. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング 山上俊彦 [email protected] IoT 事業本部, ACCESS 2017/03 山上俊彦 [email protected] オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング 2017/03 1 / 71
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オープンイノベーション時代の工学スキル:国際標準化エンジニアリング
IoT 事業本部, ACCESS
2017/03
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 1 / 71
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四段階モデル
山上のイノベーション四段階説
作る - 標準化 - ユーザ受容 - 生態系創出-�
合意形成、行動誘導、バリューチェーン創造
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 2 / 71
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国際標準化技術 (知的総合格闘技)
ルール、規程、プロセス
組織間 (境界)パワーゲーム
ワークグループ管理・折衝
プロジェクト管理・調整
イニシアティブ・リーダシップ
クリティカルシンキング
長期的勝利
多数派工作
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 3 / 71
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イノベーションは団体戦
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 4 / 71
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R&D 管理の変遷
第0世代 第一世代 第二世代 第三世代 第四世代19 世紀 1900-60 1960-85 1985-2000 2000-英雄の世代 直感的管理 プロジェクト
目的経営目的 ネットワーク
大科学者が自分の研究室や発明工場を作り自由に展開
研究者に任せる、戦略はない
経営サイドがプロジェクトレベルで介入
研究開発、生産、マーケティングの連携
組織を越え、顧客やパートナーと協働、緊密な関係と相互学習で創造
JAIST における原陽一郎先生の講義より
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 5 / 71
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越境 (Cross-boundary) ソフト工学
社内グローバル開発(海外拠点との共同作業)
要求工学(顧客との対話、業務知識)
コンソーシアム開発(競争企業との協調)
オープンソース(コミュニティとの協調)
< 商業契約内 > < 商業契約外 >
< 社会側 >
< 開発側 >
境界越えを加速する要因:情報通信コストの劇的低下
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 6 / 71
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標準化
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 7 / 71
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標準化の三大スキル
パワーゲーム
手続き運用スキル ソーシャルスキル
【三大スキル: 実践に基づく多面的人材育成が必要】
グローバルといえばすぐ英語
-
【語学以前に「国際インタラクション」の教育が必要: 語学の問題ではない】
国際インタラクション、プロジェクト管理の
人材開発
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 8 / 71
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標準化するのはユーザではなくベンダー
ユーザ(市場要求)
- ベンダー(市場認識)
- 標準化(多くはベンダー団体)
【標準はユーザではなくベンダー団体が作ることが多い】
・標準規格作りはビジネスやエコシステムを作るための「手段」
統一して安く作れる
「標準団体」が「合意手続き」に基づいて決める「規格」
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 9 / 71
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かつての標準化の 3 段階 (標準化が先)
標準化 - 製造技術 - マーケティング
【かつての標準化の 3 段階 (今はこの 3 つは複雑な相互関係にある)】
・今は、デファクト標準、市場競争、アライアンス、標準化、が混在
かつての標準化:この標準に準拠しているといわれ完成品を読む
[現代の標準化] 標準の本質はプロセス:誰が何のために、誰に声をかけて、いつ作ったか
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 10 / 71
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標準化とは何か (1): 相互接続の容易化
接続の容易化: n2 から n
【相互接続 (1 対 1 なら簡単)】【相互接続 (増えると加速度的に複雑): 確認のためのリファレンスが必要】
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 11 / 71
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標準化とは何か (2)
ビジネスと非ビジネスの切り分け
敵同士が作るプラットフォーム作り
美辞麗句:→ アライアンス、パートナーシップ、イニシアティブ、…
標準というブランド・マーケティング標準による安心できるプラットフォーム (方向性)
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 12 / 71
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標準化 is Business
影響の拡大、浸透の加速
イニシアティブが商談に直結 企業利害の対立、
非関税障壁
権利関係のビジネス的処理 標準化傭兵の発達
【標準化 is Business】
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 13 / 71
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標準化のトレンド
ベンダー技術プロバイダ
- キャリア - サービスプロバイダ
【デバイスベンダーからサービスプロバイダへの力学的シフト】
オープン化 - コントロールしたい本音
【オープン化のトレンドと水面下の本音】
e.g. Baked-off
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 14 / 71
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コンセンサス標準とは?
国家標準
デファクト標準 コンセンサス標準
【標準の 3 タイプ】
・自主参加団体で合意形成で標準化
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 15 / 71
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何故、情報通信標準化がコンセンサス工学に
標準化: 国家型標準化、単一企業主導の標準化は終わった
企業が標準化に無能力である時代は終わった特定企業が圧倒的に出し抜く時代は終わった知識やノウハウがあっという間に陳腐化する時代機能、性能、使いやすさなどは差異化要因ではない
しかし、標準化は必要
「プラットフォーム」がキー健全な競争には共有されたルールと場が必要サービスやソフトウェアの価値を説明するコスト
時間軸とエコシステムを支配するプレイヤが重要
プロデュース技術の時代オープンの痛みに耐えられる主導者Google Android, Apple iPhone AppStore, …市場に必要なのは異質なプレイヤを動かす前向き推進力ビジネスは標準化のキープレイヤであることを要求
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 16 / 71
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コンセンサス工学の進展
個人戦 - 団体戦コンセンサス (標準化、財団)
プラットフォームエコシステム
技術標準フレームワーク標準
- 適合性標準�
R
プラットフォーム共有
エコシステム標準アンバンドリング
かつては最終生産物 (仕様) が重要だった今はプレイヤーを巻き込むプロセスのほうが重要フレームワークやエコシステムを作り出す力
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 17 / 71
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コンセンサス標準と製品化が平行進行する時代
[過去の例] [現在の例]
標準化 -
コンセンサス標準
商用化
商用化 -
デファクト標準
標準化
標準化 -
コンセンサス標準
商用化 -
エコシステム構築
(並列進行)
ビジョン イニシアティブ 実装力 顧客と関係構築
【標準化活動の中で位置強化】
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 18 / 71
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標準化における何に影響力を行使するのか
主導権決定プロセス 反駁方法
変更への態度 公平性
少数意見への配慮、譲歩のプロセス、経済利権の主張、…
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 19 / 71
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ビジネスプロセスとしての合意形成
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 20 / 71
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ビジネスとしての合意形成
【作るだけではない現代標準 (携帯の例)】キャリア
(電話事業者)
技術提供社 ベンダ(製造業者)
サービス(コンテンツ)
インタラクション
アクセス
ネットワーク
6
過去 30 年間で上位へシフト
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 21 / 71
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異質なプレイヤーの合意が必要
誰もひとりでは世界をコントロールできないIBM, Intel, Microsoft, Google, Nokia, …
製造するより難しいこと教育、受容、普及、ビジネス生態系
規格よりむしろビジネスの枠組み (空間、時間)作り
官民一体というのは、情報が官にある場合だけ、有効発展途上国では情報を持っているのは国だけという場合も先進国では国は非常に情報通信最先端標準から隔離されている
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 22 / 71
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国家的視点での標準化
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 23 / 71
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No といえる日本
置き去りにされない意思
- 守るべきポジション明確化
- No 以後の戦略
【No と言える日本】
合理的戦略判断主体的マインドセット
判断基準を相手と共有 手段のポートフォリオ
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 24 / 71
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標準化の戦い
1 回きりの戦い - 長期戦(10 年スパン)
【標準化は毎日続くマラソン戦争】
長い経済戦争プロセスの 1 プロセス
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 25 / 71
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標準化の国家的課題
人材育成スキル
法制・判例など法務集積
【標準化の国家課題(人材育成、法曹界との連携)】
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 26 / 71
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標準化スペシャリスト
公家の戦争ゲーム - 標準化傭兵部隊
【標準化エキスパートが増加した過去 10 年】
・傭兵(コンサルタント)は譲歩する権限ない
名刺だけではわからない
- エキスパートの傭兵戦
【21 世紀の標準化風景】
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 27 / 71
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敵同士が共同作業をするゲーム
上位階層(ビジネスゲーム)
プロフェッショナルゲーム
【標準化エキスパートが増加した過去 10 年】
社会のあらゆる機関を利用して商業優位を築く(プレゼンス、プレス、…)
ロードマップ、認証、知的財産
イニシアティブとファイナライズ
- したくないことをさせるゲーム
【戦いの本質】
(かわぐちかいじ「沈黙の艦隊」
標準化の個別スキル
- 勝負は場外でつく【標準化の本質】
(開発、マーケティング)
10 人、20 人の標準化なら直接費用もすぐ年数億円に
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 28 / 71
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組織文化
英国 (実利)フランス (権力) ドイツ (規則)
北欧 (民主) 中国 (徳)
・ステレオタイプではあるが、標準化初心者には参考にはなる
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 29 / 71
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標準化における文化エンジニアリング
標準化は社会ゲーム(合意の作法)プレイヤには文化基盤がある
米国:自分のルール、豪華パーティ英国:善良な調停者、見切り発車しないフランス: とにかく反対
標準化は「コメント付き反対」の応酬日本: 有能な秘書
社会ゲームを取り巻く社会要素
プレイヤにもプレイヤ内プレイヤにも「立場」汗をかいて標準化をドライブ時差、祝日、気候、地政
1400GMT, 2300JST, 0600PST(Winter); 2300GMT, 0800JST,1500PST
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 30 / 71
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標準化のソーシャルスキル
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 31 / 71
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説得とは何か
正しくて強いが勝つわけではない
- 合意には技術がある(説得の原理を理解しよう)
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 32 / 71
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ソーシャルスキル
知っている - 親近感(好意)
【ソーシャリゼーションの力】
文化・技術・都市化が融合
- 寿司、火葬、などなど
【日本の総合力を説明する力】
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 33 / 71
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目から鱗:多様で合意のない集団の会議
会議終了時点での成功基準をまず合意
- 小異を捨て大同「大同って何?」
【日本的会議との違い】
「目的」と「手段」を区別 (会議は手段) 「計測可能な」成功基準をまず求める
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 34 / 71
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日本人は真面目すぎ
オーラルで存在感
- わからなかったら俺は会議を止める
【朝一番に手をあげて発言する: 英語より対話スキル】
昼飯をどこで食うのか、でも何でもいい
ネイティブにまともに話されたら相手の土俵
ユダヤコネクション
- 世界で繋がる少数派
【グローバル裏ネゴ】
アイリッシュコネクション、チャイニーズコネクション、など
どんな規則、規格でも変えられる
- 英米流実践的発想
【英米流実践的信念】
目的のためなら手段は変えられる
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 35 / 71
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研究者の標準化けんか術
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 36 / 71
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研究開発者の喧嘩もいろいろ
標準化の喧嘩シーン
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闇雲に撃ちまくる
上手に喧嘩して合意を図る
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 37 / 71
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けんかはするな
一回きりの標準化なんてない
- 敵は作らない(けんかのふりはしてもいい)
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 38 / 71
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共感が大事
説得の基本は共感 -風習、民俗、季節、
時刻、相手の努力、…に共感
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 39 / 71
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完璧を求めるな
完璧より拙速 - 直す方法はいくらでもある
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 40 / 71
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熟柿戦術
英国紳士は審理を尽くす
- 植民地の恨みを知る
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 41 / 71
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ネイティブを止めよ
口火を切って戦陣に参加
-ネイティブの放置プレイを
阻止
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 42 / 71
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英語の議事録を書け
英語の議事録を書け
-汗をかく者が発言権を有す(報告書はどうせいる)
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 43 / 71
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本社を直接叩け
雇われコンサルと議論は無駄
-契約で来ているから妥協できない
(直接、プロパーと話す)
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 44 / 71
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手っ取り早い制圧術
読みきれない程たくさん書け
- 理詰めで反論は大変
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 45 / 71
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将棋 (羽生三冠) に学ぶ勝負術
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6複雑
単純
優勢劣勢
勝者は、「優勢 × 単純」-「劣勢 × 複雑」の対角線で戦う
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 46 / 71
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仲間が大事
仲間つくりは大事
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議論に賛同
投票で賛成
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 47 / 71
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健康でないと戦えない
喧嘩で重要なのは健康
外出から帰ったら
-うがい·手洗い(両方)
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 48 / 71
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標準化における変化の潮流
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 49 / 71
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国際標準化の重心のシフト
書いてあることが
重要
(文書がメイン)
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書く時に人が集まり
要求や概念や
分担や予測を
共有するのが重要
作り方が全然わからないなんてことはない
どう作ってもいいが、その時に普及の前進力をつけることが重要
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 50 / 71
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情報通信による国際標準化の変化
公開(周知)
- 採用(具備)
- 需要(利用)
【情報通信の標準化自身へのインパクト:標準化プロセス自体が普及の一部】
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 51 / 71
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スタートアップと標準化
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 52 / 71
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イノベーションの時間軸・空間軸の認識
「0 か 1 か」ではなく「0.00→1.00」: 連続的変化
パワープレイヤの技術実現サイクルの把握
通信、電力、自動車、宇宙、鉄道、放送、…事業化段階毎のキーパーソンと密に連携
研究試作 - 技術評価研究サイクル
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技術企画
設備調達
(端末) 開発
サービス開発
事業
サイクル
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 53 / 71
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スタートアップ企業が成功するポジション
すばやい、というのはひとつの要素
プレイヤ全体に歓迎される位置取り
中間調整者
競争群 A
競争群 B
ムーアの法則: 10 年で CPU コストは 1/10長期的には「全面改革」が必要な時期 → 誰かイニシアティブとってほしい
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 54 / 71
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なぜベストポジションを得られるか
複雑で大規模なシステムは不均一
バグや不具合が噴出するポイントがあるプレイヤ間のインタフェースとして頻出する部分があるコーディネーションしやすい立場がある適応しやすい、リードしやすい立場がある
主導スキル
ベストポジションがあることを知っているイニシアティブの経験とスキルがある柔軟に対応できる
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 55 / 71
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ビジネスの第一原則
人は価値を理解できるものにしか金を払わない
価値を 10 % しか伝えられなければ 10 % しか対価を得られない伝えるためには相手に接し、相手を理解しなければならない
価値があるかより、価値が伝わるかが重要Larry Augustin は現代ソフトウェア企業は 80 % をマーケティングに使っているといっている (もはや技術企業ではない)オープンや無料は伝わりやすい、というだけでイノベーションの手段として有利
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 56 / 71
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どの局面で標準化?
15 年前、ケータイ進化には 4 パターンあった
高速、大容量化(FOMA, WIN, WCDMA,
EV-DO, HSDPA)
ハード変化(カメラ, 着メロ)(お財布ケータイ)
新サービス(Push-to-Talk)
(インスタントメッセージ)(PDF, FLASH, SMIL)
デザインケータイ(LASR, INFOBAR)
(PENCK)
新サービスにおける決断
独自ソリューションで突っ走るか先端的標準化にまっさきに飛びつくか
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 57 / 71
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標準化の段階論
黎明期 -
↑ここ
普及前期 - 普及後期 - 普及末期【研究をいつ標準化に持ち込むか】
未来へのお墨付き プレイヤの巻込み 進化のブレーキ 陳腐化 (攻撃目標)
拡張のベース↑ +
標準 (二面性)↓ −
進歩の阻害
研究をいつ標準化へ持ち込むか: 普及前夜
1.0 は失敗、2.0 で相互接続、3.0 で完成、がよくあるパターン
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 58 / 71
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標準化団体の成熟 (末期的) 状況
- アクティブとはいい難い状況
【標準化団体が生きているかどうかを知るのは会議開催間隔】
・30 年前には CCITT の通信規格は 4 年サイクル: 今はそんな悠長な団体はない
電話会議が月 1 回以下対面会議が年 3 回以下
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 59 / 71
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世界は変えられますか
-軍隊、国家、組織 → 個人
人を動かす 3 要素:武力、財力、知力個人が情報発信:情報、金、委任、信用 (経済の源泉)
イノベーションはさらに複雑になっている簡単ではないが「やってくれ」と頼まれる位置にいればできる作るのは楽しいがそれだけをやっているわけにはいかない
キャリア
ベンダ コンテンツプロバイダ
パートナーイノベーション
国際標準化
OSS 財団工学
試作
リードベンダ 包括契約
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 60 / 71
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標準化のビジネスモデル
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 61 / 71
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標準化ビジネスモデルパターン
業界リーダパターン標準化必要?
顧客営業パターン
竜虎覇権パターン (別団体になることも多い)ロードマップ誘導パターン
一角占有パターン
知的財産戦略パターン
情報収集パターン
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 62 / 71
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類例: 財団エンジニアリング(国際標準化、OSS から派生)
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 63 / 71
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21 世紀のスキルセット
作るだけではない時代
- エコシステムを非営利団体で作る
【21 世紀のスキルセット:フレームワーク設定スキル (ゲームの舞台設定)】
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 64 / 71
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作るから次のステージに
ソフトの複雑化は止まらない: 高度なデータ通信要求、高速通信
Linux など共通ソフト (OSS) の進化も止まらない
無料ソフト (OSS) との競争は無益無料にして市場シェアを握ったからビジネスになるものでもない(例: Internet Explorer)
イニシアティブをとって感謝されるスキルセット
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 65 / 71
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なぜ財団が必要なのか
巨大開発
開発フレームワークの共有開発ガイドラインの共有開発インタフェースの共有情報通信標準の合意
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 66 / 71
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財団エンジニアリング (2)
共同作業には何が必要なのかの再検討
社会の形成ルールの合意
合意のルール拒否のルール作業項目合意のルール作業部会合意のルール選挙のルール文書管理のルール文書合意のルール議事録のルール日程決定のルール事前準備のルールエスカレーションのルール記録公開のルール宿題管理のルール
上下関係も購買関係もないチームには何が必要か: ソーシャルスキル
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 67 / 71
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オープンイノベーション
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 68 / 71
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オープンイノベーション化
経済、社会、技術の三位一体
情報通信の発展は経済の社会的要素を顕在化経済の本質は市場の信頼:これは実は社会学的効果ディジタル財は個別取引に合わない:コミュニティが付加価値に…
技術も団体戦:エコシステム争いAppStore: ソフトの外部化コンソーシアム、ファウンデーション
情報通信コストの激減が経済の新しい本質をあぶりだす
オープンイノベーション
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 69 / 71
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総合スキル体系: フレームワークエンジニアリング
21 世紀のパラダイム・外部資源の流用 (所有 → 利用) は、知識、ビジネス、
ソフト開発、すべてに共通の潮流変化
回路 - ソフトウェア - フレームワークエコシステム
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構想デザインギャップを埋める
技術
実装、運用
開発
統合、フレームワーク
ビジネスモデル
課金モデル、エコシステム、成長モデル
コンセンサス
国際標準化、財団、コミュニティ、文化
普及
技術受容、課金受容、ライフスタイル、UX人間
生活、価値観、美意識、人間理解
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 70 / 71
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ソフトウェア系イノベーションの鳥瞰図
国際標準化(オープン化, 位置付け変化)越境ソフトウェア
エンジニアリング(OSS, 財団, …)
モバイルビジネスエンジニアリング
(iPhone,Android,IoT)
クラウド&エッジコンピューティング
(SaaS, PaaS, …) ビッグデータ& AI(大規模データ処理)
サービスエンジニアリング
(原理, 応用, …)
大規模、革命的、ユビキタス、ゲームのルールの全改訂 → たくさんのグローバルプレイヤを動かす必要
イノベーションは「技術革新」ではなく「社会革新」
社会革新は「線形進化」でない
「情報」が「信用」の、「信用」は「経済」の源泉
山上俊彦 [email protected] (ACCESS)オープンイノベーション時代の工学スキル: 国際標準化エンジニアリング2017/03 71 / 71