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R1前-032B01-表紙 令和元年度 前期 ビジネス・キャリア検定試験 営業・マーケティング分野 3級 マーケティング 試 験 問 題 (14ページ) 1.試験時間 110分 2.注意事項 (1) 試験問題は、係員の指示があるまで開かないでください。 (2) 試験問題は、40題あります。 (3) 試験問題の配点及び合格基準は、次のとおりです。 (配 点)問題1~問題40 各2.5点 合計100点 (合格基準)試験全体として概ね60%以上の正答。 (4) マークシート(解答用紙)には、①試験区分名、②氏名、③座席番号、④受験番号、 ⑤生年月日を正確に記入してください。 なお、受験番号の最後の桁は、アルファベットですので、数字と間違えないように 注意してください。 (5) マークシートにマークする際には、HB又はBの黒鉛筆又はシャープペンシルのい ずれかで、はっきりとマークしてください。それ以外は使用しないでください。 なお、訂正する場合は、採点の際にマークシートの誤読の原因となることがあり ますので、きれいに消してください。 (6) マークシートには、所定の事項以外は絶対に書き込まないでください。 なお、計算等が必要な場合は、問題用紙の余白又は裏面を使用してください。 (7) マークシートにはア~エまでマークする欄があります。問題番号及び問題文に従っ て正解と思われるものを1つだけ選んで間違えないようにマークしてください。 (8) 試験問題の内容に関する質問には、一切お答えできません。 (9) 試験中にトイレへ行きたくなった場合は、黙って手を挙げて係員の指示に従ってく ださい。 (10) 試験終了時刻前に解答が済み、退出する場合は、黙って手を挙げて係員の指示に 従ってください。ただし、試験開始後30分間及び終了前10分間は、退出できません。 なお、退出する場合は、周りの受験者に配慮して、静かに退出してください。 (11) 試験終了の合図があったら速やかに筆記用具を置き、係員の指示に従ってください。 (12) 試験終了後、マークシートを必ず提出してください。ただし、試験問題は、持ち帰 ることができます。 なお、マークシートが提出されていない場合は、失格となります。 (13) 試験問題の転載、複製などを固く禁じます。 禁転載複製 「中央職業能力開発協会編」
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3級 マーケティング - JAVADAR1前-032B01-表紙 令和元年度 前期 ビジネス・キャリア検定試験 営業・マーケティング分野 3級 マーケティング

Feb 28, 2020

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R1前-032B01-表紙

令和元年度 前期 ビジネス・キャリア検定試験

営業・マーケティング分野

3級 マーケティング

試 験 問 題 (14ページ)

1.試験時間 110分

2.注意事項

(1) 試験問題は、係員の指示があるまで開かないでください。

(2) 試験問題は、40題あります。

(3) 試験問題の配点及び合格基準は、次のとおりです。

(配 点)問題1~問題40 各2.5点 合計100点

(合格基準)試験全体として概ね60%以上の正答。

(4) マークシート(解答用紙)には、①試験区分名、②氏名、③座席番号、④受験番号、

⑤生年月日を正確に記入してください。

なお、受験番号の最後の桁は、アルファベットですので、数字と間違えないように

注意してください。

(5) マークシートにマークする際には、HB又はBの黒鉛筆又はシャープペンシルのい

ずれかで、はっきりとマークしてください。それ以外は使用しないでください。

なお、訂正する場合は、採点の際にマークシートの誤読の原因となることがあり

ますので、きれいに消してください。

(6) マークシートには、所定の事項以外は絶対に書き込まないでください。

なお、計算等が必要な場合は、問題用紙の余白又は裏面を使用してください。

(7) マークシートにはア~エまでマークする欄があります。問題番号及び問題文に従っ

て正解と思われるものを1つだけ選んで間違えないようにマークしてください。

(8) 試験問題の内容に関する質問には、一切お答えできません。

(9) 試験中にトイレへ行きたくなった場合は、黙って手を挙げて係員の指示に従ってく

ださい。

(10) 試験終了時刻前に解答が済み、退出する場合は、黙って手を挙げて係員の指示に

従ってください。ただし、試験開始後30分間及び終了前10分間は、退出できません。

なお、退出する場合は、周りの受験者に配慮して、静かに退出してください。

(11) 試験終了の合図があったら速やかに筆記用具を置き、係員の指示に従ってください。

(12) 試験終了後、マークシートを必ず提出してください。ただし、試験問題は、持ち帰

ることができます。

なお、マークシートが提出されていない場合は、失格となります。

(13) 試験問題の転載、複製などを固く禁じます。

禁転載複製 「中央職業能力開発協会編」

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問題1 戦略マーケティング・イノベーションと戦略テクノロジカル・イノベーションは

企業成長の原動力であり、車の両輪であるといわれるが、これらの飛躍的なイノ

ベーションを誘発する活動として不適切なものは、次のうちどれか。

ア.新製品・新サービスの開発 :他社製品を陳腐化させるような新製品・新サー

ビスを開発し提供する。

イ.製品・サービスの提供方法の改革:製品・サービス提供方法の改革等で、消費者に

対し、より求めやすい環境を作り出す。

ウ.既存製品・既存サービスの改善 :競合品を分析・研究し、自社より優れた機能・

技術等を取り入れることで、自社製品の機能価

値を高める。

エ.経営に関わる機能の改革 :自社内及び関連企業も含めた企画設計・生産・

流通・情報システム等、事業に関わる機能活動

の改革を行う。

問題2 マーケティング組織の活性化に関する記述として最も不適切なものは、次のうち

どれか。

ア.関連部門はできる限り同じ場所に配置し、コミュニケーションを密にする。

イ.研究開発部門の責任者が企画部門の責任者も兼任する。

ウ.各職能分野の専門性と自主性を重んじ、それぞれの部門長の意見を最優先する。

エ.課題解決への指標を可視化し、関連全部門が常時閲覧できるようにする。

問題3 マーケティング・コンセプトに関する記述として最も適切なものは、次のうちど

れか。

ア.全マーケティング・システムが消費者のニーズに奉仕するように形づけられている。

イ.マーケティング・マネジメントがマーケティング手法や技法の洗練化に傾斜してい

る。

ウ.マーケティングをライン機能と理解し、第一線の業務として捉えている。

エ.マーケティング・コンセプトを顧客志向や消費者志向に単純に置き換えている。

問題文中、次の法令名は略称で記載されています。

・私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 → 独占禁止法

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問題4 マーケティング環境の変化とそれぞれの環境類型(カッコ内)の表示として不適

切なものは、次のうちどれか。

ア.急激な為替の変動(マクロ環境)

イ.社内組織の大幅な変更(タスク環境)

ウ.少子・高齢化の進展(マクロ環境)

エ.業界内の製品のコモディティ化(タスク環境)

問題5 多くの製品がコモディティ化し、市場の国際化で競争がますます激化している。

企業を取り巻く環境変化の中、これからの時代の戦略マーケティングの留意点や

在り方についての記述として最も適切なものは、次のうちどれか。

ア.戦略的視野に立ったマーケティングは、製品力の強化が重要なので、製品の差別化

の追求を徹底し、競争優位を勝ち取る戦略がなされることである。

イ.戦略マーケティングの意思決定は、予算決定の際に行う投資の意思決定が最重要で

あり、財務的視点で裏づけられた事業管理を最適化することで事業の繁栄が図れる。

ウ.これからの事業はブランド政策が重要であり、ブランド力を強化するためには、広

告とセールス・プロモーションにより多くの予算を投入することが重要である。

エ.自社のマーケティング活動の全体最適化が重要であり、顧客への価値創造、価値伝

達、価値説得という価値連鎖の全プロセスでの活動の差別化に注力することである。

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問題6 以下に示すターゲット・マーケティング戦略に関する記述において、( )内に

当てはまる語句の組合せとして適切なものは、次のうちどれか。

ターゲット・マーケティングは、異なる顧客グループの様々な要求とニーズに、

より適切に対処したいという願望に応えようとするものである。これは、従来の

( A )とは対照的な方法といえる。今日の市場特性を考えれば、道理にかなった

方法である。顧客の要求とニーズに、より効果的に対応していくために、( B )、

ターゲティング、( C )という3つのプロセスの活動を展開して事業活動を行う。

( B )は、企業が優れた価値を明確にし、顧客をグループ化するためのプロセス

である。ターゲティングは、顧客グループの中で、より効果的、より効率的に顧客

に接近し、顧客が望む優れた価値を提供できる市場に、絞り込むプロセスである。

( C )は、競争相手と自社製品・サービスとを区別し、競争優位を引き出すプロ

セスである。これには、製品・サービスの中核的な特徴のみでなく、価格、プロ

モーション、チャネル等の、マーケティングの構成要素の全てを通じて提供される。

〔語群〕

1.マス・マーケティング

2.セグメンテーション

3.ポジショニング

4.エリアマーケティング

ア.A:4 B:3 C:2

イ.A:1 B:3 C:2

ウ.A:1 B:2 C:3

エ.A:4 B:2 C:3

問題7 SWOT分析に関する記述として最も適切なものは、次のうちどれか。

ア.SWOT分析の結果、脅威があると判断された事業は早期に撤退することが最善の

選択である。

イ.政権の交代による政策の大きな変換は、機会というよりも組織の継続性と経営の一

貫性を揺るがす脅威と受け止めてよい。

ウ.SWOT分析を行う場合の環境分析では、常に競合他社環境を把握することを優先

すべきである。

エ.SWOT分析の結果、自社の強みとそれを活かせる機会が存在する環境が最大の市

場機会である。

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問題8 マーケティング・ミックスの説明として最も不適切なものは、次のうちどれか。

ア.マーケティング・ミックスの構成要素の種類及びそれぞれの重要性は、企業の属す

る業界や戦略を問わず、すべて共通である。

イ.マーケティング・ミックスは、企業のマーケティング・コンセプトを十分に反映し、

経営目的を達成するための手段選択である。

ウ.マーケティング・ミックスは、マーケティング・コストと表裏の関係にある。

エ.マーケティング・ミックスは、静態的な条件でミックスされるものではなく、標的

市場に対して一定期間の中で時間軸の次元に沿ってミックスされるべきものである。

問題9 マーケティング・ミックスの構成要素に該当するものとして適切なものは、次の

うちどれか。

ア.製品、価格、プロモーション、マーケティング・チャネル、物流・パッケージ

イ.セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング

ウ.人口、経済、技術、社会、文化、政治、法律、自然

エ.強み、弱み、機会、脅威

問題10 マーケティング・ミックスを実行した後、修正する場合にチェックすべき事項と

して最も重要なものは、次のうちどれか。

ア.マーケティング・ミックス諸要素の実行にかけたコストを精査すること。

イ.マーケティング組織の担当者から、修正すべき点の意見を聞くこと。

ウ.ターゲット顧客に対して、マーケティング・ミックスへの評価を調査すること。

エ.流通業者から、マーケティング・ミックスヘの要望をヒアリングすること。

問題11 マーケティング情報システム及びそれを構成するサブシステムに関する記述とし

て最も不適切なものは、次のうちどれか。

ア.マーケティング情報システムという概念には、ハードウェアやソフトウェアだけで

なく、そのシステムの運用にかかわる人や手続きも含まれている。

イ.サブシステムの1つであるデータ・システムは、どのようなデータや情報をどのよ

うな形で保存しておくかといった、データの保存機能にかかわる領域を担っている。

ウ.サブシステムのうち、データや情報の分析・統合を通じて、それらを意思決定に

とってより有益な形に変換することを目的としているサブシステムは、ダイアロ

グ・システムと呼ばれている。

エ.検索システムやディスプレイ画面の設定、利用端末ネットワークの形成など、他の

サブシステムとシステムの利用者である意思決定者との接点に深くかかわっている

サブシステムもある。

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問題12 マーケティング戦略の策定過程で利用するさまざまなリサーチ手法やモデルに関

する記述として不適切なものは、次のうちどれか。

ア.広告効果の調査を行う際には、AIDMAモデルやDAGMARモデルなどをベー

スに、消費者の心理レベルでの反応や行動レベルでの反応を測定することが多い。

イ.市場細分化を行う際には、年齢や性別といった既知の細分化基準を用いる場合ばか

りでなく、因子分析やクラスター分析などを行うことで初めて抽出されるような細分

化基準を採用する場合もある。

ウ.ブランド・ポジショニングの際によく利用される知覚マップの作成方法には、消費

者の属性評価データを因子分析にかけて作成する方法などがある。

エ.製品コンセプトの開発段階では、フォーカス・グループ・インタビューや深層心理

面接法といった定量的な調査手法が利用されることが多い。

問題13 定量的な調査を実施する場合の標本抽出に関する記述として不適切なものは、次

のうちどれか。

ア.街頭調査などで見られるインターセプト法は、標本の偏りが生じやすいので、調査

目標を十分に考慮しながら、誰に声をかけるかを決定するプロセスの中に無作為な

抽出方法を組み込んでいくようにした方が良い。

イ.標本の抽出方法を決定する場合、どのように標本を選ぶかという点よりも、どう

すれば標本サイズを大きくできるかという点を常に優先して考えるべきである。

ウ.全数リストの確保が困難であることや、他の抽出方法に比べて時間的、金銭的な負

担が大きくなることが多いなどの理由から、単純無作為抽出法がマーケティング・

リサーチで利用されることはあまりない。

エ.比例割り当て抽出法は、母集団に関する事前の知識をもとに標本の特徴を母集団

の特徴にあわせようとする方法であり、母集団の特徴について事前に入手できる情

報は限られているので、通常は無作為抽出法と組合せて利用されている。

問題14 消費者の意思決定や行動に影響を及ぼす要因に関する記述として最も適切なもの

は、次のうちどれか。

ア.消費者を突き動かす動機は、生活必需品を購入しようとする基本的動機とぜいたく

品を購入しようとする選択的動機に分類することができる。

イ.同じ地区に住んでいる同世代の消費者であれば、広告メッセージに対する解釈はほ

とんど同じである。

ウ.特定の製品カテゴリーを頻繁に購入している人は、初めて購入する人に比べて意思

決定プロセスが単純化されている。

エ.ブランドに対する態度は、一度形成されるとその後は変化することがないため、消

費者がそのブランドに対して持つ第一印象はブランドが成功するために極めて重要

である。

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問題15 家族のライフサイクルに関する記述として適切なものは、次のうちどれか。

ア.家族のライフサイクル上、子供の年齢が同じであってもその子供が独立しているか

否かで所属するグループが違う。

イ.子供の性別が違うと、家族のライフサイクル上も別のグループに識別される。

ウ.高齢者になると、配偶者がいてもいなくても同じ家族ライフサイクルのグループに

割り当てられる。

エ.家族のライフサイクルを考える際に重要なのは、結婚した経験があるかどうかであ

り、その後の婚姻関係の状態は考慮されない。

問題16 AIOセグメンテーションにおいて考慮される要素に関する記述として最も不適

切なものは、次のうちどれか。

ア.可処分所得の金額

イ.趣味の内容

ウ.参加している地域活動

エ.注目している社会問題

問題17 一般に、消費財は消費者の愛顧動機と購買習慣を基準に分類されるが、その説明

と分類名の組合せとして適切なものは、次のうちどれか。

A:固有のブランド・アイデンティティを持ち、消費者が特別の好意を抱き、消費

者が製品を販売している店まで、時間をかけてわざわざ買いに来てくれるような

製品

B:消費者が普段は積極的に購入しようとは思わないような製品

C:日常的に購買頻度が高く、消費者が時間をかけずに購入するような製品

D:購入頻度が低く、購入にあたり品質や価格、スペック、デザインなどを比較検

討するなどして慎重に選ぶ製品

ア.A:買回品 B:非探索品 C:最寄品 D:専門品

イ.A:買回品 B:専門品 C:非探索品 D:最寄品

ウ.A:専門品 B:非探索品 C:最寄品 D:買回品

エ.A:専門品 B:買回品 C:非探索品 D:最寄品

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問題18 製品政策に関する以下の記述の( )内に当てはまる言葉の組合せとして適切

なものは、次のうちどれか。

提供物が期待を超えている場合もあれば、その逆の場合もある。前者の場合には、

欲望は欲望を満足させる過程に依存するという意味の( ① )効果によって、後者

の場合には、欲望を満足させる過程は欲望に依存するという意味の( ② )効果に

よって、提供物と期待物のギャップがなくなり均衡に向かう。また、提供物と期待

物の関係的循環は均衡円の多層化すなわち( ③ )をもたらすが、これこそが製品

開発及び商品化過程の本質なのである。現実には、関係的循環の逆行による均衡円

の単層化、すなわち( ④ )も見られる。

ア.①適応 ②依存 ③製品収縮 ④製品膨張

イ.①適応 ②依存 ③製品膨張 ④製品収縮

ウ.①依存 ②適応 ③製品収縮 ④製品膨張

エ.①依存 ②適応 ③製品膨張 ④製品収縮

問題19 S社は長年の研究開発の結果、体内で新陳代謝を促進させる植物エキスを発見し、

このエキスを配合した「健康飲料」の開発・販売を検討することとなった。製品

化を進めていく過程で、S社が最初に取り組むべきこととして最も適切なものは、

次のうちどれか。

ア.競合する飲料製品をよく比較分析し、発売する価格を検討する。

イ.健康飲料分野の販売チャネルと物流体制を検討する。

ウ.市場導入計画を立て、売上、シェア、利益を検討する。

エ.知覚マップを作成して、製品コンセプトを検討する。

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問題20 製品ライフサイクル理論における各段階の特徴やマーケティング戦略に関する記

述として不適切なものは、次のうちどれか。

ア.導入期におけるマーケティング戦略の目的は、市場を創造し自社ブランドを確立す

ることにある。多くの消費者は、その新製品の便益や使用方法はもとより、存在にす

ら気付いていない。マス広告によってブランドの知名度を高めたり、流通業者に自社

ブランドを取り扱うよう働きかけたりすることが必要になる。

イ.成長期には、売上高や市場規模が急拡大する。これを見て、他の企業も類似製品を

送り込んでくるので、ブランド・ロイヤルティの確立が主要なマーケティング目的に

なる。そのため、販売チャネルをより絞り込んで価格低下を防ぎ、ブランドを重視す

る顧客を引き付けることが定石になる。

ウ.成熟期は、売上高の伸びが鈍化し、飽和点を迎える段階である。新規購入の需要よ

りも、買い替えや買い増し需要が主流となる。したがって、自社ブランドの売上げを

増大させるには、他社ブランドのシェアを奪わなければならず、競争は一層激しくな

るので、市場から撤退する企業が現れはじめる。

エ.衰退期は、売上高と利益高が急速に減少する段階である。多くの場合、価格や品質

面からみて、より消費者ニーズに合致した代替製品が登場することによって、当該製

品は衰退していく。この段階では、ブランドの全面的なモデルチェンジか、撤退が検

討される。

問題21 製品ミックスが重要視される理由や実践される内容に関する記述として最も不適

切なものは、次のうちどれか

ア.製品ライフサイクルの推移に対してリスクを最小にすることで事業の安定化を図る

ことができる。

イ.事業の利益増大につながる最適な方法は、製品ラインを拡大することによって、製

品を多様化することである。

ウ.適正な製品の組合わせによって、顧客吸引力を増加させることができる。

エ.最適な製品ミックスを図るためには、新製品の開発、製品改良、新用途の開発、既

存製品の廃止などをシステマティックかつ有効でダイナミックに行うことが必要で

ある。

問題22 バイクメーカーのX社は大型バイクに特化して販売を伸ばしてきた。X社のバイ

クは、1台当たり数百万円の高価格で販売されている。価格競争に巻き込まれる

ことなく、高価格で製品を販売するためのX社の戦略として不適切なものは、次

のうちどれか。

ア.季節によって異なる需要の強度に応じて、差別価格政策を行う。

イ.製品の差別化によって、他社製品との明確な違いを打ち出す。

ウ.ブランド・ロイヤルティを確立し、会員組織を通じた顧客との関係維持を図る。

エ.販売店の選別や教育を徹底して行う。

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問題23 需要をベースとした価格設定方法に関する記述として最も適切なものは、次のう

ちどれか。

ア.マーケティング・ミックスの非価格的変数を用いて顧客の知覚価値を形成し、その

価値に合わせた価格設定をする。

イ.競合企業の製品価格情報を調査分析し、競合製品に対して競争優位性を発揮できる

価格設定をする。

ウ.製品の原価に回転率を考慮して、適正利潤を設定し価格設定をする。

エ.メーカーの純利益を最大化できるように、コストを削減し、価格設定をする。

問題24 製品を市場投入する段階での「市場浸透価格政策」に関する記述として不適切な

ものは、次のうちどれか。

ア.新製品の発売当初から、潜在的競争力のある企業の参入が予想される脅威があり、

低価格を設定し早期に市場シェアを確保する。

イ.競合製品に合わせて、ターゲットが購入する際に、製品の持つ機能や特徴の理解を

浸透させて市場を占有する。

ウ.新製品発売当初は、利益を度外視してでもできる限り安い価格を設定し、市場で支

配的な地位を築く政策である。

エ.この新製品は価格弾力性が大きく、大量生産によるコスト低減が可能な場合に用い

られる政策である。

問題25 マーケティング・チャネルの形態と機能に関する記述として最も不適切なものは、

次のうちどれか。

ア.総取引数極小化の原理によると、中間商人の存在により、乗算的取引数量から加算

的取引数量になる。

イ.問屋無用論があるが、これは卸売業者が果たしている機能が不要になるのではなく、

その機能を果たさない問屋が不要になるとする論である。

ウ.製造業者が最終消費者にダイレクトに販売する際に、インターネット通販を行うこ

とが増えている。

エ.垂直的マーケティング・システムを形成する製造業者、卸売業者、小売業者間では、

自らの取引条件をいかに有利に進めるかが最優先される。

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問題26 メーカーが自社のチャネルを構成する流通業者の行動をコントロールするため

には、それを可能にする何らかの経営基盤を持たなくてはならない。それは一般

にパワー基盤と呼ばれ、いくつかの種類に分けられるが、パワー基盤に関する記

述として不適切なものは、次のうちどれか。

ア.報酬パワー基盤とは、メーカーがチャネルとしての目標達成に寄与した流通業者に

経済的対価を与える能力のことである。

イ.制裁パワー基盤とは、メーカーがチャネルとしての目標達成に協力しなかった流通

業者に制裁を加える能力のことである。

ウ.正当性パワー基盤とは、メーカーと系列小売店との関係に見られるような、ブラン

ド・イメージや評判に対して、ほかのチャネル構成員が強い結びつきを求める意識

のことである。

エ.専門的知識パワー基盤とは、ほかのチャネル構成員にとって重要な専門的知識や情

報を収集・蓄積していることである。

問題27 次に挙げる商慣行(取引制度)の説明として適切なものは、次のうちどれか。

ア.建値制:

独占禁止法によって認められている生産者の流通における価格決定権に基づき、

メーカーなどの生産者が卸・小売段階の仕入価格を提示すること

イ.テリトリー制:

取り決めによって、メーカーが販売業者に対して自社製品だけを扱わせること

ウ.一店一帳合制:

販売業者同士の競争を抑える目的で、それぞれの販売業者が販売できる地域を限定

すること

エ.リベート制:

販売促進などを目的として、取引量や支払条件などに応じて事後的に調整される

割戻金を支払うこと

問題28 輸送・在庫コストなどの物流コストと商品価格の違いから、一般に売上高に占め

る物流コストの割合は商品によって異なる。対売上高物流コスト比率を商品間で

比較した記述として最も適切なものは、次のうちどれか。

ア.食品(要冷)は、繊維に比べて物流コスト比率が高い。

イ.精密機器や電気機器は、食品(常温)に比べて物流コスト比率が高い。

ウ.土石やセメントは、自動車などの輸送用機器に比べて物流コスト比率が低い。

エ.医薬品は、石鹸や洗剤に比べて物流コスト比率は高い。

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問題29 物流業務への情報技術の活用についての記述として最も適切なものは、次のうち

どれか。

ア.POSシステムにより自動発注がなされ、発注業務の効率化に役立っている。

イ.RFIDの技術はバーコードの読み取りに利用されている。

ウ.EOSは販売予測のためのシステムであり、店舗における適切な品ぞろえに役立っ

ている。

エ.EDIにより取引企業間でさまざまなデータのやり取りが可能となっている。

問題30 日用品のパッケージの役割に関する記述として最も適切なものは、次のうちどれ

か。

ア.パッケージは、製品改良や製品の差別化が手早く実行できる手段として活用される。

イ.消費者の暮らしが豊かになってきているので、製品パッケージの審美性が優先され

る。

ウ.重視されるのは、消費者が、パッケージで製品の内容と特長を認識できることであ

る。

エ.パッケージは、製品を保護するための包装であることが最重視される。

問題31 コミュニケーション・プロセスの基本モデルに関する以下の記述の( )内に

当てはまる言葉の組合せとして適切なものは、次のうちどれか。

情報の送り手側をマーケティング主体としての売り手とし、受け手側を買い手と想定

しよう。まず、売り手側は( ① )が達成されるような内容の情報を( ② )として受

け手側に提示する。この( ① )とは、いうまでもなく売り手の提供財に関して、従来

の、もしくは他社の同種財以上の購買魅力を買い手側に感じてもらい、実際に購買し、

その財を使用してもらうことである。買い手側にそのように思わしめるような情報とし

ての( ② )が具体的に表現されたものが( ③ )である。

ア.①意図した内容 ②意図した効果 ③メッセージ

イ.①意図した内容 ②メッセージ ③意図した効果

ウ.①意図した効果 ②意図した内容 ③メッセージ

エ.①意図した効果 ②メッセージ ③意図した内容

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問題32 プロモーション活動の一つである広告に関する記述として不適切なものは、次の

うちどれか。

ア.広告には、営業担当者や販売員などの人的要素は含まれない。

イ.広告は、そこで伝達されるコマーシャル・メッセージの広告主が誰であるかという

点を明示する必要はない。

ウ.広告は、伝達するメッセージの内容を広告主が決定することができるが、パブリシ

ティは、ペイド・パブリシティなどの特殊な場合を除くと、伝達内容の決定権をメ

ディアが持っている。

エ.広告は、製品やサービスのプロモーションばかりでなく、それらを提供する企業自

体をプロモーションする場合も利用される。

問題33 プロモーション・ミックスに関する記述として最も不適切なものは、次のうちど

れか。

ア.一般に、産業財よりも消費財のほうがプロモーション・ミックスにおける広告のウ

エイトは大きくなる。

イ.高額な耐久消費財よりも日用品のほうが、プロモーション・ミックスにおける人的

販売のウエイトは大きくなる。

ウ.一般に、中小メーカーよりも大手メーカーのほうが、プロモーション・ミックスに

おけるテレビ広告のウエイトは大きくなる。

エ.プル戦略よりもプッシュ戦略のほうが、プロモーション・ミックスにおける人的販

売のウエイトは大きくなる。

問題34 わが国の卸売業に関する記述として適切なものは、次のうちどれか。

ア.卸売りとは、財を生産もしくは他企業から仕入れ、再販業者あるいは業務用使用者

や生産者、公的機関に対して販売する諸活動を言うが、インターネット等で消費者

に直接販売する行為も卸売りである。

イ.生産者と消費者のギャップを埋める活動は卸売業だけが行う。

ウ.1960年代の「流通革命論」をきっかけに電気・事務機等の製造業の特約店制度が出

来たが、二次卸売業の出現により卸売業界の独占化が進行した。

エ.卸売業の最も一般的な分類方法は、所有権の有無と遂行機能の程度である。

問題35 20世紀初頭にアメリカで出来上がったスーパーマーケット・コンセプトを形成す

る一つとなった「大量概念の拡張」を実証したのは、次のうちどれか。

ア.チェーン・ストア

イ.コンビニエンス・ストア

ウ.バラエティ・ストア

エ.ディスカウント・ストア

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問題36 以下に示す店内の商品構成に関する記述において、( )内に当てはまる語句

の組合せとして最も適切なものは、次のうちどれか。

小売業が差別的優位性の源泉として最も重視しなければならないのは、品揃えであ

る。小売業経営者にとって「均衡のとれた在庫投資」を追求するために1つの側面

では、商品構成をどのようにするかという問題を無視することは出来ない。

小売業界で用いられる商品構成の概念は、2つの領域に区別して理解することが出

来る。それは、( A )と( B )であり、( A )は異種商品の組合せであり、

( B )は同一商品の組合せである。

ア.A:ミックス B:抱き合わせ

イ.A:抱き合わせ B:ミックス

ウ.A:バラエティ B:品揃え

エ.A:品揃え B:バラエティ

問題37 卸売業者の戦略経営上の課題はそれぞれの置かれている状況で異なるが、共通す

る課題として最も不適切なものは、次のうちどれか。

ア.伝統的な商品別の卸売業者から市場環境を捉えた卸売業者への脱皮

イ.競争上のポジショニングの明確化と戦略経営システムの構築

ウ.わずかな資本しか持っていない人に対するフランチャイズ・システムの普及

エ.卸売・小売間の受発注システムの再編成

問題38 小売ミックス計画の内容として最も不適切なものは、次のうちどれか。

ア.コンビニエンス・ストアAは、店頭の売上げが減少したため、宅配を強化すること

にした。そこで、「直接お客様へ」をサービスコンセプトとして、宅配担当者の接客

スキルを磨き、顧客の在宅時間に合わせた配達と商品の手渡しに努める。

イ. 総合スーパーマーケットBでは、調味料のテレビCMが実施されている時期に合わ

せて、店頭でプロモーションを行うことにした。そこで、調味料に他の食材を組合

せたレシピを従業員から公募し、試食コーナーではレシピを配布するとともに調理

に必要なアイテムを1セットにして販売する。

ウ.居酒屋Cは、大手チェーン居酒屋店と差別化するため、日本酒専門店として業態転

換することにした。そこで、酒蔵風に店舗を改装し内装にもこだわり、全国各地の

銘柄のほか、日本酒を楽しめるメニューや器を取りそろえる。また、クラフトビー

ルや気軽に飲めるワインも積極的に取りそろえて、多様なニーズにも応えていく。

エ.ペットショップDは、海外の高級なペット用品を輸入販売することにした。また、

ペットとの絆を深めたい飼い主のためにペットが食べられる手作りケーキを開発し、

一緒に食事が出来るカフェを併設してペットと過ごす時間を充実させる空間を提供

する。

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問題39 サービス・マーケティング特有の一般的特徴に関する記述として最も不適切なも

のは、次のうちどれか。

ア.購入前に見ること、触れること、聞くことが出来ない。

イ.生産と消費が同時に行われる。

ウ.労働集約性が低く、標準化が難しい。

エ.非貯蔵性・不可逆性があり、提供後は消滅する。

問題40 サービスの経済化が進展している理由に関する記述として最も不適切なものは、

次のうちどれか。

ア.第2次産業である製造業にもサービスの経済化が及んでおり、サービス部門の就業

者が増加しているため。

イ.第3次産業であるサービス産業が1980年以降増大し、従事する労働者の割合が急激

に増えているため。

ウ.異なる業界のサービスに対しても、同一のマニュアルで対応できるようになってい

ているため。

エ.企業における医療・保険、システム開発、防犯、社員食堂等、コアな業務以外のも

のをアウトソーシングする機会が増加しているため。