Earned Value Management 開開開開開開 開開 開開 @d_hero
Jun 27, 2015
Earned Value Management開発グループ
菊池 大輔 @d_hero
見積もりや報告について
仕事の進み具合「遅れています!」「予定通りです」
→ それでは進捗について定量的に判断できない
「進捗について定量的に判断する」とは「どのような計画」の中で「現在どれだけ出来ているか」「どれくらいコストがかかっているか」
弊社の状況
「どのような計画」の中で
「現在どれだけ出来ているか」
は確認できている。しかし・・・
「どれくらいコストがかかっているか」
については考えられていない!オンスケです。→実は残業しまくっている。
Earned Value Management
頭文字をとって「 EVM 」
3 つの数字を定義、記録する計画出来高 (Planed Value, PV)
いつまでに、何が出来ているか実績出来高 (Earned Value, EV)
現時点でどれだけ出来ているか実績コスト (Actual Cost, AC)
現時点で費やしたコストはどれくらいか
例えば・・・ある人の仕事が・・・
1 人日かかるモデルの修正 (A)
2 人日かかるコントローラの修正 (B)
2 人日かかるビューの修正 (C)
→ この仕事の価値は「 5 人日」 (1 人日 =8 人時 =8,000 円として40,000 円 )
これを A→B→C の順番で対応する
「 2 日後には B の作業の半分まで終わっている ( 価値: 2 人日 ) 」
「 3 日後には B の作業まで終わっている ( 価値: 3 人日 ) 」
いつまでに何が出来ているか→ PV
3 日間の作業後・・・予定では、「 3 日後には B の作業が終わっている ( 価値: 3 人日 ) 」
しかし、 「 B の作業の半分しか終わらなかった ( 価値: 2 人日 ) 」
現時点でどれだけ出来ているか→ EV
さらに、残業をしたため、 3 日間で 32 時間 (4 日分 ) 働いた= 4 人日費やした
現時点で費やしたコストはどれくらいか→ AC
3 日間で、 3 人日分の価値を生み出すために、
4 人日費やし、 2 人日分の価値を生み出した ( リスケが必要。。。 )
EVM の手順
Work Breakdown Structure(WBS) を作成各項目に見積もり工数 ( 価値 ) を設定
PV を定義どの時点で、どの作業が終わっているか
= どれくらいの価値が出来あがっているか
ある期間毎に EV, AC を記録
実例 ( 私の学生時代 )
チーム 5 人
WBS と EVM の値を Google Spread Sheet で共有
チームメンバ個々が、日毎に各自の EV, AC を入力価値は「人時」で計上
PV, EV, AC をグラフ化
EVM のグラフ実例
図を貼る
EVM の設定を勘違い
開発スコープの変更
納期の変更
計画変更の判断基準スケジュール効率と、コスト効率で判断し対策を立てる ( リスケ等 )
スケジュール効率: SPI = EV / PVSchedule Performance Index
SPI > 1.0 だと良い。 0.9 未満だと対策が必要 ( * )
コスト効率 : CPI = EV / ACCost Performance Index
CPI > 1.0 だと良い。 0.9 未満だと対策が必要 ( * )
総合的な効率 : CR = SPI * CPICritical Ratio
振れ幅が大きいため判断がしやすい0.8 未満だと対策が必要 ( * )
( * ) 一般的な見方。 チームの成熟度によって 効率の見方を変える。
他にも・・・
完了期間予測 : TEAC = ( プロジェクトの予定期間 ) / SPITime Estimate at Completion
予定期間が 18 日、 SPI が 0.9 の場合、このプロジェクトは20 日かかると予測できる
完了時総コスト予測: EAC = ( 総予算 ) / CPIEstimate at Completion
5 人日 =40 人時のプロジェクトで、 CPI が 0.8 なら、完了時には 50 人時分仕事をしていることになる
PV の定義、 EV, AC の記録から、予測が可能となる!
個人タスクの管理
私が入社して、はや 5 ヶ月。。。
担当する案件の規模が大きくなり、数も増え・・・
報告や仕事のやり方を効率化できないか
→ 個人的に EVM で案件管理してみました
案件の前提
価値の単位は「人時」
概算見積もりで 10 人日
保有工数: 10 日間の 7 割計算で 56 人時緊急バグ対、小タスクのため
案件開始前に WBS 作成、詳細見積もりで 51人時
WBS各タスクの価値 進捗 かかった時間
EVM の表
現在担当している案件の状態
見積もりが易しすぎた!
やってみて思ったこと
個人レベルでの詳細見積もりがやりやすいWBS を作ることで見通しがよくなったある程度粒度を細かくすると作業時間が見積もりやすい
教訓を蓄積できる次の案件で、今回の反省を踏まえた見積もりが可能
進捗の把握、確認がしやすい報告の際に役立つ
気をつけるべきこと
個人の主観が入りやすい「報告の為にちょっと色をつけておこう!!」75%ぐらい終わってるかな・・・
→実は半分しか終わってない
WBS に落とし込むことに時間がかかる準備してからは特に時間はかからない ( 準備 3 時間、 1 日 5 分 )
参考図書
WBS/EVM による IT プロジェクトマネジメント山戸昭三、永池恒一著
ISBN: 978-4883732746