「エンターテインメント、人工知能、 ゲームマスター」 三宅 陽一郎 「2時間でわかる人工知能の現在と未来」 Emerging Technology Meetup #1 MIT Technology Review 2016.11.30 https://www.facebook.com/youichiro.miyake http://www.slideshare.net/youichiromiyake [email protected]
「エンターテインメント、人工知能、ゲームマスター」
三宅 陽一郎
「2時間でわかる人工知能の現在と未来」 Emerging Technology Meetup #1
MIT Technology Review 2016.11.30
https://www.facebook.com/youichiro.miyake http://www.slideshare.net/youichiromiyake [email protected]
WIRED A.I.
• WIRED A.I.+ Wired City
• 12月1日発売
• 「人工知能+街 特集」
なぜぼくらには人工知能が必要なのか──『WIRED』Vol.20「人工知能+未来都市」 2大特集・特別保存版 刊行に寄せてhttp://wired.jp/2015/12/01/vol20-editors-letter-ai/
「IT、都市、ヘルスケア、あらゆる領域で 人工知能と人間が共創する未来」
• WIRED 「INNOVATION INSIGTS」
http://wired.jp/innovationinsights/post/analytics-cloud/w/cocreation_with_ai
問い 生き物の「視る」とカメラの「視る」は どう違うだろうか?
http://www.free-picture.net/reptiles/lizards/chameleon-wallpapers.jpg.html
生物の持つ目は、生物の知能と身体と深く結びついている 能動的な眼であり、 カメラは使用者の意思に従う受動的な眼である。
環境
キャラクター の知能
環境とキャラクター
キャラクター の知能 入力 出力
http://www.kaiyodo.co.jp/revoltech/yamaguchi_2012.html
入力を求める 出力を決める
タチコマの環世界
環境
キャラクター の知能
環境とキャラクター
キャラクター の知能 入力 出力
http://www.kaiyodo.co.jp/revoltech/yamaguchi_2012.html
入力を見つける 出力を決める
キツツキの環世界
Photommo http://free-photos.gatag.net/2015/03/20/140000.html
環境
キャラクター の知能
環境とキャラクター
キャラクター の知能 入力 出力
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カメレオンの環世界
環境
環境とキャラクター
http://www.kaiyodo.co.jp/revoltech/yamaguchi_2012.html
カメレオンの環世界
キツツキの環世界
タチコマの環世界
Photommo http://free-photos.gatag.net/2015/03/20/140000.html
環境
環境とキャラクター
http://www.kaiyodo.co.jp/revoltech/yamaguchi_2012.html
カメレオンの環世界
タチコマの環世界
それぞれの生物は自分の環世界を世界から切り取って 暮らしている。
Photommo http://free-photos.gatag.net/2015/03/20/140000.html
環境
環境とキャラクター
http://www.kaiyodo.co.jp/revoltech/yamaguchi_2012.html
カメレオンの環世界
タチコマの環世界
環世界はそれぞれの生物にとって完全(完備)な世界。つまり、 それが本当に完全でなくても、その生物には完全と感じられる。
環境
環境とキャラクター
http://www.kaiyodo.co.jp/revoltech/yamaguchi_2012.html
カメレオンの環世界
タチコマの環世界
本当はその外の世界とつながっているが、環世界のソトのことを、 生物は認識することはない。
環境
環境とキャラクター
http://www.kaiyodo.co.jp/revoltech/yamaguchi_2012.html
カメレオンの環世界
タチコマの環世界
そのキャラクターの主観的世界を作る=環世界を作る。 それは、そのキャラクターの知能の基盤を作ること。
ダートマス会議(1956年) • ジョン・マッカーシーのいたダートマス大学で、人工知能をテーマとして初めて開催された会議。
• Artificial Intelligence という名称もはじめてここで用いられた。
http://www-formal.stanford.edu/jmc/history/dartmouth/dartmouth.html
ダートマス会議(1956年)
http://www-formal.stanford.edu/jmc/history/dartmouth/dartmouth.html
ダートマス会議(1956年) 我々は、1956年の夏の2ヶ月間、10人の人工知能研究者がニューハ
ンプシャー州ハノーバーのダートマス大学に集まることを提案する。そこで、学習のあらゆる観点や知能の他の機能を正確に説明することで機械がそれらをシミュレートできるようにするための基本的研究を進める。機械が言語を使うことができるようにする方法の探究、機械上での抽象化と概念の形成、今は人間にしか解けない問題を機械で解くこと、機械が自分自身を改善する方法などの探究の試みがなされるだろう。我々は、注意深く選ばれた科学者のグループがひと夏集まれば、それらの問題のうちいくつかで大きな進展が得られると考えている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%9E%E3%82%B9%E4%BC%9A%E8%AD%B0
人工知能=人間の知能を機械に写す(移す)。
機械(マシン)
ソフトウェア
知能
身体
機能
知能
http://www.1999.co.jp/blog/1210192 http://ja.wallpapersma.com/wallpaper/_-%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%80%81%E5%A3%81%E7%B4%99%E3%80%81%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%89%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B 3%E3%81%AE%E3%80%81%E3%83%9E%E3%83%83%E3%82%AF%E3%80%81%E3%83%9A%E3%83%83.html
身体性とインテリジェンス
Gray’s anatomy
脳の中心の部位は身体とつながっている。 生理機能を司っている。 それを囲うように、辺縁体、大脳がある。
http://square.umin.ac.jp/neuroinf/brain/005.html
http://www.amazon.co.jp/Grays-Anatomy-Anatomical-Clinical-Practice/dp/0443066841
意識/無意識の知性
身体の制御に つながる
感覚を統合する
知性全体 人の意識的な部分 意識自身には機能がない
環境
身体
意識
無意識
意識的な知性
無意識的な知性
表象 意識に浮かび 上がるイメージ
機械(マシン)
ソフトウェア
知能
身体
機能
知能
http://www.1999.co.jp/blog/1210192 http://ja.wallpapersma.com/wallpaper/_-%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%80%81%E5%A3%81%E7%B4%99%E3%80%81%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%89%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B 3%E3%81%AE%E3%80%81%E3%83%9E%E3%83%83%E3%82%AF%E3%80%81%E3%83%9A%E3%83%83.html
知能化
• 工場 → (知能化) → オートスケジューリング • 配送 → (知能化) → 自動分配・自動配送 • 車 → (知能化) → 自動走行・ITS • 家電 → (知能化) → コミュニケーション家電(ルンバなど) • インターネット → (知能化) → Web.4.0 (GoogleのDeep Learning など) • TV → (知能化) → キーワード・趣向による自動録画 • 注文サービス → (知能化) → 自動受付・自動サービス
社会の隅々にまで、知的機能がインプリメント(実装)される。
知能化
• 工場 → (知能化) → オートスケジューリング • 配送 → (知能化) → 自動分配・自動配送 • 車 → (知能化) → 自動走行・ITS • 家電 → (知能化) → コミュニケーション家電(ルンバなど) • インターネット → (知能化) → Web.4.0 (GoogleのDeep Learning など) • TV → (知能化) → キーワード・趣向による自動録画 • 注文サービス → (知能化) → 自動受付・自動サービス
社会の隅々にまで、知的機能がインプリメント(実装)される。
知能化
エンジニアリングとしての人工知能の二つのアプローチ 人工知能を作る
(キャラクターAI、ロボット…)
既にあるものを知能化する (家電、電車、ポスター、なんでも…)
いきなり、人工知能を作ることは難しい。 まずは「知能化」を考えてみましょう。
http://static.flickr.com/5051/5525304279_65012a492c_s.jpg
? http://flopdesign.com/download/Human_S/pages/B50.html
?
人間の知能の形/人工知能の知能の形
お料理ロボット =お料理しかできない
AlphaGO =囲碁しか打てない
ナビ =目的地へのルート
お掃除ロボット =お掃除しかできない
IBM ワトソン =記号の統計情報しかない =何百万行のテキストの関係を記憶
人工知能=専門的知能 一つのことしかできない。一つのことがとても(人間より)得意。
人間の知能の形/人工知能の知能の形 AlphaGO =囲碁しか打てない =人間より強い
ナビ =目的地へのルート = とても正確
お掃除ロボット =お掃除しかできない = 24時間掃除
IBM ワトソン =記号の統計情報しかない =何百万行のテキストの関係を記憶
お料理ロボット =お料理しかできない =何万と言うレシピ
人工知能=専門的知能 一つのことしかできない。
時間(イメージ)
空間(論理)
殆どの人工知能は与えられたフレーム(問題設定)の 外に出ることはできない。
人間は柔軟にフレーム(問題設定)を創造し 変化させることができる。
人間と人工知能の違い
人工知能は自ら問題を作り出すことはない。 人工知能は人間が与えた問題を解くことしかできない。 似たような問題さえ解けない。
機械
人間はどのように人工知能を 発展させて来たか?
記号
自然言語
概念
人間
AI 意味
言葉
情報 画像
範疇
判別
イメージ
意味
映像
判別
時系列
流れ
意味 機械(マシン)が得意なこと(=概念、イメージ、想像)と、 人間が得意なこと(=情報処理、画像処理、映像処理)は 正反対。
)
人工 知能
人はどのように人工知能を使っているか?
情報の海を母体として、人工知能が育っている。 = 情報の海を母体として人工知能が生まれる
人間
記号の海
言葉の海
意味の海
概念の海
情報の海
情報の海 (ネットワーク)
現実世界
人工 知能
人工 知能
人工 知能
解析・抽出
提出・提案 命令・指示
センシング
ネット空間の人工知能
人間
人間は人工知能のおかげで、 情報の海を旅することができる。
情報の海 (ネットワーク)
現実世界
人工 知能
人工 知能
人工 知能
解析・抽出
提出・提案 命令・指示
センシング
ネット空間の人工知能
人間
センシング技術やロボットの徘徊、カメラなどによって 現実の世界の情報とネットワークの世界が同期する
新しい現実空間
クラウド
現実世界 (~1995)
インターネット 人工知能
人工知能による新しい空間
パソコン
現実がデジタル空間を内包していたはずが、 内包したデジタル空間が現実を変化させて行く。
新しい現実空間
人工知能
クラウド
現実世界 (~1995)
インターネット
人工知能による新しい空間
パソコン
現実がデジタル空間を内包していたはずが、 内包したデジタル空間が現実を変化させて行く。
新しい現実空間
クラウド
現実世界 (~1995)
インターネット 人工知能
人工知能による新しい空間
パソコン
新しい現実空間
さらに、キーワードは「実世界指向」 ソフトウェアは身体を持って現実に出る。 それは現実世界を変貌させて行く。 「現実世界 2.0」
飽和したネット空間のサービス競争(飽和)
IT技術による新しい現実空間のサービス(新規)
ネット空間
現実空間
クラウド/人工知能 ビックデータ
進出・ 浸食
ロボット
実空間 センシング
ドローン
IoT
現在起こっていること ~ネット空間から現実空間への回帰
IT技術による新しい現実空間のサービス(新規)
ネット空間
現実空間
クラウド/人工知能 インターネット
進出・ 浸食
ロボット
実空間 センシング
ドローン
IoT
現在起こっていること ~ネット空間から現実空間への回帰
ゲーム空間
人工知能
https://www.ingress.com
IT技術による新しい現実空間のサービス(新規)
ネット空間
現実空間
クラウド/人工知能 インターネット
進出・ 浸食
ロボット
実空間 センシング
ドローン
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現在起こっていること ~ネット空間から現実空間への回帰
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飽和したネット空間のサービス競争(飽和)
IT技術による新しい現実空間のサービス(新規)
ネット空間
現実空間
クラウド/人工知能 インターネット
進出・ 浸食
ロボット
実空間 センシング
ドローン
IoT
現在起こっていること ~ネット空間から現実空間への回帰
ゲーム空間
人工知能
新しい 現実空間の 誕生
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@2010-2015 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
飽和したネット空間のサービス競争(飽和)
IT技術による新しい現実空間のサービス(新規)
ネット空間
現実空間
クラウド/人工知能 インターネット
進出・ 浸食
ロボット
実空間 センシング
ドローン
IoT
ネット空間から現実空間へ、現実世界からネット空間へ
ゲーム空間
人工知能
現実世界の人工知能
デジタル世界の人工知能
新しい 現実空間の 誕生
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IT技術による新しい現実空間のサービス(新規)
ネット空間
現実空間
クラウド/人工知能 インターネット
進出・ 浸食
ロボット
実空間 センシング
ドローン
IoT
ネット空間から現実空間へ、現実世界からネット空間へ
ゲーム空間
人工知能
デジタル世界の人工知能
現実世界の人工知能
難しい~未開拓
成熟
飽和したネット空間のサービス競争(飽和)
IT技術による新しい現実空間のサービス(新規)
ネット空間
現実空間
クラウド/人工知能 インターネット
進出・ 浸食
ロボット
実空間 センシング
ドローン
IoT
現実世界とデジタル世界をまたぐゲーム空間
ゲーム空間
人工知能
デジタル世界の人工知能
現実世界の人工知能
未開拓
成熟
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飽和したネット空間のサービス競争(飽和)
IT技術による新しい現実空間のサービス(新規)
ネット空間
現実空間
クラウド/人工知能 インターネット
進出・ 浸食
ロボット
実空間 センシング
ドローン
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現実世界とデジタル世界をまたぐゲーム空間
ゲーム空間
人工知能
デジタル世界の人工知能
現実世界の人工知能
未開拓
成熟
巨大な
内部デジタル空間
巨大な 現実の 外部空間
飽和したネット空間のサービス競争(飽和)
IT技術による新しい現実空間のサービス(新規)
ネット空間
現実空間
クラウド/人工知能 インターネット
進出・ 浸食
ロボット
実空間 センシング
ドローン
IoT
現実世界とデジタル世界をまたぐゲーム空間
ゲーム空間
人工知能
デジタル世界の人工知能
現実世界の人工知能
未開拓
成熟
巨大な
内部デジタル空間
巨大な外部空間
現実とデジタル空間にまたがる 人工知能
飽和したネット空間のサービス競争(飽和)
IT技術による新しい現実空間のサービス(新規)
ネット空間
現実空間
クラウド/人工知能 インターネット
進出・ 浸食
ロボット
実空間 センシング
ドローン
IoT
現実世界とデジタル世界をまたぐゲーム空間
ゲーム空間
人工知能
デジタル世界の人工知能
現実世界の人工知能
未開拓
成熟
巨大な内部空間
巨大な外部空間
新しい 人工知能の 誕生
我々は、 デジタル空間=現実空間にまたがる 巨大な人工知能を作り出そうとしている。
飽和したネット空間のサービス競争(飽和)
IT技術による新しい現実空間のサービス(新規)
ネット空間
現実空間
クラウド/人工知能 インターネット
進出・ 浸食
ロボット
実空間 センシング
ドローン
IoT
現実世界とデジタル世界をまたぐゲーム空間
ゲーム空間
人工知能
デジタル世界の人工知能
現実世界の人工知能
未開拓
成熟 http://v-english.jp/eikaiwa/staffblog/files/2014/07/20140710_fb.jpg http://d2tu4pb4f28rzs.cloudfront.net/site_img/photo/2013-03-04-055321.jpg http://tocos-wireless.com/assets/IoT/InternetofThings.png http://www.mlab.t.u-tokyo.ac.jp/research/2014/network/img/index_ss.png
巨大な内部空間
巨大な外部空間
現実とデジタル空間にまたがる 人工知能 人間はやがて、この巨大な人工知能の
背中に載って新しい現実空間(情報空間+ オーバーレイされた現実空間)を旅するようになる。
飽和したネット空間のサービス競争(飽和)
IT技術による新しい現実空間のサービス(新規)
ネット空間
現実空間
クラウド/人工知能 インターネット
進出・ 浸食
ロボット
実空間 センシング
ドローン
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現実世界とデジタル世界をまたぐゲーム空間
ゲーム空間
人工知能
デジタル世界の人工知能
現実世界の人工知能
未開拓
成熟 http://v-english.jp/eikaiwa/staffblog/files/2014/07/20140710_fb.jpg http://d2tu4pb4f28rzs.cloudfront.net/site_img/photo/2013-03-04-055321.jpg http://tocos-wireless.com/assets/IoT/InternetofThings.png http://www.mlab.t.u-tokyo.ac.jp/research/2014/network/img/index_ss.png
巨大な内部空間
巨大な外部空間
現実とデジタル空間にまたがる 人工知能
そこで重要なのが「物語を産み出せる力」。 物語を生み出せる人工知能が人を巻き込む ことができる。
FC SFC SS, PS PS2,GC,Xbox Xbox360, PS3, Wii
DC (次世代) Hardware 時間軸 2005 1999
ゲームの進化と人工知能
複雑な世界の 複雑なAI
ゲームも世界も、AIの身体と内面もますます複雑になる。
単純な世界の シンプルなAI
(スペースインベーダー、タイトー、1978年) (アサシンクリード、ゲームロフト、2007年)
レベル
Luminous AI Navigation
メタAI
Luminous AI Graph
Support
敵キャラクタ-
プレイヤー
頭脳として機能
情報獲得
コントロール
http://piposozai.blog76.fc2.com/
http://dear-croa.d.dooo.jp/download/illust.html
レベル
ナビゲーションAI
メタAI
キャラクターAI
エージェントを動的に配置 レベル状況を監視 キャラクターに指示 ゲームの流れを作る
自律的な判断 仲間同士の協調 時にチームAIとなる
メタAI, キャラクターAIの為に レベルの認識のためのデータを準備 オブジェクト表現を管理 ナビゲーション・データの管理 パス検索 / 位置解析
Support
敵キャラクタ-
プレイヤー
頭脳として機能
情報獲得
コントロール
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メタAIの歴史
1980 1990 2000
古典的メタAI
現代のメタAI
キャラクターAI技術の発展
その歴史は古く、1980年代にまでさかのぼる。 その時代と現代のメタAIは、異なる点も多いので、 古典的メタAI、現代のメタAIと名づけて区別することにしよう。
(例)「ゼビウス」(ナムコ、1983) 敵出現テーブル巻き戻し
敵0
敵1
敵2
敵3
敵4
敵5
『あと面白い機能なんですけれど、 ゼビウスには非常に簡単なAIが組み込まれています。 「プレイヤーがどれくらいの腕か」というのを判断して、 出てくる敵が強くなるんです。 強いと思った相手には強い敵が出てきて、 弱いと思った相手には弱い敵が出てきます。 そういったプログラムが組み込まれています。 ゲームの難易度というのは「初心者には難しくて、上級者には簡単だ」ということが、 ひとつの難易度で(調整を)やっていくと起きてしまうので、 その辺を何とか改善したいな、ということでそういったことを始めてみたのですけれど、 お陰で割合にあまり上手くない人でも比較的長くプレイできる、 うまい人でも最後のほうに行くまで結構ドラマチックに楽しめる、 そういった感じになっています。』
- 遠藤雅伸(出演)、1987、「糸井重里の電視遊戯大展覧会」『遠藤雅伸ゼビウスセミナー』フジテレビ -
メタAI Left 4 Dead の事例
Michael Booth, "The AI Systems of Left 4 Dead," Artificial Intelligence and Interactive Digital Entertainment Conference at Stanford. http://www.valvesoftware.com/publications.html
今回は Left 4 Dead の事例を見てみる。
適応型動的ペーシング
[基本的発想]
(1) ユーザーがリラックスしている時に、ユーザーの緊張度が一定の敷居を超えるまで敵をぶつけ続ける。
(2) ユーザーの緊張度が一定の緊張度を超えると敵を引き上げる。
(3) リラックスすると敵を出現し始める((1)へ)。
Michael Booth, "The AI Systems of Left 4 Dead," Artificial Intelligence and Interactive Digital Entertainment Conference at Stanford. http://www.valvesoftware.com/publications.html
メタAI(=AI Director)によるユーザーのリラックス度に応じた敵出現度
ユーザーの緊張度
実際の敵出現数
計算によって 求められた 理想的な敵出現数
Build Up …プレイヤーの緊張度が目標値を超えるまで 敵を出現させ続ける。 Sustain Peak … 緊張度のピークを3-5秒維持するために、 敵の数を維持する。 Peak Fade … 敵の数を最小限へ減少していく。 Relax … プレイヤーたちが安全な領域へ行くまで、30-45秒間、 敵の出現を最小限に維持する。 Michael Booth, "The AI Systems of Left 4 Dead," Artificial Intelligence and Interactive Digital Entertainment Conference at Stanford.
http://www.valvesoftware.com/publications.html
より具体的なアルゴリズム
メタAIがゲームを認識する方法
キャラクター用に作成された ナビゲーションメッシュを メタAIがゲームの 状況を認識するために使用する。
Michael Booth, "The AI Systems of Left 4 Dead," Artificial Intelligence and Interactive Digital Entertainment Conference at Stanford. http://www.valvesoftware.com/publications.html
メタAIが作用を行う領域
Michael Booth, "The AI Systems of Left 4 Dead," Artificial Intelligence and Interactive Digital Entertainment Conference at Stanford. http://www.valvesoftware.com/publications.html
メタAIが作用(敵の生成・消滅)を行う領域を、 AAS(= Active Area Set) と言う。
メタAIが作用を行う領域 (AAS=Active Area Set)
Michael Booth, "The AI Systems of Left 4 Dead," Artificial Intelligence and Interactive Digital Entertainment Conference at Stanford. http://www.valvesoftware.com/publications.html
メタAIが作用を行う領域 (AAS=Active Area Set)
Michael Booth, "The AI Systems of Left 4 Dead," Artificial Intelligence and Interactive Digital Entertainment Conference at Stanford. http://www.valvesoftware.com/publications.html
安全な領域までの道のり(Flow Distance)
メタAIはプレイヤー群の経路を トレースし予測する。 - どこへ来るか - どこが背面になるか - どこに向かうか
Michael Booth, "The AI Systems of Left 4 Dead," Artificial Intelligence and Interactive Digital Entertainment Conference at Stanford. http://www.valvesoftware.com/publications.html
プレイヤーからの可視領域
可視領域(プレイヤーから見えている部屋)では、敵のスパウニング(発生)はできない。
Michael Booth, "The AI Systems of Left 4 Dead," Artificial Intelligence and Interactive Digital Entertainment Conference at Stanford. http://www.valvesoftware.com/publications.html
敵出現領域 背後 前方
Michael Booth, "The AI Systems of Left 4 Dead," Artificial Intelligence and Interactive Digital Entertainment Conference at Stanford. http://www.valvesoftware.com/publications.html
前方と背後のプレイヤー群から見えてない部屋に、 モンスターを発生させる。
Precision Medicine
• 「精密医療」「個別化医療」
= 個々人に合わせた医療サービス
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/101004476
フィールド
3つのAIの連携の例
ナビゲーションAI
メタAI
キャラクターAI
状況を監視し、キーとなる役割を適切なタイミングでエージェントに指示する。
自律的な判断。 仲間同士の協調
地形を解析する 目的に応じた点を見つけ出す 目的地までのパスを計算する
Support
エージェントが自律的に戦闘・協調しつつ、ナビゲーションAIが 戦術的ポイントを教え、メタAIは、全体の戦闘の流れを作る。 http://piposozai.blog76.fc2.com/
http://dear-croa.d.dooo.jp/download/illust.html
ネットワーク上のグラフ検索法
ダイクストラ法
M
F
L
B
A
S
O
P
D
C
G
S
V
H
Q X
K
N
J
R
T
W
E I
U
Z
Y
G
5 4
6 3
7 2 3
B C
3
G
D E
3
2 2 4
L
3
3
5
5 J
F
出発点(S)を中心に、最も短い経路 を形成して行く。Gにたどり着いたら終。
各ノードの評価距離=出発点からの経路
ネットワーク上のグラフ検索法
A*法
M
F
L
B
A
S
O
P
D
C
G
S
V
H
Q X
K
N
J
R
T
W
E I
U
Z
Y
G
5 4
6 3
7 2 3
B C
3
3
2 2 4 3
5
5
出発点(S)を中心に、 そのノードまでの 最も短い経路を 形成して行く。
Gにたどり着いたら終了。
ゴール地点がわかっている場合、現在のノードとゴール との推定距離(ヒューリスティック距離)を想定して、 トータル距離を取り、それが最少のノードを探索して行く
各ノードの評価距離=出発点からの経路+ヒューリスティック距離
ヒューリスティック距離 (普通ユークリッド距離を取る)
3+14.2 3+13.8
G H
3
5+10.5 6+8.4
戦略位置検出システムの歴史
• Tactical Position Picking
Killzone (2005, Guerrilla)で実装される。
• TPS (Tactical Point System)
CRYENGINE (2010, CRYTEK)でツール化・システム化
• EQS(Environment Query System)
UNREAL ENGINE 4 (2014, Epic games)でツール化・システム化
• PQS (Point Query System)
SQUARE ENIX のFFXVの開発で2014年に開発。
戦略位置検出システムの原理 ポイント生成(Generation) 対象とする領域にポイント群を自動配置する。(例)グリッド状、同心円状など。
フィルタリング(Filtering) 生成したポイントから、目的に合わない条件(1)を指定して、削除して行く。
フィルタリング(Filtering) 生成したポイントから、目的に合わない条件(2)を指定して、削除して行く。
...
フィルタリング(Filtering) 生成したポイントから、目的に合わない条件(N)を指定して、削除して行く。
評価(Evaluation) 残ったポイント群を、評価式によってスコアをつけて、最高スコアの点を選ぶ。
PQS (Point Query System) 弓兵(AI)が次の目的地を発見したい。
(i) ゲーム現状
(ii) AIを中心に点をグリッド状に 生成し配置。(Generation)
(iii) 足場の悪い点を除く(Filtering) (iv) 敵の近くのポイント、弓が届かな
いポイントを除く 。(Filtering)
(v) 味方の近くを除く (Filtering)
PQS (Point Query System) 弓兵(AI)が次の目的地を発見したい。
(i) ゲーム現状
(ii) AIを中心に点をグリッド状に 生成し配置。(Generation)
(iii) 足場の悪い点を除く(Filtering) (iv) 敵の近くのポイント、弓が届かな
いポイントを除く 。(Filtering)
(v) 味方の近くを除く (Filtering)
(vi) 最も高い位置にあるポイントを選択する。
このようにして、自分の最適な戦術位置を自分自身で発見する。
環境
人工知能とは?
身体
人工知能=人工的な存在(=身体)を環境の中で活動させる
入力(センサー) 行動(アウトプット)
知能
http://dear-croa.d.dooo.jp/download/illust.html
環境世界
認識の 形成
記憶
意思の 決定
身体 制御
エフェクター・身体
運動の 構成
センサー・身体
意思決定 モジュール
意思決定 モジュール
意思決定 モジュール
記憶体
情報処理過程 運動創出過程
身体部分
情報 統合
運動 統合
記憶
知能の世界
環境世界
認識の 形成
記憶
意思の 決定
身体 制御
エフェクター・身体
運動の 構成
センサー・身体
意思決定 モジュール
意思決定 モジュール
意思決定 モジュール
記憶体
情報処理過程 運動創出過程
身体部分
情報 統合
運動 統合
エージェント・アーキテクチャ =世界と知能を分けて考える。
知能の世界
環境世界
認識の 形成
記憶
意思の 決定
身体 制御
エフェクター・身体
運動の 構成
センサー・身体
意思決定 モジュール
意思決定 モジュール
意思決定 モジュール
対象・ 現象
情報の流れ(インフォメーション・フロー)
影響を与える 影響を受ける
記憶
root
バトル
撤退
休憩
攻撃
隠れる
逃走する
足止めする
立ち止まる
回復する
トラップ
眠る
回復薬を飲む
弓を放つ
剣を振る
森に潜む
穴を掘る
建物に隠れる
攻撃魔法
氷系
風系 プライオリティ
プライオリティ
シークエンス
シークエンス
ランダム
プライオリティ ランダム
プライオリティ
ランダム
ビヘイビア (末端ノード)
層
層
選択ルール
選択ルール
root
バトル
撤退
休憩
攻撃
隠れる
逃走する
足止めする
立ち止まる
回復する
トラップ
眠る
回復薬を飲む
弓を放つ
剣を振る
森に潜む
穴を掘る
建物に隠れる
攻撃魔法
氷系
風系 プライオリティ
プライオリティ
シークエンス
シークエンス
ランダム
プライオリティ ランダム
プライオリティ
ランダム
ビヘイビア (末端ノード)
層
層
選択ルール
選択ルール
この層の中で実行可能なうち、 最も優先度の高いノードを実行する
root
バトル
撤退
休憩
攻撃
隠れる
逃走する
足止めする
立ち止まる
回復する
トラップ
眠る
回復薬を飲む
弓を放つ
剣を振る
森に潜む
穴を掘る
建物に隠れる
攻撃魔法
氷系
風系 プライオリティ
プライオリティ
シークエンス
シークエンス
ランダム
プライオリティ ランダム
プライオリティ
ランダム
ビヘイビア (末端ノード)
層
層
選択ルール
選択ルール
root
バトル
撤退
休憩
攻撃
隠れる
逃走する
足止めする
立ち止まる
回復する
トラップ
眠る
回復薬を飲む
弓を放つ
剣を振る
森に潜む
穴を掘る
建物に隠れる
攻撃魔法
氷系
風系 プライオリティ
プライオリティ
シークエンス
シークエンス
ランダム
プライオリティ ランダム
プライオリティ
ランダム
ビヘイビア (末端ノード)
層
層
選択ルール
選択ルール
この層の中で実行可能なノードを 順番に実行する。
root
バトル
撤退
休憩
攻撃
隠れる
逃走する
足止めする
立ち止まる
回復する
トラップ
眠る
回復薬を飲む
弓を放つ
剣を振る
森に潜む
穴を掘る
建物に隠れる
攻撃魔法
氷系
風系 プライオリティ
プライオリティ
シークエンス
シークエンス
ランダム
プライオリティ ランダム
プライオリティ
ランダム
ビヘイビア (末端ノード)
層
層
選択ルール
選択ルール
root
バトル
撤退
休憩
攻撃
隠れる
逃走する
足止めする
立ち止まる
回復する
トラップ
眠る
回復薬を飲む
弓を放つ
剣を振る
森に潜む
穴を掘る
建物に隠れる
攻撃魔法
氷系
風系 プライオリティ
プライオリティ
シークエンス
シークエンス
ランダム
プライオリティ ランダム
プライオリティ
ランダム
ビヘイビア (末端ノード)
層
層
選択ルール
選択ルール
root
バトル
撤退
休憩
攻撃
隠れる
逃走する
足止めする
立ち止まる
回復する
トラップ
眠る
回復薬を飲む
弓を放つ
剣を振る
森に潜む
穴を掘る
建物に隠れる
攻撃魔法
氷系
風系 プライオリティ
プライオリティ
シークエンス
シークエンス
ランダム
プライオリティ ランダム
プライオリティ
ランダム
ビヘイビア (末端ノード)
層
層
選択ルール
選択ルール
root
バトル
撤退
休憩
攻撃
隠れる
逃走する
足止めする
立ち止まる
回復する
トラップ
眠る
回復薬を飲む
弓を放つ
剣を振る
森に潜む
穴を掘る
建物に隠れる
攻撃魔法
氷系
風系 プライオリティ
プライオリティ
シークエンス
シークエンス
ランダム
プライオリティ ランダム
プライオリティ
ランダム
ビヘイビア (末端ノード)
層
層
選択ルール
選択ルール
root
バトル
撤退
休憩
攻撃
隠れる
逃走する
足止めする
立ち止まる
回復する
トラップ
眠る
回復薬を飲む
弓を放つ
剣を振る
森に潜む
穴を掘る
建物に隠れる
攻撃魔法
氷系
風系 プライオリティ
プライオリティ
シークエンス
シークエンス
ランダム
プライオリティ ランダム
プライオリティ
ランダム
ビヘイビア (末端ノード)
層
層
選択ルール
選択ルール
root
バトル
撤退
休憩
攻撃
隠れる
逃走する
足止めする
立ち止まる
回復する
トラップ
眠る
回復薬を飲む
弓を放つ
剣を振る
森に潜む
穴を掘る
建物に隠れる
攻撃魔法
氷系
風系 プライオリティ
プライオリティ
シークエンス
シークエンス
ランダム
プライオリティ ランダム
プライオリティ
ランダム
ビヘイビア (末端ノード)
層
層
選択ルール
選択ルール
この層の中で実行可能なノードを ランダムに一つ実行する。
root
バトル
撤退
休憩
攻撃
隠れる
逃走する
足止めする
立ち止まる
回復する
トラップ
眠る
回復薬を飲む
弓を放つ
剣を振る
森に潜む
穴を掘る
建物に隠れる
攻撃魔法
氷系
風系 プライオリティ
プライオリティ
シークエンス
シークエンス
ランダム
プライオリティ ランダム
プライオリティ
ランダム
ビヘイビア (末端ノード)
層
層
選択ルール
選択ルール
root
バトル
撤退
休憩
攻撃
隠れる
逃走する
足止めする
立ち止まる
回復する
トラップ
眠る
回復薬を飲む
弓を放つ
剣を振る
森に潜む
穴を掘る
建物に隠れる
攻撃魔法
氷系
風系 プライオリティ
プライオリティ
シークエンス
シークエンス
ランダム
プライオリティ ランダム
プライオリティ
ランダム
ビヘイビア (末端ノード)
層
層
選択ルール
選択ルール
意思決定モデル
ゴール(目標)ベースAI
ルール(規則)ベースAI
ビヘイビア(振る舞い)ベースAI
意思決定というものは非常に高度で複雑なプロセスです。 でも、ゲームで用いるいくつかの簡易モデルが存在します。
シミュレーションベース AI
ユーティリティ(効用)ベース AI
Rule-based AI
State-based AI
Behavior-based AI
Goal-based AI
Utility-based AI
「○○-based AI」とは、○○をAIを構築する基本単位として採用したAIということ。
タスク(仕事)ベース AI Task-based AI
意思決定
Simulation-based AI
ステート(状態)ベースAI
警戒
追跡
追いかける
攻撃する
威嚇攻撃
味方に指示
出口をかためる
味方を呼ぶ
味方がいない かつ 戦闘範囲外
味方と合流
味方と合流
味方がいる
見失う
見える
見失う 見つける
巡回する
10秒経つ 物音を 聴く
応答がきた
階層型ステート・マシン
強化学習(例) 強化学習
(例)格闘ゲーム
キック
パンチ
波動
R_0 : 報酬=ダメージ
http://piposozai.blog76.fc2.com/ http://dear-croa.d.dooo.jp/download/illust.html
強化学習 (例)格闘ゲームTaoFeng におけるキャラクター学習
Ralf Herbrich, Thore Graepel, Joaquin Quiñonero Candela Applied Games Group,Microsoft Research Cambridge "Forza, Halo, Xbox Live The Magic of Research in Microsoft Products" http://research.microsoft.com/en-us/projects/drivatar/ukstudentday.pptx Microsoft Research Playing Machines: Machine Learning Applications in Computer Games
http://research.microsoft.com/en-us/projects/mlgames2008/ Video Games and Artificial Intelligence http://research.microsoft.com/en-us/projects/ijcaiigames/
この300年の技術の動向
時間
規模
産業革命
情報革命
ネット革命
知能革命
機械化・自動化(オートメーション化)
電子情報化
オンライン化
知能化
第二次産業革命
電動化
1750 1860 1960 1990 Now…
現代は「知能化」の時代に 入りつつある。
第一次AIブーム 第二次AIブーム 第三次AIブーム
Rogue (1980)のレベル生成法
Rect[0] Rect[0] Rect[1] Rect[0]
Rect[1]
Rect[2] Rect[3]
http://racanhack.sourceforge.jp/rhdoc/intromaze.html
Rogue (1980)のダンジョン生成法
Rect[0] Rect[0] Rect[1] Rect[0]
Rect[1]
Rect[2] Rect[3]
このようにアセット(ゲームのデータ)をツールなどを通して製作するのではなく、 プログラムで作ることを「プロシージャル・コンテンツ・ジェネレーション」(PCG)と言う。
http://racanhack.sourceforge.jp/rhdoc/intromaze.html
ブラウン運動 ロバート・ブラウン博士によって、1827年に発見された現象。 微粒が媒質(液体)の中で行う不規則な運動。 アインシュタイン博士によって、熱運動する媒質の不規則な 衝突によって引き起こされると説明された。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%B3%E9%81%8B%E5%8B%95
ブラウン運動から地形生成 ロバート・ブラウン博士によって、1827年に発見された現象。 微粒が媒質(液体)の中で行う不規則な運動。 アインシュタイン博士によって、熱運動する媒質の不規則な 衝突によって引き起こされると説明された。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%B3%E9%81%8B%E5%8B%95 宮田一乗「プロシージャル技術の動向」(CEDEC 2008)
ブラウン運動から地形生成
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%B3%E9%81%8B%E5%8B%95 http://www.kenmusgrave.com
ブラウン運動から地形生成
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%B3%E9%81%8B%E5%8B%95 http://www.kenmusgrave.com
NO MAN’S SKY (Hello Games, 2016)
http://www.no-mans-sky.com/
宇宙、星系、太陽系、惑星を自動生成する。
FarCry2 (Dunia Engine ) デモ
草原自動生成 時間システム
樹木自動生成 動的天候システム
動的天候システム
http://www.farcry2-hq.com/downloads,18,dunia-engine-nr1.htm
)
人工 知能
人はどのように人工知能を使っているか?
情報の海を母体として、人工知能が育っている。 = 情報の海を母体として人工知能が生まれる
人間
記号の海
言葉の海
意味の海
概念の海
情報の海
情報の海 (ネットワーク)
現実世界
人工 知能
人工 知能
人工 知能
解析・抽出
提出・提案 命令・指示
センシング
ネット空間の人工知能
人間
人間は人工知能のおかげで、 情報の海を旅することができる。
情報の海 (ネットワーク)
現実世界
人工 知能
人工 知能
人工 知能
解析・抽出
提出・提案 命令・指示
センシング
ネット空間の人工知能
人間
センシング技術やロボットの徘徊、カメラなどによって 現実の世界の情報とネットワークの世界が同期する
)
人工 知能
人はどのように人工知能を使っているか?
情報の海を母体として、人工知能が育っている。 = 情報の海を母体として人工知能が生まれる
人間
記号の海
言葉の海
意味の海
概念の海
情報の海
データの海が人工知能を育てる • Amazon(協調フィルタリング) • IBMワトソン • IBM Watson in みずほ銀行 • AlphaGO • ソニー「デジタルアナウンサー」 • Nvidia「自動運転」 • 医療用診断データベース
Amazon「協調フィルタリング」
ユーザデータ群 (たとえば販売サイト)
A B C ?
評価 5 1 4
A,B,C という映画を購入した人に、 次にどの映画を推薦するべきか?
A B C M
評価 4 2 5 5
同じ購入履歴で、同じような評価をしている 人が高く評価している映画を探して来る。
推薦
IBM ワトソン
ネット上のあらゆるWiki 百科事典データベース
など
りんご 赤い 90%
甘い 70%
青森 55%
フランス 40%
果物 32%
…
しぶい 7%
IBMワトソンは、文章の中の語の相関を学習する。 その学習データを用いて、インプットされた語と、 相関の強い言葉をリストアップする。
IBM Watson in みずほ銀行
• オペレーターが顧客の要望を復唱する。
• 言葉に変換
• 自動的に関連するマニュアルを表示する https://www.change-makers.jp/business/10573
IBM Watson in 東京大学医学部
• 論文を学習させる。
• 論文を積み上げると富士山ぐらいになりそうな勢い。=人間では無理。
• 症状を入れると、論文のリストが出て来る。
症状 患者さん IBM ワトソン
お医者さん
バックアップ
IBM Watson in 保険会社 • 保険会社の判例を学習させる。
• 一人前になるのに数年かかる。
• かつてはベテランが教えていた。
• タブレットからIBMワトソンがアドバイス
事故 内容
クライアントさん
IBM ワトソン
新人
バックアップ
ソニー「デジタルアナウンサー」
• ニュース原稿を流し込む
• エージェント(AI)が身振りをまじえて読み上げる。
ソニー、CGキャラがニュースを自動で読み上げる“デジタルアナウンサー”--渋谷で実験 http://japan.cnet.com/news/service/35087113/
Deep Q-Learning
Volodymyr Mnih, Koray Kavukcuoglu, David Silver, Alex Graves, Ioannis Antonoglou, Daan Wierstra, Martin Riedmiller (DeepMind Technologies) Playing Atari with Deep Reinforcement Learning http://www.cs.toronto.edu/~vmnih/docs/dqn.pdf
画面を入力 操作はあらかじめ教える スコアによる強化学習
二つの人工知能
IF (s_collison==true) register_all(s_star); assign_edge(); assign_vertex(); mix_all();
シンボルによる人工知能 (シンボリズム))
ニューラルネットによる人工知能 (コネクショニズム)
IBM ワトソンなど
AlphaGo など
ニューラルネットを理解しよう① 基本思想
コネクショ二ズム(結合主義) 知性とは脳の活動によって産まれるのだ。
知性とは脳は100億以上の
ニューロン(神経素子)の結合である。
だったら、ニューロン(のモデル)を用いた
回路(ニューラルネットワーク)によって
知能を作ることが可能ではないか!
(since 1943)
http://www.sanko-junyaku.co.jp/product/bio/catalog/nhc_animal/rat-neuronal-3striatum.html
ニューラルネットだけで知性の機能を
全て再現してみよう!
神経素子(ニューロン)とは?
入力
入力
入力
出力
入力
この中にはイオン(電解,Na+,K+) 溶液が入っていて、入力によって電圧が高まると出力する仕組みになっています。
100mVぐらい
http://www.brain.riken.go.jp/jp/aware/neurons.html
ニューラルネットを理解しよう② 数学的原理
http://www.pri.kyoto-u.ac.jp/brain/brain/11/index-11.html
医学的知識
http://www.biwako.shiga-u.ac.jp/sensei/mnaka/ut/sozai/ai.html
モデル化
数学的モデル
ニューロン
人工ニューロン
入出力関係のグラフ
入出力関係の関数(シグモイド関数)
ニューラルネットワーク (ニューロンをつなげたもの)
道具はこれで全て。これで何ができるだろう?
深階層ニューラルネットワーク
http://www.nature.com/nature/journal/v518/n7540/full/nature14236.html
ニューラルネットワーク=信号(波形)処理だけで知能を作る。
岡野原大輔「一般向けのDeep Learning」 http://www.slideshare.net/pfi/deep-learning-22350063
Deep Learning = 多層型ニューラルネットワーク
Yurie Oka「実装ディープラーニング」http://www.slideshare.net/yurieoka37/ss-28152060
階層型ニューラルネット+階層型学習
学習過程解析
Volodymyr Mnih, Koray Kavukcuoglu, David Silver, Alex Graves, Ioannis Antonoglou, Daan Wierstra, Martin Riedmiller (DeepMind Technologies) Playing Atari with Deep Reinforcement Learning http://www.cs.toronto.edu/~vmnih/docs/dqn.pdf
• Pπ ロールアウトポリシー(ロールアウトで討つ手を決める。Pπ(a|s) sという状態でaを討つ確率)
• Pσ Supervised Learning Network プロの討つ手からその手を討つ確率を決める。Pσ(a|s)sという状態でaを討つ確率。
• Pρ 強化学習ネットワーク。Pρ(学習済み)に初期化。 • Vθ(s’) 局面の状態 S’ を見たときに、勝敗の確率を予測する関数。つまり、勝つか、負けるかを返します。
あから2010
激指 YSS
合議
Bonanza GPS
将棋
あから2010合議サーバログを可視化してみた(A Successful Failure)http://blog.livedoor.jp/lunarmodule7/archives/1121781.html
Nvidia「自動運転」
• 専用のグラフィックボードを開発
• 市場へ向けて投入
• 高速道路用など用途別。
http://www.nvidia.co.jp/object/drive-px-jp.html
• 人間には扱えないような大きなデータから、
• 人間では気づかない特徴を学習している。
学習する人工知能 から学ぶこと
• さらに人間の解釈を通過することなく、 • 直接サービスやアクションを展開する
(当然アマゾンの開発者は我々に何を推薦しているか知らない)
情報空間の拡大 ~人工知能の舞台が広がる
• やがて街全体を制御する人工知能が出現する。
http://www.s-hoshino.com
• その時、人工知能はアプリケーションではなく、 社会インフラとなる。新しく大きな市場。
人工知能は人間には見えないものを見て、 人間にはできないことをする
• 人の流れ • 犯罪の早期発見 • 事故現場の発見 • 店内の人の流れ • その人が注目した商品の共通項 • 紛れ込んだ犯罪者の場所特定 ・・・そしてこれらの予測。
情報空間の拡大 ~人工知能の舞台が広がる
http://www.s-hoshino.com
ビックデータ
インフラ としてのAI
この循環は人間を理解しているわけではない。 「人間たち」の統計的特徴を見つけて行動している。
職業は人工知能でなくなるか?
• 自分の職業の内容を細かくリストアップしてみましょう。
• その中の何割かが人工知能で置き換わるか、考えるか、専門家に聞いてみよう。
• 全くなくなるのではなく、部分的に置き換わる。
• つまり発想を逆にして、人工知能といかに共存するか、その共存の仕方を模索する時代に来た。
• 朝起きる。 • 電車に乗る。 • メイルをチェック。 • 必要な事項など返信。 • 会社に着く。 • メイルをチェック。予定をチェック。 • 要件を検討し内容を返す。 • 朝ミーティング。 • それぞれの要件を確認。 • 技術的な設計文書を書く。 • 相談する。プログラムして貰う。/ プログラムを書く。 • 出来ると社内に持っていく。 • 説得する。論争になる。 • つかれる。 • 食堂でたそがれながら、コーヒーを飲む。 • 机に返る。相談が来る。 • 技術的な解決策を示す。 • でも心配になってもう一度危機に来る。 • 人間関係の相談を受ける。
職業は人工知能でなくなるか?
• 朝起きる。 • 電車に乗る。 • メイルをチェック。 • 必要な事項など返信。 • 会社に着く。 • メイルをチェック。予定をチェック。 • 要件を検討し内容を返す。 • 朝ミーティング。 • それぞれの要件を確認。 • 技術的な設計文書を書く。 • 相談する。プログラムして貰う。/ プログラムを書く。 • 出来ると社内に持っていく。 • 説得する。論争になる。 • つかれる。 • 食堂でたそがれながら、コーヒーを飲む。 • 机に返る。相談が来る。 • 技術的な解決策を示す。 • でも心配になってもう一度危機に来る。 • 人間関係の相談を受ける。
職業は人工知能でなくなるか?
自分の仕事に何割かが人工知能に置き換わる。
• 朝起きる。 • 電車に乗る。 • メイルをチェック。 • 必要な事項など返信。 • 会社に着く。 • メイルをチェック。予定をチェック。 • 要件を検討し内容を返す。 • 朝ミーティング。 • それぞれの要件を確認。 • 技術的な設計文書を書く。 • 相談する。プログラムして貰う。/ プログラムを書く。 • 出来ると社内に持っていく。 • 説得する。論争になる。 • つかれる。 • 食堂でたそがれながら、コーヒーを飲む。 • 机に返る。相談が来る。 • 技術的な解決策を示す。 • でも心配になってもう一度危機に来る。 • 人間関係の相談を受ける。
職業は人工知能でなくなるか?
自分の仕事に何割かが人工知能に置き換わる。 =これからは人間と人工知能が協調する時代
• 朝起きる。 • 電車に乗る。 • メイルをチェック。 • 必要な事項など返信。 • 会社に着く。 • メイルをチェック。予定をチェック。 • 要件を検討し内容を返す。 • 朝ミーティング。 • それぞれの要件を確認。 • 技術的な設計文書を書く。 • 相談する。プログラムして貰う。/ プログラムを書く。 • 出来ると社内に持っていく。 • 説得する。論争になる。 • つかれる。 • 食堂でたそがれながら、コーヒーを飲む。 • 机に返る。相談が来る。 • 技術的な解決策を示す。 • でも心配になってもう一度危機に来る。 • 人間関係の相談を受ける。
職業は人工知能でなくなるか?
自分の仕事に何割かが人工知能に置き換わる。 =これからは人間と人工知能が協調する時代 =人工知能とペアを組んで強いチームが勝つ
• 朝起きる。 • 電車に乗る。 • メイルをチェック。 • 必要な事項など返信。 • 会社に着く。 • メイルをチェック。予定をチェック。 • 要件を検討し内容を返す。 • 朝ミーティング。 • それぞれの要件を確認。 • 技術的な設計文書を書く。 • 相談する。プログラムして貰う。/ プログラムを書く。 • 出来ると社内に持っていく。 • 説得する。論争になる。 • つかれる。 • 食堂でたそがれながら、コーヒーを飲む。 • 机に返る。相談が来る。 • 技術的な解決策を示す。 • でも心配になってもう一度危機に来る。 • 人間関係の相談を受ける。
職業は人工知能でなくなるか?
自分の仕事に何割かが人工知能に置き換わる。 =これからは人間と人工知能が協調する時代 =人工知能とペアを組んで強いチームが勝つ = 人間とペアを組むことを前提に人工知能を開発 するべき = 単独の人工知能ではなく
コンテンツ 第一章 知能の起源 第二章 人工知能とは 第三章 ゲームと人工知能 第四章 社会と人工知能 第五章 スマート・リアリティ 第六章 サービスと人工知能 第七章 人工知能と倫理 第八章 まとめ
第七章 全体のまとめ 1. 人工知能は人間の知能を機械に写そうとしたところから 出発した。 2.箱庭(ゲーム)で育まれた人工知能は現実世界に 出ようとしている。 3.そのためにはハードウェア(ロボット、マシン、デジタル サイネージなど)が必要である。 4.しかし、まだ人工知能はそこまで賢くない。 5.人工知能は人間が与えた問題を解く。人工知能は問題を 自ら考えだすことはない。 6.しかし、人間が与えた問題において、人間より遥かに 優秀になり得る。