今回インタビューをしたのは、上智大学神学部神学科三年生の中塚大佑さんだ。彼は二〇〇九年の夏、日本山岳会から派遣された大学生だけのチームで、ヒマラヤ山脈サムドピークへの人類初登頂に成功した。サムドピークに登頂するには約ひと月を要する。最初は舗装路をロバや水牛に荷物を持たせながら歩く。アイスフォール(氷河の傾斜部が滝のようになっている所)を登り、クレバスの底にも降りた。全てのものが大きく、日本での目測が役に立たないという状況での登山だったという。人類初登頂の世界にたどり着いたその時、彼は何を思ったのか。彼にとって登山とは何なのか。巻頭インタビュー新世界へ挑戦し続ける大学生中塚大佑さん