Top Banner
66 2014 年 の 本 誌 では何度か紹介さ せてもらったKG- PRIME Signature 2014 ver だが、じつはこれまで試奏 用のモデルがなく、毎回、 高崎本人のモデルを取材さ せてもらっていたのである。 そういう状況だったため、 なかなか直接、触って音を 出す機会には恵まれなかっ たのだが、今回の企画で、 ついに試奏が実現! 実際 に音を出させてもらった。 まず、お世辞抜きで言おう。高崎モ デルは、とにかくいいギターだ。値段 も高いが、そのぶんクオリティがハン パない。厳選された材を使い、ボディ・ シェイプからネックの角度、握り、すべ てにおいてこだわりぬいた逸品がここ にあるのだ。今回のモデルは、ボディ 材にライト・アッシュを採用。ライト・アッ シュとはいえ、軽くなりすぎないように セレクトした木材を使用しているとのこ ■問い合わせ:キラーギターズ㈱(http://www.killer.jp) ネックはロー・ポジションからハイ・ポジ ションにかけて V → Uシェイプとなっている ハイ・ポジションが弾きやすいのはもちろんのこと、何 もかもが行き届いた究極の1本と言っても過言ではない 右手の肘の部分が、ちょうどボディにフィッ トして安定感を増してくれる キラー KG-PRIME Signature 2014 ver 560,000+税 〈仕様〉 ●ボディ :セレク テッド・アッシュ ●ネック ハード・メイプル、ディープ・ インサート ●指板:フィ ガード・メイプル ●ピック アップ:セイモア・ダンカン SH-2N Jazz (フロント)& TB-14 Custom 5 (リア) コントロール:1ヴォリュー ム、3ウェイ・ピックアップ・ セレクター ●ブリッジ:フ ロイド・ローズ ●カラー バーンド・ナチュラル K iller キラーと言えば、やはり高崎 晃(ラウドネス)モデルなわけだが、そ の2014 年ヴァージョンのシグネイチャー・モデル、KG-PRIME が 発売された。このギター、やはりすごいです。記事を読んで! 高崎 晃の2014年度版 シグネイチャー・モデルは、 やっぱり素晴らしすぎる!! プロ 指向 高級 指向 音質 重視 ヘヴィ・ メタル スクープ! このシェイプのキラーが!? Killer 2014-2015 今回の試奏企画で、まだ試 作段階ではあるものの1本の 新作モデルを試奏する機会に 恵まれた。それが、このキラー: VIOLATOR DEACONだ。 現 段階では試作モデルとのことだ が、その完成度の高さは、さ すがキラーである。ネックの握 りは、ガッチリとしたUシェイ プで、しっかりと握れるタイプ。 フレットは太すぎず細すぎず、 高すぎず低すぎず、あくまでも オーソドックスなスタイルと感 じられる。実際に音を出してみ ると、レースセンサー・ピック アップのノイズのなさに驚かさ れた。サウンドは、良質なスト ラト・サウンドというのが適切 であろうか。シングルコイルな のに適度な太さも持っていつ つ、シャープなストラトっぽさ が基本にある。いつ発売され るのか、正確な情報は発表され ていないが、楽しみな1 本であ ることに間違いない。 とだが、持ってみるとたしかに軽すぎ ず重すぎずもしない。PRIMEのボディ・ バランスがいいので、座って弾いても 立って弾いても持ち心地がいいという か、ずっと弾いていたいと思わせてく れるギターだ。 そして、やはり、そのサウンドが素 晴らしすぎる。高崎 晃のギター・サウ ンドを生(ライヴ)で聴いたことがある 方ならわかると思うが、もはや世界で 最もいい音を出すギタリストと言っても 過言ではない。それは、もちろん高 崎本人のテクニックが前提にあり、 さらにアンプ、その他の機材が あってのことかもしれないが、こ のギターを奏でると、いかに高 崎サウンドが素晴らしいか、そ の一端が見えてくる。これまで のPRIMEでは、スルーネッ クのモデルではミッド・ロー の素晴らしさがあったり、それ ぞれに特徴的なトーンを持ってい たが、このモデルの最大の特徴は、 まずブライトなトーンだろう。アン プをオーバードライブさせてリア・ ピックアップで弾いてみると、その ブライトが際立つのと同時にレスポ ンスの速さに驚かされる。“ギターに よって、そんなに違うの?”と思わ れる方は、とにかく楽器店などで 試奏してほしい。このダイレクト感 とブライトさは、ピックアップのほう で、極力、歪みを少なくクリアなトー ンを出しているからではないだろう か。そのぶんギターの鳴りが充分 に出せ、さらに倍音も豊かで、すご くパワー感も感じられる。音ヌケの よさも秀逸で、ヴォリューム・ポッ トにCTS 社製 500k-Aを採用して いる点やジャックなどにもこだわり のパーツを使用していることが、そ こにつながっているのだろうか。 このモデルを試奏すると、こう 思ってしまう。やはり、い いギターを使うべきだ、 と。値段が高いが、 いいギターは鳴っ てくれるのだ。そ して、例えばエ ディ・ヴァン・ヘ イレンのモデルが、 多くのプロ・ギタリ ストにも使われてい るように、キラーの 高崎モデルも世界中 のプロ・ギタリストに 使われても不思議 ではないぐらい素 晴らしいギター ということが、 実感できた。 !
1

Killer...Killer キラーと言えば、やはり高崎 晃(ラウドネス)モデルなわけだが、そ の2014年ヴァージョンのシグネイチャー・モデル、KG-PRIMEが

Jul 25, 2020

Download

Documents

dariahiddleston
Welcome message from author
This document is posted to help you gain knowledge. Please leave a comment to let me know what you think about it! Share it to your friends and learn new things together.
Transcript
Page 1: Killer...Killer キラーと言えば、やはり高崎 晃(ラウドネス)モデルなわけだが、そ の2014年ヴァージョンのシグネイチャー・モデル、KG-PRIMEが

66

 2014年 の 本 誌では何度か紹介させてもらったKG-

PRIME Signature 2014 verだが、じつはこれまで試奏用のモデルがなく、毎回、高崎本人のモデルを取材させてもらっていたのである。そういう状況だったため、なかなか直接、触って音を出す機会には恵まれなかったのだが、今回の企画で、ついに試奏が実現! 実際に音を出させてもらった。 まず、お世辞抜きで言おう。高崎モデルは、とにかくいいギターだ。値段も高いが、そのぶんクオリティがハンパない。厳選された材を使い、ボディ・シェイプからネックの角度、握り、すべてにおいてこだわりぬいた逸品がここにあるのだ。今回のモデルは、ボディ材にライト・アッシュを採用。ライト・アッシュとはいえ、軽くなりすぎないようにセレクトした木材を使用しているとのこ

■問い合わせ:キラーギターズ㈱(http://www.killer.jp)

➡ネックはロー・ポジションからハイ・ポジションにかけてV→Uシェイプとなっている

➡ハイ・ポジションが弾きやすいのはもちろんのこと、何もかもが行き届いた究極の1本と言っても過言ではない

➡右手の肘の部分が、ちょうどボディにフィットして安定感を増してくれる

キラー

KG-PRIME Signature 2014 ver¥560,000+税〈仕様〉 ●ボディ:セレクテッド・アッシュ ●ネック:ハード・メイプル、ディープ・インサート ●指板:フィガード・メイプル ●ピックアップ:セイモア・ダンカン SH-2N Jazz(フロント)&TB-14 Custom 5(リア) ●コントロール:1ヴォリューム、3ウェイ・ピックアップ・セレクター ●ブリッジ:フロイド・ローズ ●カラー:バーンド・ナチュラル

Killer

キラーと言えば、やはり高崎 晃(ラウドネス)モデルなわけだが、その2014年ヴァージョンのシグネイチャー・モデル、KG-PRIMEが発売された。このギター、やはりすごいです。記事を読んで!

高崎 晃の2014年度版シグネイチャー・モデルは、やっぱり素晴らしすぎる!!

プロ指向

高級指向

音質重視

ヘヴィ・メタル

スクープ! このシェイプのキラーが!?Killer 2014-2015

 今回の試奏企画で、まだ試作段階ではあるものの1本の新作モデルを試奏する機会に恵まれた。それが、このキラー:VIOLATOR DEACONだ。 現段階では試作モデルとのことだが、その完成度の高さは、さすがキラーである。ネックの握りは、ガッチリとしたUシェイプで、しっかりと握れるタイプ。フレットは太すぎず細すぎず、高すぎず低すぎず、あくまでもオーソドックスなスタイルと感じられる。実際に音を出してみると、レースセンサー・ピックアップのノイズのなさに驚かされた。サウンドは、良質なストラト・サウンドというのが適切であろうか。シングルコイルなのに適度な太さも持っていつつ、シャープなストラトっぽさが基本にある。いつ発売されるのか、正確な情報は発表されていないが、楽しみな1本であることに間違いない。

とだが、持ってみるとたしかに軽すぎず重すぎずもしない。PRIMEのボディ・バランスがいいので、座って弾いても立って弾いても持ち心地がいいというか、ずっと弾いていたいと思わせてくれるギターだ。 そして、やはり、そのサウンドが素晴らしすぎる。高崎 晃のギター・サウンドを生(ライヴ)で聴いたことがある方ならわかると思うが、もはや世界で最もいい音を出すギタリストと言っても

過言ではない。それは、もちろん高崎本人のテクニックが前提にあり、さらにアンプ、その他の機材があってのことかもしれないが、このギターを奏でると、いかに高崎サウンドが素晴らしいか、その一端が見えてくる。これまでのPRIMEでは、スルーネックのモデルではミッド・ローの素晴らしさがあったり、それぞれに特徴的なトーンを持っていたが、このモデルの最大の特徴は、まずブライトなトーンだろう。アンプをオーバードライブさせてリア・ピックアップで弾いてみると、そのブライトが際立つのと同時にレスポンスの速さに驚かされる。“ギターによって、そんなに違うの?”と思われる方は、とにかく楽器店などで試奏してほしい。このダイレクト感とブライトさは、ピックアップのほうで、極力、歪みを少なくクリアなトーンを出しているからではないだろうか。そのぶんギターの鳴りが充分に出せ、さらに倍音も豊かで、すごくパワー感も感じられる。音ヌケのよさも秀逸で、ヴォリューム・ポットにCTS社製500k-Aを採用している点やジャックなどにもこだわりのパーツを使用していることが、そこにつながっているのだろうか。 このモデルを試奏すると、こう思ってしまう。やはり、いいギターを使うべきだ、と。値段が高いが、いいギターは鳴ってくれるのだ。そして、例えばエディ・ヴァン・ヘイレンのモデルが、多くのプロ・ギタリストにも使われているように、キラーの高崎モデルも世界中のプロ・ギタリストに使われても不思議ではないぐらい素晴らしいギターということが、実感できた。

試奏!