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St.Cousair little press Since you were precious in My sight, You have been honored,And I have loved you - Isaiah 43:4 Vol. 11/ 2010 autumn
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Couleur Vol.11

Mar 14, 2016

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Couleur Vol.11
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St.Cousair little pressSince you were precious in My sight,You have been honored,And I have loved you - Isaiah 43:4

Vol.11/2010 autumn

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愛情と感謝と再開と・・・特集

文・写真 / 丸山和子

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 ワインの話をするのに必ず語る必然があるフランスはサンクゼールも同じ。あの「ロマネコン

ティ」を産する村、ヴォーヌロマネでの30日以上になる研修期間は、どのタイミングでも思い出すこ

とばかり。強烈で鮮烈に残る瞬間をあのミッシェル・グロ氏の下で働けたことは、全てが感謝です。

収穫も同じ手摘み、仕込む内容もタイミングも、働く人数もさほど変らないのに・・・出来上がるワイン

の雰囲気は全く違う。それが面白く、ワインの魅力の一つかもしれません。

 静かに流れる時間は、日本の日常からは考えられないほど。それが私にはむしろ心地よい感覚で、

帰国したらこの時間を大切にしようと思っていましたが、日本時間に流されている感じです。収穫さ

れたぶどうは、その日のうちに果汁になり、ワインへの導きを与えられます。何日かして耳を澄ます

と、炭酸ガスの泡がはじけ飛ぶ音が感じられ、目の前の変化が楽しくて仕方ありません。

 ミッシェルさんは深い愛情が全てに感じられる方。人間にはもちろん、畑や機械、地域や母

国・・・それからサンクゼールにも。そんなミッシェルさんのワインだからこそ、品質は驚くほど安

定しています。気象条件のみならず、歴史的にも日本より大きく先を進んでいたフランスだから当た

り前かも知れませんが、先輩がいるということはその距離も縮められるということで、ありがたい限

りです。

 収穫が終わると町中がにぎやかになり、花が飾られ終了が知らされる。仕込

みから樽入れへと仕事の内容も変化する頃、ぶどうの実りに感謝し収穫できた

ことをお祝いします。来年またここで会う約束をして、それぞれの暮らしに

戻っていく仲間たち。仕込みの時期は忙しさの中にも素敵な出会いがたくさん

やって来ます。その人に会えて、この時期を知ることもできます。サンクゼー

ルでもまた、同じように格別な出会いが待っています。そんな特別な仕込みの

時期を心待ちにし、大切に感じる気持ちはたぶん世界共通なのでしょう。

【左ページ写真】1. ボーヌロマネ村の畑 /2. 研修中に住んでいたターブルドット(民宿)/3. クロデレアの建物。収穫期はここで寝泊りする。/4. クロデレアの畑の夕暮れ

発酵の終わったぶどうの洗礼は恒例行事!

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タンクに入れて一晩

かけ大きなゴミを沈

めます。

3. 澱おり

下げ白ワインの造り方

梗こう

を房から取り除き粒を砕きます。

発酵用のタンク(ステンレス・木樽)に移し、酵母を加え発酵。自然発酵の場合も。アルコール分に変化するまで 1 週間前後。その後乳酸発酵を行う場合もあります。

樽またはタンク内で熟成をします。(7ヶ月から11ヶ月ほど)

発酵後 1 ヶ月ほどで瓶詰めし、出荷します。

1. 除じょこう

梗・破は さ い

4. 発はっこう

【熟成タイプ】

【フレッシュタイプ】

空気圧でぶどうを搾ります。

2. 圧あっさく

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フランスで教わったワインのおつまみ

「グジェール」シュー生地にチーズを混ぜ込んで焼き上げる、ブルゴーニュ

地方の名物おつまみ。滞在中にお世話になったマダムから教

えて頂いたレシピです。ワインにとってもよく合います!

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宮永侑佳の本が出ます!!

よく受けるご相談のひとつに、「魚の調理法がわからない」があります。

そこで今回は、タレやドレッシングを使った、手軽で新しい魚料理の特集です。

例えば、これからどんどん脂ののる鯛は、締めることで身はねっとり。奥深い昆布の

香りに、柚子こしょうの爽やかな辛味がピタリと合います。

そして、今回もワインをマリアージュさせ、豊かな食卓の愉しみを提案しております。

蒸したり揚げたり、和洋中とさまざまのバリエーションで、美味しい魚の季節を堪能

していただけますように。

旬の魚を食べつくす。

幸せ料理生活宮永侑佳の

文・レシピ・料理 / 宮永侑佳

料理演出家国籍にとらわれず、主婦が家庭のキッチンで作ることができる、ワンランクアップの料理を提案する。「料理は楽しく美しい」がモットー。

シアワセノカケラ―食と旅といつもの暮らしー

著者 宮永侑佳出版社 文芸社

※サンクゼールの各ショップでもお買い求めいただけます。

定価(1,400 円+税)2010 年 11 月 15 日発行

手軽だけどきちんとおいしい、普通なのにちよっぴりオシャレ。でしゃばらず、邪魔にならず、ホッとする―ちょっとしたくふうを無理なく楽しむことがおいしさの秘訣。毎日を豊かな気持ちで過ごすために…。

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★印はサンクゼールオリジナル商品

 秋刀魚 2尾 長ねぎ 1本 パプリカ 1/2個 にんにく 1片 パクチー、ライム 各適量 サラダ油 60cc  ★韓国万能だれ ねぎ塩味 大さじ4   酒 大さじ1

■材料(2人分)

■作り方

長 ね ぎ は 5 セ ン チ の 筒 切 り にし、芯を取り除いてから重ねて千切りにする。水にさらして白髪ねぎを作る。パプリカ、にんにくは薄切りにする。パクチーはざく切り、ライムはスライスしておく。秋 刀 魚 は 頭 を 落 と し、 ワ タ を取り除いてきれいに洗い流す。ペーパータオル等で水気を拭き取り、横半分に切る。耐熱皿に A を合わせ入れ、秋刀魚の表面と腹の中にそれをよくまぶしつける。そのままラップをして、電子レンジで 5 分ほど加熱する。小鍋にサラダ油とにんにくを入れ、火にかけて香りを出し、うつわに盛り付けた秋刀魚にかける。白髪ねぎ、パプリカ、パクチー、ライムを添える。

A

秋刀魚の香味蒸し合わて美味しかったワインはSt.Cousair長野シャルドネ2009

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 鱈たら

4切れ 長ねぎ 2/3本 チンゲンサイ 1株 片栗粉 適量 サラダ油、胡麻油 各適量  ★韓国万能味噌 大さじ3   酒 大さじ2   醤油 大さじ1   酢 大さじ2   水 100cc

■材料(4人分)

■作り方

長ねぎは粗みじん切りにする。チ ン ゲ ン サ イ は 縦 4 つ 割 り にし、サラダ油少々(分量外)を加えた湯でさっと茹でる。鱈は一口大に切り片栗粉をまぶしつける。多めのサラダ油を熱して揚げるように焼く。フ ラ イ パ ン に A を 入 れ て 沸 かす。鱈と長ねぎを加えさっと炒めタレを絡ませる。(とろみが足 り な い 場 合 は、 水 溶 き 片 栗少々を加える)火を止め、胡麻油少々をまわしかける。

A

鱈の辛味炒め

★印はサンクゼールオリジナル商品

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鯖の味噌煮

 鯖さば

1尾 生姜 2片 赤唐辛子 2本 みりん 大さじ1  ★信州万能味噌 大さじ4   酒 大さじ2   醤油 大さじ2   水 1カップ

■材料(4人分)

■作り方

鯖は頭とワタを取り除き、洗って水気を拭いて 5 センチの筒切りにする。生 姜 は 薄 切 り、 唐 辛 子 は 種 を 取 り、小口切りにする。フライパンに A と生姜、唐辛子を入れて沸かし、鯖を加え落し蓋をして煮る。魚に火が通ったら蓋を外し、みりんを入れ照りを出す。うつわに盛り付け煮汁をかける。

A

★印はサンクゼールオリジナル商品

合わて美味しかったワインはELLA VALLEYEver Red

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昆布締め真鯛のカルパッチョ

 刺身用真鯛 1さく 昆布 2枚 ミックスリーフ 適量 塩 適量  ★柚子こしょうドレッシング 大さじ4   オリーブ油 大さじ2

■材料(4人分)

■作り方

①②

真鯛に塩少々をふる。昆布を水少々(分量外)で湿らせ、①を挟んで冷蔵庫で一晩置く。

③④

A を合わせドレッシングを作る。②を薄切りにし、ミックスリーフとともに皿に盛りつけ、③をかける。お好みでピンクペッパーを散らして。

A

★印はサンクゼールオリジナル商品

合わて美味しかったワインはSt.Cousair信濃リースリング2009

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サーモンとさつま芋のソテージンジャーソース

 生鮭切り身 4切れ さつま芋 1/3本 エリンギ 4本 塩、こしょう、タイム 各適量 オリーブ油 適量  ★生姜ドレッシング 1本(120ml)   片栗粉 小さじ1.5

■材料(4人分)

■作り方

さつま芋はよく洗って、皮付きのまま角切りにし、水にさらしておく。エリンギは石づきを落とし、縦 4 つ~ 6 つ割りにする。鮭に塩、こしょうをふり、①とともにオ リ ー ブ 油 を 熱 し た フ ラ イ パ ン で ソテーする。さつま芋とエリンギに塩、こしょうを振り、焼きあがったものから取り出しておく。小鍋に A を入れ、よく混ぜて片栗粉を溶かす。火にかけ、とろみをつける。皿に②を盛り付け、③をまわしかけてタイムを飾る。

A

★印はサンクゼールオリジナル商品

合わて美味しかった

ワインはSt.Cousair

シードルトラディショナル

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月と星とぶどうたち 文 / 丸 山 和 子

この日は十八夜。いつもの年だと月と星が輝く深夜 2 時、用意

をして畑に繰り出し、3 時から収穫。

あいにくの空模様 ・・・ 星もお月さまも何処におられるのか、きっ

と何処かで見守ってくださるに違いない。そう思いながらシャ

ルドネの収穫を総勢 20 人ほどで一斉に始める。醸造関係者は

5 人、あとは社内の希望者が毎年来てくれる。いくら初秋と言っ

てもここは北信濃。この時間は寒いに決まっている。毎年参加

してくれて様子がわかる人や、初めてで興味津々の人でも無心

に収穫をしていく。なんとありがたいことか。

「なぜこんなことを」わざわざするのかと不思議に思う方も多

いと思います。なぜなら、昼間は暖かいのでぶどうが栄養を吸

収しようと活動も激しい。けれど夜は植物も休んでいます。水

を吸い上げないし光合成もしない。だからこの時間にあえて収

穫をするのです。ぶどうが余分な水分をためこまない事など、

プラスになることが多いと思っているからです。

こうした新しい試みの中に結果が付いてくることを信じて、大

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いなる自然と向き合ってこれからも繰り返されて

いくでしょう。それはヴィニュロンたちの強く揺

るがない心の世界があるからです。

そして、参加者はみな収穫のあとのすばらしい夜明

けと、 温かいコーヒーが忘れられないようです。

Vineyards & Wineryヴィンヤード & ワイナリー

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V i g n e r o nヴィニュロン

サンクゼール・ワイナリー蔵の扉が開き、ワインが何百

ケースと出荷されていくと

き、1 本 1 本が様々なお客さまに届

くのだと思うと、とても嬉しくなり

ます。と同時に、私たちは 1 本 1 本

のボトルにきちんとメッセージを詰めることができただろうか

と、ふと考える瞬間でもあります。その年はどういう年だった

のか、品種の個性はどうだったのか、何処の地区のぶどうなの

か、それらのことが一つでも何か飲み手のかたに伝わればいい

なと思っています。そして、毎年同じように安定した味わいで

はないかもしれませんが、年毎の個性をワインが自ら語りだす

ような、そういうワインを造りたいと思っています。

ところで、ワインを飲むことは、自然への感謝や神様の存在を

考えるきっかけになると思うことが時々あります。それこそが、

日本でワインを造る理由の一つかもしれません。ワイン飲酒文

化の奥深さの行き着く先には、そういった人間中心ではない穏

やかな生活があるような気がしています。

ワインという生きものは人と同じ。それぞれに

個性があり同じ顔を見せてくれることはない。

フレッシュがいい時もあれば、時を経て厚みを

増すものもある。そんな個性豊な面々と常に対

話しながら、「おいしいワインはおいしいぶどう

から」をモットーに、自分たちが目指すワイン

=「サンクゼールらしさ」に挑戦し続けている

造り手たち。今回は普段あまり表に出ることの

ない、彼らからのメッセージをお届けします。

一人でも多くのお客さまに、この思いが伝わり

ますように、心から願いを込めて...。

三浦秀一

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プツ・・・プツプツ・・・

樽に耳を傾けていると、ぶ

どう果汁からワインへと生まれ変

わり始めているかわいらしい音が

聞こえます。ワイナリーには、ぶ

どうの甘い芳香が漂っています。今年も実りに感謝をし、ワ

イン造りが始まりました。

発酵中は毎日ワインの様子を見て、健全な発酵を行っている

か五感を使って状況を見極め、的確な作業(温度管理、酸素

供給など)を行います。目に見えない微生物相手なので、こ

れが思った以上に難しいのですが、それ以上に面白くやりが

いがあります。

そして、発酵を終えたワインは熟成へと向かっていきます。

ワイン造りにおいて、その年のぶどうが育った土地の風味、

育てた栽培者の想いを受け継ぎ、飲む人はじめ、ワインに関

わる全ての人が幸せを感じることができる。

そんなワインを目指して、励んでいます。

サンクゼールでワインを造っ

ているのは、栽培担当池田

さん、工場長の三浦さん、野村さん、

そして私。このメンバーはみんな

一緒にではないのですが、それぞ

れフランスのブルゴーニュに行かせていただいたメンバーで

もあります。同じワインを飲み、同じ風景を見て、同じ人た

ちとふれあい、感じることはそれぞれに違っていても、深い

感動と大きな目標を授かった者として個々の持ち味、パワー

を発揮し、今現在があります。池田さんの直観力、三浦さん

の感性、野村さんの分析力、そして私は行動力を生かし、美

味しいぶどうからしかできない美味しいワインを造って、皆

さんに至福のときを過ごしていただきたい。幸せな気持ちで

飲まれているお客さまを感じることが私たちの幸せ・・・そ

んな繋がりが持てるワインを造りたいと思っています。

野村京平 丸山和子

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祝福のマグナム

L i f eSt.Cousair Style

文 / 小 山 恵 里写 真 / ス タ ジ オ ポ プ リ

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高さ約 50 センチの大きなワインボトル。

結婚式当日、ご参列いただいたお客さまにメッセージを書いて

いただきます。

披露宴では、ご新郎さまご新婦さまがこのボトルを持って、皆

さまのもとへあいさつにうかがいます。

おふたりのお名前が入った世界で一つだけのボトル。お客さま

への感謝の想いとおふたりへの祝福の想いが詰まったボトルか

ら、カラフェにワインが注がれます。

どのテーブルでも、たくさんの笑顔があふれています。ご新郎

さまと肩を組んで話をするご親戚のおじさま。「きれいね」と

涙があふれそうになりながら声をかけるおばあさま。自分のこ

とのように喜ぶご友人。そんな想いに囲まれて、さらにおふた

りから満面の笑みがあふれだします。

幸せのかたちは十人十色。そのかたちはお客さまやふたりの笑

顔をつくり、そしてお手伝いをする私たちの心さえも穏やかに

癒してくれます。

料理とワインが会話をさらにを引き立てて、たくさんの温かな

想いと笑い声、そしてふたりらしい色にレストランが包まれる

のです。

結婚式を迎えるまではいろいろな道のりがあります。おふたり

に寄り添うと、それが垣間見えることがあります。結婚式の日

「この日を迎えられたふたりがずっと幸せにいられますように」

と願わずにはいられません。そして、同じ場所にいられること

を嬉しく思います。おふたりが誓いあった日の想いが詰まった

このボトルが、いつまでもそばにありますように。

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今回は地元の食材を使って加工食品を作っている「チア・さみず」さん。そのおいしさと人気の秘密をご紹介。

チア・さみず

A r o u n dご近所さん紹介

地元の農産物をもっとアピール

したいここ飯綱町(旧三

さ み ず む ら

水村)は、標高や地形、気候

など農産物を育てるにはとても恵まれた土地

で、りんごや米、大豆、野菜などなど、とにか

くどれも本当においしいものが収穫される。そ

のすばらしい農産物を様々なカタチでもっとア

ピールしたい。そんな思いが多くの困難を乗り

越え「チア・さみず」は誕生する。

地産地消という考え方チア・さみずで作られている代表的なものは三

つ。創業以来根強い人気を誇る「アップルパ

イ」。郷土料理である「おやき」。地元の米、大

豆100%から作る「味噌」。どれも手間を惜

しまず、愛情たっぷりに作っている。

「地元の食材にこだわり、地元に還元する。こ

れは、これからの飯綱町の将来を考える上でと

ても大切なことだと思います。」取材にご協力

いただいた宮本さん、長崎さんはそう話す。「地

産地消をしっかりしていけば、飯綱町はこれか

らも続いていくし、多くのお客さまに飯綱町の

よさを伝えていくことができる。」

写真/上:アップルパイ 下:野沢菜のおやき

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詳しくお知りになりたい方は下記までお問い合わせ下さい。

さみず農産物加工組合 チア・さみず〒 389-1204 飯綱町大字倉井 2891-1TEL / FAX 026-253-0032

まず地元に根付いて、一緒に成長していく。

自分たちが住んでいる場所を大切にし、そ

こからスタートする。おいしさの秘密はそ

んな「地元への愛情」からなのかもしれない。

チア・さみずの手作り商品は、『直売所さん

ちゃん』などにて販売しています。お立ち

寄りの際は是非、お客さまの笑顔を思いな

がら愛情たっぷりに作っているスタッフの

皆さんの顔を思い浮かべていただければ幸

いです。

チア・さみずのおやきで一番人気は茄子。大きな茄子の輪切りが 2 枚入っている。

味噌は、今は熟成のときです。お話をうかがった宮本さん(左)、長崎さん(右)。

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Face to fa

ce

アウトレット施設での食品販売の先駆けとなったサンクゼー

ル。今はアウトレットに欠かせないものとなりました。

ここ土岐では、新しくできたエリアのまん中で食品販売とカ

フェを併設しています。オリジナル商品も加わり、試食で味

を確認でき、レシピでお料理の幅も広がります。

カフェの目玉は「サンクゼールシェフ・手作りソーセージ」

をつかったサンドウィッチとプレートです。

本場ドイツ仕込みのスパイシーな味とジューシーさを味わえ

るのは、ここと長野県飯綱町にある本店だけ。自家製パンと

合わせて、ご堪能ください。

サンクゼール・ファクトリーアウトレット

土岐店

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土岐店のいちおしメニューはなんといっても、本店と土岐

店でしか味わえない手作りソーセージです。

丸山シェフがドイツでマイスターから学んだこだわりの手

作りソーセージはプリッとジューシー。シンプルさの中に、

美味しさとシェフの愛情がギュッと詰まっています。

ブーランジェの田中さんが作る長野県産の小麦を使った

ふっくらパンとの相性は抜群!口を大きくあけてかぶりつ

くと口のなかにジワっと幸せな味が広がります。

ちょっと欲張りにランチをしたい方にはベーコンとハム

(これももちろん丸山シェフの手作り!)、ソーセージが一

度に楽しめるプレートがおすすめ。

ベーコンとハムは、本社キッチンの袖山さんにより、やさ

しい味のシュークルートに変身。

食べ応えのある一品です。

美味しそうにほおばるお客さまの表情は、スタッフも見て

いて幸せになれます。

「ごちそうさま!美味しかったよ!」

・・・疲れも何もかもが吹き飛ぶ魔法の言葉です。

『よし、明日も頑張ろう!』

竹 野 店 長 の い ち お し !

手作りソーセージ

サンクゼール・ファクトリーアウトレット土岐店

サンクゼール・ファクトリーアウトレット土岐店 店長 竹野知世

open/10:00 close/20:00address/ 岐阜県土岐市土岐ヶ丘 1 丁目 2 番地 土岐プレミアムアウトレット 区画 1800TEL/0572-53-3923

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ナパバレー研修記Vo l . 0 3

文 ・ 写 真 / 吉 田 慶 子

ナパでの出会い

この研修中には忘れられない、本当に素敵な出会いがありました。

ひとつめは、ステルツナー・ワイナリーで出会った “ カズ ” さん。

日本人のカズさんは今、ナパバレーにあるこのステルツナー・ワイナリー

で働いています。ワイナリーに到着すると、さっそく施設内を案内して

くれました。忙しい中にも関わらず、本当に丁寧につきっきりで。

「どうぞ、試飲してください」そう言ってまだ熟成中のワインを樽から

すくい、グラスに注いでくれる。その量といったら、「そんな、もった

いない!!」とおもわず心の中で叫び、「そんなに飲んだら研修になら

ないぞカズさん」とつっこみを入れつつワインを味わう。言うまでも

なくおいしいワイン。そして、それ以上に彼のおもてなしの心が本当に

温かく、感動しました。素敵な思い出をくれたワイナリーであり、人と

の出会いでした。

ふたつめは、オーパスワンで出会った “ ヤスコ ” さん。

「試飲されるかた、買われるかた以外は入館できません」「え~!!」

しかたなく5名ほどで館内に入り、その他のメンバーは外で待つことに。

試飲カウンターで私たちが日本人だとわかると、日本人スタッフのヤス

コさんが説明にあたってくれました。「日本から研修に来ています」そ

う説明すると、「では、ワイナリーの案内をしましょうか」と快く館内

の案内をしてくださいました。もちろん外で待機していたスタッフもふ

くめ。質問に対しても丁寧に説明してくださり、最後にはなんと試飲

美術館みたいなオーパスワン

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→次回は、最終回「シャトーモンダビ」。

まで!!「同じヴィニュロン。その垣根はないですよ。」そんなメッセー

ジが伝わってくるような出会いでした。

みっつめは、映画のワンシーンに登場した「エノテカワインショップ」

で出会った “ マルゴー ” さん。次の目的地に向かう途中、「映画で使

われたワインショップだよ」という説明にはっとしました。「その映画、

私も見た!」実物を見られたと感動していると、人懐っこい笑顔で「come

in!」という声。その声の主を見てさらにびっくり、映画に出演してい

たマルゴーさんご本人でした。閉店していたにも関わらず私たちを迎え

入れてくれ、撮影風景や、ワインショップの説明などをしてくれました。

名刺交換をすると、私たちの名刺に書かれている「I am the vine,

you are the branches.John 15:5」というメッセージに、「私の好きな

言葉です。私もワイン造りにたずさわっていますが、この言葉を考え

ながら造っています。」マルゴーさんと出会えたことは、偶然のような

必然だったのかもしれません。

よっつめは、アメリカで寿司屋「ミクニレストラン」を経営している “タ

ロー ” さん。

「えっ、これが寿司!?」

出てきた寿司は、どれも日本では考えられないものばかり。でも、そ

のどれもがとてもおいしい。タローさんのモットーは「no problem」。

日本の寿司という概念にとらわれることなく、その土地のお客さまの

声を聞き、アレンジした寿司を考え出す。それは本当にすごいことで、

「大変なことはなかったんですか?」という質問に、「自分はベストをつ

くすだけ、あとは神様がやってくれる。」そう笑顔で答えてくれました。

アメリカに渡り、さまざまな苦労を乗り越え前に進み続ける。そんな

姿から、元気をいただけた出会いでした。

この研修で出会ったヴィニュロンたちは誰も、自分の仕事に誇りを持

ち、お客さまに対しては最善をつくす。とても素敵な出会いでした。

ミクニレストラン、タローさんステルツナー・ワイナリー、カズさん オーパスワンにて、ヤスコさんと記念写真 エノテカワインショップのディスプレー

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発行人 久世良三編集人 山川誠一発行所 サンクゼール・パブリッシング 〒 389-1201 長野県上水内郡飯綱町芋川 1260 TEL026-253-7002 FAX026-253-8861 http://www.stcousair.co.jp印刷製本 株式会社イシワタグラフィックス

ⓒ 2010 St.Cousair CO.,LTDPrinted in Japan

本書掲載の記事、写真、イラスト等の無断複写(コピー)、複製(転載)を禁じます。R本書からの複写を希望される場合には、株式会社サンクゼール(TEL026-253-7002)にご連絡ください。●落丁、乱丁、その他不良品がありましたら、お取り替えいたします。株式会社サンクゼール

(TEL026-253-7002)へご連絡ください。

Vol.11

2010.10.25 第 1 版発行

■サンクゼール・ワイナリー 本店 営業時間 9:00~17:00 Tel.026-253-8002■ワイナリーレストラン・サンクゼール 営業時間 11:30~16:30 Tel.026-253-8070(要予約)

飯綱町の米の収穫風景。その向こうの丘の上にワイナリーレストラン・サンクゼールが見える。

【表紙】

StaffDirector/Photo 山川誠一Recipe 宮永侑佳

Text 久世良三・小山恵里・神田秀仁・竹野知世・野村京平・丸山和子・三浦秀一・吉田慶子

http://www.stcousair.co.jp

S a n c t u a r yサンクチュアリー

この冊子はサンクゼール・スタッフである小林フィデアが活動しているエイズ孤児を支援するボランティア、タンザニアの S.W.A.C.C.O.(ソンゲア女性と子供の支援団体)へ協力しており、お客さまから頂いた100円は全てS.W.A.C.C.O. へ寄付されます。詳しくは、下記をご覧ください。URL http://www.sotesawasawa.jp/

2009年5月から現在までに688,082円の募金をいただきました。皆さまのご協力を、心より感謝いたします。

募金¥100

couleur [kulœ:r]  Couleur【クルール】は「色」を表すフランス語です。四季の色やサンクゼールのこだわり、スタッフの人柄などをお伝えします。

募金にご協力ください。(100 円は目安です)

10 月 12 日から 17 日までシアトルに行ってきました。前回のクルールではタンザニアの孤児院建設プロジェクトについて書かせていただきました。そして今回は、小林フィデアさんのお姉さんのフローラさんがシアトルでタンザニアの孤児院建設 NPO をされていて、その支援者の何人かにお会いすることができました。2年ほど前に、シアトルの建築家がボランティアで現地の建設予定地に仲間の井戸専門家などと調査に行かれ、フローラさんやフィデアが理想とする孤児の村のために調査をし、その理想を設計図にしました。今回、これまでお会いしたことがなかったアメリカと長野の NPO メンバーが着工に向けての話し合いをすることができました。とても心優しい素敵な方々との交流で、こちらも愛と勇気をいただきました。この訪問により、来春から着工することを決めることができました。

タンザニアのソンゲアにいる 80 名の孤児たちが、家庭的で安心のできる環境で住める日が一日も早く実現するために、引き続き読者の皆さまのご協力やお祈りを宜しくお願いいたします。

「今、自分の手で出来ることは、全力を尽くしてやりなさい。死んだ後は、働くことも、計画することも、知識も知恵もない。」

(旧約聖書 伝道者の書 9章 10 節)

理想の村づくり

サンクゼール代表取締役久世良三