ROUSANニュース (1) 日本勤労者山岳連盟 JapanWorkers ’ AlpineFederation 〒162-0814 東京都新宿区新小川町5番24号 TEL03(3260)6331(代) FAX03(3235)4324(代) URL http://www.jwaf.jp お問い合わせ・情報は フリーダイヤル 0120 - 44 - 2742 (平日10時〜18時) E-mail:[email protected] 2014 年1月10 日 第27号 こ の と こ ろ 、 労 山 内 で 死 亡 や 重 傷 者 が で る 大 き な 事 故 が 連 続 し て 発 生 し て い ま す 。 2 0 1 3 年 の 年 間 死 亡 者 は 名 を 数 14 え 、 そ の う ち 、 代 が 2 人 、 代 が 4 30 40 人 、 代 が 4 人 、 代 が 50 60 4 人 と 、 ま だ 若 い 仲 間 た ち が 亡 く な っ て い る こ と は 重 大 で す 。 事 故 原 因 で は 滑 落 が 目 立 ち ま す が 、 そ の 他 、 雪 崩 、 低 体 温 症 、 道 迷 い 、 心 筋 梗 塞 と 多 岐 に わ た っ て い ま す 。 時 期 的 に も 、 冬 山 だ け で な く 、 夏 山 や 春 ・ 秋 な ど 年 間 を 通 し て 発 生 し て い ま す 。 全 国 連 盟 は 安 全 登 山 推 進 の た め 、 各 地 方 連 盟 ・ 各 会 で 事 故 防 止 策 を 強 化 す る よ う を 呼 び か け て い ま す 。 ( 2 面 に 続 く ) ] _ ^ ` aaaaaaaaaaaaaaaa aaaaaaaaaaaaaaaa b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b b 先 進 国 で 日 本 ほ ど 山 と 森 、 野 生 動 物 が 多 い 国 は な い こ の 会 議 の 基 調 講 演 は 日 本 獣 医 生 命 科 学 大 学 の 羽 山 伸 一 教 授 に お 願 い し ま し た 。 野 生 動 物 管 理 シ ス テ ム を 提 唱 す る 研 究 者 の 第 一 人 者 で す 。 羽 山 氏 は こ う 語 り ま し た 。 ◆ ◆ ◆ 先 進 工 業 国 の な か で 、 日 本 ほ ど 山 と 森 が 多 い 国 は な い 。 そ こ に は 多 く の 野 生 動 物 が 生 息 す る が 、 明 治 に な っ て 銃 が 普 及 し 、 明 治 年 こ ろ ま で に 20 平 野 部 の 野 生 動 物 は 絶 滅 し た 。 山 間 部 で も 一 時 は か な り 減 少 し た が 、 こ の 年 ほ ど 急 増 し て い る 。 20 そ れ は 、 人 間 が 捕 食 す る の を や め た か ら だ 。 シ カ や イ ノ シ シ は 、 毎 年 多 く の 子 を 産 む 。 そ れ は 捕 食 動 物 に 襲 わ れ る こ と を 前 提 に 進 化 し た か ら だ 。 捕 食 者 が い な く な る と 、 こ れ ら の 動 物 は 爆 発 的 に 増 え る 。 生 息 地 域 も 、 東 北 地 方 に 拡 大 し て い る 。 日 本 に は か つ て 、 万 50 人 の 狩 猟 免 許 取 得 者 が い た が 、 い ま は 万 人 を 切 10 り 、 過 半 数 が 歳 以 上 60 だ 。 ま た 、 里 山 に 人 が 手 を 入 れ な く な っ た た め 、 そ こ が 動 物 の エ サ 場 や 隠 れ 家 と な っ て い る 。 野 生 動 物 を 適 正 に 管 理 す る た め に は 、 単 に 個 体 数 の 抑 制 を は か る だ け で な く 、 社 会 シ ス テ ム と し て の 「 野 生 動 物 管 理 」 の 考 え 方 を 導 入 す る 必 要 が あ る 。 人 間 と 野 生 動 物 、 生 息 環 境 の 3 つ を 適 正 に 管 理 す る と い う こ と だ 。 い ま 、 こ の 視 点 に 立 っ て 、 神 奈 川 県 の 丹 沢 山 地 で シ カ 対 策 に 取 り 組 ん で い る 。 県 に き ち ん と し た 組 織 設 立 を 提 言 し 、 5 部 門 を 統 合 し て 「 自 然 環 境 保 全 セ ン タ ー 」 を 作 っ た 。 各 部 門 が バ ラ バ ラ に や っ て い た 事 業 を 集 中 し て 実 施 し 、 シ カ 捕 獲 に 従 事 す る 専 門 職 員 も 配 置 し た 。 ◆ ◆ ◆ ( 参 加 者 の 感 想 か ら ) ● 丹 沢 に 関 係 す る 行 政 各 組 織 、 市 民 団 体 が 連 携 し て シ カ 問 題 と 山 の 再 生 、 周 辺 農 地 の 保 護 を 進 め 、 成 果 を あ げ て い る 話 に 感 動 し た 。 ( 奈 良 ) ● 専 門 の 方 の 話 は す ば ら し く 、 大 変 有 意 義 な 講 演 だ っ た 。 県 連 に も 報 告 し て 、 マ ン ネ リ 化 し て い る 年 間 行 事 を 反 省 し 、 新 し い 会 員 の 中 に も 、 自 然 保 護 活 動 の 原 点 を 理 解 さ せ て い き た い 。 ( 愛 媛 ) ● 野 生 動 物 管 理 シ ス テ ム に つ い て 大 変 興 味 深 く 拝 聴 し ま し た 。 人 間 が 壊 し た 自 然 の バ ラ ン ス は 、 人 間 の 手 で 再 構 築 す る 必 要 が あ る 。 ( 岩 手 ) ● 非 常 に わ か り や す い 構 成 で 、 大 変 勉 強 に な っ た 。 動 物 の 被 害 が こ れ ほ ど 急 速 に 拡 大 し て い る と は 知 ら ず 、 シ ョ ッ ク を 受 け た 。 自 分 の 地 元 で は ど う な っ て い る の か 知 ら な い の で 、 帰 っ た ら 調 べ て み た い 。 ( 岐 阜 ) こ の あ と 、 担 当 者 会 議 は 各 地 方 連 盟 の 自 然 保 護 の 取 り 組 み を 報 告 ・ 交 流 し 、 2 日 間 の 日 程 を 終 え ま し た 。 パキスタン イスラマバードで開催 労 山 か ら の 提 案 満 場 一 致 で 採 択 日 本 勤 労 者 山 岳 連 盟 が 加 盟 す る 「 ア ジ ア 山 岳 連 盟 」 ( U A A A ) の 2 0 1 3 年 度 総 会 が 9 月 日 ~ 30 月 1 日 に 、 パ キ ス タ ン 10 の イ ス ラ マ バ ー ド で 開 か れ 、 8 カ 国 人 が 参 加 し 27 ま し た 。 日 本 か ら は 労 山 と 日 山 協 が 参 加 。 労 山 は 斉 藤 理 事 長 と 花 村 副 理 事 長 が 出 席 し ま し た 。 参 加 国 は 日 本 、 韓 国 、 中 国 、 台 湾 、 ネ パ ー ル 、 イ ラ ン 、 キ ル ギ ス タ ン 、 そ し て 、 地 元 パ キ ス タ ン で し た 。 パ キ ス タ ン で は こ の と こ ろ 、 爆 弾 テ ロ が 頻 発 し 、 去 年 6 月 に は 8 千 m の ナ ン ガ ・ パ ル バ ッ ト 峰 ベ ー ス キ ャ ン プ が 武 装 集 団 に 襲 わ れ 、 外 国 人 登 山 者 人 と パ キ ス タ ン 人 1 10 人 が 殺 害 さ れ る 事 件 も あ り ま し た 。 こ の た め 、 近 く の 博 物 館 見 学 や マ ル ガ ー ラ 山 半 日 登 山 に も 、 自 動 小 銃 を か ま え た 武 装 警 官 が 同 行 す る 警 戒 ぶ り で し た 。 総 会 で は 、 ネ パ ー ル と パ キ ス タ ン そ れ ぞ れ か ら 自 国 内 の 未 踏 峰 の 一 つ に 「 U A A A 峰 」 と 名 づ け 、 合 同 登 山 隊 を 組 み た い と 提 案 が あ り ま し た 。 ま た 、 労 山 は 「 各 国 が 経 済 発 展 し 登 山 人 口 も 増 え て い る 。 高 所 登 山 だ け で な く 、 ふ だ ん 登 っ て い る 山 で も 交 流 登 山 を や ろ う 」 と 提 案 し 、 満 場 一 致 で 採 択 さ れ ま し た 。 U A A A 会 長 に は 、 2 期 4 年 勤 め た 韓 国 ・ 大 韓 山 岳 連 盟 の イ ・ イ ン ジ ョ ン ( 李 仁 禎 ) 会 長 ( 写 真 ) の 続 投 が 決 ま り ま し た 。 2 0 1 4 年 は ア ジ ア 山 岳 連 盟 結 成 か ら 周 年 に 20 あ た り 、 総 会 は 、 月 11 23 ~ 日 に 、 日 本 の 広 島 市 24 で 開 催 さ れ ま す 。 労 山 も ホ ス ト 国 団 体 と し て の 役 割 を 果 た さ な け れ ば な り ま せ ん 。 羽山先生の講演は、とてもわかりやすかった 重 大 事 故 が 多 発 昨 年 、 会 員 名 が 死 亡 14 熱心に話を聞く参加者 マルガーラ山にて。前列向かって右端が 斉藤理事長、3人目が花村副理事長。 アジア山岳連盟総 アジア山岳連盟総会 会 どうしたら山岳自然 どうしたら山岳自然は は シ シ シ シ シ シ シ シ シ シ シ シ シ シ シ シ シ シ カ カ カ カ カ カ カ カ カ カ カ カ カ カ カ カ カ カ と と と と と と と と と と と と と と と と と と 共 共 共 共 共 共 共 共 共 共 共 共 共 共 共 共 共 共 存 存 存 存 存 存 存 存 存 存 存 存 存 存 存 存 存 存 で で で で で で で で で で で で で で で で で で き き き き き き き き き き き き き き き き き き シカと共存でき る る る る る る る る る る る る る る る る る る か か か か か か か か か か か か か か か か か か 11/30〜12/1 自然保護担当者会議 開かれる 環 境 省 は 昨 年 ( 2 0 1 3 年 ) 夏 、 初 め て 野 生 の シ カ の 推 定 頭 数 を 発 表 し ま し た 。 そ れ に よ る と 、 こ の 年 間 で 生 息 数 が 9 倍 に ま で 増 え て い 20 る と 見 ら れ ま す 。 深 刻 化 す る シ カ の 食 害 と ど う 向 き 合 え ば い い の か 、 『 山 岳 自 然 保 護 と 野 生 動 物 と の 共 存 の 道 を さ ぐ る 』 を テ ー マ に 、 「 自 然 保 護 担 当 者 会 議 」 ( 全 国 連 盟 ・ 自 然 保 護 委 員 会 主 催 ) が 月 日 11 30 ~ 月 1 日 に 東 京 の 労 山 事 務 所 で 開 催 さ れ 、 12 23 地 方 連 盟 ・ 全 国 連 盟 の 名 が 参 加 し ま し た 。 34 全国連盟 第31回総会 日時 2月15日(土)13:00〜 16日(日)13:00 場所 晴海グランドホテル (東京都中央区) 議題 1 第30期下期の活動総括と第31 期上期(2014年度)の活動方針 2 「個人会員制度」導入に伴う規 約改正案 3 「組織基本問題調査会」の中間 報告について 4 第30期の財政活動総括と決算 報告および31期の財政方針、予 算の策定 5 全国連盟役員の選出、その他 総会の代議員 地方連盟(北海道は各地区連盟) ごとに選出(選出基準は下記の通り) 会 員 数1〜300人 =1人、301〜600 人 =2人、601〜1000人 =3人、1001 〜2000人=4人、2001人以上は5人