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1 経済産業省 平成 29 年度化学物質安全対策 (OPCW アソシエート・プログラム産業研修の企画・支援及び アジア地域条約締約国への国際協力実施の 企画・支援等事業) 調査報告書 平成 30 年 2 月 一般財団法人海外産業人材育成協会(AOTS)
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調査報告書 - meti.go.jp · 2009 年度(2009 年8 月24 日~9 月11 日実施) 研修生:ケニア及びラオスより各1 名...

Oct 17, 2020

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1

経済産業省

平成 29 年度化学物質安全対策

(OPCW アソシエート・プログラム産業研修の企画・支援及び

アジア地域条約締約国への国際協力実施の

企画・支援等事業)

調査報告書

平成 30 年 2 月

一般財団法人海外産業人材育成協会(AOTS)

Page 2: 調査報告書 - meti.go.jp · 2009 年度(2009 年8 月24 日~9 月11 日実施) 研修生:ケニア及びラオスより各1 名 受入企業:三菱化学株式会社、住友化学株式会社

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目次

第1章 OPCW アソシエート・プログラム産業研修の企画・支援 ........................................... 3

第一節 研修概要 ....................................................................................................... 3

1.1.1 研修の目的・背景 ............................................................................................ 3

1.1.2 研修企画概要 ................................................................................................. 5

1.1.3 研修生 ........................................................................................................... 6

第二節 実施内容 ....................................................................................................... 6

1.2.1 受入企業に対する事前調整 .............................................................................. 6

1.2.2 AOTS による研修の事前準備 ............................................................................ 7

1.2.3 研修実施内容 ............................................................................................... 10

第三節 研修の実施結果と総括 ................................................................................... 13

1.3.1 アンケート調査結果 ....................................................................................... 13

1.3.2 総括 ............................................................................................................ 16

第二章 第 22 回締約国会議出展のための展示物作成・展示実施 .................................... 18

第一節 実施内容 ..................................................................................................... 18

2.1.1 第 22 回締約国会議概要 ................................................................................ 18

2.1.2 準備~会期中の対応について ......................................................................... 18

第二節 来年度に向けた改善点 .................................................................................. 19

第三章 アジア地域条約締約国への国際協力実施の企画・支援 ...................................... 21

第一節 締約国(インドネシア及びフィリピン)における海外セミナーの企画・調整 ................. 21

第二節 インドネシアにおける海外セミナーの実施 .......................................................... 21

3.2.1 セミナー実施に向けての調整 .......................................................................... 21

3.2.2 セミナー実施概要 .......................................................................................... 21

第三節 来年度に向けた改善点 .................................................................................. 25

第四章 OPCW アソシエート・プログラム産業研修における過年度研修生に対する成果アンケー

ト調査結果と総括 ................................................................................................ 27

第一節 アンケート調査結果 ....................................................................................... 27

4.1.1 趣旨 ............................................................................................................ 27

4.1.2 アンケート回収状況 ....................................................................................... 27

4.1.3 設問別調査結果 ............................................................................................ 27

第二節 総括 ............................................................................................................ 30

(添付資料)

1) 研修風景写真

2) 研修生最終発表会資料

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第1章 OPCW アソシエート・プログラム産業研修の企画・支援

第一節 研修概要

1.1.1 研修の目的・背景

化学兵器禁止機関(Organisation for the Prohibition of Chemical Weapons、以下「OPCW」とす

る。)では、化学兵器の開発、生産、貯蔵及び使用の禁止並びに廃棄に関する条約(以下、「化学

兵器禁止条約」とする。)の各締約国における確実な履行のため、条約の国内実施制度が未発達

な国に対し、同一の地域グループに属する先進国の協力を得る等して、知識・経験面からの協力、

支援措置を実施している。

アソシエート・プログラムとは、上記条約の確実な履行のための協力・支援措置の一環として毎

年実施する研修事業であり、OPCW 本部(オランダ・ハーグ)並びに先進国の大学及び化学プラン

トに途上国政府職員等を研修生として受け入れ、同条約の検証制度及び化学工業の現状につい

て学ぶ機会を提供するものであり、2012 年度以降、毎年 32 名の研修生が参加している。2017 年

度のプログラムの大筋を示すと次の通りとなる。

・OPCW 本部(オランダ・ハーグ)での導入研修:1週間

・大学における技術向上訓練:3週間

・OPCW 本部での条約に関する実践的演習:1週間

・化学プラントでの現場運営・労働環境等に関する研修(産業研修):3週間

・OPCW 本部での総括・成果発表:1週間

合計9週間

アソシエート・プログラム開始当初、3 週間の日程で実施される産業研修は、ドイツ、フランスとい

った OPCW 本部近隣の先進国で実施されていたが、2004 年に OPCW 事務局から日本におけ

る研修実施の要請があり、日本企業による研修生の受け入れが始まった。

これまでの日本における研修の概要は次の通りである。

2004 年度(2004 年 8 月 31 日~9 月 17 日実施)

研修生:マレーシア及びフィリピンより各 1 名

受入企業:三菱化学株式会社、協和発酵工業株式会社

2005 年度(2005 年 8 月 29 日~9 月 16 日実施)

研修生:マレーシア及びインドより各 1 名

受入企業:三井化学株式会社、旭化成ケミカル株式会社

2006 年度(2006 年 8 月 28 日~9 月 15 日実施)

研修生:カンボジア及びインドネシアより各 1 名

受入企業:昭和電工株式会社、住友化学株式会社

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2007 年度(2007 年 8 月 27 日~9 月 14 日実施)

研修生:バングラデシュ及びタイより各 1 名

受入企業:三菱ガス化学株式会社、旭硝子株式会社

2008 年度(2008 年 8 月 25 日~9 月 12 日実施)

研修生:マレーシア及びラオスより各 1 名

受入企業:旭化成ケミカルズ株式会社、宇部興産株式会社

2009 年度(2009 年 8 月 24 日~9 月 11 日実施)

研修生:ケニア及びラオスより各 1 名

受入企業:三菱化学株式会社、住友化学株式会社

2010 年度(2010 年 8 月 30 日~9 月 17 日実施)

研修生:インド及びラオスより各 1 名

受入企業:昭和電工株式会社、旭硝子株式会社

2011 年度(2011 年 8 月 29 日~9 月 16 日実施)

研修生:マレーシア及びインドネシアより各 1 名

受入企業:三井化学株式会社、三菱ガス化学株式会社

2012 年度(2012 年 9 月 10 日~9 月 28 日実施)

研修生:マレーシア及びスリランカより各 1 名

受入企業:三菱化学株式会社、旭化成ケミカルズ株式会社

2013 年度(2013 年 9 月 2 日~9 月 20 日実施)

研修生:マレーシア及びバングラデシュより各 1 名

受入企業:宇部興産株式会社、住友化学株式会社

2014 年度(2014 年 9 月 8 日~9 月 26 日実施)

研修生:マレーシア及びブータンより各 1 名

受入企業:旭硝子株式会社、昭和電工株式会社

2015 年度(2015 年 9 月 7 日~9 月 22 日実施)

研修生:フィリピン及びスリランカより各 1 名

受入企業:三菱ガス化学株式会社

2016 年度(2016 年 9 月 5 日~9 月 23 日実施)

研修生:フィリピン及びインドネシアより各 1 名

受入企業:三井化学株式会社、旭化成株式会社

産業研修では、決められた研修テーマに基づき、化学プラントにおいて3週間の滞在期間中に

現場研修を実施し、環境負荷削減、化学物質管理、保安等に関わるノウハウを提供する。また、研

修生は研修期間中に得た学び・成果及びこの学び・成果を今後どのように生かしていくのかを報

告書としてまとめるという課題が与えられる。

本年度は 2017 年 9 月 2 日~9 月 23 日に産業研修が行われ、経済産業省(以下、「METI」と

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する。)より一般財団法人海外産業人材育成協会(以下、「AOTS」とする。)がこの研修の企画・支

援事業を受託した。

1.1.2 研修企画概要

本年度は、METI より研修生受入企業として、住友化学株式会社大阪工場(以下、「住友化学」と

する。)、三菱ケミカル株式会社黒崎事業所(以下、「三菱ケミカル」とする。)の 2 社の提示があっ

た。テーマ及び研修実施日程については以下の通り。

1) 受入企業

住友化学株式会社 大阪工場:

研修場所:大阪市此花区春日出中 3 丁目 1 番 98 号

三菱ケミカル株式会社 黒崎事業所:

研修場所:福岡県北九州市八幡西区黒崎城石 1 丁目 1 番

2) 研修実施日程

住友化学株式会社 大阪工場:2017 年 9 月 4 日(月)~9 月 12 日(火)

三菱ケミカル株式会社 黒崎事業所:2017 年 9 月 14 日(木)~9 月 22 日(金)

日付 内容

9 月 2 日(土) 研修生来日

9 月 4 日(月)~ 住友化学にて研修

9 月 12 日(火)

9 月 13 日(水) 移動日

9 月 14 日(木)~ 三菱ケミカルにて研修

9 月 22 日(金)

9 月 23 日(土) 研修生離日

3) 研修テーマ

化学プラントの保安体制及び事故の被害拡大防止策等

4) 研修内容

テーマに基づくカリキュラム構成は以下の通り。

住友化学:

・講義:導入教育(構内ルールについて)、安全衛生、保安防災、環境管理、規制貨

物・化学品安全管理、消火器・消火栓操法、4R(ラウンド/段階)-KYT(危険

予知訓練。K(キケン)Y(ヨチ)T(トレーニング))、TPM 活動(Total

Productive Maintenance(全員参加の生産保全活動))

・実習:4R-KYT 実践練習、TPM 活動現場視察

・見学:工場全体、製造部、研究所、排水処理施設

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三菱ケミカル:

・講義:安全活動概要、保安体制、3S(整理・整頓・清掃)活動、防消火設備、環

境保全体制、セキュリティ体制

・実習:4R-KYT 実践練習、体験研修(静電気着火、粉塵爆発、高所体験、挟まれ

体験)

・見学:工場全体、防消火設備、防災訓練、廃水処理施設

5) 研修対象者

スリランカ及びバングラデシュの政府等関係者 合計2名

6) 研修場所

各受入企業にて実施

7) 使用言語

日本語または英語逐次通訳

1.1.3 研修生

本年度の研修生は、バングラデシュ及びスリランカから各 1 名、計 2 名が来日し、研修に参加し

た。

第二節 実施内容

1.2.1 受入企業に対する事前調整

AOTS では METI 担当官及び本産業研修において化学分野における専門的支援を担当する独

立行政法人製品評価技術基盤機構(以下、「NITE」とする。)の担当者とともに両社を訪問し、産業

研修の概要、確認事項等の詳細を説明し、受入準備を依頼した。

1) 訪問実施日:

2017 年 7 月 4 日(火) 14:30-16:00 三菱ケミカル株式会社 本社

2017 年 7 月 13 日(木) 16:30-17:30 住友化学株式会社 大阪工場

2) 依頼事項

研修担当者(Mentor)の決定

研修テーマに基づくカリキュラムの作成

研修中に使用するテキスト等の作成

研修中のホテル及び交通機関、周辺情報(飲食店等)の提供

研修終了後の受入企業向けアンケートへの協力

3) 確認事項

研修生経歴書以外に事前に入手すべき研修生情報

就業時間(昼食等の休憩時間含む)

研修期間中の昼食場所(ハラル対応等の可否)

研修スペースでのインターネット利用可否

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研修機材の有無

視覚教材の有無

更衣室(ロッカー)の有無

礼拝用の部屋の準備(必要な場合)

研修機材の準備(ホワイトボード、PC、プロジェクター、スクリーン等)

研修期間中の服装(見学等で作業着、ヘルメットが必要な場合の貸し出し等)

研修期間中の注意事項(行動規範、規則、写真撮影の可否、インターネット環境の

確認等)

1.2.2 AOTS による研修の事前準備

研修生来日前の事前準備として、各関係機関と連絡をとりながら以下を実施した。

1) 研修スケジュール・カリキュラム設計における企画業務

受入企業及びOPCW事務局との研修スケジュールの確認、研修テーマの確認を行った。特に、

受入企業側より、本年度の研修テーマを受けて、研修生や OPCW からのカリキュラム内容に対す

る特別な要望の有無等については事前に確認したいとの要望があり、OPCW を通して確認したが、

特段調整が必要な事項は発生しなかった。確認後、受入企業に研修テーマに対し、カリキュラムの

作成を依頼した。カリキュラム作成時の留意点として、以下についてあわせて依頼した。

体験型(実習形式)研修の活用や、研修構成も座学と体験型研修を 1 日の午前・午後に組み

合わせる等、より効果的な研修にするための工夫。

ハード面(特に先端的な機械・設備等)の紹介や、受入プラントで製造している製品及びその

製品に用いられる先端的技術の紹介だけではなく、研修生が母国に帰国後、産業研修で学

んだ内容を有効に活用するためのソフト面での取り組み(例えば5S活動や指差し確認等)紹

介の組み込み。

専門用語の回避や、自社用語使用の際の詳細説明。

研修生の習熟度確認のための毎日の振り返り・質疑応答時間の確保。

受入企業が作成した研修カリキュラムをもとに、以下の研修全体スケジュールを作成し、研修生

来日前に OPCW 事務局及び METI に送付し情報共有を行った。

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<産業研修全体スケジュール>

受⼊企業8:20 研修⽣フライト到着予定時刻(関空:AF292) 12:30 〜 15:00 昼⾷及びホテル周辺案内 -

8:45 〜 9:00 研修⽣出迎え⇒合流 15:00 〜 15:30 研修⽣ホテルチェックイン補助9:00 〜 10:00 空港で外貨両替等対応

移動11:30 〜 12:30 オリエンテーション@梅⽥OSホテル

8:00 〜 9:00 ホテル⇒住友化学へ移動 13:00 〜 16:00 プラントツアー 住友化学

9:00 〜 10:00 オープニングミーティング ・製造部10:00 〜 11:00 オリエンテーション ・研究所11:00 〜 12:00 導⼊教育(構内ルール等) 16:00 〜 16:30 振り返り会議 質疑応答 

- 16:30 〜 17:30 住友化学⇒ホテルへ移動8:00 〜 9:00 ホテル⇒住友化学へ移動 13:00 〜 16:00 ディスカッション 住友化学

9:00 〜 12:00 ⼤阪⼯場の保安防災、環境管理、労働安全の紹介- 安全衛⽣- 保安防災- 環境管理 16:00 〜 16:30 振り返り会議 質疑応答 - 規制貨物・化学品安全管理 16:30 〜 17:30 住友化学⇒ホテルへ移動

8:00 〜 9:00 ホテル⇒住友化学へ移動 13:00 〜 16:00 環境管理 住友化学

9:00 〜 12:00 消⽕器・消⽕栓操法 - 住友化学の廃⽔処理

16:00 〜 16:30 振り返り会議 質疑応答 16:30 〜 17:30 住友化学⇒ホテルへ移動

8:00 〜 9:00 ホテル⇒住友化学へ移動 13:00 〜 16:00 4R-KYT 住友化学

9:00 〜 12:00 4R-KYT(終⽇) - 午前の続き(実習有)- 1R 現状把握:どんな危険が潜んでいるか- 2R 本質追求:これが危険のポイントだ- 3R 対策樹⽴:あなたならどうする- 4R ⽬標設定:私達はこうする 16:00 〜 16:30 振り返り会議 質疑応答 

16:30 〜 17:30 住友化学⇒ホテルへ移動8:00 〜 9:00 ホテル⇒住友化学へ移動 13:00 〜 16:00 ⼯場⾒学(TPM関係) 住友化学

9:00 〜 12:00 TPM- TPMとは 16:00 〜 16:30 振り返り会議 質疑応答 - 住友化学のTPM活動 16:30 〜 17:30 住友化学⇒ホテルへ移動

8:00 〜 9:00 ホテル⇒住友化学へ移動 13:00 〜 16:30 最終発表会準備 住友化学

9:00 〜 12:00 最終発表会準備16:30 〜 17:30 住友化学⇒ホテルへ移動

8:00 〜 9:00 ホテル⇒住友化学へ移動 13:00 〜 15:30 総括 住友化学

9:00 〜 12:00 研修⽣による最終発表会15:30 〜 16:30 住友化学⇒ホテルへ移動

11:00 〜 11:30 梅⽥OSホテルチェックアウト 15:00 〜 15:30 ⻄鉄イン⿊崎ホテルチェックイン -

8:30 〜 9:00 ホテル⇒三菱ケミカルへ移動 13:00 〜 16:00 保安体制 三菱ケミカル

9:00 〜 10:00 オープニングミーティング - 保安体制10:00 〜 11:00 オリエンテーション - 物質管理⽅法

⼀般⾒学 - 保安SR、 HAZchart11:00 〜 12:00 MCC ⿊崎事業所安全活動概要

- RC⽅針説明 16:00 〜 16:30 振り返り会議 質疑応答 - 安全⽂化構築活動 16:30 〜 17:00 三菱ケミカル⇒ホテルへ移動

8:30 〜 9:00 ホテル⇒三菱ケミカルへ移動 13:00 〜 16:00 防消⽕設備 三菱ケミカル

9:00 〜 9:10 事業所幹部挨拶 - 消⽕訓練⾒学9:10 〜 12:00 3S活動 - 防消⽕設備

- 3S推進⽅法 16:00 〜 16:30 振り返り会議 質疑応答 - プラントツアー 16:30 〜 17:00 三菱ケミカル⇒ホテルへ移動

9/18 (⽉) 休み(⾃由⾏動、資料整理)9/17 (⽇) 休み(⾃由⾏動、資料整理)

休み(⾃由⾏動、資料整理)

9/15 (⾦)

9/16 (⼟)

9/13 (⽔)

9/14 (⽊)

9/11 (⽉)

9/12 (⽕)

9/10 (⽇) 休み(⾃由⾏動、資料整理)

9/8 (⾦)

9/9 (⼟)

9/5 (⽕)

9/6 (⽔)

9/7 (⽊)

休み(⾃由⾏動、資料整理)

9/4 (⽉)

平成29年度化学物質安全対策(OPCWアソシエート・プログラム産業研修の企画・⽀援及びアジア地域条約締約国への国際協⼒実施の企画・⽀援等事業)

OPCWアソシエート・プログラム産業研修  詳細スケジュール

⽇付 午  前 午  前

9/2 (⼟)

9/3 (⽇) 休み(⾃由⾏動、資料整理)

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2) 以下の各種ロジ手配における支援業務

・宿泊先の手配

移動の利便性、周囲の生活環境、長期間滞在するのに支障のないホテル設備、予算等に鑑み、

大阪市及び北九州市にあるホテルを候補として選定した後、OPCW へリストを提示し OPCW の希

望を基にして、それぞれ以下のホテルを手配することとした。また、エスコート役である AOTS 担当

者 1 名も同じホテルに宿泊することとした。

大阪:梅田OSホテル(〒530-0057 大阪府大阪市北区曽根崎 2-11-5)

福岡:西鉄イン黒崎(〒806-0021 北九州市八幡西区黒崎 3-15-3)

・通訳の選定

研修満足度や研修成果は通訳者の力量によるところも大きいため、大阪で実施する住友化学で

の研修では、AOTS 通訳データベースより製造業における各種研修や企業内研修、国際会議等

20 年以上の通訳実績のある通訳者に依頼した。また、北九州で実施する三菱ケミカルでの研修で

は、北九州を拠点とし、化成品関連工場、製造業、環境関連、鉄鋼、海外要人アテンド、工場マニ

ュアル翻訳等、多岐にわたる分野で通訳・翻訳経験のある通訳者を選定・手配した。

・インターネット環境の手配

研修生の移動時や受入企業先でのインターネット接続が可能となるよう、AOTS からポケット Wifi

ルーターを貸与した。

・エスコート及び国内移動手段

研修生の円滑な受入と研修の進行調整のため、AOTS では職員 1 名を研修生来日から離日まで

同行・エスコートさせた。

研修生の来日にあたっては、到着地となる関西国際空港での待ち合わせ場所とフロアマップ、エ

8:30 〜 9:00 ホテル⇒三菱ケミカルへ移動 13:00 〜 16:00 KY研修継続 三菱ケミカル

9:00 〜 12:00 KY研修 - 4RKY実習- 4RKYの意味 - 4RKYまとめ- 4RKY⼿法 16:00 〜 16:30 振り返り会議 質疑応答 

16:30 〜 17:00 三菱ケミカル⇒ホテルへ移動8:30 〜 9:00 ホテル⇒三菱ケミカルへ移動 13:00 〜 16:00 基本動作研修 三菱ケミカル

9:00 〜 12:00 体験研修 - ⾼所作業体験- 静電気着⽕ - 挟まれ体験- 粉塵爆発 - 指差呼称- 設備保全技能 16:00 〜 16:30 振り返り会議 質疑応答 

16:30 〜 17:00 三菱ケミカル⇒ホテルへ移動8:30 〜 9:00 ホテル⇒三菱ケミカルへ移動 13:00 〜 13:30 振り返り会議 質疑応答  三菱ケミカル

9:00 〜 12:00 環境保全- 廃⽔処理システム 13:30 〜 16:30 最終発表会準備- 異常時の対応- 現地訪問 16:30 〜 17:00 三菱ケミカル⇒ホテルへ移動

8:30 〜 9:00 ホテル⇒三菱ケミカルへ移動 13:00 〜 15:30 研修⽣による最終発表会 三菱ケミカル

9:00 〜 12:00 最終発表会準備 15:30 〜 16:30 総括16:30 〜 17:00 三菱ケミカル⇒ホテルへ移動

10:00 〜 10:30 ホテルチェックアウト(研修⽣チェックアウト補助) -

移動12:03 福岡空港到着

研修⽣チェックイン後、⾒送り(フライト20:20発(OZ135))

9/19 (⽕)

9/20 (⽔)

9/21 (⽊)

9/22 (⾦)

9/23 (⼟)

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スコート職員及び AOTS 事務局の連絡先電話番号、出迎え時のサインボードを OPCW 事務局を

通して事前に研修生と共有した。

また、交通手段については、利便性と費用を考慮して、公共交通機関を利用する前提とし、日

本で発生する経費概算額も同じく OPCW 事務局を通じて研修生に通知した。

・生活支援

本年度受け入れた研修生 2 名に対し、食事制限の有無とその詳細について、事前にアンケート

を送付し、確認した。アンケート結果は受入企業とも共有し、受入企業で対応可能な範囲について

事前に確認を行った。

・国内における緊急体制の確立

研修期間中は、24 時間対応可能な緊急連絡体制を整え、関係各者に通知したことに加え、研修

生に対しては海外旅行保険付保を行った。また、研修生に携行させるため、AOTS の緊急時連絡

先や緊急搬送が発生した際の医療情報(血液型やアレルギーの有無等)を記入するエマージェン

シーカード(緊急時の連絡先を記載)を用意した。

・研修に必要な備品の準備

受入企業 2 社に対し、研修期間中に着用する研修生及び同行者(エスコート職員、通訳者)のユ

ニフォームのサイズについて、関係者の情報をまとめて提示した。

1.2.3 研修実施内容

1) 研修生来日(9 月 2 日)

オランダ・ハーグより来日した研修生 2 名を関西国際空港にてピックアップし、滞在先ホテルまで

AOTS 担当者が共に移動した。到着は 2 日朝であったため、チェックインまで時間があったことか

ら、ホテル内にてオリエンテーションを実施し、以下について確認と説明を行った。

<オリエンテーション内容>

全体スケジュール

受入企業概要

滞在中の注意事項(緊急連絡先の確認。Wifi ルーターの貸与。通勤経路と通勤費用の確認)

研修終了後のアンケート記入について

医療カード、エマージェンシーカードの配布

周辺レストラン情報の提示(ベジタリアンまたはハラル対応レストランの紹介)

2) 住友化学での研修(9 月 4 日~12 日)

<研修概要>

① オリエンテーション(工場ルール、会社概要の説明)

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② 工場見学(北部工場及び南部工場の設備を歩いて見学)

③ 大阪工場の保安防災、環境管理、労働安全の紹介

④ セキュリティ体制(輸送トラックやプラントの警備体制及び情報管理)

⑤ リスクマネジメント

⑥ 住友化学の取り組み(合同防災訓練)

⑦ 環境管理(廃水処理施設及び発電施設の見学)

⑧ 4R(ラウンド/段階)-KYT(危険予知訓練。K(キケン)Y(ヨチ)T(トレーニング))

⑨ TPM 活動(Total Productive Maintenance(全員参加の生産保全活動))

⑩ 研修生による最終発表会

<最終発表会>

(スリランカ研修生)

研修テーマのうち、特に「安全対策(事故の被害拡大防止策として何を行っているか)」を中心に

発表。

研修内容のうち特に自国に持ち帰って活用できると考えるもの

・ヒューマンエラー分析

スリランカでは多くの事故が起こっているが、ヒューマンエラー分析まで行ったことはなかった。

このコンセプトを国に持ち帰って応用したい。

・指差し喚呼

コンセプトが大変気に入った。この行動前に指差し確認をする、というコンセプトは何らかの形

で導入していきたいと思う。

・TPM 活動

スリランカでは導入しているところは少ない。今回の研修で TPM をしっかりと学び、安全管理

に役立つものだと再確認することができた。新入社員に一基付与するマイマシン・マイエリアとい

うのは素晴らしいシステムだと感じた。

・RC(レスポンシブルケア)

取り組んでいるが、内部監査と評価までは行っていない。スリランカでもそこまで徹底して行う

ところまで持っていけたらと思う。

・安全は全てに優先させるという基本方針(「ご安全に」という声かけ)

安全が非常に重要だということを、「ご安全に」ということによって注意喚起する。このコンセプト

がとても良いため、自国でもぜひ取り入れたいと思う。

スリランカ研修生から住友化学への提案(安全面)

主にタンクやバレルに貼付している危険等を知らせるマークのユニバーサルデザインの導入

(以前、訪問したインドネシアや韓国の化学工場では導入されていたので、日本でも導入を検討

すると良いのでは)。

訪問者に対する安全喚起の冊子(英語版)の用意等もあると良いのではないかと感じた。

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(バングラデシュ研修生)

研修テーマのうち、特に「保安体制」を中心に発表。

研修内容のうち特に自国に持ち帰って活用できると考えるもの

・住友化学の歴史で学んだ会社の精神と RC

社会に対して信頼を育んでいくというのが大変重要だと感じた。また自社で内部監査をしてい

るというシステムが非常に良い。

・HPT 活動

バングラデシュでは HPT 研修を導入している会社はいくつかあるが、今回 HPT について更

に知見を深めることができ、自国でもより徹底して行っていきたいと改めて思った。TPM で学んだ

ボトムアップのアプローチが大変素晴らしい。また、優れたアイデアについて賞を出すということ

もやっているので、モチベーションのアップや維持に活用できると感じている。

バングラデシュ研修生から住友化学への提案(保安体制)

保安体制の強化については世界中の関心事となっている。いつ何が起こるのか予期できないた

め、全ての可能性について準備しておくことが重要。

3) 三菱ケミカルでの研修(9 月 14 日~22 日)

<研修概要>

① オリエンテーション

② 保安体制

③ 物質管理方法(特別管理化学物質の管理)

④ 3S(整理・整頓・清掃)活動

⑤ 黒崎事業所の防消火設備、消化訓練見学

⑥ セキュリティ体制

⑦ KYT 研修(危険予知トレーニング)

⑧ 安全体験、基本動作研修

⑨ 環境保全対策

⑩ 研修生による最終発表会

<最終発表会>

(スリランカ研修生)

研修テーマのうち、特に「安全対策(事故の被害拡大防止策として何を行っているか)」を中心に

発表。

研修内容のうち特に自国に持ち帰って活用できると考えるもの

・安全第一の文化

今回の研修を通して、日本では常に安全第一であること、安全が全ての柱になっているという

こと、職場で安全第一の風潮が行き届いているということが大事であることがわかった。自国のプ

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ロセス安全管理は、守るタイプのアクションが多かったが、今回三菱ケミカルで学んだものは攻

めのタイプの対策であると感じた。全てのリスクに関して評価される体系(システム)が整っている

と感じた。

・指差し呼称

非常にユニークであり、すぐに実践できるものであるため、すぐにでも自国で取り入れたい。

スリランカ研修生から三菱ケミカルへの提案(保安体制)

一目でどんな内容なのかがわかるグローバルスタンダードのマークを利用することを推奨する。

安全啓蒙のパンフレットの英語版があると、他国の企業からの訪問者や査察官に渡せて良い

のではないか。

可能であれば、次年度以降、化学プラントの安全検査チェックシート等をもらえるとどのような

基準で管理しているのか更に理解できるので良いのではないか。

(バングラデシュ研修生)

研修テーマのうち、特に「保安体制」を中心に発表。

研修内容のうち特に自国に持ち帰って活用できると考えるもの

・三菱ケミカルの企業精神

研修初日に紹介された「持続可能な社会を地域社会と一緒に築く」という KAITEKI 価値が非

常に良かった。

・実践的な研修内容

実際のシナリオ(例えば化学物質の漏洩が発生した場合等)にもとづいた研修を実施している

のは非常に素晴らしかった。また、経験豊富なスタッフがたくさんいることに大変感銘を受けた。

バングラデシュでは人に関する評価体系が整っていないことも再認識できた。

バングラデシュ研修生から三菱ケミカルへの提案(保安体制)

保安体制の強化については現在、世界中でその取り組みが求められている。どこで何が起こ

ってもおかしくないため、プラントの管理や警備体制が厳重であると外部にわかるように示すこと

が非常に重要である。

4) 研修生離日(9 月 23 日)

復路は福岡国際空港からオランダ・ハーグへ戻る旅程となり、ホテルチェックアウト後、福岡へ移

動し、搭乗手続き等のサポートと見送りを行った。

第三節 研修の実施結果と総括

1.3.1 アンケート調査結果

<研修生へのアンケート調査>

研修生 2 名に対して、各企業での研修後に実施内容に関するアンケートを行った。アンケートの

個々の質問に対する回答は以下の通り。全般的に非常に高評価である。

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(1) 有益と感じた講義について

(スリランカ研修生)危険予知、指差し確認、TPM の経験、セーフティマネジメントプロセス、環

境管理活動、ヒューマンエラー分析、安全第一の企業文化、各種実習研修等。

(バングラデシュ研修生)TPM、保安体制の講義で学んだリスク分析、消火活動、3S 活動、企

業のセキュリティ及び安全性、化学物質管理方法、KYT/HTP 研修、各種体験研修(静電気

爆発、粉塵爆発、高所作業、回転機械作業)、指差し確認等。

(2) 2 社による研修準備についての満足度

(スリランカ研修生)住友化学では、講義内容・タイムスケジュール・講師の選定・見学・実践的

なセッションのアレンジ等の準備をして頂いた。三菱ケミカルのコースカリキュラム、歓迎及び

閉会のセッション、工場におけるコーディネーションはとても素晴らしかった。

(バングラデシュ研修生)住友化学のインストラクター達は誠実、献身的でとても満足した。三

菱ケミカルは、研修に最適の場所だった。我々の学習に素晴らしい配慮及びサポートを提供

してくれた。我々の学びを強化するような演習クラスを沢山経験できた。全ての講師、特に担

当インストラクターは特に知識が豊富で協力的だった。

(3) 研修生からの要望に対する受入企業の対応について

(スリランカ研修生)プレゼンテーションのソフトコピーといくつかの写真資料の提供をお願いし、

対応頂いた。

(バングラデシュ研修生)皆、我々の研修のために心よりサポートを提供してくれたし、全ての

質問に対して回答してくれた。また、三菱ケミカルでの実習経験は非常に面白かった。

(4) 研修環境について

(スリランカ研修生)受入企業で更衣室がない場合があったので、更衣室があれば嬉しい。ま

たお水やお茶、コーヒー等の飲み物が研修生に提供されるとなお良かった。また、研修生に

は OPCW による研究課題が課されているため、研修中に課題のための時間をいくらか与える

か、もしくはレッスンが早めに終了した場合は課題のために早めに退出しても良いようにしても

らえればと思う。

(バングラデシュ研修生)もう少し演習のクラスがあれば、更に面白いトレーニングになったと思

う。

(5) AOTS 担当者の評価

(スリランカ研修生)担当者は、常に私達に同行し、全てのリクエストに応えてくれようとしていた。

とても親切で協力的だった。

(バングラデシュ研修生)フライトスケジュールを考慮してホテル予約をした方が良い。17 時間

以上かけて日本に午前 8 時に到着した後午後 3 時まで待たなくてはならなかったし、帰りも午

後 8 時のフライトなのにも関わらず午前 10 時にチェックアウトしなければならなかった。これは

私達にとって非常にハードだった。もっと到着及び出発時刻に近い時間でホテルを予約した

方が良い。

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(6) 通訳者の評価

(スリランカ研修生)特に三菱ケミカルでの通訳者は、事前に講義資料の確認ができなかった

が、とても良くやってくれた。

(バングラデシュ研修生)両名とも非常によく対応していた。とても協力的で、献身的だった。

(7) 研修で得られた知識・技術をどのように自分の仕事に取り入れるか計画していること

(スリランカ研修生)自国では、産業界の方々に研修を行っており、かつ工場に訪問する機会

もある。講義中や、工場訪問時に、今回得た知識や経験を共有することが可能である。

(バングラデシュ研修生)日々実施している研修・セミナー・従業員との対話セッション等をアレ

ンジすることで知識を広めていくことは容易だと思う。

(8) 日本滞在中の問題・トラブル等

(スリランカ研修生)牛肉・豚肉・シーフード及び生肉全般を食べないので、食事を取るのが非

常に難しかった。全てが日本語であるために常に言葉の問題に直面したため、ほぼ全ての場

面で AOTS 担当者が同行した。ホテルのテレビについても、英語チャンネルや翻訳されたも

のが無かったので理解できなかった。もし外国人用の宿泊施設であれば、そのようなチャンネ

ルを提供してもらえると良い。

(バングラデシュ研修生)特になし。

(9) 次年度以降の日本での産業研修への提案

(スリランカ研修生)宿泊施設は、食事やテレビ等のサービスが良いものであるべき。チェックイ

ン時間については、今回 6 時間も待機しなくてはならなかったため、日本への到着時間を考

慮してほしい。チェックアウト時間についても同様で、10 時間の待機時間があったため、帰り

のフライト時間を考えてもらいたい。また、受入企業では給水器や更衣室等の設備が整って

いればと思う。

(バングラデシュ研修生)フライト時間とホテルのタイミングを合わせてほしい。

<受入企業へのアンケート調査>

各受入企業に対しては、研修終了後に可能な範囲でアンケートに協力を頂いた。アンケートの

個々の質問に対する回答は以下の通り。

(1) 今回の研修実施に際して、苦労された点。

・特になし。強いて言えば資料の準備。

・研修用に使用する資料の英訳。

(2) 今回受け入れた研修生についての印象や、感じた点。

・理解が早く、よく勉強していると思いました。

・まじめで、気さくだった。研修を受けて役に立っていることが認識でき、やりがいがあった。

(3) 研修生を受け入れたことにより、貴社にとってプラスの効果はありましたか。それは何でしょう

か。

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・プラスの効果はあった。人に教育することが、自分の業務を理解するもっとも良い方法である

と思っています。今回、他文化の方に当社の環境安全業務を教育する機会を得たことは、わ

たしの部下にとっても良い経験になったものと思います。また、最終日のプレゼンのセキュリテ

ィに関する提言では、グローバルスタンダードの考え方を聞けて参考になりました。

・プラスの効果はあった。第三者への説明するポイントが理解できた。社内ではあたりまえのこ

とを見直すきっかけとなった。

(4) 今回実施いただいた講義内容について、特に意識した点や留意した点、追加すべきであっ

た内容等。

・KYT や指差し喚呼等日本独特であろう活動を紹介することを心がけました。もう少し事前準

備に時間をかけるべきでした。

・研修生、コーディネーター、通訳への労働災害の防止。社外秘情報の漏洩防止。体験に重

点を置いた講義内容とした。

(5) AOTS の準備・調整業務全般についてお気づきの点等ご記入下さい。

・特になし。良くやって頂きました。

・研修で用いる資料の英訳の助成があると助かる。双方の受入企業での教育項目が事前に

判ると良いと思った。今回は知らなくても問題はなかった。

(6) 通訳についてお気づきの点等ご記入下さい。

・良く勉強されています。平易な英語でわかりやすかったです。

・友好的で、専門用語についても理解していた。

(7) 今回受け入れた研修生に貴社として今後期待することがございましたらご記入下さい。

・良く勉強されていますので、今回の研修の成果を母国でも活かしてもらいたいと思います。

・自分の経験と今回得た知識を活用して母国の安全意識を高めるよう指導して欲しい。

(8) 本事業全体への要望、改善提案等がございましたらご記入下さい。

・この研修は 2004 年から続いているが、どういった実績があったか、今後の支援の方法が判る

と良い。

1.3.2 総括

今年度の産業研修は、各関係者の尽力により、大きな問題もなく無事に終了することができた。

特に、本研修に多大なるご協力を頂いた受入企業の住友化学、三菱ケミカル両社には、事前準備

から最終発表会まで非常に手厚くご対応を頂いた。ロッカーや作業着の準備等細かな点でも多く

のご配慮を頂き、研修生も産業研修に集中することができたと思われる。

研修に協力頂いた両社社員及び講師の方々は、研修生が今回学んだ内容を成果としてしっか

り持ち帰ることができるよう、様々な工夫を凝らして下さった。特に、実際に社員に実施している研

修と同様の内容で研修生に講義・体験型研修をして下さった際には、自国で自分達がどのように

研修し、教えていったら良いのかがよく理解できるとして研修生からも大変好評であった。研修生

目線に立った研修をして頂いたことは、研修生にとっては非常に貴重な経験となった。

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研修生 2 名も、とても真面目に熱心に研修に参加していた。両名とも化学物質関連企業や団体

を指導する立場ということで、産業研修では学んだことをいかに自国で波及するかという観点では、

学んだことをどのように自国で説明するか、研修に組み込んでいくと効果的かという視点を持ちな

がら参加していた。

国毎に事情が違い法整備も化学物質の安全管理に対する意識レベルの違いもあるため、研修

で学んだことをそのまま実践することは困難と予想され、また、研修生がこのプログラムを通じて感

じた新しい手法や技術導入の難しさを自国に戻って説明する際には、勤務先・指導先でも同じくそ

の難しさを感じると考えるが、今回の研修で学んだことをしっかりと活かして頂くため、まずは、HPT

や TPM 等比較的取り入れやすい即効性のある改善活動からはじめ、具体的には指導マニュアル

の作成や、導入ステップのアクションプラン化を進めると共に、周囲を巻き込むために導入理由や

そのメリットと効果を明確に説明する等、具体的なアクションに移すよう研修生に伝えた。

また、効果的な研修のため、研修の心構えとしていつも自分の帰国後の役割を考えて研修を受

ける、つまり使命感を持って研修に取り組むことが重要であることを伝えた。研修生は 2 名とも、自

身の役割を理解し、なぜこの研修に参加しているのかといった目的意識を明確に持っており、受講

態度は非常に積極的であった。

受入企業からは、次年度への改善点として、準備期間に割く時間の確保が難しいことから、研修

資料の英訳等は AOTS 等の研修調整機関に依頼をすることができれば負担が減るのではといっ

たコメントを頂いている。また、日本の産業研修は 2 社で実施していることから、各企業がお互いの

企業での研修カリキュラムを事前に共有することができれば、更に内容を深化させることができ、よ

り良い研修成果を出せるのではないか、とも助言を頂いた。

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第二章 第 22 回締約国会議出展のための展示物作成・展示実施

第一節 実施内容

オランダ・ハーグで開催される第 22 回締約国会議にて、日本国が実施するサイドイベント(産業

研修のパネル展示)での来場者対応を行うため展示物の作成を行い、会場に AOTS 担当者 1 名

を派遣した。

展示物の作成にあたっては、急な会場変更や他のイベント等での再利用の可能性があることを

想定し、展示ボードのサイズやスペースに柔軟に対応でき、かつ輸送に適した形態となるよう、

METI から提供を受けた元データを A3 サイズでカテゴリ毎にパネル化し、「産業研修の取組状況

及び貢献内容」、「日本の産業研修の特徴、独自性・優位性」、「研修テーマ別(5 テーマ)の産業

研修実例」の構成で作成し、会議開催前に現地へ送付した。

展示物作成の趣旨としては、日本における産業研修の取り組みについて、途上国における化学

兵器禁止条約の確実な履行のため、知識・経験面からの協力に貢献していることをアピールすると

ともに、日本の産業研修の特徴、独自性・優位性(受入企業の 2 社体制、KYT(危険予知トレーニ

ング)や5S 等)を紹介するものとした。また、過去の実例として受入企業 5 社の事例を掲載し、それ

ぞれの研修内容の特徴を紹介した。

2.1.1 第 22 回締約国会議概要

オランダ・ハーグにて開催された化学兵器禁止条約に関する締約国会議。期間は 2017 年 11 月

27 日~12 月 1 日の 5 日間。日本代表団は、駐オランダ大使を団長とし、在オランダ大使館員 3

名、外務省 生物・化学兵器禁止条約室員 2 名、METI 化学物質管理課 化学兵器・麻薬原料等

規制対策室員 1 名、内閣府 遺棄化学兵器処理担当室員 1 名の合計 8 名にて構成されていた。

日本は化学兵器禁止条約の主要締約国(日本は米国に次ぎ第二位の分担金拠出国)として、本

会議中に行われた日本国大使の声明の中で、今年度実施した産業研修の研修生受入を例にとり

あげその貢献について発表されていた。

来場者は主に各締約国の化学兵器禁止条約国内当局者や担当者であり、多くは政府関係者

で構成されていた。一部 NGO 等民間団体関係者が会議や並行して実施していた勉強会、意見交

換会等を傍聴していた。

2.1.2 準備~会期中の対応について

準備:11 月 26 日(日)

11 時に開催場所の World Forum に集合し、METI 職員、在オランダ日本国大使館職員と合流

し、サイドイベントの場所を確認後、パネル展示の準備を行った。用意されたボード 3 枚に、日本よ

り送付したパネル 32 枚を貼り付けた。備品は全て日本から持参し、特に足りないものはなかった。

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会場 World Forum 外観 パネル展示の様子

会期中:11 月 27 日(月)~12 月 1 日(金)

10 時から 18 時までの間、サイドイベントにて来場者対応を行った。内閣府にて実施している

ACW(Abandoned Chemical Weapons)プロジェクト(日中化学兵器遺棄問題)のパネル展示も同時

に開催していたため、ACW プロジェクトについても質問を受けることが多々あり、本事業の業務範

囲を超える質問については適宜内閣府の担当者を紹介する、また 11 月 28 日(火)に開催した日

本国レセプションへの参加を案内する等の対応を行った。

<来場者の主な関心事項>

パネルに「severe injury(重症)体験」と書いてあるが実際に重症を負うという体験なのか。

シミュレーション体験は日本ではよくある研修か。それとも化学産業の企業のみで行われるも

のか。

産業研修のパンフレットはあるか。

メキシコからの受入はないのか。(アジア以外の受入について、その他アフリカの方からも同様

の質問あり。)

<特記事項>

提示したパネルから「日本国の取り組みを示したパネルである」ことが伝わりにくいことから、サイ

ドイベントへ立ち寄りやすくするため、初日以降、在オランダ大使館の方より「日本紹介」のパンフレ

ットを持ってきて頂き、机上に置いたところ会話のきっかけになりやすく、またパンフレットについて

は 1 日 10 部ほどがすぐになくなる結果となった。

第二節 来年度に向けた改善点

前日の準備段階では、会場に入るためには特に必要な手続きはなかったが、会期中は関係者

であることを示すネームカードの携帯が求められた。今回は在オランダ大使館より AOTS 職員も日

本代表団の一人であることを証明する文書を大使名にて発行して頂き、それをもって会議初日に

受付を済ませることができた。次年度は日本出発前には手続きを済ませておく方が更にスムーズ

に入場することができると考える。

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事前情報があまりなかったことから、展示用ボードのサイズ等がわからず、ボードに貼付可能な

枚数が不明瞭であったため、当日現場にて柔軟に対応できるよう A3 サイズのパネルを 32 枚持っ

ていった。取り立てて見栄えが悪いことはなかったが、事前情報が更にあれば、より良い展示物を

作成できたのではと考える。

パネル展示だけでなく、持ち帰り資料としてのパンフレットの用意があればなお良いのではない

か。例えば簡単な案内とともに OPCW アソシエート・プログラムの WEB ページ URL を記載すると、

会議終了後も手元に残るため引き続きのアピール効果を期待できる。

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第三章 アジア地域条約締約国への国際協力の実施企画・支援

第一節 締約国(インドネシア及びフィリピン)における海外セミナーの企画・調整

METI が指定するアジア地域における条約締約国(本年度については、インドネシア及びフィリ

ピンとする。)の行政府職員等に対して、METI 職員等が条約の国内実施強化に係る講習を行うた

め、行政担当者・実務者向けのセミナー(以下単に「セミナー」という。)を1日程度開催するため企

画調整を開始した。METI と協議しつつ、当該セミナーにおける我が国からの講習項目について、

相手国からの希望等も聴取の上調整を行ったが、AOTS よりインドネシア及びフィリピンの国内当

局者それぞれとコンタクトを開始したところ、フィリピンにおいては従前の担当者がすでに国内当局

を辞職していることが判明した。そのため、次の担当者への紹介を依頼する等調整を行ったがコン

タクトが途絶え、セミナー開催に関する具体的な調整が困難な状況となった。METI と本件につい

て協議し、本年度についてはインドネシアでのみ開催することとし、インドネシア当局者とセミナー

実施向けての調整を行った。

第二節 インドネシアにおける海外セミナーの実施

3.2.1 セミナー実施に向けての調整

実施に向けては、インドネシアと日本側双方の役割分担を明確にし、インドネシア側のセミナー

に対する希望等聴取しながら、協議・調整を進めた。

<調整事項>

セミナー概要:実施日、実施場所、参加対象者、使用言語、タイムスケジュール、予定講師、

想定参加者数

講義項目:予定している以下の講義項目やそれ以外のインドネシア側の希望

① 立法支援(日本の国内担保法の紹介と条約上の規定との対応関係、同法とインドネシア

国内実施法との比較等を含む)

② 条約上の申告対象物質及び施設の特定

③ 国際査察実施に際しての効率的受入のための指導

④ 産業界・事業者への普及啓発の方法

その他:費用負担、実施場所の確保、必要備品の準備

3.2.2 セミナー実施概要

目的 化学兵器禁止条約(特に第 6 条)の理解を深め、日本国当局者より日本の

取り組み、実例を学ぶことで条約の国内実施強化を狙う。

参加者 インドネシア国内当局者(実務者級)

実施日 2017 年 12 月 13 日(水)

時間 9:00-16:30

実施場所 インドネシア工業省内会議室

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使用言語 日本語または英語逐次通訳

配布資料は英語にて用意

スケジュール

時間 内容

9:00-9:25 開催の挨拶

9:25-11:30 講義①(OPCW):

講義テーマ:化学兵器禁止条約第6条について

11:30-11:40 休憩

11:40-12:30 講義②(METI):

講義テーマ:日本国内法「化学兵器の禁止及び特定物

質の規制等に関する法律」(化学兵器禁止法(CWA))

概要

12:30-13:30 昼食

13:30-14:45 講義③(NITE):

講義テーマ:日本で実施した分析付査察の紹介

14:45-14:50 休憩

14:50-15:50 講義④(METI):

講義テーマ:OPCW による査察と国内当局者の役割

15:50-16:15 クイズ問題(OPCW)(講義①の続き)

16:15-16:30 閉会

講師 OPCW、METI 及び NITE より 1 名ずつ

参加人数

インドネシア当局者:20 名

OPCW 講師(オランダより):1 名

METI 講師、NITE 講師、AOTS 担当者(日本より):各 1 名

通訳:1 名

1) 準備~実施

準備:12 月 12 日(火)10:30~11:45

インドネシア工業省の担当者を訪問し、翌日のセミナー開催に向けての事前打合せ及び最

終確認を行った。

<確認事項>

・全体スケジュールの確認(集合時間、出席者等)

・会場及び研修設備の準備状況確認

・セミナー中の飲食代支払いについての確認

実施:12 月 13 日(水)9:00~16:30 <司会進行:AOTS 担当者>

(1) インドネシア工業省代表挨拶

・開始の挨拶及び日本側の実施者に対する謝辞。

(2) 出席者の簡単な自己紹介

・大半は工業省の職員及びスタッフ。化学やエンジニアリングのバックグラウンドを持

つ担当者が多く参加。

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(3) OPCW 講義①

講義テーマ:化学兵器禁止条約第6条について

I. 化学兵器禁止条約第6条概要

II. 第6条に関連した検証附属書に規定する検証措置について

III. 適切な査察実施のためのキーポイント

IV. OPCW 講師から習得レベルチェックのクイズ出題

設定された条件を確認し、このケースは申告対象となるのか否かをクイズ形式で

習得。全8問中、2問を実施して終了。残りは全ての講義終了後に実施すること

にした。

(講義中の主な関心事項)

・表2、表3に記載の化学物質について詳細を知りたい。何種類の物質が発見されて

いるのか。また、表1、2は産業利用は NG となるか。

・国内当局が国内のパイロットプラントに対しても適切な査察を実行すべきなのか。ま

たは OPCW の役割なのか。

・申告用の書類 Form4.1 について詳細を知りたい。

・CO2 はなぜ DOC(有機化学物質)の対象とならないのか。

(4) METI 講義②

講義テーマ:日本国内法「化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律」

(化学兵器禁止法(CWA))概要

I. 日本国内法(化学兵器禁止法(CWA))とは

II. 対象物質

III. 日本国内での申告の流れ

IV. 申告推進のための広報活動

(講義中の主な関心事項)

・なぜ日本では「Specific Chemical」という呼称を使っているのか。日本固有の呼称か。

・METI、NITE の国内当局者としての役割は何か。どのような体制、人数、及び意思

決定はどのように行っているのか。インドネシアでは現在国内当局者の体制構築をし

ており必要とする人員等検討しているところであるためぜひ詳細を知りたい。

・日本国内法(CWA)の構成について。CWA の下には詳細規制等あるのか。あれば

どんなものなのか。インドネシアでは 1996 年から化学兵器禁止条約に関する国内法

が出来上がっているものの、実施についてはほとんど今年からといった状況のため

ぜひ詳細を知りたい。

・プラントからの申告は前年度からの変更がなくても必須なのか。

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(5) NITE 講義③

講義テーマ:日本で実施した分析付査察の紹介

I. NITE とは、NITE が担う役割

II. 査察受入にかかる準備

III. 査察受入時、NITE で実施する事項

IV. 分析付査察について

V. 分析付査察と通常の査察の違い

(補足)DOC の分析付査察についてはインドネシアでは実績なし。

(講義中の主な関心事項)

・NITE の役割は何か。実際には何を行うのか。

・OPCW による査察の拒否権はあるのか。

(6) METI 講義④

講義テーマ:OPCW による査察と国内当局者の役割

I. OPCW による査察通知から査察実施完了までの流れ

II. 国内当局者の役割

III. 今後の課題

・届出の正確性の向上(条約、検証附属書、Declaration Handbook の理解)

・査察受入れの体制を整えること(査察に必要となる資料の日頃からの準備)

(7) OPCW 講義

講義①で実施した「IV. OPCW 講師から習得レベルチェックのクイズ出題」の残り6問

を実施。全 8 問を完了。

(8) 講義終了

参加者数名よりセミナー開催に対する謝辞を頂いた。(コメントについては「第三節

来年度に向けた改善点」参照。)また、各講師より一言ずつコメントをし、講義終了と

した。

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開始の挨拶 講義1:OPCW 講師による講義

講義2:METI 講師による講義 講義3:NITE 講師による講義

OPCW 講師によるクイズ出題 終了後の集合写真

第三節 来年度に向けた改善点

講義中の通訳言語について、セミナー開始後に、インドネシア側より OPCW 講師(英語)以外に

ついては、日本語⇒インドネシア語に通訳をしてほしいと要請があり、AOTS より OPCW 講師に断

りをいれ、METI と NITE の講義についてはインドネシア語にて通訳を行って頂いた。当然のことで

あるが現地語のほうが質問や発言が活発となる傾向があったため、次年度以降もできれば現地語

で対応できると参加国の理解が更に深まるとも思われる。可能であれば講義資料も現地語にて準

備するほうが望ましい。

今回のセミナーは非常に有意義であったとの評価を頂いている一方、更なる発展に向けて、今

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回は一般的ですでに知識がある内容も多かったので、できるのであれば更にインドネシアの弱点・

足りない点を検証し、より踏み込んだ内容にしてもらえると良いとの提案も頂いた。今後もできれば

定期的に開催して頂き、申告に関するサポートと同時に各スタッフの分析力向上のための人材育

成にも寄与して頂けると良い。

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第四章 OPCW アソシエート・プログラム産業研修における過年度研修生に対する成果アンケー

ト調査結果と総括

第一節 アンケート調査結果

4.1.1 趣旨

日本での産業研修の成果や改善点を検証し、今後更に意義のあるものにするため、OPCW の

協力のもと、過年度の参加者全 26 名を対象に、研修終了後の自国での活動内容や産業研修内

容に関する成果や波及効果に関する調査アンケートを実施した。

4.1.2 アンケート回収状況

回収数:26 人中 14 人(回収率 54%)

4.1.3 設問別調査結果

1) 日本での産業研修に参加することで得ることを期待していた知識/技術等の内容を選択して

下さい。

7

8

9

10

11

11

11

12

12

12

12

13

13

13

0 2 4 6 8 10 12 14

ロジスティック(原料輸送など)

化学プラントの省エネルギーへの取り組み

研究開発

化学プラント運転・技術・設備

化学プラントの環境保全への取り組み

化学プラントの事故の被害拡大防止策

日本の産業界・事業者への化学兵器禁止条約の

義務履行に関する普及啓発の方法

化学プラントのResponsible Care(RC)活動内容

化学プラントの労働安全管理体制(safety)

化学兵器禁止条約に関する日本の法整備状況

および自国への適用方法

日本の化学工業の現状

化学兵器禁止条約(OPCW)の産業検証制度

(申告及び査察)への対応状況

化学プラントの保安体制

(規制貨物・化学品安全管理)(Security)

化学物質の廃棄方法

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2) 日本での産業研修は上記(1)のあなたの期待に応える内容でしたか。

3) 日本での産業研修に参加してみて、帰国後に自国にとって有益であり、取り入れて見たいと

考えた知識/技術はありましたか。

8人57%

5人36%

1人7%

期待以上 期待通り あまり期待通りではなかった 期待はずれだった

7人50%

7人50%

大いにあった いくらかあった どちらとも言えない あまりなかった ない

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4) 帰国後、あなた自身の職務において日本での産業研修を通して得た知識/技術の活用状況

5) 帰国後、あなたの職場において日本での産業研修を通して得た知識/技術の活用状況

3人21%

10人72%

1人7%

既に取り組みは完了し、今は終了している

現在取り組み中

具体的な取り組みを計画している

今は行っていないが今後取り組もうと思っている

取り組んでいない

3人21%

10人72%

1人7%

既に取り組みは完了し、今は終了している

現在取り組み中

具体的な取り組みを計画している

今は行っていないが今後取り組もうと思っている

取り組んでいない

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30

6) 日本での産業研修で得られた知識/技術を自組織以外(外部の化学兵器禁止条約関係組織

や化学会社等)に伝達する取り組みを行いましたか。

第二節 総括

短い期間に過半数以上からの回答を得ることが出来、その回答率からみても過去の研修生達に

とって日本での産業研修が非常に意義深いものであったことが推察できる。回答結果をみると、産

業研修の内容が期待以上であったまたは期待通りと回答した研修生は 93%となり、研修期間中に

多くの有意義な内容を学んだことがこの結果から見て取れる。

帰国後、この研修結果を活かすための具体的な取り組みとしては、特に日本で学んだ安全意識

や知識、危機管理等を自国で広めるための研修、セミナーなどを実施したという回答が多かった。

また、それらの取り組みを継続的に実施しているという回答も複数あった。

今後の産業研修への期待としては、まずは継続的な実施への要望が強い。研修を受けた人数が

まだまだ少ないと考える国もあり、十分な知識と経験を持った当局者を国内で増やすためには、長

期的な取り組みが不可欠であるという意見であった。研修に対する改善提案としては、研修期間の

延長や、英語でのコミュニケーション向上を望むコメントがみられた。言語的な課題の解決に向け

ては、資料の英訳を徹底する等取れる対策を実行することが望ましい。

8人57%

3人22%

1人7%

2人14%

既に行った

現在行っている

今は行っていないが、具体的な予定がある

具体的な計画はないが、今後行おうと思っている

行っていない

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(添付資料)

添付資料 1) 研修風景写真

<住友化学>

消火器訓練 最終発表会

<三菱ケミカル>

工場見学 最終発表会

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添付資料2)‐1

1

SECURITY SYSTEM OF CHEMICAL PLANTS AND

MEASURES TO PREVENT EXPANSION OF

DAMAGES CAUSED BY ACCIDENTS

Associate Programme 2017

AIMThe aim of our presentation is to apprise in brief

about the safety and security system of the SUMITOMO chemical Company

that we have experienced

Associate Programme 2017

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添付資料2)‐1

2

SCOPEHistory of the companyGeneral Information of the CompanySecurity that we have experienced hereSafety that we have experienced hereThe things that we can bring back to our countryRecommendationsFew ActivitiesQuestion & Answer / Discussion

Associate Programme 2017

SUMITOMO CHEMICAL COMPANY

General Information of the Company:Head office Tokyo

27‐1, Shinkawa 2‐chome,Chuo‐ku,Tokyo104‐8260, Japan

Osaka5‐33, Kitahama 4‐chome, Chuo‐ku,Osaka 541‐8550, Japan

Number of employees 32,536 (as of March 31, 2017)Sells By Sectors‐

Petrochemicals and Plastics ‐29%IT related Chemicals‐ 18%Pharmaceuticals‐ 23%Energy and functional Materials‐11%Health and Crops Science‐16%Others‐3%

Associate Programme 2017

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添付資料2)‐1

3

SUMITOMO CHEMICAL COMPANY

General Security information of the CompanyAccess Control of the CompanyDocumentation / Information system of the CompanyPlant security system of the Company

Associate Programme 2017

MEASURES TO PREVENT EXPANSION OF DAMAGES CAUSED BY ACCIDENTS

Associate Programme 2017

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添付資料2)‐1

4

Creation and Maintenance of A Safe Working Environment, and 

The Promotion of Safe Behaviour.

Associate Programme 2017

Support Pillars

• Safety Rules• Responsible care activities• Osaka Works OSHMS(Safety & Health Management System)

• Process safety management• Disaster Prevention Management• TPM• Human resource development

Associate Programme 2017

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添付資料2)‐1

5

Safety Rules

• 10 summery rules• 5 rules for executions of fundamental principles

• Ground Rules

Associate Programme 2017

Responsible Care(RC) Activities

• Set targets on following sectors– Occupational safety and health– Industrial safety and disaster prevention– Chemical safety– Environmental protection and energy– Product responsibility

• Conduct RC audits 

Associate Programme 2017

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添付資料2)‐1

6

Process Safety Management• In placed management of process hazard analysis from R & D to Commercialization– Process Hazard Analysis(Check lists, HAZOP, etc.)– Process Safety Management procedure– Safety and Disaster prevention Guidelines‐Red books

– Independent protection layer

Associate Programme 2017

Disaster Prevention Management‐Management of Major Risks at Plant

• Fire and Explosion• Toxic Releases – consequence analysis• Emergency response measures• Enhancement of facility strength• Updating seismic design standards

Associate Programme 2017

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添付資料2)‐1

7

Human Resource Development

• Fire and Explosion training– Electrostatic hazards, gas explosion– Ignitability,  combustibility and explosion– Incompatible hazard, thermal stability

• Hazard prediction

Associate Programme 2017

Recommendations

• New International symbols• Safety induction booklet for visitors

SAFETY

Associate Programme 2017

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添付資料2)‐1

8

What are Things that can be Applied in Sri Lanka

• Most of lessons• Hazard prediction• Human error analysis• Pointing and calling• My machine, My area• OJT• TPM/HPT• RC Audit and Evaluation• Safety 1st Last, Always ‘Go‐anzen‐ni’• Red books

Associate Programme 2017

Sri Lanka

The Thing Which We Can Bring Back to Bangladesh:SUMITOMO sprit has been set up as such not only to meet the compliance issue but also to 

maintain proper management. The sprit are given bellow:a. Prime importance on integrity and sound management in the conduct of its business.b. Sumitomo's business interest must always be in harmony with public interest; c. Sumitomo shall adapt to good times and bad times but will not pursue  immoral business

Responsible Care (RC) are done through ensuring the safety of chemical , protect environment and health , improve the product quality and by earning trust of the society.To ensure  the RC company conducts audits and evaluates it.Safety has been the top priority to this company. “Go‐anzen‐ni” has become the habit of the all worker of this company. Safety rules are well defined and strictly followed by everyone.Process safety Management are maintained properly in a systematic way.  Where identification and research are done properly. Management of Process Hazard Analysis are done at 5 years intervalSafety information are available  in books and in company intranet.

Bangladesh

Associate Programme 2017

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添付資料2)‐1

9

The Thing Which We Can Bring Back to Bangladesh:Risk management for leakage of Hazardous substance simulation methods are very proper.Company gives very importance to training and the training is always is being evaluated.“My Machine My work Place” system is a very good system confidence building of new workers.After training new worker has been given chance to work in the supervision of  experienced workers until they get more experienced. That reduces many hazards.“Pointing and Calling System” is also a good example to make workers more focused and accurate on their job.The analysis of the Human error (feature) are well analysed and preventive measure taken properly.Four round Hazard Prediction Training (HPT)  is very effective way to reduce any hazards. Total Productive Maintenance (TPM) with the bottom up approach is a wonderful method to identify and eliminate any hazards. It is highly appreciated for making it in various level and awarding the best one helps to maintain the spirit and morale among the workers.Fire fighting drill are done by the factory regularly and the competitions really helps the worker to grow more efficacy on fire fighting. 

Associate Programme 2017

Bangladesh

RecommendationsSecurityExamples

On March 20, 1995 The Tokyo subway sarin attack (Subway Sarin Incident (地下鉄サリン事件 Chikatetsu Sarin Jiken)), by Aum Shinrikyo. Killing 12 people, severely injuring 50 and causing temporary vision problems for nearly 5,000 others.

A terrorist attack on 26 June 2015 in Saint‐Quentin‐Fallavier, near Lyon, France, which caused an explosion that injured two other people. The company Air Products is a United States chemical company and operate the world's largest industrial gas complex

Associate Programme 2017

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添付資料2)‐2

1

SECURITY SYSTEM OF CHEMICAL PLANTS AND

MEASURES TO PREVENT EXPANSION OF

DAMAGES CAUSED BY ACCIDENTS

Associate Programme 2017 1

Associate Programme 2017

Associate Programme‐2017

Associate programme mainly 09 weeks3 weeks in Netherlands (Convention, rules and regulations)3 weeks in UK (University Segment – basically how a chemical plants run, develop some leadership and team work)3 weeks in different Industry (Industrial segment, Practical knowledge on how a industry runs) 

2

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添付資料2)‐2

2

AIMThe aim of our presentation is to apprise in brief

about the experienced safety and security system at Mitsubishi Chemical (MCC) Plant at Kurosaki,

Japan.

Associate Programme 2017 3

AgendaComments on Training Programme at MCC (Sri Lanka) Comments on Training Programme at MCC(Bangladesh)HistorySecurity Experienced at MCCSafety Experienced at MCCBring Back to Our Country (Sri Lanka) Recommendations (Sri Lanka) Bring Back to Our Country(Bangladesh)Recommendations(Bangladesh)Few Activities in MCC( Pictures) Question & Answer / DiscussionCountry Presentation (Bangladesh +Sri Lanka)

Associate Programme 2017 4

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添付資料2)‐2

3

CurriculumDate Item Remarks

9/14 AM General introduction and plant tour Safety 

PM PSM,SR, M‐ kan PSM,RA

9/15 AM 3S activity Visit

PM Fire fighting

9/19 AM KY training Exercise

PM KY training

9/20 AM Basic experience/Maintenance Demonstration

PM Standard skill Safety belt hanging

9/21 AM Environment system Treatment process

Factory coordination

Associate Programme 2017 5

Comments on Training ProgrammeAll the classes were very informative and interesting for me to learn. The mosteffective or the classes I learnt new things were:

HAZ ChartFire Fighting3S ActivitySecurity and Safety of the CompanyM-KanKYT/HTP(4 steps)Static Electricity, Dust Explosion, High Place work, Rotary Machine work,Point and Call(first time I am experiencing in my life)

Associate Programme 2017 6

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添付資料2)‐2

4

MITSUBISHI CHEMICAL COMPANY

Associate Programme 2017

Mitsubishi Kasei Corporation and Mitsubishi Petrochemical Co., Ltd. merged and started the operation as Mitsubishi Chemical Corporation.

MKC:Mitsubishi Kasei CorporationMPC:Mitsubishi Petrochemical Co., Ltd.MCC:Mitsubishi Chemical Corporation

7

History

MITSUBISHI CHEMICAL COMPANY

Associate Programme 2017 8

General Security information of the CompanyAccess Control of the CompanyDocumentation / Information system of the CompanyPlant security system of the Company

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添付資料2)‐2

5

MEASURES TO PREVENT EXPANSION OF DAMAGES CAUSED BY ACCIDENTS

OR SAFETY

Associate Programme 2017 9

MEASURES TO PREVENT EXPANSION OF DAMAGES CAUSED BY ACCIDENTS

Associate Programme 2017 10

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添付資料2)‐2

6

Support Pillars

• Environment and Safety Principles• Organization structure• Responsible care activities• Risk management in Kurosaki plant• Process safety management• Disaster Prevention Management system• Management of MCC special chemical substances• Human resource development

Associate Programme 2017 11

Environment and Safety Principles

1. Safety lies at the foundation of the company's very existence, and ensuring safety is the company's social responsibility.

2. The company has an obligation to conserve and improve the environment, and become an entity that is friendly to both people and the planet.

Associate Programme 2017 12

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添付資料2)‐2

7

Policies Related to Environment and Safety

We will 

1. Comply with any and all rules and standards in our society, including corporate ethics in addition to applicable laws.

2. Pursue zero accidents and zero occupational injuries.3. Reduce the environmental impact to prevent global warming and 

protect natural environment.4. Educate our employees about environment and safety, so that 

they can act with awareness of their own responsibilities.5. Communicate closely with society to enhance understanding and 

trust.6. Continue making improvements by utilizing the latest 

technologies and available internal and external information.(www.m‐chemical.co.jp/en/csr/004.html)

Associate Programme 2017 13

Responsible Care(RC) Activities

• Voluntary initiative• Risk management practices under RC• Risk assessment  ‐ Assessing risk for plant processes based on 

common  standard• Risk are evaluated for each process so that those are assessed and 

quantitatively Ex– fire and explosion– Abnormal reactions– Leakage combined reactions

• Hazard chart analysis• Conduct RC audits based on man, machine and methods

Associate Programme 2017 14

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添付資料2)‐2

8

Risk management in Kurosaki plant

Policy on RM

Safety Plant safety Environment

Risk Management 

system

Associate Programme 2017 15

Process Safety Management

• Offensive action – Closely examining and assessing risks

Associate Programme 2017 16

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添付資料2)‐2

9

Disaster Prevention Management system

• Petroleum industrial complex disaster prevention law

• Training of self‐defence disaster prevention organization

Associate Programme 2017

Disaster prevention Responsible person Officedirector

Secondary Disaster prevention Responsible person

Disaster prevention personnel 

17

Disaster Prevention Management system

• Standards –PSM, ISO14001,SOLAS• Facility control • Personnel

Associate Programme 2017 18

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添付資料2)‐2

10

Plant Safety• Fire Emergencies

• General Fire• Dangerous goods fire • Specific reasons – static electricity• Maintenance/ contractor ‐

• Chemical leaks• Plant explosion• Dust explosion• Electrical • Lightning• Environmental Emergencies• Power generation room‐ Disaster prevention storage items 

are there. Associate Programme 2017 19

Fire Emergencies

• Indoor and out door fire extinguishers• Sprinklers• Foam• Large fire extinguishers• Dry sand• Fire hose connection points ‐221 (East, West)• Fire vehicle• Municipality vehicle

Associate Programme 2017 20

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添付資料2)‐2

11

Disaster prevention materials• Clothes• Air respirators• Oil fence• Oil absorbent• etc

Emergency Reporting• Fixed lies• Mobile phones• Satellite phone• Walky talky

Associate Programme 2017 21

Environmental Emergencies

• Separate department• Proper establishments –Treatment plants, Air emission control

• Continuous monitoring• Problem detection measures• Discharging control points• Spill control facilities

Associate Programme 2017 22

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添付資料2)‐2

12

Management of MCC special chemical substances

• Strengthen management of chemical substances– Danger drugs becoming social problem– Terrorism activities increasing internationally– May be abused to theft, loss etc

Associate Programme 2017

Managed substances

Law

MCC self management

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Human Resource Development

1. Human Factors2. Training and Performance3. Enhancement of Process Safety Knowledge

• Practical experience– Maintenance training– Dust explosion– Static electricity charging

• HPT Training

Associate Programme 2017 24

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添付資料2)‐2

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Training

• 3 times /year Plant Overall traininga) Dangerous goods fire b) Coastal disaster prevention c) High Pressure Gas Leakage 

1 time /year Holiday / Night call training1 time /year Coast disaster training1 time/month Basic fire drill (for each group of 4 teams) 1 time/month fire fighting exercise (for each group of 4 teams)

Associate Programme 2017 25

Good Practices

• Safety culture of workplace• Identifying human error• Near miss list(what, when, where)• Sharing of near miss information• Incident recorded‐ log books• Digital Signage

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添付資料2)‐2

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What are Things that can be Applied in Sri Lanka

• Most of lessons• Hazard prediction ‐HPT• Human error analysis• Pointing and calling• Safety culture• Practical exercises• Skill exercises

SAFETY

Associate Programme 2017 27

Chemical Management in Sri Lanka

• Law and Regulation• Standards – ISO 9001QMS,ISO 14001 EMS,OSHAS 18001,PSM, RC

• Good Housekeeping – 5S,Kaizen, GMP, TPM• My organization contribution to chemical safety and security

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添付資料2)‐2

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Recommendations

• New International symbols• Safety induction booklet for visitors

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Safety

Recommendations

• Safety Notes • Use English also – international corporation/inspection

• COMAH Regulations ‐Control of Major Accident Hazards Regulations ‐ Health and Safety Executive 

• Organisational change and major accident hazards ‐Health and Safety Executive 

• Next year add ‐plant safety inspection

Associate Programme 2017 30

Safety

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添付資料2)‐2

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The Thing Which We Can Bring Back to Our Country:KAITEKI valuesRisk Management Process

KYT/ HTPThe Trainings which is based on real Scenario Like- Liquid flow direction.Modification system of Machine to avoided accidentPoint and calling system

M-KAN, Special control substance system

Bangladesh

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RecommendationsSecurityExamples

On March 20, 1995 The Tokyo subway sarin attack (Subway Sarin Incident (地下鉄サリン事件 Chikatetsu Sarin Jiken)), by Aum Shinrikyo. Killing 12 people, severely injuring 50 and causing temporary vision problems for nearly 5,000 others.

A terrorist attack on 26 June 2015 in Saint‐Quentin‐Fallavier, near Lyon, France, which caused an explosion that injured two other people. The company Air Products is a United States chemical company and operate the world's largest industrial gas complex

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