Top Banner
長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン 〔計画期間 令和2年度(2020 年度)-4 年度(2022 年度)〕 信州ふっころプラン推進会議 「ともに生きる ともに創る 地域共生・信州」 の実現に向け、実践と協働を深化させ あんしん未来を創造します (案)
17

長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン (案)...長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン 〔計画期間 令和2 年度 (2020 年度 )-4年度

Aug 24, 2020

Download

Documents

dariahiddleston
Welcome message from author
This document is posted to help you gain knowledge. Please leave a comment to let me know what you think about it! Share it to your friends and learn new things together.
Transcript
Page 1: 長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン (案)...長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン 〔計画期間 令和2 年度 (2020 年度 )-4年度

長野県地域福祉活動計画

信州ふっころプラン

〔計画期間 令和2年度(2020 年度)-4 年度(2022 年度)〕

信州ふっころプラン推進会議

「ともに生きる ともに創る 地域共生・信州」

の実現に向け、実践と協働を深化させ

あんしん未来を創造します

(案)

Page 2: 長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン (案)...長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン 〔計画期間 令和2 年度 (2020 年度 )-4年度
Page 3: 長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン (案)...長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン 〔計画期間 令和2 年度 (2020 年度 )-4年度

信州ふっころプラン推進会議参画団体 地域生活課題に係る

各分野の県的団体

(社会福祉法第4条)

長野県社会福祉協議会/長野県共同募金会/長野県民生委員児童委員協議会連合会/長野県

救護施設協議会/長野県高齢者福祉事業協会/長野県宅老所・グループホーム連絡会/長野県

老人保健施設協議会/長野県児童福祉施設連盟/長野県保育連盟/長野県母子生活支援施設

連盟/長野県身体障害者施設協議会/長野県知的障がい福祉協会/長野県せいしれん/長野

県セルプセンター協議会/きょうされん長野支部/長野県社会福祉法人経営者協議会/長野県ケ

アハウス協議会/長野県身体障害者福祉協会/長野県肢体不自由児者父母の会連合会/長野

県視覚障害者福祉協会/長野県聴覚障害者協会/長野県信鈴会/長野県難病患者連絡協議会

/日本筋ジストロフィー協会長野県支部/長野県里親会連合会/長野県ひとり親家庭等福祉連合

会/長野県精神保健福祉会連合会/長野県手をつなぐ育成会/認知症の人と家族の会長野県支

部/長野県遺族会/長野県自閉症協会/日本てんかん協会長野県支部/長野県社会福祉士会

/長野県介護福祉士会/長野県精神保健福祉士協会/長野県弁護士会/長野県司法書士会/

成年後見センター・リーガルサポートながの/長野県介護支援専門員協会/長野県相談支援専門

員協会/長野県作業療法士会/長野県理学療法士会/長野県言語聴覚士会/日本福祉施設士

会長野県支部/長野県はり灸マッサージ師会/長野県社会福祉事業団/長野県老人クラブ連合

会/長野県長寿社会開発センター/信州くらしの支えあいネットワーク/長野県精神保健福祉協議

会/長野県精神科病院協会/長野県医療ソーシャルワーカー協会/長野県高齢者生活協同組合

/長野県障がい者スポーツ協会/長野県介護福祉士養成施設連絡会/介護労働安定センター長

野支部/長野いのちの電話/長野県医師会/長野県看護協会/長野県歯科医師会/長野県薬

剤師会/長野県栄養士会/日本赤十字社長野県支部/長野県子ども会育成連合会/長野県将

来世代応援県民会議/信濃教育会/長野県公民館運営協議会/長野県同和教育推進協議会/

部落解放同盟長野県連合会/長野県人権擁護委員連合会/長野県保護司会連合会/長野県保

護観察協会/日本司法支援センター(法テラス)長野地方事務所/長野県防犯協会連合会/長野

県交通安全協会/“社会を明るくする運動”長野県推進委員会/信州豊かな環境づくり県民会議/

長野県健康づくり事業団/長野県シルバー人材センター連合会/長野県連合婦人会/長野県男

女共同参画推進県民会議/長野県 PTA 連合会/長野県小学校長会/長野県中学校長会/長野

県特別支援学校長会/長野県高等学校長会/長野県私立中学高等学校協会/長野県高等学校

PTA 連合会/長野県国公立幼稚園・こども園長会/長野県私立幼稚園・認定こども園協会/長野

県農業協同組合中央会/日本青年会議所北陸信越地区長野ブロック協議会/日本ボーイスカウト

長野県連盟/ガールスカウト長野県連盟/ロータリークラブ/ライオンズクラブ/長野県国際化協

会/長野県国民健康保険団体連合会/長野県経営者協会/長野県商工会議所連合会/長野県

商工会連合会/長野県中小企業団体中央会/日本労働組合総連合会長野県連合会/長野県食

品衛生協会/長野県みらい基金/長野県NPOセンター/長野県生活協同組合連合会

関係団体 県及び市町村等 長野県/長野県教育委員会/長野県市長会/長野県町村会/長野県市議会議長会/長野県町

村議会議長会/長野県市町村教育委員会連絡協議会

地域福祉推進団体 市町村社会福祉協議会(社会福祉法第 109 条)

関連する県域ネットワー

信州あんしんセーフティネット事業(長野県社会福祉法人経営者協議会)/長野県あんしん創造ね

っと(長野県内社協公益事業)/長野県災害福祉広域支援ネットワーク協議会(災福ネット)/長野

県災害時支援ネットワーク(Nネット)

Page 4: 長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン (案)...長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン 〔計画期間 令和2 年度 (2020 年度 )-4年度

第1章 信州ふっころプランの概要

1 策定の趣旨

地域福祉とは、それぞれの地域において人びとが安心して暮らせるよう、地域住民や公

私の社会福祉関係者がお互いに協力して地域の福祉課題の解決に取り組む考え方です。

信州ふっころプラン(長野県地域福祉活動計画)は、社会福祉法に基づいて長野県が策定

した長野県地域福祉支援計画をふまえ、民間福祉関係者が県域で地域福祉を推進していく

ため、協働で取り組む事項を掲げたアクションプランです。

長野県地域福祉支援計画

○策定の趣旨 市町村地域福祉計画の達成に資するため、長野県における地域福祉

の基本的な方向性を示すとともに、様々な主体の取り組みを支援す

る県の施策を示す計画です。 ○策定の主体 長野県(根拠:社会福祉法) ○計画の期間 令和元年度(2019 年度)~令和 4 年度(2022 年度)

○基本理念 ともに生きる ともに創る 地域共生・信州

世代の違い、障がいの有無、文化の違いなど

多様な個性を持った住民がごちゃまぜで暮らし、

様々な人や組織の協力による、

ライフステージを通じてその人らしい

居場所と出番のあるあったか信州の創造

地域の中で、誰もが 居場所と役割を持ち、

その人らしく 生きることのできる

「ごちゃまぜ」の社会

「支え手」「受け手」の 役割分担を超えて、

皆が地域づくりの主体 として支え合う

「新しいお互い様」の社会

住民や団体、法人など 多様な担い手が

地域福祉に参加し、 地域性にあわせて

自助、互助、共助、公助が 包括的に支える社会

〔目標とする地域共生社会のイメージ〕

Page 5: 長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン (案)...長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン 〔計画期間 令和2 年度 (2020 年度 )-4年度

2 計画の根拠

住民主体の地域福祉を推進していくため、行政計画と住民・民間福祉団体が主体となる

「活動計画」が、双方の視点から計画的に取り組んでいくことが望まれます。

この信州ふっころプランは、県域で活動する福祉・医療・保健の関係団体のほか、企業、

労働組合、教育等の関係者が参画して策定したものです。

3 計画の期間

期間は、令和2年度(2020 年度)から令和4年度(2022 年度)の3か年間です。

長野県地域福祉支援計画の終了年度にあわせて、3か年の計画としています。

4 計画の推進母体

(1)信州ふっころプラン推進会議

信州ふっころプランの策定に参画した県域で活動する福祉・医療・保健の関係団体のほ

か、企業、労働組合、教育等の関係者が信州ふっころプラン推進会議を立上げ、プランの

推進母体として、共通目標の具体化や共同の取り組みを推進していきます。

(2)長野県社会福祉協議会

社会福祉協議会は、社会福祉法に地域福祉推進の中核的存在として位置づけられてい

る福祉団体です。長野県社会福祉協議会は、このプランを推進する事務局を担い、協働の

プラットフォーム機能を発揮していきます。

また、このプランの策定にあわせて「長野県社協基本計画」を策定し、信州ふっころプ

ランを推進していく体制を整備します。

〔行政計画〕

長野県地域福祉

支援計画

【社会福祉法】

〔民間計画〕

長野県地域福祉

活動計画

【民間福祉関係者の合意】

地域福祉の推進

〔行政計画〕

市町村地域福祉

計画

【社会福祉法】

〔民間計画〕

市町村地域福祉

活動計画

【民間福祉関係者の合意】

行政計画 民間計画

市町村域

Page 6: 長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン (案)...長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン 〔計画期間 令和2 年度 (2020 年度 )-4年度

1 共通目標

○ 長野県地域福祉支援計画

○ 信州ふっころプラン

2 私たちの想いと使命

(1) その人らしさ、多様性、支えあいなど、「ともに生きる」理念をすべての

世代に発信します。

(2) 「包括的に支える社会」を目指して、福祉分野を超えた新しい連携と協

働を進め、「ともに創る」を実践します。

第2章 信州ふっころプランの基本方針

基本理念 ともに生きる ともに創る 地域共生・信州

共通目標

「ともに生きる ともに創る 地域共生・信州」

の実現に向け、発信と実践を深化させ

あんしん未来を創造します。

○「ごちゃまぜ」の地域づくりこそ、私たちが実践してきたもの。幅広い県民と共生の理念

を共有し、各地での実践を深化させたい。

○多様性を認め合う環境が整っていないことで「異質な人」と排除されることがないよう、多

くの分野と連携しながら、共生の理念を伝えていく必要がある。

○地域に今あるものを学び、活かす。時にはコンパクト化する知恵も発揮しながら地域力

を強化していける。まちづくりや社会教育、大学など多様な主体とつながることも大切。

○8050 問題など、複合的な課題が増加するなかで、各機関が少しずつ守備範囲を広げ

て連携を強化しつつ、新たな資源開発などソーシャルワーク機能を発揮していくのが私

たちの本分。

信州ふっころプラン推進会議 構成団体ヒアリングから

Page 7: 長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン (案)...長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン 〔計画期間 令和2 年度 (2020 年度 )-4年度

(3) 地域社会を取り巻く大きな環境変化の中で、持続可能な「あんしん未

来」の創造に向け、新たな提案や協働の輪を拡げていきます。

3 実践目標

使 命 実 践 目 標

Ⅰ「ともに生きる」

を発信する

① 「ごちゃまぜ」の力をまちづくりの原動力に

③ 地域共生社会の実現を目指した地域福祉の充実

④ 断らない相談支援に向けた包括的支援体制づくり Ⅱ「ともに創る」

を実践する

② 福祉・介護の魅力発信とイノベーションの推進

⑦ みんなで取り組む災害に備えたあんしんの仕組みづくり

⑧ あんしんみらい創造センターの設立を目指して

Ⅲ「あんしん未来」

を創造する

○頻発する大規模災害や感染症などの社会全体へのリスクと共生していくことが求められ

る時代だからこそ、福祉分野を超えた連携と協働を進めていきたい。

○人口減少の中で、法人間の事業や人材確保のための連携モデルづくり、広域的な人

材確保支援などを模索して行く必要がある。

⑤ ライフステージに沿った総合的な権利擁護体制づくり

⑥ 福祉を支える人を「育てる・支える」仕組みの充実

Page 8: 長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン (案)...長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン 〔計画期間 令和2 年度 (2020 年度 )-4年度

4 計画推進のイメージ

※「ごちゃまぜで暮らす社会」:世代のちがいや障がいの有無、国籍の違い、文化の違いなど様々な個性を持った

住民が、互いの違いを尊重し、地域の中で役割と出番を持ち、支え合って暮らす社会(長野県地域支援計画より)

Page 9: 長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン (案)...長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン 〔計画期間 令和2 年度 (2020 年度 )-4年度

使 命 実 践 目 標

第3章 信州ふっころプランの具体的な取り組み

Ⅰ「ともに生きる」

を発信する

① 「ごちゃまぜ」の力をまちづくりの原動力に

③ 地域共生社会の実現を目指した地域福祉の充実

④ 断らない相談支援に向けた包括的支援体制づくり Ⅱ「ともに創る」

を実践する

② 福祉・介護の魅力発信とイノベーションの推進

⑦ みんなで取り組む災害に備えたあんしんの仕組みづくり

⑧ あんしん未来創造センターの設立を目指して

Ⅲ「あんしん未来」

を創造する

⑤ ライフステージに沿った総合的な権利擁護体制づくり

⑥ 福祉を支える人を「育てる・支える」仕組みの充実

「ともに生きる ともに創る 地域共生・信州」

の実現に向け、発信と実践を深化させ

あんしん未来を創造します。

共通

目標

Page 10: 長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン (案)...長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン 〔計画期間 令和2 年度 (2020 年度 )-4年度

■ 取り組みの背景

○ 社会の担い手の減少のなかで、多様な個性を持つ人たちが活躍できる地域づくり、職場づく

り、まちづくりが求められています。

○ 令和元年東日本台風災害では、長野県内で 8 万人を超える様々な世代、性別、国籍、職業、

経験等を持つボランティアが被災地の復旧に向けて想いをひとつに活動、大きな力を発揮し

ています。

■ 協働のポイント

○ 公民館活動など社会教育活動との連携を深め、住民が地域の多様性や生活課題を学び解決の

ために行動する取り組みを県域や市町村域で応援していきます。

○ 商工業や農業、観光業などとの連携を進め、高齢者、障がい者、生活困窮者等の就労支援の

経験を活かして、多様性(ダイバーシティ)の推進と生業支援も含めたまちづくりに貢献し

ます。

○ 多様性を持つ人々や異分野、異業種で働く人々が出会い、ボランタリーにつながる拠点とし

て、まちづくりボランティアセンター機能の強化を図ります。

■ 取り組みイメージ

社会教育と福祉の連携

○公民館活動など社会教育活動と

の連携を深め、住民が地域の多様

性や生活課題を学び解決のため

に行動する取り組みを、県域や市

町村域で応援

「ごちゃまぜ」の力をまちづくりの原動力に

多様な産業と「就労支援」で連携

○農協、生協、企業等と福祉施設

やまいさぽが就労支援で連携

○地場産業や商店を支え、まちづ

くりへ貢献

<大切にしてきたもの>

○自発性、手づくり

○福祉当事者参加

○地域コミュニティとの連携

<チャレンジしたいこと>

○社会教育活動との連携強化

○まちづくりへの貢献

○ネット・コミュニティの活用

まちづくりボランティアセンター

機能の確立と充実

Ⅰ「ともに生きる」を発信する

~多様な個性を持つ人の協働で生まれる「ごちゃまぜ」の力を

原動力に、共生の地域・職場・まちづくりを推進します~

① 「ごちゃまぜ」の力をまちづくりの原動力に

Page 11: 長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン (案)...長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン 〔計画期間 令和2 年度 (2020 年度 )-4年度

■ 取り組みの背景

○ 社会や経済の国際化が進む中、持続可能な地域づくりが課題となっており、学校教育におけ

る探求的学習やSDGs(持続可能な開発目標)学習の導入など、若者が地域の課題と向き

合う機会が増えています。

○ 福祉・介護事業所は様々な分野で学ぶ若者たちとの接点を広げ、学びの題材を提供したり、

そのアイディアを業務のイノベーションにつなげるなどの創造的な取組みが期待されます。

■ 協働のポイント

○ 福祉・介護の課題を解決するアイディアコンテストを、福祉分野に限らず様々な分野で学ぶ

学生、企業の参加を得て開催し、各地域に福祉の学びのプラットフォームづくりを目指しま

す。

○ アイディアコンテストを軸として、幅広い県民に福祉・介護の魅力と地域共生の理念を発信

する「信州ふっころフェスティバル」を、福祉関係団体の協働で定着させます。

■ 取り組みイメージ

信州ふっころフェスティバル

福祉関係者

福祉当事者

学生、教育

関係者

企業

関係者 福祉の学びのプラットフォームづくり

福祉、地域の

解決したい

課題提供

解決のアイ

ディア、試

作品づくり

福祉

事業所

見学

ヒアリング

共同研究

高校

大学等

生涯学習団体等

企業等

当事者

団体

試作品作りに協力

幅広い県民の参加

「福祉・介護の魅力発信」「学びとイノベーションの促進」

○長野県社会福祉大会

○「介護の日」県民の集い

○アイディアコンテスト審査・

表彰等

Ⅰ「ともに生きる」を発信する

~若者たちのアイディアを積極的に採り入れたイノベーションを

促進し、福祉・介護の価値と魅力を発信します~

② 福祉・介護の魅力発信とイノベーションの促進

Page 12: 長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン (案)...長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン 〔計画期間 令和2 年度 (2020 年度 )-4年度

■ 取り組みの背景

○ 多様性を尊重する一人ひとりの個性を活かし、共生の居場所や役割づくりのために、自分た

ちの地域に生きづらさを抱えて生活している人がいることを知ってもらう必要があります。

○ 一方、従来からの民生委員・児童委員活動に加え、「子ども食堂」や「認知症カフェ」など多

様な社会的課題に取り組む活動が広がっています。

○ 住民主体の地域づくりを進めるために、身近な地域において、住民や様々な分野の関係者が

出会い、学び合う機会を作る地域福祉のコーディネーターの役割が重要です。

■ 協働のポイント

○ 地域の中にある活動に着目・発見し、評価して広げていくことで、住民の生活課題への気づ

きや見守り、地域での支え合いが浸透し、新たな地域生活課題の予防につなげます。

○ 行政や社協、福祉・介護事業所、社会教育分野など、様々な機関で活動する住民参加を進め

るコーディネーターの連携を図り、官民共同で地域福祉コーディネーター総合研修の充実を

図ります。

○ 地域共生社会の実現に向けて、より具体的かつ包括的に地域福祉を推進していくための計画

として、地域福祉計画、地域福祉活動計画を策定・改定を推進します。

■ 取り組みイメージ

Ⅱ「ともに創る」を実践する

~ご近所福祉で、一人ひとりの個性を尊重する共生の居場所と、

誰もが活躍できる役割づくりの支援を計画的に推進します~

③ 地域共生社会の実現を目指した地域福祉の充実

多様な分野との協働プラ

ットフォームづくり ○居場所と活動拠点の発掘、連

携促進

○共同募金をはじめとする民間

財源の活用と寄付文化の醸成

・中学校圏

地域福祉コーディネー

ター総合研修の充実

○福祉各分野共通の研修へ

○社会教育との連携強化

長野県地域福祉支援計画、

ふっころプランの推進

○県域、広域でのフォーラムの開催

○各地域の実践の情報発信

住民主体の地域活動の推

進、地域ニーズ把握、社会

資源の発見

地域福祉のコーディネータ

ーの配置、養成、活動支援

地域福祉計画・地域福祉活動計

画の策定、改定及び住民の参加

に向けた推進

市町村域

Page 13: 長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン (案)...長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン 〔計画期間 令和2 年度 (2020 年度 )-4年度

■ 取り組みの背景

○ 福祉課題の複雑化・複合化に伴い、従来の属性別の支援体制では対応が困難となり、本人・

世帯の属性を問わず幅広く相談を受け止める「断らない相談」支援が求められています。

○ 高齢・障がい・子ども・生活困窮など福祉専門支援機関の包括化の推進や、「くらし」と「し

ごと」全般に及ぶ伴走支援に向けた、多機関の協働の中核的な役割を果たす機能が必要とさ

れています。

■ 協働のポイント

○ 社会福祉法の改正に伴う国の新たな施策を受け止め、様々な団体の協働による市町村におけ

る包括的支援体制づくりを推進します。

○ 福祉、医療、司法、教育、就労など、「くらし」と「しごと」全般に及ぶ多職種・多機関のネ

ットワークを広域、県域において構築します。

○ 本人・世帯が抱える生活課題に対し、暮らし全体と人生の時間軸を捉えて継続的につながり、

地域に働きかけるソーシャルワーク機能を高めた相談支援専門職の育成を行います。

■ 取り組みイメージ

広域・

県域

○福祉各分野の協働の

中核として、相談支

援包括化推進員の設

置推進

○包括的支援体制づくり

を目指す、広域、県域で

の連携、不足する社会資

源の創出

○各分野におけるソーシャ

ルワーク機能の強化のた

めの連携や研修体制の

整備

切れ目のない包括的支援体制

Ⅱ「ともに創る」を実践する

~断らない相談支援、多様で継続的な伴走支援による包括的な

支援体制の構築を推進します~

④ 断らない相談支援に向けた包括的支援体制づくり

断らない相談支援 多機関協働

Page 14: 長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン (案)...長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン 〔計画期間 令和2 年度 (2020 年度 )-4年度

■ 取り組みの背景

○ 高齢や障がいなどで自己の権利を表明することが困難な人の権利を守り、意思決定を支援し

社会全体で支え合うことが喫緊の課題となっています。

○ 権利擁護が必要な人の「発見」「早期段階からの相談支援」「意思決定や身上保護を重視した

後見活動」などが必要とされています。

■ 協働のポイント

○ 子ども、障がい者、高齢者の福祉分野や教育、住居、司法、更生保護など、様々な機関と連

携を図り、誕生から終末期を迎え死後を含めた人生軸を総合的に捉えて、切れ目のない積極

的な権利擁護体制の構築に取り組みます。

○ 地域の様々な権利侵害を発見し、関係機関と連携して支援体制を構築するとともに、増大す

る高齢者の権利擁護ニーズに対応するため、担い手の育成を含めた地域における総合的な権

利擁護体制の充実に取り組みます。

■ 取り組みイメージ

Ⅱ「ともに創る」を実践する

~誕生から終末期を迎えるまでの総合的な権利擁護体制の構築

を目指します~

⑤ ライフステージに沿った総合的な権利擁護体制づくり

Page 15: 長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン (案)...長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン 〔計画期間 令和2 年度 (2020 年度 )-4年度

■ 取り組みの背景

○ 福祉課題が増大・複雑化するなかで、福祉、介護、保育のサービスの維持・向上を支える人材確保

がますます重要な課題となっています。

○ 少子化が進む中で、他分野が主催する仕事体験やキャリア教育の取組みが活発化しており、福祉分

野においてもこれらの取組と連携を強めていく必要があります。

○ 福祉事業者(団体)、福祉専門職養成校、福祉専門職団体と職能団体が協働して、重層的な取

り組みを進めていく必要があります。

■ 協働のポイント

○ 社会福祉協議会と社会福祉法人が連携して、地域での福祉教育や福祉の仕事体験に継続的に

取組む活動を広げます。

○ 新卒や中途採用、シニア等多様な求職者層への働きかけ、外国人の参入促進、Iターン等キ

ャンペーンと連携した取り組みなど、福祉を「支える人」の可能性を拡げます。

○ 福祉事業者は地域公益事業の推進を通して事業所価値向上やイメージアップを図るほかに、

行政や福祉事業者、種別・職能、養成校・大学等が連携して地域ぐるみの人材確保・育成の

取り組みを創出します。

■ 取り組みイメージ

協働での取組

福祉事業者(団体)

○キャリアパスの普及、処遇改善

○地域公益事業による法人価値向上

種別・職能団体

○包括的に支える専門職養成

○地域の課題解決への貢献

養成校・大学等

○地域の学びへの貢献

○包括的に支える専門職養成

子どもたちに

福祉教育、福祉

の仕事体験、キャ

リア教育への参画

福祉を支える人を「育てる・支える」仕組みの充実

多様な人材に

期待

専攻外学生、転

職組、シニア

層、外国人等

地域ぐるみで

取り組む

行政や専門職

団体、大学等と

地域協働

職員研修の充実

研修機会の充

実、研修環境の

整備

Ⅱ 「ともに創る」を実践する

~福祉人材の確保、養成、定着のために福祉関係者が連携して、

県域、圏域、市町村域で重層的に取り組みます~

⑥ 福祉を支える人を「育てる・支える」仕組みの充実

Page 16: 長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン (案)...長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン 〔計画期間 令和2 年度 (2020 年度 )-4年度

■ 取り組みの背景

○ 令和元年東日本台風災害では、各被災地に設置された災害ボランティアセンター(災害 VC)や長野

県災害福祉広域支援ネットワーク協議会(災福ネット)、長野県災害時支援ネットワーク(N ネット)な

ど、災害に備えた県域のネットワーク組織が大きな力を発揮しました。

○ 頻発する大規模災害や感染症による社会全体へのリスクに対して、これらの経験を踏まえたさらなる

体制整備や、災害時要配慮者を守る地域防災や社会福祉施設の災害対応を早急に充実させていく

必要があります。

■ 協働のポイント

○ 災害復旧に欠かせない存在となっている災害VCについて、行政との役割分担の整理や運営

基盤の強化、センター運営支援者の資質向上と裾野の拡大を図ります。

○ 災福ネットを基盤として、福祉事業所の災害時相互応援協定の普及、長野県ふくしチームの

体制強化、在宅避難者への支援の仕組みづくりなどに取り組みます。

○ 災害時の民間支援者の情報共有と把握した被災者情報の集約のため、IT系企業と連携した

情報共有プラットフォームづくりに取り組みます。

■ 取り組みイメージ

Ⅲ あんしん未来を創造する

~災害時に力を発揮した縦割りを超えた協働。この取り組みを継続性

のある仕組みに~

⑦ みんなで取り組む災害に備えたあんしんの仕組みづくり

地域

事業所

防災推進

災害支援

感染症

対策

体制強化

・支え合いマップづくりの推進

・災害時ABCマップづくりの推進

・事業所のBCP作成

・事業所間の総合応援協定の締結

・災害VC運営への

備え

・長野県ふくしチー

ム員の養成協力

情報共有プラットフォーム、災害時の本部体制の整備

・災害時に備えた連

携強化

市町村社協

民生児童委員協議会等

社会福祉施設・事業所

福祉相談機関

企業、農協、生協、労働

組合、NPO、共募等

県域での

体制整備

災害VC運営支援 災福ネット Nネット

災害や感染症拡大に

備えた仕組みづくり

を目指します

Page 17: 長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン (案)...長野県地域福祉活動計画 信州ふっころプラン 〔計画期間 令和2 年度 (2020 年度 )-4年度

■ 取り組みの背景

○ 人口減少や社会の成熟の中で、経済的に困窮を抱えた世帯や社会的に孤立した人たちが増えてお

り、将来に対する潜在的な不安が広がっています。

○ こうした不安を「あんしん」に変える新たな仕組みを研究・実践し、地域での相談支援を後押ししていく

必要があります。

○ 今後、官民共同の輪を広げ、ソーシャルワークを展開するための拠点化が期待されます。

■ 協働のポイント

○ 信州あんしんセーフティネット事業及び長野県あんしん創造ねっと事業双方の充実を図りな

がら、新たな課題解決に向けた研究、実践に取り組むプロジェクトを推進します。

○ 「入居身元保証支援」や「身寄りのない方のエンディング支援」などライフステージを通し

て、制度の狭間を埋める「新たなあんしん」支援を創造し、提案します。

○ 未来に向けた課題解決にみんなで取り組んでいく官民共同のプラットフォーム「長野県あん

しん未来創造センター」の設立を目指します。

■ 取り組みイメージ

Ⅲ あんしん未来を創造する

~新たな「あんしん」支援の創造拠点として、「あんしん未来創造

センター」の設立を目指します~

⑧ あんしん未来創造センターの設立を目指して