[山須原ダム] 下流の西郷ダムと同じく通砂運用に向けての改造工事中のた め,ダムの下流面を眺めることができません。 改造工事が完了すると,ダム中央にローラーゲートが配置さ れる計画です。 [塚原ダム] 大内原(おおうちばる)山須原(やますばる)塚原(つかばる) と,耳川にある「原」とつくダムは全て「ばる」と読みま す。この独特の読み方は,九州の一部や沖縄でしか見られな いものの様です。 塚原ダムは端正な重力式ダムで,リバーサイドを走る国道か らも堂々たる存在感を感じることができます。非常にカッコ いいダムなのでおすすめ。 近代化産業遺産と有形文化財認定される素晴らしいダムです が,ダムサイトには近付けないのが悔やまれます。 [岩屋戸ダム] 塚原ダムを少し小さくした様な佇まいの岩屋戸ダム。 塚原ダムと上椎葉ダムというあまりに大きな存在のダムに挟 まれて影が薄くなってしまいがちなダム。しかし,岩屋戸ダ ムだってカッコよく十分に素敵なダムです。 上椎葉ダムへの早る気持ちも分かる。塚原ダムの余韻に浸っ てしまうのも分かる。 けれど岩屋戸ダムもちゃんと見よう。ダムが見える場所はこ の場所しか無いのですから。 [上椎葉ダム] 九州のダムはあまり知らないと言うダム好きでも1度名前く らいは聞いたことがあるであろうダム。それが上椎葉ダム。 下流からどんどん耳川を遡上して行くと最後に到達するダム です。 まるで台本でもあるかの如くできすぎたストーリー性を感じ ます。 それ故か「ラスボス」とか「王者」とか呼ばれたりもする彼 ですが,それも頷ける…というか耳川を遡上した人であれば そう呼ばれるのはもはや必然にも近い事を体感させられるで しょう。 上椎葉ダムにまつわる幾多のエピソードやヒストリーは他に 譲るとして,私からは「上椎葉ダムに行くならば正午まで」 と残しておきます。 写真・文 琉 *ウェブサイト DamJapan管理人 http://damjapan.co.uk/ MI 6 宮崎県を流れる耳川。そこには多くのダムが建設されています。 本州からも距離は遠く,同じ九州でもあまり気軽に行ける場所とは言えないエリアです。しかし,耳川には多くの魅力的な ダムが目白押しです。今回紹介するのは耳川本川のみですが,耳川水系まで範囲を広げると九州唯一の中空重力式ダムであ る諸塚ダムや,タイニーなアーチダムである宮の元ダムもあるのでそちらもあわせてどうぞ。 ちょうどダムが6基だったので,耳川のMIと一緒に「MI6」としてみました。木津川のゴレンダムに負けないぞ。 [大内原ダム] 耳川のダム巡りを下流から遡上すると,まず最初に出 逢うのがこの大内原ダム。 比較的オーソドックスな雰囲気のダムな上に,パパ ラッチの如く木々の隙間を狙わなければ下流側を捉え ることができない。 出だしから難易度が少し高めです。 [西郷ダム] 次の西郷ダムは改造工事中だったので,大内原ダムに 続いてしっかりとダム見学を楽しめないのが残念。 改造工事がだいぶ進んでいるようで,この工事によっ て作られた中央二門のローラーゲートの支柱がどっし りと鎮座していました。 改造工事前とはかなり表情が変わってしまっており, まるで別人のよう。 耳川のダムたち