Agilent 電子校正キットと メカニカル校正キット: 校正手法と確度 White Paper
Agilent電子校正キットとメカニカル校正キット:校正手法と確度
White Paper
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概要
従来は、ベクトル・ネットワーク・アナライザ(VNA)の校正は、メカニカル標準を使って行われてきました。この校正プロセスは面倒で間違いやすいものですが、確度の高い測定を行う場合は必要なものです。従来のメカニカル校正よりも高速で、しかも簡単なVNA校正を実現するために、電子校正モジュールが設計されました。この記事では、電子校正とメカニカル校正の違いと、測定確度にどのような影響を与えるかを紹介します。
はじめに
VNA(ベクトル・ネットワーク・アナライザ)の校正キットには、2つのレベルの仕様(キット・レベルの校正標準の仕様とVNAシステム・レベルの残留誤差の仕様)が必要です。残留誤差は、校正標準の仕様、VNAシステム仕様、使用される校正手法に依存します。校正キットは、多くの校正手法をサポートしていますが、VNAによって、実装されている校正手法や校正標準の値が異なる場合もあります。
通常、メカニカルVNA校正キットは以下の標準器によって構成されています。
オープン、ショート/オフセット・ショート、ロード/スライディング・ロード;アダプタ;精密オフセット:導波管または同軸
これらの校正キットがサポートする校正手法には、以下があります[1]。
ショート/オープン・ロード/スルー(SOLT)ショート/オフセット・ショート/ロード/オフセット・ロード/スルースルー/反射/ラインまたはスルー/反射/整合(TRL/TRM)
電子校正(ECal)キットは、さまざまなインピーダンス・ステートをVNAのテスト・ポートに電子的に接続可能なモジュールで構成されています[2]。こうしたインピーダンス・ステートは、校正を実行するためにVNAやPCから読み取ることができるEEPROMに保存されています。モジュールによってカバーする周波数レンジに違いがあり、使用される校正手法は、オープン/ショート/ロード/スルー手法またはオフセット・ショート/スルー手法と似ています。Agilent PNAシリーズ・ネットワーク・アナライザは、ECalモジュールを使った未知のスルーや外部理想スルーの校正もサポートします。ほとんどのECalモジュールは、4つのインピーダンス・ステートを使ってVNAの系統誤差項を計算し、校正誤差を低減します。10MHz~67GHzのモデルなどの最近の広帯域モデルには、7つのインピーダンス・ステートを用いて校正確度を向上しているものもあります。図1は、4つの反射インピーダンス・ステートと2つのスルー・ステートを持つ電子校正デバイスの簡略化したブロック図です。
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図1. 2ポート電子校正デバイスの簡略化したブロック図
メカニカル校正キット
図2. メカニカル校正システムの仕様とVNAシステムの仕様の関係
校正標準の仕様
図2は、校正標準の仕様に影響を及ぼす主な要因を示したものです。使用される校正手法で重要となるキーの特性は、校正標準によって異なります。TRL/TRM校正の誤差を最小限に抑えるためには、例えば、オスとメスのショートの電気的特性が一致していなければなりませんが、これはSOLT校正の場合には重要ではありません。一方、SOLT校正手法を用いて校正誤差を最小限に抑えるためには、適用周波数レンジ全体にわたって、オープンとショートの位相差ができる限り180度の逆位相になるようにする必要があります。
出荷時VNA システムの 測定の不確かさ
モデル・ フィッティング誤差
校正標準デザインの 許容誤差と再現性
環境による変動 および劣化
校正標準の仕様 校正手法 VNAシステムの 校正残留誤差仕様
VNAシステムの 生仕様
VNAシステムの 誤差補正後の 確度仕様
Z2 Z4
Z1 Z3
Z2Z4
Z3 Z1
ATTN
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従来は、オープンとショートの電気的特性はデバイスの校正係数で記述されていました。ほとんどのVNAは、以下のパラメータを使って校正標準の応答を計算します。
オフセット遅延、オフセット損失、オフセットZo、最低周波数、最高周波数、同軸、導波管。オープンの場合、C0、C1、C2、C3。ショートの場合、L0、L1、L2、L3。ロードの場合、固定またはスライディング・ロード。
これらのパラメータは、校正標準の「校正係数」とも呼ばれています。1他のAgilentTechnologiesのVNA製品では、これらの校正係数を同様に実装しています。この電気的特性に対する実際のデバイスの偏差によって、校正の確度が決まります。したがって、校正デバイスの仕様は、校正係数からの偏差になります。
最近、AgilentのPNAシリーズ・ネットワーク・アナライザに、「データベース・モデル」が採用されました[2]。データベース・モデルを使用すると、校正係数へのデータ・フィッティングに起因する誤差を削減できます。この場合、校正デバイスの仕様は、「公称」データベースからの偏差+データ補間誤差になります。
誤差の原因
オープンとショート一般に、オープンとショートの振幅応答は非常に安定していますが、位相応答はデバイスによって大きなバラツキがあります。最大許容位相偏差は、校正係数またはデータ・ファイルによって定義されていて、VNAの残留ソース・マッチや反射トラッキングを保証するためのマージンを提供します。デバイス特性の偏差は、主に寸法の違いに起因しています。広帯域の場合、校正係数モデルでは誤差の影響が大きくなりますが、データベース・モデルでは、影響が小さく、確度が高くなります。
固定ロード校正係数は、通常、反射がゼロの完全なシステム・インピーダンス終端になります。オフセットを使用して、実際の反射と一致する不完全ロードを作成することも可能です。校正係数を使用した場合、実際の反射係数やリターン・ロスが主な誤差要因となり、実測データを用いた場合は、実測データの不確かさが主な誤差要因となります。
任意インピーダンス任意のインピーダンスを標準とすることもできます。この場合、ユーザ定義の終端インピーダンス(ほとんどのネットワーク・アナライザでは実数、PNAの場合は複素数)とオフセットを使用することにより、より確度の高いモデルを実現することも可能です。この場合も、校正係数と実際のデバイス応答の偏差が校正誤差の主な要因となります。
スライディング・ロードスライディング・ロードの仕様には、リターン・ロスの実効値があります。これは、固定ロードのリターン・ロスと同じ意味を持ちます。直接測定することはできませんが、スライディング・ロードをさまざまな位置に設定して計算で求めます。
エアライン(エア誘電体伝送ライン)エアラインはTRL/LRL校正で使用します。エアラインをオフセット・デバイスとして使用して、オフセット・ショート校正やオフセット・ロード校正を行うことができます。機械的にシンプルなものなので、極めて厳しい許容誤差で製造できるため、1次校正デバイスとして最適です。主な誤差要因は寸法の違いです。
1. Agilent TechnologiesのProduct Note 8510-5B、“Specifying Calibration Standards for the Agilent8510 Netwrok Analyzer”では、これらの校正係数が校正標準の周波数応答にどのように関係するが説明されています。
校正残留誤差
校正残留誤差は、使用する校正手法によって異なります。従来のSOLT方法では、3種類の校正標準、オープン/ショート/ロードを測定することにより、3つの独立した式が得られます。これらから、1ポート誤差係数、方向性、ソース・マッチ、反射トラッキングが求まります。次に、伝送トラッキングとロード・マッチが、スルー測定から求まります。付録Aで、この校正手法の誤差と校正残留誤差との関係を理論的に説明してあります。
TRL/LRL校正手法に関しては、同様の詳細な誤差解析を行なっていません。予測値は参考文献[3]からわかります。
TRLの残留誤差:
ここで、 システム・インピーダンス、
ライン/スルーのインピーダンス
式1.
他の参考文献[4][5]では、TRL校正誤差を求めるために共分散行列法が用いられています。
PNAでは、メカニカル校正を用いたVNA誤差係数の計算に重み付き最小2乗法が用いられるようになりました。付録Bは、最小2乗法を用いた場合の、共分散行列法による校正標準の誤差伝搬を示したものです。
ECal校正キット
図3. ECalモジュールの仕様とVNAシステムの仕様の関係
ECalインピーダンス・ステートの仕様
ECaは、トランスファ標準のため、その誤差は、VNA校正の残留誤差にトランスファされます。したがって、インピーダンス・ステートの実際のインピーダンスは、メカニカル校正キットほど重要ではありませんが、インピーダンス・ステートの実際の値は、誤差の感度に何らかの影響を及ぼします。メカニカル校正キットの仕様と一致させるためには、各インピーダンス・ステートの上下限値を定めることが望まれます。誤差は、各インピーダンス・ステートの仕様ではなく、保存されているEEPROMデータからの偏差です。
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出荷時VNAシステム の測定の不確かさ
ECalステートの 応答
ECalステート・ データの補間誤差
環境による変動 および劣化
VNAシステムの 校正残留誤差仕様
VNAシステムの 生仕様
VNAシステムの 誤差補正後の 確度仕様
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Ecalの残留誤差
誤差の要因インピーダンス・ステートの誤差には以下の要因が含まれています。
• 特性評価の不確かさ• ステートの安定度• 時間および動作温度に対するドリフト• 経時変化• 補間誤差
特性評価の不確かさの主な誤差は、通常、系統誤差です。経時変化はランダムではありません。これらの2つの要因は、ランダム誤差(ステートの確度、ドリフト、環境の変化)に加算されます。ランダム誤差はRSS(2乗平均平方根)です。ECalステートの全誤差は以下のようになります。
式2.
1ポート残留誤差ECalでは、VNAの系統誤差の計算に、少なくても4つのインピーダンス・ステートによる最小2乗法が用いられます。3つの既知の標準を使用する1ポート校正の標準的な残留誤差方程式は適用されません。その代わりに、最小2乗法による解の共分散行列を用いて、残留誤差を求めます。システム方程式は、各インピーダンス・ステートの全不確かさによって重みが付けられます。重み係数e1、e2、e3、...、enは、各インピーダンス・ステートの誤差の要因によって決まります。これは最小2乗法による解なので、メカニカル校正キットのように、不確かさが代数的に残留校正誤差に伝搬することはありません。付録Bは、各インピーダンス・ステートの誤差の校正残留誤差への伝搬を示したものです。
2ポート残留誤差ECalの2ポートの残留誤差の計算では、スルーが理想のスルーでない場合は、メカニカル校正キットと同様の方法が用いられます。ECalスルーの挿入損失は最大7dBと大きいので、伝送トラッキング誤差やロード・マッチ誤差がメカニカル校正キットより大きくなります。理想的なスルー(現在、ECal校正オプションとして提供されています)を用いれば、伝送残留誤差がメカニカル校正キットの伝送残留誤差と同じか、それより良くすることができます。
測定の不確かさ 経時変化 補間 安定度 ドリフト 環境
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校正結果の比較
以下の図4~8のグラフは、メカニカル標準を使って行われた基準校正と、ECalモジュールを使って行われた校正のベクトル振幅差を示したものです。これらのグラフからは、それらの差が1.85mmコネクタのコネクタ再現性誤差の範囲内であることが分かります。したがって、ECalを使って行われた校正は、ECalモジュールの特性評価に用いられた元の校正と同じです。
図4. [生の方向性(基準)-生の方向性(ECal)]の振幅
図5. [生のソース・マッチ(基準)-生のソース・マッチ(ECal)]の振幅
図6. [生のロード・マッチ(基準)-生のロード・マッチ(ECal)]の振幅
図7. [生の反射トラッキング(基準)-生の反射トラッキング(ECal)]の振幅
図8. [生の伝送トラッキング(基準)-生の伝送トラッキング(ECal)]の振幅
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簡単な比較:メカニカル校正とECal
まとめ
ECal校正は、従来のベクトル・ネットワーク・アナライザとまったく異なる動作をします。ECalは、メカニカル校正では難しいノンインサータブル校正で特に効果的です。ECalの1ポート校正確度は、ECalのインピーダンス・ステート測定プロセスの確度に依存します。2ポート校正やマルチポート校正については、内部スルーの代わりに外部の理想スルー(またはローパス・スルー)を使用している場合は、伝送項に関連する残留誤差が向上し、メカニカル校正と同じにできます。ECalは、メカニカル校正よりポート数が少ないので(特にマルチポート校正の場合)、使いやすくなっています。また、接続回数が少ないので、コネクタの磨耗はもちろん、接続ミスも大幅に減少します。ECal校正は、スピードと一貫性において、メカニカル校正より優れています。
メカニカル校正 ECal
外観
ポートの数
1ポート校正 ≧3 ≧1
2ポート校正 ≧5(TRL)、7(SOLT) ≧2
4ポート校正 ≧18(SOLT) ≧4
応答の定義 校正係数 測定データ
応答誤差の定義 校正係数モデルからの偏差 測定の不確かさ
誤差補正の計算 代数的:式の数=未知数の数 最小2乗法:過剰決定系
残留校正誤差の計算 感度関数 共分散行列
方向性 ~=ロードの反射 ~=σE2<=メカニカル校正ソース・マッチ ~=残留誤差(方向性+反射トラッキング) ~=σE3<=メカニカル校正反射トラッキング ~=オープンの誤差とショートの誤差の平均 ~=(σE1+σE2E2+σE3+E3)<=メカニカル校正ロード・マッチ ~=理想スルーの場合は残留方向性 ~=残留方向性+スルーのS11不確かさ
(≧内部スルーを使ったメカニカル校正)
(≦外部スルーを使ったメカニカル校正)
伝送トラッキング 生/残留ロード・マッチとソース・マッチの ~=S21不確かさ/S21+他項
関数 (≧内部スルーを使ったメカニカル校正)
(≦外部スルーを使ったメカニカル校正)
テスト・ポート1
スルー
スライディング・ロード
テスト・ポート2
ショート
オープン
ロード
付録A:校正キットの校正残留誤差:代数的な解法
1ポート残留誤差[6], [7]
図9. 1ポート残留誤差モデル
残留方向性
残留ソース・マッチ
残留反射トラッキング
および:
校正標準1の実際の応答
校正標準2の実際の応答
校正標準3の実際の応答
校正標準1の誤差
校正標準2の誤差
校正標準3の誤差
とすると、:
式3.
ここで、
式4.
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2ポート残留誤差
= 方向性= ポート整合(ソース・マッチ)= 反射トラッキング= ロード・マッチ= 伝送トラッキング
図10. 伝送校正項のシグナル・フロー・グラフ
伝送トラッキング誤差とロード・マッチ残留誤差は、校正キットの性能仕様とまったく同じ大きさだけ、使用されるケーブルやテスト・セットの性能仕様に依存します。これらの項は、校正キット、テスト・ポート・ケーブル、アダプタの仕様、さらに使用されるSパラメータ・テスト・セットから計算します。これらの項の算出方法に関する基準として、以下があります。一般に、伝送校正中のポート1とポート2の接続には、理想的でないスルーが用いられます。
既知のS11、S21、S12、S22とそれらの誤差e11、e21、e12、e22を持つ有限長の非理想スルーを使用して、VNAの残留ロード・マッチ誤差を求めます。S21=S12と仮定すれば:
式5.
すべての従属変数に対するLの偏導関数を計算し、2次以上の項を無視すると、以下が得られます。
式6.
λ=ロード・マッチ誤差、d=方向性誤差、t=反射トラッキング誤差、m=ポート整合誤差とすると、e11、e21、e22はそれぞれS11、S21、S22の誤差になります。
ロード・マッチ誤差の上限値は、すべての偏導関数の項の和です。
式7.
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式7からは、スルーが理想スルーで、S11=S22=0、S21=S12=1の場合は、λ≒dとなることが分かります。[式7の誤差項は、図7に定義されている残留誤差モデルの項とは異なります。適切な変換については、付録Bを参照してください]。
S11、S21、S12、S22が既知でS21=S21の有限長の理想的でないスルーを使用して、VNAの残留伝送トラッキング誤差を求めます。:
式8.
この場合もやはり、すべての従属変数に対するTtの偏導関数を計算することによって、以下が得られます。
式9.
t=伝送トラッキング誤差、m=ソース・マッチ誤差、l=ロード・マッチ誤差とすると、e11、e21、e12はそれぞれS11、S21、S22の誤差になります。伝送トラキング誤差の上限値は、2次以上の項を無視すると、以下のようになります。
式10.
スルーが理想的で、S11=S22=0、S21=S12=1の場合は、上の式は次のようになります。
式11.
付録B:校正キットの校正残留誤差:最小2乗解法
1ポート残留誤差
ECalでは、VNAの系統誤差の計算に、少なくても4つのインピーダンス・ステートによる最小2乗法が用いられます。3つの既知の標準を使用する1ポート校正の標準的な残留誤差方程式は適用されません。その代わりに、最小2乗法による解の共分散行列を用いて、残留誤差を求めます。システム方程式は、各インピーダンス・ステートの全不確かさによって重みが付けられます。重み係数e1、e2、e3、...、enは、各インピーダンス・ステートの誤差の要因によって決まります。これは最小2乗法による解なので、メカニカル校正キットのように、不確かさが代数的に残留校正誤差項まで伝搬することはありません。
式12.
式13.
[E]項の共分散は、残留誤差モデルの項と同じではありません。残留誤差モデルの等価な値に換算する必要があります。残留誤差モデルから、以下の式が得られます。
式14.
なので、 が求まります。
式15.
13
E1、E
2、E
3に対する の感度関数は以下のようになります。
式16.
とすると、
式17.
式18.
の測定の不確かさは、式(18)から求めることができます。この不確かさを誤差モデルで表すには、さらに展開する必要があります。
の不確かさの上限値は、対角項の和です。
は、 の対角要素の平方根です。
式19.
式18と式16から、以下の式が得られます。
式20.
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その他の文献
A. Ferrero, U. Pisani , Two-Port Network Analyzer Calibration Using anUnknown ‘Thru’, IEEE Microwave and Guided Wave Letters, Vol. 2, No. 12,pp 505-507, Dec. 1992
A. Ferrero, U. Pisani, F. Sanpietro, Save the “Thru” in the ANA Calibration,40th ARFTG Conference Digest, PP 128-135, Dec., 1992
H. Eul, B. Schick, A Generalized Theory and New Calibration Proceduresfor Network Analyzer Self-Calibration, IEEE Transaction on MTT, Vol. 39,No. 4, pp 724-731, April 1991
G. Madonna, A. Ferrero, U. Pisani, A Simple NWSA Calibration AlgorithmBased on a Transfer Standard, IEEE Instrumentation and MeasurementTechnology Conferences, May 19-21, 1997
J.A. Jargon, R.B. Marks, Two-Tier Multiline TRL for Calibration of Low-CostNetwork Analyzers, 46th ARFTG Conference Digest, pp 1-8, Dec. 1995.
J.A. Jargon, R.B. Marks, D.K. Rytting, Robust SOLT and AlternativeCalibrations for Four-Sampler Vector Network Analyzers, IEEETransactions on MT&T, Vol. 47, No. 10, pp. 2008-2013, Oct. 1999
参考文献
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[2] D. Blackham, Application of Weighted Least Squares to OSL Vector Error Correction, to be published 61st ARFTG Conference, June 13th, 2003.
[3] D. Rytting, Network Accuracy Overview, 58th ARFTG Conference Digest, Technical Session 2, Fall 2001.
[4] H. VanHamme, V. Vanden Bossche, Flexible Vector Network Analyzer Calibration With Accuracy Bonds Using and 8-Term or a 16-Term Error Correction Mode, IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques, Vol. 42, No. 6, pp. 976-987, June 1994.
[5] R. B. Marks, A Multiline Method of Network Analyzer Calibration, IEEE Trans. Microwave Theory and Tech., vol. 39, No. 7, pp. 1205-1215July 1991.
[6] B. Bianco, A. Corana, S. Ridella, C. Simicich, Evaluation of Errors in Calibration Procedures for Measurements of Reflection Coefficient, IEEE Transaction on Instrumentation and Measurement, Vol. IM-27, No. 4, pp 354-358, Dec. 1978.
[7] R.D. Pollard, Verification of System Specifications of a High Performance Network Analyzer, 23rd ARFTG Conference Digest,pp 38-46, Spring 1984.
Webリソース
Agilent電子校正(ECal)モジュールの詳細について:www.agilent.co.jp/find/ecal-j
Agilent PNAシリーズ・ネットワーク・アナライザの詳細について:www.agilent.co.jp/find/pnaj
October 14, 20035988-9477JA
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