ暗唱キー式である場合。
・ エレベータのボタンをカバーし、利用者に操作させないようにする場合。
・ 他入所者の無断入居を防止するため、他の部屋に鍵をかける場合。
・ 自分で鍵の開け閉めができない入所者からの希望により、鍵をかける場合。
・ 窓から出ることを防止するため、窓に鍵をかけること
- 35 -
○ その他
・ ひもで縛る行為を本人が望んでいる場合。
・ 家族に十分に説明しても強い希望があり拘束を行う場合。
・ 「待って下さい」、「立たないで下さい」という禁止の言葉。
・ 「少し待って下さい」など規制の言葉。
・ 居室内での本人の動き等が確認できるよう、ナースコールの設定により、居室内の物音
や声が聞こえるようにする場合。
・ 車椅子からの転倒等を防止するため、職員の行く先に同行させ、連れ回す場合。
・ 意思表示できない利用者を離床という理由で車椅子で過ごさせる場合。
・ 転倒の危険がある人に対し、歩行時に常に付き添う場合。
・ 褥瘡(じょくそう)予防のためにナーセントパットを背中にあてる場合。
・ 歩行能力があるが、転倒予防のために、椅子に座っている時間が長くなってしまう場合。
・ 便秘の入所者に対し、下剤の投与をする場合。(本人が希望していない場合)
・ 介護に抵抗され、つばを吐かれるため、マスクをさせる場合。
・ ベッドから車椅子、ポータブルトイレへの移乗が危険なため、一人で勝手に移乗しないよ
うベッドから離して置く場合。
・ 車椅子利用者で、机等を手で突っ張り、後方に転倒する恐れがある時、壁を背にした状
態で車椅子に座らせる場合。
・ 居場所を把握できる電子機器(例えばココセコム)をつける場合。
・ 自力で動けない入所者に対して、要望があるにもかかわらず、長時間待たせる場合。
124施設から、160項目の疑問事例が報告されている。
各施設からの疑問事例は、多岐にわたるが、特に、ベッド柵に関すること、ミトン型
手袋に関すること、玄関の鍵に関することが特に多かった。
- 36 -
自由意見(主なもの)16
身体拘束廃止に積極的な意見 施設
・ 身体拘束ゼロ作戦以前は、安全ベルト、ミトン型手袋、つなぎ服は介護の必要 特養
なツールと考えられていた。そうした反省を踏まえ身体拘束廃止をめざし、取り
組んできたが、一気に全廃は難しく、代替ケアを考え段階的に廃止にこぎ着け
た。当初は事故が増えたのは事実であるが、見守りの強化で、少しづつ事故回
避ができた。「身体拘束する前に介護方法を考える」を念頭にお世話をしていき
たい。専門家がそろっている介護施設において身体拘束という言葉が死語とな
ることを祈っている。
・ 身体拘束に依存しない介護を職員の総意として決意し、施設全体で取り組んで 特養
いくことが最も大切である。自分自身に置き換えて考えることのできる職員であ
れば、身体拘束がいかに「人間としての尊厳」を踏みにじる罪深い行為であるか
を理解することは容易である。
・ 2~3年の年月をかけて全廃した。廃止することは簡単ですが、事故への対 特養
応を同時に考えなければならない課題がある。常に困難事例が存在し、全廃の
状況を維持することに不安がある。
拘束を廃止した人が、何かのきっかけで入院した後、また拘束されている場
合にやりきれなさを感じる。
廃止のためには、業務負担が増える一方、身体拘束に関する研修を通じて、
人権という視点の大切さを各スタッフが理解し、また利用者の生活面の向上に
確実につながっていくことは、やりがいにつながっている
・ 介護の工夫を重ねていくことで、個別ケアへの誘導ができると信じている。 特養
・ これからは、目に見える拘束だけでなく、徘徊の人に「ここに居てください」と言う 特養
ことなど、行動制限の廃止に取り組む必要がある。
・ 職員の不足で、事故が起こらないようにという理由で、拘束していることがある。 特養
家族からもケガをするくらいなら拘束してもかまわないという意見もある。しっか
りとした体制を作り、家族の理解、協力を得ながら、廃止に取り組みたい。
・ 身体拘束によって、入所者は、事故が防げたり、栄養を補給できたりするが、こ 特養
れは介護者側の自己満足に過ぎない。入所者のことを理解し、介護の工夫をす
れば、拘束しなくてよい場合が多くある。
・ 身体拘束は、入所者の心と身体を傷つけるだけでなく、生活の質を低下させ、 特養
人間としての尊厳を脅かすものである。
・ 身体拘束は事故を起こしたくないという気持ちであったが、見守りができていな 特養
いという現状があった。その反省から、必要性のない身体拘束は廃止を行った。
利用者が何をしたいのかという原因に気づき本人の気持ちが理解できれば、身
体拘束をしなくてもよい方法が見つかると考えている。
- 37 -
・ 開設当初より一貫して身体拘束を行っていない。身体拘束は高齢者の人権を損 特養
なうものであるとの認識のもと確固たる施設方針を持つこと、その方針に基づい
て、施設環境の配慮や福祉用具の工夫を重ねながら、利用者の有する能力を
支援するよう介護の質の向上に向けて、全職員の定期的研修や日常的なミーテ
ィングを通じて学習し、情報等を共有するよう努めることが大切である。
・ 身体拘束廃止は、「廃止宣言」と取り組む基本姿勢が大切。研修の必要性を実 老健
感している。
・ 経験の短いスタッフは拘束を知らないので、拘束の方向に向かないが、経験が 老健
長いスタッフはすぐに拘束する方向に向かう。徐々に改善しているが、過去の経
験はすぐには対応できない。先輩スタッフがきちんとした考えがあれば良くなる。
・ 身体拘束の廃止により、事故を起こさないようにと職員の意識が変わり、利用者 老健
の状態把握に積極的になった。また家族への報告を頻回に行うため、家族との
コミュニケーションが良くなった。
・ ユニット毎の業務の取り組みを行ったところ、拘束者が半減した。少人数を担当 老健
すると危険が察知でき、対応が良くなった。
・ 身体拘束を困難にさせるのは、職員個人の「人手が不足している」、「今までし 療養型
ていたから」といった思い込みが強く影響している。知識だけでなく、職員一人一
人の心を変えることが大切である。
・ 身体拘束廃止委員会を設置するなど身体拘束廃止に取り組んできた結果、以 療養型
前は何の疑問も抵抗も持たず、当たり前に行われていたことが、現在ではほと
んど行われなくなり、職員全体が拘束を認識するなど意識改革は進んでいる。
慢性期の入所者において拘束は激変したが、急性期においてはやむを得ず行
われているのが現状である。今後の課題としては、急性期における拘束にどう
取り組むかである。
・ 職員の気持ちのゆとり、看護、介護に対する考え方がしっかりしてくると身体拘 療養型
束は減ってくると感じている。
・ できるだけ身体拘束をしない工夫をしているが、安全面を考慮すると、全廃がで 療養型
きない。今後安全面を充分考慮した上で、個々の入所者に対して十分アセスメ
ントを行い、拘束しない介護を進めたい。
・ 全職員の意識調査を実施し、勉強会を通じて啓蒙活動等を行い、身体拘束の全 療養型
面廃止を目指し、がんばりたい。
・ あらゆる面において、その人の意志、行動に反する抑制が拘束である。「人間と 療養型
しての尊厳」を尊重する気持ちを持つことが大切である。そのためには、介護す
る側の気持ちにゆとりが必要である。拘束することが当たり前であってはいけな
い。意識を変えること、また言い続けることが必要である。
・ 職員全体で廃止に向けて、研修、勉強会をし、人権や尊厳を守った質の高いケ 療養型
アを目指したい。
- 38 -
・ 「身体拘束はしない」との強い信念のもと毎日の看護を行っているが、アクシデ 療養型
ントにつながる危険性が常にある。高齢者の基本的ケア(起きる、食べる、排泄
する、清潔にする、活動する)をしっかり提供することにより、拘束につながる状
況を作らないことが重要である。
・ 「身体拘束ゼロ」を目指すためには、細やかなアセスメントが必要である。 療養型
・ 一つ一つの事例について対応策を具体化し、その効果を学習しながら次の策へ 短 期 入
発展してきた。 所
・ 身体拘束をゼロに近づけていくためには、施設全体の協力が必要であり、さら 短 期 入
に、家族の考えもあるため、調整しながら、できるだけゼロに近づけたい。 所
・ 身体拘束につながる行動が誰にとっての問題であるかを考えると、身体を拘束 短 期 入
するという発想にならない。 所
・ 拘束の中には言葉の拘束もあり、この言葉による拘束もなくしていきたい。 GH
・ 緊急やむ得ない場合には拘束も必要であるが、最初から抑制ではなく、代替方 GH
法等を十分に検討する必要がある。認知症の人もその人らしい生活が送れるよ
う、一人一人を理解し、その人に必要なケアを行い、そして家族との信頼関係を
築きながら、理解と協力を求め、身体拘束ゼロに近づけたい。
・ 何を身体拘束と捉えるか、その認識の度合いにより大きく変わる。「やむを得な GH
い」を「当然」と捉えないことを心がけていきたい
・ 身体拘束は、介護から逸脱した介護者側のエゴであり、人間としての尊厳を欠く 特定
行為であり、絶対にやってはいけないことであるということを周知徹底することが
重要である。
・ 自分が拘束されたとき、どう思うかを考えることがよい。疑似体験をして、感じる 特定
ことが大事である。
・ 要介護者の「人権」に、視点を当てた取り組みが最も重要である。「家族が了承 特定
している」、「施設長の許可がある」ではなく、本人にとってどうかということが問
われている。
身体拘束廃止に否定的(消極的)な意見 施設
・ 拡大解釈をするときりがないし、個人差はあると思いますが、実際に家庭で行わ 特養
れている位までの行為は仕方がないと考えている。
・ 安全な生活をしていただくためには、必要だと思う。工夫も大事ですが、本人の 特養
状況を把握した上でやむを得ないと考えます。
・ 安全対策として行っているものが、身体拘束と認識されるものが多い。拘束して 特養
いるから事故が起きないのであり、身体拘束が必要なケースも多い。
・ 行動を制限することが拘束となるが、危険と思われる行動に対しては抑制も必 特養
要である。それらが全部拘束なら、拘束ゼロは不可能である。拘束も一人一人
にとって何が拘束で何が拘束でないかは色々ではないか。線引きして管理する
ことは難しい。
- 39 -
・ 人間の尊厳を尊重することも大切であるが、同時に利用者の安全の確保にも努 老健
める必要がある。点滴の自己抜去は危険であるが、スタッフがいつも側に居れ
るとは限らない。代替ケアを検討しても見つからない。もっと現場に目を向けて
欲しい。
・ 身体拘束と安全とをどちらを優先するかと考えたとき、安全を選ばざるを得な 老健
い。常に職員が付き添うことは、限られた人員の中ではなかなか難しい。
・ 身体拘束の目的は理解し、共感もできるが、状況によっては、利用者の安全が 老健
確保できるのか疑問を覚える。
・ 経管栄養、点滴時などの一時的な拘束については、家族の同意までは必要な 療養型
いのではないかと考えている。
・ 認知症で危険を理解できない入所者に対するベッド4本柵、介護衣は仕方がな 療養型
い場合がある。やむを得ない場合との境が分かりにくい。
・ 意思疎通が困難な入所者に対しては、限られた人数で介護に当たる場合は、ま 療養型
ず安全の確保を優先せざるを得ない。必要以上の拘束をしないという心がけで
検討しているが、その点がギャップとなる。
・ 安全確保のためだけでなく、人格保持のために必要な場合もある。例えば、全 療養型
裸状態で廊下を徘徊する行為のある入所者に対しては、好奇の目に触れさせな
いために、つなぎ服を使用すること。
・ 認知症や介護度が重度の人が増えている中で、介護報酬が低く、十分な体制が 療養型
とれず、大変な状況である。
・ ベッドの4本柵は、安全のためであり、自分で外して降りることもできるので、身 療養型
体拘束の範疇には入れなくてもよいと考えている。
・ 認知症のある人や、術後、入所直後の興奮不穏状態の患者には、危険防止の 療養型
ため、ある程度の身体拘束は不可欠と考える。家族の承諾を受け、人間として
の尊厳を損なわないことに留意しての拘束は容認される。あまりに拘束を悪いこ
とと決めてかからないこと、融通をきかせることが要点である。
・ 人員的に余裕があれば拘束廃止したいが、ゆとりがないためなかなか廃止でき 療養型
ないのが現状である。とくに、夜間は特に難しい。
・ 急性期における点滴等に対する拘束は、やむを得ない。 療養型
・ 認知症の症状によっては、身体拘束もやむを得ない。 療養型
・ 正常な皮膚状態が保てないというリスクを負ってまで、つなぎ服を除去すべきか 療養型
どうか疑問である。
・ 起きあがるためにベッド柵を利用する人、柵があるため布団が落ちないでよとい 療養型
う人があり、ベッド柵をすべて否定するのはどうかと思う。
・ 医療行為(点滴、カテーテル)を行っている場合は、事故発生による危険がある GH
ので、身体拘束するのはやむ得ないのではないか。
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身体拘束廃止に中間的な意見、及びその他の意見 施設
・ やむを得ないとして身体拘束するのがいいのか、マットを用意して拘束なしでベ 特養
ッドから落ちることをやむを得ないとするのがいいのか、どちらを選択するのが
いいのか悩むことがある。
・ 身体拘束しないと、具体的に事故が増える。入院等で費用が発生し家族に迷惑 特養
がかかり、苦情につながる。損害賠償問題も怖い。夜間は少人数で対応してお
り、事故が起こることが心配である。
・ 人権尊重のために身体拘束廃止は必要であり、ケアの質の問題もあるが、状況 特養
によっては、真に本人の安全性を考慮して、事故防止策として対応することが、
身体拘束に当たるのか判断に苦しむ時もある。
・ 身体拘束をその態様だけで判断すべきものではない。その人が行動したいこと 特養
を禁止、制限することは抑制であるが、単なる体動による転落防止のため自分
の意志で行っていることは違う。個々のケースに照らして判断すべきである。
・ 低床ベッドが必要と考えているが、理解がなく、購入してもらえない。 老健
・ 安全と拘束の境界線が分からなくなる。施設から出ることによる事故防止のた 老健
め、鍵をかけ、戸を閉めることは、拘束になるのか、安全対策になるのか。
・ 身体拘束が絶対悪とは考えられない。転倒時の負傷が致命的な結果となる高 老健
齢者の介護をする上で本当に悩む。やむを得ず身体拘束を行った場合、メンタ
ルケア、拘束感の軽減するケアも必要ではないか。
・ 重度認知症により24時間見守りが必要な方を一切身体拘束せず、安全な生活 老健
を送るためにどうすればよいのかを常に考えている。ケースバイケースであり、
信頼関係が重要であると考えるが、安全性を考えると対応に苦労する。
・ 言葉による拘束は判断が難しい。「待ってください」という言葉は、その人の自由 老健
を奪うのか。それとも安全のために必要なのか。
・ 現在身体拘束を行っている人はいないが、介護する職員数が関係する。日中は 療養型
対応できるが、夜間帯は、今以上に職員が必要と感じている。また、認知症のあ
る人に対する点滴や、掻痒感の強い人に対するミトン手袋はやむを得ない場合
がある。これまでの取り組み通じて、職員の意識改革と、5つの基本的なケアを
実践すること、入所者の立場に立ったケアをすることで、かなり身体拘束は減少
することを体験した。
・ 研修会で勉強し、常に身体拘束を意識しながら毎日の業務にあたっているが、 療養型
どう考えても拘束しか対応できないと判断する事例もあり、なかなか難しい。こ
れからも、施設全体で取り組むようがんばりたい。
・ 十分なアセスメントにより、介護側の必要性から発生した身体拘束はある程度 療養型
減少させることができたと感じているが、安全をまもるためには、やむを得ない
場合もある。当然のように行われていた期間が長く続いたが、拘束の意味する
ことを全職員が理解し、その廃止に向け、一人一人が取り組んでいる。
- 41 -
・ 病院併設の介護施設においては、患者サイドも医療意識が強い、家族の意識改 療養型
革が難しい。
・ ユニットケアを導入したことにより、身体拘束は減少した。 療養型
・ 身体拘束には絶対反対であるが、本人・家族から望まれる場合は、説明だけで 短 期 入
は納得してもらえる場合が少ない。 所
・ 身体拘束に対する具体的な部分で、判断基準が家族と施設ではずれがあり、そ 短 期 入
のずれを修正していくのが、難しい。(掻きむしるので、ミトン手袋をして欲しいな 所
ど)
・ 自由を拘束するものが身体拘束であるが、その廃止にはリスクが伴う。そのリス 短 期 入
クを考慮しながら、なぜ身体拘束が必要か、なぜ廃止しなければいけないかを 所
職員、家族、本人の意識統一が必要である。
・ 人間の尊厳を尊重すること、身体拘束を廃止すべきことは現場職員は十分に分 GH
かっているが、どうすればよいかが分からない。ケアの工夫のみでは限界があ
るのではないのか。
・ 身体拘束に関する具体的な定義を定めて欲しい。そもそも施設に入ることが拘 GH
束ではないかと思う。
・ 施設がどれだけ一生懸命身体拘束廃止に取り組んでも、その評価はなく、事故 GH
が起きた場合、すべて施設の責任となる。行政から利用者、家族に身体拘束を
廃止した場合のリスクを言うべきである。
・ 同じ行為(例えば、ベッド柵)であっても、本人が希望する場合と、施設の都合で GH
行う場合では、意味が全く異なる。また、生命維持の観点から身体拘束の必要
がある場合も多い。身体拘束は本人、家族、各専門職の意見を集めて、チーム
でケースバイケースで対応すべきであり、一律の考え方でなく、柔軟に対応する
仕組みが必要である。
・ 過去に転倒等によりケガをした人については、家族は、身体拘束を希望する。 GH
拘束なしに事故をどれだけ減少させることができるかが課題である。施設の環
境、設備、人員配置、職員教育等難しい面がある。また、やむを得ない場合の
基準も難しくて分かりづらい。
・ 責任者、介護職員全員が拘束のデメリットをよく理解したうえで、ケアすべきであ GH
る。
・ 経営者と現場介護者の意識の違いが大きい。人材の育成、人員の配置を重視 GH
しない経営者が多い。
・ 入所者の行動について、否定的な(禁止の)言葉は、言葉での拘束であると思 GH
う。
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行政への要望等 施設
・ 身体拘束しないと決めて取り組んでいるが、試行錯誤しながら取り組んでいる。 特養
成功事例があれば、教えて欲しい。
・ 気軽に相談したりできる機関が身近にあるのかどうか分からない。相談窓口が 老健
知りたい、そして継続的に相談に乗って欲しい。
・ 身体拘束の定義は、各施設で曖昧である。具体的で詳細な規定を早急に設け 老健
て欲しい。
・ 身体拘束廃止には、介護用具の改善、工夫が不可欠である。そのような情報が 療養型
あれば参考になる。
・ 身体拘束をなくす方向で取り組んでいるが、事例集があれば参考になる。 療養型
・ 十分な職員数を確保できるだけの報酬費を国家レベルで保障して欲しい。 療養型
・ 徘徊する人のほとんどが、「家に帰りたい」、「退院したい」という理由と思う。そ 療養型
の人にあった場所にスムーズに入所、もしくは在宅でのケアを十分にフォローで
きるように制度の見直しを希望する。
・ 身体拘束に関する研修会を数多く計画して欲しい。多くの方の取り組みを聞き 療養型
参考にしたい。
・ 成功事例があれば、参考にしたいので教えて欲しい。 短 期 入
所
・ 身体拘束が身近なこととして認識できるよう気づきの機会を多くもって欲しい。 GH
・ 身体拘束について、具体的に学ぶ機会が少ないこと、責任者、施設長自身のレ GH
ベルアップが必要ではないでしょうか。
※ 報告があった内容のうち 「痴呆」を「認知症」に置き換えて記載しています。、
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資 料Ⅳ
身体拘束に関するアンケート調査
(1) 施設運営において、責任ある立場の方が回答してください。
(2) 施設種別(問1)ごとにアンケート用紙を記載してください。
(3) ⑤短期入所生活介護(特養併設型)については、 問1~7、9~11 のみ記入してください。
(4) 8月20日現在で記載してください。
【問1】
施設の概要等について記入してください。
○印 施 設 の 種 別
施 設 種 別 ①介護老人福祉施設(空床利用の短期入所生活介護を含む )。
②介護老人保健施設(空床利用の短期入所療養介護を含む )。該当する施設
③介護療養型医療施設(空床利用の短期入所療養介護を含む )。一の種別に、
④短期入所生活介護(単独型)をつだけ○印
⑤短期入所生活介護(特養併設型)付けてくださ
⑥短期入所療養介護(②③以外の施設)い。
⑦痴呆対応型共同生活介護(グループホーム)
⑧特定施設入所者生活介護(有料老人ホーム・ケアハウス)
定 員 実際の入所者人 人
職員配置 看護 介護 看護介護
※常勤換算方法による 職員 人 職員 人 職員合計 人
【問2】
身体拘束に該当するとされている次の行為それぞれについて、貴施設での認識はどうですか。身体拘
束と思う項目に○印を付けてください。
また、それぞれの行為を行っている事例があるときは、該当する方の人数を記載して下さい。一人の
方について複数の行為を行っている場合は、それぞれに記載してください。
身 体 拘 束 の 態 様 人数身体拘束と思う場合は○印
① 徘徊しないように 車いすやいす ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る 人、 、 。
② 転落しないように、ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る。 人
③ 自分で降りられないように、ベッドを柵(サイドレール)で囲む。 人
④ 点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、四肢をひも等で縛る。 人
⑤ 点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、又は皮膚をかきむしらないように、手指の機能を制限するミトン型の手袋等をつける。 人
⑥ 車いすやいすからずり落ちたり、立ち上がったりしないように、Y字型抑制帯や腰ベルト、車いすテーブルをつける。 人
⑦ 立ち上がる能力のある人の立ち上がりを妨げるようないす(車いす含む) 人を使用する。
⑧ 脱衣やおむつはずしを制限するために、介護衣(つなぎ服)を着せる。 人
⑨ 他人への迷惑行為を防ぐために、ベッドなどに体幹や四肢をひも等で縛 人る。
⑩ 行動を落ち着かせるために、向精神薬を過剰に服用させる。 人
⑪ 自分の意思で開けることのできない居室等に隔離する。 人
(合計人数) 人
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【問3】
入所者の要介護度別の人数及びこのうち身体拘束を行っている人数を記載してください。
区分 自 立 要支援 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5 合 計
入所者
全 員
内 身体
拘束人数
(注) 入所者全員の合計は 「問1」の実際の入所者に一致します。、
【問4】
入居者を痴呆の程度(痴呆性老人の日常生活自立度判定基準〈厚生省 )に区分した人数を記載して〉
ください。またそのうち身体拘束を行っている人数を記載してください。
区分 痴呆なし ランクⅠ ランクⅡ ランクⅢ ランクⅣ ランクM 合 計
入所者
全 員
内 身体
拘束人数
(注) 入所者全員の合計は 「問1」の実際の入所者に、身体拘束人数の合計は「問3」の身体拘束人数、
の合計に一致します。
【問5】
「身体拘束をしている方全員」について、身体拘束をしている時間別の人数を記載してください。
時 間 ①1日中 ②夜間 ③昼間 ④6時間 ⑤3時間 ⑥1時間 合 計のみ のみ 程度 程度 程度
人 数
(注) 合計は 「問3」及び「問4」の身体拘束人数の合計に一致します。、
【問6】
入所者の医療の状況について、該当する方の人数を記載してください。その他の場合はその内容を
欄外にご記入ください。
区 分 ①点滴 ②経管栄 ③中心静 ④気 管 ⑤留 置 その他 合 計養 脈栄養 切 開 カテーテル等 ※
人 数
※「その他」の内容( )
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【問7】
入所者の排泄の状況について、入所者全員について記載してください。
区 分 ①正 常 ②トイレ ③ポータブ ④便・尿器 ⑤おむつ ⑥カテー 合 計誘導 ルトイレ テル等
人 昼間
数 夜間
(注) 最も頻繁に行われている状態に基づいて、どれかに分類してください。
昼間の合計=夜間の合計となります。また、合計は 「問1」の実際の入所者に一致します。、
【問8】
、 、 。身体拘束をするときは どのような手続きで行っていますか 該当する項目に○印を付けてください
(複数回答可)
○印 身体拘束を行う場合の手続き
① ルールは決めてなく、その時の現場の担当者の判断
事前に定めたルールに ② 家族の同意
基づいた手続きによる ③ 施設長の承認
④ 医師の判断
⑤ 処遇検討会議でのケース検討
⑥ その他( )
⑦ 身体拘束は行っていない。
【問9】
家族から身体拘束の申出があった場合、どのように対応していますか。該当する項目に○印を付けて
ください。また、その結果身体拘束を行っている場合は、その人数を記載してください。
(○印は一つだけ)
○印 身体拘束申出への対応
① 申出はない。
申出がある ② 身体拘束廃止の趣旨を説明し、理解を得ている。
③ やむを得ず、身体拘束を行っている場合がある。
④ その他(
家族の申出により身体拘束を行っている人数 人
(注) 家族の申出により身体拘束を行っている人数は 「問2」の合計以内の人数となります。、
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【問10】
最近1年間(H15年8月~H16年7月)において、貴施設で発生した事故(転倒、転落等による
、 、 ) 。 、 。死亡 骨折 けが等 の件数を記載してください その他の場合は 具体的な状況を記載してください
件数 事 故 の 態 様
件 ① ベッドからの転落
件 ② 車いす・いすからの転落
件 ③ 施設内での歩行の際の転倒
件 ④ 施設内での階段からの転落等
件 ⑤ 他人への暴力
件 ⑥ 徘徊や無断外出による施設外での事故 (交通事故、転落事故等)
⑦ その他( )件
件 (合計件数)
【問11】
身体拘束廃止に取り組んだ結果、事故の発生状況は変化しましたか。該当する項目に○印を付けてく
(身体拘束廃止に取り組んでいない場合は記入不要、○印は一つだけ)ださい。
○印 事故発生状況の変化
① 増加した。※ 増加した事故の内容を具体的に記入してください。( )
② 大きな変化はない。
③ 減少した。
④ その他( )
【問12】
転倒・転落事故等の予防、事故発生時の対応について、具体的に取り組んでいることは何ですか。該
当する項目に○印を付けてください。その他の場合は、具体的な状況を記載してください。
(複数回答可)
○印 事故防止のための具体的な取組
① 事故対策委員会等の内部検討組織の体制づくり
② 転倒・転落事故等防止のためのマニュアルの作成
③ 施設サービス計画作成時における転倒等を未然に防止するためのアセスメント実施
④ 事故報告書(ひやりはっと報告)作成の義務づけ
⑤ 事故対応についての職員研修
⑥ 事故発生時の対応マニュアルの作成
⑦ 転倒・転落事故等の防止に効果のある福祉用具や設備の導入
⑧ その他( )
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【問13】
(複数回答可)身体拘束廃止への取組状況について、該当する項目に○印を付けてください。
○印 取組状況
① 身体拘束廃止委員会を設置し、施設全体として取り組んている。
② 管理者・責任者及び各職員が身体拘束をしない介護を決意し、身体拘束を行わないことを施設の方針としている。
③ 身体拘束を行わないことを明文化し、公表(廃止宣言)している。
④ 身体拘束廃止に関して、施設の管理者・責任者が職員をバックアップする方針を徹底している。
⑤ 要介護者のアセスメントを十分に行い、身体拘束をしない介護など、介護の質を高める工夫を行っている。
⑥ 施設内で研修会、勉強会を実施している。
⑦ 実際に身体拘束廃止に成功している施設へ職員を研修に派遣している。
⑧ 身体拘束を行う場合の基準、マニュアルを作成している
⑨ 緊急やむを得ない場合を判断する体制・手続きを定めている。
⑩ 身体拘束をしない介護を助ける機器や設備の導入を行っている。
⑪ 身体拘束廃止への理解と協力を得るため、本人・家族に対し十分な説明を行っている。
⑫ 身体拘束に向けての数値目標を定めている。
⑬ 身体拘束廃止のため、十分な職員の確保を図っている。
⑭ 特別な取組は行っていない (理由 )。
⑮ その他( )
【問14】
、 ( )介護保険制度により身体拘束は原則禁止とされ また身体拘束ゼロ作戦 岡山県H12年12月開始
( )が推進されていますが この3年間の状況で該当する項目に○印を付けてください、 。 ○印は一つだけ
○印 身体拘束の状況の変化
① 以前から身体拘束は行っていない。
② 身体拘束廃止に取り組んだ結果、ほとんど廃止できた。
③ 身体拘束を行う事例は大幅(概ね半分以下)に減少した。
④ 身体拘束を行う事例は減少した。
⑤ ほとんど変わらない又は増加した。
⑥ その他(H12年12月以降の開設など)
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【問15】
にお尋ねします。【問14】で①②③のいずれかを回答した施設
最も大きい理由と思われる身体拘束の廃止が推進できた理由はなんですか 【問13】の項目の中で。
選んで、その番号を記載してください。項目を3つ
身体拘束の廃止が
推進できた理由
【問16】
身体拘束の廃止が困難な理由は、どこにあると思いますか。該当する項目に○印を付けてください。
(複数回答可)その他の場合は、具体的な理由を記載してください。
○印 身体拘束の廃止が困難な理由
① 事故が起きると、家族の苦情や損害賠償請求が心配なため。
② 本人及び他の入居者を事故から守る安全対策として必要と考えるため。
③ 身体拘束を廃止するには、職員数が少ないため。
④ 身体拘束をしないための介護の工夫・方法が分からないため。
⑤ 身体拘束をしなくてもよい機器・設備の開発や導入が遅れているため。
⑥ 身体拘束の廃止を求める家族の要望がないため。
(家族が身体拘束を求める場合を含む)
⑦ 身体拘束を廃止しようとする管理者の意欲が足りないため。
⑧ 身体拘束を廃止しようとする職員の意欲が足りないため。
⑨ 従前のやり方を疑問を持たずに、踏襲しているため。
⑩ その他(
- 49 -
【問17】
身体拘束の廃止を推進するためには、 、該当する項目に○印を最も重要と思われる項目を5つ選んで
付けてください。その他の場合は、具体的な理由を記載してください。
○印 身体拘束の廃止を推進するために重要なこと
① 要介護者の「人間としての尊厳」を尊重する気持ちを職員が持つこと。
② 身体拘束が入所者を苦しめていることに職員が気付くこと。
③ 施設長や職員が身体拘束をしない介護を決意すること。
④ 身体拘束が施設の都合のために行われていることに気がつくこと。
⑤ 要介護者のアセスメントを十分に行うこと。
( 、 、 、 、 ( 、 ))⑥ 基本的なケア 排泄 清潔 起きる 食べる アクティビティ よい刺激 その人らしさを徹底的に行うこと。
⑦ 身体拘束をしない介護の工夫を重ねること。
⑧ 問題行動の原因を探り、事故防止のための個別的なケアプランを立てること。
⑨ 身体拘束により生ずる各種の弊害に気が付くこと。( 、 、 、 、 、例 生理機能の低下 抑制帯等による事故の発生 痴呆の進行 妄想の頻発 昼夜の逆転入所者・家族の精神的苦痛、従事者の精神的荒廃等)
⑩ 十分な説明を行い、介護について家族を参加させること。
⑪ 身体拘束廃止に伴い、事故が発生する恐れがあることを家族が納得し、仮に発生してもその結果を受け入れること。
⑫ 施設内の介護の状況を外部に公開すること。
⑬ 研修や各施設間の情報交換により、身体拘束をしない介護技術を高めること。
⑭ 十分な職員の確保を図ること。
⑮ 身体拘束をしない介護を助ける機器や設備の開発や導入を行うこと。
⑯ 施設内の環境の見直しを行うこと。
⑰ やむを得ず身体拘束をする場合に、記録を付けること。
⑱ やむを得ず身体拘束する場合には、家族の同意を得ること。
⑲ やむを得ず身体拘束をする場合は、施設内で必要性をチェックする機関や責任者を設けること。
⑳ 県下の各施設で身体拘束を廃止する運動を展開すること。
その他(21
)
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【問18】
身体拘束を廃止する場合に、有効だった介護の工夫例がありましたら、記載してください。
身 体 拘 束 の 態 様 身体拘束廃止にあたっての介護の工夫例
① 徘徊しないように、車いすやいす、ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る。
② 転落しないように、ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る。
③自分で降りられないように、ベッドを柵(サイドレール)で囲む。
④ 点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、四肢をひも等で縛る。
⑤ 点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、又は皮膚をかきむしらないように、手指の機能を制限するミトン型の手袋等をつける。
⑥ 車いすやいすからずり落ちたり、立ち上がったりしないよ、 、うに Y字型抑制帯や腰ベルト
車いすテーブルをつける。
⑦ 立ち上がる能力のある人の立ち上がりを妨げるようないすを使用する。
⑧ 脱衣やおむつはずしを制限、 ( )するために 介護衣 つなぎ服
を着せる。
⑨ 他人への迷惑行為を防ぐために、ベッドなどに体幹や四肢をひも等で縛る。
、⑩ 行動を落ち着かせるために向精紳薬を過剰に服用させる。
⑪ 自分の意思で開けることのできない居室等に隔離する。
⑫ 全般的な内容
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【問19)
身体拘束にあたるのかどうか疑問に思われる事例がありましたら、その内容を記載してください。
・
・
・
【問20)
身体拘束の廃止に取り組んだが、廃止ができなかった事例がありましたら、その内容を記載してくだ
さい (2つ以上の事例を記載する場合は、適宜、別紙に記入してください)。
○ 対象者の状態
(年齢、性別、診断症状、既往症、要介護度 痴呆性老人自立度判定、ADLの状況、拘束の状況、
拘束の開始時期など)
○ 拘束に至った状況・経緯
○ 拘束廃止への取組内容
○ 拘束廃止が困難な理由
○ 考えられる拘束廃止の方法
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【問21】
身体拘束に関するご意見を自由にお書きください。
質問は以上です。ご協力ありがとうございました。
※ 本アンケート調査票は、調査時点のものをそのまま掲載しています。