Top Banner
1 平成 25 年度 岐阜県 オープンデータを活用した新サービス創出・研究 オープンデータ・カフェ 盛岡 Linked Data を知ろう」 開催報告書 株式会社 CCL オープンデータ・カフェ事業 平成 26 年1月
4

20140114 オープンデータ・カフェ 盛岡 Vol.4 「Linked Data を知ろう」 開催報告書

Jun 15, 2015

Download

News & Politics

Charles Palus
Welcome message from author
This document is posted to help you gain knowledge. Please leave a comment to let me know what you think about it! Share it to your friends and learn new things together.
Transcript
Page 1: 20140114 オープンデータ・カフェ 盛岡 Vol.4 「Linked Data を知ろう」 開催報告書

1

平成 25 年度 岐阜県 オープンデータを活用した新サービス創出・研究

オープンデータ・カフェ 盛岡 「Linked Dataを知ろう」

開催報告書

株式会社 CCL

オープンデータ・カフェ事業

平成 26年1月

Page 2: 20140114 オープンデータ・カフェ 盛岡 Vol.4 「Linked Data を知ろう」 開催報告書

2

1.開催概要 盛岡地区でのオープンデータ・カフェ事業の第 4弾として,「LinkedData を知ろう」と題して開催した. 公共データを広く公開・利用するオープンデータへの注目は高まりつつあり,その目的や期待される効果についても認知されつつありますが,実際に使う,作成するという視点での情報はまだ十分ではないと考え,参加者がオープンデータを使う・作成する体験ができるワークショップを 3週連続で開催することとした.今回は,3週連続企画の第 1弾であり,「LinkedData」について深く知る機会とした. 今回のカフェは,3部構成となっており,第 1部では,オープンデータ・カフェの趣旨とオープンデータに関する基礎について取り扱った.第 2部では,「Web と Linked Data」と題して LinkedData 研究者の清水氏に講演をいただいた.身近なインフラとなっているWebが LinkedData とどう関わっているのかがわかる内容であった.第 3部では「Linked Data の現状」と題して,LinkedData 研究者の高屋敷氏に講演をいただいた.Linked Data がどのくらい普及しており,どういったデータがあるのかをわかりやすく示していただいた. 日時:2014年1月 14日(火) 19:00-21:00 会場:岩手県立大学共通講義棟 107講義室(岩手県岩手郡滝沢村滝沢字巣子 152-52) 主催:株式会社CCL 参加者数: 8 名 招待講師: - 清水 小太郎 氏 岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科博士前期課程 1年.同大学院の Linked Data 研究者である児玉英一郎講師のもとで Linked Data の自動修復に関する研究に携わっている. - 高屋敷 健 氏 岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科博士前期課程 1年.同大学院の Linked Data 研究者である児玉英一郎講師のもとで Linked Data の効果的な利用手段のひとつである「SPARQL」をよりユーザーフレンドリーに利用することを可能とする研究に携わっている. 2. 第 1部「オープンデータとはなにか?」 弊社 小松が,「オープンデータとはなにか?」と題して,第1回オープンデータ・カフェ 盛岡で報告した資料のショート版を講演した.ショート版は「オープンデータの定義」と「オープンデータの事例」を中心に再構成したものである.詳しい内容は,オープンデータ・カフェ 第1回 報告資料にて報告しているため割愛する. この講演によって,オープンデータに初めて触れる参加者への基礎を理解いただけた.またすでに知識のある参加者にとっても再認識する機会となった. 3.第2部 「Web と Linked Daata」

Page 3: 20140114 オープンデータ・カフェ 盛岡 Vol.4 「Linked Data を知ろう」 開催報告書

3

清水氏より,私たちの生活のインフラのひとつとなっているWebと,これから取り扱おうとしている Linked Data の関係性について説明いただいた. Web も Linked Data も提唱者は同じ,ティム・バーナーズ・リー氏であり,この方は偉大な情報工学者のひとりである.現在の Web において重要な技術要素である HTML, HTTP, Web ブラウザなどもティム氏の発明である.従来のWebは,人間が読むための「文書のWeb」であったが,これから必要なのは機械が読込可能な「データのWeb」であるとのことだった.メタデータと呼ばれるデータを説明するデータを記述することで,機械がデータの意味を理解して,より知的な情報検索などを行えるようになるとのことである. 次に,メタデータを記述する代表的な規格のRDFを紹介いただいた.RDFは主語-述語-目的語から構成される意味を記述できる.このシンプルなルールを世界中のデータに付与することで,機械(エージェント)が必要に応じてデータを取得し,知的な結果を提示する世界の実現の可能性があるとのことであった.

4. 第 3部「Linked Data の現状」 Linked Data が現在どのような状況なのかを説明いただいた.紹介いただいたのは,Wikipedia をベースに Linked Data 化した「DBpedia」,アメリカの行政データの公開先である「Data.gov」をはじめ,医療,メディア,芸術などの情報も Linked Data で管理しているところもあるとのことであった. 5. 質疑応答 カフェに対して,参加者より次のような質問があった.

トリプルは誰が付与するのか? 現状は,直接的に付与する場合は,Linked Data 研究者が自らつけている.

間接的な手法として,Wikipedia などの既存データの置換を実施する場合が多い.

矛盾する情報をどう取り扱うのか? セマンティックWebのトラストという領域で研究が進んでいるが具体的な

手段はまだ完成していない 非常に勉強になった.これから流行るかわからない技術ではあるが,こういう基礎技術を学ぶことが将来の強みにつながると感じた.難しい部分もあったが,おもしろかった.

Page 4: 20140114 オープンデータ・カフェ 盛岡 Vol.4 「Linked Data を知ろう」 開催報告書

4

オープンデータ・カフェ 盛岡 Vol.4 「Linked Data を知ろう」

開催報告書

平成 26年 1月

株式会社 CCL 住所 〒020-0133 岩手県盛岡市青山 2丁目 15-1小坂ビル 2階

TEL:019-643-0235 ホームページ http://www.cc-lab.co.jp