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MEMS 非接触温度センサ MEMS 非接触温度センサ ユーザーズマニュアル CDSC-019C 形D6T
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形D6T MEMS 非接触温度センサ ユーザーズマニュアル · 形d6t mems 非接触温度センサ ユーザーズマニュアル (cdsc-019) 2 1. 概要...

Oct 13, 2019

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Page 1: 形D6T MEMS 非接触温度センサ ユーザーズマニュアル · 形d6t mems 非接触温度センサ ユーザーズマニュアル (cdsc-019) 2 1. 概要 本ユーザーズマニュアルは、MEMS非接触温度センサD6Tシリーズの使用方法、特記事項などを

MEMS 非接触温度センサ

MEMS 非接触温度センサ

ユーザーズマニュアル

CDSC-019C

形D6T

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1 形 D6T MEMS 非接触温度センサ ユーザーズマニュアル (CDSC-019)

目次

1. 概要 ......................................................................................................................................... 2 2. 構造(部品構成) ....................................................................................................................... 2 3. 外形寸法図 ............................................................................................................................... 2 4. 動作原理 .................................................................................................................................. 2 5. 製品の特徴 ............................................................................................................................... 3 6. 使用方法 .................................................................................................................................. 5

6.1 接続コネクタ ...................................................................................................................... 5 6.2 電気的接続例 .................................................................................................................... 6 6.3 I2C 仕様 ............................................................................................................................ 8 6.4 測定値の取得プログラム例 .............................................................................................. 13 6.5 PEC チェックルーチン例 ................................................................................................... 16 6.6 クロックストレッチ(ウエイト) .............................................................................................. 17 6.7 通信タイムアウト .............................................................................................................. 18 6.8 表面カバー部材 ............................................................................................................... 18 6.9 固定方法 ......................................................................................................................... 19

7. よくある質問 ............................................................................................................................ 20 8. 用語の説明 ............................................................................................................................. 21 9. ご承諾事項 ............................................................................................................................. 22

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形 D6T MEMS 非接触温度センサ ユーザーズマニュアル (CDSC-019) 2

1. 概要

本ユーザーズマニュアルは、MEMS非接触温度センサD6Tシリーズの使用方法、特記事項などを

示すものです。なお、本資料は製品カタログを補足するものであり、実際のご使用にあたっては製品カ

タログとあわせてご使用ください。

2. 構造(部品構成)

MEMS非接触温度センサD6Tシリーズは、小型の基板

上に、シリコンレンズ、サーモパイルセンサ、専用アナログ

回路、デジタル温度値への変換用ロジック回路までを集積し、

1つのコネクタのみで接続可能なモジュール商品です。

図 1. モジュール外形(参考)

3. 外形寸法図

基板サイズ 14mm×18mm が特徴のひとつとなっています。更に小型化した 11.6mm×12mm の基

板サイズもあります。基板周囲の保持領域や位置合わせについては、製品のカタログ資料をご確認

ください。接続するコネクタ部品に関しては6章を参照ください。

4. 動作原理

MEMS非接触温度センサの測定動作の概要は、下記

のとおりです。

・ シリコンレンズにより、物体が発生している放射熱(遠赤

外線)をモジュール内のサーモパイルセンサ上に集光し

ます。(※1)

・ 集光した放射熱(遠赤外線)により、サーモパイルセンサ

で起電力が発生します。

・ 起電力の値と、内部の温度センサの値を測定し、それら

の値を元に、内蔵のルックアップテーブルを用いた補間

演算により測定値(対象物温度)を算出します。(※2)

・ 測定値は、I2C バスを介して、上位システムから読み出し

て使用します。

(※1) D6T-1A-01/02 はシリコンフィルタを使用。

(※2)D6T-1A-01/D6T-1A-02/D6T-8L-09 は ASIC 内の

温度換算回路を用いて測定値(対象物温度)を算出しま

す。

図 2. モジュール構成

(内部) サーモパイルセンサ

シリコンレンズ

(裏面) I2Cコネクタ

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5. 製品の特徴

MEMS非接触温度センサは、測定対象物の表面温度を測定します。D6T-44L-06は縦横4x4の

16 チャネル、D6T-8L-09 は1列 8 チャネル、D6T-1A-01/-02 は1チャネル、D6T-32L-06 は縦横 32

x32 の 1024 チャネルのセンサチップを搭載しています。センサチップに専用の後段処理回路を隣接

した最適化設計を行うことで、低ノイズの温度測定を実現しています。

弊社のMEMS非接触温度センサを人感センサとして用いると、従来の焦電センサによる人検出

の欠点を解決することが可能です。焦電センサは、赤外線の変化成分を検出する原理上、人が動い

ていることを検出することは可能ですが、静止時には測定信号を失ってしまいます。これに対して、

非接触温度センサでは、静止時であっても測定信号が消滅することはありません。

(a) 焦電センサの出力 (b) 非接触温度センサの出力

図 3. MEMS非接触温度センサと焦電センサとの違い

MEMS非接触温度センサは、光学設計されたシリコンレンズにより、決められた感度特性を持っ

ています。弊社の非接触温度センサでは、一般的なセンサと同じく、最大感度の 50%となる領域角度

を FOV(Field of View)として記載しています。

(a) D6T-44L-06 の FOV(16ch)イメージ図 (b) 1 素子の FOV と XY 軸の感度特性イメージ図

図 4. 視野角(FOV)の感度特性の形状イメージ

FOV

最大感度の 50%

焦電センサ 非接触温度センサ

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感度を持つ領域は、FOV 仕様幅よりも広い領域となります。また、測定対象物の大きさが、感度を

持つ領域よりも小さい場合には、対象物以外の背景温度の影響が含まれることになります。

弊社の非接触温度センサは、基準熱源(黒体炉)を用いて温度測定値を補正していますが、測定

対象物の材質による放射率の違い、表面形状、感度を持つ領域内の占有率などが、測定値に影響

することに留意ください。

図 5. 距離による測定値の変化要因

距離が遠くなると、観測する面積(FOV)は広がっていきます。FOV 内での対象物(人物)の占有

面積率は、距離に応じて小さくなっていきます。よって距離が遠くなると、測定値に占める割合(影響

度)は、対象物(人物)温度よりも背景温度の方が大きくなっていきます。言い換えると、温度を正しく

測定するためには、対象物体が、FOVの面積よりも十分大きい必要があります。

MEMS非接触温度センサを、人感センサとして利用する場合には、温度値のみによる単純な判

定では近距離用途に限定されてしまいます。検出距離を長くするために、時間的な変化や熱源の位

置、人の振る舞い情報などを元に、ソフトウェア処理によって判定確度を向上させる必要がありま

す。

Distance near >>>>>> Far

IR

IRIR

IR

Area1 FOV

Area2 FOV

距離: 近い <<<<< 遠い

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6. 使用方法

6.1 接続コネクタ

図 6. 製品外観(参考)

接続端子

表 1. 接続端子表

1 GND GND 電源端子

2 VCC VCC 電源端子(5V ±10%)

3 SDA I2C(5V) データ

4 SCL I2C(5V) クロック

接続コネクタ部材

使用コネクタ部品型式 : SM04B-GHS-TB(JST)

コンタクト : SSHL-002T-P0.2 (JST)

ハウジング : GHR-04V-S (JST)

形式によって、レンズ部の高さや基板サイズが異なります。詳細寸法については、製品のカタログ

資料をご確認ください。システムとの接続には、上記の4端子コネクタを使用します。

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6.2 電気的接続例

ケース 1: 5V MCU 直結(マイコン電源電圧が同じ場合)

図 7 5V マイコンと直結

ケース 2: 3V MCU (I2C port が 5V トレラント仕様の場合)

図 8 5V トレラント仕様の場合

ケース 3: I2C レベルコンバータを使用

(5V トレラント仕様でない場合や、バス上に I2C(3V)仕様の他デバイスが存在する場合)

図 9 レベルコンバータ利用時

D6T

VCC

SDA

SCL

GND

VDD5

SDA

SCL

GND

MCU

R R

Power5V

GND

D6T

VCC

SDA

SCL

GND

VDD

SDA

SCL

GND

MCU R R

5V3V

D6T

VCC

SDA

SCL

GND

VDD

SDA

SCL

GND

MCU

R R

I2CLevel

Translating

R R

5V

Ex. PCA9517

電源回路

I2C レベル

コンバータ

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ケース 4: 双方向オープンドレインの GPIO 端子を使い、 ソフト的に I2C 通信処理を行う

(MCU が内部に I2C 機能を持たない場合)

※注:クロックストレッチ対応(6.6 項)が必須となります

図 10 GPIO 端子を使用

ケース 5: I2C バス切り替え IC 使用 (複数の D6T センサ接続)

(本センサがスレーブアドレスを変更できないため)

※多くのバス切り替え IC では、電源電圧変換の機能が含まれています。

図 11 I2C 切り替え IC を使用する場合

プルアップ抵抗の値について

配線の容量成分などのユーザ使用条件に応じたユーザ計算となります

(I2C 仕様を確認ください。多くの場合、約 3k~10kΩの範囲となります)

MCU

R

FFOpenDrain

SDA

SCL

R

FFOpenDrain

SDA

SCL

D6T

VCC

SDA

SCL

GND

VDD

SDA

SCL

GND

MCU

R R

I2C busswitch

R R

5VR R

D6T

VCC

SDA

SCL

GND

:

SDA 0

SCL 0

SDA x

SCL x

SDA 1

SCL 1

SDA 2

SCL 2

オープン ドレイン

オープン ドレイン

I2C バス 切り替え

IC

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6.3 I2C 仕様

通信仕様については下記を参照ください

表 2. I2C ポートの設定パラメータ

スレーブアドレス 7bit (0001_010b)

8bit (with R/W bit)表現: Read : 15h , Write : 14h

データビット幅 8bit (MSB-first)

クロックスピード max 100kHz / D6T-32L のみ 1000kHz (Fast-Mode Plus)

クロックストレッチ対応 D6T-1A-01,D6T-1A-02,D6T-8L-09 を除く

(※ソフト I2C をご使用の際は 6.5 を参照ください)

図 12 I2C データラインの流れ(D6T-44L-06(16ch))

※ この部分は本製品内部レジスタに設定した値が反映されているかを確認するための Read 動作で

す。スキップでする事も可能です。 図 13 I2C データラインの流れ(D6T-8L-09(8ch)

図 14 I2C データラインの流れ(D6T-1A-01/D6T-1A-02(1ch)

StartAddress

WCommandW (4Ch)

RepeatSrart

AddressR

PTAT(Lo)

PTAT(Hi)

P0(Lo)

P0(Hi)

P14(Lo)

P14(Hi)

P15(Lo)

P15(Hi)

PEC StopP1 to P13

(Lo,Hi)

Output data : 35 bytes

StartAddress

WCommandW (4Ch)

RepeatSrart

AddressR

PTAT(Lo)

PTAT(Hi)

P0(Lo)

P0(Hi)

PEC Stop

Output data : 5 bytes

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図 15 I2C データラインの流れ(D6T-32L-01A(1024ch)

注) D6T-32L-01A のみ Command は 4Dh です。

表 3. 受信データ(Output data)の内容

PTAT センサ内部の参照温度データ

PTAT や Pn の温度データは、16bit 符号つき整数で、10 倍された温度値[℃]

D15bit は符号をビットです。

25.0 ℃ = 250 (High byte Data = 0x00、 Low byte Data = 0xFA)

-25.0 ℃ = -250 (High byte Data = 0xFF、 Low byte Data = 0x06)

P0 ~ P15

(D6T-44L-06)

P0 ~ P7

(D6T-8L-09)

P0

(D6T-1A-01)

(D6T-1A-02)

P0~P1023

(D6T-32L-01A)

各画素の温度データ 配置は下図を参照 (16 チャネル、8 チャネル)

D6T-44L-06 (16ch) D6T-8L-09 (8ch)

D6T-1A-01/-02 (1ch) D6T-32L-01A(1024ch)

PEC Packet error check code. (6.4 の記述および、詳細は“SM bus” 仕様を参照)

StartAddress

WCommandW (4Dh)

RepeatSrart

AddressR

PTAT(Lo)

PTAT(Hi)

P0(Lo)

P0(Hi)

P1022(Lo)

P1022(Hi)

P1023(Lo)

P1023(Hi)

PEC Stop

Output data : 2051 bytes

P1 to P1021(Lo,Hi)

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Signal chart

(D6T-1A-01/-02 は P1~P15 がありません)

図 16. 信号端子の流れ(D6T-1A-01/-02/44L-06)

“S” : Start Condition

“Sr” : Repeat Start Condition

“P” : Stop Condition

“W/R” : Write (Lo) / Read (Hi)

“ACK” : Acknowledge reply

“NACK” : No-acknowledge reply

※上記の各 I2C 用語の意味については、I2C バス仕様をご確認ください

SCL

SDA S ACK ACKSr

slave address[6:0] (0x0A)

ACKW Command[7:0] (0x4C) Rslave address[6:0] (0x0A)

ACKACKPTAT Low Byte[7:0] ACKACKPTAT High Byte[15:8] P0 Low Byte[7:0] P0 High Byte[15:8]

ACKACK NACKPEC data[7:0] PP15 Low Byte[7:0] P15 Hign Byte[7:0]

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11 形 D6T MEMS 非接触温度センサ ユーザーズマニュアル (CDSC-019)

D6T-8L-09 は、図 9 の処理前に以下の処理を本製品電源供給後 20msec 以降に行って下さい。この処

理は電源起動時にのみ行って下さい。

図 17. 信号端子の流れ (D6T-8L-09)

SCL

S W Command[7:0](0x02) Command[7:0](0x00)

SDA Slave address[6:0] (0x0A)

Command[7:0](0x01) Command[7:0](0xEE) P

S P

S P

S P

S P

S W Command[7:0](0x02)

Slave address[6:0] (0x0A)

Sr Command[7:0](0x00) Command[7:0](0x00) P

Slave address[6:0] (0x0A)

S Sr P

S Sr PCommand[7:0](0x00)

Command[7:0](0x07)

Command[7:0](0xE9)

Slave address[6:0](0x0A) + W

Command[7:0](0x05)

Slave address[6:0](0x0A) + R

Command[7:0](0x90)

Command[7:0](0x3A)

R

Command[7:0](0x97)

Slave address[6:0](0x0A) + W

Command[7:0](0x03)

Command[7:0](0x00)

Command[7:0](0x03)

Command[7:0](0x8B)

Slave address[6:0](0x0A) + W

Command[7:0](0x05)

Command[7:0](0x90)

Command[7:0](0x3A)

Command[7:0](0xB8)

750msec w ait

Slave address[6:0](0x0A) + W

Command[7:0](0x03)

Command[7:0](0x00)

Command[7:0](0x07)

Slave address[6:0](0x0A) + W

Command[7:0](0x02)

Command[7:0](0x00)

Command[7:0](0x00)

Slave address[6:0](0x0A) + W

Command[7:0](0x03)

Slave address[6:0](0x0A) + R

ACK

ACK ACK

ACK ACK

ACK ACK NACK

ACK ACK

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形 D6T MEMS 非接触温度センサ ユーザーズマニュアル (CDSC-019) 12

図 18. 信号端子の流れ(D6T-32L-01)

図 19. スタート・ストップコンディション

D6T-32L-01A は表 4 の設定を変更できます。図 11 の処理前に以下の処理を本製品電源供給後

20msec 以降に行って下さい。この処理は電源起動時にのみ行って下さい。

図 20. Write (D6T-32L-01)

表 4. レジスターマップ (D6T-32L-01)

Register Address 初期値 機能 (Write Data)

0x00 0x00 b7(WR) : Stop b6-b1 : (reserved) b0(R) : Data Ready

0x01 0x04 b7-b4(WR) : IIR coefficient(0~15)

b3-b0(WR) : Average(0~10)

0x02 0x14 b7-b0(WR) : Cycle time[x10ms]

IIR フィルタの係数設定は、0(スルー)、1~15 が設定可能です。

設定値の4倍を C とすると、式 Y=((C-1)× Yold + X )/C となります。

図 21. IIR フィルタ

Z

1/C

C-1

-1

ACKACKPTAT Low Byte[7:0] ACKACKPTAT High Byte[15:8] P0 Low Byte[7:0] P0 High Byte[15:8]

SCL

SDA S ACK ACK Sr slave address[6:0] (0x0A)

ACK W Command[7:0] (0x4D) R slave address[6:0] (0x0A)

ACK ACK NACK PEC data[7:0] P P1023 Low Byte[7:0] P1023 Hign Byte[7:0]

StopWrite DataAck

Slave Address WAck

Start Registor AddressAck

MasterSlave

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13 形 D6T MEMS 非接触温度センサ ユーザーズマニュアル (CDSC-019)

6.4 測定値の取得プログラム例

(16ch : D6T-44L-06 / 1024ch D6T-32L-01A の場合) // I2C communication functions

extern void I2C_start();

extern void I2C_repeatstart();

extern void I2C_stop();

extern void I2C_send1( char addr8 , char cmd );

extern void I2C_getx( char addr8 , char buff[] , int length );

extern int D6T_checkPEC( char buf , int pPEC );

// Global var.

extern char readbuff[35];

extern int tPTAT;

extern int tP[16];

extern int tPEC;

int D6T_getvalue()

{

I2C_start();

I2C_send1( 0x14 , 0x4C ); // 14h = { 0Ah(Addr7) : Write(0b) }

I2C_repeatstart();

I2C_getx( 0x15 , readbuff , 35 ); // 15h = { 0Ah(Addr7):Read },35 = 2*(1+16)+1

I2C_stop();

If(!D6T_checkPEC(readbuff,34)){

return -1; // error

}

tPTAT = 256*readbuff[1] + readbuff[0];

tP[0] = 256*readbuff[3] + readbuff[2];

tP[1] = 256*readbuff[5] + readbuff[4];

tP[2] = 256*readbuff[7] + readbuff[6];

tP[3] = 256*readbuff[9] + readbuff[8];

tP[4] = 256*readbuff[11] + readbuff[10];

tP[5] = 256*readbuff[13] + readbuff[12];

tP[6] = 256*readbuff[15] + readbuff[14];

tP[7] = 256*readbuff[17] + readbuff[16];

tP[8] = 256*readbuff[19] + readbuff[18];

tP[9] = 256*readbuff[21] + readbuff[20];

tP[10] = 256*readbuff[23] + readbuff[22];

tP[11] = 256*readbuff[25] + readbuff[24];

tP[12] = 256*readbuff[27] + readbuff[26];

tP[13] = 256*readbuff[29] + readbuff[28];

tP[14] = 256*readbuff[31] + readbuff[30];

tP[15] = 256*readbuff[33] + readbuff[32];

tPEC = readbuff[34];

return 1;

}

measure()

{

n = 0;

do{

status = D6T_getvalue();

n++;

}while(status < 0 && n < LOOPLIMIT);

If(status < 0){

// error operation.

}

printf(“ %d, %d,%d,%d,%d,%d,%d,%d,%d ,%d,%d,%d,%d,%d,%d,%d,%d ,%d\n” ,

tPTAT,tP[0],tP[1],tP[2],tP[3],tP[4],tP[5],tP[6],tP[7]

,tP[8],tP[9],tP[10],tP[11],tP[12],tP[13],tP[14],tP[15],tPEC);

}

※D6T-32L-01A では、tP[xx]を 1023 まで追加してください。

※プログラム例で用いた I2C 操作ライブラリ関数は標準的な機能のみで構成しています。

お試しになる場合は、ご使用されるマイコンに用意された類似のライブラリ関数に読み替

えて入力してください。

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形 D6T MEMS 非接触温度センサ ユーザーズマニュアル (CDSC-019) 14

測定値結果の例 (左から順に、PTAT , P0,P1,…,P15 , PEC)

223 ,224,224,273,335,239,221,240,297 ,264,232,221,254,299,258,229,233 ,80

223 ,271,261,265,304,284,270,264,274 ,302,285,271,260,319,304,286,269 ,193

223 ,296,273,285,311,306,291,281,301 ,311,310,293,296,312,322,311,302 ,83

※ 測定プログラム例では1回の測定実行部分のみとなっています。

※ 本センサの測定データ更新は、標準仕様品の場合、毎 300ms 以内に更新完了する

動作を通信と無関係に繰り返しています。測定タイミングを外部から制御することは

できません。

(1ch : D6T-1A-01/D6T-1A-02 の場合の変更箇所) int D6T_getvalue()

{

I2C_start();

I2C_send1( 0x14 , 0x4C ); // 14h = { 0Ah(Addr7) : Write(0b) }

I2C_repeatstart();

I2C_getx( 0x15 , readbuff , 5 ); // 15h = { 0Ah(Addr7):Read },5 = 2*(1+1)+1

I2C_stop();

If(!D6T_checkPEC(readbuff,4)){

return -1; // error

}

tPTAT = 256*readbuff[1] + readbuff[0];

tP[0] = 256*readbuff[3] + readbuff[2];

tPEC = readbuff[4];

return 1;

}

※ 測定プログラム例では1回の測定実行部分のみとなっています。

※ 本センサの測定データ更新は、標準仕様品の場合、毎 100ms 以内に更新完了する

動作を通信と無関係に繰り返しています。測定タイミングを外部から制御することは

できません。

PTAT=22.3℃、P0=29.6℃、P1=27.3℃、P2=28.5℃、P3=31.1℃、…の結果となります

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15 形 D6T MEMS 非接触温度センサ ユーザーズマニュアル (CDSC-019)

(8ch : D6T-8L-09 の場合の追加箇所) int D6T_getvalue()

{

I2C_start();

I2C_send( 0x14 , 0x02 , 0x00 , 0x01 , 0xEE );

I2C_stop();

I2C_start();

I2c_send ( 0x14 , 0x05 , 0x90 , 0x3A , 0xB8 ) ;

I2C_stop();

I2C_start();

I2c_send ( 0x14 , 0x03 , 0x00 , 0x03 , 0x8B ) ;

I2C_stop();

I2C_start();

I2c_send ( 0x14 , 0x03 , 0x00 , 0x07 , 0x97 ) ;

I2C_stop();

I2C_start();

I2c_send ( 0x14 , 0x02 , 0x00 , 0x00 , 0xE9 ) ;

I2C_stop();

I2C_start();

I2C_send( 0x14 , 0x02 );

I2C_repeatstart();

I2C_send( 0x15 );

I2C_get( 0x15 , readbuff , 2 ); // Expected value of 2 byte read is 0x00 and 0x00. I2C_stop();

I2C_start();

I2c_send( 0x14 , 0x05 );

I2C_repeatstart();

I2C_send( 0x15 );

I2C_get( 0x15 , readbuff , 2 ); // Expected value of 2 byte read is 0x90 and 0x3A. I2C_stop();

I2C_start();

I2C_send( 0x14 , 0x03 );

I2C_repeatstart();

I2C_send( 0x15 );

I2C_get( 0x15 , readbuff , 2); // Expected value of 2 byte read is 0x00 and 0x07. I2C_stop();

I2C_start();

I2C_send1( 0x14 , 0x4C ); // 14h = { 0Ah(Addr7) : Write(0b) }

I2C_repeatstart();

I2C_getx( 0x15 , readbuff , 19 ); // 15h = { 0Ah(Addr7):Read },19 = 2*(1+8)+1

I2C_stop();

If(!D6T_checkPEC(readbuff,18)){

return -1; // error

}

tPTAT = 256*readbuff[1] + readbuff[0];

tP[0] = 256*readbuff[3] + readbuff[2];

tP[1] = 256*readbuff[5] + readbuff[4];

tP[2] = 256*readbuff[7] + readbuff[6];

tP[3] = 256*readbuff[9] + readbuff[8];

tP[4] = 256*readbuff[11] + readbuff[10];

tP[5] = 256*readbuff[13] + readbuff[12];

tP[6] = 256*readbuff[15] + readbuff[14];

tP[7] = 256*readbuff[17] + readbuff[16];

tPEC = readbuff[18];

return 1;

}

※ 測定プログラム例では1回の測定実行部分のみとなっています。

※ 本センサの測定データ更新は、標準仕様品の場合、毎 250ms 以内に更新完了する

動作を通信と無関係に繰り返しています。測定タイミングを外部から制御することは

できません。

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形 D6T MEMS 非接触温度センサ ユーザーズマニュアル (CDSC-019) 16

6.5 PEC チェックルーチン例

PECはCRC-8方式を用いたエラーチェック用のデータで、通信出力の最後に付加されています。

PEC 値を使用して、ユーザーが通信障害を検出し、データの信頼性を向上させることができます。

(詳細については SMBus 仕様を参照ください) unsigned char calc_crc( unsigned char data )

{

int index;

unsigned char temp;

for(index=0;index<8;index++){

temp = data;

data <<= 1;

if(temp & 0x80) data ^= 0x07;

}

return data;

}

int D6T_checkPEC( char buf , int pPEC );

{

unsigned char crc;

int i;

crc = calc_crc( 0x14 );

crc = calc_crc( 0x4C ^ crc );

crc = calc_crc( 0x15 ^ crc );

for(i=0;i<pPEC;i++){

crc = calc_crc( readbuff[i] ^ crc );

}

return (crc == readbuff[pPEC]);

}

RepeatStart を使わず、Stop-Start で読み出した場合は、PEC 対象がリードコマンドのみになります int D6T_checkPEC( char buf , int pPEC );

{

unsigned char crc;

int i;

crc = calc_crc( 0x15 );

for(i=0;i<pPEC;i++){

crc = calc_crc( readbuff[i] ^ crc );

}

return (crc == readbuff[pPEC]);

}

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17 形 D6T MEMS 非接触温度センサ ユーザーズマニュアル (CDSC-019)

6.6 クロックストレッチ(ウエイト)

本センサは、測定状態によって、スレーブ(センサ)からマスター(MCU)への要求待ちを発生させ

ます。マスタ側は、このウエイト処理に対応する必要があります。多くの MCU に内蔵されている I2C

モジュールには、自動対応する機能があります。内臓 I2C モジュールのない MCU など、ソフトウェア

による I2C ライブラリを使用される場合は、ウエイト対応機能の有無を確認の上で御使用ください。

機能が無い場合は、下記に示す様なウエイト検出ルーチンを、SCL 出力部分に追加する必要があ

ります。D6T-1A-01/D6T-1A-02/D6T-8L-09 にはクロックストレッチはありません。

ウエイト検出ルーチン

I2C マスタ I2C スレーブ (センサ)

a) SCL に Lo 出力(毎 Ack タイミング) SCL 端子の Lo 検知チェック

(固定ウエイト)

c) SCL 出力を Hi-Z に変更

SCL 端子を入力モードに変更

d) SCL 端子を Hi になるかチェック

チェック待機(LOOP)

b) SCL に Lo 出力(ウエイト要求)

ウエイト中 ...

ウエイト完了

e) SCL 出力を Hi-Z に変更.

f) チェック完(Hi 検知)

SCL 端子を出力モードに変更

g) 次の処理へ移る

図 22. ウエイト検出ルーチン

ウエイト検出ルーチンの設定が難しい場合は、毎 Ack タイミングに 160μsec のウエイトタイムをプログラ

ムに追加してください。

SCL

a)

b)

c)

d)

e)

f)

g)

Master drive SCL to Lo.

Slave drive SCL to Lo.

Checking SCL

ウエイトを要求

MCU が Lo 出力

MCU のチェック期間

D6T が Lo 出力

SDA

MCU

SCL

SDA

D6T

SCL

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形 D6T MEMS 非接触温度センサ ユーザーズマニュアル (CDSC-019) 18

6.7 通信タイムアウト

本センサはSDAもしくはSCLが下記の時間 Low入力が継続すると、通信タイムアウトとしてスト

ップ状態にします。 ・D6T-44L-06 : 1sec ・D6T-1A-01 / D6T-1A-02 / D6T-8L-09 : 70msec

なお、センサが通信タイムアウトと判断した場合は、Write アクセス時には NACK を返しますが、

Read アクセス時は読み出し値が FFFFh となります。PEC を用いたデータチェックを実施すると読

み出し値が異常と判断できますので、PEC でのデータチェックを推奨します。

6.8 表面カバー部材

MEMS非接触温度センサを組み込み設置する際は、カバー部材の放射熱(遠赤外)通過性能に

十分にご注意ください。遠赤外線透過グレードの高密度ポリエチレン(HDPE)が、比較的安価で加

工しやすいカバー材として良く利用されます。カバーの厚みにより減衰率が異なりますので、出来る

だけ薄い方が検出性能への影響を低く抑えられます。ただし、下記写真の様に、薄いカバーでは内

部のセンサが透けて見えることになります。

図 23. HDPE 板厚と透過量の関係(参考)

None cover HDPE( t0.7 )

54.9%

HDPE( t0.5 ) HDPE( t0.3 )

60.1%

71.5%

100%

カバー無し

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19 形 D6T MEMS 非接触温度センサ ユーザーズマニュアル (CDSC-019)

6.9 固定方法

MEMS非接触温度センサの保持・固定可能エリア(斜線部)をケースで挟むなどして固定してくだ

さい。

D6T-44L-06 D6T-8L-09

D6T1A-01 / -02 D6T-32L-01A

図 24. 保持・固定エリア(斜線部)

図 25. 保持・固定方法(参考)

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形 D6T MEMS 非接触温度センサ ユーザーズマニュアル (CDSC-019) 20

7. よくある質問

質 問 もっと視野角を拡げることが出来ないか。

回 答 シリコンレンズの厚みと屈折率による制約を考慮して、設定した FOV になっています。

1素子あたりの FOV が大きくなると測定検出能力が低下することも、単純に視野角を

広げられない理由のひとつです。広い範囲を測定するためには、センサを可動させる

か、複数個設置する必要があります。

質 問 赤外線リモコンによる誤動作は起きないか。

回 答 使用しているシリコンレンズは、波長 1.2[μm]以下の可視光~近赤外線をほとんど透過

しないため、リモコンの赤外線による誤動作は起きません。放射熱として発せられてい

る遠赤外線はおよそ 4~14[μm]になります。

質 問 人と動物、電化製品などとの区別がつけられるか。

回 答 非接触温度センサでは、測定温度のデータ取得のみになります。その測定データの振

る舞いを元に、ユーザ側のソフトウェアにより対象物の区別を行う必要があります。ご

使用状況を考慮して判定ソフトウェアを開発することで、判定精度を向上出来る可能性

があります。

質 問 人感センサとして検出可能な距離はどれぐらいか。

回 答 設置状況および判定アルゴリズムの性能に大きく影響を受けます。

サーモパイルセンサ1素子あたりの FOV 面積と測定対象物体のサイズによりますが、

おおまかな距離目安としては、5~6[m]程度となります。

質 問 消費電力をさらに小さくできないか。

回 答 D6T シリーズには、「省電力スリープのための動作モード」の設定はありませんので、

消費電力を抑えるためには電源を遮断する必要があります。

質 問 電源電圧 3[V]駆動やスレーブアドレスの変更はできないか。

回 答 D6T シリーズにはそれらの機能はありません。

質 問 電源投入後、測定可能までの時間はどれくらいか。

回 答 出力温度は電源投入後に数秒で温度精度範囲内に入りますが、完全に安定するまで

には 15 分程度かかります。(参考値)

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21 形 D6T MEMS 非接触温度センサ ユーザーズマニュアル (CDSC-019)

8. 用語の説明

サーモパイル

熱電対(サーモカップル)を縦続接続して起電力を増やしたもの。熱電対列。

各熱電対の温接点を隣接位置に並ぶ様に配置している

NETD (カタログに記載)

Noise Equivalent Temperature Difference の略。ノイズ量を測定温度に換算したもの。

測定温度の変化を判定できる最小値の目安で、温度分解能と呼ばれる場合もある。

FOV

Field of View の略。視野角の指標。感度ピーク 50%で規定することが多い。

I2C は Philips 社の登録商標です。

SMBus は Intel Corporation の登録商標です。

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形 D6T MEMS 非接触温度センサ ユーザーズマニュアル (CDSC-019) 22

9. ご承諾事項

「当社商品」について特別の合意がない場合には、お客様のご購入先にかかわらず、本ご承諾事項記

載の条件を適用いたします。 1. 定義

本ご承諾事項中の用語の定義は次のとおりです。

(1) 「当社商品」:「当社」のFA システム機器、汎用制御機器、センシング機器、電子・機構部品

(2) 「カタログ等」:「当社商品」に関する、ベスト制御機器オムロン、電子・機構部品総合カタログ、その

他のカタログ、仕様書、取扱説明書、マニュアル等であって電磁的方法で提供されるものも含みま

す。

(3) 「利用条件等」:「カタログ等」に記載の、「当社商品」の利用条件、定格、性能、動作環境、取扱い

方法、利用上の注意、禁止事項その他

(4) 「お客様用途」:「当社商品」のお客様におけるご利用方法であって、お客様が製造する部品、電子

基板、機器、設備またはシステム等への「当社商品」の組み込み又は利用を含みます

(5) 「適合性等」:「お客様用途」での「当社商品」の(a) 適合性、(b) 動作、(c) 第三者の知的財産の非

侵害、(d) 法令の遵守および(e) 各種規格の遵守

2. 記載事項のご注意

「カタログ等」の記載内容については次の点をご理解ください。

(1) 定格値および性能値は、単独試験における各条件のもとで得られた値であり、各定格値および性

能値の複合条件のもとで得られる値を保証するものではありません。

(2) 参考データはご参考として提供するもので、その範囲で常に正常に動作することを保証するもの

ではありません。

(3) 利用事例はご参考ですので、「当社」は「適合性等」について保証いたしかねます。

(4) 「当社」は、改善や当社都合等により、「当社商品」の生産を中止し、または「当社商品」の仕様を

変更することがあります。

3. ご利用にあたってのご注意

ご採用およびご利用に際しては次の点をご理解ください。

(1) 定格・性能ほか「利用条件等」を遵守しご利用ください。

(2) お客様ご自身にて「適合性等」をご確認いただき、「当社商品」のご利用の可否をご判断ください。

「当社」は「適合性等」を一切保証いたしかねます。

(3) 「当社商品」がお客様のシステム全体の中で意図した用途に対して、適切に配電・設置されている

ことをお客様ご自身で、必ず事前に確認してください。

(4) 「当社商品」をご使用の際には、(i) 定格および性能に対し余裕のある「当社商品」のご利用、冗長

設計などの安全設計、(ii) 「当社商品」が故障しても、「お客様用途」の危険を最小にする安全設計、

(iii) 利用者に危険を知らせるための、安全対策のシステム全体としての構築、(iv) 「当社商品」お

よび「お客様用途」の定期的な保守、の各事項を実施してください。

(5) 「当社」は DDoS 攻撃(分散型 DoS 攻撃)、コンピュータウイルスその他の技術的な有害プログラ

ム、不正アクセスにより、「当社商品」、インストールされたソフトウェア、またはすべてのコンピュー

タ機器、コンピュータプログラム、ネットワーク、データベースが感染したとしても、そのことにより直

接または間接的に生じた損失、損害その他の費用について一切責任を負わないものとします。お

客様ご自身にて、①アンチウイルス保護、②データ入出力、③紛失データの復元、④「当社商品」

またはインストールされたソフトウェアに対するコンピュータウイルス感染防止、⑤「当社商品」に

対する不正アクセス防止についての十分な措置を講じてください。

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23 形 D6T MEMS 非接触温度センサ ユーザーズマニュアル (CDSC-019)

(6) 「当社商品」は、一般工業製品向けの汎用品として設計製造されています。従いまして、次に掲げ

る用途での使用は意図しておらず、お客様が「当社商品」をこれらの用途に使用される際には、

「当社」は「当社商品」に対して一切保証をいたしません。ただし、次に掲げる用途であっても、「当

社」の意図した特別な商品用途の場合や特別の合意がある場合は除きます。

(a) 高い安全性が必要とされる用途(例:原子力制御設備、燃焼設備、航空・宇宙設備、鉄道設

備、昇降設備、娯楽設備、医用機器、安全装置、その他生命・身体に危険が及びうる用途)

(b) 高い信頼性が必要な用途(例:ガス・水道・電気等の供給システム、24 時間連続運転システ

ム、決済システムほか権利・財産を取扱う用途など)

(c) 厳しい条件または環境での用途(例:屋外に設置する設備、化学的汚染を被る設備、電磁的

妨害を被る設備、振動・衝撃を受ける設備など)

(d) 「カタログ等」に記載のない条件や環境での用途

4. 保証条件

「当社商品」の保証条件は次のとおりです。

(1) 保証期間 ご購入後1年間といたします。

(ただし「カタログ等」に別途記載がある場合を除きます。)

(2) 保証内容 故障した「当社商品」について、以下のいずれかを「当社」の任意の判断で実施します。

(a) 当社保守サービス拠点における故障した「当社商品」の無償修理

(ただし、電子・機構部品については、修理対応は行いません。)

(b) 故障した「当社商品」と同数の代替品の無償提供

(3) 保証対象外 故障の原因が次のいずれかに該当する場合は、保証いたしません。

(a) 「当社商品」本来の使い方以外のご利用

(b) 「利用条件等」から外れたご利用

(c) 本ご承諾事項「3. ご利用にあたってのご注意」に反するご利用

(d) 「当社」以外による改造、修理による場合

(e) 「当社」以外の者によるソフトウェアプログラムによる場合

(f) 「当社」からの出荷時の科学・技術の水準では予見できなかった原因

(g) 上記のほか「当社」または「当社商品」以外の原因(天災等の不可抗力を含む)

5. 責任の制限

本ご承諾事項に記載の保証が、「当社商品」に関する保証のすべてです。

「当社商品」に関連して生じた損害について、「当社」および「当社商品」の販売店は責任を負いませ

ん。

6. 輸出管理

「当社商品」または技術資料を、輸出または非居住者に提供する場合は、安全保障貿易管理に関す

る日本および関係各国の法令・規制を遵守ください。お客様が法令・規則に違反する場合には、「当社

商品」または技術資料をご提供できない場合があります。

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