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2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS11/24 治験依頼者名:アステラス製薬株式会社 旧 山之内製薬株式会社 商品名:セレコックス 有効成分名:セレコキシブ(YM177各試験の要約表 申請資料中の該当箇所 添付資料番号5.3.5.1-1.1 (審査当局使用欄) 治験の標題YM177 後期第Ⅱ相試験-慢性関節リウマチ- 治験識別番号41771/RDS1 治験責任医師名治験実施施設他 計 112 施設 公表文献:未公表 治験期間カ月間 19 日~20 開発のフェーズ:後期第Ⅱ相試験 慢性関節リウマチに対する YM177 の用量反応性の確認及び至適投与量の設定を目的 として,プラセボ群及び 3 群の用量を用いて有効性及び安全性を多施設二重盲検群 間比較試験により検討する. 試験デザイン 二重盲検群間比較試験 被験者数 (計画時及び ) 計画時:有効性の評価可能例数として 1 75 例 計 300 例,組み入れ予定症例数と して計 380 例(ただし,観察期間中の中止・脱落率が仮定(20%)を上回る ことが明らかになった場合は,キーオープン以前に,評価可能例数を満足 するよう組み入れ症例数を変更することができる) 変更後:有効性の評価可能例数として 1 75 例 計 300 例,組み入れ予定症例数と して計 420 例(ただし,有効性の評価可能例数が 300 例に到達した時点で 組み入れを打ち切る) 解析時:登録例 423 例,観察期中止例 47 例, PC 解析対象例 303 例,ITT 解析対象例 366 例,安全性解析対象例 374 診断及び主な 組み入れ基準 下記の基準を満たし,除外基準に抵触しない活動性慢性関節リウマチ患者を対象と した. 【選択基準】 (1) アメリカリウマチ学会(ARA)の診断基準(1987 年)により RA と診断された 患者 (2) RA の罹病期間が 3 カ月以上の患者 (3) 調査対象 48 関節中,治験開始時(観察期間開始前)の疼痛関節数(圧痛又は他 動運動痛の認められるもの)が 6 個以上の患者 (4) 調査対象 48 関節より股関節(2 関節)を除いた 46 関節中,治験開始時(観察期 間開始前)の疼痛を伴う腫脹関節数が 3 個以上の患者 (5) 治験開始時(観察期間開始 1 カ月以内)の赤沈(Westergren 法):30mm/hr 以上 1 時間値) (6) 治験開始時(観察期間開始 1 カ月以内)の CRP1mg/dl 以上 (7) 年齢:20 歳以上 (8) 入院,外来:不問(ただし,治験期間中,入院・外来の変更は行わない) 【除外基準】 (1) YM177 を投与されたことのある患者 (2) 本治験開始前 3 カ月以内に他の治験薬の投与を受けた患者 (3) 治験期間中に下記の治療を受けていた患者 1)治験開始前 3 カ月以内に,抗リウマチ剤・免疫調節剤(金製剤,SH 剤,ロベン ザリット,サラゾスルファピリジン等),免疫抑制剤(ミゾリビン,メトトレキ サート等)治療を開始した患者,中止した患者又は上記治療が維持療法に達し ていない(用法・用量を変更した)患者 2)治験開始前 4 週間以内に副腎皮質ホルモン剤投与を開始した患者,中止した患 者又は用法・用量を変更した患者又は副腎皮質ホルモン継続使用例で 1 日内服 量としてプレドニゾロン換算 5mg を超える量を投与中の患者 3)治験開始前 4 週間以内に関節穿刺,排液あるいは副腎皮質ホルモン剤,関節軟 骨保護剤等の関節注入を受けた患者又は治験期間中にこれらの治療を必要とす ると思われる患者 (4) 消化管出血,消化性潰瘍を合併している患者 (5) 妊娠,授乳中の婦人,妊娠している可能性のある婦人及び本治験中に妊娠を希 望する婦人 (6) 重篤な心・腎・肝・血液疾患・高血圧等の合併症を有する患者又はその既往歴 を有する患者 「医薬品の副作用の重篤度分類基準について」 -平成 4 6 29 日薬安第 80 号-のグレード 3 を参考にした. 239
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Oct 13, 2019

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2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 1/24

治験依頼者名:アステラス製薬株式会社

旧 山之内製薬株式会社 商品名:セレコックス 有効成分名:セレコキシブ(YM177)

各試験の要約表 申請資料中の該当箇所 添付資料番号:5.3.5.1-1.1

(審査当局使用欄)

治験の標題:YM177 後期第Ⅱ相試験-慢性関節リウマチ- 治験識別番号:41771/RDS1 治験責任医師名: 治験実施施設: 他 計 112 施設 公表文献:未公表 治験期間: カ月間 19 年 月 日~20 年 月 日 開発のフェーズ:後期第Ⅱ相試験

目 的 慢性関節リウマチに対するYM177の用量反応性の確認及び至適投与量の設定を目的として,プラセボ群及び 3 群の用量を用いて有効性及び安全性を多施設二重盲検群間比較試験により検討する.

試験デザイン 二重盲検群間比較試験

被 験 者 数 (計画時及び解 析 時 )

計画時:有効性の評価可能例数として 1 群 75 例 計 300 例,組み入れ予定症例数として計 380 例(ただし,観察期間中の中止・脱落率が仮定(20%)を上回ることが明らかになった場合は,キーオープン以前に,評価可能例数を満足するよう組み入れ症例数を変更することができる)

変更後:有効性の評価可能例数として 1 群 75 例 計 300 例,組み入れ予定症例数として計 420 例(ただし,有効性の評価可能例数が 300 例に到達した時点で組み入れを打ち切る)

解析時:登録例 423 例,観察期中止例 47 例, PC 解析対象例 303 例,ITT 解析対象例 366 例,安全性解析対象例 374 例

診断及び主な組み入れ基準

下記の基準を満たし,除外基準に抵触しない活動性慢性関節リウマチ患者を対象とした. 【選択基準】 (1) アメリカリウマチ学会(ARA)の診断基準(1987 年)により RA と診断された

患者 (2) RA の罹病期間が 3 カ月以上の患者 (3) 調査対象 48 関節中,治験開始時(観察期間開始前)の疼痛関節数(圧痛又は他

動運動痛の認められるもの)が 6 個以上の患者 (4) 調査対象 48 関節より股関節(2 関節)を除いた 46 関節中,治験開始時(観察期

間開始前)の疼痛を伴う腫脹関節数が 3 個以上の患者 (5) 治験開始時(観察期間開始 1 カ月以内)の赤沈(Westergren 法):30mm/hr 以上

(1 時間値) (6) 治験開始時(観察期間開始 1 カ月以内)の CRP:1mg/dl 以上 (7) 年齢:20 歳以上 (8) 入院,外来:不問(ただし,治験期間中,入院・外来の変更は行わない) 【除外基準】 (1) YM177 を投与されたことのある患者 (2) 本治験開始前 3 カ月以内に他の治験薬の投与を受けた患者 (3) 治験期間中に下記の治療を受けていた患者

1)治験開始前 3 カ月以内に,抗リウマチ剤・免疫調節剤(金製剤,SH 剤,ロベンザリット,サラゾスルファピリジン等),免疫抑制剤(ミゾリビン,メトトレキサート等)治療を開始した患者,中止した患者又は上記治療が維持療法に達していない(用法・用量を変更した)患者

2)治験開始前 4 週間以内に副腎皮質ホルモン剤投与を開始した患者,中止した患者又は用法・用量を変更した患者又は副腎皮質ホルモン継続使用例で 1 日内服量としてプレドニゾロン換算 5mg を超える量を投与中の患者

3)治験開始前 4 週間以内に関節穿刺,排液あるいは副腎皮質ホルモン剤,関節軟骨保護剤等の関節注入を受けた患者又は治験期間中にこれらの治療を必要とすると思われる患者

(4) 消化管出血,消化性潰瘍を合併している患者 (5) 妊娠,授乳中の婦人,妊娠している可能性のある婦人及び本治験中に妊娠を希

望する婦人 (6) 重篤な心・腎・肝・血液疾患・高血圧等の合併症を有する患者又はその既往歴

を有する患者 「医薬品の副作用の重篤度分類基準について」 -平成 4 年 6 月 29 日薬安第 80 号-のグレード 3 を参考にした.

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2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 2/24

治験依頼者名:アステラス製薬株式会社

旧 山之内製薬株式会社 商品名:セレコックス 有効成分名:セレコキシブ(YM177)

各試験の要約表 申請資料中の該当箇所 添付資料番号:5.3.5.1-1.1

(審査当局使用欄)

診断及び主な組み入れ基準

(7) 薬物過敏症の既往歴のある患者 (8) アスピリン喘息を合併している患者,又はその既往歴を有する患者 (9) その他医師が治験対象として不適当と判断した患者

治験薬,用量,投与方法及びロ ッ ト 番 号

(1)観察期間用薬剤:イブプロフェン 200mg 錠(1 錠中イブプロフェンを 200mg 含有する錠剤( ))

投与方法 :観察期間用薬剤(イブプロフェン 200mg 錠)を 1 回 1 錠,1 日 3回,毎食後に服用した

ロット番号 :C83890 (2)被験薬 :① 乳糖プラセボ錠(乳糖プラセボを含有し,他の含量の被験

薬と外観上識別不能な白色錠プラセボ錠) ② YM177 25mg 錠(1 錠中 YM177 を 25mg 含有し,他の含量

の被験薬と外観上識別不能な白色錠) ③ YM177 100mg 錠(1 錠中 YM177 を 100mg 含有し,他の含

量の被験薬と外観上識別不能な白色錠) 投与方法 :① プラセボ群:乳糖プラセボ錠を 1 回 2 錠,1 日 2 回,朝食

後及び夕食後に服用した ② 25mgBID 群:YM177 25mg 錠及び乳糖プラセボ錠を各々1

回 1 錠(計 2 錠),1 日 2 回,朝食後及び夕食後に服用した③ 100mgBID 群:YM177 100mg 錠及び乳糖プラセボ錠を各々

1 回 1 錠(計 2 錠),1 日 2 回,朝食後及び夕食後に服用した

④ 200mgBID 群:YM177 100mg 錠を 1 回 2 錠,1 日 2 回,朝食後及び夕食後に服用した

ロット番号 :いずれも 41771/RDS1 治験実施計画書で規定された治験薬投与期間 観察期間(1~2 週間),被験薬投与期間(4 週間)

前治療薬・ 併用薬規定

【併用禁止薬,併用禁止療法】 (1) 非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)及び鎮痛剤等評価に影響を及ぼすと考えられ

る薬剤(内服及び坐剤)(外用剤は,原則として併用しないことが望ましいが,評価に影響を及ぼさないと判断される範囲で併用してよいこととした)

(2) 関節穿刺,注入及び排液 (3) H2受容体拮抗剤,プロトンポンプ阻害剤及び抗 NSAID 潰瘍剤.その他の胃腸薬

は,治験開始前より投与していたものは治験期間中も同一条件で継続してよい

が,新規には投与開始しないこととした (4) クマリン系抗凝血剤(ワルファリン等),スルホニル尿素系血糖降下剤(トルブ

タミド等),ヒダントイン系抗てんかん剤,リチウム,タクロリムス水和物 (5) ニューキノロン系抗菌剤 (6) YM177 以外の治験薬 【併用可能薬・併用可能療法】 (1) 維持療法に達している抗リウマチ剤・免疫調節剤(金製剤,SH 剤,ロベンザリッ

ト,サラゾスルファピリジン等),免疫抑制剤(ミゾリビン等),副腎皮質ホル

モン(1 日内服量プレドニゾロン換算 5mg 以下)は,治験開始前と同一条件で

併用することとした.メトトレキサートについても同様とした (2) 理学療法は治験開始前より実施している症例については,治験期間中も同一条

件で継続して行うが,新規には開始しないこととした (3) 治験薬の効果と安全性に直接影響を及ぼさないと考えられる薬剤の併用は必要

に応じて行ってよいこととした

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2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 3/24

治験依頼者名:アステラス製薬株式会社

旧 山之内製薬株式会社 商品名:セレコックス 有効成分名:セレコキシブ(YM177)

各試験の要約表 申請資料中の該当箇所 添付資料番号:5.3.5.1-1.1

(審査当局使用欄)

有効性及び安全性の評価項目及び評価時期

評 価 基 準

項 目 観察期間開始前

被験薬投与開始前(観察期間終了時)

被験薬投与2 週後

被験薬投与 4 週後 (または中止時) 追跡調査

説明・同意 ● 患者背景 ● 前治療および併用薬・併用療法 服薬状況 患者による疼痛の評価 1) ● ● ● ● 患者による疾患活動性の全般評価 1) ● ● ● ● 患者による身体機能の評価(mHAQ)1) ● ● ● ● 朝のこわばりの持続時間 2) ● ● ● ● 疼痛関節数 1)2) ● ● ● ● 腫脹関節数 1)2) ● ● ● ● 医師による疾患活動性の全般評価 1) ● ● ● ● 握力 2) ● ● ● ● 赤沈 1)2) ● ● ● ● CRP1) ● ● ● ● Lansbury の Activity Index ● ● ● ● 全般改善度 ● ● 最終全般改善度 ● 有害事象(自他覚症状・身体徴候) ● 臨床検査 ● ● ● ● ● 概括安全度 ● 血漿中濃度測定用採血 ● ● 1):ACR コアセット項目 2):Lansbury の Activity Index 項目

1. 有効性 (1) 主要評価指標:

最終全般改善度 治験終了時(又は中止時)に,被験薬投与開始前(観察期間終了時)の状態と比

較した被験薬投与後の全経過の最終全般改善度を 7 段階〔著明改善,中等度改善,

軽度改善,不変,軽度悪化,中等度悪化,著明悪化〕で判定した.

(2) 副次的評価指標: ①ACR 改善基準による改善率 以下の i)及び ii)を満たす場合「改善」とする i) 疼痛関節数,腫脹関節数いずれも 20%以上改善 ii) 患者の疼痛評価,患者の疾患活動性全般評価,医師の疾患活動性全般評価,

患者の身体機能評価(mHAQ),急性期反応物質(赤沈又は CRP)の 5 項目の

うち 3 項目において 20%以上改善 ②ACR コアセットの改善項目数(20%以上改善した項目数) ③Activity Index(「朝のこわばりの持続時間」,「関節点数」,「赤沈」,「握力」の 4

項目の活動性指数の合計を算出する.) ④全般改善度(7 段階) ⑤活動性関節数(疼痛関節数,腫脹関節数) ⑥患者による疾患評価(患者の疼痛評価(VAS),患者の疾患活動性全般評価

(VAS),患者の身体機能評価(mHAQ)) ⑦医師の疾患活動性全般評価(VAS) ⑧握力(左右平均),朝のこわばりの持続時間 ⑨急性反応物質(赤沈(1 時間値),CRP) ⑩効果不十分による投与中止の割合

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2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 4/24

治験依頼者名:アステラス製薬株式会社

旧 山之内製薬株式会社 商品名:セレコックス 有効成分名:セレコキシブ(YM177)

各試験の要約表 申請資料中の該当箇所 添付資料番号:5.3.5.1-1.1

(審査当局使用欄)

評 価 基 準

2. 安全性 (1) 有害事象:

治験期間中に被験者に生じた,あらゆる好ましくない医学的事象を有害事象とした.ただし,原疾患の悪化については有害事象とせず,有効性の評価において取り扱った. 関連性を否定できないもの(下記「たぶん関連あり」及び「関連あり」)を副作用として扱った.

①有害事象(自他覚症状,身体徴候) 患者の状態,合併症,併用薬,被験薬投与との時間的関係等を勘案して,被験薬と有害事象との関連性を 4 段階[関連なし,たぶん関連なし,たぶん関連あり,関連あり]で判定した.被験薬との関連性が「たぶん関連あり」又は「関連あり」のいずれかに該当したものを「被験薬との関連性が否定できない有害事象(副作用)」と定義した.

被験薬との関連性

関連なし たぶん関連なし たぶん関連あり 関連あり

被験薬との関連性が否定できない有害事象(副作用)として集計した.

②有害事象(臨床検査)

観察期間開始前,被験薬投与開始前(観察期間終了時),被験薬投与 2 週後及び被験薬投与 4 週後(又は中止時)に臨床検査を実施した.各検査値について被験薬投与前後の推移から変動の種類[通常変動(生理的変動,測定誤差等)又は異常変動]を判定し,異常変動が認められたものを有害事象として扱い,被験薬との関連性を 4 段階[関連なし,たぶん関連なし,たぶん関連あり,関連あり]で判定した.被験薬との関連性が「たぶん関連あり」又は「関連あり」のいずれかに該当したものを「被験薬との関連性が否定できない臨床検査値異常変動」と定義した.

被験薬との関連性

関連なし たぶん関連なし たぶん関連あり 関連あり

被験薬との関連性が否定できない臨床検査値異常変動として集計した.

(2) 有害事象による投与中止の割合 (3) 概括安全度:

治験終了時又は中止時に,被験薬投与中の副作用及び臨床検査値の異常変動を総合して 4 段階[安全である,ほぼ安全である,やや問題がある,問題がある,(判定不能)]で判定した. 安全である :副作用(薬剤との関連性が否定できない自他覚症状・身体

徴候又は臨床検査値異常変動)の出現なし ほぼ安全である:副作用(薬剤との関連性が否定できない自他覚症状・身体

徴候又は臨床検査値異常変動)が出現したが,特に処置を必要とせず投与継続可能と判断される程度

やや問題がある:副作用(薬剤との関連性が否定できない自他覚症状・身体徴候又は臨床検査値異常変動)が出現し,処置を必要とするが,投与継続可能と判断される程度

問題がある :重篤な副作用(薬剤との関連性が否定できない自他覚症状・身体徴候又は臨床検査値異常変動)があり,投与継続が不可能になったもの,あるいは投与を中止すべきと判断される程度

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治験依頼者名:アステラス製薬株式会社

旧 山之内製薬株式会社 商品名:セレコックス 有効成分名:セレコキシブ(YM177)

各試験の要約表 申請資料中の該当箇所 添付資料番号:5.3.5.1-1.1

(審査当局使用欄)

統 計 手 法

(1) 患者背景等の人口統計学的及び他の基準値の特性: 人口統計学的及び他の基準値の特性(患者背景)について,比較可能性の検討に考慮する変数を定義し,データの性質を考慮し,計量データには分散分析,計数データにはχ2検定,順序データには Kruskal-Wallis 検定を用いて群間の偏りを検定した.

(2) 主要評価指標の解析: 主要評価指標において,主たる解析を最終全般改善度における改善率(中等度改善以上に判定された症例の割合)を用いた Shirley-Williams 検定(有意水準片側 2.5%)とし,用量反応性を検討した.また,副次解析を最終全般改善度における改善度判定(著明改善から著明悪化の 7 段階)を用いた Shirley-Williams 検定(有意水準片側 2.5%)とし,主たる解析結果との整合性を確認した.

(3) 副次評価指標の解析: 副次的評価指標については主要評価指標と同様に Shirley-Williams 検定(有意水準片側 2.5%)を行い,主たる解析結果との整合性を確認した.更に,効果不十分により投与を中止した症例については,Kaplan-Meier 法にて生存時間解析を行い,Log-Rank 検定及び一般化 Wilcoxon 検定(いずれも有意水準 5%)で投与群全体の曲線の差を検討した.

(4) 有害事象,副作用,臨床検査値異常変動の解析: 有害事象,副作用,投与中止を引き起こした有害事象,臨床検査値異常変動の発現率及び概括安全度は,Shirley-Williams 検定(有意水準片側 2.5%)にて用量反応性を検討した.更に,投与中止を引き起こした有害事象については,Kaplan-Meier 法にて生存時間解析を行い,Log-Rank 検定及び一般化 Wilcoxon 検定(いずれも有意水準 5%)で投与群全体の曲線の差を検討した.

症例の取扱い

キーオープンに先立ち,20 年 月 日に医学アドバイザー並びに医学統計アドバイザーを交えた症例検討会を経て,20 年 月 日に 解析対象例を決定した. なお,被験薬投与例のうち本剤の承認申請後に行われた GCP 実地調査において GCP不適合が認められた医療機関で実施された 8 例について有効性解析から除外することとした. (1) 有効性解析対象例:

PC 解析対象例及び ITT 解析対象例の 2 つの解析対象集団を定義した.PC 解析対象例は被験薬投与例のうち,本剤の承認申請後に行われた GCP 実地調査において GCP 不適合が認められた医療機関で実施された 8 例を除く,有効性の評価が十分可能な程度に治験実施計画を遵守した症例を対象とし,ITT 解析対象例は被験薬投与例のうち,本剤の承認申請後に行われた GCP 実地調査において GCP不適合が認められた医療機関で実施された 8 例を除く全症例を対象とした.本治験の目的である,YM177 の用量反応性の確認及び至適投与量の決定については,PC 解析対象例を主要な解析対象集団とし,結果の頑健性を確認するために ITT解析対象例においても同様の検討を行った.

(2) 安全性解析対象例: 被験薬投与例の全症例を対象とした.

報告書の日付 20 年 月 日作成 20 年 月 日改訂 20 年 月 日追補作成

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(1)症例の内訳 本治験に組み入れられた症例数は 423 例であった.このうち,原資料からデータの一部が確

認できなかったために完全除外とした症例 2 例及び観察期脱落例 47 例を除く 374 例を被験薬投

与例とした.被験薬投与例の内訳はプラセボ群 95 例,25mgBID 群 98 例,100mgBID 群 89 例,

200mgBID 群 92 例であった.なお,被験薬投与例のうち,本剤の承認申請後に実施された GCP実地調査において GCP 不適合が認められた医療機関で実施された症例 8 例は,有効性解析から

除外することとした.

25mgBID 群98 例

100mgBID 群89 例

200mgBID 群 92 例

治験完了 83 例

中止・脱落15 例

治験完了83 例

中止・脱落6 例

治験完了 83 例

中止・脱落 9 例

中止理由

効果不十分 8 例有害事象 6 例その他 3 例

中止理由

効果不十分 1 例有害事象 5 例その他 0 例

中止理由

効果不十分 3 例 有害事象 3 例 その他 3 例

プラセボ群 95 例

中止・脱落 20 例

治験完了 75 例

中止理由

効果不十分 14 例 有害事象 4 例 その他 3 例

組み入れられた症例数423 例

被験薬投与例 374 例

原資料からデータの一部が確認 できなかったため完全除外とした症例

2 例

観察期脱落した症例 47 例

(中止理由は複数の項目に該当する症例あり)

組み入れ症例の内訳

解析対象集団の構成

解析対象集団 プラセボ 25mgBID 100mgBID 200mgBID 合 計 被験薬投与例 95 98 89 92 374 PC 解析対象例 74 78 72 79 303

PC解析対象除外例数 21 20 17 13 71 ITT 解析対象例 93 96 87 90 366

ITT 解析対象除外例 2 2 2 2 8 安全性解析対象例 95 98 89 92 374

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PC 解析除外の理由と除外例数

プラ

セボ

25mgBID

100mg BID

200mg BID 計

PC 解析除外例数 21 20 17 13 71 治験開始時の疼痛関節数が 6 個未満 1 0 0 1 2 治験開始時の疼痛を伴う腫脹関節数が 3 個未満 1 1 1 3 6 選択基準 治験開始前の赤沈又は CRP が基準値以下 0 4 0 0 4 治験開始前の DMARD が維持療法に達していない 9 4 5 3 21 治験開始前の副腎皮質ホルモン剤が維持療法に達し

ていない 2 1 0 0 3

除外基準 治験開始前に副腎皮質ホルモンを関節注入またはプ

レドニゾロン換算 5mg を超える量を投与 1 1 3 3 8

観察期間が 7 日未満 1 1 0 0 2 観察期間

治験開始前の NSAID を観察期間用薬剤に変更せず 0 0 0 1 1 被験薬投与期間が 7 日未満 3 2 1 2 8 被験薬を定められた用法・用量通りに服薬せず 0 1 0 1 2

被験薬 投与期間

被験薬の服薬率が 75%未満 4 3 3 3 13 被験薬投与期間中に NSAID の内服・坐剤を併用 3 2 4 1 10 併用禁止薬・

禁止療法 被験薬投与期間中に鎮痛剤内服・坐剤を併用 2 1 0 0 3 併用制限薬・ 併用制限療法

被験薬投与期間中に DMARD 又は副腎皮質ホルモン

剤の用法用量を変更 1 1 1 1 4

評価の欠測 有効性の評価項目の調査日のずれ又は一部欠測 7 6 1 2 16 GCP 実地調査において GCP 不適合が認められた医療機関で実施さ

れた 2 2 2 2 8

(複数の項目に該当する症例あり)

ITT 解析除外の理由と除外例数

プラ

セボ25mgBID

100mg BID

200mg BID 計

ITT 解析除外例数 2 2 2 2 8 GCP 実地調査においてGCP 不適合が認められた医療機関で実施された 2 2 2 2 8

安全性解析除外の理由と除外例数

該当症例なし

245-  -

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2.7.

6.33

R

Aに

対す

る後

期第

Ⅱ相

試験

[R

DS1

8/2

4

GC

P実地調査において

GC

P不適合が認められた医療機関で実施された症例の一覧表(

1)

*:観察期間中の有害

事象

,症

例番号

8141

およ

び81

42:観

察期間中止例(被験薬未投与)

# :

2002

年12

月17

日申

請時(

GC

P実

地調

査にお

いて

GC

P不適合が認められた医療機関で実施された症例を除外する前)の有効性

PPS解析対象

PPS解

析対象

#症例報告書上の記載

臨床検査値異常変動

有害事象

症例

番号

投与群

性別

年齢

体重

診療区

罹病

期間

Stag

eCl

ass

既往歴

合併症

投与

日数

(日)

検査

時期

AC

R(変

法)

ACR

赤沈

(mm/

hr)CR

P(m

g/dl)

患者の

疼痛

評価

(VAS

)(m

m)

患者の

疾患

活動性

全般

評価

(VAS

)(m

m)

身体

機能

(点)

朝の

こわ

ばり

(分)

疼痛

関節数

(個)

腫脹

関節数

(個)

疼痛を

伴う

腫脹

関節数

(個)

疼痛

または

腫脹

関節数

(個)

関節

点数

( 点

)

医師の

疾患

活動性

全般

評価

(V

AS)

(mm)

握力

(mmH

g)

Activ

ityIn

dex

(%)

全般

改善度

最終

全般

改善度

PPS

解析

対象

#

概括

安全度

投与

中止・

完了

事象名

被験薬

との

関連性

事象名

被験薬

との

関連性

転帰

0141

YM

177

200m

g 1 日

2回

63歳

39

.6 kg

入院

2 年 7ヵ月

Ⅰ 1 角膜炎

盲腸

胃炎

不安神経症

骨粗鬆症

28

0週

2週

4週

非改善

非改善

非改善

非改善

73.0

65.0

82.0

0.60

0.90

0.80

62.0

24.0 2.0

8.0

6.0

9.0

12 8 9

150

180 0

10

10

10

4 1 2

4 1 2

10

10

10

70

47

63

69.0

52.0

67.0

240.0

263.0

281.0

51.0

44.0

37.0

中等度改善

著明改善

著明改善

採用

ほぼ

安全で

ある

完了

好中球上昇

リンパ球下降

尿潜血変動

尿β 2-マイクログ

ロブリン上

関連なし

関連なし

たぶん

関連あり

関連なし

感冒

* (非

重篤

)右鼻化膿性

皮膚炎

* ( 非

重篤

)

- -

- -

0142

プラセボ

65歳

58

.5 kg

外来

8年Ⅲ 2

なし

前立腺肥

大症

うつ症

高脂血症

胃炎

28

0 週

2週

4 週

非改善

非改善

非改善

非改善

60.0

68.0

76.0

0.90

0.90

1.00

50.0

42.0

56.0

71.0

73.0

58.0

11 11 11

180 90 180

12 9 11

2 1 0

2 1 0

12 9 11

71

79

95

72.0

68.0

43.0

194.0

173.0

166.0

56.0

54.0

69.0

不変

不変

不変

不採用

安全で

ある

完了

LDH上昇

関連なし

なし

0143

YM

177

25mg

1 日

2回

70歳

37

.0 kg

入院

43年

Ⅳ 4 結核

幻覚症状

慢性胃炎

不眠症

慢性気管

支炎

便秘

鉄欠乏性

貧血

多発性脳

梗塞

28

0週

2 週

4週

非改善

非改善

非改善

非改善

60.0

109.0 51.0

0.50

13.80 3.9

0

49.0

52.0

44.0

47.0

53.0

46.0

11 11 11

390

480

330

6 8 6

7 4 0

2 3 0

11 9 6

107 75

72

50.0

57.0

43.0

46.0

42.0

40.0

100.0

120.0 84.0

軽度悪化

軽度改善

軽度改善

採用

ほぼ

安全で

ある

完了

好中球上昇

リンパ球下降

尿蛋白変動

尿糖変動

尿

NAG上昇

尿β 2-マイクログ

ロブリン上

関連なし

関連なし

関連なし

たぶん

関連あり

関連なし

たぶん

関連あり

誤嚥

性肺

(非重篤

)

関連

なし

消失

0144

YM

177

100m

g 1 日

2回

44歳

49

.4 kg

外来

5ヵ月

Ⅰ 2 なし

頚腕症候

24

0週

2 週

4週

非改善

改善

非改善

改善

34.0

25.0

28.0

1.70

0.80

0.50

60.0

28.0

24.0

66.0

26.0

23.0

10 7 5

30 0 0

15

14 8

7 2 1

7 2 1

15

14 8

93

103 82

46.0

25.0 9.0

111.0

168.0

188.0

49.0

37.0

30.0

著明改善

著明改善

著明改善

採用

安全で

ある

完了

なし

膀胱炎

( 非

重篤

)関連

なし

消失

0151

YM

177

25mg

1 日

2回

54歳

49

.0 kg

外来

10年

Ⅱ 2 なし

なし

6

0週

2週

4 週

30.0

39.0

1.20

1.60

86.0

93.0

87.0

92.0

16 20

330

320

14

17

21

21

12

13

23

25

84

155

74.0

92.0

95.0

74.0

75.0

94.0

中等度悪化

中等度悪化

不採用

ほぼ

安全で

ある

中止

なし

胃痛

(非

重篤

) 吐気

(非

重篤

) 背部痛

(非

重篤

)

たぶん

関連

なし

たぶん

関連

なし

たぶん

関連

なし

消失

消失

消失

2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 8/24

246

-  -

-  -246

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2.7.

6.33

R

Aに

対す

る後

期第

Ⅱ相

試験

[R

DS1

9/2

4

GC

P実地調査において

GC

P不適合が認められた医療機関で実施された症例の一覧表(

2)

*:観察期間中の有害

事象

,症

例番号

8141

およ

び81

42:観

察期間中止例(被験薬未投与)

# :

2002

年12

月17

日申

請時(

GC

P実

地調

査にお

いて

GC

P不適合が認められた医療機関で実施された症例を除外する前)の有効性

PPS解析対象

PPS解

析対象

#症例報告書上の記載

臨床検査値異常変動

有害事象

症例

番号

投与群

性別

年齢

体重

診療区

罹病

期間

Stag

eCl

ass

既往歴

合併症

投与

日数

(日)

検査

時期

AC

R(変

法)

ACR

赤沈

(mm/

hr)CR

P(m

g/dl)

患者の

疼痛

評価

(VAS

)(m

m)

患者の

疾患

活動性

全般

評価

(VAS

)(m

m)

身体

機能

(点)

朝の

こわ

ばり

(分)

疼痛

関節数

(個)

腫脹

関節数

(個)

疼痛を

伴う

腫脹

関節数

(個)

疼痛

または

腫脹

関節数

(個)

関節

点数

( 点

)

医師の

疾患

活動性

全般

評価

(V

AS)

(mm)

握力

(mmH

g)

Activ

ityIn

dex

(%)

全般

改善度

最終

全般

改善度

PPS

解析

対象

#

概括

安全度

投与

中止・

完了

事象名

被験薬

との

関連性

事象名

被験薬

との

関連性

転帰

0152

プラセボ

64歳

48

.5 kg

入院

9 年 1ヵ月

Ⅳ 4 胃潰瘍

腰痛症

鉄欠

性貧血

肺炎

肺炎

心不全

糖尿病

気管支喘息

パ

キーンソン病

肥大型心

筋症

外痔核

便秘症

不眠症

28

0週

2週

4週

非改善

非改善

非改善

非改善

19.0

26.0

15.0

0.10

1.00

0.10

62.0

32.0

34.0

49.0

51.0

29.0

22 20 20

300

320

190

27

24

23

5 3 2

5 3 2

27

24

23

100 68

44

52.0

35.0

25.0

45.0

64.0

71.0

78.0

73.0

52.0

軽度改善

著明改善

著明改善

採用

安全で

ある

完了

なし

胃潰瘍

(非

重篤

)

たぶん

関連

なし

消失

0153

YM

177

100m

g 1日

2 回

50歳

56

.0 kg

外来

18年

Ⅲ 2なし

シェーグレン

症候群

頚椎々

間板ヘルニア

28

0 週

2 週

4 週

非改善

非改善

非改善

非改善

59.0

48.0

49.0

0.30

0.30

0.30

38.0

42.0

45.0

37.0

41.0

44.0

6 6 4

25 30 30

15

13

12

9 8 8

6 5 5

18

16

15

136

123

122

58.0

51.0

45.0

60.0

59.0

69.0

71.0

65.0

63.0

軽度改善

軽度改善

軽度

改善

採用

安全で

ある

完了

なし

なし

0154

YM

177

200m

g 1 日

2回

41歳

46

.5 kg

外来

15年

Ⅲ 2 慢

性甲

状腺炎

形性

頚椎症

シェーグレン

症候群

貧血症

気管支

喘息

アレルギー

性皮膚炎

腰痛症

28

0週

2週

4 週

非改善

非改善

非改善

非改善

77.0

87.0

80.0

0.70

0.90

1.30

28.0 6.0

19

.0

14.0 5.0

28.0

7 4 5

60 20 40

14 7 10

16

15

15

10 6 8

20

16

17

120

102

110

67.0

59.0

65.0

63.0

64.5

55.0

76.0

72.0

74.0

軽度改善

不変

不変

採用

安全で

ある

完了

なし

なし

8141

投与

せず

49

68.0k

g 外来

4年 6ヵ月

Ⅱ 2 左

真珠

右膝

節置

術 (TKR

)

シェーグレン

症候群

0週

2週

4 週

なし

8142

投与

せず

27

48.0

kg外来

→入院

1年 5ヵ月

Ⅳ 1 なし

アレルギー

性皮膚炎

0週

2週

4 週

発熱

* (非

重篤

)全身

rash*

(非重篤

)

- -

消失

消失

2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 9/24

247-  -

Page 10: 2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1 1/24€¦ · 2.7.6.33 ra に対する後期第Ⅱ相試験[rds1] 3/24 治験依頼者名:アステラス製薬株式会社 旧

2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 10/24

(2)有効性の結果 1)患者背景(PC 解析対象例)

患者背景に関して群間比較(有意水準 15%)により偏りの有無を検討した結果,体重を除

く主な患者背景については投与群間で統計学的に有意な差が認められなかった.また,体重

については投与群間で統計学的に有意な差が認められたが,男女別の体重では投与群間で統

計学的に有意な差が認められなかったため,体重による調整を行わなくとも有効性の評価に

影響はないと判断した.

主な患者背景(PC 解析対象例)(1) プラセボ 25mgBID 100mgBID 200mgBID 検定

PC 解析対象例数 74 78 72 79

男 18.9% (14)

14.1% (11)

11.1% (8)

15.2% (12)

性別

女 81.1% (60)

85.9% (67)

88.9% (64)

84.8% (67)

χ2=1.806, p=0.614df=3 (1)

平均 ±SD 範囲

59.46 ±9.894

35.0-83.0

58.27 ±9.963

23.0-87.0

58.12 ±11.495

24.0-79.0

61.27 ±10.250

41.0-94.0

F=1.507, p=0.213df1=3, df2=299 (2)

65 歳未満 71.6% (53)

76.9% (60)

70.8% (51)

63.3% (50)

年齢 (歳)

65 歳以上 28.4% (21)

23.1% (18)

29.2% (21)

36.7% (29)

χ2=3.577, p=0.311df=3 (1)

外来 95.9% (71)

97.4% (76)

95.8% (69)

96.2% (76)

入院 4.1% (3)

2.6% (2)

4.2% (3)

2.5% (2)

外来→入院 0.0% (0)

0.0% (0)

0.0% (0)

1.3% (1)

診療区分

入院→外来 0.0% (0)

0.0% (0)

0.0% (0)

0.0% (0)

χ2=3.409, p=0.756df=6 (1)

体重 (kg) 平均

±SD 範囲

50.90 ±9.957

28.0-84.2

52.83 ±8.556

34.0-78.5

49.87 ±8.372

35.0-74.5

53.19 ±10.295

37.0-95.0

F=2.074, p=0.104*df1=3, df2=290 (2)

罹病期間 (年)

平均 ±SD 範囲

9.90 ±10.215 0.3-41.0

11.94 ±8.481

0.8-42.0

9.58 ±10.110 0.3-58.0

11.46 ±9.623

0.3-45.0

F=1.094, p=0.352df1=3, df2=299 (2)

1 6.8% (5)

12.8% (10)

12.5% (9)

12.7% (10)

2 78.4% (58)

70.5% (55)

68.1% (49)

64.6% (51)

3 13.5% (10)

16.7% (13)

19.4% (14)

22.8% (18)

Class

4 1.4% (1)

0.0% (0)

0.0% (0)

0.0% (0)

H=0.577, p=0.902 df=3 (3)

赤沈 (観察期開始

1ヶ月以内)(mm/hr)

平均 ±SD 範囲

68.59 ±25.602

30.0-127.0

62.85 ±24.120

27.0-134.0

66.58 ±29.377

15.0-150.0

63.16 ±21.297

29.0-127.0

F=0.921,p=0.431df1=3,df2=299 (2)

CRP (観察期開始

1ヶ月以内)(mg/dl)

平均 ±SD 範囲

3.76 ±2.865

1.0-16.8

3.24 ±2.180

0.4-11.8

3.32 ±2.498

0.7-15.5

3.21 ±2.134

1.0-10.4

F=0.823,p=0.482df1=3,df2=299 (2)

有 73.0% (54)

67.9% (53)

58.3% (42)

69.6% (55)

合併症有無

無 27.0% (20)

32.1% (25)

41.7% (30)

30.4% (24)

χ2=3.922, p=0.270 df =3 (1)

有 89.2% (66)

93.6% (73)

91.7% (66)

91.1% (72)

NSAID 前治療有無

無 10.8% (8)

6.4% (5)

8.3% (6)

8.9% (7)

χ2=0.951, p=0.813 df =3 (1)

1):χ2検定 2):分散分析 3):Kruskal-Wallis 検定,*:p<0.15

248-  -

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2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 11/24

主な患者背景(PC 解析対象例)(2) プラセボ 25mgBID 100mgBID 200mgBID 検定

PC 解析対象例数 74 78 72 79 疼痛関節数

(観察期開始時) (個)

平均 ±SD 範囲

11.6 ±6.91 2-36

11.0 ±7.42 1-38

11.9 ±6.82 2-33

10.8 ±7.28 2-34

F =0.378, p =0.769 df1=3, df2=299 (2)

腫脹関節数 (観察期開始時)

(個)

平均 ±SD 範囲

8.7 ±6.19 0-31

9.2 ±6.58 0-29

9.0 ±5.96 0-29

8.3 ±5.63 1-32

F =0.317, p =0.813 df1=3, df2=299 (2)

患者の疼痛評価

(VAS) (観察期開始時)

(mm)

平均 ±SD 範囲

49.59 ±21.754 0.0-99.0

53.17 ±21.222

11.0-93.5

52.55 ±22.417 5.0-97.0

56.80 ±20.206

10.5-99.0

F =1.466, p =0.224 df1=3, df2=299 (2)

患者の疾患活動性

全般評価(VAS) (観察期開始時)

(mm)

平均 ±SD 範囲

50.34 ±22.206 0.0-99.0

52.16 ±21.288 6.0-93.0

53.25 ±22.521 1.0-95.5

56.84 ±19.842

13.5-99.0

F =1.256, p =0.290 df1=3, df2=299 (2)

医師の疾患活動性

全般評価(VAS) (観察期開始時)

(mm)

平均 ±SD 範囲

51.81 ±17.460

11.0-100.0

51.27 ±19.547 9.0-96.0

55.51 ±19.280

10.0-92.5

50.87 ±19.345

11.0-98.5

F =0.934, p =0.425 df1=3, df2=299 (2)

患者の身体機能評

価(mHAQ) (観察期開始時)

(点)

平均 ±SD 範囲

7.39 ±5.168

0.0-23.0

7.08 ±4.578

0.0-19.0

7.11 ±4.689

0.0-21.0

7.78 ±4.999

0.0-20.0

F =0.352, p =0.788 df1=3, df2=299 (2)

握力 (左右平均) (観察期開始時)

(mmHg)

平均 ±SD 範囲

134.20 ±62.129

3.5-300.0

122.41 ±58.748

27.0-300.0

112.10 ±53.070

27.5-250.0

123.60 ±67.734

26.0-300.0

F =1.614, p =0.186 df1=3, df2=298 (2)

Activity Index (観察期開始時)

(%)

平均 ±SD 範囲

60.68 ±23.086

22.0-146.0

59.32 ±20.220

24.0-117.0

65.72 ±24.866

14.0-116.0

63.25 ±22.788

12.0-117.0

F =1.065, p =0.364 df1=3, df2=280 (2)

赤沈 (1時間値)

(観察期開始時) (mm/hr)

平均 ±SD 範囲

65.03 ±27.541

24.0-150.0

62.71 ±24.844

22.0-133.0

62.29 ±28.066

19.0-144.0

62.82 ±26.490

20.0-140.0

F =0.149, p =0.930 df1=3, df2=281 (2)

CRP (観察期開始時)

(mg/dl)

平均 ±SD 範囲

2.89 ±2.540

0.3-15.5

2.67 ±2.147

0.2-10.1

3.11 ±2.856

0.2-15.1

2.78 ±2.209

0.1-12.9

F =0.438, p =0.726 df1=3, df2=296 (2)

2):分散分析

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2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 12/24

2)主要評価指標(PC 解析対象例) 最終全般改善度における改善率(中等度改善以上に判定された症例の割合)は,100mgBID

群,200mgBID 群でともにプラセボ群に比べ高かった.また,悪化と判定された症例の割合(軽

度悪化から著明悪化)は,用量の増加とともに減少していた.Shirley-Williams 検定(有意水

準片側 2.5%)の結果,改善率では YM177 群とプラセボ群の間に統計的な有意差は認められな

かったが,改善度判定(著明改善から著明悪化の 7 段階)では,200mgBID 群でプラセボ群に

比べ統計的に有意な差が認められた. なお,PC解析対象例のうち,担当医師により最終全般改善度が判定不能とされた症例につ

いて,最終全般改善度における改善判定の解析から除外した.

最終全般改善度における改善度判定及び改善率(PC 解析対象例)

改善度判定 改善率

投与量 著 明 改 善

中等度 改 善

軽 度 改 善 不 変

軽 度

悪 化

中等度

悪 化

著 明

悪 化p 値

改善率(%) (症例数)

95%CI p 値

プラセボ (n=731))

4.1% (3)

19.2% (14)

20.5% (15)

26.0%(19)

16.4%(12)

9.6%(7)

4.1%(3)

23.3% (17)

13.59 – 32.98

25mgBID (n=78)

2.6% (2)

16.7% (13)

35.9% (28)

26.9%(21)

6.4%(5)

5.1%(4)

6.4%(5) -

19.2% (15)

10.48 – 27.98 -

100mgBID (n=72)

6.9% (5)

25.0% (18)

15.3% (11)

37.5%(27)

9.7%(7)

4.2%(3)

1.4%(1) 0.0773

31.9% (23)

21.17 – 42.71 -

200mgBID (n=79)

3.8% (3)

27.8% (22)

30.4% (24)

29.1%(23)

7.6%(6)

1.3%(1)

0.0%(0) 0.0038*

31.6% (25)

21.39 – 41.90 0.1496

p 値:Shirley-Williams 検定(有意水準片側 2.5%),vs プラセボ * :p<0.025 1):担当医師により最終全般改善度が判定不能とされた 1 例(症例番号 292)を除く.

3)副次的評価指標(PC 解析対象例) ①ACR 改善基準による改善率,Activity Index,全般改善度における改善率:

いずれの評価指標においても,すべての YM177 群は投与 2 週後に比べ投与 4 週後で大き

な改善を示した. ACR 改善基準による改善率及び Activity Index では,投与 2 週後の 25mgBID 群の Activity

index を除き,いずれの評価時期においても YM177 群はプラセボ群に比べ大きな改善を示し,

また,投与量の増加に伴って改善の度合が大きくなっていた.Shirley-Williams 検定(有意

水準片側 2.5%)の結果,一部(投与 2 週後の ACR 改善基準による改善率)を除き,ACR改善基準による改善率及び Activity Index はいずれの評価時期でも,200mgBID 群でプラセボ

群に比べ統計的に有意な差が認められた. 全般改善度における改善率は,投与 2 週後の 200mgBID 群を除くいずれの評価時期におい

ても 100mgBID 群及び 200mgBID 群でプラセボ群に比べ大きな改善を示したが,

Shirley-Williams 検定(有意水準片側 2.5%)の結果,YM177 群とプラセボ群の間に統計的に

有意な差は認められなかった. ②活動性関節数(疼痛関節数,腫脹関節数):

いずれの評価指標においても,すべての YM177 群は投与 2 週後より改善方向への変化を

示し,投与 2 週後に比べ投与 4 週後で大きな改善を示した. これらの評価指標では,投与 2 週後,投与 4 週後及び最終時のいずれの評価時期において

もすべての YM177 群はプラセボ群に比べ大きな改善を示し,100mgBID 群と 200mgBID 群

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2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 13/24

は同程度の改善を示した.Shirley-Williams 検定(有意水準片側 2.5%)の結果,疼痛関節数

はいずれの評価時期でも,100mgBID 群及び 200mgBID 群でプラセボ群に比べ統計的に有意

な改善を示し,腫脹関節数は投与 2 週後では 100mgBID 群及び 200mgBID 群,最終時では

200mgBID 群でプラセボ群に比べ統計的に有意な改善を示した. ③患者による疾患評価[患者の疼痛評価(VAS),患者の疾患活動性全般評価(VAS),

患者の身体機能評価(mHAQ)]: いずれの評価指標においても,100mgBID 群及び 200mgBID 群は投与 2 週後より改善方向

への変化を示し,すべてのYM177群は投与 2週後に比べ投与 4週後で大きな改善を示した. これらの評価指標では,患者の疼痛評価(VAS)及び患者の疾患活動性全般評価(VAS)

における投与 2 週後の 25mgBID 群を除き,いずれの評価時期においても YM177 群はプラセ

ボ群に比べ大きな改善を示し,また,投与量の増加に伴って改善の度合が大きくなっていた.

Shirley-Williams 検定(有意水準片側 2.5%)の結果,これらの評価指標はいずれの評価時期

でも,100mgBID 群及び 200mgBID 群でプラセボ群に比べ統計的に有意な差が認められ,更

に患者の疼痛評価(VAS)では投与 4 週後,患者の身体機能評価(mHAQ)では投与 2 週後,

投与 4週後及び最終時の 25mgBID群でもプラセボ群に比べ統計的に有意な差が認められた. ④医師の疾患活動性全般評価(VAS):

すべての YM177 群は投与 2 週後より改善方向への変化を示し,投与 2 週後に比べ投与 4週後で大きな改善を示した. 投与 2 週後,投与 4 週後及び最終時のいずれの評価時期においてもすべての YM177 群はプ

ラセボ群に比べ大きな改善を示し,また,投与量の増加に伴って改善方向への変化が大きく

なっていた.Shirley-Williams 検定(有意水準片側 2.5%)の結果,投与 2 週後及び投与 4 週後

では 100mgBID 群及び 200mgBID 群で,最終時では 200mgBID 群でプラセボ群に比べ統計的

に有意な差が認められた. ⑤朝のこわばり時間,握力(左右平均):

朝のこわばり時間では,100mgBID 群及び 200mgBID 群は投与 2 週後より改善方向への変

化を示し,25mgBID 群および 100mgBID 群は投与 2 週後に比べ投与 4 週後で大きな改善を

示した.握力(左右平均)では,すべての YM177 群は投与 2 週後より改善方向への変化を

示し,25mgBID 群は投与 2 週後に比べ投与 4 週後で大きな改善を示し,100mgBID 群及び

200mgBID 群は投与 2 週後で最も大きな改善を示した. 朝のこわばり時間は,一部(25mgBID 群の投与 2 週後)を除き,いずれの評価時期にお

いても投与量の増加に伴って改善の度合が大きくなっていた.握力(左右平均)は,いずれ

の評価時期においても 100mgBID で最も高い改善を示した.Shirley-Williams 検定(有意水

準片側 2.5%)の結果,これらの評価指標ではいずれの評価時期でも 100mgBID 群及び

200mgBID 群でプラセボ群に比べ統計的に有意な差が認められた.さらに,握力(左右平均)

の投与 4 週後及び最終時では 25mgBID 群でもプラセボ群に比べ統計的に有意な差が認めら

れた. ⑥急性期反応物質(赤沈(1 時間値)及び CRP):

25mgBID 群および 200mgBID 群の一部を除き,YM177 群では投与後に改善を示さなかっ

た.Shirley-Williams 検定(有意水準片側 2.5%)の結果,YM177 群とプラセボ群の間に統計

的に有意な差は認められなかった. ⑦効果不十分による投与中止例の割合:

YM177 群の投与中止例の割合はプラセボに比べ小さく,Shirley-Williams 検定(有意水準

片側 2.5%)の結果,100mgBID 群及び 200mgBID 群でプラセボ群に比べ統計的に有意な差が

認められた.また,プラセボ群はいずれの YM177 群と比べても,投与開始早期から中止例

がみられており,効果不十分による投与中止をイベントとした,累積イベント発症率曲線の

差に関する Log-Rank 検定(有意水準 5%)及び一般化 Wilcoxon 検定(有意水準 5%)を行っ

た結果,投与群間に統計的な有意差が認められた.

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2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 14/24

副次的評価指標(PC 解析対象例) 測定時期 プラセボ 25mgBID 100mgBID 200mgBID

投与 2 週後 4.6 6.7 7.4 10.3 投与 4 週後 11.5 11.6 15.4 27.1 *

ACR 改善基準による改

善率 (%) 最 終 時 10.6 12.0 17.1 25.3 *

投与 2 週後 1.15 0.43 -3.84 -5.39 * 投与 4 週後 -0.18 -2.71 -4.46 -7.14 *

Activity Index 変化量(%)

最 終 時 0.83 -2.01 -4.30 -6.92 * 投与 2 週後 16.7 8.0 21.4 16.7 投与 4 週後 22.6 21.7 33.8 29.6

全般改善度 における改善率

(%) 最 終 時 20.9 20.0 31.9 29.1 投与 2 週後 0.00 -1.13 -2.06 * -2.33 * 投与 4 週後 -0.42 -2.13 -3.28 * -3.08 *

疼痛関節数 変化量(個)

最 終 時 -0.33 -1.87 -3.07 * -3.09 * 投与 2 週後 -0.44 -0.59 -1.56 * -1.08 * 投与 4 週後 -0.69 -1.71 -1.91 -1.70

② 腫脹関節数 変化量(個)

最 終 時 -0.57 -1.61 -1.85 -1.61 * 投与 2 週後 3.41 1.15 -4.74 * -9.60 * 投与 4 週後 3.12 -2.89 * -7.48 * -12.54 *

患者の疼痛評価(VAS) 変化量(mm)

最 終 時 3.41 -2.36 -7.43 * -11.39 * 投与 2 週後 3.76 3.13 -5.43 * -7.04 * 投与 4 週後 2.06 -1.91 -7.29 * -9.85 *

患者の疾患活動性 全般評価(VAS) 変化量(mm) 最 終 時 2.51 -1.55 -7.45 * -9.32 *

投与 2 週後 0.77 -0.07 * -0.37 * -0.74 * 投与 4 週後 0.60 -0.46 * -0.59 * -0.99 *

患者の身体機能評価

(mHAQ) 変化量(点) 最 終 時 0.67 -0.36 * -0.57 * -0.90*

投与 2 週後 -1.81 -3.43 -7.41 * -7.89 * 投与 4 週後 -1.99 -5.87 -8.89 * -11.71 * ④

医師の疾患活動性 全般評価(VAS) 変化量(mm) 最 終 時 -2.29 -4.96 -8.81 -11.90 *

投与 2 週後 -0.38 1.68 -9.78 * -23.01 * 投与 4 週後 15.40 -4.90 -19.33 * -20.79 *

朝のこわばり時間 変化量(分)

最 終 時 13.73 -0.44 -17.51 * -16.72 * 投与 2 週後 -4.72 0.81 7.10 * 5.74 * 投与 4 週後 -4.90 4.28 * 4.95 * 2.80 *

⑤ 握力(左右平均) 変化量(mmHg)

最 終 時 -5.86 2.33 * 5.33 * 2.34 * 投与 2 週後 -0.96 0.93 2.25 -0.03 投与 4 週後 -4.93 -1.25 3.57 0.68

赤沈(1 時間値) 変化量(mm/hr)

最 終 時 -4.66 -0.72 3.32 0.01 投与 2 週後 -0.11 0.33 0.20 0.89 投与 4 週後 0.03 0.00 0.40 0.91

⑥ CRP

変化量(mg/dL) 最 終 時 0.00 -0.02 0.41 0.98

⑦ 効果不十分による投与中止例の割合(%) 14.9 10.3 1.4 * 2.5 * * :p<0.025,Shirley-Williams 検定,vs プラセボ

4)ITT 解析対象例における有効性の結果

ITT 解析対象例においても,PC 解析対象例と同様に主要評価指標及びほとんどの副次的評

価指標において用量依存的な改善が認められた.また,ITT 解析対象例の投与 4 週後と PC 解

析対象例の最終時における Shirley-Williams 検定の結果を比較すると,相違のみられた評価項

目は一部(25mgBID 群の患者の疼痛評価(VAS),100mgBID 群の腫脹関節数,医師の疾患活

動性全般評価(VAS),各用量での握力)のみであり,結果の頑健性が確認された.

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2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 15/24

5)探索的解析(ACR 改善基準(変法)による改善率) ACR 改善基準に含まれる評価指標(ACR コアセット)のうち,NSAID によって変化しな

いことが指摘されている急性期反応物質(赤沈,CRP)を除いた ACR 改善基準(変法)を

設定し検討した.

ACR改善基準とACR改善基準(変法)による慢性関節リウマチ改善判定

ACR 改善基準による改善判定 ACR 改善基準(変法)による改善判定 以下の①及び②を満たす場合「改善」とする

① 疼痛関節数,腫脹関節数 いずれも 20%以上改善

② 患者の疼痛評価(VAS) 患者の疾患活動性全般評価(VAS) 医師の疾患活動性全般評価(VAS) 患者の身体機能評価(mHAQ) 急性期反応物質(赤沈又は CRP) 5 項目のうち 3 項目において 20%以上改善

以下の①及び②を満たす場合「改善」とする ① 疼痛関節数,腫脹関節数

いずれも 20%以上改善 ② 患者の疼痛評価(VAS)

患者の疾患活動性全般評価(VAS) 医師の疾患活動性全般評価(VAS) 患者の身体機能評価(mHAQ)

4 項目のうち 3 項目において 20%以上改善

ACR 改善基準(変法)による改善率でも,ACR 改善基準による改善率と同様に,最終時

においてすべての YM177 群はプラセボ群に比べ大きな改善率を示し,本剤の用量の増加と

ともに改善率は上昇していた.Shirley-Williams 検定(有意水準片側 2.5%)の結果,最終時

の 200mgBID 群でプラセボ群に比べ統計的に有意な差が認められた.最終時における ACR改善基準による改善率と ACR 改善基準(変法)による改善率を比較すると,すべての投与

群で,ACR 改善基準による改善率よりも ACR 改善基準(変法)による改善率のほうが低かっ

たが,その差はプラセボ群で最も大きく YM177 群ではいずれもプラセボ群より小さかった.

これに伴い,Shirley-Williams 検定の p 値は ACR 改善基準(変法)のほうが ACR 改善基準

よりも小さかった.したがって,ACR 改善基準(変法)は ACR 改善基準に比べプラセボと

の比較における感度が高くなることが示唆された.

最終時におけるACR改善基準及びACR改善基準(変法)による改善率(PC解析対象例) 測定時期 プラセボ 25mgBID 100mgBID 200mgBID

改善率 7.5% 9.3% 16.7% 24.1% ACR 改善基準(変法)

による改善率 p 値 - 0.0502 0.0027 * 改善率 10.6% 12.0% 17.1% 25.3% ACR 改善基準による

改善率 p 値 - 0.1564 0.0102 * p 値:Shirley-Williams 検定(有意水準片側 2.5%),vs プラセボ * :p<0.025

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2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 16/24

(3)安全性の結果 1)有害事象

YM177 投与群のいずれかで発現率が 3%以上であった有害事象は,嘔気,下痢,腹痛,そ

う痒(症),発疹,上気道感染であった.嘔気はプラセボ群においても同程度の発現がみられ,

下痢,腹痛,そう痒(症),発疹,上気道感染は,用量の増加による発現率の上昇はなかった.

また,高度の有害事象は 1 例(100mgBID 群 胃腸炎)みられたが,その他のすべての有害事

象の程度は軽度又は中等度であった.消化管潰瘍・出血性事象としてプラセボ群の 1 例に胃

潰瘍(中等度,被験薬との関連性はたぶん関連なし)がみられたが,YM177 投与群ではいず

れにおいてもみられなかった. 用量増加による有害事象発現率の上昇はなかった.Shirley-Williams 検定(有意水準片側

2.5%)の結果,YM177 群とプラセボ群との間に統計的に有意な差はみられなかった. 器官別大分類ごとの有害事象発現率では,いずれの投与群でも消化管障害が最も高かった

が,消化管障害の発現率は 25mgBID 群及び 100mgBID 群ではプラセボ群に比べ高かったも

のの,200mgBID 群ではプラセボ群に比べ低かった.器官別大分類ごとに Shirley-Williams検定(有意水準片側 2.5%)により検討した結果,消化管障害を含むいずれの器官別大分類

でも YM177 群とプラセボ群との間に統計的に有意な差は認められなかった. 有害事象発現率に関して高齢者(65 歳以上),非高齢者(65 歳未満)を含む患者背景によ

る層別解析を行った結果,有害事象発現率に影響を与える因子は認められなかった. YM177 投与群のいずれかで発現率が 2%以上であった被験薬との関連性が否定できない

有害事象(副作用)は,嘔気,腹痛,そう痒(症),発疹であった.いずれの事象も用量の

増加による発現率の上昇はなかった.また,本試験で認められた副作用はいずれも軽度又は

中等度であった. 用量増加による副作用発現率の上昇はなかった.副作用発現率に関する Shirley-Williams

検定(有意水準片側 2.5%)の結果,YM177 群とプラセボ群との間に統計的に有意な差はみ

られなかった. 器官別大分類ごとの副作用発現率では,消化管障害の発現率は 100mgBID 群でプラセボ群

に比べ高値を示したが,200mgBID 群では消化管障害の発現はなかった.器官別大分類ごと

に Shirley-Williams 検定(有意水準片側 2.5%)により検討した結果,消化管障害を含むいず

れの器官別大分類でも YM177 群とプラセボ群との間に統計的に有意な差は認められなかっ

た.

有害事象の発現率(1) 投与群 プラセボ YM177 25mg BID YM177 100mg BID YM177 200mg BID

WHO ART 器官別大分類 基本語

すべての 有害事象

関連性が否定で

きない 有害事象

すべての 有害事象

関連性が否定で

きない 有害事象

すべての 有害事象

関連性が否定で

きない 有害事象

すべての 有害事象

関連性が否定で

きない 有害事象

安全性解析対象例数 95 98 89 92 全事象 20(21.1%)[36] 5(5.3%)[5] 27(27.6%)[43] 8(8.2%)[12] 25(28.1%)[35] 8(9.0%)[11]19(20.7%)[31] 3(3.3%)[5]

消化管障害 8(8.4%)[10] 1(1.1%)[1] 10(10.2%)[15] 1(1.0%)[2] 9(10.1%)[10] 6(6.7%)[6] 7(7.6%)[8] 0 胃 炎 0 0 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 0 胃 腸 炎 0 0 1(1.0%)[1] 0 1(1.1%)[1] 0 0 0 胃 潰 瘍 1(1.1%)[1] 0 0 0 0 0 0 0 嘔 気 3(3.2%)[3] 0 2(2.0%)[2] 0 2(2.2%)[2] 2(2.2%)[2] 3(3.3%)[3] 0 嘔 吐 0 0 1(1.0%)[1] 0 0 0 1(1.1%)[1] 0 下 痢 0 0 3(3.1%)[3] 0 0 0 0 0 口 内 炎 0 0 1(1.0%)[1] 0 2(2.2%)[2] 1(1.1%)[1] 1(1.1%)[1] 0 歯牙障害 1(1.1%)[1] 0 0 0 0 0 0 0 歯肉(齦)炎 1(1.1%)[1] 0 0 0 0 0 0 0 消化不良 0 0 1(1.0%)[1] 0 1(1.1%)[1] 1(1.1%)[1] 1(1.1%)[1] 0 腹 痛 4(4.2%)[4] 1(1.1%)[1] 5(5.1%)[6] 1(1.0%)[2] 3(3.4%)[3] 2(2.2%)[2] 1(1.1%)[1] 0 痔核出血 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 0 0 0 有害事象の発現件数の集計は,総括報告書では実施していない. 発現例数(発現率)[発現件数]

254-  -

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2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 17/24

有害事象の発現率(2) 投与群 プラセボ YM177 25mg BID YM177 100mg BID YM177 200mg BID

WHO ART 器官別大分類 基本語

すべての 有害事象

関連性が否定で

きない 有害事象

すべての 有害事象

関連性が否定で

きない 有害事象

すべての 有害事象

関連性が否定で

きない 有害事象

すべての 有害事象

関連性が否定で

きない 有害事象

皮膚・皮膚付属器障害 3(3.2%)[6] 1(1.1%)[1] 5(5.1%)[7] 4(4.1%)[6] 9(10.1%)[10] 2(2.2%)[3] 6(6.5%)[9] 2(2.2%)[3]そう痒(症) 3(3.2%)[4] 1(1.1%)[1] 2(2.0%)[2] 2(2.0%)[2] 5(5.6%)[5] 2(2.2%)[2] 3(3.3%)[4] 1(1.1%)[1]発 疹 1(1.1%)[2] 0 3(3.1%)[3] 2(2.0%)[2] 2(2.2%)[2] 0 3(3.3%)[3] 2(2.2%)[2]紅斑性発疹 0 0 1(1.0%)[1] 1(1.0%)[1] 1(1.1%)[1] 1(1.1%)[1] 0 0 汗腺障害 0 0 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 0 皮膚乾燥 0 0 1(1.0%)[1] 1(1.0%)[1] 0 0 0 0 皮膚疾患 0 0 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 0 皮膚潰瘍形成 0 0 0 0 2(2.2%)[2] 0 0 0

中枢・末梢神経系障害 3(3.2%)[3] 1(1.1%)[1] 3(3.1%)[3] 1(1.0%)[1] 3(3.4%)[3] 0 1(1.1%)[1] 0 眩 暈 0 0 1(1.0%)[1] 0 0 0 0 0 頭 痛 2(2.1%)[2] 0 2(2.0%)[2] 1(1.0%)[1] 2(2.2%)[2] 0 1(1.1%)[1] 0 め ま い 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 0 0 0 知覚減退 1(1.1%)[1] 1(1.1%)[1] 0 0 0 0 0 0

自律神経系障害 3(3.2%)[3] 1(1.1%)[1] 1(1.0%)[1] 0 0 0 2(2.2%)[2] 0 高血圧 1(1.1%)[1] 0 0 0 0 0 0 0 高血圧悪化 0 0 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 0 失 神 0 0 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 0 起立性低血圧 1(1.1%)[1] 0 0 0 0 0 0 0 口内乾燥 1(1.1%)[1] 1(1.1%)[1] 1(1.0%)[1] 0 0 0 0 0

聴覚・前庭障害 0 0 1(1.0%)[1] 0 0 0 0 0 耳 鳴 0 0 1(1.0%)[1] 0 0 0 0 0

代謝・栄養障害 0 0 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 0 体重増加 0 0 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 0

血管(心臓外)障害 0 0 0 0 0 0 1(1.1%)[2] 1(1.1%)[1]潮紅(フラッシング) 0 0 0 0 0 0 1(1.1%)[2] 1(1.1%)[1]

呼吸器系障害 8(8.4%)[10] 0 8(8.2%)[9] 0 6(6.7%)[6] 1(1.1%)[1] 4(4.3%)[5] 0 咽 頭 炎 4(4.2%)[4] 0 2(2.0%)[2] 0 1(1.1%)[1] 1(1.1%)[1] 0 0 喉 頭 炎 1(1.1%)[1] 0 0 0 0 0 0 0 気管支炎 0 0 1(1.0%)[1] 0 1(1.1%)[1] 0 0 0 上気道感染 3(3.2%)[3] 0 4(4.1%)[4] 0 2(2.2%)[2] 0 2(2.2%)[2] 0 咳 1(1.1%)[1] 0 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 0 肺 炎 0 0 1(1.0%)[1] 0 0 0 0 0 鼻 炎 1(1.1%)[1] 0 1(1.0%)[1] 0 2(2.2%)[2] 0 1(1.1%)[1] 0 喀 血 0 0 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 0

血小板・出血凝血障害 0 0 1(1.0%)[1] 1(1.0%)[1] 0 0 1(1.1%)[1] 0 紫斑(病) 0 0 1(1.0%)[1] 1(1.0%)[1] 0 0 0 0 鼻 出 血 0 0 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 0

泌尿器系障害 1(1.1%)[1] 1(1.1%)[1] 0 0 1(1.1%)[1] 0 0 0 腎機能異常 1(1.1%)[1] 1(1.1%)[1] 0 0 0 0 0 0 膀 胱 炎 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 0 0 0

一般的全身障害 2(2.1%)[3] 0 5(5.1%)[6] 2(2.0%)[2] 4(4.5%)[5] 1(1.1%)[1] 2(2.2%)[2] 1(1.1%)[1]事故による外傷 0 0 1(1.0%)[1] 0 1(1.1%)[1] 0 0 0 顔面浮腫 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 1(1.1%)[1] 1(1.1%)[1] 0 末梢性浮腫 0 0 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 1(1.1%)[1]胸 痛 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 0 0 0 背(部)痛 1(1.1%)[1] 0 1(1.0%)[1] 0 0 0 0 0 発 熱 1(1.1%)[1] 0 1(1.0%)[1] 0 2(2.2%)[2] 0 0 0 悪 寒 0 0 1(1.0%)[1] 1(1.0%)[1] 0 0 0 0 倦怠(感) 0 0 2(2.0%)[2] 1(1.0%)[1] 0 0 0 0 疲 労 1(1.1%)[1] 0 0 0 0 0 0 0 有害事象の発現件数の集計は,総括報告書では実施していない. 発現例数(発現率)[発現件数]

255-  -

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2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 18/24

2)死亡及びその他の重篤な有害事象

被験薬投与期間中に死亡例は認められなかった. 被験薬投与期間中に死亡以外の重篤な有害事象が 100mgBID 群で 1 例(急性胃腸炎),

200mgBID 群で 1 例(高血圧症の悪化)に認められたが,いずれの事象も主治医によって被

験薬との関連性は「たぶん関連なし」と判断された. 被験薬投与終了後に,実施医療機関より 3 例の死亡例の報告があったが,これらの死亡

原因となった事象はいずれも被験薬投与終了後に発現したものであり,主治医によって被

験薬との関連性は否定された.なお,被験薬投与開始前の観察期間中に重篤な有害事象(発

熱,全身 rash)が 1 例に認められ,当該症例は観察期間中に治験を中止し,被験薬は投与

されなかった.

重篤な有害事象の発現率 投与群 プラセボ YM177 25mg BID YM177 100mg BID YM177 200mg BID

WHO ART器官別大分類 基本語 重篤な有害事象

関連性が 否定できない

重篤な有害事象 重篤な有害事象

関連性が 否定できない

重篤な有害事象

重篤な有害事象

関連性が 否定できない 重篤な有害事象

重篤な有害事象

関連性が 否定できない

重篤な有害事象

安全性解析対象例数 0 0 89 92 全事象 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 0 1(1.1%)[1] 0

消化管障害 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 0 0 0 胃腸炎 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 0 0 0

自律神経系障害 0 0 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 0 高血圧悪化 0 0 0 0 0 0 1(1.1%)[1] 0

有害事象の発現件数の集計は,総括報告書では実施していない. 発現例数(発現率)[発現件数]

256-  -

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2.7.

6.33

R

Aに

対す

る後

期第

Ⅱ相

試験

[R

DS1

19/

24

重篤な有害事象一覧

処置

投与

群 症例

番号

投与

日数

(日)

性別

年齢

体重

診療区

既往

合併

前治療法

併用療法

有害事象

(WHO ART基本語)

発現時期

*程度

重篤度 発

期間

治験

薬剤

治療

転帰

関連

性コ

メン

YM177

100mg

1日

2回

103-2

16

63歳

41.2㎏

外来

鉄欠

乏性貧

慢性

胃炎

左腎

のう腫

ニフ

ラン

セル

タッチ

モー

バー

プレ

ドニン

ファルネゾン

25g2

本適

ムコ

スタ

ゲフ

ァニール

フェ

ロミア

セルタッチ

モーバー

プレドニン

ファルネゾン

25g2

本適宜

ゲファニール

フェロミア

胃腸炎

16日

~25日

高度

入院

9日

投与

中止

有軽快

たぶ

ん関

連な

被験

薬投

与14

日後

にお

いて

「ゲップが

出る

。胃

が重

い」と

いう

訴え

があ

った

が、「ま

だが

まん

でき

る」とのことで被験薬を投与(2W分)処方したとこ

ろ被験薬投与

16日後朝から熱発、39

度台の熱が

あっ

た。嘔

気、嘔

吐は

あっ

たが

下痢

はな

かっ

たが

食欲

低下

著明

で、経

口摂

取が

困難

であ

った

ため

脱水

症も

疑わ

れ、急

性胃

腸炎

の精

査、加

療目

的に

て緊急入院となった。入

院後ヴィー

ンF、ソ

リタT3

を点

滴し

、アミノフリード内

にガスター、プリンペランを

混注

し点

し、ホスミシン2g×2/日の治療を行った。入院後治療に

反応

して

症状

は改

善し

て、経

口摂

取も

可能

とな

り、投与中止

6日

後の胃カメラにても著変なく、投与

中止

9日後軽快退院となった。慢性胃炎を有する

リウマチ患

者に

対し

て被

験薬

を投

与中

に、お

そら

くウイ

ルス性

によ

ると

思科

され

る急

性胃

腸炎

を併

発し

こと

は、偶

発の

可能

性が

高い

が、完

全に

因果

関係

は否

定で

きな

い。し

かし

投与

中止

6日

後に

胃カメラ

を行

った

が明

らか

な潰

瘍は

認め

ず生

検に

ても

活動

期の

慢性

胃炎

の所

見し

か得

られ

てい

ない

(GroupⅠ

)。従

って

、被

験薬

によ

って

急性

胃腸

炎が

惹起

され

たと

は考

えに

くい

。白

血球

減少

症を

きた

して

いる

こと

、発

熱を

伴っ

てい

るこ

と等

を考

える

とウイルス性胃腸炎の可能性を思科すべきであろう。

YM177

200mg

1日

2回

68-1

25

73歳

57.7㎏

外来→入院

薬剤

性貧血

血小

板減少

間質

性腎炎

ステ

ロイ

ド糖

尿病

高血

圧症

骨粗

鬆症

高尿

酸血症

指白

ボル

タレン

SR

ハイ

ペン

MS温

湿布

アザ

ルフィジン

プレ

ドニゾロン

プレ

ドニゾロン

ファ

ルネラートゲ

ル(5

0g)

ムコ

スタ

ラン

デル

ロプ

レソール

アル

ファロール

ダイ

ドロネル

アロ

シトール

ボレ

ークリーム

MS温

湿布

アザルフィジン

プレドニゾロン

オイラックス

H軟膏

5g

ムコスタ

ランデル

ロプレソール

アルファロール

アロシトール

アダラートカプセ

ル(舌下)

アダラートカプセ

ル(舌下)

アダラート

L錠(内

服)

アダラート

L錠(内

服)

高血圧悪化

14日

~中

等度

入院

投与

中止

有持続

たぶ

ん関

連な

皮疹は被験薬再投与(被験薬投与開始

21日後)後

5日目に出現し、被験薬投与中止

3日後で消失し

てい

る事

から

因果

関係

あり

と判

断。し

かし

被験

中止に至った理由は被験薬投与

14日後に出現し

た高

血圧

の悪

化で

あり

、被

験薬

投与

15日

後の

朝入

院と

なっ

てい

る。し

かし

この

患者

は治

験開

以前

も高

血圧

が悪

化す

る事

があ

り、被

験薬

中止

も長く高血圧が続き

、被験薬中止后他の

NSAID(フロ

ベン)使

用に

ても

血圧

が動

揺す

る事

から

、精

神的

要素

が大

で、特

に治

験に

対す

る不

安か

ら血

圧上

した

と判

断し

た。び

らん

性胃

炎は

被験

薬投

与中

3日

後、胃

カメラに

て確

認し

たが

、症

状の

出現

が入

日の

被験

薬投

与15

日後

から

始ま

って

いる

事か

ら、高

血圧

の悪

化に

より

ひき

おこ

され

たと

判断

る方

が妥

当で

ある

。汗

疹は

被験

薬の

中断

中に

出現

して

おり

、右

肘窩

のみ

に出

現し

薬疹

とは

考え

られ

ないため関連なしとした。

* 被験

薬投

与開

始日

を0日と

した

2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 19/24

257-  -

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2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 20/24

3)投与中止を引き起こした有害事象

投与中止を引き起こした有害事象の発現率は,いずれの投与群でも同程度であった.また,

いずれの YM177 群でも,投与開始早期から投与中止を引き起こした有害事象の発現は,プ

ラセボ群と同程度であり,投与中止を引き起こした有害事象発現率に関する Shirley-Williams検定(有意水準片側 2.5%)の結果,YM177 群とプラセボ群との間に統計的に有意な差はみ

られなかった.投与中止を引き起こした有害事象をイベントとした,累積イベント発症率曲

線の差に関する Log-Rank 検定(有意水準 5%)及び一般化 Wilcoxon 検定(有意水準 5%)

を行った結果,各群間に統計的な有意差は認められなかった.

投与中止を引き起こした有害事象の発現率 投与群 プラセボ YM177 25mg BID YM177 100mg BID YM177 200mg BID

WHO ART器官別大分類 基本語

すべての 投与中止を引

き起こした

有害事象

関連性が否定 できない

投与中止を引

き起こした 有害事象

すべての 投与中止を引

き起こした有

害事象

関連性が否定

できない 投与中止を引

き起こした

有害事象

すべての 投与中止を引

き起こした

有害事象

関連性が否定 できない

投与中止を引

き起こした 有害事象

すべての 投与中止を引

き起こした 有害事象

関連性が否定

できない 投与中止を引

き起こした

有害事象 安全性解析対象例数 95 98 89 92

全事象 3 (3.2%)[4] 1 (1.1%)[1] 6 (6.1%)[10] 2 (2.0%)[2] 5 (5.6%)[7] 3 (3.4%)[5] 3 (3.3%)[5] 1 (1.1%)[3]消化管障害 2 (2.1%)[2] 0 2 (2.0%)[3] 0 3 (3.4%)[3] 2 (2.2%)[2] 0 0

胃腸炎 0 0 0 0 1 (1.1%)[1] 0 0 0 腹痛 0 0 2 (2.0%)[2] 0 0 0 0 0 嘔気 2 (2.1%)[2] 0 1 (1.0%)[1] 0 2 (2.2%)[2] 2 (2.2%)[2] 0 0

皮膚・皮膚付属器障害 0 0 1 (1.0%)[1] 1 (1.0%)[1] 2 (2.2%)[3] 1 (1.1%)[2] 1 (1.1%)[2] 1 (1.1%)[2]そう痒(症) 0 0 0 0 1 (1.1%)[1] 1 (1.1%)[1] 1 (1.1%)[1] 1 (1.1%)[1]紅斑性発疹 0 0 0 0 1 (1.1%)[1] 1 (1.1%)[1] 0 0 発疹 0 0 1 (1.0%)[1] 1 (1.0%)[1] 1 (1.1%)[1] 0 1 (1.1%)[1] 1 (1.1%)[1]

中枢・末梢神経系障害 2 (2.1%)[2] 1 (1.1%)[1] 1 (1.0%)[1] 1 (1.0%)[1] 0 0 0 0 知覚減退 1 (1.1%)[1] 1 (1.1%)[1] 0 0 0 0 0 0 頭痛 1 (1.1%)[1] 0 1 (1.0%)[1] 1 (1.0%)[1] 0 0 0 0

自律神経障害 0 0 0 0 0 0 2 (2.2%)[2] 0 失神 0 0 0 0 0 0 1 (1.1%)[1] 0 高血圧悪化 0 0 0 0 0 0 1 (1.1%)[1] 0

血管(心臓外)障害 0 0 0 0 0 0 1 (1.1%)[1] 1 (1.1%)[1]潮紅(フラッシング) 0 0 0 0 0 0 1 (1.1%)[1] 1 (1.1%)[1]

聴覚・前庭障害 0 0 1 (1.0%)[1] 0 0 0 0 0 耳鳴 0 0 1 (1.0%)[1] 0 0 0 0 0

一般的全身障害 0 0 3 (3.1%)[4] 0 1 (1.1%)[1] 1 (1.1%)[1] 0 0 顔面浮腫 0 0 0 0 1 (1.1%)[1] 1 (1.1%)[1] 0 0 倦怠(感) 0 0 1 (1.0%)[1] 0 0 0 0 0 背(部)痛 0 0 1 (1.0%)[1] 0 0 0 0 0 発熱 0 0 1 (1.0%)[1] 0 0 0 0 0 事故による外傷 0 0 1 (1.0%)[1] 0 0 0 0 0 有害事象の発現件数の集計は,総括報告書では実施していない. 発現例数(発現率)[発現件数]

258-  -

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2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 21/24

4)臨床検査値

YM177 投与群のいずれかで発現率が 5%以上であった臨床検査値異常変動は,尿検査にお

ける NAG 上昇,β2-マイクログロブリン上昇,尿蛋白陽性,尿潜血陽性,及び便検査(便潜

血陽性)であった.このうち,NAG 上昇,β2-マイクログロブリン上昇ではプラセボ群で同

程度の発現がみられ,尿蛋白陽性,尿潜血陽性,便潜血陽性も用量の増加による発現率の上

昇はなかった. 臨床検査値異常変動発現率はプラセボ群に比べ,いずれの YM177 群でも高かったが,用量

の増加による発現率の上昇はなかった.Shirley-Williams 検定(有意水準片側 2.5%)の結果,

YM177 群とプラセボ群との間に統計的に有意な差はみられなかった. YM177 投与群のいずれかで発現率が 3%以上であった被験薬との関連性が否定できない臨

床検査値異常変動は,NAG 上昇,β2-マイクログロブリン上昇,尿蛋白陽性,便潜血陽性で

あった.NAG 上昇及びβ2-マイクログロブリン上昇はプラセボ群で同程度の発現がみられ,

尿蛋白陽性,便潜血陽性も用量の増加による発現率の上昇はなかった. 被験薬との関連性が否定できない臨床検査値異常変動発現率はいずれの YM177 群でもプ

ラセボ群と同程度であった.Shirley-Williams 検定(有意水準片側 2.5%)の結果,YM177 群

とプラセボ群との間に統計的に有意な差はみられなかった.

臨床検査値異常変動の発現率(1) プラセボ YM177 25mg BID YM177 100mg BID YM177 200mg BID

臨床検査値異常変動 臨床検査値

異常変動

関連性が 否定できない

臨床検査値 異常変動

臨床検査値

異常変動

関連性が 否定できない

臨床検査値

異常変動

臨床検査値

異常変動

関連性が 否定できない

臨床検査値 異常変動

臨床検査値 異常変動

関連性が 否定できない

臨床検査値

異常変動 安全性解析対象例数 95 98 89 92 全臨床検査値異常変動 22/89(24.7%) 9/89(10.1%) 30/93(32.3%) 12/93(12.9%) 29/88(33.0%) 9/88(10.2%) 29/89(32.6%) 11/89(12.4%)血液学的検査

赤血球数増加 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 1/91(1.1%) 0/91(0.0%) 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 0/89(0.0%) 0/89(0.0%)ヘモグロビン増加 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 1/91(1.1%) 0/91(0.0%) 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 0/89(0.0%) 0/89(0.0%)ヘモグロビン減少 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 0/91(0.0%) 0/91(0.0%) 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 1/89(1.1%) 0/89(0.0%)ヘマトクリット減少 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 0/91(0.0%) 0/91(0.0%) 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 1/89(1.1%) 0/89(0.0%)白血球数増加 1/86(1.2%) 0/86(0.0%) 0/91(0.0%) 0/91(0.0%) 3/86(3.5%) 0/86(0.0%) 1/89(1.1%) 0/89(0.0%)白血球数減少 1/86(1.2%) 0/86(0.0%) 0/91(0.0%) 0/91(0.0%) 2/86(2.3%) 1/86(1.2%) 2/89(2.2%) 0/89(0.0%)好中球増加 0/85(0.0%) 0/85(0.0%) 4/91(4.4%) 0/91(0.0%) 1/87(1.1%) 0/87(0.0%) 2/89(2.2%) 0/89(0.0%)好中球減少 1/85(1.2%) 0/85(0.0%) 0/91(0.0%) 0/91(0.0%) 1/87(1.1%) 0/87(0.0%) 0/89(0.0%) 0/89(0.0%)好中球変動 0/85(0.0%) 0/85(0.0%) 0/91(0.0%) 0/91(0.0%) 0/87(0.0%) 0/87(0.0%) 1/89(1.1%) 0/89(0.0%)リンパ球増加 1/85(1.2%) 0/85(0.0%) 0/91(0.0%) 0/91(0.0%) 1/87(1.1%) 0/87(0.0%) 0/89(0.0%) 0/89(0.0%)リンパ球減少 1/85(1.2%) 0/85(0.0%) 4/91(4.4%) 0/91(0.0%) 4/87(4.6%) 0/87(0.0%) 4/89(4.5%) 0/89(0.0%)リンパ球変動 1/85(1.2%) 0/85(0.0%) 0/91(0.0%) 0/91(0.0%) 0/87(0.0%) 0/87(0.0%) 1/89(1.1%) 0/89(0.0%)単球増加 0/85(0.0%) 0/85(0.0%) 2/91(2.2%) 0/91(0.0%) 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 0/89(0.0%) 0/89(0.0%)好酸球減少 0/85(0.0%) 0/85(0.0%) 1/91(1.1%) 0/91(0.0%) 1/86(1.2%) 0/86(0.0%) 0/89(0.0%) 0/89(0.0%)好酸球変動 1/85(1.2%) 0/85(0.0%) 0/91(0.0%) 0/91(0.0%) 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 0/89(0.0%) 0/89(0.0%)血小板数増加 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 3/91(3.3%) 0/91(0.0%) 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 1/89(1.1%) 0/89(0.0%)

血液生化学検査 総蛋白上昇 0/87(0.0%) 0/87(0.0%) 0/91(0.0%) 0/91(0.0%) 0/87(0.0%) 0/87(0.0%) 1/89(1.1%) 0/89(0.0%)総蛋白変動 0/87(0.0%) 0/87(0.0%) 0/91(0.0%) 0/91(0.0%) 0/87(0.0%) 0/87(0.0%) 1/89(1.1%) 0/89(0.0%)A/G 低下 0/85(0.0%) 0/85(0.0%) 0/90(0.0%) 0/90(0.0%) 0/85(0.0%) 0/85(0.0%) 1/87(1.1%) 0/87(0.0%)総ビリルビン上昇 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 1/91(1.1%) 0/91(0.0%) 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 0/87(0.0%) 0/87(0.0%)GOT 上昇 2/87(2.3%) 2/87(2.3%) 3/91(3.3%) 2/91(2.2%) 1/87(1.1%) 0/87(0.0%) 0/89(0.0%) 0/89(0.0%)GPT 上昇 2/87(2.3%) 2/87(2.3%) 3/91(3.3%) 2/91(2.2%) 1/87(1.1%) 0/87(0.0%) 0/88(0.0%) 0/88(0.0%)Al-P 上昇 1/87(1.1%) 1/87(1.1%) 1/91(1.1%) 1/91(1.1%) 3/87(3.4%) 2/87(2.3%) 3/89(3.4%) 1/89(1.1%)Al-P 低下 0/87(0.0%) 0/87(0.0%) 0/91(0.0%) 0/91(0.0%) 0/87(0.0%) 0/87(0.0%) 1/89(1.1%) 0/89(0.0%)Al-P 変動 0/87(0.0%) 0/87(0.0%) 1/91(1.1%) 0/91(0.0%) 0/87(0.0%) 0/87(0.0%) 0/89(0.0%) 0/89(0.0%)LDH 上昇 3/87(3.4%) 1/87(1.1%) 3/91(3.3%) 2/91(2.2%) 1/86(1.2%) 0/86(0.0%) 2/89(2.2%) 1/89(1.1%)LDH 低下 0/87(0.0%) 0/87(0.0%) 0/91(0.0%) 0/91(0.0%) 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 1/89(1.1%) 0/89(0.0%)γ-GTP 上昇 0/87(0.0%) 0/87(0.0%) 1/90(1.1%) 1/90(1.1%) 1/86(1.2%) 1/86(1.2%) 0/88(0.0%) 0/88(0.0%)CPK 上昇 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 1/90(1.1%) 1/90(1.1%) 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 0/89(0.0%) 0/89(0.0%)

発現例数/解析対象例数(発現率)

注)治験薬投与前または投与後のデータが未測定または評価期間外であることにより欠測となった項目(臨床検査値異常変動

が「有」と判定された症例を除く)については,臨床検査値異常変動の解析から除外した.

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2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 22/24

臨床検査値異常変動の発現率(2) プラセボ YM177 25mg BID YM177 100mg BID YM177 200mg BID

臨床検査値異常変動 臨床検査値

異常変動

関連性が 否定できない

臨床検査値 異常変動

臨床検査値

異常変動

関連性が 否定できない

臨床検査値

異常変動

臨床検査値

異常変動

関連性が 否定できない

臨床検査値 異常変動

臨床検査値 異常変動

関連性が 否定できない

臨床検査値

異常変動 血液生化学検査

BUN 上昇 2/87(2.3%) 1/87(1.1%) 0/91(0.0%) 0/91(0.0%) 3/86(3.5%) 1/86(1.2%) 4/88(4.5%) 2/88(2.3%)BUN 低下 1/87(1.1%) 1/87(1.1%) 0/91(0.0%) 0/91(0.0%) 1/86(1.2%) 0/86(0.0%) 0/88(0.0%) 0/88(0.0%)クレアチニン上昇 1/87(1.1%) 1/87(1.1%) 1/91(1.1%) 0/91(0.0%) 0/87(0.0%) 0/87(0.0%) 0/88(0.0%) 0/88(0.0%)総コレステロール上昇 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 1/91(1.1%) 0/91(0.0%) 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 0/89(0.0%) 0/89(0.0%)K 上昇 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 0/92(0.0%) 0/92(0.0%) 1/86(1.2%) 0/86(0.0%) 1/89(1.1%) 1/89(1.1%)K 低下 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 1/92(1.1%) 0/92(0.0%) 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 0/89(0.0%) 0/89(0.0%)Cl 上昇 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 0/91(0.0%) 0/91(0.0%) 1/86(1.2%) 0/86(0.0%) 0/89(0.0%) 0/89(0.0%)Ca 低下 0/85(0.0%) 0/85(0.0%) 0/88(0.0%) 0/88(0.0%) 1/85(1.2%) 1/85(1.2%) 0/87(0.0%) 0/87(0.0%)無機リン上昇 0/85(0.0%) 0/85(0.0%) 0/89(0.0%) 0/89(0.0%) 1/85(1.2%) 0/85(0.0%) 0/88(0.0%) 0/88(0.0%)

尿 検 査 NAG 上昇 7/87(8.0%) 3/87(3.4%) 4/91(4.4%) 3/91(3.3%) 5/84(6.0%) 3/84(3.6%) 4/89(4.5%) 3/89(3.4%)NAG 下降 0/87(0.0%) 0/87(0.0%) 0/91(0.0%) 0/91(0.0%) 2/84(2.4%) 0/84(0.0%) 1/89(1.1%) 0/89(0.0%)NAG 変動 1/87(1.1%) 0/87(0.0%) 0/91(0.0%) 0/91(0.0%) 0/84(0.0%) 0/84(0.0%) 2/89(2.2%) 0/89(0.0%)β2-マイクログロブリン上昇 10/86(11.6%) 4/86(4.7%) 8/91(8.8%) 3/91(3.3%) 9/84(10.7%) 4/84(4.8%) 7/87(8.0%) 3/87(3.4%)β2-マイクログロブリン下降 0/86(0.0%) 0/86(0.0%) 0/91(0.0%) 0/91(0.0%) 2/84(2.4%) 0/84(0.0%) 2/87(2.3%) 0/87(0.0%)尿蛋白陽性 3/87(3.4%) 0/87(0.0%) 5/91(5.5%) 3/91(3.3%) 2/86(2.3%) 0/86(0.0%) 1/88(1.1%) 1/87(1.1%)尿糖陽性 3/88(3.4%) 1/88(1.1%) 4/90(4.4%) 1/90(1.1%) 1/86(1.2%) 0/86(0.0%) 2/88(2.3%) 0/88(0.0%)尿ウロビリノーゲン陽性 1/87(1.1%) 1/87(1.1%) 0/90 (0.0%) 0/90 (0.0%) 2/86(2.3%) 0/86(0.0%) 1/88(1.1%) 1/88(1.1%)尿潜血陽性 3/87(3.4%) 2/87(2.3%) 4/90(4.4%) 1/90(1.1%) 5/86(5.8%) 1/86(1.2%) 2/88(2.3%) 1/88(1.1%)

便検査 便潜血陽性 4/39(10.3%) 0/39(0.0%) 4/39(10.3%) 2/39(5.1%) 8/37(21.6%) 2/37(5.4%) 6/39(15.4%) 2/39(5.1%)

発現例数/解析対象例数(発現率)

5)バイタルサイン

本試験では,バイタルサインの測定は予め設定していなかったため,実施していない.

注)治験薬投与前または投与後のデータが未測定または評価期間外であることにより欠測となった項目(臨床検査値異常変動

が「有」と判定された症例を除く)については,臨床検査値異常変動の解析から除外した.

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2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 23/24

6)概括安全度

安全率(「安全である」と判定された症例の割合)はいずれの YM177 群でもプラセボ群と同

程度であり,Shirley-Williams 検定(有意水準片側 2.5%)の結果,安全度判定及び安全率で,

YM177 群とプラセボ群との間に統計的に有意な差はみられなかった.

概括安全度

安全度判定 安全率

投与量 安全である ほぼ

安全である

やや 問題がある

問題がある p 値 安全率(%) (症例数)

95%CI p 値

プラセボ (n=95)

83.2% (79)

11.6% (11)

4.2% (4)

1.1% (1)

83.2% (79)

75.63 – 90.68

25mgBID (n=98)

76.5% (75)

15.3% (15)

6.1% (6)

2.0% (2) -

76.5% (75)

68.14 - 84.92 -

100mgBID (n=89)

82.0% (73)

9.0% (8)

7.9% (7)

1.1% (1) -

82.0% (73)

74.04 – 90.00 -

200mgBID (n=91)

79.1% (72)

16.5% (15)

2.2% (2)

2.2% (2) 0.7979

79.1% (72)

70.77 – 87.47 0.7918

p 値:Shirley-Williams 検定(有意水準片側 2.5%),vs プラセボ 7)有用度

本試験では,有用度の評価は予め設定していなかったため,実施していない. (4)結論

有効性では,主要評価指標とした最終全般改善度における改善率は,100mgBID 群及び

200mgBID 群ではプラセボ群に比べ高い改善率であった.最終全般改善度の改善率に対する

Shirley-Williams 検定(有意水準片側 2.5%)では,本剤群とプラセボ群の間に統計学的に有意

な差は認められなかったものの,改善度判定に対する同検定では,200mgBID 群でプラセボ

群に比し統計学的に有意な差が認められた.他のほとんどの副次的評価指標においても用量

依存的な改善が認められ,100mgBID 群及び 200mgBID 群では,多くの評価指標においてプ

ラセボ群に比して統計学的に有意な差が認められた.このうち 200mgBID 群では,100mg 群

に比して,より高い有効性が認められた. 一方,安全性については,有害事象,消化器系有害事象及び臨床検査値異常変動の発現率に

用量依存的傾向は認められず,被験薬との関連性が否定できない有害事象,消化器系有害事象

及び臨床検査値異常変動の発現率についても同様であった. 以上の結果から,200mgBID が RA に対して最も有効性に優れ,忍容性に問題がない用法・

用量であると判断した. また,探索的解析の結果,最終全般改善度に代わる有効性の評価指標として考案した,ACR

改善基準(変法)による改善率は,客観性及び統一性をもつ感度の高い指標となりうること

が示唆された. なお,被験薬投与例のうち,本剤の承認申請後に行われた GCP 実地調査において GCP 不適

合が認められた医療機関で実施された 8 例について,有効性解析から除外することとした.

その結果,有効性の主要評価指標である最終全般改善度における改善率は,200mgBID 群で

32.1%から 31.6%,100mgBID 群で 32.4%から 31.9%,25mgBID 群で 19.0%から 19.2%,プラセ

ボ群で 24.3%から 23.3%とわずかに変化したものの,100mgBID 群及び 200mgBID 群ではプラ

セボ群に比べ高い改善率であり,除外前と同様の結果であった.また,副次的評価指標にお

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2.7.6.33 RA に対する後期第Ⅱ相試験[RDS1] 24/24

いてもほとんどの指標で用量依存的な改善が認められ,100mgBID 群及び 200mgBID 群では,

多くの評価指標においてプラセボ群に比して統計学的に有意な差が認められており,除外前

と同様の結果であった.以上より,8 例の有効性除外による本試験の有効性への影響は少ない

と考えられた.

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