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ARIOSO vol.4

Mar 25, 2016

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Naoki Yasuda

成 功 し た 。  サ ム ド ピ ー ク に 登 頂 す る に は 約 ひ と 月 を 要 す る 。  最 初 は 舗 装 路 を ロバ や 水 牛 に 荷 物 を 持 た せ な が ら 歩 く 。 ア イ ス フ ォ ー ル (氷 河 の 傾 斜 部 が 滝 の よ う に な って い る 所 ) を 登 り 、 ク レ バ ス の 底 に も 降 り た 。 全 て の も の が 大 き く 、 日 本 で の 目 測 が 役 に 立 た な い と い う 状
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Page 1: ARIOSO vol.4

  

今回インタビューをしたの

は、上智大学神学部神学科三

年生の中塚大佑さんだ。

 

彼は二〇〇九年の夏、日本

山岳会から派遣された大学生

だけのチームで、ヒマラヤ山脈

サムドピークへの人類初登頂に

成功した。

 

サムドピークに登頂するには

約ひと月を要する。

 

最初は舗装路をロバや水牛に

荷物を持たせながら歩く。ア

イスフォール

(氷河の傾斜部が

滝のようになっている所)を登

り、クレバスの底にも降りた。

全てのものが大きく、日本で

の目測が役に立たないという状

況での登山だったという。

 

人類初登頂の世界にたどり着

いたその時、彼は何を思ったの

か。彼にとって登山とは何なの

か。

  

「誰も到達したことのない世

界を切り開くこと」を自分自

身の目標としているという中塚

さんは、どのような信念を持っ

てヒマラヤに登り、どのような

世界を見たのだろうか。彼自

身の持つ哲学、そしてその精神

的な強さに迫る。

巻頭インタビュー

新世界へ挑戦し続ける大学生

中塚大佑さん