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BASS MONO SYNTHBass Synthesizer
この度はelectro-harmonix Bass Mono Synthをお買い上げ頂き誠にありがとうご ざいます。Bass Mono Synthでは、入力されたベースシグナルをヴィンテージシンセのエ ミュレーションやボイスを幾重にも重ねた厚みのあるサウンド、ディープなパルスサウンドなど、さまざな音像やテクスチャーを作り出す11種類のシンセサウンドへ変化させます。ベース本体への特殊な加工やピックアップなどを使用せずに動作するようデザイ ンされています。ベースを繋いで、今すぐ伝説的なシンセサイザー・ミュージシャンたちの仲間入りをしましょう!
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はじめに付属のアダプターを9Vパワージャックに接続し、ベースをINPUTジャックに接続してください。後続のエフェクターやアンプのインプットとSYNTH OUTPUTジャックを接続してください。
注意Bass Mono Synthはモノフォニックタイプのマルチ・オシレーターで、オシレーターごとに1度に1音ずつ合成します。オシレーターはシンセ・タイプごとに予めプリチューンされており、SPECTREモードのみオシレーターをコントロールできます。Bass Mono Synthは単音の入力信号のみ処理するので、コードや2音以上の信号の入力があった場合には正しく動作しない場合があり、複数の音が入力されると予想外の不規則な動作を引き起こします。
SYNTHタイプの詳細1. LASER ‒ ディープ・パルスシンセ
CTRL:エンベロープフィルターのアタックとディケイをコントロールします。CTRLを時計回りに回すとアタックとディケイのタイムが遅くなります。
EXP:エクスプレッション・ペダルはフィルターのカットオフ周波数をコントロールに加え、エンベロープスイープのジャンプオフ周波数を設定します。ペダルをヒール(かかと側)からトゥ(つま先側)に動かすとフィルターの周波数はベースからトレブルに変化します。
注意:Bass Mono Synthにはelctro-harmonix 9.6DC-200mAアダプターが付属します。Bass Mono Synthの消費電力は9VDCセンターマイナス/125mAです。間違ったアダプターを使用すると故障の原因となり、保証対象外となりますのでご注意ください。
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2. X-FADE ‒ フィルタースイープにドライ信号を加えたマルチVCOシンセ SENS:フィルタースイープエンベロープフォロワーのデプス(深さ)とシンセボ リューム
を設定します。 CTRL:フィルターエンベロープのディケイタイムを設定します。EXP:フィルターのカットオフ周波数とエンベロープフィルターのスウィープの ベースをコ
ントロールします。
3. ACID ‒ TB-303風ファスト・ディケイシンセSENS:設定値 を大きくすると、フィルターのスイープ幅が広くなります。CTRL:エンベロープフィルターのレゾナンスとスウィープ・デプスの両方をコントロー
ルします。時計回りに回すと、レゾナンスと周波数レンジが増加します。 EXP:ピックアタックによりトリガーされ、エクスプレッションペダルはフィルターエンベ
ロープのディケイタイムをコントロールします。ディケイタイムを増加させるには、ペダルをヒールからトゥに動かします。
4. COSMIC ‒ ピッチモジュレーションを搭載したブライトでアグレッシブなシンセCTRL:エンベロープのディケイタイムを設定します。EXP:ピッチモジュレーションのデプスをコントロールします。
5. SUB ‒ サブオクターブ・シンセCTRL:サブオクターブのボリュームをコントロールします。EXP:カットオフ周波数をコントロールします。
6. GROWL ‒ パーカッシブでパンチのあるシンセ SENS:フィルターのスイープデプスを調整します。 CTRL:フィルターエンベロープのディケイタイムを設定します。 EXP:フィルターエンベロープのスウィープデプスもしくはフリーケンシーレン ジをコン
トロールします。
7. WUB ‒ パルスシンセ w/フィルターモジュレーションCTRL:モジュレーションスピードを設定します。EXP:フィルターの中心周波数をコントロールします。
8. UNISON ‒ 音を重ねたポリフォニック・シンセのような壮大なユニゾンサウンド CTRL:フィルターエンベロープのディケイタイムを設定します。EXP:フィルターのカットオフ周波数とエンベロープのスウィープのベースをコントロー
ルします。
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9. TWIN ‒ スローティ・シンセサウンド SENS:設定値を大きくすると、フィルターのスイープ幅が広くなります。 CTRL:フィルターエンベロープのアタックとディケイタイムを調整します。 EXP:フィルターエンベロープのスウィープデプスもしくはフリーケンシーレンジをコン
トロールします。
10. SPECTRE ‒ ピッチ音を調整可能なフルシンセSENS:設定値を大きくすると、フィルターのスイープ幅が広くなります。CTRL:カットオフ周波数をコントロールします。EXP:ピッチ音を半音ずつコントロールします。ピッチレンジはヒール側で-1オ クターブ、
トゥ側で+4オクターブまで変化します。
11. OBLIVION ‒ ウォーブルモジュレーションを組み合わせた壮大で温かみのあるシンセトーンCTRL:モジュレーション・レートをコントロールします。 EXP:レゾナンスをコントロールします。
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コントロールとインプット/アウトプットジャック
DRY VOLノブDRYノブはSYNTH OUTPUTから出力するドライ音のボリュームをコントロールします。
SYNTH VOLノブSYNTHノブはSYNTH OUTPUTジャックから出力するシンセサウンド(ウェット音)のボリュームをコントロールします。
SENSノブSENSノブは、Bass Mono Synth(BMS)のトリガーブロックが検知する前のインプットシグナルのゲインを調整します。ベースを演奏した際のピッチにマッチしたシンセ音を生成し、また、すべてのエンベロープスイープをリセットします。入力信号がスレッショルドを超えた場合にのみ新しい音をトリガーします。SENSノブは信号の振幅を変化させ、トリガーのスレッショルドを微調整できます。SENSを低い値に設定するとシンセサイザーをトリガーするには大きな音が必要になり、高い設定にすると演奏している全ての音がトリガーされる可能性があります。シンセ・エンジンへの入力信号が-4.6dBを超えると、LEDがオレンジ色に点灯します。楽器を最も強く弾いた際にLEDがオレンジ色に点灯するくらいが適切なセッティ ングです。
Note:LEDは入力シグナルがトリガーしたことを示すのではなく、入力レベルを示すためだけに点灯します。トリガーが聞きにくいようであればSENEノブの設定を上げてください。意図しないトリガーや、演奏しない時にトリガーされてしまうような場合には SENSノブの設定を下げてください。
全てのBMSシンセサイザーのタイプでは、SENSによって設定されたゲインも小さな範囲でシンセボリュームを変更し、シンセの種類によっては、SENSはフィルターエンベロープのスイープレンジも調整します。SENSを高く設定すると、フィルターのスイープが広がり通常は音量が大きくなります。前のページの「 SYNTHタイプの詳細 」のセクションを確認して、どのシンセタイ プのフィルターがSENSノブの影響を直接受けるかをご確認 ください。
CTRLノブCTRLノブは各SYNTHタイプに割り当てられたパラメーターをコントロールします。P.1~2に記載してあるSYNTHタイプの詳細を参照してください。
INPUTジャックベースや他のエフェクターのアウトプットと接続する1/4”フォンジャックです。
DRY OUTPUTジャックDRY OUTPUTからはINPUTジャックから入力されたシグナルがバッファー回路を通って出力されます。エフェクトがON/OFFどちらの状態であっても、ドライ音は常にDRY OUTPUTジャックから出力されます。DRYノブでDRY OUTPUTジャックから出力される信号のボリュームを変更することはできません。
SYNTH OUTPUTジャック DRYノブとSYNTHノブの設定でミックスされたサウンドがSYNTH OUTPUTジャックから出力されます。BYPASSモード時、SYSNTH OUTPUTからはバッファード・バイパス信号が出力されます。
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EXPジャック EXPジャックはTRSケーブルを使用して、標準的なエクスプレッション・ペダルを接続できます。SYNTHタイプによってエクスプレッション・ペダルでコントロールできる特定のパラメーターがあります。詳細については「SYNTHタイプの詳細 」のセクションをご参照ください。 プリセットをセーブする際、エクスプレッション・ペダルのポジションはノブのポジションとともにセーブされます。エクスプレッション・ペダルを使用していない場合やプリセットをリコールしてから一度も動かしていない場合は、Bass Mono Synthはセーブされていたエクスプレッション・ペダルの設定でロー ドされます。エクスプレッションペダルでコントロールするパラメーターを微調整した後でプリセットを呼び出すこともできます。 エクスプレッション・ペダルの接続にはSleeve=ヒールポジション(グラウンド)、Ring=トゥポジション、Tip=ワイパーの配線と なるようTRSケーブルを使用してください。公称のエクスプレッション・ペダルのインピーダンスは10KΩです。6kΩ以下のインピーダンスのエクスプレッション・ペダル は使用しないでください。
※推奨エクスプレッション・ペダル:electro-harmonix Expression Pedal、M-Audio® EX-P、Moog® EP-2/EP-3、Roland® EV-5、Boss® EV-5、FV-500
EXP INジャックは、TSケーブルを使用してCV(コントロール・ボルテージ)に対応しています。コントロール・ボルテージの対応電圧は0~5Vです。
BYPASSフットスイッチBYPASSフットスイッチはエフェクトのON/OFFを切り替えます。LEDが点灯している状態がONとなります。
PRESETフットスイッチPRESETフットスイッチでプリセットとリアルタイムモードを切り替えます。PRESETフットスイッチはTYPEノブで現在選択しているSYNTHタイプをセーブできます。プリセットのセーブやリコールなどの詳細はPRESETの項を参照してください。
ステータスLED ステータスLEDはBass Mono SynthがON時に点灯し、OFF(バッファード・バイパス)時は消灯します。LEDが緑に点灯している場合はノブの設定が反映され、LEDが赤色に点灯している時はプリセットモードとなります。入力信号がSENSノブで設定したスレッショルド値を超えた場合、LEDがオレンジに点灯します。
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プリセットBass Mono SynthのLEDが緑に点灯している場合、ノブとエクスプレッション・ペダルの現在のポジションが反映されます。11種類のSYNTHタイプそれぞれにプリセットを1つセーブでき、リコールすることも可能です。プリセットをセーブする際に、エクスプレッション・ペダルを設定している場合、上の4つのノブもそれぞれセーブされます。プリセットがアクティブの場合は、LEDは赤く点灯します。
プリセットのリコール1. ステータスLEDが緑に点灯している場合は、TYPEノブを回して任意のシンセ・タイプを選択します。LEDが赤の場合は手順3から行ってください。
2. PRESETフットスイッチを押します。選択したシンセ・タイプはリコールされ、LEDが赤く点灯します。
3. この時にTYPEノブを回すと、各シンセ・タイプごとにプリセットされた設定をロードします。 4. PRESETフットスイッチを押すとノブやエクスプレッション・ペダルのポジションが反映されるモードに戻ります。
プリセットのセーブ 1. プリセットはダイレクト、もしくはプリセットのどちらでもセーブできます。2. PRESETフットスイッチを長押しします。およそ3秒ほど長押しすると、速いスピードでLEDが点滅します。
3. 一度LEDが赤く点滅したらPRESETフットスイッチを離すとプリセットはセーブされます。4. エクスプレッション・ペダルを接続している場合は、プリセットのセーブ中に動かさないでください。
プリセットの編集 1. プリセットのリコール後、LEDが赤く点灯します。2. ロードしたプリセットを変更すると4つのパラメーターノブを動かすと、LEDが赤くゆっくり点滅します。
3. プリセットのロード中にエクスプレッション・ペダルを動かした場合、LEDは点滅しません。4. LEDが赤く点滅している際にPRESETフットスイッチを押すと、セーブされているプリセットをリロードします。リロード後、LEDは赤く点灯します。
5. LEDが赤く点滅している際にPRESETフットスイッチを長押しすると新しくエディットしたプリセットをセーブします。LEDが素早く点滅するまで長押しします。
プリセットモードからの離脱プリセットモードを離脱して、ダイレクトモードに切り替えるにはプリセットスイッチを押すだけです。LEDが緑に切り替わります。プリセットを変更し、LEDが赤く点滅している場合はPRESETスイッチを2回押すとダイレクトモードに戻ります。
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エクスプレッション・ペダル パラメーターとプリセットプリセットをセーブする際にBass Mono Synthにエクスプレッション・ペダルを接続している場合、エクスプレッション・ペダルの現在の状態がプリセットにセーブされます。プリセットリコール後にエクスプレッション・ペダルを動かしてもLEDがゆっくり点滅することはありません。エクスプレッション・ペダルを接続しない状態でプリセットをリコールした場合、エクスプレッション・ペダルでコントロールしたパラメーターはペダルを接続した状態でセーブした時のパラメーター値でリコールされます。そのうえ、ダイレクトモードに戻した場合、パラメーターはデフォルトセッティングに戻ります。
ファクトリーリセット プリセットの初期化とファクトリーリセットは以下の手順で行います。
1. Bass Mono Synthの電源を切ります。2. BYPASSフットスイッチを押しながら電源を入れます。3. LEDが緑と赤に交互に点灯するまでBYPASSフットスイッチを長押ししし続けます。LEDが点灯するまではおおよそ4秒程度です。
4. LEDが交互に点灯し始めたら BYPASフットスイッチを離します。5. およそ約4~5秒後にLEDが緑に点灯し、消灯します。これでファクトリーリセットは完了です。
スペック• バッファード・バイパス• インプットインピーダンス:2.2MΩ • アウトプットインピーダンス (DRY/ SYNTHアウトプット):680Ω • 消費電流:125mA
Bss Mono Synthから最適なパフォーマンスを引き出すためのヒント
1. Bass Mono Synth は一般的にエフェクトチェーンの最初に配置するのが最適です。モジュレーションやディレイ、リバーブなどのエフェクターはBass Mono Synth後ろに配置してください。アンプのエフェクトループへの接続には適していません。
2. 歪んだ入力信号は動作が不安定になるため、Bass Mono Synthの前にディストーションやオーバードライブを配置するのは避けてください。
3. 単音で演奏するようにしてください。2音以上の同時入力はBass Mono Synthが予想外に不規則な動作を引き起こします。
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