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② メディア対応能力を育成する事業(平成16年度) 委託事業 … · 情報化社会 とりわけ ... い合う力、いわゆるメディア・リテラシー

Jul 31, 2020

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② メディア対応能力を育成する事業(平成16年度) 委託事業名:「青少年を取り巻く有害環境対策の推進」

情報化社会とりわけインターネットの急激な進展は青少年に大きな恩恵を与えている反面、人間関係の

希薄化や、社会全体で、青少年にかかわろうという気運を退潮させ、チャットやメールでのトラブル、ひ

いては「出会い系サイト」などの有害サイトに巻き込まれる青少年の増加等、情報化社会における青少年

健全育成のあり方が緊急的な課題として顕在化している。

事業の概要 1 対象地域・実施地域

三島市、浜北市(現浜松市)、掛川市 県内3か所

2 実施主体

ファミリーメディア実行委員会

NEC・CRS推進本部社会貢献室(協力)

3 対象者・規模

(対象)

県内在住の小学校5・6年生及びその保護者

32 組 64 名

(内訳) (人)

小5 小6 三島 浜北 掛川 指導者

19 13 26 16 22 21

事業のねらい

インターネットの利便性や有用性は、児童生徒にとっても大きな恩恵を与えてくれるが、「出会い系

サイト」などの有害サイトに巻き込まれ、犯罪の加害者や被害者にもなる危険性が指摘されている。 このため、親子が共にインターネットの利用体験を通して学び、正しい情報モラルやマナーを十分に

理解することを目的として、親子メディア教室を開催する。

事業の内容

ファミリーメディア実行委員会

メンバー構成

所 属 氏 名

常 葉 学 園 短 期 大 学 副 学 長 山本 伸晴

静岡産業大学国際情報学部講師 松永由弥子

NTT コミュ ニ ケー ションズ(株 )経 営 企 画 課 長 宮元万菜美

静 岡 市 立 安 東 中 学 校 教 諭 清水 昭博

静岡県教育委員会生涯学習企画課長 八木 義雄

静岡県教育委員会社会教育課長 杉山 孝

静 岡 県 教 育 委 員 会 青 少 年 課 長 武藤 葉子

インターネット社会で先行、潜行する子どもたち。 家庭、地域、学校以外の第四空間に足を踏み入れる子どもたち。 ネット社会の光と陰、そして 言い知れぬ不安を持つ親。

<ステップ1> 「親子で体験!Eメール、チャット」 ~クイズで体験、ネット社会~ ○実体験、利便性と留意点

<ステップ2> 「親子で作ろう家庭のルール」 ~情報社会の楽しみ方~ ○親と子のネットマナーとルールづくり

親子で作る家庭のルール

インターネット利用に関しルールを持たない家庭の割合

38 34 33 34

4842 43 48 52 51

0

20

40

60

小5男 小5女 小6男 小6女 中1男 中1女 中2男 中2女 中3男 中3女

学年

第 24 期静岡県青少年問題協議会報告

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事業の成果

参加者からは

・子どもがメールを始めたいと言っているので、ルール作りの参考になった。

・インターネットの利用については、我が家では息子が先行しています。今日の教室で、光と陰の部分

がよく分かりました。

・地域でもこのような教室が開催されると助かります。

など、大変好評であった。

課題と今後の展望 親と子の IT スキルのギャップがますます進行する中、保護者がインターネットや有害サイトについ

てまず、正しく理解する必要性がある。また、家庭内でのルールづくりはもちろんのこと、子どもたち

を とりまく情報環境について、大人が危険性や陰、光の部分を率先して情報発信できるようなスキル

を持つことが重要である。

平成 17 年度より、県事業として「有害情報環境対策合同協議会」(庁内及び関係企業との会合)、「お

父さんお母さんのための情報環境講座」(NPO との連携事業)を立ち上げ、有害情報から青少年を守り、

インターネットを安心して活用できる環境整備を推進する施策をスタートさせている。「人間フィルタ

リング」を基盤に、さらなる事業の普及を図りたい。

POINT1

「クイズ形式でトライ」

メールやネットの仕組みや楽

しさ、そして危険性をクイズ形

式で、親子で考えながら実体

験しました。

ハンドルネームなどの専門用

語も、クイズでやるから楽しくわ

かります。子どもと取り組む微

笑ましい親の姿がありました。

三島会場の様子 浜北会場の様子 掛川会場の様子

POINT3

「ルールづくり」

講座の最後に、参加者の各

家庭で、インターネット利 用

のルールづくりをしました。

参加者からも「交通ルールと

同じでインターネット利用の

ルールは必要不可欠」と多く

の感想が寄せられました。

【本事業の問い合わせ先】 静岡県教育委員会青少年課青少年企画班

住 所:静岡市葵区追手町9番6号

電 話:054―221―3311(直通) FAX:054-221-3362

E メール:[email protected] ホームページ:http://www.pref.shizuoka.jp/kyouiku/kk-09/

情報社会についていけるか(大人)

19%

34%41%

6% ついていける

ある程度ついていける

あまりついていけない

まったくついていけない

教室に参加して

55%

45%

0%大変参考になった

参考になった

あまり参考にならなかった

参加者アンケートより

POINT2 「民間企業との連携」 良い見本、悪い見本、掲示板への何気ない書き込みが、相手を中傷することもあることを実際の場面で体験しました。掲示板の存在を知らない親御さんにも好評でした。NEC・CRS推進本部社会貢献室との連携で教室は楽しく進みました。

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② メディア対応能力を育成する事業(平成16年度) 委託事業名:情報活用能力育成事業

青少年がテレビやインターネット、携帯電話などのメディアを見聞きし、利用することを避けて通

ることができない現在、青少年自身がメディアの生み出した情報を読み取り主体的にメディアと向か

い合う力、いわゆるメディア・リテラシー能力を醸成する必要があるため、メディア・リテラシー能

力を養成できるファシリテーターを養成し、青少年に対して実践教育を行い、成果を教育プログラム

として開発する。

事業の概要 1 メディア・リテラシーファシリテーター養成講座

(対象者・規模)県内から公募で選ばれた大人11名を対象に

実施。

(実施地域・時期・回数等)福岡市内の大学・施設等で6月から

10月までの間に5回の講座を実施。

(実施主体)特定非営利活動法人子どもとメディアに再委託。

2 地域におけるメディア・リテラシー活動の実践と、それにともな

う教育プログラムの開発

(対象者・規模)県内から公募した小学5年生から中学2年生

までの青少年20名、ファシリテーター養成講座受講者を対

象に実施。

(実施地域・時期・回数等)県内で山や海の自然に恵まれた中に青少年施設を有する八女郡上陽町と福

津市において2泊3日のキャンプ形態でワークショップを実施。

(実施主体)特定非営利活動法人子どもとメディアに再委託。

(プログラム)報告書及びCDとして作成。

事業のねらい メディア・リテラシーファシリテーターの養成や地域におけるメディア・リテラシー活動の実践と、

それにともなう教育プログラムの開発による青少年のメディア・リテラシー能力の醸成。

事業の内容 1 メディア・リテラシーファシリテーター養成講座

(1) ワークショップ「クレイ・アニメーション」の実施

(6月12日九州産業大学画像処理室において)

誰でも分かりやすいようにメディアの一つであるアニメ

ーションを取り上げ、メディア・リテラシーを初歩から学

び教えるために、実際の制作に挑戦。

(2) 基礎講座「メディア・リテラシー」の実施

(7月3日九州産業大学画像処理室において)

メディア・リテラシーの現状やメディア史を学習。

(3) ワークショップ「実践プラン作成」の実施

(7月4日あいれふ視聴覚室において)

「ケータイを活用したリテラシー」をテーマにした実践

プランづくりに 挑戦。

(4) ワークショップ「映像表現VJ(ヴィジュアル・ジョッ

キー)」 の実施(7月10日九州産業大学CG制作室に

おいて)

映像表現に自分の作った音楽が一緒になる楽しさや、視

覚と聴覚が一つになった瞬間に何かが生まれるおもしろさ

を体験。

(福岡県青少年メディア環境改善対

策事業実行委員会の構成)

福岡県生活労働部次長(会長)、

福岡県生活労働部青少年課長、

福岡県教育庁義務教育課長、

福岡県教育庁高校教育課長、

福岡県教育庁スポーツ健康課長、

福岡県教育庁生涯学習課長、

特定非営利活動法人子どもとメディア

株式会社テレビ西日本

8名

基礎講座「メディア・リテラシー」の様子

ワークショップ「デジタル万華鏡の世界」の様子

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(5) ワークショップ「デジタル万華鏡の世界」の実施

(10月26日子ども文化コミュニティにおいて)

デジタルカメラで撮影した写真をパソコンで画像を加工して、万華鏡タッチの作品にするこ

とを体験。

2―1 地域におけるメディア・リテラシー活動の実践

(1) ワークショップ「つくってみよう! アニメーション」の

実施。(7月19日福岡市立南市民センターにおいて)

ファシリテーター養成講座ワークショップ「クレイ・アニメ

ーション」を青少年対象に実施。

(2) ワークショップ「ケータイを活用したメディアリテラシー」の実施。

(8月6日(金)~8日(日)上陽町ふるさとわらべ館・福津市夕陽館において)

ケータイとの出会いやケータイでの写真撮影の後、ケータイを活用した上陽町の地図づく

りに挑戦。

(3) ワークショップ「デジタルアートTシャツをつくろう」の実施。

(11月20日福岡市立南市民センターにおいて)

デジタル写真撮り、万華鏡づくりを体験することにより表現方法が多様であることに気づか

せる。

2―2 メディア・リテラシー教育プログラムの開発

事業の成果 1 メディア・リテラシーファシリテーターの養成

公募より選ばれた11名の大人に対し、6月から10月に渡って5回の講座を行い、また、地域

におけるメディアリテラシー活動の実践にも参加し、その養成を図った。

2 地域におけるメディア・リテラシー活動の実践と、それに伴う教育プログラムの開発

2回のワークショップ及び1回の合宿を通じて、青少年へのメディア・リテラシー教育活動を実

施し、また、合宿 の内容を中心に、教育プログラムを開発した。

課題と今後の展望 1 メディア・リテラシーファシリテーターの養成

(1) ファシリテーターのスキルの向上

(2) ファシリテーターの人数の拡充

2 メディア・リテラシー活動の実践とそれに伴う教育プログラムの開発

教育プログラムの内容、数の拡充

POINT2

遊びの一方、青少年に携帯

というメディアの特性を感じと

【本事業の問い合わせ先】 福岡県生活労働部青少年課指導係

住所:福岡県福岡市博多区東公園7―7 電話:092―651―1111(代表)、内線3557

※再委託先 特定非営利活動法人 子どもとメディア

POINT1

まず、ファシリテーターが楽

しめること。

さらに、その楽しみを青少年

へ伝え、楽しみながら学習で

きること。

ワークショップ「ケータイを活用したメディリテ

ラシー」における地図づくりの様子

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② メディア対応能力を育成する事業(平成16年度) 委託事業名:「出会い系・ケイタイ等有害環境対策」事業

インターネットや携帯電話などのルール、マナー及び危険性についての啓発パンフを作成し、親子

ミニ講座や指導者養成フォーラムを実施し、テキストとして啓発パンフの活用を図った。

事業の概要 (対象地域・実施地域)

本県の経済的な中心エリアの3市を中心に

事業を実施した。啓発パンフ配付対象地域:全

県、親子ミニ講座実施地域:宮崎市、都城市、

指導者養成フォーラム実施地域:宮崎市、都城

市、延岡市

(実施主体)

青少年有害環境対策推進モデル事業宮崎県

実行委員会

(対象者・規模)

①啓発パンフ作成(小学・中高生向け 2種類)

②親子ミニ講座 4回

③指導者養成フォーラム開催事業 3地区

事業のねらい 現在、インターネットや携帯電話など青少年と密接な関わりを持つメディアが次々と誕生し、普及

している。生活は便利になる一方で、青少年がメディア情報から受ける影響が危惧されている。青少

年が、携帯電話やインターネットを利用することで、トラブルや危険に巻き込まれないようにするた

めに、親子が一緒に正しい活用方法を学ぶ機会としてミニ講座を実施した。

事業の内容

1 啓発パンフ作成事業

県内の小中高校や市町村担当課に配付するととも

に、3地区で開催した青少年問題セミナーの資料と

して配付した。

①小学生向けパンフ15頁 4,000 部

②中高生向けパンフ30頁 5,500 部

③資料用CD―ROM作成 800 枚

2 親子ミニ講座事業

携帯電話のルールやマナー、出会い系サイト等の危険性を親子で学ぶミニ講義を4回実施した。

A講座:小・中学生及びその保護者を対象 2回

B講座:中・高校生及びその保護者を対象 2回

【ミニ講座の内容】

・ 携帯電話やインターネット利用に関するマナー

・ 親子でのルール決め

・ 出会い系サイトの危険性(B講座のみ)

・ ケイタイ電話依存度チェック

・ メディア活用能力度チェック

・ 集団思考法のブレーン・ストーミング法やゲームなどのアイスブレイク など・・・

(青少年有害環境対策推進モデル事業宮崎県実行

委員会の構成)

(委員長)宮崎県地域生活部青少年男女参画課長

(委 員)宮崎県教育委員会生涯学習課長

〃 学校教育課長

宮崎県警察本部生活安全企画課長

〃 少年課長

宮崎県PTA連合会長

宮崎県高等学校PTA連合会会長

宮崎県青少年育成県民会議事務局長

宮崎県青少年育成センター連絡会会長

9名

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3 指導者養成フォーラム事業

宮崎市、都城市、延岡市の3か所で青少年問題セミナーを実施した。

①青少年問題セミナー in 延岡(場所:延岡社会教育センター)

講演:「青少年問題について」(弁護士、青少年健全育成審議会委員)

発表1:(延岡保健所主任保健師)「青少年の性の現状について」

発表2:「青少年と出会い系サイト等について」(県警察本部生活安全企画課ハイテク犯罪対策係長)

発表3:「親子でケイタイについて考える」(県青少年男女参画課)

参加者:103 名(学校関係者 47名、青少年育成指導者53 名、

行政関係者 3名)

②青少年問題セミナー in 宮崎

参加者:114 名(学校関係者 39名、青少年育成指導者53 名、

行政関係者 22名)

③青少年問題セミナー in 都城

参加者:117 名(学校関係者 70 名、青少年育成指導者 31 名、

行政関係者 16名)

事業の成果

出会い系サイト等の年代対象別啓発パンフを作成し、子どもや保護者への啓蒙を行うとともに、関

係者が有害環境対策についての議論や情報交換を活性化し、ある程度の共通認識を持つことができた。

小学生向けに携帯のルールやマナーを教えることに対して、学校現場やPTAからは必要性に対する

疑問の声が上がったが、参加者の評価は非常に高く、親子で携帯やパソコンの使い方について話し合

ういい機会となったと言う感想が多かった。

課題と今後の展望

親子でのミニ講座参加者募集について、親だけもしくは子どもだけ集める講座に比べ、日時設定等

を含め非常に苦労した。学校やPTAのニーズも親だけ子どもだけの講座希望が多いが、親子でやる

講座の方が効果は何倍もあると思われるので、学校やPTA連合会等と連携して出前講座の全県下展

開を進めたい。また、少人数向けのミニ講座ではなく、もっと多くのPTAや児童むけに講座を行っ

てほしいとの声も多かった。

POINT2

子どもとケイタイの所有につ

いて話し合い、使用に当たっ

ての親子間のルールを作る。

子どもに携帯電話を持たせ

てない段階では、将来持った

場合やパソコンや家庭内ゲー

ムについてのルールを作る。

POINT3

親子でのルール作りにおい

ては、子どもだけでなく、親の

ルールも作る。「食事の時に

はケイタイを使わない。個室

には携帯を持ち込まない。」

などのルールを決めたら、子

どもだけでなく大人も守ること

が大事である。

【本事業の問い合わせ先】 宮崎県地域生活部 青少年男女参画課 青少年対策担当

住所:宮崎市橘通東2丁目 0 番1号

電話:0985-26-7041(直通) E-mail: [email protected]

POINT1

親子がいっしょに参加する

親子ミニ講座は、親子間で日

頃話題にしづらいケイタイや

電子メールのルール、マナー

や出会い系サイトの危険性な

どについて話し合いう「きっか

け」とする。

親子ミニ講座

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② メディア対応能力を育成する事業(平成17年度) 委託事業名:青少年を取り巻く有害環境対策の推進

子どもたちにインターネット上のルールやマナーを理解させるとともに、多様で膨大な情報の中か

ら有益又は有害な情報を取捨選択できる能力を高めさせ、情報に振り回されることがないようメディ

ア対応能力を育成することを目的として実施した。

事業の概要 (対象地域・実施地域)県内全域を対象として、郡

山市(中通り)、会津若松市(会津)、いわき市

(浜通り)の3会場で講座を開催した。

(実施主体)福島県青少年育成県民会議

(対象者・規模)小学5年生から中学3年生まで

の児童・生徒とその保護者を対象とした。いわ

き市会場(児童・生徒11名、保護者10名)、

郡山市会場(児童・生徒12名、保護者10名)、

会津若松市会場(児童・生徒9名、保護者7名)

で、延べ参加人数は児童・生徒32名、保護者

27名

事業のねらい 実際にパソコンに触れながら、親子でインターネットのルールやマナー、有害情報の対処方法(フ

ィルタリングソフトの利用等)を学んで、インターネットの有用性と危険性について理解を深めると

ともに、家庭におけるインターネット利用について親子で話し合い、適切な利用ができるよう本講座

を開催した。

事業の内容 1 主催 福島県青少年育成県民会議

2 共催 福島県、福島県教育委員会

3 後援 福島県PTA連合会、福島県小学校長会、

福島県中学校長会、

福島県市町村教育委員会連絡協議会

4 開催日時及び場所

(1) 郡山市(中通り会場)

日時 8月3日(水)午後1時30分~午後3時30分

会場 郡山市視聴覚センター 研修室3

(2) 会津若松市(会津会場)

日時 8月4日(木)午後1時30分~午後3時30分

会場 会津大学イノベーションセンター セミナールーム

(3)いわき市(浜通り会場)

日時 8月5日(金)午後1時30分~午後3時30分

会場 いわき市生涯学習プラザ 研修室

5 対象者 小学校5年生から中学3年生とその保護者

6 講師 (財)インターネット協会 大久保貴世主任研究員、谷口邦和研究員

7 講座内容

(1) ビデオ「インターネットのトラブルから身を守る(東映映画社)」の上映

「個人情報トラブル」、「ネットショッピングトラブル」、「金銭トラブル」を題材にインターネッ

トトラブルに遭わないための方法や対処方法を探っていく内容で、20分程度の上映。

(2)インターネットにおけるルールとマナーについての研修

児童・生徒と保護者が、インターネットのルールやマナーについて(財)インターネット協会

で開発した教材を使用し、パソコン上でクイズ型式(3択で30問)の問題に解答し、そ

の後(財)インターネット協会職員が解説を加え受講者の理解を深めた。

(3)フィルタリングソフトについての説明

インターネットの有害情報を一定の条件の下、制限できるフィルタリングシステムについて

(財)インターネット協会職員が、ビデオプロジェクター等を使用して説明を行った。

(福島県青少年育成県民会議の構成)

(会長)福島県知事

(会議委員)福島県教育委員会、

福島県警察本部、福島県小学校長会、

福島県中学校長会、福島県 PTA 連合会、

福島県市町村教育委員会連絡協議会、

福島県少年補導員連絡協議会、

福島県保護委員会連絡協議会、

各青少年育成市町村民会議、

福島県青少年団体連絡協議会、

日本ボーイスカウト福島連盟 他

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事業の成果 受講後のアンケート調査を行ったが、「講座に参加して良かったかと思うか」という問いに対し、

「とても良かった」及び「まあまあ良かった」という肯定的な回答が児童・生徒、保護者ともに96%

あり、受講者の満足度が伺われた。

(アンケート結果抜粋)

・インターネットのルールやマナーが良くわかった。(小6男子)

・今まで知らなかったことまで、詳しくわかりやすく説明を受けることができた。(中1女子)

・インターネットを間違って使用している人が多いので、このような講座は必要である。(小6女子)

・これからインターネットを利用するつもりなので、とても参考になった。(小5男子)

・インターネットが楽しく便利である反面、トラブルのもとになることがわかった。(40歳代保護

者)

・ルールを守って自由にインターネットを活用することは、これからの子供にとって重要なことに

なる。(40歳代保護者)

・これからの子供たちを守る教育・知識として大人も必要な内容である。(30歳代保護者)

・各家庭や小・中・高校で何度でも教えることが必要である。本講座の継続を望む。(40歳代保護

者)

課題と今後の展望 県内の小中学校単位で、小学5年生~中学3年生とその保護者の参加を条件に受講者を募集したが、

予定した定員を大きく下回ってしまった。主な原因として、夏休み期間中であっても平日開催のため、

仕事を持つ保護者の参加が困難であったこと、周知期間が短かったことが考えられた。

また、インターネット利用のルールやマナーについて理解や認識のない多くの子供や保護者が参加

できるよう、学校や地域、公民館などとの連携を図りながら講座の開催を検討する。

POINT2

夏休みの時期である8月の

上旬に講座を開催し、子ども

と保護者が本講座を受講す

ることにより、インターネット利

用について家庭において話し

合い、その結果、家庭におけ

るインターネット利用のルー

ルづくりに役立てることを期

待した。

POINT3

保護者が、子供向けのイン

ターネット検定(クイズ形式)

を一緒に受けることにより、子

供がインターネットを利用す

る上での問題点等について、

共通の認識を持つことができ

た。

【本事業の問い合わせ先】 福島県生活環境部県民環境総務領域青少年グループ

住所:福島県福島市杉妻町2番16号

電話:024―521―1111(代表)、内線2611

POINT1

ビデオやインターネット検

定(クイズ形式)を使用するこ

とにより、児童や生徒に飽き

させないで約2時間の講座を

受講させることができ、インタ

ーネット利用についての理解

や認識を高めることができ

た。

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② メディア対応能力育成事業(平成17年度) 委託事業名:群馬県の子どもたちを有害環境から守るための事業

本事業は、実施主体である「群馬県の子どもたちを有害環境から守るための事業実行委員会」(以下、委員

会)が、インターネットや携帯電話と連動した新しい有害環境から青少年を守るため、保護者・教師・青少年育

成関係者等を対象とした子どもセーフネット・インストラクター養成セミナーを開催し、構造変化を続ける有害環

境問題を解決するための地域リーダー育成を図るものである。

事業の概要 (対象地域・実施地域) 県内東部地域(伊勢崎市・

太田市等)は経済(ビジネス)拠点であることか

ら、人口の流出入が激しく、他都県からの来訪者

も多い。また、高崎市を中心とした西部地域は鉄

道や高速道路等の交通の要所となっており、人や

物が絶えず行き交っている。

これらの地域の特徴として、都心との時間的な

距離が近いため、大型量販店や郊外型書店、アミ

ューズメントパーク、インターネットカフェ、ま

んが喫茶等の有害環境が多数あり非行の温床とな

る可能性があるほか、ラブホテルや風俗店等の青少年にとって好ましくない店舗も多数営業しており、

多様化する有害環境への対策が迫られている。

(実施主体) 群馬県の子どもたちを有害環境から守るための事業実行委員会

(対象者・規模) 地域の大人(保護者・教師・青少年育成関係者等)を対象。計3回受講者各16人。

受講者は、県及びNPO法人市民立カレッジ「ねちずん村」ホームページ、広報、チラシ等で広く募集

し、書類選考により決定。

事業のねらい 近年、パソコンや携帯電話が急速に普及したことから、多くの子どもたちがインターネットを利用し

て情報を収集するようになった。また、従来、図書やがん具、ビデオ・DVDで販売されていた有害情

報がパソコンや携帯電話等のインターネットサイトに介在するようになったほか、出会い系サイトやイ

ンターネット掲示板などの新しい有害環境も頻繁に出現してきている。

こうしたインターネットと連動した有害情報環境問題、特に携帯電話からの青少年のインターネット

利用問題に対応するためには、基本的な知識と技能を得た地域リーダーの育成が急務であることから、

本事業を実施した。

事業の内容 1 日 時

第1回 平成 17年 12 月 23 日(金)13:00~15:00

第2回 平成 18年 2 月 4 日(土)13:00~15:00

第3回 平成 18 年 3 月 5 日(日)13:00~15:00

2 会 場 特定非営利活動法人市民立NPOカレッジ

3 講 師 群馬大学社会情報学部教授 下田博次

4 受講者 16名(選考による)

5 方 法 第1回から第3回までの全てのセミナーに

出席し、所定の課題レポートを提出し合格し

た者に対し、受講修了証を発行

6 内 容

第1回 「子どものケータイ利用問題に関する現状認識

とメディア特性の解説」

① インストラクター養成の目的

② 問題事例(過去5年間の傾向)

③ メディア特性解説

④ 子どもの利用管理と指導の問題

委員会の構成

(委員長) 大学教授

(委 員) 大学教授(1)、青少年育成団体役員(2)、N

PO法人関係者(2)、PTA関係者(1)、報道機関関係者

(1)、県警察本部少年課係長(1)、県教委義務教育課

指導主事(1)、県教委高校教育課指導主事(1)

計11名

講義する下田実行委員長

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第2回 「子どものケータイ利用問題解決について」

① 地域・行政・PTAなどの努力

② 大学・企業の動き

③ 海外の事例

第3回 「インストラクターの自己研鑽とその方法について」

① テキスト制作とテキストの利用方法

② 啓発実践報告と今後の計画

③ 先輩インストラクターの活動報告

セミナーの様子 説明資料を見る受講者

事業の成果 本セミナーの内容は、講義、ワークショップ、教材利用の方法等、多様なプログラムであった。最

終的に計16名の受講修了者を認定し、18年度以降は、各修了者がそれぞれの特性を活かして活動を

展開する予定である。

また、青少年の携帯インターネット問題解決のための基本的知識を得たリーダーとしての活躍も期待さ

れる。

課題と今後の展望 今後は、認定したインストラクターへの活動支援(派遣調整や相互勉強会の実施)に努め、啓発活動

の充実を図る。特に変化を続ける有害情報環境に対抗するには、インストラクターの情報収集の機会の

充実や、知識・技能のスキルアップは不可欠である。また、インストラクター講習会等を通して、保護

者へメディア機能理解や子どもの利用実態理解、管理方法の理解や実践の必要性を働きかける。

POINT2

・修了者には、受講修了証

(ライセンス)を発行するととも

に、啓発資料や各自のプロフ

ィール、今後の活動計画等を

入れた独自のリーフレットを

必要数作成し、あわせて配付

する。

【本事業の問い合わせ先】

群馬県庁青少年こども課青少年育成グループ

住所:群馬県前橋市大手町1-1-1 電話:027―226-2628(直通)

POINT1

・「地域でこの問題を解決でき

る人を増やすにはどうすれば

いいか?」という視点ですす

める。

・「影響」について触れるだけ

でなく、「問題解決」のために

何をすべきかを提案できるイ

ンストラクターを養成する。

Page 12: ② メディア対応能力を育成する事業(平成16年度) 委託事業 … · 情報化社会 とりわけ ... い合う力、いわゆるメディア・リテラシー

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② メディア対応能力を育成する事業(平成17年度) 委託事業名:青少年を有害環境から守る県民運動推進事業

①メディアリテラシーを大人が学ぶ基礎講座、②子どもたちに実践していく大人を養成していくファ

シリテーター養成講座、③子どものためのワークショップを開催し、「メディアリテラシー」を身につ

ける。

事業の概要 (対象地域・実施地域)山口県内全域及び山口県宇

部市

宇部市は山口県内で3番目の人口を持つ市で、

子どもたちを取り巻く有害環境に対し、PTAや

医師会等の関心が高く、ワークショップの中の体

験取材活動が近距離で実施できる地域である。

(実施主体)子ども劇場山口県センター

(対象者・規模)保護者や関心のある大人を対象とし、「大人のためのメディアリテラシー講座」を12月

10日に開催(70人参加)、ファシリテーター養成講座第 1 回目を12月10日に開催(17人参

加)、第 2回目を12月25日に開催(15人参加)、第 3回目を12月26日に開催(13人参加)、

子どもたちを対象にした「子どものためのワークショップ」を12月25日に開催(14人参加)。

事業のねらい メディアの発達により情報があふれ、子どもが様々なメディア機器に接触していく社会状況の中、大

人がルールをつくるだけでなく、子ども自らも情報の質を見極め、判断する能力(メディアリテラシー)

を身につける必要がある。そこで、大人も子どもも頭だけでなく、身体も使って楽しみながらメディア

がもっている特質やその活用のしかたを学び、自分とメディアの関わりについて主体的に向き合う力を

つけてくことをねらいとする。

事業の内容 1 大人のためのメディアリテラシー講座

講師:長谷川 一さん(東京大学大学院情報学環助手)

基調講演「今、なぜメディアリテラシーか」

なぜメディアリテラシーを学ぶ必要があるのか

① 私たち大人も、実はメディアリテラシーついて限られ

た理解しか持ち合わせていない。だからこそ子どもも

大人も一緒になって、メディアリテラシーに取り組ん

でいく必要がある。

② メディアリテラシーに取り組んで行くにあたっては、

「メディアとは何か」について知る必要がある。

メディアは情報を伝達するものというだけでなく、送り手や受け手、ほかのメディアなど様々なもの

との関係であり、私たちも一方的に情報を受け取っているわけではない。特定のメディアを拒絶した

り、排除したりするだけでは全体の状況はよくならないので、私たちが健全なものの見方を持つこと

が大切である。その手段として、自分たちで表現をすることで、メディアに対する理解を体感し深め

ていく。

2 ファシリテーター養成講座

(1)クリスマスストーリーをつくろう

指導者:長谷川一さん、高宮由美子さん(NPO法人子ども文化コミュニティ代表理事)

ねらい:メディアの成り立ちについて体験的に学ぶ・理解する。

①3~4名ずつのチームにわかれ、会場の外で「無意味なもの」を拾ってくる。

②チームごとに、拾ってきた「無意味なもの」を使って、短いクリスマスストーリーをつくる。

③できあがった物語を寸劇や紙芝居などのかたちでプレゼンテーションする。

④発表会のあと、全体の活動をふり返る。

自分たちで表現することによって、メディアの成り立ちにリアルに気づく

実行委員会の構成

NPO 法人子ども劇場山口県センター委託事業

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(2)宇部CMカルタづくり~CMづくりを通じてメディアについて学ぶ

宇部市内をグループで取材したインタビューや、デジタルカメラで撮影した写真を素に、宇部

を PRする CM かるたを作成。

自分たちで表現することを通して、メディアの作り手の苦労や楽しさ、喜びを体感し、子ども

も大人もメディアには作り手(送り手)がいることを学び、作り手(送り手)となる体験を通じてメ

ディアに対する理解を深める。

(3)昔話を使用したワークショップ

昔話ももたろうの13シーンの中から4シーンの

みを選んでストーリーを構成、表現する。

メディアは時間の枠やテーマ(意図)に沿って伝

えたい内容を明確にし、編集されていることを知る。

メディアを読み解く力と、メディアを表現する力

を体験を通じて身につけていくとともに、メディア

が持っている価値と可能性の中で、情報化社会に必

要なスキルを身につけていくことは今後のメディア

リテラシー教育の中に必要となろう。

事業の成果 メディアリテラシーとは、まず「メディアとは何か」を知ることであるというところからスタート

し、実践を通してメディアリテラシーの大切さを身につけていくことができた。

① 実践ワークショップを通じて、普段メディアの受け手になることが多かったこれまでとは違った視

点で、「メディアになる」、「実際に送り手になってみる」、などの体験をして、楽しみながら「メデ

ィアとは何か」、「自分とメディアとの関係」を理解することができた。

② ①のような体験をしていくことで、子どもたちが「自分とメディアの関係」について考えメディア

に主体的に向き合う力をつけていくことができる。

課題と今後の展望

① 子どもたちの感性を育てコミュニケーション能力を育み、人間として豊かな生き方が培われるため

に、メディアが持つ価値と可能性が広がる社会へ向けて、その特性を理解し、情報を批判的に読み

解くとともに、主体的に活用していく能力を養う学習の場が継続的に必要。

② 子ども達が自分の住んでいる町や人々に目を向け、メディアリテラシーの視点を持って情報発信し、

社会参画していく活動を広げていきたい。

未だ社会にメディア問題への認識が広がっていない中、事業の実施や参加者の募集等に積極的に取

り組んでいくことが必要である。

POINT2

体験を通じて気づく

メディアの成り立ちついて

○ クリスマスの物語を作

り、メディアの送り手に

なる体験をする

○ 町とその町を知らない

人をつなぐ広告(カル

タ)をつくり、自分たちが

メディアになる体験をす

る。

POINT3

全体を通し、考え、力を育む

○体験を通して、メディアが

持つ光と陰の両面をとら

え、自分とメディアの関係

について主体的に向き合う

力を育む。

【本事業の問い合わせ先】 山口県庁県民生活課青少年室内山口県青少年育成県民会議

住所:山口市滝町1-1 電話:083―933―2634

※再委託先 子ども劇場山口県センター

POINT1

現状と問題について把握

○今なぜメディアリテラシー

が必要なのか

○大人も子どもも限られた理

解しかもっていない。

○メディアリテラシーに取り組

んで行くために、まず「メデ

ィア」とは何かを知る

Page 14: ② メディア対応能力を育成する事業(平成16年度) 委託事業 … · 情報化社会 とりわけ ... い合う力、いわゆるメディア・リテラシー

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② メディア対応能力を育成する事業(平成17年度) 委託事業名:愛媛県青少年有害環境対策推進事業

小学生とその保護者を対象に、インターネット等を利用する上でのルールやマナーを学んだり、メデ

ィアリテラシーの向上を図ったりする講座を、県下5ヶ所でモデル的に開催した。また、啓発用リーフ

レットや指導用の冊子を作成、配布した。

事業の概要 (対象地域・実施地域)

県下5ヶ所(教育事務所単位)の小学校で実施

(実施主体)

愛媛県青少年育成協議会

(対象者・規模)

小学生とその保護者を対象 小学生88名、保護者73名の計161名 小学校のパソコン室を利用して、パソコンの活

用支援を行っているNPOから講師を派遣しても

らい実施

事業のねらい インターネットや携帯電話は、青少年にとってもコミュニケーションや情報収集、情報発信の手段と

して、欠かせないものとなってきているが、活用方法によっては、犯罪やトラブルに巻き込まれたり、

有害情報に接する機会が増加したりするなど悪影響も懸念されることから、インターネット等の安全で

楽しい利用等の啓発を図る。

事業の内容 県下5ヶ所(教育事務所単位)において、小学校の

パソコン室を利用し、「親子で学ぶインターネット講

座」を開催した。 開催は、夏休みや土曜日、日曜日、放課後など課外

時間を活用し、保護者が参加しやすいように配慮した。 参加者は、学校やPTAに依頼して募集を行い、全

体で小学生88名、保護者73名、計161名の参加

を得た。 講師は、パソコンの活用支援を行っているNPOの

インストラクターに依頼し、そのノウハウを生かして、

ゲーム感覚で楽しみながら基本的なことを学んでいく

よう工夫にした。

開催時間が2時間程度と限られていたことから、

・個人情報やプライバシーの保護

・ウィルス対策

・メールやチャットの注意事項

など基本的な事項について、クイズを出して、インターネットのサイトを検索させたり、チャットや掲

示板を擬似体験できるサイトを活用したりして、体験を通してインターネットの活用法や注意すべきこ

となどについて啓発を図った。

(愛媛県青少年育成協議会の構成)

会長 県少年補導委員連絡協議会会長

(委員)

県社会福祉協議会会長、県民生児童委員協議会長、県PT

A連合会長、県高等学校PTA連合会長、県私立中学高等

学校PTA連合会長、県連合婦人会長、県防犯協会連合会

長、県青少年環境浄化推進協議会長、県体育協会長、県

保護司会連合会長、県公民館連合会長、県体育指導委員

協議会長、日本青年会議所四国地区愛媛ブロック協議会

長、県勤労青少年福祉推進者連絡協議会長、県母子寡婦

福祉連合会長、県地域活動連絡協議会長、県愛護班連絡

協議会長、県青少年育成リーダー協議会長

県県民環境部県民協働局長、県教育委員会生涯学習課

長、県警察本部少年課長 21名

親子で学ぶインターネット講座

Page 15: ② メディア対応能力を育成する事業(平成16年度) 委託事業 … · 情報化社会 とりわけ ... い合う力、いわゆるメディア・リテラシー

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また、インターネット活用のルールやマナーのリーフレットを、児童・生徒用と保護者用の2種類作

成し、小学4年生から中学3年生とその保護者に配布し、啓発を図るとともに、学校での指導用の冊子

を作成、配布し、今後の指導に役立ててもらうこととした。

事業の成果 参加者にアンケートを実施したところ、保護者の84%、小学生の79%が参考になったと答えてお

り、保護者の84%、小学生の77%がまた受講したいとのことであった。内容の理解度については、

分かりにくかったと答えたのは、保護者が7%、小学生が13%で、開催時間が限られていたにもかか

わらず、理解度が高く、啓発が図られたものと思われる。なお、保護者に比べて小学生の方が分かりに

くかったと答えた人が多かったのは、低学年の児童もいたことによるものと思われる。 総じて、参加者にとっては、初めて知ることも多く、インターネットの安全な利用についての認識が

深まったものと思われる。

課題と今後の展望 小学生は学校でパソコンを利用していることから、比較的取り組みやすかったが、保護者の中には、

基本的な使用方法を教える必要のある人も参加しており、短い時間でどのレベルに合わせて指導してい

くかが難しかったようである。今後、参加者募集等に際しての課題である。 なお、アンケート結果を見ても分かるように、こうした講座の開催は効果的であるので、今後、開催

箇所を増やすなどして、できるだけ多くの人に参加してもらえるようにする必要がある。

POINT2

学校と協力して、学校で実

施することにより、参加者募

集が容易で、参加者も気軽に

参加できる。

POINT3

学校で実施することで、教

員も立ち会うことから、今後

の指導の参考にしてもらえ

る。

【本事業の問い合わせ先】 県庁県民環境部県民活動推進課

住所:愛媛県松山市一番町四丁目4-2

電話:089―912―2415(直通)

POINT1

親子が一緒になって会話を

しながら学ぶことにより、家庭

でのルール作りなどのきっか

けとなった。

パンフレット等を作成

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② メデイア対応能力を育成する事業(平成17年度) 委託事業名:「ココロねっこ運動」推進事業

ネットモラルマナー教室を広く普及実践していただくため、県内すべての地域の指導的な立場にある

方々に伝達講習形式の研修会を実施し、各地での親子を対象とするネットモラルマナー教室を推進する。

あわせて、ホームページ上でデータを公開しダウンロードし利用できるようにする。

事業の概要

(対象地域・実施地域)

全体研修:長崎市/ブロック研修:県内全12ブロッ

(実施主体)

「ココロねっこ運動」推進協議会事務局

(対象者・規模)

青少年健全育成指導者、PTA 関係者などが主な対

象ブロック研修の中ではパネラーに小中学生が登

壇。

事業のねらい メデイア上に氾濫する有害情報から子どもたちを守るための環境浄化活動の一環として、広報啓発活

動に加え、その危険性について直接県民に訴える機会の提供を模索していた。 17年度は、ネットモラルマナー教室を県内各地でモデル的に実施することによって、県民に対し、

ネットモラルの向上に対する気運を醸成することを主な目的に本事業を展開した。また、どのような地

域や団体でも同内容の研修会を実施することができるよう指導資料を一括して作成し、インターネット

で公開する。

事業の内容 (ネットモラル指導資料の作成とモデル講座実施)

インターネットの安全な利用のしかたについて基本

的な部分を学習する「子どもを守るためのインターネッ

ト講座」資料を保護者を主な対象として作成した。これ

と連動する形で、学校教育を担当する部署が、小中学生

及び高校生を対象とする「情報モラル・マナー指導教材」

を作成した。

この保護者を対象とする資料を使い、県内

12ヶ所で青少年の健全育成関わる方を主

な対象としたブロック研修会を実施した。特

に新上五島地区で実施した最初の研修会で

は地域住民にメデイアや生活リズムについ

ての事前アンケートを実施し、

当日はフォーラム形式で実施し、パネラー

に地元の小中学生を迎え、日常生活の中で

どのようにメディアとつきあっているの

か等を生活リズムについてのアンケート

結果をもとに意見交換を行った。

(「ココロねっこ運動」推進協議会の構成)

長崎県教育委員会教育長・長崎県教育会長・長崎県

警察本部少年課長・長崎県校長会代表・長崎県少年

補導センター連絡協議会長・長崎県PTA連合会代

表・青少年育成ココロねっこ指導員代表・長崎経済同

友会教育問題委員会委員・NTTドコモ九州長崎支店

長・長崎新聞論説委員・株式会社長崎ケーブルメディ

ア代表取締役・(株)ファミリーマート 九州第2ディスト

リクト代表・(株)ローソン九州ディビジョン長崎代表・

長崎県アミューズメント施設営業者協会長 など

32名

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その後、この研修会でパネリストとして参加した元女子少年院法務官で、現在大阪府寝屋川市の家庭教

育サポーターの魚住絹代氏は、その著書で長崎の中学生を含め、メディア利用について、生活スタイル

や行動パターンから総合的にまとめている。

各会場とも、参加者には、メデイアを含め各家庭で大人も一緒に実行できる「我が家のきまり」につ

いて話し合いをしていただくこととした。

(公民館や学校を利用した各指導員によるネットモラル教室)

各地区でブロック研修に参加した育成指導者を中心に、各学

校区のPTA単位での教室実施を呼びかけていただいた。育成

指導者には指導データや配布用資料データを渡していたため、

準備等が簡単であるなど講評であったという。

冬休みは、夏休みに比べて、家で過ごす時間が長くなりがち

で、インターネット等を利用する機会が多くなることが予想さ

れることから、また保護者が参加しやすいように12月の授業

参観のあとに実施するPTAが目立った。参加者からは「その

怖さを知るにつけ、もっと詳しく聞きたいと思いました。」「これまであまり知りませんでしたが、危険

な面があることが、よくわかりました。」などの声が寄せられました。

事業の成果 県内各地でのブロック研修会とホームページでのデータ公開をうけ、これまでに、ホームページの該

当ページに3,796のアクセスがあり、271件のダウンロード(H18.3.1現在)を受け付け

ている。実際の研修会実施については、PTAが主催する形で79講座実施されており、参加人数は3,

526名であった。また、280のPTAが今後実施を検討している。その他、すべての把握はできて

いないが、青少年の健全育成団体や公民館でも実施されている。次年度以降も内容を見直しながら対応

していく予定。

課題と今後の展望 次年度以降は、特に普及の進展が目覚しい携帯電話について、行政と育成団体だけで対応するのでは

なく、携帯電話会社にも研修会に参画していただくなど、協働体制を構築していきたいと考えている。

また、子どもの心と体、そして脳の問題等を総合的に考えるために、メデイアの問題だけを考えるの

ではなく、生活リズムや食生活、父親の関わりといった家庭が抱えるさまざまな問題もあわせて取り扱

うことができるよう検討していきたいと考えている。

POINT2

各地の実情に応じた

養成講座の実施

各地域で計画されている既

存の事業や研修会とタイアッ

プする形で無理のない実施を

行った。

POINT3

現地アンケートを

クロス集計データ化

新上五島ブロックでの事前

アンケートをとりまとめ、各地

での研修時に活用し、プレゼ

ンデータでも配布した。

【本事業の問い合わせ先】

長崎県教育庁生涯学習課内 「ココロねっこ運動」事務局

住所:長崎県長崎市江戸町2-5 電話:095-894-3365

POINT1

誰でも自由に使える

指導資料の作成

「ココロねっこ運動」のホー

ムページからアクセスでき、

許可制でダウンロードできる

ようにした。